朝起きたら、妹に その13

1 :桐莉兄 :2006/08/25(金) 21:30:55 ID:Xg779cQX0

「兄ちゃん、兄ちゃん、新しいスレが立ったぞーっ」
「……俺の先行きの見通しは依然として立ってはいないがなorz」
「ぬぁぁ〜……た、立てっ、立つんだっ、兄ちゃぁぁぁんっ……」

朝妹スレの掟
 >>住人諸兄
  壱.荒氏や煽りは脳内あぼーん。
  弐.ageるなsageろ。
 >>職人諸兄
  壱.鳥付け推奨…ってヤマモトさんが言ってた。
  弐.投下前の推敲を推奨。
 >>読者諸兄
  壱.応援は職人の気力の源。
  弐.ネタ振りキボンヌ。

前スレ
 朝起きたら、妹に その12
  http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1142195695/
 保管庫(by突発屋氏)
  http://www.geocities.jp/asaimo0/

2 :名無しさん@初回限定 :2006/08/25(金) 23:18:34 ID:W0JJibKw0

>>1新スレ乙

朝起きたら妹が潜入捜査官になっていた

3 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/08/26(土) 00:12:19 ID:q2nJhWbl0

>>桐莉兄氏
 乙です。&がんばってください。

4 :名無しさん@初回限定 :2006/08/26(土) 09:16:31 ID:n1WPlMjz0

>>1
乙でありますぅ!
我々住人一同、応援してるでありますっ!

5 :名無しさん@初回限定 :2006/08/26(土) 16:36:44 ID:0Q9xIUFK0

朝起きたら、妹が1乙していた。

6 :名無しさん@初回限定 :2006/08/26(土) 20:57:46 ID:BetCDLDQ0

>>1
超乙
このスレも良SSで彩られますように

7 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/27(日) 02:56:08 ID:rtZt7OBZ0

 『おはよ、CJ♪』
 電線越しに届く声は相変わらず脳天気だった。
 「…………俺様の貴重な休日を朝っぱらから台無しにしやがるお
前は何処の誰だ……?」
 『ちょっとー、可愛い妹の声を忘れちゃったの? まさか脳味噌
までビールと一緒に飲み込んで全部消化しちゃったんじゃないでし
ょうねー?』
しかも相変わらず失礼な奴だった。
 「………いいか小娘、一度でも俺と擦れ違った事がある奴は……
一度でもだ! こんな…………あっと………」
 『午前8時31分50秒よ。』
 「そう! 午前は8時30分に豚の断末魔みたいなベルを何十回
も鳴らして俺の安息を邪魔したりはしないんだよ! もしもそんな
野郎が俺の家族を名乗ってもケツにダイナマイトを突っ込んで月ま
で………」
 『私、女。』
 「………アマが兄妹だとぬかしやがってもケ……」
 『女の子に向かって「ケツ」なんて二回も言ったってママが聞い
たら土星まで蹴飛ばされるんじゃないかな?』
 「…………………ママは元気なのか?」
 『最後にあったのは先週の結婚記念日だけど、プレゼントを買っ
て帰るのを完璧に忘れたパパをチェーンソー片手に家中追いかけ回
してた。ケイティがそれ見て指さして笑ってたわ。』
 「……………………………………………」
 『でね? 私、いま仕事で近くまで来てるんだけど…………』

8 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/27(日) 02:59:53 ID:rtZt7OBZ0

 という訳で、俺は妹に『お願い』され早朝の町並みを愛車でカッ
飛ばしている。やたらと坂道の多いサン・フィエッロの街は大きく
分けて(俺も住んでる)標高の高い北部の住宅街と、標高が低く港
に面した南部のショッピングエリアに分けることが出来る。妹が指
定したのは南部の、しかも移民達がやたらとスパイシーな香りを宇
宙人語と一緒に撒き散らしている寂れた一帯だ。あの辺りは舗装も
満足に出来てないからピッカピカに磨いた車が、一瞬でミイラと一
緒にピラミッドから掘り出した壺のように…………
 「CJ! CJーっ!!」
 と考えている間に妹の姿が見えてきた。アイツの姿を拝むのは実
に五年ぶりだが、無駄に元気が余っている様子は学生時代と全く変
わっていないようだ。
 (そういや、仕事で来てるとか何とか言っていた割には何の仕事
をしているのか言わなかった気も………)

◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 「……って、安い車乗ってるんだねー兄さんは。トランクの後ろ
にゼンマイ穴でも付いてるんじゃないと思っちゃったわよ?」
 「馬鹿言え。こう見えても最新型の反水素エンジンを積んでるん
だぜ?」そして相変わらずの減らず口「それより、お前の方こそ筏
でたどり着いたみたいな面してるぞ。新婚旅行の途中で離婚届と一
緒にジャンボ機の窓から放り出されたんじゃないだろうな?」
 「何よぉ!?」
 「何だぁ!?
 と睨み合うこと数秒。
 「………………ぷっ!」
 「くくくくっ!」
 「「あはははははっ♪」」

9 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/27(日) 03:00:55 ID:rtZt7OBZ0

 「それにしてもお前、いま何やってるんだ?」
 「何って………何よ?」
 ひとしきり笑い合った後、妹の唯一の荷物である(妙に重い)スポ
ーツバッグを運んでやりながら先刻から気になっていた話題を振って
みる。こんな移民街のド真ん中で立ち往生している、と言うことは少
なくても空港から此処までは何らかの交通手段を用いて移動している
筈だろう。
 「仕事の事だよ、シ・ゴ・ト。まさか本当にパラシュートで来た訳
じゃないだろ? それにこの辺りはサン・フェッロでも一番臭い肥溜
めだ。まっとうな商売人なら間違いなく避けて通る場所だぜ?」
 それどころか真っ当な警官さえ寄りつかない地区である。
 「あー………それがねぇ……」と微妙に口籠もる妹「……ちょっと
事情が複雑なんだけど、実は……」

 「よぉ、スー! デカい鞄下げて新婚旅行か?」
 
 「あ……!」
 「ん?」
 顔を上げると、余り頭が良さそうには見えない三人組が宇宙語訛り
とオツムが足りなさそうな笑みを浮かべて近づいていた。何処から見
ても、この辺りを縄張りにしているチンピラ共だ。
 「荷物が届くまでのゆ、有給休暇よ。嘘だと思うんならタイムカー
ドを調べて来たら?」
 「ああ、有給休暇ね……」へへへ、と他の仲間を目配せをしながら
先頭のアラブ人が大げさに首をすくめてみせる「……それなら、たっ
た今キャンセルになったぜ、スー? 俺達のビッグ・ボスがお呼びな
んだよ。緊急事態って奴だ。」

10 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/27(日) 03:03:13 ID:rtZt7OBZ0

 「兄さん」と最小限の口の動きで呟く妹「合図をしたら、バッグと
一緒に車に飛び込んでエンジン掛けて。連中は私が引きつけておく
から。」
 「ってゆーか、何やったんだお前?」
 「私もよくわかんないけど………歓迎はされてないみたいね。」
 これまたいつの間にか通からは人影が消えており、店という店がシ
ャッターを降ろして施錠済み。砂混じりの風だけが吹き抜けてゆく大
通りはまるでイストラカン村だ。
 「緊急事態だか何だか知らないけど、私の仕事は荷物の手配だけな
の。そっちのゴタゴタはそっちで片付けて頂戴。」
 視線で相手の動きを牽制しつつ、ゆっくりと移動を始める妹。双方
共に背中に隠したモノを抜くチャンスを窺ってるのは誰の目にも明ら
かだ。俺も連中に気取られないよう車に近づく。
 「ところが、事はそんなに単純じゃねぇんだ、スー。ボスの”信頼
できる筋”って奴によると、どうやらワシントン辺りから来たドブネ
ズミがチーズの固まりを探してコソコソ嗅ぎ回ってるらしくてな。余
所者は一人残らずケツの穴まで掘り返して調べてんだよ。お前さん、
確か何処でケツの穴から生まれたんだったっけか?」
 「………ワシントン?」
 「コップ(警官)だよ。それも連邦警察様様って奴だ。バッチさえ
付けてりゃモーゼの奇跡も片手で出来ると信じてやがるファッキン・
クライストの団体さんだ。あんただって、そんな連中と一緒くたにさ
れるのは癪に障るだろ、スー?」
 「……確かにそうね、ムカつく話だわ。」
 妹の右手がゆっくりと、本当にゆっくりと動いてジャケットの懐に
ある何かを取り出そうとする。
 「動くんじゃねぇ!」と、その動きに慌てて拳銃を抜く三人「その
ままこっちに投げて寄越せ、ゆっくりとな!!」

11 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/27(日) 03:04:29 ID:rtZt7OBZ0

 「ゆっくりと………ね?」 ピンッ、とコインを指で弾いた様な音
と共に見せつけるように取り出したのは、スプレー缶を一回り小さく
した緑色の……「ほら、坊や達に特製イースターエッグのプレゼント
よっ!!」
 「な……!」
 「え?」
 「ヤバ……」
 「CJ!」

 (ズズンッ!!)

 背後でスタングレネードが盛大な音で破裂したが、その衝撃と閃光
をまともに浴びたのはチンピラ共だけ。俺と妹は文字通り車に飛び込
んでイグニッションを回しアクセルを踏み込んだ。
 「このまま真っ直ぐ! 思いっきり飛ばして!」
 「言われなくったってそのつもりだっ!!」
 キュキュキュ、と数回タイヤを鳴らした次の瞬間に俺の愛車はロケ
ット顔負けのスピードで疾走していた。煙と閃光と砂埃でのたうち回
っているチンピラ共の姿がバックミラーの中でみるみる小さくなって
ゆく。
 「スージー! 一体全体お前は何の仕事……」
 「そんな事より前見なさいよ、前っ!!」
 「前って…………うわわっ?」
 前方には車線を塞ぐように横付けされた二台のワゴン車とSMGら
しき鉄の固まりを構えた男達が待ちかまえている。

12 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/27(日) 03:05:15 ID:rtZt7OBZ0

 「…………CJ?」
 「あん?」
 俺の不機嫌そうな声にはビクともせず、スポーツバッグの中から取
りだした拳銃(たしかグロッグとかいう筈)に銃身よりも長い弾倉を
差し込んだ妹は悪魔の笑みを浮かべていた。
 「労災は無理だと思うけど、車の修理だけなら必要経費で落とせな
いこともないと思うのよね、私? だから………」
 「だから?」
 「頑張ってね、兄さんっ♪」
 「し……死んだらFBI本部に化けて出てやる〜〜〜〜〜っ!!」


◆◆◆◆◆◆◆◆◆



  
 「あぁ………悪いけど私はFBIじゃなくってATFだから♪」

13 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/27(日) 03:07:48 ID:rtZt7OBZ0

保守代わりに書いてみた。
後悔はしてない。

ああ、石を投げないでください………(汗

>桐莉兄

乙です。
ちなみに私ゃ暫定HPの管理人ですがねw

14 :名無しさん@初回限定 :2006/08/27(日) 03:15:54 ID:NGFcRIne0

>>13
そろそろ佐々原里佳子に会いたいな(ボソッ

15 :名無しさん@初回限定 :2006/08/28(月) 22:11:10 ID:4HtYJUEU0

即死回避保守

16 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/29(火) 05:10:57 ID:Q33WqXoa0

前スレ参照。
まぁネタだと思って許してくださいw

17 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/29(火) 05:11:23 ID:Q33WqXoa0

 「秀ちゃん、私が黙っててあげたら何でも言うこと聞いてくれる
って言いましたよね?」
 「え、えっと……それは……そう言う意味じゃなくって……」
 ほぼ垂直に窓から差し込む日差しが今日も暑い昼下がり。下宿先
である柊邸のリビングにて柊家の長女であり勝ち誇ったような笑顔
を浮かべた睦月に一方的に問い詰められながら、柊秀樹は己が軽率
さと意志の弱さを激しく後悔していた。
 「じゃあ、どういう意味だったんですか? ちゃぁんと説明して
くれないと私、お父さんとお母さんに何もかも正直に話したくなっ
ちゃいますよぉ?」
 現在、柊邸に居るのは秀樹と睦月の二人だけ。睦月の両親と妹の
蒼はそれぞれの用で外出中なのだ。逃げるに逃げられない秀樹の背
中は既に冷や汗でぐっしょりと濡れている。
 「……だから、どういう意味って言われても……」
 咄嗟に出た謝罪の常套句であり、何も考えてなかったとは言えな
い秀樹。それはそれで自分の首が絞まる一方ではあるが。
 「説明できないのですか? じゃあ私が決めちゃっても良いので
すよね? なんと言っても私は被害者なのです♪」
 被害者、と名乗る声まで楽しそうな睦月は秀樹よりも頭二つ分ほ
ど背が低いショートカットの美少女。いまにも歌い出しそうな笑顔
で延々と秀樹を責め続ける彼女からは、少なくとも被害者らしい悲
壮感は微塵も感じられない。
 「うぅ………」
 それでも被害者には違いないのだから反論できない秀樹。
 「それでは、秀ちゃんにも異論は無いようなので秀ちゃんから深
ぁーい精神的苦痛を受けた私が決めちゃうても良いのです。さぁ秀
ちゃん…………

 『オナニーしてるところ、見せてください』♪」

18 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/29(火) 05:12:50 ID:Q33WqXoa0

 「………睦月……さん?」
 「なんですか、秀ちゃん♪」
 「そんなに間近で見られると、ちょっと……」
 「近くても離れても見られることに変わりはないのです。ささ、パ
パっと景気よく脱いで欲しいのです♪」
 ささやかな箱庭に面した明るいリビング。立ったまま渋々ベルトに
手を掛けた秀樹と、大きな瞳を好奇心で爛々と輝かせながら膝立ちで
股間に顔を寄せる睦月との距離は十センチ少々。文字通りの「息がか
かる距離」というか、勃起すると顔に当たる距離である。
 「で、でも………」
 「これは四千年も前から続く由緒正しい刑罰理論なのです。秀ちゃ
んが先に私のオナニーを見たのですから、私には秀ちゃんのオナニー
を見る権利があるのです。」
 「それは、お前がドアをちゃんと閉めないで……してたから……」
 「それなら何も見なかったことにして部屋に戻るか、オナニーには
気付かなかった振りをして私に注意すれば良いだけなのです。こそこ
そ隠れて覗いた秀ちゃんは、犯罪者そのものなのです。」
 「う、うぅ………」
 「散々美味しい思いをした秀ちゃんが、今更同情を誘った所で無意
味なのです手遅れなのです。私の要求が不当で気に入らないなら、お
父さんかお母さんに………」
 「わかった、わかったからっ!」
 「っ!?」
 「…………見せたら、ほんとうにチャラなんだな?」
 「とと、当然です。同じ穴の狢になりますから二人ともナイショで
手打ちなのです。」

19 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/29(火) 05:13:37 ID:Q33WqXoa0

 そうして「一回だけだからな」と繰り返しながら渋々ズボンとパン
ツを降ろし取り出された秀樹のイチモツは………
 「………………ちっちゃいです。」
 「まだ勃ってねぇっんだよっ。」
 ………まるで象さんの鼻の様に垂れ下がっていた。
 「勃たないと、出来ないんですか?」
 「少なくても勃ってない状態でシたことはない……というか勃つか
らシたくなるって言うか……」
 「ふぅん………」と理科の実験を傍観するように男性器に見つめな
がら呟く睦月「……それじゃあ、おっきくしてください。」
 「…………………………………………」
 先ほどからのやりとりで凹まされる事はあっても興奮させられる要
素が皆無だったし、こんな開けっ広げで明るい場所て昼間から、しか
も年下の女の子にお披露目するために勃起させておけと言うのは無理
な注文である。仕方なくフニャフニャの分身を左手で包んで擦り始め
た秀樹だが……
 「なるほどぉ。そういう風にするんですか……」
 「…………………(しこしこしこしこ)」
 「……………………………………」
 「…………………(しこしこしこしこ)」
 「………………………………………」
 「………………………………………」
 「…………………(しこしこしこしこしこしこしこしこ)」
 「……………………秀ちゃん?」
 「ンだよっ。」
 「全然、おっきくなりませんよ?」
 「わかってるよっ!」

20 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/29(火) 05:14:35 ID:Q33WqXoa0

 異性に見られてる、という非常にマイノリティな要素だけでは満足し
てくれないムスコに苛立ちながら行為を続行する秀樹だが、焦れば焦る
ほどに愚息は言うことを聞いてくれなくなる。早い話、オカズが全然足
りないのだ。
 「………………秀ちゃん……」
 そんな秀樹を不思議そうに見上げてくる睦月の愛らしい顔と昨夜の艶
めかしい声を重ねてみても効果無し。それどころかギャップが激しすぎ
て逆効果になってしまう。
 「もしかして秀ちゃん、最近よく言われてる勃起不……」
 「ンなんじゃねーよっ!!」
 一昨日の夜は睦月の声をオカズに抜いたのだ。同じ睦月を使っている
んだしと思っても全然興奮できないのは雰囲気なのか罪悪感か。どちら
にしても倦怠期の夫婦か種が枯れた更年期の病気と一緒にされるのは不
本意この上ない。目を閉じ記憶の底を浚い、ありったけのオカズを持ち
出して続行するも、拭いきれない背徳感の所為で没頭できず体も反応し
てくれない。やがて……
 「……………………あ……あのさ?」
 「はい?」
 一回分ほどのエネルギーを使い切った秀樹は、それでも臨戦態勢にな
ってくれない愚息にこれ以上の労力を割いても無駄ではないのかと悟り
始めていた。というか疲れてきた。
 「悪いけど、ここじゃ駄目っぽいんだよ……な?」
 「『だめっぽい』?」
 「雰囲気っつーか意欲っつーか、お前に命れ……頼まれただけで『ハ
イそうですか』という具合にはいかないんだよ。」

21 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/29(火) 05:15:00 ID:Q33WqXoa0

 「それって、要約すると『オナニーするにはオカズが足りない』って
事なのですよね。」う〜ん、と目の前のナヨナヨを睨みながら口の中で
唸る睦月「男の子って、年がら年中発情したワンちゃんみたいなモノか
と思っていたんだけど、意外とデリケートなのです。」
 「おいおいおい………」
 いくら何でも犬と一緒にするなよ、と肩を落とす秀樹。
 「うぅ〜〜〜〜〜〜ん……」
 「だからな? こういうのは止めて別の………」
 「わかったのですっ!!」
 「………って、人の話を………うわっ!?」
 「秀ちゃんの為に、私も一肌脱ぐのです!」
 言うが早いか立ち上がり、着ている服を片っ端から脱ぎ捨ててゆく睦
月。クリーム色のサマーセーターを首から抜き取って部屋の隅に投げ捨
て紺色のロングスカートも外すと、中から現れるのは上下お揃いらしい
ライトグリーンのストライプ模様のスポーツブラとショーツと純白の靴
下だけを身に纏い、小さな二つの拳で顎を支えるようにして胸元を庇う
美少女の艶姿………………なのだが。
 「さぁ、さぁさぁさぁさぁ! いますぐおっきくするのですっ!!」
 まるで親の敵のように睨まれては、勃つものも勃たない秀樹だった。 

22 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/29(火) 05:19:33 ID:Q33WqXoa0

>>15

>そろそろ佐々原里佳子に会いたいな(ボソッ

だよねっ、だよねっ!?>オマエガイウナ

23 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/31(木) 05:07:58 ID:Oi0UXSzJ0

>>21の続き、これで完結(?)です。

24 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/31(木) 05:09:14 ID:Oi0UXSzJ0

 非常に気まずい空気が、二人きりのリビングを満たしていた。窓
の外では暑さに負けまいと頑張る蝉たちが、我先にと木陰を奪い合
いつつ全く息の合っていない大合唱を続けている。
 「秀ちゃん?」
 「………………………………」
 「どうして、おっきくならないんですか♪」
 涼しげな表情こそ装っていても、下着姿(+靴下)になった睦月
の目は明らかに笑っていない。というか砂時計のように秒単位でス
トレスが蓄積されていく様子が手に取るようにわかる。
 「………あの、睦月さん?」
 「なんでしょう?」
 「肩とか、ちょこっと触らせて……」
 「却下なのです♪」
 「…………はい。」
 四歳も年下と言うだけあって凹凸の乏しいボディが、色気の欠片
もない清純な色とデザインの下着に包まれている段階で少女のセミ
ヌードというよりはジュニアアイドルのグラビア。いくら素材が厳
選品でも食傷気味の調理方法では物足りないのだ。
 「……はぁ……」と、困り果ててしまった秀樹の様子を見かねた
のか、睦月が気の抜けた溜息を漏らす「……仕方ないですね。秀ち
ゃんが可哀相なので、ちょっとだけサービスしてあげるのです。」
 「さ、サービス!?」
 「あれ………いま、ピクって動いたのです。」
 「あ………」
 「うふふ、秀ちゃんてば『サービス』って言葉だけで興奮するん
ですかぁ? お兄ちゃんの割には、案外単純なのです♪」
 「………………………………」

25 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/31(木) 05:10:18 ID:Oi0UXSzJ0

 「ほら、秀ちゃん?」つるぺた体型にフィットし過ぎなスポーツ
ブラは下着と言うよりチューブトップか肌着。その真っ平らな襟元
に上から細い指を差し込み「女の子の秘密を、少しだけ見せちゃう
のです♪」

 (びくびくっ!)

 「あ…………!」
 「す、少しだけ大きくなりましたっ。」
 肩紐はおろかホックすら外していないブラを数センチ引っ張った
程度で中身が見えたりはしないのだが、睦月が自分の為だけに胸元
を広げてくれるというシュチエーションの所為か、はたまたチラリ
ズムという行為自体の破壊力なのか、熱い血液を流し込まれた海綿
体は僅かながら膨張を始めている。
 「うふふふっ♪」睦月、ご満悦「体だけ大きくなっても、中身は
赤ちゃんのままなのです。そんなにママのおっぱいが恋しいのです
かぁ?」
 「あ、アホか! そういう問題じゃ……!」
 「ほらほら秀ちゃん。もっと奥まで、タップリと覗き込んでも良
いんですよぉ?」
 「うぐぐ……!」
 精神的な優位を確信したのか、羞恥に頬を染めながらも年に似合
わぬ妖艶な笑みを向け前屈みになる睦月。当然、指で広げたブラの
内側の更に奥までが見えるようになるわけで。

(ぐぐぐぐっ!)

 「ぅわぁ、どんどん大きくなるのですぅ♪」

26 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/31(木) 05:11:27 ID:Oi0UXSzJ0

 視線が釘付けとなってしまった秀樹の分身は更に膨張を続けつつ
目の前の少女に牙を向けんばかりに鎌首をもたげてゆく。もう八割
方は戦闘態勢になったと言っても良い程だ。
 「それに、エッチな匂いがするのです。」
 体温の上昇と共に発散される性臭が二人を包み込む。秀樹本人に
は不快極まりないだけの匂いを、睦月は鼻をクンクンと鳴らしなが
ら吸い取ってゆく。
 「お、おい睦月! 止せって!!」
 「男の子のって、こんな香りがするんですね。」発情臭に含まれ
るフェロモンに酔ってしまったのか、うっとりとした顔で勃起に顔
を近づける睦月「少ししょっぱいけど、なんだか癖になりそうな匂
いのれすぅ♪」
 「も、もう良いだろ?」目の前の美少女の痴態に秀樹のボルテー
ジも上昇してゆく「もう覗いたりしないから、いい加減……」
 「駄目ですよぉ?」ごくり、と小さな喉が動く「この子もおっき
くなったことですし、秀ちゃんのオナニー見せてくださいね?」
 「しかしだな………」
 秀樹の衝動は既に『抜きたい』ゲージを超えて『押し倒したい』
ゾーンに達しようとしていたりする。しかも、すっかり興奮してい
るらしい睦月の様子を見ていると『もしかしたら拒まれないかも』
という恐ろしく自分勝手な妄想すら浮かんでしまう。
 「却下なのです。おっきくなったおちんちんを、さっきみたいに
擦ってくださいなのです。」
 「……一回かだけだからな? これっきりだぞ?」
 「約束は忘れてないのです。だから早くお願いしますぅ!」

27 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/31(木) 05:12:44 ID:Oi0UXSzJ0

 亀頭に視線を、陰嚢に吐息を感じながら秀樹は幹の根元あたりを
握って普段より少し速く手を動かし始めた。一刻でも早く終わらせ
たいという羞恥心と、今すぐにでも精を放ってしまいたい欲求とが
彼の単調な往復運動を自然と加速させる。
 「ぅわ、うわぁ………!」
 それを顔が触れんばかりの至近距離で近で凝視している睦月の顔
に浮かんでいるのは羨望の色。その小さな唇の奥ではヌルヌルとし
た唾液が大量に分泌されている。
 (……秀ちゃん、気持ちよさそう……)
 「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
 「秀ちゃん、秀ちゃん?」
 「ンだよっ! う………!」
 「先っぽから出てるヌルヌルは、精液なのですか?」
 尿道口から滲み出てきた粘度の高い液体が、大きな字滴となりト
ロリと垂れる。鼻を近づけてみても、他の匂いが邪魔している所為
か何の臭気も感じ取れない。
 「それは我慢汁って………いいから黙ってろよっ!!」
 「なるほどなのです。これがカウパー氏腺液なのですね。秀ちゃ
んが感じてる証拠なのです♪」
 「オナ………やってるんだから当然だろ! 知ってるんなら一々
解説すんなっ!」
 「ひょっとして、照れてるんですか? 感じてる秀ちゃんの顔、
ちょっと可愛いかもです。」
 「うひゃっ!?」
 ぺろり、と小さな舌先が裏筋を舐めあげる感触。
 「(れろれろっ、くちゅくちゅくちゅ…………ごくん)……うぅ
〜ん、匂いがないから味もしないかと思いましたけど、舐めてみる
と意外と汗に似てるのです。」

28 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/31(木) 05:13:54 ID:Oi0UXSzJ0

 「………って、飲んだのかよっ!?」
 「精液でないなら、飲んでも平気なのです。これで秀ちゃんの味
を覚えちゃったのです。それより秀ちゃんは、頑張ってシコシコし
ないと駄目なのですっ!」
 「だからって…………おいっ!?」
 「えぇ〜い、しこしこしこしこっ♪」
 業を煮やしたのか、肉棒を握る秀樹の左手を睦月の両手が包み込
み、そのまま先ほどからの動きを真似して秀樹のイチモツをハイス
ピードで扱き始める。程よい握り具合(自分の手)と予想外の動き
(睦月の手)が合わさって、たちまちの内に下腹部から射精感がこ
み上げてくる。
 「ちょ、待てって……!!」
 「もんどーむよーなのですっ。えいえいえいえいえいっ♪」
 「ぬぬぬぬぬっ!」
 加減さえ出来れば尿管の中で押しとどめることも可能だが、他人
事というか無邪気故の乱暴で強引な動きの中で制御など出来るはず
もない。ささやかな抵抗をモノともせず、熱い奔流が内側を押し広
げながら出口へと殺到する。
 「出る………出ちまうって!!」
 「聞っこえません聞っこえません♪ 秀ちゃんは……えぇっ!?」
 「ぬあっ!!」
 
 (どぴゅ、どぴゅどぴゅどぴゅどぴゅっ)

 「あ………が………ぐぐ………」
 「きゃ! なに、これ? ああっ、やぁ〜〜〜〜んっ!!」
 腰が抜けるような快感と共に、秀樹の放った白濁液が睦月の可愛い
顔はおろか、剥き出しの肩や小さな口元や朝着替えたばかりのブラま
でもを白く染め上げていった。

29 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/31(木) 05:14:41 ID:Oi0UXSzJ0

「…………秀ちゃん、酷いのですぅ……!」
 結局、髪までドロドロになった睦月はシャワーを浴び、その間に秀
樹が後始末をする羽目になってしまった。上から下まで全部着替えて
バスルームから出てきた睦月は石鹸とトリートメントの香り漂う清々
しい美少女に戻っていたが、顔射のショックからは未だ立ち直れない
らしく目尻に涙を溜めたままだ。
 「だから俺が悪かったって、な?」
 一方の秀樹はティッシュで先を拭いズボンを履き床を拭き、精液が
付着したスポーツブラをぬるま湯で揉み洗いした後で洗濯篭の真ん中
に隠し、部屋の空気を入れ換え終わったばかりである。少なくてもこ
れで事が露見する可能性は低くなった筈だが。
 「秀ちゃんのネバネバ、髪に絡みついて洗い落とすの大変だったの
です! 何だか顔はパリパリするし、お口の中の変な匂いも消えてく
れないのですぅ〜!」
 どうやら口の中にも幾らか入った様だ。
 「悪かった! ほんとーに悪かった、このとーりっ!」
 冷静に考えてみれば秀樹に非はないのだが、年下で可愛い大家の娘
に泣きそうな顔をされては何も言い返せない。
 「………本当に反省しているのですか、秀ちゃんは?」
 「してるしてる、海よりも深ぁーく反省してますって!」
 「むーっ!」
 「……………………」
 「むむむむ!?」
 「…………頼むよ、睦月ぃ。」
 「じゃあ……」という声に安心したのも束の間「……特別に、一つ貸
しということで手打ちにしてあげるのです♪」
 「……………………・はい?」
 「秀ちゃんに、どんなお願いをしようか今から楽しみなのですっ。あ、
蒼ちゃんお帰りなさいなのですー♪」
 どうやら、秀樹の不遇(?)はまだまだ続きそうであった。

30 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/08/31(木) 05:19:06 ID:Oi0UXSzJ0

以上であります。
それと、一応ハル氏が運営してる正規保管庫へのリンクも張っておきます。

朝妹スレ私設まとめ(仮)
http://asaimo.h.fc2.com/

31 :名無しさん@初回限定 :2006/08/31(木) 21:31:24 ID:NdI3OmvH0

SS乙!
前スレの希望を取り入れてくれて嬉しすw
やっぱこういうのいいなぁ〜(*´∀`)

32 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/02(土) 03:07:06 ID:kJHmZ8xG0

『小悪魔な妹』


第四話 夏祭り


 夏祭りの前日も、気が遠くなるような快晴だった。
「では、来学期でお会いしましょう。さようなら」
 一学期最後の放課後のホームルームが終わった直後、割れるような歓声と拍手が教室に満ちた。
 大半の生徒は、期末テストという隘路を乗り越え、いよいよ夏休みに入るのだ。
 そんな中、当夜の席から斜め前に位置する孝之が机に突っ伏しているのは、追試三つという更なる試練を課された絶望に他ならない。
 しかし、部活や恋人、あるいは趣味や旅行などのイベントが予定されていれば楽しみだが、帰宅部彼女ナシの当夜にとって、夏休みはそうありがたいものではない。
 かといってクーラーの効いた予備校で過去問を解き続けるなんてのも真っ平ごめんだ。
 結局は暑いのでダラダラ過ごし、たまに気分転換に遠出する。体にカビが生えてきたら落としにいくくらいの生活を送る予定しかなかった。
 去年は本当に、その程度の生活しか送っていなかった。

33 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/02(土) 03:08:45 ID:kJHmZ8xG0

 早夜は夏休みの合宿の打ち合わせがあると言っていたので、一人で帰ろうとすると昇降口の下駄箱付近で、たまたま居合わせた加奈子と目が合った。
「あ、当夜先輩。こんにちはー」
 微笑んで手を振るだけの仕種にもどこか気品が感じられた。
「加奈子ちゃんは、打ち合わせとかないの?」
「はい、もう修羅……山場は越えましたんで――あとは当日を待つだけです」
 屈託のない笑みだった。
 突っ込みたいが、この手の人たちに裏話を聞いてはいけないような気がする。
 昇降口を出ると、自然と並んで同じ通学路を歩き始めた。
 妹の友人と二人きりというのは、存外話題に困るものだ。
 早夜のことを話題にしようとすると、その前に加奈子が口火を切った。
「そういえば当夜先輩、今度家に遊びに来ませんか?」
 当夜が突然の申し出に首を傾げると、
「あ、そのですね。漫画のモデルをしてもらいたいんですよー。できれば孝之先輩とも一緒に」
 嫌な予感がした。孝之と一緒というところに腐臭が漂う。
「はは……モデル料は二千円くらいでるのかな」
 軽い冗談のつもりだった。しかし、加奈子は笑顔で指を二本立て。
「とんでもない。二人一緒なら二万円は出しますよ。ああ、これで期待していた体位……じゃなくて構図がうまく描けそうです」
 目をキラキラさせないでくれ。
口に出すことはないが、おそらく想像もしたくない薔薇色の妄想が彼女の脳内を駆け巡っているのだろう。
 これさえなければ、いい子なんだが。
「すいません。その法外に高い出演料が逆に怖いので断らせてください」
 当夜は誠意をもって頭を下げると、加奈子は心底悔しそうな表情で「残念ですね」と呟くのだった。
 どこまで本気だか分からんから怖い。むしろ全部本気なのか。
「ところで話は変わりますけど」
 一度目を逸らしてから、加奈子の目が当夜の目を見る。
「先輩は悪魔って信じますか?」

34 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/02(土) 03:11:05 ID:kJHmZ8xG0

「……突然なんだい? ひょっとして新刊のネタかな?」
 動揺は、なんとか押し隠せたと思う。
 何故突然そんなことを聞くのか? とは言い返せなかった。それは肯定しているものの答えだからだ。
「いえ。深い意味はありませんけど、どうですか? いると思います?」
 口調こそ冗談交じりだが、目が笑ってない。
 僅かな逡巡の後、当夜は嘘をついた。
「証拠があるわけじゃないけど、普通いないと思う、かな」
「ですよね。私もそう思います。変なこと聞いてすみません」
 加奈子の表情が緩む。
 先に数歩進み、そしてくるりと振り返って微笑んだ。
「でも、もし見たら教えてくださいね。とても大切なことなんです」
「どういうこと?」
 そうなんだ。とでも言って話を打ち切ればよかったんだ。なのに、訊いてしまった。
 真顔に戻った顔を加奈子は前に向けた。
「とても気になっていることなんです。正直言うと、私も本当なのか、よく分かりません」
 溜息交じりの声だった。

 六月の終わりから鳴き続けている蝉が、いっそう激しく鳴く音が、通学路の並木道に響いていた。
 まるで、今が彼らの正念場だと、誰かに訴えるように。

35 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/02(土) 03:16:22 ID:kJHmZ8xG0

 家に帰ってしばらくすると、早夜も戻ってきた。
 かいがいしく料理や洗濯をしていたのは、やはり隠遁生活が極度に暇だったからという、はしかのようなものであったらしい。
 今は家事のほとんどを母に任せ、父の見舞いで家を空けようものなら、ベッドの上でけだるそうに「出前ー出前ー」と口ずさむだけである。
 昨日の落雷についても気にしてる様子はないので、少しほっとしたが、いずれにしても、放課後の加奈子の話はできそうもなかった。

「私の祖母の話です。祖母には兄がいました。私が生まれる前の話ですから、そのときの経緯はよく知りませんけど、そのお兄さんは悪魔の少女に好かれたそうです。
 二人は相思相愛の中ではありませんでしたが、お兄さんは悪魔をもう一人の妹のように可愛がり、悪魔はお兄さんを慕っていたそうです。
 そのときのうちの家系は、かなりの貧乏だったそうです。それをお兄さんは嘆いていました。
 悪魔はその力を使って、いくつもの奇跡を起こし、お金持ちにしました。でも、そのとき周囲は何かしら不幸や被害を被ったので、確執が生まれ、人間関係は悪化したそうです。
 分かりやすく言えば、周囲の人たちの財産や資産、幸運やチャンスがお兄さんのところに流れた結果だそうでした。
 次第に、お兄さんは悪魔の少女がこれを起こしていることに気付き、もうお金はいらないからやめてくれといいました。
 悪魔の子も頷きました。でも、止まりませんでした。それからしばらくしないうちに、財産を持ち逃げしようとした両親が事故で死にました。
 お兄さんに辛く当たっていた友人や、取引の人も死んでいきました。
 そうしていくうちに、祖母はとそのお兄さんは怖くなってきました」
 出来の悪い物語を聞いている感覚だった。

36 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/02(土) 03:17:56 ID:kJHmZ8xG0

「少女が悪魔だということは、そのお兄さんだけの話で、祖母は冗談だとばかり思っていましたが、そのときになってようやく信じ始めたそうです。
 兄が悪いものに乗っ取られているのではないかと思った祖母は、悪魔に向かって、出て行け、二度と姿を現さないでくれと、勇気をもって言い始めました。
 悪魔は自分に罪はないと否定しましたが、その翌日、祖母は交通事故にあい、危篤状態になりました。
 お兄さんは責任を感じて首を吊ってしまいました。ようやく悪魔は全て自分が元凶だったことを認めて、その後は力を制御できるようになったそうです。
 妹はじき退院しました。それは孤独な生活の始まりでしたが、莫大な財産が残っていたので、なんとでもなりました。
 そして、それ以来悪魔は、兄の忘れ形見である妹に贖罪の意味を込めて、二度と悪魔による災厄がないよう町を見守る守護者になったのです――終わり」

「あ、すいません。これ、ちょっとボケが入り始めたおばあちゃんの持ちネタですからあまり気にしないでください。当夜先輩は結構信じやすい人ですねあはは」
 そのときの当夜の顔は、よほどマジだったのだろう。慌てた加奈子にフォローを入れられるまで、そのことに気付けなかった。
 当夜が嘘をつけない自分の不器用さを時折憎々しげに思うのはこういうときだった。
「それじゃあ、失礼しますね。明日の夏祭りでお会いしましょう」
 そうして、三叉路で彼女と別れを告げたのだった。

37 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/02(土) 03:25:22 ID:kJHmZ8xG0

 午後六時を過ぎた。
 入院先の父親の所に出かけた母親が帰ってこないという電話がかかってくると、早夜は仕方がないという顔つきで料理を始めた。
 作り始めたのはまたもやシチューであった。手間はかかるが、早夜の中で成功率が高いメニューなのだろう。
 エプロン姿で調理をする早夜の背中の違和感ももう慣れた。
 しかし、夕食の席についたとき、当夜は図らずも口走っていた。
「なぁ。今欲しいものとかあるのか?」
「んん? いきなりどしたの? あたしの誕生日にゃまだ遠いよ」
 スプーンを加えたまま、早夜が怪訝な顔をしたが、当夜は続ける。
「いや、金が欲しいとか男が欲しいとか名誉が」
「へーへー。昨日のは不甲斐ないお兄ちゃんを助ける為に使っただけですー。普段は使わないので安心してくださいー」
「…………」
 気付いてたのか。
「だから今日はめんどくさいけどあたしが作ったんだよ。また出前が間違えてきたら、困るでしょ」
 何も考えてないと思ったら、早夜なりに色々気にしていたらしい。
「そっか、余計なこと言って悪かった」
 早夜は笑いながら手を左右にぱたぱた振り、
「まー。兄思いの妹としては、心労で倒れられても後味悪いしねぇ」
 素直に頷いておけば可愛いのヤツなのに、しかしそれも早夜らしくないと思う辺りに、当夜もマゾの素質があるのかもしれなかった。

 心の中で、昼の加奈子に返事をしておく。
 早夜は大丈夫だと。
 表面上は適当で、いい加減で、自分勝手なふりをしているが、本当は色々気にして、色々考えているのだ。
 だからきっと大丈夫だ。
 そうだろ、と頭の中だけで早夜に聞いてみる。
 視線に気づいた早夜は、シチューをすくいながらウインクしてみせた。
 いくらなんでも偶然だろう。
 カーテンの閉め忘れたことに気付き、窓に近づくと、電柱の近くに飾り付けられた提灯が見えた。
 夏祭りが、始まる。

38 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/02(土) 03:29:36 ID:kJHmZ8xG0

 翌朝の八時から、祭りの開催を告げる花火の音がした。
 母親は深夜には帰ってきたそうだが、早夜の浴衣の気付けを夕方に終わらせると、すぐにまた病院へ向かうようだった。
 当夜の町の夏祭りは、近くの山の麓で行われる。
 家から自転車十分、徒歩で二十五分程度の場所の位置だが、早夜が浴衣を着ていたので、歩いていくことにした。
 祭り会場につくと、待ち合わせをしておいた昼飯のグループと合流した。
 田舎で山の麓ならではの風流な祭りに、女性陣は皆浴衣姿と気合が入っていた。早夜の悪魔セットの違和感は、この際忘れることにする。
「昨日は変なこと言ってすみませんでした。今日は楽しみましょう」
 加奈子ちゃんが耳元で囁いた言葉も、今は気にならなかった。
 高校でそれなりの面子が集まろうとも、やはりやや田舎の祭りというのはたかが知れている。
 毎年変わらない太鼓のリズムと、音楽、そしてどこへ行っても似たような露店が立ち並ぶ人ごみをガキどもが所狭しと走り回っている。
 屋台で買い食いをし、盆踊りを眺め、大音量で響く素人の声を聞きながら、徐々に花火を見るための山に登りだす人たちが増えてきた。
「おう、そろそろ上らないと、いいポイントが取れないぜ」
 孝之が皆の気勢を煽ったが、
「別に後からでも十分だろ」
「山は足を挫くと危ないので、浴衣の人はやめた方がいいですね」
「あたしも今は遠慮しとくー」
「私もまだいいや」
「クソッ! なんて時代だ!」
 孝之は哀愁を身に纏い、最近の若者は軟弱だと憂い、一人山を登っていった。
 花火の時間まで、お化け屋敷に行かないかという話になったが、早夜を入れることだけは当夜は断固として止めた。
 山火事にされてはたまったものではない。
 早夜も不満そうに頬を膨らませはしたが、しぶしぶ頷いた。
 加奈子ちゃんがその落とした肩をぽんぽん叩いて、露店に賑わいに引っ張っていくところは、とても微笑ましいものだった。
 でも、たぶん。会話は濃いんだろうな……。

39 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/02(土) 03:32:29 ID:kJHmZ8xG0

 由香利と二人で入ったお化け屋敷の中は、町会の低予算の限界を感じさせるささやかなものだったが、当夜限定で十分恐怖に足るものだった。
 カップルでお化け屋敷に入ってくる果報者に対する嫉妬と怨嗟の視線が、あらゆる方向から呪い殺さんばかりに向けられてくるのだ。
「くすくす。そんなに怖いかな? 当夜君」
「ええ、怖いです。一人身の周りの視線が」
 薄暗い森に作られた赤と青の照明で不気味に照らし出される道の中、当夜たちはそんなのんきな会話をしていた。
「大体俺だって一人身だっつーの」
「あら、いないんだったら、私はどうかな?」
 らしくない冗談言うんだな。そう言えなかったのは、ひとえに由香利が纏っていた空気故だろう。
 中学の頃、告白を一度だけ受けたことのある当夜だが、そのときの女子の表情や仕種は、未だによく覚えている。
 相手が目の前にいるのに、後ろの物陰に隠れている友人にちらちらと向く意識。
 昼休みの、誰もが目に付く渡り廊下。
 罰ゲームをやってるような試す視線。
 呆れ果てた。だから返事もせず立ち去った。

 でも、これは違う。本来由香利はこんな冗談を言う正確ではないのだから。
 考えてみれば何故気付かなかったのだろう。
 目の覚めるような美人というわけでもないが、控えめだが暗くなく、家庭的な素朴な可愛さを持つ由香利は、クラスでも友人が多い。
 それが何故、女一人で今まで当夜たちと一緒に行動していたのか。
 目の前に見えていたあからさまな蓋をいつまでも取らない当夜に、箱の中身は痺れを切らして自分から空けて身を曝したのだ。

 その中身に気付いたとき、当夜は何も考えられなくなった。いや、強いて言えば探していた。
 断る理由を。
 何故? 断る必要がどこにあるんだ? ああ、ひょっとして――。
「貴様ぁーーーあああ!」
 そのとき、上空に漂っていた人魂が、唸りを上げて襲い掛かった。

40 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/02(土) 03:34:28 ID:kJHmZ8xG0

「あちっ!」
 当夜のうなじを焼いたのは――お化けもここまで文明が進んだが、赤いセロファンの貼られた裸電球であった。
 木の上から垂れ下がったそれが、当夜の顔をしつこく焼いて回ろうとしているのだ。
 同時に背後から、特殊部隊のように数体のゾンビが走ってきた。目標は当夜で、それぞれが獲物を持って狙ってきた。
 うわあと驚いて、当夜は由香利の手を引いて走りだす。
「こるぁーーー神聖なお化け屋敷で不順異性交遊とはなにやっとるか貴様らぁあああ!」
 恐るべきはその表情だ、あれは殺す気だ。わき目も振らず、ルートを疾走する。
 二、三度足が枝葉に取られるが、構わない。
 火の玉も同様、マリオの太陽かジュゲムのようにしつこく追ってくる。
 木の上を移動しながら、当夜の背中のマークを外さない神業に、忍者の末裔でもいたのかと我が目を疑う。
「あちちちやめろ! 客になにすんだこのアルバイト!」
「黙れ食らえ! 怒りに燃ゆる灼熱の人魂! E―39電球1kwの力を受けてみろぉぉ!」
「最早人魂じゃねえぇぇぇ!」
 突っ込みを入れながらも走り続ける。目の前の客とお化けは、背後から迫る百鬼夜行に裸足で逃げだす。次第にゴールが見える。
「店内でラブコメは禁止ですお客さん! さあさっさとホテルでも岩陰でも行けってんだこのド畜生がぁー! うわーーーん!」
 悲しい咆哮を上げて、酷く迷惑な人魂は去った。
 一人身でカップルの引き立てとなるその気持ち、分からんでもない。だが、今は成仏しろ。てか、仕事しろ。
 当夜は一度合掌して、額の汗を拭くのだった。

41 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/02(土) 03:37:48 ID:kJHmZ8xG0

「なんだか、すごかったね」
 二人とも足を挫かなかったのは、軽い奇跡と言ってよかった。
 お化け屋敷のコースは、麓から山の中へ続いていた為、少し上ったところで休憩した。
 一度休んでしまうと、動くのが酷く億劫で、虫の野鳥の鳴き声にしばらく耳を傾けていた。
 岩の上に腰掛けると、ちょうど花火が見やすい位置にいた。
 もともと、それを意識して作られたルートだったのだろう。
 汗が引くと、気温が下がってきたのか、心地よい風が肌に触れた。
 由香利は静かに夜空を眺め、当夜の隣から動かなかった。
 このまま黙ってうやむやにしようとするのは、きっと卑怯で、やましくて、そして、過去に当夜に告白してきた少女のように、誠意のないことなんだろう。
 何かしらの答えを出さなくてはならないのだ。
 頷けばいいじゃないか。
 由香利は性格もルックスもいいし、何より数年の付き合いがあって仲も親しい。
 何を迷う必要があるんだ。
 早夜は、嫌いじゃない。ああ見えて可愛い妹だ。でも、
 所詮は妹なのだ。恋愛の対象にはなりえない。
 いいから何か言え、間が空きすぎる、何でもいいから口に出してしまえば、それが真実だ。
 由香利の方を向く、向こうも視線を合わせてくる。
 炎を吐かんばかりの気合を込めて空気を吸い込んだところで、二つの小さな声は聞こえた。
『ここが、お化け屋敷のゴールですね』
『遅いねぇ二人ともー。人を待たせといてさ』
 暗がりと人のざわめきで、早夜と加奈子ちゃんの気配は全く感じられなかった。
 思ったより時間がかかっていた、そういえばもうすぐ、花火の時間――。
 ひゅうーと空気を切る長い音。直後に弾ける鮮やかな光。
 早夜の前に照らし出されたのは、言葉を紡ごうと向き合っていた、二人の姿だった。

42 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/02(土) 03:40:58 ID:kJHmZ8xG0

 山の外側の当夜と、山の内側の早夜。
 花火の照明は早夜にとって逆光となり、当夜の表情は見えなかった。
 でも、当夜からは、早夜の表情ははっきり見えた。
 一言で言うなら、アテが外れたような間抜け顔だった。
 倍率1・1倍の馬券が外れたような、卵いりのハンバーガーを頼んだのに卵だけ入ってなかったときのような、そんな虚無だけが映っていた。
 カメラのフラッシュほどの時間の後、ふっと早夜は悪戯な顔を見せた。
「あららー。これはいけない現場に遭遇しちゃったかな加奈子ちゃん? お邪魔すると悪いからよそ行ってようかしら」
「……そうですねー。ああでも残念ですこれで当夜さんと孝之さんがいたら……××○○……」
 加奈子ちゃんも同意して、余計な妄想モードに入った。
 それを引っ張って早夜は踵を返す。散歩歩いて、一度だけ振り返った。
「お兄ちゃーん。コンドームは忘れないようにね――んじゃがんばってー」
 ぶんぶんと爽やかな笑顔で手を振ると、そのまま山の奥に消えていった。
 なんともいえない空白を埋めるように、花火と閃光と音が、時間を繋ぎ止めていた。
 そうだよな。
 これでいいんだよな。
 契約した悪魔から、お墨付きをもらった気がした。早夜が目で言っていた。
『今まで面倒色々見てくれてありがとう。もうあたしは大丈夫です。だから、お兄ちゃんも頑張ってね』と。
 だから言える。
 由香利への答えは、気の利いたものはいらない。一言でいい。
『俺でよければ』
 そう、控えめに、けれどもまっすぐ相手の目を見て言えばいいのだ。
 なのに。
 目を開けて由香利を見据えても、さっきの光景が網膜に焼き付いて離れなかった。
 時間はどれだけ過ぎているのだろうか、何秒経ってしまったのか、花火は何発今の間に打ち上げられているのか。
 ぐるぐると目玉の奥が空転していると、由香利がやがて温かく微笑み、言った。
「ありがと。当夜君」

43 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/02(土) 03:43:32 ID:kJHmZ8xG0

 早夜は、加奈子と別れて一人山を走っていた。
 『あたし、ちょっと用事思い出したから、先に山下りてていいよ』
 『はい、分かりました。気をつけてね早夜ちゃん』
 自分がこんなに支離滅裂な嘘をついてしまうとは思わなかった。
 用事があるのに何故山に残るのだ。先に下りていいってなんなんだろうか。
 動揺丸出しの嘘。素直に騙されたふりをしてくれた加奈子の演技と比較にならなかった。
 走りたいとき、浴衣というのはとても不便だと思った。
 帯が緩んではだけるし、足元は絡まる。
 それでも、誰の気配のないところに辿り着きたくて、兄と由香利の声を聞きたくなくて、山を登り続ける。
 体がと頭と、そして顔が途轍もなく熱い。それは羞恥でも怒りでもなく、まるで酒を一気飲みしたような熱さだった。
 何かが自分の殻を突き破って、いつもの自分から遠ざかる、そんな感覚。
 一度目は、夜の自宅。
 二度目は、兄の背中
 いや、覚えがある。初めのこの感覚は、いつだったのか。
 そうだ、あれは確か。
「きゃっ」
 足元の枝に躓いて倒れた。思い切り挫いたせいで、捻挫とはいかないまでもかなり痛んだ。
「あはは……」
 乾いた笑みが漏れてきた。
 何やってるんだろ。ばっかみたい。
 こんなの、あたしらしくないよ。
 顔についた泥と汗を拭おうとして、いつからか涙を流していたことに気付いた。
 いつからどころじゃない。
 子供の頃からずっと好きだった。

 不器用で、一見、頼りなさげで。でも、善悪の区別はしっかりついていて、いざとなると頼れる兄が好きだった。
 自分の嘘やからかいに、うまく引っかかってくれる兄が好きだった。
 度が過ぎると必ず強く叱り、泣き出した自分をそれでも探しに来てくれる兄が好きだった。

44 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/02(土) 03:49:47 ID:kJHmZ8xG0

 あの頃は、自分の限界も、倫理も世界の仕組みも知らなかった。
 兄妹は結婚できないと聞いてもそんな倫理知るか、いとこだって出来るんだしどうとでもなるという、神をも恐れぬ信念が早夜にはあった。
 あの頃の早夜は、自分の想いの力一つで何とかできる気がしていた。根拠はないが、自信はあった。
 それが、退化した悪魔の力の影響なのか、それは今はなんとも言えなかったが。
 歳を経る毎にその感覚は薄れ、中学三年で当夜と疎遠になったとき、全てが消えたような気がした。
 自分もやたらと兄を頼ろうとすることをやめ、同級生の男子を目で誘っては、いつもしてるようにからかって見せた。
 そうしているうちに、いつかそれが本当の恋になるのだと思った。
 だけど、違った。
 相手が本気になればなるほど、早夜の方は冷めていったし、向こうも早夜をただのエサではなく精巧なルアーであると気付くと、即座に離れて行った。
 ここからが本番ではないのかと思うときに、いつも相手は去っていった。
 考えてみれば、早夜の態度にも問題があった。同級生の男子に、恋愛に積極的な姿勢と軽い性格を見せていれば、腹の減った思春期の魚は即座に食いついてくる。
 しかし、そのエサには無数のカギ針がついていて、一筋縄ではいかないとなれば、大概はからかわれたと諦める。
 それでも、早夜に染み付いた生き方は今更変えられなかった。
 それでもいいじゃないか、本気でもなく、気合も足りないならさっさと離れればいい。
 兄離れの不安と虚無感を拭い去る為に、ひたすらうまく『恋愛』しようとした。
 その結果、二学期に早夜を待っていたのは、弄ばれた男子と、早夜の態度が気に食わない女子による総スカンだった。
 男を弄んでいい気になっているつもりはなかった。ただ、周りはそう受け取ってくれなかった。
 当夜に助けを求めたかったが、やめた。
 幸い、学校はちょうど違う時期だったのだ。
 『自分の利益の為なら平気で股を開いて媚を売るアバズレ女』
 当時の自分の名声など、当夜に聞かせたくなかった。
 自分がもっとうまくやれれば、力があれば。そして。
 当夜と血が繋がっていなければ。
 それが、最初に酔った感覚を覚えたときだった。

45 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/02(土) 03:58:17 ID:kJHmZ8xG0

「祭りは、楽しめたかしら?」
 頭上から降ってきた声に、早夜は我に返った、花火が激しく瞬いている。宴もたけなわといったところなのだろう。
 早夜が顔を上げると、目の前の大岩の上に、黒い両翼を生やしたワンピースの少女が、薄い笑みを称えて座っていた。
「メンヘル沙紅さん……?」
「勝手に変なオプションつけなさんな! ……まぁいいわ。とりあえず同族として言っておくわおめでとう」
 早夜が疑問符を浮かべた瞬間、背中と頭、そして尾骨の辺りが熱くなったと思うと、悪魔の各部は急激に伸び、花が開くように巨大化した。
 羽根は両腕を開いたときより広く、角はツインテールより長く、尾は足元でとぐろを巻いた。
 鏡がなくとも、目の前の沙紅と体を除けば何も変わらない姿になっているのだと、容易に想像がついた。
 早夜は意味を悟って苦笑する。ついに、親知らずは生えきったのだと。
「お赤飯でも炊いてくれるの?」
「冗談を言える余裕くらいは取り戻したみたいね。でも、これから始まることに比べたら、まだまだ足りないわ」
 冷たい目で、そっと見下ろしてきた。
「その親知らずはね、少々やっかいなの。だから酷く痛み出さないうちに聞いておくわ。あなた死にたい? 頷けばすぐにでも殺してあげる」
「んー。それはなんのオリジナル設定です? 正直言うと死にたくはないです」
「なんで私の周りはみんなこんなヤツらばっかりなの……」
 沙紅は頭を軽く抱えて唸ると、もう一度呆れた視線を向けてきた。
「まぁいいわ。じゃああなたの為と、依頼主の心境を思って。今すぐ殺してあげる」
「……え?」
 なんの冗談かと早夜は思った。沙紅は岩の上に仁王立ちになると、ポケットから果物ナイフをとりだし、その胸に狙いをつけた。
「ちょっと、一体何を……」
 投げるのではなく、落とすようにそっとナイフを沙紅は離した。
 白刃の切っ先は、真っ直ぐに落下し、呆然と突っ立ったままの早夜のはだけた胸元に吸い込まれようとした。
 大きな音が、急にやんだ。花火が終わったんだと、早夜は思った。
 そのとき、強い風が吹いた。

46 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/02(土) 04:00:33 ID:kJHmZ8xG0

「ありがと。当夜君」
 いつ返事をしたのかは分からなかったが、由香利はそう言うと岩場から立ち上がった。
「でも、もういいよ。君が私のこと好きじゃないって分かったから」
「そんなこと……」
 絶対にない。そう言おうとした当夜の口を、人差し指で塞いだ。
「語弊があったね。当夜君は私よりもっと好きな人がいる。だから、今はまだ諦めておくよ」
「いねえよ。そんなの……」
 振り切ったつもりだった。
 でも。
「嘘ばっかり」
 由香利が離した指で、軽く当夜の顔を指した。
「だって、早夜ちゃんのことが心配でたまらないって顔してるもの」
 当夜はその指摘にあっけにとられ、それでもすぐに首を振った。
「バカ言うなよ、あいつは俺の――」
「妹。だけど、当夜君は大切にしてる。それは、他の誰より早夜ちゃんが好きだから」
「…………」
「たぶん、私もバカだね。早夜ちゃんも当夜君もみんなバカだね」
 本当におかしそうに、そして寂しそうに由香利は笑う。
「余計なこと言わずにちゅーしちゃえばよかったのに。私も大バカだ。まだまだ青いね、私も」
「……そうだな」
 当夜も岩から降りた、花火はもう終わろうとしている。
 早夜と一緒に行こうと言っていたのに、まだ二人では、歩いてないな。
 花火が終わるまで、もうすぐだ。
「ありがとな。そして、ごめん」
 返事だけははっきり言わなければいけない。だから言った。断りの返事を。
「うん。がんばってね。えっちするならばれないようにね」
 苦笑しながら、当夜は駆け出す。
 風が強さを増し始めていた。今日が予報どおりなら、いよいよ嵐が来る。
 花火が終わる前に早夜を見つけてもうひとつの祭りを未然に防がねばならない。
 終わりかけの花火が、急ぐ当夜の足元を明るく照らしていた。
 早夜との約束へ導く、道しるべのように。

47 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/02(土) 04:01:07 ID:kJHmZ8xG0

第四話 END

48 :名無しさん@初回限定 :2006/09/02(土) 05:35:16 ID:vlN8oS3p0

投下乙。
そろそろ佳境にはいったあたりかな。
次を楽しみにしておりまする。

49 :名無しさん@初回限定 :2006/09/02(土) 12:26:16 ID:P1oDB4GH0

相変わらずいいセンスだ。

50 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/02(土) 23:38:17 ID:kJHmZ8xG0

 もはや長さについては諦めが入りつつあります目からビームです。
 書き終わったのは3時なんですが投稿規制に何度も引っかかって結局4時に。
 ネムイ(ノД`)・゜・。
 どれだけの人がついてきてくれてるかは知りませんが、
 出来る限り内容が分かる程度書けてればいいなーと思います。

 コメント下さる方、ログ保存の突発氏に毎度感謝します。
 では、第五話にて。

51 :名無しさん@初回限定 :2006/09/02(土) 23:45:52 ID:k3qU5EmE0

>>50
毎週ありがとうございます。
週末の楽しみになっております。

52 :名無しさん@初回限定 :2006/09/07(木) 15:20:18 ID:ZaU7ysfNO

朝起きたら、妹が衣替えしてた

53 :名無しさん@初回限定 :2006/09/07(木) 16:20:11 ID:Y0zrGQAk0

>>52
 朝起きたら、妹が衣替えしてた。
 何故か俺の部屋を。

「もーお兄ちゃん、部屋汚すぎっ! いっそのこと全部、捨てちゃうよ」

 妹はゴミ袋にエロ本だけを狙って捨てていく。
 なんでお前、それがエロ本だって分かるんだって思うほど偽装したものも
 ピンポイントで捨てていく。

「や、やめろっプライバシーの侵害だっ!」
「お兄ちゃんにエッチな本は必要ありません」

 ポイポイポイ。

「なんてヒドイ妹だ……俺は明日からどうやって性欲を処理すればいいんだ……」
「そんなの、目の前にいるじゃない」
「ごめん、俺には霊は見えないんだ……」
「そうじゃなくて、私よ。ダメ?」
「またまたそういう禁断なネタに走る。お兄ちゃん本気にするよ」
「……ぃぃょ」

 ……えーと、どうしましょう。

「じゃあ、あとで」
「うん、あとでね」

54 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/08(金) 23:42:19 ID:l+/XVBFb0

ちょほいと投下

55 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/08(金) 23:43:03 ID:l+/XVBFb0

 『おはようございます♪』と爽やかな朝に相応しく明るく澄んだ声が階
下の玄関辺りからから聞こえてくる。毎朝のようにチャイムも鳴らさず我
が家のように上がり込み、親父やお袋と笑顔で挨拶を交わしながら廊下を
駆け抜け、足取りも軽やかに階段を一気に駆け上がって俺の部屋の扉をこ
れまたノックも無しに開け放ち………
 「おはよう伸くん…………伸くん?」
 ………ちなみに中学に入るまで『伸ちゃん』だったのを土下座までして
訂正させたという逸話は墓まで持って行く予定だ。
 「ねぇ伸くん? 朝だよ? 伸くん?」
 「この番号は、現在使われておりません。もう諦めて……」
 「もぉ、起きてるじゃない。早く着替えて、朝ご飯食べに行こうよ?」
 (ゆさゆさゆさ)
 「伸くん?」
 「………ぐぅ……」
 「もぉ! 伸くん伸くん?」
 (ゆさゆさゆさ)
 「………明穂。」
 「うん? なぁに?」
 「そのまま続けてくれ。何とも言えない揺れ加減が気持ちよくて……」
 「もぉ! 伸くんってばぁ!」
 「あんまりモォモォ言ってると牛になるぞ牛に。」
 「………伸くん………」スッと柔らかい(布団越しの推測)手が離れ気配
が移動し、そして「……起きて、『お兄ちゃん』っ♪」
 「うわっ!?」
 気味が悪いほど甘い声で耳元で囁かれ、その余りの気持ち悪さに思わず飛
び起きてしまった。

56 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/08(金) 23:43:24 ID:l+/XVBFb0

 「その気色悪い呼び方は却下だっつーただろうがっ!」
 「それは私の所為じゃないもん。一回で起きてくれない伸くんが悪いんだ
よ? それに一応は兄妹になったんだから別に良いと思うけど?」
 「だからって、唐突に兄貴呼ばわりされたら鳥肌が立つっつーの! だい
たいお前は昔からなぁ………」
 「毎日毎日、起こしに来てくれる健気で可愛い女の子を牛さん呼ばわりす
る様な人の話を聞く耳は持ちませーん! それに前に伸くん、何か言うこと
があると思うんだけどな?」
 「………衣替えに合わせてシャンプー変えたくらいで、俺が惑わされると
でも思ってるのか? それに………って衣替え?」
 「そうだよ、はい!」と箪笥の奥から迷うことなく引っ張り出した冬服を
渡してくれる明穂「ちゃんと自分で用意しておかないと駄目でしょ? 恥
ずかしい思いをするのは伸くんだからね?」
 「お前………いや……」
 今更この程度のことで驚いても仕方がない。いつもと通の柔らかい笑みを
浮かべている明穂から綺麗に折りたたまれた制服を渋々受け取る。
 「ほぉら、早くしないと遅刻しちゃうよ? 伸くんが遅れたら私まで一緒
に遅れちゃうんだから、ね?」
 「だったら先に出て自前の足で走れよ。良いダイエットになるぞ?」
 「もぉ、運動不足は伸くんの方でしょ? それに女の子の体重のこと、馬
鹿にするのは失礼だよ?」
 「お前は例外………って、もうこんな時間かよ!」
 「私はちゃんと起こしたよ? 伸くんがグズグズしてるから………」
 「ンなこと言ってる場合じゃないっつーの! 速攻で着替えるから下で待
ってろ!」
 「ちょ、やだ、押さないでよぉ!」
 「いいからいいから、ほら撤収っ!」
 窓の外も、緑から赤への衣替えが終わりつつあった。

57 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/08(金) 23:52:43 ID:l+/XVBFb0

本日、「もしらば」ドラマCDが届きました>挨拶?

