ここは「処女はお姉さまに恋してる」のSSスレです。
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>>197-200だった。くぎばっと氏スマソ
いやいや、赤組・白組で分かるよ。
〜夢の中の決意〜
「いたっ!」
「はい、これでいいわ。この程度なら、しばらくしたら治るから」
「あ、はい……ありがとうございました」
「それにしても、上岡さんって料理がとても上手だって聞いてたけど、
まさか家政の授業でやけどするとはね。カッパの川流れかしら?」
「違いますよ! 隣の組の料理が飛んできて手に当たって……」
「ああ、なるほどね」
「痕が残らなきゃいいけど……」
そう言った私は、保健の先生から目を離して辺りを見回すと、ベッドに誰かが寝ているのに気がつきました。
「お姉さま?」
「ああ、そういえば同じ寮生だったわね。宮小路さん、最近受験勉強であまり寝てないらしくて、気分が悪いからって横になったら、
すぐ寝てしまったのよ」
「……大丈夫なんですか?」
「ええ。少し寝てればすぐよくなるわよ」
「そうですか。よかった……」
「それじゃ、私はこれから研修に出かけるからね」
「はい。お気をつけて」
「……いくら寝てるからって、変なことするんじゃないわよ?」
「しませんよ!」
「あはは、冗談冗談。それじゃ、お大事に」
私が先生のからかうそぶりに抗議すると、先生はそう笑って保健室を出て行かれました。
「お姉さま……」
私がお姉さまの寝顔を覗き見ると、お姉さまは安らかな表情で眠っておられます。
「やっぱり、とってもきれい……」
私の顔が、赤くなっていくのがわかりました。心臓もドキドキする鼓動が身体中に伝わってきます。
「ん……う……」
お姉さまが艶やかな寝息をたてました。途端、私の身体がびくん、と震えます。
「なんて……色っぽい声……」
保健の先生は研修でしばらく戻ってこないし、他に寝ている生徒の姿もありません。
「私……今、お姉さまと2人っきりなんだ……」
それがわかった後、私の心臓の鼓動は音楽のクレッシェンドのようにどんどん強くなっていきます。
「……いくら寝てるからって、変なことするんじゃないわよ?」
さっきの保健の先生の言葉が、頭の中によみがえりました。
「あ……」
その瞬間、私がもらした声。それは、自分でも信じられないほど悩ましげでした。
目線が、お姉さまのいろんなところに飛び交います。その私の胸は硬くなり、大事なところが湿り気を帯びているのを感じ取りました。
やりたい……私の身体がそう言っているのが聞こえました。でも、こんなところでするわけには……。
そう考えているうち、視線がお姉さまの2本の手にとまりました。
「手もきれい……」
そうつぶやいた私の頭の中に、とんでもない考えが浮かびました。
お姉さまの手は私に、どれだけの快感をもたらしてくれるのだろう……お姉さまの手を使ってしたら、どんなに気持ちいいだろう……。
私は、その自分の考えが信じられませんでした。お姉さまを、そんなことに使おうとするなんて……。
ダメよ由佳里……そんないやらしいことをしようとするなんて、恥を知りなさい。
途中でお姉さまが起きたらどうするの? 怖いとは思わないの?
理性で自分にそう呼びかけて思いとどまろうとしましたが、まったく通じません。というより、むしろ逆効果でした。
雑誌で見たことのある、つり橋と普通の橋でかっこいい男性が女性にアンケートをとる実験。確かつり橋の方は、恐怖と性的興奮を間違えたとか、
なんとか。後で思い返せば、そういうことだったのかもしれません。恐怖や羞恥心による心臓のドキドキを、性的興奮と錯覚したのかも。
ダメ、ダメよ! 見つかったら、お姉さまは怒るでしょうし、きついお仕置きされちゃうかも……。
最後の力をふりしぼってお仕置きされたときを想像して思いとどまろうとしました。しかし、お仕置きという単語で、頭に浮かんできたのは……。
「これで、由佳里ちゃんの初めては私のものよ?」
寝ているお姉さまにキスをしてしまったことを話した時の、お姉さまからのお仕置きのキス。いまだに私の頭の中に残っている、唇の感触と、甘い言葉。
それを思い出した途端、胸がキューン、と締め付けられるのを感じました。理性が、どんどん欲望に抑えつけられていきます。
「やっぱり、ちょっとだけなら……」
とうとう私は誘惑に負け、お姉さまの手でひとりエッチをすることに決めました。
ごくり、とつばを飲むと、両方の手をつかんで、私の胸と大事なところに持っていきます。
もちろん最初からじかに触る勇気もないので、まずは制服の上からお姉さまの手で押さえつけてみます。
「んっ……!」
その時の気持ちよさは、自分の手でする時の比ではありませんでした。
制服の上から押さえただけでこんなに気持ちいいなんて……もしお姉さまの手でじかにもんだら……。
そう思うとあそこは熱くなり、蜜があふれてきます。
「あっ……くっ……ふうん……」
お姉さまの手の上から、私は自分の胸とあそこをもみます。次第に気持ちよくなっていきます。でも、まだ足りない。もっとほしい……。
「はあはあ……じゃ、じゃあ、次は、下着の……上から」
私は制服の上の部分を下ろし、スカートをめくりあげました。すると、ブラとショーツが目に飛び込んできます。
「あ……硬くなってる……下のほうも濡れてる……」
手を動かすごとに鼓動が早くなっている私ですが、そうつぶやいた途端、それは一気に高鳴りました。
早く、お姉さまの手がほしい……。心も身体もそう思いました。
「くううんっ……!」
お姉さまの手が私の下着に触れると、以前より強いあえぎ声が私の口から出てきます。
私のエッチな液がお姉さまの手に……その事実が、私をさらに興奮させました。ほどなく、私はお姉さまの手を「触る」から「もむ」へ移行させます。
「んああっ……」
どんどん快楽に蝕まれていく私の心……でも、ずっとそれに溺れていたい……そんな考えも浮かんでくるほど、
よりインモラルななぐさめに夢中になっていました。
まさにその時……。
「んっ……ゆ、由佳里ちゃん」
えっ……お姉さま、目を覚ました?
私はいくらか、正気を取り戻しました。
「ダメだよ……そんな……やらしいこと……しちゃ……」
それを聞いた私の身体から、汗が滝のように流れてきました。もうエッチな気分は、完全に消え去ってます。
お姉さまに知られた……どうしよう……。
私の心は、恐怖でいっぱいでした。しかし……。
「あん……な、なめないでよ……」
私はお姉さまの身体をなめた覚えはありません。ということは……お姉さま……ひょっとして、寝ぼけてる?
そう気づいた私の心は、冷静さを取り戻しました。
よかった。お姉さまに知られたわけじゃないんだ……。
「でも、どうしよう……」
さっきの続きをするか……ここでやめるべきか……。
毒を食らわば皿までもよ。由佳里、あなたはもうすでに大好きなお姉さまの手を自分のいやらしい液で汚したんでしょ?
今さら続けてもやめても大して変わらないわ。
私の心の中の悪魔が、そう囁きかけます。
何考えてるの、由佳里。もしお姉さまにバレたらどうなるか、その恐怖は今身をもって体験したでしょ? それに大好きなお姉さまを、
これ以上汚してもいいと思ってるの?
私の心の中の天使が、そう訴えかけます。
どのみちお姉さまの方は大して変わらないんだから、自分が気持ちよくなるほうがいいに決まってるでしょ?
こんなチャンス、おそらくもう2度とないわよ?
今ならまだ戻れるわ。自分の行いを深く反省して、もうこんなことはおやめなさい。
私の心の中で、天使と悪魔が闘っています。
でも結論が出るのが遅ければ遅いほど、お姉さまにバレるリスクは高くなるんだから、短時間ではっきり決めないと……。
でも、よく考えてみれば、そんな考え方をしている時点で、きっともう答えは出ていたのでしょう。
やっぱり、お姉さまに気持ちよくしてもらいたい……お姉さまの手でイきたい……。
私は、悪魔の囁きに耳を貸すことにしました。
再びお姉さまの手を持ち、ブラとショーツの部分にもって行きます。そしてお姉さまの手で、ブラとショーツを下ろしました。
「あ……」
そのとき私は、本当に自分ではなくお姉さまが自分の意思で私の下着を下ろしているかのような錯覚に陥りました。
「お姉さま……やあ……おろさないで……」
実際におろしているのは自分自身なのに、自然にそんな言葉が出てきます。でもそうつぶやくことで、
よりお姉さまに無理やりエッチなことをされてるような気分になり、心臓がバクバク音を立て始めました。
「んはああああ……」
私、直に触られてる。お姉さまに、直に触られてる。
私はもう、現実と妄想の区別もつかなくなっていました。
「あは……あ……お姉さま……もんで……由佳里の胸とあそこ……お姉さまにもんでもらいたいの……」
私はそう言ってお姉さまの手で自分の敏感な2ヶ所をもみ始めました。
気持ちいい……言葉では言い表せないほど……。
しばらくもみ続けて快楽に慣れ、少し考える余裕が出てくると、ふと思い出したことがありました。
レディコミで見た光景。指をあそこの中に入れる仕草。
今までは怖くてしなかったけど、いったいどれだけ気持ちいいんだろうか?
「で……でも……」
やっぱりやってみたいという気持ちはありますが、ためらいがわずかに残っていました。
「こんなこと……めったにできないんだから……」
私は自分にそう言い聞かせると、お姉さまの手を握り、そこから指を立てて、自分の中に入れました。
「くふうううううんん!!」
今まで感じたことのない快感に、私は今まで以上に大きい声を出していました。でも、お姉さまの指、もっと入りそう……。
「あ……すごい……2本も入ってる」
今の私、それだけやらしくなってるんだ……今さらながら、そう感じました。そして、その手で胸とあそこを少しずつ力を増やしながらもんでいきます。
「あっ……ダメえっ!!」
声を抑えようと必死に頑張っても、達する寸前だったこともあって、あまりの気持ちよさに、抑えることができませんでした。
「もうダメえっ……イく、イく、イっちゃううん……!!」
そう叫びながら、あそこから大量の液体が飛び散るのを感じました。
「ああああああーっ……!!」
隣の部屋まで響いているのではないかと思えるくらい叫び声をあげると、私の意識は真っ白になり、全身から力が抜けていきました。
「はっ……!」
私が意識を取り戻すと、今までしていたことを思い出しました。
私ったら、なんてことを……。恥ずかしさで何をすればいいのかも頭に浮かんできません。
あ、そういえば、お姉さまは……。
「あ……う……」
これだけでは、寝てるのか起きてるのかわかりません。あれだけ大きな声を出したのだから、起きてしまっても不思議じゃないわけですが……。
「風邪引いてるんですから、プール休ませてくださいよお……」
お姉さま、いったいどんな夢を見ているの……?
