永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 24

1 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 11:36:45 ID:f8GYKSRp0

世界は萌えをもって立ち、ネタをもって動き、
妄想をもって変をなす者なり。

其の疾きことはヘリオンのごとく、其の徐かなることはナナルゥのごとく、
侵掠することはヒミカのごとく、動かざることはハリオンのごとく、
知りがたきことはファーレーンのごとく、動くことはクォーリンの震うがごとく、
マターリ萌えたむるにはネリシアと戯れ、
時にはニムントールにそっぽを向かれ、
ネタをかけて動き、
先ずセリアの計を知る者は勝つ、此れこのスレの法なり。

                      著者不明 『雑魚スピ風林火山もどき』

永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 24


前スレ:永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 23
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1151135962/
発売元:Xuse【本醸造】公式サイト
http://www.xuse.co.jp/
外部板:雑魚スピスレ保管庫
http://etranger.s66.xrea.com/
外部板:雑魚スピスレ避難所@MiscSpirits
http://www.miscspirits.net/Aselia/refuge/
外部板:永遠のアセリア関連スレリンク集
http://etranger.s66.xrea.com/past.htm

2 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 11:37:30 ID:f8GYKSRp0

____      ________               _______
|書き込む| 名前:|            | E-mail(省略可): |sage       |
 ̄ ̄ ̄ ̄       ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                                        ,ィ
                         ,べV       //
ネリーみたいなくーるな女には       / 〃  ̄ ヾ;  / ./
    sage進行がぴったりよね〜    ! i ミ(ノハソ / /./
                           !ik(i|゚ ヮ゚ハ<///
                            リ⊂}!廿i つベ/
                               く/Цレ'
                             し'ノ

3 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 11:38:26 ID:f8GYKSRp0

あてんしょん

 | ̄ ヽ
 |」」 L.
 |゚ -゚ノ| ……えっとこのスレに投稿したネタ(名前欄に題名を記入したもの)はね……
 |とl)
    ,べV      
   / 〃  ̄ ヾ; 
   ! i ミ(ノハソ
   !ik(i|゚ ヮ゚ハ   。・゚・⌒) 作者の意向が無い限り、
   リ⊂! |T|!つ━ヽニニフ))   問答無用で>>1の保管庫に収録されちゃうんだよ〜
     く/|_|〉 
     (フフ

4 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 11:40:10 ID:QZZpR0w60

Q: 雑魚スピって何ですか?
A: サブスピです。

Q: 具体的に教えて下さい。
A: シアー・セリア・ナナルゥ・ニムントール・ネリー・ハリオン・
   ヒミカ・ファーレーン・ヘリオン、以上9名の総称です。

Q: これまでに投稿されたSSはどこで読めますか?
A: ここで読めます。→ http://etranger.s66.xrea.com/

Q: 俺あんまりサブスピに興味ないんだけど。
A: 雑魚スピです。>>1の関連スレリンク集で行き先を探してみましょう。

5 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 11:41:20 ID:QZZpR0w60

ほんじゃ、点呼は前スレ949から

> ・○○の作った料理が食べたい
>  例:エスペリアの作ったシチューが食べたい

ということで、よろ↓

6 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 11:47:29 ID:ffHdJtk60

>>1乙。

緑亭のお菓子が食べたいですね。<1>
でも本当は某殺人コロッケに一番の興味が。

7 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 11:48:12 ID:QphPOJrd0

>>1さんスレ立て乙。

セリアの作ったモーニングが食べたい起き抜けです(遅っ!
本人曰く最低限の腕しかないという事ですが、
彼女に作ってもらう事に意味があるので無問題。>2

8 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 11:58:03 ID:WxTCkPR1O

>>1乙ファリル

セリアが入れてくれた夜明けの珈琲を二人で飲みたい<3>

9 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 14:20:36 ID:ab8gsusL0

>>1乙ァーレーン

ファーレーンの作った味噌汁が飲みたい。
朝割烹着でとんとんとんと包丁の音立てながら作っている最中に
匂いに釣られて目が覚めたりして「あ、起きました?」なんて言われたりしたらもう最高。<4>

10 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 14:57:40 ID:xPc6lpe60

>>1

ヘリオンの作ってくれたおにぎりを、一緒に訓練場で食べてみたい<5>

11 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 15:07:48 ID:xCFaWUtG0

>>1

ネリーの作ったチャーハンが食べたい<6>


 | ̄ ヽ
 |」」 L.! て
 |゚ -゚ノ| て
 |とl)
    ,べV      
   / 〃  ̄ ヾ;   アッ! 。・゚・
   ! i ミ(ノハソ て     。・゚・。・゚・
   !ik(i|;゚ ヮ゚ハ て   //
   リ⊂! |T|!つ━ヽニニフ))
     く/|_|〉    彡
     (フフ

12 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 16:01:33 ID:p8ingcUA0

>>1
オルファの手料理。うまいとはあったけどどんな感じかわからんので。後 ちっこい子が頑張って料理している姿っていいなあとw<7>

13 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 16:06:38 ID:WPDpkAFi0

>>1乙レイトブロック

「エスペリア……その、聞いてくれ。ま、毎朝俺の為に味噌汁を作ってくれないか?
あと毎日じゃなくて良いけど、肉じゃがも」
「え、は、はいっ、わたくしで宜しければ………ポッ///
あ、でもその『オミソシル』と『ニクジャガ』の材料や作り方が……」
「大丈夫。何とかしてみせる!!」

アセリアルート 現代世界→ファンタズマゴリアへ帰還

「エスペリア、味噌他調味料と足りない材料と料理の本を持ってきた。これで…万事解決だ!!」
「ユ、ユートさまっ!!」
ガシッ
これからの新しい生活に思いを馳せ、二人はいつまでも抱き合うのだった――。
                            
「…あのー、パパ、エスペリアお姉ちゃん?
アセリアお姉ちゃんのハイロゥが真っ黒に染まっちゃって大変なんだけど…ねえ、聞いてる?」

独自の世界に入り込んでる二人は、当然聞いちゃいないのであった。
                             −アセリアルート消滅−(非道

そんな理由で、エスの作ってくれた味噌汁と肉じゃがを食べたいです。<8>
それと緑塩も少し味見s(エレメンタルブラスト

14 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 16:38:24 ID:MfkaokCK0

>>1乙。

無論、シアーの手作りなら何でも食う。
マシュマロ入りの味噌汁だろうが、ワッフルじゃなくてヨフアル入りのボルシチだろうが食うッ!
…個人的に、クッキーの類だと本格的かつ永遠に幸せだなあ。
ってェ事で<9>です。

>>12
>ちっこい子が頑張って料理している姿っていいなあとw
梅干大の脳髄が激しく禿げ上がるほどに狂おしく同意。

>>13
ソゥ・ユート…そしてエス姉さん…いくらなんでも外道すぎでは。
ていうか、セリアとアセリアにざっくり夜道でさされそうな。

15 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 16:48:22 ID:GbLPLvkN0

>>1お疲れ

正直俺は俺のために作られた料理なら誰のだってなんだって食べたいが
できればニムのポテトサラダが食べたいなぁ

16 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 18:07:28 ID:MfkaokCK0

ラキオススピリット隊第二詰め所会議室。
ほぼ全員が極めて不機嫌な表情であり、また空気そのものも極めて険悪であった。

約一名、まるで男として大きな仕事をやり遂げたかの如く晴れ晴れと爽やかな顔の光陰をのぞいて。

悠人は拳をわなわなと震わせ、セリアのこめかみには青筋が走り、エスペリアは頭痛で頭を抱えていた。
光陰の後ろの黒板には、書記を命じられたクォーリンの白墨によりこう記してあった。

 スピリット隊制服新デザイン案

すでに全員が、着替え終わっていた。
話の都合とか作者がめんどくさいからとか様々な重大かつ重要な理由による。

「じゃあ、そういう事で次の作戦からこの新コスチュームで戦闘行為を行うということで。
 …ああそうそう、ちゃんとグラフィックには反映させてな?」

一部意味不明な部分をまじえつつ、光陰はいつも以上にキリリとした顔で場を締めようとする。
それが余計にカンに障ったのか、ついに我慢できなくなって悠人が怒り全開で立ち上がった。

「光陰!コレは…俺に割り当てられたコレは一体なんだっ!」
「スクール水着だ。女子用のな」

しれっと即答する光陰に、悠人は更に顔を怒りに染めながら更にわなわなと震える。

「俺じゃないぞ。確かにそれも候補に入れたが…名指しでお前にそれを指定したのはスピリットの誰かだ」

セリアとエスペリアが、ガタガタンと乱暴な音を立てて椅子から立ち上がる。

17 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 18:17:49 ID:cVvDil60O

チェ・チュバ・テリエラ

18 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 18:18:45 ID:MfkaokCK0

誤爆してるー!?(汗 すいません、スルーお願いしますまぢでorz

19 :どりるあーむ ◆ncKvmqq0Bs :2006/10/21(土) 18:44:17 ID:MfkaokCK0

ものごっつ恥ずかしい誤爆をしたばかりで恐れ多いのですが(汗
シアー長編SS「いつか、二人の孤独を重ねて」第11章「剣聖」です。
いいかげんダラダラと長くなりすぎだと自分でも自覚してます…。

今回は、全部で大体8レス分です。よければよろしくお願いします。

20 :いつか、二人の孤独を重ねて1/8 :2006/10/21(土) 18:45:48 ID:MfkaokCK0

ロウエターナルのミニオン軍勢の無慈悲な侵攻によって瓦礫となった、その場所で。
理不尽な暴力により破壊し尽くされ、命の…マナの営みがことごとく無惨に奪われたラースの町で。
【不浄】のミトセマールは、眼前に新たに現れたエターナルに舌なめずりしながら改めて向き直る。

「あんたさ…生まれたてみたいだけど、そこの小娘よりはイイ声で鳴いてくれるのかい?」

ミトセマールの台詞に不快感を隠さないまま、そのエターナルは槍型の上位永遠神剣を構える。
背後にかばうのは、雲霞の如く押し寄せたミニオンとの連戦に加え敵エターナルに挑み敗れたセリア。
息があるのが不思議な程に満身創痍のセリアに、一心不乱に癒しの魔法をかけ続けるボロボロのハリオン。
そのセリアとハリオンの側で、セリア程ではないがやはり満身創痍のヒミカが神剣をミトセマールに向ける。

「下がっていてください、ヒミカ、ハリオン…セリア」

朦朧とした意識のまま、セリアはたった今まさに殺されようとした自分たちを助けてくれた誰かを見つめる。
初めてみるひと、なのに…酷く懐かしい…そんな感情がわかないではいられない緑色のメイド服の女性。

 -グリー、ン…スピ、リット…?…誰、なの…?

不意に少しだけ振り向いたその女性が、知らないのにやはり確かに知っている微笑みで優しく語りかける。

「よく頑張りましたね、セリア…間に合って良かったです。…リュールゥ」

そう言うと、その緑の女性は再びミトセマールに向き直って自らの名を静かにけれどそれは気高く告げた。

「わたくしはエターナル・エスペリア! 永遠神剣第三位【聖緑】の主、心司る聖緑のエスペリア!」

未だ、ファンタズマゴリアと名づけられた龍の大地を襲う災厄は終わっていない。
後に永遠戦争という名で呼ばれる事になる、この最悪の災厄は、まだ終わっていない。

21 :いつか、二人の孤独を重ねて2/8 :2006/10/21(土) 18:49:38 ID:MfkaokCK0

                -時を過去に戻して、ダスカトロン大砂漠中央 ミライド遺跡にて-

「フン、ここがその遺跡とやらか?」

神聖サーギオス帝国のエトランジェ、永遠神剣第五位【誓い】のシュン。
この大砂漠の真ん中に不自然に位置している洞窟の入り口からやや進んだところで、そう言う。
瞬の声に対して返ってくるのは、ただ疲弊と怯えに満ちた喘ぎ声とうめき声。

「僕は、余計な雑音なんか聞く耳持ちたくない。 …本当に、このただの洞窟がその遺跡なのか?」

振り向きもせず殺気だけで返事を促す瞬に、後ろのサーギオスの人間たちはかくかくと首を縦に振る。
チッ、と舌打ちすると瞬は更に洞窟の通路の向こうへと足をすすめる。
この遺跡まで瞬を案内してきたサーギオス兵たちも慌てて後を追おうとする、が。

「…何だよ」

前触れもなく、いきなり止まった瞬の不機嫌極まりない声と不穏な雰囲気に慌てて止まろうとする。
焦って追いかけ始めたところで、あまりに慌てて止まろうとしたため全員で重なって転ぶ。
無様に先頭の者を押しつぶす形で、失敗したドミノのような体勢でただ全員が恐怖に油汗を流しながら黙る。

「うざいんだよ。…もう、お前らなんか要らないんだ、帰れよ」

その声で、瞬から逃げるように -実際、逃げ出したのだが- 我先にと遺跡の外へ駆け出す人間たち。
瞬はまた、フン、と心底バカらしそうに鼻を鳴らしながら遺跡と呼ばれる洞窟の先へと歩き続ける。
外から見た限りでも、いま現在歩いてる限りでも…ここはただの洞窟としか思えない。

「何処まで続くんだよ、全く」

瞬が自ら此処に来たのには、理由がある。
サーギオスの要請を蹴った、この世界で剣聖と恐れられる人間…ミュラー・セフィスを「粛清する」ためだ。
実質上サーギオスを支配している、自らの腰にある【誓い】の要請を蹴ったとも取れない事もない。
それでも、たかが一般人より少し腕が立つ程度の普通の人間の…せいぜい蟻の一噛みという認識だった。

22 :いつか、二人の孤独を重ねて3/8 :2006/10/21(土) 18:59:15 ID:MfkaokCK0


たかがその程度の事で、瞬は自らここに赴いてきていた…本当に、わざわざと。

 -フン、伝説の剣聖だと?

自分にとっては非常にどうでもいい下らない事だが、重臣どもがあまりにも騒ぐからだ。
このままではラキオスに負ける、レスティーナに負ける、人間がスピリットに負ける、と。
それだけなら、本当にどうでもよかったし気にする理由もまた何処にもなかった。
だが、誰とも知らないが何処からかとも知らないが…ただ一言、こう聞こえた。

ラキオスのエトランジェに負ける。

 -僕が、悠人に負けるだと? ふざけるなよ、虫けらどもが。

【求め】に、負ける。

 -我が、【求め】に敗れるだと? 戯れるな、人間如きが。

「剣は、一つで無くてはならないんだ」

【誓い】のシュンは、そう腹立たしげに呟くと、自分の左手の洞窟の岩壁を力任せに拳で殴る。
人間の常識の範疇を超えた威力で叩きつけられたにも関わらず、瞬の拳には岩壁による傷も痛みも無い。
そのままそっくり、拳の形にえぐられて削り取られた跡が残るだけだった。
ぱらぱらと、その岩壁の瞬に拳を叩きつけられた跡から破片に飛沫が力なく弱々しく落ちる。
そのまま瞬は、右手に持つエーテル灯のカンテラの弱々しい光を頼りに未だ奥の見えない洞窟を進む。
しばらくずっと進み続けて…やがていい加減に嫌気が差してきたところで、不自然な行き止まりに突き当たる。

「…いや、行き止まりじゃないな」

エトランジェとしての身体強化は視覚聴覚触覚…全ての感覚にまで行き渡っている。

23 :いつか、二人の孤独を重ねて3/8 :2006/10/21(土) 19:00:17 ID:MfkaokCK0

瞬の視覚は巧妙に隙間無く隠された目の前の岩壁の閉じ目を捉え…。
聴覚は、隠し扉とおぼしき岩壁の向こうから規則正しく聞こえてくる…機械音を捉えていた。

 -この向こうにある機械、おかしいな。

すっかり聞きなれた、この世界のエーテル機関を用いた機械の音では無い。
少なくとも、稼動に際し熱をともなう類の動力伝達システムでは無いと瞬の感覚は感じた。

 -ありえるのか? エネルギーを生み出すのに全く熱をともなわないなんて、この世界で…?

【誓い】が更に瞬の感覚を拡大させる。
瞬を貪り喰うように【誓い】から…たちのぼる、紅い光に包まれながら瞬は周囲に更に感覚を凝らす。

どうやら、目の前の岩壁の向こうの他には奥へ進む通路は無いようだった。
そればかりではなく、その通路の向こうに生命反応がある。
はっきり、何者とまでは感じ取れないが…確かに人間が生命活動を行うぶんだけの熱量を感じる。

「フン、玄関先に呼び鈴もつけないんなら…こうするまでだ」

【誓い】がまた怪しく紅く光り、瞬は眼前の岩壁を全力で殴りつける。
しかし先ほどここに来るまでの岩壁を容易く砕いた瞬の拳に、隠し扉は無傷のままだった。

「…なんだ、これは?」

拳が、岩壁に当たる寸前で視覚で認識できない妙なものに止められている。

 -これは、障壁…オーラフォトンの?

そう思ってしまうほどに、あまりにオーラフォトンに酷似したバリヤーによってシュンの暴力は阻まれていた。
だが、明らかにエトランジェやレベルの高いスピリットの用いるオーラフォトンの障壁とは性質が違う。
少なくとも、これは瞬が知りえる生命体が生み出すエネルギーによるものではない。

24 :いつか、二人の孤独を重ねて4/8 :2006/10/21(土) 19:03:09 ID:MfkaokCK0

 -あくまでも機械によるもの…それもかなり高度な文明が練り上げた技術力か?

 -我が威力に抗うか…まあいい、喰らいつくして糧にしてやるまでだ。

「随分とまあ、しつけのなってない坊ちゃまだねえ」

いきなり、隠し扉の向こうから声が響いてきた。
それは、先ほど【誓い】により拡大された感覚の網が捉えた生命体が発した声だった。
瞬が突き出した拳を引っ込めると、現代世界の「自動ドア」のように岩壁が音も無く左右に開く。

開いた隠し扉の奥に広がる通路は、あまりにも異質だった。
機械文明によるものには違いないが、それはこのファンタズマゴリアの文明と異質すぎた。
明らかに、現代世界にもファンタズマゴリアにも存在しない金属だか石材だかによる壁と床と天井。
通路の全てを人体で言えば血管のように走る、わずかに光る溝しか光源が見当たらないのに明るい。
そして、そのシュンの知る全てとあまりに異質な空間の真ん中に…その声の主はいた。

女性だった。

容貌から察するに、話に聞いていたミュラー・セフィスの特徴と一致していた。
何より際立って目立つのは、和装もどきに肩から羽織ったマントから腕組みの形に覗かせる両腕。
両腕を、ぐるぐると包帯巻きにしている…肩からずっと指一本一本の先まで。
ただ…【誓い】により拡大された感覚が、左手だけが生身ではないと告げている。

「お前が、ミュラー・セフィスとか言う奴か? 剣聖ってはやし立てられていい気になってる」

瞬は、いつもサーギオスの重臣や騎士たちを屈服させるのと同じ様に殺気で射殺そうとする。
しかし、そんな瞬に対して目の前の女性はプッと心底おかしそうに吹きだしただけだった。

「なにが、おかしい…ゴミクズ以下の存在のくせに」

更に剣呑な雰囲気になった瞬に、目の前の女性はやれやれと肩をすくめて呆れるだけ。

25 :いつか、二人の孤独を重ねて5/8 :2006/10/21(土) 19:09:16 ID:MfkaokCK0

「まあ、ミュラー・セフィスは私で間違いないよ。 あと、面映いけど確かに剣聖と言われたりもしてるかな」

シュンはすでに殺意のオーラフォトンを全身にみなぎらせている、それなのにミュラーは余裕を崩さない。

「ああ、ごめんごめん…おかしかったというか今私が吹きだした理由についてだったね。
 …はやし立てられていい気になってるのは、むしろ君じゃないのかなと思って」

その台詞を聞いた瞬間、シュンは全力で目の前の剣聖と呼ばれる女性に向かって蹴りを放つ。

「お前…死んじゃえよぉっ!」

シュンの怒りに任せて放った蹴りは確かにミュラーを捉え、真っ二つに薙いだ…はずだった。
蹴り出した足は確かにミュラーのがら空きの胴にモロに当たっている。

だが、それだけだった。

それどころか、殺意のオーラフォトンを手加減も容赦も微塵も無しに込めた足に激痛が走る。

「が、あぁ!?」

激痛に耐えられず引っ込めた足を抱きかかえながら、無様な体勢でその場に倒れて転がる。
まるで、鉄筋の入った電柱をサポーターもつけずに生身で思い切りスネ蹴りしたような激痛。
幸い、骨が折れている等の深刻なダメージは無い…が、それでも痛みによる呻きをこらえきれない。
いまだ足に走る激痛に歯ぎしりしながら、瞬はミュラーに対して向き直る形でよろけながら立ち上がる。
眼前の相手を確認する、先ほどと全く変わらず腕組みしたままだし鎧甲冑の類どころか永遠神剣さえも無い。

「キミは、危険だね」

やはり腕組みした余裕の姿勢を崩さぬまま、ミュラー・セフィスは瞬を品定めか値踏みするかのように見る。
よろよろと頼りなく立ち上がる瞬を見る眼差しはしばらく上下していたが、やがて右手の神剣で止まる。
【誓い】を見とめると初めてそこで眉間にしわを寄せて、それまでの余裕の笑みが表情から消える。

26 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 19:09:44 ID:YbCh99RZ0

こっちと間違えたような気もしないでもないC
orz

27 :いつか、二人の孤独を重ねて6/8 :2006/10/21(土) 19:11:09 ID:MfkaokCK0


「なるほど…あの【誓い】に魅入られてしまったのか…ますます、危険だね」

ようやく足の激痛がやわらいだところで、瞬は【誓い】を両手で強く握り締めてミュラーに剣先を向ける。
【誓い】がまたも瞬を喰らうように紅い光りを放ち始め、その身体を包みこむ。
紅い光りに全身を包まれていくうちに、瞬はハアァ…と口元を凄惨な笑みに歪め恍惚に満ちた息を吐く。
そんな瞬の様子を確認したミュラーは、心からの哀れみに満ちた台詞を呟いた。

「可哀想に…神剣に呑まれ犯されるのを快感と誤認するようになったか、すり替えるかしかなかった程に…。
 そこまでの歪みを抱えているのか…そうであるしかないと自分を追い詰め、それに逃げるしかなかったのか」

【誓い】のシュンは、何故ミュラーが自分を哀れんでいるのかわからなかった。

「ソードシルダも、酷な遺産を残していったものだね…よりにもよって」

ミュラーが言っている意味がさっぱりわからない。
ただ、いつものように【誓い】の言うとおりにするのがあまりにも心地よくてどうでもよかった。

「オォォォォラフォトン・レイイィィィッッッッッ!」

ただただ今よりもっと気持ちよくなりたくて、獲物に向けて紅い光の槍を幾本も撃つ。
心が【誓い】で満ちていくごとに、文字通り脳髄ごと全身が甘い痺れに酔う感覚が強くなる。

たかる虫を追い払う仕草で、全力のオーラフォトンレイは「はたかれ」た。

28 :いつか、二人の孤独を重ねて7/8 :2006/10/21(土) 19:13:44 ID:MfkaokCK0

シュンは、神剣魔法を撃った快感で歪んだ笑みの表情のまま固まってしまう。
今、目の前で起こった「現象」がさっぱり理解出来ない。
ただ、理解できない。自分の思考は今、混乱しているという事を理解する事さえ出来ない。
ミュラーは、腕組みした形を崩さないまま右手だけをそっと動かして…。
オーラフォトンレイを「ぴしっ」とはたいた。
あまりにも力の無い、それは軽い平手打ちではたかれたオーラフォトンレイはあらぬ方向に当たって消えた。

 -何が、起こっ…た?

そこまで認識して初めてやっと、その台詞が頭に浮かぶ。
現状を認識するだけでなく、把握するのもあまりに遅すぎて気がつかなかった。

「診察してあげるよ…私は医者じゃないけどね」

いつの間にか目の前にいるミュラーに、【誓い】を握った右手と顔をそっと優しく掴まれている事に。

「症状によっては、治療出来るかもしれない。 あくまでも、もしかしたら…だけどね」

鼻に何故か血のにおいを感じながら、そのまま意識がゆっくりと沈んでいくのを瞬は最後に認識した。


                -同日同時刻、ラキオススピリット隊第二詰め所にて-


「どうだ、ユート!」

日頃からかえって人を不安に陥れるくらい、出所不明な自信に満ちているヨーティアが更に上機嫌で威張る。
ふふん、とまるで少年野球の試合で勝ってきた腕白坊主のように鼻を鳴らして悠人に対して胸を張る。

「ああ…ヨーティアだから絶対期待に応えてくれるとは思ってたけど…こりゃ、本当にいい仕事してくれたよ」

心からの感嘆を偽り無しに漏らし賞賛する悠人に、ヨーティアはニンマリと満足そうに笑う。

29 :いつか、二人の孤独を重ねて8/9 :2006/10/21(土) 19:16:59 ID:MfkaokCK0

「そうだろうそうだろう、この大天才様に不可能な事など全く何一つ無いのだよ!
 そう、例えば今回のような専門外の服飾デザインに関しても! …ごらんの通り、というわけさ」

そう言って不敵にウィンクしてみせるヨーティアに、悠人はこの人が味方で本当に良かったと心で頷く。

「うん! すっごい動きやすくて、くーるだよー! ネリー、これ気に入っちゃった!」

新型のスピリット戦闘服の試作品に身を包んだネリーが、いつも以上に身が軽そうにその場でくーる♪と回る。

「うん、シアーも今までのよりもこっちがいい〜…。
 着てて、今までのより怪我しにくそうで不安じゃないし…何より、ポケットがたくさんついてるし」

ネリーと同じく試作品と言え新型のスピリット戦闘服に身を包んだシアーも、嬉しそうに身体を捻ったりしている。

「ベルトの後ろの、腰ポーチもチェックだよシアー! …へへ、くーる♪くーる♪」

一回ピタッと止まってまるで自分の手柄のように腰の後ろのポーチを指差したネリーが、またくーる♪と回る。
それにつられて、シアーも一緒にくーる♪くーる♪と楽しそうに回り始める。

「…ーる♪ くーる♪」

シアーとネリーがまとっている試作品の新型とは、随分と以前に悠人がヨーティアに開発を依頼した物。
それまでの、国家別のカラーの他はファンタズマゴリアの大陸全土共通だったスピリットの戦闘服。
例外をあげるとすれば、ラキオス第一詰め所メンバーやマロリガン稲妻部隊のクォーリンの専用特注デザイン。
しかしそれさえも、いわばその国家において最強の精鋭である事を示す…「兵器としての扱い」の延長だった。
長らく、えんえんと幾時代を経ても変わることも無ければ改良さえされなかったモノが悠人の時代で変わった。
後に永遠戦争終結後のガロ・リキュアにおいて、正式にラキオススピリット隊戦闘服として正式採用される。

楽しそうなシアーとネリー、上機嫌なヨーティアの姿に悠人はまた久しぶりに安堵を覚える。

…決戦は、近い。

30 :どりるあーむ ◆ncKvmqq0Bs :2006/10/21(土) 19:22:01 ID:MfkaokCK0

今回は、ここまでに。
10章を超えてしまったので、何とか少しでもダラダラしてるのがばれな、もとい誤魔化せ、もといやわらげられないかと。
アニメで主人公が新型マシンに乗り換えるがごとく無理やり スピたんでのコスチュームを新戦闘服として入れてみました。
スピたんやってない人にはイメージが伝わらないだろうなあってのがなんともorzですが。
ともあれ、ここに来てやっと瞬が登場しました。続いてミュラー・セフィスも。

では、誤字脱字ハリオンマジックなどありましたらよろしくお願いします。

31 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 19:43:14 ID:MfkaokCK0

>>26

ゴメン…orz

32 :名無しさん@初回限定 :2006/10/21(土) 23:58:41 ID:5PeDI9Oq0

いきなりエスねえがエタ化してるのにびっくりこいたです。まさか伝説のハーレムっ? それとも乗り換え? いや、押し掛け女房?
ソゥシュン(って何か変な響きw)がミュラー先生にどんな改造手術を受けるのかwktkしております。ダイジョーブ博士並みに安心設計。
はっ? もしかして毒気を抜かれた瞬が炉低として生きることになるとか? 

あとはなんだかちょっと推敲が足りないような気がするん。


独り言:瞬君は天位を授かれるのだろうか?(ぉ 

33 :名無しさん@初回限定 :2006/10/22(日) 00:20:44 ID:O4h+Fbpz0

そうして瞬の体内に探りを入れたミュラーが見たものとは!

  佳織    佳織      佳織    住職  佳織
      佳織     佳織      佳織   佳織  僕の佳織

「むぅ……これは」
余りの歪みと誤字に頭を抱えるミュラー先生であった。

こういう場合改造手術を受けたら更正して正義の味方になってしまう訳ですが、
そんな予想は野暮だし置いといて。怒涛の展開はコスチュームも一新、
最終章に向けて一気に突入といった所でしょうか。
ってエターナルはエスペリア!? そう来るか!(何

34 :名無しさん@初回限定 :2006/10/22(日) 03:45:04 ID:zB6EqmqN0

>>1

折角だから俺はウルカの刺身を選ぶぜ〜!
料理は愛情。そして、料理を食べるのも又愛なり。

35 :名無しさん@初回限定 :2006/10/22(日) 09:08:41 ID:AtQyJExZ0

>>1さん
乙でした。
ヘリオンにお菓子を焼いてもらって、
それに合うお茶を淹れてみて、ティータイムを楽しみたいです。

>>30 どりるあーむさん
両手を広げてにぱっと笑って。ネリーは右にシアーは左。くーるくーる♪と回ります。
お弁当を持って出かけた先、花畑の真ん中で踊るようなステップを踏む二人が見えた気がします。
戦闘服も良いけれど、ひらひらドレスに身を包んだ姿で踊れる時を手繰り寄せられればと、
冒頭の緊迫シーンに思いが寄せられます。

36 :名無しさん@初回限定 :2006/10/22(日) 10:28:26 ID:vuSFiUPl0

>>30
3/8,3/8,8/9はつっこんでいい所なのかどうか

37 :名無しさん@初回限定 :2006/10/22(日) 17:36:19 ID:8VzuBimhO

>>1さん乙〜

ウルカ&ヘリオン&シアー『と』作る料理を食いたい!
そこそこなら出来るから、下ごしらえをしたり、マメに味を確認したり…

ネリーとニムも入れたいところだが、騒がしい&めんどくさがりの組み合わせだと俺のマインドが確実に低下するからなぁ〜

騒ぐネリーにアイアンクロー
…いや、それはそれで面白いんだが

38 :名無しさん@初回限定 :2006/10/22(日) 21:08:07 ID:nmVnc7Xx0

>>32

とりあえず、今まで保管庫におさめられたネタでまだやってないのを探して。
…で、このルートに決まりました。他にもこまごまと考えていましたが。
果たしてどんなルートなのかは、最終回まで待っていただけると幸いです。
で、FSSネタが混ざってますが…話の大風呂敷具合て部分ではアセリアもFSSもどっこいですな。
とりあえず、永遠神剣がモーターヘッドって事はないのでそのへんはご安心くだされ。
推敲が足りないって事は、急ぎすぎたということでしょうか。そういえばよく読み返してみると、文法がおかしい部分もちらほらorz

>>33
ソーマ編に続いて、シュン編とも言える部分なので…描写をしくじらないかどうかガクブルしてます。
避難所の「オリキャラ・オリ剣 是か非か!?スレ」を読みながら考えてはいます。

>>35
この長編の「最終的な目的」としては、抱えきれない孤独を抱えて続けた「ふたり」が、いつか互いの孤独を重ねあえるようになる事、ですので。
当初迷っていた「ハッピーエンドか否か」も、もう「超ハッピーエンドでGO!奇跡なんてブンどれ奪いとれー!」な結論に達しました。
だから、残酷な時代と宿命に翻弄され続けた双子も必ず手に手を取って幸せを踊れます。もう決定。タイムシフトも効果無し。

>>36
見逃してくだせえ、お代官様・゜・(ノД`)・゜・。

39 :名無しさん@初回限定 :2006/10/23(月) 00:46:52 ID:YFDuCJ6X0

秘密の解凍呪文

「オープン セリアッ!」

40 :名無しさん@初回限定 :2006/10/23(月) 20:46:31 ID:E1QmYeuB0

そしてスレが凍りついた…

41 :名無しさん@初回限定 :2006/10/23(月) 21:06:30 ID:tbIlGDzv0

20hも凍らせるってすげえな……

42 :名無しさん@初回限定 :2006/10/23(月) 21:09:39 ID:TNXu3VvE0

     __
  「,'´r==ミ、
  くi イノノハ)))        スレ
   | l|| ゚ヮ゚ノl|   <そして時は動き出す
   j /ヽ y_7っ=      
  (7i__ノ卯!
    く/_|_リ    

43 :名無しさん@初回限定 :2006/10/23(月) 21:25:38 ID:OL6G2MwA0

エターナルセリアブリザード
一瞬でスレを周囲の空気ごと氷結させる

おbsn以外は死ぬ

44 :幻奏鎮魂歌 :2006/10/23(月) 22:12:35 ID:Dks4/GC20


むかし、むかし。といっても今から10数年程前のことだが。
 ラキオスのある施設のスピリットと
 ある一人の青年の話。


 その青年は戦場に送り出す前にスピリットを育成する施設で働いていた。
 正直な話、彼は始めそこで働くことが嫌だった。
 スピリットの育成。この世界においてスピリットにいい感情を持つ者は少ない。
 ゆえに単なる一般人である彼のその感情はある意味当然といえた。
 しかも彼の仕事は雑用全般。
 どう考えても人数と仕事の量がつりあっていないうえに辞める人は多いのに入ってくる人は稀という環境。
休む間もないくらい忙しくきつい。
 それでも彼はその仕事を辞めなかった。
 理由は簡単だ。貰えるものが多いから。
 もっとも、多いといっても早くに両親を亡くし幼い妹を養ってる身としてはそれでもぎりぎりだった。
 そして働き始め幾日がたった頃。そんな彼の全てを変える出来事が起きた。
 彼のたった一人の身内たる妹が事故で死んだのだ。

45 :幻奏鎮魂歌 :2006/10/23(月) 22:13:35 ID:Dks4/GC20



 なにもする気が起きなかった。
 今まで俺はただ妹を守る為に生きてきた。それだけを考えてきた。
 けど、それは失われた。いともたやすく、だ。
 いったい今までの俺の人生とはなんだったのだろうか。いっそこのまま死んでしまおうか。
 そんなことをぼんやり考えていると、
 くいくい
「あ?」
 くいくい
 服を引っ張られる感触。
はて?さぼっているのだから怒鳴られるのならわかるがこれは一体、
 くいくいくいくいくいく
「いや、しつけーよ。」
 引っ張られている服のほうに視線をやる。
 長く赤い髪の少女。
おそらく年は五歳より下。
 その片手には俺の服の端。もう片方にはひどく不釣り合いなごつい双剣。
 どっからどう見てもスピリットなそいつは、
「おじさん、なにして――」
「ちょっと待て。」
 いまこいつなんつった?二十歳になって間もないこの俺に目の前のこの幼女さんはなんといいやがりましたか?

46 :幻奏鎮魂歌 :2006/10/23(月) 22:14:41 ID:Dks4/GC20

「?おじ――」
「違う。お兄さんだ。」
 間違いは正さなければいけない。それはもはや人の義務であり相手が未来を担うお子様というならばなおさらである。
「???」
 だが、どうやらこの子は納得できないご様子だ。なぜか。
「?・・・・おじちゃ―――」
「お兄さんつってんだろが、ガキ。」
「?お・・・おに・・・おじいちゃん?」
「悪化してんじゃねーか!てか一瞬お兄さんって言おうとしてたじゃねえか!なんだ、喧嘩売ってんのか!?」
「?・・・あ。」
 どうやらこの少女はやっとこさ俺の優しさ溢れる言葉の数々を理解してくれやがったらしい。ああ、よかっ
「おじさふごっ。」
 両頬を片手でキャッチ。
「・・・さっきのあ、はなんだ。さっきのあ、は。」
 そしてその時に見せた輝やかんばかりの笑顔はなんだった。笑顔は。
「おふぃやん、ひゃにふぅふんの?くるふぃいよおひぃひゃん。」
 無言で手に力をいれていく。ああ、こいつがスピリットでなければ今すぐにでも闇に葬ってやるに。・・・いや、もういっそヤッてしまうか。
「あ・・・あの。」

47 :幻奏鎮魂歌 :2006/10/23(月) 22:17:40 ID:Dks4/GC20

若干本気で考えた抹消の仕方を12通りから何とかいけそうかもしれない4通りに絞りこんだころいたく控えめなかんじで目の前のガキとは違う奴が話しかけてきた。
「あ?」
「ひぃっ。」
 若干人一人ヤッてしまいそうな程いらついていたため言葉がきつくなったが、んな露骨に怯えんでもいいだろうに。
 が、そいつの姿を見れば納得。
 歳はアレよりも少し年上ぐらいか。
 髪の色は同じだがこちらは短く、その手にはあいつよりは少し細めの双剣が握られている。
 つまり、こいつもスピリットということだ。
 こんなところで働いているが間近で見るのは実のところ始めてである。
 よりにもよってなんでこんな日に。
「・・・・あ・・・あの。」
 隅っこで震えて怯えているエヒグゥのような姿で話しかけんで欲しい。ちと罪悪感を感じてしまう。
 さて目の前のこいつと俺とは面識はない筈であり、それなのに話しかけてくるってことはだ、
「これに用事か?」
「ひゃれえ、ひみひゃりゃあ〜ひゃほ〜。」
「あ、はい。もうすぐ訓練なのにいないので探しにきたのですが、あの、何かその子が粗相でも・・・。」
「粗相、粗相か。ふ、ふふふ。」
「ひぃっ!」
「だから怯えんなよ。たく、ほら持ってけ。」
 好い加減握り飽きてきたそれを放ってやる。
「とと、あ・・・あり・・・がとう、ございます。」
 今だ怯えた感じのそいつはそういうとあいつの手をとってさっさと駆け出そうとしたが、あいつのほうが何故か振り返り、
「おじさん。」
「あのな、」
 いい加減うんざりしてきた俺にあいつは、
「元気でた?」
「っ!」
「ちょ、あんた何言って、ほら、行こう。」
「ま・・・待て!」
「え?」

48 :幻奏鎮魂歌 :2006/10/23(月) 22:19:04 ID:Dks4/GC20


 良くも悪くもそれが始まり。

「えっと・・・あの。」
「名前、名前はなんて――。」

 彼はその日始めてスピリットに触れた。
 他人から聞くだけだったその存在に対する感情はいともたやすく変化する。
 精神的に弱っていたからかもしれない。
 自分にはなにもないと思った。
 誰にも気にかけられないと思った。
 そうして一人孤独に消えていくのだと思った。
 そう思っていた彼に彼女は触れたのだ。
 他人にしてみれば何気一言だったのかもしれない。
 たかがそんなこと、というかもしれない。
 けど、その時彼は少しだけ救われた。

「ナナルゥだよ〜。」
「ヒミカ、ヒミカレッドスピリットです。」

 少しずつ少しずつ彼らは日々を積み重ねていく。

49 :幻奏鎮魂歌 :2006/10/23(月) 22:20:02 ID:Dks4/GC20


「あ、おじさんこんにち――」
 ギロッ
「ひっ、お、お兄さ、こ、こんにちは。」
「おう、こにちは。ナナルゥはどうした?また逃げ出したのか?」
「え、ええまあ。もうすぐ訓練の時間なんですが。」
「しゃーねえなあ。と、そういやケーキを買ってきたんだが、食うか?」
「ケーキ!」
「あ。」
「はい見っけ。連れてけ。」
「ありがとうございます。」
「うわ〜ん、ゲ〜ギ〜。」
「終わったら食わせてやるよ。」

 少しずつ少しずつその関係を築いていく。
 少しずつ少しずつ彼はその心を癒していく、
 
「ん〜できない〜。」
「難しいですね。あの、どうすればうまく吹けるんですか?」
「ん?ふっふっふ〜。まあ、草笛に関しちゃー俺は他の連中に負けない自信があっからな。どれ、手本をみせてやろう。」

 そう、いつだってそれは築き上げていくのは大変で、


50 :幻奏鎮魂歌 :2006/10/23(月) 22:21:52 ID:Dks4/GC20


「ありがとうございます。」
「なんだいきなり。」
「いえ最近ナナルゥがよく笑うようになりましたから。」
「・・・よくもなにも年中笑顔だろあいつ。」
「いえ、そうでもないですよ。ナナルゥが笑っているのは私達と一緒にいるときだけです。・・・あの子は優しすぎるから。戦うことになんか向いてないのに。けど、私達はスピリットだから。戦うための道具だから、だから・・・。」
「俺はそうは思ってない。」
「え?」
「俺は二人とも妹ように思っている。」
「・・・ありがとうございます。」

 そして、崩れるのは一瞬。

「ど・・・いう・・・ことだ?」
「どうもこうもないさ。ここいらに敵国のスピリットが潜入したという情報がはいったのでな。ナナルゥをいかせただ。わかったか?わかったなら早く自分の仕事をしたまえ。」
 わかる?なにがだ。何故ナナルゥだ。なぜ、

 なぜヒミカではなく明らかに訓練不足であろうナナルゥをいかせた?

