処女はお姉さまに恋してるSSスレ 第10話

1 :名無しさん@初回限定 :2006/08/22(火) 01:44:31 ID:be9ICXWB0

ここは「処女はお姉さまに恋してる」のSSスレです。
優雅に礼節をもって進行していきましょう。
sage進行で。

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Q&Aテンプレは>>3-4

401 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 22:44:37 ID:NAAiJPu60

???「ふもっふ!」
かわいらしい声が後ろからして二人が振り向くと
黄色がかった茶色の体で山高帽をかぶった鼠とも狸とも取れない気ぐるみがいた
瑞穂「ぼ…ボン太くん?」
それは某アミューズメントパークのマスコット
ボン太「ふもっふ!ふもっふる!」
瑞穂「な…なに言ってるの?」
まりや「なんか怒ってるみたいだけど」
ボン太「ふもふもっ!ふもっふうう〜〜〜」
ボン太くんの後ろから一人の少女が走ってきてボン太くんにハリセンをたたきつけた
少女「あ、ど〜もすいませんねえ〜ウチのボン太くんがご迷惑をおかけしたみたいで
ロングヘアの活発そうな少女がぺこりと頭を下げる
ボン太「ふもふも!」
ボン太くんが少女になにやら話しかける
よく見ると少女はインカムをしている、通信機のようだ
少女は瑞穂ちゃんたちの方を向くと
少女「え〜と、通訳しますね
   『自分はこの縁日の警備主任である!この場での騒乱を治めることが任務
    今すぐ投降し的屋の主人を解放せよ』
   ですって」
瑞穂「…ボン太くんが警備主任…」
まりや「…このまりやさまから商品を横取りする気!?」
瑞穂「まりや!このおじさんは商品じゃないって!」
まりや「ええい!やかましーーーー」
ボン太「ふも!」
ボン太くんが警棒を引き抜きまりやに襲い掛かる
まりやは屋台のエアガンを取り迎撃
少女「っ!ボン太くん!相手は素人なのよ!」
瑞穂「…たぶん…ただの素人じゃないと思います」

402 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 22:45:59 ID:NAAiJPu60

一人と一匹は戦いつつ場所を移動していた
いつの間にかアーミーベストを着込んだボン太くんが警棒を振っている
時々火花が散るところを見ると電磁警棒のようだ
まりやは屋台から持ってきたライフルでそれを防いでいる
少女「うわ、ボン太くんがこんなに苦戦してるの始めて見たわ」
ボン太「ふもっふるうう〜〜ふもっ!」
少女「『二周クリア済みで雑魚MSなら一撃で沈める警棒なんだぞ!』?」
まりや「着ぐるみごときがぁ!」

瑞穂ちゃんと少女が二つの戦闘物体を追いかける
瑞穂「浴衣走りづらいよ〜」
少女「ああ!見失っちゃった!」
瑞穂「たぶん…人気のない場所に移動してるんだと思います」
少女「ところであなた…美人ね…」
瑞穂ちゃんと少女がまりやとボン太くんを見つけたとき
二人?は肩を叩き合って笑っていた
瑞穂「…激闘の果てにお互いを認め合ったのね…」
まりや「いや〜一暴れしたらすっきりしたわ、じゃあ、帰ろっか瑞穂ちゃん」
瑞穂「あ、うん、どうもご迷惑おかけしました」
ぺこりと少女とボン太くんに頭を下げた

翌日、寮に縁日の残りの期間ボン太くんとアクションショーをして欲しいと依頼が来た

403 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 23:05:37 ID:NAAiJPu60

瑞穂「まりやが風邪ひくなんてめずらしいね」
まりや「むう、悪かったわね」
由佳里「なにか食べたいものとかありますか?」
まりや「酒」
瑞穂「また無茶なことを…」
まりや「じゃ玉子酒から玉子を抜いたもの」
瑞穂「いや…それも無理だから」
由佳里「もう、玉子酒で風邪は治らないんですよ」
瑞穂「そうなの?」
由佳里「江戸時代に刊行された本朝食通鑑にも精力剤の効果があるってしか書かれてないんです」
まりや「ふ〜ん」
瑞穂「お料理のこととかはすごく詳しいよね由佳里ちゃんは」
まりや「料理研究家にでもなったら?」

このときのやりとりが後のゆかりんの人生を決めたとか決めないとか

404 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 23:14:48 ID:5l/s4x3X0

フルメタルジャケットかと思ったら、パニックのほうか

405 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 23:44:16 ID:SJjL86Fj0

ボン太君のセリフで思わず笑ってしまった

406 :名無しさん@初回限定 :2006/11/03(金) 13:53:51 ID:4HEJnHZL0

しかもスパロボ仕様だし

407 :名無しさん@初回限定 :2006/11/03(金) 14:37:00 ID:4HEJnHZL0



瑞穂たちが登校中のこと
もうすぐで校舎にたどり着くというところで突然雨が降り出した
「なによー今までいい天気だったじゃない」
まりやが悪態をつき走り出す
瑞穂たちもそれに続きいそいでエントランスをくぐる
奏だけが遅れ制服をぬらしてしまった
「はやや〜びしょびしょなのですよ〜」
瑞穂がハンカチを取り出し奏の頭を拭いてやる
「奏ちゃん、教室に行ったらジャージに着替えないと」
「今日はジャージの生徒が多くなりそうですね」
由佳里が制服の濡れた部分を吹きながら答える
奏、ゆかり、まりやと別れ瑞穂が自分の教室に入る
案の定制服からジャージに着替えている生徒が数名いた
入ることを少しためらって立ち尽くしていると後ろから声をかけられた
「おはよ、瑞穂っち」
振り向くとそこには圭が立っていた、よく見知った顔
ところが瑞穂は返答が出来ずにいた、ありえない姿

408 :名無しさん@初回限定 :2006/11/03(金) 14:37:32 ID:4HEJnHZL0

「おはようございます、瑞穂さん、圭さん」
そしてもう一人見知った顔が現れた
「いきなり雨が降り出してしまうんですもの、びしょびしょになってしまいましたわ」
いつもどおりの穏やかな顔、美智子
「おはよ美智子」
圭が美智子に挨拶をする
美智子は穏やかな顔を崩さない
「まあ、圭さんもびしょびしょではないですか、また血の雨に降られたんですか?」

「そんな夢を見てしまいました」
「瑞穂さんたら、よほど圭さんが恐ろしいのですね」
朝の教室、瑞穂がその夜見た夢を紫苑に話している
突然後ろから話しかけられた
「夢だったらよかったのにね…」
振り向くとそこには日本人形のような美しい少女が立っていて
その少女が着ている制服は……

409 :名無しさん@初回限定 :2006/11/03(金) 21:21:18 ID:JZDKBgK+0

ttp://www.caramel-box.com/products/alicematic/image/screenshot/amss_kei01_l.jpg
になっていた…

410 :名無しさん@初回限定 :2006/11/05(日) 20:56:03 ID:25et31+F0

はじめてSSを書こうと思うのですが
なにかコツとかありますか?
みなさんの経験とかを聞きたいです

411 :名無しさん@初回限定 :2006/11/05(日) 21:07:50 ID:59GHqbTU0

ない。
己の想いをありったけぶつけるがよい。








まぁ、自分の分身(オリジナルキャラ)とか出して
原作のキャラとくっつけるとか活躍させるとかは基本的に嫌われる傾向にあるから避けるが賢明。

412 :名無しさん@初回限定 :2006/11/06(月) 09:55:50 ID:d1fOlea60

>>400-402
己の想いをぶつけた(ぶつけすぎた)例

413 :名無しさん@初回限定 :2006/11/06(月) 14:53:14 ID:BlsY3/OU0

>>410
オリキャラは嫌われ気味。まぁキャラと世界観が完成されているので当然だが。
パルサーの櫻の園のエトワールやオリジナルのドラマCDからのキャラ引用ならアリかな。

とりあえず終わりをキッチリすること。
読み物は終わり良ければ全て良し。終わりが悪いと中身がいくら良くても全て台無しに…。
無論、終わりまで読んでもらえないような中身ではダメ。

あと誤字脱字には注意。
特に盛り上がるシーンでの誤字脱字はもんのすごく萎えるので注意(特にエロ系)。

>>412
ぶつけすぎるくらいで丁度いいのさ。多少砕けたほうが面白い。

414 :410 :2006/11/06(月) 18:45:32 ID:IeupV+XD0

はじめてのSSです おかしなとこがあれば教えてください

非日常的な光景

ふと時計をみるともう深夜の2時
もう一子ちゃんはベッドで気持ちよさそうに寝ている
瑞穂「そろそろ私も寝るとしようかしら」
そう言ってベッドに入ろうとしたとき何か違和感を感じた
少し考えたが睡魔には勝てずその日はそのまま寝てしまった

415 :410 :2006/11/06(月) 18:47:32 ID:IeupV+XD0

次の日の放課後
瑞穂「ただいま〜」
一子「お帰りなさいませお姉さま」
そのままいつものように飛び込み抱きつかれる
始めの頃は驚いたが今ではもうすっかりなれてしまった
この時また昨日と同じような違和感に襲われた
一子「どうしたんですかお姉さま?」
いつもの光景を思い出し、ようやく全ての線が繋がった
瑞穂「そうかわかった、わかったよ一子ちゃん」
一子「うゎっ、どうしたんですか急に?」
瑞穂「一子ちゃんは私やまりやとか人には触れるよね?」
一子「はい、先ほどもいつもの様に抱きつきましたし」
瑞穂「でも他の物には触れない」
一子「いつも一緒のお姉さまならご存知でしょうが、
   幽霊三等兵の私はお姉さまのお茶さえ入れることのできないまったく役立たずな幽霊です」
瑞穂「でも一子ちゃんって布団をかけても透けないしベッドにも一人で入れるでしょ」
一子「言われてみればそんな気もしますね」
瑞穂「それで思ったのだけど一子ちゃんもがんばれば物に触ることができるかも知れないわ」
一子「はっ!それは気がつきませんでした。さっそく試してきますね」
そして瑞穂の鞄に触れてみる
一子「駄目です〜。やはり駄目駄目な幽霊三等兵の私では無理なのでしょうか?」
瑞穂「がんばって一子ちゃん。きっとあなたならできると信じてるわ」
一子「うぅ〜、お姉さまそれほどまでに一子のことを思ってくださるのですね。
   わかりました。くじけずにがんばります」
そして数十分後・・・

416 :410 :2006/11/06(月) 18:49:57 ID:IeupV+XD0

一子「やったできました。できましたよお姉さま」
瑞穂「よくがんばったわね一子ちゃん」
廊下から誰かの足音が聞こえてくる
まりや「うっるさいわね〜、何かあったの?」
一子「あっ、まりやお姉さま見てくださいこの一子の新たな力を」
足元から頭のてっぺんまでみるが変わった様子は特に見当たらない
強いて言えば鞄を持っていることくらいだ
鞄・・・カバン・・・か・ば・ん?
まりや「えぇ〜!ちょっと待って何で一子ちゃんが鞄なんか持ってるわけ?!」
驚いたまりやだったが瑞穂の説明を聞いて納得したようだ
まりや「たしかに説明を聞いた限りじゃできそうだけど実際にできてしまうとわ。すごいわね」
一子「そんな話は後にして早速お姉さまに私自慢のお茶を入れたいと思います。
   お姉さま準備をするので少し待っていてくださいね」
そのまま急いでドアからでようとすると
ドン!
一子「痛いです〜」
瑞穂「大丈夫、一子ちゃん?」
一子「はい、なんとか大丈夫です」
まりや「物がつかめるようになったら今度そんな問題があったのか」

こうしていつもとちょっぴり違う一日が終わりましたとさ
後日同じように試したところ物に触れることはできなくなってしまったとか

終わり

417 :名無しさん@初回限定 :2006/11/06(月) 20:48:47 ID:TkluDI5t0

>>410
話の流れは整理されているから、後はクライマックスを工夫すれば良いかと。
書き続けていれば自分のスタイルも見えてくると思うので。
これからもガンガレ

418 :名無しさん@初回限定 :2006/11/06(月) 22:22:00 ID:9qjRqGLI0

>>410 さん
名前「台詞」
↑の書き方は俗に台本形式と呼ばれて、SS読みからは余り良く思われないことが多いです。
要するに名前を書かないとキャラの書き分けが出来ない人だと思われて技量を疑われちゃうんだな。
もちろん「面白ければ何だって良いよ」と言う人もいるんだけど、嫌う人がいる以上、
あえてこの書き方にこだわる必要は無いと思いますよ。

あとネタ。
「一子ちゃんがモノをつかめるようになると同時にドアなどをすり抜けられなくなる」
ってのは良いんだけど、少しこぢんまりとした印象になっちゃっています。
このネタを元にして色々と展開させてみると面白いかもしれません。