でもよかった、私のしてたことには、気づいてないみたい……。
しかし、あれだけ大声で叫んでも起きないなんて……よっぽど疲れてるのかな……。
お姉さまには、もっとお体を大切にしてほしいと思いました。まあ、そうじゃなかったから、私は助かったのですが。
今夜にでも、何か身体の疲れが取れる夜食を持っていってあげようかな……罪滅ぼしもかねて。
「これでよし、証拠隠滅完了っと」
エッチな液が飛び散った場所はすべて隅々まで確認してティッシュでふき取り、お姉さまの手もハンカチでしっかりとふき取りました。
そして保健室の中も換気しました。私の声を聞いていなければ、ここであったことには誰も気づかないでしょう。
大丈夫。両隣の教室は、今の時間は使われていないはず。
「うわ……富士山が噴火するなんて……大惨事だわ……わっ……鷹の群れがこっちに……痛い痛い、つつかないで……」
お姉さま、相変わらず寝ぼけてらっしゃいます。
「あん……なすびばっかり、そんなに食べられないよ……他の人は肉も食べてるのに、なんで私だけ……」
1富士、2鷹、3なすび……確か、初夢のときに見ると縁起がいいもの……お姉さまはそのすべての夢を見てらっしゃるようですけど、
内容はお世辞にもいい夢とは言えません。
「くすっ……」
私は思わず吹き出してしまいました。お姉さま、かわいい……。
「ごめんなさい、お姉さま、それから、ありがとうございました」
私を十分満足させてくれて。
私はお姉さまの手と唇にキスをし、そっと保健室を出て行きました。
その夜。
「それにしても瑞穂ちゃん、保健室で爆睡するなんて、勉強のやりすぎじゃないの?」
「まりやが勉強しなさすぎだからそう感じるんじゃない?」
「うっ……まあ否定はしないけど……でもね……」
「はい。奏も心配なのですよ」
「ありがとう。心配してくれて。これからはもっと気をつけるわ」
まりやお姉さまと奏ちゃんがお姉さまのお身体の心配をしています。私もそう感じたように、みんなも心配になってるようです。
「そうですよ! お勉強のしすぎで体調を崩したら、それこそ本末転倒ですから」
「うん。そうよね」
お姉さまも、あまり無茶はしないようにみんなに約束します。これで、少しはよくなるといいですけど……。
「そういえば、保健室で、変な夢を見たのよね」
「え? どんな夢?」
「うん、それが、富士山が噴火して、鷹の群れに身体をつつかれて、他の人は肉も食べてるのに、私だけなすびばかり食べさせられて……」
「なんじゃそりゃ、あははははは……」
「うふふ……いい夢か悪夢かわからないのですよ」
「あはははは……」
「それともう1つ夢を見たんだけど……」
「次はどんな夢?」
「うん、私が由佳里ちゃんに犯されてる夢」
えっ……。
私の身体の血が凍りつきました。お姉さまにバレてたような気がします。
「やだ、由佳里ちゃん、そんな顔しないで。ただの夢なんだから……」
私の顔を見て、お姉さまが心配そうにそうおっしゃいます。
「あ……あはは……そうですよね、夢なんですよね……あははははは……」
私はそれを聞いて、自分が間抜けな勘違いをしていることに気づき、笑ってしまいました。
「由佳里ちゃん、どうかしましたのですか?」
「奏ちゃん……ううん、なんでもない、なんでもないわよ?」
その後、この話題がのぼることはなく、どうにかごまかせたようです。
トントントン……。
私は、お姉さまへの差し入れの夜食を作っていました。ちゃんと疲労回復の効果のあるものにしています。
「ゆーかりんっ!」
そこへ、まりやお姉さまが降りてきました。
「お、お姉さま!」
「ふーん、お料理してるの? 瑞穂ちゃんへの夜食かな?」
「そ……そうですけど、それが何か?」
「いんや、別に何もないけど、なんで担当じゃない瑞穂ちゃんのお世話をしてるのかなって」
「べ、別にいいじゃないですか。瑞穂お姉さまも、まりやお姉さまと同じように、私にとっては大切なお姉さまなんですから」
「ま、そうよね。で、勉強で疲れてると思って差し入れ?」
「そうですよ。疲労回復効果のあるものにしましたから!」
「ふーん、そう。瑞穂ちゃんへの罪滅ぼし? それとも、疲労を回復してくれれば、激しいことされるかも、なんて期待してるのかな?」
「ななな、なんですかそれは! そんなわけないじゃないですか!」
まりやお姉さまは、突然とんでもないことをおっしゃいました。前者が当たってるだけに、冷や汗が出てきます。
「ふーん……」
まりやお姉さまは、相変わらずニヤニヤしてらっしゃいます。
「だいたい罪滅ぼしってなんですか! 私が何をしたっていうんですか!?」
「たとえば、瑞穂ちゃんの手で自分をなぐさめてたとか……」
「………!?」
その瞬間、私の思考は停止しました。指一本動かすことさえできません。
「ドン、ピシャリみたいね……なっはっはっは」
私は意識を取り戻しました。ダメ、なんとか否定しないと、私の人生おしまいだよ……。
「ななな……なんですかそれは! だいたいなんの証拠があって……」
「瑞穂ちゃんの手」
「え……?」
「保健室から出てきた瑞穂ちゃんに会ったんだけどさ、指の先が、ねばっこい液体がついてたわよ?」
私は、あの時のことを思い出しました。あの時、ちゃんと拭きとって何度も確認しました。大丈夫、そんなものついてるわけありません。
ということは、まりやお姉さまのハッタリに違いないんです。
私は、今度こそ言い負かせると、反撃に出ることにしました。
「私をだまそうったって、そうはいきませんよ! 私はあの時拭いた後何度も確認しましたから、そんなものついてるわけ……」
まりやお姉さまは、それを聞いてしてやったり、という顔で笑いました。
「んっふっふっふ……語るに落ちたわね、ゆかりん」
「……あっ!!」
しまった……どうやら私は、まりやお姉さまの罠に落ちていたようです。目先で言い負かすことにとらわれすぎて、本質を見落としていました。
慌てて口をふさぎますが、そんなことをしたところで言ってしまったことが取り消せるわけでもありません。
「ま……まりやお姉さま……じゃ、じゃあ……なんでわか……」
「なんでわかったかって? 瑞穂ちゃんが由佳里に犯された夢を見たって言ったときの反応は明らかに普通じゃなかったし、
その後のリアクションからしても、瑞穂ちゃんに何かしたことはバレバレだよ」
「ううう……」
私の反応って、そんなにわかりやすいんだ……もっと気をつけないと……。
「んで、だな。由佳里が瑞穂ちゃんをレイプしようとしたなら、途中でそれどころじゃなくなって、エロい気分も吹き飛んじゃうし、
そんなこと忘れちゃうだろうし、となると残るはそれぐらいしか考えられないわけよ」
まりやお姉さまの言葉は何かひっかかるものを感じましたが、今はそれどころではありません。
「このことを瑞穂ちゃんに言ったら、どんな反応するのか楽しみねえ……」
「お、お姉さま……それだけは……」
今の私にプライドはありませんでした。お姉さまにそんなこと知られたら、絶対嫌われちゃう……自業自得とはいえ、
それだけはなんとしても避けないと……。
「んー。そうねえ……由佳里の心がけ次第では黙っててあげてもいいわよ?」
「心がけ……?」
「ところで、駅前のラブルージュに、おいしいケーキが新発売されたのよねえ。食べに行きたいけど、今月ちょっとお小遣いピンチだからねえ」
まりやお姉さま、遠回しに私をゆすってるんですね。このことをばらされたくなければ、ケーキをおごれと。
「わ……わかりました……私がごちそうします……」
あそこのケーキは高いけど、背に腹はかえられません。
「そ、ありがと。やっぱ持つべきものは妹よね」
「………」
無理やりねだったくせに……白々しい……。その言葉が、私は悔しくてたまりません。
「ほらほら、いつまでもそんな死刑宣告を待つ被告人みたいな顔してないの。あたしだって瑞穂ちゃんに似たようなことしたことあるんだからさ。
しかも、堂々とね」
まりやお姉さまがそう言いましたが、私にとってはどっちにしろ恥ずかしいことをしたという気持ちは変わりません。
「そういえば、瑞穂ちゃんさ、寝てる時どうだった?」
「え? どうって?」
「だからさ、色々あるでしょ? きれいだったとか、色っぽかったとか……」
「あ、それがですね、お姉さま、なんだか女神様のようにお綺麗で、寝息もすごく色っぽくて……寝言も『あん』なんて、
誘うような仕草をしておられて……」
私は、すっかりいつもの自分を取り戻し、瑞穂お姉さまのことをまりやお姉さまに話して聞かせます。
「ふーん……それで、我慢できなくなっちゃったってわけか……」
「うう……」
「ほらほら、そんな顔しないの。瑞穂ちゃんのそんな姿見てたら、よっぽどの精神力がなきゃ、そうなってしまっても仕方ないな、とも思えるしね」
「でも……」
だからと言って、お姉さまに対する罪悪感は消えません。むしろ、そんな風にごまかしては、それこそ自分が情けなく思えてきます。
コンコン……。
私は、お姉さまの部屋のドアをノックしました。
「はい、どなたですか?」
「あの、由佳里です。お姉さま、入ってもよろしいですか?」
「ええ、どうぞ」
私は、お姉さまの部屋を開けます。
「失礼しまーす!」
「由佳里ちゃん、どうかしたの?」
お姉さまが心配そうな顔で、そう問いかけてきます。
「あ、はい、お夜食の差し入れに来ました」
私は、そう言ってお姉さまに作った料理を差し出します。
「ありがとう。じゃあ、いただくわね」
お姉さまは嬉しそうにそれを口へと運んでいきます。
「ん……すごくおいしいわ」
お姉さまが私の差し入れの感想をおっしゃってくださいました。
「なんか、身体から疲れが抜け出していくみたい」
「は、はい。滋養強壮にいいものを選びましたから……お姉さまにはちょうどいいと思って……」
「そう。そこまで気を遣ってくれたの……由佳里ちゃんは優しいわね」
まったく疑うことを知らないお姉さまの無垢な瞳とセリフ。
違う! 私は優しくなんかない! こうやって、自分のやってしまったことに対する罪悪感をごまかしてるだけなんだ!
私はそう叫びそうになりました。でも、自分のしたことをお姉さまが知ったら、嫌われちゃう……そんなの、絶対にイヤだ!