「いつまでそこに突っ立っていないで自分の仕事をしたらどうだ?」
 わかってる。なぜナナルゥか、なぜ

 目の前の男が人を馬鹿にしたような顔でそんなことを言っているのか

 単なる嫌がらせ。それ以上でもそれ以外でもない。

51 :幻奏鎮魂歌 :2006/10/23(月) 22:23:23 ID:Dks4/GC20

ナナルゥ達を普通の人として扱っている俺が周りからどんな目で見られているのかは知っている。
 ナナルゥが俺と知り合ってから訓練を前以上にサボるようになったのも知っている。
 ようは目の前のこの男は、そんな理由で
「おい!聞こえないのか!」

 ナナルゥを死ぬかもしれない場所に送りやがった

「がハッ!」
 気付けばそいつを思いっきり殴っていた。
「き、貴様!なにをし―――」
 うるさい。お前ごときに付き合う時間はもうない。
 早く行かなくては。
 ナナルゥのもとに


 走る
 息ができない。
 走る
 足がちぎれそうだ。
 走る
 この先にナナルゥがいるかどうかの確証はない。
 走る
 それでも、それでも
「はぁはぁ、っナ、ナナルゥ――――!!!」
 もう大切な人を失いたくない。

52 :幻奏鎮魂歌 :2006/10/23(月) 22:25:16 ID:Dks4/GC20

 
そこにいた。
 そこにナナルゥが立っている。 そして俺の叫びに反応して振り返り
 いつも通りの ―瞳に色はなく―
 あの笑顔を ―その体を紅に染め―
 見せてくれ ―その表情からはささやかな感情すら感じられない―
「ナ、ナナルゥ、だい、じょうぶ、か?けが、とか、ない、か?」
 そこにいたのは彼女であって彼女ではない。
 ハイロゥは黒く染まり神剣に飲まれ感情を失いもはや人形のようになってしまっている。
「ナナルゥ?」
反応はない。
まるで俺の声など聞こえていないかのように。
「ナナルゥ!」
 叫んでも反応せず、そんなことに構わず何故かナナルゥが右手を上げる。
何をするのかと思えば、
「・・・ファイア・・・ボルト。」
 その手から炎が放たれると同時に
「・・・ナナルゥッ!」
 ひどく聞き慣れた声と、ひどく見慣れた姿が
「ヒ・・・ミカ・・・。」
 目の前で炎の中に消えた。

 何が起きたか、なぜこんなことになったか理解できない。
なんでナナルゥがヒミカを?
 理解できない、したくない。

53 :幻奏鎮魂歌 :2006/10/23(月) 22:26:10 ID:Dks4/GC20

「・・・・・・マナを。」
「なっ!」
 呟きとともに彼女の周りを炎が踊る。
 落ち着け、落ち着け俺!
ヒミカはまだあの場に存在している。
まだ死んじゃいない。
まだ助けられる。
 ナナルゥが右手を上げる。
 だから、今お前がすべきことは
 あの口から何か言葉が発せられる前に
「やめろナナルゥ―――――!!!!」
 止めろ
 思いっきりナナルゥを抱きしめる
 例えどのような事になろうと
 周りを踊る炎が俺の体を焼く
 それでも
 強く強く抱きしめる
 体を焼く痛みに気を失いそうになる
 それでも
「ナ・・・ナナルゥ・・・。」
 自分にはなにもないと思った。
 誰にも気にかけられないと思った。
 そうして一人孤独に消えていくのだと思った。
 けど今は
「ナナ・・・ル・・・ゥ・・・かえ・・・るぞ・・・ヒミカ・・・と・・・さんに・・・んで・・・一緒に。」
 意識が消えていく
 もうさすがに限界
 結局俺には何も守れないのかもしれない

54 :幻奏鎮魂歌 :2006/10/23(月) 22:27:14 ID:Dks4/GC20

けど
 けれど
 失いたくない
 もう何も失いたくない
 失いたく――
「おじ・・・さ・・・ん」
 消え去る直前そんな相変わらず頭にくるような台詞を聞いたような気がした


 目が覚めるとそこは病院でなにやら周りの連中が忙しそうにしていた。
 後々分かったことだが俺は10日ほど生死の境をさ迷っていたらしい。
 医者曰く、生きていることが奇跡、らしい。
 ナナルゥとヒミカがその後どうなったかは分からなかった。

 リハビリやらなにやらで俺が退院し日常生活に支障がなくなるのに一年近くの時間を有した。
 その間俺は訓練士の勉強をしていた。
 なにかあいつらに関わることをしたかった、からかもしれない。
 自分でもよくわからない。
 暇だったから、何かをしてなければ落ち着かなかったからもしれない。
 そして正式に訓練士になるのに多くの時間を有し、俺はあの事件からニ年以上の時をかけ彼女達のもとに戻った。

「今度から君の訓練を担当することになった。よろしく。」
「はい。了解しました。」
 泣きたくなった。
 覚悟していたことだったのに。
 今俺の目の前には
「それじゃあ、始めようか。」
「はい。」
 そこにはかつての様な笑顔などなく
感情の動きなど感じられない
 変わり果てた彼女がいた。

55 :幻奏鎮魂歌 :2006/10/23(月) 22:30:53 ID:Dks4/GC20

 

 あの事件は、敵を倒したが、ナナルゥを庇ってヒミカが負傷をおい、それに俺が巻き込まれた事になっていた。
 ナナルゥの変化を気にかける者はその場にいなかった。
 ヒミカはその時の事が原因でか記憶を一部失って魔法に対して抵抗を持つようになった。
 俺もその時のことは何も喋らなかった。
感情の殆どを失っていたが、神剣に飲まれ黒くなったはずのナナルゥのハイロゥが白くなっていた。
一度飲まれたものが元に戻るなどそんなことは少なくとも俺は聞いたことがなかったし、誰かに言ったところで信じやしないだろうし気にも留めないだろう。
 それからの俺は、あの頃みたいに彼女達と接することなく、ただ一人の訓練士として接した。

 そうして月日は経ち、まずヒミカの配属が決まり施設を出て行き、ナナルゥもまたこの施設を今去ろうとしていた。
 そして今俺はそんなナナルゥの前にいる。
「・・・すまない。」
 あれから始めて彼女にかける言葉がこれだった。
「どうか、気をつけて。今さらだけど・・・」
 本当に、俺は今更何をやっているんだ?
 もう、どうしたところで彼女の笑顔は戻らない。
 何度後悔したことだろう。
 俺が彼女達に関わらなければ
 妹が死んだと聞いたすぐ後死ぬことを選んでいれば
 こんな結末にはならなかったんじゃないか?

56 :幻奏鎮魂歌 :2006/10/23(月) 22:32:10 ID:Dks4/GC20

はい。自己の保存に努めます。」
 その言葉に泣きそうになりそうだった。
泣くことは許されない。
 そんな権利などない。
 今話しかける権利さえもあるかどうか疑わしいというのに。
「それじゃ、最後にもう1つだけ教えておくよ。戦いに関することじゃないけどさ。」
「はい。」
 そうして手にした草を口に当て演奏を始める。
―ん〜できない〜。―
何かを残したかったのかもしれない。
―難しいですね。あの、どうすればうまく吹けるんですか?―
もう会うことはないかもしれないから。
―ん?ふっふっふ〜。まあ、草笛に関しちゃー俺は他の連中に負けない自信があっからな。どれ、手本をみせてやろう。―
 それはひどくおこがましいことなのかもしれない。けど、それでも俺は
 何かを残したかった。彼女達と過ごした日々をなかったことにしたくはなかったから。


 ナナルゥが去ってすぐ、俺はまた病院へと舞い戻っていた。
 吉兆はもう何年も前からあった。
 始めは指先から。
 そして段々と体の感覚が無くなっていった。
 きっと罰だ。
 彼女が感情を無くしたのだからこれは相応の罰だろう。
 それでいい。
 それで。
 ただ、1つ惜しむことがあるとすれば、それは、

57 :幻奏鎮魂歌 :2006/10/23(月) 22:33:17 ID:Dks4/GC20


「ああ、どどど、どうしましょう〜〜。」
 油断していた。
 それは彼女が看護師になって担当した始めての患者だった。
 彼は昔の事故が原因で体のほとんどの感覚を失っていた。
 その人の担当を任され彼女は彼をかわいそうだと思い頑張って思った。
 満足に動けない彼の体を支えたり、退屈しないようにとできるだけおもしろい話をしたり。
 頑張りすぎていろいろ失敗して先輩に怒られたりした。
 そんな彼女は今その彼を捜していた。
 部屋を覗いたらいなかった。
 なぜ?
 一人じゃ満足に動けないはずなのに。
 泣きそうに、というかもう半泣きになりながら捜す彼女の耳に、
「え?」
 音が、聞こえた。
 それは綺麗な音だ。
 離れているからよく聞こえないがいったい誰が?
 足は自然とそちらに向いた。
 行ってみるとそこに彼がいた。
 口に草を当てて、草笛というのだったか、綺麗な優しい音を奏でている。
 その演奏が終わるまでただただ聞き惚れていた。
 そして、演奏が終わり、彼がこちらに気づくと、
「あっ、ご、ごめんなさい。」
「ふぇ?え、ええ!?あ、あの、その。」
 いきなり謝られたため混乱した。
「今、病室戻りま、」
そんなことに彼は気づかず立ち上がろうとして、
「危ない!」
 間一髪失敗して倒れそうになって彼を支える。

58 :幻奏鎮魂歌 :2006/10/23(月) 22:33:58 ID:Dks4/GC20

「む、無茶しないでくださいよ〜。」
「はは、ごめんなさい。」
 見れば彼の体の所々汚れている。無理してここまで来たのだろう。
「もう、なんでこんなこと。」
「いや、ふと、吹きたくなったんで。」
「あ、さっきのですね。凄かったです。私思わず聞き惚れちゃいました。」
「ありがとう、そうだ。看護婦さんは夢ってあります?」
 突然そんなことを聞かれた。
「え?夢って、今のこの仕事に就くことでしたけど。」
「そっか。いいな、叶ったんですね。」
 そういって彼は遠くを見た。
 その顔はどこか儚げで、
「あの、あなたの夢は?」
 つい、そう聞き返してしまった。
「俺?俺の夢は――」
 ―ああ、たった一度で良かったから―
「夢は?何ですか?」
 ―彼女と一緒に―
「あの、どうしたんですか?大丈夫ですか?・・・あの、返事を・・・」

59 :幻奏鎮魂歌 :2006/10/23(月) 22:36:24 ID:Dks4/GC20


 もはや日課になりつつあるそれの為に森に来たナナルゥは違和感に襲われた。
 静か過ぎる。
 いくら夜とはいえ静か過ぎる。
 そうは思ったが気にしないことにした。
 なぜだろう。
 自分は今ここに存在する空気を好ましく何故か懐かしいとさえ感じている。
 草を手に取り口に。
 いつものように奏でる。
 音が、響き渡る。
 優しく、綺麗な音が。
 響き渡る、二つの音が。
 背後に気配を感じたが振り返ろうとはしなかった。
 してはいけない気がした。
 振り返ったら終わってしまうように思えたから。
 瞳から何かが流れているが気にせず続ける。
 奏でられる二つの音が重なり響き渡る。
 その日ナナルゥは日が昇るまで吹き続けた。

 それは一夜限りの幻
 叶うことのない夢
 儚き幻想
 最初で最後の、彼と彼女の演奏会。
 

60 :幻の人 :2006/10/23(月) 22:42:35 ID:Dks4/GC20

と、いうわけで改名後の初作品です

 よりにもよって名もなきおっさんが主役はってますよ?
 
一応話的にはナナルゥの話なですがぁ。 あ、幼ナナルゥやりすぎたかも?

まあ、そんな問題大有り名気がしないでもないですが誤字脱字ハリオンマジックなどありましたらよろしくお願いします。

61 :名無しさん@初回限定 :2006/10/23(月) 23:11:08 ID:bLVc1sYs0

>>60
GJ。目頭が熱くなった。これこそ、この雑魚スレで求められてるものの一つ。
ナナルゥが、ヒミカが、スピリットたちやエトランジェたちが、そして彼女らに関わった人間たちの生き様さえ含めて。

強いて言えば、文中のところどころ、急いで投稿したのか欠けてたりしてる。
書き上げたら、慌てて投稿せずまずはそのままで一晩寝て次の日に見直すと、それだけで大分と良くなるです。
とりあえず
>>56
× はい。自己の保存に努めます。」
○「はい。自己の保存に努めます。」 かな、まず目についたところでは。

62 :名無しさん@初回限定 :2006/10/23(月) 23:44:25 ID:YFDuCJ6X0

ネタ元は分かりますが、序盤〜中盤のおじさんの造形がちょっと……。
後半はイイと思うので、草笛に喜ぶ妹とかナナルゥと上手くからめると良かったかなぁ、と思われます。ごめんなさい。クモノーナイスルス。

>56
×吉兆はもう何年も前からあった。
○予兆はもう何年も前からあった。

63 :名無しさん@初回限定 :2006/10/24(火) 20:39:28 ID:L+N7Hci00

>>60
エエ話や…・゚・(ノД`)・゚・。
読んだ後スピたんBOOK見たらますます切なくなった

>>62
ネタ元あるんですか?

64 :名無しさん@初回限定 :2006/10/24(火) 23:09:08 ID:lvStTP/e0

>>61
ういアドバイスどうも。
実は単純に力量不足というのもあったり。細かな状況描写がうまくできない。・・・致命的な 要精進
そして毎度の脱字の指摘ありがとうございます。
>>62
序盤話が重いのでおじさんにははっちゃけてもらったんですがぶっちゃけやりすぎたとは思っていますよ。でも大人な感じだととことん暗く重くなるなあコレ。
妹は確かにあったほうがよかったですね。そういや妹の名前がナナでナナルゥをナナと呼ぶようになるってのやろうとしのに やればよかったかなと少し後悔。
毎度の誤字の指摘ありがとうございます。てかこれ素で勘違いしてました。意味真逆なのに。
>>63
ありがとうございます。ネタ元は多分普通にスピたんBOOKかと思いますけど。それ以外に何かコレに関するのってあったっけ?

65 :名無しさん@初回限定 :2006/10/25(水) 19:49:21 ID:SS4U8YmQ0

今日子と母親の確執ってどう言うのかなぁと思って考えてみた。


光陰の家の宗派が実は某宗門で今日子の母親は……
(省略されました・・全てを読むには201個目の名誉職の為実弾をお振り込み下さい)

66 :ちゅういがき :2006/10/26(木) 04:38:31 ID:VZQJAXon0


これはあれの続きです。

寛容な人だけ、読んで下さい。
優しい人だけ、読んで下さい。
怒らない人だけ、読んで下さい。

なお、この作品に出てくるキャラクターは、全員18歳以上です。
それを忘れないで下さい。疑ってはいけません。

67 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 1/22 :2006/10/26(木) 04:41:14 ID:VZQJAXon0

 ネリーの早朝奇襲えっちの次の日、その再びの朝駆けをエスペリアにばっちり阻止されたネリーは、結局その翌日は早起きする事ができなかった。
 さすがは三日坊主というべきか。いや、三日すら続いていないのだけれど。
 けれども、それはネリーだけの事。
 シアーはその日の朝も、しっかりちゃっかり悠人の布団に潜り込んでいたのだった。

68 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 2/22 :2006/10/26(木) 04:44:15 ID:VZQJAXon0

 朝。
 文字通り精も根も尽き果てて死んだように眠っていた悠人が、不穏当な感触を下半身に覚え、思わずびくりと目を開く。

 二日前、悠人が目覚めたら、♂が、泣き喚くネリーの♀に突き刺さっていた。それはもう根元まで、ぶっすりと。
 悠人が何かしたワケではない。むしろ逆だ。
 ネリーが寝ている悠人を襲い、壮絶に自爆したのである。
 しかし不可抗力とはいえ、悠人はネリーの膣内に、数日溜め込んでいたものをたっぷりどっぷり注ぎ込んでしまった。
 その場面を、エスペリアに目撃されてしまった。
 かくして悠人は正しき道へと戻されるべく、二日間に渡り、エスペリアの誠心誠意による献身的更生指導を受ける事になったのである。
 快楽に次ぐ快楽の果てに全部搾り取られたと思っても、超絶の技巧で問答無用に復活。
 限界を越える酷使に♂が擦り切れてしまっても、神剣魔法で問答無用に回復。
 体の他の部分は全く力が入らなくなって、意識も朧になってしまっているというのに、♂だけはひりつく痛みと真っ白な快感に支配されている、まるで自分が♂だけになってしまったような感覚。
 全身虚脱状態の中で、♂だけが力強くそそり立つ不思議。
 体の中身を全部融かされ、搾り尽くされたと本気で思えるほどに、出して出して出して出して出して出して出して出しまくった。否、出させられた。
 真っ白に霞み痺れた意識は、終わらない快楽の波に為すすべなく攫われ、あっちの世界にいってしまい、帰ってこられなくなってしまう寸前だった。
 その指導も本当ならば一日で終わる筈であったのだが、ネリーの二度目の朝駆けを阻止したエスペリアが悠人の朝の生理現象を見つけてしまったのが運のつき。
 前の晩の食事に、食べている途中でアセリアとオルファリルが鼻血を出してしまうほどのスタミナ料理を山盛り食べさせられたことなど、全く全然理由にならない。
 これはただの生理現象だ、ネリーに興奮したわけじゃ無いんだ、と言う悠人の半ば泣きの入った声は、あっさりとエスペリアの喘ぎ声にかき消される事とあいなったのである。合掌。

69 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 3/22 :2006/10/26(木) 05:24:50 ID:VZQJAXon0

 さて、悠人は目を覚ました。正確には、起こされた。
 下半身が、もっとはっきり言ってしまえば♂が、温かくぬるついたものに包まれ、甘い快感を訴えてくる。
 布団の中でもぞもぞと動くその正体を見極めようと、半ば脅えながら悠人はシーツを剥いだ。
 そこに現れたのは、つややかな青いおかっぱ髪。
 一糸纏わぬ幼い裸体が、窓から差し込む朝日に全てを曝け出す。
「は、ひふはっひゃっひゃ」
 ♂から口を離さずに喋るものだから、不規則な快感が生み出される。
「うおぁ……ま、まずはシアー。喋るときは……口を離してくれ」
 こんな状況でも、ひとまずは冷静さを失わずにそう言えた辺りは、この二日間の経験による成長と言えるのかも知れない。
「ゆーほはは、ひほひひひ?」
「た、頼む。口は離して喋ってくれ」
「ぷはっ。ユート様、気持ちいい?」
「う……キモチ……いいけど……」
 ここで真正直に応対してしまうところが、いかにも悠人である。
「よかったー」シアーはにっこりと満面に笑みを浮かべる。「シアーね、一生懸命練習したんだよ」
「れ、練習!?」
「うん。漫画の本読んで勉強したの」
 他の男にではなくて良かったと安心しつつ、なんでシアーがエロ漫画なんか読んでいるんだ、と悠人は思わざるを得ない。
 しかしシアーが読んで参考にしたのはただの一般向け少女漫画である。
 勿論ものにもよるが、少女漫画の凄いものは本当に凄いので、一読してみるとよろしい。

70 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 4/22 :2006/10/26(木) 05:30:07 ID:VZQJAXon0

 それはさておき。
 説明を終え、改めて♂を咥えなおそうとするシアーを、悠人は必死に手を振って制する。
「だ、ダメだ、シアー、やめろ」
「……ネリーはいいのに、シアーはダメなの?」
「いや、ネリーもダメだ」
「でもネリーは『ユート様にオトナのオンナにしてもらっちゃったー』って、言ってたもん」
「そ、それはだな……」
 ネリーの♀に♂を突き入れ、膣内にたっぷりどっぷり放出してしまったのは事実。
 何を言っても言い訳にしかならないのではないかと、悠人は逡巡する。
 誠実も考えものである。
「シアーじゃ、ダメなの?」
 上目遣いの涙目で、シアーは悠人にうるうると訴える。
「ダメってワケじゃなくて……えっと」
 ここで突き放せないのが、悠人の悠人たる部分。優しいとも言えるし、ヘタレとも言える。
「じゃあ、いいんだ」
 シアーは、そんな悠人を見てにぱっと笑う。
「う、嘘泣きか!?」
「えへへ〜、はむっ」
「うおぁぁ!? シ、シアー!! ダメだって!!」

71 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 5/22 :2006/10/26(木) 05:33:17 ID:VZQJAXon0

 これはもうなりふり構っていられないと大きな声を出して身を引いた悠人を、シアーは抑えた声で制する。
「あんっ!? ユート様、そんなにおっきな声出したら、エスペリアが来ちゃうよ?」
「……ぇ?」
 条件反射的に悠人も動きを止めて小声になる。
「今見つかったら、ユート様、エスペリアにすごく怒られるよ?」
 可愛く小首を傾げて、他意無く残酷な事実を告げる。
 その通りだ。全くもって反論できない。
 いつの間にか悠人の下半身からはズボンも下着も抜き取られており、昨日、一昨日とエスペリアに限界まで搾り取られたというのにも関わらず、♂はもう元気一杯だ。
 やはり、スタミナ料理のお陰だろうか。
 昨日の夕食のメニューも、一昨日と同じくこれでもかと言わんばかりのスタミナ料理だったのだ。アセリアやオルファリルが、食べている途中で鼻血を出してしまったのも同じく。
 最も、それほどの料理でなければ、今頃悠人はミイラになっていたかもしれないのだが、それが言い訳にならないのは、先日、身を持って実証済みである。
 そして元気な下半身を露出した悠人の傍らには、すっぽんぽんのシアー。
 もしもこの状況をエスペリアに見つかったら、何を言っても絶対に通用しない。
 昨日、一昨日と同じく、今日もまた天国兼地獄を味わう事となる。
 それはヤバイ。今度こそ完璧に干からびてしまう。
(ダメだ。俺はまだ、こんなところでゲームオーバーになるわけにはいかないんだ。だが……ど……どうする!? どうなる!?)
 悠人が言葉に詰まったのを肯定と受け取ったのか、シアーはその隙にぱくりと♂を咥え込んだ。
「ふおおぉっ!?」
 小さな口に♂を奥まで頬張り、ちろちろと舌を使って刺激を与えてくる。
 その技は、エスペリアほどとはいかずとも相当のものだ。一生懸命練習したというのは、伊達ではない。
 一方でぎこちなさや、不慣れな懸命さも残っている。
 それがエスペリアの技巧とはまた違う新鮮な快感として、悠人に襲い掛かる。

72 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 6/22 :2006/10/26(木) 05:52:32 ID:VZQJAXon0

「シアー、ちょっと待て、待ってくれ」
「あんっ!? ユート様、逃げちゃダメなの〜」
「ぬあっ!?」
 悠人は何とか上半身を起こそうとするが、シアーは咄嗟に♂を咥えたままで体を動かし、悠人を体全体で押さえ込む。
 期せずして69の体勢。
 シアーの体格上目の前に♀……という訳ではないが、逆にそれゆえシアーの体のちっちゃさが強調される。
 そしてこの体勢でシアーの方に目を向けようとすると、必然的に♀を見る事になる。
 悠人を押さえ込むべく大きく広げられたすべやかな足と足の間では、犯罪的な絶景が無防備に晒されている。
 漫画であれば、『どーん!!』と書き文字が入るくらいに堂々と。遮るものなど何も無く。
 若く固さを残す青い果実。前人未到の地。
 ソ○倫という、役に立っているんだかいないんだかすら定かではない防衛軍の目をかいくぐり、秘めやかに息づくその地は、成熟には遠く、しかし成長の兆しが確かに見える。
 その♀の上ではお尻の穴がシアーの力の入り具合を示す様にきゅっと締まっていて……
「ぷぁっ!? ユート様、おっきくなったー☆」
「うお〜〜〜!?」
 見てはいけないと思いつつ、何を詳細に観察しているんだ俺は!? と、悠人は我に返る。我に返るといっても、混乱の渦中に戻っただけだが。
 悠人はロリコンでは無い。少なくとも、悠人自身はそう思っている。いや、そう信じている。
 けれども、発育途上とはいえ、若く瑞々しい♀を目の前にして無反応でいられる程に、悠人は聖人でもなければ枯れてもいない。
 葛藤する悠人の、視覚にはシアーの♀がアップで映り、聴覚にはちゅぱちゅぱという生々しい音が響き、嗅覚には女の子の優しい匂いが漂い、触覚にはふにふにと柔らかい肌の感触、そして♂を貫く痺れる快感。
 五感のうち四感までが状況に支配されている。残る一感覚が悠人の良心であるが、それだけに誘惑もでかい。
 シアーの、この体を舐めて味わってみ……いやいやいや!! 俺は何を考えているんだ!?

73 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 7/22 :2006/10/26(木) 05:58:46 ID:VZQJAXon0

「あんっ!! そんなにぴくぴく暴れちゃダメなのー」
「うあぁ!?」
 混乱の中にも、悠人はどんどん限界に近づく。
 このままでは間違い無くシアーの口の中に出てしまう。それはヤバイ。とてもヤバイ。
「うぁぁぁっ! 駄目だ、このままじゃ……」
 限界を目前にしながらも、きつく歯を食いしばって悠人は耐える。放出を堪える。
 けれども、シアーは悠人の、そんな死に物狂いの努力を嘲笑うかのように、悠人の♂の先端、尿道口の部分を無邪気に甘噛みした。
「!?」
 ちくん、とした軽い痛み。
 予期しない刺激に、人は弱いもの。悠人の全身がびくりと跳ねた。
 限界まで張り詰めた緊張を破るのには、充分過ぎる不意打ちだった。
「うぁぁぁっ!?」
 どぷっ!!
 シアーの口の中に盛大に放出。大放出。
 夜の間に充填された朝一番の新鮮な精を、シアーは躊躇い無く、こくん、こくんと飲む。
 全部飲んだうえに、更にちゅるっと、尿道に残った精をも吸い出す。
「ぐぁ……ぁ……」
 ちゅるん、と♂から口を離す。

74 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 8/22 :2006/10/26(木) 06:07:35 ID:VZQJAXon0

「う〜、おいしくないよ〜」
 可愛く眉を寄せたのも僅かの間の事。
 精と一緒に魂までも放出してしまった様な悠人の表情を見て、にっこりと笑む。
「ユート様、気持ちよかったんだ。よかったぁ。えっと、じゃあ、次はシアーに入れるね」
「え、あ、おいっ、シアー、ちょっと、ちょっと待て。待ってくれ」
 快感と罪悪感に現実逃避じみた放心状態になっていた悠人も、いつまでも意識を手放してはいられない。
 とはいえ、悠人はシアーに強く出られない。
 そもそもにして、はっきりと拒絶したり、割り切って据え膳を食える位なら、ヘタレなどとは呼ばれないのだ。キングオブヘタレ、ここにあり。
 結局あたふたするだけの悠人に、シアーはがばちょと抱きついた。
 傍からは控えめに見えるシアーだが、実のところ、気を許した相手にはとことんまでに、ネリーをも越える程に積極的になる。
 ついばむどころか、むしゃぶりつくようなキスをする。
 ぷにぷにと柔らかく、悠人よりもちょっぴり体温の高めなシアーの舌が、悠人の口の中を激しく優しく蹂躙する。
 シアーの口の中は、悠人の予想に反してぬるつき、変に生っぽい味がした。
「ぷはっ」
 ちょっと疑問な表情の悠人と、シアーの口の間に唾液が橋を作って切れる。
 シアーが、悠人の疑問顔に答える。
「『せーえき』って、やっぱり、おいしくないよね」
「あ……」
 うわー!? である。
 ♀を味わうのは抵抗が無くとも、それどころか女の子のものであればお尻の穴ですら魅力的に感じるとしても、自分が♂から出したものを味わうのにはとても抵抗がある。
 身勝手と言う無かれ。男とはそういう生き物だ。
「でも、キスはすきー☆」
 シアーは、そんな悠人の心中を察する事も無く、再びむしゃぶりついてくる。

75 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 9/22 :2006/10/26(木) 06:18:17 ID:VZQJAXon0

「むーーー!?」
 自分の精液を味わいたく無い悠人は、けれどもシアーを押しのける事はできない。
 そんな事をしたら、シアーは絶対に泣く。間違い無い。
 悠人は女性の、特に年下の涙にはとことん弱いのだ。
 だから悠人は、自らの舌に唾液を絡ませ、シアーの口の中を洗い流す様に流し込む。
 シアーはちょっと驚き目を丸くしたが、すぐに恍惚の表情を浮かべ、悠人の唾液を、んくっ、んくっと飲み下す。
 悠人はやってしまってから、これは普通にキスをするよりも遥かにエロいと気付くが、後のまつり。
「ふうっ」
 口を離したシアーが、自らの唇をなぞる。
 穏やかに息を吸い、ほうっと優しく吐き出す。さっきとは違い、キスをしながらも息をしていたので、ぷはっというような息継ぎでは無い。
 そのシアーの仕草に、悠人はぞくりと来た。来てしまった。
 まだまだ子供として見ていたシアーの中に、確かな女の色香を認めてしまった。

76 :名無しさん@初回限定 :2006/10/26(木) 06:23:13 ID:9tvGqC/Z0

さってとー、気合いいれて支援するよー

77 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 10/22 :2006/10/26(木) 06:26:31 ID:VZQJAXon0

 つややかな青色の髪。
 可愛く整った顔。
 海を思わせる深い藍色の瞳。
 綺麗な鎖骨。肌理は細かくも健康的。
 華奢な印象の体つきながら、痩せているという訳では決して無く、体のラインは見るだに柔らかそうなカーブを描く。
 膨らみ始めた胸の先端には、ピンクのぽっちが可憐に息づいている。
 性が今まさに開花しようとしている。そんな危うくも妖しい魅力を有した肢体。

 悠人は思う。
 女性というものは生まれながらにしてその内に『女』という魔を住まわせているのではあるまいか。
 年を経て身につけるものでは無しに、それはそもそも内在するものであり、年を重ね、自制を覚え、子供の面を抑える事ができる様になった時に、それが表に見え易くなるというだけなのではあるまいか。
 取り立てて主張をしない控えめな姿にこそ色気を感じてしまうというのは、そういう事ではあるまいか。

78 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 11/22 :2006/10/26(木) 06:34:09 ID:VZQJAXon0

「ユート様?」
「ふぉおおおおっ!?」
 アイデンティティの崩壊を防ぐ為に、自らへの言い訳を探すかの如き思索に入りかけていたところへ間近で声をかけられ、悠人は思わず変な声をあげてしまう。
 しまった、と思ってももう遅い。シアーの裸体をよくよく見てしまった事で、悠人の♂は元気ハツラツ復活してしまっている。
「うわぁ☆」
 そしてシアーは、宝物でも見るようなきらきらした目で、まじまじと♂を見つめている。
「へぇ……、さっきはおふとんの中でよく見えなかったけど……こう……なってるんだ……」
 そっと手を伸ばす。
 シアーの手が触れた瞬間、♂がびくりと大きく跳ねた。
「きゃっ!?」
 シアーは驚いて手を引っ込めるけれども、瞳の中の好奇心の光は強さを増すばかり。
「今の、ユート様が動かしたの?」
「い……いや、勝手に動いた」
「へぇ……勝手に動くんだぁ……自分じゃ動かせないの?」
「ある程度だったら動かせるけど」
「動かせるの?」
「あ、う、うん」
「ユート様、動かしてみて!!」
「だ、だけどな、シアー……」
「お願いなの」

79 :名無しさん@初回限定 :2006/10/26(木) 06:38:49 ID:9tvGqC/Z0

 へC_Cへ
.  ( Z|・∀・|.  )
     |__|Z   <久々に、シエンマン参上!
      くく

80 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 12/22 :2006/10/26(木) 06:40:22 ID:VZQJAXon0

 純然たる好奇心に満ちたその目には、淫猥な色は全く無い。
 そもそもが素直な悠人は、結局抗いきれずにシアーの言う事を聞いてしまう。
 悠人が微妙に力を込めると、♂がぴくぴくと動く。
「うわーっ! すごいすごいユート様!!」
 非常に羞恥プレイである。
 俺は何か悪い事をしたのだろうか。と、悠人は天を仰ぎ、まさに今、悪い事をしている真っ最中なのだという事実に凹む。
「かわいいよね」
 シアーが悠人の♂をまじまじと見つめながら言う。
「そ……そうなのか?」
「うん、かわいい」
 シアーの趣味は解らない、と悠人は思った。
 シアーは再び手を伸ばし、♂の先に手の平を乗せる。
「なでなでしてあげるね、いい子いい子」
 びくびくびくっ!!
『そんな事されたら、もういい子でいられません!! 利かん棒の暴れん棒になっちゃいますよ!?』
 悠人の中で声が響く。これは悠人の下半身の叫びか。もはや混乱の極みから抜け出せない。
 悠人が幾ら自制心を発揮しようと思っても、直接的な刺激の前には風の前の塵に等しい。
 シアーは♂を軽く掴んで向きを変え、色々な角度から観察する。
 くんくん、と、鼻をならして匂いまでかぐ。
「すごい血管浮き出てる……ユート様、すごいオトコらしいねー」
 いや、確かに血管浮き出して力のこもった姿は雄々しいといえばそうなのだろうけれども、そんな褒められ方をするのもどうなんだろう。

81 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 13/22 :2006/10/26(木) 06:43:57 ID:VZQJAXon0

 すっとシアーが悠人に身を寄せる。くいっと♂を掴む。
「じゃあ、入れるね」
「え?」
「えいっ!」
 止める間も無い早業。
 ♂に手を添え、自分の♀と位置を合わせると、シアーは一気に腰を落とした。
 こういう時の思い切りの良さ……というか考えの無さは、良くも悪くもネリーそっくりだ。
 小さな肉の輪を無理矢理に広げて通過する感覚と、狭くて熱い肉のトンネルを押し分け、擦り上げながら進む感触と、薄い肉の扉を突き破る感触と、最奥に辿り着いて先端で肉を押し込む感触と、そんな生々しい感触が全部一気にキた。
「ぐおぁぁ!?」
 悠人は突如襲い来た圧倒的な快感の高波に思わず唸り声をあげてしまう。
 とはいえ、ここで決壊してしまわなかったのは、エスペリアの教育の賜物だろう。
「ひうっ!?」
 一方のシアーは、想像を越えた激痛に息を呑む。
「うぅ……痛いぃ……痛いよぉ……」
 ネリーの様に泣き叫ぶという事は無かったが、可愛い顔を苦痛にゆがめてぽろぽろと涙を流す姿は、余計悠人の罪悪感をかき立てる。
 シアーの♀は限界までぎちぎちに広がり、今にも切れてしまいそう。
 サイズが違い過ぎるとも見える悠人の♂が根元までぶっすり突き刺さって、シアーのお腹を中から押し込んでいる。
「し、シアー、大丈夫か?」
 見れば解る。大丈夫な訳は無い。それでも反射的に言葉が悠人の口をついて出る。
 荒れ狂う快感をどうにか押さえ、説得にあたる。

82 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 14/22 :2006/10/26(木) 06:48:43 ID:VZQJAXon0

「ぐぅ……もうちょっと大人になってからで良いんだから、今は無理するな……」
 けれどもシアーは、悠人の説得に首を横に振る。
「だ……大丈夫だもん!!」
「けど、シアー」
「大丈夫だもん!! ネリーだって我慢したんでしょ!? シアーだって我慢できるもん!! できるんだもんっ!!」
 シアーが声を上げ、痛みを堪えようと力がこもるたびに、♀が♂をきゅうきゅうと締め付ける。
 ネリーは我慢できてなかったし……と、突っ込みを入れる余裕も無い。
 いや、♂は根元までみっちりと突っ込んでしまっているのだけれども、それはそれ。
「んーーーっ!!」
 先に動き出したのはやっぱりシアーだった。ぐっと腰を持ち上げる。
 狭すぎるシアーの♀は、悠人の♂に引きづられ、内側から引っ張り出されそうになってしまっている。
 ♂が抜けるギリギリまで腰を浮かすと、シアーは再び一息に腰を落とす。
 どすり、という音が聞こえそうな勢いで♂がシアーの♀を貫く。
「うぐっ……うぅ……イタくない……イタくないもんっ!!」
 涙をこらえながら、こらえきれずに涙をぼろぼろ零しながら、それでもシアーは動くのを止めない。
 潤滑液の少ない♀は、悠人の♂に激しく擦られる。引っ張られ、押し込まれる。
 できたばかりの傷口を擦られる鋭い痛み、腹を突き上げる鈍く重い痛み、それでもシアーは動きを止めない。
「ん〜〜〜んっ!!」
 涙をぽろぽろと流しながら、シアーは激しく腰を動かす。
 腰を浮かせ、一気に落とす。
 その度悠人の♂が、シアーの♀をこそぎ取るように引き抜かれ、穿つように刺し込まれる。
 ♂に鮮血が絡んでいるのが、痛々しさを更に際立たせる。
「イタくないもんっ!! イタくないんだもんっ!! ユート様にキモチ良くなってもらうんだもん!!
 キモチ良くっ!! なってもらうんだもんっ!!」

83 :名無しさん@初回限定 :2006/10/26(木) 06:50:10 ID:9tvGqC/Z0

オーラエロん支援ブレイク

84 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 15/22 :2006/10/26(木) 06:53:42 ID:VZQJAXon0

 最初からラストスパート。
 経験が無く、加減も何も知らないがゆえの凄まじさ。
 どちゅ、どちゅ、と、固く張り詰めた♂が激しくシアーの最奥を突く。シアーのお腹を、内部から押しつぶしそうな勢いで。
 きつくて熱いシアーの♀に締め付けられながら、激しく上下に動かれ擦られ、悠人は一気に快楽を駆け上る。
(や、やばいっ!!)
 痛みすら感じるキモチヨサに、あっ、という間に限界が来た。
「シアー、離れてくれっ!! もう出ちまうっ!!」
 ここで正直に白状するのは、さすがは悠人。懲りない男である。
 その言葉を受けて、やはりというか、シアーはぐいっと腰を押し込む。
 シアーの♀が悠人の♂を根元まで飲み込む。シアーのお腹が、大きく張り詰めた♂に中から押し込まれて、ぽっこりとしてしまうくらいに。
 同時に、ひしりと抱きつき、足をも巻きつけ、悠人をがっちりとホールド。
「シ、シアー!?」
 今更慌ててももう遅い。
 離れろと言って離れるかどうか、少し考えれば解ったのだろうけれども、まぁ考えている余裕など無かったので、ある意味仕方ない……のかも知れない。
「んーーーーーーっ!!」
 動きを変えたからだろうか、シアーの♀も今までとは違ううねり方をした。
 それが、決定打。
「ーーーーーーっ!!」
 悠人の♂が、シアーの狭い♀の中でびくびくびくんびくんと暴れながらびゅーびゅーびゅーびゅーと精を吐き出す。
 昨日、一昨日とエスペリアに限界を超えて搾り尽くされ、今日も二回目の射精というのが嘘の様。
 出口を押さえられたホースから水が噴き出すような、精液の流れるそのあまりの勢いに、尿道が破裂してしまいそうな痛みすら感じる。
 ちかちかと悠人の目の中で光が瞬き、頭の中が真っ白になる。
 吐き出された精は、みっちりと栓のされた♀から出る場所もなく、そもそも♂の先端が子宮口にきつく押し付けられているので、シアーの子宮内にどぷどぷどぷどぷ流れ込んでいく。

85 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 16/22 :2006/10/26(木) 06:56:45 ID:VZQJAXon0

「がぁ……ぁ……」
 呻きながら悠人がシアーを見ると、そこには射精している悠人をじっと見つめる目があった。
 シアーは涙を浮かべつつも満足気な微笑をたたえて、射精真っ只中の悠人の顔を見つめていた。
 瞬間の様でいて永遠の様でもある十数秒の後、ようやく悠人の精の放出が収まったのを認めると、シアーはくてんと小さな体を悠人に預ける。
 ふにふにと柔らかな肢体が、汗でぺちょりと密着する。
 シアーのとくん、とくんという心音が、悠人のどくん、どくんと激しい動悸が互いに直に伝わる。
 火照ったシアーの体温を、今の悠人は火傷しそうにすら感じる。
 せわしく息をしつつ、まだ涙の跡の残る上目遣いで、シアーは悠人を見上げた。
 無邪気な優しい笑みを口元に浮かべて言う。
「次は、シアーも気持ちよくなれるかな? またやって、今度はシアーも気持ちよくしてね、ユート様」
 自らの下腹部に手をあてながら、にっこりと。
 シアーは、とんでもない女になる。それは半ば、悠人の確信だった。