……と、遙か昔にこのスレを卒業したSS書きのおせっかいでした。

419 :名無しさん@初回限定 :2006/11/06(月) 22:55:47 ID:d1fOlea60

しかしSSスレで10まできてるってすごいな

420 :名無しさん@初回限定 :2006/11/07(火) 10:00:31 ID:7m/cJLWU0

>>418
おせっかいついでに何かSS書いてみない?
>>410氏のお手本としてw

421 :名無しさん@初回限定 :2006/11/07(火) 17:12:18 ID:6UwE1qJT0

昔のSSで続きがない物もあるけど
そうゆうのを勝手に続編的に書いていいのかな?
というか誰か書いてほしいのだけど。

422 :名無しさん@初回限定 :2006/11/07(火) 17:23:23 ID:g0rqYS3n0

>>241
具体的にどのSSかあげてみれば?
作者が見てるかも知れないから、OKが出れば問題ないだろ?作者自身が、「なら続きを書くか」って気になるかもしれないし
作者がいなくても、他にもそう思っている人がいるかもしれないし

423 :名無しさん@初回限定 :2006/11/07(火) 17:25:13 ID:g0rqYS3n0

レス番間違えた…orz
>>422のは>>421の間違い

424 :doku :2006/11/07(火) 19:30:09 ID:gpftgJZ60

『悪夢再び』

瑞穂ちゃんが自室でお勉強していると
こんこん
誰かが扉をノックした
「どうぞー」
素の返事で訪問者を招き入れる
「こんばんわー」
入ってきたのはまりや
「どうしたの?こんな時間に」
瑞穂ちゃんが問うと
「いや実は大事なこと忘れててさ」
「大事なこと?」
「知ってるかもしれないけど、体育の授業来週からダンスなのよね」
「うん、それは知ってるよ、創作ダンスでしょ、グループでやるって」
「でさー、なぜかウチの学院てダンスの授業レオタード着用なのよね」
「へ?」
イマイチ事態が飲み込めない瑞穂ちゃん
少し考えて瑞穂ちゃんらしからぬ間抜けな声で返答
「レオタード?」
「そ、レオタード」
「な・な・なに言ってるのよう!冗談でしょ!?もう一子ちゃんもいないのよ!」
「これが冗談じゃないのよ、で、必然的に瑞穂ちゃん自身が着るしかないんだけど…」
「無理だよっ!」
「着れ、てゆーかもうレオタもってきてる」
まりやが紙袋を瑞穂ちゃんの目の前にかざす、そして瑞穂ちゃんににじり寄り…
「さー脱げー!そして着ろー!」
「ちょっとまりや!やめてーーーー!!」
瑞穂ちゃんに襲いかかるまりや、
瑞穂ちゃんは服をおさえて必死に、だが、むなしい抵抗する

425 :doku :2006/11/07(火) 19:31:21 ID:gpftgJZ60

こんこん
騒ぎの中、再び扉がノックされる
「お姉さま〜大丈夫なのですか〜?すごい音がしたのですよ〜」
間延びした声で奏ちゃんだとわかる
「あー奏ちゃん、今入ってきちゃダメよ!瑞穂ちゃんがお着替えしてるから」
「はやや〜」
奏ちゃんは、ぱたぱたぱたとスリッパを鳴らして帰ってしまいました

−数分後−

「うううううう…」
「そんなに恨みがましく唸らなくてもいいでしょ」
学院指定のレオタードに着替えさせられた瑞穂ちゃんが胸と下半身をおさえてしゃがみ込んでいました
「本当に着させるなんて…」
「うむ、サニタリーショーツとスパッツで押さえ込めば何とかなるモンね」
「サニタリー?」
「生理用」
あっさり答えるまりや
一気に真っ赤になる瑞穂ちゃん、まりやが面白がってくすくす笑っています
「ま、これなら大事なところも全然目立たないしフツーに授業に出られるわね」
「でたくないよう…」

426 :doku :2006/11/07(火) 19:33:06 ID:gpftgJZ60

「そういえば次の体育の授業はレオタードですけれど、瑞穂さんはまた一子さんにお願いするのですか?」
紫苑さまが当然の疑問を投げかけ、まりやが軽く笑いながら答える
「くっくくく…一子ちゃんは都合が悪くて…今回は瑞穂ちゃんがレオタ着るんです」
「まあ、ではついに…」
「…言わないで下さい紫苑さん…でも…何でレオタードなんですか?体操着でいいでしょうに」
「伝統だからよ」
突然会話に割り込んできた圭さんが答えました
「そうなんです、伝統だから着なければいけないんですよ」
にこやかに話す美智子さん
「いい、瑞穂っち、ここは英国式の学院よ」
「それは知ってます」
「英国は伝統を大切にする国、狐が絶滅しそうでも伝統だから狐狩りがやめられない国」
「…それは初耳です」
「そういえば伝統だからと戦闘中にティータイムをはじめて全滅した部隊がありましたね」
紫苑さまが形の良い指をこれも形の良い顎にあてて話す
「…それも初耳です…ってレオタード着る説明になってないじゃないですか!」
「ま、伝統だからしかたないのよ」
まりやが瑞穂ちゃんの両肩をに手を置いてトドメをさした


427 :doku :2006/11/07(火) 19:47:09 ID:gpftgJZ60

「結局…レオタード着るのは本当だったんだね…」
瑞穂ちゃんが赤面しながらレオタード姿を披露
とたんに周りがざわめく
「(…お姉さま…恥ずかしそうにしてらっしゃるけど…)」
「(あれだけスタイルが良いのだから恥ずかしがることなんてないのに)」
「(特にあの背中からお尻にかけてのラインなどは…)」
「(美しい…)」
ヒソヒソ話が瑞穂ちゃんには筒抜け、それが聞こえるたびにますます顔を赤くしてうつむいてしまう
「瑞穂さん…ここまで女性らしい体をしていたなんて…」
「普通の人にはわかりませんよねー」
「水泳のときも瑞穂さん本人でよかったのではありませんか?」
「うーん…今思えば大丈夫だったんじゃないかと…」
「きっと大丈夫でしたわ♪」
まりやと紫苑さまのやり取りを聞いて自分の中の大切な何かが失われたと思う瑞穂ちゃんでした

428 :doku :2006/11/07(火) 21:08:12 ID:gpftgJZ60

−その日の夕食後−

ゆかりんが部屋でだらだらしてると突然ドアが開いて
「おーすゆかりん」
「まっまりやお姉さまっ!ノックぐらいしてください!」
「もーう、そんなこと言っていいのかにゃー」
意地悪そうにまりやが微笑む
「普通は人の部屋に入るときノックするものですよっ」
その微笑にゆかりんは屈しない
「だーかーらー、そんなことゆーとーこれ、あげないわよ」
まりやが封筒をひらひらさせる
「なんですか?それ」
好奇心が勝ってしまうゆかりんは、まりやから封筒を受け取り中身を取り出す
「こっこっこっこっこれっ、これっ、もらっちゃっていいんですか?」
とてつもなく興奮しているゆかりん
「ま、いつもお世話になってるお礼、ってゆーか迷惑かけてる迷惑賃ってとこね、んじゃ」
「うわ〜〜〜〜〜〜〜〜」
もうまりやの言葉も聞こえていないゆかりん
「ふう、写真とはいえ瑞穂ちゃんのレオタード姿だもんねえ」
封筒に入っていたのは体育の授業でダンスをしている瑞穂ちゃんの写真でした
「はあ、お姉さまのレオタード姿…」

その夜、奏ちゃんは隣の部屋から聞こえてくる奇妙な声に悩まされたそうです

429 :名無しさん@初回限定 :2006/11/08(水) 14:02:49 ID:heldMjo10


「はあはあはあ…お姉さまって意外とモリマンなんだ…
「ああ…やわらかそう…ここに顔うずめたい
「こっちの写真…紫苑お姉さまがお姉さまの胸、むぎゅって…いいなあ…
「うわ、この写真、ローアングルからのおしりだ…
「このおしりで顔、圧迫されたい…


430 :東の扉 :2006/11/09(木) 09:15:42 ID:vbpF8Lyu0

東の扉です。

これは、由佳里ED後に出された1通の手紙の内容です。
よろしければお読みください。

〜Dear いまだまみえぬお姉さまへ〜

431 :東の扉 :2006/11/09(木) 09:17:19 ID:vbpF8Lyu0

はじめまして。今は遠いアメリカにいるお姉さまへ、お手紙をお出しすることにしました。
私は、お姉さまがご卒業された後、新しく入った寮生の1人です。
その私がなぜこの手紙をいまだ会ったことのないあなたに出すのかというと、感謝の気持ちを伝えたいからです。
週末をはじめ、余裕ができたときはいつも恋人である由佳里お姉さまに会いにこられる瑞穂お姉さま。
あの方は、由佳里お姉さまにお勉強を教えに来ていらっしゃるのですが、奏お姉さまや私たち新しい寮生にも優しくしてくださって、
時には私たちの悩みを親身になってお聞きくださり、お姉さま方と一緒に解決してくださったことも何度かあります。
まあ、由佳里お姉さまに会いに来られるたびに私たち寮のみんなが全員気づいていることも知らずに、『夜のお勉強』にまで頑張っておられるのには、
少々困ってしまいますが、それを差し引いても、瑞穂お姉さまに救われたいくつものことを思えば、いくら感謝してもしたりません。
彼女をこの聖央女学院に入れてくださったあなたにも、心から感謝しています。
初めてお会いしてから9ヶ月たった今でも、瑞穂お姉さまが男の方だというのは、いまだに信じられませんが……
というか、すでに瑞穂お姉さまのこと、『彼女』と書いてしまっていましたね。
いつかお姉さまがアメリカからご帰国なされたら、お会いして改めて感謝の気持ちを口にしたいと思います。
それでは、デザイナーの修行、頑張ってください。いつかお会いできる日を夢見ています。

まりやお姉さまへ あなたの妹の妹より

432 :東の扉 :2006/11/09(木) 09:21:03 ID:vbpF8Lyu0

ところでQooさん、ゆかりんのひとりでできるもん! の続編(トゥルーエンドの方)の
プロローグ部分(また勝手に思いついてしまいました)がもう少しで出来上がるのですが、落としてもよろしいでしょうか?

433 :Qoo :2006/11/09(木) 17:13:44 ID:QxynBOZx0

終わった話ですし、別にいいですよ。

434 :コマイ :2006/11/09(木) 19:12:49 ID:8CNlgnn90

夕食の準備をしているゆかりん
「あら、いいにおいね、今夜はカレーなの?」
においにつらて瑞穂ちゃんが食堂に顔を出しました
「今日は寮母さんがお休みなので、奏と由佳里ちゃんがお食事を作るのですよ〜」
奏ちゃんはサラダとスープの準備をしています
「カレーは個人の好みがありますけど…お姉さまはどういうのがお好みですか?」
「う〜ん…ちょっととろみがついているのが好きね」
「あたしもね、アザミの葉っぱを入れよう」
突然現れたまりやがとろみをつけるために問答無用でアザミの葉を入れました

−カレー完成でお食事開始

「「「「いただきまーす」」」」
「「「「げふううううう」」」」
「まっまりやお姉さまっ!アザミのトゲとりました!!!??」
「うううううそのまんまいれた…」
「まりや…もうよけいなことしないで…」

結局その日の夕食はコンビに弁当ですませたそうです

435 :コマイ :2006/11/10(金) 00:46:15 ID:DThGxAlz0

ある静かな夜のこと

瑞穂ちゃんがお部屋で勉強をしていると…
ずぎゅうううん
ずぎゅんずぎゅん
突然聞いたことのない音が鳴り響きました
驚いて部屋を飛び出し、音がしたと思われる食堂に行きました
そこには一人のボーイッシュな少女がいて…
瑞穂ちゃんは幼馴染のその少女に問いただしました
「まりやっ!いますごい音がしたけどなにかあったの!?」
まりやと呼ばれた少女が振り向いて答えました
「あ、いや…ちょっと強敵が出現したんで…」
瑞穂ちゃんはまりやの手の中にあるものを見て目を疑いました
「まりや…それ…銃だよね…」
ふと床に目を落とすと…体が半分になったゴキブリの死骸がありました
「…強敵だったわ………」
そうポツリと言い残しまりやは部屋に戻りました

一人食堂に残された瑞穂ちゃんはこの出来事を夢と思うことにしました

436 :名無しさん@初回限定 :2006/11/10(金) 04:33:52 ID:vqP94aAo0

ずぎゅううんってまりやが誰かとキスしてるのかと思った

437 :東の扉 :2006/11/10(金) 10:22:22 ID:feO8TVF+0

それでは、書きこませていただきます。
設定は、Qooさんの作品である「ゆかりんのひとりでできるもん!」「まりやさまはしってた」の続き、
あの後2人がどうなったのか、です。
よろしければお読みください。