「……では、私はこれで。お休みなさい、お姉さま」
「お休みなさい、お姉さま」
「はあ……」
私は、部屋で1人でため息をついていました。
お姉さまの、優しさにあふれた瞳と笑顔。私のことを、まったく疑っていない無垢な心。
それを見るたびに、私の心の良心の針は、より深く私を刺していきます。
罵られるより、脅迫されるより、絶交されるより、ずっと痛い、お姉さまの態度……。
「お姉さま……やっぱり素敵過ぎるよ……それにひきかえ、この私は……」
自分の大好きな人を自分の淫らな欲望のために利用し、その事実をひた隠しにし、しかもそれに対する罪悪感をあんなことでごまかそうとしている。
自分のことしか頭にない、心の底まで腐りきった、最低の人間……。
「ねえ、由佳里。あなたはいつまで、汚れた心を持ち続けれていれば気が済むの?」
私は、自分で自分に問いかけます。私の瞳には、いつしかひとつの雫が流れていました。
「んー、おいしい。やっぱラブルージュのケーキは最高だわ」
隣でまりやお姉さまが、新発売のケーキをおいしそうに召し上がっておられます。
でも、一緒に食べている私は、それほどおいしいとは思えませんでした。
別に、ここのケーキがまずいと思っているわけではありません。ここのケーキは、私も大好きです。
「どうしたの、由佳里? ひょっとして、はずれの不良品をひいちゃった?」
まりやお姉さまが私を見てそう聞いてきます。確かにその可能性も完全には否定できないですけど、たぶん違います。おいしく感じない原因……
それはきっと、私の心の中にあるのでしょう。
「……お姉さま」
「ん? 何?」
「私、やっぱり、瑞穂お姉さまに、正直に話そうと思います」
「え!?」
「どうしたのよ、そんなにあたしのことが信じられないの?」
まりやお姉さまが問いかけてきます。
「違いますよ。確かにまりやお姉さまはいつも人をいじめて楽しんでらっしゃいますけど、さすがに人を破滅に追い込むような真似はしないことは、
わかってますから」
「じゃ、じゃあ、なんで……」
「私、このままじゃいけないって、気づいたんです」
「………」
まりやお姉さまは、無言で私の次の言葉を待ってらっしゃいます。
「瑞穂お姉さま、私が後ろめたい態度をするとき、原因は自分だと思い込んで、辛そうになさってるんです。瑞穂お姉さまは何も悪くないのに……」
私は、まりやお姉さまに告白します。
「私も、さすがに、大好きなお姉さまにいわれない辛さを味わわせてまで自分の罪を隠したいとは思いませんから」
お姉さまに嫌われるのはイヤ。でも、お姉さまの辛そうなお顔を見るのは、もっとイヤ。
だから、いつまでもこのままじゃダメなんだ。それは、私の良心の針が教えてくれました。
「そっか……みんなそうやって、大人になってくんだね……」
まりやお姉さまは、ふと遠い目をしてつぶやきました。
「うん、そうするといいよ。ここのケーキがタダにならなかったのは痛いけど、由佳里が成長してくれたのは、それ以上に嬉しいから」
まりやお姉さまは照れ隠し交じりにそう励ましてくださいました。
「いえ、ここは私が払いますから」
「どうしたの? 由佳里、熱でもあるの?」
まりやお姉さまは心配そうに私を見つめます。普通のときに積極的にまりやお姉さまに尽くしたことなんてなかったから、
そう思うのも無理ないかな……。
「いいえ、これは、自分への戒めなんです。ですから、私に払わせてください」
もしまりやお姉さまの脅迫がなければ、このことを強く意識することもなかったかもしれません。
それに気づかせてくれた、まりやお姉さまへの感謝の気持ちもこめて。
「そう。じゃ、ありがたくいただいとくわね。ごちそうさま」
まりやお姉さまはそう言って、一足先に出て行かれました。
ケーキの残りを食べた私は、それが前より少しおいしく感じました。
私は今夜も、お姉さまに差し入れを持っていきます。
今日告白するって決めたのに、いざとなると足が竦みます。
やっぱり、明日にしよう。今日だけはお姉さまの優しさに甘えていたい。今日だけだから……。
「お姉さま、失礼します!」
続く・のか?
ともかくGJ!
『LUCK』
まりやがアメリカに留学してから数年後、突然連絡があった
「みんなで遊びに来ない?」
そしてやってきたLas Vegasに
「なんでラスベガスなんですか、まりやさん?」
「いやー一度行ってみたかったのよね、カジノに」
「ギャンブルでお金を稼ごうというのは感心しませんわね」
「硬いこと言いっこなし、高度な心理戦も楽しめるのよ?」
会った早々にまりやと貴子さんが口げんか、これも二人のスキンシップ
「そういえば父が会員になっているお店があるはずです、そこへ行きましょうか」
貴子さんが地図を見ながらお店を探す
そして、一軒のカジノに入ろうとしたところで店員に止められた
「申し訳ありませんが21歳未満の方は…」
あきらかに奏ちゃんを見ている
「奏は…奏は…これでももうお酒が飲める年齢なのですよ〜」
泣きそうになってパスポートを店員に見せる
店員はあわてて
「これは失礼しました、どうも東洋人は若く見えますので」
「さて、心理戦といえばポーカーですわね、素寒貧にしてさしあげますわよまりやさん」
「よーし、いっちょ勝負しますか!」
まりやと貴子さんが連れ立って行ってしまった
「私たちはどうしましょうか」
紫苑さまが店内の一種異常な雰囲気に気圧されながら瑞穂ちゃんに聞く
「とりあえず、ルーレットでもしますか?あれなら映画とかで見てルールは知ってますし」
と言うわけで瑞穂ちゃんは紫苑さまと奏ちゃん、ゆかりんを率いてルーレットに挑戦
「お姉さま、これはどうやって賭けるんですか」
「由佳里ちゃん、いいかげんお姉さまって呼ぶのやめて…
「えーとね、ルールはまず、赤か黒か、偶数か奇数か、1〜18か19〜36か
「縦の列のいずれに玉が来るか、それからどの色のどの数字に玉が来るかに賭けるの」
「最初なので2択がいいのですよ〜」
「まあ、ですがせっかくですので一つの数字に賭けてみましょう」
「それじゃ僕も紫苑さんが選んだ数字に」
「じゃ、私も」
「奏も賭けますのですよ〜」
結局全員がある一つの数字にかけた
ディーラーが玉を飛ばしルーレットが回る
瑞穂ちゃんたちがルーレットの盤でくるくる回る銀色の玉を見つめている頃
「た〜か〜こ〜、いいかげんにっ!」
「そちらこそ、諦めが悪いですわよ!」
他の客を鴨にしながらも二人だけの勝負になると熱くなりすぎる二人でした
数時間後、ポーカーに熱中するまりやと貴子さんを紫苑さまが呼びにきた
「まりやさん、貴子さん来てください、瑞穂さんが大変なんです」
「なにい、イカサマでもばれたか?」
「いえ、そうではないのですが…ある意味それよりも大変かと…」
瑞穂ちゃんはスロットのコーナーにいた、コインに埋もれて
「あっ、まりや〜助けて〜」
「ど…どうしたのですか?これは…」
紫苑さまに連れられてきたまりやと貴子さんは唖然とした
「まりやお姉さま、瑞穂お姉さまってばアタリまくりなんです」
「最初のルーレットからすごかったのですよ〜」
「えと、説明していただけますか?紫苑さま」
「はい、最初ルーレットで遊んでいたのですが、賭ける目賭ける目に玉が入るのです
「そこでコインが大変な量になってしまったので少し減らそうと…」
「わざと負けようとしたのですか?」
瑞穂ちゃんの行動を察して貴子さんが尋ねる
「はい、ブラックジャックで。そこで最初に配られたカードが10と9だったんです」
「もう一枚くれば普通は負けるわよね」
「瑞穂さんもそう思ってもう一枚もらったんですが」
「2がきた?」
「その通りです、そこでまたコインが増えてしまって…」
「で近くにあったスロットコーナーに移って休みながらスロットを回したのですよ〜」
「そこでまた大当たりですか…」
「もう私たちじゃどうしていいかわからなくて」
「そんであたしらを呼んだと」
「日本なら店員さんを呼べばすむのですがここは異国ですし」
「異国…言い回しが紫苑さまらしいですわね」
「じゃとりあえず店員さん呼ぶか」
呼ぶまでもなく店員は瑞穂ちゃんのすぐ近くにいた
瑞穂ちゃんがあまりにアタリを連発するのでやはり唖然としていた
「あの〜すいませ〜ん」
流暢な英語でまりやが店員に話しかける、話しかけられて我に返る店員
事情を話し対応をしてもらう
「それにしてもいくらくらいあるのでしょうか?」
至極当然な紫苑さまの疑問に答える店員
「ざっと見て5〜6億くらいでしょうか」
「「「5,6億円!!?」」」
「あ、いえ、円ではありません、ドルです」
「5〜6億ドルって日本円にしたらいくらよ」
これも当然なまりやの疑問、店員はポケットから携帯端末をとりだしなにやら調べる
「ええ…と…現在は1ドルが120.4円ですので…」
「天文学的数字とはこのことですね…」
呆然とするしかない貴子さん…どころか奏ちゃんとゆかりんはすでに呆然としている
「あ、そうだ最後にあれやっていこう」
まりやが一同をフロアの中心に連れて行く
そこにあるのは一台のスロットマシーン
「なんですか?これ」
ゆかりんがまりやに聞くが答えたのは一緒についてきた店員
「見ての通りスロットマシーンです、ただし、7を10そろえるのですが」
「7を10って普通は無理ですよ」
「その通りです、ま、上を見てくださいすごい量のコインでしょ
「いままで投入されたコインが溜まって払い戻しに上乗せされるタイプなんです
「たまり溜まっていまじゃ1億ドルを超えてますよ
「…そちらのお嬢さんがほんの数時間でその数倍を稼いでしまいましたが…」
店員の最後の台詞はとても悲しそうだった
「僕は男です…」
そしてボソリと呟いた瑞穂ちゃんの台詞は誰にも聞こえなかった
「さてさて、回してみますか」
それぞれが一回ずつ回していく
当然誰も当たらない、最後に紫苑さまがやった時は
「1234567890」
「見事にそろいましたのですよ〜」
「これもある意味すごいけど…」
「僕も一回やってみよう」
ガチャリ
瑞穂ちゃんがコインを投入しレバーを引く
そして奇跡が起きる、7が10そろった、ものすごい勢いでコインが吐き出される
「いま…瑞穂ちゃんのパラメーターが見れたら『運』が99になってるわね」
「アイテムで強化されて制限値突破されてるかも…」
まりやとゆかりんの会話
「瑞穂さん…どんな幸運の星の元にお生まれになったんですか」
「ですがここまで幸運だと怖いですわ貴子さん」
「ひょっとして一生分の運を使い果たしてしまったのでしょうか〜」
その日ラスベガスはパニックにおちいったという
瑞穂ちゃんご一行様は厳重な警備下におかれ某高級ホテルのスィートルームに宿泊した
「僕、本当に一生分の運を使い切っちゃったのかな…」
tp://vista.undo.jp/img/vi6083865663.jpg
−後日談
「瑞穂さん、ちょっと付き合ってください」
帰国後、紫苑さまに連れ出されやってきたのは馬券売り場
「競馬?」
「ええ、ちょっとこの紙に書いてある馬券を買ってください、100円でいいですから」
言われるままに馬券を買ってしまった瑞穂ちゃん
一人のおじさんがその馬券の番号を見て
「おお、ねえちゃんすげえな大穴狙いなんて、あたれば万馬券だぜ」
「……」
「きれいなおねえちゃんの買った番号だしな、俺もひとつ買っとくか」
紫苑さまはくすくすと笑いながら
「男性の姿をしていても女性と間違われるなんて」
「もう、言わないで下さい」
そしてレースが始まり…
「あの…これ…もしかして当たってる?」
「放送で言ってますわ、見事に当たっています」
「よーねえちゃんら、おかげでいい稼ぎさせてもらったぜ、ありがとな」
売り場で声をかけてきたおじさんが瑞穂ちゃんと紫苑さまに手を振りながら帰っていきました
「どうやら瑞穂さんの幸運は無制限のようですわね」
ttp://keiba.yahoo.co.jp/scores/2006/06/04/01/11/result.html
このレースですか? わかりません!><
>229お姉さまへ。
よく、こんな合ったレースをお探しでwwwwwww(馬連・馬単・3連複・3連単が万馬券)
出かけなければならなくなって開けていたら、やはり書き込まれていましたか。
ともかく、「夢の中の決意」の219からの続きです。
私は今夜も、お姉さまに差し入れを持っていきます。
今日告白するって決めたのに、いざとなると足が竦みます。
やっぱり、明日にしよう。今日だけはお姉さまの優しさに甘えていたい。今日だけだから……。
「お姉さま、失礼します!」
いつものように私の差し入れを食べ終わったお姉さまは、私に感謝の言葉を言いました。
「由佳里ちゃん、いつもいつもありがとう。優しい妹を2人も……ううん、一子ちゃんも入れて3人……かしら?