皆さん、お勧めのラノベとかってあります?
勉強のために拝読したいと思っているのですが、ピンと来るような作品が見つからなくって(汗
ちなみに過去に面白いと思ったのは「ドラゴンランス」「クレギオン」「スレイヤーズ」「ポストガール」
「コクーンワールド」あたりです。思い出せる範囲で、ですがw

58 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/09(土) 01:41:53 ID:kmwcoHwV0

 リクエストの投下乙ですー。
 ラノベは最近あまり読んでませんが、ちょっと前のもので好きなのは。
「ブギーポップの最初の5,6作品くらいまで」「キノの旅の4,5巻くらいまで」
「ダブルブリッドの3,4巻くらいまで」「終わりのクロニクル」「イリヤの空、UFOの夏」
 全部電撃だなぁ……。他のラノベも読んではいるんですが。
 第五話、寝る前に投下します。

59 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/09(土) 01:46:46 ID:kmwcoHwV0

『小悪魔な妹』


第五話 fake combat


 静かな歓声と拍手の音が、山の麓の方から聞こえてくる。
 花火は終わりは、祭りの終わりをも意味する。町会長がしめの挨拶をしているのだろうと、早夜は思った。
 山の表面を照らし続けていた照明弾がなくなれば、月明かりもほとんど届かぬ草木と岩の群れが、暗闇に埋もれているだけだった。
 それでも、いつもと雰囲気が違うのは、祭りが持つ熱気の余韻のせいだろうか。
 大岩の上から沙紅が落としたナイフは、強風で逸れ――正確に言えば逸れたのは的の方だったが、胸には刺さらず、早夜の右太ももの内側を浅くかすめて地面に突き刺さった。
「痛っ!」
 白い皮膚に赤い線が走り、思わず屈みこんでしまう。それを無表情に沙紅が見下ろしていた。
「やっぱり遅すぎたみたいね。その姿にまでなられちゃ、私でもそう簡単には、殺せない……か」
 冗談で投げたにしては、あまりにもその声に動揺がなく、その切れ味は本物だった。
 嫌な汗を掻きつつも、早夜は立ち上がって沙紅を強く睨んだ。
「何の真似……!? いくらメンヘルでもやっていいことと悪いことがありますよ……!?」
「名前省かないでよ! いくら被害者でも言っていいことと悪いことがあるわ!」
 沙紅は複雑な顔立をしながら立ち上がると、背後においてあった長い木の棒を取り出した。
 だが、それは間違いだった。
 沙紅の手が割り箸の紙を引き抜くように、棒を二つに分けたかと思うと、その中から月明かりを照らし返す銀色の刀身があわられた。
 時代劇で見た早夜の記憶と同じであれば、それは紛れもない日本刀だった。
「おもちゃなんか出して、どうするつもり……?」
 口では虚勢を張っていたが、足は知らず知らずのうちに後ずさりしていた。
 翼を広げた悪魔が日本刀を構えている。何かの冗談のような光景だが、足の痛みは紛れもない事実だ。
 まさか、とは思うけど。
 沙紅が本当に自分を殺そうとしているならば、ナイフの傷は些細なものだが、挫いているこの足で逃げ切れるだろうか。
「じゃあ、そろそろ行くわね。遺言があるなら、今のうちにどうぞ」
 沙紅の黒い両翼が、大きく羽ばたいた。

60 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/09(土) 01:51:11 ID:kmwcoHwV0

 花火は終わってしまった。事実上祭りは解散のはずだが、露店をしまうにはもう少し後になる。
 一時間もあれば余裕で回れるはずだが、山道を少し走っただけで息切れを起こしてしまっていた。
 帰宅部を一年も続けていたのは、思った以上に当夜の体を退化させていた。
 あいつ、どこまで上りやがったんだ。
 一本道のルートを進むうちに、岩にもたれている人影を発見した。
 いつの間にか浴衣から動きやすそうな私服に着替えていたらしく、数メートルの距離に近づくまで、それが加奈子だと気付かなかった。
「あ、当夜先輩。どうかしましたか?」
 なんで登山ルートの途中でひとり黄昏てるのか、その方が疑問だったが、今は世間話に興じているときではない。
「早夜と一緒じゃなかったのか? まあいいや、アイツどこ行った?」
「んー。早夜ちゃんはこの奥にいますが、今は沙紅さんと大事な話をしているのでしばらくお待ちいただけませんでしょうか?」
 首を傾げるほかなかった。
 大事な話のことも分からなければ、何故あの悪魔がここにきているのかも分からない。
「いや、ちょっと今急いでるから」
 加奈子の脇をすり抜けようとしたとき、彼女の手がそっとそれを阻んだ。
「もう一度言いましょうか先輩。ここは通しません」
 いつものように屈託のない笑顔で加奈子は笑った。
 その瞬間、彼女のもう片方の手に握られていた髭剃りのような物体の先端が眩く光った。
「うああっ!」
 痺れると同時に嫌な感じの痛みが、腕を中心に走った。
 たまらず後退ると、加奈子が髭剃りを当夜に向かって真っ直ぐ突き出していた。
 だが、それは髭剃りではなかった。先端に触れたものに電流を流すそれは、どうみても。
「スタンガン……!?」
「目盛りを上げましたから、次当たると気絶すると思いますよ。心臓が悪かったら先に言ってくださいね、さもないと……」
 殺しちゃうかもしれませんから。
 当夜の背筋を、今までとは別物の汗が伝った。
 
 実はこれは夢の中のことではないのだろうか。
 自分の本体は、実はとうの昔に山を登る途中でコケていて、そこらの草むらの上で寝息を立てているのではないかと、当夜は疑い始めた。
「冗談だろ……加奈子ちゃん?」

61 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/09(土) 01:56:36 ID:kmwcoHwV0

 『あはは、当夜先輩って相変わらず騙されやすいですね』そんな返答を期待していた。
 だが、加奈子はいつもと変わらぬ静かな微笑で、突き放した。
「通さなければ何もしません。早夜ちゃんが死ねば、どうせ何も出来ませんから」
「な……」
 頭が話についていけない。いつ、どこでそんな急展開な話になった。
「昨日の放課後の話、覚えてます?」
 記憶の糸を辿る。
「君の家には絶対に行かないぞ!」
「その話じゃないです。それも重要ですけど」
 本当は分かっていた。昨日の加奈子ちゃんの昔話、そして、悪魔の捜索願いだ。
 だけど、なんで早夜が殺されるまでされなきゃいけないんだ。
「彼女が悪魔だからです」
 心を読み取ったように、その理由を口にした。
「人を幸せにする悪魔はいません。それが悪魔の悪魔たる所以だそうです」
 じりじりと、当夜から距離をとりつつ、しかし奥へのルートを塞ぐように加奈子は動いた。
「退化した悪魔に残されたのは、もっとも根源的な力。災厄を招き、悪運で守られる。たったその二つだけ、それについては」
 微笑が解かれ、問うような真っ直ぐな視線が来る。口に出さずとも言っていた。 
 先輩が一番よく知っているはずですよね。と。
 加奈子のスタンガンを持っていないほうの手が、岩陰に伸びた。取り出されたのは、アメリカ映画とゲームでしか見たことのないマシンガンだった。
 距離と暗さで細部まで見えないが、絶対におもちゃだと思う。でなければ。
 いくらなんでも、それで早夜が殺されるなんて話は、ない。
「早夜ちゃんの『悪運』を突破して殺せるのは、同じ悪魔の沙紅さんしかいません。だから私が、先輩を足止めします」
 加奈子は躊躇いなく当夜に銃口を向けた。
「もう一度言っていいか? 冗談だろ……」
 微笑が返ってきた。
「私は冗談なんて言いません。冗談はいつだってこの現実の方なんですよ」
 直後、風船が破裂するような小気味のいい音が数回、夜の森に響いた。

62 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/09(土) 02:03:03 ID:kmwcoHwV0

 山を急いで下ろうとするも、脱げかけた浴衣と挫いた足、そして夜の悪路のせいで全く速度が出ない。
 浴衣に靴は似合わないから、サンダルを履いてきたのも厄介だった。
 沙紅は走らず追ってきてはいるが、それが逆に怖い。
 向こうは歩いてるだけなのに、徐々に距離が迫ってきていた。
「悪ふざけもほどほどにしないと、怒りますよ」
 足がもつれて動きを止めてしまった早夜は、威嚇するように叫ぶ。
 だが、悪魔の足取りは変わらない。
 急ぎもしなければ、立ち止まる気配もない。着実に距離を詰めてきていた。
 風が強くなる。そういえば今夜は台風がかすめるのだ。
 そんなことを思い出しているうちに、いつの間にか沙紅が目の前にいた。
「っ!」
 咄嗟に早夜の右手が横に凪ぐと、上段に刀を構えていた沙紅の二の腕に浅い傷をつけた。
 痛みというよりは、驚いた顔をして、沙紅は数歩後退し、腕の傷を軽く舐めた。
「私が投げたのを拾ってたのね、なかなかやるわ」
 ぽつり、ぽつりと雨が降り始めている。早夜はまっすぐにナイフを突きつけた。
「逃げるのめんどくさいから、その剣を捨てないと正当防衛しますよ」
「そんなちゃちなナイフじゃなくて、雷でも隕石でも落としてみればいいじゃない」
 挑発するように笑う沙紅を見ても、早夜は首を左右に振るだけだった。
「約束、したから」
「……そう。じゃあ改めて聞くわ。あなた、死にたくない?」
 じりじりと後退しながら、それでも目を離さずに答えた。
「当たり前のこと聞かないでくれる? だから頭おかしいって言われるのよ」
「言ってるのはあんただけよ! しょうがない、話してあげるわ。この町に棲みついた、私たち退化した悪魔の非業の歴史を」
 長くなりそうだからいいです。そう言おうとしたが、やめた。
 話を聞くふりをして、早夜は浴衣の乱れとずれたサンダルを直すことにした。

63 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/09(土) 02:18:59 ID:kmwcoHwV0

 硝煙が出てないということは、マシンガンは偽者であるということだ。
 とりあえず胸を撫で下ろしたが、当夜が岩陰に避難しても、加奈子はルートから一歩も動こうとはしない。
 一方、マシンガンを警戒して、当夜も十メートルほど離れた場所から動けずにいた。
 エアガンかガスガンの類だろうが、改造していなくとも皮膚に直接当たれば内出血、目に当たれば失明の危険すらある。
 だが、顔を隠して突撃したところで、マシンガンで体勢をボロボロに崩され、スタンガンでとどめが待っているだろう。
 迂闊には動けない。
「ひとつ聞いていいかい?」
「……どうぞ」
「沙紅っていったけな。あの悪魔は何故殺さないんだ? そして、何故君が早夜を殺そうとするんだ?」
「ひとつずつ答えます」
 加奈子の声のトーンが一つ下がったのを契機に、当夜は岩陰から徐々に、体を山の斜面へと動かし始める。
 登山用に用意されたルートと違って、険しく遠回りだが、少なくとも加奈子の防壁を突破することはできる。
「沙紅さんは、昨日のお話ででてきた悪魔です。彼女の思い人は既に死んでいるので、力は制御できるのです」
 幸い、強くなり始めた風の音で、動きは誤魔化されていた。
「思い人とは、退化した契約だそうなのです。つまり、好きな人と自然に契約する。そして、悪魔は契約者に意識せず力を貸します。それは、制御できません」
 遠回りに加奈子の隣を抜け始める。動きながら、まさかと思った。
 あの契約は、ただのまじないだったはずなのに。

64 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/09(土) 02:23:32 ID:kmwcoHwV0

「あなたが早夜ちゃんを目覚めさせたんです。いずれ早夜ちゃんはより強い災厄を呼んで、自分と当夜先輩を苦しめるでしょう、そうなる前に」
 ぽつぽつと、小ぶりな雨粒が降り始めた。もう少しで、完全に後ろを抜ける。
 そう思ったとき、当夜の靴が小枝を踏み折り、乾いた音を立てた。
 ぱぱぱ、と闇雲に軽快な音が鳴る。だが、もう当夜は加奈子の後ろに回っていた。
 ショルダーバッグを投げつけると、加奈子はあっけなく銃を落として、体勢を崩した。
「例え今の話が本当でも、何で俺たちまでそうなると決め付けるんだ!」
 すぐに背中を向けて走りだす。と、その瞬間何かに引っかかり、当夜は無様に転倒した。丁寧にも、ロープが張られていたらしい。
 その隙がまずかった。背中でパチリと弾ける音がする。立ち上がるまでもなく、スタンガンが迫っていた。
 だが、再び火花が散るような音がしたかとおもうと、それは沈黙した。
 先ほどまで僅かだった雨が、今は当夜の背中を勢いよく濡らし始めていた。それだけで、十分理解できた。
 膝に力を込め跳ね起きる。そして、全力で駆け出した。

65 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/09(土) 02:29:17 ID:kmwcoHwV0

「それで、自分が昔エライことにしちゃったから、私はそうなる前に殺そうっての?」
「虫が良すぎる? でも、これは私の主の望み。彼女しか、私を動かせないもの」
「重大な疑問があるんだけど、あなたの言葉が正しい証拠は?」
「ないわ。数人を看取ってきた私の記憶だけ。だから説明を省いたのよ」
 徐々に強さを増し始めた雨風の中、体勢を立て直した早夜が後退りし、沙紅が距離を詰める。
「安心しなさいな。あなたが死んでも、悪魔の存在は無に帰して、その記憶は残らない。皆が嘆き悲しむことはないわ」
「イヤよ。天国であたしが悲しむわ」
 上段から沙紅が切りかかる。それをかわして、早夜は更に山を下った。
 沙紅の動きは、素人目に見ても剣術とは程遠い位置にあった。このまま山の麓まで行けば、お縄になるのは向こうの方だ。
 そう確信したとき、沙紅がやれやれと頭を掻いた。
「あんまり逃げないでくれる? 私は力を使うことも、人に危害を加えることも禁じられてる。でも、あなたを殺すためなら力を使ってもいいのよ」
「やってみれば? あたしにも悪運があるんでしょ」
 虚勢のつもりだった。だが、沙紅はただ笑ってみせた。
「じゃあ、遠慮なく……」
 沙紅が両腕を上げると、雷鳴が轟き、風と雨がいっそうの強さを増した。
「うっ!」
 暴風で前が見えない、巻き上げられた枝と小石が雹のように降り注ぎ、たまらず早夜は岩陰に逃げ込んだ。
 息を整えようとするが、更に激しさを増す嵐の勢いに苦しさだけが増していく。
 寒いなぁ……。
 冷えた体と挫いた足、真剣に追われ続ける緊張感、もう疲れ果てていた。
 台風の予報があったのだから、この光景は至極当然のはずだが、もし悪魔の力であるとするならば。
 あたしって、結構酷いことしてたのかなぁ。
 お兄ちゃんたちとカナっち。無事に帰ったかな……。
 少し前の光景を思い出して、思い切りかぶりを振る。

66 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/09(土) 02:29:51 ID:kmwcoHwV0

 あれでよかったんだよ。
 悪魔でも、妹だから、最初から無理だったんだよ。
 雷鳴が断続してなり続ける、濡れた木の葉が体に張り付き、小石が肌を切る。
 そして、ツインテールを作っていた黒のリボンが、どこかに飛ばされていた。
 これでよかった。
 自分が死ねば、その記憶には残らないと沙紅は言う。ならば、自分がここで死ぬのが正しいのではないかと思う。
 それでも、両目からは知らず知らずに涙が溢れ、雨と一緒に頬を伝い落ちた。
 いやだ。
 本当は死にたくない。
 助けて欲しい。
 でも、もうお兄ちゃんはあたしのじゃないんだ。
 ずっと前から、もう違ってたんだ。
 それが、あきらめきれなかっただけ。
 だから、悪魔の力なんて生えてこなくていい親知らずが生えてきてしまったのだ。
 目を閉じて、早夜はナイフを離した。
 もう、いいかな。
 そう思ったとき、不意に雨が弱まった気がした。

67 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/09(土) 02:34:37 ID:kmwcoHwV0

 加奈子ちゃんのマシンガンから逃れるため、岩伝いに進んだ先に、座り込んで目を閉じた早夜を見つけた。
「大丈夫か?」
 肩を軽くゆすると、目がうっすらと開いて俺を見た。
「どしたの?」
 寝ぼけているのか、ややずれた返答だった。
「お前な、人がスタンガンと銃弾食らいそうになりながらやっと来たってのによ」
「あはは、この田舎町のどこにそんなミリタリーな人がいるんだろ」
 お前のご親友だ。
 奇遇だね、と早夜が起き上がって。苦笑した。
「こっちはポン刀持ったコスプレ女に追い回されてるよ……」
「コスプレはお前も同じだ。ってかいつの間にか頭と羽根がフィーバーしてるなおい」
 失言をしたかと思ったが、早夜は気に留めていないようだった。
「二人で帰っちゃえばよかったのに。ひょっとしてお兄ちゃん、フラれたの?」
「ああ、まったく残念だ。だからあきらめてお前と帰ることにした」
「そっか」
 全然信じた素振りを見せずに、それでも安堵の笑みを早夜は見せた。
 雨風の強い中、二人は一分以内に経緯を話すと、追っての動向を窺った。
「で、あいつらをどうにかすることはできるか?」 
「たぶん、あたしが力を使っても、沙紅さんには効かないと思う。だからあのメルヘンはお兄ちゃんに任せる」
「おう。って大丈夫か俺の命?」
 岩陰から身を乗り出すと、十メートルくらい先に木陰で嵐をしのいでいる沙紅が見えた。
 自分で被害受けてるし……。
 退化した悪魔というのも哀れなものかもしれない。
「で、あたしは悪運があるらしいから、加奈子ちゃんの方をなんとかしたいと思う」
「それがいいな。もうマシンガンもとっくにショートしているだろうから」
 岩の反対側からは、同じく嵐のせいで痛い目に遭ったらしい加奈子が向かってきていた。
 激しすぎた風が徐々に収まりつつある今、ようやく二人が挟み撃ちの形でこちらの岩場を目指していた。

68 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/09(土) 02:40:06 ID:kmwcoHwV0

 四人の位置関係はこうだ。『く』の字を三点と二本の直線とするならば、真ん中の岩陰の反対側に二人はいる。
 上の点は沙紅、下は加奈子だが、お互いは遮蔽物のせいで確認できていない位置にある。そして、両方が直線に沿って中心を目指していた。
 どう攻略するか、二人が逆に向かって飛びつけばいいのだが、そのタイミングが難しい。
 お互いを抑えても距離が近すぎれば一手で飛びつかれ、意味がなくなるからだ。
「どうする?」
 もうあまり時間がない。そのとき、ふと当夜は似た状況を思い出した。
「早夜」
 幼い頃、近所で遊んでいた頃の記憶だ。
「丸踏み、覚えてるか?」
 ほんの三秒思考して、早夜はにやりと悪魔的な笑みを浮かべた。
「OK。丸はカナっちで、鬼はメンヘルね」
 頷いて、そして一秒後。二人は同時に動き出した。
 まず、『く』の折り目から、当夜は加奈子に、早夜は沙紅に姿を見せ、存在を確認させる。
 慌てて姿を隠すように見せ、今度は当夜が岩場を中心に回って、加奈子からは見えないように、沙紅を遠回りから追う。
 沙紅が当夜の姿を注視したが最後だ。
「私とやりあうつもり、いい度胸だわ。邪魔をするなら」
 日本刀を掲げた悪魔の姿は、それなりに迫力があったが、もうこちらは弱みを知っている。
 飛び込むだけだった。
 が、予想に反して、刀は真っ直ぐに振り下ろされた。
 ちょっと待て、人は傷つけないってのは、どうした?
 その刹那、岩場で早夜を見つけた加奈子は戸惑い、その隙に果物ナイフを使って人質に取った。
「そこまでよメンヘル。主の命が惜しければ武器を捨てなさい!」
 沙紅が呆気にとられたように、動きを止め早夜の言う通りにした」
 風の音が、やんだ。
 即席の作戦は、完璧だった。既に当夜がぶった切られているという事実を除けば。

69 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/09(土) 02:45:09 ID:kmwcoHwV0

 台風はもうかすめていったのだろう。あまりにも静かな夜空が見えていた。
 当夜が九死に一生を得たのは、刀自体は鉄だが、刃は全く研がれていなかったためだ。
「死ぬところだった」
「生憎今の世の中、軽々ポン刀も持ってられないご時世なのよ。彼女のお父さんがまっとうな会社に勤めててよかったわね」
 加奈子のスタンガンは低出力、フルオートのエアガンは出力弱めの上に、一発も当夜に当てていない。
 タネを明かしてしまえば、小学生のようなごっこ遊びを台風の夜にやっている、ズブ濡れの四人のバカがいるだけだった。
 ただひとつの救いがあるとすれば、それは話していた内容が全て本当であることだけだった。

70 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/09(土) 02:45:44 ID:kmwcoHwV0

「カナっちは、いつから気付いてたの?」
「正直言うと、おばあちゃんと沙紅さんがなんかボケてるだけで、あんまり信じてはいませんでした」
 沙紅がお前そりゃないだろという顔で加奈子を見たが、見事にスルーされた。
「でも、沙紅さんは私が子供の頃から外見が全く変わらないので、半信半疑ってとこでしたね。おばあちゃんが寝たきりになって、町を守る権利は私に託されたんですけど」
「そんな権限渡されても、困るよね?」
 早夜のフォローに、加奈子は頷いた。
「最近、不思議なことが起こり始めたときに、まさかって思いました。それを確認するのが怖かったんです。でも、あの火災の時も含めて、不安になって……」
 意外と早く、彼女は自分たちを疑っていたのかもしれないと当夜は思った。
「ひょっとして、例のプールの帰りも?」
 加奈子は無言で頷いた。彼女だけ行かなかったのは、そういう理由だったのか。
 それでも、当夜と早夜は加奈子を責める気にはならなかった。自分たちが当事者でなく、町を救える権利を持っていたら、同様に悩んだはずだからだ。
「ご存知の通り。悪魔とは直接関係ない私は、存在を知っても認識することはできませんから。どうしても本人の口から聞きたかったし、見たかったんです」
「まったく、殺すならまだしも、こんな芝居に付き合わされていい迷惑だわ」
 沙紅がむくれると、すいませんねと加奈子がなだめた。
 早夜と沙紅のやり取りは、録音されていたらしいが、もう聞く必要もなさそうだった。
「私も、不本意ながら当夜先輩に確認を取らせていただきました。騙してしまって、すいませんでした」
 不本意な割には二人ともノリノリだったじゃないか。
 そのような突っ込みを当夜と早夜は喉奥に押し込んだ。

71 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/09(土) 02:50:40 ID:kmwcoHwV0

「早夜ちゃん、改めて聞きます。これから、どうします?」
 緩んだ顔を引き締めて、加奈子が言った。
 沙紅の話が本当なら、過去何度も、例の昔話が繰り広げられてきたことになる。
「治す方法は、ないのかな……?」
「ないわ」
 沙紅が即答した。
「力を制御する方法は、どちらかが死ぬしかないわね。少なくとも、私を含めて今までの四人はそうだった」
「そっか」
「悪魔の力を思い人以外の為に使っても死んでしまうけど、どちみち制御できないあなたには無理だわ。そして、私が使っても、あなたには無効化される」
 二人は、これからが本番だというのだ。
 見れば分かるが、沙紅も決してむやみやたらと力を使うような悪魔じゃない。それでも、悲劇は防げず、同じことを三回も見てきた。
 その上での忠告なのだ。
 その元凶である早夜が、簡単に返事できるわけもなかった。
「大丈夫だ」
 だから、代わりに言った。
「そうだろ、早夜」
「いいの?」
 虚を突かれたように聞き返す、それを問答無用で遮った。
「俺たちは契約してる。あんたらの言う悪魔の思い人とかの契約以前に、ずっと前からしてる」
「あ……」
 お前が本当に悪くないなら、俺はお前の味方だ。
 早夜は悪くない。そう、自信を持って言えた。
「そうだね……」
 頷いて、今度は沙紅と加奈子に向かって、もう一度言った。
「きっと大丈夫だよ。だってあたしには、知らずに手に入れた悪魔の力とか、契約より大切な、約束があるから」

72 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/09(土) 02:55:19 ID:kmwcoHwV0

「でしょ、お兄ちゃん」
 本当に屈託のない、子供のような笑顔だった。
 俺が無言で頷くと、沙紅はごちそうさまと溜息を吐き、加奈子はぱちぱちと拍手した。
「わかりました」
 加奈子が立ち上がり、沙紅の手を引いた。 
「私たちは、もう早夜ちゃんに干渉しません。早夜ちゃんの正しさと、当夜先輩の信頼を、信じたいと思います」
「見逃してくれるの?」
「はい、例え隕石が降って地球が滅んでも、私はもう何もしない。記憶がなくなっても、私の大切な人は、消えてしまうのだから」
「ありがと。カナっち」
「いいえ、このお詫びは今度必ずしますから、是非遊びに来てください。当夜先輩も、孝之先輩と一緒に」
 何故綺麗にまとまろうとしているときに余計な想像をさせるのか。
 ああ、絶対に行くぜ。って言えなくなってしまったじゃないか。
「わかったよ。じゃあね」
 手を振って、当夜と早夜は帰路へ向かった。

73 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/09(土) 03:01:07 ID:kmwcoHwV0

「ねえ、何で断っちゃったの?」
 もうじき家というところで、ヤブヘビをつつかなくてもいいのに、と当夜が思うことを早夜が聞いてきた。
 由香利が当夜に気を寄せていたのは、早夜の目からはバレバレだったのだろう。
「うるさいな。大人の事情があるんだよ」
 早夜の顔がちらついてしまったからなどと言えるはずがない。
 言えば、調子に乗ってきた早夜を止められないから。
「ふうん。魅力的な妹がいると男の人は大変だねぇ」
 にやにやと、早夜の両手が後ろから当夜の首にかかる。
 ええい、お前など十年早いわ調子に乗るなと、振りほどこうとしたとき、耳たぶに暖かな吐息がかかった。
「あたしのパンツ脱がしてあとに、柱に頭突きしといてよく言うね」
 起きてたのかこいつ。
「ま、襲わなかったのは甲斐性なしじゃなくて、紳士だってことにしといてあげるよ」
 そうして、何でもなかったかのように、背中にぴたりと張り付いて、赤くなっている当夜に囁くのだ。
「で、どうだった。あたしの裸?」
 今夜も、早々とは眠れそうになかった。
 濡れた服と汚れが、風に当たって冷たい。
 きっと一緒に入ろうとか言い出すのだろう。
 家に母親がいて欲しくもあり、いないで欲しくもある不思議な気分だった。


 第5話 END

74 :名無しさん@初回限定 :2006/09/09(土) 11:07:52 ID:+3kqcvXe0

20スレの進んでると思えば作品が2つも……。


 2人ともGJ!!

75 :名無しさん@初回限定 :2006/09/09(土) 22:02:38 ID:R/cpeyY80

とりあえず俺が今月発売の電撃文庫で買ったのは
シャナととらドラ!とれでぃ×ばと!
の3冊、とどうでもいいことを言ってみるw

つか投下GJ!!

76 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/12(火) 02:28:06 ID:pUpaIIUT0

前スレ>>390(苦笑)の続き、里佳子編です。

77 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/12(火) 02:28:50 ID:pUpaIIUT0

 浩介達を窓際の席へ案内したメイド服のウエイトレスは、異様にテンシ
ョンの高い真里亜と準の様子にも眉一つ動かすことなく、優雅な丁寧な物
腰を崩さぬままに去っていった。きっと高校生あたりのバイトだと思われ
る若い子だったが、なるほどキッチリと教育されているもんなんだなぁと
感心してしまう浩介。
 「シック、って言うのかな? 上品そうな内装のお店だよね?」
 「ホントですね、私も実際に入ったのは初めてなんですけど、想像以上
に凝ってますよねぇ……」
 「………その代わり、値段も張るけどな……」
 「大丈夫ですよ先輩、必要経費で落とせますから♪」
 「………頼むよ。」
 正直、浩介は妹の職場に乗り込むような真似は避けたかったのだが、慣
れない土地だから安心出来る店が良いと言い張る従姉妹に押し切られる形
で来店する羽目になってしまった。前々から里佳子が(改めて考えると女
性店員が多い所為か?)渋っていたし、ちと高級志向の店なので気が進ま
なかったのだが。
 「失礼します。ご注文は、お決まりでしょうか?」
 と、そこに別のメイドさんがお冷やとおしぼりを持ってご登場。花が咲
くような若手の微笑み方とはひと味違う、使用人然たる穏やかな笑みで賑
やかなご一行との接客。
 「って、君は確か…………瑞樹さん、だったっけ?」
 「はい。」と里佳子の親友であり同級であり同僚であるショートカット
の乙女が優雅に首を傾げる「井口瑞樹です。ご無沙汰してます。」

78 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/12(火) 02:29:41 ID:pUpaIIUT0

 「ああ、こちらこそ。」と浩介も軽く会釈「忙しい所に押しかけたりし
て申し訳ない。迷惑じゃないと良いけど。」
 「とんでもないです。当店はご主人様達の『お家』ですから、いつでも
ご帰宅して頂いて構いませんよ。美味しいお茶とお料理で、お帰りをお待
ちしております。ところで………」
 「あー………連れの方がちょっとね。こういう店に来るのが久しぶりな
んで舞い上がっちゃってるんだと。注文はもうちょっと待って……」
 準と一緒にメニューを覗きながら勝手に盛り上がってる従姉妹が少々恥
ずかしい浩介。
 「いえ、それは良いんですけど……」と悪戯っぽい意味深な笑みを浮か
べる瑞樹「……リカりん、すっごいご機嫌斜めですよぉ? 今もキッチン
の方からお兄さんの背中を噛み付きそうなの目で睨んでますし。」
 「……だろうね……」
 半泣きになりながら唸ってる妹の顔がリアルに想像出来る。というか射
抜くような視線がグサグサと背中に突き刺さってる。
 「まぁ、あの子にも監督職って言う自覚はありますし、お店でキれたり
はしないって思うんで心配はしてないんですけど、後でフォローしとかな
いと大変ですよぉ〜?」
 と無邪気に微笑む瑞樹。状況……というか親友の狼狽ぶりを心底楽しん
でいるのは間違いなさそうなである。もっとも、これ位に余裕があるキャ
ラでもなければ、超が付くほどの堅物である里佳子の親友など務まらない
ことも事実だろうが。
 「そうだね、肝に銘じておくよ。」
 「うふふ♪ じゃあご注文がお決まりになりましたら、お手元のベルを
鳴らしてくださいませ。ここは旦那様達のお家ですから、気兼ねなくごゆ
っくりしていって下さいね?」
 長いスカートの裾をフワリと膨らませながら踵を返した瑞樹は、鍛え上
げられた完璧な足取りでフロア巡回に戻ってゆく。あれを着た里佳子の姿
も拝見してみたいものだと思いつつも、目を合わせるのが怖くて後ろを振
り向けない浩介は小さく溜息をついた。

79 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/12(火) 02:31:04 ID:pUpaIIUT0

 「ど、どうだった!?」
 そして一階二階のテーブル状況を一通りチェックして、ついでに他のウ
エイトレス達にも指示を出し戻ってきた瑞樹を待ち受けていたチーフは浩
介の想像していた半泣きどころか八部泣き。捨てられた子犬のように目を
ウルウルさせる親友の姿に、瑞樹の方が面食らいそうになってしまった。
 「や、どうもこうも普通に接客してきただけなんだけど?」
 「そ、そんな事はわかってるわよぉ!」と極力声を抑えても胸の不安は
抑えきれないご様子「兄貴と真里亜ちゃん達、どんな様子だった? 仲良
さそうだったのイチャイチャしてたの? あぁもぅ、反撃しようと思った
矢先に乗り込んでくるなんて……やられたぁ……」
 「ちょ………ちょっと落ち着きなってリカりん。」
 というか真里亜ちゃんって誰? という言葉は飲み込んだ瑞樹。余計な
ことを口走って収拾がつかなくなるのは御免である。
 特に、自分が当事者として巻き込まれてしまう場合には。
 「こ、こうなったら……」
 真里亜にどの程度の目論見や算段があるのかは不明だが、此処に乗り込
んできた意図は宣戦布告か先制攻撃以外に考えられない。なら堂々と受け
て立つのが筋という物だ。
 「って、ちょっと待ったぁ!」涙を拭って出陣しようとした里佳子の腕
を慌てて掴む瑞樹「どこ処行くのよ、リカりん!?」
 「どこって、兄貴の所に決まってるでしょ! こうなったら徹底抗戦あ
るのみ。出来る女の違いって物を思い知らせてやるっ!」
 「で…でも今は仕事中……」
 「誰もサボろうなだんて言ってないでしょ。私、いまからフロアに出るか
ら後のこと宜しく。」
 「でで、でも店長が今日は若いコに……」
 「ちょっと早いけど、二人ほど休憩に入れちゃうから大丈夫。もう少し
したらランチ(タイム)の準備もお願いね?」
 「だから駄目だって………ってリカりぃ〜〜〜ん!!」

80 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/12(火) 02:32:17 ID:pUpaIIUT0

 「お冷やのお代わりは、いかがでしょうか?」
 着こなしを習熟していて当然の勤務先の制服であるとは言え、メイド服
に身を包んだ里佳子の姿には想像以上の破壊力があった。『失礼いたしま
す、ご主人様』と目の前に現れた里佳子を見た瞬間、三人の思考回路は電
磁パルス攻撃を受けた様に焼き付いてしまった。
 「り………リカ、ちゃん?」
 それが営業スマイルだと頭で理解していても自然と癒されてしまいそう
な笑顔に完璧なナチュラルメイク、メイドと言うよりはモデルに近い身の
こなしに一分の隙もない直立姿勢。自分が椅子に座ったままという目線の
高度差から生じる錯覚の分を差し引いたとしても、真里亜の目に映る恋敵
は昨日よりも一回りか二回りは背が高くなったように思えてしまう。
 「うわ、かっこぃ〜……」
 準の瞳に浮かぶのも憧れの輝きばかり。
 「旦那様?」
 そんな二人の様子など何処吹く風。胸中の複雑な思考など微塵も感じさ
せない穏やかな微笑みを絶やさぬまま、自信と余裕に満ちた声で浩介のみ
と向き合う里佳子。そして、その裏に潜む『あんた達なんか眼中にもない
んだからねっ!!』という無言の主張だけ
 「あ、ああ……うん、頼む………よ。」
 「それでは、失礼いたします。」
 大きなステンレス製のポットを片手で軽々と扱いながら、淀みのない洗
練された動きで三人のコップに次々と冷水を注いでゆく里佳子。その様子
を呆然と見守るだけの一行。
 「それでは、ご注文がお決まりになりましたらお手元のベルでお呼び下
さいませ。」
 これまたフワリ、と長いスカートを揺らし颯爽とした足取りで(だが何
故か足音もなく)去ってゆく後ろ姿は浩介達がイメージとして持っていた
メイドそのもの。殆ど体を揺らさず、まるで静かな湖面の上を滑るかのよ
うに動きに見とれてしまうばかりである。

81 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/12(火) 02:33:58 ID:pUpaIIUT0

 「うわうわ、かっこいい……」
 「だからジロジロ見るなって! あいつだってプロなんだから、歩き方
くらい研究してるに決まってるだろ?」
 「だから、それだけじゃないんですってば先輩!」準にいたっては釘付
け状態である「立ち振る舞いだけじゃなくって、動線を見てくださいよ動
線を!」
 「………動線?」
 「そうですよ。パッと見だと適当に歩き回ってるだけに見えるかも知れ
ませんけど、実は目障りにならないように注意しながら店内全部を色々な
角度から観察できるポジションを選んで移動してるんですよ。」
 「そ、そういうもんなのか?」
 「そういうもんなんです! それからホラ、目立たないように他の店員
と擦れ違うときがあるでしょ? その後の二人の動きを良ぉ〜く見ててく
ださいね?」
 「あ、ああ……」
 ポットをからトレイに持ち替えた里佳子、伏せ目がちに穏やかな表情を
浮かべながら背中に羽が生えたかのようなステップのでフロアを歩き続
ける。どうやら客が帰ったあとの食器を片付けに向かうようだが、何故か
その途中で進路を変えて近くを歩く別のウエイトレスと偶然を装いながら
擦れ違い、そして………
 「………いま、何か指示を出したのが判りましたか?」
 擦れ違う直前に小さく唇を動かし、自分はそのまま最初の目的地への進
路へと戻る里佳子。その一方で、何か言われた方の若い店員は数メートル
進んだ先で向きを変え歩くスピードを上げながら真っ直ぐに店の入り口の
方へと向い、そのままごく自然にドアを開けて新たな来店客をカウベルの
音と共に出迎える。里佳子は手早くテーブルの上を片付け綺麗に拭き、今
度は客の視線に入り難いコースを選びながら素早く撤収。
 「………な、なるほど……」

82 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/12(火) 02:34:58 ID:pUpaIIUT0

  その後も、自分は一瞬たりとも止まらずに動きながら指示を出し、注
文を取ったりレジに回ったりとマルチプレイヤーぶりを遺憾なく発揮しつ
つフロアを管理している里佳子。しかも笑顔を全く崩すことなく自ら先頭
に立って接客もこなす。浩介達の注文を取りに来た時も(実は他の店員を
さりげなく浩介達の席から遠ざけていた)明らかなポーカーフェイスを完
璧に維持したまま丁寧に商品説明を行い、真里亜の(さりげない?)挑発
も華麗に受け流してパーフェクトぶりを存分にアピールした。
 「……かっこいいです……」
 「他の言葉を知らんのか、お前は?」
 とは言え確かに的を射た表現ではあるわな、とも思う浩介。所謂「キャ
リアウーマン」とは多少ベクトルが異なっているが、里佳子の年で部下と
職場を任されるというのは尊敬に値すると思うし、ハツラツと仕事をこな
してゆく姿は「カッコイイ」の一言に尽きるだろう。
 「………まぁ、あいつも一人前になったって事か。」
 引き取られてきたばかりの頃の少女ならぬ幼女。戸惑いと人見知りとプ
レッシャーで泣きそうになりながら自分の背中を付いて回っていた昔のイ
メージはそろそろ改めるべきかも知れないなと親心チックな感動を覚える
浩介であった。




 「あ〜あぁ……」そして、すっかり蚊帳の外の真里亜が(これも里佳子
が自分で煎れた)紅茶の香りと味で喉を潤しながら口の中で呟く「……流
石に今回は、ちょっと失敗したかも。」

83 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/12(火) 02:44:38 ID:pUpaIIUT0

「UDON(映画)」面白かったです>挨拶

一カ所だけ構成的に(?)と思いましたが、あとは文句なしでしたね。
楽しかったです。

>>75
電撃は………「乃木坂春香の秘密」も読んでます。
お読みになった三冊は、如何でしたか?

>>目からビーム氏
教えていただいた作品なら、一応タイトルだけは存じ上げております。
やはりメジャーな作品は強い、という事でしょうか?

………で、何故にどれも途中までなんでしょうか?w

84 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/13(水) 01:32:14 ID:PLBv3mmc0

>>突発屋氏
 投下乙でございます。
 ぶっちゃけ目からビームの好みというだけで他意はありません。
 見直すと確かにメジャーなのが残ってますね。
 基本的に、暗い話にちょこっと救いがあるようなお話が好きなんですな。
 途中までなのは……割愛します(なら意味深に書くな)。
 最近ラノベあんま読んでないので、ぶっとんだ妹キャラが出てくる話は知りませんか?
 
 あと三話で終わりますので、長くて読むのとログまわすの大変な方、お許し下さい。
 では、第六話にて。

85 :桐莉兄 :2006/09/13(水) 15:44:18 ID:okGdXV5C0

天高く妹肥える秋です。
妹スレの皆様、如何お過ごしでしょうか。

「はぐっ、んぐんぐはぐはぐもぎゅもぎゅ、はぐっ、はぐっ、あぐあぐふぐふぐ」

……うちの妹、四六時中芋食ってるよ。orz

「兄ちゃんも焼き芋食え〜」
「何個目だ?何個目なんだ、その芋はっ!?」
「……ひぃ、ふぅ、ざっと五十七個目と四分の三を消化して、記録を更新中ってとこスかね?」
「もうやめとけアホ。限度って物を知らんのかお前は」
「だーいじょーぶだーいじょーぶ。乙女には焼き芋を格納する為の別腹って器官があるのス」
「大丈夫じゃねぇーっ!バターまでこってりぎとぎと塗りたくりやがって、太るぞ!いや、お前は既に太っている!」
「んぁっ!?ち、違うのス!桐莉は太ってなんか居ないのス!」
「なら体重計乗ってみろゴルァ!!」
「……ぅぅっ、兄ちゃんがいぢめる〜……」

いぢめるじゃねーよ。お前の為に言ってんだよ。
何それ?何その腹?
ねぇ、何でちょっと見ない間に三段腹になってるの?
ガツガツガツガツ兄の目を盗んで焼き芋食ってたからだろ?
朝食も、弁当も、おやつも、晩飯も、夜食までも焼き芋ですか、おめでてーな。
腹の肉を押すとぶよぶよするんだよ。
中身何?何が詰まってるの?うんこ?
夢ですか?希望ですか?兄への愛で膨らんでいるの?ねぇ?
栄養溜め込んで冬眠でもするのか?ぁぁ?

86 :桐莉兄 :2006/09/13(水) 15:46:09 ID:okGdXV5C0

「桐莉、お前痩せるまで芋禁止」
「ぬぁぁっ!?兄ちゃんっ、それだけは勘弁だぁぁーーーっ!!?(泣)」
「うるせぇ!いいから痩せろ、さっさと痩せろ、今すぐ痩せろ」

縄跳びを鞭みたいにビシバシ振り回しながら、後ろから桐莉を追い掛ける。
どったんばったん、床が抜けそうな騒音発てて泣きながら家中を走り回るが、明らかに妹の動きは鈍っている。

「うぁぁぁぁんっ、兄ちゃんの鬼ぃ〜っ!!」
「うるさい!泣き言は痩せてから言え!」

ぶすぅっ。

人差し指の第二間接の辺りまで、桐莉の腹に深々と指を突き立てる。
……と、妹が青白い顔をしてぷるぷると震え出した。

「ぐ、ぐげげげぎぎぎぎぎぎゃぎゃぎゃ」
「ど、どうした、桐莉?大丈夫かっ!?」
「に、にげ……にげろ、兄ちゃん……ぐぎぎぎ」
「兄ちゃんが悪かったっ!今すぐ救急車を呼んでやるからなっ」

87 :桐莉兄 :2006/09/13(水) 15:47:21 ID:okGdXV5C0

ぶんぶんぶんっ。
激しく首を振ると、涙目で微笑む桐莉。

「さよなら、兄ちゃん」
「え?ちょ、おま、何―――」

ぶすっ、ぶびぶりゅびびびぶぶぶばばっばばばばばばばぶぶびぶべぼばーーーーーーーーーーーーーーーんっっっ!!!!

突如、天地を揺るがす轟音と共に、
桐莉が臀部から香ばしい臭いのするガスを大量に噴出、
反動で屋根を突き破って大空の彼方へと飛んで行く。

「妹は何で飛ぶんーーーー!?」
「ぶっとんだ妹キャラっスからーーーーー!!!!」

――キラーン☆

88 :桐莉兄@キリ :2006/09/13(水) 15:50:57 ID:okGdXV5C0

何も出来ずに見送る俺。
桐莉は星になって何処かへ消えた。

……あいつ、今ごろ何処でどうしているんだろう。













『ぬぁぁぁぁあぁああぁぁぁぁと、止まらんのスーーあぎゃあぁあぁぁぁーーーー……』

ちゅどっごーーーーーーーーーんごんがらがしゃごきごしかーん。




『………お、親方!空から女の子が!!!』
『目ぇ合わせるんじゃねぇ、パズー』

89 :名無しさん@初回限定 :2006/09/13(水) 22:06:03 ID:E1eXFyvVO

そんなオチかよw
GJ!

90 :名無しさん@初回限定 :2006/09/13(水) 23:12:28 ID:svQGO5zh0

確かにニヤニヤするオチではあるが、それよりも桐莉兄氏の行く末のほうが正直気になるw
こうして投下するってことは大丈夫だったんだろうけど…

ん、待て、8月の後半を見ると…ッ!

91 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/17(日) 03:42:07 ID:bXi49OSS0

前スレ>>587の続きです。
一応、これで終わり。

92 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/17(日) 03:42:34 ID:bXi49OSS0

 「お兄ちゃん………起こしちゃった?」
 不完全な射精では満足出来ないと言いたげに固さを保ったままの
兄の肉棒を小さな手で撫でながら、絶頂の名残である仄かな火照り
を感じさせる声で舞が囁く。水色のショーツにたっぷりと染み込ん
だ愛液が冷めて張り付く感触が少し不快だが、処女の欲望の残り火
は新たな矛先を前にチロチロと燃え続けていた。
 「お兄ちゃん……」きゅ、と少し力を加えて握ると勃起した男性
器の大きさと固さをダイレクトに感じる事が出来る「……オナニー
もしないで寝ちゃうなんて、体に良くないよ? もう一週間くらい
は精子出してないよね?」
 それもこれも舞がベッタリと付いて回っている所為である。
 「舞、知ってるよ? 男の子って、オナニーしないと病気になっ
ちゃうんだよね? お兄ちゃんだらしないなぁ。」
 えへへへっ、と悪戯っぽい笑顔を浮かべた妹の手の動きに合わせ
て徹の勃起は小さな震えを繰り返す。それほどまでに彼の欲求は溜
まっているのだ。
 「だからぁ……お兄ちゃんが病気にならないように舞が気持ち良
くしてあげるね? だって舞はお兄ちゃんの彼女だもん♪」
 徹が寝ている(?)のをいいことに、なにやら勝手な持論を展開
しつつ掛け布団の中で移動を開始する舞。兄の足下辺りから一旦抜
け出すと、そのままベッドの周りを半周し、今度は正面側から腰の
辺りを目指して頭を突っ込む。
 「………って、ひゃっ!?」
 ベッドの中は兄妹の汗と体臭と愛液と精液の匂いが閉じこめられ
充満しており、先ほどの自慰で溜まった熱と相まって異様なほどに
蒸せかえっている。それに加えてフェロモン臭でも混じっているの
か軽く息を吸い込んだだけで頭がクラクラしそうになる。

93 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/17(日) 03:43:13 ID:bXi49OSS0

 『うわ………匂いだけで妊娠しちゃいそうだよ……』
 処女には少々強すぎる刺激で挫けそうになってしまうが、気合い
を入れ直して更に前進する。小さなお尻をフリフリしながら手探り
で兄の股間を目指す。そして………
 「あ、あった!」
 というか。暗闇の中で偶然にも鼻先がパジャマのテントを突いて
しまった。鼻の頭で感じた微かな湿り気は汗か我慢汁か精液なのか
(おしっこ、という可能性は意図的に除外)、ともかく当初の作戦
通りに進めるしかないのだ。
 『お兄ちゃん、これ以上溜まったら舞がしてあげる前に夢精しち
ゃうかも知れないもん。そんな勿体なのは駄目なんだんもん!』
 相手が妹だろうが下手っぴだろうが奉仕をすれば速効で射精して
しまう程の欲求不満に追い込むまでの一週間余り。毎日毎日、家で
も学校でも可能な限り一緒に行動して夜は母親が眠りこむ時間まで
待ってから兄の布団に潜り込んでオナニー。その翌朝は他の家族よ
りも早起きして弁当を作って兄を起こす。徹も確かに追い詰めるら
れ限界に達そうとしていたが、実は舞の疲労も限界を超えてフラフ
ラになっていた。
 『お…おお……お兄ちゃんは舞以外の子をエッチな目で見ちゃい
けないんだもん! ずぅっと舞の方だけを向いててくれなきゃ嫌な
んだもんっ!!』
 舞は(どうせ何も見えないが)目を閉じ、口を大きく開けて。
 「あむっ!!」
 パジャマの上から、限界まで膨張した亀頭に吸い付き小さな唇で
頬張った。

94 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/17(日) 03:43:46 ID:bXi49OSS0

「……って、うわっ!?」
 この妹の行動は狸寝入りを続けながら密かに様子を窺っていた徹
の予想の斜め上を行っていた。なにかをしでかすにせよ、その前に
服を脱がしにかかるだろうと構えていたのだが、完全に意表を突か
れてしまったのだ。
 「ちゅ………ちゅ……じゅるるっ……」
 「こ、こら! 舞!!」
 布地二枚越しとは言え、先端部分に柔らかく熱い吐息を吹きかけ
られた肉棒が快感で跳ね上がる。更に奥まで飲み込もうと動く唇の
圧迫感さえ気持ちいい。
 「おいいーちゃん、いもちいい?」
 「なに考えてんだお前はっ!?」
 「えへへ……」思わず捲った掛け布団の中から現れたのは、はに
かんだ笑顔「……まい、おいいひゃんのこと、たべひゃうね?」
 「だから、ちょっと待……うがっ!?」
 「あむ………あむあむあむあむ……」
 何処で覚えてきたのか、これまたズボンの上から陰嚢を撫で回さ
れて情けない声が出てしまう。微量とはいえ一度は射精を済ませた
というのに徹の体は過剰なほどに敏感に貪欲になっていた。
 「お兄ちゃん?」兄を手中に収めた舞はフェラから手コキに素早
く切り替え刺激を送り続けながら王手積み「ここで、お兄ちゃんに
質問です♪」 
 「……………………………」
 「このままパンツの中に出しちゃうのと、舞の中に出すのとだっ
たら、どっちが良いと思う?」
 「そ、それは………」

95 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/17(日) 03:44:19 ID:bXi49OSS0

 「パンツ汚したら後始末がタイヘンだし、格好悪いよね? 舞の
中だったら何処でも良いよ? お腹の中でも、お尻でも………この
ままお口に出したらゴックンしてあげるよ?」
 「ご、後日っていうのは……?」
 「だぁ〜め!」と余裕の笑み「お兄ちゃん、いっぱい溜まってる
んでしょ? このまま出したらお布団も汚れちゃうかも? それと
舞のお手々もドロドロになっちゃうよね?」
 「じゃあティッシュ………うわわっ!?」
 (しこしこしこしこ!)
 「おーじょーぎわが悪いぞ、お兄ちゃんっ。」
 (しこしこしこしこしこっ!)
 ズボンの上からの加減もテクもない手コキだが、それでも今の徹
には十分すぎる刺激である………というか今にも出そうになる。
 「わわ、わかった! わかったからっ!」
 「ん♪」と再び緩やかになる手の動き「で、お兄ちゃんはどうし
たい? 舞の処女が欲しい? お尻の穴を広げたい? それともお
口の感触が忘れられない?」
 「……………………………………………口で……」
 「ん?」
 「だから………口が………いいかと……」
 三択の中では一番、背徳感が薄い行為だからという苦渋の選択で
ある。それに一度でもセックスをしてしまうと、完全に歯止めがき
かなくなるような恐怖感もある。
 「……それって……舞に精液飲んで欲しいってこと?」
 「いや、別に飲んで欲し……」しこしこしこっ「………ま、舞が
大丈夫なんだったら……」
 「えへへ、じゃあ脱ぎ脱ぎしましょうねっ?」

96 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/17(日) 03:45:36 ID:bXi49OSS0

 (びよんっ!)
 「わわっ!?」
 ようやく目が慣れてきた暗がりの中、ズボンとパンツをまとめて
一気に引き下ろした中から飛び出した兄の分身は妹の顔面を叩かん
ばかりの勢いだった。その上、下着の中に閉じこめられていた性臭
も開放され熱気と共に匂いが一気に強くなる。
 「大丈夫大丈夫、前と同じ前と同じ……」
 舌の上に蘇る粘っこい苦み。以前に舐めたときと同じモノだから
出来るに違いないとと何度も口の中で繰り返しつつ、再び目を瞑り
思い切って口の中に頬張る。
 「はむっ!」
 「ぐ………!!」
 柔らかくて熱くて、ヌルヌルした口内粘膜が腫れ上がって敏感に
なった亀頭部分を丸ごと包み込む快感に思わず腰を動かしてしまう
徹。粘液のような妹の唾液がジワジワと彼を覆ってゆく感触だけで
危うく欲望の固まりを放ってしまいそうになる。
 『あれ……』一方、兄の性器を頬張った舞は『………そんなに苦
く………ない?』
 自身の唾液に溶け出して口の中いっぱいに広がった味は、以前ほ
ど不快ではなかった。どちらかというと汗に近い塩っぽい味は、臭
気から想像していたほどには強くなかった。
 「んん〜…………んむっ、んむっ……」
 お陰で少しながら余裕が持てるようになった舞は、表面を舐め清
めるように舌を動かし吸ってみる。前回は鈴口辺りを舌先で刺激す
る程度のことしか出来なかったし、ネットで調べた知識を試してみ
たくなってきたのだ。
 「う………ぐ……!!」
 「おにいひゃん、きもちいい?」咥えたまま喋ると、口の中でピ
クピクと暴れる兄の分身「がまんひないで、いいあらね?」
 「ンなこと言ったって………うあっ!?」
 「んふふふふ〜♪」

97 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/17(日) 03:46:08 ID:bXi49OSS0

 なんだか奉仕というより犯しているような気分。自分の拙い性技に
翻弄される兄の様子に舞の悪戯心(加虐心?)がムクムクと鎌首を
持ち上げ始める。勃起の大きさにも馴染んできた舞は、頭を前後に
揺すって更なる刺激を送り込んでみることにする。まだまだストロ
ークという程の動きではないが、これで『お兄ちゃん』をもっと感
じさせて困らせることは出来るはず。
 「ほにいちゃん、だして? まいのお口のらか、セーエキでいっ
ぱいにしていいろ?」
 口の中に入りきらない幹を手でしごき、精液混じりの先走りを唾
液と絡めて嚥下する。徹も全身を硬直させ必死に耐えてはいるが、
彼の砲口は妹の口の中で発砲寸前にまで膨張している。我慢に我慢
を重ねた反動とも言える大爆発を引き起こすも時間の問題だ。
 「……舞っ、ほんとうに出ちまう……ぞっ!」
 「ん♪」
 舞の手の動きが速くなり、亀頭に絡みついていた舌先が固い尿道
口を押し広げるように先端の割れ目を攻めてくる。そして柔らかい
頬肉がジュルジュルと剛直全体に吸い付いてきた瞬間に、堤防が決
壊した。
 (どくん、どくどくどくんっ!)
 「あぐっ!!」
 「んんっ!?」
 放出と言うより噴火。肉棒そのものが脈打ち、その中から熱い粘
液が弾丸のように次々と撃ち出される。その力強さと量は舞の想像
を完全に上回っていた。
 「んん! んん! んん〜〜〜〜〜〜〜っ!?」
 「あ……あ……あ……」
 横向きになって咥えたのは失敗だった。どんどん口の中に放出さ
れるドロドロの精液が喉の高さまで溜まるのが、とんでもなく早い
のだ。

98 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/17(日) 03:47:21 ID:bXi49OSS0

 『の、飲まなきゃ……!』
 もはや味などに意識を振り分ける余裕もない。全部受け止めてみ
せると大見得を切った手前、咽せて顔中をドロドロに汚してしまう
などと言う大失態だけは何としてでも避けたい。とにかく窒息して
しまう前に喉の奥へ送り込もうとするが………
 『か、固いぃ〜!!』
 粘液どころか殆ど固形物である。まるで半分固まった水飴の中に
ゼリーの粒々を混ぜたような異様な食(?)感。もしかして溜めす
ぎて濃縮されたのだろうか、などと頭の片隅で考えている間にも口
の中に次々と注ぎ込まれてくる兄の子種。
 「んん〜〜っ、んん〜〜〜〜っ!!」
 ゴキュ、ゴキュっと有りっ丈の力で喉を動かし意地と根性だけで
兄の欲望の象徴を受け止める舞。熱い精液は喉に引っかかり、食道
に詰まり、胃袋の中を転がりながらも妹の体内へと残らず収まって
ゆく。
 『し、死んじゃう死んじゃうぅ〜〜〜〜〜〜ぅ!』
 他ならぬ舞自身が招いた試練は、彼女が窒息してしまう寸前まで
続いた。

99 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/17(日) 03:47:40 ID:bXi49OSS0

 「………けほっ、けほっ。」
 それから数分後、呼吸困難から立ち直った舞の目尻には涙が浮か
び、咳き込む度に精液が混じり半乳色になった唾液が口元から垂れ
て流れている。異様に重たい液体が溜まったお腹の違和感も消えて
くれない。
 「お、おにいじゃぁ〜〜ん……」
 「よしよし、もう大丈夫だからな?」
 ショーツ一枚というあられもない格好でベッドの上にペタンと座
り込み、酸欠と精液の臭いでヘロヘロになってしまった妹の顔を濡
れタオルで優しく拭ってやる徹。一週間以上もお預けを喰らわされ
ていた彼のムスコが一回程度の発散で満足するはずもなく、妹の口
の中から抜き取られた直後はギンギンにいきり立って二回戦目を主
張していたが、流石に妹の惨状を前にした今は大人しく収まってく
れている。
 「えぐっ、えぐっ、えぐっ………」
 「良く頑張ったな。偉かったぞ?」
 「う゛、う゛ん………」
 というか実際には舞の自爆以外の何物でもないのだが、それを指
摘する者も責める者も此処には居ない。やはり兄妹は兄妹、という
ことなのだろうか。
 「……おにい、じゃん?」
 「うん?」
 「ぐすっ……あの……明日のお昼、食堂でも良い?」
 「……一緒に行くから、舞の好きなのもの頼んで良いよ………」
 結局、そのまま裸の舞を抱いて一緒に床に入り、寝付くまで頭を
撫で続けた徹は一睡も出来なかったそうな。

100 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/17(日) 04:06:25 ID:bXi49OSS0

「トップをねらえ!2」見ました>挨拶

や、無料配信されてたもんですからw
感想はと言うと…………・ビミョーですね、あれ。
まぁ「アリ」っちゃあ「アリ」なんでしょうけど。
と言いながら最終話(レンタル)の最後で何気にウルウルしている自分が居たりしますw

次は………特に何もなければ…ふふふふっ(邪笑)


>目からビーム氏

なるほどなるほど。
私は簡潔(完結?)性が良ければ、基本的にはどんな内容でもオッケーです。
「三流の幸福劇より、一流の悲劇」という奴ですね。
・・・・・と言いながら映画のホラーは絶対に見ない口だったりしますがw

>最近のラノベ
「十三番目のアリス(伏見つかさ氏著)」は拝読しましたが、イマイチでした。
ちなみに今読んでるのは「ラットシティの銃声(カート・コルバート氏著、創元推理)」、
次は「いかしたバンドのいる街で(スティーブン・キング氏著、文春文庫)」です。

>桐莉兄氏

毎度ながらGJです。
確かに焼き芋の季節………ですねぇ(しみじみ)w

101 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/17(日) 04:17:14 ID:bXi49OSS0

あ、「特に何もなければ……」は次回投稿の話ですよ?
決して、怪しい映像に走るって意味ではないですよ? や、本当に!(汗

102 :Haru@ネットカフェ ◆FrmL4VHwE6 :2006/09/18(月) 22:05:24 ID:JWZ9EcJJ0

お久しぶりです。PRINしか今は通信手段がないのですが、
どうも規制に巻き込まれて仕方がないので、久しぶりにネットカフェから来ました。
できるだけ早くブロードバンド環境を再整備したいので、いろいろと準備中です。
「電話線の影響を受けなくて、比較的安価なCATVにするのが一番かな。」
なんて思いつつ。
そろそろ更新しないと、ドメイン消去されないか心配なので少しでも更新してこようと思います。
ひとまず、そんな近況報告でした。
>>突発屋氏
GJです。
ごめんなさい、邪笑が怖いですww
正直、勘違い(というか誤解?)しそうになったのですがorz
ともかく、このスレ最初の方の作品は、なんだか新鮮でした。
最近よく読む読み物…ですか。
@おいコーシリーズを筆頭とする、村山由佳さんの小説全般。
特に気に入っているのは天使の卵とBADKIDS−海を抱く−です。
キノの旅とMISSINGは、読了後に実妹(関係はいたって普通(多分)に引き渡しました。
…古本屋で引き取って貰おうかとも思いましたけど、読みたい本が偶然一致した時の慣例で。
少女漫画(買うのがまだまだ恥ずかしいので)とか、
いつも結構交換させて満足…って、関係なさ過ぎてごめんなさいorz
>>目からビーム氏
GJです。(小)悪魔娘な妹と
周囲の人たちとの関係の描写がうまいと思います。
>>桐莉兄氏
GJです。秋→食欲の秋→焼き芋(+α)、ですかw
…お仕事のほうも、頑張って下さい。
…PNもしくはタイトルお教えいただければ、
読んでみることもできると思いますのでお願いします。

103 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 00:19:38 ID:E2zbVLNK0

『小悪魔な妹』


第六話 おわりのはじまり

 
 九月の初旬。
 正に虫の息のような蝉時雨と、うっすらとした残暑が二学期の教室を包んでいた。
 空は青く、雲は白い。非の打ち所のない日常がそこにある。
 正直、拍子抜けした。
 加奈子と沙紅という悪魔に散々脅かされていた当夜は、時折、時限爆弾を抱えているような気分になったが、夏休みはごく静かに、地震も落雷も火災も親父の怒りもなく、終焉へと推移していった。
 変わったのは、両親は家に戻り、親父が倒れたときの後遺症で週に一度、泊りがけで病院に検査にいくようになったこと。
 早夜がその日だけ、家事を担当すること。
 早夜の格好は、相変わらずの姿だと言うこと。
 そして、二人たちの仲が、一年の空白を挟む前に戻ったことだった。

104 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 00:23:44 ID:E2zbVLNK0

 朝起きて、未だに時々寝起きの悪くなる早夜の部屋をノックする。
「……あと、十分……。いや、十五分でいいから……」
「伸ばすな! ていうか十分でも遅刻だけどな」
 そうして、ベッドに埋もれている妹の救出作戦を敢行したり。

 放課後、家に帰ってきたあとは、早夜がたまに料理を作る。
「またシチューかよ。いい加減に他の作らないのか?」
「一種類作れば済むから楽なの、あと好きだし」
 やはり普段はものぐさなのだと呆れたり。

 夜、当夜の部屋にいきなり早夜が押しかける。
「やほー。お兄ちゃんこれ返すねー」
「人の漫画を勝手に持っていくなと何度言わせれば……」
「まーまー。固いこと言わないでさぁ。代わりにこれ貸してあげるから」
「加奈子ちゃんの新刊じゃねえか……」
 突然部屋のノックをしてきた早夜とそんなやり取りをしたり。

 学校の昼休みは、コンピュータ室に集まって、昼食後のゲームをした。
「よっしゃあ、今日は王様ゲームでもしようぜ。まず、一番と王様が婚姻届にサインする!」
「お前俺の存在忘れてるだろ?」
 孝之達とバカをやったりしていた。

105 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 00:29:04 ID:E2zbVLNK0

 早夜は夏祭りの戦闘でリボンを無くして以来、ツインテールの髪型はやめてしまった。
 お気に入りのリボンがなくなったから、無理してやってないというのが本人の言だったが、見慣れていた当夜はイマイチしっくり来なかった。
 九月の末にある早夜の誕生日に向けてリボンを先に買ってしまおうかと考える。
 久しく忘れていた距離も、すぐに思い出せた。
 変な角が生えきても、見慣れれば次第に気にならなくなった。
 このまま、ずっと楽しい日々が続いていけばいい。
 幸福を感じつつも、当夜の中には一抹の不安があった。
 それは、 予感というより、確信に近い。
 悪魔の力のことでもなければ、早夜との不仲のことでもない。
 身近で、あまりにも絶望的なひとつの真実。
 二人が血縁であるという、決して結ぶ事のできない一本の絆だった。

106 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 00:39:10 ID:E2zbVLNK0

 放課後、部活のある早夜と別れて、当夜はひとり昇降口に向かった。
「じゃあ、また家でねー」
 それでも、早夜との関係は一昔前の気安い仲にに戻っただけで、それ以上ということはない。
 なくて当然、結局は兄妹では恋愛関係に発展することなどありえない。
 いくら早夜が好きでも、結局はその壁に阻まれてしまうのだ。
 だから、これ以上仲良くなるなど不可能だ。もし一線を越えてしまえば歯止めがかからなくなるだろうし、そうなれば、破滅が待っている。
 このまま少し楽しい日々を過ごしつつ、やはりあきらめて、お互いから目を離さねばならないのだ。
 まさか俺が、少女漫画みたいなことで悩むことになる日が来ようとは。
 下駄箱から靴を取り出しながら苦笑すると、
「あの、すみません。月橋、当夜先輩ですか?」
 見慣れない少女が一人、隣に佇んでいた。
「そうだけど、水泳部の人?」
 一見清楚なストレートのロングヘアだが、全体にうっすらと茶がかかっていたり、顔にも化粧の後が見える。
 おそらくは校則で引っかからないギリギリのラインで調整しているのだろう。
 実に手慣れて遊んでいるような気がした。
「いえいえ、違いますよ。ただ、中学校時代の早夜ちゃんの同級生なんですけど」
 へつらいを含んだ笑みだった。早夜の冗談めいたものとは明らかに違う。
 直感で、これがよくない系統の話なのだと当夜は気付いた。
「もしかしたらと思ったんですけど、お兄さんの命令ではないですよね? 勘違いだったらごめんなさい」
 視線を下に向けて両手の指をいじる仕種が、途轍もなく芝居臭いと思った。

107 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 00:49:06 ID:E2zbVLNK0

 少女は、指宿恵美(いぶすき えみ)と名乗った。予想通りというか当夜の一つ下の後輩であり、早夜の同級生だった。
 クラスは違うが、中学校の時は同じクラスであり、それほど親しくないといった間柄だそうだ。
 何故親しくない隣のクラスの子が、その兄の当夜に話しかけてくるのか。
 だといって、妹のツテを辿った告白という雰囲気ではなかった。
 躊躇いがちにその口から放たれた内容を、噛み砕いて言ってしまえば、それは侮辱だった。
「お兄さんは、早夜ちゃんのやってることについて、ご存じないんですか?」
 お前は俺の妹が万引きか何かした店の店長か?
 内容も聞けば下らないというか、どうでもいい程度のものだった。
 いわく、早夜が同級生の男子に対して色目を使って金を巻き上げている。
 昼食や休み時間などは付き合ったりするが、そのくせデートなど決定的な場所には赴かず、兄である当夜と一緒にいる。
 要するに早夜は、その男子とやらに貢がせて、俺へ献金している。そして、当夜がそれを命令しているのではないかという話だった。
 絵に描いたような美人局だが、無論、当夜が知る限りそんなことは全く関係ない。
 早夜が中学時代、男に貢がせているという話も、実際に他人の口から聞くのは初めてだった。
 しかし、前々からうすうす気付いていたことだ。
 早夜の人をからかったような性格は、何も当夜に対してだけではない。
 それはもう、随分前から分かっていたことだし、そしてそれも本気ではないことも知っていた。

108 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 00:55:04 ID:E2zbVLNK0

 だから、妹のやってることなんざ知らんと言ってやった。
 文句があるなら直接あいつに言え。
 そうすると恵美という少女は、こちらが驚くと思っていたアテが外れたのか、急に不機嫌な顔になった。
「へえ、あれだけ仲良くしてて、妹さんのことは何も知らなかったって言うんですか?」
 早夜とイチャついた姿を学校でおおっぴらに見せてると当夜は意識していなかったが、年頃の兄妹が、下手な友達以上に仲良くしていればそう見えても仕方がないかもしれない。
 しかし、それとこれとは話が別だ。
「知らねぇな。大体、それは早夜の問題であって、俺の問題じゃない」
 恵美はそれには反論せず、ただ歯をぎりりと噛み締め、当夜を睨みつけると、
「なるほど、あの妹にしてこの兄ありですか。よく分かりました」
 完璧な捨て台詞を吐いて、ひとり納得したような形で去っていった。

109 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 00:57:44 ID:E2zbVLNK0

「指宿? 誰それ? ……あーアイツかぁ」
 その夜、早夜の部屋のノックを叩くと、話題の当人は少女漫画とポテチの袋を開いて、ベッドに寝転がっていた。
 とてもじゃないが、恨まれている自覚のある人間の態度には見えない。
「で、その男からいくら巻き上げたんだ?」
「四桁いってないよ。それに、全部向こうから奢るって言ったことだしさ。あたしに文句言われてもねぇ」
 こともなげに言ってのける早夜だが、この分だと本当にたいしたことがなさそうだった。
 それにしてはあの少女の執念が気になって尋ねると、早夜は漫画から、少し苦い顔を上げた。
「まあ、あたしが中学の頃、男を引っ掛けてたのは認めるけど。もう冷めたと思ってたんだけどなぁ」
 中学から高校で、当時の噂を知っている人間は三分の一程度になり、早夜が大人しくなったことも含めて悪い噂は去った。
 しかし、この秋一人の同級生――早夜の隣のクラスのある男子なのだが、それにやたらと好意を寄せられ始めたのが契機だという。
 早い話が、その指宿恵美という少女はその男子が好きだが、その男子は早夜が気になっている。
 すっぱり断ればいいのだが、早夜は告白されるまでは別段男の行為を拒まない。
 そして、気があるように見せかけつつ、当夜とイチャついているのが不満なようだということだった。
 そうでなくとも、そう見えれば恵美にとってそれは真実だろう。
 加えて、去年噂を聞いたことがある人間である。早夜がその男子を弄んで、また金づるにしようとしているように見えるらしい。
 最近、悪魔として安定したせいか、自信とテンションに満ち溢れている状態になったのが裏目に出ているようだった。

110 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 01:02:09 ID:E2zbVLNK0

「たぶん、名前も覚えてないから、中学のときは主犯グループですらなかったんじゃないかと思う」
 それほど厄介な話ではなさそうだったが、それでも便乗して騒ぎ立てようとする連中は出てくるかもしれない。
 良からぬ噂になれば、入学してからの一年という時期は、知らない者の印象も固定してしまいかねない。
「早夜、ひとつ忠告しておくが」
 早夜は頬杖をついたまま、少し不満そうな顔で振り向いた。
「分かってるよ。さっさとその男子と絶縁宣言してトラブルを回避した方がいいって言うんでしょ?」
 なんだ、わかってるじゃないか。
 はっきりさせないから、そういう目に遭うんだ。
 そう言おうとして、当夜の頭に何かが引っかかった。
 最近、当夜の中でずっと引っかかっていたことが。
 何が問題なのか、それは当夜自身であるのだと、自分と早夜が、付き合いもせず必要以上に仲良くなっているのが、まずくて、不自然なことではないのかと。
「分かったから、この話はもう終わりにしよ。さて、明日の新刊は何がでたっけなー」
 終わらせてはならない。
 これは、お互いの為のチャンスなんじゃないか。
 当夜と早夜の思いは、所詮行き止まりの袋小路が見えた道だ。
 だが、これを契機に早夜がその男子を気に入れば、お互いにとって、それが最良じゃないのか。
「いや、それもそうだが。そいつと本当に付き合ってみるとか……」
 背中を向けた早夜の肩が、ぴくりと動いた気がした。

111 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 01:06:00 ID:E2zbVLNK0

「何で、そんなこと言うの……?」
 振り返りもしないままの返事が来た。
 意外だった。 
 もっとあっさり、受け入れるのかもしれないと、勝手に予想していた。
 それが覆されたと知って、当夜は言い返せずにいた。
「……自分は断ったくせに、あたしにはそんなこと言うんだね」
 顔は見えなかったが、おそらく薄笑いを浮かべているのだろう。
「由香利の話は……関係ないだろ」
 言っていて、薄っぺらな反論だと思った。
「自覚あるじゃん」
 あはは、と無機質な笑いが返ってくる。
 漫画を畳むと、ベッドに腰掛けて当夜の方を向いた。
「ねえ、あたしのこと、お兄ちゃんはどう思ってる?」
「どうって、妹だよ」
「お兄ちゃんは、由香利先輩のこと嫌いだったの?」
 応えられない。そうではないと、否定した後に来る問いが怖かった。
 それに対する答えを、未だに言うことができないから。
「あたしに遠慮する必要なんかないよ。邪魔者扱いされるのは、嫌だから……」
「そんなことはない」
「嘘だよ」
 当夜の本心を、早夜は笑って否定した。

112 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 01:10:19 ID:E2zbVLNK0

「本当に違うなら、あの時由香利先輩を置いてきたりしなかった。そして、あたしに他の誰かと付き合えなんて、言わないはずだよ」
「勝手な思い込みするなよ」
「ねえ、言っていいよ。ホントは邪魔なんでしょ。迷惑だよね。毎回トラブルばっかり起こしてさ。挙句今回は悪魔なんてものになっちゃったし」
「やめろ」
「自分が、『思い人』じゃなくなれば、この不安からも解放されるしね。ごめんね、辛い思いさせて」
「いい加減にしろっ!」
 気がつくと、部屋の壁を思いっきりひっぱたいていた。 
 しばしの沈黙。
 目と目を見ても、お互い怒りと不満だけしか映っていなかった。
 何事かと体調を回復させた親父が会談を上ってくる前に、当夜は自室へと戻った。
 本当は分かっている。
 悪いのは自分だと。
 あの夏祭りの日、早夜は精一杯虚勢を張って当夜たちを見送った。
 早夜を好きだと言えないのなら、あそこで追いかけるべきじゃなかったのだ。
 なんで好きと言えないのに、気を持たせるような真似をしたんだろう。
 あの時は何の後悔もなかったのに、何故今になってぐちぐちと女々しく悩むのだろう。
 倫理や禁忌と戦うつもりがないなら、あそこで堪えるのが一番の優しさだったはずだ。
 それでも、何故かヤケっぱちになっている早夜に腹が立って、そして、そんな自分に腹が立つ。
 たぶん、一番腹が立つのは、この嫌がらせのような運命だ。
 枕に顔を埋めて、歯を食いしばる。
 今はもう、癇癪を起こした早夜が地球を滅亡させようともどうでもいい気分だった。
 嫌に寝苦しい夜だったのは、残暑のせいだけではなかった。

113 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 01:28:03 ID:E2zbVLNK0

 翌日、早夜が悪魔セット一式を装備し始めてから、実に久しぶりに、別々に登校した。
 早起きが得意でないはずの早夜は、当夜が起きる前に朝練とかなんとか言って家を出て行ってしまったらしい。
 ある意味予想通りだ。
 ゆっくり起きた当夜は、何事もなく母特製の五目煮を口に運び、味噌汁を啜って家を出た。
 
 いつもと変わらぬ授業を終え、昼休みになると、当然の如く、友人たちが集まった。
「なあ。お前早夜ちゃんとケンカでもしたのか?」
 早夜がいないせいで、コンピュータ室の集まりが中止になり、当夜と孝之と由香利は教室で昼食を取っていた。
「別に」
 ちっとも説得力のない口調で返すと、孝之と由香利は困り顔をするだけだった。

 何でまた、早起きして学校になど行ったのかと少し考える。学校にはしっかり来ているから、なんともないとは思うが。
 昼休みも終わろうかというとき、教室から離れた位置から、女同士の口論と、ガタガタと何かが崩れるような音が聞こえた。
 当夜たちを含めて教室の数人が首を傾げたが、それだけだった。
 だが、しばらくして救急車のサイレンが聞こえ、それが校庭まで入り込んできたとき、一瞬に不安が高まった。
 それが一つの事件だと知ったのは、午後の授業の教師の言葉だった。
 階段を踏み外して強く頭を打ち、一人の女生徒が意識不明の重体。
 一年三組、名前は指宿恵美と、教師は告げた。
「…………」
 一ヶ月を挟んだ後では、あの現実味のない夏祭りの夜を思い出すことは難しかったが、それでも必死に記憶を辿っていた。
『力を制御する方法は、どちらかが死ぬしかないわね』

114 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 01:30:18 ID:E2zbVLNK0

 午後の授業は、教師の一言一句が全く頭に入らなかった。
 偶然に違いない。何故なら早夜は最近力を全く使っていなかったし、それに、約束したのだ。
 思いこもうとするが、頭の片隅で警鐘が鳴っている。
 放課後、早夜の教室に向かおうとしたが、足が全く動かなかった。
 否定してくれればまだいい。
 だが、悪魔の力を用いて人を殺しかねなかったことを肯定されたら、どんな顔をすればいいのか分からなかった。
 人が少なくなってゆく教室でやきもきしていると、加奈子が入ってきた。
「早夜ちゃんは、昼休みに早退しました」
 説明が要りますか? との問いに、当夜は頷く。
 話は単純だった。
 早夜に気を寄せている例の男子を、朝一番に本人がフッたらしい。
 それ自体にも驚いたが、問題は昼休み、恵美が早夜のところにきて文句を言い始め、激しく罵倒したというのだ。
 本来なら、恋敵である早夜がそうそうに離脱して予想通りなのだろうが、タイミングがまずかった。
 すぐにその男子を慰めにいったらしい恵美だが、よからぬ噂を立てて早夜を貶めようとしていた行為が知られていた為、逆に振られる原因を作ったと、その男子に嫌われたというのだ。
 はっきり言って自業自得だが、恵美はその憤りを全て早夜にぶつけた。
 階段から落ちたのは、その直後だという。
 無論、誰が突き落としたのでもなく、勝手に足が滑ったのだとか。

115 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 01:36:34 ID:E2zbVLNK0

「信じられない……」
「何がですか?」
 冷たい返答が来る。言われてしまえばその通りだ。何を期待していたんだ。
 それらを知った上で、何があろうとも大丈夫だと思って生きていくと決めたんじゃなかったのか。
 それにしても、腑に落ちないことがある。
「早夜は、何を言われたんだ?」
 加奈子はその問いに、眉を寄せて顔を逸らした。
「それは、私の口から言うことはできません。たぶん、だからこそ早夜ちゃんは怒ったと思うんです」
 早夜は打たれ弱いところもあるが、それでも普通の連中となら口で負けることはそうそうないはずだ。 
 昨日の感触では、あの女に何か言われても流すくらいのことはできるはずなのに。
 昔の悪魔はどうやって対処しようとしたのだろうか。
 聞こうと思ったが、結局聞けなかった。
 どうにもできないなどと、当夜は知りたくなかったからだ。

116 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 01:38:12 ID:E2zbVLNK0

 翌日、早夜は学校を休んだ。具合が悪いという理由で、部屋から出なかったのだ。
 今日ばかりは、さすがの当夜も無理やり部屋に入る気はしなかった。
 いつものようにお馴染みの連中には風邪だと適当な嘘を吐いておいた。
 加奈子ちゃんだけは、おそらくその真実を知っていると思いつつも。
 だが、当夜に何かを尋ねてくることはなかった。
 分かっていたことだからだ。そして、ここからどう動くかは、当夜と早夜が決めねばならないことだからだ。
 その日、珍しく由香利と帰宅を共にすることになった。
 部活はないと言っていたが、どうみてサボリだった。
「で、何かしたの? 無理やり迫ったとか? ダメだよーああ見えても早夜ちゃんはデリケートなんだから」
 当夜は溜息を吐いた。
 事情を知らなければ勘違いをするのも無理はない。それが聞きたかったようだ。
「違うよ」
「そっか」
 それだけで、由香利は察したようだった。
「ねえ、帰りに商店街によってこっか。新しいお店、できたみたいだし」
 悪いが帰る、と言おうとしてやめた。どちらにしろ今のまま帰っても、早夜と向き合う勇気がない。
 きっかけが欲しいと思った。

117 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 01:42:55 ID:E2zbVLNK0

「仲直りする為に、何か買っていったら?」
 由香利が誘ったのは、そういう理由らしかった。
 よく出来た友人だと思う。ここに孝之がいたりすると内側に画鋲のついたコンドームなどを渡してくるに違いない。
 田舎にしてはシャレたショッピングモールで、散々長考した末、小さな羽根柄の入った、真っ白な二組のリボンを買った。
 どうも、やはり早夜にはストレートは似合わないのだ。100%当夜の主観で。
 実弾は用意した。あとは発射のタイミングだけだが、これがどうにも難しい。
 モノだけあげても、プレゼントは意味がないのである。
 いわば、メッセージの代わりであるのだから、早夜を勇気付けなければいけない。
 既に帰宅すると七時を回っていた。
 小箱にラッピングしてもらったそれを片手で抱いて、早夜の部屋をノックした。
 思い切ってドアノブを捻ると、カギはかかっていなかった。
 真っ暗で、誰もない部屋。
 しかし、開かずの押入れが開かれ、封印されていたダンボールの中身が散乱していた。
 アルバムと、戸籍関係の書類だった。
 幼い早夜とそして当夜が映った無数の写真があった。
 そして、小学生の作文帳。
 どれも見開きだった。
 意図は分からなかった。
 ただ、何か意思めいたものだけは伝わってきた。
 そのとき、ぱちりと部屋の電気がついた。
 心臓が口から飛び出るかと思った。
「お、脅かすなよ。早夜……」
 振り向いて、当夜は絶句した。

118 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 01:45:29 ID:E2zbVLNK0

 その表情は、早夜がもっとも見せることのない恐怖が滲んでいた。
「どこに、出かけてたんだよ? 具合悪いんだろ」
「…………」
 明るく声をかけたつもりだったが、怯えた表情のまま、早夜は動かない。
 しばらくすると、やがてかすれたような声が聞こえてきた。
「出てって……」
「まあ、勝手に部屋に入ったのは謝るけどさ。それよりいいものを――」
「出てってよ……!」
「どうしたんだよ一体。少し落ち着けよ」
 両肩をつかんで宥めようとするが、早夜は震えるばかりだった。
「いやだ、いやだ、いやだ……いやだよ……もう」
 しきりに頭を抱えて、いやだを連呼し始めた早夜を押さえ、大丈夫だと言い続ける。
 早夜が二十回ほど『いやだ』と言ったところで、当夜のポケットが振動した。
 携帯電話だ。
 こんなときだから無視しようかとも思ったが、いやにしつこくコールが続く。
 舌打ちして取り出すと、孝之からだった。
「何の用だ。今忙しいから……」
 後にしろ、と言おうとして、その口が止まった。
「いいか、よく聞けよ。由香利が、交通事故にあった」

 タチの悪い冗談に違いない。
 時間を聞けば、当夜と別れた直後の話だという。
 外傷はほとんどないそうだが、頭を軽く打ち付けたらしく、大事を取って今夜は入院するらしいらしい。
 単なる偶然か、そう思ったとき、震える声で早夜が尋ねてきた

119 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 01:47:22 ID:E2zbVLNK0

「……誰からの電話?」
「なんでもねえよ」
 早夜は、怯えながら笑っていた。
「由香利先輩でしょ。ねえ、死んだの? あたしのせいで」
「馬鹿なことを言うなっ!」
 頬をひっぱたいてやるつもりだったが、途中で止まった。
 打たれる直前でも、早夜は笑っていたからだ。
「どうしちまったんだよお前は! 両方とも小さな怪我じゃないか、単なる偶然だ!」
「あたしね。さっき見たんだよ。お兄ちゃんと由香利先輩が歩いてること」
 はっとした。
 そうか、それで妙な勘違いを。だが、あれは早夜のプレゼントを買うためであって。
「おい、それは誤解だ。俺と由香利は――」
「ううん。いいの、実際どうかだなんて」
 早夜は力なく首を振った。
「ただ、二人を見て思ったの。ああ、あの二人は何事もなく結ばれることができるんだなって。そう考えたら、ね」
「少し疲れてるんだよお前は。ちょっと寝れば、よくなるだろ」
「まだ庇ってくれるんだね。でも、今は怖い。やめてほしいんだよ」
 そう言って、早夜は自分のベッドに横たわり、そっぽを向いた。
「内心、お兄ちゃんももう、あたしからとっくに愛想を尽かしてるのかもしれない。当然だよね。約束、破ってるもの」
「…………」
 かけるべき言葉を捜していると、いつの間にか目の前が静かになっていた。
 電気をつけたまま、早夜はすぐに意識を失ってしまっていた。
 毛布をかけ、電機を消してやる。
 散らばったダンボールの中身を片付けようとして、やめる。
 自分との思い出の欠片が、何か、できる限りのまじないのように思えたからだった。

120 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 01:55:34 ID:E2zbVLNK0

 八時を回ったが、何故か両親が帰ってこない。
 親父の入院の日なら明日のはずだが、何故だろうと首を傾げていると。一本の電話がかかってきた。
 具合がちょっと悪くなったので一日前から今回は検査するのだと。
 早夜が寝ているので、仕方なく当夜は自分の手で雑炊みたいなものを作ってみたが、とても微妙な出来だった。
 早夜が目覚めなかったのは、幸いだと思った。
 作り直してまぁまずくはない程度のものができあがると、それを鍋に放置して当夜は床についた。
 早夜は精神に失調をきたし始めている。
 あの悪魔に今更助けを求めにいくのは体裁が悪いが、なりふり構ってはいられない。
 明日の放課後、図書館に寄ろう。
 そういえば、リボン……渡せなかったな。

 そう考えて、電気を消し、瞼を閉じた。
 しばらくの間、時計の長針に耳を傾けていると、ドアの蝶番が僅かに軋む音が聞こえ、細い光が入ってきた。
 光を背にすると神々しく見える後光効果というものがあるらしい。
 おどろおどろしくなった早夜のコスプレも、そうしてみれば天使のようにも見えた。
「起きたのか……。飯食って寝ろ。台所に雑炊作ったから、味は自信ないけど、食わないよりマシだろ」
 霞のかかった意識で、なんとか応える。光が眩しく、早夜を顔色を確認できない。
「うん。ありがと」
 ほっとした。当夜が見る限り、今の早夜はさっきとは比べ物にならないほど落ち着いていた。

121 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 02:01:07 ID:E2zbVLNK0

 しかし、早夜は言葉通りには動かず。ただ静かに、当夜の寝ているベッドの傍らに膝をついていた。
「ねえ。あたし、思い出したことがあるんだ」
「なんだよ」
「あたしは、お兄ちゃんの妹じゃないってこと」
「は?」
 間抜けな声を上げてしまった。寝ぼけていた目が急に冴えだした。
 お前は何を言っているんだ? そう言おうとした口を早夜の手が制する。
「ねえお兄ちゃん。あたしが小さい頃、海で溺れかけたことがあるの覚えてる?」
 脳みその奥をほじくり返す。おぼろげだが、そんなこと確かにあるような気がした。
「それなのに、あたしが今水泳部までやってるなんて、何か妙だと思わない?」
 言われてみればそうかもしれない。
 ただ、その程度のことだ。溺れかけた人間水泳部に入っちゃいけない規則などあるわけもないし。
「何が言いたいんだ?」
「あたしは、偽者の早夜だってこと。本物は、もう死んでるの。そのときにね」
「バカも休み休み言え。じゃあなんだ。お前は俺の脳内の妹だったとでも言うつもりか?」
「すり替ったんだよ、そのとき。一人で悪魔の自覚もなく途方に暮れてたあたしは、ある羨ましそうな兄妹を見て、願ったんだよ」
 自分も、あのようになりたいと。
「下手な冗談だ……」
 第一、もしそれが本当ならば。
「そ、もともとお兄ちゃんの妹を殺したのは、あたしなんだよ……」
 そんなこと、あるわけがない。
「信じない……そんな無茶苦茶なことは」

122 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 02:08:55 ID:E2zbVLNK0

 頑なに否定する当夜を見て、早夜は自嘲的に笑った。
「そう、信じないならそれもいいんじゃないかな。でも、ホントならお兄ちゃんは実の妹を殺した悪魔を庇うことになるよ?」
 その目が訴えてくる。
 本当の妹に対して、後ろめたくはないのかと。
 何で、突然そんなことを言い出すんだコイツは。
 万が一、万が一そんなことがあったとしても、言わなければ、何も言わなければいいのに。
 それだけで当夜は早夜のことを助けられるのに。
「じゃあ、あたしは思い出したから家を去るよ。今までありがとう」
「どこへ行く気だ……」
「あたしが憎い? でも、まだ殺されてあげるわけにはいかないなー」
 悪戯な口調で、早夜が立ち上がった。
 違う、憎いんじゃない。まだ自分の気持ちを伝えてないんだ。
 だから、行かないでくれ。
 それを本当に言っていいのか、当夜が戸惑っている隙に早夜は立ち上がり、ドアに向かった。
「さよなら。大好きだよ、お兄ちゃん」
 早夜が部屋を出る際、部屋に差し込む光の眩しさに一瞬目を閉じた。
 その間に、早夜はいなくなっていた。
 立ち上がって追いかけることが出来なかった。
 ドアが閉じられると同時に、まどろみが再び当夜を襲う。
 悪夢か現実かも区別がつかぬまま、意識が闇の中に引きずり込まれていった。


第六話 END

123 :名無しさん@初回限定 :2006/09/19(火) 18:03:53 ID:lCLudboQ0

>>目からビーム◆A/myMazZ7Yさん
いつもお疲れ様です。毎回楽しみにしております。
お風呂シーンをwktkしていましたが,Skipでつか il|li_| ̄|○il|li
それにしても今回は思いがけない展開で,これもなかなかいいもんですね。
次回も楽しみにしております。
つ【 気になった点を少々 】
>>105
>それは、 予感というより、確信に近い。
スペースが1つ余分です。
>>116
>どうみてサボリだった。
「どうみても」?
>>118
>大事を取って今夜は入院するらしいらしい。
「入院するらしい。」
>>119
>お兄ちゃんと由香利先輩が歩いてること
「歩いてるとこ」?
>かけるべき言葉を捜していると
「探していると」?
>毛布をかけ、電機を消してやる。
「電気」
>>120
>早夜を顔色を確認できない。
「早夜の顔色を」?
>>121
>溺れかけた人間水泳部
「溺れかけた人間が水泳部」?