〜 からみつく悪縁 プロローグ 想い出を忘れたい 〜

438 :東の扉 :2006/11/10(金) 10:24:05 ID:feO8TVF+0


「んっ……あっ……はあ……」
今日も私は、1人で快楽にふけっています。
「あっあ……くっ……」
以前はだいたい1週間に2回ぐらいでしたが、最近は毎日。嫌なことがあった時は、日に何回も……。
「ふぁあん……くう……はあんっ……」
以前は単なる欲求不満の解消のため、でしたが、今はそれだけではありません。
私が私でいるために、不安、絶望、屈辱、憎しみ、悲しみ……ありとあらゆる、マイナスの感情を消し去るために……。
「あん……お姉さま……もっと……」
あの忌まわしい出来事以来、こうしていないと、それらに押し潰されてしまいそうになります。ですから……。
「やあ……お姉さま……早くして……じらさないで……」
こうしている時に想い出す、長くてやわらかそうな栗色の髪。慈愛に満ちた女神様を連想させる、端正な顔。そして、優しそうな澄んだ瞳。
長身の身体に、バランスの取れた理想的なスタイル。
優しい瑞穂お姉さまに抱かれている幻想を味わうこの時だけが、あの忌まわしい出来事を忘れられるのです。

439 :東の扉 :2006/11/10(金) 10:27:14 ID:feO8TVF+0

まりやお姉さまに私の秘密を知られたあの日、それを楯に無理やり言わされた恥ずかしいセリフの数々。お仕置きという名の陵辱。
そして、それが終わった後の、いろんなものが混じりあったシーツに身を伏せていたときの、耐え難い気持ち悪さ。
何時間か経って、やっと身を起こし、シーツを洗ったときは、胃の中のものが逆流してきそうでした。
次の日には学校を休みましたが、今は普通に通い、以前と同じような学校生活を送っています。表面上は。
寮のみんなや、クラスの友人に、よく暗くなったとか、塞ぎこんでいることが多くなったとか言われます。私自身はそんな自覚はまったくないのですが、
もしそうなら、原因は間違いなくあのことでしょう。
みんな、困ったことがあるなら相談に乗ると言ってくれますが、こんなこと、とても他人には、特にお姉さまには言えません。
だから、私が私でいるためには、こうするしかないんです。
「ふふっ、可愛いわ、由佳里ちゃん」
私の幻想の中のお姉さまは、そう私におっしゃってくださいます。「好き」だって、「愛してる」って……。
「お姉さま……私も……お姉さまのこと……ああああああっ……!!」
私が絶頂に達したあと、幻のお姉さまはいつもこうおっしゃってくださいます。
「私のことを想ってイってくれたのね。嬉しいわ。明日もまた、私とエッチなことしましょうね、由佳里ちゃん。待ってるから」
そう言って私の唇にキスをし、夢の中へと消え去ってしまいます。
「ふう……もしかしたら、一生立ち直れないかもしれないけど、お姉さまに元気をもらったおかげで、明日もなんとか、普通の生活が送れそう……あはは……」
そう。これをしないと、私は絶望感や屈辱感に押し潰されて、狂ってしまいそうなくらい、追い込まれています。
この妄想は、今の私にとって、唯一の、そして最後の安らぎの場所なんです。

440 :東の扉 :2006/11/10(金) 10:47:51 ID:feO8TVF+0

ガチャガチャ……。
向こうで何やら、ドアノブを回すような音がします。
誰だかは知らないけど、鍵をかけてあるから、入っては来れないでしょう。
今は放っておこう。裸のままだし、まだ妄想にふけっていたい。
ガチャッ!
「………!!」
不意にドアを開く音がして、慌てて私はシーツで胸と大事なところを隠します。
そんなバカな! ちゃんと鍵かけたのに……。
「ふふーん。毎日毎日お盛んなことだねえ、ゆかりん」
「ま、まりやお姉さま!」
鍵をこじ開けて入ってきたのは、やはりまりやお姉さまでした。私の弱みにつけこみ、やりたい放題私の身体を弄び、
ここまで追い込んだ、悪魔のような女。
「ど、どうして!?」
「手際いいでしょ?」
まりやお姉さまの手には、折り曲げられたバネのようなものが1つ。
どうやら、ピッキングの技術で鍵を開けたようです。器用な、というかなんというか、呆れてしまいました。
「こんなの、いくらなんでも犯罪ですよ! 出て行ってください!」
「なーに言ってんの。以前のプレイが忘れられなくて、1人さびしく自分を慰めているかわいそうな妹を手伝ってあげようって、
親心がわからないのかね、ゆかりん」
「………?」
何を言ってるの、この人は? あのプレイは、確かに忘れられませんが。まったく別の意味で。
「な、何をおっしゃってるんですか! 以前やられた感覚を味わいたくてなんて、そんなわけないじゃないですか! 勝手に決めつけないでください!」
「決めつけてないよ? 現に今だって、あたしのこと妄想しながらしてたじゃない」
「………???」
私は、どうしてそうなるのか理解できませんでした。瑞穂お姉さまのことを思い浮かべてたのが、どうして……。

441 :東の扉 :2006/11/10(金) 10:49:00 ID:feO8TVF+0

そんな私の表情を見たまりやお姉さまは、楽しそうにおっしゃいました。
「言ってたじゃないのよ。『お姉さま、もっと』『お姉さま、早くして、じらさないで』『お姉さま、私も、お姉さまのこと』って。
知らないとは言わせないよ」
「………!!」
私は、やっと意味を理解しました。
私は、エルダー選挙以前は、寮での自分のお姉さまであるまりやお姉さまのことは寮では名前なしに「お姉さま」と呼んでいました。
そこへ、6月から転入してきた瑞穂お姉さまがエルダーに選ばれ、みんなに「お姉さま」と呼ばれるようになってから、私にとって「お姉さま」とは、
どちらも指すことになってしまったのです。
「違いますよ! 私が思い浮かべてたのは、まりやお姉さまじゃなくて、瑞穂お姉さまです!」
「そう……そうだったの。あたしの勘違いだったわけね」
「………?」
絶対に反論してくるだろうと思っていたまりやお姉さまは、予想に反して、引き下がるかのような態度を見せました。
「じゃあね」
「え、ええ、じゃあ……」
私はとりあえずまりやお姉さまが引いてくださったことに、ほっとしました。が……。
「瑞穂ちゃんに知らせてこなくっちゃ。由佳里がいっつも瑞穂ちゃんでしてるから、手伝ってあげてって……」
「なっ……」
まりやお姉さまは、突然とんでもないことをおっしゃいました。
「ダメ!」
私は慌てて、まりやお姉さまの手を掴んで止めます。
「どうして? 瑞穂ちゃんにしてもらいたいんでしょ?」
「やめてください! お姉さまにだけは……」
お姉さまにそんなこと知られたら、絶対嫌われちゃうよ……。

442 :東の扉 :2006/11/10(金) 10:50:39 ID:feO8TVF+0

そんな私の顔を見たまりやお姉さまは、意地悪な笑みを浮かべて言いました。
「あーわかった! 瑞穂ちゃんを想ってってのは照れ隠しで、ホントはあたしとのことを思い出してやってたのね」
「違います! 瑞穂お姉さまに知られて、嫌われたくないだけです!」
「まーたまた。素直になりなさいって」
まりやお姉さまはニヤニヤしながらそう言って私の肩を叩きます。
………!!
私は直感しました。この人は、最初から本当のことをわかっていて、わざと……。
「あああ……」
私の心の中は、絶望感でいっぱいになりました。
ただの勘違いなら、話し合えば納得してくれますが、こんな時は、相手の論法を打ち負かす話術が必要になります。
そして、そんな話術に関しては海千山千のまりやお姉さまに、私が勝てるはずもありません。
「それにしても、あたしじゃないとダメだなんて、よっぽど気持ちよかったのね、由佳里」
「……くっ」
「よっぽど気持ちよかった」が事実だけに、まりやお姉さまの言葉が、悔しくてたまりません。
もっとも、その後の屈辱感は百倍はありましたが……。
「……ブラつけて」
「……え?」
「だから、由佳里が脱いだブラジャーを着けてって言ってんの」
「………?」
疑問に思いながらも、私は言われたとおりにしました。それぐらいなら、従っても別になんともないでしょう。
すると、まりやお姉さまは、ポケットからとんでもないものを取り出しました。
「ふふふ……じゃーん!」
「な……な……なんですか、それは!」
それは、以前まりやお姉さまに見つかったのと同じタイプのローターです。それも、3つも……。

443 :東の扉 :2006/11/10(金) 11:03:54 ID:feO8TVF+0

「何って、由佳里の愛用品じゃない。何度も見てるでしょ?」
「そ、そうじゃなくて、何のためにそんなにいっぱい持ってきてるんですか!?」
「……知りたい?」
「べ、別に……」
私は少し引き気味になりながらそう答えます。なぜそんなに持ってきているのかはどうしても理解できませんが、
まりやお姉さまがまたロクでもないことを考えているということだけは、きっぱりと断言できます。
「プレゼントよ、プレゼント。淫乱クイーンの由佳里がいつでも満足できるように。使い方の講習もかねてね」
「か……勝手に変なあだ名つけないでください!」
「事実でしょ? トイレだけじゃ飽き足らず、授業中までオナニーして、挙句に人の唇を貪って、お尻の穴で感じて……それも1日のうちに」
「だから、あの時の授業中のことは事故だって言ったじゃないですか! それに、あとの2つは、まりやお姉さまが無理やり……」
どうせ言い負かされてしまうのはわかってます。でも、それでも、そんなこと認めたくない。ちっぽけでもいい、否定したという証がほしい。
それは、きっと私に残された、最後の意地なのでしょう。
「でも、事実でしょ? だいたいお尻の穴に入れることはできても、無理やり感じさせるなんて、できるわけないじゃない」
「………うっ」
悔しい……向こうの言っていることは道理に外れていることはわかっているのに、言い返せない自分が。
私は思い出しました。生徒会長の厳島貴子さん。まりやお姉さまと対等に渡り合うことができる数少ない人物。
今度まりやお姉さまのあしらい方を教えてもらおうかな、と本気で思いました。

444 :東の扉 :2006/11/10(金) 11:04:44 ID:feO8TVF+0

「というわけで、淫乱クイーンのゆかりんに、この4つのローターの使い方を伝授いたしまーす!」
いつの間に取り出したのか、私が隠し持っていた分までまりやお姉さまの手に握られています。
そしてまりやお姉さまはそう言うと、私の大事なところとお尻に、ローターを埋め込み、ブラの中に手を入れてきました。
「お、お姉さま、な、何を! やめてください!」
「やめないもーん! これからとっておきのお楽しみタイムなんだから」
そう言ってブラの中の私の2つの乳首の部分にローターを押し当てると、コントローラーのスイッチをオンにしました。
「ひゃうっ!?」
ローターが同じタイプなので、1つのコントローラーで4つ同時に動き始めました。
今まで感じたことのない刺激に、私はただ驚きました。
あのときの事故やまりやお姉さまによって開発された身体は、すぐにそれを快感へと転じていきます。
「や……やめてください……ホントに……」
しばらく弱のスイッチのままで震えさせていると、まりやお姉さまはタイミングを見計らって言いました。
「じゃあさ、今から言うことを素直に口に出せば、止めたげるわよ」
「……なんて言えばいいんですか?」
そう聞いた私に、まりやお姉さまはとんでもないセリフを放ちました。
「『由佳里は、お姉さまの奴隷になりたいです。存分にいじめてください』ってね」
「……そんなこと、言えるわけ」
「あっそ、じゃ、そのローターはずっとそのままね」
「そ、そんな……」
ローターをとりだせばいいだけの話ですが、今の私には、そんな力も考えもありませんでした。
「……まさか止めるだけ、じゃないでしょうね」
私も少しは学習能力が身についてきたのか、そう聞き返します。
「じゃないわよ。ちゃんとおとなしく帰ったげる」
それを聞いて私は、死ぬほど恥ずかしかったけど、言うことに決めました。この地獄から、解放されるために。