とにかくそれだけ持って、私は幸せ者だわ」
「………!!」
それを聞いた瞬間、私の目は涙で溢れました。
私、とんでもない卑怯者だ……最後の最後まで、こんなにお優しいお姉さまに犯した、自分の罪から逃げようとしてたなんて……。
「由佳里ちゃん、どうしたの? 私、由佳里ちゃんを泣かせるようなこと、したのかしら?」
「お姉さま……私……私……」
「ゆ、由佳里ちゃん、何があったの?」
「私、あの時保健室でお姉さまが寝てらっしゃるのを見て、してしまったんです……お姉さまの手で……その……1人で……」
エッチな言葉は言えませんでしたが、お姉さまは私の言いたいことはわかってくださったようです。
「しかもその後、お姉さまにばれてないかどうかばかり考えて、証拠隠滅してしまえばばれないからいいなんて思って……」
「そう……」
お姉さまは沈鬱な表情で聞いてらっしゃいます。
「お姉さまに差し入れを持ってきていたのだって、お姉さまのためなんかじゃないんです! それで罪滅ぼしだって、
自分の罪悪感をごまかすために……」
「………」
「今だって、今日正直に言おうって決めたのに、明日にすればいいなんて、最後の最後まで逃げることを考えて……私は、
本当に聖央の生徒にあるまじき、最低の心の持ち主なんです……」
私は、そう言って泣き崩れてしまいました。
お姉さまは、そんな私を抱きしめてくださいました。
「ねえ、由佳里ちゃん」
「……なんですか?」
「本当に最低なことって、何だと思う?」
「え? さ、さあ……」
「それはね、悪いことを悪いことと思わないことよ」
お姉さま、やっぱりそう思っていた私を軽蔑したんだろうか?
「由佳里ちゃんは、今、私に正直に告白してくれたじゃない。今まで、ずっと悩んで、苦しんでたんでしょ?」
違ったようです。でも、お姉さまはどうしてそこまで人の立場に立って考えられるのでしょうか?
「確かに保健室でしたことは褒められたことじゃないけど、
少なくとも、“今の”由佳里ちゃんは最低なんかじゃないわ。私なんかより、ずっと立派よ」
「お、お姉さま……そんなこと……」
「よく正直に話してくれたわね。由佳里ちゃん。私は嬉しいわ」
「お姉さま……」
私は、涙が溢れてきました。絶対怒られると思ってたのに、逆に褒められるなんて……。
「それだけ罪悪感に苦しんでた由佳里ちゃんなら、もうそんなことはしないわよね」
「は……はい……絶対にしません! もう……もう2度と……」
お姉さま、本当にどこまでもお優しい……私は、自分の人間としての小ささを思い知らされました。
「さあ、お帰りなさい。今日は、安らかにお休みできるでしょうから……」
「はい……失礼しました」
私は、今日のことで、ますますお姉さまのことを好きになりました。
あれ以降、お姉さまの姿を見るたび、やはりドキドキが抑えられなくなってしまいます。
けれど、私はあんなことはしないと誓った身。その決意に、変わりはありません。ならば……。
もっともっと自分を鍛えよう。お姉さまに釣り合う人間になるために……そうすれば、私もお姉さまともっと対等につきあえるようになるし、
それに……。
お姉さまとのエッチも、もっとずっと気持ちいいはず……なんてね、ふふっ。
〜名残雪 その後〜
瑞穂 「はあ……」
聖央女学院の女子寮。僕は、夜になっても眠れず、1人ため息をついていた。
昨日まで、少人数だけど、あれだけにぎやかだった寮。しかし、今はここに誰もいない。
一子ちゃんは封じ込められ、奏ちゃんは殺され、まりやと由佳里ちゃんは殺人犯として警察に逮捕された。
瑞穂 「今までのことは、一体なんだったんだろう……」
僕は、答えの出るはずのない問いを繰り返しては、1人泣いていた。
まりや……貴子さんと何があったか知らないけど、何も殺すことはないじゃないか……。
寮のメンバーだけでなく、大切な友人を2人も失った僕の胸は、とてつもない喪失感でいっぱいだった。
もう、何もする気になれない。昨日まで一緒にいた友は、もうここにはいない……。
僕には、まりやたちが一日も早く更生し、社会復帰してくれることを祈るばかりだった。
瑞穂 「光……もう、朝が来たのか……」
僕は、枯れた涙でぐちゃぐちゃになった顔をまりやに教えてもらったスキンケアで見繕いながら、登校すべく、部屋を出た。
どんなに辛いことがあっても、学院を休むわけにはいかない。僕は、全校生徒の代表、エルダーシスターなんだから。
まりや「やっ、瑞穂ちゃん、おはよ!」
由佳里「あ、お姉さま、おはようございます!」
そんな調子で食堂に出てくると、そこにいるはずのない人間に出くわした。
瑞穂 「ま、まりや!? 由佳里ちゃんまで……な、なんでここに!?」
僕は、頭の中がパニックになった……2人とも、警察で取調べを受けてるはずなのに……。
瑞穂 「まさか……昨日のことは、夢……?」
まりや「昨日のこと? ううん、現実だよ」
まりやは、こともなげにそう言ってのけた。
瑞穂 「じゃ、じゃあ、2人とも脱獄してきたの!? ダメよ、そんなことしたら、さらに罪が重くなるんだから!
今からでも遅くないわ、警察にお戻りなさい。そうすれば少なくともこのままつかまるよりはまだましだから……」
2人 「ぷっ……あははははは……」
僕は、愕然としてそう言うと、2人の反応は予想外のものだった。まりやと由佳里ちゃんは、僕の言葉を聞いて、大笑いしたのだ。
瑞穂 「な、何がおかしいの?」
まりや「何がって……そりゃあ……ねえ?」
由佳里「お姉さま、後ろ、後ろ」
瑞穂 「……え? わあっ!」
僕が振り返ると、またしてもそこにいるはずのない人たちが立っていた。
紫苑 「瑞穂さん、おはようございます。おじゃましてますわ」
貴子 「おはようございます、お姉さま」
瑞穂 「し、紫苑さん! 貴子さんも、ど、どうして!?」
紫苑 「瑞穂さん、まるで幽霊でも見たようにお顔が蒼白ですわよ?」
まりや「紫苑さま、瑞穂ちゃんはそう思っているんじゃありませんか?」
一子 「お姉さま、おはようございまーす!」
奏 「お姉さま、おはようございますなのですよ」
瑞穂 「み、みんな! どうして!? まりやと由佳里ちゃんに殺されたはずじゃ……」
由佳里「くす……お姉さま、まだおわかりになりませんか?」
瑞穂 「え……!?」
まりや「瑞穂ちゃんの推理はさ、シナリオどおりであってるけどさ、でもよく考えてみなよ。人殺しを目撃したやつが、
のんきにキョンシーのまねごとなんぞやっている余裕があると思うのかね?」
瑞穂 「あ……」
確かにそのとおりだ。人殺しを目撃してしまったら、そのことで頭がいっぱいで、懐かしい遊び道具を見つけたとしても、それどころじゃないだろう。
由佳里「お姉さま、それに、奏ちゃんが私が紫苑さまを殺す現場を目撃したら、奏ちゃん逃げますし、部屋に入ってきた私のことを当然警戒しますし、
襲えば抵抗もしますよ? そんな状況であんな短時間で奏ちゃんを殺して、探し回っているお姉さま方に目撃されずに立ち去ることなんて
できませんよ?」
瑞穂 「い、言われてみれば……」
僕の推理は的を得ていたと思っていたけど、机上の空論。現実には実行不可能だ。
瑞穂 「じゃ、じゃあいったい……」
まりや「瑞穂ちゃん。君は貴子たちの『死体』に1度でも触れたのかね?」
瑞穂 「え……?」
そういえば、貴子さんの時はみんなが邪魔して触ってないし、紫苑さんの時も奏ちゃんの時もまりやが先に触って僕には触らせなかった。
つまりそれって……。
瑞穂 「どどど……どういうことなの?」
まりや「ふむ。パニクってる瑞穂ちゃんにもわかるように説明して進ぜよう」
紫苑 「つまり、昨日のことは、すべてドッキリだったのですわ」
瑞穂 「………!」
まりや「ちなみに、気づいてると思うけど、瑞穂ちゃん以外全員仕掛け人ね」
だ……だから、みんな訳のわからないことばかり言ってたのか……ていうか……。
ガーン!