124 :名無しさん@初回限定 :2006/09/19(火) 18:12:19 ID:lCLudboQ0

sage忘れました。ごめんなさいm(_ _;)m

125 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/19(火) 20:18:04 ID:E2zbVLNK0

 やってもうた……。(挨拶)
>123さん
 ご指摘ありがとうございます。その通りです。
 これはダメだなぁ……恥ずかしいなぁ。
 二度とないように、次回から目に穴が空くほど見直します。
 本当にすみませぬ。

>>突発屋氏
 修正用のテキストをお送りするかもしれませんのでよろしくお願いします。
 あと、三流の幸福劇も好きですよ。

>>桐莉兄氏
物理的にもぶっとぶとは思いませんでした。リクエストどもです。

>>Haru氏
 お初にお目にかかります。お話はちょくちょく読んでいきたいです。

 では、第七話にて。

126 :名無しさん@初回限定 :2006/09/20(水) 01:32:50 ID:wJq53yjh0

投下があるのは嬉しい限りじゃて。GJGJ!

127 :名無しさん@初回限定 :2006/09/21(木) 18:53:08 ID:IYMs7fI60

まだこのスレ続いていたんだ。
初代スレのときは、試験とかの合間に覗いていて良い息抜きだったなぁ
職人さんたち乙!

128 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 01:46:50 ID:4vp3EQy10

『小悪魔な妹』


第七話 星空の下で


 目覚ましがけたたましい勢いで鳴き、平手打ち一発でそれを黙らせる。
 当夜はゾンビのようにむくりと起きた。
 目覚めて、久しぶりに家に誰もいないというのは想像以上に味気なかった。
 朝食をひとりで用意せねばならないというのもしんどいし、それをひとりで食わねばならぬというのもまたしんどい。
 どちらかといえば集団より孤独を愛するタイプで、ひとり暮らしなど余裕だろうと思っていた当夜の認識を改めさせてくれる体験だった。
 昨日の光景が夢か現実を知る術は、自分の曖昧な記憶以外に残っていない。
 ただ、今は早夜の姿は相変わらず見えないという事実があるだけだった。
 何はともあれ朝飯を食わねばならないのだが、こんなときに限って買い置きの食パンがない。
 ふと思い出してコンロの上の鍋に手を伸ばした。
「…………」
 昨日作った微妙あ味の雑炊が、まるで初めから空っぽだったように、きれいさっぱりなくなっていた。
 まさか米ごと蒸発したわけではあるまい。。
 少し安心し、同時に絶望した。
 自分の食う飯がないのだ。

 結局、バナナと牛乳だけという健康的な食事を胃に納めて、当夜は家を出た。
 玄関から一歩踏み出して空を睨み、すぐさまリターンする。
 欝であれば、晴天でも世界は真っ暗に見えると聞いたことはあるが、当夜の胸中とは関係なく、夕方から雨になるという天気予報は当たりそうだった。
 今年で築十二年になる父自慢のマイホームから数歩歩いて、何気なく当夜は玄関を振り返った。
「これは、お前のせいじゃねえよな?」
『なんでも人のせいにしないでくれる?』
 そんな悪態をつく人間、もとい悪魔も、今はいない。

129 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 01:50:12 ID:4vp3EQy10

 そのまま真っ直ぐ学校へは行かず、一時限目はサボるつもりで図書館に向かった。
 開館直後の時間帯にも関わらず、沙紅は所定の位置で本を読んでいた。
 来る度に思うが、よく追い出されないものだ。
 図書館の係員は、途方もなく寛大か、或いは怠惰からのどちらかだろう。
 沙紅は当夜の姿を見つけると、わざとらしく嘆息し、本で顔を隠してそっぽを向いた。
「顔を隠しても、その角と翼で意味がないんですけど」
 不機嫌さを隠そうともせずに、目の前の悪魔は本を閉じた。
「わざわざ別に来ないでくれる? あなたたち同じ家なんだからさ。情報交換くらいしたら?」
「意味が分からないんですけど?」
「おかしなところで兄妹って似るものね。昨日、あなたの失礼な妹が――全く、外見は若くてもかなりの年上なんだから敬語くらい使いなさいよね。きたわ」
 昨日、家で寝ていたはずの早夜が、どうして商店街で当夜と由香利を見かけたのかが気になっていたが、その帰りに偶然目撃してしまったようだ。
「――で、あなたも聞きに来たんでしょ。妹を元に戻す方法はないかって」
「そうです。年の功ってヤツですか」
「ちょっと、年寄り扱いしないでくれる? こう見えても精神年齢は永遠の十六歳なのよ」
 どっちかはっきりしろよ……。
「面倒だけど、私の主が協力しろって言ってるから、教えてあげる。ないわ。以上」
 当夜の希望は三文字で断たれた。

130 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 01:59:25 ID:4vp3EQy10

 あんまりだとしか言いようがない。
 本当は、祭りのときに念を押されていたのだが、それこそ藁にも縋る思いだったというのに。
「だから、さっさとどっちかが死ぬことをお勧めするわ。周りが荒野になってから悔いても仕方ないでしょう?」
「そんなこと……第一、退化した悪魔のくせに、人を事故に遭わせたりとか、すごすぎるんじゃないですか?」
「逆よ。制御できてないの。もちろん退化した悪魔に、何度も連続して都合のいい災厄は呼び寄せられない。
 そして、そのせいで自分をも苦しめてる。力を使う前後に気絶したりすることあるでしょ。あれね、実は死ぬ一歩手前の反動なの。
 私も当時何度死にかけたか分かんないわ。もちろん、良い事に使えば即さよならだけどね」
 どんなエネルギーだってタダじゃないの。と、沙紅が続ける。
「あの子が家を出たのは正しい判断ね。あなたが近くにいる限り、どうしたって願いは発動してしまうもの。ま、それも無駄だけどね。
 決断するのが遅すぎたわ。完全に羽根が生えきる前なら、救いはあったでしょうに」
「無駄?」
「覚醒したあの子は、自分の意思とは関係なく力を使ってしまうし、もうそれを止められない。それが、私を含めて私が今まで見てきた結末」
「…………」
「あなたたちがどうなるか、興味深く見させてもらうわ」
 当夜は呆然とその場に突っ立っていたが、やがて諦めた。
 もう、早夜を救う術はないのだ。
 踵をかえそうとして、当夜は一度だけ振り返った。
 ひとつ、気になってることがあった。
「なあ、羽根が生える前からも、悪魔の力って使えるのか?」
 沙紅は顔の前に立てた本を、再び倒した。
「それは無理、あれは力の象徴だもの」
 断言が返ってきた。

131 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 02:02:11 ID:4vp3EQy10

 降りそうで降らない、くしゃみであればこれほどもどかしいこともないという天気が、昼休みまで続いた。
 早夜に続いて由香利も欠席では、男二人に加奈子一人という腐女子妄想スパイラルが成立してしまうので、昼食の集会など論外だった。
 カーテンで覆っいて、外見ですらやばいのに、中身までやばくする必要はない。
「しっかしよお、昨日の女子に続いて、由香利まで事故に遭うとは、この学校は呪われてんのかねえ」
 缶コーヒーをぐびぐびやりながら、孝之は心底うっとしげに曇天を眺めた。
「早夜ちゃんもまた具合悪くなっちゃうしよー。当夜お前ちゃんと早夜ちゃんの面倒みてんのか!?」
「どうだかな……」
 早夜の真意が分からなかった。自分は妹ではなく悪魔だから、もう自分には用がないということだろうか。
 早夜は、どこに行ってしまったのだろうか。
「おいおいしっかりしてくれよ兄弟。そんなんじゃ俺の早夜ちゃんを任せておくわけにはいかねえな」
「誰がお前のだ! 第一、俺だって色々苦労してるんだよ。傍から見るのと近くから見るのじゃ大違いなんだよ、妹ってのは」
「まったくだ、近くで見るほうがよほどいいに決まってる。うなじとか腋の下とか足の付け根とかはぁはぁはぁはぁ……」
「お前のいう近くってのは物理的なことか!? あと、ここは教室だぞ」
 だが、レベルの高いクラスメートたちは、突然の奇言にも反応せず、黙々と昼食を取っていた。
 普段から変態ってのは少し便利かもしれないな、いや、やっぱり全然そんなことはないな。
 一応突っ込みの二本指を見舞うと、水漏れの水道管のようにコーヒーを噴き出し始めた。
 そうだ、近くで見るのじゃ、全然違う。
「ほう、じゃあお前にとっての早夜ちゃんって何だったんだ?」
「まず、我侭だ。筋金入りのな。それでもって人をおちょくって遊ぼうとする。で、自分に都合が悪くなって責められると泣いたり逃げ出したりする」
 考えてみれば、本当にそのパターンだ。
「完璧じゃねえか」
 こいつに話すべきではなかった。

132 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 02:06:04 ID:4vp3EQy10

 毎度ながら呆れてしまう。
 例え、『人を虫けらのように扱ってくる』と、言ったところで、寸分違わぬセリフを吐きそうだった。
「わかってねえな当夜、お前はちっともわかってねえ」
 ニヒルな笑いを浮かべた孝之が、指を振って舌を鳴らした。
 正直、分かりたくもないというのが本音だ。
「そんなんだから、お前は未だに童貞なんだよ」
「関係あるかっ! っていうかここ教室! お願いですからやめてください」
 クラスメート(特に女子)の視線が気になる。くそったれ。
 当夜の狼狽など気にもとめぬ様子で、孝之が指を突きつける。
「いいか、よく聞け。彼女は確かに我侭だ。だが、それがどうした? 男に我侭を言ってくれるというのは、男冥利に尽きるとは思わんのか?」
 そこら辺の女子の我侭を聞くときは、うざいとかなんとか言ってるくせに……。
「俺のように妹思いの兄だったらもう聞きまくるね。おちょくられそうだったら弄ばれるね。で、都合が悪くなって泣かれたらアタックチャンスだね」
「勝手に得点二倍にするな。そしてお前に妹はいないはすだが、どこの国の妹だ?」
 そういいつつも内心で当夜は苦笑する。
 こいつが早夜の兄だったら、なんてことなかったんじゃないかと。
 よくもそこまで尽くせるものだ。
 第一、自分は怖いと思う。
 そこまで人を手玉に取れる妹だから、その気持ちは本心なのだろうかと疑ってしまうのだ。
 そうか。
 そこまで考えて、当夜は気付いた。
 妹だからというだけじゃない。
 だから、今まで早夜のことを好きになれなかった。
 いや。
 好きだと言えなかったのだと。
「大体な」
 孝之がひねくれたような顔をする。
「昔のお前は早夜ちゃんに色々してあげたくせに、今はさっぱりだろ。聞いたぞ、例のプールに行ったとき、何で彼女が泳ぎがうまくなったのかを」
「え……?」
 孝之が何を言おうとしたのか、当夜はすぐに分からなかった。

133 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 02:14:12 ID:4vp3EQy10

 放課後、由香利が入院している最寄の病院へ真っ直ぐ向かった。
 あの指宿というかいう迷惑女も、どうでもいいといえばどうでも良かったが、一応山は乗り切ったそうだった。
 そして、受付で場所を教えてもらい、由香利の病室に入ろうとすると、黒い薄手のコートを着た小柄な少女が、慌てた様子で当夜の脇をすり抜けていった。
「……?」
 帽子とサングラス、そして背中に大型のバッグまで装備していたその姿は不審極まりなかったが、まさかこんな田舎病院にヒットマンがくることもないだろう。
 今は無視して部屋に入ると、ベッドで半身を起こしていた由香利が、笑顔で迎えてくれた。
「やっほー当夜君元気してた? 調子はどう?」
「それは俺のセリフだ」
 昨日は死ぬかと思っていたが、こうして目の前にしてしまえば、肩透かしとしか言いようがなかった。
 この分なら心配はなさそうだと胸を撫で下ろしていると、由香利がすっと手のひらを伸ばしてきた。
 何事かと思うと……、そうか、しまった。
「すまん。見舞いは忘れた。買ってくる」
 リターンしようとする当夜の首根っこをつかむ動きで、由香利はそれを引き止めた。 
「いいよいいよ冗談だよ。どうせ明日には退院予定だしさ。それに、早夜ちゃんにケーキもらったから」
「来たのか……!? あいつ」
「うん。ついさっきまで長話してたよ」
 入れ違いになった不審人物をを思い出す。あれか。
 翼を隠す為にバッグまで背負うとは……。
 一瞬すぐに追おうとしたが、足がついていかず立ち止まった。

134 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 02:15:21 ID:4vp3EQy10

 やめた。どうせ話は無理そうだし、今は由香利の見舞いに来たのだ。
「はあ。君たちも病人に対する心構えがなってないよね」
「む、確かに見舞いの品は忘れたが――」
 違う違う。と、由香利は当夜の言葉を遮る。
「なんで失恋した私の目の前でそういう素振りをまた見せるかなぁ。当夜君、度を過ぎると鈍感も罪だよ?」
 やはり、早夜のことを気にしている顔を見せてしまっていたらしい。
「ごめん」
 素直に謝って、そして、病状を悪化させるつもりはなかったが、聞きたい事を聞くことにした。
「あいつ、何か言ってたか?」
 少し呆れたように溜息をしつつも、由香利は苦笑して話してくれた。
「当夜君は優しい人だけどちょっと臆病なんだよね。早夜ちゃんと似てるよ、そういうとこ」
「あいつが、臆病?」
 同級生の男たちを手玉にとり、おだてもすかしも使い分ける女狐が臆病だって。
「うん。早夜ちゃんはね。自分の弱みを見せるのが嫌いなんだと思う。弱さを見られることが、嫌われることとイコールだと思い込んでるんだね。当夜君も知ってるでしょ、あの噂」
 それは、ここ数日指宿が暗躍して広めようとした例のものだろう。
 だが、あれはお互いに気にしてないということで、解決したはずだ。
 そう言うと、由香利は本日二度目の溜息で応じた。
「あのさあ。それって当夜君だけだったんじゃないかな」
「何がだ?」
「当夜君が思ってる以上に、早夜ちゃんは噂のこと気にしてたよ。当夜君はもうその噂を知っていて、早夜ちゃんのことが分かってるから気にしてなかったかも知れないけど、早夜ちゃんはそうじゃなかったんだよ」
 どうして、そんなこと――いや、確かに面と向かって言ってはない。
 早夜がそんなこと気にするタマじゃないと思っていたからだ。
 だけど。

135 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 02:20:17 ID:4vp3EQy10

「あの日、指宿って子になんて言われたか、さっき聞き出したよ。『あんたのお兄さんに言ってあんたの過去をバラしてあげたわ。そうしたら、どんな顔したと思う?』って」
 当夜は動じた様子は見せていなかったはずだが、早夜を悔しがらせる為に嘘を吐いたのだろう。
「うん。そうだね、当夜君はたぶんそんなに気にしてないよ。でもね、早夜ちゃんはあの時のことを気にしてた。
 だから、例の男の子ともデートなんて一度も行かなかったって言ってた。学校の中だけの付き合いだったって。
 当夜君が、その男子を好きになれと言って、翌日指宿さんに八つ当たりを聞いた時、どう思ったのかな?」
 加奈子ちゃんの話では、早夜は、珍しく人前で泣いていたという。
 指宿が早夜の過去を当夜に告げ口したせいで、それで、当夜に嫌われたと思い込んでしまったのだ。
 謎は解けた。
 でも、それだけじゃ、昨日の夜のことは説明がつかない。
「分かったのに、追わなくていいの?」
 本当は追いかけたい。それでも。
 早夜の本当の気持ちを全く分かってやれなかった。
 早夜が自分の妹を殺した悪魔だと言った。
 自分にその資格があるのか、分からなかった。
「さっきね。早夜ちゃん。おかしなこと言ってた。私が怪我したのは自分のせいかも知れないから、ごめんなさいって」
「…………」
「当夜君はどう思う? 早夜ちゃんのせいで、そうなったと思う?」
 そうかもしれない。早夜はもう、悪魔になって自分を見放して行ったのかもしれない。
 でも。

136 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 02:28:50 ID:4vp3EQy10

「そんなわけないだろ」
 無意識に当夜の口から出た言葉は、否定だった。
「あいつはそんなことできるヤツじゃない」
 そう言えば、今までの全てが偶然のような気がしてきた。
 なんでそう言ってやれなかったんだ。早夜が自分の力で苦しんでることを、どうして信じてやれなかったんだ。
 あの沙紅とかいう悪魔に脅かされて、加奈子に不幸な冗談を言われたくらいで、本当は恐ろしかった。
 もしかしたら、早夜が周囲を不幸にしてしまうのではないのかと。
 だけど、そんなわけない。
 だってあいつは、自分がやってしまったかわからないような罪ですら、気にして由香利を見舞いに来ていた。
 そんなものが悪魔と呼ばれていいわけがない。
 だから、探さなくちゃいけない。
 自分なんかのせいで、もう早夜が苦しまないように。
「じゃあ、邪魔したな」
「うん。早く行ってあげて。あの子は、私にとっても可愛い妹だから」
 当夜は、小走りで病院を出た。
 外は小雨が降り始めたところだった。

137 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 02:36:34 ID:4vp3EQy10

 昨日までは夏の名残があった町も、雨が降っただけで冬を迎えたような寒さだった。
 カッコつけてないで傘を取ってくればよかった。
 当夜が後悔し始めたのは、ずぶ濡れのままあちこち駆けずり回って、三時間後に帰宅してからだった。
 学校、商店街、喫茶店。思いつく場所は全て探した。
 だが、早夜は一向に見つからない。
 裏をかいて家に戻ってきているかもしれない。
 そう思って一度家に戻ってきたものの、中身は朝と同じがらんどうだった。
 熱いシャワーを浴びて、もう一度出かける準備をする。
 タオルで頭を拭いていると、居間から電話の音が聞こえてきた。
 慌てて出ると、母親からだった。
 最初に溜息をついたことを怒られると、なにやら妙なことを言ってきた。
「うん。明日には戻れると思うけど。あと、母さん方の親戚の方で、離婚した人が死んじゃってねえ。うちでその子を引き取ることになるかも」
 おいおいおいおい。
 今は親父も病気でそれどころじゃないってのに、何を言い出すんだマイマザーは。そんなのほっとけよ。
 とはいっても、自宅にもうローンもほとんど残ってない当夜の核家族が、さりげなく裕福であることは事実だ。
 親父も山は越えたことだし、うちの両親は基本的にお人好しだ。
 それにしても、当夜はその親戚の名前を思い出せないほどに知らない。
 本当にそんなのいたのか。
 少し先のことになるかもしれないし、うちで預かると決まったわけでもないとのことだったので、当夜は適当に返事をして受話器を置こうとした。
 おっと。
 最後に、聞こうと思っていたことがあった。

138 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 02:44:04 ID:4vp3EQy10

「なあお袋」
「何よ?」
「早夜は、本当にうちの子だよな?」
「あんた、早夜に何かしたの? 最近お母さん新聞で読んだんだけどある仲のいい兄妹が……」
「ごめん、何か十円玉が切れそうだ」
 なんか意外な方向に発展しそうだったので切った。
 母親からもそんな目で見られていたのがちょっとショックというかサプライズだったが、今はそれどころではない。
 出かける前に、ひょっとしたら一旦戻って来たかもしれないと、早夜の部屋に入ってみた。
 ぱちんと部屋の明かりをつけると、やはり戻ってきていないらしく、アルバムや作文帳がバラ撒かれたままだった。
 昨晩の言葉が耳に残っている。
『あたしは、お兄ちゃんの妹じゃないってこと』
 それは、本当に分からない。
『ねえお兄ちゃん。あたしが小さい頃、海で溺れかけたことがあるの覚えてる?』
 ただ、昼に孝之から聞いた話では、奇妙な矛盾があった。
『それなのに、あたしが今水泳部までやってるなんて、何か妙だと思わない?』
 さりげなく一冊の作文帳を開いてみる。
 プールに行ったとき、早夜から聞いた話では。
 もしかして、と思う。
 ぺらぺらとページをめくり、ついにその部分を発見した。
 子供にしては丁寧に書かれたその作文のタイトルは、『夏休みの思い出』だった。


『わたしは去年、海におぼれました。そのせいで、しばらく水に入るのが、ずっとこわかったです。
 おふろにすら、さいしょは入れませんでした。

 プールの時間におよげなくてこまっているわたしに、もうおぼれないようにと、お兄ちゃんがおよぎを教えてくれました。
 さいしょはいやでいやでしょうがなかったけれど、おれがぜったいに助けてやると言ってくれたので少しずつ、れんしゅうできました。
 へたくそなわたしにつきあって、毎日れんしゅうしました。
 夏休みがおわるころに、わたしはおよげるようになりました。今は水えいが好きです。
 そして、そんなやさしいお兄ちゃんが、わたしは、大好きです。これが、わたしの今年の夏休みの思い出です。』

139 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 02:53:31 ID:4vp3EQy10

 ノートを閉じた。

 そうだ。そうだった。
 なんで忘れてたんだ。
 なんで気付かなかったんだ。
 なんで、偽者の早夜なんてしょうもない嘘を見抜けなかったんだ。
 理由は、ちゃんとあったじゃないか。早夜が泳ぐのが好きな理由が。
 自分の妹を殺した悪魔だから、探しにいけないなんて。自分は必要ないだなんて。
 大バカ野郎もいいとこだ。
 早夜は、自分がこのまま傍にいたんじゃ、迷惑になると思ってた。
 そして、普通にそう言ったんじゃ、当夜が追いかけてくることも予想してたのだ。
 だから、あんな嘘を吐いたのだ。
 自分が災厄を呼ぶ存在になって、一番辛いのは早夜なのに。

 完璧じゃねえか。と孝之は言った。

140 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 03:02:14 ID:4vp3EQy10

 筋金入りの我侭で、それでもって人をおちょくって遊ぼうとする。
 自分に都合が悪くなって責められると泣いたり逃げ出したりする。

 人形がなくなったとき。
 火災のとき。
 祭りのとき。

 我侭で、人を手玉にとろうとするのは、自分の弱みを見せたくないからだ。

 泣いて逃げ出してしまうのは、責められるのが耐えられないほど弱いからだ。

 待っているのは、自分が本当に必要とされているか、自分に自信が持てないからだ。

 強がりで、頭が回って。でも、とても臆病で、優しい妹だ。
 
 早夜を迎えに行かなくちゃいけない。

 なぜなら。

 不器用な妹を家に連れて帰るのは、我がままを聞いてやれる、妹思いの兄の勤めだからだ。


 当夜が居間に下りたとき、もう一度電話が鳴る。液晶に浮かんだ着信の相手は、加奈子だった。

141 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 03:09:09 ID:4vp3EQy10

 真っ暗な並木道を失踪する。
 運動不足と三時間のロードワークがたたって速度はでないが、休んでなどいられない。
 夜九時過ぎ、学校にはもうほとんど明かりは残っていない。
 その学校の立ち入り禁止の屋上に早夜はいるのだと、加奈子は教えてくれた。
「私は、早夜ちゃんを裏切ることになります。でも……」
 聞いたときは耳を疑った。
「早夜ちゃんが死のうとするのを、黙って見てることなんかできない……」
 早夜が沙紅から聞いた話では、死んでも、悪魔の存在は無に帰して、その記憶は残らないとのことだった。
 全てが丸く収まる方法、それを自分ひとりで行うには、悪運が邪魔して困難だ。
 だから、沙紅がそれを協力すると。
 時間は、人気がなくなった頃に。
 雲が晴れて、星が空に瞬きはじめている。
 当夜は動悸する心臓を押さえた時、閉じられた校門が見えた。
 強引によじ登って突き進む。校舎の裏に回りこむと、コンクリートの地面の上に沙紅が、屋上の上に早夜が立っていた。
「お兄ちゃん……」
 ぜいぜいと息を切らす当夜を、早夜は不思議そうな顔で見下ろしていた。
「はぁはぁ……。間に、あったな。帰るぞ……早夜……」
 当夜本人でも、うまくそう言えたか自信がないほど枯れた声だった。

142 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 03:14:08 ID:4vp3EQy10

「どうして来たの?」
 怒っているのではなく、辛そうな声で早夜が言った。
「何度も同じこと聞くなよ」
 上にいる早夜には、大声じゃないと届かない。
 深呼吸して、当夜は声を張り上げた。
「俺がお前を迎えに行くのに、理由なんかないだろ?」
「……っ!」
 少し表情を崩して、それでも負けずに早夜が返す。
「妹じゃないって言ったのに、それでもそんなこと言うの?」
「ああ、妹じゃなくても言うぞ。俺はお前が好きだからな」
「え……」
 その時の早夜の顔は、傑作だったと思う。ハトが豆鉄砲を食らったような。そんな似合わない顔だった。
「聞こえなかったか? ならもう一度言うぞ。好きだ、早夜」
「それは……」
 震える声で、
「兄妹として、でしょ?」
「妹としてでも好きだ。女の子としてでも好きだ。人としても好きだ」
 少しの間を置いて、早夜が屋上の錆びた手すりから身を乗り出す。

143 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 03:29:12 ID:4vp3EQy10

「悪魔でも……? こんな羽根とか角とか生えてても?」
「コスプレの手間が省ける。第一、そんなものは脳内変換で変幻自在だ。男には無限の想像力があることを忘れるな」
「あたし、我侭だよ。お兄ちゃんにいっつも迷惑かけてるよ……?」
「この前ネットの性格診断やったら『あなたはマゾです』ってでたからOKだ」
「一ヶ月前、お兄ちゃんのコーヒーカップ割っちゃったよ……?」
「ちょっと意表を突かれたがまあ許容範囲内だ。……っていうかやっぱあれお前の仕業かコノヤロウ」
「それに、妹だよ。ホントは血が繋がってるんだよ……」
「大丈夫だ。最近近親相姦の規制も緩和されたしな。まるで問題がない」
「お兄ちゃん、それ一部の業界だけ……」
 早夜の突っ込みを無視して、言う。
「分からないならもう一度言うぞ。妹でも、悪魔でもいい。俺が一番好きな女の子の名前は、月橋早夜だ!」
 言ってやった。
 取り返しがつかないほどに言ってやった。
 隣で沙紅が物凄い複雑な顔でこっちを見ている。
 喜びとも、悲しみとも、呆れともつかない表情で。
 沙紅に気を取られていると、上からぽたりと雨が降ってきた。
 雨ではない。空には星が広がっていた。
 それは、すぐに分かった。
「なんで、泣くんだ。そんなにショックだったか?」
「……かないでよ……そんなこと……。嬉しいからに……ってるよ……」
 小さな嗚咽の間に、途切れ途切れに来る答え。
 それに満足すると、当夜は最後の一言を伝えた。
「帰ろう、早夜」
「……うん」
 きしり。
 早夜が涙を拭いた瞬間、体重をかけていた屋上の手すりが、あまりにもつまらない音を立てて折れた。
「あ……」
 考えるまでもなく、当夜はほんの数メートル先に身を投げ出していた。
 直後、鈍い音が、その場に響いた。

144 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 03:47:01 ID:4vp3EQy10

 体がバラバラなんたんじゃないかと思ったが、不思議なことに痛みはなかった。
 その代わり、体から何か大切なものが抜けていく、空虚な感覚だけがあった。
「嘘だよ……。しっかりして、すぐ救急車呼ぶから」
 ああ、しまった。
 当夜も早夜も携帯を忘れていたのだ。
 泣きながら、うろたえる早夜の顔が、次第に霞んでゆく。
「沙紅さん、見てないで助けてよ! あたしが祈っても全然効果ないんだよ!」
「あたしが死んでまでその子を助けたところで、またあなたが殺すだけよ。無駄死にはしたくないわ」
 もう、よく何か言っているのか聞こえない。
「嫌だよ……。こんな終わり方嫌だよ……!」
「じゃあ」
 沙紅の声が聞こえる。
「あなたがやりなさい。思い人の為とは言えど、善行を起こそうとすれば、あなたは力を失って死ぬけどね」

145 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 03:48:55 ID:4vp3EQy10

「……やめろ、早夜」
 そういったつもりだが、当夜の口から放たれはしなかった。
 ただ、頭を抱きかかえられる感触がした。
 早夜の顔が近づいた。
 そっと触れるだけの、淡い口づけ。あの日の契約と同じだった。
「よかった……」
 倒れた当夜は空を見上げている。星空に、黒い羽根が飛んでいた。
「うまく、いったのかな……」
 やめるんだ、早夜。
 背中の翼が朽ちるようにして消えてゆく。角が砕け落ちた。
 契約破棄だ。
「思い人が消えれば、力をコントロールできる。ギリギリ、成功したみたいね」
 沙紅の言葉が、悔しい。
 何も当夜が死ぬ間際だからって、そんなこと出来なくていいのに。
 文句を言おうと思ったとき、視界が黒に染まった。
 消えゆく意識のなか、早夜の最後の言葉は、聞き取れなかった。
「あたしも、大好きだよ」

 羽根が散り終わると同時に、早夜の姿は跡形もなく消えた。
 救急車のサイレンが近づいてくる音が、身動きできぬ当夜の耳に聞こえた。
 一体誰が呼んだのだろうと、頭の片隅で思った。


 第七話 END

146 :名無しさん@初回限定 :2006/09/23(土) 14:32:38 ID:DsYE4n5h0

>>目からビーム◆A/myMazZ7Yさん
当夜と早夜が幸せになる事を祈りつつ,
つ【 気になった点を少々 】
>>128
>昨日作った微妙あ味の雑炊
「微妙な味」
>まさか米ごと蒸発したわけではあるまい。。
「。」?
>>131
>カーテンで覆っいて
「カーテンで覆っていて」?
>>133
>不審人物をを思い出す
「不審人物を思い出す」
>>140
>我侭
>我がまま
意図的に使い分けているのでしょうか?
>>141
>真っ暗な並木道を失踪する
「疾走」(;^ω^)

147 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/23(土) 20:12:57 ID:4vp3EQy10

 うーむ。あれだけの大言をのたまっておいて、舌の根の乾かぬうちにこの体たらく。
 私の目がどうかしているのか、コピペで切り貼りしてるときにちょくちょくずれてしまうのか。
 とりあえず今からパソコンの電源コードで首を吊って、
 的確な指摘をしてくださった146さん。
 その他もしかしたらまだ見てくださってる方にお詫びしたいと思います。

 ……ちょっと意識が遠くなってきました。
 最後のお話は既に送信プログラムで予約してあるので、私が死んでもなんら問題はないです。
 では、最終話 小悪魔な妹 にて。

148 :名無しさん@初回限定 :2006/09/23(土) 20:23:53 ID:/GkFJkqx0

お〜い,目からビーム◆A/myMazZ7Yさん
次回作!次回作!
あと,もしかして文章作成の際にエディター使ってらっしゃいます?

149 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/24(日) 00:53:37 ID:MFtm4A+E0

一応「お題」に絡めてはみましたが、九割九分は私の好き勝手ですw

150 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/24(日) 00:53:54 ID:MFtm4A+E0

「いい? ちゃんと見ててよ兄さん?」
 「くどいようだが、ほんとぉ〜に制御できるようになったんだな?」
 「任せてちょうだいっ」と胴衣姿の妹、リューが年相応に育った胸を張りな
がら自信満々に答える「難度Cなんて楽勝なんだからっ!」
 「そう言ってもなぁ……」
 その難度Cの術の取得免除である風系魔術師資格をリューが獲得したのは『
ほんの』三週間ほど前であり、最初に選んだ『雷撃』を扱えるようになったの
に至っては僅か三日前である。アカデミーの先輩であり、系統こそ違えど同じ
魔法使いの修行を行っている兄のセイは気が気でたまらない。
 「兄さんだって、難度Cの魔法を三つも使えるじゃない。その兄さんの時よ
り韻数論も魔道物理学も点数が高い私が二つ使えないわけがないでしょ?」
 「……その分お前、棍術が全然駄目だろ……」
 リューは所謂「机の虫」タイプで、生まれつき運動神経に恵まれなかったと
いう欠点と相まって戦術魔法習得志望者の必須科目である棍術(選択制の武術
教科の一つ)は常に赤点ギリギリである。ちなみセイは選択した長剣で同期の
中でも中堅級の腕前を持っている。
 「それに、そもそも魔法科の施設外での魔法の使用は………」
 「別に物理攻撃系じゃなきゃ危険も何もないでしょ!」と少々機嫌を損ねて
しまったリューの目が細くなる「ちょっと試して、兄さんをビックリさせたい
だけなんだから! ちょびっとだけなのっ!」
 「……ちょっとだけ、ね。」

151 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/24(日) 00:54:38 ID:MFtm4A+E0

 「じゃあ、いくわよ?」
 リューが目を閉じ、口の中で呪文の構築を始めると周囲の空気がマナの振動
と共に動き始める。足下の雑草を揺らし砂塵を持ち上げ小さな渦巻きが彼女の
体を包み込んでゆく様子が、少し離れた場所で見守るセイにもハッキリと感じ
ることが出来る。
「『飛翔』か………」
 リューも今年で一七歳。寮での規則正しい生活に加えて魔法使いになるため
の鍛錬の日々で無駄なくスラリと成長した姿は身内贔屓を差し引いても立派な
物だとセイは常々思っていた。そして魔法を発動させる時に見せる真面目で凜
とした横顔は既に大人のそれである。
 「!!」
 ぶわっとリューを包む風の勢いが一気に増し、リボンで結った長い髪を旗の
ように舞い踊らす。風の唸り声が聞こえてきそうなほどだ。
 「兄さん」完成された術の中、開いた漆黒の瞳は言っての曇りもなく頭上の
青空を見上げて「いくわよっ!」
 「お………!」
 それは『飛び立つ』と言うより『浮き上がる』と言った方が良い柔らかく軽
やかな離陸だった。全身を包む風の精霊に導かれるようにフワリと大地から離
れるリューのつま先。鳥の羽ばたきのような力強さではなく綿毛が浮き上がる
ような自然な浮遊。意外と思えるのこと自体が意外だと思えるほど、彼女の体
は自然に寮の二階辺りの高さにまで舞い上がった。

152 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/24(日) 00:54:56 ID:MFtm4A+E0

 「えへへ、どんなもんだいっ♪」
 空中で改めて胸を張ってみせるリュー。体を包む風の結界に服を髪を揺らし
ながらも、彼女は殆ど完璧に術を制御してホバリングしてみせる。
 「……凄いよ……」
 それ以外の言葉が出ないセイ。
 「でしょでしょ?」ご機嫌である「でも、この程度で感心してたら駄目なん
だからね?」
 言って再び引き締まった顔になるリュー。精神を集中して頭の中のイメージ
を術と同調させ制御、具現化させる準備段階である。
 「いや、もう充分に見せて貰ったと………」
 「それじゃあ……ゴーッ!!」
 続けて『飛翔』本来の用途である高速飛行。気合いと共に細い体が矢のよう
に一気に加速、真っ直ぐに上昇してゆく。
 「……って、聞けよ!!」
 「いけいけいけぇ〜〜〜〜っ!」
 まるで水中を泳ぐ魚。高速で螺旋を円を描きつつ、リューは風と一緒に自由
自在に空を飛び回る。
 「あはははは、あははははははは♪」
 悦に入ってる、というよりは飛ぶことそのものが楽しそうに笑いながら青空
で舞い踊り馬よりも鳥よりも速く天を駈け妹。その姿を目を細めて見守るセイ
の視界の端に、不意に異物体が侵入してきた。
 「まだまだぁ〜! そぉ〜れグルグルグルぅ〜!」

153 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/24(日) 00:55:13 ID:MFtm4A+E0

「お、おいリュー!」
 彼女にとって不運だったのは、嬉しさの余りに周囲への注意が疎かになって
しまう己の未熟さだけではなかった。何気無しに寮の上空へと侵入してきた新
たなる飛行物体。朝食の狩に出向いてきた大王烏は地上の獲物を探すことに集
中しすぎた所為で、前方で曲芸飛行を披露している異生物の発見が僅か数秒間
だけ遅れてしまったのだ。
 「って、えぇ〜〜〜〜〜〜っ!?」
 文字通りの手遅れ。次のループを決めようと首を巡らしたリューの視界に飛
び込んできたのは彼女自身の身長ほどあろうかという巨大な漆黒の翼をはため
かせ目を見開き、もはや間に合わない軌道修正を行おうとしながら真っ直ぐに
突っ込んでくる巨大な猛禽類の姿だった。普段なら見慣れていたはずの大王烏
も、飛行中の翼の大きさと予想外の接近遭遇で飛竜(こちらも書物の挿絵だけ
で実物を見たことは無いのだが)並の大きさに見えてしまい、更にパニックを
増長させてしまう。
 「下降するんだ! おいリュー、下に………」
 「ひぃ〜〜〜えぇ〜〜〜〜〜〜〜!!」
 逃げなきゃ、という単純にして無計画な原始的回避手段が頭の中いっぱいに
広がり思考回路を埋め尽くした瞬間に、術の制御が崩壊した。方角も速度も設
定されないまま「前」に向かって急加速した彼女の体は、安定した飛行を維持
するための姿勢を失いジタバタと暴れながら、さながら竜巻に翻弄される木の
葉のように支離滅裂な軌跡を描き………
 「っきゃーーーーーーーーーーーーーーーっ!」
 そのまま寮の三階(上級生達の部屋)へ。数日前に寮生全員で磨いたばかり
の窓ガラスを粉々に粉砕しながら盛大な音と共に飛び込んで、消えた。

154 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/24(日) 01:08:11 ID:MFtm4A+E0

こうなってくる(?)とSF系も書きたくなってくる今日この頃です>挨拶

とは言っても所謂「すぺおぺ」は読むのが好きでも描くのは苦手なので、
悩んだ挙げ句にハード〜ガジェットの中間みたいな実に半端なモノしか出来上がらない訳ですが(苦笑


>目からビーム◆A/myMazZ7Yさん
いよいよ次回で完結ですね。
ストーリィが、どのように収束してゆくのかが非常に楽しみです。
あと脇役(?)達も、しっかりとした個性が与えられているので横の広がりも楽しそうw

あ、あと「キノの旅」を(中古で、ですがw)購入して拝読させていただきました。
表面的な体裁はSF風の味付けですが、中身はファンタジ−を通り越してお伽噺だと感じました。
続巻も、こんな感じで進むのでしょうか?

155 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/24(日) 02:31:58 ID:MFtm4A+E0

>ハル氏

ちょほいとググってみると………集英社ですね。
私自身、昔から早川とか創元推理とかの海外系がメインなので馴染みがない
出版社だったりしますが、どんな感じでしょうか?
(↑答えるのが難しい聞き方ですなw)

156 :Haru@prin ◆FrmL4VHwE6 :2006/09/25(月) 21:32:30 ID:65k4c3Mf0

>>突発屋氏
そうですね…よくある恋愛小説ですけども、読みやすく、
それでいて深みがあって、何か語りかけてくるものがあります。
実際に読んで頂ければ分かると思いますけども。
(どう答えれば良いものやらとw…語れないこともないのですが
ネタバレになると思いますのでやめておきます。)

157 :名無しさん@初回限定 :2006/09/28(木) 10:16:50 ID:9cnuKVk50

だからネタも書かないくせに出てくんなと何回言われたよお前…

158 :名無しさん@初回限定 :2006/09/28(木) 15:31:11 ID:TUnzU0Za0

>>156
ネタかかねぇならコテつけてでてくんな

159 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/29(金) 18:09:14 ID:RCIy8lxo0

とりあえず、何のレスポンスもないので保守代わりに続きを投下

160 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/29(金) 18:09:50 ID:RCIy8lxo0

 それでもューは完全にツキに見放されたようではなかった。なぜなら飛び込
んだ室内に家具が殆ど無かったお陰で、彼女は全身の打撲と数カ所の骨折だけ
で済んだのだから。
 「ハッキリ言って、とても迷惑してるんだけど?」
 だが早朝から窓を粉砕して飛び込まれた方は、当然ながら悠長になど構えて
いられるはずもない。内心の沸騰具合を匂わすように押し殺した低い声で呟く
のは、リューが半壊させた部屋の主である乙女のマヤ・ハズキ。セイと同い年
の『準聖戦士』資格を持つ彼女の神聖魔法の癒しでリューの傷は急速に治りつ
つある。
 「ご、ごめんなさい……」
 とは言っても肉体そのものが受けたダメージはそう簡単には回復してくれな
いし、復元された組織が完全に結合するのにも時間が必要だ。傷口の保護と骨
折箇所の固定のために包帯でぐるぐる巻きにされたリューは、セイとマヤの二
人に両側から支えて貰うようにしながら階下の自分の部屋まで戻り、いまは大
人しく床に収まっている。
 「いくらアカデミーの敷地内だからって、魔法科区域以外での術の無断使用
は禁止されていることくらいは知ってるでしょう? アカデミーに在籍してい
る以上、最低限のルールは守って貰わないと困るの。集団行動の規律も理解出
来ない人には魔法を使う資格なんてないわ。」
 「う、うぅぅ………」
 武家の血の所為か、神官としての振るまいか、はたまた寮長としての責任感
のなせる技か、マヤの言葉には情け容赦というものがない。
 (っていうか、もしかしなくってもお部屋をメチャクチャにされて怒ってる
んだろうなぁ。)
 などと明らかに反省が足りないリューは頭の中で溜息をついた。

161 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/29(金) 18:10:20 ID:RCIy8lxo0

 「ほんとうに聞いているのかしら、リュー!?」
 「は、はひっ!」
 「常々思ってたんだけど、あなたにはアカデミー在学生が守るべき名誉と模
範に対する自覚がものが少し足らないのではなくて? 遅刻こそないものの時
間にはルーズだし規則は守らないし、魔法の『試し打ち』で物を壊したのだっ
てこれが初めてじゃないでしょう?」
 「えっと、それは、なんてゆーか………」
 規律の申し子とも噂されるマヤは、その内面が顔立ちに現れているのか全体
的に鋭利で引き締まった第一印象を人に与えるタイプ。なまじ整った容姿と鍛
錬で鍛えられたスラリとした体型、更に無駄な装飾を一切施していないシンプ
ルで地味なファッションセンスの彼女が歩く姿は神官というよりは宮中の軍人
である。
 「たまたま今回は自分の怪我だけで済んだけど、一つ間違えば他の人にも大
怪我をさせたっておかしくないのよ? どうして魔法の使用が厳しく制限され
て魔法使いが資格称号性なのか、ちゃんと教わったでしょうに。」
 「………はひ……」
 そんなマヤに怒った顔で、しかも頭上から畳み込まれては萎縮するしかない
リューだが、そもそも全てが身から出た錆なのでセイのフォローもない。とい
うかフォローのしようがない。
 「しかも、あなたの専攻は戦術魔法だったわよね。知識がない人にとって戦
術魔法は凶器以外の何者でもないって事も、もう一度勉強し直した方が良いっ
て事なのかしら? これ以上被害を拡大させる前に?」
 「うぅぅ……」
 出来ることなら今すぐに床に穴を掘って逃げ込みたい気分だが、今の有様で
はベッドから起きあがることさえままならないリューは『強弓』よりも先に『
透明』を覚えた方が良かったかなと思ってしまったりしている。
 「とにかく!」とマヤの声色が一オクターブ高くなる「今度という今度は本
当の本当に心から反省して貰いますからね!」

162 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/29(金) 18:10:41 ID:RCIy8lxo0

 「あなたもあなたよ? どうして止めなかったのよ?」
 こうして半日の静養と、壊した部屋の後片づけと、罰としての一週間のトイ
レ掃除当番をリューに押し付けた後、セイとマヤは普段と同じように一日の勉
学に向かうこととなったが、そこで出てくる話題は当然ながら連帯責任につい
ての説教である。
 「……面目ない……」
 「まぁ今回は私以外の誰にも迷惑がかからなかったし目撃者もいないみたい
だから私達だけで片付けて誤魔化せるとは思うけど、こんな事が先生達の耳に
入ったら兄妹揃って退学モノよ、あなた達?」
 国立の人材養成機関である『アカデミー』は義務教育施設ではない。幾つか
の補助制度も用意されているとは言え、本質的には適正試験をパスした者だけ
が有料で知識と技術を習得する場であり庶民には少々敷居が高い施設といわざ
るを得ない。実際、生徒の半数以上は『箔を付ける』為に親が子供を入学させ
た裕福層以上の出身者であり、セイとリューの親も大商人お抱えの傭兵、マヤ
達『武家』は実質的な貴族階級である。そしてアカデミーから追放されるなど
という大失態は当の子供達のみならず家名にも致命的な打撃を与えかねない事
態であり、そのまま勘当というケースすらあったりもする。
 「本当に、申し訳ない。」
 憮然とした表情で隣を歩くショートヘアのマヤ。自分よりも頭半分ほど背が
低い彼女が事を内々にしようと判断したのはセイ達を気遣っているだけではな
く、自身に及ぼす影響も考えてのことだろうとセイは感じていた。根っからの
優等生気質(或いは家への義務感?)の彼女としてはアカデミー側から自分の
寮長としての管理責任応力を疑われるような事は避けたいだろうし、他の寮長
達との力関係においても手痛いダメージになるのは間違いない。

163 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/29(金) 18:10:58 ID:RCIy8lxo0

 「本当に悪かったと思ってる? リューだけじゃなくって、あなた自身にも
責任があるって本当に思ってくれてるの?」
 「その……つもりだけど……」
 「だったら……」チラリ、と上目遣いの横目で睨んでくるマヤ「……今度の
対抗試合で頑張って名誉回復って言うのはどう?」
 「今度の試合? 寮対決の?」
 「ええ。」と不敵な笑みで流し目「武家って言うのは、あなた達が思ってる
程の贅沢じゃないのよ? お気に入りのテーブルセットと食器を粉々にしてく
れた代償と口止め料の合計が、その程度で済むなら良いでしょ?」
 「プラス治療費も……か?」
 「そういうこと。」
 小さく肩をすくめ笑ってみせるマヤの瞳には、もう先ほどのような邪気は欠
片も残っていない。時折見せる、年相応の表情がそこにある。人伝に聞いた噂
だが王家の分家筋にあたるマヤの実家は男児に恵まれておらず、その長女であ
るマヤには色々な意味で相当の期待と重圧がかけられているらしい。
 「それで済むなら……精一杯力させて貰うことにするよ。」
 規則を破ったのも部屋を壊したのもリューなのだが、彼女は同世代の中では
最大級レベルの攻撃魔法『雷撃』を扱うことが出来ても何度も放つ程の念力を
持つに至っていない。『飛翔』で剣の間合いのから常に逃げ回る能力はあって
も、その状態で相手を攻撃する手段は精々石を投げる程度。要するに集団戦の
中で魔法使いとしての戦力にはなりえても、一対一で武器を持つ敵を相手にす
るには『頭でっかち』過ぎるのだ。
 「結果さえ出してくれれば、とりあえず文句はないわ。ただ……」再び前を
向いたマヤは『武家の娘で寮長』に戻っていた「……最低限でも、壊した窓ガ
ラスは弁償して貰わないと困るけど。他の物だって代品を買いそろえなきゃい
けないんだから手伝ってよね?」

164 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/29(金) 18:11:15 ID:RCIy8lxo0

精製だけならともかく、綺麗に形を整えられ窓としての機能を持つだけのレ
ベルに磨かれたガラスは安価な買い物ではない。事故扱いでアカデミーに修復
費用を請求出来ないこともないが、そうなると事実関係を調査されるのは避け
られない。事態を内々で処理しようとすると、やはり当事者達が自前で負担し
て代品購入が一番となってしまうのだ。
 「直ぐ、っていうわけにはいかないが……」
 実家に泣きつくことも出来るが、そうなるとやはり事実関係を説明する必要
が生じてしまう。そもそもアルクやセイと違って家業の跡取りとしてはアテに
されていない女児のリューに求められていたのはアカデミー内で神学と共に教
養や立ち振る舞いを習い清楚で上品な女性になることであり、あわよくば伝を
使って上流階級に嫁入りというのが親の思惑。それが戦術魔法を習った上に制
御に失敗して施設にダメージを与えたのだと知られてしまった日には……
 (仕方がない。簡単な仕事でも探してみるか。)
 これも補助制度の一環だが、アカデミーでは修行中の生徒でも(比較的)簡
単に行える小遣い稼ぎを斡旋する制度もある。力仕事や触媒管理ほどに高度な
業務ではなくても、読み書きや算数を教えるといった仕事でも『アカデミー在
学』というお墨付きがあれば、それなりの報酬が期待出来る。この程度であれ
ばリューにでも修行の片手間で出来るだろう。
 「そこまで過剰な期待を押し付ける程血の色が薄い訳じゃないわ。どちらか
というと試合の方が切実なんだし………」
 とりあえずは雨風が防げれば良いから、と言葉を継ぐマヤ。
 「対抗試合………か。」
 魔法科の校舎前で別れ、神学修行の写経の為アカデミー内の教会区へ向かう
マヤの細い背中を見送りながら、セイは重い溜息を漏らした。

165 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/09/29(金) 18:20:11 ID:RCIy8lxo0

「はるのあしおと」始めました>挨拶

序盤から結構凝ってて驚いた反面「おいおい、まさか後半のCG少ないんじゃないだろうな?」
などと余計な心配してますw

あと「天使の卵」を読み終えたので「キノの旅」二巻に突入予定です。

>ハル氏
女性らしい繊細で瑞々しい作品ですね>注・女性蔑視発言ではありません。
ですが、これを純粋に楽しむには(私は)少し世間の垢に塗れすぎたみたいです。
十五年ほど前に早く読んでいれば評価は更にアップしたでしょうが………春妃さんがチョッチ……(汗

これが新人賞受賞作で続編があるという話なので、後日にそちらも読んでみますね?

166 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/30(土) 01:53:40 ID:4kBg5FvH0

 投下乙です。首を吊ってしまったのでパソコンに憑依するまでに時間がかかりました。
 レスができないのは、忙しくてメインのSSを書くのが途方もなく遅いからです。
 お許し下さい。
>148さん
 テキストエディタのみです。たぶん問題は私のコピペ具合にあります。
>突発屋氏
 全部そんな感じです。正直言って、普通の物語の参考にはあまりならないかも知れません。

 では。投下します。

167 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/30(土) 02:10:11 ID:4kBg5FvH0

 ロープに吊られた最愛の遺体。
 横にあった紙に書かれていたのは、『妹の力になってやってくれ』だった。
 兄を亡くした妹の言葉は、この町を守ってくれだった。
 それから、三度の悪魔との接触と、三度の悲劇。
 四度目が、目の前にあった。


「終わったわね……」
 一日の中で酷く寒い時間、宿直室の明かりで微かに目先が校舎の裏で、沙紅が呟いた。
 目の前には、雨に濡れた地面と、その上で折り重なるように倒れている当夜と早夜。そして、へし折れた細い鉄柵があった。
 それは、凄惨な事故現場というよりも、ただ二人が寝ているような、安堵すら覚える光景だった。
 その場で佇んでいると、十秒もしないうちに背後から足音が聞こえてきた。
「沙紅さん……」
 微かに白い息を小刻みに吐き出す加奈子は、この寒い時にも関わらず、薄着のままだった。
 振り返って、沙紅は苦笑し、
「わざわざ来るなんてね。釘を刺しに来たの? 大丈夫、これは私の望みでもあるんだから」
 再び前にいる二人を見つめる。
「悔いがあるとすれば、少し羨ましいわね。勝手に死なれてしまった身としては」
「たぶん、お兄さんは。沙紅さんを救いたかったんだと思います……そうじゃなかったら、置手紙なんて残さなかった」
 すうと息を吸って、加奈子が続ける。
「祖母の身代わりとして、言います。私は、あなたの罪を許します」 
 搾り出されるような声に、沙紅は一瞬きょとんとして、
「それはまた、意地の悪い送り出し方ね」
 くすりと笑って。沙紅は一歩を前に踏み出した。
 雲からそっと、月明かりが差し始めた。

168 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/30(土) 02:22:10 ID:4kBg5FvH0

『小悪魔な妹』


 最終話 小悪魔な妹


 早夜が消滅して二週間が経った。

 あの日、当夜は夜の校舎にノートを取りに出かけ、裏口から校舎に入ろうと窓を物色していて、落ちてきた鉄柵で頭をぶつけて倒れていたという、非常にバカげた事件になった。
 要するに、周囲の事情捻じ曲げられずフォローなし。
 当夜が連れて行かれた病院先で、あまり上手な言い訳を作れなかったことが、その最たる理由だが。
 早夜にもう一度会えるならば、もう少し体裁のいい誤魔化し方をしてほしかったと言ってやりたい。
 まあ、後追い自殺するほど殊勝な兄でもないので、それは当分先のことになるなと、当夜は思った。
 
 あれから一週間もしないうちに、指宿と由香利の二人は無事に退院し、由香利も元気に登校し始め、両親も完全に復調した。
 消えた早夜の存在といえば、学校、友人、家族の記憶からは切り取られてしまったようで、妹に関する話題は一切出てこない。
 由香利も、孝之すらが覚えておらず。
 加奈子ちゃんに至っては、当夜たちとの面識が消えている。
 最初はそれが無性にやるせなくて、苦しくて、しばらくしてその方が楽だと気付いた。
 誰も話題を出さなければ、その度に意識しなくて済むのだから。
 早夜の部屋は、空き部屋として今もそのままの状態で放置されている。
 わざわざ両親を突っついて、部屋の掃除を推奨する気はなかった。
 
 当夜にとって唯一救いがあるのだとすれば、現実感がないから、悲壮感もないということだけだ。
 寝ぼけた妹を頑張って起こさなくてもいいし、週に一度必ずシチューを食わなくてもいいし、時々財布の中身をひっくり返されもしない日常が帰ってきた。
 それでも、朝は早夜の部屋を一度は訪れてしまうし。
 両親が作るものとは違うシチューが食いたくなるし。
 財布の中が余ったりしてしまう。
 どうも、知らぬ間にすっかりが下僕根性が染み付いてしまっていたらしい。
 孝之風にいうならば、調教完成といったところか。
 そう思うたびに苦笑する日々が続いた。

169 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/30(土) 02:24:28 ID:4kBg5FvH0

 痛みを抱えても、時間は静かに流れる。
 気付けば、早夜の誕生日になっていたその日、両親は朝から出かけてしまっていた。
 久々に病院で検査を受けるついでに、誰かを迎えに行くとかなんとか言っていた。
 そういえば親戚とか養子がどうのと言っていた気がするが、何せ当夜の頭はそれどころではなかったので、耳から耳へ筒抜けだったようだ。
 正直、今はそんなことどうでも良かった。
 プレゼントは買ってあるので問題はない。
 そう思っていた日曜日の昼過ぎ、何気なく郵便ポストを開けると、自分宛に、切手のない一枚の手紙が届いていた。

170 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/30(土) 02:34:42 ID:4kBg5FvH0

 差出人の欄に書かれた『一ノ宮加奈子』の字を目にして、当夜は首を傾げた。
 今の当夜と加奈子は面識がないはずだ。
 だが、封筒の中の手紙を開いて、すぐに納得がいった。
『我が親愛なるお兄ちゃんへ』
 自分の存在が消えれば、誰とも認識されないで捨てられてしまう可能性がある。それを見越しての、早夜からの手紙だった。
『これをお兄ちゃんが読んでるということは、あたしは既にこの世にいないかも知れません』
 間違いなく、早夜の筆跡だった。
『こういう出だしを、一度やってみたかったので、ちょっと嬉しいです』
 余計なことは書かなくていい……。
『たぶんもう気付いたと思うけど、あれは嘘でした。どこからどこまでが嘘かというと……沙紅さんにでも聞いてください』
 最後の手紙なのに説明丸投げかよ……。
 もう知ってるからいいけどさ。
『あたしのことは忘れてください。まぁ、簡単に忘れられてもちょっと酷いと思うけどね』
 どっちなんだよ……。
『あと、お兄ちゃん。机の裏にエロ本を隠してあるけど気をつけてね。お母さんそろそろ気付きそうだよ』
 余計なお世話だどうもありがとう。
 っていうか何で知ってるんだよ。机の裏にあった本は妹モノのエロ本だよ畜生。
『最後に。今まで、迷惑ばっかりかけてごめん。誕生日、一緒に過ごしたかったなあ』
「それだけは、違う」
 口に出してしまっていた。
「違うんだよ……早夜」
 迷惑だなんて、そんなことは、本当は一度も思ったことはないんだ。
 ただ、好きだったから。
 バカだと思う。
 お互い、臆病で、遠慮して、相手も好きかどうか不安で。倫理に邪魔されて。最後の最後まで言えなかったのだ。
 今、目の前にくれば、すぐにでも抱きしめてやりたいほど好きなのに。
「誕生日か……」 
 手紙をしまうと、当夜は家を出た。

171 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/30(土) 02:36:30 ID:4kBg5FvH0

 向かった先は、市営の図書館だった。
 早夜が消えて以来、一度も沙紅には会おうと思わなかったが、いい機会だと思った。
 しかし。
 日曜日は閉館なのが口惜しかった。
 周りを竹箒で掃いている係員の人に、「今日は閉館だよ」と言われ。
「ここの係員の使う椅子に毎日座ってる女の子に会いに来たんですけどねぇ……。どこいったか知りませんか?」
 返事は期待していなかった。知るわけがないだろう。一方的な愚痴のつもりだった。
 ところが。
「あーあの子か、そういえばここ最近姿を見てないな」
「え?」
 やっぱりあいつ迷惑がられてたんだなぁ。じゃなくて、どういうことだ。
 詳細を聞くと、早夜が消えた日以来、姿を見てないとのことだった。
 加奈子ちゃんに確認を取るのが手っ取り早いのだと思ったが、当夜との接点が消えた今、確認のしようがない。
 いきなり家に押しかければ屈強なガードマンたちに羽交い絞めにされ、秘密の地下室でホモ同人のモデルにさせられてしまうかも知れない。
 そう考えるとさすがに気が引けた。
 手持ち無沙汰になった当夜は、商店街でショートケーキを二つとシャンパンを買い。家に戻ってきた。
 フライドチキンがあれば立派なクリスマスだが、今日は必要ない。
 まだ両親は帰ってこないようだったが、誰も知らない誕生日を祝うには、ちょうどいいと思った。
 見られてもまあ、ひとりでケーキ食ってるだけで澄むだろう。
 当夜の部屋には、未だにあのプレゼントが眠っている。荒事の発端となり、結局渡せなかったものが。
 あいつはやっぱり子供っぽい髪型が似合うと思うんだけどな。
 こんなことを言ったら、ロリコンだのシスコンだの早夜に言われそうな気がする。
 苦笑してプレゼントを早夜の机に乗せ、『早夜へ』の書き置きを残した後、自室でテレビを見つつ寝転んでいると、いつの間にか寝入ってしまった。
 うっすらと開けた目に入る、窓の景色から、もう七時を過ぎていることが分かった。
 起きるのが少しだるくてうとうとしていると、携帯電話が振動していることに気付いた。

172 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/30(土) 02:51:52 ID:4kBg5FvH0

 急いで電話に出る。
 まさか、もしかして――。
 耳に馴染んだ声が聞こえてきた。
「いい加減出なさいよ! あんた、休日だからってこんな時間まで寝てると、明日起きられなくなるからね」
「…………」
 お袋だった。
 酷く騙された気分で、二重に落ち込んだ。
 しかもなんで怒ってるんだと思ったが、携帯の着信数12という数を見て納得した。よほどいい気分だったらしい。
「お袋かよ……」
「何がっくりしてんのよ。このぐうたら息子は……せっかく新しい家族が増えるってのに」
「は……妊娠したの?」
 四十五を過ぎてお盛んなことだ。でも、あまりその光景は想像したくない。
「バカなこといってんじゃないわよ。前から言ってたじゃないの。今日はその子がうちに来るはずなんだけど、昨日言ってたわよね?」
『あと、母さん方の親戚の方で、離婚した人が死んじゃってねえ。うちでその子を引き取ることになるかも』
 そういえばそんな話もあった気がする。
 慌し過ぎてすっかり忘れていた。
 となると、下手をすると、早夜の部屋はそいつの為に使われる事になるかもしれない。
 プレゼントを回収するべく急いだが、何故か紙切れごと消失していた。
 首を傾げていると、斜めになった頭の脇で、再び声がした。
「それでね。その子を迎えに行こうと思ったんだけど、思ったり検査が長引いた上に、ちょっと泊まりになるかもしれないのよ」
「おい、俺は構わないけどその子はどうするんだよ?」
 今から駅まで迎えに行くのはちょっとしんどそうだった。
「住所は分かってるからそっちに向かったんだけど、ちゃんと着いてる? 玄関の前で待たせてないでしょうね」
「ちょっと待ってくれよ」
「早くしなさい!」
 声に背中を蹴飛ばされるようにして、当夜は階段を降りた。

173 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/30(土) 02:54:43 ID:4kBg5FvH0

 居間の明かりが点いていた。
 懐かしいシチューの匂いが、居間に立ち込めていた。
 キッチンで、鍋を向いて佇む、フリル付きのエプロンをした一人の少女が鼻歌を歌っていた。
「当夜、聞いてる? そっちに例の子が行ったはずだけど? ちゃんと来てる?」
 返事ができない。
 頭から二本生えているのは、黒髪のツインテール。それは、天使の羽根の刺繍が入ったリボンで、丁寧に括られていた。
 母のうるさい確認に、短く「ああ」とだけ返事した。
「その子の名前は覚えてるでしょうね? ちゃんと確認取りなさいよ」
「……分かったよ」
 音を立てないように、一歩一歩近づく。
 たった数メートルの距離なのに、とても遠く、とても怖い。
 夢なら覚めないで欲しかった。
 あと一歩のところまで近づくと、気配を察知したのか、少女は振り向いた。
「初めまして、天神早夜と申します」
 少女は幼さの残る顔で、ぺこりと頭を下げた。
 それは、当夜が好きだった少女と、何も変わらなかった。
「勝手に料理しちゃってすいませんでした」
 屈託のない笑顔で言い、火を止めた。
「小さい頃、よくここに遊びに来てたでしょ? 今日からあんたの妹になるからね部屋に案内してあげて……夕食は……」
 母親の声が、よく聞こえなくなる。
 電話が、手から滑り落ちた。
 代わりに、少女が言った。
「今日から月橋早夜としてお世話になります。当夜さんのことは、お兄さん、でいいですか?」
 言葉が出ない。
 呆然としてるわけでもなく、疑っているわけでもない。
 ただ、何も言えなかった。
「ほんと言うとね。沙紅さんが助けてくれたんだよ。あれ、お兄ちゃん。ひょっとしてあたしのこと忘れた?」
 沙紅の最後の言葉を思い出す。

174 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/30(土) 02:57:37 ID:4kBg5FvH0

『思い人がいる間は、力を制御できない』
『善行に奇跡を起こせば、力を失って死ぬ』
『悪魔には力が相殺するから奇跡を起こせない』
 ならば、当夜が死んで、それを早夜が助け、悪魔の力を失った時なら。
『ギリギリ、成功したみたいね』

175 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/09/30(土) 03:07:42 ID:4kBg5FvH0

 そうか。
 そうだったのか。

 返事の代わりに、そっと抱きしめてやる。生まれて初めて正面から抱いた早夜の体は、暖かかった。
「うわあ、いきなり血の繋がってない妹にそういうことする? ロリコンでシスコンだねお兄ちゃん」
「ああ……」
 少し動揺する早夜が楽しくて、嬉しくて、つい真面目に答えてしまう。
「俺はロリコンでシスコンだ。お前限定でな」
「さりげなく二重の意味で恥ずかしいこと言ってるね……。でも、好きだよ」
 そう言って、軽く当夜の唇を早夜が奪った。
 今度は当夜が驚いて抱きしめていた手を離すと、その唇に指を当て、笑った。
「ダメだよ。こーゆーことはまず最初からしないと。まだお兄ちゃんはちゃんと挨拶してないでしょ?」
 羽根のない小悪魔が、微笑して。
 そして、改めて言った。
「ただいま、お兄ちゃん。これからも、ずっと……ずっとよろしくね」
「ああ……。よろしくな、早夜。そして、本当におかえり」
「血も繋がらなくなったし、今夜は寝かせないよ? お兄ちゃん」
 それをお前が言うか。
 どこまでが本気なんだか分からず、当夜は曖昧に微笑むしかなかった。
 ともかく、ここから始まるのだ。

 前より得体の知れない妹になったかもしれないけれど。
 それでも、ちっとも怖くはない。
 これからも、振り回され、やきもきさせられる日々が始まるのだろう。
 そして、それがとても楽しみでしょうがない。

 新しい日々が始まる、この小悪魔な妹と。


 小悪魔な妹 THE END

176 :名無しさん@初回限定 :2006/09/30(土) 08:34:34 ID:3WP/Zzup0

長編乙。

177 :名無しさん@初回限定 :2006/09/30(土) 20:51:38 ID:HaEUwnF60

目からビーム氏乙です

178 :目からビーム ◆A/myMazZ7Y :2006/10/01(日) 00:14:02 ID:d2xzE0W20

 あとがきのようなもの

 最初はもっと短くするつもりだったんですが、予想以上に一話一話が延び、kb数を大量に使用してすみませんでした。
 見直すと誤字脱字は論外として、色々と失敗だらけのお話ですが、とりあえず予定通りには落ち着きました。
 暇つぶしにはなった。なんとなく流れは分かった。読めなくはなかった。
 その程度に感じていただければ至上の幸福です。
 というわけで、目からビームは消滅します。
 今まで応援のコメントくださった方、読んで下さった方及び他の職人さんたちにお礼申し上げます。

 ではでは。

179 :名無しさん@初回限定 :2006/10/02(月) 01:21:23 ID:2LUlMGwI0

GJ
ハッピーエンドでよかったョ〜 (ノд-。)

180 :名無しさん@初回限定 :2006/10/03(火) 05:54:21 ID:BLFje7Vg0

GJ

181 :桐莉兄 :2006/10/07(土) 19:29:06 ID:+9KGFOs80

誰か ネタフリ 頼む。

182 :名無しさん@初回限定 :2006/10/07(土) 20:07:32 ID:vgPncQio0

朝起きたら、妹が空から降ってきた。

183 :名無しさん@初回限定 :2006/10/07(土) 20:45:55 ID:shM5IGpC0

朝起きたら、妹がケツ毛バーガー

184 :名無しさん@初回限定 :2006/10/07(土) 23:00:27 ID:kMAhJsPk0

朝起きたら、妹がおっぴろげアタックを敢行してきた。

185 :名無しさん@初回限定 :2006/10/08(日) 05:29:52 ID:HB+80HbH0

朝起きたら、妹が自分の分だけ衣替え完了してた

186 :名無しさん@初回限定 :2006/10/11(水) 21:25:36 ID:lTww9CK20

朝起きたら、妹が核実験をしてた

187 :名無しさん@初回限定 :2006/10/11(水) 22:04:40 ID:rWiAzkf70

で、四面楚歌になるわけかw

188 :名無しさん@初回限定 :2006/10/11(水) 22:21:44 ID:EokN8EOP0

とゆーか、女の子の核と言えばアレだろう。

189 :名無しさん@初回限定 :2006/10/11(水) 22:50:46 ID:SAAKasN+0

朝起きたら妹に核分裂の実験を手伝わされた。

「おはよーお兄ちゃん!起きたばっかりで悪いけど、今日ちょっと付き合ってくれる?」
「おはよう由利…って、またか?」
「だってレポートが間に合いそうにないんだもん…」
妹の由利は大学生。女には珍しく、原子力を専攻している。
成績は悪くないのだが、面倒くさがりでレポートの提出が遅いために時々手伝わされるのが問題だ。
今日だって本当は日頃の疲れを癒すために昼まで寝ていたかったんだがな…。
「で?今日は何を手伝えばいいんだ?」
「えっとねー…核分裂♪」
「待て」
妹が何やら鋼鉄製の容器を開封しようとするので、手を掴んで止める。
「お前、そんなもんを持ち出してくるなよ!危ないだろ!」
「え?危なくないよ、これ劣化ウランだもん。大体TVとかじゃ危ないって言ってるけど、本当は全然…」
そうそう、話が長いのも問題だった。
要するに劣化ウランに限れば団体やらメディアやらが色々言うけど実際はそう危ないものでもないらしい。
「……ということなの。じゃ、改めて開封〜」
「なあ、これ…弾頭?」
「うん、米軍謹製劣化ウラン弾。教授が結構コネのある人でね」
お前の教授は大物政治家か何かか?と突っ込みたかったが、また話がズレそうなので言わないでおこう。
「でね、これは全然関係ないんだけど…今日の実験は細胞核分裂なの」
「はぁっ?ここまで全部、単なる前フリかよ!」
「ぶっちゃけちゃうと、そういうことになるね。それじゃお兄ちゃん、しばらく我慢してね?」
「え?ちょっと、待…」
制止する暇もなく、手足をベッドに縛り付けられてしまった。
待て、由利の奴、さっき何て言った?細胞核分裂?
「あのね、お兄ちゃん…私、今まで我慢してたけど…ずっとお兄ちゃんのこと、好きだったんだよ…?」
「由、由利…」
「私初めてだけど…初体験でできちゃうのも、悪くないよね…」
そう言うと由利はスカートを脱いで

省略されました。続きを読むには日本から朝鮮人を追い出してください。

190 :名無しさん@初回限定 :2006/10/11(水) 23:10:55 ID:z80NmEMF0

朝起きたら妹に核融合の実験を手伝わされた。

妹「山の反対側にプラ研があるし」

191 :名無しさん@初回限定 :2006/10/11(水) 23:36:17 ID:GENvAbxKO

朝起きたら妹に、
ボウヤ〜よい子だねんねしな〜
と言われた。

192 :桐莉兄 :2006/10/15(日) 23:04:42 ID:bSW4knF00

「んー…ぅみゅむ…兄……ちゃ……」
「起きろ、桐莉。朝だぞ」
「……ぅ…」
「さっさと起きないと遅刻するぞ」
「んぅ……あと五時間……」

――ばさっ。

「馬鹿な事言ってないでさっさと起ぎゃぁぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁ!!?」
「ぬぅー、朝っぱらからうるさ……ぬぉおぉぉぉっ、何じゃこりゃーーーー!!?」

寝起きの悪い妹(ぱんつはいてない)の布団を引っぺがすと、どう見てもケツ毛バーガーです。本当にありがとうございました。

「ちょっと待て待て待て桐莉ぃっ!おまっ、これ何よ!?これっ、このもっさりケツ毛はっ」
「知らないのス!夕べは生えてなかったのス!」
「もふもふ、もふもふ、もふもふ」
「こ、こらぁっ、兄ちゃんっ。顔を埋めるなぁっ!」
「剛毛だな。まるでゴメスの髭のようだ」
「ゃぁっ、見るなぁっ……恥ずかしいよぉ、ばかぁっ」
「………」
「へへっ、萌えたろっ?」

じゅぃぃぃぃぃぃぃんじょりじょりじょり

無言で電動髭剃りを押し当ててケツ毛を刈り取る俺、九曜隆浩、十八歳。身体は大人、頭脳は子供。

193 :桐莉兄 :2006/10/15(日) 23:05:33 ID:bSW4knF00

「あだっ、あだだだっ、まきっ、巻き込んでる巻き込んでるのス!」
「収穫の季節だ。大地の恵みに感謝して我慢するがいい」
「ぬぉぉぉぉぉぉぉ、やめろーーー兄ちゃぁぁぁんっ、ぶっ飛ばすぞぉーーーーー」
「うるさい黙れ、元パイパンシスター。兄ちゃん、ケツ毛なんて許しませんよ!」
「(ぶちっ)ひゃうっ!(ぶちっ)うひゃ!(ぶちっ)やめれっ!(ぶちっ)ひゃうぅ!(ぶちっ)抜くなっ!
(ぶちっ)あべしっ!(ぶちっ)ひでぶっ!(ぶちっ)たわばっ!」
「こんなに生やして!桐莉は悪い子!桐莉は悪い子!」

髭抜きを持ち出して来て一本ずつ引っこ抜いてみたが、一本抜くと二本、二本抜くと四本、四本抜くと八本、毛穴から新しく生えて来る。

「うはwwwwちょww、おまっ、おもすれwwwww」
「うぉーーっ!?やめろー、やめてくれーーーっ!!!」



―30分後。

「……増え過ぎてまるでアフロです」
「被るな兄ちゃんっ、桐莉は恥ずかしくて死にそうだぁーっ!!!」
「だがそれがいい」

194 :桐莉兄 :2006/10/15(日) 23:06:24 ID:bSW4knF00

パンツに入り切らずに食み出して来た妹のケツ毛を、捏ねて丸めてアフロにして被って遊ぶ。
兄妹の素敵なスキンシップ。
流石は桐莉のケツ毛だ。俺の頭にバッチリとフィット。

「おはよー、たかく……」
「フォォォォォォッ、多い日も安心ですっ!」
「……たか…くん」

「……………」
「………………………………」
「…………………………」
「………こ…」
「……………………………………」

「これは私のおいなりさんだっ!」
「どう見ても桐莉ちゃんのケツ毛バーガーです。本当にありがとうございました」
「ちょww何で七華姉ちゃんが迎えに来てるのスか!!」
「おまけにウェンディーズのチーズバーガー、トリプルです。本当にありがとうございました」
「七華っ、待てっ、どうしてナナカリボルグを出して構えてあwせdrftgyふじこ」


   ぼぐっ。








………ぴぴるぴるぴるぴぴるぴー☆

195 :桐莉兄 :2006/10/15(日) 23:21:44 ID:bSW4knF00

「生き返ったところでたかくん、事情を聞かせて貰うよ」
「剛毛 増殖 アフロ」
「把握したよ」
「物分りのいい幼馴染で助かるwww」
「七華姉ちゃん、桐莉は一生ケツ毛バーガーなのスか…?」
「おk、落ち着け、桐莉ちゃん。これは私の仮説なんだけど……桐莉ちゃん、夕べお風呂に入ってないね」
「ぬ、ぬぅっ、何故解ったのスか。確かに夕べはネトゲに熱中しててお風呂には入ってないのス」
「更に、下着も履き替えてないね。汚い下着のままで恥ずかしく無いのかな。はしたないよ、桐莉ちゃん」
「ぬぁっ!?何故解るのスか!…ってゆーかやめー言葉攻めは桐莉にはまだ早過ぎるのス〜」
「そして桐莉ちゃんは夕べ、たかくんの事を考えながらたっぷり二時間は掛けてオナニーをしたんだよっ。それも前から後ろまで満遍なく弄り回して潮を吹くまで執拗にね……そうだよね、桐莉ちゃん?」
「ぐぁぁぁぁぁっ、ナズェだぁーっ、ナズェ七華姉ちゃんがそれを知っているかぁーーー」
「それらから導き出される答えは一つだよ」
「な、何スか…もったいぶらずに早く言うーっ!」
「教えてくれ、七華!桐莉の身に、一体何が起きたと言うんだ!」






「桐莉ちゃんのおケツにカビが生えたんだよっ!!!」

196 :桐莉兄 :2006/10/15(日) 23:23:32 ID:bSW4knF00

    、__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__,
    _)  ナ ゝ        ナ ゝ  /   ナ_``  -─;ァ              l7 l7   (_
    _)   ⊂ナヽ °°°° ⊂ナヽ /'^し / 、_ つ (__  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ o o    (_
    ⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
            ,. -─- 、._               ,. -─v─- 、._     _
            ,. ‐'´      `‐、        __, ‐'´           ヽ, ‐''´~   `´ ̄`‐、
       /           ヽ、_/)ノ   ≦         ヽ‐'´            `‐、
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ   ≦         ≦               ヽ
      i.    /          ̄l 7    1  イ/l/|ヘ ヽヘ ≦   , ,ヘ 、           i
      ,!ヘ. / ‐- 、._   u    |/      l |/ ! ! | ヾ ヾ ヽ_、l イ/l/|/ヽlヘト、      │
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l         レ二ヽ、 、__∠´_ |/ | ! |  | ヾ ヾヘト、    l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /       riヽ_(:)_i  '_(:)_/ ! ‐;-、   、__,._-─‐ヽ. ,.-'、
      /`゙i u       ´    ヽ  !        !{   ,!   `   ( } ' (:)〉  ´(.:)`i    |//ニ !
    _/:::::::!             ,,..ゝ!       ゙!   ヽ '      .゙!  7     ̄    | トy'/
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /        !、  ‐=ニ⊃    /!  `ヽ"    u    ;-‐i´
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /             ヽ  ‐-   / ヽ  ` ̄二)      /ヽト、
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /             ヽ.___,./  //ヽ、 ー        

197 :桐莉兄 :2006/10/15(日) 23:24:25 ID:bSW4knF00

「……じゃ、じゃあっ、これはケツ毛じゃなくて……カビ、……スか?」
「適度な湿度と適度な養分が新種のカビの温床になった。そして爆発的に増殖……だよ」
「そんな……俺達に何か出来る事は残されていないのかっ、七華っ!?」
「……残念ながら、もう手遅れだよ……気付くのが遅過ぎたんだよ」
「人類は……桐莉はどうなってしまうんだ!」
「……まだ……一つだけ出来る事が残っているよ」
「諦めない事、とか言ったらマジでキレるスよ……って、七華姉ちゃん、桐莉のケツ毛に何掛けてるのスか?練乳?」
「ガソリン♪」



「……………ちょwwwwwwwwwwwガソリンwwwwwwwwwwwwwww」
「百円ライター、行きまーす♪」(しゅぼっ)
「アッ―――」
「ひぐぃぃぃいぃいぃいぃいぃぃぃぃぃいぃぃぃいいぃぃぃぃぃ!!!!!?!マジで火ぃつけやがぎゃぎぎゃぎゃぎゃぎゃ??!」
「桐莉ちゃん火の鳥!桐莉ちゃん火の鳥!」
「どう見ても焼きたてです、本当にありがとうございました」
「あぢぃのスーーー!!?七華姉ちゃんの鬼ぃー悪魔ァァァぎひぃぃぃーーー!!!!」
「もーえろよもえろーよー炎よもーえーろー♪」
「これ、何てゴウモンインパクト?」
「AGIIIIIIIIIIII!!!何時までも永久に未来へと続く筈の桐莉の野望がァァァ!!!GUGYAAAAAAA!!!」

ぼしゅぅぅぅぅぅぅ。


「……あ、桐莉ちゃん燃え尽きちゃったよ(汗)」
「ケツ毛だけが残って不気味に蠢いている訳だが(汗)」

198 :桐莉兄@キリ :2006/10/15(日) 23:27:53 ID:bSW4knF00

――結局、俺達は妹をケツ毛の脅威から救う事は出来なかった。
人類の英知はケツ毛に敗北してしまったのだ!
……ケツ毛は驚異的な速度で増殖し、進化を続けた。



奴が……どうなったかと言うと………。











              ,,,,.,.,,,,
             ミ・д・ミ <ほっしゅほっしゅ!
              """"

怪人毬藻男の鞠夫さんとして、今も逆さ縛り首団の基地に棲み着いているのだ………。

199 :名無しさん@初回限定 :2006/10/15(日) 23:29:03 ID:BuYGfpU40

リアルタイムの投下で爆笑させてもらいましたwww
やっぱり桐莉兄氏は最高です!