86 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 17/22 :2006/10/26(木) 07:00:36 ID:VZQJAXon0

 その時。
 ばたーん!! と、大きな音を立てて扉が開いた。
「シアー!! ここにいるでしょ!!」
 飛び込んできたのはネリー。シアーを見つけて大声を上げる。
「あーーーっ!! やっぱりーーーっ!! シアー、ずるいーーーっ!!」
「シアーはずるくないもん!! ネリーとおんなじコトしただけだもん!!」
 シアーも、悠人の体にぎゅうっと抱きつき、ぴったりぺったり密着しながら反論する。
「ね、ユート様☆」
 まだ激しい鼓動を刻んでいる二人の心音が、体温と共にお互いに伝わる。悠人の鼓動が、もうワンテンポ激しさを増した。
 しかし二人が裸でくっついているのを見せ付けられたままでいるネリーではない。
「うーーーっ!!」
 言葉にならない唸り声を上げながら二人の間に飛び込み、そのままシアーを強引に押しのける。
 まず体が動くあたりは、やはりネリーである。
「えいっ!」
 ちゅぽん、と音を立てて、悠人の♂がシアーの♀から抜ける。
「やんっ!?」
 押しのけられたシアーは、そのままひっくり返って裸のお尻を天井に向ける。
 ぽっかりと卑猥に広げられた♀が、鮮やかに内部を見せていたのもほんの僅かの事。
 ♀はすぐにきゅっと締まって、それに伴って中から鮮血の混じった濃厚な精液が漏れ出し、糸を引いてとろりと垂れる。
 その酷く淫猥な格好のシアーに、悠人は思わず目を奪われるが、その間にもネリーは行動を続けていた。

87 :名無しさん@初回限定 :2006/10/26(木) 07:02:53 ID:9tvGqC/Z0

朝から元気にエロ力技満載で支援。

88 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 18/22 :2006/10/26(木) 07:03:52 ID:VZQJAXon0

 ネリーはシアーの♀から抜けたばかりの、湯気の立ちそうな悠人の♂を素早く咥えると、まるでストローでジュースを飲むかのように思い切りちゅーっと吸った。
 手加減無し。空っぽになった中身までも吸い出すが如く。
「うごおぉぉ!?」
 シアーにしても、ネリーにしても、あまりの行動の早さに悠人は対応どころか判断も追いつかない。
「うー。おいしくないー」
 シアーとおんなじ感想を言いながら、それでもネリーは得意気な表情で、ひっくり返ってお尻を天井に向けたままの格好のシアーを見た。
「ふふーん。シアーよりもネリーの方が、くーるなオトナのオンナなんだから」
 そのネリーの挑発的な言葉に弾かれる様に、シアーもがばっと起き上がる。
「ネリー、ず〜る〜い〜っ!! シアーもちゅーって、やりたかったのに〜〜〜!!」
「もう遅いもんねーだ」
 息もつかせぬ快楽の連続に、悠人はもう文字通り息も絶え絶え。
 それなのにシアーは、元気なものだ。
「い……一体、どこでそんなの覚えるんだ……」
「漫画に描いてあるんだよ。こーすると、オトコの人は気持ちいいんだって」
「シアーの漫画だもん!! もうネリーになんて、読ませてあげないんだもん!!」
「い……いいもん!! じゃあ、シアーが漫画読んでる間、ネリーはユート様といちゃいちゃなコトしてるんだから!!」
「ず〜る〜い〜っ!!」

89 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 19/22 :2006/10/26(木) 07:07:03 ID:VZQJAXon0

 大声で口喧嘩を始めるネリーとシアー。
 そこで悠人の頭のスイッチが、ようやく一つ入った。
『こんな大騒ぎをしていたら、エスペリアに気付かれてしまう。』
 ぞわり。
 背が粟立ち、汗の質が変わった。
 弛緩していた♂の後ろの袋が、きゅっとすぼんだ。
 急速に覚めた頭が、冷静に現状を認めはじめる。
 ぐちゃぐちゃの布団の上には赤い染み。悠人もシアーも裸の汗だくで、おまけにシアーの♀からはとろとろと精が流れ出して糸を引いている。
「わ、わかったから、もう少し静かに……」
 時間を置いたからといって状況が改善されるワケでは無いが、さりとて、今この状況をエスペリアに見つかる覚悟は無い。
「そんなに大騒ぎしたら、エスペリアに!! エスペリアがっ!!」
 けれども幼いブルースピリット二人はヒートアップしていて、もう悠人の言葉なんか届かない。

90 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 20/22 :2006/10/26(木) 07:14:25 ID:VZQJAXon0

「ネリーの方が先にオトナのオンナになったんだから! イチジツのチョーがあるんだからね!!」
「シアーはオトナのオンナになりたてなんだもん! ぴちぴちなんだもん!! 男のヒトは若い子の方が好きなんだもん!!」
「ネリーだってまだまだ新鮮なんだから!!
 ハリオンに回復してもらったから、ショジョマクも元に戻って、オトナのオンナだけどショジョなんだからっ!!」
「ネリーは、オコチャマとオバサンが一緒になってるだけだもん!
 シアーは、さっきオトナのオンナになったばっかりだし、それにシアーの方がおっぱいおっきいもん!! シアーの方が新鮮なオトナの女なの!!」
「お、おっぱいは……シアーがおでぶなだけでしょー!
 ユート様は、ネリーの『すれんだー』な『ないすばでぃ』にメロメロなんだから!!」
「シアーはおでぶじゃないもん!! ネリーみたいなのはただの『ハツイクフリョー』って言うんだから!!
 ネリーみたいな幼児体型が好きなのは、コウインだけなんだもん!!」
「コーインなんてやだー!! ネリーはユート様がいいの!!
 シアーがコーインにすればいいでしょー!!」
「シアーもユート様がいいんだもん!!」

91 :名無しさん@初回限定 :2006/10/26(木) 07:17:07 ID:9tvGqC/Z0

麗しい双子の姉妹愛に支援

92 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 21/22 :2006/10/26(木) 07:17:38 ID:VZQJAXon0

 泣きそうになりながらの悠人の必死の懇願も、二人には届かない。
 そして……、
 エスペリアが……、
 ゆっくりと……、
 ……姿を見せた。

93 :ろすと ばーじん せかんど いんぱくと 22/22 :2006/10/26(木) 07:20:11 ID:VZQJAXon0

「……ユート様」
「ひいっ!!」
 ネリーが開けっ放しにしていた扉を淑やかに閉め、静々と悠人の側に歩み寄り、もの柔らかな声で悠人に語りかけてくる。
「ユート様にも、本当に困ったものですね」
 悠人は凍りついた。
 いつも通りのエスペリアの笑顔。穏やかな声。
 ただ、背負ったオーラだけが違った。
 幼いブルースピリット二人も、一瞬で口論をやめ、部屋の隅でガクガク((((;゚Д゚)))ブルブル状態になっていた。
「エ、エスペリア……こ……これは……」
「解っておりますよ、ユート様。ええ、ええ。解っております」
 エスペリアはにっこり慈愛に満ちて笑み、悠人の頬を優しく、どこまでも優しく撫でた。
「解って、おりますとも」


 ……おしまい(イロイロなイミで)

94 :あとがき :2006/10/26(木) 07:30:55 ID:VZQJAXon0


ネリーはギャグになるけど、シアーはシャレにならない事を今回思い知りました。


今回は、連投規制に引っかかりまくりでした。2と3の間とか、5と6の間とか。
御支援頂いたお陰で比較的早く解除されましたが、その後も幾つか。
投稿途中でどうしようも無くなって、風呂にまで入ったのは初めてです。
御支援、本当に有難う御座いました。

95 :名無しさん@初回限定 :2006/10/26(木) 10:59:42 ID:VYbcjePr0

>>94
乙。
ついでに前スレの埋め立てを確認した。

96 :名無しさん@初回限定 :2006/10/26(木) 11:00:36 ID:mErUWiG80

前スレ>>1000曰く
おーいお前らー、永遠神剣「童貞」持って来たぞー。一人一本なー?
ドガチャガチャドサリ

97 :名無しさん@初回限定 :2006/10/26(木) 16:17:38 ID:9tvGqC/Z0

>>96
すまん、頭が悪いからどう反応すればどうコメントすれば良いのかわからん。
その神剣、すでに捨ててしまってるヤシはどうすればいいんだ?再びその手に取るのか?

98 :名無しさん@初回限定 :2006/10/26(木) 16:35:09 ID:3iaYhJGB0

>>97
そういう時はコメントしなくていいんだ!
みろ!>>96の永遠神剣が可哀想じゃないか!折れちゃうぞ!w

99 :名無しさん@初回限定 :2006/10/26(木) 20:31:45 ID:9tvGqC/Z0

>>96 >>98
ごめん、マジ俺が悪かったor2=3

>>94
乙です。
シアーの悪気無さ故の力強さに満ちた青い性を堪能さしていただきました。
つかこれじゃ、ソゥユートでなくても押し切られるってw

>>シアーは、とんでもない女になる。それは半ば、悠人の確信だった。
ものすっごい、自覚ゼロのドスケベ悪女になりそーですな。むしろそう育ってくれるように期待(セリアヘヴンズ

100 :名無しさん@初回限定 :2006/10/26(木) 21:12:07 ID:BH3IurMe0

久し振りに来てみれば新スレ建ってて驚いた。
それはいいんだけど、前スレラストのあれって続き無いの?

101 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 00:46:31 ID:eTSLoRJ+0

リレーらしいから誰か何とかしてくれるさ。
気長に待とうze!

102 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 07:23:55 ID:MKMkKzHw0

>誰か何とかしてくれるさ。
いかにも下級市民らしい発言だな
吐き気がするze!

103 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 07:32:13 ID:kXVp+gQb0

>>100
まだ続きそうなのに無理矢理埋めようとしていた空気は感じなかったわけでもない

104 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 10:28:30 ID:3kxB003OO

>>97
そんな時は鞘である「筆おろし」を使うんだ!
そして、『(性)経験者○○』と…(ヘブンズ

105 :101 :2006/10/27(金) 13:15:25 ID:OO06qfofO

>>102
スマン。
頑張って考えたんだけど、思いつかなかったんだyo!

106 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 18:34:28 ID:WN6eBsQ50

おまいらのツンデレ同士のいちゃつきはいらん。
それよりもっと、雑魚スピ萌えをよこせと。
このスレでは全く話題にのぼらなかったが、例の最終投票でハリオン姉さんが最下位で、しかもツナより順位が下で何か思うところはないのか。

107 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 18:46:02 ID:gk1tCB58O

数の萌えより自分の萌えを信じろよ。

それとも、スピたんキャラはゴミ認定されないと気が済まないのか?

108 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 19:50:30 ID:aPdlOrbX0

>>107
誰もゴミ認定なんてしていないし、比較の問題だろう。
少なくともこのスレでは登場頻度が低いのは確か>スピたんキャラ
試しに何でもいいけどとにかくスピたんキャラで過去スレを検索してみれば判る。
引っかかるのは空気とミュラーだけで、ツナとかツェナは残念ながらどこまで遡っても…
だから他の関連スレの住人層はどうだかは知らんが>>106の嘆きはこのスレでは当然じゃまいか。

109 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 19:54:45 ID:n7fDJNbV0

まあおまいら
ttp://www.xuse.co.jp/product/ssfb/img/cg_03.jpg

ナナルゥの涙に免じてまったり汁

110 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 19:54:58 ID:gwea2ZKy0

>>108
別にどうでもいいよ

111 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 20:06:52 ID:Rn41Llek0

>>109
なぜかくやしい…ビクッビクッ

112 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 20:10:51 ID:NHyEbIOX0

なあ、ついに悲願がかなうと思うか?
また夢をグッチョングッチョンに砕かれ踏まれ
ロードローラーだ!でひき潰されるような気がして買う気が・・・

アネたん

113 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 20:16:06 ID:H6GeqHjs0

個人的には悪夢の上塗りになりそうな予感がする
二番煎じになってもいいから、「あねたん」は無印EXP2にして欲しかった
まあいまさらだがな・・・

114 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 20:27:19 ID:Rn41Llek0

個人的には。
ソゥユートと第一詰め所と第二詰め所とマロリガン組みの連中で
永遠戦争終結後のラキオスでまったりと生活しつつ、
スピたちのゴタゴタとか民間の事件とか解決していく『スピリット探偵事務所』
通称『スピたん』がやりたかったンだがなぁ…。

115 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 20:53:25 ID:n7fDJNbV0

ここまで徹底してスピたんでソゥユートを絡ませないってコトは
ナルカナでの活躍に期待してイイって意味か?

116 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 21:28:54 ID:h6stjCo+0

平和の日々は砂の器のように崩れ去った。

セリアのエロCGが無いことに安堵した日々はもう戻らない。

われわれを救えるのはソゥユートおまえだけだというのにor2

何故こうも予想の斜め上にor2=3

117 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 21:32:54 ID:tWmMRC8a0

予想の斜め上というか、「何故俺の思い通りにならない」じゃないの?
今さらユートが出ると思う方がどうかしてる。

118 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 21:41:01 ID:Rn41Llek0

>>117
俺はどうやらどうかしていたようだな。
割とユートはちょい役でもなんでもいいんで出る可能性はあると思ってたぜ。
あと、どうかしてるって言い方はどうかと思うさ。
ソゥユート関係の書きこみはキボンヌとか妄想とか理想とかそういった類のもんだから
真面目に受け取られても困るっさ。
誰も現実的に出るはず!って思ってないでそ。(俺はでると思ってたけど)
出てきたら嬉しいなってやつですよ。

119 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 21:41:29 ID:h6stjCo+0

クールかつドライな意見だな。
まあ半分本気の半分冗談なんで気にせず流してくれ。

120 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 21:41:30 ID:ILMa4zhf0

そこで無印版個別ルートですよ。

121 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 22:29:49 ID:gk1tCB58O

つか、望むべくもないとは思っていたが
ここまで「ユートじゃなきゃ駄目」を貫かれると
ここは雑魚スピ萌えスレじゃなく
ソゥユート萌えスレなんじゃないかと思えてくる。

122 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 22:41:07 ID:n7fDJNbV0

サイトを見てて大変なことに気づいた…

前回のスピたんと、今回のアネたん
どちらのパッケにも描かれていない雑魚スピが   一   人   だ   け   い   る

123 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 22:51:08 ID:ZsKG56IT0

ソゥ ザウス……分割商法はネネの実より甘くて美味しいのですか?
正直、もういいや……て気がしてくる。でもこれアドベンチャーなんだねw ロティ君の考えてきた戦術は大部分のユーザーに通用しなかったと。
特典サントラを見るとネリシアの曲って無いのね。元々無いって事なんだろうか。

>121
単に支持率が段違いなだけだと思うけど。いいとこ2:8位じゃね?
ロティ好きな人は肩身狭いだろうけど。
そしてきっと、ツェナスキーな人だっているはず! であろうことも思い出してください。草葉の陰で哭いてるよ! ヨフアル

>122
俺の隣でほっぺにクリーム付けてるよ。

124 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 23:44:22 ID:aPdlOrbX0

>>122
本当だw
しかし良くも悪くも話題を振りまいてるな…OHPがちょっと重い

125 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 23:53:41 ID:HrJHmB/e0

>>122
さすが人気投票8位……カワイソス

126 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 00:05:02 ID:uCXxspzF0

だ れ だ ?

127 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 01:40:32 ID:8ozX01hH0

くそうザウスめ…
早く永遠のアセリア完全版を作れと何度(ry

まぁそんな冗談はさて置き。
アセリアキャラをここまで引っ張ることを考えると、
完全版も妄想だけには留まらないかも…?

128 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 02:55:43 ID:JgBdhoEk0

>>127
アセリアとフローラリアはひっぱりまくってるな、ザウス。
まぁザウスの出世作と言える作品だし人気もあるから
出せばそれなりに売れるんだろうけどね、出来に関らず。

まぁスピたんに関しては色々批判も届いただろうし改善はしてくる・・・と信じたい。
もっともこれで普通にいい作品で発売されたら年商組ファンが可愛そうになってしまうが。

129 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 06:27:42 ID:flgS/N3O0

色々な意味で、ザウスは自分で自分の首を絞めまくってる希ガス。
むしろ、まるで永遠のアセリアで構築した世界やキャラクターが邪魔すぎると言わんばかりにさえ見える。

何が言いたいのかというと、つまりそんなにシアーが嫌いかええ?って事だスマソ

130 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 07:21:46 ID:u3PgzbhN0

しかしこうまがりなりにも2本雑魚スピに焦点を絞った作品を商品として出すとなると、
ザウスにも売り上げにそれなりの目処があるという事なのだろうし、
本気でアセリアファンと雑魚スピ萌え層が相当の割合で被っているのか、
今までに届いたメールやハガキがたまたま雑魚スピ関連に集中していたのか、
それともスタッフにたまたまネラーが多いのか…
まぁどちらにせよ結果的には所謂アセリア完全版キボンヌの層にはまだ不満だろうけど、
スレの念願には一歩届いた…のかな?

131 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 07:29:29 ID:XnITCSajO

目隠ししながら物凄い勢いで逆行しております。

132 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 08:52:34 ID:0fZZur+x0

そしてそれを追走する人がいるから止まりません!><

133 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 09:22:26 ID:/WBxkzny0

>>121
俺はソゥユート萌えかつソゥユート燃えですよ?
ソゥユートが絡んでくれさえすればそれだけで満足だ。
別にロティが嫌いってわけじゃ…(たぶん)ない。ちょっと寝取られセンサーがムズムズするが。
雑魚スピたちが幸せになれればそれでいいっちゃいいんだ。ちょっとムズムズするけど。

本心を言えば、ソゥユート!ソゥユートはどこ!?って感じだけども。
出られないのは分かっている。だからエキストラキャラで出してくれないかと。
どんな役回りでもいいから出してくれたら、俺がキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!! ってなる。

134 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 20:48:08 ID:8Q9wjoT90

>133
(´∀`)ナンキム

主人公達のピンチに駆けつけてくれることを期待。そして女性陣に黄色い声援を受けてアセリアが牽制。


ところで思うに。
年少・年長言うけれど、主人公がユートの時とロティの時とでは全然スピ達との印象が違うと思う。
ロティだと、年少組は何の気負いもなく友達感覚。年長組は一歩引いたコーチ。
ユートだと、年長組は何か気負った半身構え。年少組は甘えられるお兄さん。   
当然例外あり。

顕著なところではヘリオンだけど。空回りが消えちゃってて淋しい。
勿論、戦争中だとかスピ達が戦奴から解放されてるとか違いもあるけれど。

135 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 22:14:07 ID:0fZZur+x0

いっそ同人で我慢

136 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 22:32:57 ID:YJ1zkBGC0

>>134
悠人なんか、セリアに「あなたのことは、信用していない」とか言われていたのにな

137 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 22:33:59 ID:148bAW2D0

しかし、雑魚スピメインの同人がまったくない罠。
自分で描けってのはカンベンな。
無印発売後、年明けで作ったコピ本はぁぁぁぁああああああああああああ!!!!!!!!!1111111111111

138 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 22:42:51 ID:JgBdhoEk0

>>134
ヘリオン、スピたんでも空回ってた気がするが・・・
まぁユートの時と違う部分があるのは同意。

139 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 23:08:04 ID:JYy3nXMY0

正直、一番驚いたのは「年長組」という表現が公式になったことだw

140 :名無しさん@初回限定 :2006/10/28(土) 23:32:03 ID:6jFgVsvx0

>>139
まあ今更だけどなw

141 :名無しさん@初回限定 :2006/10/29(日) 08:55:11 ID:g1fbT10B0

>137
あるでしょ。一押しはSweetLovers。
他にも検索したりリンクをたどったりでたどり着ける。

>138
そうかすまん。ヘリオンルートはやってないんだ。

142 :名無しさん@初回限定 :2006/10/29(日) 22:25:34 ID:g1fbT10B0

ところで遠足って事はコウインが引率ですか?

143 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 01:01:24 ID:93x1j3Ly0

スピたんは光陰の趣味全開で、ナナルゥと゜ー゜の漫才を糧に乗り切ったが…
今回はナナルゥのタユンタユンに期待していいだよな?これでENDなしって言われたらさすがにブチ切れですよ。

余談だが゜ー゜←のAA探すのに2時間掛かった俺お疲れ…おやすみおまえら

144 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 02:39:30 ID:VH3T/VMO0

さすがに今回のパッケで個別ENDなかったらぶちぎれ金剛ですよ

゜ー゜とのENDという時点でぶちぎれ金剛な方もいるでしょうがw

145 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 03:00:42 ID:Zuf+vfaX0

まぁ俺は普通に個別ENDを望んでるけどね。
別にこのスレ住人がみんなユート以外認めねえってわけじゃないし。
・・・俺だけじゃないよな?

146 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 04:02:30 ID:ts2chUcR0

途中で摘み食いしたり、ハーレムエンドにならないならOK

147 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 05:30:45 ID:pcEBMg890

俺はファーレーンお姉ちゃんが優しく抱きしめてくれたら
それだけでいい

148 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 08:06:11 ID:XG4ejphe0

つーかマジでユート厨uzeeeeeeeeeeeeeeeee
そんなにユートが好きならアセリアやってろよ
永遠に未来に目を向けるなよ

149 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 11:24:43 ID:n7wChzj30

>>148

もともと、ここはソゥユートと雑魚スピたちの幸せを補完する場だぜ。
あくまでそういう事言いたいなら、自分で゜ー゜とスピたんキャラ専用スレでも立ててそこで言っててくれ。

150 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 13:21:41 ID:h0C0bymh0

67 :名無しさん@ピンキー [sage] :2006/10/29(日) 19:45:44 ID:ecFVotuQO
>>64
雑魚スピスレから出てくんじゃねえよ、ソゥユート厨

>>148
他人にはそう言っておきながら、自分はわざわざここまで来る訳か。
もうね、アホかと、馬(ry

151 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 14:37:18 ID:0AXXaMfFO

↑別人を無根拠な決めつけで叩いてる香具師(w
もうね、アホかと、馬(ry

152 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 16:12:15 ID:pcEBMg890

なあ藻前ら、最近朝晩冷えることも多くなったわけだが、

シアーってどことなく風邪を引きやすそうな気がしないか?

いや完全に俺の偏見だが。
だがそんなシアーを看病してみたいとは思わんか? 思わんか?
思わんか・・・そうか・・・

153 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 16:28:03 ID:7lNXbkHY0

>151
本人乙。

154 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 16:58:14 ID:UKljEZk1O

残念、俺が本人だ

155 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 17:55:35 ID:Zuf+vfaX0

>>149
初代スレからいる人間からするとそれも何か違う気がするんだがな。


まぁ>>148は過激すぎるというか荒らしたいだけな気がするけど
このスレがネタではなくロティに対する悪意を感じることはあるな。
ユートに対して悪意をこめてヘタレ扱いする人は多分ほとんどいないけど、
ロティの場合はそうじゃない・・・少なくとも真意はどうあれ悪意があるように見えるレスが多い。

別に嫌いなキャラを好きになれとは言わないけど、
好きな人間もいることは忘れないで欲しいなぁ。

・・・と、光陰や悠人ばかりフォローされて叩かれがちな今日子さんファンの意見。
いやね、最近はそうでもないけど一時期結構立場無かった。
長文スマンね。

156 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 21:15:31 ID:cZniiHgs0

コウインが凡百エロゲの親友キャラ程度な品格ならそう叩かれもしなかったのだろうね。
小説版の展開がデフォなら良かったのに……。それはそれでヒロイン化する時、さらに強固な反発を食う今日子になるかw

ロティはスピたんのマイナスイメージの象徴的な部分が有るような気もす。背負わされるのは不幸ではある。

157 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 21:32:36 ID:cZniiHgs0

>152
よーし俺が生姜湯をつくるぜ。
つか寝相の悪さではネリーの圧勝だろうけどw
いや、だが、シアーの胸に潰されるネリーも捨てがたい。

>149
完全否定は出来ない。ユートは主人公だし。が、言い切るのもまた無理がある。
元々は雑魚スピだけだし、そこにカッコ書きで (及びヒロイン連とソゥユートの仲間達その他諸々) を付ける程度かねえ。



個人的には理由は分からんでも無いけど佳織叩きが理解できないかな。
別に好きではないがあそこまでうざがられるのが解せないところ。

とはいえ、好きとか嫌いとかであんまり雁字搦めになるのもなんだなあ、と思ふ。

158 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 22:03:45 ID:wgyLHccX0


 | ̄ ヽ
 |」」 L.
 |゚ -゚ノ| ……好きとか嫌いとか最初に言い出したのは誰なのかなぁ……
 |とl)

159 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 22:51:01 ID:zcHVP0xs0

>>157
佳織に関しては俺もそう思う。
あと個人的には、時深もその傾向だな。
最初はネタ的なものだったのが、エスカレートしていって、
もう笑えないところまでいってるというか。

160 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 23:39:07 ID:c1ycWKEb0

ガキの虐めも、似ような経過たどること多いな

161 :名無しさん@初回限定 :2006/10/30(月) 23:54:24 ID:Fv/D76n50

まずここは雑魚スピを愛し、ネタにしつつ補完していくという目的で発生した
「葱板」のスレだという事を忘れてはいけない。
ここに集う猛者にはユート派だってロティ派だって佳織派だってもちろんいるだろう。
それぞれにも今の境遇に不満はあるだろうが、それを原動力にして自分なりの補完を目指せばいい。
ただ、「メーカーによる補完」で待遇が悪くなったキャラについての文句は作品別で言うべきであって、ここではお門違い。
向こうの一部が葱を区別するように、こちらもアセリアスレとしては一歩別の立ち位置にある。

162 :名無しさん@初回限定 :2006/10/31(火) 02:15:31 ID:tB24a10R0

そろそろいいかしらん。

PS2版を一年ぶりにやり始めたんだが小疑問を一つ。
アセリアは食べるのが早いと言うことは、それに対抗するためにセリアも早くなっているのだろうか?

ユートを認めていない頃は、もう食卓を同じくするのが嫌なのもあって瞬速咀嚼嚥下。
しかし、ツンが和らぐ季節には……

163 :名無しさん@初回限定 :2006/10/31(火) 02:34:47 ID:y7BFFqCZ0

>>162
妄想してみる。

ツン期のセリアはユートへの対応に無駄を入れるのを極力嫌うので、そもそも
食事の時間すら合わせてくれなさそうではある。
何かの折に同席しても無言。悠人が話しかけようか迷っている間に離席……
しようとしたところで呼び止められて戸惑う。












デレ期はもう手作り弁当から始まってはい、あーんとか解放してくれませんよ?

164 :名無しさん@初回限定 :2006/10/31(火) 07:13:36 ID:HKVXa4e90

>>163の異様な改行の多さにセリアの難易度が窺えてワロタ

更に言えば初期はツン以前に無関心時代があったような気もする。
ツンに入ってからは、話しかけられるふいんき(←何故か(ryを察する度に
電光石火の動きでかきこんだり、隣の誰かに自分で話しかけて無言の拒絶を示すとか。







デレ期はもうエスペリア取って置きのハーブとか平気で盗んだりしますよ?

165 :名無しさん@初回限定 :2006/10/31(火) 18:00:38 ID:QsCuV/f20

>>148
ごめんねソゥユート厨でごめんね。(´・ω・`)
ユート大好きでごめんね。(´・ω・`)
別にロティが嫌いなわけじゃないから許してね。(´・ω・`)
でもセリアとロティのカポーは認めたくないオレガイル。

166 :束の間の邂逅 :2006/10/31(火) 20:29:32 ID:tGFvtCkz0


細かい霧のような雨が重く降り注ぐ夜の森。
獣道とも呼べないようなスペースを無理矢理切り拓き駆け抜ける。
鬱蒼と繁った草叢からは蒸せるような青臭い匂いが立ち込め、
掻き分ける為に伸ばした腕には湿った水滴がいちいち纏わり付いて気持ちが悪い。
殆ど障害物としか取れない大木だけは最小限の動きで避わす。
薙ぎ払うのは簡単だが、それで速度を落としこれ以上敵を引き付けるのは愚の骨頂。
ぱしっと乾いた音を当ててシールドに弾かれた落ち葉が視界を一瞬狭くする。
「死ねぇッッ!」
「!」
揺れた草叢から飛び出してくるのはブラックスピリット。
繰り出してきた剣を左手に展開したオーラの盾で受け止め、勢いを殺さず片腕だけを捻る。

167 :束の間の邂逅 :2006/10/31(火) 20:30:19 ID:tGFvtCkz0


同時に頭上からはブルースピリットが落下してきている。
「ちっ、悪く思うなよ……むんっ」
「えっ? ちょ、キャアッ!」
この狭い空間で群がるように襲い掛かってくる敵をいちいち相手にする訳にもいかない。だが、これ以上傷を増やす気も無い。
剣を受け止められて足元に力の入らなくなったブラックスピリットの脛を払い、そのハイロゥをむんずと無造作に掴む。
こちらもそれで体勢が崩れるが、代わりにブルースピリットの的からは外れる事が出来る。
「ぬ、おおおぉぉぉっ!」
「ハァッ? ア、アアアアアァァァ――――」
泥の中に横倒れながら、掴んだハイロゥごと野球のオーバースローの要領で上に向けて放り投げる。
小柄な彼女はまるで砲弾のようにどかんと鈍い音を立てて滑空してくるブルースピリットに命中し、
二人はそのまま何本かの枝を軒並み薙ぎ折りながら、仲良く森の奥へとすっ飛んでいった。
当たり所にもよるが、恐らく死んではいないだろう。暫く気絶してくれていればそれでいい。
「――――ぺっ」
倒れた際に口に入った泥を吐き捨て、再び最短距離を突っ走る。夜明けはまではまだ遠い。
「ちぇっ、つまんない目に合っちまったぜ」
泥だらけになった体も顧みずぬかるんだ地面を蹴りながら空を仰いでみても、月明かりどころか星一つ見えない。
あるのはただ闇の中息づく複数の気配とそれを隠す無数の枝葉のみ。『因果』が無ければ方向さえ判断出来ないだろう。
「もっともこっちの星なんか見ても位置は判らんけどな……はっ!」
進路を塞いでいた胴回りほどもある丸太のような枝に肩から突っ込み、力任せに圧し折って道を作る。
枝の重みで落ちるばきばきという騒がしい音を背中に聞いた時には前方で、待っていたかのようにちかっと赤い光が灯っている。
「今度はレッドスピリットか。よっ、と」
片手で持っていた『因果』を目の前で水平に構え、その前方に意識を集中する。
するとたちまち黄緑色のマナが盾を形作り、降り注ぐ雨粒さえも避けるようにその軌道を変えていく。

168 :束の間の邂逅 :2006/10/31(火) 20:32:05 ID:tGFvtCkz0


『エトランジェ・コウイン。二人だけで、法皇の壁を陥とす事が出来ますか?』

元々敵対していた国の主力だったエトランジェ。
悠人には水に流せとは言ったが、そう簡単に受け入れられるとは思ってもいなかった。
ラキオス王女レスティーナはその辺にまだ寛大だったが、どこの国にも慎重派というものは必ず存在する。
「なるほど。つまりそいつらに口だけじゃなく、実際の行動で力と忠誠を示せ、という訳だな」
「……無茶な注文だという事は判っています。ですが、わたくしといえども、重臣達の全てを言葉だけで説得する事は出来ないのです」
「だろうな。古い国だ、さぞかし重い格式や面子ってもんがあるんだろう?」
「……言葉もありません」
「いやぁ、謝らなくてもいいぜ。むしろそいつらの言う事の方が筋は通ってる。……わかった、法皇の壁だな」
「! 本当にやるというのですか?」
「おいおい、そっちが出した条件だろ? ただ……一つだけ頼みがあるんだが、いいか?」
「はい、それはもちろん、わたくしに出来る事でしたら。ですが」
「この件は、今日子には内緒にしてくれ。大きな声では言えないんだけどな、あいつは嫌がってるんだ。戦う事を」
「コウイン……でもそれでは貴方一人で」
「なぁに壁の一つや二つ、エトランジェ様には朝飯前だ。これ以上連れていったら弱い者いじめになっちまう」
「……判りました。お願いします」
「ああ、任せといてくれ。それと、頼む。……これからも、今日子を宜しくな」
「っコウイン!」
「ん?」
「……帰って、くるのですよ。これは命令です」
「ああ。女王様の命令とあっちゃ破る訳にはいかない、だろ?」

169 :束の間の邂逅 :2006/10/31(火) 20:34:04 ID:tGFvtCkz0


「おおおおおっ!!」
上空から槍のように飛来してくる無数の炎の中には必要最低限に張ったシールドをすり抜けてくるものもある。
威力が弱まっているとはいえ、触れればそれなりの火傷を負わせ、そしてじゅっと泥を沸騰させては地面に吸い込まれていく。
しかし擦過傷のように赤く爛れていく肩や頬や二の腕に構っている余裕は無い。
十の字に組んだ腕で出来るだけ受けるようにして、詠唱しているレッドスピリットとの距離を詰める。
後ろからいつの間にか追いすがってくるブルースピリットはとりあえず速度の差だけで引き離してしまう。
的を中心にして対角に位置しているのだから、エーテルシンクが発動される心配は無い。
そうして正に次の光球を魔法陣の上に浮かび上がらせようとしていたレッドスピリットに殺到し、その神剣をがしっと鷲掴む。
「つーかまえたっと」
「――――ヒィッ」
「よ、惜しかったな」
短く刈り上げた髪の奥で琥珀色の瞳が怯え、神剣を掴まれたまま半歩後づさっている。
濡れた髪から飛び散る雨粒が地面に落ちる前に間合いを更に詰め、『因果』を持ったままの腕を少女の背中に回し、持ち上げた。
「きゃあっ! な、なにを」
「なんだそんな声も出せるのか。そっちの方が可愛いぜ」
「な――――」
ようやく追いついてきたブルースピリットに対し、掴んでいる神剣を横殴りにして、未だ燻ぶっている炎のマナを打ち放つ。

170 :束の間の邂逅 :2006/10/31(火) 20:35:01 ID:tGFvtCkz0


「っっっ!」
「ぐぅっ」
同時に腕の中で妙に大人しくしているレッドスピリットには当身で気絶して貰う。
無言で腹部に炎の塊を受けたブルースピリットは一度大木に全身を打ちつけ、ずるずると沈み込んだ。
そのまま地面に横たわり、ぴくぴくと痙攣を繰り返している。ウイングハイロゥが消えうせているのでこれ以上の戦闘は無理だろう。
一瞥して立ち上がり、見当をつけた方角に向け、更に駆け出そうと――――

「――――あ?」

がくん、と揺れる体。視界が一瞬ぶれ、膝もばしゃっとぬかるみに落ちる。
「ははっ……そういえば、もう三日も何も食ってないんだっけか」
力が入らず倒れこみ、その場でごろんと仰向けになってしまう。一度止まってしまうと、もう指一本動かすのもだるい。
相変わらず見えるのは深い闇。頬にゆっくりと落ちてくる霧のような雨。
本当は、断食など慣れている。問題は戦い続けて回復が追いつかなくなってきた怪我の方だろう。
ケムセラウトを出てから三度目の夜。流石に『因果』も庇いきれなくなったらしい。
いくらその力を防御のみに回していたとはいえ、これだけの連戦はいかに長い時を過ごしてきたこの剣でも初体験だったといった所か。
「へ、へへ。付き合わせちまって悪かったな……まったく、本当につまんない目――――」
そこで記憶は途絶えた。

171 :束の間の邂逅 :2006/10/31(火) 20:37:49 ID:tGFvtCkz0


 ―――― ん

ぼやけた意識の中、唇に触れてくる何か温かく柔らかいもの。続いて口中に広がる生温い感覚。水。そうだ、これは水。
「ン、ンン……」
すぐ側から聞こえてくる吐息にも似たくぐもった声。ぬるっと送り込まれてくる柔らかな匂いと、喉を通る甘い水。
「はぁ……。何故、殺さなかった?」

 ―――― 命令されなかったからな

「フ……」
一瞬だけ鼻で笑うような声が聞こえ、次第に遠ざかっていく気配。そして再び記憶は混濁していく。


「光陰っ! ちょっとねぇ、光陰!」
「…………お」
激しく体を揺すられて目を覚ます。飛び込んでくる眩しい日差しが夜明けを教えてくれていた。
だが雨は上がっている筈なのに、何故か降ってくる大粒の雫。
「今日、子?」
「今日子じゃないわよ! どれだけ探したと思ってんの!」
今日子が泣いていた。
頬に当る水滴の熱さが、まだ生きているという事を実感させてくれる。
「何の相談も無しに出て行くなんて酷いじゃない! 馬鹿じゃないの! 何考えてんのさ!」
どん、と大きく一つ、胸板を叩かれる。いつものハリセンではなく、ただの拳で。そしてそれがやけに痛い。
「アタシ確かに嫌だけどさ……それでも、サポートくらい、出来るんだから……」
今日子の声は、いつの間にかくぐもってきている。顔もうつ伏せ、肩も細かく震え、弱々しい。
「……悪ぃ」
それだけ呟き、後は抱き締めた。

172 :束の間の邂逅 :2006/10/31(火) 20:39:05 ID:tGFvtCkz0


それから半日余りその場で休息を取ったが、不思議と敵は現れなかった。頃合を見計らった今日子が膝を払いながら立ち上がる。
「さ、こっからは後少しよ。頑張らないと」
「ああ、そうだな――――」
からん。
「あん?」
立ち上がろうとして、何かが手に触れる。見ると、地面に茶色っぽい容器が落ちていた。
この世界では主に水筒として使われる携帯用の皮袋で、戦闘に出るスピリットに支給されるもの。
マロリガンでもよく見かけたが、エトランジェには必要が無い。常に補佐役のスピリットが側にいたからだ。
「おい。これ、今日子のじゃないのか?」
「え? ああ、水筒? 光陰が持ってきたんじゃないの? てっきり雨でも集めていたのかと思ってたんだけど」
「いやいやいや、とてもじゃないがそんな悠長なことを言ってる暇なんか無かったぜ……ん?」
何か、引っかかる。気絶している間に何かがあったような。ぼんやりと浮かぶのは赤い髪と後姿。そして声。
「――――助かったぜ」
「ん? 何か言った?」
「いや、何でもない。さ、とっとと片付けてくるか! 今日子がいれば百人力だしな」
訝しむ今日子の背中を軽くぽんぽんと叩きながら歩き出す。澄み渡った雨上がりの空にはっきりと聳え立つ法皇の壁に向かって。

173 :信頼の人 :2006/10/31(火) 20:43:02 ID:tGFvtCkz0

たまにカコイイ光陰が書きたくなります。

174 :名無しさん@初回限定 :2006/10/31(火) 22:41:47 ID:TsyzQh9BO

>>165
あ。俺がいる。
そうなんだよ。別にロティが嫌いな訳じゃない。
けどセリアはユートじゃなきゃ受け付けない。
無理。不可能。
スピたんできちんとルートなしの理由きちんと言ってるんだからエチシーン要らん。
ホントにザウスのFDは逆目に走る…

>>173
GJ!光陰カコイイ!
そしてクォーリン、ライバル出現したぞ!

175 :名無しさん@初回限定 :2006/10/31(火) 23:21:06 ID:XojdLZJsO

セリアは年齢的にアウトだと思うんだ

176 :名無しさん@初回限定 :2006/10/31(火) 23:58:19 ID:tB24a10R0

コウイン障害物マラソンって感じw
やはり可愛いと言われると剣に呑まれたひび割れた心もしっとり潤って来ると言うもの。
クォーリン立場ねーw つか法皇の壁を二人で抜けって、竜を殺しに行くのとどっちがましなのだろう?w


絵面的にアンダースローな気がする。

177 :名無しさん@初回限定 :2006/11/01(水) 17:03:35 ID:fosXkfqVO

感想少ないなあ
昔より人いないのか

178 :名無しさん@初回限定 :2006/11/01(水) 17:18:56 ID:7F2C1DOk0

悠人出てこないしヘリオンもセリアもいないし
需要のあるものを書けとは言わんけどさ

179 :名無しさん@初回限定 :2006/11/01(水) 17:30:05 ID:fosXkfqVO

なるほど

180 :名無しさん@初回限定 :2006/11/01(水) 20:09:32 ID:L49jt4YeO

ROMってるだけでしょ。俺もその一人

格好いい光陰を書きたい…
けど、時間が許さん罠

181 :名無しさん@初回限定 :2006/11/01(水) 20:54:17 ID:yckmuzN60

>>173
「なあ、光陰。何で、一人で行くなんて無茶やらかしたんだ?
俺に一言声を掛けてくれれば……」
「フッ。悠人よ、おまえならそんな理由くらい察しがつくだろ。聞かずとも、さ」
「…まあな。いや、でもやっぱり分かってなかったよ。おまえがそこまで今日子の事を――」
「たった一人(最終的には二人だが)で法皇の壁を制圧!
この武勇伝を聞けば、ネリーちゃんもシアーちゃんもヘリオンちゃんも二ムちゃんも、
俺に惚れる事間違い無し!!
そして、5人でめくるめく18禁の世界へ……いや〜、ホント参っちゃうぜ!!」
「あ、うん。本当参っちゃうよな………(おまえの頭の中)」

たまにはネタな光陰が書きたくなります。
……すいません、嘘つきました。カコイイ光陰は書けません(苦笑
真の漢光陰GJ!!