445 :東の扉 :2006/11/10(金) 11:05:31 ID:feO8TVF+0

「『ゆ、由佳里は……』」
まりやお姉さまは、ニヤニヤしながら私の様子を伺っています。
「『お、お姉さまの……』」
「あたしの?」
まりやお姉さまがそう口にしました。後から思えば、多分、瑞穂お姉さまのことを言っているという言い訳を封じるためだったんでしょう。
「『ど、奴隷になりたいです。存分にいじめてください』」
「……よし」
それを聞いたまりやお姉さまは、本当にローターを止めてくださいました。
「ふう……」
私が一息ついたと思うと、まりやお姉さまは私の首筋にどこから持ってきたのか蝋燭をたらしました。
「熱っ……! な、何するんですか!」
「だって、由佳里はあたしの奴隷になりたいんでしょ? 思う存分いじめられたいんでしょ?」
「なっ……! そんなの、まりやお姉さまが無理やり言わせたんじゃないですか!」
「でも、言ったでしょ?」
「だ、だいたい、そう言ったらおとなしく帰ってくれるんじゃなかったんですか!」
「おとなしく帰るわよ。由佳里をいじめ終えた後でね」
「そ、そんな……」
ひどい! ひどすぎる!
「何よその目は。奴隷になっていじめられたいって言ったのは由佳里でしょ?」
「撤回します!」
私は怒気をはらんだ声で言います。すると……。
「ふーん、一度言ったことを取り消すんだ。卑怯者」
そんな……無理やり言わせたくせに……!
「そんなの、当選したら市民の皆さんのために約束しますって言っといて、当選したら全然守らない悪徳政治家と一緒じゃない」
な、なんて言い草……まりやお姉さまの方がよっぽど悪徳政治家に近いくせに……。

446 :東の扉 :2006/11/10(金) 11:19:26 ID:feO8TVF+0

「そーんないい加減で無責任な娘は、きっちり性根を叩き直してあげなきゃね」
そう言って、今度はどこから手に入れたのか、手錠と縄で私の手を拘束しました。
「な……何をするつもりですか……」
私の頭に、あの時のことをされる、という恐怖がよみがえってきます。
「素直になれるおまじない」
まりやお姉さまはそう言って、私の胸と下半身を愛撫します。
「んっ……」
本当はこんなことで感じたくなんかない。でも、身体はそれに敏感に反応してしまいます。そんな自分が、悔しくて、情けなくて……。
「どう? 気持ちいいでしょ?」
「き……気持ちよく……なんか……」
「ふーん、そんなひねくれた人には、こうね」
まりやお姉さまは、私の身体で愛撫を続けます。でも、直接気持ちよくするんじゃなくて、その一歩手前の、中途半端なものでした。
あの授業中の時みたいに……。
「や……やめて……ください……」
「ダーメ。これは必要なおまじないなんだから」
そう言ってなおも愛撫を続けます。自分で情けないと思いながらも、次第にもっと気持ちよくなりたくて……とうとう言ってしまいました。
「い、入れて……ください」
「ん? 何を?」
まりやお姉さまは、とぼけてらっしゃいます。
「ス……スイッチを……」
「ふーん……また一度言ったことを取り消すんだ……言ったばっかなのに。由佳里ってば、よっぽどの変態ねえ」
「ううっ……」
「ま、でも、今回は特別に、超淫乱な由佳里のために、聞いてあげるとしますか。この慈悲深ーいお姉さまに、感謝しなさいよ」
……よく言う。全部計算ずくのクセに……私はそう言いたくてたまりませんでしたが、
まりやお姉さまの機嫌を損ねるといけないので、言えませんでした。

447 :東の扉 :2006/11/10(金) 11:20:57 ID:feO8TVF+0

「ひゃうっ!」
ローターにスイッチが入ったのを感じました。私の身体は、途端により強い快楽に支配されます。
でも、最弱の状態のため、なかなかイくことができません。
「も……もっと……強く……」
「ふーん。もう足りなくなっちゃったの。やらしさだけは超一級ね」
「ち、違いますよ! 早く終わらせたいだけです!」
「ふうん。でもダメ」
「そんな……」
「甘えないの。いつも言うことを聞いてくれると思ったら、大間違いよ」

……私はそんな調子で、まりやお姉さまが満足するまで、何度もイかされちゃいました。
そして、もう苦しくてたまらなくなった頃、やっと手の拘束が解かれました。
「ううっ……」
悔しい。何度もまりやお姉さまの言いなりになってしまう自分が。こんなことでイきたくなってしまう自分が。
ふとベッドのシーツを見ると、赤いシミができているのが見えました。
あれは……血!?
とっさにイヤな予感がして、血痕の出所を探っていきます。
「うっ……」
悪い予感は的中しました。私は今のやり取りの間に、まりやお姉さまに奪われてしまったようです。
その……私の……純潔の証を……。
「うっ……うう……」
私はとうとうこらえきれず、涙を流してしまいました。
「あらら、やっちゃった」
まりやお姉さまはそれに気づいたようですが、他人事のようにそう言いました。
「ううう……私の……純潔が……ひどい……ううう……」
そう言って泣きじゃくる私に、まりやお姉さまは信じられない言葉を投げかけました。

448 :東の扉 :2006/11/10(金) 11:22:48 ID:feO8TVF+0

「まあでも、由佳里だって盛り上がってたじゃない。楽しんだでしょ?」
「………」
「だいたいあんだけすごいことやっといて、今さら純潔もへったくれもないでしょうが。なははっ♪」
愉快そうに笑うまりやお姉さまの言葉に、私の心は凍りつきました。
……何? なんなの?
私はこれだけ不幸になってるのに、「楽しんだでしょ」なんて……。
純潔もへったくれもない?
そりゃ確かに私はエッチですけど、でも、それでも私なりの貞操観念は持っています。
それに私だって、四六時中いやらしいことばかり考えているわけではありません。
むしろ、それ以外のことを考えている時間のほうが圧倒的に多いです。
それをエッチだというだけで人のことを判断して、人の弱みにつけこんで辱めつくした挙句、
命よりも大切なものを無理やり奪って、平然としてるなんて……いったい何様のつもりなの? この人は……。
確かに学校でしてしまったのは悪いのかもしれませんが、それに対して、この仕打ちはいくらなんでもひどすぎます。
私の胸には次第に理不尽な陵辱を強いて純潔も、私の最後の居場所も奪ったまりやお姉さまへの、ううん、この女への怒りが溢れてきました。
私に聖央に入るよう勧めてくれたお義姉さんから、黒い感情をもってはダメだと言われていました。でも、もう我慢できませんでした。
そして私は、心の奥底で、何かがプツッ……と音を立てて切れたのを感じました。

この続きは、『からみつく悪縁 前編 心の洗濯の代償』で、お話しますね。

449 :東の扉 :2006/11/10(金) 11:32:13 ID:feO8TVF+0

「ゆかりんのひとりでできるもん!」「まりやさまはしってた」の勝手な続編、「からみつく悪縁」のプロローグはこれで終了です。
このまりやなら、「由佳里ちゃんにとってどっちもお姉さま」を悪用しそうだな、と思って書いてみましたが、
Qooさん、いかがでしたか?
由佳里ちゃん、さらにひどいことになってしまいましたが、あのお話の後、2人はこんな感じでいいでしょうか?

450 :名無しさん@初回限定 :2006/11/10(金) 17:21:49 ID:hGEwUkpB0

まりやのキャラが変わり過ぎ……
Qooさんのローターを入れちゃうでもギリギリかなと感じてたけど
破瓜させちゃって、あの科白は、もうまりやじゃないと感じた

451 :東の扉 :2006/11/10(金) 19:47:28 ID:feO8TVF+0

>>450
そうですね。私も少し調子に乗りすぎたと思いました。
SSも結構難しいですね。
>>447-448を修正します。
こんな感じでどうでしょうか?

452 :東の扉 :2006/11/10(金) 19:48:41 ID:feO8TVF+0

「ひゃうっ!」
ローターにスイッチが入ったのを感じました。私の身体は、途端により強い快楽に支配されます。
でも、最弱の状態のため、なかなかイくことができません。
「も……もっと……強く……」
「ふーん。もう足りなくなっちゃったの。やらしさだけは超一級ね」
「ち、違いますよ! 早く終わらせたいだけです!」
「ふうん。でもダメ」
「そんな……」
「甘えないの。いつも言うことを聞いてくれると思ったら、大間違いよ」

……私はそんな調子で、まりやお姉さまが満足するまで、何度もイかされちゃいました。
そして、もう苦しくてたまらなくなった頃、やっと手の拘束が解かれました。
「ううっ……」
悔しい。何度もまりやお姉さまの言いなりになってしまう自分が。こんなことでイきたくなってしまう自分が。
ふとベッドのシーツを見ると、赤いシミができているのが見えました。
あれは……血!?
とっさにイヤな予感がして、血痕の出所を探っていきます。
「うっ……」
悪い予感は的中しました。私は今のやり取りの間に、まりやお姉さまに奪われてしまったようです。
その……私の……純潔の証を……。
「うっ……うう……」
私はとうとうこらえきれず、涙を流してしまいました。
「あ……あああ……」
まりやお姉さまも、それに気づいたようです。
「ううう……私の……純潔が……ひどい……ううう……」
そう言って泣きじゃくる私に、まりやお姉さまは信じられない言葉を投げかけました。

453 :東の扉 :2006/11/10(金) 19:50:49 ID:feO8TVF+0

「ま、まあでも、純潔を奪っちゃったのは悪かったけど、由佳里だって楽しめたでしょ?」
「………」
「ご、ごめん、由佳里。わざとじゃないのよ」
そのせりふを聞いて、私の心は凍りつきました。
……何? なんなの?
私はこれだけ不幸になってるのに、「楽しめたでしょ」なんて……。
そりゃ確かに私はエッチですけど、でも、それでも私なりの貞操観念は持っています。
それに私だって、四六時中いやらしいことばかり考えているわけではありません。
むしろ、それ以外のことを考えている時間のほうが圧倒的に多いです。
それをエッチだというだけで人のことを判断して、人の弱みにつけこんで辱めつくした挙句、命よりも大切なものを無理やり奪って、
わざとじゃないからですませようなんて……いったい何様のつもりなの? この人は……。
確かに学校でしてしまったのは悪いのかもしれませんが、それに対して、この仕打ちはいくらなんでもひどすぎます。
私の胸には次第に理不尽な陵辱を強いて純潔も、私の最後の居場所も奪ったまりやお姉さまへの、ううん、この女への怒りが溢れてきました。
私に聖央に入るよう勧めてくれたお義姉さんから、黒い感情をもってはダメだと言われていました。でも、もう我慢できませんでした。
そして私は、心の奥底で、何かがプツッ……と音を立てて切れたのを感じました。

454 :名無しさん@初回限定 :2006/11/10(金) 20:36:27 ID:h+7M51CO0

だがそれがいい

455 :コマイ :2006/11/10(金) 20:49:59 ID:DThGxAlz0

KEY THE METAL…

「うーん、たまには外食もいいもんねー」
まりやが両腕を天高くつき伸ばしました、背筋が伸び爪先立ちになります
寮生4人がそろって外食をして帰ってきたところです
「まりや、鍵をだして」
「あいよー」
まりやが瑞穂ちゃんに促がされて寮の鍵を出そうとポケットに手を入れます
ところが、まりやの動きが止まり固まってしまいました
「どうしたんですか、まりやお姉さま?」
ゆかりんが不思議そうに尋ねます
まりやはゆっくり、というか、おそるおそるといった感じで振り向きます
「…ね・ねえ、まりや…まさか…」
瑞穂ちゃんは何かに気付いたようです
奏ちゃんも気付いたらしく瑞穂ちゃんの言葉を継ぎます
「鍵を…無くしてしまわれたのですか〜〜?」
「う、まあそういうことよ」
まりやがポケットを裏返して引っ張り出しました
そのポケットには穴が開いています
「…ってどうやって中に入るんですか!!?」
ゆかりんがまりやに詰め寄ります
「〜〜〜〜で、誰か窓の鍵締めてない人いる?」
「出かけるときに閉めてしまいましたのですよ〜」
「私もちゃんと確認したわ」
「もちろん私もですよ」
「当然あたしもちゃんと閉めてあるし…どうしようか…」
「探すにしても暗くて無理なのですよ〜」
「とりあえずコンビにまでいって鍵屋さんに連絡して開けてもらいましょう」
「甘いわ瑞穂ちゃん!1時間は待たされるわよ」

456 :コマイ :2006/11/10(金) 20:50:31 ID:DThGxAlz0

「じゃ、どうするの?」
「コンビニに行くことに異存ないわ」
「やっぱり鍵屋さんに連絡するんですか?」
「いいえ、瑞穂ちゃん、由佳里を連れて布のガムテープとライターを買ってきて」
「そんなもの何に使うの?」
「いいから買ってきなさい」

まりやのオーラに気圧されて瑞穂ちゃんとゆかりんはコンビニに向かいました
「私だけならともかく何でお姉さままで使い走りみたいに扱うんでしょうね」
「まりやってばたまに逆らいがたいオーラを出すんですもの」
「てゆーか、まりやお姉さまが鍵無くしたんだからまりやお姉さまが買いに行けばいいのに」
そんな文句を言いながら二人はまりやに頼まれたものを買ってきました