200 :名無しさん@初回限定 :2006/10/15(日) 23:32:12 ID:CtSNJfKk0

リアルタイムキタwww

201 :桐莉兄 :2006/10/15(日) 23:53:06 ID:bSW4knF00

近況報告ー。

えーと、投稿作品は未だ完成してませんー。遅筆で泣けて来ますー。

行き付けのネフェシエル小説投下してたサイトさんには足運べてませんー。
第二回のSSコンテスト遅らせちゃってますー。ごめんなさいー。

個人的な友人サイトや、毎日見てたニュースサイトにも足運ぶ余裕が無くて泣けて来ますー。

一応、もうひとつ衣替えネタで桐莉書いてますが時間が無いので一週間ちょい先になるかもですー。

へぷー。

隆浩の中の人は現在契約社員として某電子機器の部品工場でお仕事してますー。
地元じゃ見付からないんで都会に出てみたけど、景気回復しかけてるのか比較的すんなり見付かって嬉しいですー。
でもバイトじゃないけど本社員でもありませんー。依然として不安定ですー。

お仕事はそれなりに楽しいけど、休日が少ないので書き物の時間がありませんー。物覚えが悪いので大変ですー。
食堂のお昼ご飯は美味しいですー。
奨学金返済溜まってるけど最初の給料日まで月末〆25払いなのでまだまだ先ですー。
えっと、ひきこもってて鈍ってるので身体は結構つらいですー。
と言うか睡眠時間が足りませんー。足が筋肉痛ですー。眼精疲労ですー。
それと対人恐怖症なので職場の人と巧く喋れませんー。話題もありませんー。孤独は平気だけど回りに合せれないのはきついですー。
でも生きるためにがんばってますー。……前の本屋とか警備に比べれば楽ですー。少しだけでも、楽ですー。

最近飼ってた猫(家族の中で何故か俺だけを嫌ってた)がようやく少しだけ触らせてくれるようになりましたー。もふもふー。

お金と時間は両立しませんねー。両方無いと使えないのにー。オフ会仲間と一年近く会ってませんー。
……ってとこですー。

202 :桐莉兄 :2006/10/16(月) 00:01:09 ID:INfRjkXV0

ぁー、桐莉書くの久々だから微妙に感覚が掴めなくなってますー。

時間が有る時は他に気になることが出来てついつい時間潰しちゃうのに、仕事しだして時間がなくなると無性に書きたくなるのは何故でしょー。
………駄目人間ですね、はい。ごめんなさい。

鬱は前より随分マシですけどねー。

携帯持ってないので新作のコープスできませんー。
某保管庫からもしもシリーズ落として来てやってますー。娘様かわいー。ハナちゃんかあいー。
どう見てもロリコンです本当に(ry
ひぐらしも二つ前から入手できてませんー。TOKのFEもまだですー。
それ以前にDVDドライブ買わないとー。
まずは親への借金と奨学金の借金が先ですねー、はぅ。

伺かー、未だに使ってますー。人形愛の変態でもある俺は本気で夜姫とかととたんにハァハァ出来る訳ですがー。
橘花が漸くラブコール受け入れてくれるようになりますたー。みーなさんもキター。
着せ替え目当てでれいちぇる落としましたー。蒼風に対する裏切りのようで非常に心が痛みますー。


んー、何か生きてるのが申し訳なくなってきましたー。

さっさと風呂入って寝て明日の仕事に備えるー。ぐんないー。

203 :名無しさん@初回限定 :2006/10/16(月) 00:04:26 ID:BuYGfpU40

桐莉兄氏、今は大変だろうけど、景気が上向きだから何とかなるよ!
俺らは応援することしかできないけど、負けないで!

204 :名無しさん@初回限定 :2006/10/16(月) 02:43:59 ID:GVAyWIm70

奨学金返済かー、大変だよなぁ。
俺も返済中だけど中退してるからモチベーション上がらないダメ人間_| ̄|○

205 :名無しさん@初回限定 :2006/10/24(火) 02:48:51 ID:uQtjBJMw0

朝起きたら妹に、微妙に歴史を改変されていた。

206 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 01:23:57 ID:CvKg9KD60

朝起きたら妹に、羽が生えていた。

207 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/10/28(土) 02:20:04 ID:WRV/45Fu0

保守代わりです。
前スレでちょこっと触れたネタに挑戦。

208 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/10/28(土) 02:21:16 ID:WRV/45Fu0

 「おはよう武彦君。」
 急に呼び出したりして御免なさいね、と続けながら俺の新しい『姉』になっ
た沙織さんは照れたような困ったような微笑みを浮かべつつ椅子を勧めてくれ
た。白いブラウスにブラウンのネクタイとスカート、その上から白衣を羽織っ
た沙織さんは俺が通う学校の保健教諭。そんな義姉のアジトというか主戦場と
いうか職務の拠点となる保健室に登校早々呼び出された俺は、朝の眩しい日差
しや清潔な白に囲まれながら、いまにも逃げ出したいほどの居心地の悪さでい
っぱいだった。
 「おはようございます……」
 「えっと……コーヒーでも飲まない? 安物だけどインスタントじゃなくっ
て本物よ?」
 「いえ……」

 (きっと気を遣って色々話しかけてくると思うけど、最初は生返事しとけば
いいわ。つまり、はいとかいいえとか適当に言っておけば良いって事。口数が
少なければ余計なボロも出ないでしょ?)


 「そっか……そうよね? もう予鈴まであんまり時間もないものね?」
 艶やかな長い髪をサラサラと揺らしながら、俺の機嫌を伺うように動き続け
る沙織さんは、それでも不自然な笑みだけは絶やさない。まるで沙織さんの方
が俺の部屋に来たかのようにウロウロと保健室の中をたっぷり一分近く歩き回
った後、ようやく決意が固まったのかデスクの前の回転椅子を引いて腰を下ろ
した。

209 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/10/28(土) 02:22:52 ID:WRV/45Fu0

 「それでね武彦君。これは……そのぉ……ちょっとした確認って言うか個人
的な質問っていうか、とにかく君を責めたり叱ったりっていうのとは違うって
ことだけは最初に理解して欲しいの。こういうやり方はあんまり良くないんだ
けど、武彦君を家に呼ぶとやっぱり変な誤解の元になると思うし、出来るだけ
他の人には……お義父さま達にも、だけど……今の段階では聞かれない方が良
いと思うし、えっと……」
 「………………………………………」
 
 (聞かれない限りは黙ってなさい。武彦はお人好しだから、自分から話を始
めたりすると間違いなく自爆するもの。あの人がどんなに困ってオロオロして
ても、絶対に助け船を出したりしてはダメよ。)


 「ほんとうに、武彦君に怒ったりしてる訳じゃないからね? ただ、私もほ
ら、武彦君のお姉さんになったし、一応だけど年上だし先生になるための勉強
もしたから、その、色々と相談にも乗ってあげられるかもって思うし……」
 「…………………………………………」
 もじもじと俺以上に居心地が悪そうな沙織さんは額にうっすらと脂汗を浮か
べている。きっと本題を切り出す糸口が見つからなくて困り果てているに違い
ない。
 「……た、武彦君は私の妹の、恵ちゃんのクラスメートよね?」
 「はい……」
 「そ、それであの……仲は……良いの、かな?」
 「はい……」

210 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/10/28(土) 02:24:22 ID:WRV/45Fu0

 「えっと、それは……なんていうのかな、どのくらい、仲が良いって事なのか
な? 例え一緒に……というか、二人っきりで、その……遊びに行ったりとかし
たりするのかな?」
 「はい、時々は……」


 (嘘をつくコツは、相手に何も教えない事よ。私が教えたこと以外は、曖昧に
答えて誤魔化しなさい。思いつきで取り繕って余計なことを喋ったりすると、ろ
くな事にならないわ。)


 「そ、そう……」と落ち着き無く視線を漂わせる沙織さん「……それで、昨日
なんだけど……恵ちゃん、武彦君と一緒だったの……かな?」
 「昨日……ですか?」
「うん。これは二人のプライベートな問題だし、立ち入ったことは聞くべきじゃ
ないってわかってるけど、でも……」
 「……………………………………」
 「出来ればで良いんだけど、その、昨日は恵ちゃんと何をして過ごしたのか、
教えて貰えないかな? 昨日ね、恵ちゃんの帰りが凄く遅くって、様子も少し変
だったから……」
 「昨日は……帰る途中で駅前のレンタルショップとハンバーガー屋に寄って喋
ってから、借りてきたCDを一緒に聞こうって事になって家に来てました。お袋
に聞いて貰えば良いと思いますけど……」
 
 
 (自分からそれ以上詳しく説明しなくても大丈夫よ。間違いなく、それ以上は
踏み込んでこないから。でももし詮索されるようだったら、聞かれたことだけに
答えなさい。)


 「そ、そうなんだ……」
 「はい……」

211 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/10/28(土) 02:24:54 ID:WRV/45Fu0

 「そ、それじゃ……あの……最後にもう一つだけ、良いかな?」
 「はい……」
 「その、武彦君は、あの……恵ちゃん二人で遊びに行くったりするって事は…
…その、二人は付き合ってるって思っても……良いの?」
 「……………………………………」
 「あ、ううん! それは良いの。それは構わないの。もし、内緒にしておいた
方が良いって言うなら誰にも言わないし、二人の邪魔もしないわよ? 武彦君と
恵ちゃんが付き合ってること自体は悪くない……ううん、凄く良いことだと思う
わ。だけど……ね?」
 「はい……」
 「だけど、私は恵ちゃんの保護者として、武彦君本人に聞いて武彦君本人に答
えて貰って確認しないといけないことが、一つだけあるのよ。だから、これだけ
は正直に答えて欲しいの。良い?」
 「はい……」
 「た、武彦君は……」こくり、と息をのむ気配「……武彦君が、恵ちゃんと、
その……関係を結んだこと…………あるのかを……」

212 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/10/28(土) 02:26:41 ID:WRV/45Fu0

 「武彦。」
 「うわっ!?」
 恵に待ち伏せされるのは朝から数えて既に二回目。すっかり気力を使い果たし
てヨロヨロになって尚、精一杯の笑顔で俺を送り出してくれた沙織さんへの罪悪
感でズキズキと痛む胸を押さえながら保健室を後にした俺は、階段の陰に隠れて
いた沙織さんの妹の恵の不意打ちで飛び上がりそうになってしまった。
 「どうだった? 言った通りだったでしょ?」
 「……まぁな、けど……」
 恵と初めて会ったのは兄貴と沙織さんが結婚する前、沙織さんと恵を夕食に招
いた時だった。まだ中学生で別々の学校に通っていた俺達は、当然ながらその時
が初対面だったわけで、その時の恵に対する第一印象は……
 (人形みたいな子だな)
 という何とも不思議な物だった。同い年とは思えない程に落ち着いた物腰に冷
静な瞳。笑うわけでも恥じらうわけでもなく、緊張の欠片も感じさせない淡々と
した対応で家の親や親戚達と挨拶を交わす恵の姿に、俺は感心とか尊敬とかより
も先に嫌悪感に似た何かを抱いたのだ。
 「『けど』は無しって約束だったでしょ? 真実が常に人を幸福に導くとは限
らないわ。特にあの人は、何も知らない方が幸せでいられるのよ。」
 「あの人あの人って……沙織さんはお前のお姉さんだろ?」
 「そんなにたいした物じゃないわ。単なる保護者気取りの腰抜け女よ。」
 俺が沙織さんを上手く騙せたと知って満足したのか、恵は俺の方を振り向きも
せずにツカツカと教室に向かって歩き始める。
 「……って、そんな言い方が……!!」

213 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/10/28(土) 02:27:21 ID:WRV/45Fu0

 「だって事実だもの。」まるで車輪で動く動く仕掛け人形のように、恵は前方
だけを見つめて抑揚のない声と共に進む「妹の帰りが遅くなって、精液の臭いが
してても何も出来ない。気の所為だと自分に言い聞かせながら何も気付かなかっ
たように振る舞って、疑心暗鬼に陥っても本人には強く言えなくて、挙げ句に妹
の言うことを信じた振りをしながら相手の男に問いただすだけ。しかも、武彦が
一言否定しただけで簡単に引き下がったでしょ? 意気地がないのよ。」
 「それは、お前を信じてるからだろ!? それに……」
 「『信じてる』じゃなくって『信じたい』の間違いね。要は妄信よ。真相を追
って亀裂が入ることよりも盲目であることを選んだだけ。それで一人前に保護者
を名乗ってるんだから恥知らずもいいとこだわ。」
 「それはお前の所為だろ! お前がそんな調子だから沙織さんも切っ掛けが掴
めなくなっちまってるってことくらい判ってるんだろ!?」
 「……………………」
 恵の人形のような表情が俺を苛立たせてしまう。眉一つ動かさずに歩き続ける
横顔が無性に腹立たしい。
 「だいたいお前、あんなことして……!」
 「武彦。」
 不意に、足が止まる。
 「な、なんだよ……」
 「あなた、何様のつもりなのかしら?」
 「な、何様って……お前のクラスメートだし、兄貴の弟なんだから沙織さんの
妹のお前とは……」
 「余り思い上がらないで欲しいわね。」チラリと向けられた冷たい眼差し「私
と一緒にあの人を騙した以上、武彦も共犯よね? それに『口止め料』を受け取
った時点で他の男達と同じ単なる『客』でしょ? 私を買って良い思いしておい
て、今更聖人面して説教されるの、凄く不愉快だから止めてくれないかしら?」
 「な……!!」
 「武彦が欲しいって言うならまた売ってあげるけど、それだけの関係よ。これ
からは立場って物を少しわきまえて頂戴。」
 言葉もなく立ち尽くす俺を置いて、恵は静かに遠ざかって行った。

214 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/10/28(土) 02:35:45 ID:WRV/45Fu0

異論がなければ続きます>挨拶


「星々の船」(文集文庫 村山由佳氏著)に続き
「嘲笑う闇」(文集文庫 ビル・プロンジーニ&バリー・N・マルツバーグ氏著)に突入。
これが終わったら美少女文庫の新刊ですね。


>桐莉兄
お待ちしておりますので、またお越し下さいませ(ぺこり)

>目からビーム氏
お疲れ様でした。
ネタ投下だけでも結構ですので、これからも宜しくお願いいたします(ぺこり)

215 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 04:46:42 ID:RjQFSyY40

>>206のネタより
朝起きたら妹に、羽が生えていた。

「うおおおーい!お、お前そりゃなんだ・・・」
「おはよー、お兄ちゃん。気がついた? そう、髪型変えてみたの、カワイイでしょー」
「ちげぇぇぇよっ!その背中にあるのは何っ!? 羽? ねぇ、羽なの!?」
「ああ、デルタのこと?」
「ええっ!?その羽、デルタって言うの!?三角州と同じ名前かよ!」
「もうっ、お兄ちゃん、うるさい。思春期の女の子にはよく生えるもんなんだって」
「そ、そうなの。女の子って羽が生えるもんなの?生まれて初めて見たんだが・・・・・・」
「もう、そんなだからモテナイのよー。『あゆ』にも生えてるでしょ」
「あゆって誰? まっ、まさか、浜崎あゆみ?」
「違う、違う、『月宮』の方」
「『月宮』?・・・・・・どっかで聞いたことが。・・・・・・って、エロゲのキャラじゃねぇぇぇぇかァァァ。それにあれは羽が生えてんじゃんなくて、バッグについてんだよぉぉぉ」

「何騒いでんだ、お前ら。朝っぱらからうるさいぞ」
「あっ、お父さん、おはよう」
「ちょうどいいところに、親父、聞いてくれ、ハルカ(妹)に羽が・・・・・・」
「羽がどうしたんだ?」
「って、親父にも生えてるゥゥゥゥゥゥゥゥ、しかもピンク色かよっ、キモッ」
「おいおい、キモイとは、何だ、キモイとは。キモかわいい、と言え」
「キモいのは否定しないのかよっ!」

216 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 04:50:50 ID:RjQFSyY40


すいません、sage忘れたァァァァァ・・・・・。

217 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 18:06:28 ID:V6Xt4PvEO

朝起きたら妹にキン肉バスターをかけられていた

だが俺は9を6に変える原理で

うぉぉぉぉ

キン肉バスター返しぃぃぃぃぃ
決まったと感じたその瞬間足元にベットが!
なにぃぃぃぃぃ
ま、まさか妹はこれを見越して!

ハッいかん!この体制はサイドキン肉バスターだ

また返すしか無……
いかん!!壁にはエロゲのポスターが
サイドキン肉バスター返す→俺の足がポスターをくしゃっ→アッー(この間0.2秒)
しまったこの時間が命取りだ!



ぐぼぁ

218 :名無しさん@初回限定 :2006/10/31(火) 00:32:54 ID:bdvjAuu10

朝起きたら妹が、トイレに閉じ込められていた。

219 :名無しさん@初回限定 :2006/10/31(火) 10:11:43 ID:ouzZyg1O0

朝起きたら妹が履修漏れだった

220 :名無しさん@初回限定 :2006/10/31(火) 19:32:02 ID:X9IgNTKe0

普通に有り得そうだww>履修漏れ

221 :名無しさん@初回限定 :2006/11/01(水) 00:51:38 ID:A9Lgtsqf0

>>220
実際にそうでしたorz

222 :名無しさん@初回限定 :2006/11/01(水) 19:06:25 ID:t1gKTws30

>>219
朝起きたら妹が履修漏れだった 。

「そういえばうちの学校も世界史やってなくてさぁ、補習やるんだって」
「待て、お前小学生じゃなかったか?」
「やだなぁお兄ちゃん、18歳の小学生なんて居るわけないじゃない」

OTL

223 :名無しさん@初回限定 :2006/11/01(水) 20:06:31 ID:T1dK2RJz0

>>222
       、--‐冖'⌒ ̄ ̄`ー-、
     /⌒`         三ミヽー-ヘ,_
   __,{ ;;,,             ミミ   i ´Z,
   ゝ   ''〃//,,,      ,,..`ミミ、_ノリ}j; f彡
  _)        〃///, ,;彡'rffッ、ィ彡'ノ从iノ彡
  >';;,,       ノ丿川j !川|;  :.`7ラ公 '>了   
 _く彡川f゙ノ'ノノ ノ_ノノノイシノ| }.: '〈八ミ、、;.)
  ヽ.:.:.:.:.:.;=、彡/‐-ニ''_ー<、{_,ノ -一ヾ`~;.;.;)  
  く .:.:.:.:.:!ハ.Yイ  ぇ'无テ,`ヽ}}}ィt于 `|ィ"~
   ):.:.:.:.:|.Y }: :!    `二´/' ; |丶ニ  ノノ   逆に考えるんだ
    ) :.: ト、リ: :!ヾ:、   丶 ; | ゙  イ:} 
   { .:.: l {: : }  `    ,.__(__,}   /ノ   「18歳の小学生はいなくても、
    ヽ !  `'゙!       ,.,,.`三'゙、,_  /´   
    ,/´{  ミ l    /゙,:-…-〜、 ) |        10歳で高校に編入した天才はいる」
  ,r{   \ ミ  \   `' '≡≡' " ノ   
__ノ  ヽ   \  ヽ\    彡  ,イ_ そう考えるんだ
      \   \ ヽ 丶.     ノ!|ヽ`ヽ、
         \   \ヽ `¨¨¨¨´/ |l ト、 `'ー-、__
            \  `'ー-、  // /:.:.}       `'ー、_
          `、\   /⌒ヽ  /!:.:.|
          `、 \ /ヽLf___ハ/  {
              ′ / ! ヽ

224 :桐莉兄 :2006/11/01(水) 22:38:21 ID:+1CPmYoX0

「由紀ちゃん、今日は何の日か知ってる?」

朝、六時十五分。
ボクの上に馬乗りになって顔を覗き込みながら、ななねぇが聞いて来た。
そんな事、突然聞かれても。
まだ半分寝惚けている頭の中でカレンダーを思い浮かべて、今日の日付を確認する。
十月三十一日月曜日。どう見ても只の平日です、本当にありがとうございました。

「日本人には馴染みが薄いけど、今日は特別な日なんだよ」

そう言うななねぇは、真っ黒なローブにとんがり帽子を被って、箒を手に持っていて、

肩の上にぬいぐるみの黒猫まで乗せていた。
どうみても魔女の宅急便です。本当にありがとうございました。

「宅急便は余計だよ」
「ななねぇの高校、今日、文化祭だっけ?」
「違うよ、由紀ちゃん。今日は十月最後の月曜日。収穫前夜祭(サウェィン)だよ」
「普通にハロウィンって言ってよ、ななねぇ。アメリカ人にだって通じないよ」
「さー ぼくたちの夜だ ジャックランタンに火を灯せ♪」

まだ夜じゃないよ。
って言うか朝になったばかりだよ。
明るいうちから蝋燭に火を付けても意味が無いと思うんだけど。
歌いながら箒を相手にくるくると踊り狂う。
スカートが閃いて、中が丸見え。
カボチャパンツだよ、ななねぇ。
ハロウィンだからってサービスし過ぎだよ。

225 :桐莉兄 :2006/11/01(水) 22:39:28 ID:+1CPmYoX0

「それじゃあ由紀ちゃん、学校に行くよ☆」
「ちょっと待った!まさか、その格好で行く気じゃないよねっ!?(汗)」
「当たり前だよ。ちゃんとマントも上から羽織るよ」
「じゃなくて!コスプレだよっ、それはっ!」
「うちの学校、国際化教育の一環でハロウィンやクリスマスの日はそれっぽい格好で登校してもOKなんだよ」
「間違ってるよななねぇ!そんなの国際化教育じゃないよ!」
「由紀ちゃんは真面目だね。でも、世の中なんて、面白おかしくチャランポランに生きなきゃ損だよ」

ちゃらーんぽらーん♪

「あ、たかくんだ」

何だよ、バカ浩のやつ、珍しくななねぇを迎えに来てやがるし。
ってゆーか!
今の何!?チャイム!?玄関ベルの音なの!?

「今開けるよ、たかくん」

がちゃ。

「Trick or Treat!(御菓子くれなきゃ悪戯するぞー!性的な意味で)」
「はぅぅーっ、たかくんかっこいいよかっこいいよたかくん!」
「うわぁすごいや薔薇を咥えて王冠被って半ズボンに白タイツ姿で抜き身の剣としめ鯖持って股間から
左右に揺れる馬の首生やしてるーって、お前もはっちゃけ過ぎじゃぁぁぁぁぁ!!!!」
「落ち着け由紀。朝から騒がしいぞ。トリックオアトリート」
「ハロウィンだよたかくんおめでたいんだよ練乳ご祝儀ぃぃぃ!」

226 :桐莉兄 :2006/11/01(水) 22:42:15 ID:+1CPmYoX0

ぶちゅるちゅると隆浩の頭に浴びせ掛けられる練乳。
練乳塗れでお菓子をせびり続ける隆浩。
拝啓文部科学大臣、国際化って何ですか。
こんなのがハロウィンだなんてボクは認めない。

「とりあえず練乳を拭け、隆浩。ボクとななねぇの家が穢れる」
「何言ってるんだよ、由紀ちゃん。汚くなんか無いよ。私、練乳が付いてたらキムチでもウンチでも嘗められるよ」
「やめておねがいななねぇヒロインとして言っちゃいけない事があるんだから」
「おっとだがしかしハンカチを忘れた。悪いが由紀のスカートを借りるぞ。具体的には捲って顔を押し付けて拭」
「詩ね外道ォォォ!シスター・プラチナ・ザ・ワールドッ!」
「はぅぅぅぅ練乳の染み込んだ由紀ちゃんのスカートとパンツ脱がして嘗めるゥゥゥWREYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYYY」

「ぬぅっ……おまいら収拾が付かんのス!いい加減に切り上げて学校に行かないと遅刻するのスよ!」
「ぇぇーーっ、ちょ、桐莉に突っ込まれるなんて悔しいっ!」
「でも悔しいけど感じちゃうよっ、ビクッビクッ!」

「ってゆーかお前居たんだ」
「桐莉は最初から居たのスよ。おまいらのアホっぷりが凄過ぎて空気になってただけなのス」
「アホってゆーな、期末試験万年最下位の馬鹿桐莉……って、お前はコスプレしてないのか」
「愚民の馬鹿騒ぎに付き合ってやる義理なんて無いのス」
「わ、酷いよ桐莉ちゃん酷いよ、愚民に謝れ!」
「桐莉、お前はハロウィンの素晴らしさを理解していないッ!日本ではマイナーだが、
イベント会場以外でコスプレをして出歩いても世間様の冷たい視線を浴びずに済む唯一の祝祭日を
何と心得ているのかと、お兄ちゃんは問い詰めたい!ジーク・ブルマ!ジィィクブルマァァァ!!!」
「そうだよ桐莉ちゃん。子供はお菓子が貰えなかったら悪戯しても叱られないんだよ。
落書き帝国も合法的過ぎてばんじゃいぃしひゃう!バンザイっばんじゃいっばんじゃい゛っぱゃんに゛ゃんじゃんじゃいぃぃっ!」

227 :桐莉兄 :2006/11/01(水) 22:44:04 ID:+1CPmYoX0

「桐莉は大人のレディなのス!レディにはお菓子など要らぬッ!
悪戯もッ、落書きさえも要らぬッ!故に恥ずかしいコスプレをする必要など無いのス!」
「ふーん、だったらいいもん。私はたかくんとハロウィンをまんきつするよ。満喫って平仮名で書くと何だか卑猥だね」
「だけどななねぇ、他の生徒も殆ど制服で通学してるみたいだよ?」
「おまいら、影で笑われているのス。日本じゃ仮装して押し掛けてもお菓子を用意してくれている奇特な家なんて無いのス」
「だが然し問題無い!何故ならっ、俺と七華、二人はハロウィンっ!!!」
「たかくーん、Fuck or Treat!(犯してくれなきゃ悪戯するぞー!性的な意味で)」
「七華ー、はろうぃーんうぃんうぃんうぃんうぃん」
「(馬鹿だ……こいつら本物の馬鹿だ……)」
「ぬぅぅぅぅっ、うらやまし……いやらしいのス!桐莉にもやらせ……やめさせるーーーっ!!!」
「残念だけど桐莉ちゃんの分のハロウィンは残ってないよ」
「ぬぁっ!?何ィィィ!!!」
「何故ならっ、今日は既に十一月一日だからっ!」

228 :桐莉兄@キリ :2006/11/01(水) 22:45:24 ID:+1CPmYoX0

「………って、ええええええそんなメタなネタ使うのななねぇーーーっ!!?」

「違うよ由紀ちゃん、其処は『夕べはお楽しみでしたね』って言うんだよ」
「兄ちゃん、七華姉ちゃんとヤったのスか!楽しんだのスねっ!?桐莉にナイショできぃーーっ悔しいっ、悔しいけど感じちゃ(ry」
「ああ、たっぷりと楽しんださ。執拗に、ぬっぷりと、エロティカルに楽しんださ!」
「たかくんは凄いっ!お子様には想像も付かないところをじっくりと嘗め回してくれるっ!アソコが痺れる憧れるゥゥ!!」
「ぬぅぁぅぅぅっ、クリりんの事かっ、クリりんの事かぁぁぁーーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!」
「わわっ、ヤバいよたかくん!怒らせちゃったよ、桐莉ちゃんのアホ毛がバリ3だよ!」
「にっ、逃げ――」
「逃がさんっス!チン肉バスタァァァー!!!」

ええーーーーーっ、桐莉が隆浩の ピー を挟んだーーーーっ!!!

「だが俺は9を6に変える原理で うぉぉぉぉ チン肉バスター返しぃぃぃぃぃ !!!」

「ゲェーーーーッッ、隆浩と桐莉の体勢が引っ繰り返ったーーーーっ!!!」
「どう見てもシックスナインです。本当にありがとうございました」

229 :桐莉兄 :2006/11/01(水) 22:51:21 ID:+1CPmYoX0

ごめんね、兄さんネタの破壊力が下がっててごめんね。orz

230 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 12:11:31 ID:+ctx7/Mb0

         .┌┐
        / /
      ./ / i
      | ( ゚Д゚)<乙バナナ 桐莉兄 だいすきだぞ。
      |(ノi  |)
      |  i  i
      \_ヽ_,ゝ
        U" U

231 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 14:21:26 ID:prbA/8/o0

>>229
明日も明後日もハロウィンなら、何度でも君にトリック・オア・トリートできるな。

232 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 22:01:33 ID:fPxEf/El0

濃いなぁ

性的な意味でww

233 :名無しさん@初回限定 :2006/11/04(土) 00:56:38 ID:BLTchnRV0

朝起きたら、妹に履修漏れを指摘された。
「とゆーわけで、冬休みを潰して保健体育の補習を350時間行います」
「何で保健体育が350時間もあるんだ」
「大丈夫です、たったの14日と10時間ですから」
「睡眠時間は?」
「寝かせませんから覚悟してください」
「それは男の台詞のような気がするが」
「何か、色欲に塗れた勘違いをしてますね? 兄さん。時間が惜しいのでさっさと脱いでください」
「はいはい……って、おい」
「体操服に着替えるだけですが、な・に・を、想像したんですか?」
「うぐぅ……」
「では私も着替えます。兄さん、まずは更衣室でのハプニングから」
「結局そっちかいっ!」

234 :名無しさん@初回限定 :2006/11/08(水) 15:37:38 ID:C2qIIrm/0

朝起きたら妹に、謎ピクニックへ連行された。

235 :名無しさん@初回限定 :2006/11/09(木) 22:25:37 ID:PspCjJD60

-‐ '´ ̄ ̄`ヽ、.-‐ '´ ̄ ̄`ヽ、    
        / /" `ヽ ヽ   \   
      //, '/     ヽハ  、 ヽ  私もADSL24MB(多分)だなぁ…
      〃 {_{       リ| l.│.i|  
      レ!小l―- `ー-、从 |、 i|  ゴニョゴニョしてるけど、あまり困らないっさ!
       ヽ|l 叨   叨  | .|ノ│ 
        |ヘ // 、_,、_,/// j  | ,|  
       | /⌒l,、 __, イァト |/.|  
.       | /  /::|三/:://  ヽ .|  むしろ光が来てないというry
        | |  l ヾ∨:::/ ヒ::::彡, |. 

236 :名無しさん@初回限定 :2006/11/09(木) 22:26:08 ID:PspCjJD60

スマソ誤爆した…orz

よりによって…

237 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/11/12(日) 01:48:01 ID:2e2/IN6o0

 「おはようございます、旦那様♪」
 いつの間に潜り込んだのか、布団を捲ってみると全裸の小夜が俺の朝立ちを
美味しそうにしゃぶっていた。大きくなったとはいっても、小夜はまだ十八歳
の誕生日を迎えたばかり。確かに同世代の自分を振り返ってみれば性に対する
渇望が一番盛んで、年中発情していると言われても仕方がない状態だったよう
な気がしないでもないが。
 「しばらくは控えるようにって(主治医に)に言われたばかりだろ? それ
に大河と佐夜はどうしたんだ?」
 「二人とも、姉様や青葉ちゃんと一緒に眠っているから大丈夫です。それに
先生が控えなさいと仰っておられたのは妊娠の事で、こうして旦那様のをお口
で頂くくらいなら小夜は全然平気ですよ?」
 はにかむような微笑みは何年経っても変わらないまま、早くから性的覚醒を
済ませてた小夜は少女特有の儚さと大人の優雅さを持ち合わせた実に美しい乙
女へと成長した。線の細さというか発育不足気味の体型と無毛体質は変わらな
いようだが、相応の着付けさえすればスラリと無駄のない体付きに見えるので
全く問題はない。
 「とは言っても……なぁ……」
 「それに小夜は、こうして旦那様や姉様と肌を合わせて頂けるととても気持
ちが安らぐんです。佐夜も大河も青葉ちゃんも本当に可愛いし、世話をするの
は大好きですけれど、小夜も時には誰かに甘えたくって……」

238 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/11/12(日) 01:48:24 ID:2e2/IN6o0

 「だったらほら、こっちに来なさい。そんなことしなくても、小夜の疲れが
取れるまで抱いていてやるから。」
 細くて小さくて柔らかい小夜を抱き締めるのは実に心地よく、こちらも穏や
かな気分を味わえるので大好きだ。抱き締められた胸の中で満足そうに目を閉
じ、全身の力抜き全てを委ねてくれる小夜の髪を撫でているだけで俺も若菜も
心から癒される。
 「そ、それも凄く凄く嬉しいですけど……」心なしか悲しげな色になる大き
な瞳「……今朝の小夜は、旦那様のを飲んで差し上げたい気分なんです。それ
とも小夜のご奉仕は………おいやでしょうか?」
 俺の双子の妹、若菜の刷り込みのお陰で小夜はスキンシップとセックスとを
混同してしまう傾向が非情に強い。というかセックスがもたらす快楽を共有す
ることが最も親密なコミュニケーションだと信じて疑わない。これが幼少期か
らの家庭環境に依る部分が非情に大きいことを数年前に知ったのだが……
 「小夜。」
 「はい、旦那様。」
 「何か……隠してるよな?」
 「………………………………………え……?」
 「本当は、何かお願いがあるんじゃないのか?」
 「え、えっとぉ……」
 小夜は『我が儘』とか『おねだり』をすることに慣れていない。だから目上
である俺や若菜に何かを頼みたいときには必ず『ご奉仕』という対価を先に払
おうとすることが多いのだ。もちろん引き受けてやれば『お礼』とやらを更に
払おうとする事も。

239 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/11/12(日) 01:48:43 ID:2e2/IN6o0

 「言いにくいこと、なのかな? でも言わないと分からないぞ?」
 「あ……えっと……えっと……」
 これは無意識なのか、小さな手で擦りながらも小夜は困ったように視線を明
後日の方角に逃げし言葉に詰まってしまった。ご奉仕でご機嫌を取ってからお
願いを……という当初の計画は挫折し、でもお願いをしないまま何もなかった
振りも出来ず、かといって代価無しで厚意にすがのは苦手。恐らく頭の中で思
考がグルグル渦を巻いているに違いない。
 「あー……小夜?」こうなってしまっては、こちらから手を差し伸べるしか
ない「小夜の口の中、温かくて凄く気持ちよかったから……生殺し状態は辛い
んだ。続きをしてくれたら、小夜のお願いを一つだけ聞いてあげても良いと思
うんだけどな?」
 「え? は……」みるみる生気を取り戻してゆく瞳「……はい、旦那様♪」
 こういった安易な妥協の繰り返しは、結果として小夜を歪んだ方角へと甘や
かしているのと変わらない。自分は性的な方法で自己をアピールするのが一番
良いのだという間違った処世術を、しかも家族間認めさせてしまうのは夫とし
ても兄としても重大な過ちであるのだと、わかっているが。
 「ちゅ……ちゅく………ちゅぱ、ちゅぱ……」
 そんな常識が通用しないのが、我が古里なのも紛れもない事実なのだ。

240 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/11/12(日) 01:49:01 ID:2e2/IN6o0

「履修漏れ?」
 「はい………」
 綺麗にして差し上げますからとお掃除フェラをしながら、やっとの事で願い
を教えてくれた小夜は、少し恥ずかしげ。
 「でも、それは補習で何とかするって聞いたが……」
 「旦那様の仰るとおりですけど……小夜はその……旦那様や姉様ほど頭が良
くないので……」
 「?」
 「……学校のお勉強は大丈夫ですけど、その、受験が……」
 「受験って………お前、確か大学は諦めて家事に専念するって……」
 「ね、姉様が……」ちろちろ、と尿道口舌先でくすぐりながら上目遣いにな
る小夜「……一人も三人も同じだから、好きになさいって……仰ってくださっ
たので……旦那様も姉様もご立派に学業を終えておいでですし、やっぱり小夜
も、その……お二人の妹として……恥ずかしくない成績を……」
 「…………本当に律儀な奴だな、お前は……」 
 手を伸ばして頭を撫でてやると、幸せそうに目を細めて萎えかけの肉棒を再
び頬張る。そんな健気な様子に少しだけ、胸が痛む。
 「も、もう一回、小夜のお口に頂戴しても……その、良いですか?」
 「………また勃っちまったし、な?」
 「は……はいっ♪ 小夜、頑張りますね?」
 今年の秋は、ひどく足早に過ぎてゆこうとしていた。

241 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/11/12(日) 01:54:42 ID:2e2/IN6o0

超スランプです>挨拶?

と一人で凹んでても仕方がないので、別板で名無し投稿をしてリハビリ中です。
ああ、また(使えない)寝具に金注ぎ込んだ挙げ句に ソフトも複数買いしちまったよorz

242 :名無しさん@初回限定 :2006/11/12(日) 02:00:40 ID:cpxwBjGa0

>>241
おつかれさまです(・∀・)ノシ
佐々原里佳子にも会いたいです(屮゚Д゚)屮カモォォォン

243 :名無しさん@初回限定 :2006/11/12(日) 12:42:02 ID:xj11ZM6MO

乙。
最近は投下が少ないんで妹分が不足気味だ…

244 :名無しさん@初回限定 :2006/11/12(日) 21:28:13 ID:lIuj9I3r0

ほんとに履修漏れネタかww
しかしとにかく乙!

245 :名無しさん@初回限定 :2006/11/12(日) 22:57:36 ID:9al+QCrS0

時事ネタだなww



朝起きたら妹が「抱いてくれないと自殺するからね!」と予告してきた。
どうやらPS3が買えなかったので憂さ晴らしも兼ねているらしい。いい加減にしてくれ。

246 :名無しさん@初回限定 :2006/11/20(月) 01:47:00 ID:24RUxAcC0

朝起きたら妹に、「一週間もほっとかないでよ!」と泣きながら抱きつかれた。

247 :名無しさん@初回限定 :2006/11/20(月) 12:45:30 ID:wh3r90Xi0

朝起きたら妹に、
「妹分が不足気味だね、お兄ちゃん。」と言われた。

248 :名無しさん@初回限定 :2006/11/20(月) 17:44:28 ID:/XpxvL0k0

>>247が一瞬
「妹が不気味だね、お兄ちゃん。」
に見えて、びびったw

249 :名無しさん@初回限定 :2006/11/20(月) 20:30:46 ID:IBZ599lRO

朝起きたら、人類が滅亡していた

250 :名無しさん@初回限定 :2006/11/20(月) 22:10:30 ID:Sa3swinh0

>>249
妹はどうなったんだ

251 :名無しさん@初回限定 :2006/11/20(月) 22:24:44 ID:N0cNYoft0

(想定11/23)
朝起きたら妹が「今日は勤労感謝の日だから、ゆっくり休んでねお兄ちゃん♪」と言ってきた。
どうやら今日は久々に充電できるようだ。

252 :名無しさん@初回限定 :2006/11/22(水) 00:43:19 ID:nVMUAnml0

(現実11/23)
朝起きたら妹が「今日は勤労感謝の日なのに兄貴は仕事か(w」と言ってきた。
どうやら俺には祝日は無いらしい。

253 :名無しさん@初回限定 :2006/11/22(水) 14:12:57 ID:HEiQqm+BO

朝起きたら妹が「明日は淫毛感謝の日なんだよ」とカミソリを持って擦り寄ってきた

254 :名無しさん@初回限定 :2006/11/22(水) 22:35:59 ID:4E97MurJO

朝起きたら妹が「明日は金狼感謝の日だよ、お兄ちゃん」と言ってきた。
ああ……銀狼怪奇ファイル見てぇなあ

255 :名無しさん@初回限定 :2006/11/25(土) 10:14:27 ID:RUctrMhn0

勤労感謝の日、ネタ無しか……。

お兄ちゃん全員、働いてないのかよww

256 :名無しさん@初回限定 :2006/11/25(土) 12:32:29 ID:x+VuPQ680

(´・ω・`) ブチィッ!
     )〃
    ω

257 :名無しさん@初回限定 :2006/11/26(日) 22:45:16 ID:R6jfgl820

>>255

当然だろ?
だから感謝される言われも無い!
むしろ罵って(ry

258 :名無しさん@初回限定 :2006/11/27(月) 00:51:35 ID:p9cnX+DFO

>>255
いやあ、妹にタネを搾り取られてしまったよ(米笑)

259 :名無しさん@初回限定 :2006/11/27(月) 00:59:03 ID:jGUzPR860

欧米か!

260 :名無しさん@初回限定 :2006/11/27(月) 01:37:42 ID:eRUhF4Yv0

朝起きたら妹に、「来年の収穫の為に、種を集めているの」と言われた。

261 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/11/30(木) 00:32:24 ID:rgjdqah80

>>82の続き、チョトだけ投下ですw

262 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/11/30(木) 00:32:53 ID:rgjdqah80

 「浩介ちゃん、お帰りなさぁい♪」
 その後、店を代えて(どーにもこーにも落ち着かなかったので)準と仕事の
打ち合わせを買い物を済ませた終えた浩介が帰宅すると、先に戻っていた真里
亜が気持ち悪いほど甘い声で出迎えてくれた。
 「あ………うん……」
 「疲れてるでしょう? ご飯できてるけど、先にお風呂にする? 今日も背
中流してあげようか?」
 「いや、なんだ、その……」予想外の展開でペースを崩されっぱなしの浩介
は思わず口籠もってしまう「……ひ、一人で大丈夫だから……」
 「そう? じゃあタオルと着替えは私が出しておくから、浩介ちゃんはこの
ままお風呂に入っちゃってね? あ、その前に上着預かるよ。」
 「お、おぉ………」
 浩介の知っている真里亜は、彼が付き合ったことのある相手の中でも群を抜
いて頭が良い女性だったはずである。そしてそれは勉学やセックスだけに留ま
らず、人との距離感を相手の好みに合わせて実に巧みに調整できるという長所
も含めてだ。よって、大学時代に恋人として付き合っていた当時も真里亜は必
要以上に浩介の中に入り込もうとはしなかったし、そのお陰で今日に至るまで
二人の関係が露呈することがなかった。
 「……その真里亜が急に甲斐甲斐しくなった、ということは……」
 どう考えても昼の一件以外に要因が見つからない。せいぜい中学生当時のイ
メージしか知らないまま恋敵を格下と見なしていた真里亜が、小規模ながらも
チェーン展開を行っている飲食店の表舞台と言える新店舗のフロアを仕切る里
佳子の凛々しい姿に衝撃を受けない方が不思議と言える。なにせ兄妹として比
較的に身近に暮らしていた浩介でさえ驚かされたのだから。
 「……まぁ、無理もないか。」
 屋外で取られたアドバンテージを家庭(?)で取り返そう、という発想らし
い。確かに真里亜が選びそうな手堅い方法と言える。

263 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/11/30(木) 00:33:33 ID:rgjdqah80

 「はい、ど〜ぞっ♪」
 そして夕食も晩酌のサービス付きで始まった。山の幸で作られた素朴にして
家庭的な料理の数々は、きっと真里亜が故郷で習った物だろう。
 「こ、これは中々に……」
 「でしょでしょ? はい浩介ちゃん、あ〜んっ♪」
 綺麗に片付けられた家で美人の酌を受けながら手料理を……というのは里佳
子が頻繁に押しかけてくる様になってからは珍しいというほどのものではなく
なったが、見た目からして義妹とはひと味違う料理と、久しく会うこともなか
った元カノ兼従妹と差し向かいというのも何気に刺激的で楽しく………

(がちゃ、がちゃがちゃ……)

 「?」
 「!?」
 ……楽しもうとした矢先に玄関の方から不審な音。というか誰かが合い鍵で
ドアを開けようとしている、らしいのだが。よく考えるまでもなく、この部屋
の合い鍵を持っているのは実質一人しか居ないわけで……
 「まさか……リカ……」
 「……ちゃん?」
 「っしょっと………ただいまぁ〜!」
 今朝方、真里亜が持ち込んだスーツケースに負けず劣らずの大きさのスポー
ツバッグを背負った里佳子の乱入で、全ては再び振り出しに戻った。

264 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/11/30(木) 00:37:47 ID:rgjdqah80

続きは近日中に……その、鋭意努力させていただいて……>挨拶?

今更ながら、ですが「大番長」初めました
私的には適度に難しくて面白いんですが、
一番気に入った教祖様が****ってのはどうよ!?w

265 :名無しさん@初回限定 :2006/11/30(木) 10:12:57 ID:0SBw3Wkp0

教祖様?
「大悪司」とごっちゃになってない?

266 :名無しさん@初回限定 :2006/11/30(木) 21:33:39 ID:wPRas1nLO

突発屋氏乙。修羅場期待。
なんか一行目だけだと中国語みたいだw

朝起きたら、妹が巫女服を着ていた

267 :名無しさん@初回限定 :2006/12/05(火) 17:14:26 ID:xZrlulNQO

意外!これは過疎ッ!

268 :名無しさん@初回限定 :2006/12/05(火) 22:37:18 ID:dpcUmHCy0

朝起きたら妹に、「ひもじいよぅ……」と言われた。

269 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/08(金) 23:40:30 ID:wnqnYC1W0

ちょっと苦しいけど、ネタで投下。
筆が遅くて申し訳ないです(汗

270 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/08(金) 23:42:03 ID:wnqnYC1W0

 たっぷりに着込んでいても尚少し肌寒い夜明け前の町並みを、スクーターに
二人乗りしながら走り抜けてゆく。後ろからギュッとしがみついている従妹の
仄かな体温がとても心地よい。
 「………ねぇ、浩介ちゃん?」
 「んーん?」
 「朝帰りだなんて、とうとう浩介ちゃんも不良の仲間入りだよね? 叔父さ
ん達になんて言うの?」
 「そりゃ、お前と一緒だったって正直に言うだけさ。なんせお前は俺よりも
信頼されてるみたいだしな。」
 「うふふっ♪」と幸せそうな声色「それで? 一緒にホテルに入って、朝ま
でエッチしてましたってトコまで正直に告白しちゃう? 実は付き合ってます
って懺悔する?」
 「……ンなことしたら、叔父貴に猟銃で撃ち殺されちまうよ。箱入りのお嬢
様なんだろ、表向きは?」
 「そうだよぉ。慎み深くって、男の人が大の苦手で、お酒なんてこれっぽっ
ちも飲んだことも無くって、おまけにお上品で潔癖で軽はずみな事は絶対にし
ない正真正銘のお嬢様なんだよ? 結婚したら、おっきな山とおっきなお屋敷
が付いてくる大地主さんのお姫様だよぉ?」
 「……そりゃ凄い。まさに逆タマだな……」
 「うふふふっ、責任重大だよぉ♪」
 二人はやがて、真里亜が一人暮らしをしている男子禁制のマンションに辿り
着く。キーコードが無いと入れない三重のエントランスと、更に幾つものセキ
ュリティーで守られホワイトハウス並に厳重に管理されている(ついでに家賃
が高そうな)三階建てのシックな建物も、いまは朝靄と静けさに包まれひっそ
りと佇んでいる。
 「……そーいやさ、お前はなんて説明知るんだ? 確か交代制か何かで一日
中ガードマンが居て帰宅時間とかもチェックされてるんだろ?」

271 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/08(金) 23:42:38 ID:wnqnYC1W0

 「私なら、音々ちゃんにアリバイ工作を頼んでるから平気だよ。みんなで受
験勉強してることになってるから。」
 「そりゃまた随分と原始的だな。」
 「シンプルイズベストってやつかな? 変に凝ったこと考えるよりも、単純
明快にした方が却って安全なの。嘘って言うのはね浩介ちゃん? パーツが少
なければ少ないほど矛盾が生まれ無くって発覚しにくくなるんだよ?」
 「……この知能的確信犯め。」
 「それ、褒め言葉だと思っておくね?」
 慣れ親しんだ体温が背中から離れてゆく。制服が入ったスポーツバッグを抱
え数歩歩いた真里亜が、まだ原付に跨ったままの浩介に向き直って穏やかな微
笑みで別れの挨拶を口にする。
 「……ホントはキスとかお強請りしたいけど、誰かに見られたら大変だから
我慢するね。浩介ちゃん?」
 「ん?」
 「ありがと、ね?」
 「な……なんだよ改まって?」
 「そういう気分なの。じゃ……ね?」
 「おう!」
 ばいばい、と小さく手を振ってからマンションの中に消えてゆく真里亜。そ
の背中が二重のガラス戸をくぐり、エレベータの中に消えてしまうと何故だか
周囲の気温が低下したように、夜明け前の寒さが一気に全身に染み込んできて
しまう。
 「……とっとと帰るか。」
 自分を奮い立たせるようにエンジンを一吹かししてから、浩介も家路へと走
り出した。

272 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/08(金) 23:43:22 ID:wnqnYC1W0

 「?」
 そして東の空が微かに白み始める時刻。何事もなく帰宅を果たした浩介は家
族に見つかる前自室へと逃げこもうとした所で、台所の方からの不審な物音に
気付いた。
 「お袋?」
 佐々原家で一番の早起きは母親の志乃である(ちなみに最も優雅に朝を過ご
すのは佐々原家第一子にして長女の梢(来春より某下着メーカーに就職予定の
大学生。この時点ではまだ未婚)のだが、それにしても少々早すぎる。
 「泥棒……にしちゃ台所ってのも変だが、一応確認だけはしておいた方が良
いよな、やっぱ。」
 出来れば家族には会わない方が良いのだが、自分が見つからないように注意
していれば大丈夫だろうと判断した浩介は、足音を忍ばせながら玄関から続く
廊下を抜け一番奥の台所に息を殺しながら慎重に歩を進めてゆく。
 
 『……えっと………えと、えっと……』

 見たところ電気すら付けていない様子の真っ暗な台所。ガサガサと何かを物
色しているらしい謎の人物……というか少女は……
 「里佳子……ちゃん?」
 「ひゃっ!?」
 浩介が戸口のスイッチを入れ点灯させた蛍光灯の元、早朝からコソコソ食器
棚を物色していた佐々原家の末っ子がパジャマ姿のまま腰を抜かしていた。

273 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/08(金) 23:43:52 ID:wnqnYC1W0

 「す、すいません。リカは……その、ちょっとお腹が……」
 「空いたんだ?」
 「は、はいぃ……」
 数分後。隣のダイニング兼居間で差し向かいに座った義妹は、すっかり萎縮
してカチコチに固まってしまっている。
 「それで台所で食べ物を探してたという事のか……」と何故だか溜息が出て
しまう浩介「……でも、食器棚を探したって何も………あ!」
 「う………ぐすっ………」
 そう言えばと思い返してみると、里佳子が食べ物を欲しがっているところを
見たことも自分で冷蔵庫を開けている所も見たことがない浩介。まだ小学生の
里佳子は育ち盛りと言うことも会ってか好き嫌いもなく出された物を全て綺麗
に平らげてはいたが、逆に言えば出されるまでは我慢の一手だったような気が
しないでもない。里佳子自身を除いても一つ屋根の下に四人の女性が存在して
る佐々原家では、まだシンクに届くのがやっとという程度の背丈の末っ子が家
事を手伝う機会すら滅多に与えられないのだ。そう考えてみると里佳子が台所
の収納分布を全く知らないのも無理からぬ事ではある。
 「………里佳子ちゃん?」
 「は、はい。」
 「俺と里佳子ちゃんは、どんな関係かな?」
 「えと………いちおう、兄妹……です。」
 「一応じゃなくて、兄妹で家族なんだよ?」手を伸ばしてサラサラの髪を
撫でてやる浩介「という事はだ、姉貴とも奈月とも真衣とも姉妹だし、親父
とお袋は里佳子ちゃんのお父さんとお母さんだし、ここは里佳子ちゃんのお
家なんだ。ここまでは、わかるかな?」
 「………………………………………」
 「だから遠慮はいらないし、冷蔵庫だって他の家族と同じように使って良
いんだ。もっともっと甘えたって全然構わないんだぞ?」
 「は、はぃ………」

274 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/08(金) 23:44:16 ID:wnqnYC1W0

 と返事は良いのだが、それが上辺だけなのは浩介にも分かる。一番懐いて
いると思われる浩介相手でコレなのだから、他の家族との関係は……
 「それじゃあ里佳子ちゃん、俺が……」
 何か作ってやろうか、と言いかけて思い直す浩介。きっと『り、リカは平
気ですから』とか何とか間髪入れずに言い返されて逃げられてしまうのが関
の山だ。もうちょっと、ひねってみる必要がある。
 「……俺が……」
 「………………………」
 「……俺が……玉子焼きを作るから毒……味見を頼めるかな?」
 「え? あ、あの……?」
 「人に食べさせるのは初めてだぞ? どうかな?」
 「で、でもリカはそんな……えっと、あの……だから……」
 「いや、かな? 俺の作った物なんて怖くて食べられない?」
 「い、いえ! そんあことはないです……けど……」
 「そっかぁ。俺って里佳子ちゃんに嫌われてるのかぁ……」
 「そ……そんなことないです! リカは浩介兄さんの事大好きですっ!!」
 「………………………………」
 「………………………………」
 「………………だ、だいすき?」 
 「は、はいぃ」と別の意味で更に小さくなってしまう里佳子「だ、だから
リカは、そのぉ………」
 「食べてくれるかな?」
 「…………………………い、いただきます。」

275 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/08(金) 23:44:41 ID:wnqnYC1W0

「ここ、浩介兄さん?」
 「ん?」 
 「り、リカはその……一人で平気……ですから……」
 一つの椅子の上、腰掛けた浩介に抱きかかえられる様な格好でスッポリと腕
の中に収まった里佳子は湯気が出そうなほどに赤くなっている。
 「いいからいいから。はい、あ〜〜ん。」
 「え? え? えぇっ?」
 「あ〜〜〜〜〜〜〜ん。」
 「あ……で、でも……」
 「あー腕が疲れる。疲れるなー?」
 「あ、あぅぅ〜〜〜!」
 「ほれ、あ〜〜〜〜〜〜ん。」
 「あ、あ〜〜〜〜………はむ。むぐむぐむぐ………」
 「どう?」
 「おおおおおお、美味しいです。とって美味しいです……」
 「じゃあ、もう一口。あ〜〜〜〜ん?」
 「あ、あ〜〜ん。んぐんぐんぐんぐ………」

 (……お兄ちゃんってさぁ?)
 (はい? なんですか真衣ちゃん?)
 (ナチュラルに女殺しだよね? しかも愉快犯だし。)
 (とゆーか単に見境がないだけだから。どっちかっつーと、女の敵? 絶対
に将来刺されるタイプと見たね私ゃ。)
 (…………お……!)
 (梢ちゃん、なんでこんな時だけこんな時間に目が覚めるの!?)
 (それはほれ、なんてゆーか………野生の勘?)
 (それは何の野生なんですか? なんのっ!?)
 (ってゆーか、それよりもリカちゃんの目がさぁ?)
 (はい?)(なに?)
 (お星様キラキラ状態じゃん。ありゃ恋する少女そのものだよ。真里亜ちゃ
んとの忍ぶ恋いも含めて、こりゃ面白くなりそうだわ……って何?)
 ((………悪趣味………))

276 :名無しさん@初回限定 :2006/12/08(金) 23:45:09 ID:XfwOdtsb0

ごちそうさま

277 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/08(金) 23:50:15 ID:wnqnYC1W0

確かに「大悪司」でしたw>挨拶?

しかしフタナリに露出狂に薬物禁断症状持ちって……なんで気に入ったキャラが
ことごとく壊れてるんだこのゲームは?w

278 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/08(金) 23:52:19 ID:wnqnYC1W0

>>276
お粗末様でしたw(汗

279 :名無しさん@初回限定 :2006/12/09(土) 22:03:53 ID:PbR9ERV90

投下乙。
てかやべぇ、ほのぼのするw

280 :名無しさん@初回限定 :2006/12/09(土) 22:41:00 ID:UVyaIuZL0

朝起きたら妹に、「こたつ捨ててこい」と言われた。

281 :桐莉兄 :2006/12/10(日) 03:53:05 ID:3MQ4QqB00

「兄ちゃーん、朝だぞー?」

朝。妹の桐莉が起こしに来る。
嫌だ。起きたくない。寒い。
窓の外は一面のエターナルフォースブリザードです。

「うらーっ、さっさと起きるーっ!」
「一瞬で兄貴の周囲の大気ごと氷結させる。兄貴は死ぬ」
「バーニング・ダーク・フレイム・オブ・ディッセンバーがあるから大丈夫だーっ!」

布団を剥ごうとする桐莉。
鬼だ。悪魔だ。妹だ。
俺は断じて布団から出ないぞっ。

「早く起きれーっ、学校遅刻するぞーっ」
「……俺はもう駄目だ。俺の事は気にせず、お前は先に学校に行って、あいつを止

めるんだ……桐莉、世界を……頼…むぜ……(がくっ)」
「こらぁーっ、桐莉を置いて勝手に死ぬなぁーっ!ザオリク!アレイズ!カドルトぉっ

!!」

ゆさゆさ、ゆさゆさ。
其の程度でこの俺が生き返ると思うな。

「起きろぉーっ!兄ちゃーんっ、起ーきーろぉーっ!!」
「後で追い掛けるから、お前だけ先に行けって」
「んな事言って、昨日もズル休みしたのス!」
「ははは、どうせサザエさん現象で無限ループするんだから、落第も留年も退学も

怖くなんか無いさ……」
「馬鹿ぁーっ、世界の暗部に言及するなぁーっ!」

282 :桐莉兄 :2006/12/10(日) 03:54:11 ID:3MQ4QqB00

「兄ちゃん、春が来るまで冬眠するから。お休み、マイシスター……」
「ごらぁーっ!寝るなぁーっ、寝たら死ぬぞぉーっ!」
「ぐぅー…ぐぅーっ…」
「ヤマモトさんに耳元で鴇の声上げて貰うぞーっ!それとも電気按摩されたいかーっ!」
「ぐぅー…ぐぅーっ…」
「兄ちゃんの持ってるエロゲを全部、家の前に並べるぞーっ!」
「ぐぅー…ぐぅーっ…」
「ぬぅぅぅぅっ」

……静かになった。
起こすのを諦めたらしい。
これでゆっくりと寝られる……と思ったら、

「みーんみんみんみんみん、カナカナカナカナカナカナ」
「………ぐぅー、ぐぅーっ」
「ぬふ。兄ちゃん、起きてるだろ?」
「……ネテルヨ」
「うらーっ、夏になったからさっさと起きるーっ!!!」

がばぁっ。
布団を剥がれた。

「ギャースッ!?凍え死ぬーっ!!」
「今は夏だから大丈夫だー」

283 :桐莉兄 :2006/12/10(日) 03:55:51 ID:3MQ4QqB00

「何処が夏ですか!冬ですよ!窓の外は一面の銀世界ですよ!」
「いいからさっさと制服着るーっ」
「トンネルを抜けると其処は逝国でした!僕疲れたよ、パトラァァーーッシュ!!!」
「錯乱するなぁーっ!」
「ぅぅ、寒いよ寒いよ。頭の中が年中お花畑の妹には解らんのです……」
「いいからこっちを向けっ、兄ちゃんっ!」

………ぁ、夏だ。つか、夏服だ。

「兄ちゃんの為に、寒いの我慢して衣替えしたのス」
「半袖キター!ミニスカートキター!!」
「ぅぃス!元気出たかっ?」
「おうよっ。何だか股間の辺りからじんわりと暖かくなって来たぜぇっ!」

颯爽と飛び起きて制服に着替える。
朝食を三口で済ませて、いざ学校へ!

「急ぐぞ、桐莉!」
「(ガチガチガチガチガチガチ)」
「……おーい、桐莉〜?」
「ささささささささむむむむむむやっぱ冬服に着替えて来るのス」
「ぇー、着替えちゃうのー?」
「こここ凍えるのスかか風邪ひいちゃうのス」
「ちぇー。だったら俺も寒いから、学校休もうかなー」
「ぬぁっ!?さ、寒くないのス!桐莉は全然寒くないのスよ?」
「んじゃ、学校に行こー!」
「ぉ、ぉーなのス!へっきしっ……」

284 :桐莉兄 :2006/12/10(日) 04:06:51 ID:3MQ4QqB00

びゅごぉぉおぉおっ。

「おお、凄い風だなー」
「いいいいいいやーんっ、えっちな春風ぇーっ!!」
「何だか雪混じりの霙も降って来たなー」
「ななな夏っスからねぇー、夕立の一つもへきしっ、ブラが透けちゃうのスー!!」

妹のパンチラや透けブラを鑑賞しながら、何時もの場所へと向かう。
夏はいいなぁ。薄着は最高だぜ。

「ぅー、寒いよー。今日は学校休もうよー」
「駄目だよ、ななねぇ。明日からもっと寒くなるって天気予報で言ってたんだから」
「じゃあ、今日から春まで冬眠しようよー」
「あ、ほらほら、ななねぇ。隆浩達が来たよ」
「おはよーたかくんっ!今日も元気に学校行こーっ!!」
「よぉ、七華に由紀。いやぁ、太陽の陽射しがまぶしい夏だなぁ」
「(ガチガチガチガチガチガチガチ)」
「――って、桐莉ちゃん半分凍ってるーーーっっっ!!?」
「ああ、さっき『ななな夏はっ、暑いスねーっ』とか言うんで、頭からドバーっとミネラルウォーターを2リットルほどぶっ掛けてやったんだが」
「ちょ、バカ浩っ!これは流石にまずいっしょ!?」
「へへへへ平気っ!へっちゃらっスよっ?ぶえっきしっ……ずず」
「死ぬよ!桐莉ちゃん死んじゃうよっ!」
「なな何を言ってるのスか七華姉ちゃん?夏場にそんな厚着して馬鹿みたいス」
「今は冬!雪降ってるし!」

285 :桐莉兄 :2006/12/10(日) 04:09:10 ID:3MQ4QqB00

「ああ、由紀は知らないのか。これは雪じゃなくて、夏の風物詩ケサランパサランだぞ」
「そんな風物詩、聞いた事無いよ!」
「いやぁ、夏はいい。透けるブラ紐、襟首から覗き見える鎖骨もいい」
「ぬふぅんっ、鎖骨スかー?んじゃ、暑いから第一ボタンを外すーっ(涙)」
「そうそう、夏だもんなー」
「やめとけ桐莉、マジ死ぬぞ!」
「ゆきゆきには関係の無い話なのス。そんな事より、七華姉ちゃんは夏なのに薄着しないんスかぁー?」
「だから、冬だよ。どう見ても雪景色です、本当にありがとうございました」
「……ぬふっ。兄ちゃん兄ちゃんっ、夏服の桐莉と冬服の七華姉ちゃん、どっちが好みだー?」
「聞くまでも無かろうよ!夏服!夏服!」
「と兄ちゃんは言っているっ!」
「………たかくん、桐莉ちゃんの方が好きなんだ………」
「桐莉と言うか、薄着の女の子が好きだ!」
「ぬがぁっ、兄ちゃぁぁぁんっ、桐莉が好きって言えぇーっ」
「…………………」
「ちょ、ななねぇっ!まさか夏服に着替えようとか思ってないよねっ!?」
「由紀ちゃんは何を言ってるのかな?」
「だ、だよね。良かったぁー、ななねぇが桐莉の挑発に乗って夏服なんかに着替えたら、ボクどうしようかと……って体操服に着替えてるーーー!!!」
「勝負するなら徹底的にやらないと……だよ」
「ぬぅっ、七華姉ちゃんめ、桐莉と張り合うつもりかぁっ!」
「たかくん、生足ぶるまぁの幼馴染と、夏服透けブラの妹、どっちが好きかな?」
「聞くまでも無かろうよ!ぶるまぁ!ぶるまぁ!」
「だって。桐莉ちゃん、私の勝ちだよ♪」
「七華と言うか、ぶるまぁの女の子が好きだ!」
「はぅんっ、たかくぅんっ、寒いの我慢してやってるんだよーっ」

286 :桐莉兄 :2006/12/10(日) 04:10:16 ID:3MQ4QqB00

「と、とにかくっ、ななねぇの勝ちだよっ。そーゆー訳だからっ、二人とも、早く暖かい服を………って、桐莉が水着に着替えてるーーー!!!」
「夏と言えば水着なのス!兄ちゃぁんっ、桐莉を見ろぉっ!!!」
「くっ……流石は桐莉ちゃんだね。黙って引き下がる筈が無いと思ってたけど、まさかスクール水着を出して来るとは思わなかったよっ」
「手強いよっ、ななねぇっ!あれは伝説の旧型っ、攻撃力は新型の凡そ三倍っ!」
「兄ちゃんっ、濡れスク水の妹と、生足ぶるまぁの幼馴染、どっちが好きだぁっ?」
「すっくっみずっ!すっくっみずっ!あ、そーれ、すっくっみずっ!」
「ぁぁーっ、ついに百点満点が出たーっ!!!」
「ぬふっ。七華姉ちゃん、どうやら勝負ありのようスね♪」
「桐莉ちゃん……恐ろしい子!」
「スクール水着は究極の薄着っ、ななねぇでもこれに勝つ事は………って、全部脱いでるーーーーーーっっっ!!!!」
「たかくんっ、たかくんっ、私脱ぐからっ!全裸になるからっ!!」
「ちょwwwwななねぇっ、やめwwwwww」
「放してーーーっ、全部脱ぐーーーーっ、たーかーくぅぅぅぅんっ!!!」

「……ぁー、其処の君。氏名と学校は?」
「ぇ――?」
「おまわりさんキター!!!」
「君たちの知り合いかね?」
「いえ、全然」「全く知らない赤の他人なのス」
「ちょ、たかくんっ!?」
「行くぞっ、兄ちゃんっ」「ああ、急がないと遅刻してしまうぞ」
「とりあえず、署で話を聞こうか」
「たかくぅぅぅんっ、酷いよっ、カムバァァァック、たかくぅぅぅぅぅぅんっっっ………」

―――――――

「……で、何で道端で裸になってたの?」



「…………………最強に、なりたかったんです」

287 :名無しさん@初回限定 :2006/12/10(日) 21:50:55 ID:+SrY2AqW0

投下乙!