182 :名無しさん@初回限定 :2006/11/01(水) 21:38:15 ID:+g9cFPUV0

>>181
           ヽ  ゞγ´゚皿゚`ぐ
        , ´ ̄ 〉ヽ   k   @ ノ
 γ⌒ヽ   ixil ノノハ)))   `ー-‐'
 ( 宗 )ノノi(リ ;゚ヮ゚ノlヾ、 <よ、喜んでいいところなのかなぁ…
  `ー‐'  ´ 〈_イ个(7っ `
  i二iニ二jR{G}Ri二ニi二l
         (_ノ ヽ)

183 :時のなごり :2006/11/01(水) 21:52:06 ID:Gok51e5o0

時が行けば 幼い君も
  大人になると 気付かないまま♪ グスン

「そこで、あたしを見ながらむせび泣くんじゃないっつーのっ!」 スパーン 「おごぉ!?」
 ゴトン クワァァーンン――――
ソファーから立ち上がりざまにはなったハリセンが光陰に会心の一撃をかまし、マイクの不協和音が容赦なく部屋に奏でられる。
そんな光景に、浅見ヶ丘学園の制服を着た女生徒のうち一人は「だいじょーぶですかー」とまったく気の入ってないお悔やみを述べ、
「碧先輩生きてますか?」ともう一人は、カラオケボックスの床で往生寸前五秒前な光陰に一応気遣いの声を掛けて上げる。
「おぅ……俺はもう駄目だ、だから最期に君の膝の上でぐぶべっ」
肩胛骨の中心に乗った今日子の足が手心(足心?)無くぐりぐりと光陰の肺腑を圧潰する。流石に靴は脱いであったのがせめてもの惻隠の情なのだろうか?

………
……

「まったくこのバカは」
ぐびっとオレンジジュースを飲み干す今日子。
「ふぃー相変わらず容赦ないな」
睨まれるのも受け流し、むしろ嬉しそうに見えるのはやっぱりあれなのだろうか、と先ほど光陰をほんの少し労ってあげた女の子は思ったりする。
相方の子は、
「それはそうと碧先輩。高嶺先輩はいつ来るんですか?」と聞く。
「え? 悠も来るの?」
今日子の疑問。ギクリとする光陰。
「ゆ、悠人の奴は、あ、あれだ、えーもう10分もすれば来るよ。そ、そんなことより佳代ちゃん俺とデュエットしよ〜」
にじり寄る光陰の首根っこをむんずとひっつかんだ今日子のこめかみに青筋が立つのを、
佳代と呼ばれた子は目の辺りにしたが、いつもの漫才だからスルー。
それよりも、聞き捨てならない誤魔化しに追求の火の手が上がる。
「佳代。このバカ悠も来るって言った訳?」
「はい。ね? 由加里」
「うん」
短めのポニーテールが前後に揺れて肯定の意を示す。

184 :時のなごり :2006/11/01(水) 21:53:28 ID:Gok51e5o0

「こーーーいーーーんくーーーん?」
少し青くなってるような気もするが同情の余地は錐を立てる程も無い。
「悠は今日コンビニのバイトだって言ってたっしょ! 悠を出汁に二人を誘ったって訳ね?」
「い、いや人聞きの悪いことを言うな今日子。悠人はおごぅっ」スパーン
「非道い。騙しましたんだ先輩!」スパーン
「わ、私も」スパパーン
先輩今日子と後輩二人の三連発に沈んだ光陰は今際の際にダイイングメッセージを残すことも出来無かった。
「まったくコイツは。ごめんね二人とも。今日は光陰のおごりだから」
手を合わせてゴメンねのポーズに、由加里と佳代の二人は、
「ブラスも休みだったから気にしないでいいですよ」
「おごりなら、まいいかなー」
とそれぞれ答えて、即身仏に進化した光陰をうっちゃってメニューを物色する。
どっちにしろおごりだったと人は言う……。

そして……きっかり10分後。部屋の扉が開き、
「いやー悪い。シフトが代わったのはいいんだけどそのくせその人がなかなか来なくてさ店長に捕まっちまった」
参上した悠人は、走ってきたのか息せき切っていた。視界の隅に屍を発見したが、
「あー高嶺先輩!!」
「先輩来れたんですね」
と後輩二人に挟まれて、ソファーに誘導。
いじけた光陰は今日子の謝罪を込めたお酌と後輩二人のお愛想で復活した。
「今日子〜ほら頭にコブ出来ちまったよ。さすってくれ〜」
「はいはい」
さすさす。引け目があるので偶の優しさが出てきてくれたものの、気恥ずかしさが邪魔をする。今日子は結局強気と裏腹、こういうのが苦手なのだ。
だからなのかなんなのか、「ういやつういやつ、ほれ近う寄れ」と言葉と逆にひっつこうとする光陰に安定パターンでハリセン炸裂で元通り。

こうして過ぎ行く青春の1ページ。西暦2008年冬の入り口。

185 :名無しさん@初回限定 :2006/11/01(水) 21:56:09 ID:Gok51e5o0

オリキャラに非ず。実質オリだけど。え、需要?
PS2版では出てこない、PC版序章で名前だけの存在です。資料集にも不掲載。
吉良由加里と鹿島佳代(姓名の組み合わせは推測です)

今日子と佳織の口ぶりからすると、浅見ヶ丘学園高等部一年、もしかすると二年かも。ブラスバンド部。
実は信頼氏の『胡蝶』に出てくる現代劇キャラはこの二人だと思っていたという過去有り(汗)

カコイイ光陰でしたでしょうか?(ぇ

186 :名無しさん@初回限定 :2006/11/01(水) 23:06:13 ID:QF1WeThU0

>>173
 たまにはこういうかっこいい光陰がみたくなります。
>>185
 こういう光陰は輝いて見える気がします。

  愛されてるな 光陰

187 :名無しさん@初回限定 :2006/11/01(水) 23:27:45 ID:LCUGy9FJO

三枚目で二枚目でやっぱり三枚目な光陰が素敵

188 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 00:31:44 ID:Gqs3PQfI0

ユート儲が槍玉に挙がった途端光陰儲が大量出現しててワロタ

189 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 02:30:32 ID:H5TTdElJ0

>>188
また荒れ模様にしたいのか?
儲とかそういう表現は余り使わない方が良い

190 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 09:08:28 ID:xfGQxgrQ0

叩く奴は雑魚スピの相手をするのがユートorロティだから叩いてるんだろう
雑魚スピを食い散らかしてないコウインは叩かれねんじゃね?

191 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 18:51:05 ID:uqefK/FD0

今気付いた。
スピ/アネたんのジャケにシアーがいないのは前に言われてたけど、アネたん専用バナーもシアーだけがいないwwww
Xuseはシアーが嫌いなのか?

192 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 21:21:10 ID:t+8W4nfP0

>191
終わった話を蒸し返すなよ。

193 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 21:51:07 ID:yuDZoDaA0

>>185
GJっす。
あぁそんな人居たっけと無印引っ張り出してみたけど、、、どこだ?
それはさておき、こういう一面があるからこそ、シリアスパートでの漢が引き立つんでしょうな。

個人的に、ロティ君は光陰とソゥユートのいいとこ取りしようとして中途半端になった感が否めないので、
アネたんでは持ち前のショタ属性を前面に出したり、ヒロインキャラとして腐女子層にアピールして欲しい。
セリアさんにキレられてマジ泣きとかしたら、支持率が上がる事請け合い。

194 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 21:53:14 ID:bzBbmIXj0

シアーはかくれんぼ中。


なるかな。
スバル=セラフカ 永遠神剣第六位『蒼穹』

蒼穹のスバル……オイオイ

195 :185 :2006/11/02(木) 22:05:45 ID:bzBbmIXj0

>193
おおっと、ニアミス。
えーとあれです。佳織の発表会の前か後か覚えてないですけど、
佳織を褒めちぎる今日子に対して謙遜した佳織が、吉良先輩と鹿島先輩程じゃないですよっ、てなことを言うのです。
そして今日子は、由加里と佳代なんか目じゃないよってな感じで返すのです。

こういう持ち上げ方を聞いてると小鳥ってやはり溜まってくんでしょうかねえ……この場面にはいなかった気がするけれど。

しかしこれうpしてから気付いたんだけども、神木神社の宮司と同性なのね>鹿島  さすがに偶然か?

196 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 22:32:24 ID:yuDZoDaA0

>>195
トンクス。
あぁ、これは気付かなかったw
序章はちゃんと見ようとしても、無意識の内に流し読みしてしまって細かいとこに目がいかんのです。

鹿島は偶然ではないと思うけど、>>194は天然でやってそうな希ガス。

197 :名無しさん@初回限定 :2006/11/03(金) 08:12:16 ID:0eE61vyS0

なるほど。その流れで言うと藻前ら、
次の格好はそれぞれ誰がどれ似合うと思う?

・ナース
・チャイナドレス
・白衣
・スーツ
・男物スーツ
・SM女王様
・エルヴィス・プレスリー
・赤ちゃんドレス
・シスター
・土木作業員(ヘルメット、泥棒髭、ランニング、腹巻、ダブダブズボン、ゴム長靴)

198 :名無しさん@初回限定 :2006/11/03(金) 08:43:43 ID:kUAMa4Ra0

どういう流れでそうなったのかは良くわからないけど、取りあえず乗っておこうw

白衣:ハリオン 「は〜いちょっぴりちくっとしますけどぉ、痛くはありませんからね〜」
白衣:ヘリオン 「痛くな〜い痛くな〜い……あ、ちょっぴり気持ちいいかも♪」
白衣:セリア  「長引かせても意味なんてないわよ」

199 :名無しさん@初回限定 :2006/11/03(金) 09:46:03 ID:vwTB8BFU0

>>198
ハリオンさんでお願いしたいっ!
(*´∀`)指名料いくらですか?

200 :名無しさん@初回限定 :2006/11/03(金) 11:49:56 ID:3JtYibzQ0

SM女王様が性格的に一番合いそうなのがネリーって、
何かが間違っている気がするんだ。

201 :名無しさん@初回限定 :2006/11/03(金) 12:48:30 ID:0eE61vyS0

まあ言いだしっぺの漏れが言うのもなんだが、
とりあえずネリーはエルヴィスだな。
なんか訳解らないながらも腕から垂れ下がるヒラヒラにご満悦で
「くーる!」とか言ってる。
んでそれを睨んでるのが赤ちゃんドレスのニムよ。
ナースのシアーが「シアー、そっちがよかったかも……」とか言うのも
メンチ切って追い返すね。
当然シスター姿のファーレーンが宥めるけど、まあ効果はないわな。
ヒミカはチャイナドレスでちょっと恥ずかしいけど女らしい格好で
嬉しいわけだ。
そこに登場するのがスーツ姿のハリオンよ。
「ヒミカ〜、胸がきついから交換してください」とか言ってる。
んでヒミカは青筋立てるけど、その前でハリオンのワイシャツのボタン
がちぎれて飛ぶね。ヒミカの血管もちぎれるね。
ナナルゥは白衣着ながらボーッとしてるけど、こいつはボーッとしてる
だけなら人畜無害だから問題なし。
セリアはスーツ姿で「何やってるのよ・・・」とか言ってるけど
実はその下に着込んだSM女王様のボンデージスーツの革の感触に
自分でも言い知れない疼きを感じてる。
で、ヘリオンは土木作業員の格好で「な、何で私だけこんな格好なんですか!?」
とか泣き喚くわけだよSDで。

要するに何が言いたいって、セリアはエロイってことよ。

202 :名無しさん@初回限定 :2006/11/03(金) 15:27:57 ID:kwBdAgYR0

浴衣

203 :名無しさん@初回限定 :2006/11/03(金) 20:07:29 ID:B9rSHTdT0

ごめん、シアーのシスターつうか修道女姿を想像したエロ妄想にクラスアップしました日々精進です。

もひとつ、ちゃんと膝まで長いスカートに黒タイツの紺のセーラー服なだぶだぶ新中学生シアーも俺的にそそる。
今時の、そないに脚みせてぇのかと突っ込みたくなる短いのじゃなくて。
古 き 良 き きちんとした 拘束もとい、校則通りな着こなしの 日本女学生のセーラー服な!
短いのが好きな人、スマソ。だが、俺はあのキチッと鎧みたいに着込んだ上でのうなじがたまんないんだ。

204 :インタビュー :2006/11/04(土) 02:03:27 ID:QFYEgamV0

――アレ?
ええ、知ってるわ
話すと長いけど
憂鬱な話よ

知ってる? 胸には3つの要素があるの

大きさ
柔らかさよ

アレは――
確かに 巨乳だったわ


彼女は 『騎士』と言われたスピリット
私が追う ある『胸』の同僚

最近 ラキオスを巻き込んだ論争がある
『美乳論争』
その渦中に身を置き
しかし正体の知れない スピリットがいる

劣情と羨望の狭間で生きる
一人の菓子屋

私はその胸を追っている

そして――
『騎士』の言葉で 物語の幕は上がる


あれは ようやく訓練に慣れた頃だったわ 

205 :インタビュー :2006/11/04(土) 02:06:51 ID:QFYEgamV0

大きくなるたび その動きが目についたわ
ひたすらに揺れる
時間も場所もわきまえずに
能天気に揺れてた
巨乳の申し子
すべてをなぎ倒すおっぱい
並んであるく私の劣等感はおかまいなし

気がつけば
いろんな人がアレを見てた
街を歩く度 視線が増えてたなぁ
子供も 女の人までもよ
皆あの胸を目に焼き付けようとしていた
私も――
もう少し欲しかった

206 :インタビュー :2006/11/04(土) 02:10:18 ID:QFYEgamV0

『騎士』
本名ヒミカ・R・ラスフォルト
旧ラキオス軍スピリット隊
そう 彼女の相棒であり 共同経営者でもある女性

私も大きくなるはずだった
でもならなかった
重点的なトレーニングを課してたどり着いたのは
ただの筋肉のコブだった
何もない胸
それがなんだか 悲しくてしょうがなかった
でも他にも胸が小さい人はたくさんいた
私は彼女たちに助けられたの

女に胸なんて必要ないのかもしれない
でも 開き直るだけで変わるんだろうか
きっと 女を変えるのは
自分を信じる力なんでしょうね
いい所を自覚して自身を持てば
胸の大きさなんて気にならない
でもそれができないのも女なのよね

207 :インタビュー :2006/11/04(土) 02:13:40 ID:QFYEgamV0

私はまだ バストアップ体操を続けてる
もう日課みたいなものね
確かめたいのよ 胸の意味を
その大きさの価値を
ここに答えなどないのかもしれない
でも 探したいんだ
そう 今はそう思う
それでいいと思う

このインタビュー、ハリオンも見るの?
毎日顔合わせる私がこう言うのもなんだけど
会ったら伝えてくれる?

ねえハリオン その胸 まだ成長してる?
少しはしぼみなさいよ
それじゃあね


『大樹のハリオン』
美乳論争を駆け抜け
劣情と羨望の狭間で生きた巨乳

『彼女』はほんの数ヶ月の間だけ
人々の噂話の中に存在していた
その後の調査は失敗
ついにその触感にまでは
迫ることができなかった

ただ彼女のことを話すとき
皆 小さくため息をついていた

それが答えなのかもしれない

208 :204 :2006/11/04(土) 02:16:21 ID:QFYEgamV0

エースコンバットXが買えなくてムラムラしてやった
反省はしていない

209 :某グリーンスピリット :2006/11/04(土) 04:53:49 ID:AruygJIz0

胸がおっきくても、いい事なんて何も無いですよ〜。
肩がこるだけですよ〜。
ヒミカは動きやすそうで、わたしの方こそ羨ましいです〜。

210 :名無しさん@初回限定 :2006/11/04(土) 07:27:04 ID:1dnyptXA0

>>208
これこれヒミカさん、
その情熱溢れる探究心を一体どこに向けておられるんですかw
そんな劣等感感じる程小さくはないのに彼女の不幸は規格外な比較対象が常に隣にいた事なんだなぁw

211 :戸惑い :2006/11/05(日) 07:11:49 ID:dRPJQ+O70

「よっと」
ふわあっ、と広がる白い波が、午後の柔らかな日差しを照り返しながらエスペリアの目の当たりでたゆたってゆく。
密やかに落ち着いてゆく波頭を生白い手がさっと払い、エスペリアの一つの日課であり楽しみでもある瞬間が仕上がった。
少々淑やかさに欠けるかけ声はご愛敬。エスペリアはくるりと部屋を見渡し、やり残しが無いかを確認する。
今し方整えた悠人のベッド。純白のシーツから弾む光に目を細める。
――ふふ。なんだか気持ちがいいですね。
満足気に頷いて、部屋を出て行こうとするエスペリアは視界の中に見慣れない物が有ることに気が付いた。
テーブルの上。青い表紙の絵本に押さえられたのは小さな紙片。
――なにかしら?
手を伸ばして絵本をどける。手のひらに載せ開くとそこにはたどたどしい字……。
――ユートさま……。
思わず口を覆う手。なんでもない「いつもありがとう」の文字。
きっと絵本をお手本にして書いたのだろう、オルファよりも酷い文字。
ツンとする鼻を押さえて……エスペリアは小走りに悠人の部屋を後にした。


自室に戻り、そのままドアに背を預け目を閉じる。
――わたくしは汚れています……。だから優しくしないで。

けがれ無き言葉はただ白い波のように、抑えつけた想いをたゆたわせる。
それは、いつまでも止むことは無かった。

212 :名無しさん@初回限定 :2006/11/05(日) 07:17:09 ID:dRPJQ+O70

朝四時に目が覚めて思いついた話しを書いてる俺のベッドメイクしてくださいエスペリアさん。
枕元に@ルシル置いとくから。

213 :名無しさん@初回限定 :2006/11/05(日) 07:44:59 ID:xkHUrblG0

>>212
久しぶりに清純派なエスペリアさんを見たw
このスレでは、大抵汚れか腹黒系だからねぇ…
ともあれ、朝から良いものを拝ませて頂きますた

214 :名無しさん@初回限定 :2006/11/05(日) 07:57:17 ID:E3Ye7qeE0

>>208
横に比較対照がいるとどうしても比べられてしまうもの・・・
しかもよりによって大陸最強のボディを持つハリオン・・・
(つД`)がんばらなくてもいいよヒミカ・・・君は今のままでもステキだよ

>>212
エスペリアは書いてみればよくわかりますが、本当に使い勝手のいいキャラ。
ギャグ・シリアス・癒し・悲劇・・・なんでも書きやすい。

逆に個人的に一番書きづらいのがハリオン・・・
一番好きなキャラなのに・・・くやしぃっ!(ビクビク

215 :名無しさん@初回限定 :2006/11/05(日) 08:02:21 ID:zvpypp6k0

>>212
汚れている。そう自分に言い聞かせても込み上げて来る嬉しさ。
この頃はまだ弟のように思っていたらしいですから、たどたどしい文字が却って感慨深いのでしょうね。
こういう細かい日常が少しづつ本来の純粋さから殻を剥がしていったのかも知れません。

しかし絵本登場→いかがわしい内容→激怒のパターンを連想してしまった自分は汚れています。汚れてしまっているのです…

216 :名無しさん@初回限定 :2006/11/05(日) 10:10:38 ID:gh6jafyxO

>>212
何気ない日常の補完GJでした
残り香からベッドインしたスピを探り当てるエス姉を想像した俺って…
そして妄想で悶えるエス姉…エロいです


さて…諸君らに問う
このスレの中に、オンラインゲームでアセリアキャラの名前を使っている奴が必ずいるはず!
と、言う訳で…
差し支えなければ、使ってるキャラの名前だけをさらして下さい
…ゲーム名まで書くと後々が怖そうなので、ゲーム名は隠す方向で


ちなみに俺が使ってるのはシアー
…一応、他も作ってるけど動かしてない現実

と、書いておいてなんだが、次回の点呼案にした方がいいかな〜とか思ったりする俺…早いけど

217 :名無しさん@初回限定 :2006/11/05(日) 11:17:43 ID:vd+mJn5c0

>>208
ヒミカさんカッコヨスw
ゼロのトレイラームービー大好きだ。


>>212
同じく、こんな清純なエス様は久々に見た気がしますw

「いつもありがとう」
その一文の横にたどたどしく添えられた「セリア」の文字。
エスペリアは「う」と「セ」の間に折り目を付けると、丁寧な手付きで境界を切り取り、右側を屑かごに放り込んだ。
――ユートさま……。
そこにはなんでもない「いつもありがとう」の(ry

こんな展開しか思いつかない私は汚れています…。汚れているのです…!
ロールでもSSでもあらゆるパートをそつなくこなせるのがエス様クォリティ。

218 :名無しさん@初回限定 :2006/11/05(日) 19:28:33 ID:vG/u32or0

>>216
かなり前に麻雀格闘倶楽部でねりーというのを使っている香具師を目撃した事はある。
……俺じゃないよ?

219 :名無しさん@初回限定 :2006/11/05(日) 21:05:27 ID:dRPJQ+O70

>213-217
あなたたちは汚れています。汚れているのdeath 。
嗚呼、見える。見えるよ。便利使いされたエス姉さんがとっとことっとこ速歩で献身を振り回す度に金色の花びらが散って。
ほら……振り向いてごらん。まばゆい草原が……ランランランララランランラン  
ぼくはエスペリアさんをアトラスのように持ち上げ続けてきたんだからセーフだよね(´・ω・`)?
だってこんな重い物をさ……(´・ω:;.:...
  
エス姉さん情火クリーンアップ大作戦敢行予定は火天中止 


>216
以前PSOで「カウート」って付けてたけど誰も気付かないよね。うん。いいんだ。ろくにやらなかったし。

220 :名無しさん@初回限定 :2006/11/06(月) 08:35:55 ID:Ny9NMLg20

どういう経緯や論理展開でMMOプレイヤーが多いと思うのか謎だが
SELIA(SERIA)・SHIER(SIER)・HARION(HALION)・IO(EO)・HIMIKA
などを見た気がするな・・・UOで

221 :216 :2006/11/06(月) 09:25:59 ID:+uWC9X7vO

RO・飛天・PSUなどで見たもので
飛天に至っては、カオスエターナルがそろってそうな感じでしたし…
すぐ辞めたので確証は無いですが

PSUでアセリアを発見したので、つい書き込んでしまいました


何故か遭遇率高いし…(固定周回かな?

222 :名無しさん@初回限定 :2006/11/06(月) 20:01:48 ID:Auv/R5/F0

タキオスの末路
http://up2.viploader.net/pic2d/src/viploader2d153989.gif

223 :名無しさん@初回限定 :2006/11/06(月) 20:20:03 ID:R2ySYOzH0

>>222
クソワロス

224 :名無しさん@初回限定 :2006/11/06(月) 20:22:27 ID:ePs2I4Ri0

タキオスとントゥシトラの子供か

225 :名無しさん@初回限定 :2006/11/06(月) 21:39:39 ID:Ny9NMLg20

次回作の守護神獣ってこんな感じなのか…

226 :名無しさん@初回限定 :2006/11/07(火) 00:22:19 ID:kw7mo81Y0

なんか作品別スレの連中に因縁つけられてるんだが

過去にここと険悪になる事とかあったのか?

227 :名無しさん@初回限定 :2006/11/07(火) 00:49:47 ID:ZZy5YKz00

一部の人間がここを毛嫌いしてるだけだからあんまり気にせん方がいいと思う。
ま、こういう公式設定だけじゃなくて妄想で補完するようなスレはしばしば気持ち悪がられるからね。
それが激化したのはスピたん発売前後だけど。
ユートが主役じゃない云々で荒れた。ここだけじゃなくてアセリア関係やザウススレでも。

このスレだけが悪いわけじゃ勿論ないんだが、
プレイもせずにスピたん叩く連中もいたから問題が無いわけではない。
詳しく知りたいなら過去ログでも読んでくれ。

228 :名無しさん@初回限定 :2006/11/07(火) 02:46:56 ID:X26400CtO

過剰反応する方もする方だけど
ここも過激な人というか偏った人というかが多いから…

229 :名無しさん@初回限定 :2006/11/07(火) 04:24:28 ID:eiLQzzPS0

ここはネタスレなんだから無視してくれればいいのにね。

230 :名無しさん@初回限定 :2006/11/07(火) 08:00:33 ID:nfRXeRHo0

妄想をなくしたら漢(ヲトコ)として終りだと思うんだ

231 :名無しさん@初回限定 :2006/11/07(火) 08:20:40 ID:lZxX48Zj0

要するにスンニ派とシーア派みたいなもんか。

で、今クンニ派とシアー派って読み間違えた奴は挙手な。

232 :名無しさん@初回限定 :2006/11/07(火) 08:34:12 ID:GhITyGmY0

クンニとシアーなら反発しないぜ

233 :名無しさん@初回限定 :2006/11/07(火) 13:00:23 ID:rv2kBxR90

シアーとクンニなら対象によってユーザーが反発

234 :名無しさん@初回限定 :2006/11/07(火) 19:13:16 ID:kxSQUupM0

>>231

>で、今クンニ派とシアー派って読み間違えた奴は挙手な。

呼んだか?(・ω・)ノ

235 :名無しさん@初回限定 :2006/11/07(火) 23:17:46 ID:dqnDcng30

>>231

(・ω・)ノ

236 :名無しさん@初回限定 :2006/11/07(火) 23:35:46 ID:eYuM2Ne80

>>235
さすがIDがdqnなのは伊達じゃないな

237 :名無しさん@初回限定 :2006/11/08(水) 10:24:05 ID:MgIWHAWlO

何となく入りにくいので
(ノ゚Д゚)おはよう!
と、バイク板から出張してみる
…関係ないが


>>230
だな
いつの日かアセリアロゴの龍をバイクにペイントしたい俺がいる
そしてヘルメットはナポリタンで(ヤメレ

238 :名無しさん@初回限定 :2006/11/09(木) 07:13:44 ID:zhM32EpD0

設定資料集の永遠戦争後に人とスピリットの混血が進むという話を読んでいて
合体スピリット思いついた。

青+赤 :マゼンダスピリット

自ら放ったイグニッションが自動的にサイレントフィールドで掻き消される。


青+緑 :シアンスピリット

防御と攻撃を兼ね備え、飛行能力も持つ。
だが緑の影響が強いとその分スピードがどんどん落ちる。


赤+緑 :イエロースピリット

カレーライスが大好きになる。


緑+黒 :ドドメスピリット

抵抗と防御ががた落ちになる。


そして究極:青と赤と緑を混ぜると……

「あ、あら?私どうして突然こんな所に?」
なんの変哲も無いブラックスピリット。

239 :名無しさん@初回限定 :2006/11/09(木) 08:27:25 ID:gmPlfFNm0

スピリットはおにゃのこだけですが・・・
そうか!俺がシアーたんとオルファたんとニムたんとヘリオンたんとイオ様と男の子作れbうわなにするやめ(ry

240 :名無しさん@初回限定 :2006/11/09(木) 09:01:32 ID:QSdnn7TNO

ハーフの男とスピリットの間の女児なら近いものになるかな
三色合わさった場合は設定的にも三原色的にも白になると思う
四色全部でグレースピリット

241 :名無しさん@初回限定 :2006/11/09(木) 10:25:03 ID:G7iDDwHj0

でも1000年経てば、一番スピリットとして純粋なオルファの子孫でも
普通の人間になっちゃうんだろ?

エスエンドでグラフィックが無いから俺の妄想なんだけどさ。

242 :名無しさん@初回限定 :2006/11/09(木) 15:00:56 ID:n9FmxBpS0

>>238
>赤+緑 :イエロースピリット

>カレーライスが大好きになる。

そこに、戦いのたびに必ずなぞなぞ勝負になる謎特性もつけ加えてくれ。

243 :名無しさん@初回限定 :2006/11/09(木) 20:17:41 ID:XCvARur80

>>240
四色全部で巨大グレスピロボというのはどうだろう

244 :名無しさん@初回限定 :2006/11/09(木) 21:54:49 ID:q2vgIZtp0


           ヽ  ゞγ´゚皿゚`ぐ
        , ´ ̄ 〉ヽ   k   @ ノ
 γ⌒ヽ   ixil ノノハ)))   `ー-‐'
 ( 宗 )ノノi(リ ゚ヮ゚ノlヾ、 <赤はリーダーなんだよねっ!そうだよね!
  `ー‐'  ´ 〈_イ个(7っ `
  i二iニ二jR{G}Ri二ニi二l
         (_ノ ヽ)

245 :名無しさん@初回限定 :2006/11/09(木) 22:53:10 ID:Cj/Ff2xE0

オルファ「スピたんレッド」
ヒミカ  「スピたんレッド」
ナナルゥ「スピたんレッド」
ネリー  「スピたんブルー」
シアー  「スピたんブルー」

全員 「五人揃ってスピたんケンジャー」
光陰 「あーちょっと待った、オルファちゃん君は何?」
オルファ「スピたんレッド」
光陰 「ナナルゥは?」
ナナルゥ「スピたんレッドです」
全員 「五人揃ってスピたんケンジャー」
光陰 「だから、ちょっと待てー」

246 :名無しさん@初回限定 :2006/11/10(金) 02:07:58 ID:nU8EPAC40

光「自分らおかしいやん、なんて赤3人で青2人やねん」
オ「……あのーオルファたち色じゃないから」
光「色じゃないって……」
オ「一人一人の個性見てもらいたいから」
光「個性ってそんなん……ゆーてもロール配置は見た目やで?」
オ「それは努力でなんとかなると思うし」
ナ「はい」
オ「見たところ同じ赤かもしれないケド、ヒミカお姉ちゃんとかファイアエンチャントがあって」
光「いやそんなんどうでもエエねん」
ヒ(……そんなんって)

この頃が一番おもろかったという懐古厨w

247 :名無しさん@初回限定 :2006/11/10(金) 07:24:01 ID:xaHYrRNr0

なぁに多少のメーカー補完位じゃ俺達の妄想は止められないぜ

>>246
しかし赤はまだ髪型で判別出来るだけましだった罠>ロール配置
青ポニテ二人を並べて配置した戦闘といったらそれはもう


青+白 :ライトブルースピリット

お気楽になる……違うな、索敵も出来て攻撃も出来る龍騎兵みたいなものか?


青+黒、赤+黒、赤+白、緑+白はそれぞれ何色になるんだろう

248 :名無しさん@初回限定 :2006/11/10(金) 13:58:01 ID:zRnN4WNT0

青+黒
ブルーハワイチョコレートチップスピリット
多分甘い

赤+黒
激辛カレースピリット
多分辛い

赤+白
苺ソフトスピリット
皆大好き

緑+白
抹茶ソフトスピリット
慣れるとこれはこれで


※スピリットはある意味食べ物ですが食べられません

249 :名無しさん@初回限定 :2006/11/10(金) 15:49:55 ID:LNklf+cD0

>>248
>赤+白
>苺ソフトスピリット
>皆大好き

シアーがとても喜びそうだ。

250 :名無しさん@初回限定 :2006/11/10(金) 19:53:42 ID:9MVtsWiV0

メガテンのフロストファイブ思い出した

合体しても強いのか弱いのかビミョーなユニットにw

251 :名無しさん@初回限定 :2006/11/10(金) 23:57:17 ID:y1iEp+QVO

>イエロースピリット
戦闘時、ゴル○ィオンハンマー発動状態

勇○王好きならこうだろ?

252 :名無しさん@初回限定 :2006/11/11(土) 00:09:23 ID:ky0e6Ndb0

ニム「いいかげん光陰はウザイ」
オル「オルファもしつこいかなーって思うよ」
ネリ「てゆーかじゃまだよー」
シア「じゃまだよー」
ヘリ「皆さん、一応隊長なんですから、もう少し・・・」

光陰「さすがヘリオンちゃん、良く分かっている。そうだとも隊長として敬ってくれ。
    よーしこれから隊員との親睦を深める為に出かけようじゃないか!!」

五人は光陰を指差して叫んだ!
『ゴールデンハンマー!!』


5人の色の力を合わせるとゴールドパワーになってレベル1でもすごい力が出せるようになる。
地面の下からその敵に向けて金色の巨大な拳が突き上げられる。
倒したい奴を指さして全員でゴールデンハンマーと唱える!! すると正義の鉄拳が…。

253 :名無しさん@初回限定 :2006/11/11(土) 00:28:27 ID:4ad7wVa6O

欲しい物を一つだけ奪ってきてくれる

254 :名無しさん@初回限定 :2006/11/11(土) 00:54:14 ID:TEXwZ15Z0

>>249
それは共食いではうわなにを(ry

255 :名無しさん@初回限定 :2006/11/11(土) 02:55:42 ID:HOzZ9PWq0

色で思い出したけどハリオンて下の毛も緑色なんだっけ?

256 :名無しさん@初回限定 :2006/11/11(土) 09:10:51 ID:XBUFXFmV0

>>254
赤白幼子「お、おねーちゃん、なんでぼくをずっとみてるの?」
シアー「え?そんなことないよ・・・?」

※注意
 ここより下はとても気分が悪くなるかもしれません
 何でも笑い飛ばせる人意外は見ないほうがよさげ
ゴメンナ、こんな妄想しちゃってゴメンナor2














シアー「(じーっ)・・・」
赤白幼子「・・・」
シアー「(じーっ)・・・」
シアー「あー!もう我慢できない!」
赤白幼子「え?なに?おねえちゃん、ひっぱったらおててがいたいよ〜><」
シアー「ほら、はやくおいで。おねーちゃんがいろいろ教えてあげるから」
ピンクショタ「アッー」
シアー「うほっ」
ピンク幼男「うわーん、おねーちゃんが、おねーちゃんがぁーっ」

257 :名無しさん@初回限定 :2006/11/12(日) 00:41:47 ID:qJpyQk7W0

>>256
それなんて年少組版アネたん?