457 :コマイ :2006/11/10(金) 20:53:33 ID:DThGxAlz0

「で、なんに使うの?これ」
「んーーまあ、見てなさいって」
まりやは布テープを取り出すと適当な長さに切って寮の扉のガラス部分に数枚貼り付けました
「で、次にライターで布テープを炙る…と」
しばらくライターで炙り、今度は拳大の石を持ってきました
そして布テープを貼り付け炙ったところを叩きます
「ほら、音もなく割れたでしょ」
「どこでそんなこと覚えたんですか…」
ゆかりんんが唖然としています
「あ、じゃなくて扉壊して!なんて言い訳するの!」
「まー瑞穂ちゃん大丈夫よーあたしたちが黙ってれば分かんないんだから」
「そういう問題ではないとおもいますのですよ〜」
「奏ちゃんも意外と固いわね」
「で、寮母さんたちにどう言い訳するんですか?まりやお姉さま?」
「3人してそんなこと言わなくてもいーじゃない、ちゃんと明日には問題ないようにしておくわよ」
そして寮に戻った後、まりやはどこかに電話をかけていました

458 :コマイ :2006/11/10(金) 20:55:41 ID:DThGxAlz0

翌朝、ダンボールで塞がれた扉を見ながら4人は登校しました
「ね、ねえまりや、いつもと違う視線を感じるんだけど…」
「ああ、昨日の夜から『言い訳』を広めておいたから」
「?????」
詳しいことは聞けず瑞穂ちゃんたちは教室に入りました
「おはようございます瑞穂さん」
美智子さんが挨拶してきました
「あ、おはようございます美智子さん」
「昨夜は大変だったそうですね」
「ええ、そうなんですよ…まりやが…」
「下着をごっそり盗まれてしまったのでしょう?」
「は?」
「おっは、二人とも」
「あ、おはようございます圭さん」
「聞いたわよ瑞穂っち、寮の扉を破って下着泥棒が入ったとか」
「はい?」

まりやは扉のガラスを壊したのを架空の下着泥棒のせいにしてしまいました
そして昼休みには盗まれたのは瑞穂お姉さまの下着だけということになっていました

「さすがはお姉さま…ちょっとつついただけでこの騒ぎとは…」
「まーりーやー帰ったらたっぷりお説教だからね」

459 :Qoo :2006/11/10(金) 21:06:25 ID:zr7BBkqW0

>>449
ゆかひとはもう私の中では終わったストーリーですから…。
ただ、もしゆかひとの先があるのなら、まりやは同じネタでゆすったりはしない…かな。
ほのめかして遊ぶことはあっても、まりやから攻め入ることはないと思います。

あとすごい個人的な意見ですけど、エッチ系SSに暗い雰囲気はちょっと…。
こういう話は終わり際が非常に大事で、鬱展開で終わるというのはハァハァしてたテンションが一気に下がっちゃうかと。
スッキリと、軽くギャグを入れたりクスッと笑える終わり方が一番だと思います。

エッチな話というのはぶっちゃけ実用性があるかどうかが問題だと思うQooでした。 m(_ _)m

460 :東の扉 :2006/11/11(土) 00:40:27 ID:DvhYDWKr0

>>459
ご意見ありがとうございます。
まあ、私の力量不足もあり、ここは暗い雰囲気で終わりますが、これはプロローグと書いてあるとおり、これで終わりではありません。
ここではこんな終わり方ですが、あとでちゃんとそれなりのことはするつもりです。
「からみつく悪縁 前編 心の選択の代償」から、中編、後編、エピローグと物語は二転三転しますので、広い目でご覧くだされば幸いです。

461 :名無しさん@初回限定 :2006/11/11(土) 23:24:58 ID:prkvpyun0

こんばんは〜。寒い日が続いてますね…とかいうのは置いといて…。
貴子さんの誕生日が16日に迫ってます。
ということで、SSで貴子さんにプレゼントを贈るのですが、何を贈ればいいのかが決まりません。
誰かアイデア下さい(笑)。
予算は1万円ちょっと、無理して2万円です。 何とぞよろしくお願いします。m(_ _)m

462 :名無しさん@初回限定 :2006/11/12(日) 00:32:01 ID:Iw6sHTXx0

>>461
やはりリボンが順当でしょうが、学院祭もありますしルージュというのはどうでしょうか

463 :名無しさん@初回限定 :2006/11/12(日) 00:58:04 ID:yoiQDf4h0

庶民的なものが喜ばれるような気がする。
衣料品なら季節柄どてらなどどうでしょう。
同棲後の設定なら瑞穂ちゃんとオソロのどてらとか似合いそう。瑞穂ちゃんは普段普通に愛用してそうだし。
装飾品なら462さんの言うようにリボンやルージュも勿論アリですね。

464 :451 ◆GtN0Plfghk :2006/11/12(日) 11:23:04 ID:1Rie0zLu0

>>461さん
僭越ながら、自分もSSプレゼントを画策しております。
ちなみに、当方はものすごーく庶民的ですので(笑)できれば良い品を贈ってあげて下さい。

スレ汚し失礼しました。

465 :461 :2006/11/12(日) 15:17:22 ID:k/lxK9LC0

皆様ご意見ありがとうございます。

さっそく参考にさせていただき、もう少し試行錯誤してみたと思います。

466 :130 :2006/11/12(日) 15:25:36 ID:JXn8ClcM0

びーじーえむ ばい まざー あんど ちゃいるど りゆにおん?

ある産院にて瑞穂と父・慶之が分娩室の前で落ちつかなさげに座っている。
今をときめく若き社長・瑞穂であろうと、鏑木財閥の当主・慶之であろうとこの場合ただ待つしかない。
瑞穂の妻、紫苑が中に入ってからかなりの時間がたっていた。
「意外に落ち着いてるな、瑞穂」
「紫苑と医者を信じて待つしかありませんから」
「それもそうだな」
そして二人は黙り込む。
そこへ思わぬ人物達が現れた。貴子・まりやをはじめとする聖央時代の友人たちだった。
「瑞穂ちゃん、紫苑様は?」
「はいってからかなりの時間がたつんだけど・・・」
椅子から立ち上がり応える瑞穂。
「こればかりは私達はどうすることもできませんわ」
いつもは顔をつき合わすたびいがみあう(じゃれあう?)まりや・貴子だが今回はいつになく神妙にうなづきあう。
「とりあえずお茶でも飲んで座るのが一番ですよ、お姉さま」
由佳里のその言葉を合図に奏がみんなに紙コップを渡しお茶を注いでいく。
「ありがとう、奏ちゃん、由佳里ちゃん」
椅子に座りお茶を飲み始める瑞穂たち。
奏が用意したお茶がなくなりかけるころ分娩室のランプは消えた。

「おめでとうございます、元気な女の子ですよ。母子ともに健康状態は良好です」
お互いに抱き合って喜び合う瑞穂たち。貴子とまりやですら素直に抱き合っている。

467 :130 :2006/11/12(日) 15:26:41 ID:JXn8ClcM0

びーじーえむ ばい まざー あんど ちゃいるど りゆにおん?

「おめでとう、そしてありがとう、紫苑」
紫苑の状態が落ち着いたあと彼女の手を両手で包み込むようににぎりながら瑞穂が言った。
「瑞穂さんと皆さんのおかげです」
わりあい広い病室なのだがさすがにこれだけの人数が多いと結構狭く感じるものである。それを悟った慶之は適当な理由をつけて病室に入らなかった。
「まぁ、これからも大変だろうけどさ、私達にできることなら何でもいってよ、瑞穂ちゃん」
「そうなのですよ、赤ちゃんのお世話とかだったら奏は慣れてるのですよ、紫苑様」
「ええ、お願いするわね、奏ちゃん」
和やかな笑いに包まれた中で改めて瑞穂は父親としての決意を新たにした。

そして紫苑退院の日。
慶之の車に乗り込むための紫苑から我が子を受け取る瑞穂。
その微笑に限りなく優しい顔になる。
「おい、いつまでそうしてるんだ?」
にこやかに慶之に問いかけられ我にかえる瑞穂。
そしてゆっくりと車に乗り込む。
「お前もとうとう父親だな」
黙ってうなずく瑞穂。
慶行から父親としての心構えやらアドバイスを受けながら我が子を抱き上げる瑞穂。
(僕は、いや僕達は大丈夫。紫苑と父様、そしてまりやたちがいる・・・)
車は静かに走っていく・・・・

468 :130 :2006/11/12(日) 15:30:01 ID:JXn8ClcM0

びーじーえむ ばい まざー あんど ちゃいるど りゆにおん?

社長室にて
「今月の社内報です」
そういって瑞穂に渡されたそれには先日の出産について書かれていた.
「な・・・・」
「どうしました、社長?」
「なんでこうなってるのー!」
社内報の見出しには大きく
「社長に第一子誕生!」
とかかれていた。そして我が子を抱きかかえる瑞穂の写真。
そこまではいい。だが、
「聖母の微笑み」とか「母娘の絆」
とか書かれていてはたまったものではない。
「こ・・・これはいったい・・・」
「ええと・・その・・・・」
うろたえる秘書。明らかになにかを知っている様子だ。
「どういうことか話してもらえますか?」
「ああと・・その・・・・、先月御門主任から今月号の見出しを書かせて欲しいと・・・」
「そう、ありがとうございます」
言葉とうらはらに怒りに震える瑞穂。
「・・で、まりやは?」
「昨日から有休をとって・・・」
「ふふふふ・・・そう。有休ね・・・・、で父はどこにいるかな?」
「み・・御門主任とともに何も告げずに・・・・」
「探し出せる?」
「今日・・いえ、正午までには必ず・・・」
「じゃあ、よろしく」
「はい・・・」

469 :130 :2006/11/12(日) 15:34:29 ID:JXn8ClcM0

びーじーえむ ばい まざー あんど ちゃいるど りゆにおん?

そして来月号の見出しには
「鏑木会長、謎の入院?」「全身に打撲のあと、しかし命には別状なし」「目撃者の御門主任、証言拒否」
等の文字が躍ったとか躍らないとか・・・・

470 :東の扉 :2006/11/13(月) 12:52:10 ID:5g8dAloo0

東の扉です。
からみつく悪縁、ですが、やはり以前から考えていた、もう1つの方でいくことにしました。
申し訳ないですが、以前のはリストから抹消してください。

からみつく悪縁 前編 心の選択の代償

471 :東の扉 :2006/11/13(月) 12:53:16 ID:5g8dAloo0

なんで、こんなことになっちゃったんだろう……。
あたしは、今までのことを振り返っては、考えていた。
いったい、どこで歯車が狂い始めたんだろう。いったい、何がいけなかったんだろう。

きっかけは、ささいなことだった。
あの時トイレで、宅配便の中身を知られたくなさそうにしていた由佳里。
トイレで、手も洗わず、水も流していなかった。そして、トイレに落ちていたもの。
それらのことから、推測して得た結論。
それをネタに、からかってやろうという軽い気持ちだった。それが、最悪の結末を導き出してしまった。

ふふふ……瑞穂ちゃんにしても由佳里にしても、ホントいじり甲斐があるわよねえ。いつもこっちの思い通りの可愛いリアクションをしてくれて……。
あの後、由佳里を十分いじり終えて部屋で休んでいたあたしは、突然泣き叫ぶ声を聞いた。
「うわああああああああん!!」
由佳里の部屋からだ。いったい何があったんだろう。
あたしは、大急ぎで由佳里の部屋まで出向いた。
バン!
ノックもなしにドアを開ける。
「由佳里、いったいどうした……」
そこまで言って、あたしは凍りついた。由佳里の姿は、あの時あたしが部屋を立ち去った時のまま……つまり、下は何もはいてなくて、
シーツは由佳里の……いろんなもので汚れたままだった。

472 :東の扉 :2006/11/13(月) 12:53:58 ID:5g8dAloo0

「バカー!! 人でなしー!! 鬼ー!! 悪魔ー!!」
あたしに気づいた由佳里はそう泣き叫んで、手当たり次第にいろいろな本を投げてきた。
「ちょ、ちょっと由佳里、何があったのか教えて!」
「うるさい!! うるさい!! うるさい!!」
由佳里は聞く耳持たず、といった感じで、狂ったように物を投げてくる。その中には、レディコミやら、18禁スレスレのきわどい写真集もあった。
由佳里が普段隠している物まで投げてくるってことは、逆上しすぎて、自分でも何をしてるかわかってないんだ。ってことは……。
そう思った直後、それは飛んできた。ハサミやら、カッターナイフやらの危険物。
「わああっ!!」
このままじゃ、下手すりゃ殺される……あたしはたまらず、由佳里の部屋から逃げ出した。
「あなたなんか、もう口も利きたくない! 顔も見たくない! 2度と私の前に現れないで!」
部屋から出たあたしに由佳里はそう怒鳴りかけると、乱暴にドアを閉めて部屋に鍵をかけた。
「うわああああああん!!」
部屋の中からは、由佳里の泣き叫ぶ声だけが聞こえてきた。
あっちゃー……さすがにやりすぎたか……。
これから、どうやって由佳里を立ち直らせようか……それを思うと、かなり大変かもしれないと思った。