瑞穂 「だ、だからサブタイトルが『まりやとかが見てる』だったのね……」
紫苑 「あら、やっとお気づきになられたようですわね」
一子 「隠しカメラでドッキリシーンを撮影している……つまり、お姉さまが慌てふためく様をまりやさんたちが見ていたの……ですよね」
瑞穂 「………」
まりや「ちなみにあの時、由佳里がしどろもどろになってボロが出そうにれば、おそらくあたしはあらかじめ瑞穂ちゃんの服に仕込んだ
マジック用の小道具にマジック用のナイフを突き立てて、自分は死んだと思わせて気絶させることになってたのよ」
瑞穂 「………」
貴子 「まりやさんからこの話を聞いて、悪ノリが過ぎるかとも思いましたが、好奇心に負けてしまいまして……」
由佳里「あ、あの、ごめんなさい……私たちが聞いた時には、もう準備はすべて終わってたので……」
奏 「断るに断れなかったのですよ」
……知らなかったの、僕だけ? じゃあ、今までの喪失感は、ただの取り越し苦労?
紫苑 「仕掛けたビデオカメラは瑞穂さんの部屋とこの食堂を除いて全て回収しましたし、今から中を見るのが楽しみですわね」
まりや「もうその2つ以外のヤツはすでに編集に入ってますし、にしても、瑞穂ちゃんの表情は、ホント傑作でしたわね」
瑞穂 「………」
まりや「これから、これを学院中に公開すれば、大うけ間違いなしですわね」
瑞穂 「まーりーやー」
僕は厨房から包丁を持ち出すと、まりやに迫った。
瑞穂 「今ここで、本物の殺人事件に発展させてあげましょうか?」
由佳里「きゃ! お、お姉さま!」
奏 「お姉さま、落ち着いてくださいなのですよ!」
まりや「そ、そうよ、瑞穂ちゃん、そんなに熱くならないで、もっと冷静になろ? ね?」
瑞穂 「私は十分冷静よ!」
まりや「み、瑞穂ちゃん、あたしの話を聞いて!」
瑞穂 「問答無用よ! 私がまりやたちを『告発』する時、その後ベッドで横になってた時、どんな気持ちだったと思ってるの!」
まりや「ひっ……ちょっとみんな、黙って見てないで助けてよー!」
由佳里「そ……そんなこと言われましても……」
奏 「お姉さまが怖くて近寄れないのですよ」
一子 「わ、私も今回はさすがに……」
貴子 「ま、自業自得……ですわね」
まりや「そ……そんな……」
瑞穂 「まりや、覚悟はできてるわよね?」
まりや「できてない! ほんとにちょっとした悪ふざけだったのよ、許してー!」
瑞穂 「悪ふざけも度が過ぎると立派ないじめになるのよ、まりや」
まりや「や、やめやめやめ……ひいいいい……!!」
瑞穂 「私の心の痛み、思い知りなさい!」
ドスッ!
僕は包丁をまりやの首すれすれの所を通過させ、後ろの壁に突き立てた。
まりや「………」
まりやは、恐怖のあまり泡を吹いて失禁していた。
瑞穂 「誰か、カメラ貸してくれる?」
奏 「は、はいなのですよ」
カシャッ!
僕はその時のまりやをカメラに収めた。
瑞穂 「じゃ、これで許してあげるわね、まりや」
2人 「あ、あはは……は……」
奏ちゃんと由佳里ちゃんは、乾いた笑いを浮かべて僕たちを見ている。
紫苑 「あらあら。瑞穂さんって意外とおちゃめさんですのね」
貴子 「……お姉さま」
瑞穂 「貴子さん」
貴子さんが、厳しい顔で僕に話しかけてきた。
貴子 「……その写真のことですが」
瑞穂 「は、はい」
貴子 「……焼き増しして、私にも1枚くださいませんか?」
瑞穂 「……え?」
由佳里「お姉さま……私も……」
瑞穂 「……はい?」
僕はすっかり振り回されていたことに憤りを感じながらも、昨日のことが本当にただの悪夢であったことを、嬉しく思わずにはいられなかった。
そして、また今までと変わらぬ「日常」が始まってゆく。
Fin
GJです
『LUCK 2』
ラスベガスのカジノで天文学的な数字の儲けを出した瑞穂ちゃんご一行様
某ホテルで姦しく騒いでいます
貴子「それにしても瑞穂さんがあれだけ運の良い方とは…まりやさんはご存知だったのですか?」
まりや「うんにゃ、子供の頃花札やトランプやっててもごく普通のお子様だったわよ」
紫苑「なら大人になってから運が向いてきたのでしょうか」
由佳里「もしかしたらお金がかかるときだけ運がよくなるとか…」
まりや「あーそういえば子供の頃お金を賭けて花札やろうとしたらおじさまにしかられたっけ」
瑞穂「僕も覚えてる、『ギャンブルは会社経営だけで十分だ』」
まりや「そうそう、それ以来瑞穂ちゃんてばギャンブルしなくなったのよね」
奏「なら試してみるのですよ〜」
奏ちゃんがトランプを持ってきて瑞穂ちゃんと貴子さんに5枚ずつ配る
奏「まずお金を賭けないでポーカーをやってみるのですよ〜」
プレイ開始
瑞穂「う〜ん2枚交換」
貴子「私は一枚」
それぞれ交換する
瑞穂「はは、2とJのツーペア」
貴子「私は6のスリーカードですわ」
紫苑「瑞穂さん負けましたわね」
由佳里「じゃ次はお金を賭けてやってみましょう、まりやお姉さまと」
まりや「なんであたしなのよ!」
ゆかりんはまりやの文句をスルーしてカードを配る
まりや「まあ身内同士だし参加料はいいわよね」
瑞穂「金額も小額でね」
まりや「じゃ、2枚交換」
瑞穂「僕はこのままで」
一同「え?」
まりや「むう、すごい怖いんだけど勝負をうけよう」
瑞穂「はい、フルハウス」
まりや「勝てるわけねーだろ!2のワンペアじゃ!」
貴子「明日もう一度カジノに行って検証してみましょうか?」
由佳里「そういえばまりやお姉さま今日は勝ったんですか?」
まりや「ああ、勝ったわよ200万ドルほど、貴子も同じくらいかしらね」
貴子「ポーカーはほとんど心理戦ですから、私とまりやさんの戦いぶりを見て…」
まりや「カモにしようと思って逆にカモられるお馬鹿さんが結構いたのよ」
奏「はやや〜お二人ともすごいのですよ〜」
貴子「お金持ちの御曹司が何人かいましたからね」
まりや「ああ、それで気前良く賭け金上乗せしてたんだ」
由佳里「奏ちゃん…今日勝ったお金でどれだけハンバーグが食べられるかな?」
奏「たぶん七回生まれ変わっても食べられると思うのですよ〜」
まりや「ここまで来てもハンバーグかい」
奏「そういえば紫苑お姉さまもずいぶん勝っていたのですよ〜」
紫苑「おかげさまで父の会社を再建してお釣が出るほど勝たせていただきました」
元金いくらだったんだ?まりやはともかく瑞穂ちゃんは普段質素だし、紫苑様もそれほど持っているとは思えん
貴子は実家から出ているからやはりそれほどもってはいない、奏とゆかりんは庶民なので問題外。それを考えると怖いほどの幸運だな、
さすがはお姉さまたち
ttp://keiba.yahoo.co.jp/scores/2005/03/02/04/11/result.html
このレースの一着の馬に有り金ぜんぶ突っ込んで元手を作ったんだろう。
ttp://keiba.yahoo.co.jp/scores/2005/09/03/05/07/result.html
で、一週間後、こっちの一着に転がす、と。
私用も片付きそろそろ更新再開します
皆さんにご迷惑をお掛けしました、申し訳ありませんでした。
貴子さんのポーカー講座
由佳里「ポーカーって何で心理戦なんですか?」
奏「強い手を作れば勝つのではないですか?」
まりや「ルーレットなんかは完全に運頼りなんだけどね」
貴子「実際には強い手が作れることなんてほとんどないのです
ですから相手がどういう手を作っているかという読みあい
さらには自分がどれだけ強い手を作っているかに見せるハッタリが必要です」
まりや「相手の表情やしぐさ、言動なんかを見てそういうのを判断するわけよ」
貴子「相手のクセさえ見抜けばどういう手を持っているか見抜くなんて造作もないことです」
まりや「ま、素人向けのゲームじゃないことは確かね」
貴子「そうですね、初心者と対戦するとカードの種類まで読めてしまいますから」
奏「はやや〜お姉さま方はすごいのですよ〜」
貴子「まあ、学院時代に濃い人たちに鍛えられましたから」
>>247
>学院時代に濃い人たちに鍛えられましたから
生徒会長がギャンブルするのはいかがな物かと・・・
しかし「たち」という事は相手は複数なはずで、一体誰?
・・・圭さんもいたのか?(汗)
お金を賭けていたとは限らない。
脱衣ポーカーぐらいなら目くじら立てるほどでもないだろう。
脱衣・・・ですと?
お姉さまが脱衣お姉さまが脱衣お姉さまがシリコン胸パッド脱衣
お姉さまが脱衣お姉さまが全裸脱衣お姉さまが脱衣お姉さまが脱衣
お姉さまが胸をもぎ取られる脱衣お姉さまが脱衣お姉さまが
お姉さまがお姉さまがおねえさまがががががっがっがっががっがggggggggggggggggggggggggggg
三 三三 三
/;:"ゝ 三三 f;:二iュ 三 ほら、そこ! 道を空けて!!
三 _ゞ::.ニ! ,..'´ ̄`ヽノン
/.;: .:}^( <;:::::i:::::::.::: :}:} 三 三
〈::::.´ .:;.へに)二/.::i :::::::,.イ ト ヽ__
,へ;:ヾ-、ll__/.:::::、:::::f=ー'==、`ー-="⌒ヽ←>>250
. 〈::ミ/;;;iー゙ii====|:::::::.` Y ̄ ̄ ̄,.シ'=llー一'";;;ド'
};;;};;;;;! ̄ll ̄ ̄|:::::::::.ヽ\-‐'"´ ̄ ̄ll
お姉さま、サシで勝負しませんか
俺が勝ったらスティックしゃぶらせてください
お姉さまが勝ったらバーグにハンバーグを好きなだけ奢ってやると約束しましょう
さあ!