つーか雪降るような気温の中で、とか
聞いてるだけで寒いww

288 :名無しさん@初回限定 :2006/12/11(月) 00:03:17 ID:q9DYrXLY0

張り合いすぎにも程があるわwwwwwwwwww

289 :名無しさん@初回限定 :2006/12/11(月) 05:03:37 ID:weWrwGeH0

七華姉ちゃん・・・あんた最強だよw

290 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 04:05:54 ID:oyxMiwNm0


朝起きたら妹に、「休日だし、どっか連れて行って」とせがまれたのでとりあえず繁華街に繰り出してみた。

「お兄ちゃん、お兄ちゃん、ちょっとコレ見てー」
側を歩いていた妹のハルカが急に立ち止まったかと思うと、
1台のUFOキャッチャーの元に駆け寄っていく。
何事かと思いながら、俺もハルカの後を追い、そのUFOキャッターの台を覗きこむ。
「クリスマスバージョンのリラックマだよー、カワイイなぁ〜」
そこにはサンタ服を着た今はやりのクマのぬいぐるみが、ちょこんと1体だけ置かれていた。
サンタの服を着ている以外、何の変哲もないその人形だが、ハルカは妙に気に入ったらしく、食い入るように眺めている。
あー、何だかこの展開はマズイ。
ハルカは普段物を欲しがらない子なのだが、一度気に入ったものはなかなかあきらめきれないという性格
だ。「取ってくれ」といわれるのは時間の問題。早急にこの場を去るのが、懸命な判断だな、うん。

「おーい、ハルカ、向こうにサンタとトナカイのかっこした人がいるぞー、スゴイなぁー、面白いなぁー」
「・・・・」
反応なし。
「おお!見ろ、ハルカ、サンタがそりを引いて、トナカイがそりに座っているぞ、主従関係が逆だぜ、珍しいなぁー、面白いなぁー」
「・・・・・・・・」
依然、反応なし。
「おおっと!今度はトナカイが立ち上がって鞭でサンタの尻を打ち始めたぞ、こりゃ公開SMプレイだ!興奮するなぁー、面白いなぁー」
「・・・・・・・・・・(ぴくり)」
おっ、少し反応があったぞ!!
「ささっ、とりあえず、行ってみような」
すかさず俺はその場から離れようと歩き出す。だが、クイと服を引っ張られる感触。
振り返ると、ハルカが手で俺のコートをぎゅっとつかんでいた。
こ、拘束された?

291 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 04:09:48 ID:oyxMiwNm0

「ど、どうした?ハルカ」
「ねぇ、お兄ちゃん」
「は、はい。何でしょう?」
ハルカは視線を人形からはずすと、真剣な表情で俺を見上げてきた。
「あのクマ、やっぱり、取るの難しいかな?」
「うーん、1プレイ200円だしな、場合によっちゃ、数千円かかると思うぞ」
「そっか、ならしょうがないかな・・・」
しょうがないと、口では言いつつも、本当に名残惜しそうにしているハルカ。
こりゃ、諦めさせるのは難しいかもな。
「しかし、何でそんなにこれが欲しいんだ?他にもたくさん人形はあるのに」
ふと思いついた疑問を口に出してみる。
「ええっとね。もちろんカワイイってのもあるんだけど、この人形、小さい頃におばあちゃんからもらった人形に似てるんだ。
ほら覚えていないかな?昔私が部屋に飾っていたんだけど」
そういえば、この街に越してくる前、ハルカの部屋にはいつもクマの人形が置かれていた。
確かハルカの生誕を祝しておばあちゃんがプレゼントしたものだった。
その後、おばあちゃんが他界したこともあって、えらくハルカが大切にしていたっけな。

だが、今その人形は部屋に飾られていない。引越しの際にどこかに行ってしまったのだ。
あの時はハルカが死ぬほど落ち込んで、俺と父さんや母さんで必死に励ましたな。
「言われてみれば、確かにあの人形と似ているな」
「でしょ、だからすごい気になっちゃって。でも不思議だな。もう大分前に無くしてしまったものなのに、
この人形を見ると今でもあの頃の気持ちが蘇ってくるんだもの」
「・・・・」

292 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 04:13:51 ID:oyxMiwNm0

「ごめんなさい、立ち止まっちゃって。もういいよ、行こ」
くるりと背を向けて、歩き出すハルカ。
「ちょい、待ち」
その背中に声を掛けてしまう俺。
「どうしたの?お兄ちゃん?ほら行こうよ」
「なぁ、俺がどこでバイトしてるか知ってるか?」
「えっ、どうしたの急に・・・。駅前のゲームセンターだよね。それがどうしたの?」
「特に言ってなかったけどさ、俺、そこのゲーセンでUFOの調整を担当してるんだわ」
「調整?」

「UFOの調整ってのは、中に置く商品に合わせてクレーンの設定を変えて、
『取れそうで取れない』状態を作り出すことなんだ。
しかしこれがなかなか難しくてな、
自分で実際にUFOを動かして確認する必要がある。だからUFOの扱いが上手くなけりゃできない」
「えっ?つまり、それって・・・」
「さっき、『場合によっちゃ、数千円』って言ったよな。あれは腕が悪い場合の話。だからここは安心してお兄ちゃんに任せなさい」
「お兄ちゃん・・・、ありがとう!」
ハルカは俺の正面に向かって、とたたっと走ってくると、そのまま俺に抱きついてきた。
胸のあたりに小さな頭をペタンとくっつけ、俺の背中に腕がギュッとまわされる、心地よい感触。

「ハ、ハルカ!?」
「やっぱり、お兄ちゃんは、頼りになるなぁ。何か今日のお兄ちゃん、すごくカッコイイし・・・」
「今日の、だけは余計だ。ほ、ほら、恥ずかしいから離れなさい」
道行く人たちが微笑ましそうにこちらを眺めてくる。うう、何たる羞恥プレイ。
「まだダメー。1つ約束してくれたら、離してあげる」

293 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 04:25:42 ID:oyxMiwNm0

「や、約束?」
「そう。もしお兄ちゃんが、人形、取れなかったら・・・」
「取れなかったら?」
「私、お兄ちゃんにキスしちゃうんだから」

はぁ!?キ、キス!?突然何言い出すんだ、わが妹は。
あわわわ、落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け・・・。
「な、なぜに?」
「取れなかった罰として。だって、罰ゲームがあった方が、お兄ちゃんもやる気が出るよね?」
「いや、だからってキスはダメだ。俺達は兄弟だろがっ、頼むから他の罰にしてくれ」
「ダメ!キスくらい強烈じゃなきゃ罰ゲームにならないよ、それに取ってくれさえすればキスは諦めるから。
お兄ちゃん、取る自信があるんでしょ?」

「うう、まぁ多少はな。でもキスは・・・」
「認めてくれない限り、ずっーーと抱きついたままなんだから」
「ああっ、もう、仕方ない、分かったよ」
「約束してくれる?」
「約束するよ、さぁ、だから離れて」
「うん、がんばって、お兄ちゃん!」

これで引くに引けなくなってしまったな、とゆーか、キスだけは避けないと。
俺は気合を込め、震える手でUFOキャッチャーの台にコインを入れた。

294 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 16:48:29 ID:fiMJbjcQO

>>桐莉兄
乙。七華がアホの子にw

>>293
 寸 止 め か

295 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 20:24:48 ID:4kIWGOvr0

これはいい子悪魔ですね、
ただ 寸 止 め か

296 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 23:11:42 ID:Cwg9XaJt0

ワッフル ワッフル

297 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/15(金) 02:26:24 ID:Zh4hjYkg0

>>263の続き、「里佳子編」の本編(?)です。

298 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/15(金) 02:26:48 ID:Zh4hjYkg0

 予想通りの時間に予想通りにかかってきた電話を待ちかまえていたのは
佐々原家の長女である梢(出戻り・パート勤務)。両親が反応するよりも
早く受話器に飛びついた彼女は、今朝の義妹同様に有無を言わさぬスピー
ドでコードレスの子機を抱え二階の自室へと逃げ込んだ。
 「はい佐々原で……」
 (あ、姉貴か! どうなってんだよこれ!!)
 「……浩ちゃん?」と意外そうな声を装う梢(出戻り・パート勤務)は
明らかに笑っている「どうなってるんだって……何がぁ?」
 (何が……て、リカの事に決まってるだろ! なんでリカが俺ン所に荷
造りして来てるんだよっ!?)
 どうやら相当に追い詰められているらしい弟君。それもこれも因果応報
って奴だよ〜んと心の中で呟きながら、努めて冷静な声を作って予定通り
の受け答えを行う。
 「なんでって、そりゃリカちゃんが『私、浩介兄さんのお嫁さんになり
たいんです。だから今日から浩介兄さんと一緒に住みます』って真剣な顔
して言うから、じゃあ仕方がないねってことで……」
 (そ、そういう問題か!? ンな簡単に納得して良い問題かっ!?) 
 「……って、ちょっと落ち着きなって浩ちゃん。」と今にも吹き出して
大笑いしてしまいそうな梢「リカちゃんが浩ちゃんのお嫁さん云々言い出
したのって昨日今日の話じゃないっしょ? しばらく前から浩ちゃんの所
に入り浸ってたのだって本人が黙っててもバレバレだし、もうリカちゃん
だって一人前の社会人になって自立できる年だから自分の事くらいは自分
で決めれる訳だし、リカちゃんは浩ちゃんと違って思い付きとか軽はずみ
な行動する子じゃないしね。だから家族としても本人達の意志を尊重しよ
うかって事で……」
 (………そんな無責任な………親父とお袋は……?)
 「従妹とか義(いもーと)妹とかに次々手を出すよーな放蕩息子と話す
口はもたーん! って言ってるよ。」
 正確には『勝手にさせろ』と言っているだけなのだが。

299 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/15(金) 02:27:50 ID:Zh4hjYkg0

 「う、うわぁ……」流石にコレは、反論の余地すらない「……だ、だっ
たら何で真里亜をアッサリ寄越したりしたんだよ! こうなることくらい
は誰だって予想できるだろうが!」
 (それだって当人同士の問題っしょ。どうせ浩ちゃんの事だし、後先考
えずに種を蒔きまくって来た報いって言うか、年貢の納め時だと思って観
念した方が良いと思うよ。いーじゃん、どっちもお嫁さんとしちゃ申し分
ない子でしょ?)
 「そ、そりゃまぁ……」
 頭が良くって良く気が利いて男を立てるタイプの真里亜と、何処か子供
っぽく甘えん坊だが実は世話好きで尽くすタイプの里佳子。しかも揃って
家事万能と来れば甲乙付けがたいとは言えるが。
 (それとも浩ちゃん、ご自慢のベッドテクでメロメロにして二人とも物
にしようとか思っちゃったりしてる訳ぇ〜?)
 「……そう出来たらどんなに楽かと考えてる最中だよ……」
 真里亜にしろ里佳子にしろ、こうなってしまっては追い返すに追い返せ
ない。いくらなんでも路頭に迷わず訳にはいかないのだし。
 (ま、これも幸せの代償だと思って存分に悩みなさいな。ハッキリ言っ
て、贅沢この上ない悩みなんだしね)
 「そりゃ、そうかも知れないけど……」
 (わかってるんなら覚悟を決める事だね。あー、念のために言っとく
けど真衣と奈月にも連絡済みだから、助けを求めても無駄だよー?)
 「………流石は姉貴。こういう時だけはマメだな。」
 (んふふふ〜、まーかせてっ♪)
 「いや、全然褒めてないっつーか皮肉だから。」
 (とか何とか私にツッコミ入れてる場合なのかな浩ちゃんは? 可愛い
可愛い花嫁さん候補が二人、目を三角形にしながら待ってるじゃないのか
なぁ?)
 「うぐぐ……」
 (じゃ、いつまでも浩ちゃんの現実逃避に付き合ってる程暇じゃないし
、そろそろ切るね? 頑張りなよぉ〜♪)
 「あ……おい待てよ姉貴! 話はまだ終わって……!」
 (ぷつん。つーつーつー………)

300 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/15(金) 02:28:48 ID:Zh4hjYkg0

 「わ、美味しい〜!」
 「でしょでしょ? うちのお店でお客様に出してるのと同じ物を分けて
貰ってきたんだもん。折り紙付きだよ♪」
 「………って、なんでこんなに和やかなんだお前らは?」
 「あ……」
 「浩介ちゃん♪」
 実家との電話で疲れ果てた体を引きずり、更なる地獄絵図を覚悟した浩
介が頭上に雨雲を乗せながらリビングに戻ってみると、そこでは問題の従
妹と義妹が差し向かいで楽しそうに祝杯(?)をあげていた。
 「リカちゃんが、とりあえず今夜は休戦しましょうって美味しいワイン
を持ってきてくれたの。浩介ちゃんも飲むでしょ?」
 「休戦?」
 「そうよ、悪い?」つーん、と横を向く里佳子「これで条件は対等にな
ったんだし、こんな時間に騒いだら近所迷惑でしょ? だから今晩だけで
も昔みたいに仲良くしましょって真里亜ちゃんと決めたの。私も真里亜ち
ゃんも帰る所がなくなっちゃったんだし。」
 「お、追い出された真里亜はともかく、お前は勝手に家を飛び出してき
ただけだろうが。嫁入り前の娘がこんな……」
 「その『嫁入り前の妹』を告白を受け入れてその……初めてを貰ったの
は兄貴でしょ! 私はぁ、兄貴がリカ以外の女の子のこと見ないって約束
してくれたから全部あげたのにぃ!」
 「だから、それとこれとは話が……」
 「ちょ、ちょっと二人とも落ち着いて。ね?」
 「リカ、もう帰らないもん! 今日からここがリカのお家だもん!」
 「って子供かお前はっ!」
 「い……いまさら、そんな言い方するなんてズルい! リカ、本気だっ
たのにー!!」
 「俺だってマジだったに決まってるだろ! だけどなぁ……」
 「あ、あのー……?」

301 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/15(金) 02:29:12 ID:Zh4hjYkg0

 「もういい!」全身から怒気を溢れさせながら立ち上がる里佳子「リ
カ、そんなお兄ちゃんなんか大嫌い! 言い訳なんか聞きたくないからリ
カもう寝る! お兄ちゃんの馬鹿ぁ!」
 「だから話を………おいリカ!」
 「あ……駄目だよ浩介ちゃん!」
 ずかずかと大股で客間(里佳子が訪れるようになって片付くまでは物置
だった空き部屋で、今後は真里亜の寝室になる予定だった)へと消えてゆ
く里佳子。その後を追おうとした浩介の腕を慌てて掴む真里亜。
 「で、でもだなぁ……」
 「リカちゃん、お仕事で疲れてるみたいだし、その……お酒も入ってる
から今何を言っても聞いてくれないよ? 時間が時間だし、あんまり大き
な声を出すのもあれだから今夜は寝かせてあげよう。ね?」
 「あー……でもなぁ……」
 「とりあえず、明日からのことは明日考えれば良いじゃないかな? リ
カちゃんだって、自分が我が儘言ってるって分かってるから高いお酒を持
ってきてくれたんだし、どっちにしてもこんな時間に追い出すわけにもい
かないでしょ?」
 「う……ぐ……」
 相変わらず理論武装の素早い奴だ、と感心してしまう浩介。言ってるこ
とが正論なだけに咄嗟に言い返すことが出来ない。
 「そんなに怖い顔しないで座って。リカちゃん、美味しいワイン持って
きてくれたから、気分転換にちょっとだけ貰お?」
 「………しょうがない、かぁ……」
 そうして二人は、差し入れのワインを寝酒程度に味わってからそれぞれ
の床(今夜は流石に、ということで真里亜は里佳子と同じ部屋へ引き上げ
)についた。

302 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/15(金) 02:29:55 ID:Zh4hjYkg0

 ………ところが……
 「はむっ。ちゅぱ、ちゅぱ、ちゅぱ、ちゅるるっ♪」
 次の日の早朝、浩介は里佳子の夜這い……というか朝駆け……というよ
りも朝立ちへのご奉仕フェラで目を覚ました。
 「り、リカっ!?」
 「えへへぇ、昨日はゴメンねお兄ちゃん?」完全勃起した裏筋を丹念に
舐め清めながら屈託のない笑顔を浮かべる里佳子「でもでも、ああやって
リカが拗ねてお兄ちゃんと喧嘩したら、二人とも萎えちゃって大人しく別
々の部屋で寝てくれるだろうと思ったから。」
 「……ということは何か? あれは演技と?」
 「しかも真里亜ちゃん、お兄ちゃんが(電話を終えて)来るまでにリカ
が勧めたワインをリカと一緒くらい飲んだから、まだグッスリだよ。梢さ
んが言ってたけど、お酒弱いんだねぇ♪」
 そういや里佳子は自分に負けず劣らずの酒豪だったか、と思い返す浩介
の肉棒を根本まで頬張り、ほんとうに幸せそうにしゃぶる里佳子。数日ぶ
りの愛情タップリのフェラチオを、それも不意打ちで受けた浩介の下半身
はたちまち発射態勢に入ってしまう。
 「昨日出来なくって溜まってる分、ぜぇーんぶ飲んであげる。だからリ
カにお口にいっぱい出してね。お兄ちゃん?」
 改めて、女という生物の恐ろしさを思い知らされた浩介だった。

303 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/15(金) 02:35:32 ID:Zh4hjYkg0

やっとこさ伏線の回収が始まりましたw>挨拶

里佳子編の基本コンセプトは「明るく賑やかに」なんですが、これがどうして意外に難しい。

とは言え里佳子まで投げ出すのナンだし(笑)別の作品も書き少しずつ腕を磨きながら
(細々と)続けて行きたいと思いますので、今後もお付き合い願えれば幸いです。

304 :名無しさん@初回限定 :2006/12/16(土) 21:07:59 ID:3D5770BH0

乙!

最後見て思う、女ってすげぇww

305 :桐莉兄@コネタでつが :2006/12/17(日) 19:09:49 ID:u+ED600F0

朝起きたら妹が朗報を持って来た。

「兄ちゃん、BSで十年ぶりに世界名作劇場が復活だーっ!」
「うはwwテラナツカシスwww。で、今度は何がアニメ化されるんだ?」
「んーと……『レ・ミゼラブル 少女コゼット』って書いてあるのス」
「少女と言うか、ょぅι゙ょです。本当にあ(ry」
「ぬぅー。フジテレビ、世界萌ぇ作劇場に鞍替えしたのスかね?」
「コゼットたん三歳ハァハァ……」
「世界名作劇場の持ち味が台無しなのス。何でも萌え絵にすればいいとか思ってないスか?
来年の夏辺り、コミケで大きなお兄ちゃん達のオカズになってそうな予感がひしひしするのス」
「これも時代の流れなのです。主役が入れ替わってても気にしてはいかんのです。懐古厨はイッテヨシ!」
「……ふぇ?主役、入れ替わってるのスか?」
「おうよ、本当の主役はジャン・バルジャンだぞ。オサーンよりもょぅι゙ょの方が売れるから、商業的判断が働いた結果と思われる」
「桐莉はダンディなヒゲオヤジの方が好きスけど」
「つーかお前、たまには読書ぐらいしろ。『ああ、無情』は名作だぞ」

306 :桐莉兄@キリ :2006/12/17(日) 19:10:41 ID:u+ED600F0

「む……余計なお世話なのス。そう言う兄ちゃんは読んだのスか?」
「ああ、読んだとも。百回くらい読んだとも」
「だったら、粗筋を簡潔に三行くらいで言ってみやがれス」
「主人公の青年ジャン・バルジャンは、一枚のパンツを盗んだ罪で十九年もの間牢獄に放り込まれてああ無情」





―――ガシャァァァアンッ☆


「たかくん、パンツじゃなくてパンだよ。それじゃっ」

しゅたたたたたっ。







「……ちょ、おまっ、俺の部屋の窓ガラスwww」
「今月六枚目なのス」

307 :名無しさん@初回限定 :2006/12/17(日) 19:13:43 ID:wPtKvpCf0

七華wwwwwwwwwwwガラス代払っていけよwwwwwww体でwwwwwwwwww

308 :名無しさん@初回限定 :2006/12/17(日) 20:52:05 ID:B6apAHIk0

身体かよwww

309 :名無しさん@初回限定 :2006/12/17(日) 21:59:13 ID:OBsSAt3yO

突発屋氏も桐莉兄もGJGJ!
最近の七華は暴走しすぎだろw
…あ、前からか。

310 :名無しさん@初回限定 :2006/12/20(水) 18:21:22 ID:mRBNBx+U0

てすてす

311 :名無しさん@初回限定 :2006/12/23(土) 20:54:18 ID:ituvV4W/0

ほしゅ

312 :名無しさん@初回限定 :2006/12/25(月) 09:35:49 ID:hh5W/Vmu0

朝起きたら妹が巨大な靴下の中に入ってました、全裸で。

本人はマリオのコスプレだと言い張ってます。
このままじゃ起き上がれないと言うので起こしてやると、靴下を脱ぎながら起きてきます。
最初からそうしろよと言っても「ダメージを食らったから」の一点張りです。
でも何で俺のベッドに乗りますか?何でM字開脚して「おにーちゃん、寒いよぅ…」ですか?
そんなにマリオプレイが好きなら、と俺の亀で攻撃してやることにしました。
「これが必殺、無限1UPだ!」
「ひぅ…上がっちゃう、上がっちゃう〜っ」
声だけ聞くとどんなプレイですか俺達。しかも亀は俺のはずですが。
まあ俺も色々文句言ってますが、愛する妹と気持よく幸せ気分になれたので結果よしとしますか。



「……という夢を見たんだが」
「踏まれてろよ、包亀」
そんな本日。

313 :名無しさん@初回限定 :2006/12/25(月) 21:13:12 ID:CTMmfzr/0

靴に入れるのはマリオ3だったか

314 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/26(火) 01:37:51 ID:/0tMI1Z20

えっと、里佳子編ではなく時事ネタ(?)です

登場人物はhttp://www.geocities.jp/asaimo0/asaimo12.html#279辺りと同じなので、
出来れば先にご一読下さい。

315 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/26(火) 01:39:05 ID:/0tMI1Z20

 「ふぅ、かったるいなぁ〜。」
 「朝一番の第一声がそれかよオイ!」
 「だぁって、かったるいものはかったるいんだもん。授業もしないって言う
のに、なんでお説教を聞くためだけにわざわざ登校しなきゃ駄目なんだろうっ
て思ったことないの、兄さんは?」
 もふもふと気が進まない風に朝食を口に運ぶ妹『仁美』の大きな仁美は、こ
れ以上ないくらいにダレ切っている。これで学年でも上位に入る優等生にして
今年の(裏)ミスコンで上から数えた方が早い順位に食い込んだと人気者は思
えないほどに、家での仁美はダメダメな奴なのだ。
 「でも、考えようによっては意外とお得かも知れないわよ?」と半分呆れた
笑顔で仁美を激励する姉貴「学校に行けば愛ちゃん達に会えるし、そこで最後
の打ち合わせをしてから一斉に始めた動いた方がパーティの準備も楽なんじゃ
ないかしら?」
 今日は終業式が終わってからクラス委員にして俺達の幼馴染みである『秋島
愛乃』の立案で愛乃の交友関係を中心にした簡単なパーティが企画されていた
りする。となると当然俺達にもお声がかかるわけであり、何かにつけて面倒臭
がる仁美も密かに楽しみにしているイベントなので、これで釣り上げようと姉
貴は思ったらしいが。
 「そんなの電話で充分だもん。あー、かったるい……」
 どうやら本日の仁美の『かったるさ』は一味違うらしかった。

316 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/26(火) 01:39:33 ID:/0tMI1Z20

 「あ……おはよう、たっくん。仁美ちゃん♪」
 「うっす。」
 「おはようございます、愛ちゃん。」
 そして本日のイベントスペース提供&企画担当の愛乃とは下駄箱の所で会
うことが出来た。ちなみに我が家の敷居から一歩でも外へ出ると仁美の『か
ったるい』は形を潜め、ですます口調が標準となる。
 「今朝は一段と寒いよね? 雪でも降るんじゃないかな?」
 「えっと、確か天気予報では……なんて言ってましたっけ、兄さん?」
 「夜中に降るかも知れないとか何とか言ってた様な……」
 そこからは三人並んで廊下を歩きながらの雑談。
 「そうなんだ? ホワイトクリスマスだね。」
 そうはにかむように微笑む愛乃は絶妙のリズム感覚と植物並みの運動神経を
併せ持つ不思議な奴であり、平均的な身長体重にして並外れたバストを誇る学
年屈指の巨乳少女だったりする。が、目立つことを余り由としない(割には委
員長に担ぎ上げられたり軽音部に引きずり込まれドラムを任されたりと紆余曲
折な人生を歩んでいるが)性格の所為か友人も多く人望も比較的高い。やや短
めのショートカットも『パッとしない』キャラを狙っての髪型らしいが。
 「………なんだかんだ言っても、割と可愛いんだよな。」
 「なに? 何か言った、たっくん?」
 「あー……………なんだ、その……毎年毎年大勢で家に押しかけたりして悪
いなって言ったんだ。」
 「うふふ、そんなの気にしなくていいよぉ。」と尻尾を振る子犬のように頬
を染める愛乃「どうせ普段は使っていないお部屋なんだし、会場代が浮いた分
だけ色々な物が用意できるでしょ? しかも私は会費をオマケしてもらえるか
ら、どっちかって言うと得してるんだよ?」
 「あ、案外ちゃっかりしてるのな、お前も。」
 「というか単に賑やかなのが好きなだけかも。単純だね、私って。」

317 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/26(火) 01:40:16 ID:/0tMI1Z20

 「そんな調子だから周囲の連中に簡単に担ぎ上げられちまうんだよ。もちっ
と要領良くって言うか、何でもかんでも簡単に引き受けるなよな?」
 「あ、あははー……」とばつが悪そうに照れ笑い「……でもでも、困ったと
きはみんなが助けてくれるし、そのぉ……たっくんもいつも……」
 「って! あれは姉貴が五月蠅いって言うか、お前があんまり無様なんで見
てられなくなるっつーか……」
 「そんなことないよ。ね、仁美ちゃん? たっくんは、いつだって私達が困
ってたら何も言わないで………仁美ちゃん?」
 そういや仁美の奴がさっきから静かだなと気がついた俺も、何時の間にやら
俺達から遅れてしまっている妹に気がつき振り向いた。
 「どうかしたのか、仁美?」
 「仁美ちゃん?」
 「え?」と数秒遅れの反応「あ、えと、なんのお話でしたっけ? ちょっと
考え事をしていたものですから……」
 にっこり、と外面だけのアイドルスマイルを浮かべながら足早に追いついて
くる仁美。
 「な、なんか仁美ちゃんの気に障ること、言っちゃったかな?」
 「そんなことはない……と思うが。」
 「そ……そそ、そうですよぉ! 愛ちゃんは全然悪くないです。今日はどん
なお菓子を買っていこうかなって考えていただけですから。」
 「そう?」と一瞬怪訝そうな顔になる愛乃だが、次の瞬間には相変わらずの
はにかんだ微笑みに戻る「そう言えば、今日も藍ちゃん(姉貴)は一緒に来る
んだよね? 今年もケーキ焼いてきてくれるの楽しみだな〜!」
 「……って、やっぱ食い気かよお前らは! そんな調子だから外見だけ一丁
前になるばっかで一向に浮いた噂一つ立たないんだぞ?」
 「そ、そんなの………って、あぁっ!」俺の意味ありげな視線に気付いた愛
乃が慌てて腕で胸を庇う「また、そうやって嫌らしい目で見る! たっくんの
意地悪っ!!」
 「兄さん……」はぁ、と呆れた溜息を漏らす仁美「……兄さんこそ、いった
い幾つになったら精神面での小学校を卒業するんですか?」

318 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/26(火) 01:41:31 ID:/0tMI1Z20

 と、そんな日常会話(?)を交わしながら教室に着き、やれ終業式だのHR
だの通知表だの冬休みの諸注意などを適当に聞き流して訪れた放課後。
 「やっと終わったね、たっく…………あれ? たっくん?」
 まったりとマイペースで荷物を纏めた愛乃が気付いた時には俺は足早に教室
を後にして、こそこそ先を歩いていた仁美の腕を校門前で捕まえていた。
 「に、兄さん?」
 「………ちょっと、ジッとしてろよ?」
 「え? 兄さん、何を言って………きゃっ!?」
 こつん、と額と額を合わせて目を閉じる。
 「……に、兄さん?」モジモジと頬を赤らめる仁美「……兄さんってば、聞
いてますか? みんなが見てるところで、こんな……」
 「朝から辛かったのか?」そして、俺の予想通りに仁美の体は異常に熱くな
っていた「だから、いつになく『かったるい』って何度も繰り返して誤魔化し
てたんだな?」
 「あ……えっと、その……」
 「熱があるってバレたら、みんなに心配掛けるからか?」
 「……えっと……えっと……」
 「ああもう! ンな調子じゃ埒が明かないだろうがっ!」まだ渋ってる仁美
の軽い体を強引に抱き上げ、問答無用で家へと「初日から体壊してどうするん
だよお前は! 早く治さないと冬休みが終わっちまうぞ!?」
 「で、でも兄さんは………愛ちゃんと……」
 「愛乃には電話で土下座でも何でもして謝る! んでもって冬休みが終わる
前に埋め合わせをする! その時はお前も一緒だからな、わかったか!?」
 「に、兄さん……電話じゃ土下座は……それに愛ちゃんは兄さんを……」
 「わ・か・っ・た・か!?」
 「………………………………………うん。」
 「んじゃ大人しくしてろ! 姉貴まで巻き込むと愛乃んトコのケーキがなく
なっちまうから、俺が看病な?」
 「か、かったるいけど………それで良いよ。」
 ちらほらと、初雪が微風に運ばれて舞い降り始めていた。

319 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/26(火) 01:46:31 ID:/0tMI1Z20

イマイチな出来で申し訳ないっす……>挨拶?

「書きたい話」と「書ける話」のギャップが開く一方の日々。
やはり修行が足りないのだなぁと痛感の連続ですw

320 :名無しさん@初回限定 :2006/12/26(火) 15:44:26 ID:D9415BHlO

GJ!
自分、兄呼称は「兄さん」が最も好きなんで今回のはかなり気に入ったり。

321 :名無しさん@初回限定 :2006/12/28(木) 10:47:26 ID:AeK5QTUg0

あるところに仲の良い兄妹がいた
妹は兄思いで健気で可愛かったが
兄はエロゲーマーだった

兄の誕生日に妹はこう言った
「今日はおにいちゃんが私にしてほしいこと、何でも聞いてあげるよ」
兄はちょっと驚いてドギマギしたように見えたが
気を取り直して妹に、10分たったら部屋に来て欲しいと言った

妹は兄が何を言いたいのか察したかのように顔を赤らめて頷いた

10分後、妹がおずおずと部屋に入ると机の上のPCでエロゲが起動していた
妹が驚いて兄を見ると、椅子に座った下半身裸の兄がハァハァしながらこう言った

「頼む、俺の代わりにクリックしてくれ」






妹は迷わず全スキップをした・・・

322 :名無しさん@初回限定 :2006/12/28(木) 20:41:33 ID:p86+auSW0

妹・・・( ;´Д`)

323 :名無しさん@初回限定 :2006/12/28(木) 22:14:38 ID:DGkv5BX20

妹、詳しいな

324 :名無しさん@初回限定 :2006/12/30(土) 10:48:48 ID:kGHsOsJL0

だが、ちょっと待って欲しい。こうは考えられないだろうか?
「実は兄は妹じゃなくて姉派」
これなら妹にいくら幻滅されようが構わないと考えて、このような無茶を依頼するのではないだろうか。
妹も心得たもので、わざわざ既読じゃなくてもスキップ可能に変えて飛ばすあたり、兄想いが伝わってくる。
これを機に、妹は回想埋め係として兄のために攻略サイトを読み込むというのもいいだろう。


赤ピーのテンプレがないと最初くらいしか思い出せないぜフゥーハハハハァー

325 :名無しさん@初回限定 :2006/12/30(土) 20:50:08 ID:/2kCxkij0

妹「お兄ちゃんって落ち込んだ時どうする?」
俺「んー、別に何も。寝るかな」
妹「ふーん・・」
俺「どうした?何かあったか?」
俺「ううん、ちょっとね」
俺「何だよ水くさいな、言ってみろよ」
俺「う、うんとさ・・・」
俺「おう」
俺「お兄ちゃん、この間一緒に歩いてた人、彼女?」
俺「・・・は?」
俺「前学校の近くで話してたじゃん」
俺「ああ・・・あいつか。なわけないだろ、ただのクラスメートだよ」
俺「ほんと?」
俺「嘘言ってどうすんだよ」
俺「そっか」
俺「てかそんな話はいいんだよ。落ち込んでたんじゃなかったのか?」
俺「ううん、それならいいんだ!えへへ」
俺「おかしな奴だな」
俺「ふふ♪お兄ちゃんに彼女なんてできるわけないよね、よく考えたら。」
俺「こらこら、失礼だぞ」




妹「・・・・・・・・・」

326 :名無しさん@初回限定 :2006/12/31(日) 06:55:08 ID:iAdD/U1Z0

朝起きたら妹が「ねぇ…今年も終わりだし、今日は一日中エッチの仕納めしよっ?」とおねだりしてきた。
昨日も一日全裸で、ゴムさえ着けずに過ごしていたのだが…まあいいだろう。毎年恒例のことだしな。
そして年が明けたら妹はこう言うだろう。「ねぇ…新年なんだし、今日は一日中姫始めしよっ?」

327 :名無しさん@初回限定 :2006/12/31(日) 23:19:28 ID:BRNlCZG20

朝起きたら妹が、コミケに出かけていた。

328 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/31(日) 23:47:19 ID:lBTet8pt0

 キキキィーッ、と目一杯のスピードで駅前のロータリーに滑り込んでき
たタクシーがタイヤを軋ませながら急停車する。
 「はいこれ! お釣りは……って、もう時間無いからとっといて!それ
じゃ、ありがとうっ!!」
 ドアが開いた途端に飛び出した里佳子は、脇目もふらずに一目散に構内
へと飛び込み靴音も高く駆け抜けてゆく。
 「あぁもぉ! 間に合わないよー!」
 午後十一時を回った私鉄の駅舎。普段なら人影も余りないはずの構内は、
里佳子同様に忘年会帰りの会社員や年越しでの初詣に向かう晴れ着姿の女
性、その他に親子連れらしい一行やら寒さをモノともしない熱々のカップ
ルやらで昼間と殆ど変わらない賑やかさ。その人の流れを追い抜き、逆ら
い、里佳子は自動券売機の列を目指す………が。
 「な………なな、なにこれぇ〜〜〜〜っ!?」
 そこには予想だにしなかった行列が。
 「あ〜あ……こんな事なら瑞樹の言う通り、後は任せて途中で抜け出せ
ば良かったよぉ……」
 全ての店の(殆ど)全てのスタッフが本店に集まっての忘年会。フラン
チャイズ店のフロアのみの責任者とはいえ、一応は監督職であり、どちら
かというと経営側の人員である里佳子の責務は決して軽くない。他の店の
人間との交流や各店の状況、その他情報交換等を行いながら自分の店の店
員達の動向も(アルコールが入っているので)見張りつつ、適度に場を盛
り上げなければならないのだ。

329 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/31(日) 23:48:03 ID:lBTet8pt0

 「りかりん。りかりんってば? 何だか落ち着かないけど、ひょっとし
てこの後の約束とかあるの? 時間が危ないんだったら、後は私が適当に
誤魔化しとくから抜け出しても良いんだよ?」
 「あ……えっと……だ、大丈夫だってば。あんた、この私を誰だと思っ
てるわけ? 細かいことは気にしなくて良いから、もっと楽しみなよ。」
 
 ………等と後先考えずに見栄を張ってしまった自分が今更ながらに恨め
しい。出来るものなら時間を巻き戻したいくらいだ。
 「……って今になって愚痴っても、後の祭りかぁ……」
 夜が明ければ、今度は実家の大騒ぎに参加しなくてはならない。いまも
実家に暮らしている里佳子と両親と梢、そこへ明日の朝には里佳子の姉に
当たる二人の娘と、その家族が一斉に押しかけてくるのだ。家事はともか
く、末っ子の里佳子は毎年のように一日がかりで甥っ子姪っ子の世話をし
なければならない。
 「……ごめんね。お兄ちゃん……」


 「……え〜と、リカは十分くらいにそっちを前に出たんだね?」
 (はい。ですから丁度、駅に着いた頃だと思います。)
 「……ってコトは、運が良ければ混雑に掴まって、まだ電車には乗れて
ないな……」
 (ホントにすいません。私も『先に帰って良いよ』って言ってあげたん
ですけど……あの子、昔っから妙な所で見栄っ張りで意固地で……)
 「……そこは世話好きで責任感が強いって言って欲しいんだが……」
 (あははー………ま、まぁ、そう言う子だからこそ、この年で新店舗の
フロアを任されてるわけですものね……)
 「ま、そういうことだね……っと。じゃあ、着いたから切るよ? わざ
わざ連絡してくれてありがとう、ホントに助かったよ。」
 (お安いご用ですよ〜。それじゃ、頑張ってくださいね?)
 視界の端に映る駐車禁止のマークに多少胸が痛んだが、入り口の脇で車
を止めた浩介は、里佳子の後を追うように迷わず構内へと飛び込んだ。

330 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2006/12/31(日) 23:52:38 ID:lBTet8pt0

文字通り&内容通りの「滑り込み」ですw>挨拶?

「里佳子編」本編は年明け辺りで進行中なので、数週間ほど遡ってます。
よって真里亜は……全てが露見してしまう見合い前で、風前の灯火状態ですなw

これで今年最後の執筆&投稿となりますが、皆様がよいお年をお迎え出来るよう
お祈りさせていただき、ご挨拶と代えさせていただきます。

あと数分で訪れる来年度も、宜しくお付き合い願えれば幸いです♪

331 : 【935円】 【大凶】 :2007/01/01(月) 00:11:37 ID:Fd994zAG0

>>330
乙です。
本年も宜しくです(特に里佳子)。

332 : 【大吉】 【272円】 :2007/01/01(月) 21:22:42 ID:+upV/vz0O

職人さん達、一年間乙でした&今年も宜しくお願いします。

333 :名無しさん@初回限定 :2007/01/03(水) 05:13:12 ID:P3SfAifu0

朝起きたら妹に、姫はじめを要求された。

334 :名無しさん@初回限定 :2007/01/03(水) 11:35:12 ID:nBc74Ob20

朝起きたら妹が、某国営放送で全裸でバックダンサーをしてた。

335 :名無しさん@初回限定 :2007/01/03(水) 21:56:47 ID:iiyv9+xT0

ボディスーツじゃなくてマジで全裸かww

336 :名無しさん@初回限定 :2007/01/05(金) 01:13:21 ID:4WcDjrrt0

朝起きたら妹に、「夢がない」となじられた

337 :名無しさん@初回限定 :2007/01/05(金) 01:23:40 ID:uTyOj8f60

朝起きたら大晦日に全裸でバックダンサーしてた妹に姫はじめを要求されたあげくに
「おまいは夢がない」と罵倒され不覚にも勃起した・・・という初夢を見た

338 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 00:23:51 ID:k2SftH1X0

>>337
連載「ネット君臨」のアンケートにご協力をお願いします
【質問】
◆ネットで被害が一層深刻化している児童ポルノについて所持禁止も含めて罰則を強化するべきだと思いますか
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/kunrin/etc/que02.html

339 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 12:14:35 ID:bpGAx3WyO

なんだこの過疎っぷりは…

340 :名無しさん@初回限定 :2007/01/08(月) 20:49:18 ID:kr1BCegu0

朝起きたら妹は、テレパス能力に目醒めていた。

341 :桐莉兄 :2007/01/08(月) 23:20:35 ID:5Z7GaPa30

どどどどどどどどどどどどどどどどどど

「兄ちゃぁぁぁぁぁぁーーーーーーーんっっっ!!!!!」
「なっ、なんだぁっ!?何事だぁっ!?」

がしぃっ☆

「掴もうぜっ、ド●ゴンボールっ♪」
「ひぎゃぁぁぁぁぁっ!!!?!」

やめて妹いもうと止めて其れはオラの大切な弐星球ゥぅぅ〜っ!!!

「世界でいっとースリルなヒ・ミ・ツ〜?」
「この秘密はスリルが有り過ぎです!」
「胸わくわくのアイーッがギッシリ〜?エロ取り取りの夢がドッサリ〜?」
「らめぇっ!小刻みに揺らされたらオラの如意棒がニョキニョキしちゃうゥぅ〜っっ!

!!」
「うしっ、兄ちゃんのカメがハメハメハだぁ〜っ!!!」





「――ぬぁぁぁぁっ、桐莉っ、どぉんとたっちまいさぁぁぁんっ!!!!(この息子大変

凶暴に付き手を触れないようお願い致します)」

がばぁっ……って、夢かぁ〜、よかっ………。

342 :桐莉兄 :2007/01/08(月) 23:22:06 ID:5Z7GaPa30

「ぬふっ。もーもたろさん、もーもたろさーん♪」
「何やってんの桐莉ィィィィ!!?下半身がスース―しますよっ、身動きも取れませんっ!
どうして朝起きたら妹が恍惚とした表情で俺のブリーフの臭いを嗅ぎながらチンコを固く握り締めてモニュモニュしているのですか!」
「どう見ても貞操の危機なのス。本当にありがとうございました」
「いやぁぁぁぁ俺の純潔が奪われるゥゥゥーーー!!!」
「おちけつ、兄ちゃん。桐莉は桃太郎ごっこがしたくなっただけだー」

そう言って極彩蛍光どピンク色の全身タイツ姿でばっちりとポーズを決める妹は
どう見ても戦隊ヒーローショーの紅一点、モモレンジャーです。
本当にありが…って桃しか合ってねェェェェーーー!!!

「この世はでっかい宝島だぁーっ♪」
「ドラゴ●ボールはもういいから、さっさとこの縄を解きやがれゴルァー!!」
「ちっちっち、そいつは出来ねぇ相談ってやつなのス。何故ならばっ!」

妹、いちいちポーズを取るな。

「桐莉は桃太郎だから、おにぃヶ島でおにぃ退治をしなくてはならないのだァーーーっっっ!!!」(どぎゃぁぁぁぁんっ!!!)
「他所でやれっ、他所でっ!!!」
「んでもって逆さ縛り首団の戦闘員の皆様には、やられ役の雑魚鬼をやって貰うのス」
「アィーッ!」「アィーーッ!!」「アィーーーッ!!!」
「俺の話を聞けェェェ!!!」
「ぬっふっふ、鬼と人間は共存不能なのス!オヤシロ様抜きで話し合う余地などありはしないのだぁーっ!」

343 :桐莉兄 :2007/01/08(月) 23:23:01 ID:5Z7GaPa30

「な、何が目的だっ!?俺は財宝なんて持ってな………はっ!?」
「あるじゃないスかぁ、立派な『金』と『玉』が………」
「のぉぉぉぉぉぉぉぅっ、これはらめェェェっ!?オラの大事な弐星球ゥぅぅ〜っ!!!!」
「ヒャッハァァァァァっ、もーもたろさんももたろさぁぁぁぁぁんんッっっ!!!」

いやだぁぁぁぁぁっ、桐莉のっ、獣の目をした妹ピンクレンジャーの右手には
研ぎ立てほやほやのでっかいナタとかナタとかナタうぉぁぁぁぁデイブレイクッ、
ひぐらし過ぎてデイブレイクしちゃいますゥゥゥゥ!!!

ぶんっ!
          ――がっしぃっ。

縛られて床に転がされたままの体勢で、足を使って真剣白羽取り。
俺すげぇ、超KOOLモード。

「兄ぃちゃん、どいて……おまえ殺せない」
「ひぃぃぃ!そ、そうだっ、戦闘員っ!お前ら、雑魚鬼の役なんだよなっ!?」
「アィーッ!」「アィーーッ!!」「アィーーーッ!!!」
「殺れっ!命令だっ!桃太郎をやっつけろっ!」
「アィーッ!」「アィーーッ!!」「ア
「ぬふっ。………戦るのか?」




「――すいません」「俺たち調子扱いてました」「勘弁して下さい」

344 :桐莉兄 :2007/01/08(月) 23:27:45 ID:5Z7GaPa30

「ウワァァァン役立たずー!!つーかお前ら普通に喋れるのかよ!!」
「ぬっふっふっふっふ、貧弱貧弱ゥ。

KIRIRIYEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!」

ずびしっ!  「ひでぶっ!?」
  どびしっ!  「たわばっ!?」
    ごしゃっ!  「あべしっ!?」

「………弱っ!雑魚鬼弱っ!!」
「ふしゅぅぅぅぅ。コロセ… コロセ… コロセ!コロセ!コロセ!コロセ!コロセ!コロセ!………」

うわぁもう駄目だ金玉もぎ取られる………グッバイマイサン。

「もーもたろさんももたろさぁぁぁぁぁんんッっっ!!!」
「はぅぁぁぁぁぁっ!?高速ピストンらめぇぇぇ!!!」
「危ないっ、たかくぅぅぅぅんっ!!!」

 どがしゃぁぁんっ☆ (←今月七枚目)

「なっ、七華っ、たしゅけてくれぇぇぇ!!!」
「何スか?邪魔するつもりスか?」
「桐莉ちゃん酷いよ!たかくんの練乳独り占めするつもりだねっ!」

砕け散った窓ガラスの破片を蹴散らしながら、七華がナナカリボルグを振り翳し、
桐莉に向かって一気に駆け寄り間合いを詰める。
そんな七華を一顧だにせず、桐莉が俺の逸物を激しく擦り続ける。

345 :桐莉兄 :2007/01/08(月) 23:29:02 ID:5Z7GaPa30

「もーもたろさんももたろさぁぁぁぁぁんんッっっ!!!御腰に付けたァー黍団子ォォォ!!!」
「今なら玉蜀黍も漏れなく付いて来ますッ!!!」
「はぅぅーーーーっ、たかくんの砂糖黍ィィィーーー!!!!!」

はくっ。

ばびょーんっ、っと飛びついて来た七華が口で咥えたのと同時に精を解き放つ、俺の自慢のジャンボ大根。

「んくっ。んくっ。ぷは……咽越し爽やか、どろり濃厚栗風味っ☆」
「ゴルァ!七華姉ちゃんっ、其れは桐莉の金で玉だぁっ!」
「けち臭いよ、桐莉ちゃん。金と玉があるなら、富は公平に分け合うべきだよ。
共産主義万歳!ばんじゃいっ!!ばんに"ゃんじゃいっ!!!」
「お前らっ、それは俺の財宝だぞっ!勝手に所有権を主張するなぁぁっ!」
「何言ってるのスか、兄ちゃん。快楽と等価交換なのス」
「そうだよ、たかくん。私、妹葬機関なんだよ。第七位は伊達じゃないよ」
「頼むから日本語で会話してくれ!」

桐莉が左の黍団子を、七華が右の黍団子を握って放さない。
両側に引っ張られて激しく痛い。
黍団子袋が裂けそうだ。
イエス様、右の団子を引っ張られたら左の団子も差し出せとか無理です、不可能です。助けて、団子大家族!!

『なに?妹と幼馴染が左右のタマタマを握り締めて放さない?
それは無理矢理引き離そうとするからだよ。逆に考えるんだ。「あげちゃってもいいさ」と考えるんだ』

ジョースター卿、アンタは呼んでねえっ!

346 :桐莉兄 :2007/01/08(月) 23:32:49 ID:5Z7GaPa30

「ぬぎぃぃぃぃっっ、これは桐莉の金で玉だぁぁぁぁっ!!!」
「ふぐるるるるぅぅぅぅっっっ、たかくんの練乳は渡さないよっ!!!」
「二人ともやめてぇぇぇっ、俺の金玉の為に争わないでぇぇぇっ!!!」
「……ってたかくんが言ってるよ?」
「ぬぅ、しょうがないから七華姉ちゃんにも一個分けてやるのス」
「ちょっと待て、両方とも俺の――」
「話が分かるね、桐莉ちゃん。どういう風の吹き回しかな?……かな?」
「無視するなゴルァ!」
「桃太郎に黍団子を貰ったからには、七華姉ちゃんには一緒におにぃ退治をして貰うのス!」
「それは俺の黍団子だぞっ!」
「兄ちゃんは」「たかくんは」「「黙ってて!!!」」

――がぼっ。

口の中に桐莉と七華の脱ぎ立てパンティを詰め込まれる。
文句を言おうにも声が出ない。
体だけは素直に反応して、再び勃起し始める。

「七華姉ちゃんは練乳とザーメンが好きだから犬なのス!」
「ミルク犬だね、了解だよっ。わんわんっ☆」
「もがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「それで、具体的には何をどうすればいいのかな?」
「おにぃヶ島を制圧するのス!この旗竿を倒せば桐莉達の勝ちだぁっ!」
「分かったよ、桐莉ちゃん。白旗にすれば私達の勝ちなんだねっ!」
「もがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!(ちょwwwおまえらっ、変な物結ぶなwww)」
「はぅぅ〜っ、たかくんのオットセイかぁいい……お持ち帰りぃぃ〜〜っっ!!!」
「………ぬふっ。お似合いスよ、兄ちゃんっ。(ニヤニヤ)」

347 :桐莉兄 :2007/01/08(月) 23:36:31 ID:5Z7GaPa30

くっ……屈辱っ……。
俺のペニスにお子様ランチに付いて来る旗みたいなのが括り付けられる。
桐莉と七華が二人して顔を寄せて、俺の逸物を仲良く舌先で弄ぶ。
やがて、玉袋に吸い付いて、右の玉を桐莉が、左の玉を七華が、口の中でころころと転がし始めた。

「もーもたろひゃん、ももたろひゃぁーん♪」
「おっこひっにふっけはー、ひっびふぁんふぉー♪」
「こんな奴らに…くやしい…! でも…感じちゃう!(ビクッビクッ)」
「……っぷぁっ。流石に二回目だけあって、簡単には射精しないのス」
「そんな時には援軍を呼ぶんだよ。具体的には由紀ちゃんとか」
「うしっ、あいつはキーキーうるさいから猿にしてやるのス」

 にゅいっ☆

「こらぁっ、桐莉ぃっ!誰が猿だっ――………」
「あ、由紀ちゃん。丁度いい所に来たね」
「ちょww床から何か生えて来たwww」
「上半身さえあればいい!!上半身さえあればいい!!」
「足なんて只の飾りだよ。エロいたかくんにはそれが分からないのかな?」

俺の部屋の床を突き抜けて、頭だけひょっこりと生やしている由紀。
目の前に在るのは俺のジャイアントおいなりさんだ!!
固まってます、めがっさ固まってますよ、由紀たん!!!(涙)

348 :桐莉兄 :2007/01/08(月) 23:38:40 ID:5Z7GaPa30

「――っでぇぇぇぇっ!!?!?なっ、ななななななな、何っ、何やってんのさ二人ともぉっ!?!??!!?」
「見ての通り、兄ちゃん縛って弄んでいるのス。性的な意味で」
「たかくんの旗竿を倒したら私達の勝ちだからねっ。由紀ちゃんも一緒に頑張るんだよっ」
「ゆきゆきも特別に仲間に入れてやるのス。一緒におにぃ退治に参加しるっ☆」
「ばっ、ばばばばかなことっ、言わないでよっ!ぼぼボクはっ、
そんなえっちな遊びに興味なんてっ、ななななないんだからねっ!」

慌てて頭を引っ込めようとするが、抜けない。動かない。

「逃げられないよ、由紀ちゃん。(にっこり)」
「ちょ、ななねぇっ、実体化解いてよ〜〜〜!!!」
「うらーっ、一人だけかまととぶってないでさっさと握るーっ!!」
「鬼の弱点はこの角なんだよっ!!」

ぐいっ。

  もにゅっ。

ふぉぉぉぉぉぉっ!!?ょぅι゙ょのちっちゃなおてての感触がぁぁぁぁ!!!!

「ひっ……やだやだやだぁっ、今これっ、ボクの手の中でびくんって動いたぁっ」
「……ぬぅっ。兄ちゃんめ、ゆきゆきが触れた途端に激しく反応しやがったのス!」
「何も知らない子供におちんちんを握らせて興奮しちゃうなんて、たかくんは変態さんだね」
「むがぁぁぁぁぁーーー!!!(お前らが由紀に無理矢理触らせてるんだろうがぁーーー!!!)」

349 :桐莉兄 :2007/01/08(月) 23:41:02 ID:5Z7GaPa30

「気持ち悪いよななねぇ〜っ……硬くてぇ、柔ぁらかくてぇ、それに凄く熱いし……」
「むぐぅぅぅーーー!!!(ちょwwじっくり観察するなwww)」
「うわぁ……変な形ぃ〜。何か生臭いよ。先っちょから透明な汁が滲み出て来てるしぃ……うりゃうりゃっ☆」
「……それにしてもこのゆきゆき、ノリノリである……」
「……まだ何も教えてないのに、裏筋や雁首を的確に攻めてるよ……」
「えへへっ、たかひろー、こことかどう?きもち?」
「んんんーーーーーーっ!!!(やっ、やめれぇぇぇ!!!)」
「へへー、やっぱり気持ちいいんだー。さっきからぁ、たかひろのおちんちん、
先っちょがパクパクって開いちゃってるぞぉ……?」
「んふーーーーーっ!!!(ちょーーーそこはらめぇーっ!!!)」
「ぬがぁぁっ、猿に手柄を取られたとあっては桃太郎の名折れなのス!
七華姉ちゃんっ、桐莉達も助太刀だぁーっ!」
「合点承知っ!桐莉ちゃんっ、由紀ちゃんっ、三人で同時に攻めるよっ!」
「あはっ、なんかやらしーっ。ほらほらっ、折角ボクがご奉仕してあげてるんだからっ、
精液びゅーって派手に撒き散らしながらさっさとイッちゃぇっ☆」
「「「もーもたろさんももたろさぁぁぁぁぁんんッっっ!!!」」」

激しく金玉を揉みしだきながら、竿と雁首と鈴口を三人同時口撃っ!!
痛恨の一撃っ!否っ、これはっ、快感の一撃ィィィーーー!!!

「ほーらっ、たかくんのお尻も攻めちゃうよー?」
「兄ちゃぁん、舌先で尿道の中を穿られるのはどうだぁー?」
「隆浩のおちんちん唾液でべちょべちょにしてぇ、輸精管を指先で擽っちゃうぞー?」
「んふぅーーーーーーーーーーーーっっっ!!!?!」

350 :桐莉兄 :2007/01/08(月) 23:43:06 ID:5Z7GaPa30

凄まじい快感に脳髄が痺れるっ!
だが然しっ!このままイかされる訳にはっ!!

「あはっ、たかくんの前立腺見付けちゃったよー?」
「兄ちゃんの尿道に桐莉の唾液を流し込んだらどうなっちゃうスかねー?」
「捲れ上がった皮の裏側も、舐めて綺麗にしてあげるからねー?」

あぐぅっ、――まだだぁっ、まだ終わらんよぉっ!!
この九曜隆浩が一番好きな事の一つはっ、男の生理なんて簡単に弄べると思っている女に最期まで抵抗する事だぁっ!!!

「たかくんのおちんちん、私の髪の毛の先っちょでこしょこしょしちゃうよー☆」
「あーっ、ななねぇずるーい。ボクもやるーぅ☆」
「ぬふふ……尿道に流し込んだ唾液を一気に吸い上げるーーっ☆」
「「「もーもたろさんももたろさぁぁぁぁぁんんッっっ!!!」」」

いっ、いひっ、いかしゃれてっ、にゃるものくぁぁぁぁぁっっっ(壊)

「……はぁっ、はぁっ、て、手強いよ、たかくんっ」
「ボク達三人の同時攻撃を受けてまだ射精しないなんてっ」
「何たる強大な精神力っ、まさに難攻不落のおにぃヶ島だぁっ!!!」

――がちゃっ。

351 :桐莉兄 :2007/01/08(月) 23:45:45 ID:5Z7GaPa30

「首領様ー、ぼっちゃまー、学校に遅れてしまいますぞー」
「あ、ヤマモトさ」
「――良くぞ来た、第三の戦士よっ!!!」
「こ、こけぇ?(汗)」

ちょwww桐莉、何迎え入れてるのwwww

「おまいはキジだーっ!!」
「い、いや、あの、首領様?私は見ての通りの怪人ニワトリ男で……」
「今日からキジ男にしるっ!!」
「はぁ、首領様がそう仰られるならば……」

ヤマモトさん、プライド無ぇwwww

「うしっ、桃太郎としてキジに命令するっ。おにぃ退治に協力しるっ!」
「具体的には、たかくんをイかせるんだよっ!」
「四十秒でイかせないと、焼き鳥にして食べちゃうぞっ!」
「ごっ、ごげぇぇぇぇっ!!?」

三人ともテラヒドスwwww
ってーか、ちょ、ヤマモトさん?
マジにならなくていいから、ひゃ、やめっ――

「お許し下されぼっちゃまーーー!!!」
「やめろっ、こらっ、ヤマモトさんっ、ばかぁっ、ちょ、そこはらめぇっ!?!」
「羽根でふぁさふぁさしますぞ!!羽根でふぁさふぁさしますぞっ!!!」
「うはwwwヤマモトさん何でこんなテクニシャンwwww!!?」

352 :桐莉兄@キリ :2007/01/08(月) 23:48:38 ID:5Z7GaPa30

ぉうっ!?

   びびゅーっ、ぶびゅっびゅるるっ、びゅびゅーっ………。

「くはぁっ、はぁっ、は……ぁぁ」

 「………たかくん………」
    「………兄ちゃん………」
  「………不潔だよっ………」

――え?

ちょ、おまいらっ、違うっ、誤解だってっ!
今のはそうっ、おまいらに射精寸前まで追い込まれてたからっ――


「「「ホーモたろさんホモたろさぁぁぁぁぁんんッっっ!!!」」」

ごすっ、ばきっ、どごっ、ざきゅっ、ずしゃっ、ばしゅっ、ずごしゃぁっ!!!


ぎゃ嗚呼アアアアアアーーーーーーーーー!!!!!!

353 :桐莉兄 :2007/01/08(月) 23:50:58 ID:5Z7GaPa30

……久々に電波が来た。
勢いのままに暴走してみた。
反省はしていない。


……仕事しんどいー。
物書く時間が全然無いし、体壊しても休めないー。
今夜はもう寝るですー。おやすみー。

354 :名無しさん@初回限定 :2007/01/09(火) 00:08:41 ID:OoZIP8sx0

久々にキタコレwwwwwwwwwwwwww

355 :名無しさん@初回限定 :2007/01/09(火) 11:27:39 ID:LP91N5Pm0

> 「気持ち悪いよななねぇ〜っ……硬くてぇ、柔ぁらかくてぇ、それに凄く熱いし……」

ツボったwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww   あと、体は大切にな。

356 :名無しさん@初回限定 :2007/01/09(火) 18:52:19 ID:AUV3dpga0

>>341-353
こりゃまた強力なモノを乙だぜwwwwwwww
七草粥にちなんで「七華粥  うま」のネタも展開できそうだwwww

357 :名無しさん@初回限定 :2007/01/10(水) 20:01:08 ID:V5ualK5PO

ヤマモトテクニックwwwww

358 :名無しさん@初回限定 :2007/01/12(金) 11:01:32 ID:JhCNze+pO

ヤマモトテクニックは流行るwwwwwww

359 :桐莉兄 :2007/01/13(土) 02:41:59 ID:3XdUVDpL0

なんかあちこちで噂になってるんだけど、2ch閉鎖ってマジでつか……。

なんか仕事から帰って来たら親父が
家計限界だから家売って引っ越すとか言うし。
つか遠くなったら仕事どうすんだよ……。

友人のサイトも次々に潰れてってるしー。
飽きたとかー、掲示板スパムとかー。
ぬー、現実でもリアルでも居場所が無くなるぞ。
樹海行って吊るか?
良い変化が訪れるなら踏ん張れるんだが。

ネタだよね?誰かネタだって言ってくれ……。orz

いや、まだ沈まんよ。
ぬこみみ魔法ょぅι゙ょが主役な全年例向け童話を書き上げて歴史に名前遺すまでは死ねんさ。
ぁーぅー。でも最近の俺ちゃんってば、NHKにようこそな感じでテラヤバス。

360 :名無しさん@初回限定 :2007/01/13(土) 02:58:39 ID:H4NmJ9k40

いつもの閉鎖ネタ、本気で存続が危ういならもっと騒ぎが大きくなってる
それこそ6年前の夏のように板が次々と閉鎖されない限りは気にすんな

361 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/01/13(土) 03:13:20 ID:+PhiyXgC0

どもです(汗

最悪の場合は、ログ置き場から何処かのレンタルBBSへリンクさせても良いですよ。
あくまでも最悪の場合は………ですがw

362 :名無しさん@初回限定 :2007/01/13(土) 12:46:57 ID:A6ksvDO+0

あ、閉鎖の件は釣り確定だそうです

363 :名無しさん@初回限定 :2007/01/14(日) 05:25:20 ID:Q+v0pQIS0

朝起きたら妹に、貴重な負の財産の全てを差し押さえられていた。

364 :名無しさん@初回限定 :2007/01/14(日) 22:53:07 ID:xGMWiBzq0

もしリアルであったら泣くな

365 :名無しさん@初回限定 :2007/01/14(日) 23:32:35 ID:2OtHIOSD0

次の日、朝起きたら妹が俺から差し押さえた負の財産を全コンプしていた

366 :甘えんぼ :2007/01/17(水) 19:37:56 ID:MDIFA/Zl0

皆様、お久しぶりです。久しぶりに実話ですが、書いてみようと思います。
なお、妹との血縁は『赤の他人』です。

◆朝起きたら妹からメールがあった。

 『ちゃんと勉強しろー』って送ったら、
 『ハイっ、ご主人様☆(こら!!)』って返された。

私:…………。
 7000文字と千の言葉を用いて妹に説教した方がいいんだろうか?
 そう思いつつも、
 『誰がご主人様だっ!(喜)』
 と送り返した。
 これで良かったんだろうか、と疑問に思う。

 再びメールがあった。
 『よろこんでるじゃないか(笑)
  お仕事頑張ってくださいね☆

  ご主人様★←しつこい』

私:…………。
 14万字と万の事例を用いて妹に説教した方がいいかと思った。



 ……後日、妹からのメールで、『旦那様』と言われました。

 1億と2000日を用いて妹に説教すべきかと思った。

367 :名無しさん@初回限定 :2007/01/17(水) 20:10:49 ID:/vTDasCF0

四万六千日 
お暑い盛りでございます

・・・桂文楽

368 :名無しさん@初回限定 :2007/01/19(金) 20:56:28 ID:EB3JrxXKO

朝起きたら妹に、「お兄ちゃんのミルクは賞味期限切れ」と言われた。

369 :名無しさん@初回限定 :2007/01/20(土) 17:25:34 ID:QYLnN5L20

>>368
だから、新しく新鮮なミルクをおねだられた。

370 :名無しさん@初回限定 :2007/01/23(火) 20:21:21 ID:OHmIpgrbO

初心に帰って

朝起きたら妹が、ノーパンで登校していった。

371 :名無しさん@初回限定 :2007/01/25(木) 03:15:52 ID:DR3T+k0h0

朝起きたら、妹が居間で一人スパロボをプレイしていた。

妹「ゲッタービームッッ!当たれー」

兄「・・・・(じーーー)」

妹「あああ!ハズレたぁ〜、悔しいー。バンバン(手で床を叩く音)」

兄「・・・・(じーーー)」

妹「ハッ(←兄に気がついた音)」

兄「・・・・(にやにや)」

妹「・・・・」

妹「スススス、ストナーシャンシャイーン」

兄「ゲッタービジョン!クッションなど投げても俺には当たらんよ」

妹「くきーーーー」

そんな休日の朝。

372 :名無しさん@初回限定 :2007/01/25(木) 21:22:59 ID:zAQCMeMR0

平和っていいなぁ……。

373 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/01/26(金) 02:46:23 ID:dXSO/ca60

保守代わりに小ネタで投下

古い話で申しわけ無いんですが
ttp://www.geocities.jp/asaimo0/asaimo07.html#120
ttp://www.geocities.jp/asaimo0/asaimo07.html#444
と同じ登場人物です。

374 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/01/26(金) 02:46:54 ID:dXSO/ca60

 「あ、お兄さん。おはよーございますぅ♪」
 朝からハツラツとした笑顔の義妹、昴ちゃん……なのだが。
 「おはよう。今朝は特に冷えるね?」
 「あ、あはは………」
 八畳の居間に据えられた新品の電気炬燵。その中に両手両足を根本まで埋め
込んで背中を丸めたポーズの昴ちゃんは……
 「……ちょっと、オバサン臭いですかね?」
 どうやら自覚はあるようだ。更に縮こまるようにして照れ笑い。
 「そ、そんなことは無いと思うよ……」と言いながらも他の話題を探してし
まう俺「……そういえばそのセーター、美月とお揃いなんだね?」
 昴ちゃんが着てる、もこもこと暖かそうな白い毛糸のセーターへと、さりげ
なく話を逸らす。
 「あ、これですかー? そうなんです。っていうかお姉ちゃんの手縫いな
んですよ?」
 お姉ちゃん、多芸ですからねーと微笑む昴ちゃんと向かい合わせになるよう
に俺も炬燵に入る。前々から感じていたが、昴ちゃんは美月のことを実に嬉し
そうに話す。きっと優等生肌何でもそつなくこなす姉が自慢なのだろうなぁと
思ったり。
 「ちょっと達也さん、昴のペースに惑わされないでください!」
 と、そこに湯気を上げてる土鍋を抱えてマイワイフの美月が不機嫌そうにや
ってくる。
 「昴! 何度も言うけど、そろそろ(実家に)帰ったらどうなの?」
 昨夜の蟹鍋の出汁で作った卵雑炊。その旨そうな匂いが朝食の席いっぱいに
広がる。

375 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/01/26(金) 02:47:28 ID:dXSO/ca60

 「だ、だってぇ……」と口を尖らせて反論開始「……この前電話したら、ま
だお父さんカンカンなんだもん。いま帰っても去年みたく散々絞られて、また
無理矢理お見合いさせられるに決まってるよー。そんなのヤだよー!」
 「それは……あなたの自業自得です!」
 美月、雑炊をよそいながらピシャリと一刀両断。聞く耳持ちませんとばかり
に目を合わせようともしない。
 「だってだってぇ〜! あ、ありがとお姉ちゃん。」
 「もう学生気分じゃ駄目なのよ? せっかく二人一緒に大学まで卒業させて
貰ったんだから、そろそろ落ち着いて、お父さん達を安心させてあげないとい
けないと思わない?」
「そ、それもそうだけど……」はふはふ、と熱々の蟹雑炊をポン酢を垂らして
すすりながらの昴ちゃん「……そう言えば、お姉ちゃん?」
 「うん?」
 「私、この前お父さんと電話で話したっていったじゃない? その時にお姉
ちゃんの事も聞かれたんだけどね?」
 「私? 私がどうかしたの? はい達也さん、どうぞ。」
 甲斐甲斐しく俺の世話まで焼いてくれる美月は双子の妹の目が意地悪そうな
形に細められた事には気付いていないようだ。生来生真面目で自分には特に厳
しいだけに、後ろめたい部分など欠片も持ち合わせていない美月ならではの余
裕が垣間見えるが、生憎と昴ちゃんはそこまで甘くはない。
 「うん、それがねー?」声色が一オクターブほど跳ね上がって何とも楽しそ
うな顔になる昴ちゃん「お父さんはともかく、お母さんの方が凄く心配?して
たんだよね。お姉ちゃん達、本当に子供を作る気があるのかしらって。」
 「……………………………え゛?」
 予想外の角度からの瞬間冷凍で固まってしまった美月、自分の茶碗(空)を
持ったまま、ギギギと擬音が聞こえてきそうな何とも不自然な動きで首を回し
て妹の方に振り返る。
 「だって、もう二年以上になるんだよ。このマンションのローンを差し引い
たって生活に余裕くらいはあるよね? 家事だって私が分担してるし、いまの
内に作ったら、お姉ちゃんは育児に専念できるし楽なんじゃない? まさかと
思うけど、もう避妊なんてしてないよねぇ、ゴムとかさ?」

376 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/01/26(金) 02:47:43 ID:dXSO/ca60

 凍結どころか、血の気が引いて石化してしまった美月の様子にはお構いなし
で昴ちゃんの反撃は続く。
 「そういうのって、大概はセックスの方法に問題がある場合が多いと私は思
うんだけどなー。特にお姉ちゃんって奥手だし、昔から潔癖性っぽい所もある
から夜だってお兄さんに任せっきりじゃないの? ちょっとは誘惑とかお兄さ
んを悦ばせる方法とかも勉強して、もっと夜の生活も充実させた方が良いんじ
ゃないかなぁ?」
 「な……」美月もようやく口を動かせるようにはなったらしいが「……なな
ななななな……っ!!」
 これでは全く意味がない。
 「ちなみに精液ってナマモノなんだよね。だから溜めすぎると駄目になっち
ゃうって、お姉ちゃん知ってた?」雑炊のお代わりを自分で装いながら平然と
猥談(?)を続ける昴ちゃんは、ある意味偉大である「それでも全く役に立た
ないって訳じゃないんだろうけど、もしかしてお兄さんの精子って、お姉ちゃ
んが奥手すぎる所為で賞味期限切れとかだったりしてね。」
 
 (………ぷっつん)

 「私にみたいに速攻で別れちゃったんならともかく、もう二年も経つお姉ち
ゃん達に子供がいないなんて、端から見たら二人のどっちかに欠陥があるとか
夜の営みをしてないんじゃないかとか疑われても……あれ……?」
 「す、すぅばぁるぅ〜!!」
 だが勢いづいた昴ちゃんは調子に乗りまくった挙げ句に特大の核地雷を自分
の足で踏んづけてしまった事に全く気付いていなかった。
 「あ、あれ? あれれ? おねー……ちゃん?」

377 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/01/26(金) 02:47:59 ID:dXSO/ca60

 美月にとって俺は自分のステータスの象徴であり、少なくても自分にとって
は全世界どころか全宇宙の中でも最高のパートナーだと自負して信じて疑って
いない。その俺のことを……例え冗談半分でも……小馬鹿にすると言うことは
美月の感性や人相眼に留まらず、いままでの人生で築いてきた物を全否定され
ているに等しい。先ほどまでの狼狽ぶりは何だったのかと思ってしまうほどの
活力を漲らせ、背中に業火を背負った姉の異様な怒気に押し返された昴ちゃん
は、ほとんど蛇に睨まれた蛙状態である。
 「あ、あの〜……おにーさん……」
 「ああ。」そしてこうなってしまっては以上、俺に昴ちゃんに与えることが
出来る助言は一つだけ「……逃げた方が良いよ。」
 「あ、あはは〜………やっぱ、そーですよね〜?」
 「昴! あ、あなたって子は達也さんの事まで……」
 「じゃ、そーゆーことでっ!」
 「って待ちなさい! 昴っ!!」
 姉の手を華麗に避けた昴ちゃんは、そのまま自室(旧・客間)に逃げ込みベ
ッドを動かして内側からロック。そのまま美月の怒りが鎮火するか昴ちゃんの
出勤時間が来るまで籠城というのが、この姉妹の喧嘩の定番なのだ。
 「あぁもう! あの子ったら幾つになっても……」と振り下ろす先を逃し振
り返った美月と目が合ってしまう「……あ。」
 「あ………え〜っと……」
 「ご、ごめんなさいね達也さん。あの子ったら本当に落ち着きがないって言
うか子供っぽいって言うか、もういい歳なのに悪戯好きで甘えん坊だけな所だ
けは全然治らないの。私の方から後でちゃんと言っておくし、多分だけど、あ
の子も深い考えがあって言ってる訳じゃないと思うの。その……だから……」
 「う、うん。」
 「………やっぱり、私ももう少し……」
 「え?」
 「う、ううん。何でもないの! さ、お仕置きの代わりに私達で昴の分まで
全部食べちゃいましょうよ?」
 どうやら、由にしろ悪しきにしろ今年も義妹に振り回させる一年になりそう
な気がしてくる俺だった。

378 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/01/26(金) 02:51:40 ID:dXSO/ca60

ここまでです。

唐突ですが、もうすぐ三周年ですね。

「1 名前: 名無しさん@初回限定 投稿日: 04/02/14 11:37 ID:7TuzAu8i」

これを機会(?)に新しい方や、以前に参加して頂いてた方々の新作が読んでみたいなぁ
などと我が儘を言ってみるテストですw

379 :名無しさん@初回限定 :2007/01/26(金) 03:46:12 ID:RUvKn6s00

突発屋氏GJです。
それにしてももう三年ですか。
ネタ振りと点呼の挙手以外してないけど。
桐莉タソの絵を描いてうpしてみたのも随分昔になるんだな…

380 :名無しさん@初回限定 :2007/01/26(金) 22:26:19 ID:Rp3Wilgo0

俺はこの1年くらいの間に住み着いた新入り
同じくネタ振りしかしてないけどw

381 :桐莉兄 :2007/01/28(日) 22:31:17 ID:AUvNbvje0

>>突発屋氏投下乙andGJ〜。

桐莉兄も次の書いてまつよー。
仕事しながらだから、投下まで十日〜二週間くらい掛かるかもだけど。
つーか、また体壊したよ。下痢と熱と咳と止まらん。
風邪に喘息に……休み過ぎで仕事クビにならんか心配と言うか、もうちょっと丈夫な体が欲しいでつ。
どっちかっつーと、ハードじゃない方の仕事だと思うんだけどなぁ……立ち仕事に配置換えになってから、一週間持たなくなった。……うぐぅ。
治り切ってないのに明日から又仕事。……死ぬよ。マジで死ぬ。

>>379
うは、テラナツカシスwww
まだあの絵大事に朝芋フォルダ入れて持ってまつよー。

……桐莉兄は書きながら設定とか微妙に変えてくんです。
時折、ネタ帖にキャラ絵描いたりして、少しずつ固めて行くのでつ。
桐莉とか、あの頃曖昧だった七華や由紀も、大枠固まりますた。(男は描けません。おにゃのこだけw)
あんまし上手になってないけどね。元々図工万年1だし、影とか上手に描けないし。

……貧乏でスキャナ買えないから、取り込んでうpれないのが悔しい。
幾らぐらいするんだろ。手取り十二万ちょいから奨学金や家に納める金や交通費や食費引くと殆ど残らんしなぁ。
つーか、親父の会社も潰れそうで、家売って借家に引っ越す予定とか言われてて、持ち物減らせって言われたんで、
オ宝整理して大半諦めなきゃならん状況だしねぇ。……みんなビンボが悪いんやぁ〜。

382 : ◆YukaXXZTS2 :2007/01/28(日) 23:05:37 ID:aZ6BD9et0

>>桐莉兄氏
スキャナは新品で2万もあれば買えます(ぉぃ
極端な使い方(A4で2400dpiとか)さえ望まなければハー○オフという手もありかと
3000円も出せば動作確認済みのモノが、ジャンクなら500円位で実は動くモノとか
そんな漏れはなぜかスキャナを5台も所有してたり…

383 :名無しさん@初回限定 :2007/01/31(水) 00:45:49 ID:kxfKecUZO

朝起きたら、妹が豆を投げてきた

384 :名無しさん@初回限定 :2007/01/31(水) 12:15:20 ID:d1UsjT4bO

朝起きたら、妹の豆をつまんでいた。

385 :名無しさん@初回限定 :2007/01/31(水) 14:09:56 ID:mloWvW7L0

>>384
つ【 http://www.getchu.com/soft.phtml?id=374925

386 :名無しさん@初回限定 :2007/01/31(水) 16:31:09 ID:oYr9g3Q60

엉덩이의 구멍은 최고

387 :名無しさん@初回限定 :2007/01/31(水) 16:54:28 ID:2Kf9K6SI0

ナンパハメ撮り画像
http://bloglivedoor.jp/bestcom/

388 :名無しさん@初回限定 :2007/01/31(水) 17:23:08 ID:oYr9g3Q60

>>386

ちょww下品www

389 :名無しさん@初回限定 :2007/02/02(金) 02:56:03 ID:6ph4am7z0

朝起きても妹はいませんでした

390 :名無しさん@初回限定 :2007/02/02(金) 08:54:16 ID:9mpxAx45O

朝起きても妹は俺の隣に寝ています

391 :名無しさん@初回限定 :2007/02/02(金) 20:10:21 ID:y98UmZyIO

朝起きたら妹に、恵方巻き(俺様の)をくわえられた。もちろん性的な意味で
その後、恵方巻きをくわえさせられた。…下の口?に

そんな太いの…らめぇぇぇ〜っ!