473 :東の扉 :2006/11/13(月) 13:08:50 ID:5g8dAloo0

「どうしたの? 今すごい泣き声が聞こえたけど」
「どうかしましたのですか?」
「今の泣き声、由佳里ちゃんだったような……」
瑞穂ちゃんと奏ちゃんが、そして一子ちゃんが泣き声を聞きつけて食堂から上がってきた。
「まりや?」
「まりやお姉さま?」
「どうしたのまりや、まさかまりやが、由佳里ちゃんを泣かせたの?」
「うん……ちょっとやりすぎたかなって……」
「……そういえば由佳里ちゃん、とんでもない格好してたけど、まさかそれもまりやが……」
瑞穂ちゃん、あのまんまの姿の由佳里を見たのか……。
「………」
あたしの顔を見た瑞穂ちゃんが厳しい表情になった。
「まりや、とりあえず食堂に行きましょう。何があったのか、話してもらうわよ」
「う、うん……」

あたしは、瑞穂ちゃんと奏ちゃん、それから一子ちゃんの前で、今までのことをすべて白状させられた。
「まりや、さすがにそれはやりすぎよ!」
「まりやお姉さま、ひどすぎるのですよ!」
「まりやさん、由佳里ちゃんに対してあんまりです!」
「で、でも、由佳里だって、ああ見えて結構エロいんだよ?」
「そんなの関係ないわよ。仮にそうだとしても、だからってレイプしてもいい、なんてことにはならないでしょ!?」
「レイプじゃないもーん。愛のあるSEXだもーん」
「……そう思ってるのはまりやだけよ? まりやがそう思ってたって、やられた方がレイプされたと思ってたら、それは立派なレイプなのよ」
「うっ……」

474 :東の扉 :2006/11/13(月) 13:10:01 ID:5g8dAloo0

「それに、いくらエッチな娘だからって、四六時中エッチなことばかり考えてるってわけじゃないし、
自分の気持ちを無視してやられれば、傷つくわよ」
「で、でも、由佳里だって、盛り上がってたし……」
「あのね、どんな状態だったか知らないけど、由佳里ちゃんにだって女として大好きな人以外からは感じたくない、
気持ちよくなりたくないって気持ちも、確かに持ってるわよ」
「……自分からイかせてくれって言ったのに、それでも?」
「それでも、よ。そういう時って、苦しいもの。苦しみから解放されたいって思うのは、当然のことよ。
私も一度まりやにやられたことがあるから、よくわかるわ」
「……考えてみれば、そうよね。そっか。そこまで考えてなかったな」
「……ホントに反省してる?」
「してるよ。瑞穂ちゃんが見たのは事故とはいえ、由佳里にはさすがにかわいそうなことをしたって思ってるよ」
「……ふう。まあ、一応反省はしてるみたいね」
「寮には誰もいないんだし、絶対バレるわけないっていい気になってたけど、そううまくはいかないか」
「あのね、確かに奏ちゃんは演劇部の、私は生徒会の用事があったけど、由佳里ちゃんが倒れたって聞いたら心配になるし、
一刻も早く無事を確認したいって思うわよ」
「そっか……そうだよね。仲間思いの瑞穂ちゃんなら、生徒会の用事を早めに切り上げてくる可能性だって十分あったよね」
「天網恢々粗にして漏らさず。よく心に刻みつけておくのね」
「汚いわねえ。瑞穂ちゃん」
「……なんでよ?」
「だって、便もたいがいそこでは漏らさず、なんてさ」
「……何を聞いてるのよ。天網恢々粗にして漏らさず。悪いことをしても逃げ道はいくらでもあるように見えるけど、
結局神様は見逃してはくれないってことよ」

475 :東の扉 :2006/11/13(月) 13:11:05 ID:5g8dAloo0

「……ねえ、瑞穂ちゃん、奏ちゃん、一子ちゃん」
「何?」
「なんなのですか?」
「何でしょう?」
「虫のいいお願いだとは思うけど、由佳里を立ち直らせてあげてくれないかな?」
「まりや……」
「本来ならあたしがなんとかしなきゃいけないんだけど、今のあたしじゃ何をしてもムダだと思うし、
あたしのせいで由佳里の人生が台無しになるなんて、耐えられないから……」
瑞穂ちゃんたちは、感情のない目であたしを見ていた。が……。
「わかったわ」
「……瑞穂ちゃん」
「確かに虫が良すぎるとは思うけど、由佳里ちゃんをそのままにしておく理由にはならないしね」
「奏も、精一杯努力して由佳里ちゃんを励ますのですよ」
「私もです。でもまりやさん、今度由佳里ちゃんに同じことしたら、呪っちゃいますからね!」
「私もよ。もう2度とまりやとは口利かないから」
瑞穂ちゃんと一子ちゃんが厳しい顔でそう言ってくる。
「うん。もう2度とあんなことしないよ」
「よし、じゃあ奏ちゃん、洗濯の準備手伝って」
「はいなのですよ!」

476 :東の扉 :2006/11/13(月) 13:24:06 ID:5g8dAloo0

なんで!? なんで私がこんな目にあわなきゃいけないの?
私は部屋で1人、自分の運命に対して憤慨していました。
そりゃ、確かに学校のトイレで大人のオモチャを使ってしてたのはいくらか悪いことかもしれません。
でも、それに対して、この仕打ちはいくらなんでもひどすぎる!
私が学校のトイレでしていたことが、まりやお姉さまやその周りの人に迷惑をかけたというわけではありません。
大好きなお姉さまに軽蔑されるくらいなら、と思っていたからこそ、まりやお姉さまからの辱めにも耐えていたのに……。

コンコン……。
「由佳里ちゃん、瑞穂です。大丈夫?」
私は、その時返事をする気力もありませんでした。
「由佳里ちゃん、大丈夫? 失礼するわね」
そう言ってドアが開かれると、お姉さまが入ってきました。
「由佳里ちゃん、授業中に倒れたって聞いたけど、いったいどうし……」
お姉さまは、そこで凍り付いてしまったように、顔を引きつらせました。
「……お姉さま?」
「ね、ねえ由佳里ちゃん、なんなの、そのかっこ?」
そう言われて、私は今の自分の状態に気がつきました。下には何もはいてない状態で、いろいろなものが垂れ流れたあとが、
しかもシーツは、それらでびしょ濡れの状態……。
「あ……あ……」
私の顔は、みるみる蒼ざめていきました。
「う……う……」
見られてしまった。お姉さまに、こんなとんでもない醜態を……。
「ゆ、由佳里ちゃん、落ち着いて。今洗濯の準備をするから、とりあえず下の方を拭いて何かお履きなさい」
お姉さまはそう言って、ドアを閉めて出て行かれました。
「う……ううう……うわああああああん!!」
とうとう、私はこらえることができませんでした。
お姉さまに私の恥ずかしい秘密を知られるくらいなら、と思って、あんな恥ずかしいことにも耐えていたのに、
結果的に、それ以上に恥ずかしい姿を、お姉さまに見られてしまった。

477 :東の扉 :2006/11/13(月) 13:29:12 ID:5g8dAloo0

「由佳里、いったいどうした……」
しばらく泣いていると、そこへまりやお姉さまがやってきました。私を絶望と不幸のどん底に叩き落した張本人が……。
その姿を見て、私の中に黒い感情が芽生えました。まりやお姉さまさえ、ううん、この女さえいなければ……。
そして私は、あの女に色々なものを投げつけて部屋から追い出しました。

「それもこれも、全部あの女のせいだ……!!」
しばらくして泣き止んだ私は、あの女に対する怒りを口にしました。
「許さない……金輪際、許すもんですか!!」
私は、自分に言い聞かせるように、そうつぶやきました。

コンコン……。
「由佳里ちゃん、瑞穂です。入っていいかしら?」
「由佳里ちゃん、奏なのですよ。お手伝いに来ましたのですよ」
「……なんで奏ちゃんまで」
「まりやお姉さまに聞いたのですよ。何があったのか……」
それを聞いて、私の胸にさらなる怒りが湧き上がりました。
「………!! あの女、結局、私の秘密を……」
「落ち着いて由佳里ちゃん。私たちが無理やりまりやを問いつめたのよ。自分から進んでばらしたわけじゃないわ」
「……それで、なんでみんなここにいるんですか?」
「……え?」
「おっしゃってる意味がわからないのですよ」
「全部知ってるんでしょ? 私みたいな変態女の世話をするより、あの女と和気あいあい過ごしていたほうがいいんじゃないですか?」
私は、投げやりにそう言いました。

478 :東の扉 :2006/11/13(月) 13:31:03 ID:5g8dAloo0

「由佳里ちゃん、やけにならないで。確かに驚いたけど、私だってそういうことしたい気分になったことは今までに何度もあるし、
それぐらいで由佳里ちゃんを軽蔑したりはしないわ。そして何より、そんな状態の由佳里ちゃんを放ってはおけないもの」
「そうです、ここにいるみんな、こんな状態の由佳里ちゃんを蔑めるほど、冷たい血は流れていません! ……まあ、一子は幽霊ですから、
冷たい血も温かい血も流れてないか……と、とにかく、全員由佳里ちゃんが大好きな気持ちは変わりませんから。
それとも、由佳里ちゃんはお姉さまや奏ちゃんは、そんなことで由佳里ちゃんを軽蔑するような、心の狭い人だと思っているんですか?」
………!! そっか。私はようやく目が覚めました。そんな心の狭い人たちなら、私がこれほどまで好きになったりはしませんでした。
一子さんの言葉で、ようやくみなさんの言葉が真実だと思うことができました。
「じゃあ、お願いします」
私は、そう言って部屋の扉を開けました。

「由佳里ちゃん、まりやさんを許す気になれないのは仕方ないと思いますけど、せめてお姉さまや奏ちゃん、それから一子とだけでも
以前と同じように接してくれませんか?」
私は、部屋で一子さんと話していました。お姉さまは私のあそこを拭いてくださった後、下着とスカートを着せてくださり、
今は奏ちゃんと一緒にシーツなどを洗濯してくださっています。
「嫌なことがあって、泣いたりするのはいいですけど、一人でふさぎこんでいるのはよくありませんよ。
そうすると、悪いことばかりが頭に浮かんできて、最悪、自殺とか傷害とか殺人とか、とんでもないことを考えちゃうようになりますよ? 
人は命は一つしかないんですから、それを失うような真似だけは絶対にしちゃいけません。すでに命を失っている幽霊の私が言うんですから、
これは間違いありませんよ?」
「うん。そうだね。頑張ってみる」
一子さんの少しおどけた態度に、私の心も少し軽くなったような気がします。

479 :東の扉 :2006/11/13(月) 13:46:15 ID:5g8dAloo0

あれから、3日が過ぎた。
由佳里は、瑞穂ちゃんたちとは仲良く話しているよう。まだ塞ぎこみがちなところはあるようだけど、
それでも、少なくとも表面上はもとの暮らしに戻りつつあるみたい。
ただ、あれ以来あたしとは一言も口を利いていない。世話しに来てくれることもなくなっていた。
由佳里が立ち直ったのにはホッとしたけど、正直少しさびしい。
そう思っていると、前に由佳里が歩いているのが見えた。
「もう3日も経ったし、そろそろ熱も冷めたかな……」
あたしはもういいだろうと思って、由佳里に近づいた。
「ゆーかりんっ♪」
あたしは突然後ろから由佳里の肩に抱きついた。
「もう最近冷たいなー。お姉さんはさみしいぞ」
こうすれば、由佳里ってば「私はゆかりんじゃありません!」ってムッとして反論してくるだろうし、それから徐々に落ち着けて元に戻ればいい。
……と思っていたが……。
バンッ!
「………!!」
由佳里は、無言で肩に抱きついたあたしを乱暴に払いのけた。
「なれなれしく呼ばないでください。あなたのような姉なんか知りません!」
由佳里はそう言うと、まるで汚いものでも払うかのように、自分の肩をパンパンと叩いて立ち去っていった。
「………!!」
あたしは、この時になって初めて、由佳里があれ以来あたしを「まりやお姉さま」とか「お姉さま」とは一度も読んでいないことに気がついた。
そして、それ以上に、由佳里との間にできた溝が予想より遥かに深いことを思い知らされ、すごくショックだった。
それから、何度由佳里に話しかけても、取り付く島もなかった。普段はおとなしくあたしの言うことにも耳を傾け、
あたしの予想通りの行動をとってくれる由佳里が、この時はぐうの音も出ない正論で、あたしを完膚なきまでにやり込めてくる。