スペード 3
スペード 4
スペード 5
スペード 6
ハートのA
: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
∧_∧ . . . .: : : ::: : :: ::::::::::::::::::::::::::::::
/:彡ミ゛ヽ;)ー、 . . .: : : :::::: :::::::::::::::::::::::::::::::::
/ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i . .::::::::
/ :::/;;: ヽ ヽ ::l . :. :. .:: : :: :: :::::::: : ::::::::::::::::::
 ̄ ̄ ̄ (_,ノ  ̄ ̄ ̄ヽ、_ノ
>お姉さま、サシで勝負しませんか
>俺が勝ったらスティックしゃぶらせてください
>お姉さまが勝ったらバーグにハンバーグを好きなだけ奢ってやると約束しましょう
まりやがカードを両者に配る
瑞穂ちゃんは配られた5枚のカードを手に取ることもせず
「5枚全部交換」
「・・・本当にいいの?瑞穂ちゃん」
「もちろん」
まりやは瑞穂ちゃんの前にある5枚のカードを退け新たに5枚のカードを配る
瑞穂ちゃんはやはりそれを見もせず
「ベット」
賭けに出た
さらにレイズ
両者ともフォールドしない
ショウダウン
カードがめくられる
「ハートの3
ハートの4・・・」
瑞穂ちゃんが一枚ずつカードをめくる
「ハートの5
ハートの6
ハートの7
「ストレートフラッシュ」
「瑞穂ちゃんの勝ちね」
瑞穂「じゃあ、由佳里ちゃん
>>252が思う存分ハンバーグおごってくれるって」
>>253
ハートとスペード間違えた・・・
ttp://sakuratan.ddo.jp/uploader/source/date24151.jpg
>>255
kwsk
掘られないまでも、女性キャラ攻めで瑞穂ちゃん受けってのはやっぱここじゃまずい?
>>255
「仮面ライダー剣」のラウズカードのコラ
ttp://gareki.ddo.jp/ki/ki/ki_7689.jpg
>>257
何故そんな質問するかがさっぱり分からないくらい問題無い。
>>243
『LUCK 瑞穂ちゃんたちの活躍』
一枚1ドルのルーレットチップを買ってテーブルについた瑞穂ちゃんたち
由佳里「ところで倍率とかってよくわからないんですけど…」
瑞穂「ルーレットの倍率ってチップの賭け方によって違うの」
紫苑「いま全員で黒の8に賭けてしまいましたが…」
瑞穂「えーと、簡単に言っちゃうと36÷賭けた目の数です」
奏「つまり当たれば36倍になるのですか?」
瑞穂「実際には35倍でちょっと違うんだけど一つの目安ね」
由佳里「あ、私たちが賭けた目に入りましたよ」
瑞穂「今、奏ちゃんと由佳里ちゃんは10ドルずつ賭けたでしょ
だから10×35=350ドル払い戻されるの、
それに賭け金の10ドルも戻ってくるから合わせて360ドルね」
紫苑「私は50ドル賭けましたから…50×35=1,750ドルですか」
瑞穂「あとは賭け金の50ドルも戻りますよ、僕も50ドルだから同じですね」
奏「ずいぶん勝ちましたのですよ〜」
瑞穂「最初に勝っちゃったから調子に乗ってしまいましょう、次は0に賭けます」
紫苑「私も勝った分の1700ドルを賭けてしまいますわ♪」
奏「奏も賭けるのですよ〜」
由佳里「そうですね、もとはなかったものですから350ドル賭けてしまいます」
−1時間後−
由佳里「あの…なんだかすごい勢いで勝っちゃったんですけど…」
奏「チップがすごい量なのですよ〜」
瑞穂「あの…ディーラーさんもしかして…」
ディーラー「言っておきますが玉をコントロールするなんて不可能ですよ」
紫苑「ですが瑞穂さんの賭けたところに便乗すると100%の確率で当たるのですが」
ディーラー「なんなら玉を放った後に賭けて見ますか?」
奏「いいのですか?」
ディーラー「私が『NoMoreBet』と言う前なら賭けられます」
瑞穂「ならそうしてみようか」
ディーラーの手から銀色の玉が離れる、チップを出す瑞穂ちゃんたち
−数分後−
瑞穂「…当たっちゃった」
ディーラー「ここまで幸運なお客様は初めて見ました」
紫苑「あの、本当に玉をコントロールしていないのですね?」
ディーラー「むしろお客様が未来を予知しているのではないのですか?」
ぬう・・・バーグめ、びっくりドンキーよりロイヤルホストの方が好きなのか・・・
今度こそ!お姉さま、もう一度勝負しましょう
自分が勝ったら、その桃尻を心ゆくまで揉ませていただく
お姉さまが勝ったら・・・会長にラーメンを奢ります
では!
自分の手札>>270
お姉さまの手札>>280
安価なら
ハートの2
クラブの2
ジョーカー
ハートのK
ハートのA
〜スーパーまりやシスターズ〜
「瑞穂ちゃん、来たわね。これで全員ね」
「まりや、こんなところに呼び出して、いったい何?」
「うん、あたしが作ったゲームのお披露目」
僕は、まりやに呼び出されて視聴覚室に来ていた。僕のほかには、おなじみのメンバーが……。
「……で、集まったのが、なんでこのメンバーだけなの?」
「それはまあ、ご○○主義。あと、作者の東の扉がいい加減でなーんも考えてないからでしょうね」
「私たち、そんな作者に書かれているんですか……」
「まあまあ由佳里、屈辱なのはわかるけど、この作者がずさんで手抜きを極めてるからといって、不平を言っちゃダメよ。
あたしたちは、たとえ東の扉みたいなダメダメ作者にでも、書いてもらえるだけ愛してくれる人がいる、って思わなきゃ」
「……まりやさん、フォローしてるように見えて、さりげなく随分ひどいことをおっしゃってますわね」
「じゃあ貴子、あんたは東の扉の作品がいいと思ってんの?」
「……ノーコメントですわ」
「ノーコメントってことは、普通言っちゃ都合が悪いことを考えてるものなのよ。つまりあんたも、いいとは思ってないってことでしょ?」
「うっ……相変わらず、こういうときだけ鋭いですわね」
「まあまあ、ところでまりや、新しいゲームって?」
「ああ、これよ。じゃーん!!」
まりやは、そう言って、1つのDVDを取り出す。
「『スーパーまりやシスターズ』……なのですか?」
「なんか、あからさまに某有名ゲームのパクリみたいね」
「まあまあ、聖央の外に出す気はないからいいじゃない。ま、とにかくやってみなよ」
「え……ええ……」
「楽しみですわね」
「まりやさんが主人公なのは……ですけどね」
ギュイーン……
「あ……画面が」
「始まったわね。画面までそっくり」
「2人用があるということは、ひょっとしてもう1人は由佳里ちゃん、なのですか?」
「正解!」
「私がゲームに出演するなんて……恥ずかしいですよ」
「まあまあ、じゃあ、始めるわね」
僕は、1人用を選択してゲームを開始した。
「まず敵を倒して……あら? パワーアップアイテムが違うのね」
「そりゃそうよ。キ○コ王国じゃないもん」
「じゃあ、どこなの?」
「ギラブカ王国。逆さに読んじゃダメだからね」
「……なんかいやな予感がするんだけど」
「にゃはは。まあまあ瑞穂ちゃん。ゲームに集中しなさいな」
「これは無敵アイテム、かしら?」
「そうよ、音楽変わってる間は、敵に触れても平気だから」
「ホントね。触れるだけで敵が次々と倒れてくわ」
「いつも傍若無人に周りを振り回していくまりやさんそのものですわね」
「ちょっと貴子、それどういう意味よ?」
「言葉通りの意味ですわ」
「……まあまりやお姉さまが好き勝手してるのは、いつものことですから今さら、ですけど……」
「ちょっと由佳里、あんたまであたしを裏切るのか?」
……由佳里ちゃんは普通のこと言ってるだけだと思うけど……ていうか、裏切られても仕方のないことばかりしてるまりやの方が問題じゃない?
「裏切り者のゆかりんは、左右の頭ぐりぐりの刑に処すーっ!!」
まりやは、言うなり由佳里ちゃんの頭を拳骨でぐりぐり押さえつけたようだ。
「あたた、私はゆかりんじゃ……いたたた……お、おでーざば……やべ……いだだだだ……」
僕はポーズでゲームを中断し、奏ちゃんや貴子さんと一緒にまりやを止めに入った。
「ステージクリア……次は地下面ね」
その後地下面、列島面をクリアすると、舞台が少し変わっていた。
「……なんか暗い建物の中って感じだけど、ここは?」
「お城の地下。いわゆる『地獄面』ね」
「地獄面……あの……まりやさんは、一体どこで死んで、閻魔大王にお会いになったのですか?」
「は……?」
僕たちは、全員驚いて紫苑さんのほうを見る。紫苑さん、また天然してますか?
「……あ、あの、紫苑さん、地獄面っていうのは、地獄のようって意味で、本物の地獄じゃないんですよ」
「まあ、そうなんですか……」
「……まあ、まりやさんが死後地獄に落ちるのは、ほぼ間違いないですわね」
「なによ貴子! そういうあんたはどうなのよ!?」
「わたくしは品行方正で通してますから、問題ありませんわ。誰かさんと違いまして」
僕はヒートアップするまりやと貴子さんのけんかを放っておいて、ステージを進めた。
「あれ? 貴子さんだ」
僕はゲーム画面の右側から貴子さんらしいキャラを見て言った。貴子さんとまりやもけんかを中断して、ゲームを見る。
「ああ、それはボスキャラのたかこ大王ね」
「た……たかこ大王……」
「ちょっ……なぜわたくしが悪役ですの!?」
「あーら貴子、それは当然じゃないの」
「まあ……まりやが主人公ですからね……」
ゲーム画面を見ると、貴子さん……たかこ大王がいるのは橋の上じゃないし、どうすればいいんだろう?
「まりや、どうすれば倒せるの?」
「ああ、たかこ大王の後ろにあるスイッチを押して」
「スイッチ? ああ、これね」
僕はたかこ大王をかわし、後ろのスイッチを押した。すると、色々な写真が降ってきた。
これ、僕の写真?