258 :名無しさん@初回限定 :2006/11/12(日) 08:33:34 ID:7r5Z16+h0

その傍らを思い煩いつつテクテク歩くエスペリア。
「ソゥイガワ……わたくしを置いていってしまうのですね……あ、リクェムとシナニィを」 パカ(がま口を開ける音)
マジマジと10000000000ルシル札(戦後ハイパーインフレ)を見詰めてからエスペリアの重い頭が跳ね上がる。
「……そうですっ、わたくしが落札してしまえばソゥイガワを幸せにして差し上げられます!! 何故思いつかなかったのでしょう!!??」
八百屋の親父に背を向けて駆け戻るエス。

「なあオルファ。最近メシが淋しい気がしないか?」
「あ、パパも? オルファもなんだかそんなきがするよ」
「……やりくり大変なんだな。苦労掛けてるなあ俺」
「手前らは食費も入れぬ居候……穀潰しですな」



そして犠牲者にクラウも含まれる事態となり、ヘリオンより先に大人になってしまったクラウのオーラに気圧されるものを感じるヘリオンであった。

259 :名無しさん@初回限定 :2006/11/12(日) 09:17:41 ID:HMhblehi0

ちょwwwおまwwwww
ファンタジー色うすいですなwww

260 :名無しさん@初回限定 :2006/11/12(日) 12:53:43 ID:mO+2t/KL0

>>258
中の人前に出すぎw

261 :名無しさん@初回限定 :2006/11/12(日) 18:28:24 ID:kc1If6IW0

「中の人」で理解した。
つぼに入った・・・・・ひでえ

262 :帰る場所 :2006/11/14(火) 22:34:48 ID:qsQxfuN30


大きく膨らんだ買い物袋を両手に二つも抱え、城の詰所へと向かう緩やかな上り坂をややうんざりしながら歩いていたハリオンは、
ふと石畳が続く街道の向こうに開けた広場のような所で豊富に生えている芝生の上に寝転がるニムントールを見つけた。
「おやぁ〜? あんなところで何をしていらっしゃるのでしょう〜?」
彼女はうつ伏せになり、頬杖をついて特徴のある短いお下げを二本揺らしながら、熱心に前方を眺めている。
ハリオンは小首を傾げながら重い荷物を持ち直し、そっと傍に生えている街路樹へと身を寄せて様子を窺った。


思うがままに伸びた芝生のつんつんと突っつく硬い感覚をやや気にしながら、
それでもニムントールは両肘を立てて頬に当てた姿勢を崩そうとはしなかった。
うつ伏せに寝転がった体勢で、濃緑のニーソックスに覆われた両脚を膝から上だけぷらぷらと遊ばせている。
青臭い草の匂いが本来の緑のマナを豊富に湛えて気持ち良く、背中に降り注ぐ日差しはぽかぽかと眠気を誘う。
湖から運ばれてくる爽やかな風が耳元をくすぐり、それに乗って聞こえてくるのは黄色くはしゃぐ声。
「ふあぁ〜……平和」
普段の鋭すぎる目付きもとろんと緩め、ニムントールは生あくびを噛み殺していた。

263 :帰る場所 :2006/11/14(火) 22:35:50 ID:qsQxfuN30


「ほら、行ったぞっ」
「あ〜ん待って待ってぇ〜」
ニムントールの視線の先では、近所の子だろうか、男の子と女の子が丸い球のようなものを投げ合っている。
素材が柔らかいのか、たまに強く吹いて来る風に揺らされ、軌道が覚束無い。
それを狙っているのか、男の子の方はわざと風が吹くタイミングに合わせて球を投げているようだった。
当然自分の守備範囲外に飛んでいく球を、女の子は毎回追いかけさせられるはめになっている。
「頑張れ……惜しいっ」
懸命に手を伸ばす女の子の指先を僅かに掠め、また球は転々と芝生の上を転がっていく。
ニムントールはその度に頬に当てた両手を軽く握り、いつの間にか小声で応援するほど熱中していた。


「も〜、そんなの取れないよぅ。もっと上手に投げてぇ」
「へへ〜ん、お前がへたくそなだけだろ〜」
「え〜、そんなことないよぅ」
言い争っているようにも聞こえるが、しっかり二人とも笑顔を浮かべ、はしゃぎ回っている。
そしてそれを熱心に見つめながら、たまにぴくん、と浮かせた爪先に力の入るニムントール。
「なるほどぉ〜……んふふ〜」
ハリオンは普段通りの細い目を一層細くして微笑むと、木にもたれかかるように座り、
どこからか持ち出したお茶のセットを広げてみる。枝や葉の影がゆらゆらと揺れていた。

264 :帰る場所 :2006/11/14(火) 22:37:21 ID:qsQxfuN30


そうして小一時間。
『……あ』
ぼんやりと夢心地でいつの間にか寝こけていたハリオンは、小さく飲み込むような声に目を覚ます。
「ん〜……」
足元に、空になったティーカップが転がっている。白いその陶磁器は、今はすっかりオレンジ色に染まっていた。
どうやらもう夕暮れ時らしい。目を擦っていると、流れてくる風も少し肌寒く、湿ってきている。
「さ、もう遅いから帰りましょうね」
「え〜、もっと遊びたい〜」
食器を手早く片付けていると、広場から人間の女性と思われる声が聞こえてくる。そろそろ自分の出番のようだった。
「明日また来ればいいでしょう。それに、いい?」
立ち上がったハリオンがそちらに目を向けた所で、女性の声は少し低く重く囁くようになる。
ハリオンは一度息を短く詰め、そして深く哀しい溜息を付いて再び木に寄りかからなければならなかった。

  「だめでしょう、スピリットの傍でなんか遊んじゃ。危ないじゃない」

予想されていたとはいえ、何度聞いても残酷な台詞。ハリオンは、悲鳴を上げかける胸をぎゅっと握り締めた手で抑える。
重い塊になってしまった身体の中で激しく波打つ動悸を抑えなくては、いつもの自分に戻る事が出来ない。


「……え」
突然こちらを窺うように睨んできた女性に、ニムントールは身を竦める。
沈みかけた夕日を背にして彼女の視線はとても冷たく、そして幾らかの侮蔑の感情までもが含まれていた。
ぷらぷらと気楽に遊ばせていた両脚がぴたりと止まり、急激に気温が下がったような風が冷たく背中を撫でて行く。
「え〜、なんでぇ?」
異質な空気を覚ったのか、女の子が母親らしきその女性に縋りつき、上目遣いで訊ねる。
隣の男の子が何となくつまらなそうに手持ち無沙汰な感じで球を弄んでいた。
「いいじゃん、それよりお腹空いたよ。ねぇお母さん、今日のご飯は何?」
「はいはい、今日はね……」
そうして女性はそそくさと、急ぐような仕草で二人の子供を連れ、その場を去っていく。ニムントールの周囲を大回りで避けるように。

265 :名無しさん@初回限定 :2006/11/14(火) 22:37:46 ID:oZCvffOi0

久々に支援

266 :帰る場所 :2006/11/14(火) 22:38:41 ID:qsQxfuN30


「……好きで」
残されたニムントールはのろのろと起き上がり、身体中に付いた芝生を払いながら呟く。
「好きで、スピリットになったんじゃないよ」
「そんな悲しいことを、言わないで下さいぃ〜」
「え? ハ、ハリオン?」
「お迎えに来ましたぁ〜。さ、もう遅いですし、そろそろ帰りましょうか〜」
急に声をかけられ、驚いて振り向くと、手を差し伸べたハリオンがにこにこと立っている。
「……ん。わかった」
ニムントールは内心の動揺を必死に押し殺し、自然さを装って一度胸に手を当て、そしてどうでもいいという感じで黙って頷いていた。

267 :帰る場所 :2006/11/14(火) 22:39:44 ID:qsQxfuN30


「……聞いてた?」
「え〜、なんのことですかぁ〜?」
「……ふん」
帰り道。ニムントールはいつの間にか、ハリオンの手を握っていた。
するとがさっと持っていた紙袋から音がして、覗き込むとかなりの数のヨフアルが見える。
「あらあら、すっかり冷めてしまいましたねぇ〜」
「って、それひょっとして今日のみんなのおやつじゃ」
「さぁ〜、どうだったでしょう〜」
「……まさか、ずっと見てたの?」
「そんなことはぁ、ありませんよ〜?」
相変わらずぼけぼけと惚けるハリオン。しかし早すぎる反応は、すぐに嘘だと判ってしまう。
ニムントールは強引に荷物を一つ奪うと、繋いでいる手とは反対側の手で持ち直した。
あっという間のすばやさに、ハリオンがあららぁなどとさほど驚いてもいないような顔をするが、気にしない。
ぷい、と横を向いたまま、つまらなそうに訊ねる。
「……ハリオン、今日のご飯は何?」
「んふふ〜、今日はニムントールさんの大好物のぉ〜……」
そろそろ夜の帳が落ちかけている街並みの中で、ハリオンの横顔にも影がかかり始めている。
それでもニムントールには、変わらず浮かんでいる筈の微笑が容易に判り、そして昼間の芝生の上のようにとても温かかった。

「……嘘、だから」
「え?」
「嘘だから。忘れて」
「ん〜、なんのことでしょうかぁ〜」
「……なんでもない」
ニムントールは繋いだ手に少しだけ力を籠める。
スピリットとして生まれたこと。それもそんなに悪くない。今日のことは、お姉ちゃんにもちゃんと報告しよう。
本気で首を傾げているような横顔や、手から伝わるとくんとくんという落ち着いてきたハリオンの鼓動を感じながら、
近づいてくる城のシルエットに向け、ニムントールはくすっと小さく微笑んでいた。

268 :信頼の人 :2006/11/14(火) 22:41:02 ID:qsQxfuN30

ちょっと思いついた小話です。支援、有難うございました。

269 :名無しさん@初回限定 :2006/11/14(火) 22:45:39 ID:oZCvffOi0

お疲れ様でした。
スピリットは戦争終結直後はまだ、人々から「危険な兵器」として見られていたんでしょうね
本人たちにその気持ちがなくても・・・

ニムと同じ心の痛みを感じてもそれを表には出そうとしない。
ハリオンは強い女性ですね。

ニムとハリオンの組み合わせは珍しいと思いましたが、とても気持ちよく読めました。
ありがとうございました

270 :名無しさん@初回限定 :2006/11/14(火) 23:38:06 ID:lsZtXBgf0

二日ぶりのレスは、ほんのり暖か隣りの芝生は緑色。
雑草という名の草はない。スピリットにはちゃんと名前がある。
だから今度は胸を張って。名乗りを――――やぁやぁ我こそはファーレーンが妹ニムントール。いざ尋常にか、勘違いしないでよね。
べ、べつに一緒に遊びたいとかそんなんじゃなくないんだから。

しかしハリオンそこでささっとファーレーン仕込みの飛雄馬姉スタイルを敢行しておきながら寝てしまうとはなにごとじゃw


膝から上……既に指摘があった気がするけど、これが正解なら申すこと無し。
街道……なんだか変な気がしませう。街中ではそぐわないのではないかと。

271 :名無しさん@初回限定 :2006/11/15(水) 07:06:53 ID:uYRtFN2b0

>>269
結構ありそうでなさそうな組み合わせは他にもありそうです。
シアー&ファーレーンとか、ナナルゥ&ネリーとか、ヒミカ&ヘリオンとか。
芯の強さをやんわりと笑顔で包んでいる、そんなイメージをハリオンに持ってたりします。

>>270
なくないんですかw
そこでちょっとボケてこそのハリオンということで>寝
というか自分の方がボケてますね、すみません、早速修正依頼をばorz

272 :名無しさん@初回限定 :2006/11/15(水) 18:02:06 ID:aKB9DAmx0

>>268
乙でした。

やっぱり、いくら法が改正されても一般常識として認識された事を覆すのって相当な時間かかるものですよね。
ガンガレニム。

同じくありそでなかった組み合わせだけど、違和感なく読ませて頂きました。

273 :名無しさん@初回限定 :2006/11/15(水) 20:18:55 ID:HY9MhmLk0

>>268
乙っした。
確かに珍しい組み合わせですけどいい感じだなと思いました。
ハリオンの包み込むような優しさがいいなあと。

274 :名無しさん@初回限定 :2006/11/16(木) 00:01:53 ID:z3sHNoZRO

しんみりした、GJ

275 :名無しさん@初回限定 :2006/11/17(金) 07:35:25 ID:ZBUNAszj0

うむ、また止まってるな契約者よ。


 スピリット100人に聞きました。

『今温泉に行けるとして、そこで何をしたいですか?』

276 :名無しさん@初回限定 :2006/11/17(金) 08:30:48 ID:ge27/7jD0

ニム「行きたくない。めんどくさい」

277 :名無しさん@初回限定 :2006/11/17(金) 15:10:41 ID:5D9t/M8h0

流石ニム
それでこそ俺の嫁

278 :名無しさん@初回限定 :2006/11/17(金) 19:15:40 ID:ilhseHFd0

光陰「いや〜ニムントールちゃんならそう言うと思って、
   俺頑張っちゃったよ。ほら、訓練場の側に温泉掘っちまったぜ」

ハリオン「『おまんじゅう』っていうお菓子を食べてみたいですね〜」

279 :名無しさん@初回限定 :2006/11/17(金) 21:38:32 ID:clSoHm240

何言ってんですかハリオンさん、おまんじゅうならそこに二つあるじゃないですk(エレメンタルブラスト

280 :名無しさん@初回限定 :2006/11/17(金) 21:45:15 ID:hiRHGepF0

ヘリオン「ヲ、ヲマンジュウを買いたいです!」

281 :名無しさん@初回限定 :2006/11/17(金) 21:47:44 ID:tbDzuhUL0

それは肉まんと呼ぶんジャマイカ?

282 :名無しさん@初回限定 :2006/11/17(金) 22:52:31 ID:m23sq+Rd0

寒がってるシアーをしっぽりと暖めてやる。

283 :名無しさん@初回限定 :2006/11/18(土) 00:11:58 ID:fYYKhXBZ0

通販特典のあれか。
でも、寒がりな青スピって・・・

284 :名無しさん@初回限定 :2006/11/18(土) 05:04:40 ID:+nNjfmn6O

温泉で行われる魔法大戦
温度を下げたい青VS温度を上げたい赤

緑は回復役、黒は直接攻撃阻止要員

そして、白の成分分解により終戦



という妄想

285 :名無しさん@初回限定 :2006/11/18(土) 06:50:47 ID:+ElHNGjr0

そして湯船には半分はだけた浴衣や気絶した大量の桃がぷかぷかと浮いている、
というワンカットを妄想して朝から元気になってしまった俺

286 :名無しさん@初回限定 :2006/11/18(土) 08:51:14 ID:M7TcJRrE0

その現場にいられなかったことを丸一日マジ泣きする光陰

287 :名無しさん@初回限定 :2006/11/18(土) 14:17:15 ID:Ygfykjz00

>>285
奇遇だな、俺も昨日の夜乳白色の湯から上半身を出してうっすら上気した
肌、そのささやかな膨らみを腕で隠しながらお猪口を傾けるヒミカを想像
していささか寝るのに苦労した。

288 :名無しさん@初回限定 :2006/11/18(土) 21:21:48 ID:ZPb92wi10

俺は
卓球勝負に白熱して着崩れした浴衣から飛び散る汗と共に色気のラリーを応酬する
アセリアとセリアを想像してしまったのだが一体どうしたら安らかに眠れるだろう

289 :名無しさん@初回限定 :2006/11/18(土) 21:34:58 ID:jwScupE50

死ねばいいと思うよ

290 :名無しさん@初回限定 :2006/11/18(土) 21:56:10 ID:IRZehB+t0

リ〜バ〜イ〜ブ〜 。。。。。あら〜そういえば私習ってませんでしたねえ〜〜

291 :名無しさん@初回限定 :2006/11/19(日) 08:26:25 ID:/+EZxsTO0

なるほど、つまりこの流れだとウルカが旅館の女将で厨房仕切っていてガスは止まっている訳だな

292 :名無しさん@初回限定 :2006/11/19(日) 10:08:04 ID:yJDIcTo40

んで、かまどの火起こすオルファ。

特定の男性客にはエスペリアの夜這いサービス

293 :名無しさん@初回限定 :2006/11/19(日) 10:08:47 ID:J6jt7RUQ0

ゲイシャさんちょっと見繕ってくれたまえ。

294 :名無しさん@初回限定 :2006/11/19(日) 15:03:57 ID:J6jt7RUQ0

(株)マナ未来通信                    『ガロ・リキュア新報広告』

マナ通信の中継局オーナー募集致します。

神剣が有れば誰でもOKです。屋根の上に突き立てるだけで高配当保証します。
元本保証。年利50%約束。
初期加盟金として百万ルシル必要となります。

かの大賢者ヨーティア氏のお墨付き。
王城第二広間にて説明会開催中。皆さまお誘い合わせの上ご来訪下さい。

295 :名無しさん@初回限定 :2006/11/20(月) 07:05:16 ID:4bHMIFrR0

ウルカ「なんと5、50%!ユート殿、これだけの攻撃力が手前にもあれば!」
悠人「落ち着けウルカ、1,000,000ルシルもあればガスなんて止まってないぞ!」

296 :名無しさん@初回限定 :2006/11/20(月) 07:38:22 ID:j8Vm+waMO

放棄された神剣が大量にある状態で、そんな広告は出さない…と、マジレス
管理者が必要なら地元の技術者&警備隊に任せればいいことだし

神剣を盗むヤツがいるのか?



…鼠ウルカを想像して一人でワロタ

ウルカ「これも手前等の生活のため…すまぬ!」エスペリア「アセリア、オルファ、あそこです!」
アセリア「…ん」
オルファ「待たないと痛いんだから〜待て〜♪」
(攻撃しながら追いかける二人)

297 :名無しさん@初回限定 :2006/11/20(月) 21:00:18 ID:O149QJ1H0

>>296
まぁそんなちょっと考えれば分かりそうな事でも、100万ルシル払ってしまう奴がいる世知辛い世の中になったんだよw
ある意味これも平和の産物。

大戦時の倹約して貯め込んだ100万ルシルの入った通帳を握り締め、
緊張の面持ちで説明会に参加するクォーリン。
「コウイン様…、これで貴方が欲しがっていた『テラ』と『カネ』が買えますよ!」

。・゚・(ノД`)・゚・。

298 :名無しさん@初回限定 :2006/11/20(月) 23:39:34 ID:rE2+eCBi0

リアル広告を見る度「鷺だな」と思う人も多かっただろうけれど……全国紙w
釣られるのが不思議なネリーはお魚。

「あの、コウイン様? 今度すっごくビ、ビックリするお話を持ってきますね」
「……クォーリン。神剣はどうした?」
光陰の鋭い声に虚を突かれた。何故か胸に突き刺さる棘。
「え、あ、ちょ、ちょっと忘れてきました」
「……なあクォーリン。人の世ってのはよ、ファンタズマゴリアもハイペリアも大して変わらんもんだぜ。
……濡れ手で粟なんてのは、そこらに転がってるもんじゃあねえ」
光陰の深い黒眼に射すくめられて、クォーリンは全てを悟られていることを察して畏怖を覚え、
また同時に光陰に心身の奥底まで照らし出されているような安心も感じるのだった。
「……コウ イン、、、サマ」 グス
「よしよし。心配すんな、俺が何とかするからよ」
頭を撫でられクォーリンは欣喜雀躍。またとない機会を光陰の胸に顔を埋め堪能するのだった。



成功者の声
K氏「信ずる者は救われる!」

299 :名無しさん@初回限定 :2006/11/21(火) 07:04:49 ID:9BogNDOw0

なるほど、世間の風に無菌状態で育ったスピリットはあっさり風邪を引くのですね。
了解しました、では早速私の「消沈」も差し出しましょう、これでカオリ様のような高級なフルートを手に

300 :名無しさん@初回限定 :2006/11/21(火) 19:10:42 ID:2HMj/joI0

            /'' ‐ 、
            ''‐ :冖 ̄ ゙''''ー-、
        ,,..rL ― ン `-       丶'' /
       / ´ '''''' ‐ `           ‐ _ _..- '
      ′     ―        _   . .=ニ.. __
      丶     丶' ' 、 ...   r ニ コvー-ー-ニ ゝ、、
     , r‐`-_  ニ-'' − ''' '( _ー'' ′     ` ''.. >'‐
    ィ> ソ'丶‐ '、 ′ 丶 ‐            ー''ー-.. 、
   ´ ..''´                        .. ゝ ^‐ 、
   _ィノ彡      ,,.. 、                 `> : 、
   ,//       ′                    ゙ _゙ヽ、
   ’/′    ../      ` 、               丶 `
   ./′    l′       ` 、             ゙ 、 ゝ、
   ,'│    l   ,− 、     `、             _゙ヘ \ゝ、
   !’l     `   「 ' .. ゝ    ′            〈 弋゙' ゝ `′
   | 丶     、 ゝ ''_/     ′            . l ' '、 │ ントゥ様が興味を持たれたようです
     '{'、    ` 、  ´      ′            U| ゙′ ′
     ゙:゙\    `' 、                     || |
      、 \     ``ー 、                 ll| |」
        `ゝ       ''′            丿l’│
          l t 、                  /   ′
           ヘ弋ヘぇ、       _     ,   /′
            ゙‐゙'' 〈弋ヽ、      、 ./ 〃 ゙ 、
               ヽ ''弋     / / ′  '、
                  ′ ′  ′   lぃ   丶
                 ,'´ / 、    /l `、  /
                ′`  ′  亅 ′ ′

301 :名無しさん@初回限定 :2006/11/21(火) 19:27:00 ID:8hrgUPLp0

>>300
スタッフ日記のユーフィーに反応したのか
さすがだ

302 :名無しさん@初回限定 :2006/11/21(火) 21:33:12 ID:LctHaiPh0

>>300
すげぇAA神降臨w
この調子でアセリア以下も頼む!

303 :名無しさん@初回限定 :2006/11/21(火) 23:48:06 ID:5+FOw+nr0

  /\                       
  j ∩ i                       
  | |...| |                       
  j |__| l                         
 ノtEti」ィ^i^!1ー、    ユート様にも、本当に困ったものですね
 | l.|/|レ´  ̄ ヽ)   
 i |/イ_l !i_!li_!i!リ                   
 ヽ.|/||l!|」 ゚ -ノl [ヲユニ三Iiiiiiiil二]━       
  ( ( |と)llΨ)つ,r┴┬┴y─、___       
  り ||//'__'jヽ /  ‖╋ .l`___()         
.    ||(メーtナ/___l」ノ─'-'               
 (◎ 血_ 血_ 血_ .◎=))  ))=)                      
. \O OO OO O//二//      

304 :名無しさん@初回限定 :2006/11/22(水) 01:00:45 ID:bXN0Zt100

その車輌はむしろ赤スピ用ではw

305 :名無しさん@初回限定 :2006/11/22(水) 08:53:35 ID:c2aKiLtg0

>>302
新参か?
>4見ると幸せになれるとおも

306 :名無しさん@初回限定 :2006/11/22(水) 14:26:09 ID:GN2N+wxO0

ユーフォリアは青スピであるアセリアの遺伝子を受け継いでるからエターナルだけど
青スピの技とか使えたりするのかのぉ。

ユーフィがファンタズマゴリアにいたらネリシア・オルファといい友達になってそうだ

307 :名無しさん@初回限定 :2006/11/22(水) 17:26:37 ID:iUEIInNg0

神剣も両親と同じく大剣型だし、技も似るのかね。

308 :名無しさん@初回限定 :2006/11/22(水) 20:29:20 ID:zC9GPXhY0

ユーフィの姿が出てくれるのはありがたいのだが
今までの設定を覆す設定が出ると困る。
特に剣とか。
雑魚スピの剣もアセリアの時とスピたんでは
かなり変わってたので心配だ

309 :名無しさん@初回限定 :2006/11/22(水) 20:50:12 ID:IgZlIr7f0

雑魚スピの剣は変わったというか、
単にスピたんを機に正式にデザインしただけのような・・・
多分アセリアのときには設定とか存在してなかったんじゃないかね・・・

ユーフィのは杖型と大剣型に変形可能な神剣なんじゃないかと脳内補完。
・・・バルディッシュみたいに。
あるいはユーフィにあわせ杖から大剣に成長したとか
ま、何にせよ悠久に関しては覆されたとは限らんのでは?
そもそも杖型とか一言も言われてないし。

310 :名無しさん@初回限定 :2006/11/22(水) 22:07:07 ID:zC9GPXhY0

PS2版だと確か戦闘中の神権はなんらか形があったはず
変わりすぎだと思うのはハリオンの大樹

バルディッシュ系には賛成

311 :名無しさん@初回限定 :2006/11/22(水) 22:23:04 ID:eystxkwV0

ホウキ型に変型して、それにまたがって横スクロールのシューティングしてほしい

と思った俺はコットン一押しw

312 :名無しさん@初回限定 :2006/11/22(水) 23:00:38 ID:14pnUZal0

神剣は持ち主の成長と共に姿を変えるって・・・思い出したらユーフィーだけでした

313 :名無しさん@初回限定 :2006/11/22(水) 23:20:15 ID:So0YYOa40

>284
魔法大戦の単語で
某世界☆滅亡の危機TRPGを基にしたカードSLGなゲーム風のアセリアが即浮かんじまったぜ…w

314 :名無しさん@初回限定 :2006/11/22(水) 23:27:16 ID:EGEGh+aB0

>>313
レベルが下げられないといいすね。

315 :名無しさん@初回限定 :2006/11/23(木) 08:09:54 ID:7vcpnV030

じゃああれか。サムスピの王風(だったか)はエターナルだったのか。
武器変わってるよな。

316 :名無しさん@初回限定 :2006/11/23(木) 19:50:59 ID:ux5Ku1j/0

                      __..、
                   ..-‐"´
                 ,,/                 丶.
               ./                     ゝ、
             /                        ヽ

          ..r'          丶、        ′          ヽ
        _..‐′           ′   、    ,'             、
       .''´  /    丿     丿 、 、 j| l  _ ´  ` 、  !        
    _-''       . ′   !     │    リ│      │ 、 U │    ヽ
  − .. ''  / .. /   ノ |′      、   ..ll  l!   、  、│  丶 `′
   ^ 丶 ′  ノ .. ′  /      _.... l|佝ニニ==‐'ー-- l -..⊥ュl|     ヽ   \
     `' 、ィ: / '′ │ │ 、 ├''"´   _         `'''''‐ミ ゝ  丶  t ―'ー 、
       /-  -    l 」   ヽ |  r一'"´ ''''、       =ー、 ./   _,,/ `'
       ´ ` 、  、   |   | ! i / / ニ!  /卜      / l > ´ ノ   ./´
          '     丶  │{゙'弋n....r彳       ヘn....<⊥  、从
            ゙ ,,       l  ー‐''''"        `ー フ イ  丶 l
             ゙ゝ..     .i          ′    丿     │      さむいの……
               \ 、  .、       .-−    ..-''  ヘヽ`..、ヽ
                 ゙r7   ヽ‐..、        _..‐''´  .レ′  ゙ヘ.. 、
                 l`'''ヽ、ヘゝ_ `゙''‐--......r''′    ´      ゙'ヽ
                ..(    `''丶  ー-、.. - l              `
             _.. :冖 、`ー...._  `′− ¬´Γ ヽ__
         _..r‐'゙゙´ `' 、`ー、 `''ー-..,,   i ,_| i __    ゙`'- 、

317 :300 :2006/11/23(木) 20:00:46 ID:ux5Ku1j/0

実は殆どオートトレースだと言ったら失望か消沈か orz。
ちまちま修正は入れてますけど(汗) 今のオートトレースって性能凄いのね。
ントゥたんは問題無かったのでまんまです。

シアーの口を「ー」にするだけである程度笑顔に。その他問題有るなら各自修正ヨロ。

318 :名無しさん@初回限定 :2006/11/23(木) 21:35:51 ID:uLdzAEUr0

気合だか労力だかは買わんでもないけど、
よっぽどのネタでもない限りデカイAA連発したらウザイだけと思われ。

319 :名無しさん@初回限定 :2006/11/23(木) 22:00:43 ID:ADUnEy6a0

だがプチAAは補完されていてもデカAAはスレでもまだ補完されていなかった部分だ品。
同じキャラ連続ならともかく、全員分が揃う位まではいいんじゃないかと思う俺ガイル。

320 :名無しさん@初回限定 :2006/11/24(金) 04:30:53 ID:J8uwzSAs0

デカAAはネタとしての実用度が低いから補完しようとされなかったんではないかなぁ。
同じ描画領域を与えられた場合、美術としてはともかく、
ネタとしてならプチAAの組み合わせの方が表現力(ネタの幅)が大きいと思う。
というか、ネタ素材として見た時、デカAAはネタの幅を持たせ難い傾向がある。
AA自体の幅は広いのになw
という観点からエネルギー効率良くないなぁと思ってしまうかな。
ただ、まだ手付かずな所へ飛び込んでみたという「試み」の心は素晴らしいと思う。

321 :名無しさん@初回限定 :2006/11/24(金) 08:46:09 ID:eZ0yoPqV0

つまりデカイAAはやっていいのか悪いのか。
どっちなんだ!?
別に俺が作るわけじゃないけれども。

322 :名無しさん@初回限定 :2006/11/24(金) 09:31:40 ID:KXfuJn3G0

ネタにするもしないもその人の使い方しだいだろ?
やる方は投下は一日一回まで同じキャラでは一週一回までぐらいの
暗黙の了解が欲しい所だな
しかしウザイウザイいう奴がいるから投下しづらいのも事実
戯画とかのスレを2ヶ月もみてるとウザイウザイ思わなくなから
少し鍛えてくるといいよ

323 :名無しさん@初回限定 :2006/11/24(金) 22:14:52 ID:OHA+m/vv0

まぁ全キャラコンプまでは頑張ってもいいのでは?
ただ普通の立ち絵だとネタとしては使い辛いがな。
ハリセン今日子とかなら使い道もありそうだけど。

324 :名無しさん@初回限定 :2006/11/24(金) 22:30:28 ID:qc+EwZjX0

結局、ネタとしてのパワーがあれば普通に通るでしょ。
>300>316 だと弱いけど、>>323の言うようにハリセン今日子とか、
あるいはスピたんナナルゥのアレとかはそれなりにパワーあるかもね。

>>322
いや、最近のこのスレで一日一回は充分にハイペースだからw
それこそ戯画とかのスレに毒され過ぎかもしれんよ。
まぁ、このスレもやけに速い時期はあったけどさ。

325 :名無しさん@初回限定 :2006/11/24(金) 22:44:39 ID:VXeqKggx0

試しに>>316をネタにしてみた
                      __..、
                   ..-‐"´
                 ,,/                 丶.
               ./                     ゝ、
             /                        ヽ

          ..r'          丶、        ′          ヽ
        _..‐′           ′   、    ,'             、
       .''´  /    丿     丿 、 、 j| l  _ ´  ` 、  !        
    _-''       . ′   !     │    リ│      │ 、 U │    ヽ
  − .. ''  / .. /   ノ |′      、   ..ll  l!   、  、│  丶 `′
   ^ 丶 ′  ノ .. ′  /      _.... l|佝ニニ==‐'ー-- l -..⊥ュl|     ヽ   \
     `' 、ィ: / '′ │ │ 、 ├''"´   _         `'''''‐ミ ゝ  丶  t ―'ー 、
       /-  -    l 」   ヽ |  r一'"´ ''''、       =ー、 ./   _,,/ `'
       ´ ` 、  、   |   | ! i / / ニ!  /卜      / l > ´ ノ   ./´
          '     丶  │{゙'弋n....r彳       ヘn....<⊥  、从
            ゙ ,,       l  ー‐''''"        `ー フ イ  丶 l
             ゙ゝ..     .i          ′    丿     │
               \ 、  .、       ゜ー゜    ..-''  ヘヽ`..、ヽ
                 ゙r7   ヽ‐..、        _..‐''´  .レ′  ゙ヘ.. 、
                 l`'''ヽ、ヘゝ_ `゙''‐--......r''′    ´      ゙'ヽ
                ..(    `''丶  ー-、.. - l
             _.. :冖 、`ー...._  `′− ¬´Γ ヽ__
         _..r‐'゙゙´ `' 、`ー、 `''ー-..,,   i ,_| i __    ゙`'- 、

326 :名無しさん@初回限定 :2006/11/25(土) 00:15:01 ID:g64BvLH70

>325
何かと思ったが、分かったときは笑ってしまった。
何度も通用するかは微妙としても今回はやられたw

327 :名無しさん@初回限定 :2006/11/25(土) 20:53:42 ID:tnxBf0iB0

心霊写真かよw

328 :名無しさん@初回限定 :2006/11/25(土) 22:41:40 ID:bVS1n/Wf0

                              /⌒)
                              ム゜ー゜j
           ∧                   f   ヽ. |
          / ヽ     |    「 ̄ヽ    /   i.ヘV|
          / -ニニ=-  |    L_ノ   _/    ヽ.U|
         /   ヽ、   |    |  \ へ     ゝ|
                ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ/_/|_/^ ̄

329 :名無しさん@初回限定 :2006/11/26(日) 12:26:25 ID:JJzfljdZ0

>>328
何ゲスト出演してんだよw

330 :名無しさん@初回限定 :2006/11/26(日) 17:53:29 ID:2EzMMBH/0

ちょいと質問ですが
ヘリオンの英語表記が分かる方居られますか?
ラスフォルトの表記だけは見つけたのですが・・・

331 :名無しさん@初回限定 :2006/11/26(日) 18:00:49 ID:2EzMMBH/0

自己解決しました。
スレ汚しスマヌ

332 :名無しさん@初回限定 :2006/11/26(日) 22:27:54 ID:wtTp4jKj0

いや、すげー今更だとは思うんだが、>>277に異議のある奴はいないのか?

333 :名無しさん@初回限定 :2006/11/26(日) 22:51:54 ID:ej2uyeuq0

第二章で、「亡命を希望していた技術者とパートナーの訓練士を保護しました」
ってあるんだが……

技術者 ウィランド
訓練士 アイシアス
ふたりはアッーーーーーなんですか? それとも♂♀?

>332
面倒だから……ニムは嫁になんか行きません。

334 :名無しさん@初回限定 :2006/11/27(月) 02:37:16 ID:1JIq3ws20

>>333

>技術者 ウィランド
>訓練士 アイシアス
>ふたりはアッーーーーーなんですか? それとも♂♀?

むしろ、♀♀というかつまりは百合。

335 :名無しさん@初回限定 :2006/11/27(月) 05:00:24 ID:vLleXl280

>>333
オレはニムと結婚したいんだよぉぉぉ

336 :名無しさん@初回限定 :2006/11/27(月) 07:08:47 ID:O1gRhCFv0

そんな事言ってもな…本人本気で面倒臭がりそうだし結婚してもたぶんこんな↓だぞ

693 名前:名無しさん@初回限定 投稿日:2006/07/07(金) 11:53:45 ID:XsqG3+OI0


「zzz……」
「起こすのめんどくさい」
「あれ? 朝飯は?」
「めんどくさい。作って」
「うわっ、台所から異臭が!」
「……めんどくさい」

「そういえば最近ごぶさただよな」
「zzz……」

>>333-334
ふたりはアイアンメイデン?

337 :名無しさん@初回限定 :2006/11/27(月) 07:33:13 ID:vLleXl280

>>336
本気で奉仕すれば問題ない
むしろエスペリアを雇えばいいんじゃね?

338 :名無しさん@初回限定 :2006/11/27(月) 08:18:29 ID:xx8M99t40

大丈夫だって、ニムと結婚したら漏れなく小姑がついてくるから。
ていうか漏れはその小姑を嫁さんにしたいわけだが。

339 :名無しさん@初回限定 :2006/11/27(月) 17:02:26 ID:1JIq3ws20

ちょい、聞きたいんだが。

俺はシアーを嫁さんにしたいんだが。
上にあるニムの例を見る限り、もれなくネリーとセリアもついてくるのか?
いや、賑やかなのはいいんだよ。いいんだけど、毎日が騒がしくてネリシアへの小言が俺にまで巻き添えで飛んできそうだ。

最大の問題は、毎日の食事が激甘+甘甘デザート+食後のお菓子たんまりになりそうな事だが。

340 :名無しさん@初回限定 :2006/11/27(月) 17:37:37 ID:vLleXl280

>>338
すっかり失念してた

341 :名無しさん@初回限定 :2006/11/27(月) 19:11:45 ID:U3z8FST60

ヘリオンを嫁さんにしたいのでささっと掻っ攫っていきますね

342 :名無しさん@初回限定 :2006/11/27(月) 20:54:24 ID:ssrhsY6v0

はーなーよめはーエクゥにーのぉってー

              ィ-i^i^!、,    
   ___ノニフ    (´  ̄ `v),   
 <<ニニニロ━━━O(!i!_il!_i! l_`i━━━━
    ̄ ̄ ̄    ∧,,∧从゚- ゚ 」ixij    
          /ο ・ )Oニ)<;;>             
          /   ノ lミliii|(ヾゝ
         (o_o,イ__ヽ´|(__) ノ~⌒)彡   ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
            ノllllllllヽ| |6ノl ノ
           / /~ヽ ノ'''''''~ヽヽ\ヽ_
           ヽニフ|_|   (_/  ヽノ     とつげーきーすーるーのー

343 :名無しさん@初回限定 :2006/11/27(月) 22:30:14 ID:3/GeEp/j0

>>342
エヒグゥ吹いたw

344 :名無しさん@初回限定 :2006/11/28(火) 00:22:12 ID:OK1PipbD0

>>338
お前さんにも漏れなく小姑はついてくる訳だが。
というかその願望は俺と張り合うという意味にとってもいいのだな?

345 :名無しさん@初回限定 :2006/11/28(火) 01:44:03 ID:NCxNBm0B0

>>344
小姑と見て時深おB(ryを連想した香具師挙手

ノシ

346 :名無しさん@初回限定 :2006/11/28(火) 06:12:19 ID:EMkT28dKO

エヒグゥで吹いた奴がここにも一人…ステッカーを作ってバイクに貼ろうかな

今は嫁よりも手合わせしてくれるスピがいてほしい…
セリア・ヒミカ・ヘリオン・ネリーあたりなら相手をしてくれそうな気がする俺がいる
…対価を求められそうだけど(子供達の相手・倉庫整理・料理の試食・くーるなお出かけ

>>345
ノシ



最近、作品を作ってない…頑張って何かを作ってみるか

347 :ニムの新妻だいありー :2006/11/28(火) 07:30:04 ID:ouIFzW2b0

朝。起きる。お姉ちゃんを起こさないといけないから起きる。
むにゃ、もう一人いたっけ。面倒臭い。蹴ってみる。げしげしげし。起きない。もういいや。
朝ごはん、作る。今日はニムの当番だからしょうがない。いつも通り、お姉ちゃんと二人分。
ん? ニム、何か忘れてる? まぁいいや。もう作っちゃったし。
お洗濯。なんか篭、二つもあるし。面倒臭い。ニムとお姉ちゃんの分だけ洗おっと。
お掃除…は面倒臭いから後回し。お昼寝。うん、お昼寝。お姉ちゃんも、ネルコハソダツって言ってるし。zzz。
うにゃ? 寝過ごした。ニムのせいじゃない。おコタが気持ち良いのが悪い。
もうこんな時間。外真っ暗だし。お姉ちゃん、早く帰ってこないかな。あ、お風呂炊いて待ってよう。
夜。ご飯食べる。お姉ちゃんに食べさせてもらう。あーん。んう? 何だかスプーンが2つ。いっぺんに食べられない。
ちょっと、お姉ちゃんとニムの邪魔しないで。そ、そんな寂しそうな顔しても、駄目なんだから。。。

348 :名無しさん@初回限定 :2006/11/28(火) 07:32:18 ID:ouIFzW2b0

>>277>>335の迸るような情熱に捧げてみるテスト

>>345 ノシ

349 :名無しさん@初回限定 :2006/11/28(火) 22:50:35 ID:u7bbPuWj0

うわーん。ロテイEDを連想してしまうのが慚愧に堪えないyo!
……もしかしてもしかするとマジっすか?

350 :名無しさん@初回限定 :2006/11/29(水) 00:08:04 ID:F7DcnGYm0

たしかにスピたんのEDみたいな感じだな。

351 :名無しさん@初回限定 :2006/11/29(水) 00:23:22 ID:kJSP57a90

>>342なステッカーを画板にうp!
…貼る猛者はいるのだろうか?

352 :名無しさん@初回限定 :2006/11/29(水) 22:47:24 ID:SQr3a34S0

俺が原付運転中横に並ばれたらどうしようw



「いま、嫁ぎにゆきます」
     で共演のあの噂のふたりが……

       @i^!1-、
     '.|》《  ̄ )
     ;; ,:'ノ@!li_!i!リ゙;,      
     , ノi」 ゚ -゚ノリ; ,     
     ム(つ∠E    
     , :'"  ノハ
   .,,;;'___,,,,ノノハ

353 :名無しさん@初回限定 :2006/11/30(木) 07:58:43 ID:4Ze7/p6n0

ソゥイガワがヤンキース行っちゃって
エスペリアはどうすんの?

354 :名無しさん@初回限定 :2006/11/30(木) 18:59:46 ID:0R9Q/GDQ0

>>353
すでに>>342で取り返しにいってると思うのだが

355 :名無しさん@初回限定 :2006/11/30(木) 22:10:02 ID:+TFUFtz80

ここで小鳥の的中率300%占い。

「あなたの大事な人が、夢を実現するために遠いところへ旅立とうとしています。
あなたは、離れていってしまう大事な人にどういった対応を取りますか?」

1.あくまでも付いていってキャンプで海外版無修正エロゲを渡す。

2.特異の英語で専属通訳となってバリバリのにゅぅよぅかぁになる。

3.にしこりを籠絡する。

4.わたくしのために行かないで!

356 :名無しさん@初回限定 :2006/11/30(木) 22:30:21 ID:W53VMkDe0

じゃあ1で

357 :名無しさん@初回限定 :2006/12/01(金) 01:56:32 ID:aYx6Wpky0

そういや井川はゲーマーだったな

エロゲもやってんのか?

358 :名無しさん@初回限定 :2006/12/01(金) 20:55:32 ID:Fr9lRI5O0

(,,゚Д゚)∩質問です
ウルカルートでソーマ隊の所まで行けません・・
一本道なのに道が塞がれていて進めません。
パッチ入れても無理でした。

何か解決方法無いでしょうか。

359 :名無しさん@初回限定 :2006/12/01(金) 21:37:05 ID:bJPWntG50

>598
どっちかっていうと ↓ が適当なスレです。

永遠のアセリア/スピたん/聖なるかな 第18章
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1161960515/


一応答えてみるけど、正直分かりません。
リレルラエルから左に真っ直ぐ行くだけのMissionだと思うけど、塞がれるというのが分からん。

360 :名無しさん@初回限定 :2006/12/01(金) 21:38:10 ID:bJPWntG50

レス番間違えた。
>358 ね。

361 :名無しさん@初回限定 :2006/12/01(金) 21:53:48 ID:Fr9lRI5O0

>>359-360
ありがとうございます。
道に×マークが出てしまって進めないと言う事ですね。

またやって見て解決しなければ>>359にスレに行ってみたいと思います。
(*_ _)

362 :名無しさん@初回限定 :2006/12/02(土) 07:29:04 ID:91U2eA920

むぅ……手前の道を阻む者がここにも……マナの霧になっていなければ良いが。

363 :名無しさん@初回限定 :2006/12/02(土) 22:33:39 ID:ZBdfch6m0

>>359
リンク先を改めて見てみた。基本的に、雑魚スレ以外見ないもので。
雑魚スレ、こんなに嫌われていたんだなあ…なんか憎悪むき出しの人いるし。
何か、そんなに悪い事したんだろうか?

364 :名無しさん@初回限定 :2006/12/02(土) 23:02:01 ID:3rEg8qlL0

悪いことっていうか、原作ファン(比較的ライト層が多い)から嫌悪感持たれるのは、
二次やってるもんが必ず背負う業だからしょうがないのかなと。
とは言え、住み分けは出来てるんだし、いちいち他所の目気にしてもしょうがないだろ。

365 :名無しさん@初回限定 :2006/12/02(土) 23:27:42 ID:PWqSrXCF0

>363
あらやだ、新人さんだと持ってたわ。

向こうも普通にネタスレ化してる気配濃厚だがね。住人は半分くらい被ってると思うし。
システムに関する議論は向こう担当。世界観(ディープなw)はこっち担当かな。

366 :名無しさん@初回限定 :2006/12/02(土) 23:42:56 ID:PWqSrXCF0

と言うことで、PS2版を再開中ふと思った。

エスペリアさんは「わたくしはもう戦いたくないのに……」とか言いつつ
何故悠人とタッグで敵を撃破すると愛情値が増えるのはどうして。

367 :名無しさん@初回限定 :2006/12/03(日) 02:17:21 ID:NlG9gyVj0

そいやテンプレには直接関連スレ貼ってないんでしたっけ。
しかしココ以外見ないってのもまたエラく漢気溢れるお方ですなw

>>366
愛は燃え上がるものだから

368 :名無しさん@初回限定 :2006/12/03(日) 08:00:47 ID:VRYuGS4J0

>>365
「『正しい』世界観の考察」はあちら担当な希ガス。
もちっと言うと、考察自体を楽しむのがあちら、
こちらで考察することがあるとすれば萌えなり楽しみなりを
新たに見出すための材料とするため、
とかそんな感じのような気がしないでもないかも。

>>366
誰がうまいこと(ry

369 :名無しさん@初回限定 :2006/12/03(日) 11:52:08 ID:/IOetFjF0

オーケー、じゃああっちが理学部でこっちが工学部、そういうことね?

370 :名無しさん@初回限定 :2006/12/03(日) 14:18:26 ID:xJW3OEyn0

>369
相性悪そうですな。世間から見りゃ同類ですw



来春公開予定  『OOナナルゥ/ダイ・ラキオス・デイ』

マナ・ライセンス保持者「OOナナルゥ」シリーズ20作目となる今作品は、永遠のナナルゥ・ガイで
あるユートが某国の王女にヨフアル三昧生活を強いられるところから始まる問題作。
公開前から該当国と思われるところから抗議が届いたとかいう噂もあり公開が危ぶまれている。
配給会社の経営状態にも疑問符大盤振る舞いではあるが、ここは素直に期待したい。

巨匠ヒミカ・ラスフォルトの精も根も尽き果てるまでの大スペクタクル。
とにかく爆発爆発のオンパレード。ハイロウまっ黒になるまでの過激なアクションシーンの連続。
ユートを付け狙う牝共へ呉れてやるのは火球だけ。
そして当然ロマンスも……。

巨乳を憎む巨悪を撃て!