480 :東の扉 :2006/11/13(月) 13:47:27 ID:5g8dAloo0

そして次の休日……。
「ねえ、キミ、1人でヒマしてるの? オレらと遊びに行かない?」
あたしは1人で街をぶらぶらしてると、そんな台詞を耳にした。
あらら。どこにでもこの手のアホはいるもんね。
そう思っていると……。
「行きません。私、待ち合わせてる相手がいますから」
「………!」
ナンパされてる相手の声は、間違いなく由佳里の声だった。
確か瑞穂ちゃんと奏ちゃんと3人で買い物に出かけているはず。
「オレらそんなの気にしないからさー。一緒に行こうぜ」
「そうそう。キミみたいな娘を待たせるヤツが悪いんだからさ」
「ちょっと、あんたたち、何やってんの?」
あたしは、その場に飛び出した。やっぱり由佳里だった。瑞穂ちゃんと奏ちゃんの姿は見えない……
ってことは、今はバラバラで行動してるんだろう。由佳里1人で2人組の男にナンパされてたようだ。
「お、あんたも結構キレイじゃん。どうだい、そっちの娘と一緒に……」
「お断りよ。あたしはそんなにヒマじゃないの」
「まあまあ、そう言わずに……」
「あたしが本気で怒る前に、帰った方がいいと思うけど?」
「おおこわ。しゃーない。別の見つけるか」
そう言うと、2人の男は去っていった。淡白なやつら……。
由佳里はというと、そのまま何事もなかったかのように立ち去っていこうとした。
「ちょっと、助けてもらっといて、挨拶もなし?」
あたしはさすがにカチンときて言う。すると、向こうの返事は、まったく予想外のものだった。
「助けた? どうせあなたの差し金なんでしょ? 今度は恩を売って私を犯すつもりだったんでしょうけど、もうその手には乗るもんですか!」
「……ちょ……そういう決めつけは……」
あたしはショックのためか、強く言い返せない。
「……以前、あなたに犯されたとき、私があなたを殺そうとしてるって決めつけましたよね? 私はそんな気全然なかったのに」
「……そんなこと言ったっけ? 覚えてないけど」
「私はよーく覚えてますよ。それを口実に犯されたんですからね」
そういえば、そんなこと言ったような気も……。

481 :東の扉 :2006/11/13(月) 13:48:02 ID:5g8dAloo0

「自分は決めつけといて、自分が困ったときだけ決めつけるなですか? 身勝手もいいとこですね」
「くっ……」
こっちが先にやっただけに分が悪い。今までの由佳里の反論もそうだったけど、あたしが過去に言ったことにつけこんできている。
口は災いのもと、お箸はおてもと、肥後は熊本……本当にそのとおりだと実感せざるを得なかった。
しばらくして、瑞穂ちゃんと奏ちゃんが立ち去った由佳里のところへ来た。由佳里はあたしにはしばらく見せなかった笑顔で2人と話している。
「あなたなんかに、私の笑顔を見る資格はないんですよ」
ふと、由佳里の憎しみに満ちた声を聞いた気がした。
もう由佳里は、あたしに心を開いてはくれない。元にも戻れない。それどころか、あたしのどんな善意も、由佳里には伝わらない……。

「ううう……」
なんで、こんなことになっちゃったんだろう……。
いったい、どこで歯車が狂い始めたんだろう。いったい、何がいけなかったんだろう。
ふと見つけた、由佳里の秘密をネタに、からかってやろうという軽い気持ち。それが導き出した、最悪の結末。
戻りたい。できるなら、仲良くふざけあってた頃に。
でも、今のあたしにできることは、調子に乗って由佳里を辱めすぎた、自分の愚かさを悔やむことだけだった……。

この続きは、「ほころび始めた縁 中編 絆は切れない」で話すわね。

482 :東の扉 :2006/11/13(月) 14:02:09 ID:5g8dAloo0

以前の「からみつく悪縁」、どっちにしてもこんな風に進めるつもりだったのですが、
こんな感じではいかがでしょうか?
それと、何度も申し訳ないですが、タイトルを「ほころび始めた縁」に変えましたので、よろしくお願いします。

483 :名無しさん@初回限定 :2006/11/13(月) 19:02:13 ID:CeiR8Mu7O

こういう鬱話大好物です。
GJ!続き期待!

484 :名無しさん@初回限定 :2006/11/15(水) 16:02:50 ID:3SKd5QUT0

673 :風の谷の名無しさん@実況は実況板で :2006/11/15(水) 14:24:44 ID:ZQU6/3Xp
バーグはまりやにタンポンを突っ込まれたに違いない。

676 :風の谷の名無しさん@実況は実況板で :2006/11/15(水) 14:38:34 ID:4QjJuLo+
>>673
陸上選手ならそうなのかもしれないけど。
ためらうバーグに事務的に挿入。

ってな感じのSS書いてくれませんかね。だれか

485 :451 ◆GtN0Plfghk :2006/11/16(木) 00:05:19 ID:rY3hqd1I0

『 落ち葉の輪舞曲 その1 』

「明日のLHRの清掃活動って…なに?」
寮生全員が集まった夕食の席で、瑞穂ちゃんがまりやに尋ねます。
「ん?瑞穂ちゃんは知らないんだね。この時期の学院は、落ち葉がごっそり溜まるのよ」
「そういえば、この学院って周りは森に囲まれてるものね」
「で、業者の人を頼んでるんだけど、それじゃ追いつかないから全校総出で大掃除、ってわけ」
「ふーん、みんなで協力して掃除って、なんだか楽しそうね」
「瑞穂ちゃんは外からの編入だからそんなこと言うけどさー、実際やってみるとキツいよ?」
「それで、どのくらいの落ち葉が集まるのですか?」
「各クラスにゴミ袋が5〜6枚割り当てられるからね。で、学年×クラス数で…」
「はやや〜!すごい量なのですよー!」
「でしょ?かよわいオトメには過酷な重労働なのよ」
「………」「………」「………」
「なんじゃその沈黙はーっ!!」

片付けも終わって、食後のお茶のひとときです。
「そういえば、小さい頃のこの時期は家の庭掃除を手伝ったわね」
「ああ、瑞穂ちゃんとこは庭が広かったからね。あたしも一緒に落ち葉焚きとかやったなー」
「そうそう。で、楓さんがこっそり焼きいも焼いてくれて。まりやはそれが目当てだったとか?」
「失礼なー。あたしもちゃんと手伝ったよ…って、瑞穂ちゃん、今なんか言った?」
「え?楓さんがこっそり焼きいも…って、まさか?」
「んふふ〜。瑞穂ちゃん、良いこと言ってくれたねー。あたしゃなんだかムラムラしてきたよー!」
「まりや…乙女がムラムラなんて言葉使っちゃ…」
「でも、まりやお姉さま、焼却炉は使用禁止になってますよ?」
「環境問題とかで、落ち葉焚きやゴミ焼きは禁止なのですよ〜」
「そんな瑣末な問題に屈するまりや様ではな〜いっ!寮生諸君っ!明日は一大作戦を決行するっ!」
拳を似握り締め、断固とした口調でまりやが立ち上がります。
「お姉さま…」「まりやお姉さまが怖いのですよ…」
「ああなってしまったまりやは、誰にも止められないわね…」

―続く―

486 :451 ◆GtN0Plfghk :2006/11/16(木) 00:07:52 ID:rY3hqd1I0

『 落ち葉の輪舞曲 その2 』

翌日、通学路です。
「みんな、持ち物は大丈夫?」
「はい、おいも、OKです」
「奏もアルミホイル、ちゃんとあるのですよ〜」
「まりや…くどいようだけど、ホントにやるの?」
「瑞穂ちゃん、そんな弱気じゃ成功する物も失敗しちゃうよ?」
「でも…エルダー自らこんなことしちゃっていいのかなぁ…」
「労働の後の正当な報酬だと思えば、何も後ろめたいことは無いでしょ?」
「いや…これは奉仕なんだから、報酬を要求するのはどうかと…」
「…あんまりぐずぐず言ってると、ヤバい写真バラまくよ?」
「それは勘弁してよ…でも、貴子さんが黙っていないと思うよ?」
「ああ、それなんだけど、瑞穂ちゃんにちょ〜っと協力して欲しいんだ………ね?」
「………ええ〜っ?!」

LHRの時間。生徒会・各クラスが一斉に清掃に取り掛かります。
「はぁ…風に舞う落ち葉を見ていると…なんだか切なくなりますね…」
「会長〜、手が止まっていますよ。どうかなさいましたか?」
「はっ!き、君枝さん?!なんでもありませんわ!」
「それなら良いのですが。どんどん集めましょう」
「そうですね。ところで、他のクラスは順調ですか?」
「それが…3年のA・B組がすごいことになっているとか」
「すごいこと…どういうことですか?」
「既に自分達の分担を終わらせて、他のクラスの分まで手伝っているそうです」
「3年A・B組といえば、お姉さまとまりやさんの…何か裏がありそうですわね」
「引き続き探ってみますか?」
「そうして下さい、君枝さん。…お姉さま方は一体何をする気なのでしょう?」
乾いた音と共に、落ち葉が足元をすり抜けて行きます…。

―続く―

487 :451 ◆GtN0Plfghk :2006/11/16(木) 00:09:57 ID:rY3hqd1I0

『 落ち葉の輪舞曲 その3 』

「さ〜じゃんじゃん焚いてよー!生焼けは最低だからねー!」
放課後、校舎の裏手では、まりやが焚き火の陣頭指揮を執っています。
「まりや、あちこちに声掛けた?えらく人数が多いんだけど…」
「こんなのは大勢の方が面白いじゃない。季節外れのキャンプファイアーなんちって」
「何をなさっているのですかっ!!」
周囲の空気を圧するような、貴子さんの凛とした声が響きます。

焚き火の爆ぜる音がする以外、凍りつくような沈黙が支配しています。
「これは…一体何の真似ですか?しかもお姉さままで一緒になって!」
君枝さんを従えて歩み寄る貴子さん。その眼は明らかに怒気を含んだ光を放っています。
「あーあ、来ちゃったよ…ま、予想はしてたけどね」
能天気な声で応えたまりやが、瑞穂ちゃんの傍まで来て囁きます。
(デコメガネはあたし、貴子お願い)(や、やるの?!)
隠し持っていた物を後ろ手に渡して、まりやと瑞穂ちゃんは貴子さんに相対します。

「学院の生徒にあるまじき行為ですわ!エルダーといえども、相応の処分は覚悟していただきます!」
次々と浴びせられる咎めの言葉を、まりやは黙って聞き流しています。
「明日にでも処分を検討し、通知いたします。ではごきげんよう」
最後の言葉を告げて、貴子さんが踵を返した瞬間です。
「瑞穂ちゃん、いくよっ!」「仕方ないね…」
鮮やかな体捌きで瑞穂ちゃんは貴子さんの正面に回り込み、肩を抱き寄せます。
「なっ、何をなさるのですか!お、お姉…さま」「わたしの気持ちです。受け取って…いただけますか?」
もつれあう二人の視線、混じりあう吐息。瑞穂ちゃんの手が貴子さんの顎をそっと持ち上げ…
「ええええっ?!わわわわたくしあのその心の準備が!いいいいけませんわっ!んんっ…」
「あ、あれ?ちょっと貴子さん?!」
「きゅううう〜〜〜〜」
「瑞穂ちゃん…やり過ぎ」
「そ、そんなっ!焼きいも食べさせただけなのに〜!貴子さ〜ん!!」

―続く―

488 :451 ◆GtN0Plfghk :2006/11/16(木) 00:12:15 ID:rY3hqd1I0

『 落ち葉の輪舞曲 その4 』

「………ううんっ」
「気が付きましたか?貴子さん。手荒な真似をして申し訳ありません」
「あ…お姉さま。そういえば…私お姉さまに抱き寄せられて…」
「あ、あの…あれは貴子さんも巻き込んで、ということだったんです」
「そうでしたか…では私も共犯者、ですわね」
「すみません。ですが、処分は甘んじて受ける覚悟ですから」
「もう良いですわ…せっかく皆で楽しんでいる所に、水を差すほど私もヤボではありません」
(お姉さまに抱きしめられて心を許した…とは言えませんわね)
「ありがとうございます、貴子さん」
「それより…その…おいも、もう一本いただけますか?」