「あ、たかこ大王が鼻血を吹いて……そのまま倒れちゃった……」
そんなのあり? これじゃまるっきりギャグじゃない……。
「さて、お姫様を助けて……あれ? 奏ちゃん?」
見ると、奏ちゃんらしいキャラがメイド姿でいるのが見えた。
「そ。お姫様は最後。それまではメイドさんね」
「はややっ、奏、メイドさんなのですか?」
「まあ、メイド姿の奏ちゃん……本当に可愛らしいわね……」
紫苑さんの身体がうずうずしている。液晶画面を壊して抱きしめようとか思わないといいけど……。
それから、僕はゲームを進めていった。
「水中面……あら? まりや、水着姿なのね」
「ふふーん。ここで抜群のプロポーションをお見せしないわけにはいかないでしょうが」
「まりやさん、ここには男性はいないのですから、そんなことをしても無意味でしょう」
……いや、貴子さん、ここに1人いるんですけど……。
僕は2回目の地獄面で、再びたかこ大王と対面した。
「スイッチを押して……あれ? 写真が降ってこない?」
見ると、空間に穴が開いて、中から一子ちゃんが出てきた。
「……一子ちゃん?」
一子ちゃんを見たたかこ大王が蒼ざめて、そのまま死んでしまった。
「ちなみに、最初のとどっちが出てくるかは、完全にランダムね」
……どっちにしてもギャグだと思うけどね。
「ねえ、まりや、由佳里ちゃんでやってると、もしかして由佳里ちゃんも一緒に気絶しちゃったりする?」
「そうよ。その後一子ちゃんが慌ててあたしを呼んで、起き上がらせるのよ」
「それは、なんというか……」
「今度は美智子さん?」
「うん。最後以外のメイドは、違う人を用意してあるのよ」
その後、圭さん、緋紗子先生、夏央さん、紫苑さん……そして最後に楓さんメイドを救出し、最後のたかこ大王を倒した。
「ねえ、これで最後?」
「うん。これで侵略者のマシクツイ帝国は完全崩壊。逆さに読んじゃダメだからね」
「……でも、その帝国なら、父や兄をボスキャラにしてほしかったですわね。そうしたら、わたくしが何度でも倒して差し上げますのに」
「それはよろしいですわね。どうせなら、あんなやり方とかで……」
「なるほど、紫苑さま、それは名案ですわね。それならこんなやり方も……」
紫苑さんと貴子さんの会話が、残酷な殺し方の話で盛り上がっていく。なんか怖いんですけど……。
きっと2人とも、普段から貴子さんのお父さんやお兄さんには、さんざん苦い汁を飲まされてきたんだろうな……。
いよいよお姫様の救出……って……。
「これ、ぼ……私……?」
「そうよ。ギラブカ王国のみずほ姫。みんなのアイドルよ」
な、なんで男の僕がお姫様……。
「わあ、リバイバルバージョンと同じように、キスしてるのですよ」
「まりやさんが羨ましがられそうですわね」
「じゃ、じゃあ、私のでやったら、お姉さまが……私にキス……」
どうやら由佳里ちゃんは、夢の中にトリップしてしまったようだ……。
「……でも、ほんとにすごいのはこれからよ」
「え?」
「このあと、8回クリアすると、あたしや由佳里と瑞穂ちゃんの絡みシーンが……」
「……え?」
僕は耳を疑った。
「お互いの名前を呼びながら求め合う艶姿。あたしたち本人の声を無修正で……」
「う……うわああああん!! もうお嫁にいけないーっ!!」
由佳里ちゃんは、泣きながら視聴覚室を飛び出していった。
「……まりや、それはいくらなんでもひどいと思うわよ?」
「そうですわ。まったく、あなたという人は……」
僕と貴子さんは、怒りの表情でまりやに抗議する。
「ストーップ! ホントにやるわけないじゃない。冗談に決まってるでしょ?」
「じょ、冗談?」
「そ、冗談。だいたい瑞穂ちゃん、心当たりあるの?」
「あ……」
そうだよね。冷静に考えればわかることだよね。あれ? でも、じゃあなんで由佳里ちゃんは……。
「ま、とにかくこれ聖央限定で商品化だから。よろしく」
僕は恥ずかしくて買わなかったけど、買う生徒もいっぱいいたらしい。
「みんな、僕の姫姿目当てなのかな?」
紫苑さんが僕のお姫様姿と奏ちゃんのメイド姿に夢中だとか、由佳里ちゃんが僕のキスシーンを録画して何度も見返してるとか、
貴子さんが僕の写真が落ちてくるシーンで食い入るように見てホントに大王と一緒に気絶してるとか……。
当のまりやは、そんな噂話をニヤニヤ笑いながら聞いてたりして……。
Fin
>>262
ハンバーグの10
ハンバーグのJ
ハンバーグのQ
ハンバーグのK
ハンバーグのA
でロイヤルハンバーグフラッシュ
東の扉です。
「名残雪 その後」の解説ですが、本編のおまけシナリオ、
「まりやとかが見てる」の「名残雪エンド」の続編という設定ですので、
設定と瑞穂くん以外の登場人物を伏せていただくよう
修正していただけるとありがたいのですが……。
東の扉さん、GJ&乙です。
えと、ゆかひとエピローグ後編は明後日くらいには出来上がりそうです。…多分。とにかく今週中には絶対(_ _;;)。
待ってる人が居るかどうかは分かりませんが、頑張って書きます。 (お楽しみに。とは言えないヘタレ)Qooでした。 m(_ _)m
GJです。
>>267
>液晶画面を壊して抱きしめようとか思わないといいけど……。
破壊神紫苑様w
>>270
なんて事だ・・・自分にここまでツキが回ってくるなんて
イケル、イケルぞ!桃尻獲得じゃ!!
それはまりやの先輩の話
瑞穂「どうしたの?由佳里ちゃん、浮かない顔して」
由佳里「なんていうか…部活のことなんですけど、スランプ気味で」
まりや「あ〜わかるわ、あたしも1年の頃スランプに陥った時期があったわよ」
奏「まりやお姉さまが?」
由佳里「ちょっと意外です」
まりや「そう、絶好調から絶不調に叩き落されたことがあったっけ…」
瑞穂「叩き落された?」
まりや「そう、ある大会で自己記録を更新したことがあったのよ
それを当時の部長に報告したの、そしたらね
「その程度の記録で満足するようなら陸上部など辞めておしまいなさい!
てゆーか腹掻っ捌いて死ね!」
って言われちゃったのよ
瑞穂「それはまた…」
由佳里「まりやお姉さま以上に無茶苦茶です」
まりや「まあ、あたしの3倍以上の性能を持った人だったわ」
奏「それでスランプに陥ったのですね〜」
まりや「まあ、そういうこと」
瑞穂「で、どうやって抜け出したの?」
まりや「それはね…
その時のクラスメートがあたしと部長のやり取りを聞いていて
で、部室に部長が一人きりの時を狙ってあたしを連れて行ったの
部室のドアを開けたとたん部長に怒鳴られたわ
「今忙しいから後にして頂戴」って
そしてね、後ろから噛まれたのよ」
瑞穂「クラスメートに?」
まりや「いいえ、虎に」
由佳里「は?」
まりや「部長は一人で特訓していたの
その瞬間悟ったわ、天下無敵の部長でさえも影で特訓していたのよ
あたしたち凡人が部長の足元にでもたどり着くにはそれ以上の特訓をするしかない
そして山に篭ったわ」
瑞穂「そういえば2年前サーカスから虎が脱走したってニュースがあったけど」
まりや「今は学院長室に飾られているわ」
由佳里「山…山に篭ったんですか?」
まりや「ええ、そのおかげで虎とまではいかないけど熊ぐらいは倒せるようになったわ」
奏「ものすごいスランプの克服の仕方なのですよ〜」
まりや「まあ、由佳里も明日から特訓ね」
由佳里「え?」
まりや「いきなり熊とか虎は無理だから最初は牛からで許してあげるわ」
ミンチにしてくれるわぁ!!(よだれ)
由佳里「そんな無茶言わないで下さい!」
奏「それに虎や熊や牛と戦うのは陸上の特訓じゃないと思うのですよ〜」
瑞穂「普通は死ぬわよ」
まりや「何言ってるの、それぐらいしないと世界で戦えないわ」
まりやがそう言ってTVをつける
やってる番組は陸上の大会
まりや「ほら、この人がその部長よ」
由佳里「この人って…」
瑞穂「一人でいくつもの種目の世界記録更新し続けてる人だ」
まりや「いつかは世界で戦いたいわね」
由佳里「私はそこまでして戦いたくないです
>>262
>>270
瑞穂「私の役は…
エルダーの10
エルダーのJ
エルダーのQ
エルダーのK…
最後の一枚は>>290がめくって頂戴
ジャッジは>>300にお願いするわ
ふむ。個人的には、
宮小路瑞穂のQ
御門まりやのQ
十条紫苑のQ
厳島貴子のQ
小鳥遊圭のJoker
で、クイーンのファイブカード辺りかと思ったんだけどな〜。
っていうか、余り先送りすると、290や300をまたぐSSが落としにくくなる気がするよ。
>>280
ヨダ絵のお姉さまのQ
ヨダ絵の紫苑さまのK
ヨダ絵のまりやのA
ヨダ絵の奏の10
ヨダ絵の由佳里のJ
のヨダストレートフラッシュなんかもよかったかも…
>>281
ファイブカードは知ってるルールではロイヤルストレートフラッシュより下だったような気が
ローカルルールが多そうだからね。ポーカーは。
ウィキでは ⇒ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC
「ジョーカーを含まないAから始まるストレートフラッシュ、
すなわち同一スートのA,K,Q,J,10をロイヤルストレートフラッシュ(もしくはロイヤル・フラッシュ)といい、
独立した役として扱うことがある(ストレート・フラッシュの一分類ということを理由に
エースハイ・ストレート・フラッシュと称することもあるので注意されたい)。
このときファイブカードがあれば、それより上位の役として扱うことが多い。」
とある。
無論多いだけで、やはりルールはローカルローカルでの判断に委ねられそうだ。
…ただ、ハンバーグカードがお姉さまカードに勝てるとは思えないがね(笑)。
257だがこの流れでエロうpは不味いなっつーことで様子見。
つかこのスレがどの辺までのエロがわからんが……
>どの辺までのエロがわからんが
どの辺のエロまでOKかわからんが、だった。
パワーバランス
まりや「今日の体育はバレーだってさ」
瑞穂「じゃ体育館に移動ね」
まりや「ううん、グラウンドでやるんだって」
瑞穂「グラウンドで?」
美智子「この学院ではバレーとかバスケもグラウンドで出来るんですよ」
圭「今日は天気がいいから外でやるのね、灰にならないようにしないと」
瑞穂「どこの吸血鬼ですか、圭さん」
−授業開始−
教師「さて、一通りの練習も済んだし試合してみましょうか」
まりや「瑞穂ちゃんと同じチームだし勝ちはもらったわね」
教師「言っておきますけど御門さんと宮小路さんは別チーム」
まりや「ええ〜なんで〜」
紫苑「パワーバランスが崩れてしまいますからね」
美智子「そうですよ、お二人とも私たちと運動能力のケタが違いすぎますから」
圭「軽く3ケタは違うと思うわ」
瑞穂「そんなに違わないと思います」
紫苑「まりやさんのチームにはハンデとして私が入りましょう」
美智子「それでは瑞穂さんのチームは私と圭さんがハンデです」
−試合開始−
まりや「いくぜうぉりゃあ」
まりやのアタックが面白いように決まる
女生徒「まりやさんお願いですから人間の打ち返せるボールを撃って下さい」
紫苑「私が全然ハンデになっていませんわ」
まりや「これでも手加減してるつもりなんだけどなー」
教師「…御門さんチームの圧勝ね、じゃあ宮小路さん、何とかしてくれるかしら」
瑞穂「う…やるだけやってみます」
まりや「ほほう、次は瑞穂ちゃんか…なら本気が出せそうね」
まりやがリストバンドをはずす
どすんどすん、と音を立ててそれが地面にめり込む
紫苑「なんですか?今の音は」
紫苑さまがまりやがはずしたリストバンドを拾おうとしたが…
紫苑「おっ重いですわ、一体何キロあるんですか?」
まりや「あー紫苑さま、それ1キロの鉛棒が10本入ってるから重いですよ」
美智子「…そんなものをつけて今まで動いていたんですか」
まりや「アンクルもはずすからちょっとまってね」
圭「もうすごいとか通り越してバカね」
教師「そ、それじゃはじめるわよ」
笛の音が響く、ボールが舞う、まりやチームのサーブ、瑞穂ちゃんチームのレシーブ
瑞穂「えいっ!」
瑞穂ちゃんのアタック、まりやがなんなくそれを拾う、紫苑さまがトス
まりや「死ねぇい!うぉおりゃぁぁ!」
圭「殺気?」
美智子「これは…ものすごく怖いのですけれど…」
まりやがボールを叩く
ありえない回転を与えられたボールはありえない変化をして瑞穂ちゃんに向かう
瑞穂「無理ぃ!みんな逃げてぇ!」
文字通り蜘蛛の子を散らすように瑞穂ちゃんチーム全員がコートの外に逃げる
圭「もう少林バレーね」
美智子「ボールの回転が全然落ちませんよ」
紫苑「まるで掘削機ですわね」
その時何が起こったか詳細に覚えているものはいない
女生徒Kの証言「突然黒い柱が聳え立ったわ」
女生徒Sの証言「黒い柱を見たと思ったら黒い雨が降り始めたのです」
女生徒Tの証言「お姉さまが叫ぶのが聞こえたんです『早く校舎に入って』と」
女生徒Mの証言「まさかと思いました、こんなところであんなものが出るなんて」
まりやの殺人アタックで噴出した原油は日本の消費量を補って余りあるものだった
後に中東のパワーバランスどころか世界経済のバランスを崩すこととなったこの事件は
『聖應の悪夢』として歴史書に記されることとなる
圭「こうして後世の受験生の頭痛の種が一つ増えたわけね」
瑞穂「増やさないで下さい!」
美智子「とりあえず次の人
>>262からの続きをお願いしますね」
>>282
ヨダストレートフラッシュワロスw
だれも>>290を取らないようなので僭越ながらこの私が、
宮小路幸穂のA
で
>>300
ジャッジを!