ナナルゥ/レスティーナ/エスペリア/ファーレーン
ツェナ/セリア/ルーグゥ/タキオス/コーイン
その他スピリットの皆さん

371 :名無しさん@初回限定 :2006/12/03(日) 16:03:10 ID:llN5+GuH0

なんつーまっ黒ラインナップだw
つか陛下、出演しておいて抗議ですかいw

372 :どりるあーむ ◆ncKvmqq0Bs :2006/12/03(日) 16:14:37 ID:rF12j/R60

シアー長編SS「いつか、二人の孤独を重ねて」第12章「カウート・クミネート」です。
うまく区切りわけができてれば、多分10レスで終わります。

373 :カウート・クミネート1/10 :2006/12/03(日) 16:20:10 ID:rF12j/R60

世の中というのはえてして、別の場所でも同時に同じ事や似たような事が起きていたりするものである。
ロウエターナルのミニオン軍勢の無慈悲な侵攻によって瓦礫となった、その場所で。
理不尽な暴力により破壊し尽くされ、命の…マナの営みがことごとく無惨に奪われたサルドバルドの城下町で。
【流転】のメダリオは、眼前に新たに現れたエターナルを興味無い振りしてねめつけながら改めて向き直る。

「ああ、わざわざ苦しんで絶対に殺されるために頑張るとは…物好きの範疇を越えてますねぇ」

メダリオの視線に不快感を隠さないまま、そのエターナルは左手の三角盾型上位永遠神剣を胸の前に構える。
盾のサイズは小ぶりだが、その裏に短い槍と大鋏と鎖分銅が仕込まれているのが背後からだと見える。
背後にかばうのは、雲霞の如く押し寄せたミニオンとの連戦に加え敵エターナルに挑み敗れたオルファ。
息があるのが不思議な程に満身創痍のオルファに、一心不乱に癒しの魔法をかけ続けるボロボロのニム。
そのオルファとニムの側で、オルファ程ではないがやはり満身創痍のファーレーンが神剣をメダリオに向ける。

「あとはネリーにまっかせて、ニム、ファーレーン…オルファ」

ぜいぜいと喘ぎながら、オルファはたった今まさに殺されようとした自分たちを助けてくれた誰かを見つめる。
初めてみるひと、なのに…酷く懐かしい…そんな感情がわかないではいられない青いポニーテールの少女。

 -ブルー…スピ、リット…?…セリアに、似てる…ねえ、誰…?

不意に少しだけ振り向いたその少女が、知らないのにやはり確かに知っている…あの声で元気良く語りかける。

「オルファ、くーる!さすがはネリーとコブシノカタライをしてた仲だけあるっ!
 …こーんな生臭〜い腐ったナマモノ相手によく頑張ったよね、本当くーるだよ♪」

そう言うと、そのくーるな少女は再びメダリオに向き直って自らの名を高らかにけれどそれは気高く告げた。

「エターナル・ネリー!永遠神剣第八位【静寂】と第三位【戦車】の主、ダイヤモンドの騎士ネリー!」

未だ、ファンタズマゴリアと名づけられた龍の大地を襲う災厄は終わっていない。
後に永遠戦争という名で呼ばれる事になる、この最悪の災厄は、まだ終わっていない。

374 :カウート・クミネート2/10 :2006/12/03(日) 16:22:48 ID:rF12j/R60


           -時を過去に戻して、ラキオス城下 スピリット隊戦闘訓練場にて-




気になる。

さっきからの視線が、とても気になる。
ちらりちらりと、自分に向けられている視線が、どうしても気になって仕方が無い。
その視線は、自分の事を凄く心配しているのと同時に凄く切なそうでまた申し訳無さそうで。
訓練を始めてから、もう何度ついたか知れないため息をまた漏らしてしまう。
視線の理由はわかる、というか…むしろ普段が普段だけにわかりやすすぎる。

 -困ったなあ。

今やっている新しい訓練は集中力とマナを一点に向けて絞る収束力を高める内容。
それなのに、悪気がないとは言えこうもじっと見つめられていてはやり辛い。

 -シアー、集中力には自信あるから別に邪魔じゃないんだけど…困ったなあ。

訓練をやめて、視線の主のほうに真っ直ぐ振り向いてみる。
見られていた自分がむしろ心配になる程に物凄く心配そうな顔の悠人と目があった。
目があった事に気づくと、悠人はばつが悪そうに自分の訓練に戻ろうとした。
その途端に、稽古相手の光陰にため息つかれながら文句言われ始める悠人が何だか気の毒で。

「集中できないかい、シアー」

不意にかけられた声の先に振り向くと、声の主は先日新しく来たばかりの訓練士だった。

「あ…ミュラー…先生」

375 :名無しさん@初回限定 :2006/12/03(日) 16:23:36 ID:llN5+GuH0

ー゜

376 :カウート・クミネート3/10 :2006/12/03(日) 16:24:07 ID:rF12j/R60

つい、子供らしく呼び捨てにしてしまいかけて慌てて先生と付け加えるシアーにミュラーはくすりと微笑む。

「ああ、別に呼び捨てでも構わないさ。それより、集中できないのかい?」

そう言って、訓練開始当初からシアーを見守っていたミュラーはシアーの隣に並んでみせる。
並んで見せて、ミュラーはシアーにやらせていた訓練の内容を自分がやってみせる。
ミュラーが特殊な姿勢で突き出した棒に突かれて、ボールが転がっていき、他のボールを弾いていく。
見事に、その台の上に置かれていたボールはミュラーのただ一突きで全く同時に四隅の穴に落ちていった。

それは、悠人たちのいた現代世界でいうビリヤードそのものだった。

聖ヨト語にてはブルユーザ、バラモーデ、コイスニンチホシラ。
このファンタズマゴリアの地域ごとにほぼ三種類の呼び方で呼ばれ広く普及しているゲーム。
一般的には、語呂が良いせいなのかバラモーデと言われるのが多いらしい。
流行り方は現代世界と同じで、街のあちらこちらに専用の有料プールバーがあったりする。
遊び方も多様で、特に特定の積み方をしたボールを一突きで同時にゴールさせる積みバラモーデが人気。
積みバラモーデに至っては、現在はほぼ消滅しているイースペリアにて公式大会が度々開かれていた。

何故ミュラーがシアーの訓練内容をゲームにしたのかというと、スプレマシースラストを見たからである。
スプレマシースラストの突きの形はというかインパクトの瞬間は、ビリヤードの突き方に酷似していた。
ミュラーが言うには、過去に見たエトランジェが得意だった「ガトツ」なる特殊な剣術にも似ているそうだった。

377 :カウート・クミネート4/10 :2006/12/03(日) 16:25:01 ID:rF12j/R60

…ミュラー・セフィスは、まさしく伝説の剣聖に違わない人格と技量を有しながら師としても素晴らしかった。
レスティーナの要請に応え、ラキオスの訓練士として客人扱いながら登録するにあたって。
ミュラーは、数日かけて対話をはかりながらラキオス隊の一人一人の技量を丁寧に見ていった。
その結果、各人一人一人がミュラーの指導により「もっとも最適で無理なく効率的な特訓」を施されていた。
セリア、ハリオン、ナナルゥの三人組とアセリア、エスペリア、オルファの三人組の実戦形式のロールバトル。
ファーレーンは全身に超重量の重しをつけたまま決して音を立てないで普段の生活。
ニムは自らの能力に沿った戦法を一つでも頭に入れるためにミュラー著の戦術書をひたすら読み続ける。
ヒミカはと今日子は、かわるがわるミュラー自身が実戦形式のぶつかり稽古をつける。
ヘリオンとウルカは、以前にラキオス城の隠し書庫で発掘した古代の剣術書を読みながら互いに組み手。
ネリーはクォーリンと組み手をしつつ、イオに見てもらいながら様々なヨーティアアイテムを試している。
悠人は、光陰に自分の戦法のダメな部分を指摘してもらいつつぶつかり稽古をしている。
こうしてみると、ほとんどは各人に相性のいい組み手相手をつけたりしているが決してそれだけではない。
何かあるとタイミング良くすぐ側に現れて、そのつど的確な指示を与えてくれる。
まるで全身に目や耳がついてるのか、一人一人の訓練内容を常によく見てくれている。

378 :名無しさん@初回限定 :2006/12/03(日) 16:30:40 ID:llN5+GuH0

―゜

379 :カウート・クミネート5/10 :2006/12/03(日) 16:33:19 ID:rF12j/R60

さて、先に述べたがシアーに与えられた訓練内容はもろに積みビリヤードそのものである。
普段どおりのトレーニングメニューをこなしつつ、毎日ひたすら積みビリヤードである。
ゲームやってて、実戦剣術が強くなるのかと至極当然な疑問も生まれるが…実際に強くなっていた。
かつてアセリアがシアーに与えた古代の剣術書を教本にする事により基礎はすでに固まりつつあった。
今のシアーに必要なのは、切り札であるスプレマシースラストのマナ燃費を良くする事。
そして何よりも、スプレマシースラストのインパクトの瞬間に青いマナをより効率的に集中させ炸裂させる事。
それらを可能にするための、積みビリヤード特訓であった。
ちなみに「戦いの一手二手先を読んで組み立てておく」事も自然に出来るようにさせる意味も込められている。

で、なんで悠人が今更になってシアーを心配そうかつ申し訳なさそうに気にして見ているのかというと。

一つは、本当にビリヤードで強くなれるのかというもっともな疑問。
もう一つは、つい前のソーマ戦でシアーに対して酷い事をしてしまったという罪悪感。

 −よりによって、俺自身がシアーを傷つけてしまったな…怖がられたりして…るよな。

またも、眼前の光陰からついと視線を外してシアーの方を見つめてしまう悠人。
すると、また不意に振り向いたシアーと再び目が合ってしまい気まずい気持ちになって目をそらす。

380 :カウート・クミネート6/10 :2006/12/03(日) 16:34:16 ID:rF12j/R60

自分へのシアーからの視線を感じるまま、ふうっと小さくため息をつく。
そのため息は、シアーとそして自分自身の不甲斐なさに対するもの。
不意に、自分の背中が誰かの両腕で押される。
振り向くと、光陰が不機嫌そうな仏頂面で悠人をぐいぐいと強引にシアーのほうへ押していた。

「こ、光陰…ちょっと、何するんだよ!?」

戸惑う悠人の声に、盛大なため息のあとに光陰の不機嫌そうな声が返ってくる。

「あのなあ…目の前にいる俺がどんなに迷惑こうむってるかわかってんのか?
 少しでもわかるんだったら、とっととシアーちゃんと仲直りしてきやがれ…さあ、さっさと仲直りだ仲直り!」

シアーのそばまで押しやられると、半ばヤケクソ気味に軽く押し飛ばされる。
よろめきながら姿勢を立て直すと、みたびシアーと目があってしまう。
そのままシアーの瞳から視線を外せないでいると、姿勢が崩れているのを忘れたままだったせいか尻餅をつく。
やっぱりシアーと見つめあったまま、悠人はなんとも恥ずかしくて情けなくて顔が赤くなってしまう。

「…ねー、ユート様ぁ」

その場をどう取り繕おうか考え始めたときに、悠人の側にしゃがんだシアーが不意に悠人に呼びかけてきた。
しゃがんだときに、チラリと青と水色のストライプのパンツが見えた事を悠人は青春の思い出に秘める事にした。

381 :カウート・クミネート6/10 :2006/12/03(日) 16:35:04 ID:rF12j/R60

「シアーね…頭、撫でて欲しいの」

そう言って、悠人に綺麗な青いオカッパ頭を軽くつきつけてくる。

「ユート様が、オルファにやってるみたいに…シアーもぐりぐり頭を撫でて欲しいの」

いきなりの唐突なおねだりに目をパチクリさせている悠人に切なそうなシアーの言葉が更に続く。

「…だめ? シアーじゃ、いやなの…?」

その瞬間に横から光陰がハァハァと息を荒げながら興奮した声で擦り寄ってくる。

「シ、シアーちゃん! なんだったら俺が撫でてあげるよ! いくらでも! お菓子もあげるし!」

その途端、今日子のいる方向から強力な電撃を帯びた殺意のマナと殺気が悠人にも感じられる。

「コウイン様のは、ケガれるからヤダ」

即答だった…シアーにしては珍しくきっぱりと即答だった。

「シアーは、ユート様がいいの…ねえ、ダメ?」

シアーの意図がよくわからないままに、悠人はいつもオルファにやってあげているようにシアーの頭を撫でる。

382 :名無しさん@初回限定 :2006/12/03(日) 16:38:51 ID:llN5+GuH0

ー゜

383 :カウート・クミネート8/10 :2006/12/03(日) 16:48:02 ID:rF12j/R60

シアーは、美人揃いのスピリットたちの中でも髪が綺麗で…とても毛並みがいい。
悠人は、よくオルファやシアーたち年少組や街の子供たちの頭を撫でてやったりしているけれども。
正直、シアーの髪が撫でていて一番気持ちがいい…だから、シアーの髪が一番好きだった。
撫でてやるだけじゃなくて、時折髪を指ですいてやったりもする。
撫でられて幸せそうにニコニコしているシアーを見ているうちに、悠人の心も少しずつ軽くなっていく。

「ね、ユート様…もっと〜」

ぐいっとシアーが悠人の手に頭を押し付けてくる、それに応えて悠人は更にシアーの髪を撫でたりすいたりする。

「やんッ♪」

ちょっと調子にのって、耳をくすぐってやると台詞と裏腹に更に嬉しそうにするシアーがますます可愛くて。

 −良いものだな、そう思わんかロリ契?

【求め】のアレな横槍台詞を無視するつもりが、心では頷いてしまうソゥ・ユート。

「ね、ユート様?」

なんだか知らないが、不意に声をかけられる事が多い日だなと思いながら悠人は改めてシアーを見る。
しゃがんで、頭を撫でられている姿勢のままシアーは青い瞳で上目遣いに悠人をじっと見つめてくる。

384 :カウート・クミネート9/10 :2006/12/03(日) 16:50:17 ID:rF12j/R60

「シアーね、ユート様もネリーもみんなを守れるようになるために頑張るから…ユート様もがんばろーね?」

その台詞に、悠人は切なげに目を細めて胸がきゅっとしめつられる思いにかられる。

「ああ…俺も、シアーもシアーの大好きなみんなを守れるようになるために一緒に頑張る」

頭に手を乗せられたまま、シアーは悠人の台詞に嬉しそうに頷く。

「カオリ様、絶対に助けようね」

こくりと、悠人はシアーの言葉に頷くと同時に改めて戦いへの闘志と決意がわいてくるのを感じる。

「シアー、ごめんな…ありがとう」

立ち上がって、悠人は今日子の電撃で黒こげになった光陰と一緒に訓練に戻っていく。
それを見届けて、シアーも自分の持ち場に戻るとミュラーが待っていた。
妙に機嫌のいいミュラーが、いきなりシアーの髪をわしゃわしゃと撫でてくる。

「カウート・クミネート」

不意に、ミュラーがそんな言葉をぽつりと漏らす。

「剣聖として、シアーに称号を授けるよ…剣の守護者、カウート・クミネートの称号をね」

わしゃわしゃと髪を撫でられながら、シアーはミュラーの言葉の意味がよくわからないまま目をパチクリさせた。

385 :カウート・クミネート10/10 :2006/12/03(日) 16:51:28 ID:rF12j/R60

更に、一ヶ月近くが過ぎた。
部隊のコンディションを整え…サレ・スニルへと改めて進軍しはじめたラキオススピリット隊。
街に着くまでに帝国兵の襲撃があったが、難無く切り抜けて辿り着いた。
また今回、理由は教えてもらえなかったが…戦力では無くあくまで随伴者としてミュラーが同行していた。
だが、辿り着いた先に予期しえない事態が待ち構えていた。

サレ・スニルの砦の屋上から、瞬が悠人を見下ろしている。

更にその隣には、佳織がいた。
瞬は、悠人たちラキオススピリット隊を見下ろす形で確認する中にミュラーの姿を見とめる。
ミュラーと視線をあわせた瞬は、表情を変えぬままにふっと一瞬だけ目を閉じる。

「かお、り…? か、佳織いぃぃぃぃーッ!」

信じられない光景を目に見とめるままに、悠人は今まで必死に救おうと捜し求めた佳織の名を叫ぶ。

「俺だ、お兄ちゃんだ! わかるか? 助けに来たぞ、佳織いぃぃーッ!!」

悠人が一瞬だけ状況を忘れて絶叫したその時、瞬が突然砦の頂上から飛び降りた。
着地した位置は、ちょうど悠人と真正面から向かい合う…互いの剣の間合いの距離。
悠人を真正面から見据えながら、瞬は黙って腰から【誓い】を抜き放つ。

「来いよ、悠人…サシで勝負だ。
 …佳織の目の前で、僕の手で無様な死に様を晒させてやるよ」

悠人と、瞬。
【求め】と、【誓い】。
因縁の決着が、あまりにも急ぎすぎているかのように早すぎる終わりを告げようとしていた。

386 :どりるあーむ ◆ncKvmqq0Bs :2006/12/03(日) 16:54:50 ID:rF12j/R60

今回はここまでに。
…どういうルートなのだか先が読めてしまった方もいるでしょうが、まあそれはそれ。
きっちりと、最後まで書き上げたいと思います。

あと、ー゜ さん、いつも支援ありがとうございます。
次回13章目のタイトルは「永遠のアセリア」にございます。

387 :名無しさん@初回限定 :2006/12/03(日) 16:55:32 ID:llN5+GuH0

乙彼です。
ソーマ絡みからこっち激戦が続いたせいか、ほのぼの展開に癒されました。
ソゥ・ユートも青春の思い出充電完了、これでエターナル戦も完璧です。いけませんね。
っていうかまたもや工エェェエ工! 今度はネリーがよりくーるに!?
残されたシアーはどうなるのか、その辺の二人の葛藤も踏まえ、もう全然展開予想限界突破。

>ビリヤードの突き方に酷似
言われてみればと思わず同意してしまったり。

>ケガれるからヤダ
爆笑ww

388 :名無しさん@初回限定 :2006/12/03(日) 23:03:36 ID:xJW3OEyn0

想定外の展開にワクテカしております。つかダイアモンドってw
永遠存在に昇華する奴らが一体何人いるのか悠人君の体が心配ですロリ契。
トキミさんの活躍の場が無さそうな未来が見えるんです。

さて、スピリットの魔性に捉えられてみたいのでエトランジェ代謝が来るのを待ち続ける俺はナイトポリスにもなれませんが、
大統領くらいにはなれるでしょうかクェド・ギンさん。


【ロリ契】 −ろりけい
ファンタズマゴリアにおいて広範に見られる子供の遊び。
小さい子供達が逃げまどう中を、オニ役の契約者が「ロリっ娘はいねがぁ〜」と髪振り乱しつつ追いかけ回す伝統行事。
でんげき豆を歳の数だけ情け容赦なく叩きつけ追い払うことに子供達の健全な育成を願う気持ちが込められている。
なお、何故に「契約者」と呼ばれるのか定かではない。

389 :名無しさん@初回限定 :2006/12/04(月) 06:08:32 ID:MELtRhq00

   ,, V'ヘ.     あ…ありのまま いま おこったことをはなすね!
  /  ̄`ヾ \    『シアーちょうへんなのにいつのまにか
  ((ノハ\しii !.    ネリーがエターナルになっていた』
  パ.o ゚;;;|i)k!i|   な…なにをいってるのか わかんないとおもうけど
   ∩|T|iつ l.   ネリーもなにをされたのかわからなかった…
    //Ц>  `   あたまがどうにかなりそうだった…
     しU      クールとかcoolとかそんなんじゃなくって
            もっとくーるなもののへんりんをあじわったよー

390 :名無しさん@初回限定 :2006/12/04(月) 07:34:02 ID:YVvfI9TY0

ネリーがやると何だかささやかな一日の出来事を興奮気味で親に報告する○学生みたいに

 だ が そ れ が い い

391 :インタビュー2 :2006/12/04(月) 11:23:16 ID:AHycSAtB0

『技術者』分隊長

元マロリガン中央大学第51研究室教授

クォーフォデ・リウ

かつてはエーテル学権威として
恐れられた アカデミーの鬼教官

聖ヨト歴332年

サーギオス帝国陥落に望むラキオスは 優秀な技術者を求め
隠居の身であった 彼を獲得した


良い乳をしていたね
噂で聞いてたかんじでは
大きくなるにまかせて放置されているものと
思っていたが
その時よりも成長していたんだな

アピールのしかたは
まだ未完成ではあったが
スタイル保持の努力には
彼女なりのルールが見て取れた

392 :インタビュー2 :2006/12/04(月) 11:24:07 ID:AHycSAtB0


胸で大切なものは
パッドを持ち込まないこと―
形を保つこと―
そして自分の達した最大値を
守り抜くこと
教え子に言い聞かせた言葉だ

そして彼女の姿を見て
私は全てを理解したよ
時代は受け継がれ
流れているんだ
もう老兵の
出る幕ではないのだと

393 :インタビュー2 :2006/12/04(月) 11:25:24 ID:AHycSAtB0

胸にパッドを
持ち込んではいけない
それではいざという時犬死する者が
増えるだけだ
他の彼女らもまたパッドに飲まれた
これほど悲しいことは無い
皆 私の夢 私の乳

私はもう誰かに
教えることも無ければ
胸を揉むことも無いだろう

全ては新しい世代に託した
彼らの時代だ
私はここで眺めているよ

394 :名無しさん@初回限定 :2006/12/04(月) 17:56:17 ID:+TZcmUPG0

>>387
ありがとうです。次回あたりで興ざめしてしまわなければいいのですが。
基本的に欝展開は苦手ですし、正直もう書きたくはないです…。
だんだんと、スピたんVerに向けて自己主張するようになってきたシアーです。
その場の空気を読みながら、あえてさらりと酷い事を言ってみる黒い部分もあるんじゃないかなとPS2版の頃から妄想してたり。
と、いうわけで拙いながらもそういう部分をやんわりと書いてみたりしています。

>>388
期待していただいて恐縮です、後の展開にて興ざめさせてしまわないかとやはり心配です。
「ダイヤモンドの騎士」は、某ウィザードリィの第三作目のサブタイトル「ナイトオブダイヤモンド」から。
まあ、さすがにコッズの武具をまとったりはしませんが。けれど、Wizにもエターナルや永遠神剣ぽいものがゴロゴロしてますよね。
…わからなかったら、ごめんなさいです。
時深さんはちゃんと活躍しますというか、彼女なしではエターナルへの道は決して開かれないので外せないです。
んで、剣聖が称号を与えるという部分でやっぱりFSSを連想してしまいますでしょうか。いや、私も愛読してますが。

>>389

ネリーくーる。

395 :名無しさん@初回限定 :2006/12/04(月) 17:58:32 ID:+TZcmUPG0

>>391〜393

胸には浪漫がある。
お姉さんにも浪漫がある。
デカ胸ロリっ娘には、もっと浪漫がある。
我ながら、何を言いたいのかよくわからないがよくわかる気がする。

396 :名無しさん@初回限定 :2006/12/04(月) 20:26:39 ID:dcclScgq0

ラキオスにもいたんですな、セクハラ教授。
しかしこれ観察対象がスピだとソーマと気が合いそうだし
レスティーナとかだったら王族に対する強烈な皮肉だなぁ

397 :名無しさん@初回限定 :2006/12/04(月) 21:45:30 ID:H2n9mKE90

昼ドラ風永遠のアセリアとか考えてみたんだが・・・

夫・・・高嶺悠人
妻・・・エスペリア
姑・・・おbsn

最初から最後まで修羅場しかなさそうで・・・(つД`)

398 :名無しさん@初回限定 :2006/12/04(月) 22:04:05 ID:qBa9yBGJ0


1:24           −速報−
          紅白エタ合戦司会決定。紅組は千年女優obsnさん。白組はHG光陰さんに決定。         







(なれーしょん)
佳織と悠人は実は血が繋がっていた。真実を知ってしまった小鳥は衝撃も覚めやらぬまま神木神社へふらふらと歩いていく……。
沸々とわき上がるどす黒い欲望。親友を人生の奈落へ突き落とすであろう呪言をぶつぶつと呟きながらいつしかその口元には……。

                                                        つづく

399 :感動の舞台裏 :2006/12/06(水) 21:20:20 ID:drZMcpW40


終戦直後、崩れかけたバーンライト城の片隅で――――

 〜 BGM : Lost Days 〜

――――私は、戦わなければならない。

ぼろぼろになってしまった戦闘服は、もはや防護の役目を完全に放棄してしまっている。
戦闘中に切り裂かれた肩口や脇腹、その他確認できるあらゆる傷に対しても、既に痛みすら覚えない。
額から流れ、頬を伝っていく鮮やかな赤が重力に従い顎から零れ落ちるのを、辛うじて繋ぎとめている意識が確認する。
乱暴に投げ出されたまま軋む両脚には、もう力が入らない。傷を擦ろうにも、包むべき両腕は――――動かない。動かせない。

「俺、この世界にきて。アセリアとエスペリアに助けられて。オルファに励まされた」

日差しが、眩しい。流れ行く雲達がまるで頭の中にまで入り込んできたかのように、白く霧のようなものが埋め尽くしていく。
次第に朦朧となっていく感覚。まるで壁を挟んだかのような遠くから届き、呼び覚まそうとする微かな声。
その間で、私は行ったり来たりを繰り返す。そしてその度に懸命に、自分に言い聞かせる言葉。国のため、仲間のため。

「本当に感謝してる。こうしていま、俺も佳織も生きているのはみんなのお陰なんだ」

――――私は、戦わなくてはならないの。

400 :感動の舞台裏 :2006/12/06(水) 21:20:49 ID:drZMcpW40


そのほんのささいな一言が、私を奮い立たせてくれる。もう少し、頑張ろうと思わせてくれる。だから、戦える。
失いかけたはずの力を足に込めて、少しだけ動かしてみる。激痛もまた蘇ったが、それはまだ生きている証拠。
ぎりっと奥歯を食いしばり、顔を上げる。睫毛の先から飛び込んだ汗で歪む景色が煩わしい。
くらっと軽い眩暈が起こり、慌てて軽く頭を揺する。場違いなほど、気持ちの良い風。こんな時に、どうしてなんだろう。

「まだ出合ったばかりだから、俺はもっとみんなのことを知りたいと思う。……ええと、うまく言えないな」

そう、出合ったばかりだから。私はまだ分らない。貴方と共に戦いたいのか。貴方を守るために、戦いたいのか。
だから、私も知りたい。貴方のことを。そして、知ってもらいたい。私の存在を。私がここにいるという事を。
でも、もうあまり時間は無いのかも。足に漲り始めたと思われた力は再び強い重力に囚われていってしまう。
ズダ袋のように重い身体に思わず心の中で苦笑する。無様ね。もう『赤光』すら、握る術も無いなんて。

「アセリアの手だって、剣をにぎるためにだけあるんじゃないと俺は思う」

ええ、そうなのかも知れない。でも、仕方が無かった。確かに戦いだけが、全てじゃない。それは、朧気ながらも分る気がする。
それでも剣を握るしかなかった。少なくともさっきまでは。たとえ骨までバラバラに砕けようとも。
でも、もうそろそろ限界。結果として私は、今間違い無く力尽きようとしている。時間が酷く長く、緩やかに流れているような。
混乱してきた意識が、身体のあちこちからの悲鳴のシグナルをてんでに知らせてくる。腕の麻痺した感覚、油のように重い足。
……苦しいよ。辛いよ。もう、いいのかな。終わらせても。ねぇ『赤光』、私、充分守れたよね、仲間の時間を。みんなの場所を。

「エスペリアも、オルファも、他のみんなも……死んで欲しくないと思ってる……もういやなんだよ、近くの人間が死ぬのは」

――――私は……戦う。戦うんだもの。

401 :感動の舞台裏 :2006/12/06(水) 21:21:32 ID:drZMcpW40


正常に働いたのが驚く位の聴覚を通して、はっきりと届く声。その少し不器用なたどたどしい韻律が、再び私を頑張らせてくれる。
死と隣合わせのこの状況で、なけなしの意地を振り絞っても構わない程に。全身を粟立たせながら、脂汗を流しながら。
一度目を瞑り、失いかけたハイロゥリングを織り上げる。指先に神経を集中させると、ちゃんと冷たい石の触感。
唇に、知らず笑みが浮かぶ。まだ、もうちょっとだけ、大丈夫。そう思わせてくれる人が、すぐそこに居るのだから。

「はは、なんか語ってるな、俺」
「……ん。わかった。ユートがそう言うのなら」

アセリアが、一体どんな表情をしているのか。それが今なら分る。きっと穏かな微笑みを浮かべていることだろう。
何故って、私も同じ気持ちだから。心の底から良かったと思える、そんな瞬間を与えてくれる人に出会えたのだから……後悔は、無い。
だけど、そんな温かさも、冷たく忍び寄ってくる冷たさには抗いようも無い。終わりは、着実に近づいてくる。
安心と諦めが入り混じったような心が、急かす。もう、いいから。充分だから。早く終わらせてよ、この苦痛から逃れさせてよ――――

「……私は、生きてみる」
「ああ、俺たちは生き延びようぜ。この先に何があっても、どんなことがあっても」
「……ん」

一陣の風が、静かな優しい雰囲気を運んでくる。
ああ、終わる。私の戦いは、ようやく終わるんだ。もう、大丈夫だよね、みんな。良かった――――

「ユートさま……。ユートさまは、変わりませんか?」

――――え゙、嘘。

………………………………
…………………………
……………………

402 :感動の舞台裏 :2006/12/06(水) 21:24:51 ID:drZMcpW40


  数刻後、崩れかけたバーンライト城の片隅で――――

がらがらがらっ!
「――――ふう〜、全くエスペリアときたら。殺されるかと思ったじゃない」
私はようやく解放され、すっかり痺れきってしまった両腕を擦る。
そもそも検分ついでにこんな所を通りがかったのが運の尽き。壁一枚向こうからユート様の声が聞こえたかと思ったら、
その壁自体に亀裂が走り、危うくみんなの居る方へと崩落しそうになっていた。間一髪押さえたが、今度はこちら側へと倒れてくる始末。
まさか戦いの最中でも無いのに壁に潰されて怪我をしてしまうなどという間抜けな姿を晒す訳にもいかず、こうして支え続けていたのだが。
「ようやく一件落着しようとした所で余計な口を挟むもんだから……ぶつぶつ」
愚痴をこぼしながら、身体中の埃を払う。小一刻は続いたイベントのせいか、傷はすっかり『赤光』が治してしまっている。
それでも持久戦の末、緊張しっぱなしだった腕や足の筋肉は、ぱんぱんに張ってしまっていて辛い。これでは溜息の一つも漏れるというもの。
「はぁ……今日のお風呂は入念にしなくちゃね」
既に誰も居なくなっている、先程までみんながいた場所を見渡し、もう危険は無い事を改めて確認する。
妙にがらんとした空間がやや虚しい気もするが、これも役回りだから仕方が無い。踵を返し、一度だけ振り返ってみる。
「……まぁいいか。いいお話を聞くことも出来たし、それに」

 ―――― 国のため、仲間のため。それから……

「――――っっ」
言いかけた言葉を飲み込み、歩き出す。頬が少し熱い。でもそれはきっと、傾きかけた夕日の仕業――――

403 :信頼の人 :2006/12/06(水) 21:25:45 ID:drZMcpW40

サモドア:大道具:ヒミカさん (ネタ帳より抜粋)
…いえ、あの名シーン、参戦していた筈の他のスピ達は一体何やってたんだろうと考えていたらこう、もやもやと。

404 :名無しさん@初回限定 :2006/12/06(水) 21:38:26 ID:17d3s4GF0

>>397
どう考えても、エスがおばさんを口論でも寝技でも圧倒しそうなのは気のせいですかそうですか。

>>403
ワロス(w
あの素晴らしいCGの裏ではそんな地味な戦いが起こっていたとはっ……!

405 :名無しさん@初回限定 :2006/12/06(水) 22:22:24 ID:tqCLunVj0

>>386
乙です。
ダイヤモンドの騎士の二つ名は間違いなくネリーがつけたんでしょうねw
本当の二つ名無視されて絶句する戦車さんが目に浮かぶようw
やっぱりE化した後の台詞は「たんくなネリーにぴったりよね〜」でしょうか?
しかしエスさんと、ネリーがE化って展開が読めませんな。

ところで聖ヨト語がおかしい希ガス。
50音表じゃなくて、キーボードのかな入力をずらすんじゃなかったっけ?
高瀬氏が寝惚けて打ち込んだ文字がファンタジーぽかったとかなんとか。

>>391-393
先生!
結局大きいのがいいのか、小さいのがいいのか良く分かりません!
おっぱいで女性を判断するのは良くないことですよー、らーらら らーらら らーらら らーら♪

>>403
リアル寸劇乙w
バスターキートンも真っ青なスタントぶりですね。
スレ内でも縁の下の力持ち的な役どころが多い彼女なだけに、こういうのは凄く似合うというかw

406 :名無しさん@初回限定 :2006/12/07(木) 00:02:52 ID:dz4JHnxq0

>403
照明担当:ニムントール
「あ〜面倒。大体ニムは曙光なのに夕日ってのが間違ってる」
山の稜線から大型エーテルライトでヒミカを照らし出すニムはぶつくさといつも通り。
「クスッ。私たちの出番はまだなんですから今は裏方に徹しないとダメですよ」
一抱えはある大きさの三日月の、書き割り付き物干し竿を肩で押さえて、
マスクを喉まで下げたファーレンはニムを笑顔でたしなめる。

懐の台本はすっかりすり切れて……二人で本読みを繰り返した証拠の幕はまだ半開き。

407 :信頼の人 :2006/12/07(木) 21:15:20 ID:VNs+9Ql80

>>404さん
スピリットが暴れまくった後の古城→崩落の危険性→イベント台無し→誰か防ぐ
などと妄想してみました。他のスピはなにやってたのやらw

>>405さん
ですねw>縁の下が似合う
結構その他各種イベントでも、ヒミカさんの舞台裏はまだまだありそうです。サーギオス城の崩落を防ぐとか(ぇ

>>406さん
裏方の裏方?!w
舞台がイースペリアに移動する前に急いでラキオスに撤収しなければいけないお二方。スケジュールが過密しておりますw
「え、えっと……しょ、『曙光』のニム、ントール」
「フルネームに馴れていないのは判るけど落ち着いてニム、そこはエスペリアの台詞でしょう?」

408 :名無しさん@初回限定 :2006/12/08(金) 00:38:26 ID:fbjDdNOV0

グリーンカム

409 :名無しさん@初回限定 :2006/12/08(金) 01:12:16 ID:Vm0cJRGV0

>>405

感想レスありがとうです。
なんとなく、アイディアもらった気がするかもです。
とうとう出しちゃったオリ神剣【戦車】ですが、これから先の演出でドン引きされないか心配です…。
ネリー、人気あるけれど未だにエターナルルートないのが不思議なもので。他にもニムやハリオンにイオとかいますけどね。
出来れば、これからの展開もまた楽しめるものであれば良いなと思っております。

ビリヤードの聖ヨト語については。
PS2版に付属してた永遠のアセリア設定資料集の聖ヨト語辞書を参考にしています。
抜粋しますと、カナ打ちの文字を基本的に右にひとつずらす。例外も多々あり、そのときのフィーリング感もかなりある。基本的に濁音は使わない。とありました。
ので、それに従うとコイスニンチホシラとなります…聖ヨト語学者ではないので自信ないのですが。
んで、ファンタズマゴリアにも多少の地方なまりや方言はあるはずだと考えて。別の「ずらす」で他の二つの造語を捏造しました。
正直、つっこんでもらえてホッとしています。
もし、まだ何か重大な勘違いをしているのでしたらそれも指摘してもらえると幸いです…甘ったれだと自覚してはいますが。

それにしても聖ヨト語の誕生秘話が聞けるとは思いませんでした…さすが雑魚スレクォーリンティ。

410 :名無しさん@初回限定 :2006/12/09(土) 14:17:19 ID:ycOh/YpV0

ttp://www.nextmusic.net/index.php?command=profmusic&profid=20060826235925

すごい名前のアーティストがいるもんだな・・・
偶然なのか、アセリア好きなのか・・・

411 :名無しさん@初回限定 :2006/12/09(土) 23:39:10 ID:2YfA6Jc60

実はヒミカの芸名

412 :名無しさん@初回限定 :2006/12/10(日) 00:41:08 ID:ZX3grbrW0

間の☆がなんとも…
めいおー☆マサトのようだ

413 :名無しさん@初回限定 :2006/12/10(日) 00:46:05 ID:shlVXpyk0

ps2版でファーニム洗濯イベント後、悠人の部屋で
「あの逃げた娘は誰だろう」
との悠人の疑問にエスペリアが
「それはファーレーンでしょう」
って言ってくれるんだけど、何故か背景の悠人の部屋は照明の落とされた真っ暗気なんだ。

何か違和感ばりばりなんだけど、これはエスペリアのコンシューマーに掛ける必死の婦淫気作りなのですか?

414 :名無しさん@初回限定 :2006/12/10(日) 04:47:24 ID:bmgzVaKi0

久しぶりにこのスレ見に来たら、ネリーがE化してた。

しかし、ネリーと「戦車」を見て
”馬○が戦車でやってくる”
って思い浮かべた俺って・・・orz

415 :名無しさん@初回限定 :2006/12/10(日) 08:14:29 ID:qpQ5qBgj0

>>414
ハナ肇乙

416 :名無しさん@初回限定 :2006/12/10(日) 09:47:48 ID:dp2BFaXs0

はりおん☆ゆうとでググってみた

ちょwwwww

417 :名無しさん@初回限定 :2006/12/10(日) 10:02:59 ID:LEqsPg2v0

ちょwwwすぴりちゅあるwwww

つーかレインボーマンかコイツ

418 :名無しさん@初回限定 :2006/12/10(日) 10:45:51 ID:Ds9SHYHV0

>>417
おさーんw

419 :名無しさん@初回限定 :2006/12/10(日) 13:19:48 ID:pPnYw4Oj0

いや待て、おbanかも試練

420 :名無しさん@初回限定 :2006/12/10(日) 17:57:53 ID:Ds9SHYHV0

タイムアクセラレイト(省エネ
 
      __            ヽ)/     
    「,'´r==ミ、        ∠´ ハ`ゝ
    くi イノノハ)))   ―≡ ̄`彡//ノハハゝ、≡゚ヮ゚ノ´゜¨
     | l||*゚ヮ゚ノl|   ≡―='(((l|li´Д`ノ( ̄=―≒‥
     j /ヽ y_7っ= ( ゚ヮ゚≡と  と ノ =―≡―
    (7i__ノ卯!  =―≡ ̄(⌒)  ノ ≡゚ヮ゚ノ
     く/_|_リ     ≡―=' (,_,ノ  ∵゛、゜¨゜¨
                   ↑>>419

421 :名無しさん@初回限定 :2006/12/10(日) 18:07:49 ID:gnl+S1eE0

なあ、↑で>>419のやつ、微妙に嬉しそうに見えるの俺だけか?