392 :名無しさん@初回限定 :2007/02/03(土) 00:25:00 ID:8ImmuSQw0

朝起きたら妹が鬼のような形相で睨んでいた

393 :名無しさん@初回限定 :2007/02/04(日) 11:42:37 ID:/3u0lLc6O

朝起きたら妹に浮気がバレた

>>392

俺\(^o^)/オワタ

394 :名無しさん@初回限定 :2007/02/04(日) 19:50:05 ID:hEyxe0p40

BAD ENDだな

395 :名無しさん@初回限定 :2007/02/09(金) 06:55:06 ID:bAreQt/E0

文才無いが、過疎打破のため何か書いてみる

↓ネタ振りしてくれ、それでチャレンジしてみる

396 :名無しさん@初回限定 :2007/02/09(金) 07:08:59 ID:xsG0XDIAO

朝起きたら、妹がチョコを持って来た。

397 :名無しさん@初回限定 :2007/02/09(金) 07:33:00 ID:bAreQt/E0

>>396
把握、そういやもうそんな時期かw

398 :名無しさん@初回限定 :2007/02/09(金) 13:28:13 ID:KYq+YABD0

朝起きたら、妹がチョコを持ってきた。

「なんだ、手作りか? 今年は気合入ってるな」
「か、勘違いしないでよ……ただ、ちょっと失敗しただけなんだから」
「……ってことはお前にもついに好きな人が出来たか」
(そんなのずっと昔からいるよ……ばか)
「ん、今何か言ったか?」
「お兄ちゃんなんか、そのチョコ食べてお腹壊しちゃえー!」

妹は頬を僅かに赤らめて、俺にチョコを押し付けた。

「ちょ、お前、お腹壊すようなもの俺に食わせるなよ」
「あげたんだから、絶対に食べなさいっいい?」
「はいはい」

俺は失敗作だというチョコを見る。

「とても失敗作には見えないけど」
「うるさいっ! もう知らない、お兄ちゃんのバカッ!」

なぜか知らないが、妹はぷんすか怒ってしまった。

「おーい、これ、おいしいよー……ホントにコレ失敗作なのか?」
「〜〜〜〜っ!」

妹は拳を握り締めて部屋へかけていった。

399 :名無しさん@初回限定 :2007/02/09(金) 19:26:06 ID:FV4xKKDf0

GJ!
このネタこそが、このスレの始まりだったことを思い出した。
というわけで、職人の皆様方、

朝起きたら妹に、義理チョコを装ったマジチョコを渡された。

っていうSSキボンヌ。


そんな自分は今日、ザッハトルテを生まれて初めて食べました。
もちろん、自分で買って自分で食ったのさ。
さすが自分、男一人でケーキ屋に入ってもなんともないぜ!

…なんとも……ないぜ…ウッウッ

400 :名無しさん@初回限定 :2007/02/09(金) 19:40:58 ID:KYq+YABD0

>>399
 俺は液体のチョコを上げたら、食えないチョコ返されたぜ!

401 :名無しさん@初回限定 :2007/02/09(金) 19:41:29 ID:KYq+YABD0

sage忘れスマソ

402 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/02/11(日) 00:05:55 ID:G+n6pMRM0

 いつものように朝のジョギングから戻ってみると、なにやら台所が姉貴と仁
美の声で賑わっていた。
 「……そう言えば今日は十四日だったっけか。と、おはよう。」
 「あ……」
 「ににに兄さんっ!?」
 台所に入った途端、家中に漂っていた甘い香りが一層強くなる。そしてテー
ブルの上には仕分け途中とおぼしき琥珀色の洋菓子がズラリ。
 「年に一回とは言え、大変そうだよなぁ。」
 裏表なく優等生堅気な姉貴はともかく、根っからの不精者である仁美さえも、
この時期だけは苦手な調理関係(正確には製菓だが)に励んで大量の義理チョ
コを一緒に作るのが我が家の恒例となっている。御両名や愛乃曰く、市販の手
頃なサイズを大量購入するよりは業務用の大きな板チョコを加工した方が見栄
えも良い上に経済的らしいのだが、幸か不幸か男に生まれた俺には良く分から
ない。
 「そんなに大変でもないよ。」と姉貴「確かに手間はかかるけど、お菓子作
りって見た目よりも結構楽しいし、同じ渡すにしても少しでも喜んで貰った方
が渡す側としても嬉しいからね。たーくんだって、同じ大きさのチョコレート
でも量り売りのをそのまま貰うより、ちょっとでも女の子の手が加わってた方
が良いでしょう?」
 「そりゃ、そうだけど。」
 「それに仁美ちゃんだって………ね?」
 「あ……」それまで珍しく黙っていた仁美が、意味ありげな姉貴のウインク
一つで真っ赤になる「……あ、えっと……その、これはあくまでも単なる先行
投資だからっ! 一文の得にもならないのに、こんなかったるい事を喜んです
るわけがないじゃない! 勝手に変な勘違いをしないでよね兄さん!」
 「……勘違いも何も、まだ何も言ってないんだが……」
 「えっ?」点になる大きな瞳「そ、そう言えば……や……そのぉ……」

403 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/02/11(日) 00:07:34 ID:G+n6pMRM0

 「そうだ!」何ともバツが悪そうに視線を泳がせ慌てている仁美の様子を心
底楽しそうに眺めていた姉貴が、何かを思いついたように手を叩いて俺の方に
向き直る「作ってるところを見られちゃったんだし、たーくんには特別サービ
スで渡しちゃおうかな?」
 「と、特別サービス?」
 面白い悪戯を思いついたような姉貴の微笑みがが微妙に気になるが、問答無
用に逃げ出すわけにもいかず、とりあえず俺はオウム返しで姉貴の真意を尋ね
てみた。
 「うん。」俺の警戒心に気づいているのかいないのか、姉貴は笑顔のまま手
元に並んでいるチョコレートの一つを細い指で摘み上げる「出来たてほやほや
の、お姉ちゃんのチョコを、直接食べさせてあげるわね。」
 「ちょくせつ……って……」思わず一歩引いてしまう俺。
 「あ……」小さく声を漏らす仁美
 「はい、たーくん。」そして目の前に迫ってくる一口サイズのチョコレート
と白い指「あーん、して?」
 「……………………………えっと……姉貴?」
 「ほらほら、早く食べないとチョコが溶けちゃうでしょ?」
 「あのー……仁美さん?」
 「ふんっ!」
 「姉弟なんだし、誰に見られてるわけでもないんだから恥ずかしくなんかな
いよ。 ほらほら早くぅ!」
 いや、姉弟だから尚のことこっ恥ずかしいというか、仁美が横目で睨んでい
るというか、引っ付き過ぎじゃないですかお姉さんというか……
 「たーくん、あーん♪」
 ……逃げ道はないですか助けは来ないんですかそうですか。
 「あ、あーーー……」と開いた口の中に空かさず差し込まれる温かく柔らか
い指と、鼻孔をくすぐる姉貴の甘い匂い「……ん。んぐ、んぐ……」
 「どう、美味しい?」
 「う、うん。」

404 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/02/11(日) 00:08:29 ID:G+n6pMRM0

 余りに無防備すぎる姉貴の色香を頭の中から追い出すだけで精一杯な俺。正
直言って味なんぞ全然分からなかったが、これ以上甘やかされるのは御免被り
たい一心で適当に相づちを打ってしまう。
 「ほんとに? そっかそっか♪」
 そんな俺の胸中など明らかに察していない姉貴はご満悦。軽く鼻歌など口ず
さみながら軽やかな足取りで作業に戻ってゆく。
 「たーくんの分、まだあるから安心してね?」
 「う、うん。それじゃ俺は…………うあっ!?」
 着替えるという大義名分を掲げ、そそくさと逃げだそうと振り返った鼻先に
新たなチョコレートが出現した。
 「……………ふんっ!」
 「えっと……」その持ち主は言わずもがな、顔だけそっぽを向いたまま全身
から妙なプレッシャーを放っている仁美「……やっぱ、俺?」
 「ほほ、ホントはかったるいんだけど、兄さんが拗ねたら余計にかったるい
から特別に私のチョコもあげるっ!」
 「ど、どうも……」
 よく見ると、体温で僅かに溶け始めたチョコレートの表面に小さな指先が食
い込んでいるのがわかる。その微妙な振動加減と良い、どうやら仁美は姉貴と
違って少なからず緊張しているらしい。無理をするなら変な対抗心を燃やして
張り合ったりしなきゃ良いのに、困った奴だ。
 「にに、兄さん! まだなの!?」
  などと急かしながらも決して視線を合わせようとしない仁美。しかたがない
ので俺の方から首を伸ばし、妹の指先ごと洋菓子の欠片(どうやら整形には失
敗したらしい形状なので)を口に含む。
「はむ……ん……」 
「え? あ……うわわわわっ!?」

405 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/02/11(日) 00:10:54 ID:G+n6pMRM0

 まさか指まで咥えられるとは思っていなかったのか、焼け火箸か何かを触っ
たみたいに慌てて指を引き抜く仁美。一方のチョコレートは、その大きさの所
為かブレンドの為か、たちまち溶けてクリームっぽい味となり口の中でソフト
に広がってゆく。
 「……思った程甘くないな。」
 「ぅぁ〜……」
 今度はちゃんと吟味してやったというのに、俺の感想など全く聞こえていな
いらしい仁美は魂が抜け落ちたかのような呻き声を漏らしつつ、溶けたチョコ
の残滓が付いた自分の指を呆然と見つめている。
 「仁美?」
 「ぅぁ、ぅぁぁ……」
 「おま……」
 「………………ににに兄さんっ?」
 「って、ん?」
 「出てけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっ!!」

 (どげしっ!)

 「ちょ……おま……いきなり蹴りを……」
 「うるさいうるさいうるさぁぁぁぃっ! 兄さんのばかぁぁぁっ!!」
 全く痛くない蹴りに続いて、ちっとも効かない片手の拳が雨霰と俺の胸に腹
に降り注ぐ。
 「わ、わかったわかった! わかったから待……」
 「良いから出てってよぉーーーっ!!」

 (ぽかぽかぽかっ げしげしっ、ばたん!)

 結局、そのまま妹に叩き出されて閉め出されしまった。
 「……というか、俺の朝飯は……?」

406 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/02/11(日) 00:11:34 ID:G+n6pMRM0





 「……ばかばか! 兄さんのばかっ! 兄さんの……」」
 「……………………………」
 「………兄さんの……んちゅ、ちゅ……兄さんのばか……ちゅ……」
 「うふふっ♪」
 「え? あ……ああっ! お、お姉ちゃんっ!?」
 「ん?」
 「や、あの……これはその……だから、違くて……えっと……」
 「うんうん♪」
 「えと……えっと……要するに、悪いのは兄さんだから……」
 「たーくんには内緒、なんだよね?」
 「………………………………う、うん。」
 「うふふふっ♪」
 「うぅ、兄さんのばかぁ!」



407 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/02/11(日) 00:18:12 ID:G+n6pMRM0

ここ数週間はエロパロ板を徘徊したりしております>挨拶?

まもなく三周年。
最近滞っている私が言うのも何ですが、皆さんジャンジャン投稿してくださいね?w

>>398
乙です。
というか、面目ない次第だったりしますが……(汗

408 :名無しさん@初回限定 :2007/02/11(日) 02:23:55 ID:BK+4W686O

やべえよ…妹可愛いすぎだろw
指舐めてるところで萌え死んだww

409 :名無しさん@初回限定 :2007/02/11(日) 20:02:45 ID:6pIrPWLs0

うむ
これはいいww

410 :名無しさん@初回限定 :2007/02/11(日) 22:35:16 ID:/Z+pH9850

発狂ものwwww
流石ww

411 :名無しさん@初回限定 :2007/02/14(水) 21:02:33 ID:taZ+uCNDO

マジかよ・・・
約二年半前に見失ったスレを今更見つけるとは・・・

ツイてるのかツイてないのか・・・
初代からいる住人ってまだいるのか・・・?

412 :名無しさん@初回限定 :2007/02/15(木) 00:26:12 ID:lgFC487V0

呼んだかい?
キーワードをあえて言うなら「厚みがある!!?」

413 :名無しさん@初回限定 :2007/02/15(木) 00:52:10 ID:hAgMZwAL0

>>411
基本的にROMだが初代からいます

414 :名無しさん@初回限定 :2007/02/15(木) 01:57:40 ID:6zKBRwW/O

>>412
また懐かしいものをw
80たんは生きてるのか・・・?

>>413
俺もROMだったなあ・・・

バレンタインがこのスレに俺を導いたか・・・
雑談は程々にして静かに過去ログ読んでからROMります・・・

415 :名無しさん@初回限定 :2007/02/15(木) 03:01:39 ID:/q9UyTYS0

と言うか、誰も2/14に「朝起きたら妹に義理チョコをry」の投下が無かった件について

そりゃまあ投下人も減って過疎どころか消えそうなスレだから仕方ないんだが…
俺が投下した時は活気があったから、職人の投下に埋もれてしまったしな…
そうなるとモチベーションも下がって、ネタが浮かばなくなるわけだ。
で、ショボいネタだから更にモチベーションが下がる悪循環。

416 :名無しさん@初回限定 :2007/02/15(木) 08:31:04 ID:Y7SEljdh0

だからなに?

417 :桐莉兄 :2007/02/15(木) 12:36:12 ID:nU3OZCDe0

ごめん、間に合わなかった。
仕事してると時間全然取れないんだよぅ。
熱出して寝込んでるし。
親父が仕事失敗して小さい家に引っ越さなきゃならんとかで、色々捨てなきゃならんで整理や部屋の補修大変だし。
派遣会社の都合で契約続行不可能とかで、別のきつい職場に飛ばされそうだし。
鬱の症状も久々に出て来てるし。
元々病弱だったけど、胃腸の病みっぷり最近異常だし。
でも金無いから検査行けないし。

……樹海ってどんなとこかな。あはははは。



時期外れちゃうけど書けたらバレンタインネタ投下してもいいかな?……かな?
ごめんね、兄さん遅筆でごめんね。
最近拙筆にもなってるね。愚痴ばっかだね。ごめんね。

……ちなみに、獲得チョコ数は今年も零ですた。
もう、母さんも妹もくれないよ。せめて白い目で見ないで欲しいな。哀れみの目でも見ないで欲しいな。
最近、生きてるのが本気で辛いや。はは。orz

418 :名無しさん@初回限定 :2007/02/15(木) 13:08:05 ID:XcGIFnVtO

まあなんだ
生`

419 :名無しさん@初回限定 :2007/02/15(木) 16:53:46 ID:tomytp/G0

>>417
暗いぞ、元気出せ!
バレンタインネタ、当日に遅れようが大いに結構だ、カモーン

ところで80たんってまだいるのか?
見てたら何か反応が欲しいなぁ

420 :名無しさん@初回限定 :2007/02/16(金) 10:02:59 ID:E3NfT6d80

気がついたら14日過ぎてた…
とうとう姉や母からすらもらえなくなったよ(泣
失意のままネタ投下

朝起きたら妹が某漫画の真似をしてやけどした(胸に極上の蜜を…)

421 :名無しさん@初回限定 :2007/02/17(土) 09:22:46 ID:sIPUcRJe0

>>417 >>420
まあ、そんなに落ち込むな。獲得数零の奴は俺を含め思ったよりいるぞ(w
みんなメディアに踊らされているだけなんだ!!orz

422 :名無しさん@初回限定 :2007/02/17(土) 18:39:27 ID:ANCv2a8z0

>>421
販促余り物で1個貰ったんだがこれはカウントしてもよろしいですか?

何故うちの妹は毎年チョコを貰う側になっているのですか?
(今年は7つ程貰ったそうな、本命ぽいやつがあったとかなんとか…)





今だけは泣いてもいいですかorz

423 :名無しさん@初回限定 :2007/02/18(日) 00:25:22 ID:xShsUUR/0

コトブキヤのフェア中にフィギュア買って
知りつつも尚それをスルーした俺が居る。

チョコは大好きだが、意味を持つチョコなど要らぬ。
そんな俺にできることなど、何があろう。



朝起きたら妹が、当日に間に合わなかったチョコを持って涙目で枕元に立っていた。

424 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/02/18(日) 01:44:12 ID:AO4B8v3r0

 「ただいまぁ。あ〜かったるいかったるい……………って、あれ?」
 「おう。」
 「あれれ? 兄さん? なんで? トレーニングは?」
 「ちょっと足を捻ってちまったからな。本日は休養ってことで真っ直ぐ帰っ
てきた。」
 「そんなカッコ良いこと言って、余裕かましてて本当に大丈夫なの? 白鳥
さんは今日も練習してたよ?」
 「大丈夫だいじょーぶ、任せとけって。今度という今度こそ、あの高い鼻を
へし折って男の神髄って奴を身を以て理解させてやるからな。」
 「………その言い方、なんか卑猥っぽい。」
 「そうか?」
 「って兄さん、まだチョコレート食べてるの? 一体全体幾つ貰ったのよ今
年は?」
 「プラス3……だったかな? (白鳥)美羽の奴から貰った『挑戦状』とか
いう奴も一応勘定に入れて。とは言っても、お前と姉貴に作りかけを味見させ
て貰った分はノーカウントだけどな。」
 「ふ、ふぅ〜ん……?」
 「本音を言うと、お前から貰えなかったのはチト残念だよ。てっきり姉貴と
一緒に渡してくれると思ってばかり……」
 「あ、ああ、当たり前でしょ! 学校で配るだけでも充分にかったるいって
言うのに、なんで兄さんの分まで別に用意しなくちゃいけないのよ! 兄さん
相手に点数稼いだってしょうがないんだし、私はそんな無駄にかったるい事な
んてしないんだもん!」
 「そりゃま、家族だしな。単なる僻みだと思って軽く聞き流してくれれば良
いよ。チョコの一個や二個で揺らぐような絆じゃないしな。」
 「や、そ、それはそうだけど……」
 「うん?」
 「………兄さんがそんな欲しいんだったら、その、かったるいけど来年は作
ってあげても良いか……な? ほほ、ホントは欲しかったんだよね?」
 「そりゃまぁ、どっちかっつーと……」
 「じゃじゃ、じゃあ、また兄さんが拗ねたりしたらかったるいし、来年は兄
さんにも作って……………あれ?」

425 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/02/18(日) 01:45:22 ID:AO4B8v3r0

 「ん? どうかしたか?」
 「兄さん? 兄さんが、いま食べてるのって……?」
 「ああ、これか? なんだか知らないが冷蔵庫の奥に詰め込んであるのを引
っ張り出してみたら、チョコレートだったんで食べることにしたんだ。シール
も張ってなかったし、専用のタッパに入ってなかったんだから好きに食べて良
いんだよな?」
 「あ、あ………!」
 「ひょっとして、お前のか?」
 「…………え………?」
 「だから、お前が隠してた分なのかって聞いてるんだけど? なにやら加工
してあるっぽいし、結構デカいからお前が……」
 「や……あの……えっと……し、知らないよ! うん、全然知らない! こ
れっぽっも私とは関係ないし身に覚えもないしきっとお姉ちゃんの作ったまま
忘れてるんだけであって間違っても私が兄さんに……」
 「…………………………………………………………」
 「あ、あー………こほん、あ、あのぉ………兄さん?」
 「おう。」
 「それって…………………美味しい?」
 「おう。」
 「………ほんとに?」
 「でなきゃ、こんなにパクパク食ったりしないだろ? なんなら、半分こに
してお前も食べて………」」
 「や、私はその……えっと……ダイエット中だから……兄さん?」
 「おう。」
 「に、兄さんが開けたんだから! せせせ、責任もって兄さん一人で全部片
付けてよね! えと……絶対だよ!?」
 「おう………って、おい!?」
 「私、忙しいからぁぁぁぁぁぁ!」
 (どとどたどたどた……ばたん!)
 「……相変わらず、馬鹿正直な奴。」
 二月十七日の午後も、宮倉家は平和だった。

426 :名無しさん@初回限定 :2007/02/18(日) 23:36:40 ID:HdLIFyC00

可愛いなぁ〜(*´∀`)
そんな甘ったるい展開俺も感じてみたいぜ

427 :名無しさん@初回限定 :2007/02/22(木) 19:11:04 ID:kXccBA16O

朝起きたら、妹のツン分がなくなっていた

428 :名無しさん@初回限定 :2007/02/24(土) 13:19:10 ID:8b9WrYsP0

朝起きたら、妹のデレ分がなくなっていた

429 :名無しさん@初回限定 :2007/02/24(土) 14:33:48 ID:mSqTFheg0

朝起きたら、妹じゃなくなっていた

430 :名無しさん@初回限定 :2007/02/24(土) 15:17:51 ID:Z2NwZelf0

朝起きたら、妹が嫌いになっていた

431 :名無しさん@初回限定 :2007/02/24(土) 15:33:22 ID:zp0LHIuZO

朝起きたら妹から

件名:ヘルプ!もう限界!

本文:
いっぺんウチ帰ってきて!いいから一回帰ってきて!
相談事アルよ!(原文ママ)

とかいう意味不明なメールが入っていた実話。
つか、今朝の話なんだけど。
いっかい実家帰ったほうが良いかな…

432 :名無しさん@初回限定 :2007/02/24(土) 21:56:36 ID:X5n6RBVG0

謎だなwww

433 :80たん ◆GYhzO8OFh6 :2007/02/25(日) 17:45:58 ID:VBTlozP80

>419
いちおう覗いてます。ただ続編書いていないので、書き込みはしてませんでしたが
412さんや414さんにもまだ覚えていてもらえたようですね
ちょっとうれしかったので書き込みさせてもらいました
続編は・・・・・まあ、時間と心と身体と金銭的に余裕ができたら買いてみたいな

           ∧_∧  
          (.;´∀`)  
       _φ___⊂)_
      /旦/三/ /|
    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  |
    | 転職失敗 |/

434 :名無しさん@初回限定 :2007/02/25(日) 19:07:53 ID:C5Eobm740

おや懐かしい、まとめ人の80タンじゃないか
転職失敗ってところが笑えねえよw

しかし、その様子だと厳しいみたいだな
下々の景気が良くなるのはこれからなのに、利上げやら何やらで大変だもんなぁ

435 :431 :2007/02/25(日) 22:34:51 ID:6VmnURE00

>>432
実家に同居してる長男と三男が重度オタになってしまって
キモいし怖いから何とかしてくれって話だった
ごめん、妹よ、俺(次男)も立派な重度ヲタなんだ・・・
つか、長男と三男をヲタの世界に引きずり込んだの俺なんだorz

436 :名無しさん@初回限定 :2007/02/26(月) 00:16:41 ID:RyoFSNhV0

>>435
妹を実家から連れ出して同居すればいいじゃん

437 :名無しさん@初回限定 :2007/02/26(月) 00:26:06 ID:yU2VhYNc0

>435
むしろ、妹も染めろ!

438 :名無しさん@初回限定 :2007/02/26(月) 00:44:40 ID:VG0YR7pQ0

がんばれ!
80たんがんばれ!
ハイテンション妹の続きを待って毎日wktkしてた頃の
あの滾りをもう一度!

439 :419 :2007/02/26(月) 07:05:23 ID:Bx1lDTrC0

>>433
ぬおおおおおお!80たんがいるうううう!
いやはや懐かしい〜

就職率も上昇してきたしこれからだよ!がんばれ!

あとハイテンション妹のおかげでこの道に引きずりこまれたんで
責任とって続編書いて下さい、お願いしますww

440 :名無しさん@初回限定 :2007/02/28(水) 01:16:13 ID:V4rUdXASO

80たんおかえりなさいませ
時間と暇が出来たら長編とか長編とか待ってます。

441 :名無しさん@初回限定 :2007/03/04(日) 18:56:15 ID:d7hvf4kq0

朝起きたら妹が、十二単を着て動けなくなっていた。

442 :名無しさん@初回限定 :2007/03/04(日) 19:34:07 ID:6354VcHm0

誰かが思い付きで無責任に立てた駄スレを
これほどの長寿スレにするきっかけを作ったのは、
他でもないハイテンション妹だったもんなあ。
良く覚えてるよ。

ひんぬーでちとボーイッシュな長身で何故か同性ばかりからモテてしまう妹、
そしてその妹からはダメなキモヲタ扱いの兄・・・でも実は兄には・・・のオチまで、
愉快でちょっとほろ苦い、いいお話だった。

443 :名無しさん@初回限定 :2007/03/04(日) 23:17:56 ID:lOKDaMQXO

 耳元で声が聞こえてきて、裕也は目を覚ました。
 寝ぼけ眼で隣を見ると、笑顔でこちらを見ている由真の綺麗な顔があった。しばらく裕也は呆気にとられて固まった。
「裕兄、おはよー」
「ああ、おはよう……ってお前はなにしてんだよ!」
 由真は首を傾げて、不思議そうな顔をする。
「別に朝の挨拶しただけだよ?」
「そうじゃなくて、なんでお前が俺の隣で寝てるのかって訊いてるんだよ!」
 頬を染めて恥ずかしそうに由真はぽつりと、
「……バカ」
 と呟いた。
 脳内にクエスチョンマークが浮かんだところで、裕也はあることに気が付いた。
 由真は服を着てなかった。白く細い肩を惜しげもなく晒している。
 そして、もう一つのことに気が付いた。
(俺、服着てねえじゃん……)
 部屋の片隅に由真の服と自分の服が散乱していた。
(……ちょっと待て、なんかの冗談だろ?)
「……おい、由真正直に答えてくれ」
「なに?」
「あのな、昨夜俺たち……したか?」
 まさかとは思うが、自分がそんなことをするわけがない。しかし、昨日は叔父さんに薦められて酒を大量に呑んだ記憶がある。
 由真とするのは道徳上よろしくない。死刑囚のような気持ちで由真の答えを待つ。

444 :名無しさん@初回限定 :2007/03/04(日) 23:19:25 ID:lOKDaMQXO

「……初めて、だったんだから」
 由真は顔を赤らめて、そっぽを向く。
 それではさようなら倫理。今までありがとう道徳。 僕は変態さんになります。
「兄さん、もう7時半だから起きないと遅刻す……」
 扉が開いて、由香が部屋に入ってきた。しかし、扉を閉めたところで目を見開いて停止した。
「よ、よう俺の愛しき妹よ。頼むから俺の話を聞いてくれ」
「あ、由香ー。おはよー」
 状況を理解してないのか、由真は呑気に挨拶なんぞしている。
「ふ、ふふふ」
 由香の声が震えている。
「不潔ーーー!」
 近所中に聞こえるような大声でそれだけ言って由香は走ってどこかに行ってしまった。
「違うんだ……」
「由香、突然どうしたのかな?」
「お前のせいだ!」
「ん? なにが?」
「もういい……」
「それよりさ、昨夜は楽しかったよ。初めてエロゲーなんかやったよー」
「……ちょっと待て」
「なに?」
「……昨夜お前が初めて経験したのはエロゲーだけか?」
「そうだと思うけど? あ、いけない! まだ、おはようのチューをしてなかった。ほら、裕兄こっち向いて」
「誰が、弟となんかするかっ!」

445 :名無しさん@初回限定 :2007/03/04(日) 23:22:19 ID:lOKDaMQXO

投下したことについて、
反省はしてるけど、後悔はしてない
まあ、ごめんな
全面的に俺が悪かった

446 :名無しさん@初回限定 :2007/03/05(月) 22:13:08 ID:otnzkMog0

弟かよww

447 :名無しさん@初回限定 :2007/03/06(火) 00:39:41 ID:2HovtMgO0

オタク臭い物言い、何とかならないかな?

448 :名無しさん@初回限定 :2007/03/06(火) 03:43:00 ID:5ToNhnlJO

エロゲやってんだからオタク臭くて構わんだろ…

449 :名無しさん@初回限定 :2007/03/09(金) 05:08:25 ID:9vDS5CWB0

朝起きたら、麻衣の抱き枕をリアル妹に奪われてたorz

450 :名無しさん@初回限定 :2007/03/09(金) 22:53:48 ID:SB0dib0EO

お前とはいつか麻衣スレで出会った気がする…

451 :名無しさん@初回限定 :2007/03/11(日) 14:51:55 ID:okRi/L5j0

朝起きたら、妹が吉野家コピペをEndlessで朗読していた

452 :名無しさん@初回限定 :2007/03/11(日) 17:57:04 ID:gkNXyi6y0

朝起きたら妹の財布に俺の写真が入っていた

453 :名無しさん@初回限定 :2007/03/11(日) 20:41:09 ID:XctxcoLV0

朝起きたら俺の財布に妹の写真が入ってた

454 :名無しさん@初回限定 :2007/03/11(日) 20:44:26 ID:B9rALhUMO

朝起きたら、妹に
「Hold Up!!」
と言われつつ銃を突き付けられ、俯せにされ、足で踏まれながら後ろ手に縛られたあげく
「クソが!!」
と言われながら転がされた

455 :名無しさん@初回限定 :2007/03/11(日) 23:09:50 ID:XYj0v+kz0

朝起きたら、妹が「とかちつくちて」を歌っていた

456 :名無しさん@初回限定 :2007/03/13(火) 22:27:46 ID:7Ks6Vvwh0

朝起きたら、・に「この節足動物がっ!!」と言われ、理不尽な蹴りをくらった。
何のことだか解らなかったが、鏡で自分の身体を見て……orz

457 :名無しさん@初回限定 :2007/03/14(水) 10:28:42 ID:bVRTBIn20

ザムザ?

458 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 02:59:03 ID:sAZ6Fz510


「What are little girls made of? Sugar and spice And all that's nice, That's what little girls are made of♪」

朝起きたら妹が、台所でお菓子作りに励んでいた。
そこいら中、一面にチョコレートの山、山、山。
業務用の割れチョコ塊から、一粒千円超えのゴディバの高級チョコ、果ては義理からツンデレまで用途の広いお馴染

みのチロルチョコまで、何でこんな大量に買い込んで来て居ますか、妹よ。

「首領様、隣町のチョコレートを全て買い占めて参りましたぞ」
「うむ、ご苦労なのス、ヤマモトさん」
「くけっ、くけっ。吾輩は隣町の隣町のチョコレートを全て買い占めて参りました」
「うむ、ご苦労なのス、坂崎さん」
「アイーッ!」「アイーーッ!!」「アイーーーッ!!!」
「うむ、ご苦労なのス、戦闘員の皆さん」

どさどさどさっと床に投げ出されて、またもや増えたチョコレート。
一体幾ら使い込んだのか。そもそも、これは一体誰が消費するのか。
一般家庭なら一日三食チョコ食って、向こう二十年は困らないだけの量はある。
……一日三食チョコを食う家庭を一般家庭と呼んで良いのかはさて置き。

ぴんぽーん。
『チャース!宅急便でーす!』

「今忙しいのスー。窓の鍵は開いてるから、荷物は勝手に納入してけー」

……窓の?
疑問に思う暇も無く、リビングの窓が大きく開かれて、其処からどざーっと流し込まれる色取り取りのチョコレート。
窓の外を見ると、土木工事用の4tトラックで配達に来ています。本当にご苦労様でした。

459 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 03:02:07 ID:sAZ6Fz510

「――じゃねぇっ!おいっ、桐莉っ!まさか、これ全部俺に食わせるつもりじゃ無いだろうなっ!?」
「まさかぁ。兄ちゃんの分は桐莉が愛憎篭めて調理した一つだけなのス」

愛憎!?愛情じゃなくて愛憎!?
……やべぇ、剃刀とか下剤とか混入してそうだ……。

「だったら、残りのチョコレートはどうするんだ?」
「1.兄ちゃんの他に好きな男が出来た 2.クラスメートに義理チョコや友情チョコとして大盤振る舞い 3.彼女の居ない

逆さ縛り首団の童貞団員達に特別ボーナス 4.北朝鮮の子供達に援助物資として送付 さあ、どれだ?」
「二番はありえん。確かお前、クラスじゃ虐められてハブられてるって設定だった筈だ。三番も除外だ。桐莉は童貞が

許されるのは小学生までだよねーと思っている酷い奴だ。四番も違うだろ。援助物資を送っても将軍様が独り占めし

てしまう事くらいは知っている筈だ。って事は……オンドゥルルラギッタンディスカー!!」
「おちけつ、兄ちゃん。桐莉は兄ちゃん一筋だー。……つーか、兄ちゃん、七華姉ちゃんと二股掛けといて裏切ったん

ですかは無いと思うんスけど」
「うぐぅっ……じゃ、じゃあ、桐莉はどうしてこんな大量にチョコレートを買い占めちゃったりしたのかな?……かな?」
「ぬっふっふ。実に簡単な事なのス。逆さ縛り首団が県内のチョコレートを買い占める事によって、伊原市近郊でのチ

ョコレートの入手は非常に困難な事となっているのス。つまり……」


『ふわぁぁぁんっ……どうしよう、由紀ちゃぁん。何処にもチョコレート売ってないんだよ〜』
『な、ななねぇっ、諦めちゃ駄目だよっ。ほらっ、次の店に行くよっ!』

460 :名無しさん@初回限定 :2007/03/16(金) 03:02:12 ID:pMuNU7EV0

>>456の話の冒頭部分を書いてみたが、アレな内容になりそうで停止ww

地獄というのは、人が死んでから行く場所だと思っていたが、どうやらそうではないらしい。
 この3日間、俺は地獄よりも酷い日常を送っている。学校に行けないのはもちろんのこと、
外出さえすることができない。1日中自室にこもり続けている。
 暗い部屋に1人で息を殺しているのは精神的にも肉体的にも堪えるため、
幾度となく「部屋から出よう」という衝動にとらわれるが、その度にグッと我慢する。
この姿を家族に見せるわけにはいかないのだ。下手したら気を狂わせてしまいかねない。
 俺は再び自分の姿を確認するため鏡の前に移動する。
毎回、「これが夢でありますように」と願うように姿を映しているのだが、今回も結果は変わらない。
相変わらず不気味にうごめく大きなゴキブリの姿がそこにはあった。
 「お兄ちゃん?」
 俺が変わらぬ現実に打ちひしがれていると、
トントンというノックの音と同時にドアの向こう側から妹の声が聞こえてきた。

461 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 03:02:58 ID:sAZ6Fz510

「……ぬふふふふ、バレンタインデーにチョコレートを渡せなかった七華姉ちゃんは、アイの女神に見放されて兄ちゃ

んに嫌われてしまうのス。そして桐莉は兄ちゃんと結婚して幸せな家庭を築くのでしたっ。めでたしめでたしだーっ☆」
「(わーっ、ぱちぱちぱちー)」「素晴らしいですぞ、首領様!」「まさに悪魔!狡猾な計略の鬼ですな、くけっくけっ!」
「孫子の兵法書にも書いてあるのス。戦わずして勝つ事こそが最上っ」
「はっはっは、凄いなー。桐莉は賢いなー。……で、俺にばらしてどうすんだおまいらは……」
「「「「「――――!!」」」」」

床に崩れ落ちて泣き叫ぶ桐莉。
痛ましくてもう見てらんない。


「ひんっ、ひんっ……何処にも売って無かったよ……」
「ななねぇ、元気出してよ……」
「桐莉ちゃん、きっと凄いチョコ用意してるよ……。私、バレンタインなのにチョコレート渡せなくて、たかくんに嫌われち

ゃうよぉ。……ふぇぇぇぇぇんっ!!」
「な、泣いちゃ駄目だっ!諦めたら其処で試合は終了だよっ!」
「でもでもっ、材料が無かったらチョコレートは作れないよぉ〜っ!」
「……ん?いや、待てよ?ななねぇっ、材料ならあるよっ!」
「ふぇ?」
「昨日のおやつのチョコレート。ななねぇ、食べ掛けで半分ほど残してたじゃない」
「!!!」
「どーせ湯煎して溶かしちゃうんだから、絶対にばれないよ。まだ机の中に残ってるんでしょ?」
「で、でもっ、恥ずかしいよ〜。……食べ掛けなんだよ?たかくんと間接キスになっちゃうよ……」
「おーい、ななねぇー?」
「はふんっ……えっちなのは良くないと思いますっ!(*/∇\*)」

462 :460 :2007/03/16(金) 03:08:35 ID:pMuNU7EV0

>>桐莉兄氏
まさか投稿が重なるとは…、せっかくの作品に割って入って
しまい、本当に申し訳ないです。

463 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 03:11:03 ID:sAZ6Fz510

あ、いえいえ。

今回のはかなり長いんで、明日にでも出直して続きから投下しますんで、お先にどうぞ。

あ、えーと、続きの部分由紀による七華へのツッコミで「それはひょっとして―」のAAから入るんでちょっとアレですけど、
明日読む方はびっくりしないで下さいです。

464 :桐莉兄@少しだけ巻き戻して投下再開 :2007/03/16(金) 11:42:15 ID:sAZ6Fz510

「どーせ湯煎して溶かしちゃうんだから、絶対にばれないよ。まだ机の中に残ってるんでしょ?」
「で、でもっ、恥ずかしいよ〜。……食べ掛けなんだよ?たかくんと間接キスになっちゃうよ……」
「おーい、ななねぇー?」
「はふんっ……えっちなのは良くないと思いますっ!(*/∇\*)」

                      ____    、ミ川川川彡
                    /:::::::::::::::::::::::::""'''-ミ       彡
                   //, -‐―、:::::::::::::::::::::三  ギ  そ  三
            ___    巛/    \::::::::::::::::三.  ャ  れ  三
        _-=三三三ミミ、.//!       l、:::::::::::::三  グ  は  三
     ==三= ̄      《|ll|ニヽ l∠三,,`\\::三  で       三
        /              |||"''》 ''"└┴‐` `ヽ三   言  ひ  三
         !             | /          三   っ  ょ  三
       |‐-、:::、∠三"`    | ヽ=     U   三.  て   っ  三
       |"''》 ''"└┴`       | ゝ―-        三  る  と  三
       | /           ヽ ""        ,. 三   の   し  三
        | ヽ=   、    U    lヽ、___,,,...-‐''"  三   か  て  三
.        | ゝ―-'′          |  |::::::::::::_,,,...-‐'"三  !?    三
          ヽ ""        ,.    | | ̄ ̄ ̄      彡      ミ
        ヽ、___,,,...-‐''"  ,,..-'''~             彡川川川ミ
          厂|  厂‐'''~      〇
        | ̄\| /

465 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 11:43:22 ID:sAZ6Fz510

散々ばら泣き喚いていた桐莉は、漸く気を取り直したのか、台所に篭もってバレンタインチョコを作り始めた。

「いざ進めやキッチン〜 目指すはジャガイモ〜 茹でたら皮を剥いてぐにぐにと潰せ〜♪」
「……バレンタインチョコ……じゃ無いのか?」
「兄ちゃんは黙って見てるっ。 炒めようミンチ〜 塩コショウで〜♪」

どう見てもコロッケです。本当にありがとうございました。

「小麦粉卵に〜 パン粉を塗して〜 揚げれ〜ば ……チョコレートなのス☆」
「何処をどうやればチョコレートが出来上がるのかと、小一時間問い詰めたい」
「でも、実際にちゃんと出来てるじゃないスか」

……確かに、チョコレートだ……。
納得が行かないが、出来ているものは仕方が無い。

【桐莉 は ハート型チョコレート を 作成した!!】

「名付けて、“エターなる・ラヴ・ディスティニー”なのス!」
「料理番組でお約束の『こちらに完成品が用意してあります』方式とか?」
「兄ちゃんは失礼なのス。ちゃんと自作したのスよ!?ぷんすか!」
「いや、だが、しかし、油に突っ込むまでは確かにコロッケだった筈……」
「ぬふふ。多少の理不尽は大目に見るぅ〜?」

妹の調理は何時も不可解だ。

466 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 11:44:14 ID:sAZ6Fz510

「愛のパワーがあれば奇跡なんて大安売りなのス」
「なるほど、妙に納得の行く一言だ」
「綺麗にラッピングして、バレンタインカードも添えるのス〜♪」
「何て書くんだ?」
「いやんいやんっ、兄ちゃんは覗いちゃ駄目だぁ〜っ☆」
「………」
「ぁんっ……こんな事書いちゃったりなんかして〜。桐莉、とっても恥ずかしいのス〜……きゃぁーんっ☆」

妹の頭の中はお花畑のようです。本当にありがとうございました。



【七華 は 机 を 調べた!】

「えーと、確か二段目の引き出しに……あったー!ありましたーっ!!」

【七華 は 長森練乳チョコレート(半分食べ掛け) を 手に入れた!!】

「やったねっ、ななねぇっ!」
「さあっ、由紀ちゃんっ!気合を込めてtktkしちゃうよっ!!」
「ななねぇっ、tktkはらめぇっ!エターなっちゃうwww」

階段を一足飛びに駆け下りて台所へ。
材料さえ有れば、桐莉ちゃんには負けないよっ。

「まずはチョコレートを包丁で細かく刻むよっ!」
「お任せっ!霊刀虚奈逝・壱の太刀・下弦刺手!!」

【由紀 は 氷の刃 で チョコレート を こうげき!】
【チョコレート は バラバラ に なった!】

467 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 12:20:40 ID:sAZ6Fz510

「次はチョコレートを湯煎して溶かすよっ!」
「ななねぇっ、錬金釜持って来たよっ!」
「よーしっ、いっけぇーっ!マジ刈るドミ狩る七華守護神っ!!」

――灰燼と化せ 冥界の賢者 七華の鍵を以て 開け地獄の門!!!

  きゅごぉぉぉぉぉぉっっ!!!

「凄いよ、ななねぇっ!熱過ぎるよ、ななねぇっ!!」
「この熱さはっ、たかくんへの愛の温度なんだよっ!!」

【しかし これは 湯煎 とは 言わない!】

「凄過ぎて焦げてるよ、ななねぇっ!寧ろ蒸発してるよ、ななねぇ〜っ!!」

ドロドロに溶けたチョコレートに、たかくんへの思いを込めて、大好きな練乳を混ぜるよっ。量の不足は質で補うもんっ!

「混ぜ過ぎだよ、ななねぇっ!めがっさ白いよ、ななねぇ〜っ!!」
「まだだよっ、もっと混ぜちゃうよっ!もっとだよっ、もっとっ!もっともっともっともっともっともっともっともっともっとォォォォォーーーーーッッッ!!!!!」
「あぁああっダメエッダメえへええっ!!でりゅううっ!!ななねぇの錬金釜からこくまろ練乳汁たっぽしたっぽし溢れ出ちゃうおぉっ!!!」
「たかくぅぅぅーーーんっ、練乳摂ってるぅーーーーー?!!?」

  ちゅどっごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんっっっ!!!!!

「……………けふっ、これは酷いショコラティエですね……………」
「ホント、台所は地獄だね。フゥハハハー……はぁっ」

468 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 12:29:49 ID:sAZ6Fz510


  どだだだだだだだだだだだっ  ばんっ!

「大丈夫かっ、七華!」
「「あ、お父さん」」
「ぬ?……おおっ!また未知なる物が出来たようだな……」

【七華 は 産業廃棄物D を 錬成した!!】

「はっはっは、いい感じだぞ。お前は錬金の才能があるのかも知れないな」
「うるさいよ。未知なる物って何だよ」
「どう見ても未知なる物にしか見えません。本当にありがとうございました」
「チョコレートだよっ、チョコレートっ!冷やして固めたらちゃんとチョコレートになるもんっ!名付けてっ、“笑顔・はっっぴぃ☆マテリアル”だよっ!」
「おおっ、そう言えば明日は二月の十四日じゃないか!」

【宇宙の法則が乱れる!!】

「そうだよっ。誰が何て突っ込もうと、明日は二月の十四日なんだよ!!」

469 :桐莉兄@俺は何をしているんだぁぁぁ…orz :2007/03/16(金) 12:31:33 ID:sAZ6Fz510

         ナ ゝ   ナ ゝ /    十_"    ー;=‐         |! |!   
          cト    cト /^、_ノ  | 、.__ つ  (.__    ̄ ̄ ̄ ̄   ・ ・   
                                             
            ,. -─- 、._               ,. -─v─- 、._     _
            ,. ‐'´      `‐、        __, ‐'´           ヽ, ‐''´~   `´ ̄`‐、
       /           ヽ、_/)ノ   ≦         ヽ‐'´            `‐、
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ   ≦         ≦               ヽ
      i.    /          ̄l 7    1  イ/l/|ヘ ヽヘ ≦   , ,ヘ 、           i
      ,!ヘ. / ‐- 、._   u    |/      l |/ ! ! | ヾ ヾ ヽ_、l イ/l/|/ヽlヘト、      │
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l         レ二ヽ、 、__∠´_ |/ | ! |  | ヾ ヾヘト、    l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /       riヽ_(:)_i  '_(:)_/ ! ‐;-、  、__,._-─‐ヽ. ,.-'、
      /`゙i u       ´    ヽ  !        !{   ,!   `   ( } ' (:)〉  ´(.:)`i   |//ニ !
    _/:::::::!             ,,..ゝ!       ゙!   ヽ '      .゙!  7     ̄    | トy'/
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /        !、  ‐=ニ⊃    /!  `ヽ"    u   ;-‐i´
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /             ヽ  ‐-   / ヽ  ` ̄二)      /ヽト、
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /             ヽ.___,./  //ヽ、 ー       

470 :桐莉兄@名前欄以前の変なの選んじゃったよ :2007/03/16(金) 12:40:34 ID:sAZ6Fz510

「そうか、明日は二月十四日か。と言う事は……バ、バレンタインデーか。はは……あー、こほん。ところで七華、最近元気にしているか?学校は楽しいかい?」
「あ、先に言っておくけど、チョコレートの量が足りないから、今年はお父さんの分は無いよ」

  ―――ぴきっ。

「冷蔵庫に入れて……と。お父さん、つまみ食いしたらナナカリボルグで撲殺だよっ。これはたかくんのなんだからねっ。お父さんの分は無いんだよっ!」

  ―――がらがらがらぐしゃぁっ。

「いやぁぁぁぁぁくぁwせdrftgy私の可愛い娘が反抗期ィィィーーー!!!(泣)」

【もうだめぽ】
               -― ̄ ̄ ` ―--  _        
          , ´  ......... . .   ,   ~  ̄" ー _
        _/...........::::::::::::::::: : : :/ ,r:::::::::::.:::::::::.:: :::.........` 、
       , ´ : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ /:::::::::::::: : ,ヘ ::::::::::::::::::::::: : ヽ
    ,/:::;;;;;;;| : ::::::::::::::::::::::::::::::/ /::::::::::::::::::: ● ::::::::::::::::: : : :,/
   と,-‐ ´ ̄: :::::::::::::::::::::::::::::::/ /:::::::::::r(:::::::::`'::::::::::::::::::::::く
  (´__  : : :;;:::::::::::::::::::::::::::/ /:::::::::::`(::::::::: ,ヘ:::::::::::::::::::::: ヽ
       ̄ ̄`ヾ_::::::::::::::::::::::し ::::::::::::::::::::::: : ●::::::::::::::::::::::: : : :_>
          ,_  \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: `' __:::::::::-‐ ´
        (__  ̄~" __ , --‐一~ ̄ ̄ ̄

471 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 12:43:57 ID:sAZ6Fz510

「おっ、お父さぁぁんっ!確りっ、死んじゃ駄目だぁぁぁっ!」

霊体である由紀の声は届かなかった。
紀雄は有機物と無機物の中間の生命体になって、永久にもうだめぽし続けるのだ。
そして……泣いても喚いても腐っても七華からチョコレートを貰えないので……。

――紀雄はバレンタインデーの事を考えるのをやめた。


大島紀雄 戦闘不能(リタイヤ)

to be continued⇒


【そして、決戦の時がやって来た……】

472 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 12:47:25 ID:sAZ6Fz510

『あさー、あさなのスー。チョコレート食べて学校行くぞーっ』

「……ん。」

二月十四日、聖バレンタインデー。
漢のプライドと、乙女の恋心を懸けた、愛憎渦巻く戦いの一日が幕を開けた。
と言っても、俺の場合は桐莉と七華、二人分のチョコは貰える事が確定している訳だから、気楽な物だ。
普段と同じように準備して、制服に着替えてから一階に下りる。

……べっ、べつにっ、この紙袋は何かを期待して持って来てる訳じゃ無いんだからねっ。

「おはようっ、愛しのマイシスターっ!」

パン♪ パン☆ パン♪ パン☆ パン♪ パン☆ パン♪ パン☆

「そーれぇっ、ハッスルマッスルハッスルマッスル!!」
「神等去出八百万撃ですぞ!神等去出八百万撃ですぞ!!」
「くけっけー!タンバリンなどレイプしてくれるわーっ!!」

……朝っぱらから何をやっているのだ君達は……。orz

「あらん、隆浩ちゃんは知らないのかしらん?これは不思議なタンバリンって言って、味方全体のテンションを一段階高めてくれる便利なアイテムなのよん♪」

知ってます。と言うか、母さん。
サンバの衣装で不思議な踊りを踊らないで下さい。
俺のMPが貴女達に激しく吸い取られています。orz

473 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 12:52:43 ID:sAZ6Fz510

「立ってくだされ、ぼっちゃま」
「くけっくけっ、何しろこれから戦争ですので」
「今日は聖戦の日スからねー。テンションを最大まで高めて出撃だーっ!!」
「やめい!余計にテンション下がるわっ!」
「♪気合だー、うー、気合だ兄貴ー♪」
「エプロンをしますぞー!笑顔が作れますぞー!」
「隆浩ちゃんが元気になるように、今日の朝食はガラナチョコ尽くしよん☆」
「( ゚Д゚)…マジデスカ、カンベンシテクダサイヨ…」

【 九曜隆浩 獲得チョコレート数 1個目 】

嗚呼、母さんの愛がゲロ甘ったるい……。性欲を持て余す。

「――よしっ、朝飯も食ったし、ちょっくら学校にでも行くか!」
「久しぶりの学校なのスー。何ヶ月ぶりスかね〜♪」
「何言ってるんだ、ちゃんと昨日も一昨日も登校してるじゃないか」

【宇宙の法則が(ry】

「……兄ちゃん、投稿拒否はイクナイぞぉ……?」
「多忙だった。身体も心もボロボロだった。反省はしている。orz」

寒風吹き荒ぶ通学路。
坂を越え、橋を渡り、七華の出現ポイントへと向かう。
時刻は午前六時四十五分、何時もの十字路。

出会い頭の衝突イベントと、朝食パンの強奪イベントを起こすべく、七華は常に此処で待機している。
雨の日も、風の日も、……台風で休校になった日も。

隣の家に住んでいるんだから、俺の部屋まで起こしに来るとか、そっち系のイベントでもいいと思うんだが。
何か、あいつなりの拘りでも有るんだろうか。

474 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 13:05:26 ID:sAZ6Fz510

「今日はパンの代わりにチョコレートを咥えて待ち構えているに500ペリカ」
「んじゃ、桐莉は材料のチョコが買えなくて、泣きながら手ぶらに500ペリカ賭けるのス」

ちっちっち。甘いぜ、桐莉。甘過ぎるぜ。
伊原市の洋菓子業界を影で牛耳ると言われている、鋼の練乳術師こと七華だぜ。
あいつが一声圧力を掛ければ、裏チョコレートの一枚や二枚、簡単に手に入れることが出来るのさ。

(注:出来ません!)

「……え?出来ないの?」
「ぬっふっふ、兄ちゃんにチョコレートをくれるのは幼馴染の七華姉ちゃんではないっ!この桐莉だぁっ!!」

DIO様宜しく大見得を切る桐莉。
こいつ、本当に悪役が良く似合うな。
其処に痺れない憧れない!

「――残念だったねっ、桐莉ちゃんっ!」
「ぬぅっ……!?」
「お前がどんな小細工をしたかは知らないけどっ、ななねぇはちゃんとチョコレート準備して来たんだからねっ!」

うはwwwチョコレートktkr。
桐莉には悪いが、兄ちゃんwktk。

475 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 13:15:18 ID:sAZ6Fz510

「たかくんっ、おはようっ!」
「ああ、おはようチョコレート……じゃなくて七華」
「駄目だよ、たかくん。これは放課後になるまでお預けなんだよ」
「ナズェナンディスカ!?」
「落ち着け、バカ浩。素数を数えて落ち着くんだ」
「3.3.3.3.3.3.3.3.3.3.3.3.3.3.3.3.3.3.3.3.3.3.3.3.」
「……兄ちゃん……」
「同じの数えてどうするんだよっ!」
「……君は実にバカ浩だな……」
「フヒヒヒヒ、サーセンwww」

因みに、正しい素数は3.141592653589793238462643383279502884197169399375105820974944……

「「「それは円周率!!!」」」
「フヒヒヒヒ、サーセンwww」

(注:素数は1と自分の数でしか割ることのできない孤独な数字!具体的には2.3.5.7.11.13.17.19.23.29.31.37.41……1511.1523.1531.1543.1549.1553……5437.5441.5443.5449……9431.9433.9437……)

「……はぁっ。素数はもういいよ。兎に角、チョコレートを渡すのは放課後だよ」
「桐莉のチョコレートも放課後までお預けだー」
「ひょっとして、俺、焦らされてる?放置プレイってやつですかァーーっ!?」
「……バカ。空気嫁」

何故か由紀に呆れられてしまった。

476 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 13:20:32 ID:sAZ6Fz510

「(桐莉っ、KOOLだっ。KOOLになれっ。KOOL!KOOL!DaddyKOOOOOL!!)」
「(高速思考、展開。最適戦略。七つの分割思考をフルトランス!!)」
「(勝負を決めるなら、やっぱ屋上スかね。夕日をバックに兄ちゃんにチョコレートを渡すのス。
だけど、今日の降水確率は40%、非常にビミョーなラインを突いて来ているのス。天候次第では屋内に決戦場を遷さざるを得無くなる可能性も)」
「(告白するならやっぱりガチで手渡しに限るもん、体育館の裏手に呼び出して、チョコレートを渡しちゃおうかな。
だとすると事前に準備しておかないとね。たかくんに手紙書いて、それから私のプライベートスクエアを確保する為に、他の女子生徒を実力で排除)」
「(だけど余りに在り来たりで今一つインパクトに欠けているような気がしないでも無いのス。
いっそ兄ちゃんを桐莉の教室に呼び出して、二人だけの結婚式を再現してみるとかどうスかね)」
「(巧く行ったら体育倉庫にたかくんを引き摺り込んでそのままエッチシーンに突撃だよ。
フラグが立ってるのにイベントを起こさないなんて幼馴染ヒロインの名折れだもん。朝芋スレの読者の期待に応えてこその七華なんだよ。
だけど伝説の世界樹の下に呼び出すのも捨て難いね。今年は二十二年に一度の発現年だし)」
「(何はともあれ……)」
「(何はともあれ!)」
「「まずは隣の邪魔者をぶっ潰す!!」」
「KOOLモードに高速思考を使っておいて、辿り付いた結論は結局それか!?」
「そう、あらゆる方法をシミュレートしたんだよ。なのに手を尽くせば尽くすほど、
私と桐莉ちゃんは余計酷くてドタバタでテラワロスな未来を運営するだけだったんだよ!」

477 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 13:28:44 ID:sAZ6Fz510

         ナ ゝ   ナ ゝ /    十_"    ー;=‐         |! |!   
          cト    cト /^、_ノ  | 、.__ つ  (.__    ̄ ̄ ̄ ̄   ・ ・   
                                             
            ,. -─- 、._               ,. -─v─- 、._     _
            ,. ‐'´      `‐、        __, ‐'´           ヽ, ‐''´~   `´ ̄`‐、
       /           ヽ、_/)ノ   ≦         ヽ‐'´            `‐、
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ   ≦         ≦               ヽ
      i.    /          ̄l 7    1  イ/l/|ヘ ヽヘ ≦   , ,ヘ 、           i
      ,!ヘ. / ‐- 、._   u    |/      l |/ ! ! | ヾ ヾ ヽ_、l イ/l/|/ヽlヘト、      │
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l         レ二ヽ、 、__∠´_ |/ | ! |  | ヾ ヾヘト、    l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /       riヽ_(:)_i  '_(:)_/ ! ‐;-、  、__,._-─‐ヽ. ,.-'、
      /`゙i u       ´    ヽ  !        !{   ,!   `   ( } ' (:)〉  ´(.:)`i   |//ニ !
    _/:::::::!             ,,..ゝ!       ゙!   ヽ '      .゙!  7     ̄    | トy'/
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  /        !、  ‐=ニ⊃    /!  `ヽ"    u   ;-‐i´
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /             ヽ  ‐-   / ヽ  ` ̄二)      /ヽト、
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /             ヽ.___,./  //ヽ、 ー       

478 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 13:39:10 ID:sAZ6Fz510

「狂った。失恋の未来に至った練乳術師はみな狂った。狂ったように妹に挑んだ。そして本当に気が触れた」
「妹ってのは能力に限界があるんスよねぇ……。桐莉が短い人生で学んだ事は、
妹は策を弄すれば弄するほど予期せぬ事態で策が崩れ去るって事なのス。……ライバルは潰しておかねばな……」
「ひひひ、あははははははは! ソウダ、ワタシ、ワタしハ、そウ───ただ、 ……たかくんの愛だけガ、欲しかった──── 」
「桐莉は幼馴染を超えるぞーーーっっっ!!!」
「ちょっと待てゴルァ!喧嘩はイクナイ!二人とも、その物騒な物を仕舞いなさい!斧とか鉈とか七華聖典とか!」
「じゃあ、たかくんが決めてよ」
「俺が?…俺?」
「そうスよ。兄ちゃんのチョコレートで揉めてるんスから」
「私と桐莉ちゃん、どっちの呼び出しを受けるつもりなのかな?……かな?」
「その、二個とも、ってだめ?」
「七華裂光拳ーーー!!!」「妹斗百裂拳ーーー!!!」
「ぉぉぉっ、桐莉とななねぇの同時攻撃っ!右をよければ左っ、右をよけなくても左っ、この攻撃は流石の隆浩もかわしようが無いィーーーっ!!」
「HEEEEYYYY あァァァんまりだァァァァーーー!!?」

ごしゃぁっ。
 ボグゥッ。ざしゅっ。

   ……ぴぴるぴるぴるぴぴるぴー♪

479 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 13:48:20 ID:sAZ6Fz510

「おーい、兄ちゃ〜ん?……生きてるかぁ〜?」
「二発もぶった!親父にもぶたれたことないのに!」
「そりゃそうスよ。父ちゃん、第五話でいきなり母ちゃんに粛清されて、消息不明になっちゃったんスから」
「隆浩の奴、今回は再生するまでに結構時間が掛かったんじゃない?」
「桐莉ちゃんが秘孔を突いたりするからだよ」(注・回復不能)
「七華姉ちゃんこそ、マホイミするから悪いのス」(注・回復不能)
「ボクもさり気無く、幻魔剣を叩き込んでおいたぞっ」(注・回復不能)

((((;゜Д゜)))ガクガクブルブル。どうやら俺、マジで殺され掛けてたらしい。

「ギャグキャラで良かったね、たかくん」
「これは俺のイメージじゃあ無いっ!殺されて生き返るなんてのはヤマモトさんの役目だぜ!」
「半殺しだから、まだ死んでないのス」
「笑顔で言うなよ!」
「それにしても、回復魔法で殴り飛ばすなんて、七華姉ちゃんは何処まで凶暴なんスかねー」
「何言ってるんだよ。殴り飛ばして回復させるC・だよもんドがあるから、無茶やっても復活したり修理したり出来るんだよ」
「半殺しにするのも、窓硝子割るのも、電柱引っこ抜くのも、コンクリ床に素手で大穴開けるのも、殆ど七華姉ちゃんじゃないスか……」
「むぅっ、闘る気だねっ、桐莉ちゃんっ!」
「殺る気かっ、七華姉ちゃんっ!」
「あー……白熱している所を悪いんだが、学校に着いたぞ」

八時十五分、校門前に到着。
周囲一帯、背筋がビリビリするような強烈な気配に包まれている。
気配と言うか、殺気?煩悩?フェロモン?

480 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 13:54:13 ID:sAZ6Fz510

「ウホッ、いいおチョコ!」「やらないわよ!」「浦賀さん!このチョコレートを岸里谷様に届けて!」
「――これはっ!?いい物ねっ!!?」「恋は何時だって唐突なのっ!!!」「折角だから、俺はこの赤の他人を選ぶぜっ!!」
「トリック・オア・チョコレェェェトォォォ!!!」「いやぁぁぁっ、来るなっ、来ないでよぉぉぉっ!!!」
「父ちゃん母ちゃんピカドンで死んでェ、アイムハングリィィィ!!!」
「チョコレートが欲しいか…チョコレートが欲しければ…くれてやるっ、三倍返しでなァーーーっっっ!!!(まさに外道!)」
「先輩っ、このチョコレートっ、受け取って下さいっ!!」「こっ、これはっ、伝説のリアルウ○コチョコっ!?」「中身は正真正銘本物なんですっ!!!(爆)」

何とも言いがたい生々しい空気に包まれて、其処彼処で既に前哨戦が繰り広げられていた。

「うぉぉぉぉぉっ、真治(シンヂ)ィィィ!!」
「郁(カホル)クゥゥゥンッッッ!!!」

どどどどどどどどどどどどどどどどどどどどどどどど――がっしぃーんっ☆

「「ホモチョコホァッ!合体ホァッ!マッスルドッキングホアァアァァァーーーーーーーーーッッッ!!!!!」」

三年生の柔道部最強タッグで有名な人達が路上で上四方固めをしていたり。
嗚呼……聖バレンタインデーって何て恐ろしい日なんだろう。

「おはよう、猪狩君、凪砂君」
「「彩菜ちゃんホァッ!マネージャーホァァーーッ!」」

『ヒソヒソ……』『ざわっ…ざわっ…』
『ままー、へんなおにーちゃんたちがいるよー』
『しっ、マイカちゃんっ!目を合せちゃ駄目よっ……』

481 :名無しさん@初回限定 :2007/03/16(金) 14:01:56 ID:VwTC1KQg0

リアル遭遇キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!
支援しまする。

482 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 14:02:08 ID:sAZ6Fz510

ご近所の奥様方の目……頭がお気の毒な人でも見るかのように冷たい目だ。
残酷な目だ…『可哀想だけど明日の夜には精神病棟の特別処置室に隔離される運命なのね』って感じの!

「……猪狩君、これ」
「え?こ、これ、俺に……?」

【 猪狩真治 獲得チョコレート数 1個目 】

「……ホ……フォオオォオオォォォォォォォォォオッォオォーーーーーッホォォォオォホァァアーーーーーーーーー!!!!!111(喜)」
「(うはwww次は俺の番www)」
「……それじゃあ」
「――って、はぃいっ!?」
「……何?凪砂君」
「――え、あ、いや、ちょ、その、お、俺の……コ…は?」
「……早く教室に入らないと遅刻するわよ」

ぴしっ。がらがらがらぐしゃぁっ。orz

【 凪砂郁 獲得チョコレート数 0個 】

「フォォォーーーーッ、ホォォオオォッホォッフッフォォオオーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!111(大歓喜)」
「……うるせえっ!黙れっ、この腑抜け野郎っ!」
「ぇ?」
「女にチョコレート貰ったくらいでヘラヘラ浮かれてんじゃねぇっ、このっ、軟派野郎がァーーーっ!!!」

ぼぐしゃぁっ!

483 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 14:03:55 ID:sAZ6Fz510

「なっ、何をするだぁーーっ!許さんっ!」
「裏切ったな!俺の気持ちを裏切ったな!」
「ちょww郁クン、それ俺の台詞www」
「こんなっ、こんなチョコレートなんてっ、メメタァッにしてやるっ!!」

唸る聖槍(ロンギヌス)。
迸る絶対恐怖領域(ATフィールド)。

「殺してでも奪い取る!」
「なっ、なにをするきさまーーー」
「地獄固めホァッ!山嵐ホァァァァーーーーーーーーッッッ!!!」

……漢の友情なんて脆いもんだな。と、溜息を吐く。

「それじゃあ、ななねぇ。また放課後ね」
「あ、由紀ちゃん、今夜はたかくんにお持ち帰りされてるから、帰らないと思うよ」
「ぬがぁぁぁぁっ、何勝手にお持ち帰りする気になってやがるのスか!それは桐莉の!桐莉の兄・ちゃ・ん・だぁーーーっ!!!」
「お持ち帰りするのはたかくんだよ。私は悪くないもん」
「校内でお召し上がりになる選択肢は無いのかよ」
「ぬぁぁんっ、兄ちゃぁーんっ!ご一緒にポテトと桐莉はいかがっスかぁーっ!」
「ぴこーっ、ぴこぴこぴこーっ!」
「うぉぁっ、何だっ、この毛玉生物はっ!?」
「……ふぅっ、バカばっか……」

シニカルな笑みを浮かべながら、由紀がボソッと呟く。
激しく同感だ。

484 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 14:05:43 ID:sAZ6Fz510

「お前もだっつーの!」
「えっ!俺もっ!?」
「はっはっは、実に同感だな!」

脇からヌッと出て来る巨漢。
三年A組、紫藤院富貴(しどういんふうき)。
身長198cm。チン長僅か9cm。童貞。

SEX―必要なし。
下等な生物ほど子供の数は多い。死の危険が大きいからだ。
したがって完全なる生物に子孫や仲間は要らない。
頂点は常にひとつ!

「ぬぅっ、出やがったっスね、忌まわしい秩序の飼い犬っ!」
「学園の秩序を乱す問題児達が揃い踏みとは!」

敵意を顕にする桐莉。

485 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 14:15:42 ID:sAZ6Fz510

「紫藤院君、邪魔だよ。其処を退いてくれないかな?」
「今日は遅刻して無いぜ。(……遅刻してても力づくで罷り通るがな。)」
「だが断る!この紫藤院富貴が最も好きな事の一つは、」
「はいはい、露伴露伴。行くぞ、桐莉」
「拘束マニアの校則莫迦には付き合ってらんないのス」

じゃきじゃきじゃきーん。

「待てっ!貴様ら、この検問が目に入らぬかっ!」

風紀委員会の腕章を身に付けた学徒達が、刺叉だの竹槍だのを突き付けて来る。
見れば、校門には鉄条網が張られ、三角コーンや駐禁ポール、分離壁などで至る所にバリケードが築かれている。

「何なんだ、この物々しさは!」
「ふっ…。くっくっく…。はぁーっはっはっはっは!!!市立伊原紀陽台高等学校の学徒諸君ッ、突然だが、これより所持品検査を執り行うッッ!!!!」

486 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 14:19:39 ID:sAZ6Fz510

         ナ ゝ   ナ ゝ /    十_"    ー;=‐         |! |!
          cト    cト /^、_ノ  | 、.__ つ  (.__    ̄ ̄ ̄ ̄   ・ ・

     , '´ ̄ ̄` ー-、             -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
   /   〃" `ヽ、 \          / /" `ヽ ヽ  \      -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
  / /  ハ/   u \ハヘ         //, '/ u    ヽハ  、 ヽ / /" `ヽ ヽ  \
  |i │ l |リ\    /}_}ハ.       〃 {_{\    /リ| l │ i| //, '/   u ヽハ  、 ヽ
  |i | 从 ● u   ●l小N      レ!小l●    ● 从 |、i|〃 {_{\ u   /リ| l │ i|
  |i (| ⊂⊃ 、_,、_, ⊂li|ノ         ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ | レ!小l●    ● 从 |、i|
  | i⌒ヽ j  (_.ノ   ノi|__/⌒) /⌒ヽ__|ヘ u  ゝ._)   j /⌒i ! ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│
  | ヽ  ヽx>、 __, イl |::::ヽ/. \ /:::::| l>,、 __, イァ/ ./⌒ヽ__|ヘ   ゝ._)   j /⌒i !
  | ∧__,ヘ}::ヘ三|:::::/l| |',:::::ハ   ./:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、_..\ /:::::| l>,、 __, イァ/  /│
  | ヾ_:::ッリ :::∨:/ | | >'''´    .`ヽ< | |  ヾ∨:::/ヾ:::彡' /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |

487 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 14:25:20 ID:sAZ6Fz510

「三回目だよ、たかくん」
「使い易いんだよ、このAA」
「同じネタを何度も繰り返すのはイクナイと思うのス」
「正直スマン」

一段高い場所から見下ろしていた紫藤院が、さっと手を振り下ろす。
妙に手馴れた統率された動きで、風紀委員達が一般学徒に襲い掛かる。

「ちょ、返しなさいよっ!それっ、私の鞄ーーっ!!」
「紫藤院委員長っ、二回生女子学徒の鞄からご禁制のチョコレートを発見しましたっ!!」
「――焼き払え!」

号令一下、ライターの炎にキン○ョールの噴出ノズルを近付ける風紀委員。

「嫉妬の炎がメラメラとー♪」「汚物は消毒だ〜!!」
  「嫉妬の炎がメラメラとー♪」「汚物は消毒だ〜!!」

即席火炎放射器の炎が、乙女の恋心を無惨な消し炭に変えて行く。

『ガスに引火して爆発する可能性があるのス。危ないから絶対に真似しちゃ駄目だぞーっ。桐莉との約束だーっ☆』

「ははははは……まるでチョコがゴミのようだっ!!!!(まさに腐れ外道!)」

488 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 14:30:21 ID:sAZ6Fz510

「なぁっ、何てことするのよっ、ばかぁっ!!」
「ええいっ、大人しくしろっ!」
「ひぁぁっ、どさくさに紛れてあたしの胸触ったぁーっ!!」
「ちょっとぉっ、幾ら何でも横暴よっ!」
「風紀委員会に何の権限があってこんな真似するのよっ!」
「ふん、知らんのか。我々風紀委員会の後ろには、教育委員会が付いているのだっ!」
「虎の居を借る狐かよ!」「大人に尻尾振って恥ずかしくないの!」「其処までして内申点が欲しいのかよっ!」

詰め寄る学徒達を威嚇しつつ、一斉にプラカードを掲げる風紀委員。
曰く、『異教の悪習を排除せよ!』『菓子業界の陰謀に踊らされるな!』『学生らしく清らかで節度ある交際を!』
『我らは恋愛資本主義に断固として反対する!』
『只の男子学徒には興味ありません!この中に童貞・包茎・不能が居たら、風紀委員会に来なさい!以上ッ!』

……ぶっちゃけ、アホかと。

「お前ら、風紀委員会やめて、しっと団に名前変えたらどうだ……」
「黙れ黙れ黙れっ!貴様ら愚学徒どもが何と言おうと、今年のバレンタインデーは中止だっ!!!」
「何勝手な事言ってるんだよっ!そんな事、生徒会長の私が許さないもんっ!」
「そ、そうよっ!大島会長が教職員連合に掛け合って、例年通り開催される事に決まった筈よっ!」
「いいぞー、大島ーっ!!」「風紀委員会は引っ込めー!」

……ぇー?七華って生徒会の書記じゃ無かったっけ?