>>290がつまらなかったらごめんなさい…
それと>>284さん、作品うpどんどんお願いします。ここは本来SSスレなので…
瑞穂ちゃんの下着をくんかしながらオナる誰かさんの話とか誰か書いて
>>262だけど
正直ここまで引っ張ってくれると思ってなかった感謝感謝
他のSS書きさん投下し難くしてごめんなさい
しかしロイヤルハンバーグフラッシュとロイヤルエルダーフラッシュか・・・ジャッジ次第だなあ・・・
しかも、負けてもラーメン奢るだけ・・・こりゃ尻は頂いたな、うしし・・・し・・・
すいません、どうしてうちに着払いで喜多方ラーメン三年分が届いてるんでしょうか・・・?
>>292
私は考えてはあるんですけど、時期外れの誕生日ネタですから……。
>>294
全然問題なし、投下したモン勝ち。
>>295
そうですか。では、失礼します。
〜おしまいの姉妹対決〜 ラウンド1 ヴァレンタイン後夜祭
2月15日、聖央女学院、女子寮にて……。
コンコン……。
奏 「お姉さま、お茶をお持ちしましたのですよ」
瑞穂 「奏ちゃん、ええ、どうぞ」
奏 「失礼いたしますのですよ」
ガチャッ
瑞穂 「いらっしゃい、奏ちゃん」
2人分のお茶を入れた奏ちゃんが、今度はかわいらしいリボンがトッピングされた小箱を出してくる。
瑞穂 「それは?」
奏 「お姉さま、1日遅れましたけど、バレンタインのチョコなのですよ」
瑞穂 「ああ。ありがとう、奏ちゃん」
奏 「それと、こちらはまりやお姉さまからなのですよ」
瑞穂 「そう。あとでまりやにもお礼を言っとかなきゃ。でも、今までまりやからチョコをもらったことなんてなかったのに、どうして……」
奏 「まりやお姉さまはお姉さまほどではないですけど、バレンタインにはチョコをいっぱいもらいますから、その前後は
チョコを見るのもおいやになられるそうなのですよ」
瑞穂 「なるほど……納得いくわね」
自分がそうなっただけに、よくわかるな、その気持ち。
奏 「でも、今年はお姉さまにはいろいろ大切なものをいただいたので、さすがに渡そうとお思いになられたそうなのです」
瑞穂 「変わったのね。まりやも」
奏 「はいなのです。紫苑お姉さまも、奏も、お姉さまから大切なものをいっぱいいただいたおかげで、いい方向に変わることが
できましたのですよ。おそらく、生徒会長さんもそうだと思うのですよ」
瑞穂 「そう……なのかしらね。でも、それは私はきっかけにすぎないんじゃないかしら。変わることができたのは、
それだけみんなが強い心を持っていた証なのよ」
奏 「お姉さま……」
僕と一緒にお茶を飲んでいた奏ちゃんが、ふと思い出したように聞いてきた。
奏 「そういえばお姉さま、由佳里ちゃんとは仲直りできましたのですか?」
瑞穂 「ええ。もう大丈夫よ」
僕は奏ちゃんに今までのことをすべて話して聞かせた。と言っても、第二音楽室でチョコケーキを食べた後にやっていたことについては
無論伏せておいたが。
奏 「そうなのですか。一子さんが……でも、一子さんなら、きっと生まれ変わっても幸せになれると思いますのですよ」
瑞穂 「そうね。あれだけ誰にでも優しい一子ちゃんだもの。きっとみんなから愛されて幸せになれるわ」
奏 「はい。お姉さまと由佳里ちゃんも、幸せになれて、奏、とっても……嬉しいの……ですよ……」
見ると、奏ちゃんの瞳からどんどん涙があふれてくる。
瑞穂 「奏ちゃん?」
奏 「あ、あれ? 奏、どうしちゃったのでしょう? お姉さまたちが幸せになれて、嬉しいはずなのに、涙が止まらないのですよ……」
瑞穂 「奏ちゃん……あなた、まさか……」
聞くまでもない。きっと奏ちゃんは、僕のことが好きだったのだろう。妹としてではなく、1人の女の子として。
そして、今までは僕たちのことを心配する気持ちのほうが勝っていたから隠していられたが、僕たちが結ばれたことで、その気持ちが
抑えきれなくなったのだろう。いくら鈍感な僕にも、こんなふうになったらさすがにわかる。
瑞穂 「ありがとう、奏ちゃん、あなたの気持ちはすごく嬉しいわ。そして、本当にごめんなさい……」
奏 「お姉さま……よろしいのですよ。奏は、お2人が本当に大好きですし、幸せになれて嬉しいのも、本当なのですから……」
瑞穂 「ええ。わかってるわ。奏ちゃんは優しい子ですから……でも、今はお泣きなさい。ずっとこうしていますから……」
そう言うと、僕は奏ちゃんを抱きしめた。
奏 「は、はい……ありがとうございますの……ですよ……う……うわああああ……!!」
奏ちゃんは、僕の腕の中でずっと泣き続けた。
そのころ……。
由佳里「お姉さま、お茶をお持ちしました」
まりや「ああ、由佳里、どうぞ」
由佳里「それと、1日遅れましたけど、これ、バレンタインのチョコです」
まりや「ありがとさん」
由佳里「まりやお姉さまのは、今頃奏ちゃんが渡してくださっているはずですから」
まりや「後で奏ちゃんにもお礼言っとかなきゃね。今まで渡してこなかったから、今になって直接渡すのは、なんかこっぱずかしいからさ……」
いつもはもっと恥ずかしいことを私に言ってるくせに……と由佳里は思ったが、このような場で言うことではないとわかっていたので、
あえて言わずにいた。
由佳里「お姉さま」
まりや「ん? ああに?」
由佳里のチョコを口に頬張りながらまりやは返事を返す。
由佳里「私、陸上をやめようと思います」
まりや「んぐっ……!」
由佳里「わあっ!」
まりやはあまりの予想外の言葉に、チョコを飲み込んでしまい、むせ返ってしまう。
まりや「ごほっ、げほっ!!」
由佳里「わわっ! お姉さま、大丈夫ですか?」
まりや「ゆ、由佳里……今の、冗談……よね?」
由佳里「いいえ、本気です」
まりや「な、なんで!? 走るのが嫌いになったの? それとも、悩み事でもあるの?」
由佳里「いいえ、悩みなんてありませんし、走るのは今でも大好きですよ」
まりや「じゃあ、どうして……」
由佳里「私、瑞穂さんと釣り合う女の子になりたいんです」
まりや「………」
由佳里「そのためには、勉強にダンスに礼儀作法、ほかにもやらなければいけないことが山ほどありますから……」
まりや「………」
由佳里「もちろん、これからも気分転換なんかで走ることはあると思いますけど、それらを全部やるためには、毎日陸上部で走り続ける余裕は
ありませんから」
では、いったん中断して、
>>262
>>270
>>280
>>290
の、ジャッジに移りたいと思います。
あなたの手が、ロイヤルハンバーグフラッシュ、
お姉さまの手は、エルダーカードに過去のエルダー、幸穂カードが加わり、ロイヤル時空エルダーフラッシュとみなします。
ハンバーグフラッシュは、由佳里系フラッシュとみなし、
判定は……
親子エルダーパワーで、お姉さまの勝利といたします!!
私の独断のこんな判定でよかったのかどうかわかりませんが、そういうことで、みなさま、ありがとうございました。
では、おしまいの姉妹対決、ラウンド1 ヴァレンタイン後夜祭を再開したいと思います。