422 :名無しさん@初回限定 :2006/12/10(日) 19:28:33 ID:jCJV5J5K0

おb…お姉さんのアクセラレイト喰らってる奴久し振りに見たw

423 :名無しさん@初回限定 :2006/12/11(月) 00:11:38 ID:IkHToq330

もう歳だから連発は無理、に50ルシル

424 :名無しさん@初回限定 :2006/12/11(月) 00:25:16 ID:kOK7Tvgt0

では>>423が次の犠牲者、に100ルシル

425 :名無しさん@初回限定 :2006/12/11(月) 00:43:06 ID:i1qnGFsV0

おbanでストーカーで逆らうものには実力行使、なにこの暴君

426 :名無しさん@初回限定 :2006/12/11(月) 13:05:30 ID:SoetRX/LO

そしてobsnのビンゴブックに>>425が追加されるのだった。

427 :名無しさん@初回限定 :2006/12/11(月) 19:39:02 ID:0oAcQNf20

>>423-426
       __
   「,'´r==ミ、
  くiイノノノハ)))
   |l||☆ヮ☆ノl|_ ・・・・・・・・
   j /ヽ y_7っ=
  (7i__ノ卯!
    く/_|_リ
   "
     ´∴        __        ゜ヾ´      ″´∴
             「,'´r==ミ、―≡ ̄`:∵∧_∧´∴∵゛'
          __くi イノノハ))≡―=',(((      )≡―=‥、 ∵゛、゜¨
        , ≡ )| l|| ゚ヮ゚ノl|r⌒)  _/ / ̄ =―≡―   _
      ´∴'≡く / ∧   | y'⌒  ⌒ ヽ イノノハ))(  ≡―=‥、,、
     ″″    \/〈(((ノ从|  /    | | ゚ヮ゚ノ`=―≡―∞
     "        ||( ゚ヮ゚ー' |>>423-426|ヾノ   //
             =―≡ ̄`:, | ,  | ( ̄=―≒‥,,
  "       ,゛"=―≡―=',/  ノ )∵`=≡―=
            ″( ゚ヮ゚∴/´/ / |  | , ゚ヮ゚ノ'ゞ    ∵゛、 ゜  ¨
  ヾ       =―≡ ̄`:゛/ / \|  |≡―=‥、,、   ヾ
      ,゛"=―≡―='(  |  (  |=―≡―∞=@   , 、∴
               /  |  |  |\ \  ´ ∴  ヾ             .
  ・            / / |  |   | ヽ/⌒〉
     .... .  ............ . .(_  「 _) (_〈_/.
     __
  「,'´r==ミ、
  くi イノノハ)))
   | l|| ゚ヮ゚ノl| <タイムシフト
   j /ヽ y_7っ=
  (7i__ノ卯!
    く/_|_リ

428 :名無しさん@初回限定 :2006/12/11(月) 20:18:12 ID:BZRO0NJc0

今タイムシフトしちゃうとなるかなの発売がますます遠くなる気がする件について

429 :名無しさん@初回限定 :2006/12/11(月) 21:44:18 ID:X8Tz2Ri10

弊社より2006.12.22.(金)に発売を予定しておりました『スピたん SPECIAL BOX』の発売日を、
おbsnの都合によりまして、誠に勝手ながら平安時代に変更させて頂く事となりました。

430 :名無しさん@初回限定 :2006/12/11(月) 22:16:45 ID:6PNAdiHc0

>>429
後の鳥獣戯画「にむに蹴飛ばさるる光陰矢の如し」である

431 :名無しさん@初回限定 :2006/12/11(月) 23:42:44 ID:BQLx0jHK0

二年くらい前の流れに見えるw これがタイムシフトか。

432 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 00:25:12 ID:6AZ5yJXB0

流石おbsnだ、1000年経ってるけどなんともないうぇあqwせdrftgyふじこlp

433 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 06:08:14 ID:EimcaO420

みんな年上のお姉さんに夢中なんだよ
オレはハリオン派だがな

434 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 06:30:28 ID:PhvVOCr/0

相対比較すると年『下』のお姉さんなのではないでしょうか

435 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 09:19:37 ID:RmZhpyfl0

実際おbsnてソゥユートが鬼畜ルート走ったら
千年生きて処女続行ってある意味負け犬とかもうそんなレベルじゃないよな

436 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 15:57:19 ID:0CNCz3fQ0

なんだかんだで、時深さんが好きなお前らの本心が見えるような気がする。

このツンデレどもめ。

437 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 20:10:45 ID:2QnKv0nQ0

性格は好きだよ、胸は無いけど

438 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 20:24:21 ID:2T13pxfR0


    (⌒⌒)
     l  l
     __   ,、ヒトコトオオイ!
  「,'´r==ミ、 ^       ガッ
  くi イノノハ)))o 、    ガッ
   | l||."□ノl|ノO ヽ人    ガッ
   j /ヽ y_7 ニ〇<  >_∧∩  ガッ
  (7i__ノ卯! ヽO ノ V`Д´)/ ←>>437
    く/_|_リ .゚´      /

   "             ホンキデオコラセマシタネ・・・
     ´∴     # __        ゜ヾ´      ″´∴
             「,'´r==ミ、―≡ ̄`:∵∧_∧´∴∵゛'
          __くi イノノハ))≡―=',(((      )≡―=‥、 ∵゛、゜¨
        , ≡ )| l|| ゚ヮ゚ノl|r⌒)  _/ / ̄# =―≡―   _
      ´∴'≡く / ∧   | y'⌒  ⌒ ヽ イノノハ))(  ≡―=‥、,、
     ″″    \/〈(((ノ从|  /    | | ゚ヮ゚ノ`=―≡―∞
     "        ||( ゚ヮ゚ー' |   |ヾノ   //
             =―≡ ̄`:, | ,  | ( ̄=―≒‥,,
  "       ,゛"=―≡―=',/  ノ )∵`=≡―=
            ″( ゚ヮ゚∴/´/ / |  | , ゚ヮ゚ノ'ゞ    ∵゛、 ゜  ¨
  ヾ       =―≡ ̄`:゛/ / \|  |≡―=‥、,、   ヾ
      ,゛"=―≡―='(  |  (  |=―≡―∞=@   , 、∴
               /  |  |  |\ \  ´ ∴  ヾ             .
  ・            / / |  |   | ヽ/⌒〉
     .... .  ............ . .(_  「 _) (_〈_/....... .  .. .  .... . . .
                   ↑>>429>>431>>435>>435

439 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 20:26:29 ID:2T13pxfR0

    (⌒⌒)
     l  l
     __   ,、
  「,'´r==ミ、 ^
  くi イノノハ)))o     >>429>>431>>435>>435    、
   | l||."□ノl|ノO ヽ <タイムシフトシテアゲマセンカラ!!
   j /ヽ y_7 ニ〇 )
  (7i__ノ卯! ヽO ノ
    く/_|_リ .゚´

440 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 21:30:03 ID:j65prKBr0

何か萌えたw

441 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 21:58:13 ID:+ppvC6E30

ようつべうろついてて見かけたんだが
ttp://www.youtube.com/watch?v=xxqMgQ7Lugk&mode=related&search=
PS2版ってこんなイベントあったのか、ラスダンで挫折して知らなかったよ

つかソゥユートヘタレ、マジヘタレw

442 :名無しさん@初回限定 :2006/12/12(火) 23:51:22 ID:al9Bw7bT0

ソゥユートは、時深おb…ゲフン、時深お姉さんが付けてくれた
「キングオブヘタレ」の称号の持ち主ですからww

443 :名無しさん@初回限定 :2006/12/13(水) 00:29:38 ID:AIoB9+1Y0

>>441
なんだよそのイベント信じられねー。
第二詰所の雑魚スピ総エターナル化ルートはまだですかーザウスーさん!

444 :名無しさん@初回限定 :2006/12/13(水) 18:49:45 ID:dYhVgASO0

PS版すごすぎ
エスにお尻つねられたいなあ(笑
でも参加できてないレスティーナカワイソス(´・ω・)

445 :名無しさん@初回限定 :2006/12/13(水) 21:35:50 ID:vaVaB+Yr0

>>441
コンシューマーには全く心が動かされなかったが、
思わず買ってしまいそうなベタなエンドだ……

446 :名無しさん@初回限定 :2006/12/13(水) 23:03:33 ID:HQO+U/Df0

以下の者に対し、「悠人的みんな」資格剥奪処分を通達する。

      ヨフアル

447 :名無しさん@初回限定 :2006/12/13(水) 23:11:53 ID:lVy1LYBd0

放置してるPS2版をやりたくなったジャマイカ!

>>441
そして、エターナル化した後に大半の雑魚スピがユウトを追いかけて…ロティーカワイソス
どの雑魚スピかは言うなよ。間違いなく荒れそうだからな

そして、エターナル化出来なかった野郎二人はエターナル化の為の旅に…
旅の果てにロティーは「○○(ネタバレ)」を光陰は「悟り」を手にして、ロリコン光陰の物語が始まる…っと

そして更に、放置された女達の復讐劇も…

448 :名無しさん@初回限定 :2006/12/13(水) 23:13:37 ID:lVy1LYBd0

>>443だ!
アンカーミススマン

449 :名無しさん@初回限定 :2006/12/14(木) 00:34:16 ID:600d3jnB0

× ロティー
○ ロティ

もう、空気どころか名前を正確に覚えてすらもらえなくなったんだな。

みんな、ツェナって誰の事だかわかる?

450 :名無しさん@初回限定 :2006/12/14(木) 00:43:55 ID:C0KZQhO20

顔とか見れば多分わかると思うけど
文章や口頭で説明しろって言われるとちょっと・・・

451 :名無しさん@初回限定 :2006/12/14(木) 00:48:33 ID:ikqhK53a0

     __
  「,'´r==ミ、
  くi イノノハ)))
   | l|| ゚ヮ゚ノl| 知ってますよ、大活躍した巫女さんですよね
   j /ヽ y_7っ=
  (7i__ノ卯!
    く/_|_リ

452 :名無しさん@初回限定 :2006/12/14(木) 01:26:29 ID:EAYOhGhJ0

そうそう。神社で主人公を介抱して同じくらいの歳とか世迷い言をぬかしたり。
天孫降臨の現地案内役を籠絡したり。
乙巳の変で中大兄皇子側呪術師集団の若頭として呪詛をねりあげて蘇我氏滅亡に止めを刺したり。
博多で神風起こしたり、金柑頭に良からぬ事を吹き込んだり。
何もないようにしか見えない場所で突然何かを操作して浮き島のエネルギーを奪い取ったり。
一見正ヒロインなヘリウムみたいに軽いノリの劣化ネリー元素番号3535。

453 :名無しさん@初回限定 :2006/12/14(木) 07:23:33 ID:HPOREHeR0

>>449
まぁいつまでも名前を憶えてもらえなかった前例としては
かのハリオンマジックにおけるヘリオンもいることだし。
ツェナにもいつかファン投票一位になる日がくるかもしれませんぜ。

454 :名無しさん@初回限定 :2006/12/14(木) 15:44:52 ID:gNOHIylO0

まぁそんなツェナに負けたハリオンとかもいるんだが・・・

455 :名無しさん@初回限定 :2006/12/14(木) 20:05:54 ID:aAry+qnx0

心配するな、ハリオンはみんなの胸の中にしっかりと根付き、生きている。
いやむしろハリオンの胸の中で生きてみたいというか。

456 :名無しさん@初回限定 :2006/12/14(木) 20:42:14 ID:Dy6Nhcn10

じゃみんなは胸の中担当で
胸の間は俺に任せろ

457 :名無しさん@初回限定 :2006/12/14(木) 22:05:34 ID:+Gjqow5N0

これはあれですね、ハリオンさんと時深さんが胸の大きさで争うと、そういった流れですね

458 :名無しさん@初回限定 :2006/12/14(木) 23:28:11 ID:cUucwYYe0

>>457
炉莉VSキョヌーか…究極の選択だなw






ハァ、実年齢?何スかそれ?食えるんスか?

459 :名無しさん@初回限定 :2006/12/14(木) 23:51:27 ID:EAYOhGhJ0

当然おねーさんの方が年...

……タイムシフトされました。続きを読むには分岐世界チャンネルは変えずにそのまま!

460 :名無しさん@初回限定 :2006/12/15(金) 06:51:49 ID:k+WicUwa0

>>458で一瞬ヘリオンマジックに遭遇した

「わ、わたし、ちっちゃいですけど… いえ、だから炉莉では負けないんですっ!!」

461 :名無しさん@初回限定 :2006/12/15(金) 23:16:20 ID:LyHhJx680

キヤノンのCMを見つつ、思ふ。

――― もしもファンタズマゴリアにカメラがあったら。

ドサリ。山盛りのアルバムを食堂のテーブルに乗せて。
「ユートさま、これ私が撮ったニムの写真なんです。どうぞ見てくださいませんか」
有無を言わさず。
「ほらこれなんて、ニムが初めて私のことお姉ちゃんて呼んでくれたときの写真なんですよ」
満面の笑みで。
「あ、これは昼寝してるところですニムって本当に可愛いですよね」
本当に愛おしそうに。
「ニムがアースプライヤーを初めて成功させた時の写真です。可愛いですよね」
記憶を掘り起こしているようで。
「暑くてだれてるところです。可愛いですよね」
茶目っ気をにじませて。
「ユートさまに初めて会う前です。見た目にも緊張してるのが分かって可愛いですよね」
包み込むような眼差しで。
「聖ヨト文字の書き取り中です。結構根気があるんですよ。可愛いですよね」
成長を喜び。
「ネネのみを丸かじりです。歯茎に血が出ちゃいましたけど可愛いですよね」
盲目。


( ´д)ヒソ(´д`)ヒソ(д` )
「親ばか」「ユートさま辛そうね」「あと三時間は掛かりますね〜」




「お、お姉ちゃん! ユートになんか見せちゃだめぇっ!」
「え、どうして? こんなにニムは可愛いんだからユートさまにも見てもらうべきでしょ?」
「もーそういう問題じゃなくて!」

462 :名無しさん@初回限定 :2006/12/15(金) 23:51:01 ID:nQZFBFk60

唐突な話題変換ですな

ファーレーンって子供の運動会や参観には必ず出席してそうなキガス
やたらとズーム多用のハンディカム片手に

463 :名無しさん@初回限定 :2006/12/16(土) 00:39:36 ID:UL7WNYJF0

悠人は大声で「ユーフィー頑張れ!」と大声で叫ぶのは確定だな
で隣で赤面するアセリア

464 :名無しさん@初回限定 :2006/12/16(土) 20:14:51 ID:C1AVikB4O

父兄参加競技、ユーフィの声援で我を忘れてマジエタ能力発動。
そして無言で夫をしばき倒す奥様。

465 :名無しさん@初回限定 :2006/12/16(土) 20:19:53 ID:YqaLIHLJ0

大玉転がしで間違えて転がされるントゥ。
なぜか上にはエスペリアが乗っている。

466 :名無しさん@初回限定 :2006/12/16(土) 23:13:31 ID:snLH7kW50

エスペリアは徒競走ならぬ歩競争にも出ます
碧組代表で

467 :名無しさん@初回限定 :2006/12/17(日) 07:33:43 ID:WnqxZCiN0

九段下と神保町の間にエスペリアというイタメシ屋らしい店がある件について

468 :名無しさん@初回限定 :2006/12/17(日) 11:07:36 ID:+zPFZp130

外国では、シアーという名前は男性の名前になるらしい件について

469 :名無しさん@初回限定 :2006/12/17(日) 12:15:54 ID:/pl39kq+0

ユーフィーとテムオリンがレズビアンな関係になったことについて、両親からコメントをどうぞ。

470 :名無しさん@初回限定 :2006/12/17(日) 21:01:09 ID:NX4YW77f0

その昔、バスタードという漫画があって喃。
ヘリオンという技を使いし者は炎を纏った全裸の

471 :名無しさん@初回限定 :2006/12/17(日) 21:30:30 ID:nghuZP7B0

アネたん発売日が冬至な事について。
儚い太陽に凍える夜にならなければいいのだが。

>469
「ユーフィー……目を……、目を覚ましてくれ、、、、、」

472 :名無しさん@初回限定 :2006/12/18(月) 00:11:36 ID:nLj7ZYZY0

正直、永遠神剣第二章は「親馬鹿ユートの放浪記」とかでよかった希ガス

473 :名無しさん@初回限定 :2006/12/18(月) 06:35:21 ID:xPdmv+uB0

んで、アセリアやユーフィや時深、コアラ様はもちろんのこと、
他のエタ娘や旅先の世界で出合った娘とすっこんばっこんするわけですね

474 :名無しさん@初回限定 :2006/12/18(月) 06:39:54 ID:p1s5Ug6M0

なにそのラ…
荒れそうだからやめような

475 :名無しさん@初回限定 :2006/12/18(月) 19:42:36 ID:9poiLcl/0

んじゃーこれから誰がどのスピリットとクリスマス過ごすか決めるから。
あ、早いもの勝ちな。

俺エスペリア。

476 :名無しさん@初回限定 :2006/12/18(月) 19:47:40 ID:e4Wb4zqb0

>>466
それは焼身自殺でわ
>>467
これか
ttp://www.a-c-c-i.com/member/mori/esperia.html
何故か緑のメイドがいないのに変なおっさんはいますな
>>469
「ん。問題ない」
「アセリア、意味判ってないだろ」
>>471
そこで煌々と照らす月光の出番ですよ

477 :名無しさん@初回限定 :2006/12/18(月) 19:48:21 ID:e4Wb4zqb0

うをリロード
>>475
ファーレーン ノシ

478 :名無しさん@初回限定 :2006/12/18(月) 19:54:30 ID:SWZVjhzJ0

言うまでも無く、だが言っておかないといかんので、セリア。

479 :名無しさん@初回限定 :2006/12/18(月) 20:27:15 ID:vOkWrPyG0

ハリオンとクリスマスを過ごします。
ハリオンの作ったケーキを食べたいっす

480 :名無しさん@初回限定 :2006/12/18(月) 20:34:50 ID:xPdmv+uB0

イオ様とクリスマスを過ごすことにします

481 :名無しさん@初回限定 :2006/12/18(月) 20:59:44 ID:/UhzxN5p0

クリスマス前でがんばるヘリオンのドジっ子具合を見て
思わずなごむ俺。

482 :名無しさん@初回限定 :2006/12/18(月) 21:36:14 ID:rCYWpjzM0

せっかくだから、俺はクリスマスなんてスルーして、時深・・・さんとまったり
年末年始を迎える準備をするぜ!

483 :名無しさん@初回限定 :2006/12/18(月) 21:36:51 ID:IcT4Dmuq0

シアーと詰め所の天井をブチ抜く巨大クリスマスケーキを一緒に食べる俺。
もちろん、食べても食べても食べきれないケーキにご満悦のシアーの幸せそうな笑顔だけでも十二分に心が腹いっぱいですが。

484 :名無しさん@初回限定 :2006/12/18(月) 22:52:23 ID:6m5rVXa50

ユーフィーつれてデートしたいから、両親誰か抑えて置いてくれ。

485 :名無しさん@初回限定 :2006/12/18(月) 23:18:29 ID:4ccKKFle0

俺はナナルゥと一緒にまったりと不思議空間で過ごすぜ

486 :名無しさん@初回限定 :2006/12/18(月) 23:43:01 ID:cDdqGRhP0

イルミネーションを見詰め続けるクォーリンをただ背中から見詰め続ける俺。
吐息は白く、明るさに慣れた目には星も見えない。
でも、いつの間にかそんな俺の目にも、星が見え始めた。
しんと、しんと、夜空から落ち続ける無垢なる星。
浅緑の髪に肩に降り積もる、白い、聖夜の星屑。

つもる白。つのる想い。
目を逸らした俺は無言で息を吐く。踵を返して見上げた空の星屑は、俺の手の平に溶けていった。



487 :名無しさん@初回限定 :2006/12/18(月) 23:57:01 ID:tscHcWs2O

ロウな野郎連中と寂しく過ごすぜ!
ントゥたんがいれば寒くない!

今年は個人的理由で馬鹿騒ぎ出来ないしな…

488 :名無しさん@初回限定 :2006/12/19(火) 01:27:09 ID:XBrncakI0

クリスマスなどという異教の祭に浮かれていられるか!

と言う訳で、俺はその日もウルカと特訓してきますよ

489 :名無しさん@初回限定 :2006/12/19(火) 08:30:03 ID:8cEmGucX0

ヒミカと一緒にクリスマスケーキ売ってます。

490 :名無しさん@初回限定 :2006/12/19(火) 12:17:03 ID:pZYtVsk0O

ネリーと外で一日中遊んでます

491 :名無しさん@初回限定 :2006/12/19(火) 20:32:22 ID:blQUR3mH0

 | ヽ
 | ̄ ヽ
 |(()))
 |゚ -゚ノ|| わ、わたしも…
 |とl)

 |
 |
 |彡 ん、なんでも、ない
 |彡

492 :名無しさん@初回限定 :2006/12/19(火) 23:14:40 ID:5biniCGHO

ここじゃ空気とは言わんまでも端役だからな
いいじゃん、たまには後ろに下がるのも

493 :名無しさん@初回限定 :2006/12/19(火) 23:22:37 ID:WJl7EaOV0

>>491
お子さんが続編で濡れ場を演じる件について一言

494 :名無しさん@初回限定 :2006/12/20(水) 00:21:01 ID:y5dhk6l80

なんだそりゃ?と思って関連スレ回ってたら…キタ――――――(゚∀゚)――――――!!!
ザウス 始 ま っ た な

495 :名無しさん@初回限定 :2006/12/20(水) 00:37:13 ID:NEl+NkUi0

某エターナルが望抹殺に動き出したようです

496 :名無しさん@初回限定 :2006/12/20(水) 01:32:38 ID:0YJlwBfq0

ユーフィーは地獄のエターナル
昨日は母さん犯したぜ 明日は父さんほってやる
殺せ 殺せ 殺せ 親など殺せ

思 い 出 を 血 に 染 め て や れ ー

497 :名無しさん@初回限定 :2006/12/20(水) 07:36:30 ID:BxJIMrIR0

なるほど、濡れ場じゃなくて修羅場だったと

498 :名無しさん@初回限定 :2006/12/20(水) 09:40:38 ID:cAzWA/cw0

エキストラマップでのみユート登場とか思ってたけど…
コレ明らかに本編で出す気マンマンだろww
ユーフィが攻略対象になったりなんかしたらユート使って望をオーラフォトンノヴァる。

499 :名無しさん@初回限定 :2006/12/20(水) 10:03:06 ID:U2ApkrnPO

ここの住人ならうp画像見て狂喜乱舞する筈なのに反応が鈍いな
まあ今日が本売りだしまだ知れ渡ってないのもあるのかな

500 :名無しさん@初回限定 :2006/12/20(水) 11:05:00 ID:X+W8ojBo0

いや、雑魚スピは全然出ないし、むしろ反応薄い方が自然では。
と言うか、変わったとは言えデッサンとかが何とも・・

501 :名無しさん@初回限定 :2006/12/20(水) 14:05:59 ID:cAzWA/cw0

ハッΣ (゚Д゚;)
そうか!サブスピのエタ化は剣に限りがあるから無理かもしれないけど、
エターナルになったユートの眷族になればいいんだ!
エターナルミニオンみたいな感じで!
エターナルデボーテ
『永遠の奴隷』っていうことだな!

502 :名無しさん@初回限定 :2006/12/20(水) 14:07:48 ID:cAzWA/cw0

問題ない気もするけど、誤爆したぜええええ!!すまねええええ!!

503 :名無しさん@初回限定 :2006/12/20(水) 21:26:46 ID:V34RNB1v0

復活カキコ

504 :名無しさん@初回限定 :2006/12/20(水) 22:04:41 ID:DHHe9Xnm0

>>499
そんなのはExp.から既に通過済みなのだよ我々は

505 :名無しさん@初回限定 :2006/12/20(水) 22:09:35 ID:m4SJy0JT0

ゆーくんはスコップ形神剣。

506 :名無しさん@初回限定 :2006/12/21(木) 01:03:32 ID:DMGXvTZe0

望「ねんがんの ユーフォリアをていれたぞ!」

  ロウ かんけいないね

> 殺してでも うばいかえす

  かえしてくれ たのむ!!

507 :名無しさん@初回限定 :2006/12/21(木) 02:25:42 ID:57vuiO2EO

実際ロウについたと分かったら本心は真ん中でも上の態度を取らざるを得ないんだろうな
カオスエターナルの使命を再確認され、涼しい表情でいつも通りに答えながら本当は倒れそうなアセリア
一人自室で剣を携え、必ず再会して真意を聞き出す、それまで娘に危害を加える者は敵でも味方でも斬ると決意するユウト

508 :名無しさん@初回限定 :2006/12/21(木) 08:54:14 ID:zNJnzjlIO

スピFan着いたぜイャッホー!


マッ、マフラーが黒……フィギュアって一つしか……。

509 :名無しさん@初回限定 :2006/12/21(木) 14:16:44 ID:Ef9OoNtY0

>>508
箱を開封して中を見ろ。話はそれからだ

510 :名無しさん@初回限定 :2006/12/21(木) 14:28:48 ID:/m8eOzcL0

マフラーはベージュ。
そう思っていた時期が俺にもありました。

511 :名無しさん@初回限定 :2006/12/21(木) 21:46:10 ID:x8WiFKfCO

キタキタキターーー!
魔改造いっくよ〜

…ごめんなさい、嘘です。そんな技術はありませんから
しかし、量産品とは言え、着色のみで誤魔化すのは…せめて目の周りくらい削って欲しかった

マフラーはコピーして刺繍で作れば何とかなるけど…師走にそんな暇はないトラップ



ヘルメットにスピリット隊のマークを貼った俺…

512 :名無しさん@初回限定 :2006/12/22(金) 21:51:01 ID:nKdWXJan0

ファンタスマゴリアのベーシストが脱税か。

513 :名無しさん@初回限定 :2006/12/23(土) 00:02:08 ID:E5GhkKSP0

アネたんおわた!!ハリオンは外道!ハリオンは鬼畜!!

514 :名無しさん@初回限定 :2006/12/23(土) 14:46:03 ID:Mfe+CZZo0

まさかユーフィーとアセリアで親子丼は無いでしょうな…

515 :名無しさん@初回限定 :2006/12/23(土) 15:38:20 ID:5kanc07d0

OK,アネたんインストール終了。これより出撃する。

516 :名無しさん@初回限定 :2006/12/23(土) 17:46:21 ID:E5GhkKSP0

緑スピってエスといい・・ハリオンといい性欲というかテク凄すぎね??


ニム」の将来が心配です





 ファーレン

517 :名無しさん@初回限定 :2006/12/23(土) 20:19:36 ID:5kanc07d0

赤スピリット
燃えるような激しいエチー

黒スピリット
夜の褥でしっぽりエチー

緑スピリット
豊穣を反映した豊かなエチー


じゃあ青って何よ?

518 :名無しさん@初回限定 :2006/12/23(土) 21:23:20 ID:TpNtyN2Z0

淡々と体を重ねる冷めたエチー
癇に障って殺されないようよがる演技の練習は必須

519 :名無しさん@初回限定 :2006/12/23(土) 21:27:00 ID:P4WwoTl60

つゆんちゅ
つすぴたん
つ聖な(ry

きっとやってくれるんだろうな・・・・・・

520 :名無しさん@初回限定 :2006/12/23(土) 21:43:05 ID:Fq1DN6Fr0

なるかなの公式HPのキャラ紹介にユーフォリアが増えてた〜

のはいいんだが、守護神獣の名前ちょっとまてwwwwwwwwww

521 :名無しさん@初回限定 :2006/12/23(土) 23:39:14 ID:6sbwTnyv0

まだインストしてないんだけど、萌えた、て発言が無いのな。
良いも悪いも無い単なるエロ話なの? >アネたん

522 :名無しさん@初回限定 :2006/12/24(日) 00:10:14 ID:nNZZvOvP0

ファーレーンとナナルゥに萌えた。
ヒミカとハリオンはああいう男女の関係が好きではないので微妙。
セリアはまだやってねぇからわからん。

523 :名無しさん@初回限定 :2006/12/24(日) 00:19:16 ID:uT46TZ1k0

>>521
なぜスピたんでこの仕上げで発売しなかったのかと
スタッフに問いたいぐらい良い出来です
姉雑魚スピに興味がおありならドゾー

524 :世界でたった一つだけのクリスマスイブ :2006/12/24(日) 10:56:05 ID:KCDTTTrI0


聖ヨト暦331年スリハの月黒みっつの日。
それは、あったかも知れないささやかな出会い。

その夜、マロリガンを進軍中のラキオススピリット隊隊長、『求め』の悠人は占領したばかりのニーハスでたまたま哨戒任務に携わっていた。
当面不穏な気配も感じられないまま暫く歩いた後で少しだけ気を緩め、『求め』を握り締めた手を無意識にさする。
「ふう〜〜。え、あ、そうか。ここだけは寒いのか」
呟いた独り言で、目の前にふわっと白い息が浮かぶ。街並みをマロリガン首都とは反対側に少し抜けた先。
そこには唐突に白っぽい森の景色が広がり、この世界では見慣れない針葉樹が重そうに雪を背負っていた。
ソーン・リーム中立自治区への入り口だという事が、聖ヨト語で書かれた古びた看板に記されている。
「へえ……雪なんてみたの、何年かぶりだな」
さくっ、と土を踏む感触も、いつの間にか変わってしまっている。きゅっと軽く反発してくるのが面白い。
空は相変わらず晴れ渡り、煌々と照らす月の光も砂漠と同じように柔らかいのに、その中にはきらきらと輝くものが混じっている。
透明に澄み切って凍りついた、細かい霧の様な氷の粒が空気中に漂い、時折どさっと落ちる雪と共に凛とした静けさを醸し出していた。
不思議に寒さは余り感じない。何となく神聖な雰囲気を壊したくなくなり、慎重に屈みながら地面を掬ってみる。
さらさらとして、それながら手に馴染む雪質は体温位では容易に融けもせず、じっとパウダー状を保ったまま掌の中に納まっていた。
「はは。これじゃオルファに教えても、雪だるまは作れないな」
それでも、束の間の休息には丁度良いかも知れない。
雪の中を転げ回るオルファリルやネリー、ヘリオンの姿を思い浮かべて苦笑する。
ヘリアの道に来てからこっち、ずっと戦い続けている彼女達。きっと喜んでくれるだろう。

525 :世界でたった一つだけのクリスマスイブ :2006/12/24(日) 10:56:48 ID:KCDTTTrI0


だけどニムントールやシアーは寒がりっぽいから出てこないだろうな、などと考えてみた所で、ふと光景の一部に違和感を覚える。
悠人はそっと草叢を掻き分け、その奥を覗き込んでみた。白と緑が支配する世界の中で、ただ一点。そこだけ妙に明るく灯る場所。
「……何だ?」
ぼんやりとオレンジ色に周囲を照らす光。
雪化粧で飾られた木々を照らし、クリスマスツリーを彩っているそれは、誘うように明滅を繰り返している。
「敵……じゃないようだけど」
その頻度は次第にさざ波のように収まりつつあり、まるで力尽きようとしている救難信号のようにも見えなくもない。
悠人は何故こんなに気が急いているのか自分でも良く判らないまま、足を忙しなく運んだ。
『求め』が何か言ってきているようだが敢えて聞かなかった事にする。光の弱々しさが儚げで、危険だとは悠人にはどうしても思えなかった。

どれ位歩いただろうか。
地面はいつしか斜面となり、踏みしめる雪の厚さも深くなり、一歩進むたびにずぼっ、ずぼっという音を繰り返すようになってくる。
そうしてじんわりと汗をかき、荒い呼吸の吐き出す濃い息が耳を痺れさせてきた頃、唐突に登山は終わりを告げた。
悠人は雪原の中、唯一土が見える場所に立って呼吸を整える。円形に、まるで削り取られたように掻き失せてしまった雪景色。
その中で、細かく震えるように蹲っている存在がいる。赤っぽい毛並みの全身を限界まで縮こませて。

「……お前だな? 俺を呼んでたのは」
「ン……ンギュル?」
「あ、え、と」
「……」

悠人に気がつき、ぴくっと怯えるように見上げてくる円らな瞳はうるうると大きく潤んでしまっている。
助けを求めているのか、それともただ警戒しているのか。ただ、緊張感は伝わってはくるものの、その場を動こうとはしない。
悠人は奇妙な鳴き声に戸惑いつつも取りあえず、話しかける事でコミュニケーションを図ろうとした。
雪を掬ってみた時と同じ要領で慎重に屈み、目線の高さを同じにしながらゆっくりと手を差し伸べる。

526 :世界でたった一つだけのクリスマスイブ :2006/12/24(日) 10:58:02 ID:KCDTTTrI0


「俺は高嶺悠人、ユートでいい。別にあやしい者じゃないよ、ただ通りかかっただけだ」
「……キュ」
「それでええっと……お前は、何ていうんだ? 良かったら教えてくれないか?」
「……ンギュギュ」
「あ? あ、ああ、ンギュギュっていうのか。宜しくな、ンギュギュ」
(ふるふるふるふるふるふるふるふるふるふるふるふるf)
「え、違う? うーん良く判らないな。ま、動物っぽいし仕方ないか。だけどおまえ……もしかして」
(ピクッ)
「……捨てられたのか?」
「〜〜ッッ」

返事は返ってはこなかったが、一層潤んでしまった瞳に浮かぶ大粒の涙が全てを物語っていた。
ふいに悠人は目の前の存在に、天涯孤独になってしまった頃の自分を重ね合わせてしまう。
初めて佳織と体面した時の事。あの時の佳織の縋るような目付き。それを思い出してしまっては、目頭が熱くなっていくのも無理はなかった。
ついつい起こった持ち前の保護欲からか、はたまた憐れみからなのか、自然と優しい声をかけてしまう。
「かわいそうにな。……おいで。一緒に帰ろう?」
「ンギュ……ンギュルルルル〜〜ッッ!!」
その瞬間、溢れる涙を蒸発させながら、それは悠人の元へと浮遊した。まるで真摯な問いかけに応えるかのように。
頭上の王冠がクリスマスツリーに飾る星のようにきらきらと輝く。主の意思に、実に忠実に反応を示す『炎帝』だった。

「へ? ちょ、待っ、うわあぁぁぁぁぁっ――――」

すっかり油断してしまった瞬間、突然発生して迫り来る業火の塊を諸手を広げてまで受け容れようとした悠人の絶叫は、
その頃既に寝静まってしまっていたラキオススピリット隊の寝所にまで届いたという。さーいれんとふぃーるど、ほーりーなーいと。

527 :信頼の人 :2006/12/24(日) 11:13:19 ID:KCDTTTrI0

まんまの時事ネタです。じょーいとぅざわーる、ういんど(ぇ

528 :名無しさん@初回限定 :2006/12/24(日) 11:54:41 ID:Dp7PzgSj0

>>527

ントゥたんルートがついにキターーーー!
や、どうしようと思ってしまいましたマジで。

529 :名無しさん@初回限定 :2006/12/24(日) 12:42:50 ID:SKkHpoxJO

乙 捨てントゥが可愛く自分が拾いたい思た

530 :名無しさん@初回限定 :2006/12/24(日) 14:59:40 ID:JpuiJTab0

「ということでな、これが三賢者が見たっていうベツレヘムの星なんだよ。オルファちゃん」
「ふーん。光陰お兄ちゃんて意外と物知りだね〜ハイペリオンスターズに使えるのかな?」
「あー聞いたこと有る! んで、馬屋で生まれたんだっけ? え、と、、、聖徳太子?」
「今日子……ゆとりも大概だな」
「コウイン様。一応まだ敵同士ですので……」

王冠だったとは宗教関係者も天文関係者も気付くめぇw

×体面  へリア
○対面  ヘリヤ

531 :名無しさん@初回限定 :2006/12/24(日) 16:57:48 ID:CEgAwaVY0

ベリヤと読んでしまった俺はスターリンスレの住人。

532 :名無しさん@初回限定 :2006/12/24(日) 18:20:32 ID:JpuiJTab0

スピたんインスト。
とりあえず酒場で手袋は外そうよ。
持ってるカップが皆バラバラなのは中身の違いを表すのだろうか。
セリアはウーロン茶系?

533 :クリスマス・レター :2006/12/24(日) 18:21:13 ID:SKkHpoxJO

 私は今手紙を書いています。
 皆さんに向けて、皆さんと別れてからの日々のことを。
 時がたつのは早いものでもうあれから何年もたっているんですね。皆さんは変わらずに元気にやっていますか?
 私は今手紙を書いています。きっと、この手紙が届かないと知りながら。

534 :名無しさん@初回限定 :2006/12/24(日) 18:22:20 ID:SKkHpoxJO


 夢を、見ていた気がする。
 皆と別れたときの昔の夢。
 違う、そうじゃない。
 だっていないはずの彼に私は別れを告げたから。
 だからアレは、
「仕事のしすぎ、かな?」
 ぼんやりとそんなことを呟く。
 まだ寝ぼけたままの瞳に、見慣れない景色が次から次へと変っていく様が見える。
 その様子を見て私はやっと自分が電車の中にいることを思い出した。
 私はそのままぼんやりと窓の外を眺める。
 こうやってゆっくりと景色を眺めるなんていつ以来だろう。
 うん。やっぱり特急にしなくてよかった。いつも忙しいし本当に久しぶりの休みなのだからこういうゆったりとした時間を楽しむもいいな。
 窓の外の景色には少しながら白が混じっている。
 ああ、本当にもう冬なんだ。職業がら出歩かないから普段は季節感やらを感じることなんてないからなあ。
 私、高嶺佳織は現在冬休み、というにはいささか短い休みを利用し懐かしい友人達に会いに行く途中である。

535 :クリスマス・レター 3 :2006/12/24(日) 18:25:27 ID:SKkHpoxJO



 見た瞬間私は恐怖した。
 見なければよかった、そう思った。
 私こと、夏小鳥は今だただ恐怖に震えていた。
 ていうかなんでこんなことになったんだろ?
 目の前の光景は、そう!さながら悪魔を呼び出すために用意された贄っていうかむしろ悪魔達って気がしてきた。本当あの頭とかなんなんだろう。あんなもの用意した覚えなんてないのに。うわっ、目があったヤバ、
「なにがやばいのかしら小鳥?」
 ・・・目の前には久しぶりに来たる友人を歓迎するため用意されたそりゃもう豪華な料理達。うっわ〜おいしそっ
「わざとらしい!」
 すぱーん、と綺麗な音がなる。
 痛い。めちゃくちゃ痛い。ハリセンで叩かれただけなのになんでこんな
に痛いんだろう。流石は今日子先輩。何年たってもその腕は落ちるどころかむしろレベルアップしているのは私の気のせいですか?
「馬鹿なこといってないで早く並べなさい。」
「はぁい、わかりました。でもこれ本当になんの頭ですか?ありましたっけこんなの。」
 まあ、何の頭だろうと不気味には変わりないんだけど。
「なにいってんの、ただの魚よ。ただの。」
 ・・・だだの?

536 :名無しさん@初回限定 :2006/12/24(日) 18:38:50 ID:Dp7PzgSj0

支援

537 :クリスマス・レター 4 :2006/12/24(日) 18:40:40 ID:SKkHpoxJO


 さて、なにゆえ私達が悪魔召喚の儀式の準備、もとい今日子先輩の気合いのはいった料理(実は味のほうは不思議とおいしい)をせっせと並べているかといいますとなんと、今日私の親友たるあの佳織が遊びにくるというのです。
 で、まあそれで一人暮しをしてる私の所、まあ今日子先輩達の家はそういうのに向かないのでこっちで精一杯歓迎しよう、というからです。
 テーブルをはみ出そう、というよりテーブルを逆に食いつかんとするかの料理が
 スパー−−−ン!!
 わ、私が生きてきた中で見たことがないようなそりゃもう豪華な料理の数々がテーブル一杯に溢れてます。
 まあ、一人暮しのテーブルですしそんな大きくないですけどね。
「今日子先輩〜もうテーブルに料理乗りませんよ〜。ていうか多過ぎません?私の料理もあるのに。」
 あ、いっときますけど私の料理ちゃんとしてますからね。見た目も中身も。
「大丈夫でしょ。悠も光陰も結構食べるし。」
 いや、結構っていっても限度があるのでは?
 しかし二人ともいつもこんなの食べてるのか。すごい。
「・・・なに考えてるのかしら小鳥?」
「いえ、なにも。」
 だからそのハリセンは何処から出しているのですか?
「お〜い、飲み物はこれでって・・・酷いなこりゃ。」
 そういって来たのは見た目お坊さんには見えないけど割と周りからの評判がいいらしい光陰先輩です。
 笑顔でじりじりと迫ってくる今日子先輩にああ、ホラー映画のヒロインってこんな気分なんだろうなと思っていた私にとってまさに救いの神のとうじょ、
「悪かったわね!見た目酷くて!!」
 もとい救いのイケニエの登場。
 スパーン!!
 うわ〜凄い叩いた後に音が響きましたよ。光陰先輩がぴくぴくいってるけどアレやばいんじゃないかな。私にやったのって一応手加減してたんだ。

538 :クリスマス・レター 5 :2006/12/24(日) 18:42:33 ID:SKkHpoxJO

「たくっ。て、あれ?光陰、悠はどうしたのよ。」
 そういえば光陰先輩と一緒に買い出しに行ってもらったのに姿が見えません。もしかしてはぐれて迷子とか。うわわっ、大変です一大事です!
「ん?佳織ちゃんを迎えに行きたいって言ってな、もうそろそろ着く時間だろうから行かせた。」
「一人で、ですか?大丈夫なんですかそれって。」
 普通に話してますけどさっきのダメージはもういいんでしょうか。口から泡とか出てたのに。
「まあ、大丈夫でしょ。悠もそこまで子供じゃないし。」
 う〜ん、保護者にそういわれたらこちらとしては何も言えないですけど。
「それよりも佳織が来る前に終わらせないと。」
 そうですね。せっかくびっくりさせようと内緒で頑張ってるんですから。
 よし、最後の仕上げといきましょう。
「しっかし今日子、こんだけの料理いったい誰が食べるんだ?」
「ん〜あんたと悠にかかれば楽勝でしょこのぐらい。」
「いや、流石に多過ぎだろこれは。」
 ああ、やっぱり多いんだ。

539 :クリスマス・レター 6 :2006/12/24(日) 18:44:24 ID:SKkHpoxJO



 とある有名な人はいった。
 何故登るのか、それは目の前に山があるからだ、と。
 そうなのか?いや、そうなのかもしれない。
 今私の目の前には白く雄大な山脈が広がっている。
 山頂は見えない。
 もしかしたら空を突き抜け遥か遠くのハイペリアまで続いているのかもしれない。
 登って行けば辿り着けるのだろうか。
 考えるまでもない。私はこの山を登らなければならないのだ。
 かつて私は多くの私を慕うもの達の前で誓ったから。
 生まれがどうとか運命などは関係ない。
 私が私自身の意志で決めたことなのだ。
 手を伸ばす。
 この果てなき道を進むために。
 手が山脈に触れる。
 今私は小さいながらも大きな一歩を、
 ドサ、ドサドサドサササ−−−−−−−−−。
「・・・・・・あぁ。」
 目の前の紙の山が一気に崩れる。
 一つの山は周りを巻き込みさながら雪崩のようにどんどんと崩れていく。
 おかげで少しだけ仮眠をとるつもりだったのに本格的に寝ていた私の目は覚めてしまった。
 まだ現実逃避していたかったのに。
「ん、んん−−−−。」
 とりあえず背伸び。気分を切り替えなければならいし。
「ふぅ。」
 一息ついたところで現状把握。
 とりあえずここはラキオス城、女王陛下の執務室。
 つまり私はこのラキオスどころかガロ・リキュア全体を治めるレスティーナ女王陛下なのだ。
 ・・・そんな当然のことを確認している私はまだ寝ぼけているのかも知れない。

540 :クリスマス・レター 7 :2006/12/24(日) 18:46:51 ID:SKkHpoxJO

 そして目の前。
 白、白白白白白・・・・・・・しろ、うんざりするほどのシロ。
 まるで雪原のように(といっても本とかだけで実物は見たことないけど。)広がる紙の海。
「はぁっ。」
 何度目になるかわからないため息をつく。
 私はその何枚あるか数えるだけで一日が終わりそうな紙を一枚一枚きちんと目を通してきちんと処理しなければいけない。
 だってそれが私の仕事だから。
 けどここのところ殆ど徹夜でやっているのに減るどころか増えているのは何故?