「私も良く解らない内に生徒会長にされてたんだよ」
「なんか、七華姉ちゃんの親衛隊がクーデターを起こして、前の生徒会長を罷免したらしいスよ?」
「……いいのか、それで……(汗)」

489 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 14:35:37 ID:sAZ6Fz510

市立伊原紀陽台高等学校の委員会活動を統率して居るのが生徒会だ。
因みに、体育会系部活動を統率して居るのが応援団で、文化系部活動を統率して居るのが科学部。不良学徒を統率して居るのが番長一派だ。
其の他にも、桐莉のファンクラブだの、七華の親衛隊だの、様々な勢力が入り乱れて、学園の支配権を巡って血で血を洗う抗争を続けて居るんだとか。
調理部内でも洋菓子派と和菓子派が対立して居るし、学食購買部は軍需物資の調達で儲けて居たりとか。おまいら、本当に戦争ごっこが好きですね。

本来は、風紀委員会も生徒会の傘下なのだが、教職員連合と結び付きが強い生徒会に対して、
教育委員会と結び付きの強い風紀委員会は元々反目し合って居て、クーデター時のごたごたで生徒会の勢力が弱まっている今、
風紀委員会への抑えが効かなくなって居るって事らしい。
まぁ、其れ以前の問題として、桐莉や七華は遅刻や乱闘の常習犯。
所謂不良生徒のレッテルを貼られている訳で、秩序の飼い犬たる風紀委員会としては面子の上でも従う訳には行かないんだろうが。

「今すぐに武装解除して、バリケードを退けるんだよっ!生徒会長、大島七華の命令だもんっ。逆らったら練乳浣腸で極楽に逝かせてあげるよっ!」
「我々は生徒会に従うつもりなど無い!革命政権など正当な生徒会とは認めて居らんからな!」

学徒達の間から一斉に沸き起こるブーイング。
だが、紫藤院富貴は揺るがない。
退かぬっ! 媚びぬっ! 省みぬっ!

490 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 14:40:24 ID:sAZ6Fz510

「貴様らの意見など聞いていないっ!学業に不要な物を所持している者はさっさと提出しろっ!密告を大いに奨励するっ!」

七華親衛隊が、七華を守る為に駆け付けて来る。
数の上では七華の方がやや有利か。

「だぁーからお前は童貞なのだぁっ!」
「黙れっ、九曜兄っ!俺が正義だぁぁぁっ!!」
「エゴだよっ、其れはっ!」
「ならば全ての男子学徒に今すぐ本命チョコを授けて見せろっ!」

咆哮。そして鉄拳。

「死ねィっ!九曜隆浩ォォォ!貴様は初めからネコミミモードだったのだァっ!!!」

結構暢気していた俺も、拳が一瞬巨大に見えるほどの回転圧力にはビビッた。
つーか、七華親衛隊が何人か巻き込まれて、あっさりと吹っ飛ばされてるし。
おまいら、逆さ縛り首団の戦闘員と大差無いぞ。って俺もやべぇ!?

「うおおおおおおおあああああああ!!」
「――っ、たかくんをっ、イジメるなーーーぁっ!!!」

紫藤院の拳の射線上に七華が走り込んで来る。
其の手にはっ。その両手にはっ。

ガッキィィィ――ンッ☆

491 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 14:43:31 ID:sAZ6Fz510

「トンファーキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!?」
「改造型ナナカリボルグMk-2ッ、既に完成していたのかッ!」
「このままっ、トンファーの先端をっ、こいつの目の中に突っ込んでっ、殴り抜けるもんっっ!!」

激しく回転しながら唸りを挙げ、改造型ナナカリボルグMk-2が炸裂する!

ボッギャァァァァンッ!!!

「大島流古武術奥義、怨殺轟鉤棍っ!」

――グシャァッ。メキョキョッ。ブチュグチュゥゥゥ。

「あ…あ……アビダッ!?!」

情けない声を挙げながら地面に沈み往く紫藤院。

「やった!勝った!仕留めたっ!『朝起きたら、妹に・完』!」
「――いや、まだだっ、七華っ!そいつはまだ生きているぞっ!!」
「ふんぬぁぁぁああああぁぁぁあああっ!!!!!」

何事も無かったかのように立ち上がり、右眼からだっくだっく血を垂れ流しながら、再び襲い掛かって来る。

「何でーっ!?どうして私の攻撃が全ッ然効いてないかなぁーっ!?」
「トンファーってのは防御重視の武具だからな。防御力と引き換えに攻撃力が低下しちゃったんじゃ無いのか?」
「頭が悪いからバーサークしてるんじゃ無いスかぁーっ!?」
「ななねぇっ、避けてーーーっ!!!」

無理です。間に合いません。
俺と七華の人生オワタ\(^o^)/

492 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 14:46:47 ID:sAZ6Fz510

「――兄ちゃん退いてっ、そいつ殺せないっ!!!」

背後から、桐莉がシスターチャリオッツを飛ばす。

「ぬぅんっ、貧弱貧弱ゥゥ!UREYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!」
「ちょww掠りもしないで吹っ飛ばされたんスけどwww」
「全滅!?十二人の妹が全滅!?さ…三秒も持たずにか…!?」

『うっ、うろたえるなっ!七華親衛隊はうろたえないっ!!』
『隊列を整えろっ!インペリアルクロスだっ!!』
『防御力の高いピザが後衛、両脇をピザとピザが固める!』

生き残った親衛隊が七華の前に壁を作るが、あっさりと跳ね飛ばされる。

――ゴシカァァァァンッ!!!

「斎藤ぉーーっ!大西ぃーーっ!小柳ぃーーっ!!」
「お…俺達の事を…憶えて居てくれたのか、九曜……。たった一度、名前が出たきりで消えて行った、モブキャラの俺達の事を……」
「当たり前だっ、クラスメイトじゃないかっ!」
「お前が憶えて…居て…くれただけで、俺…達は……うぐっ」
「わ、我が人生に、一片の悔い…無しっ」
「もういいっ、もう喋るなっ、川尻っ!!」
「はは……笑って、死ぬ事が出来るよ……」
「高畑っ、確りしろっ!傷は……傷は浅いぞっ……」
「大島さんを、……お願いします……」
「佐野っ、逝くなっ!!」
「九曜…隆浩…っ、俺…達の代わりに、大島さんを、守ってやっ…てくれ……」
「……えーと、お前、誰だっけ……?」
「学級代表の土師廣志だよっ!!!(涙)」

――すまん、本気で忘れてた。

493 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 15:04:03 ID:sAZ6Fz510

『伊原紀陽台高等学校航空部、援護射撃を開始します!』
『煙幕薄いよ!何やってんの!』

上空から投下される煙幕弾。
立ち込める煙を突き抜けて、紫藤院富貴の拳が光る!唸る!轟き叫ぶ!

「ぬぉっ、まぶしっ!」
「親衛隊は兎も角として、航空部はどうして援護射撃してくれるんだ?」
「私のお母さんが昔、航空部の部長さんだったんだよ。因みに、生徒会長と科学部長も兼任してたんだよ」

ほう、それは初耳だ。

「地球防衛軍空想科学開発局長、元・航空機甲兵団所属、七仔・F・イアハート少尉って聞いた事無いかな?
業界では有名な伝説の飛行機乗りなんだよ。妹葬機関第一位『妹葬惑星』の称号は伊達じゃ無いっ」
「ついでに言うと、お父さんは司令長官で、大佐で、宇宙勇者で、巨大ロボットの操縦士で、変身ヒーローなんだぞーっ」

……何だか、うちの家族が比較的まともに思えて来た。
妹が逆さ縛り首団の首領だとか、母親が改造人間イカデーモンだって事くらい、全然普通だよな。

『うぉぉぉぉーーーっ、大島会長万歳ーーーーーっっっ!!!』

あ、墜ちた。
地上から立ち上る光の柱に衝突して、航空機は空中で爆散。
中の人は無事、パラシュートで脱出したらしいが。

「ぶわぁぁぁくれぇぇぇつ、シャイ兄ィングフィンガァァァァッッッ!!!」
「待て待て待てぇっ!何でお前が兄気を纏っているかっ!?」
「そ、そうなのスっ!兄気を纏えるのは、運命に選ばれた兄貴だけの筈なのス!!」
「ふっ。何故に兄気を纏えるかだとっ?この俺もっ、兄貴だからに決まっているだろうがァッ!!!」

494 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 15:11:35 ID:sAZ6Fz510

突き上げる拳が大気を揺るがし、吹き付ける烈風が煙幕を吹き飛ばす。
其の中から……っ。

「流石兄者だ、何とも無いぜ!」
「我ら人呼んで、非道い三年星!」

ちょww同じ顔のが二人増えたwww

「紹介しよう。次男の康煕(こうき)、三男の宿星(しゅくせい)だ」

どう見ても三つ子です。本当にありがとうございました。

「あれ?でも、おかしいよっ。紫藤院君に弟が居るなんて、私、聞いた事無いもん」
「ふははははは!そりゃあそうだろうっ。俺達は三人で一心同体っ!」
「学徒として登録されて居るのは長男の富貴だけだからなっ!」
「貴様ら愚学徒が一日に六時間もの拘束を受けている間、俺達は密かに入れ替わり、一日二時間ずつだけしか授業を受けずに済んで居たと言う訳だっ!」

「「「学費だって一人分で済むんだぜーーーーっっっ!!!」」」

いや…払えよ、学費。

「往くぞ、弟者っ!三人でジェット・ストリップ・アタックを繰り出すぞっ!」
「ジェット・ストリップ・アタックだとぉっ!?」

「「「脱衣(クロスアウッ☆)」」」

「ウワァァァンッ、兄ちゃぁぁんっ!全裸のドムが三人迫って来るゥゥゥーーーっっ!!!」

どどどどどどどどどどどどどどどどどどどっ。

「「「変態秘奥義・地獄のジェットストリップアタック!!!」」」

495 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 15:18:39 ID:sAZ6Fz510

「ぎゃぁぁぁぁっ、生暖かいぃぃぃぃーーーっっ!!」

顔にっ、顔に素敵なヌクモリティがぁぁぁ……ぁ。ぁは。ぁひゃははは、いっそ殺して。

「「「1,2,3,4,5,6,……97,98,99,100!成敗っ!」」」

(チーンッ☆)

遠ざかる意識。
暗闇に飲み込まれる視界の端で、同じように顔面に股間を押し付けられて倒れ伏す、妹と幼馴染の姿。

「なっ、ななねぇーーーっ!お前らっ、よくもななねぇをっ――」

霊刀虚奈雪を振り翳し、紫藤院三兄弟に切り掛かる由紀。

「妹斗聖剣、弐の太刀・散華白夜!参の太刀・紅界死鷹!……漆の太刀っ、伍の太刀っ、陸の太刀ぃぃっ!!!」

だが、七華が倒れて実体化が解けて居る今、冷気の刃は虚しく空を切るばかり。

『会長ぉぉぉーーーーーっっっ!!!』
   『いやぁぁぁっ、九曜君ーーーーーっっっ!!!』
 『立てぇっ、立ってくれぇっ、桐莉ちゃぁぁーーーーーんっっっ!!!』

「無様無様ァッ、UREYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!」

ごめん、皆。
もう、立てそうに無い。
身体が、指先も、力が抜けて、ピクリとも動かないんだ。

496 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 15:32:04 ID:sAZ6Fz510

「くっくっく……いいザマだなぁ、九曜兄ぃ〜」
「俺の、顔の上から……薄汚い靴を退けろ。殺すぞ……?」
「出来る物ならやってみろォォォーーー!!!」

――ごすぅっ。がすぅっ。ごぎゃぁっ。

「ぐぶっ!?」
「兄ちゃんに何をするだぁーっ!許さんっ!!」
「たかくんっ、たかくぅぅーーーーんっっっ!!!」
「……んん?他人の事よりも自分の事を心配しては如何かな?」
「君たちぃぃぃ、こぉんな物を学校に持って来てはぁぁ、いけないなぁぁぁーーー???」
「浄化せよ!断罪せよ!聖絶せよ!煉獄の焔を以って罪を購わせしめよ!我等が代行は主の御心なり!!」

「嫉妬の炎がメラメラとー♪」「汚物は消毒だ〜!!」
  「嫉妬の炎がメラメラとー♪」「汚物は消毒だ〜!!」

ごぼぉぁぁぁぁぁぁぁぁっ。

ちょーーーっ!!?それっ、俺が貰う予定のチョコレート!!?!
テラヒドスwwwうぇっうぇ………・゚・(つД`)・゚・ ウェェェン。

「ぬぁぁぁぁぁんっ、やめろぉぉぉーーーーっっ、桐莉のチョコレートlll;@;おむいこlp;@おぉ0こ」
「酷いよっ、う〜〜ううう あんまりだ…H E E E E Y Y Y Y あ ァ ァ ァ ん ま り だ ァ ァ ア ァ AHYYY AHYYY AHY WHOOOOOOOHHHHHHHH!!」
「はーっはhっはっはhっはhっはっは最高の気分だ!!これぞ究極の快楽ッ!!!楽血ぃィーーーッ!!」
「兄者!九曜妹のチョコレートに自作のポエムが付いていたぞ!」
「何々?桐莉の大好きな兄ちゃんへ………ぷふっ……ぷぷっ…ぶふーひゃーっはっはっはっはこれは傑作だ!こんな所に天才詩人が居るぞ!!」
「やぁぁぁっ、読むなぁっ、恥ずかしくて桐莉死んじゃうのスーーーーっっ!!!」

497 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 15:41:28 ID:sAZ6Fz510

「……莫迦か、貴様は。実の兄妹が結婚など出来る訳が無かろうが!」
「兄者!学内の掲示板にでも張り出すか?」
「其処までする価値もあるまい。これも灰にしてしまえ!!」

「嫉妬の炎がメラメラとー♪」「汚物は消毒だ〜!!」
  「嫉妬の炎がメラメラとー♪」「汚物は消毒だ〜!!」

ごぼぉぁぁぁぁぁぁぁぁっ。

「……ぅっ、ぅぐっ、えぐぅっ……」

あ…の野郎っ、俺の目の前で、桐莉を泣かせたなっ……!!

「殺す!君がっ、死ぬまでっ、殴るのをっ、やめ―――はぶらっ!?」
「ブァカ者がァアアアア!風紀委員会の戦闘力は世界一ィィィ!!」
「貴様如きモンキーがぁっ、兄者にチョビッとでも敵うと思ったかァァーー?」

ぼっぎゃぁぁぁぁんっ!!!

【ああっ! くようくん ふっとばされたー!!】

「―――ぐがァッ!」

ぺぐしゃぁっ。

「さあっ、女学徒どもっ!大人しくチョコレートを差し出すのだっ!」
「貴様らの穢れた煩悩の塊を、我ら風紀委員が浄化してやろうっ!」
「先ずは其処のお前からだっ!三年B組、川崎こより!」
「ぅ……よ、り……ちゃん」
「貴様は生徒会長の親友だったな。我々に反抗する不穏分子として、大島や九曜兄妹と一緒に処刑しても良いのだが……」

498 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 15:53:31 ID:sAZ6Fz510

「――っ、わ、解ったわよっ。チョコレートを差し出せば文句無いんでしょっ!」
「だ…め、より…ちゃ…ん……」
「いいよ、七華」
「だめだよ……そのチョコは……よりちゃんが……」
「いいって言ってるでしょっ。只の…義理チョコだよ……」

鞄の中からチョコレートを取り出し、力任せに地面に叩き付ける。
粉々に砕け散ったチョコレートを踏み潰し、砂を掛け、唾を吐き掛けて。

「……欲しければ勝手に持って行けば?」
「こっ、この女っ!わざとチョコを砕いて自分の意志を示すかッ!そんなのはつまらんプライドだァッ!」
「きゃぁぁぁぁぁっっっっっ!!」

【ああっ! かわさきさん ふっとばされたー!!】

―――ごしゃぁっ!

「よっ、よりちゃんっ!?お前らの血は何色だよーーーっ!!!」
「くそっ!なんてことだっ!思わずカッとなってしまった……この紫藤院富貴ともあろう男が、多寡が生徒会長の親友如きにっ……!だが、反省はしていないっ!」
「レロレロレロレロレロレロレロレロ……ンまぁーい!」
「兄者っ、逆に考えるのだっ。女子学徒の唾液を味わっちゃえばいいさと考えるのだっ!」

紫藤院の鉄拳を真っ向から浴びた川崎が、戦闘不能になっている俺の傍まで吹き飛ばされて来た。

「……そうっ、やって……かふっ、愛情の欠片も篭っていないチョコレートにっ…ハァハァしてればっ!」
「大丈夫かっ、川崎っ!」
「(――切り札は先に見せるな。見せるなら更に奥の手を持てっ――)」

俺は気付く。川崎こよりの目は死んで居ないっ。

499 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 15:56:32 ID:sAZ6Fz510

「策はあるのかっ!?(訳:プレゼントはどうするんだっ!?)」
「たった一つだけっ、とっておきの策が残ってるっ!(訳:たった一つだけっ、とっておきのプレゼントが残ってるっ!)」
「その策って……まさかっ、(訳:そのプレゼントって……まさかっ、)」
「逃げるんだよぉぉーーーー!!(訳:私の躯だよぉぉーーーー!!)」

吹き飛ばされながら体勢を整え、着地と同時に校門に向かって全力で走る!
リボンと勝負下着が残っている限り、川崎こよりに敗北の二文字は無いっ!

「――聞いたかっ、兄者っ!!」
「川崎の奴っ、まだ何か隠しているぞっ!!」
「行かせはせんぞっ、川崎ィーーっ!!」

ポケットの中に手を突っ込んで、構えるっ。
居合拳でも使うつもりかっ!?

「いやっ、違うっ!この構えはっ……」
「――妄想、開始。股間は剣で出来ているっ」

500 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 16:00:50 ID:sAZ6Fz510

 股間は剣で出来ている。
 血潮は鉄で心は硝子。
 幾度の素振りのみを経て未使用。
 只一度の挿入も無く、只一度の結合も無し。
 担い手は此処に独り、剣を磨き精を放つ。
 ならば、我が性欲に行き場は要ず。
 この股間は、夢幻の剣で出来ていた!
 
          /⌒ヽ
          ( 人  )
          |  | ボゥッ!!!!!!
          | ノ(|
          |.⌒|
        _,,..,,,_|  |
      / ,' 3 |  |ーっ
      l   ⊃ ⌒_つ
       `'ー---‐'''''"

※荒巻スカルチノフはイメージ映像です※

「エネルギー充填率120%!虚融結界・夢幻の剣精(UnusedBladeWorks)」
「させないよっ!よりちゃんは私が守るんだからっ!」

七華が立ち上がり、紫藤院の前に踊り出る。
同時に再実体化(materialize)する由紀。

501 :名無しさん@初回限定 :2007/03/16(金) 16:03:32 ID:VwTC1KQg0

大作ですなあw
再び支援

502 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 16:28:27 ID:sAZ6Fz510

「てめぇらはボクを怒らせた!」
「こいつはメチャ許せないもんっ!」

音速を超える勢いで勃起した股間から放たれる衝撃波を、一刀両断に切り伏せる。

「萌えろっ、ボクの心の小娘萌よっ!!」
「はぁぁぁぁぁっ、荒ぶるたかくんのポーズっ!!」
「ぬぁぁぁんっ、七華姉ちゃんばっか目立つなぁーっ!!」

桐莉も立ち上がり、天空に叫ぶ。

「風は空に、星は天に、輝く光はこの腕に、兄ちゃんへのアイは小さなお胸に!レイジングファウスト・セットアップだぁーーっ!!!」

耳を劈く轟音と共に、桐莉の手の中に三叉戟が飛び込んで来る。

「この世界で一番可愛いのは誰だーっ!」
『勿論、相棒さね!』
「風紀委員どもが威張り腐っているこの穢れた世界で、一番偉いのは誰だーっ!」
『勿論、相棒さね!』

超高密度に圧縮された魔力の光を刃に変えて、三叉戟が電子音声で応える。

「行くぞっ、相棒っ!」
『All Right、俺のガンダールヴっ!心を震わせなァーっ!』
「『全力全壊!レイジングファウスト・シスターテリオンっ!!』」

503 :名無しさん@初回限定 :2007/03/16(金) 16:28:27 ID:SV6duCEl0

ここまでデカいとは思わなかったwwww
いや、荒巻のチンコじゃなくて作品の大作ぶりだよ?wwwwww

504 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 16:29:18 ID:sAZ6Fz510

説明しよう!
レイジングファウスト・シスターテリオンとはっ、霧佳式カートリッジシステムを搭載し、自らの意思で生まれ変わったレイジングファウストであるっ!
追加部品名は「KRK666-H」。666連装オートマチック式のカートリッジシステムであるっ!
基本形となるエクセルモードでは、「愛・忠誠心(エクセル)」の名の通り、射撃魔法に於ける弾体の制御に徹底したリソース振りがされており、
精密射撃と誘導管制、早い攻撃に対する的確な防御を含めた近距離高速戦専用のモードとなっているっ!
更に、長距離砲撃に特化したシスターモード、本体の破損を防ぐ為の出力リミッターを解除したシスターテリオンモードでは、
著しい魔力の消費と引き換えに爆発的な出力を叩き出し、妹の持つ全ての魅力を底上げするのだっ!
使用時に於ける桐莉本人の消耗や攻防に於けるカートリッジの消費量は著しく、本来の機体耐久性能を超えた出力は爆発オチの危険も伴うが、
「兄への想いを貫く為の力となる」其の一点に全てを賭けた「魔導師の杖」としての答えが此処にあるっ!

「いくぞ変質者―――精子の貯蔵は十分か?」
「オ○ニーは済ませた?神様にお祈りは?校庭の隅でガタガタ震えながら命乞いをする準備はOK?」
「フォルティス・ラティウス・キリリス・キリリオス・生霊召喚・三叉戟を執る妹十二柱・迎え撃て!!」

詠唱の完成と共に放たれる十二人の妹。

505 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 16:30:10 ID:sAZ6Fz510

「無様ァっ!このマヌケがァァ―――ッ!既に一度破られた技を繰り出すとはっ!」
「今度のは技じゃなくて魔法なのス!」
「ボクと桐莉はななねぇと雛留(スール)の誓いを結んでいるっ!つまり、『魔力は増幅するッ!!』」
「主命を受諾せよ(アクセプト)!!契約執行(シスター・メア・パルス)、五秒間!!私の義妹、桐莉ちゃん!!!」

七華の口付けを受けて、桐莉が身に着けている姉妹の十字架が光を放つ。
爆発的に膨れ上がる魔力の奔流。

「ディバインシスター・エクステンション!!」「シスターライト・ブレイカー!!」「エクセリオン・シスター!!」
「妹符・シスター・スパーク!!」「シスターダスト・レボリューション!!」「シスターライト・エクスティンクション!!」
「妹符・シスターダスト・レヴァリエ!!」「妹風・シスターライト・タイフーン!!」「翠星・ブレイジング・シスター!!」
「妹符・イリュージョン・シスター!!」「妹罰・シスター・オブ・ダビデ!!」「妹砲・ファイナル・シスター・スパーク!!」

ナイツオブラウンド宜しく、十二人の妹達が全方向から一斉に極大魔法をぶっ放す!

「天・破・狂・乱!シスターダストクルセイダーズだぁーーーっ!!!」

「んなっ、なぁっ、何なのだっ、何だと言うのだっ、ありえんよっ、こんなァァァーーー!!!」
「これはもうだめかもわからんね」
「ざんねん!!わたしのじんせいはこれでおわってしまった!!」

「「「「「「「「「「「「「光になれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーっ!!!!!」」」」」」」」」」」」」

506 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 16:36:13 ID:sAZ6Fz510

           ,,-''"  ,, --''"ニ_―- _  ''-,,_    ゞ    "-
          て   / ,,-",-''i|   ̄|i''-、  ヾ   {
         ("  ./   i {;;;;;;;i|    .|i;;;;;;) ,ノ    ii
     ,,       (    l, `'-i|    |i;;-'     ,,-'"   _,,-"
     "'-,,     `-,,,,-'--''::: ̄:::::::''ニ;;-==,_____ '"  _,,--''"
         ̄"''-- _-'':::::" ̄::::::::::::::::;;;;----;;;;;;;;::::`::"''::---,,_  __,,-''"
        ._,,-'ニ-''ニ--''" ̄.i| ̄   |i-----,, ̄`"''-;;::''-`-,,
      ,,-''::::二-''"     .--i|     .|i          "- ;;:::`、
    ._,-"::::/    ̄"''---  i|     |i            ヽ::::i
    .(:::::{:(i(____         i|     .|i          _,,-':/:::}
     `''-,_ヽ:::::''- ,,__,,,, _______i|      .|i--__,,----..--'''":::::ノ,,-'
       "--;;;;;;;;;;;;;;;;;""''--;;i|      .|i二;;;;;::---;;;;;;;::--''"~
               ̄ ̄"..i|       .|i
                 .i|        |i
        め   で   て   ぇ   wwwwwwwwwwww
                 .i|          .|i
                .i|           |i
               .i|      ,,-、 、  |i
               i|      ノ::::i:::トiヽ、_.|i
           _,,  i|/"ヽ/:iヽ!::::::::ノ:::::Λ::::ヽ|i__n、ト、
     ,,/^ヽ,-''":::i/::::::::/:::::|i/;;;;;;/::::;;;;ノ⌒ヽノ::::::::::::ヽ,_Λ

507 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 16:39:41 ID:sAZ6Fz510

天地を揺るがす轟音、爆発―――。

「ぉぉおおあぁぁああにじゃぁぁぁぁああああああーーーーーーーーーっっっ!!!?!」
「まだだっ、まだ終わらんよっ!」

【紫藤院康煕は灰になりました】

「桐莉ちゃんっ、二人も生き残ってるよっ!」
「ぬぅっ、しつっこい男は嫌われるぞっ!」
「……私の弟、そして諸君らが愛してくれた紫藤院康煕は死んだ。何故だ!」
「兄者が盾にしたからだろ!?」
「やかましいっ!兄より優れた弟など居ないっ!!」
「決定的打撃を受けた風紀委員会に如何なる猛者が生き残っていようと、其れは既に形骸である!
敢えて言おう、お前らはカスだっ!シスター・プラチナ・ザ・ワールドっ!!」

停止した時間の中を、七華と由紀が駆け抜ける。

【時間停止!紫藤院富貴が動けるようになるまで、残り9秒間!】

「否!否っ、否っ、否ァァァッ!シドー・イン・ヘヴンッ、『時は加速するッ!!』」

【時間加速!シスタープラチナの効果が消滅するまで、残り1秒間!】

―――ぶんっ。

由紀が振り下ろした刀の切っ先を、すんでの所でかわす。

「当たらなければどうと言う事は無いっ!」
「見える!動きが見えるぞ、兄者っ!」
「よしっ、ジェット・ストリップ・アタックで反撃だっ!」

508 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 16:41:31 ID:sAZ6Fz510

「――しかし地獄行く!!」

脱衣態勢に入った宿星の頭部に倒立の姿勢で、七華が鼻の穴に二本の指を刺し込む。

「おああ!?俺を踏み台にしたァ!?」
「極死・七華!!」

同時に、由紀が霊刀虚奈逝を鞘に収め、縮地无疆からの抜刀術が炸裂する。

「閃鞘・妹獄沙門!!」

「100万パワー+100万パワーで200万パワー!!」
「何時もの二倍のジャンプが加わって200万×2の400万パワー!!」
「そして、何時もの三倍の回転を加えれば、400万×3の……1200万パワーだよっ!!」

 ズバァァァァァァァ―――ン!!!!!

   へ○ヘ
     l∧ \○
    /     l>
        <\

「「姉妹の絆・地獄変!!」」

ぶばしゃぁっ。

鼻の穴から真紅の噴水を吹き出しながら、紫藤院宿星が力尽きる。

「ぉぉぉっ、弟者ぁぁぁーーーっっ!!?」

509 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 16:46:25 ID:sAZ6Fz510

「さあ、後は紫藤院君だけだよ」
「さっきはよくもななねぇを汚してくれたなっ」
「兄ちゃんとのアイを邪魔する奴は馬に蹴られて死ぬべきなのス!」
「くっ、此処は戦術的撤退だっ!」

【しかし、回り込まれた!】

「知らなかったスか? 妹からは逃げられない」
「破壊されたチョコレートと同じようにしてあげるよ……」
「ななねぇ、ガソリン持って来たよっ」
「いやぁあぁぁあああくぁせdrfちゅいjklpじkぽl」

『委員長!正気を取り戻して下さいっ!』
  『紫藤院委員長っ!』 『陛下っ!童貞陛下っ!!』
     『我らが伝説の英雄王っ!』
 『駄目だっ、完全に戦意を喪失しているっ!』
   『虚ろな目で宙を見詰めながら、何やらブツブツと呟いているぞっ!』

「ファックしてもしもーし?」
「痛覚はまだ生きてる?脊髄はまだ存命?脳漿は零れてない?そう、いい子だね〜!あはははははははははは」
「滅びこそ我が喜び。死に行く者こそ美しい。さあ、ボクの腕の中で息絶えるが良い!!」

遂に追い詰められた紫藤院富貴。
風紀委員会に動揺が走る。
――だがっ、次の刹那!

510 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 16:59:41 ID:sAZ6Fz510

一流のスポーツ選手には『スイッチング・ウィンバック』と呼ばれる精神回復法がある!
選手が絶対的なピンチに追い込まれた時に、其れまでのショックや失敗、
恐怖をスイッチを捻る様に心の隅に追い遣って闘志だけを引き出す方法である。
ショックが強いほど特別な儀式が必要になるが……

 グリュゥッ。ブチビチヴヂュヂュビチャァッ。

……この男のスイッチはッ!!!

「ぉぁぁっ、ぁ、あいつっ、自らの眼を……自らの眼を!自分の手で潰しちまったァーーー!!!」
「暗くってなんにも〜〜見えなァ〜い!なぜ…明りを消したんですゥ〜みんなァ〜〜どこォ〜〜ぼくをひとりぽっちにしないでェ〜ん!」
「グレート!この人絶対マジーよっ!保健室に連れてくベキだよっ、こいつ!」
「ななねぇっ、こいつに目薬を貸してやりたいんですが、構いませんね!!」
「紫藤院っ!お前、正気かっ!?」
「……な…なまじ目が見えたから…視力に頼っていたから……奴等に虚を突かれた……
これからはこのペニスで明り無くして『風』だけを感じて物を見よう……ッ」
「紫藤院っ、何故だ!何故お前は此処までやるっ!?」
「貴様に俺の心は永遠に理解るまいッ!あの世で俺に詫び続けろっ、九曜ォ隆浩ォォォォ!!!」

―――ぐしゃぁっ!

ああ、解らないね。解って堪るかっ。
だがっ、こいつにはやると言ったらやる………『スゴ味』があるッ!
こいつの妄念にだけは敬意を払うぜッ!!

511 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 17:11:55 ID:sAZ6Fz510

「………」

桐莉が空を見た。
そして、手を差し伸ばす。

「昔と今で無い何処かが解ったのス。其れは未来なのス。今まで頑張ろうって言って来たのは、未来を呼ぶ為だった

のス。今が其の時なのス。昔でも今でも無い、何処かに繋がる所に、みんなで行くのス。哀しみにめーするのス。誰一

人死ななくてもお話は終るのス。それが世界の選択なのス!」
「ちょwwおまっ、それガンパレwww」

桐莉が大きく頷いて声を挙げた。

「もう一度立つのス。立てっ、兄ちゃんっ。七華姉ちゃんを助けるのス!万物の精霊がどうか知らない。運命がどうだ

か、分からない。舞踏がどうとか、聞いてないっ。でも、兄ちゃんは立ち上がるのス!桐莉がそう決めたから。其れが

世界の選択なのス!桐莉が決めたのス。世界は良くなるのス、絶対に。立てっ、兄ちゃんっ!!」

     (血を吐きながら腕を動かす。)
 ニア (だめだといって首をふる。)

「立てっ、兄ちゃんっ!!」
「……戦闘不能 戦闘不能 戦闘不能 戦闘不能」

     (歯をくいしばって足を動かす。)
 ニア (だめだよといって目をつぶる。)

512 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 17:16:37 ID:sAZ6Fz510

桐莉は大きく息を吸い込んだ。

「立てぇぇぇぇっ、兄ちゃぁぁぁーーーーーーんんっっっ!!!!!!」
「……無限ループって怖くね?( ゚д゚ )」

     (血を吐きながら準備オッケー。)
 ニア (くそったれ、どうせ死んでるやってやる。)

軋む身体を意志の力で無理矢理捻じ伏せて、立ち上がる。
壊れた肉体から止め処無く流れる血潮を踏み拉いて、――オレァクサマヲムッコロス!( 0 M 0 )9

「俺の勝ちだな……何っ!?くそっ、何だっ、この蒼い光はっ!?」
「人が生きる時、夢が生まれる。暗い絶望と嫉妬の夢だ。憎しみと後悔が産む、自分は世界に必要とされていないの

ではないかと脅える夢だ。だが、其れでも人が生きようとする時に、もう一つの夢が生まれる。儚く頼りないが、確かに

存在する夢だ。何処かで誰かが自分を愛してくれている、影で人知れず自分を必要としてくれている、この光は……人

の願い、愛し合う想い其の物。存在しなくても、人が信じるそれ故に、血肉を与えられ、悪しき夢と永劫に戦う良き人の

夢。さもあるがように語られる、ありえないご都合主義。だが、人が戦うには十分な理由!人が世界を信じるに十分な理由!」
「そんな妄想で!俺の現実が変わるか!」

513 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 17:18:44 ID:sAZ6Fz510

 『兄ちゃんっ、桐莉の力も持ってけーっ!!』『ニャー!ニャー!!』『ぴこー!ぴこぴこぴこー!!』『モルスァ!!』
   『たかくんっ、私も一緒に戦うよっ!!』『隆浩っ!主人公なんだから、最後くらいっ、バシッと決めてよねっ!!』
『俺達に残る最後の力を、未来にっ!!』『九曜君っ、私の力も貸してあげるっ!!』『行けっ、新たなる伝説よっ!!』
  『俺も賭けよう。まだ勝負は終わってない!!』『ぼっちゃまぁーっ、ファイトですぞぉーっ!!』『アィーッ!アイーッ!!』
 『『友情、ホァッ!ゴージャスタンゴ、ホァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!!!!』』

学徒達(…以外も混じってるようだが…)が声を挙げる度に、力が湧き上がって来る。
蒼い光が収束し、俺の体を包み込む。
やがて形を顕す、中世の騎士の甲冑にも似た姿の闘衣。

『光速の異名を持ち重力を自在に操る高貴なる事象の地平線の騎士(ナイトホライゾン)』。
       ____
     /⌒  ⌒\
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \  「…………ぉっぉっぉっぉおお?ちょwwwwwwwこれはwwwwwwwwwww」
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /

ktkr!これですよ、これ!
これこそ、この九曜隆浩のイメージ!
こういう役こそ俺のキャラクターです!(`・ω・´)

514 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 17:21:55 ID:sAZ6Fz510

「本気で言ってるとしたら、たかくんも大したもんだよ」
「どう見ても邪気眼です。だが、それがいい!」
「ぇ?由紀ちゃん?(汗)」

『――虚融結界「幻創世界」起動!』

 隆浩、能力データ+256!
 システムエラーB1245
 原因不明のパラメーター変更。
 現在チェック中………………
 介入続行可能、プレイ継続。

『隆浩ちゃーん!世界機構にハッキングして能力値を書き換えといたわよんっ☆』
「ちょww母ちゃんやり過ぎだぁwww」
「貴方が神かwwwでもサンキューwwww」
『個人の主義主張は勝手!許せないのは隆浩ちゃんの獲得チョコレートを公然と破壊した事!
他人への迷惑なんて気にしなくていいから、きちっとやっつけちゃいなさいっ☆』

(隆浩は……『母さんだけは敵に回したくないな』と、心底思った……。)

「待たせたな。……行くぜっ、紫藤院富貴!」
「さあ来い九曜ォォ!俺は実は一回刺されただけで死ぬぞォォ!!」
「ちょwwおまっ、テラヤルキナスwww」
「(´・ω・`)」

なんかもー、諦め切ったような表情でショボーンとする紫藤院。
聖剣セイブ・ザ・シスターを抜いて切り掛かる。

515 :名無しさん@初回限定 :2007/03/16(金) 17:22:34 ID:VwTC1KQg0

蝶大作支援

516 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 17:29:09 ID:sAZ6Fz510

「ぉぉぉぉぉっ!!!今のは桐莉の分!今のは七華の分!!」
「(´・ω・`)」
「戦えてるよ、たかくん。最凶の淫獣と。そうか、たかくんは本当にヒーローに変わったんだね。只の人間は、本当に自

分自身の力と意思で、血を吐きながら人を守る為に人ではない何かに生まれ変わったんだね」
「そしてこれがっ、貰える筈のチョコレートを破壊された俺の怒りだーーーっっっ!!!」
「(´・ω・`)」
「うぉぉぉぉっ、行けっ、兄ちゃぁぁんっ!!!」「ぼっちゃまーーーっ、このヤマモトも応援しますぞーーーっっ!!!」
『遂に目覚めたのね、隆浩……姉妹相姦者(シスラクライン)の能力に……』
「戦えっ、戦えよっ、紫藤院っ!」
「(´・ω・`)」
『姉と妹、背反し相克する二つの存在の愛を同時に受ける禁忌の存在、無制限に狂鳴する其の力、危険度はS級…

…ふふふ、面白くなって来たわ』
「九曜っ、お前こそは地球を救う英雄だー!!」「戦えーーーっ!負けるなーーーーーっっ!!」
「その心は闇を払う銀の剣ー♪」「隆浩ーーーっ、一発ギャフンと!大逆転して来ーいっ!!」
「戦えっつってんだろーがっ、必殺っ、ソニックブーンッ!!!」
「(´・ω・`)ティウンティウン」

………orz。

紫藤院富貴は自分から風になった。
隆浩が無意識の内にとっていたのは「orz」の姿であった。
涙は流さなかったが、無言の男の詩があった。
奇妙な友情があった――。


【お話はまだまだちょっとだけ続くんじゃよ】


−−−−−

517 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 17:32:32 ID:sAZ6Fz510

「ぬぁぁぁぁぁんっ、桐莉のチョコレートがぁーーーっ!!!」
「うっ、うっ、こんな悲劇っ、あんまりだよっ……」
「戦争とは、金ばかりかかって虚しいものだなぁ……」

戦いが終わってみれば、結果は燦々たるものだった。
学徒達の慟哭は途絶える事が無く。
多くの血が流された。
そして、多くのチョコレートが失われた。

勝者なんて、誰も居なかったのかも知れない。

死者、行方不明者、重軽傷者、多数。
倒壊した家屋、無数。
後に、伊原紀陽台大災害と呼ばれるこの事件は、人々の心に深い痕を残した。

――思いっきり人災だけどな!(まさに外道!)

「こんな事ならっ、朝一番で手渡ししておくべきだったのスーっ!!」
「ひんっ、ひんっ、たかくんにチョコレートを渡せなかったら、愛の女神様に見放されちゃうよー」
「(……あー、ななねぇ。実は此処にチョコレートが一つ有る訳ですが)」
「mjd!?」
「(……ななねぇが作った後で、残った材料に色々と混ぜてボクも作ってたんだよ)」

【由紀 は 七華 に 手作りチョコレート を 手渡した】

「(はい、ななねぇ)」
「(ぇ、ぇ……?)」
「(チャンスだよ。隆浩に渡してやりなよ)」
「(でも、これ由紀ちゃんが……)」

518 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 17:34:48 ID:sAZ6Fz510

「(只の義理チョコだよ)」
「(ぅー、でも……)」
「もうっ、いいからっ。ほらっ、さっさと渡しなよっ!」

どんっ☆

「ひゃうっ!」
「おわぁっ!?」

由紀に背中を後押しされた七華が俺の胸の中に飛び込んで来る。
反射的に抱き留めると、顔を真っ赤にして目をギュッと閉じて、しどろもどろになりながら

「たたたたかくんっ、これっ、うけとってくりゃひゃっ!!(///△///)」
「うわっ、其処で台詞噛むかぁっ」
「……だが、其れが萌える!!!( ̄ー ̄)b」

テレッテッテー♪

【 七華 は 隆浩 に (由紀の)手作りチョコレート を 手渡した 】

「七華のチョコレートキタ━━━━(。A。)━(゚∀゚)━(。A。)━(゚∀゚)━(。A。)━━━━!!!!」

【 九曜隆浩 獲得チョコレート数 2個目 】

「よし!早速開けて食うぜ!」
「待ちなっ、兄ちゃんっ!」
「……何だよ、桐莉」

519 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 17:40:16 ID:sAZ6Fz510

「こいつは臭せぇっ!練乳の臭いがプンプンするぜっ!兄ちゃんっ、悪い事は言わねぇっ!そいつをゴミ箱に投げ捨てちまいなぁーーーっ!!!」
「……チョコレートをくれない妹は黙っていてくれないか」
「Σ(T□T)」
「そうだよ、桐莉ちゃん。敗者は黙ってクールに去るべきだよ」
「ぬぁぁぁぁんっ、兄ちゃんのばかぁーーっ!来たれ(アデアット)、アーティファクト『魔法の箒(ニイチャンダイスキ)』!!!」
「戦る気だねっ!来たれ(アデアット)、アーティファクト『匕首・乳牛(ホウトウ・チチウシ)』!!!」

『『『『『『『『『『『『『『『『『『『『まだ戦争を続けたいのかッ!あんた達はァッ!!!』』』』』』』』』』』』』』』』』』』』

「桐莉のターン!ヤマモトさんを生贄に捧げて、魔法カード『バーサーカーソウル』を発動!!」
「こっ、こけぇぇぇーーー!?!(涙)」
「荒ぶるたかくんのお仕置き 滅多切りの舞 (イルスカ シチカプ コイキ ウコトゥイパ リムセ)!!!」
「ドロー!シスターカード!!ドロー!シスターカード!!ドロー!シスターカード!!ドロー!シスターカード!!ドロー

!シスターカード!!ドロー!シスターカード!!ドロー!シスターカード!!ドロー!シスターカードォォォ!!!!」
「ふははっははっ、紫藤院は滅びぬよ!何度でも蘇るさ!!」
「「戦争ホァっ!人類絶滅ホァッ!サードインパクトホァァーーーーーーッッッ!!!!」」
「此処、何処なんですか!何でボク、カオスに巻き込まれてるんですか!」
「なんて酷いカオスなんだ。もうだめだ……」

520 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 17:45:03 ID:sAZ6Fz510

 どんなに酷いカオスでも
 チョコレート食べて
 うんこしたらなおるよ!!
                 ハ_ハ  
               ('(゚∀゚∩ 
                ヽ  〈 
                 ヽヽ_)
「mjd?」
「たかくぅぅーーーんっ、早く食べてーーーーー!!!」
「食べちゃいかーんのス!!!」

きゅごっ、ごごごごごおーーーんっ!!!

「……(汗)」

【 隆浩 は 七華のチョコレート の 包みを 開いた 】
【 なんと!中にはハート型チョコレートが入っていた  】
【 隆浩 は ハート型チョコレート を 握り締めた   】
【 胸の中に 嬉しさが 込み上げて来る……      】

「たかくーんっ、早くぅぅーーーっっ!!私が桐莉ちゃんを防いでいる間に、食べちゃうんだよぉーーーっっ!!!」
「させーんのス!チョコレートは破壊破壊破壊だぁぁぁーーーっっっ!!!」
「九曜妹っ!不本意ながら、この紫藤院富貴も手を貸そう!!」
「由紀ちゃんっ、由紀ちゃぁーんっ!!何やってるんだよっ、早く私に加勢するんだよーーーっっ!!」
「フォルティス・ラティウス・キリリス・キリリオス・全体武装解除!!!」
「きゃぁぁぁっ、私のスカートがぁっ!?やったねっ、桐莉ちゃんっ!マジ・カル・ドミ・カル・七華武装解除!!!」
「ぬぁぁぁんっ、桐莉の制服がーーーっっっ!!!」

521 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 17:46:16 ID:sAZ6Fz510

パシャッ    パシャッ
   パシャッ
      ∧_∧ パシャッ
パシャッ (   )】Σ
.     /  /┘   パシャッ
    ノ ̄ゝ

『写真部っ、吶喊しますっ!!!』『報道部っ、カメラ回せっ!!!』『うぉーーーっ、焼き増しお願いしまーーーすっっっ!!!』
『くっ、いかんっ!七華親衛隊出撃っ!!』『良いか!我々はインペリアルクロスと言う陣形で戦う!
防御力の高いピザが後衛、両脇をピザとピザが固める!』『邪魔をするなっ、我々は報道の自由を守り抜くっ!!』
『桐莉ちゃんファンクラブ、行きまーーーす!!!』『伊原紀陽台高等学校航空部、援護射撃を開始します!』
『煙幕薄いよ!何やってんの!』『意外ッ!其れは紐パンっ!!』
『ぇー、おにぎりいかがっスかー。唐揚げにフランクフルトー、各種飲み物もありますよー』
『九曜妹に700ペリカ!!』『大島会長に1200ペリカ!!』

「……隆浩、食べないの?」
「あ、いや、うん。食べる」

【 隆浩 は ハート型チョコレート を 口に含んだ 】

522 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 17:48:30 ID:sAZ6Fz510


                    _|\ _
                  /!l||l! u `ー、___
                 / u  `ー'ノ( u 。/
               / ゚、(●) u `ー'u i
              ( ゚ 。u r(、_, )(●) |   「!?」
           ,、,r-'⌒ 、u ノr-、 (. 。 `゚ (
         ,-'⌒`ー-'´ヾ,.ーr-、`。´u o ,ノ
         ヽ、_,,,、-、/ミ,ヽ  `''ー- イ-、
             ^〜、 ̄r'´ ̄`''jヽ、  〃ヾ
               /  ヽ´{ミ,_   ̄`'''-ヽ
               /  / `'='´l  ̄i'-、_,,ン
             /  /   !。 l  l
   _ _ _ ____ヽ、__l ___ .!。 l__l__,-=-,___
           ,-=-, ∠ヾゞゝヽ ,-≡-,l  l-=二=-,
          └==┘   ̄ ̄ ̄ ヽ==ノヽ=ノ\__/

「…………」

523 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 17:57:01 ID:sAZ6Fz510

     ∧_∧
    (ill´Д`)   「(納豆!?チョコレートに納豆!?)」
    ノ つ!;:i;l 。゚・
   と__)i:;l|;:;::;:::⊃
    ⊂;::;.,.';;;;'::.:.;::.⊃

         ∧_∧ 
        (´∀` )   「(こんなもん……ッ)」
       / _/ )
       ̄| ̄|( (_,J

          ∧_∧ 
  \   (\(´∀(\)  「食えるかァァァーーーーー!!!!!」
  /\  .\     |
    /\   |  |  |
         (_(___)

 ※隆浩の心象風景※


「駄目だぞ、隆浩。ちゃんと残さずに食え」
「もう…食ったさ…ハラァ…いっぱいだ」
「美味かった?」
「ああ…美味過ぎて天国が見えたよ…d(T-T)」

「……………へへっ、そっかぁ。ななねぇ、美味しかったって♪」

「サンキューな、七華……(がくっ)」
「ぬぁぁぁぁーーーんっ、吐けーっ、吐くんだっ、兄ちゃぁぁぁんっ!!!」

524 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 18:02:25 ID:sAZ6Fz510

−−−−−







〜おまけ、のようなもの〜


               -― ̄ ̄ ` ―--  _        z Z
          , ´  ......... . .   ,   ~  ̄" ー _
        _/...........::::::::::::::::: : : :/ ,r:::::::::::.:::::::::.:: :::.........` 、
       , ´ : ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ /:::::::::::::: : ,ヘ ::::::::::::::::::::::: : ヽ
    ,/:::;;;;;;;| : ::::::::::::::::::::::::::::::/ /::::::::::::::::::: ::::::::::::::::::::: : : :,/
   と,-‐ ´ ̄: :::::::::::::::::::::::::::::::/ /:::::::::::r(:::::::::`'::::::::::::::::::::::く
  (´__  : : :;;:::::::::::::::::::::::::::/ /:::::::::::`(::::::::: ,ヘ:::::::::::::::::::::: ヽ
       ̄ ̄`ヾ_::::::::::::::::::::::し ::::::::::::::::::::::: : ::::::::::::::::::::::::: : : :_>
          ,_  \:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: `' __:::::::::-‐ ´
        (__  ̄~" __ , --‐一~ ̄ ̄ ̄


―――こん、こん。

「お父さん、入るよ……」

525 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 18:03:20 ID:sAZ6Fz510

お父さんはボクとななねぇが出掛けた時と同じ姿勢で倒れたまま眠っている。

「ぅぅーん……七華ぁ……ぐすん」
「……はぁっ。もうっ、しょーがないなぁ、お父さんは……」

風邪を曳かないように、傍にあった毛布を掛けておこう。
明日になったら、きっと元気になってるよね。

「……おやすみなさい、お父さん……」

ボクの手作りのチョコレート、枕もとに置いておくね。

―――かたんっ。

「……んがっ」

……あはは、ごめん。起こしちゃった?
大島由紀はクールに去るぜっ。

「……む?むぉぉっ、これはっ!!」
「―あ、もう見付かっちゃった」

小さな袋に入れて、綺麗にラッピングしたチョコレート。
ボクの自信作。
隆浩も美味しいって喜んでくれたから、きっと凄く美味しい。

526 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 18:06:21 ID:sAZ6Fz510

「そうか、七華め。あんな事言ってたけど、ちゃんと私の分も準備しててくれたのかっ」
「お父さん、食べてみてよ」
「どれ、早速開けてみるとするか」
「……………」
「……………」
「……開けないの?」
「何だか開けるのが勿体無いな」
「もーっ。開けて食べなきゃ意味が無いじゃないっ」
「よしっ、リボンを解くぞっ!」
「お父さん、いちいち大げさだよっ」
「おおっ、これはっ!!!」
「上手に出来てるでしょ?殆どボクが一人で作ったんだよ。もう一人でお料理出来るんだからっ」
「凄いな。感動した」
「お褒めに預かり光栄です」
「お世辞じゃないぞ。本当に驚いた」
「……へへっ」
「後でお礼を言っておかないとな。『七華』に――」

――ボクの姿は、お父さんには見えない。

ななねぇと、隆浩と、桐莉には見えるけれど。
他の誰も、ボクの事には気付いてくれない。

527 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 18:09:59 ID:sAZ6Fz510

「綺麗だな。まるで宝石みたいだ」
「ケーキに使うアラザンやドライフルーツを乗せたんだ」
「いただきます」
「……お父さん、美味しい?」
「………個性的な味だな………」
「それは鮭のほぐし身を入れた奴だね」
「……これは……」
「金山寺味噌を入れてみました」
「……………私は矢張り七華に嫌われているのだろうか」
「そんな事無いよ。ななねぇ、お父さんの事、大好きだよ。ボクも……」
「………金山寺味噌は無いだろ………」
「美味しくない?」
「いや!七華の作ってくれた物なら何でも食べられるぞ、私は!」
「……ねぇ、次のも食べてみてよ」
「うっ、この臭いは、まさか」
「くさやの干物を入れてみたんだ〜」
「これは……パスだ」
「ええーっ、何で!?」
「次は……マーマレードか、良かった」
「うーっ、いちいち臭いで識別しないでよー」
「……美味い」
「でしょ!」
「矢張り七華には錬金の才能があるようだな」
「………」
「次は――………」

528 :桐莉兄 :2007/03/16(金) 18:12:42 ID:sAZ6Fz510

お父さんの笑顔。
良かった、元気出してくれて。

ボクは、もう、ななねぇの部屋に戻るね。

「おやすみなさい、お父さん」
「――由紀、居るのか?」

「………ぇ」

半分、齧り掛けのチョコレート。
ボクの一番の自信作。
大好きな、納豆を入れたチョコレート。

「……そんな筈、無い、か……」
「ううん、居るよっ。ボク、此処に居るよっ、お父さんっ」
「……由紀……」
「ボク、此処に、居るもんっ……」
「………」

529 :桐莉兄@キリ :2007/03/16(金) 18:15:44 ID:sAZ6Fz510






――ボクは、此処に居る。

七年前、行方不明になったボク。
トラックに撥ねられて病院に運び込まれたけれど、
ボクの身体は何処かに消えてしまった。

どうして、誰にも見えなくなってしまったのか。
何故、ななねぇと隆浩と桐莉にだけ見えるのか。
ボクは何も憶えていないけれど。

何処かで、ボクの身体は生きている、そんな気がする。
ボクは必ず、事件の謎を解き明かす。
自分の身体を取り戻して、皆の所へ帰るんだ。

だから、待ってて、……お父さん。

530 :桐莉兄@ちらしーちらしーたっぷりちらしー :2007/03/16(金) 18:35:42 ID:sAZ6Fz510

……今回の投下、終了でつ。
一ヶ月近く遅れてしまったけど、バレンタインのお話と言う事で。
最後まで読んでくれた方、ありがとやんした。

実は、持病の喘息が悪化して、リアルマジ窒息死し掛けてました。
元々の扁桃腺肥大と相俟って、殆ど完全に気道が詰まってしまいまして。
点滴で無理矢理広げたりして、何とか命は取り留めました。
特効薬とか無くて、吸入薬で地道に軽減予防するしか無いのがキツイです。
お仕事の方は一ヶ月もお休み出来ないんで、やめちゃいました。
現在、ぷーたろです。両親の目線が胸に痛いです。
鬱病の症状も復活しちゃいました。

……死にたい。(←ウォーターT風に)

531 :桐莉兄@ちらしーちらしーたっぷりちらしー :2007/03/16(金) 18:37:47 ID:sAZ6Fz510

んと、今回のお話は結構長かったです。
書いてる本人も想定外でした。
桐莉兄はお話を書く時、落として来た曲を聴きながら書いてます。
最近だと、VIPRPGで使われてたバトルの曲とか聴きながら。
何処から拾って来たのか整理しないのでわからなくなるのが珠に傷です。知識然り、素材然り。引用元とか提示出来ないじゃん、ねぇ。
……で、相変わらず貧乏なのでスキャナ購入したり、お絵かきソフトの勉強は出来ない訳ですが、フリーのノベル作成ツール落として来て、
文章と曲と同期してうp出来ないものかなーと、Yuuki! novelって奴を落としてみたのですよ。
……MIDI使えない。OGGに変換とか、説明読んでも全然解んない。orz

……死にたい。(桐莉兄は玉潰しキャラになる前のむーちゃんが好きです)

諦めて普通に投下です。
どのみち、ノベルにしたらAAネタ使えないし。
ちゅるやさん可愛いです。スモークチーズも大好きです。貧乏で買えないけど。

……死にたい。(スパークVやぬくりあさんも好きです。ハナちゃんやロリ五世も好きです。ょぅι゙ょ万歳)

532 :桐莉兄@ちらしーちらしーたっぷりちらしー :2007/03/16(金) 18:38:40 ID:sAZ6Fz510

今回は桐莉に新しい武器を装備させたり、霧佳に虚有結界実装したり、色々とはっちゃけてみました。
でもバトルって続くとマンネリだよね。どんよりマリネ。

紫藤院富貴君、風紀指導員から。
色々と仕込んだネタ、全部解った人居るかな。……かな。(レナのキャラソンかぁいい。おもちかえりしたいけど貧乏だし。)

因みに、桐莉兄は兄なのに七華萌えだったりします。
七華って、【いもうとあね(参 ミーナ・タンジェリン)】属性だよねぇ。
……さりげに由紀を優遇してたりもします。
桐莉が輝くのって、ギャグキャラで悲惨な時だと思うし。ごめんね。

本来はおまけの話、一瞬だけ由紀と紀雄逢わせてあげる予定だったんだけどねぇ。AIRのなぎーとちるちるの最後の会話みたいな感じで。
でも、隆浩にチョコ渡せて微妙に嬉しそうな感じだったんで、バランス取る為にいぢめちゃったよ。ごめんねぇ。最後まで会話ずらしてたねぇ。

……反省はしていない。死にたい。(最早死ぬ気が無い)



………―――スプーだっ!?

533 :名無しさん@初回限定 :2007/03/17(土) 00:43:13 ID:4GqRHpazO

乙&イ`

534 :名無しさん@初回限定 :2007/03/17(土) 06:43:49 ID:r76mliU40

いやぁ、読んだ読んだ
よくここまで長いの書いてテンション続くなぁ
このモチベーションが才能の差なのかね?

とりあえず、乙にょろ!

535 :名無しさん@初回限定 :2007/03/17(土) 18:36:43 ID:yjBpbR5c0

乙、そして適度にイキロ

536 :名無しさん@初回限定 :2007/03/17(土) 18:57:51 ID:DrLciBW90

さすがだ乙

こういうステッキーにイカレた才能を
なぜエロ漫画業界が原作者としてスカウトしないんだろうと
いつもいつも不思議でならない

ただ兄本人好みの月野定規では想像しにくいなこのバトルは

537 :桐莉兄@ちらしーちらしーたっぷりちらしー :2007/03/18(日) 03:26:09 ID:LU9lOIWq0


バレンタインの幾つかの設定のメモ。
自分用に纏めてたやつ。
興味あったらどぞ。大した事書いてないけど。


ttp://ccfa.info/cgi-bin/up/upload.html

1026.zip  設定メモ

pass [YUKIYUKI]

538 :名無しさん@初回限定 :2007/03/18(日) 03:51:45 ID:aHsM2jWi0

>>537
先生!パス入れなくても落とせたであります!
もしかして削除パスと間違えたんじゃないっすか!?

539 :名無しさん@初回限定 :2007/03/18(日) 03:52:38 ID:aHsM2jWi0

っと、解凍パスだった…
うん、早とちりなんだ。済まない。

540 :桐莉兄@ちらしーちらしーたっぷりちらしー :2007/03/18(日) 10:29:01 ID:LU9lOIWq0

うん、すまない。
邪気眼使いの設定厨なんだ。
無意味に設定を考えるのが楽しくて仕方が無い。

本当は元ネタの一覧表も作ってたんだが、本文の大半が元ネタありの為、
下手したら解説の方が本文よりも長くなりそうでエターなった。
実は、一度も見た事が無いがネタにした物も少なくない。反省はしていない。

541 :名無しさん@初回限定 :2007/03/18(日) 10:33:24 ID:aHsM2jWi0

だがそれがいい
面白ければ何でもいい
そういうものだろ世の中って

542 :名無しさん@初回限定 :2007/03/21(水) 13:39:26 ID:/P6ZTH2oO

みつを

543 :名無しさん@初回限定 :2007/03/22(木) 12:59:38 ID:SkH9u2x60

妹の股間から溢れ出すみつを

544 :名無しさん@初回限定 :2007/03/23(金) 18:11:19 ID:KhYqo0gG0

>>543
産まれたてw

545 :名無しさん@初回限定 :2007/03/26(月) 14:37:29 ID:kaE04Vje0

ねこあれるぎー ttp://nekoare.sakura.ne.jp/

ねこぶろ最新記事 ★「うちの妹をもらってください」

そこはかとない兄貴の愛を感じた。

546 :名無しさん@初回限定 :2007/03/27(火) 11:45:40 ID:Zm4+BmEo0

何今頃いってんの?

547 :名無しさん@初回限定 :2007/03/30(金) 20:05:13 ID:LQ4BlSWV0

朝起きたら、妹がVIPにスレを立てていた

548 :名無しさん@初回限定 :2007/04/06(金) 19:28:47 ID:mPPtmY1g0

朝起きたら、この春から晴れて後輩となった妹に「一緒に初登校」を強要された。

549 :名無しさん@初回限定 :2007/04/10(火) 23:32:19 ID:v7+UgHPSO

朝起きたら妹がキモウトに進化していた

550 :名無しさん@初回限定 :2007/04/13(金) 17:19:24 ID:CEWr8SCp0

朝起きたら妹が空っぽの鍋を掻き混ぜていた

551 :名無しさん@初回限定 :2007/04/17(火) 12:30:50 ID:hDb324ipO

保守

552 :名無しさん@初回限定 :2007/04/17(火) 15:05:42 ID:Yl+lQUpw0

朝起きたら妹に,「リカりんどこ?」って聞かれた。

553 :名無しさん@初回限定 :2007/04/17(火) 21:44:31 ID:Ou/W5aDn0

ここって妹スレだよな?

554 :名無しさん@初回限定 :2007/04/19(木) 12:14:06 ID:RHE6/xn/O

朝起きたら妹が俺のエロ本を読んでいた

555 :名無しさん@初回限定 :2007/04/19(木) 13:40:57 ID:UUh1/aqK0

フラグスレに逝きなさい

556 :名無しさん@初回限定 :2007/04/20(金) 21:08:08 ID:552bvfa+0

朝起きたら妹が
「こいつが空から降ってこなければ、誰も義妹だと信じはしなかっただろう!」
などと言っていた
ムスカネタかよ…すげぇマイナーだし…。

557 :名無しさん@初回限定 :2007/04/21(土) 23:03:54 ID:v+BI5cKO0

朝起きたら妹が義妹になっていた

558 :名無しさん@初回限定 :2007/04/22(日) 04:21:07 ID:jIrIp9l60

疑妹……とか。

559 :名無しさん@初回限定 :2007/04/22(日) 15:50:16 ID:rE3J4/wU0

朝起きたら妹がお嫁さんになっていた。

560 :名無しさん@初回限定 :2007/04/28(土) 16:48:17 ID:bFqtbwaR0

朝起きたら妹が饒舌になっていた。

561 :名無しさん@初回限定 :2007/04/28(土) 21:27:21 ID:3J4bVF+m0

朝起きたら妹が、おいのち、ちょうだい!ぐさー!と言いながら襲い掛かってきた。

562 :名無しさん@初回限定 :2007/04/28(土) 22:14:10 ID:QY19LTeKO

朝起きたら、妹が、>>561を時空に連れて帰ってた

563 :名無しさん@初回限定 :2007/05/01(火) 09:59:18 ID:8kxGg4D30

朝起きたら妹が、 先輩、ご飯の用意が出来てますよ と言って笑った。

564 :名無しさん@初回限定 :2007/05/06(日) 22:57:54 ID:vq6Yfk8p0

朝起きたら妹が、俺のご飯をかたずけていた、寂しい。

565 :名無しさん@初回限定 :2007/05/07(月) 17:50:25 ID:pcaOSAfZ0

朝起きたら妹が、俺のご飯を貪り喰っていた。

566 :名無しさん@初回限定 :2007/05/08(火) 19:31:55 ID:TtKUhLAw0

朝起きたら妹が、夕食の用意をしていた。

567 :名無しさん@初回限定 :2007/05/09(水) 19:34:07 ID:nYyIeH5e0

朝起きたら妹が、俺の夜のおかずをかたずけていた、悲しい。

568 :名無しさん@初回限定 :2007/05/10(木) 09:45:45 ID:EN4MV8sQ0

朝起きたら妹が、俺の夜のおかずをおかずにちょwwwwwおなwwwwwwwwwwwww

569 :名無しさん@初回限定 :2007/05/16(水) 17:56:20 ID:f+YBYf6eO

朝起きたら妹に、頭部を切断されてた。

570 :名無しさん@初回限定 :2007/05/16(水) 19:22:56 ID:RH1kK9qr0

>>569
「お兄ちゃん、これでこのミサイルは爆発しないよね」

朝起きたら妹に、自分のロケット基地を荒らされてた。

571 :名無しさん@初回限定 :2007/05/18(金) 01:35:04 ID:6EEcCzKV0

朝起きたら妹に、履いてたパンツまで全部洗われていた

俺のロケット基地をしっかり見られたようだ _| ̄|○

572 :名無しさん@初回限定 :2007/05/21(月) 21:45:34 ID:QFVc2f250

随分寂れたな
突発屋氏はどこに行ったのだろう

573 :名無しさん@初回限定 :2007/05/21(月) 21:48:32 ID:4WF4hQIu0

数年もよく頑張ったと評価したいね
最盛期は凄かったなw

574 :名無しさん@初回限定 :2007/05/21(月) 22:09:29 ID:5ufifaaL0

じゃあ、もうこのまま落とすか?

575 :名無しさん@初回限定 :2007/05/21(月) 22:12:13 ID:4WF4hQIu0

それも忍びないな…
霧莉兄氏とかの精神的支柱になってね?ココ

576 :桐莉兄 :2007/05/22(火) 03:08:12 ID:7GAN8gYE0

ぬー、ごめん、リハビリ中。
ちとスランプ気味で書き掛けで納得行かずに中途止まりが幾つか。
容量、落ちそう?
二、三日、まだ掛かりそう。

577 :桐莉兄 :2007/05/22(火) 04:23:51 ID:7GAN8gYE0

朝起きたら妹が、俺の枕元に絵本を抱えてスタンバイしていた。

「ぬふっ。良い子の昔話、はじまりはじまりなのス〜」
「………」

無言で起き上がって、制服に着替えようとする俺。
そうはさせまいと着替えを妨害する桐莉。

「ええぃ!放せぇーぃ!」
「殿ぉーっ、殿中でございますぞーっ!」
「殿中だか電柱だか知らんが、俺は学校に行かねばならんのだ!」
「いいじゃないスか、いいじゃないスか、どうせまたループしてもう一年行く破目になるのスよ」
「嫌だぁぁぁ!大学生に俺はなるぅぅーーーっ!!」

三週目ですよ、三週目。何処のひぐらしですか!
俺は普通に大学生になって、普通に大人になって、普通に就職したいんだよっ。

「だいたいっ、新学期になってからまだ一度も学校に行って無いんだぞっ」
「だったら今日も休んで明日から行けばいいのス」
「出席日数が足りなくて留年になったらどうしてくれるんだよっ。無限ループの世界にも留年の概念は存在するんだぞっ」
「いいじゃないスか、いいじゃないスか、同級生になったら二十四時間何時でも一緒に居られるのス」
「それが目的かーーーー!!!」
「うぃス!それが目的だーーーー!!!」

昨日もデート。一昨日もデート。
毎日桐莉と一緒に居て、遊園地に出かけたり、自宅でのんびりとだべったりする日々。
ああ、楽しいよ。充実してるさ。
でも……桐莉と母さん以外の知り合いと会話が一切無い生活ってどうなのよ!?

578 :桐莉兄 :2007/05/22(火) 04:24:54 ID:7GAN8gYE0

「せめてっ、せめて七華と会話させろーーーー!!!」
「七華姉ちゃんなんて人は居ない!!」
「由紀ーっ!桐莉に軟禁されてるんだっ!助けてくれーーー!!!」

逃げようとして桐莉にズボンの裾を掴まれ、転んだ拍子に盛大に壁紙を破ってしまった其の裏側には血文字で書かれたお札がびっしりとっ。

「悪霊退散!悪霊退散!怨霊、ものの怪、困った時は、ドーマン! セーマン! ドーマン!セーマン!直ぐに呼びましょ陰陽師、なのス!」
「いやぁぁぁぁぁぁぁ、助けて、陰陽師ーーーーーー!!!(泣)」

道理で最近、七華も由紀も乱入して来ないと思ってた。
この部屋、何か強力な結界が張られてるよ!

結局、桐莉にベッドに押し倒されて、ロープでぐるぐる巻きにされてしまう。

「兄ちゃんはどのお話が聞きたいスか?」
「絵本はいいから、縄を解いて下さい」
「いい加減に諦めるっ。いい具合に遅刻して諦めが付いたら解放してやるのス」
「……この歳で妹に緊縛調教されちゃうなんて、もうお婿に行けないっ」
「桐莉が責任持って貰ってやるから、さっさと選ぶっ」

さっさと選べも何も、全部知ってる話だし。

「それじゃあ、桃太郎で」
「ぬふっ。むかぁしむかしのお話だぁっ……」

ああ、桃太郎。
トラウマだなぁ。桐莉達にお兄ぃ退治をされたなぁ。

579 :桐莉兄 :2007/05/22(火) 04:25:54 ID:7GAN8gYE0

「……あるところに、お爺さんとお婆さんが住んでいたのス。
お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行ったのス。
すると、川上から大きな桃がどんぶらこっこーどんぶらこっこと流れて来たのだス。
お婆さんは桃を拾って持って帰ると、お爺さんに見せたのス。
『ウホッ、いい桃』
お爺さんは喜んで桃を食べたのス。性的な意味で」

「………………」

大きな桃を尻に見立てて腰を振る爺さん。
どんなシュールな光景だ。

「やがて、桃は臨月を迎えたのだス。
『うぅっ、産まれるゥ〜っ!ひーっ、ひーっ、ふーっ、ひーっ、ひーっ、ふーっ!!』
『頑張れ、桃よっ、頑張るんじゃっ!』
そして生まれたのが岡山名産の鯖寿司なのス」

「………………」

鯖寿司が生まれちゃったよ。

「今年で創業三十周年らしいスよ」
「お婆さんは何処に消えたんだよ」
「星になって空から見守っているのだス……」

絵本の挿絵では婆汁にされて、お爺さんと桃に食われてるように見えるんだが。

580 :桐莉兄 :2007/05/22(火) 04:48:51 ID:7GAN8gYE0

「こうして試行錯誤を経て鯖寿司を作り出したお爺さんと桃は、都に店を構えたのス。お公家さんにも評判で、店は大層繁盛したそうだス。
『お爺さん、お爺さん、鯖寿司の生産が間に合いませんよ』
『駄目じゃぁ、桃よぉ、駄目なんじゃぁ、流石にもう勃たねぇー』
『ひっ、ひっ、ふーっ、ひっ、ひっ、ふーっ、産まれるぅぅぅーーー』」

「原材料は爺さんの精子かよ!?」

「お公家さんにも評判で、店は大層繁盛したそうだス。
『白子ー白子ーたーっぷり白子ー』『いやはや、風雅な味ですなー』
めでたしめでたし、どんとはらい☆」

「めでたしめでたしって、まだ何ページか続きがあるじゃないか」
「うぃス。続きはあるのスけど……」
「けど?」
「あんましめでてくねぇのス」
「気になるじゃないか。ちゃんと最後まで聞かせろよ」

「……やがて、お爺さんの鯖寿司が評判になって、時の帝がお店にやって来たのス」

「ちょwww絵本の挿絵の、明治天皇www」

581 :桐莉兄 :2007/05/22(火) 04:50:22 ID:7GAN8gYE0

「お髭が似てるだけの別人スよ。それで、帝が鯖寿司を所望したので、お爺さんは股によりを掛けて鯖寿司を作る事にしたのス。
寿司を握っている間、絶対に調理場の戸を開けてはいけないと言い残して……。
帝は美味しい鯖寿司が食べられるとwktkしながら待っていたのスけど、空腹に耐えかねて、せめて匂いだけでもと調理場の戸口に近付いたのス。
すると、……中から何やら艶かしい女の喘ぎ声が聞こえて来たのス。
『アッ―…ふあっ、らめぇっ……そっちは別の穴ぁぁ………』
『ほれイけ、やれイけ、早ぅひり出せ』
『あひぃんっ、産まれますぅっ、産んでしまいますぅっ、天下御免の鯖寿司ィィィーーー!!』
『(ええい、あやつめ!朕を待たせて妊婦と乳繰り合っておるのかっ!)』
……帝が抜き身の刀を振り翳して調理場に踏み込むと、下半身丸出しのお爺さんが、腐り掛けた巨大な桃に竿を挿して無心に腰を振っていたのだス……」

「お爺さんの人生オワタ\(^o^)/」

「『ザー麺一丁上がりィ!』
『どう見ても鯖寿司です、本当にいただきむぁっしゅ!』
帝が食べた初めての鯖寿司。それはお爺さんオリジナルで、帝は四十歳だったのス。その色は白くてクリーミーで、どう見ても精子だったのだス……」

「桐莉、桐莉、右翼の人が怖いから其の辺で」

「悲劇はまだまだこれからなのス。
帝が食べた鯖寿司は余りにも美味過ぎたのス。帝は言ったのス。
『美味い。うむ、これは美味い。お代わりじゃ』
お爺さんは桃に向かって腰を振り続けたのス。けれども帝の食欲は底無しだったのだス。やがて精も枯れ果て、お爺さんの腰が動かなくなった時……。

582 :桐莉兄 :2007/05/22(火) 05:01:17 ID:7GAN8gYE0

『お爺さん、お爺さん、鯖寿司の生産が間に合いませんよ』
『駄目じゃぁ、桃よぉ、駄目なんじゃぁ、流石にもう勃たねぇー』
『まだじゃ、まだ食い足りぬ』
『お許しくだされ、帝様ぁぁぁーーー』
『この中にはまだ鯖寿司が詰まっておる筈じゃぁぁぁぁーーー』
ずらり……刀を抜くと、桃目掛けて振り下ろしたのだス。
ぶしゃぁっ。
『ぎゃぁぁああぁぁああぁあああああああああ………』
桃の中から出て来たのは、鯖寿司ではなく血塗れの臓物だったのだス……。
『ぁぁ、ぁぁぁぁ、何と言う、何と言う事を……』
『お爺さん……泣かないで下さい、私は、ただの桃ですから……』
『うっく、うぐぅぅっ、うぁあぁあぁぁぁぁぁぁぁぁっ』
お爺さんは泣きながら、割れた桃から零れ落ちた臓物を必死で戻そうとして、それがもう元には戻らない事を悟ると……」

「……………」

583 :桐莉兄 :2007/05/22(火) 05:29:32 ID:7GAN8gYE0

「零れ落ちて来る臓物を鍋で煮込んで新しい看板メニューにしたのだス。
これが福岡名物もつ鍋の始まりだったのス。」

「……………」

「戦後のバブル期に関東に進出して大人気になったそうスよ」

「………桐莉、お前、色々と台無し」

「ぬふー。さてさて兄ちゃん、そろそろ昼過ぎなのス。今から学校行くスか?」
「……何かね、もう、色々とどうでもいい気分になって来たよ、俺は……」
「うしっ、だったら今日もお休みして、桐莉と新しく出来た甘味屋に出掛けるのス☆」

ああ、またしても桐莉にしてやられたっ。
こいつの趣味の一つは絵本の物語を奇妙かつ猟奇的に改竄して俺に聞かせる事だ。
それがまた、妙に先が気になって仕方が無いように話を作るものだから、ついつい耳を傾けてしまう訳で、ぁぁぁぁ、俺、マジで留年するかも。

「兄ちゃん、明日は人魚姫にするのス」
「あーもーチクショー!金太郎でもシンデレラでも持って来やがれーーー!!(泣)」


……
………

584 :桐莉兄 :2007/05/22(火) 05:30:28 ID:7GAN8gYE0

―――こふ、こふ。

止まらない咳。

ふらふらする体。

「………ったく、何で俺が桐莉の面倒なんて……」

遠い記憶。
体調を崩して臥せる度に。
投げ掛けられる、疎ましげな兄の目が痛かった。

「にぃちゃ……」
「……さっさと選べよ。どれだって同じだろ」
「………これ、にするぅ」

何度も、繰り返し、聞かされた物語は、脳裏に焼き付いて、本を開かなくても、
一字一句、挿絵までも鮮明に思い出せる。
その絵本は、小さい頃に、兄と一緒に読んでいて、
小学校三年生だった、あの頃の私には、幼過ぎる、短過ぎる。

本当は。

「……何度目だよ。何時まで経っても餓鬼臭ぇー……」

もっと難しい文字も読める。もっと長い物語も読める。

けれども。

私は、 みじかくて つたなくて すぐにおわってしまう やさしいおはなしが すき。

585 :桐莉兄 :2007/05/22(火) 05:38:27 ID:7GAN8gYE0

「それでだ、ヘンタイの王子は眠っている白雪姫にヨクジョーして、キスしようと身体をこう乗り出して――」

繰り返し、何度も読んだ本。私も。兄ちゃんも。全部憶えていて。
兄ちゃんは、時折、端折ったり、変なアドリブを加えたりして。

物語が終わる頃、私は目を瞑って眠ったふりをする。
兄ちゃんが、お外に遊びに行けるように。
七華姉ちゃんと、一緒に、遠くに遊びに行けるように。

 『もっと、お話が長かったら』
  『もっと、お話が長かったら』

 『もっと、いっしょに、いられるのに』
  『はっぴーえんどは とおくなるから』

 『ずっと、いっしょに、いられるのに』
  『わたしは にいちゃんを そくばくしてはいけない』

 『もうすぐ わたしは いなくなるのに』
  『きっと わたしは いなくなるから』


586 :桐莉兄@キリ :2007/05/22(火) 06:02:39 ID:7GAN8gYE0

――そっと、唇に触れる、優しい感触。

私の王子様は、へんたいさんです。
血の繋がった妹なのに、キスなんかしちゃいます。

眠り姫は目を覚ましませんでした。


大好きな王子様なのに。

もう少しだけ。

この、短くて、拙くて、優しい物語が続くようにと、願ってしまう。
悪い、お姫様だったからかも知れません。

587 :名無しさん@初回限定 :2007/05/22(火) 12:43:38 ID:HHILvvWQ0

マジで乙!