「ほくほくした甘さの中にも野趣を感じます…これがおいも本来の味なのでしょうね」
両手で焼きいもを包むように持って、楽しそうに2本目をほおばる貴子さん。
「ふふっ、そうしていると貴子さんも普通の女の子ですね」
「い、いやですわお姉さま!からかわないで下さい!」
「でもさー、おいも本来の味って…どういう意味?」
まりやが横から割り込んできます。
「今まで、スイートポテトかてんぷらでしか食べたことがありませんから…」
「うっそおーーー?!」
全員から驚嘆の声が上がります
「あっきれたー!世間知らずっつーか、究極の箱入りっつーか…」
「べっ別に焼きいもを知らなくても、日常生活には支障はありませんわっ!」
「なーに強がってんだか。だから可愛くないって言われるんだよ」
「あなたに可愛いと言ってもらっても、爪の先ほども嬉しくありませんわね!」
「ほぉー。んじゃ、誰に可愛いって言って欲しいのかにゃ〜?」
「そ、そんなことはあああなたが知る必要はありませんっ!」

まりやと貴子さんの言い争う声が、淡い煙と共に夕暮れの空に吸い込まれていきます…。

―完―

489 :451 ◆GtN0Plfghk :2006/11/16(木) 00:15:22 ID:rY3hqd1I0

貴子さん、聖誕祭おめでとうございます〜!
ラーメンを知らないというなら、これもアリかなと。

490 :名無しさん@初回限定 :2006/11/16(木) 00:34:58 ID:B/NYHthY0

貴子さん誕生日おめでとうございますわ

491 :名無しさん@初回限定 :2006/11/16(木) 00:44:54 ID:B/NYHthY0

451さん乙です
確かに焼き芋を食べたことはなさそうですね
そして相変わらずのナチュラルレディーキラーぶりが実にいい感じです。

492 :名無しさん@初回限定 :2006/11/16(木) 08:05:45 ID:/ql56v9+O

ヤキイモ食べたくなった

493 :名無しさん@初回限定 :2006/11/16(木) 09:38:22 ID:/mIn86Uj0

干し芋ならあるぞ

494 :東の扉 :2006/11/16(木) 12:59:10 ID:AUwfrjGy0

貴子さん、お誕生日、おめでとうございます。

SSも思い浮かびませんが、とりあえずお祝いを言わせてください。

「ほころび始めた縁」は、Qooさんの「ゆかりんのひとりでできるもん」「まりやさまはしってた」の後、
まりやと由佳里ちゃんがこうなったんじゃないかな、と思って書いてますが、少なくとも当たらずとも遠からず、の範囲の外ではないと思います。
体調不良のときに書き上げたせいか、ミスが多くて……。
前回のサブタイトルは、「心の洗濯の代償」です。何度も本当にすみません。
それでは、本編に移りたいと思います。

495 :東の扉 :2006/11/16(木) 13:01:59 ID:AUwfrjGy0

〜ほころび始めた縁 中編 絆は切れない〜

あの、まりやが由佳里ちゃんの秘密を握りそれを盾に辱めた事件から1週間、由佳里ちゃんはもうすっかり元気を取り戻している。
僕や奏ちゃん、一子ちゃんの必死の頑張りが功を奏したのか、すっかり普通に話せるようになっている……まりや以外とは。
由佳里ちゃんは、まりやと仲直りをさせるのは難しいだろうな、とは思っていたが、実際そのとおりだった。いや、予想以上だった。
寮のみんなで何かをするのに、僕たちだけだと由佳里ちゃんは喜んで参加するが、
まりやがいることを知ると、あからさまにイヤそうな顔をするんだ。
食事の時間は、まりやが食べ終わった後で、一子ちゃんが由佳里ちゃんを呼びに行くことになっている。
普段のまりやなら、強引にでも何とかするんだろうけど、今回は責任を感じているのか、あまり強くは出られないようだ。
そのせいで、まりやもすっかり弱気になってしまっている。

「ねえ、まりや、もう食事やめて部屋に戻るの?」
「うん、もうねるー……」
「もうって、また以前の半分も食べてないじゃない」
「しょくよくなーい……ごちそうさまー……」
「食欲ないにしても、もうちょっとぐらい食べておかないと……」
「いちこちゃーん……ゆかりにおりてきていいよっていってきてー……」
今のまりやの状態は、見てのとおり抜け殻みたいになっている。セリフを漢字に変換する気力もないらしく、
しかもセリフの後にはかならず『……』が入っている。それに、かなりやつれてげっそりしてきた。

496 :東の扉 :2006/11/16(木) 13:03:34 ID:AUwfrjGy0

「ふう……今度はまりやがピンチみたいね」
「まりやお姉さま、今にも栄養失調で入院しそうで怖いのですよ」
「そうね。身から出たさびとはいえ、さすがにあそこまでになるとほっとけないわね。なんとか由佳里ちゃんとまりやを仲直りさせなきゃ、ね」
「でも、由佳里ちゃんがそう簡単にまりやお姉さまを許してくれるとは思えないのですよ」
「そうね。でも、やってみせるわ。私の辞書に不可能の3文字はないんだから」
「お姉さま、ナポレオンになられるのですか?」
「……まあ、わたしはそんなに偉くはないわ。でも、ムリに見えることでも、やってみなきゃ何も始まらないわ。
あきらめない限り、可能性はゼロではないのだから」
「はいなのです! 精一杯頑張るのですよ!」
こうして、まりやと由佳里ちゃんの絆を取り戻す作戦は開始した。

「じゃあ、まりやは私がなんとかするから、奏ちゃんは由佳里ちゃん担当ね。由佳里ちゃんがまりやのどういうところが許せないのか、
聞き出してくれる? それなら、こちらも色々と対策を考えられるから」
「由佳里ちゃんに、まりやお姉さまを許してくださるよう、頼まなくてもよろしいのですか?」
「それはまりやが直接やるべきことだと思うわ。私たちがそれを言えば、仲直りさせるのはより簡単かもしれない。
でも、それじゃ由佳里ちゃんは本当の意味でまりやを許すことができないと思うの」
「本当の意味で?」
「そうよ。考えてみて? たとえば、奏ちゃんが私とケンカしたとするわね」
「そ、そんな……奏、お姉さまとケンカなんて絶対しないのですよ!」
「奏ちゃん、落ち着いて。たとえばよ、たとえば」
「は、はいなのですよ」
「そして、紫苑さんに許してやれって言われたから私を許すなんて気持ちで仲直りして、私と以前のようなつきあいができる?」
「あ……なるほどなのですよ」
「わかったかしら? だから、まりやがやらなければ意味がないのよ」
「はいなのです。では、奏、由佳里ちゃんの部屋に行ってきますのですよ」
「ええ、お願いね」

497 :東の扉 :2006/11/16(木) 13:20:49 ID:AUwfrjGy0

コンコン……。
僕は、まりやの部屋のノックした。
「はーいどなたですかー……?」
「瑞穂です。話があるから、部屋に入れてくれない?」
「みずほちゃん……? いいよー……かぎあいてるからかってにはいってきてー……」
「失礼するわね」
「なんかようなの……?」
「うん。由佳里ちゃんと仲直りさせてあげたいんだけど、そのためにどうしようか情報収集しようと思って」
「むりよー……あたしもいままでがんばったけどさー……おどしてもすかしても、えさでつってもぜんぜんだめー……」
……本当に予想以上だな。
「ねえ、みずほちゃん……ゆかりってあそこまでつよきだったっけー……?」
「まりや、どういうこと?」
「だってさー……ゆかりっていままであたしにいいまかされてばっかだったのにさー……こんどはぐうのねもでないせいろんで、
あたしをかんぜんにやりこめてくるんだもん……」
「うーん……つまりそれは、こういうことなんじゃないかな?」
僕は、自分なりの考えをまりやに伝えることにした。
「由佳里ちゃんって、素直な娘だからね。それに昔は、心の奥底では、まりやのことを信頼していた。
だから、まりやの言うことも、無意識のうちに信じ込んでいたんだよ。
でも、今の由佳里ちゃんは違う。今の由佳里ちゃんの中では、まりやは完全な悪者になってるはずだし、
まりやの言うことも、最初から疑ってかかってるんだ。疑ってるからこそ、簡単に反論の言葉を見つけられるんだと思うよ」
「つまりー、いままであたしにいいまかされてたのは、あたしをしんようしていたからってことー……?」
「うん。だと思うよ」
「そっかー……あたしのわじゅつがうまいだけじゃなかったのかー……」
まりやは、相変わらず疲れ果てたような調子で、そう言う。

498 :東の扉 :2006/11/16(木) 13:21:54 ID:AUwfrjGy0

「ねえ、まりや、由佳里ちゃんと仲直りすることは、不可能じゃないよ」
「え……? どうやって……?」
「こういう言葉を知ってる? 『苔の一念岩をも通す』」
「しってるけどー?」
「言葉や理屈で打ち負かそうとしてもダメ。由佳里ちゃんと仲直りするために必要なのは、そんな話術なんかじゃなくて、
相手の心の壁を問答無用で壊せるだけのエネルギーなんだよ」
「エネルギー……?」
お、まりや、やっと変換できるようになってきたみたいだな。
「そう。1度や2度の失敗であきらめちゃダメ。何度冷たくされても、めげずに由佳里ちゃんのところへ行かなきゃ」
「うん。わかったよ瑞穂ちゃん。もう1度頑張ってみる」
「その意気だよ、まりや」

「お姉さまー!」
「あ、奏ちゃん、お疲れ様」
「お疲れ様なのですよ」
「どうだった? 由佳里ちゃんは」
「はい。聞いてきましたのですよ」
「それで、由佳里ちゃんはまりやのどういうところが許せないって?」
「全部、だそうなのですよ」
ガクッ……それじゃわからないよ、由佳里ちゃん。
「私の聞き方が悪かったわね。じゃあさ、次は由佳里ちゃんがなぜ怒っているのかを、できるだけ掘り下げて聞いてくれるかしら?」
「はい。承知しましたのですよ」
「じゃあ今日は遅いから次は明日にしましょう。お休みなさい、奏ちゃん」
「お姉さま、お休みなさいなのですよ」

499 :東の扉 :2006/11/16(木) 13:23:39 ID:AUwfrjGy0

あたしは、あれからもう1度由佳里のところへ行った。結果は散々だったけど、瑞穂ちゃんに言われたおかげで、色々なことが見えてきた。
瑞穂ちゃんの言うとおり、今の由佳里はあたしに心を閉ざしていること。はなっからあたしを疑ってかかってること。
振り返ってみれば、今までも確かにそういうところはあった。
次に瑞穂ちゃんが訪ねてきたとき、あたしは愚痴を漏らした。
「でもさ、瑞穂ちゃん。由佳里にきつく言われるのは、やっぱこたえるんだよね……早く仲直りできないかな……」
「まりや、あせっちゃダメだよ。こういうのは。何回でもめげずにやり通してこそ、道は開けるんだから」
「うわ、あたしの一番苦手なことだ……」
あたしはそれを聞いて、思わず口走ってしまった。
「もう、もとはといえばまりやが由佳里ちゃんの気持ちを無視してレイプしたからこんなことになったんだろ?」
うっ……それを言われると……。
そんなあたしの顔を見た瑞穂ちゃんが、突然聞いてきた。
「ひとつ聞くけどさ」
「何?」
「まりやは、なんで由佳里ちゃんにあんなことしたの?」
あんなこと、とは、当然あたしが由佳里の恥ずかしい秘密をネタにいじり倒したことだろう。
「なんでって……」
あたしは、しばらく考えてみた。
「由佳里が授業中もずっとイけなかったみたいだから、イかせてあげたくて……かな」
「ふう……」
あたしの答えを聞いて、瑞穂ちゃんはため息をついた。
「まりや、それじゃ、一生かかっても由佳里ちゃんとは仲直りできないよ」
な、なんでよ? それとこれとどういう関係があるのよ!?
「もう少ししたらまた来るから、それまでにもう一度考えておいてよね」
どういうことよ!? 瑞穂ちゃんの中では、正解じゃないって言うの?

500 :東の扉 :2006/11/16(木) 13:36:54 ID:AUwfrjGy0

次に瑞穂ちゃんは、一子ちゃんを連れてあたしの部屋に来た。
「じゃあもう1度聞くけど、まりやはなんで由佳里ちゃんにあんなこと、したの?」
あたしは、考えた末の答えを言った。
「由佳里がトイレでいけないことをしてたから、姉として、ちゃんと指導しなきゃって思ったから……」
「ダメね」
「ダメって……そもそも瑞穂ちゃん、なんでそんなことあたしに聞くのよ」
「由佳里ちゃんと仲直りさせるのに必要なことだからよ」
なんで? 由佳里との仲直りに、そんなの何の関係もないじゃない……。
「だいたいダメって決めつけて、瑞穂ちゃんに何がわかるの? いつから瑞穂ちゃんはエスパーになったのよ!?」
「エスパーじゃなくてもそれぐらいわかるわよ。とにかく、もう1度よく考えてみて」
「えー!?」
いったいなんて言えば瑞穂ちゃんは満足するのよ?

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