588 :名無しさん@初回限定 :2007/05/22(火) 16:30:09 ID:R35YClqW0

 >>577-586
朝起きたら、妹に その13 …回、GJ!と言った

589 :名無しさん@初回限定 :2007/05/23(水) 00:19:54 ID:qv2sJb150

世界名作童話キタコレ!

590 :名無しさん@初回限定 :2007/05/23(水) 02:22:46 ID:Gak/dHcYO

GJ!
近年稀に見る迷作だった。
全俺が泣いた。(主成分は兄汁99%以上)

591 :名無しさん@初回限定 :2007/05/23(水) 19:23:05 ID:cckOnHG10

昨日はJaneの更新を連打してたハズなのに乗り遅れたっ…悔しい、でもry

592 :名無しさん@初回限定 :2007/05/24(木) 01:39:12 ID:fGnW9Jht0

桐莉兄乙!

久しぶりに来たら勢いなくなっててビビった
支援に書いてみようと思うのだが…、萌え系が受けるのかな?
誰かネタ振りプリーズ

593 :名無しさん@初回限定 :2007/05/24(木) 02:07:03 ID:6uqQXCtHO

>>592
んじゃネタふり

朝起きたら妹が、夏服に着替えてた。

594 :名無しさん@初回限定 :2007/05/24(木) 07:39:34 ID:oys4Dv8k0

>>593
んで、文句を言うとワンパターンと思う兄が、妹の下着だろうが褒めて平然としてる、…フリをする。
だがそれも読んでる妹は、次はスク水に着替えだす。 兄はフリを…

595 :名無しさん@初回限定 :2007/05/24(木) 13:26:07 ID:T0IV68a40

朝起きたら妹が、夏服に着替えていた。

 俺の目の前で。

あに「妹よ、お兄ちゃんちょっと言いたいことがある」
いも「なに、お兄ちゃん? 着替え終わってからにして」
あに「なぜ俺の目の前で着替える? つぅか、俺の上から降りろ」
いも「いいじゃん。私がどこで着替えようと自由でしょ?」
あに「自由過ぎるにもほどがあるだろっ!」
いも「トントン! あにの意見は却下します」(裁判所風)
あに「こんなところお母さんにでも見られたら……」
はは「な、なにやってるの、アンタ達っ! ……しかも妹は裸じゃないっ!」
いも「きゃっ……お母さん、いきなり入ってこないでよっ」
 お前が俺の部屋に入ってきたのはいいのか?
あに「か、母さんこれはっ……」
はは「兄が朝起きたら、妹がいきなりパジャマを脱ぎだして、
   夏服に着替えようとしていた」
あに「そ、そうそう、そうなんだっ!」
いも「ぷくー」
はは「……ということにしておくから。朝食はテーブルの上に置いておくわ」
あに「ということにしないでくれーーーっ!」
いも「トントン! 母は速やかに退廷して下さい」(裁判所風)
あに「お前もとっとと退廷しろーっ!」
いも「やーんっお兄ちゃんの乱暴者〜……もっとやさしくシ・テ♪」
あに「風邪ひくからさっさと着替えろ」
いも「じゃあ、お兄ちゃんが着替えさせて!」
 俺は妹に向かって力いっぱい毛布を投げつけた。
いも「あーん、お兄ちゃんのイケズー! ふーんだ。明日は50人で来るから覚悟しなさーい」
あに「50人ってなにっ!?」
 ウチの妹はいつもこんな調子です。

596 :名無しさん@初回限定 :2007/05/24(木) 17:19:30 ID:2OaTV9Y60

>>595
乙!ネタは悪くないが、テンポが早いぜ!
次からは地の文もつけてやってくれ

朝起きたら妹が、交換日記をしようと言ってきた
(↑職人さん、良かったらこれで作品頼むww)

597 :595 :2007/05/24(木) 19:55:34 ID:T0IV68a40

朝起きたら妹が、交換日記をしようと言ってきた

 全裸で。

 俺は戸惑った。目の前には生まれたままの白い裸体。
 成長期を過ぎた少女の身体は兄が知らぬ間に、蛹から蝶へと変化していたのだ。
 膨らむべきところは膨らんでおり、ウェストは引き締まっている。
 肉付きのいい太腿に、白とピンクのストライプ柄のニーソックスが目に眩しかった。
 ある意味裸よりもいやらしく映る少女は、無邪気な笑顔を浮かべている。
 その手には大学ノートが握られていた。
 俺は迷った。
 まずはその姿に対して突っ込みを入れるべきかどうか?
 天然な妹のことだ、服を着忘れているのかも知れない。
 そのことを指摘すれば、自尊心を傷つけるかも知れない。
 だが、何も触れなければ、それはそれで女としてのプライドを傷つけるかもしれない。
 俺はなるべく妹の方を見ないで、ノートに手を伸ばした。
 ……それはやけに柔らかいノートで、手の平に暖かく、心地よい感触だ。
 妹の顔を見ると、僅かに頬を赤らめ、口の端から妙に色っぽい吐息を漏らしていた。
 俺が握っていたのはノートではなく、妹の乳房だったのだ!
 俺は焦った。
 しかし、手は俺の意識の束縛から解放されたかのように、柔らかな乳を揉みほぐしている。
 しかし、ここまで明らかな行動を取っても妹は悲鳴1つ上げない。
 それどころか、俺の手から逃げようとせず、むしろ俺の手に身を任せているようだ。
 かろうじて妹が「だめ」と口にするも、その口調はあまりにも弱々しく、俺を興奮させるだけだった。
 ……そして、その様子を母に見られた時は、俺の中で時が凍りついた。
 しかし、母は全てを悟ったような瞳で、微笑みゆっくりとドアを閉める。
 締める瞬間、俺の足元にコンドームが滑り込んできた。不要の気遣いだった。
 妹は緊張の糸が切れたように俺の胸へと倒れこむ。胸元で2つの柔らかな塊がつぶれる。
 受け取ったノートには、今日、俺に貰われたとが書かれていた。つまり、裸なのはそういうことである。
 俺は……妹を抱きしめた。

598 :桐莉兄 :2007/05/24(木) 20:05:58 ID:46ge0Mf40

じんせいおわった、おーわったー。(どせいさん風に)

青画面出た。OS再インスコしたら中身全部あぼーん。
溜め込んでたurlも画像も音楽もゲームもセーブデータも全部あぼーん。

書きかけの童話もネタ帳もオールあぼーん。
最後のCD焼いて記録してたの半年前。

……いっそ殺せ。orz


んと、交換日記ネタじゃないけど書いてる途中。
スランプだから面白くないかもだけど。また投下するですよ。


……いやマジで童話とネタ帖と資料にしてた頁のurlだけでも生き残ってて欲しかった。
死にたい。

599 :名無しさん@初回限定 :2007/05/24(木) 20:26:12 ID:D3D/Z9c60

\(^o^)/

…シャレになんねえ…

600 :名無しさん@初回限定 :2007/05/24(木) 20:38:05 ID:f/q/8WdD0

OSあぼーんしたら、OS再インストする前にまず他のPCにHDD繋いでみるべき
最近はこんな簡単なのもたくさんあるし
ttp://akiba.ascii24.com/akiba/news/2005/07/30/657293-000.html
と、一昨日データサルベージに成功した奴が言ってみる
まあ今更なんだろうけど

601 :名無しさん@初回限定 :2007/05/24(木) 21:38:08 ID:oys4Dv8k0

>>598
それはたまらん!でも後一歩、諦めないのが良いのでは?
完璧な磁石での消去でもない限り痕跡はHDDに残るはず
HDDだけ新品に交換して、元HDDをプロに データ復元依頼しては
自分はByte単位で”全角と漢字”のみ復元させた。これなら安いし早くできるよ
消えたソフトは何とかなるが、自分の作品はオンリーワン、お金じゃないよ

>>595 >>597 ネタの消化速度、早いぃ、妹が可愛いッ、GJ
ただ、あと少し寝かすと味がでない?
>明日は50人で来る 
を ”5人” とか ”仲間”にすると、明日はさらに女友達をつれてくるみたいな妄想がおk

602 :桐莉兄 :2007/05/24(木) 21:50:52 ID:46ge0Mf40

『あさー、あさなのスー。あさごはん食べて、桐莉とデートだーっ』
 『あさー、あさですぞー。朝食を食べて、元気に登校ですぞー』
  『たかくん、あさだよー。朝ご飯抜いて、私のパンに食らい付くんだよー』

実に三者三様。

学校サボって自分とデートしろと主張する桐莉の目覚まし時計。
対抗して、俺の目覚し時計は自分なのだと声を張り上げるヤマモトさん(生身)。
更には桐莉に対抗して初心を思い出せとばかりに朝飯抜きを主張する七華の目覚ま

し時計。

安眠を妨げる三つともに神隆爪(ホルスクロウ)や神隆嘴(ホルスファング)をブチ込ん

で黙らせる。

バキッ☆ ごげぇっ☆ ガシャンッ☆

一つばかり生身っぽい肉声が混じっているが、なぁに、構う事はない。
どうせ翌日になれば枕元には新しい目覚ましが届いてるのだ。
そう、まるで恐怖新聞のように(含・再生怪人ヤマモトさん)。

さて、おやすみ、グンナイ、また明日――……………って、アレ?
何時もならこのタイミングで、桐莉がダイビングボディプレスで起こしに来る頃なのにな

ー。
気になったので起きてみると、妹が沈鬱な表情で俺のベッドの脇に立っていた。

「おはよう、マイシスター」
「(びくっ)」

603 :桐莉兄 :2007/05/24(木) 21:51:59 ID:46ge0Mf40

声を掛けただけで怯えたような表情。
なにそれ。
いや、桐莉の態度じゃなくて。態度もだけど。
桐莉の制服の二の腕に、校章とは違うワッペンが縫い付けられていた。
ブロークンハートを四つ組み合わせて四葉のクローバーみたいな意匠にした……見覚えあり過ぎーーー!!!

「ちょうぇwwwおまっ、それ『恋愛をしてはいけない義務wwwww』」
「うわぁぁぁぁぁぁんっ、兄ちゃぁぁぁぁんっ!朝起きたら妹の制服の二の腕にwwwwww」
「落ち着け、素数を数えて落ち着くんだ」
「よりによって兄ちゃん限定ーーーーー!!!!!」

……なるほど、確かに義務ワッペンの意匠の下に小さく『兄貴限定』と縫い取りがしてある。

「一体全体、どうしてこんな義務を背負わされたのかな、桐莉さんや?」
「桐莉は悪い子だったので、風紀委員会に目を付けられてしまったのだス」
「ほほぅ、具体的にはどんな悪い事をしたのかな?」
「……近親相姦とか屋上セック」「ストップ!それ以上言わんでもいいっ」

ごめんなさい、俺も悪い子でした。

「ぬぁぁぁんっ、義務を破ると桐莉は退学だぁぁぁぁっ!!!」
「いいじゃないか、いいじゃないか、退学になったら毎日俺とデート三昧だぞ」
「冗談じゃないのス!桐莉は何の事情も無しに中卒DQNは嫌なのス!!」
「……兄を留年させようと目論む妹は、意外と学歴を気にするらしい」
「うぇっ、うぇっ、兄ちゃんのばかぁぁぁっ!退学になったら一緒にいられる時間が減っちゃうのスーーーっ!!!」

604 :桐莉兄 :2007/05/24(木) 21:52:53 ID:46ge0Mf40

なるほど。という訳で、俺と桐莉の間に密約成立。
学校に居る間は、ベタベタしない。自宅に帰ったら、何時もの二倍ベタベタする。
……うしゃぁぁぁっ、ツンデレフラグキターーーーー!!!!!

「正直、禁断症状起こさずに居られる自信が無いのス」
「耐えろ、耐えるんだ、妹よ。退学になるぞ」

玄関先で固く抱き合い、濃厚なディープキス(お互いの股間を弄り合いながら)を交わして別れを惜しんだら、いざ、不毛の荒野へ!!!

「桐莉がツンでも浮気しちゃ駄目スよ?」
「わかったわかった」
「桐莉がさせてあげなくても、七華姉ちゃんで性欲解消しちゃ駄目なのス」
「いや、別に只の性欲解消の道具にしている訳では」
「尚悪いのス!恋人は桐莉だけにしるっ!」

どう見ても独占欲の強いキモウト一歩手前です。

六時四十四分、何時もの待ち合わせの十字路。
七華がパンを咥えて御待ちかね。
目覚し時計でわざわざメッセージを伝えて来てたので、今日は久々に朝食を抜いて来た。
七華のパンはと言えば、例によって一枚は練乳パン。そしてもう一枚は……ウホッ、目玉焼きが乗ってる、パズーのパンだ!

「ふぁふぁふーん、おふぁぉー!(訳:たかくーん、おはよー)」
「七華ー、いただきまー」

y=ー( ゚д゚)・∵. ターン!      ……どさっ。

倒れる七華、空振りして頭上をルパンダイブの姿のまま民家の塀に突っ込む俺。

605 :桐莉兄 :2007/05/24(木) 21:53:54 ID:46ge0Mf40

「あばばっばばばばばあばなななななな七華ーーーーー!!?(鼻血モード☆)」
「そそsっ、そげっ、狙撃されたのス!!?」
「あたっ、頭に注射器が刺さってるけどっ、これ……猛獣用の麻酔弾じゃね?」
「抜いてみるのス。そっとスよ、そーっと」

きゅぽんっ☆

「くー………はうっ!?またしてもやられたよっ!!!」
「いや、抜いてすぐに起きるのもどうかと思うのスけど」
「狙撃されたのは今が初めてじゃないのか?」
「今朝から三回目だよっ!たかくんの寝室に目覚し時計を仕掛けに行った時と、たかくんにパンを準備してた時と、」
「待ったーーーーっ!!七華姉ちゃん、兄ちゃんの寝室に勝手に入ったのかーーーっ!!?」
「たかくんに関係する行動を取ろうとしたら狙撃されて寝ちゃうんだよっ!犯人は桐莉ちゃんっ!!……だと思ってたんだけど」
「いや。恐らく、犯人は風紀委員会の連中だと思う」
「詳しく。産業」
「制服に 義務ワッペン 付けられた」

言われて、慌てて二の腕を確認する七華。
付けられていたワッペンは『一日が十二時間しか無い義務』。

「って、どーしてたかくんと接触しようとしたタイミングでばかり発動するかなーーーっ!!?」
「バレンタインの時の事を根に持っての嫌がらせとしか思えないのス!」
「ななねぇや桐莉はまだマシだよ……」
「ああ、由紀も居たんだ」
「ボクなんてっ、ボクなんてっ……右と左に一個ずつ、何故か二つも義務ワッペン付けられちゃってるんだよーーーっっっ!!!(血涙)」

606 :桐莉兄 :2007/05/24(木) 21:54:58 ID:46ge0Mf40

な、なんだってー(AAry

早速確認。
えーと、なになに……『大人になれない義務』『誰からも存在を認められない義務』

「どうみても何時も通りで何の支障もありません」
「殺 す ぞ 、 隆 浩 ?」

極上の笑顔で霊刀虚奈逝を俺の喉に押し当てて本気で殺意を剥き出しにする由紀。

「冥福を地獄の東岳大帝にお祈れ!」
「お、お、お、お、落ち着け。素数を数えておちちくんだっ」
「はぁーん?ボクおこちゃまだから素数なんてわかんなーい」
「あーもーっ。喧嘩してる場合じゃないよっ!!」
「そうなのス!諸悪の根源は義務ワッペンを貼り付けた風紀委員会の紫藤院兄弟なのスよっ!!」
「死んどけバカ浩!乱れ由紀月華!!!」
「あわびゅっ―――」

激しく学校に向かって飛ばされる俺、地上を走って追い掛ける桐莉、七華、由紀。
見下ろす地上では、義務ワッペンを貼り付けられた学徒達が例によって大混乱に陥っていた。
まぁ、分かり易く何時もの人達に登場して貰うとだな……

「ホモ禁止ホアッ!退学は嫌ホァッ!柔道一直線ホァァァァァーーーーー!!!」
 「かっ、郁クンっ、上四方固めは股間が擦れてほぁぁぁぁ〜んっ……」
「真治ィィィィっ、真面目にやらねーとっ、やらねーとぉぉぉおほぅっ……」
 「トニー、(我慢)出来ないよー」
「グゥーレイトォォォッ!!!」
 「――アッ、」

607 :名無しさん@初回限定 :2007/05/24(木) 21:58:05 ID:D3D/Z9c60

リアルタイム遭遇ktkr
支援も兼ねてGJ!

608 :桐莉兄 :2007/05/24(木) 21:58:51 ID:46ge0Mf40

この後、さすまたで武装した風紀委員が大量に押し掛けて、二人を担いで何処かへ連行して行った。
うーむ、あの二人も遂に退学か……?(汗)

「っと、俺もそろそろ準備しないとヤバいな。ヤマモトさーーーーーーんっ!!!!」
「ぼっちゃまーーーーーーっ、今すぐ参りますぞーーーーーーーー!!!!!」

俺の着地地点にスライディングして来たヤマモトさんのふわふわの羽根をクッションにして、無傷で着地。
足元でごきばきめきょとか肋骨や鎖骨が複雑粉砕骨折する音がしたが気にしてはいけない。
大丈夫。再生するから大丈夫。

「気に、しないでくだされ、ぼっちゃま。わたくし、五十六人目でございますから……がくっ」

ありがとう、ヤマモトさん。
別れは言わないよ、ヤマモトさん。
あなたの屍を踏み越えて俺は行く。

「……兄ちゃん、風紀委員会に侵攻する準備は整っているのス!」
「よし、行くぞ、桐莉」
「たかくんっ、武装生徒会と七華親衛隊のみんなを集めたよっ!」
「頼りにしてるぜ、七華」
「隆浩っ、ボクも学校霊の仲間を呼んで来たぞっ!」
「…………全員突撃ーーーーー!!!!」
「ボクだけ無視かよーーー!!?」

どどどどどどどっ。
手に手に得物を取って、堂々と討ち入り。
多少人外の勢力が混じっているが、気にしてはいけない。

609 :桐莉兄 :2007/05/24(木) 21:59:43 ID:46ge0Mf40

「よいか、我々はインペリ(ry 防御力の高いピザが(ry」

例によって盾になって散っていく親衛隊の面々。
あれ、どう見てもさすまたが喉に刺さってリアルに死んでるような気がするんだが。
再生怪人みたいに、実は生徒会の遺伝子複製技術で生み出された、クローン・生徒ルーパーだったとかってオチじゃ無いだろうな?

「大丈夫だよ、たかくん。れっきとした人間だよ。七華ルバリオデスピアー!!!」
「保険委員が治療してるだけなのス。うちの学校、荒事が多いッスからね。シスターダスト・レヴァリエ!!!」
「放っておいても勝手に経験を積んで、気付いたら全員がブラックジャック並みの治療技能を習得してたんだよ。七華烈光拳!!!」

いや、でも、あれとかどう見ても死んでるようにしか……

「行けっ、ウォーター・チャイルド!!」「妹斗百烈拳!!」「クレイジー・だよもんド!!」

由紀が連れて来たトイレの花子さん軍団が羽交い絞めにして金縛りにし、桐莉が壁を砕いて、七華が修復して其処に閉じ込めるコンボとか。
……死んでるよな、絶対。

「アニッキィ・フィンガーズ!!!」

風紀委員会の扉にジッパーを付けて、一気呵成に殴り込む。
雀卓を囲んでいた紫藤院三兄弟がこちらに向き直り、

「……何の用だ、九曜兄?」「……何の用だ、九曜兄?」「……何の用だ、九曜兄?」
「今すぐにこの茶番劇を終わらせて貰うっ!」

問答無用でホーロド兄ぃスメルチを叩き込む。
氷結しながら天井に突き刺さる、多分、次男の康煕。

610 :桐莉兄 :2007/05/24(木) 22:00:34 ID:46ge0Mf40

「ぉぉぉぉぉっ、兄者ァーーー!?」「なっ、なにをするきさまー!?」
「下らない理想を抱いて死ぬかっ、俺に屈服して生きるかっ、さあ選べっ!」

零距離に踏み込んで兄ぃドルサウザントを放つ。
魔力針と窓硝子の破片でズタズタになりながら地上へ落ちていく、多分、三男の宿星。

「ま、待てっ、九曜兄っ!素数を数えて落ち着くんだっ!俺は何もしてあわびゅっ!」
「君がっ!泣くまでっ!殴るのをやめないッッッ!!!」

胸倉を掴んでアニーヴェデルチし続ける。
無残に腫れ上がった顔で犯行を否定し続ける、多分、長男の富貴。

「やべろぉーっ、やべでくでぇーっ、俺は何も知らないんだっばぁー」
「(……おかしい。再生怪人だから弱くなっているのか、そろそろ発狂モードになってもいい頃合なのに……まさかっ! 黒 幕 は 他 に 居 る !?)」
「危ないよっ、たかくぅぅぅーーーーーんんっ!!!!!」

y=ー( ゚д゚)・∵. ターン!      ……どさっ。

俺を庇い、麻酔弾を喰らって倒れる七華。
俺は狙撃手の次弾に備えて、割れた窓から離れる。

「神判『ウィッチ・オワ・ノットウィッチ』!!」

弾幕攻撃は背後の扉側から。

「させんのス!妹砲『シスター・スパーク』!!」

611 :桐莉兄 :2007/05/24(木) 22:01:28 ID:46ge0Mf40

桐莉がシスペルカードアタックで相殺。
濛々と立ち込める煙の中から現れたのは、乗馬鞭を手に、魔法少女チックな垂れ帽を被り、ペンギンを繋いだ首輪付き鎖を引き摺る、目付きの鋭い三つ編み少女だった。

「問おう。おまいが事件の黒幕スか?」
「……否。私は黒幕の協力者に過ぎない」

嫌がってじたばたと足掻くペンギンを鎖を引っ張って軽く窒息させて大人しくさせ、自分の足元にキヲツケさせた。

「自己紹介。一年A組、紫藤院美香。私のスカートに頭を突っ込んでいるのがペンペン。後で尻を百叩きだ」
「美化委員会の会長さんだね。各委員会の会長さんが集まって学校の運営方針を話し合う総会で何度か会った事があるよ」

由紀に麻酔弾を抜いて貰って復活した七華が解説を入れてくれた。

「九曜隆浩、質問を許可する」
「何故こんな事をした?」
「美しくないマゲッツどもを掃除して美しい国を作る為。其の第一歩として学園の粛清を開始」
「其れは本気で言っているのか?」
「………禁則事項に相当」
「では、黒幕の意図は?」
「表面上は私と同じ。真意は測り切れない。其の必要性も無いと判断」
「最後の質問だ。黒幕は誰なんだ?」

ひゅぉぉぉぉぉぉーーっほっほっほっほっほぉぉっ。
風を切る音と共に聞こえて来る高笑い。

「それはズバリこのワタクシ様こと紫藤院美化の双子の姉、紫藤院風香さまでしへぼぉてふkl@」

ずどごぼぉぉぉぉぉぉぉぉぉん。

612 :桐莉兄 :2007/05/24(木) 22:02:21 ID:46ge0Mf40

窓から飛び込んで来たかと思いきや、着地にミスって派手に床に激突して、人型の穴を残して階下へと転落。

「……今のは、何だったんだ……(汗)」
「風香は風香。黒幕。狙撃手の正体。風紀委員会の真の支配者」

『風香様親衛隊、出撃!!!』

下の階からわっせわっせと掛け声が聞こえて来て、やがて穴の中から組み上がった人間梯子が顔を出す。
其の背中を悠々と踏み付けて、上がって来る紫藤院風香。
キツめの目元は妹の美香と似ているが、髪型はドリルロールの縦巻きツインテール。

「おひょーっほっほっほ!お待たせですわよこの愚民どもってちょ、こら、おいっ、大島七華何をしますの!?」

無言で床の穴を風香と親衛隊諸共に埋め続ける七華。

「生徒会長、コンクリ流し込みます?」
「許可するよ。職員用の会議室だから潰れちゃっても構わないもん」
「大島さん、下階の部屋の入り口の封鎖、完了しました!」
「気に入ったよ、親衛隊隊員No635の生徒君。うちに来て妹の納豆を食べてもいいよ」
「ちょwwwななねぇっ、勝手にボクの納豆wwwww」
「ってかコンクリはやり過ぎだろwwwww」
「桐莉ちゃんのライバルっぽい新キャラは早めに再起不能にして、一発キャラで終わらせてるんだよ。でないと私の出番が減っちゃうもん」
「九曜先輩は知らんかったのですか?これまでにも何人ものおにゃのこキャラが人知れず大島さんに敗北して、学園の人柱として人知れず葬られて来てたんすよ?」

さらっと怖い事を口にする七華親衛隊隊員No635の久米新之助君。

613 :桐莉兄 :2007/05/24(木) 22:11:25 ID:46ge0Mf40

「えぇーいっ、このワタクシ様がこんなところで埋められて終わってなるものですかってのコンチクショー!おいでませっ、ジャイアント・メカ!!!」
『ま"!!!!!』

風香親衛隊の生徒がわらわらと集まって来て、校庭で巨大な肉色の人形に組み上がる。
ずしんずしんと地響きを立てながら校舎に近寄って来て、建物二階、閉鎖された職員用会議室目掛けて拳を振り下ろす。
ずがーん!ずがーん!
穿たれる大穴、飛び散る血飛沫、断末魔の声。
人間で出来てる拳をコンクリ壁にぶつけたんだから当然だ。

『死ねや死ねや風香様の為に!』『死ねや死ねや風香様の為に!』

壁に穴が開くと、風香は巨大人肉ロボの手に飛び乗り、割れた窓から俺達の居る風紀委員会の部屋に再突入して来た。

「さ、これでワタクシ様の妹と挟み撃ちでしてよっ!」
「おめでとう、この攻撃を生き抜けたのは貴方が初めてだよもん」
「愚民愚民愚民如きが、ルドラサウム気取りでこのワタクシ様を葬ろうなんて一億と二千年ほど早くてございますわっ」
「ぬぅっ、何か良くわからんのスけどっ、黒幕がしゃしゃり出て来たなら話は早いのスっ。早いトコ捕まえて、義務ワッペンを剥がさせるのスっ。カモンっ、桐莉騎士団の皆さーーーんっ!!!」

………しかし、桐莉の叫びは辺りに空しく響き渡った。

「ぬぁぁっ!?どういう事スか!?どういう事スか!?学校の男子生徒の半分は桐莉のファンで下僕じゃ無かったのスかっ!?」
「たかくんと桐莉ちゃんが学校に出て来ないから、其の間に勢力図が大きく塗り変わっちゃったんだよっ!」
「……肯定。現状に於ける男子学徒の半数は、風香に忠誠を誓っていると推定」
「ぬぅっ、だったらっ!これでも喰らいやがれスっ!ドリルたけのこォォォォーーー!!!」
「ふっ……だからお前は愚民なのよォーーーっ!!!」

614 :桐莉兄 :2007/05/24(木) 22:12:19 ID:46ge0Mf40

ガッキィィィン!!!ガギュギュギュギュ

火花を散らす桐莉の装着式掘削工具ドリルたけのこと、紫藤院風香のWドリルヘアー!

「この螺旋の女王ことワタクシ様にドリルで喧嘩を売ろうなんて八千年過ぎた頃からちゃんちゃらおかしくてございましてよォーーーー!!!!!」
「ぬぅんっ!?桐莉のドリルが格負けしているっ!?だが然しっ、妹は退かぬ!媚びるっ!省みぬっ!」
「このまま、戦闘(まつり)が終わるまでお前の時間をすっ飛ばしてやりますわっ!」

ちゃきっ。両拳の指の間から突き出たライフル弾様の其れはまさかっ!

「次元跳躍弾っ!?離れろ、桐莉っ!」
「もう遅くてよっ!」
「ぬがぁぁぁぁぁっ、何をするスか貴様ーーーーー!!!!?」

ばっ。(桐莉のスカート捲る音)
ずりっ。(桐莉のパンツ脱がす音)
ずぼぉっ。(桐莉のけちゅ穴にライフル弾様の物体を突っ込む音)
にぐにぐ。(指で穴をかき回して奥までライフル弾様の物体を送り込む音)

「ひぐぅーーーーーっ!!?」
「次元跳躍弾なんて作れる訳がございません事よ。これは超強力な座薬タイプの睡眠薬『UDONG・E』!多い日も安心して朝までグッスリ垂れ流し確定ですわよおーっほっほっほっほっほ!!!!」

――どさっ。

びくん、びくん、失禁しながら涎垂らして眠りこける桐莉。
やばい。あの表情はエロやばい。尻穴開発し過ぎたか。

615 :桐莉兄 :2007/05/24(木) 22:13:12 ID:46ge0Mf40

「くっ、桐莉が戦闘不能だとっ!?」
「大丈夫だよ、たかくん。桐莉ちゃんのアナルの仇は、私が練乳浣腸で取ってあげるよっ!」
「勝負なのだわ大島七華!学園の綱紀粛正なんて建前、お前の親衛隊も吸収してワタクシ様が主役の学園ハーレムを作り上げて差し上げましてよっ!」
「おいっ、紫藤院妹、あいつあんな事言ってるぞ!」
「私の真の目的に影響が出ない限り、非干渉の立場を貫く方が良いと判断。マゲッツな姉は自宅に戻ってからお尻を百叩きしておきますから、安心して制圧されて下さい」

そんな俺と美香を尻目に、バチバチと火花を散らす七華と風香。

「義務違反を確認、退学手続き開始、抵抗を強制排除、風紀結界展開!!」
「学内の治安を乱す不良学徒を発見、校則により拘束術式を高速詠唱、『聖』徒会長権限執行!!」

ちょwwwwww何か邪気眼チックな無敵領域まで展開し始めちゃったよwwwwwww

「いただくわ、貴方の天下(ゲボク)!」
「あげないよ、私の学園(セカイ)!」
「あげちゃうよ、ボクの烙印(ワッペン)!」

脇からにゅっと出て来た由紀が、自分の制服の右二の腕のワッペンを引っ剥がして、風香の制服の左二の腕にペタリコと貼り付ける。

「こ、これはっ、『誰にも存在を認められない義務』のワッペンっ!?」
「ボクだけ二つとかありえないだろっ!お前、一つも付けてないんだから、一つ引き受けろよなっ!」
「……そういえば一つ余ったので、適当にその辺の制服に貼り付けておいたワッペンがありました」
「ちょ、美香っ!あんた何いい加減な仕事してるのさーーー!?」

616 :桐莉兄 :2007/05/24(木) 22:19:03 ID:46ge0Mf40

つーん。美香は目をそらして返事もしない。

「何ですの何ですの!返事をなさいな、ワタクシ様には義務なんて関係ないですのよーーー!!!」
「……上に立つ者が率先して義務を果たそうとしない日本、美しくないから嫌い。……独り言です」
「ぇぇーいっ、だったらっ!親衛隊っ、ワタクシ様を援護なさいっ!」
「謹んでお断り致します、サー!」「我々も退学が恐ろしいです、サー!」「そもそも、我々の本当のマスターは美香様の方であります、サー!」
「あんですとーーーーー!!!!!?」
「主には主として求められる資質がある。姉さんには其の資格が無かっただけ。さようなら、私は貴方が辿り着けなかった高みを目指し羽ばたき続ける……」
「オンドルルラギッタンディスカァァァァァァーーーーーーーーー!!!!!!」
「……美国『パワー・イズ・ジャスティス』」

しびびびびびびびびびびっ。

「ひぎぃぃぃーーーーーーーっ!!?」

乗馬鞭を振るう腕の残像までもが実体化し、質量を持った百叩きを繰り広げる。
尻を真っ赤に腫らして教室の外へと蹴り出される紫藤院風香。

「ツバメ返しってレベルじゃ無いぞ」
「九曜隆浩、美化委員会に入れ。私と共に、美しい国を作ろう」
「何言ってるんだよっ!たかくんはわた――きゃぁぁっ!?」
「『邪魔』」

無造作に、雑草でも刈り取るかのように一閃、それだけで吹き飛ばされる七華。

「なっ、ななねぇっ!?」
「う…くっ、今、解ったよっ…美香ちゃんの目的っ…義務ワッペンもっ、適当に見えて全てが計算づくだったんだねっ……」
「力無き正義は無力……戦場に、言葉は要らない……」
「――逃げるぞ、七華!!」

617 :桐莉兄@キリ :2007/05/24(木) 22:20:19 ID:46ge0Mf40

由紀と二人で桐莉と七華の足を引き摺って、割れた窓からの撤退を試みる。
一閃、伸びた乗馬鞭が天井を直撃、瓦礫が俺達の退路を断つ。

「……覚えておくといい。『大魔王からは逃げられない』」
「ちょwwwwwバーン様wwwwwwwwwww」

レベルが、違い過ぎる。
俺たちはこのまま、敗北して美化委員になるしか無いのかっ!?

『ぼっちゃま、伏せて下されェェェ!喰らえっ、ヤマモト・フェニックス!!!』
「なっ――!!?」

校舎の壁を突き抜けて、突如ヤマモトさんが火達磨になりながら乱入して来た。

「や、ヤマモトさんっ!?(汗)」
「ここはこのヤマモトが食い止めます。ぼっちゃまは首領様達を連れてお退き下されっ!」
「そんなっ!ヤマモトさんを置いて逃げるなんて、出来ないよっ!(泣)」
「……ヤマモトが死んでも、代わりは居ります故……」

ぼうぼうと、燃え盛る羽根。
こんがりと、地鶏の焼けるいい匂い。

「……九曜隆浩、いい部下を持ったな」
「ウオオオいくぞオオオ!」
「全力で相手する。さあ、来い、ヤマモト!!」

ヤマモトさんの勇気が世界を救うと信じて…! ご愛読ありがとうございました!


(※最終回って訳じゃないよ?)

618 :桐莉兄 :2007/05/24(木) 22:25:28 ID:46ge0Mf40

>>600
えぐえぐ、もう再インスコ済みー (TOT)

>>601
病院代と奨学金返済で無収入の俺たまカツカツでつ…。
諦めて残ってるリアル世界のメモ帳の分の資料でまた一から書くよ。
話の大まかな流れは頭に残ってるし。
書き掛けの話も惜しいけど、其れよりも整理済みの資料が消えたのが痛い。
あと、物理的にも痛いけどそれより精神的に鬱のスイッチ入っちゃったのがきつい。

>>607
支援ありがとだぉ。
スランプだったりマンネリだったりでイマイチかもだぉ。
……えぐっ、えぐっ。ごめんぉー。

619 :名無しさん@初回限定 :2007/05/24(木) 22:28:44 ID:D3D/Z9c60

>>618-619
乙ですた!
というかテラソードマスターヤマモトwwwwwwwwwwww

大丈夫、ここがあるじゃない!
いつでも帰ってきなよ、俺は常にJaneのタブに入れてるからさ!
何かあったら呼んでください、すっとんで駆けつけますよ!

620 :名無しさん@初回限定 :2007/05/25(金) 08:36:12 ID:N7PtLZug0

>>618
ID変わってないのに再インスコした?
はいはいぷげらぷげら

621 :名無しさん@初回限定 :2007/05/25(金) 08:50:02 ID:pvD9UemC0

>>620
頭悪いな、あんた
過去レスをちゃんと読める頭になってから出直して来いw

622 :名無しさん@初回限定 :2007/05/25(金) 11:08:21 ID:l/vydf5O0

>>620
例えそうだと考えても、過去レスを読む暇がないとしても
ここまで熱意ある文章を書ける人を、そう判断するのは寂しいな

623 :名無しさん@初回限定 :2007/05/25(金) 11:32:09 ID:l/vydf5O0

>>618
>鬱のスイッチ入っちゃったのがきつい
それは作家には良くあること、いい作品にしたいから一度気持ちが落ちこむまで悩む
その落ちた反動で上昇するのかな、いつも平常じゃ平凡な作品w
まぁ今回は不可抗力だが、痛いと思えるほど資料を集めたんだ、その実力はある。
躁鬱病って言うけど作家は躁になる方法がある。資料集めや原稿が完了するとハイになれるよ。GJ!

624 :名無しさん@初回限定 :2007/05/25(金) 14:31:34 ID:lKgvEdOm0

>>618
>精神的に鬱のスイッチ入っちゃったのがきつい
時間があれば↓へどうぞ
眠れない雑談 その126
http://life8.2ch.net/test/read.cgi/utu/1177631437/

625 :名無しさん@初回限定 :2007/05/25(金) 15:06:40 ID:zKJ03am90

とりあえず支援

朝起きたら妹がブラを見せてきた。

「見てみて!お兄ちゃん、かぁいいでしょ」
部屋に入ってくるやいなや、妹はおもむろにパジャマのボタンをはずして胸をはだけた。
ピンクのパジャマから姿を現したのは水色のブラジャー。ところどころに白い水玉のような模様が入り、
実にカラフル、妹のかわいさをよく引出していた。

「どう?新作、昨日買ってきたの」
「ああ、可愛いんだが、自力では目が離せそうにないんで、良かったらしまってもらえないだろうか」
わが妹とはいえ、俺も男。思春期の可愛い女の子がニコニコしながらブラジャーを見せてきて冷静で入れるはずがない。
下半身は既に悲鳴を上げている。
「にゃははははは、お兄ちゃん、照れてるー、可愛い」
妹はそんな俺の反応が面白いのか、傍に寄ってきて、俺の顔をのぞきこんでくる。
おおおお、自然と俺が妹を見下ろす形。妹のブラの谷間が!谷間があああああ。

これ以上見ていると本当にヤバイ、マジで。急いで目を窓の外にむける。
ああ、今日は雨か。しとしとと優しく降る雨の音が遠い潮騒のように届いてくる。
「雨降ってるね。やだなー、ブラの中がムシムシするんだよ」
妹はブラの位置をいじりながらそうのたまう。
「や、やっぱり蒸すもんなんだ」
「そりゃそうだよ。汗かくし」
「た、大変だな。さ、さ、用は済んだろ、部屋に戻りなさい」
「何かもう汗かいてきた。お兄ちゃん、胸ふいてくれる?」

626 :名無しさん@初回限定 :2007/05/25(金) 15:10:04 ID:hA4+BfKo0

「おいおい」
予想外の一言にこちらがあわててしまう。確かに今、「胸を拭いて」と言ったんだよな?
チラリとブラを見ると、確かに胸と密着してるせいか、どことなく暑そうにみえる。
「っておいおい、俺はお兄ちゃんだろが、でもっ、でもっ拭いてみたい」
「お兄ちゃん、考えが声に出てるよ」
「や、やっぱりダメだ。全国の妹愛好者諸君!チキンな俺を許してくれ」
「苦悩してるし」
「さ、そういうわけなんで、服着なさい」
「はーい、つまんないのー」
妹はやや不満そうだが、素直にはだけたパジャマのボタンを閉じていく。
ふぅー、助かった。こんな危険な目にあったのはオナニーしているところをオカンに見られた以来だぜ。
「こんな危険な目にあったのはオナニーしているところをオカンに見られた以来だぜ」
「だからお兄ちゃん。声に出てるって。あっ、そうそう」
妹は部屋を出て行く途中に立ち止まってこちらを振り返ると
「今日、下着や洋服買いに行くから、出かける準備しておいてね」
と言い、部屋をでていった。
マジっすか。せっかくの休日だし家でのんびりしようと思ったのに…。
外を見ると、いつの間にか雨は止んでいた。

627 :名無しさん@初回限定 :2007/05/25(金) 20:55:45 ID:4QPNtU6z0

これは誰でも良いから長文投下しようぜ!
みたいなふいんき(ry か?

628 :名無しさん@初回限定 :2007/05/25(金) 22:53:38 ID:N7PtLZug0

>>621-622
はいはいぷげらぷげら
信者は何を言っても肯定する
間違っていてもそれを正当化する・・・気味悪いわ

>>桐莉兄
同情集めたいだけなら、自分の掲示板作ってそこでやれ

629 :名無しさん@初回限定 :2007/05/25(金) 23:18:07 ID:Wqr+iYlF0

>>628
再インスコしたあとに書き込んでりゃ、IDなんぞ変わらんわなwwwww
そもそも、再インスコする前に書き込んだIDとやらは何処にあるのやらwwwww

630 :桐莉兄 :2007/05/25(金) 23:43:59 ID:Qq6HA4ox0

ID変わってないのに再インスコした?>
>>YES、ID変わってます、再インスコしますた。

586 名前: 桐莉兄@キリ [sage] 投稿日: 2007/05/22(火) 06:02:39『 ID:7GAN8gYE0 』
598 名前: 桐莉兄 [sage] 投稿日: 2007/05/24(木) 20:05:58『 ID:46ge0Mf40 』

『OSクラッシュなんて嘘だ』『桐莉兄の目的は同情を集める事だ』
これら二つの仮定は背反命題です。
『OSがクラッシュして悲しいから同情を集めたい』
でなければ、理屈としておかしいと思います。 Q.E.D.

桐莉兄は療養の為に引き篭もり生活で、お友達も居ないのですよ。
何処かで愚痴らないと、溜め込んだら壊れてしまう。
彼方此方で作品を書いているのも、愚痴をばら撒いているのも、言わばガス抜きの為の自慰行為です。
同様に、貴方の一方的決め付けによる私への苦言もまた、一種の自慰行為かと思われます。

私の下手な作品には、貴方が言う所の『信者』さんが居て、楽しみにしてくれています。
全ては自慰行為であり、正当性は求められるか否かにある、そう私は考えます。
下らないと思う方には読む事を強要しません。作品も愚痴も、華麗にスルーして下さいです。

……以降、相手はしませんですよ。皆様の迷惑になるですから。

631 :名無しさん@初回限定 :2007/05/25(金) 23:46:07 ID:1o4SMbA30

>>630
まあ何だ、OSがどうのこうのなど俺はどうでもいい
アンタの作品が読めればな…それだけが満足感よ!

632 :名無しさん@初回限定 :2007/05/26(土) 00:01:48 ID:gYIL/Mk20

>>620
そもそもOSインスコし直したら必ずIDが変わると思ってるのが大間違い。
環境によっては変わらない事もあるぞ。

633 :名無しさん@初回限定 :2007/05/26(土) 00:03:32 ID:c0deonGs0

OS再インスコでID変わると思ってるヤツは再起動で変わるヤツで、それしか知らないんだろうよ

634 :名無しさん@初回限定 :2007/05/26(土) 00:47:40 ID:GiilaSsnO

妹「OS再インスコなんてどうでもいいから、早くお兄ちゃんのおちん〇んインスコして?」

635 :名無しさん@初回限定 :2007/05/26(土) 11:05:30 ID:7fTTxK2Z0

>>桐莉兄
作品や人柄自体は好きなんだけど、ネガティブな近況は自重してほしい
荒れる原因になるし、ガス抜きならそれ相応のスレがあるわけやし…

一応、妹小説スレ?なんだから作品で語れよ!と思うのだが

636 :621 :2007/05/26(土) 11:18:52 ID:DnzwPX8I0

>>630
あんた偉いな。そんな丁寧に対応するなんてもったいない。
俺は>>628の言うようなあんたの「信者」ではないが
こういう書き込みをして誰かを傷つけて
ストレスでも発散しようって輩が大嫌いだから書き込んだだけだが、
あんたの姿勢には感心する。

ただ、せっかく注意してやったのに一切自分を省みることをしないで
人をバカにすることしか考えていない>>628には
丁寧に対応してやる価値すらない。
普通何か注意されたら少しは自分を省みるもんだ。
それすらできない>>628は…多分社会から見放された哀れな奴なんだろうよ。

別にガス抜きが悪いわけではないが、
あんたみたいに少なくとも「信者」たちのためになっているガス抜き(一種の昇華)と
>>628のようなただの自己満足に終わる何も生み出せない不毛なガス抜き(一種の現実逃避or退行)では大違いだな。

俺はこうゆう輩にはあんたみたいに丁寧な対応をせず、徹底的につぶしにかかるタイプだが、
この場でそんなことをすれば、あんたの丁寧な対応の意味がなくなるから
俺もこれ以降は相手にしないことにする。
今後も「信者」さんのために頑張ってくれや。

誰かネタフリしてくらはい

637 :名無しさん@初回限定 :2007/05/26(土) 11:30:31 ID:qEvYYjwK0

朝起きたら、妹にアンインストールされていた

638 :名無しさん@初回限定 :2007/05/26(土) 13:57:15 ID:1agCUdxh0

先日はネタに走りすぎました。(セリフだらけだったり、地の文だけだったり)
交換日記、きちんとやってみます。 空気? そんなもの読めません。

▼交換日記(1/3)

「お、お兄ちゃん……お願いがあるんだけどっ……」

 妹はそう言って、俺に一冊の大学ノートを差し出した。

「宿題なら自分でやれよ」
「ち、違うの……そうじゃなくて、これは……その……」

 妹を見ると、普段は日にも焼けない白い素肌がすっかり血色良くなっていた。
 まるで完熟リンゴのようだ。

「こ、ここ……交換日記っ!」

 びしっとノートが歪んでしまうほど、妹の小さな手に力が入っていた。
 俺としようって言うのか? そんなの……とうの昔にやめたのに……。
(……昔に……そう言えばあのノートどこにいったんだろ?)
 俺は妹の持つノートを見る。そのノートには見覚えがあった。

「その交換日記って……もしかして……昔、俺とお前でやってたヤツか?」
「うん。お母さんに内緒でつけてた、お兄ちゃんと2人だけの秘密の交換日記……♪」
「出てきたのか?」

 随分と恥ずかしいこと書いたような気がする……。

「う、うん……だ、だから、次はお兄ちゃんの番っ……やって、くれるよね?」

639 :名無しさん@初回限定 :2007/05/26(土) 13:58:29 ID:1agCUdxh0

▼交換日記(2/3)

 妹は、顔を真っ赤にしたまま、ずいっとノートを俺に向かって差し出す。
 恥ずかしいことを書いているのは妹も同じことだろう。

「分かったよ……。昔に戻るのも悪くない」
「……っ」

 俺の言葉に妹は更に顔を赤くした。

「ん? 俺、何か変なこと言ったか?」
「な、なんでもないっ……そ、それじゃ……」

 俺にノートを押し付ける。その弾みに、柔らかな妹の手が触れた。
 幼い頃、よく握ったあの、暖かく柔らかい女の子の感触だった。

「……幼い頃の思い出か……久しぶりに読んでみるのもいいかもな……」

 俺は当時の妹との秘密のやり取りを読んでみることにした。
 それは俺達がまだ小学生だった頃、夏休みの間につけた日記……。
 俺はゆっくりと最初のページを開いた。

『○月×日 きょうからなつやすみ。
 わたしはだいすきなおにいちゃんとずっといっしょでうれしいです』

(いくら小学生だったからと言っても、大好きなお兄ちゃんってのは、照れるな)
 この頃はアイツ、すごくブラコンだったな。何をするにも、どこに行くのも一緒だった。
 特にこの頃のアイツは……思い出しただけでも、夏の日差しが照りつけたかのように顔が熱くなる。

640 :名無しさん@初回限定 :2007/05/26(土) 13:59:52 ID:1agCUdxh0

▼交換日記(3/3)

『○月□日 妹が「一緒にねる」と言ってきたので、いっしょのベッドでねた。
 妹がぴったりとくっついてきて、あつかったけど、さいきん遊んでやれなかったので、
 このままあまえさせてあげようと思う』
 
 この時から多少はお兄ちゃんとしての自覚があったのか、意外……。(というか、それ書いちゃダメだろ)
 
『○月△日 きょうはおにいちゃんとプールに行きました。
 いつものようにおにいちゃんはわたしのきがえをしてくれます。
 はだかを見られるのははずかしいけど、おにいちゃんならいやじゃないです』

 そう言えば、着替えとかは全部、俺がやってたんだよな……今思うと、とんでもないことだ。
 もっと早くから1人で着替えていたと思っていたんだけどな……。

『○月○日 妹が「キスってなぁに?」と聞いてきたので、じっさいにやって、教えてあげた。
 さいしょはうまくできなかったけど、何回かやっているうちにじょうずにできるようになった。』

 ちょ、お前……ファーストキス奪ってんじゃねぇよ。しかも何回もやんなっ!

『○月◎日 きょうはおにいちゃんといっぱいキスした。
 むねがすごくドキドキして、きもちよかった。あしたもいっぱいおにいちゃんとキスしたい』

 妹、ご満悦かよっ! というか、これって……ヤバいだろ今考えたら……。
 なんというか、若さ故の過ちというか(いや今も十分若いけどさ)、昔は恐れ知らずだな、俺達……。

『分かったよ……。昔に戻るのも悪くない』

 道理で、妹が顔を赤くするはずだよな。俺もこの日記を見たあとにそう言われたら顔赤くなるわ。
 俺も今更ながら、顔を赤くした。

641 :名無しさん@初回限定 :2007/05/27(日) 02:14:23 ID:wtCai5Ub0

乙!
じゃあ俺も一発投下してみまつ。……アンインスコネタで

642 :アンインストール 1/10 :2007/05/27(日) 02:15:17 ID:wtCai5Ub0

朝起きたら、妹にアンインストールされていた。

「何を?」
「お兄ちゃんの個人情報を」

カナはそういって、にこーっと人の悪い笑みを浮かべる。
コイツは俺の、とても可愛いが、時々変な妹である。
「なんだそりゃ」
「すぐにわかるよ。起きたら」
ベッドの端に腰掛けて目覚まし時計を示す我が妹。
「う、確かに遅刻するな。うし着替えるから外に出ろ」
「えー、別にいーじゃない。減るもんじゃなし」
なぜ目を輝かせるか。
「減る」
とりあえず追い出す。
「あーあ、わたしに冷たくすると、後悔するよ多分」
妹は、また意味不明な事を言ってニヤリと笑った。

階段を下りると、母さんが朝食を用意してくれていた。
「おはよう、母さん」
「おは……あら? どちら様?」
なにげなく振り向いた母さんが、怪訝な顔をした。
「えっ?」
「どこから入ってきたの? チャイムは鳴らなかったと思うけど、気づかなかったのかしら?」
「な、何いってるんだよ、時間ないのにふざけないでよ」
性質の悪い冗談にムッとして言い返す。
「ふざけるって、貴方こそ勝手に人の家に入ってきて……」
母さんは、少し怯えた顔になる。
「なにやってるの、お兄ちゃん」
その時、後ろから妹が顔を出した。

643 :アンインストール 2/10 :2007/05/27(日) 02:16:38 ID:wtCai5Ub0

「お母さん、お兄ちゃんのお箸、出てないよ」
「あらそうだった、ごめんなさい、これでいい?」
母さんは、何事もなかったように、いつも俺が使う箸を渡してくれる。
「ちょ、ちょっと待てよ」
「なあに? 時間がないんだから早く食べなさい」
「そうだけど、今、俺が誰だとかどうとか言ってただろ!」
「何言ってるの?」
きょとんとした顔をして、母さんは続けた。

「あなたは、カナのお兄ちゃんでしょ? 他の誰でもないわよ」

@@@

「なんだったんだ、今朝のお袋は」
釈然としないまま、通学電車に向かう俺。
妹はニコニコしながらくっついている。俺とコイツは学校は違うが、同じ電車だ。
いつもの定期入れを自動改札機に押し当てて通り抜ける…
ピンポーン
「切符が違います」
「あ、あれっ?」
「わっ」
慌ててバック、後ろにいた妹にぶつかる。
「悪い」
「ううん、どうしたの?」
覗き込む妹は何故か楽しそう。今から起こる事に、ワクワクしているような顔。
「いや、定期切れてたっけかな……」
定期入れから、Suicaを取り出す。

そこに印刷されているのは、出来の悪いペンギンのイラストとロゴマークだけだった。

644 :名無しさん@初回限定 :2007/05/27(日) 02:16:54 ID:BtgRZsdI0

▼交換日記(4/3)

「☆☆☆ 勝った! 第3部完!! ☆☆☆」(←妹がジョジョ風に)

「へっ? っ! というか、これって……ヤバい!!」
 俺の記憶はここまで。 妹は何故かスタンド使いだったことを忘れてた。
ああ、俺の魂が、記憶が減っていく……。 昔に戻っていく俺、気分は悪くない…。


「やった!やったぁ!!やったよ。 魂に認めさせたんだよぉぉぉ!!!
 …危なかった、顔が赤くなった時はバレたと思ったの、今更ながら顔が熱いよ」

「これでお兄ちゃんを、アンインストールできたっと」 ルン♪

「後は私とLove*2にインストしてあげる
お兄ちゃんの体は大人で、心はあの頃の気持ちに」 ルン♪ルン♪

「だから、次はお兄ちゃんの番……約束したもんね、私にヤってくれるよ」

>”「分かったよ……。昔に戻るのも悪くない」”  ルン♪ルン♪ルン♪

645 :アンインストール 3/10 :2007/05/27(日) 02:18:01 ID:wtCai5Ub0


「あ、あれ? 定期じゃない?」
母のカードでも間違って持ってきたんだろうか。そんな筈はないのだが。
ともかく、チャージして再度改札を抜ける。カード自体は正常に動作した。

@@@

電車を降りて学校に向かう途中で、悪友の吉川と会った。
「おはよう吉川さん!」
「よっ、カナちゃんおはよっ」
我が妹は、街に出る時も俺にくっついて来る事が少なくない。
ので、俺の友人は大抵妹の顔を知っている。
よく、冷やかされる。
「よう、重役出勤とはいい身分だな」
遅刻寸前だと言うのにのんびりした様子の吉川に声を掛ける俺。
お互い様だろ、という反応を予測。
が。

「? 誰だ、お前?」
またか。

「今日は冗談はやめてくれ。朝に似たような事があってさ……」
「なんだよお前。慣れ慣れしくすんな。なんで妹ちゃんと一緒なんだよ?」
げんなりと答えた俺に、険悪な視線を向ける吉川。
これは、他校の生徒にガンをつける時の目だ。
「お、おい、俺の事……」
焦りかけた俺。
その横から、
「お兄ちゃんがいつもお世話になってます♪」
妹がペコリと頭を下げた。

646 :アンインストール 4/10 :2007/05/27(日) 02:19:25 ID:wtCai5Ub0

「あ、ああ、いつもお世話してるぜー、全く困った奴だからなこいつは」
途端に、吉川の態度がコロっと変わる。
「な、なんだよお前、今俺の事知らないって言った」
「ああ? 俺がカナちゃんのお兄ちゃんの事を知らないわけねーだろ?」
肩を抱かれる。
何事もなかったように笑う妹の顔と見比べながら、俺の方が知らない奴と歩いている気分になった。

「あ、俺ちょっとコンビニ寄ってくわ。またな」
「ああ。……お前も、学校そっちだろ」
「えー」
「えー、じゃねえ。ほれ、とっとと行け」
なにやら不満そうな顔をする我が妹の背中を突き飛ばす。
「わっ、酷いよお兄ちゃん」
トトッとたたらを踏んで、妹はこっちを振り返った。
「じゃあ、行くけど」
5メートル離れた地点から、また嫌な笑いを浮かべる。
「お兄ちゃん、わたしと離れたら後悔するよ」

@@@

「なんなんだよ今日のアイツは」
ぶつぶついいつつ校内に入る。
「こらっ! そこのお前っ!」
確かに、さっそく、後悔。
廊下の向こうから血相を変えてやってくる男は、生徒指導の佐々見。
全校生徒の顔を覚えていると豪語する熱血漢。要はウザイ奴。
「あー、すんません、ちょっと妹が熱出して看病を」
やむを得ない。言い訳をでっちげ……

「どこの生徒だね君はっ!」

647 :名無しさん@初回限定 :2007/05/27(日) 02:20:04 ID:BtgRZsdI0

ごめん、良くみてなかった _| ̄|○ スマソ >>641

648 :アンインストール 5/10 :2007/05/27(日) 02:25:23 ID:wtCai5Ub0

「え? いや、俺ですけど」
「私は全校生徒の顔を知ってるんだよ! なぜ他校の生徒がウチの制服を来ているんだ!」
「ちょ、ちょっと待ってください、俺はここの生徒です。2−Bの……」
「ふむ……なら、生徒手帳を見せてくれ」
掴みかかってきそうな勢いだったが、俺が真剣な事は理解してくれたようだ。
「ええと、確かいつも内ポケットに」
滅多に使わないポケットから、滅多に使わない生徒手帳を取り出す。
「ほら、……え?」

開いた手帳には、何も書かれていなかった。

「どうした。さっさと見せなさい。それとも、やはり嘘かね」
「あ、いや、ええっと……」
色々と頭は混乱しているが、今はそれどころじゃない。
「……」
ダッシュ!

「あっ! こらっ! 待てっ!」
奴も足は速い方だが、スタートの差で逃げ切れた。

@@@

「いくらなんでも、おかしいだろこんなの」
学校から逃げ出した俺は、街を歩きながら独りごちる。
皆が皆、俺の事を忘れているなんて。
人だけじゃない。俺の身分を証明するモノも消えている。
「この調子だと、戸籍だの住民票だのも消えてそうだな……」
ぼんやり人波を眺めていると。
「君、高校生? こんな時間になにしてるの?」
婦警が声を掛けてきた。こういう時は、こんなもんだ。

649 :アンインストール 6/10 :2007/05/27(日) 02:27:44 ID:wtCai5Ub0

「あ、田中さん」
「?」
そして、相手は例によって知った顔で、例によって相手には不思議な顔をされる。
「ええと、俺の事、知りませんよね」
補導とかどうでもよくて、近所に住む顔なじみの警官に、俺は諦め半分で話しかける。
「? ごめんなさい、どこかでお会いしたのかしら?」
それで、例によって相手は俺の事を忘れていて。
そして、さらに例によって。
「お兄ちゃん、なにしてるの、置いていくよっ」
絶対その辺で俺の事見張ってただろう我が妹よ。

@@@

「それで、これは一体どういうことなんだ?」
案の定、妹が来た途端に俺は「お兄ちゃん」として田中さんに認識された。
補導の危機を逃れた俺は、妹を連れて近くの公園にやってきている。
「朝に言ったじゃない。お兄ちゃんの個人情報をアンインストールしたんだって」
「意味わかんね。どうやってだよ。なんでだよ」
「うーん、つまりね、お兄ちゃんがお兄ちゃん個人だって事を、誰も認識できない状態になってるの」
「皆に忘れられたってことか」
「簡単に言えば、そうかもねー」
ベンチから足を投げ出す我が妹。スカートの裾から覗く白いふくらはぎ。
「お前が何か言うと思い出すってのはどういうことだ?」
「わたしはお兄ちゃんがお兄ちゃんだって認識してるから、他の人もそれを知る事はできるわ」
「……」
するとあれか。
「俺はこの世の中で、“お前のお兄ちゃん”としてだけ認識されるってか」
「ご明察〜♪」
妹は、なにが嬉しいのかってくらいにこーっと笑った。

650 :アンインストール 7/10 :2007/05/27(日) 02:31:04 ID:wtCai5Ub0

「で、どうやって?」
「知らない。小麦粉かなにかじゃない?」
手段を聞いても無駄なようだ。
「しかし、なんでまたそんなことを」
生殺与奪を握られた相手に強い態度にも出られないが、理由は気になる。
「……」
妹はしばしの間黙ってから、

「……お兄ちゃんは、わたしが妹じゃない方が良かったんでしょ」
ぽつりと、そう呟いた。

「え?」
「昨夜、お風呂場で独り言いってたのを聞いたんだもん」
「うっ、あ、あれは……」
どうやって? という疑問を持つ余裕は、事実を指摘された俺にはなかった。
確かに俺は昨夜、そう呟いた。
しかし……
「わたしは、お兄ちゃんの妹で嬉しいのに……グスッ」
涙目になる妹。
「お兄ちゃんは……ヒクッ、わたしが妹じゃイヤなんだ……えぐっ」
「いや、そういう事は……」
「だから……すんっ、お兄ちゃんをお兄ちゃんだけにしたんだ。わたしの。良かったでしょ。私のお兄ちゃんで」
泣きながらへへーと笑う。
「いや、あのさ、俺は別にお前が妹でイヤってわけじゃないって」
「ホントに?」
「普通に考えて、わかるだろ」
俺達兄妹、仲は悪くない。
むしろ良すぎるくらい良い。俺は、3つ年下の妹をいつも気に掛けていたし、妹もしつっこいくらい俺について回っていた。
妹が上の学校にあがるまで、風呂も一緒だった。今でも、俺が脱衣所で歯を磨いてても平気で……コホン。

651 :名無しさん@初回限定 :2007/05/27(日) 02:32:35 ID:BtgRZsdI0

回避、兼ゴメン。  2/10の後にオイラの▼交換日記(4/3)が挟まってる _| ̄|○ 皆の衆スマソ

652 :アンインストール 8/10 :2007/05/27(日) 02:33:17 ID:wtCai5Ub0

「じゃあ、なんであんなこと言ったの」
ずすっと鼻を啜りながら妹。
「う、それは、その……」
非常に言いづらい。
「言わないと、一生このままだよ?」
脅迫かよ。
「うー、しかし、言ったら俺の方が嫌われそうな気が……」
「そんなわけないでしょっ!」
今度は怒鳴られた。本気で怒っている。
やむを得ん。
「いや、その、さあ、俺達、兄妹だろ」
「当たり前じゃない。やっぱりお兄ちゃん、わたしのお兄ちゃんがイヤ……」
「そうじゃなくてっ!」
もうヤケクソ。

「兄妹だと、結婚できないじゃないかっ!」

「え?」
ぽかん、と口を開けて固まる我が妹。そりゃそうだろう。
「ごめん、でもな、お前も悪いんだぞ」
言い訳開始。
「もう小学生じゃないってのに、下着姿で俺の部屋に入り浸ったり、バスタオル一枚で抱きついてきたり」
「だから、その、ちょっと意識しちまって、ふと思ったから、それで」
言い訳終了。
「意識って、わたしを、女として、ってこと?」
まだぼうっとした様子で、妹が問いかけてくる。
「う、まあ、そうだけど」
「わたしとセックスしたい?」
なぜにそう直球なのだ我が妹よ。

653 :アンインストール 9/10 :2007/05/27(日) 02:36:44 ID:wtCai5Ub0

「あ、ああ、と、ともかく悪気はなかった。変態っぽくて悪いけど、できれば忘れて……」

ぎゅっ。

「は?」
突然、目の前が真っ暗になった。
ついでに、顔面と上半身に、ふにゃっと柔らかい感触。
抱きつかれて……いるのか、これは?
「お、おい、何を」
「嬉しい……」
「えっ?」
妹の体が離れる。
抱きかかえられていた胸は、柔らかく感じたけど、目の前で見ればやっぱり薄かった。
「お兄ちゃんが、わたしの事をそんな風に思っていたなんて」
目尻に涙を浮かべて微笑む。
「も、もしかしてお前も……」
「うん。大好きだよ。お兄ちゃん。もちろん、男として」
思わず漏れた俺の言葉に、最高の笑顔で頷くマイシスター。
そして。

「ねえ、お兄ちゃん、キスしよ」
我が妹は。

「だ、だって俺達、兄妹だろ」
俺の悩みを。

「いいじゃない、別に。兄妹だって」

実にあっさりと、一言の下に跳ね除けてくれたのだった。

654 :アンインストール 10/10 :2007/05/27(日) 02:38:48 ID:wtCai5Ub0

@@@

「ところで、誤解が解けたんなら、俺の個人情報とやらを元に戻してくれるんだよな」
「あ、それは無理」
「へ?」
「だって、アンインストールしちゃったもん。元には戻らないよ」
「ちょ、ちょっと待て、それじゃ俺は……」
「でも、今から自分の情報を作っていけばいいじゃない。すぐに再構築できるって」
「さ、さっきは戻せるような事いってたじゃないか」
「ううん。一生このままってのは、毎日アンインストールするよって意味」
それ酷くないですかマイシスター。
「お兄ちゃんが自分の個人情報を構成するまでは、わたしがフォローしてあげるからさ」
それってつまり。
しばらくは、俺はカナのお兄ちゃんとしてしか人間関係を保てない。

「じゃ、いこ、お兄ちゃん♪」
ベンチから立ち上がって、俺の手を引く我が妹。
その瞬間に、そっと耳元に囁く。
「家に帰ったら、えっちな事、しようね」
「親にバレたらどうすんだよ」
「その時だけ他人のフリ」
「俺が捕まるって」
「警察行ったら、兄妹に戻すからさ」
「……」
どうやら俺は。
当分の間。
妹に手を出す変態兄貴か、知らない子に手を出す変質者の二択を迫られるようだった。

……今、こいつに見捨てられたら終わるな俺の人生。

655 :アンインストール 10/10 :2007/05/27(日) 02:41:08 ID:wtCai5Ub0

唐突に失礼しますた
アンインストールから思いついたんだけど、結局わけわからん話になりました。
>644
いえ、夜中で連投規制食ったので回避助かりました。dです。

656 :名無しさん@初回限定 :2007/05/27(日) 02:42:36 ID:wtCai5Ub0

名前欄消してなかったorz
当然、>655は単なる後書きです。今度こそ失礼

657 :名無しさん@初回限定 :2007/05/27(日) 02:43:38 ID:BtgRZsdI0

>>655
(;´Д`)アセッタ

658 :名無しさん@初回限定 :2007/05/27(日) 02:50:20 ID:BtgRZsdI0

皆の衆。 またも読みづらくしてカンベン

重要な質問が抜けてた。 今、このスレが容量495KBと表示されている。
もしも500KBでアウトなら、名乗ってから次スレよろしく。 うろ覚えでアウトセーフがわからんy

659 :名無しさん@初回限定 :2007/05/27(日) 15:51:11 ID:hCSkAuRN0

朝起きたら妹が「私も男の人に混じって全裸で駆け抜けるもんっ!」と言い出した

64年ぶりの牝馬勝利だからって影響を受けるな、妹よwww

660 :名無しさん@初回限定 :2007/05/27(日) 23:10:18 ID:470o7gWs0

「私も男の人に混じって全裸で駆け抜けるもんっ!」
朝起きたら妹が、わけのわからないことを言い出した。
「おまえ、いったい何を言っているんだ?」
「ふふふ、お兄ちゃん。これを見なさい」
 そういって差し出したのは競馬新聞。
 どれどれ、ふむふむ「64年ぶりの牝馬勝利」とな。
 ……おまえ、だからって影響を受けるなよ、妹よ。
「というわけで、お兄ちゃんとベッドの上で全裸で駆け抜けるわよ!」
「うお、いきなり朝からハッスルですか、妹よ!」

 ふんふんふん! あんあんあん!
 おらおらおら! うふんあはん!
 ……うっ!

「さすが、お兄ちゃんだわ。競馬みたいに女の子が速くイけるわけじゃなかったのね。
 私の負けよ。お兄ちゃん速いのね。うふ」
 ……負けを宣言しているのは妹なのに、なんだこのそこはかとない敗北感は!!

661 :名無しさん@初回限定 :2007/05/27(日) 23:25:37 ID:mvy8Q1QR0

なんという騎乗位wwwwww

662 :名無しさん@初回限定 :2007/05/29(火) 01:49:08 ID:tIXHO8CD0

>>660
「今度は敗北しないぞ、馬なりで勝負だっ!」
 朝起きたらお兄ちゃんが、変なことを言ってきたよ。
「お兄ちゃん、いったい何を言ってるの?」
「ふふふ、妹よコレを見なさい」
 そういって差し出したのは競走馬の種付け写真なの。
「というわけで、壁に手をついて後ろ向きになるんだ!」
「やった!いきなり朝からハッスルなのね、おにいちゃん♪」

 ふんふんふん! あんあんあぁん!
 おらおらおら! うふぅんあはぁん!
 ……いやぁぁんっ♪♪

「さすが、お兄ちゃんだわ。このあいだのレースみたいに女の子が速くイったわ。
 私の敗けよ。お兄ちゃん馬並みだもの、うふ♪」
 …敗北宣言しているのは妹なのに、なんだかノせられてるのは俺か!!

663 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/05/29(火) 04:21:10 ID:hBEyUZxS0

業務連絡〜、業務連絡〜

>>644
恥ずかしながら、、ログ置き場への掲載方法で苦慮しております。
出来ましたら、ご本人のご意見などお願い致します〜!

というわけ(?〜で、新スレ立ててきます〜

664 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/05/29(火) 04:27:04 ID:hBEyUZxS0

朝起きたら、妹に その14

http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1180380183/

では、これからも宜しくお願いします。

665 :名無しさん@初回限定 :2007/05/29(火) 04:57:47 ID:tIXHO8CD0

>>664
早朝よりご苦労さまです。ちなみ現在498KBですので
このスレ残りは2KBかな? 長編の投稿はその14へが良いでしょうね。

666 :644 :2007/05/30(水) 02:28:43 ID:uLgZuvoJ0

>>663
ども失礼。アレ交換日記3/3に付けたギャグのつもりなんで
アセッテ種明かし遅れた。出来たらリレー作になればと

667 :名無しさん@初回限定 :2007/05/31(木) 02:00:12 ID:G2yhENhO0

妹に埋め。 新スレはコチラ>>664

668 :名無しさん@初回限定 :2007/05/31(木) 11:23:18 ID:grYbDoxB0

うほ

669 :名無しさん@初回限定 :2007/06/02(土) 09:16:41 ID:dK207jxC0

>>663
(;´Д`)早い対応ありがとうです。
だだ、ログ置き場の題名が「アンインストール」の方じゃなくて、「交換日記4/3(リレー編?)」と、なるんですぅ

670 :638 :2007/06/02(土) 10:06:09 ID:6Zo89LNY0

>>669
 今後は、勝手に人の作品、リレーにしちゃいかんよ。(汗)

▼交換日記2(1/)  ※リレー作品になったようなので、ボツネタ投下。

 妹から受け取った、過去の交換日記……。
 そこには、夏休みの間、妹と一緒に寝たり、着替えさせたり、
 更にはキスまでしてしまったことが書かれていた。『それなんてエロゲ?』状態である。
 さすがにこれ以上のことはないだろうと思い、次のページをめくった。

『○月n日 きょうはひさしぶりにおにいちゃんとおフロに入りました。』

 いきなりRedZone!? なに俺、天然ジゴロ?

『タオルがなかったので手であらいました。ヌルヌルがすっごくきもちよかった。』

 それなんてローションプレイ? 俺、こんなにエロい日常送ってたの?
 そりゃ、友達と遊ばなくなるわ。

『○月x日 妹が今日もお風呂に入ってきた。
 今日も洗いっこした後、お風呂の中でキスしていたら、妹がのぼせてしまった。
 最近、妹のマンコを見るとすごくドキドキする』
『○月y日 おにいちゃんのはだかでいっしょにねました。
 パジャマの中に手を入れられてちょっとびっくりしたけど、おにいちゃんの手がすごく気持ちよかった』

(子どもの時の俺、どこ触ったーっ!? 子どもだからって何しても許されると思うなよーっ!)
 思わず日記に出てくる俺に嫉妬してしまうほどだ。
 確かに妹は幼い頃、俺にぴったりと甘えていた記憶は残っている。
 でも、いつからか、今のようにべったりと甘えなくなっていた。
 それは何故だったろう……?

500 KB