 ガロリキュアの抱えている問題を解決するため龍の爪痕を越えた探検により発見された空に浮かぶ島々。
 そして何故かそれらは細々と分かたれガロリキュアにへと落とされた。
 いや、ね?それによって確かにガロリキュアが抱えてるいくつかの問題は解決されたけどさ、新たな問題も発生したんだよね。
 主立ったものとしては元々島に住んでいた人達との人間関係での問題、かな。
 その人達にとってはいきなり周囲の環境が変わってしまったわけだしこちら側としてもいきなりやってきたわでなんの準備も出来てなかったし。
 で、まあ住む環境が違えば文化も変わるし人間十人十色、受け入れてくれる人もいれば反感を持つ人もいる。ガロ・リキュアだって全体を見れば完璧上手くいってるわけじゃないし。
 そういう人間関係のトラブルというのは解決が難しく小さな問題なら現地の人達に任せればいいけどそうも言えない。
 この国の指導者はこんな小娘なのか!そんな奴に従えると思うな!とあちら側でいう人達がいるから。
 まあ、普通そうだよね。あちら側の指導者たる人物がいろいろ助けてくれるけど彼自身そこから手を引きこちらに全部委ねたいと思ってるみたいで。
 まあ、とりあえずそういう人物を納得させるには実力を示すしかなく、その為にはできるだけ多くの問題を私がどうにか解決している、と思わせるのが好ましい。
 まあ、具体的な解決案がなかった問題が解決されたのだからこれくらいわ、という気がしないでもないけど。
 正直そう思わないとやってられない。
 というわけであちら側からもたらされた問題とこちらの残った問題、それらにより私連日激務激務、となっている。

541 :名無しさん@初回限定 :2006/12/24(日) 18:47:25 ID:Dp7PzgSj0

ー゜ <支援だよ!

542 :クリスマス・レター 8 :2006/12/24(日) 18:48:20 ID:SKkHpoxJO


 愚痴をいっても始まらない。
 私は気分転換にと、未だ閉まったままだった窓を開けようと紙を掻き分け、そして、
「寒っ・・・いってあれ?」
 雪だ。
 窓を開けた途端ラキオスでは見ることなど出来ないはずの雪が見える。
 キラキラと光を受け輝きながら落ちるソレはまるで宝石のよう。
 ああ、本物の雪ってこんなにも綺麗なんだ、って、アレ?おかしい。それとも雪ってこういうもの?
 私の疑問にお構いなしに晴れ渡った空から雪は降り続ける。
 手を伸ばし触れてみる。
 一瞬にして溶けて消えたそれは確かに冷たいのにどこか温かい。
 シャンシャンシャン
「?鈴の音、何処から、きゃっ!・・・いたたっ。」
 何処からともなく聞こえる鈴の音が何処から聞こえるのか探そうと窓から身を乗り出そうとした瞬間、いきなり強い風が吹き、それに驚いた私は恥ずかしながらも下に散らかった紙に足をとられ滑べって倒れてしまった。
「もう・・・なんでいきなり、あれ、これは・・・。」
 気付けば私の胸元には白い長方形の紙。
 多分これは手紙だろうけど、さっきの風に運ばれて来たのだろうか?
 なんとはなしにその手紙を手に取り調べてみると驚いたことにそれは私、正解には私達に向けられものだった。そして、
「え?これは・・・。」
 差し出し人の名前は酷く懐かしい友人の名前だった。

543 :クリスマス・レター 9 :2006/12/24(日) 18:50:56 ID:SKkHpoxJO



「エスペリアお姉ちゃん、見てみて!雪だよ、雪!」
「これは、一体・・・。あ、もう、オルファ!寒いのですからそんな恰好で外に出てはダメですよ。」
「え〜、大丈夫だよ、ってアレ?エスペリアお姉ちゃんこれって、」
「鈴の音ですね。でも何処から・・・。」

「ほらほらヒミカ〜、見て下さい。雪ですよ〜。」
「もう、わかってるわよハリオン。どれどれ、うわっ、本当に降ってるわね。」
「ええ、綺麗ですね〜。」
「そうね、あら?ちょっとハリオン。何か聞こえない?」

「ゆっき−−!」
「ゆっき〜♪」
「ああ、もう二人とも今任務の最中だって忘れてますよね?遊ばないで下さいよ〜〜。」
「シアー、いっくよ−。」
「え?わっわわっ。」
「はぷっ!」
「あ。」
「・・・ヘリオン大丈夫?」
「ネ、ネリーのせいじゃないよ?シアーが避けるから。」
「あ、ネリー!」
「ふ、二人真面目に仕事して下さい!」
「ヘリオン、任務のほうはこちらですませました。」
「え?ナ、ナナルゥさんいつの間に!?」

544 :クリスマス・レター 10 :2006/12/24(日) 18:52:15 ID:SKkHpoxJO


「ありがとうウルカ。わざわざ家の子に剣を教えに来てくれて。」
「いえ、この程度のこと。それに皆なかなか筋がいい・・・ですがセリア殿はやはり彼等が剣を覚えるのは嫌なのですか?」
「え、ええ、まあ。あの子達にはあまりそういうのでなくもっと別の道に進んで欲しいのだけど。」
「そうですか。けど、大丈夫だと思います。お母さんみたいになりたい、お母さんみたいに皆を守れる人になりたいと、そういっておられましたから。」
「・・・そう、まったくあの子達は。」
「ふふ、それにしても先程からなにやら外のほうが騒がしいような。」

「ほらほらニム、雪よ。」
「さむい。」
「もう、ニムったら。綺麗じゃない?」
「・・・お姉ちゃんがそういうなら。」
「くすっ。そんなこといって、さっきからずっと上を見上げてるけど。」
「う、ううぅ・・・そ、そんなことよりさっきから何か音がするんだけど。」
「そうね、これは鈴の音、かしら。」

 スリハの月のある日。
 その日ガロ・リキュア全域に白い雪と鈴の音が降り注いだ。

545 :クリスマス・レター 11 :2006/12/24(日) 18:54:40 ID:SKkHpoxJO



 その光景は正直なんといったらいいのだろうか。
 神社の石段に座った二人がお茶を飲んでいる。
 いろいろと、冬のこの時期になんでそんなところで、とかツッコミ所はあるがそんなことはどうでもいい。
 問題はその二人の恰好だ。
 一人は神社でありふれた巫女装束の少女。
 そしてもう一人。
 毛皮の赤い服。袖など一部に白いモコモコしたものアリ。
 頭の上には赤い三角帽子。
 顔には立派な白いヒゲ。
 どっからどう見ても見てもサンタさん。
 この時期よく見かける姿ではあるがそれが神社の石段に座り巫女さんと一緒にお茶を飲んでいる姿は異質としかいいようがない。
「ふぅ。たまにはこうやってゆっくりするのもいいものですね。」
 熱いお茶を一口飲、まるで十年来の付き合いがある友人かのように隣のサンタをした人物に話しかけた。
「ええ、まったく。」
 そちらもまた同じようにその姿から想像されるような温かな声で答える。
「貴方はまだいいのですか?」
「はは、昼間はなにもすることはないですからね。」
「そうですか。」
 そのまま彼等は何も話さない。
 かといって互いに気まずいとは思っていないようだ。
 互いにゆったりとした何もしない、という時間を堪能していた。
 まるでそれが彼等が普段そんなものとは無縁のごとく。
 ただただその時間を堪能している。
「おや?」
 そんな彼等の、サンタの所にソレはやってきた。
 ひらひらと風に流されながら真っすぐに自分の方へ飛んでくる。
 手を伸ばすとそれは簡単に掴めた。
「・・・ふむ。」
 それは手紙だ。ただしこちらの世界のどこにも属さない文字で書かれた。

546 :クリスマス・レター 12 :2006/12/24(日) 18:56:40 ID:SKkHpoxJO

「ああ、成る程。これは貴方の仕業ですか?」
 サンタはにっこりと笑い隣の少女に尋ねる。
「何のことでしょう。私にはよくわかりませんが、ただ、」
 巫女姿の少女はそういって空を見上げた。
 二人のやり取りは他の人にとって意味のわからないものだが、
「今日ほど奇跡の似合う日はありませから。」
 互いに長い時を過ごしてきた者同士、通じ合っているようだ。
「やれやれ、せっかくの休暇だというのに。」
 サンタの彼が石段から腰を上げた途端、何の前触れもなく当たり前のように雪が降り始める。
「まあ、いいじゃないですか。貴方のこれは趣味なのでしょう?」
 そう言って巫女の少女は微笑んだ。
 それを見てサンタの彼もまた微笑む。
 シャンッ。
 鈴の音が辺りに響いた。
 少女は一人少し冷めたお茶を啜った。

547 :クリスマス・レター 13 :2006/12/24(日) 18:58:23 ID:SKkHpoxJO



「っとと。」
 人の波にのまれながらもなんとか改札口を抜ける。
 昔よりほんの少しだけど成長してるはずなのにまだまだ小柄な私にはなかなかにきつかったけど。
 小鳥なんかはちゃんと背とか胸とか成長したのになんで私だけは小さなまま?
「ふぅっ。」
 とりあえず一息。それから辺りを見渡す。
 変わった所もあるけどきちんと面影がある。
 ああ、私は生まれ育ったこの街に帰って来たんだ。
 少しの間だけど。
「姉・・・ん、佳織姉ちゃん!」
「アレ?」
 何処からか私を呼ぶ声。
 探して見れば、
「佳織姉ちゃん!」
 いた。けどあれって、
「悠人くん?」
「やっと見つけた。佳織姉ちゃんて小さいから見つけにくいよな。」
「小さいって、悠人くんのほうが小さいよね?それよりお父さんかお母さんは?」
「小鳥姉ちゃん家。いろいろ張り切って準備してた。」
 てことは悠人くん一人?大丈夫、だったんだけどいいのかなあ。歳のわりにはしっかりしてるけど。
「それより早く行こう。あ、そうだ。なあなあ、あれって続きどうなるの?」
 あれというのは私が書いている物語。
「教えてあげてもいいけど読む時の楽しみが減っちゃうよ?」
 私がファンタズマゴリアで体験したものに手を加えた、
「う、う〜ん。」
「ふふふ、悠人くんは本当に好きだね。」
「だって俺と同じ名前のやつが主人公だし。すっごくおもしろいよ。」
 異世界から来た少年と妖精達の物語。

548 :クリスマス・レター 14 :2006/12/24(日) 18:59:57 ID:SKkHpoxJO

「うん。ありがとう悠人くん。と、早く行かないと皆待ってるんだよね?」
「あ、そうだった。早く行こうぜ。」
「や、ちょっと悠人くんそんな強く引っ張、きゃっ!」
 強く手を引っ張られ私は情けくも転んでしまい、その拍子に持っていた鞄の口が開き中身が飛び出してしまった。
「ごめん!佳織姉ちゃん俺拾う、」
 伸ばされた手が届く前にソレはいきなり吹いた風に舞い上がる。
「あ!」
 そしてそれはあっという間に遠くの空に飛んでいってしまった。
「俺取って来る!」
「待って!」
 追いかけようとした悠人くんを呼び止める。
「え?けど・・・。」
「いいの。」
 だってあれは、あの手紙は、
「・・・いいの。」
 届くことはないのだから。

549 :クリスマス・レター 15 :2006/12/24(日) 19:01:29 ID:SKkHpoxJO



 きっとこの手紙が届くことはないでしょう。
 けど、もしも−
「ん?ユート、どうした。」
 少しぼんやりしていた俺を心配してかアセリアが話し掛けてきた。
「ああ、いや今日ってさ、ハイペリアでは特別な日でさ。」
 そう、特別な日。といってもこっちとあっちじゃ暦なんか別物だけどまあ、そんなずれてないだろ。
「特別な、ハイペリアでか?」
「そう、ほらアセリア見ろよ。雪だ。」
 都合のいいことにいつの間にか降り始めた。
 まるで俺が話に合わせるかのように。
「ん、ユート嬉しそう。」
「いや、こういう日に雪が降るってのはさらに特別な・・・なんだ、アレ。」
 雪に混じって何かが降ってくる。
「何か降ってきた。ユウトなんだソレは。」
「これは手紙、と本だ。けど・・・コレなんで・・・。」
「?ユウトどうした。」
 降って来た本に書かれているのは誰も知らないはずの物語。
 異世界の少年と妖精達の物語。
 その物語を書いたのは、
「ユート、どうした?何で泣いている。」

 もしも貴方の手にこの手紙があるなら
 きっと
 いつの日にか
 また
 私達は
 出会えるから

550 :あとがき :2006/12/24(日) 19:07:31 ID:SKkHpoxJO

えー初っ端にタイトルいれわすれる失敗した 幻の人です
とりあえず今回学んだことは携帯でやるとすごぶるやりくいということ
内容はクリスマスネタ
いろいろ詰め込みすぎなきもしますが
 今回はじめてしてもらいましたが支援してくれた方々ありがとうございます
それでは誤字脱字ハリオンマジックなどありましたらよろしくお願いします

551 :名無しさん@初回限定 :2006/12/25(月) 11:57:35 ID:0DmyL8hi0

>>550

切なさ乱れ撃ち乙。


ところでエトランジェたち、アネたんのネタに触れるような話題は
いつから解禁なんだ?

552 :名無しさん@初回限定 :2006/12/25(月) 20:11:24 ID:Ya8SjS1G0

>>528さん
ルートってw
あ、でも悠人のHPもかろうじて1は残っているでしょうからそれも可能かもw
>>529さん
どうぞお持ち帰り下さい。ただしNASA仕込みの耐熱スーツかなんかは必須でw
>>530さん
夜空に輝く王冠一つ。ごらんあれが龍の巣だ(ぇ
御指摘有難う御座います。早速保管庫に修正依頼をば(汗

>>550
うーん完全に騙された!よもやアセリアルートとわ。
しかしサンタも粋な事しますね。ってこのサンタ、もしかしてエター(ry
乙でした。何だかしみじみとさせて頂きました。

>>551
いけると思えるネタならごー。にとりあえず一票。自分はまだ遊んでいませんが。

553 :名無しさん@初回限定 :2006/12/25(月) 20:28:35 ID:BcLVivdK0

>>550
乙です。
悠人、きっとずっといつまでも泣いていたんだろうなあ。
それをずーっといつまでもそばで一生懸命に頭なでなでしているアセリア。
これからユーフィが生まれて育つ時、悠人は佳織の書いた物語を寝る前とかよく聞かせてやるんだろうなあ。
子供が聞きやすいように、言い方を簡単にしてあげたりしながら。

「パパ、また泣いてるよ? このお話をする時のパパって、いつも幸せそうに泣いてるよね」

>>551
まだ発売されたばかりだからなあ、早くてもあと二週間後じゃないかい?

554 :名無しさん@初回限定 :2006/12/26(火) 21:31:45 ID:kYsSR/TH0

エス「今年のクリスマス、鞍上ソゥ・サンタ・ユートの鞭に耐えつつ疾走する栄光を担うのはこの9頭に決まりました!」
アセ「わー、ぱちぱち」(棒読み)

ルドルフ(Rudolph)=ヒミカ、ダッシャー(Dasher)=ネリー、ダンサー(Dancer)=ニムントール、
プランサー(Prancer)=ナナルゥ、ヴィクセン(Vixen)=セリア、ドンダー(Dunder)=シアー、
ブリッツェン(blitzen)=ファーレーン、 キューピド(Cupid)=ヘリオン、 コメット(Comet)=ハリオン

悠人「二人とも、もうクリスマスは終わってるんだけど」

555 :名無しさん@初回限定 :2006/12/27(水) 00:55:22 ID:2sDhfxV+0

鼻でなくメガネが光るのかw

556 :名無しさん@初回限定 :2006/12/27(水) 10:36:45 ID:DtuRIS670

ところでセリアんちって男の子もいるけど
やつらが成長したら
ああいけないわ私たちは私たちはらめえアッー!
てことにならんのかね?

557 :名無しさん@初回限定 :2006/12/27(水) 14:20:01 ID:NAUaNtGlO

なって欲しいのか?

558 :名無しさん@初回限定 :2006/12/27(水) 14:44:04 ID:4aYKsoSq0

そんなコトしたら館炎上フラグ立てるぞ

559 :名無しさん@初回限定 :2006/12/27(水) 19:53:20 ID:+sHS+SJW0

「ママたん」 発売決定。

560 :名無しさん@初回限定 :2006/12/27(水) 19:54:56 ID:wA235DBB0

>>551
うい。感想どもです。
アネたんはやっとこさ届いたので頑張ってプレイ中
>>552
サンタさんは永遠にあり続ける存在ですよ?
>>553
子供向けの本って設定だったりするのでピッタリかと。
たまにアセリアが読んであげてユーフィの隣で一緒に聞いてる悠人とかどうだろう。

561 :名無しさん@初回限定 :2006/12/28(木) 00:12:53 ID:C6kKJu2Z0

光「大好きな人に触れたり、優しくしたいだけなのに、それはいけないことなのかっっ!!?? なぁっロティ!?」


ニ「帰りにバルガ・ロアーに落っことすと良いと思う」
ヒ「ケジメは必要って事ね」

562 :名無しさん@初回限定 :2006/12/28(木) 00:31:58 ID:r0TJ7W4v0

>>558
孤児院炎上→セリアと子供達路頭に迷う→他のスピリット達の所へ子供を預け孤児院再建のために資金を集めるセリア
→しかし資金の目処が立たず体を売って稼ぐ事に→そして子供たちにバレテ>>558

結論、>>558は鬼畜変態の光陰以下の外道

563 :名無しさん@初回限定 :2006/12/28(木) 00:43:38 ID:C6kKJu2Z0

あしながobsnがいるからダイジョーブよ。
世界名作劇場化決定ね。

564 :名無しさん@初回限定 :2006/12/28(木) 01:25:24 ID:jPVtRfM/0

>>563
いやあの方はミンチン先生役だろw

565 :名無しさん@初回限定 :2006/12/28(木) 02:21:06 ID:ymiTZ6M/0

年末のラキオス。マッチを抱え、街頭に佇む蒼い髪の少女。
「……ルゥ」
「ん? どうしたお嬢ちゃん、そんなぼろぼろの服を着て」
「マッチを……その」
「え? なんだって? 聞こえないよ」
「あの……マッチを……ウルゥ……買っt」
「売るう? ああなんだ。マッチを売れってか? 持ってたかなぁ」
「え゙、違」
「えっと……お、あったあった。ほら」
「あ、あの」
「まぁ買えば3ルシルはするけど。お嬢ちゃん可愛いから1ルシルでいいや」
「え、あ……はい」
「ん。じゃあな、頑張って沢山買えよ」
「う……売るぅ……どうしよう、全然減らないわ。また時深先生に叱られルゥ……」


  ―――― 小公女セリア 完 ――――

566 :名無しさん@初回限定 :2006/12/28(木) 22:01:20 ID:C6kKJu2Z0

いつ来るのかと思ってたら、含味のある先生更迭でありますルゥw
だがしかし「マッチ一本モエの元」
一本のマッチがモエ尽きるささやかな時間。ちょっとスカートをたくs(ヘブンズ

567 :名無しさん@初回限定 :2006/12/28(木) 22:34:14 ID:QjFR/5G70

暖を取るために一本マッチに火をつける蒼い髪の少女。
「あたたかい、あたたかいもの…」
そう考えているうちに、マッチの明かりとともに写る幻影。それは…


「いえーーーーーーーーーい!」



……
「あたたかいもの、なにかでてきて…」
白い吐息を漏らしながらそう呟き、今日も少女は雪の中でマッチを擦り続けるのだった…

568 :名無しさん@初回限定 :2006/12/29(金) 11:14:06 ID:k7MzCMz50

なるかなでユーフィが出て、ユートの世界に行くみたいですね
世界ごとで時間の流れが違うみたいだし、ユーフィと佳織(もしくはユートとの子供)が会ったりするのかなぁ
そいえば、某巫女が他の世界で仕事してて本来の世界に戻ったら千年経ってたことは……ないか

569 :名無しさん@初回限定 :2006/12/29(金) 21:47:11 ID:M//j21sW0

件名:マナ未来通信よりご利用の皆さまへ、おめでとう神剣メール自粛のお願い。

570 :名無しさん@初回限定 :2006/12/29(金) 22:44:50 ID:7JtCg30V0

今日になってやっとクリスマスネタの構想が固まって
今から書き出すなんて・・・くやしいっ・・・!(ビクンビクン

571 :名無しさん@初回限定 :2006/12/29(金) 23:41:10 ID:0Ppa+a+50

>>570
クリムゾン乙。

572 :名無しさん@初回限定 :2006/12/30(土) 01:06:56 ID:wZi4s8QW0

>>570
来年があるさ

573 :名無しさん@初回限定 :2006/12/30(土) 10:49:01 ID:050gSunvO

なるかなどうなるかな


…ごめん、言ってみたかったんだ

574 :名無しさん@初回限定 :2006/12/30(土) 10:51:27 ID:CzJ431Ih0

勝利ジョッキーインタビュー
――最期の直線は凄い足でしたね。
エスペリエ「はい。わたくしの騎乗位追いにヘタレユートサマ号が敏感によく応えながらも我慢してくれました」

――花道を飾れて感慨無量ではないですか。
エスペリエ「……はい。ホッとしています。でも……今回で種牡馬入りとなりますが、シンジケート株は全てわたくしが買い占めましたから淋しくなんかありません」クス

――そうですか。程々にしてくださいね。では来年の初子誕生を期待しています。
エスペリエ「はい。でも種付け権は年間500程有りますので、やっぱり元は取らないといけませんから」クス

――いきなりラストクロップ必死のヘタレユート号ですが、これで勝利ジョッキーインタビューを終わります。


ダービースピリオン

種牡馬  ヘタレユートサマ      青毛
種付け料 soldout   距離 1800〜3000   ダート○  ヘタレ○
気性 A 底力 A 体質 A 実績 C 安定 B 

575 :名無しさん@初回限定 :2006/12/30(土) 19:51:24 ID:ttH88ZOE0

>>574
繁殖牝馬 グリーンエスペリア    鹿毛
気性 黒 底力 A 体質 C+ 実績 A 安定 A

>>573
なるようになるかな

576 :名無しさん@初回限定 :2006/12/30(土) 23:31:28 ID:w0Q7ZvN10

忙しい年末に開催されることになった同人イベント「ラキオスブックフェア」。
後の世に「真の童話を紡ぐ者」として評されるヒミカは当時はハリオンとともに出展する一参加者にすぎなかった。
もっともヒミカ自身童話など執筆しておらず、恋愛小説が多かったのだが、彼女の仲間が彼女の語りの童話を纏めたものが
後世に広く伝わっており、一部それを神聖視する研究家は恋愛小説を書いていた事実を黙殺するのだが。
それはさておき実はコンビで出展参加していたハリオンの巨乳だだ甘姉系H漫画の方が遙かに人気があった。
ハリオンの漫画は成人指定ということでイベント最終日に参加が指定され、その付き合いでヒミカも最終日に出ることした。
会場に向かう途中で今日のお手伝いさんと合流。
今日非番のナナルゥとネリー、シアー、それとファーレーンだ。
ナナルゥ、シアー、ネリーの現役組は列整理要員、ファーレーンは売り子応援だ。
それぞれに緑亭の包みを一つずつわたす。
お礼は現物支給だ。というよりお金よりもこちらの方が喜んでくれるのだ。
「ニムは大丈夫かしら?」
と溜息まじりに指をつきあわすファーレーン。
「一日くらいお留守番できるでしょ。ホントに心配症なんだから。」

577 :名無しさん@初回限定 :2006/12/30(土) 23:34:03 ID:w0Q7ZvN10

「あたし、更衣室行ってくるね」
会場に着くと早速ネリーがコスプレしに行った。セリアーのコスプレだ。セリアーのヴィジュアル化はハリオンが挿絵を描いて
いるため可能なのだ。そのセリアーの格好とは・・・どうみてもスピリット隊で活躍してたセリアそっくりだった。流石にセリアは
二人に怒ったがハリオンの「あらあら〜、そうでしたか〜?」ヒミカの「この話はフィクションであり(ry)と無視している。
(ちなみに挿絵のセリアーはハリオンが描いているので本物のセリアより巨乳にみえるのだがこの際関係ない)
従って今日のコスプレだって普段のネリーの格好に2,3飾りをつけた程度の簡単なものだ。
自分の出店の準備の用意をする。机の後ろには印刷所の搬入した本が山と積まれていた。これ全部なくなるのだろうか?確かに過去
の実績を元に印刷数を発注したのだが、この山は怖い。とにかく朝やることは以外と多い、本に値段を付ける、本を売りやすくする、
行列をつくる準備等てきぱきと進める。ナナルゥは言われたことを黙々とこなしてくれるのはありがたい。ネリーやシアーはなんだ
かんだうるさくて、こちらは子守状態にたまにおちいる。そういうときはセリアよろしく小言を落としたくもなるがそんな時間はない。
 そうしてるうちに会場を告げる合図があった。
「みんな戦闘配置について」
「さぁて今日も気合いれていくわよ」
「うん、わかった。」
「のー」
「活動を開始します。本日もよろしくお願いします。」
「さぁがんばりましょう〜」
やがて人の波がやってくるのがみえてきた。
「先制攻撃いきます。」
「「甘緑亭」の最後尾はこちらでーす。」

つづかない。

コミケに行くみなさん頑張ってください。

578 :名無しさん@初回限定 :2006/12/31(日) 01:31:18 ID:ALalA1WU0

とカムフラージュしつつ、本当はニムも会場に来ていて、
ファア×ユウ本ゲットのために徹夜組の中で簡易コタツを堂々と使用して丸くなってたり。

579 :名無しさん@初回限定 :2006/12/31(日) 04:12:26 ID:WGa9WXf3O

ネタでも徹夜組は勘弁…
俺達始発組を嘲笑いながら壁の本や抱き枕を取り放題
何が「暗黙の了解が出来てる」だ、六個も何に使うんだコラ

580 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 10:01:40 ID:XWujF9Zc0


『あっはははー! お掃除、おっそうじー!!』
『うわっ、ちょ、危、狭いんだから暴れないでよぉ!』
『も〜ネリー、ちりとりを振り回しちゃだめだよぅ〜!』

スリハの月黒いつつの日。今日も今日とてラキオス第一詰所は賑やかだった。
二階から聞こえてくる黄色い声に天井を見上げ、少し疲れたように雑巾を持ったまま壁にもたれたヒミカが呟く。
「…あのさエスペリア。副隊長である貴女の指示が今まで間違っていたことなんてないから異議を挟む気はないんだけど」
「はい? どうしました、いきなり改まって」
声をかけられたエスペリアは正しい雑巾絞りの見本のような姿勢でバケツに向かって屈み込んだまま振り向く。
手元でぽたぽたと滴り落ちる水滴は、亜麻色の髪の下に薄っすらと浮かぶ汗と同じ位は澄んでいる。
つまりは普段からの手入れが必要充分以上に行き届いている為に、詰所はさほど汚れてはいない訳で。
「うん、まぁ、なんていうかさ。ここって厨房でしょ? 水回りって本来一番汚れ易い場所じゃない?」
「? ええ、そうですね。ですから特に気を配っていますし、それほど汚れてはいないはずですよ。わたくし程は」
「いや、それはいいから。じゃなくてさ、ここでさえこんなに綺麗に使っているエスペリアは本当に凄いと思うんだ、私は」
「そんなことはありませんよ。オルファもきちんと毎日掃除を手伝ってくれていますから」
「うん、でさ、まぁ、なんというか……」
ヒミカはそこで一旦気まずそうに目を逸らし、前髪を指でくるくると弄りだす。
彼女のそんななんとなく何かを言いたそうな仕草にエスペリアは首を傾げ、雑巾を絞る手をようやく緩め、
すっかり皺だらけになってしまったそれを丁寧にバケツの縁にかけると、改めてヒミカと向かい直した。
萌黄色のメイド服のスカートの裾を払いながら立ち上がり、額の汗を軽く手の甲で拭う。

581 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 10:02:56 ID:XWujF9Zc0


「……どうしました? 変ですよヒミカ、なにか心配事でもあるのですか?」
言いながら優しくヒミカの肩に手を置くエスペリアの目元には、いつものように柔らかい木漏れ日のような微笑が浮かんでいる。
ヒミカはちらっとその表情を伺い、すぐに視線を逸らすと傍らに立てかけておいた『赤光』に目をやってみた。
すると戦場でもないのにその細長い薙刀は、刃先から柄に到るまで小刻みに明滅を繰り返している。
全身から警告を発しているようなその姿に一度ごくりと喉を鳴らし、ヒミカはハイロゥリングに力を篭めつつ声を絞り出した。
「本当、他意はないからね。これだけ綺麗なんだから、何も全員で第一詰所を掃除する必要なんて」

『すべてを片付け汚れを落とす! くーるなネリーにぴったりよね! 行っくよー!』
『わわわ誰ですかネリーにモップなんて持たせたのはー!!』
『ヘリオン、こっち! これで少しは耐えられるでしょ?!』

どーん……ぱらぱらぱら。

「…………」
「…………」
「だからさ、なんで無理矢理こういう編成にした訳? いくら第一詰所だって、これじゃ狭いよ」

582 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 10:07:08 ID:XWujF9Zc0


天井から落ちては頭にかかってくる細かい埃を払いながら、ヒミカは呟く。
目の前で相変わらず満面の笑みを湛えつつ、さっきから頭の上に『♯』マークを浮かべたままのエスペリアに向かって。
「……過ちは正さなければならないのですよヒミカ、二度と後悔を繰り返さない為にも。さ、休憩時間はもうお終い、続けましょう」
「…………」
過ちとは、一昨年ユート様に煙突から落ちた所を見られたことだろうか、それとも昨年セリアに任せて大失敗したことだろうか。
どちらにせよ、もう二度じゃないし。しかしそんな事を思っても、この狭い空間でうかつに口を滑らせる訳にもいかない。
(そりゃ全員こっちに来ていればユート様と鉢合わせる事もないでしょうけど)
更に機械的な動きで背中を見せるエスペリアの手元でまた皺だらけになるまで絞られている雑巾を見ていると、
万が一にも頭上で輝きを増しつつある緑色のシールドハイロゥの矛先が自分に向けられてしまったりした場合などを
想像するだけでも身の毛がよだつ。従ってこれ以上は何も言えないし何かを言える程の無謀な勇気を持ち合わせてもいない。
触らぬ神に祟りなし。ヒミカはもう一度こっそりと溜息を漏らし、一応警戒の為にスフィアハイロゥを小さく展開しておく。
(いいけどさ。そんなにストレス溜め込む位なら、いっそやらなきゃいいのに)
生真面目も程が過ぎると考えものだ、そんな思わぬ教訓を得てしまったヒミカだった。

583 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 10:12:34 ID:XWujF9Zc0


そうして塵一つない壁に向かったヒミカが、やや投げやりに雑巾を当て始めたその頃。
我らがエトランジェ高嶺ユートは『求め』の代わりにバケツとモップを両手に持ち、一人ぽつねんと第二詰所の廊下に佇んでいた。
頭には三角巾、首から下にはエスペリア謹製の真っ白なメイド用エプロンを装着済み。敵や光陰には絶対見られたくない姿である。
「……誰も居ない詰所ってのは結構静かなんだな」
ぼんやりと窓の外を眺めてみる。常春の日差しが暖かそうで、四季のある国に育った身としては年末と言われてもいまいちぴんと来ない。
しかし日付は確かに大晦日なので、戦争が小康状態な現状、こうして大掃除をすることに特別反対するつもりもないのだが。
「だけど何で、今年は俺一人なんだろうな……」
こういう事になるとむやみに張り切り、妙に綿密に計画を立てるエスペリアの指示なので、特になんの疑問も持たずにここまで来た。
どうせ行けば誰か他のメンバーが割り当てを教えてくれるだろうと、そんな軽い気持ちで。
しかし玄関に入ったところで迎えてくれたのは掃除道具一式と見覚えのあるエプロン、そしてメッセージカード一枚のみ。

 『頑張って下さいませ、ソゥユート。わたくしが見守っております★』

「はは……俺、なんかしたか?」
太陽に話しかけても、返事は返ってこない。ぽかぽかとした春の日差しを浴びながら、悠人はやや眩しそうに目を細めていた。

584 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 10:14:48 ID:XWujF9Zc0


そうして多すぎる心当たりに、悠人が一時的な現実逃避行動に出ていた頃。
どこか日本式を思わせる木製の浴場で、ウルカは木目に沿って一心不乱にブラシを走らせていた。
「ブラシに腰を……腰を入れるのです」
「あららぁ〜、ウルカさん、そんなにしてはぁ、穴が空いちゃいますぅ〜」
傍で窓にはぁー、と息をかけていたハリオンが振り向き、あまり困った風でもなく頬に手を当てる。
ウルカが掃除した風呂の床は確かに見事に輝いていたが、しかしそれは磨いたというよりは鉋で削っただけのようでもある。
実際にウルカが進んだ進路の脇には、摩擦熱で燻ぶったような木の屑がくるくると丸まって転がっていた。
「これは……すみませぬ、手前ともあろう者が、力加減を誤っていたようです」
言われて初めて気が付いたというような感じでウルカはしゃがみ込み、自ら痛めた床を褐色の掌でいとおしげに擦る。
「お前たちには済まぬことをしてしまった。許せ」
「大丈夫ですぅ〜。この子達も怒っていませんし〜……えいっ」
「ハリオン殿、なにを……おおっ!」

きらきらきらきら。

585 :名無しさん@初回限定 :2006/12/31(日) 10:23:56 ID:EE73KGyY0

C

586 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 10:24:11 ID:XWujF9Zc0


近寄ってきたハリオンがふいにうつ伏せになるように寝そべると、ウルカが何かを言おうとする前にその豊満な胸が癒しの光を放つ。
するとひしゃげたボリュームに擦り付けられた場所が見る見るうちに蘇り、ウルカは驚愕の声を上げた。
「何と元通り、いや、それ以上に活き活きと。ハリオン殿、この技は一体……いや、手前にも出来るでしょうか?」
「そうですねぇ〜。う〜んとぉ」
調子に乗ってきたのか頬まで摺り寄せていたハリオンは顔を上げ、ウルカの全身を眺める。
鍛え抜かれた肉体はスレンダーではあるがポイントとなる部分は出たり締まったりしていて意外とスタイルがいい。ただ、惜しいかな。
「言いづらいのですがぁ〜。これは、私達グリーンスピリットだけが出来る技なのですぅ〜」
「な、なんと……それでは致し方ありませぬ。しかしグリーンスピリットにはそのような技量もあるのですか」
「ええ〜、誰にでもという訳でもないのですけどぉ。ウルカさんもぉ、ブラックスピリットでなかったら素質はあると思いますよ〜」
自分のライバルとして。そんな言葉をハリオンは飲み込んでいた。
しかしそんな仕草は微塵も見せず、石鹸を手にし、溜めておいた置き湯に浸けて泡立たせる。
一方ウルカも神妙に頷きながら、再びブラシを持ち直し、今度は慎重にゆっくりと風呂の床を擦り始めている。
「それは残念です。……む、全然手ごたえがありませぬが……これも修行か」
「きゃあ、お鼻についちゃいましたぁ〜」
微妙に和やかな空気が流れているとも言えなくは無い。

587 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 10:28:54 ID:XWujF9Zc0


そうしてハリオンのハイロゥがちょっぴり黒く、ウルカのハイロゥがちょっぴり白くなった頃。
我らがエトランジェ高嶺ユートはようやく気を取り直し、一番奥の部屋の前に立っていた。
「こうしていても仕方が無いし、とっとと終わらせるか。どうせハリオンが管理してるんだからそんなに汚れちゃいないだろうし」
独り言を呟きながら、ノックもせずに扉を開く。誰の部屋なのかは知らないが、どうせ誰も居やしないし。
そんなやさぐれた心境がいつもの女だらけの生活の中で培われつつあった気配りを失わせていたのかもしれない。がちゃり。
「あ」
「……?」
不意に開いた扉の音に反応したのは部屋の中央で着替えている途中だったファーレーン。
振り向いた覆面越しの瞳と目があった悠人は一瞬で頭の中が真っ白になるも、彼女からどうしても目が離せない。
丁度前開きの戦闘服をたくしあげたような姿勢で固まっている腕の下で、白い肌の全てが晒されてしまっている。
振り向いた拍子にぷるんと揺れる胸の余韻やくびれた腰の中央で綺麗に窪んだお臍や柔らかそうな太腿に、
顔が一気に熱くなっていくのは抑えても抑え切れない揺れるこの乙男心。
「……ユート、様?」
「! う、うわわっ! ごめんっ!」
声にようやく我に返り、慌てて後ろを向く。身体中の血液が逆流しているようで、ばくばくと鳴る心臓が五月蝿い。
しかし何をどう間違えたのかファーレーンはそんな悠人に平然と近づき、背中から不思議そうに覗き込んでくる。
「どうしました? 何だか慌てていらっしゃるようですけど。お顔も少し赤いようですし、まさか熱でもあるのではないのですか?」
「うわわわわっ! ちょ、ファーレーン、当ってる、当ってるって!」
「? 何がです? 本当に、どうしたのですか?」
反射的に飛び退いた悠人に対し、ファーレーンは本気で首を傾げていた。覆面以外、全裸で。

588 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 10:32:21 ID:XWujF9Zc0


悠人はモップとバケツを投げ出し、両手で目を覆いながら必死になって抗議をする。
「何って何でそんなに平気なんだ! 着替え中だったんだろ! って俺が悪いのか、ごめん!」
「え? ……ああ、そういえば。クスクス、大丈夫ですよそんなに謝って頂かなくても。別に素顔を見られた訳でもないですし」
「……へ?」
「私こそ驚かせてしまいましたよね、ごめんなさい。まさかユート様がいらっしゃっているとは気がつかなかったものですから」
「いや、あのさ」
「はい?」
「……なんでもない。取りあえず俺は外に出てるからさ、何か着てくれよ」
「そんな、そんなのユート様に失礼ですよ。困ります」
「俺が困るのっ!」
ばたん、と廊下に飛び出した悠人は後ろ手で勢い良く扉を閉め、壁に背をもたれかけるとそのままずるずると座り込んでしまう。
胸に手を当ててみると、まだ心臓が激しい鼓動を打ち続けていた。先程見た美しい肢体を思い出しかけ、慌てて首をぶんぶんと振る。
「いや確かに赤面症だとは知ってるけどさ、そういう問題か? それとも俺、もしかして男として見られてないのか?」
頭を抱え、ぶつぶつと呟き出す。
そうでもしなければ一度煩悩へと傾きかけた思考は中々理性的な方向へと針路を曲げてくれそうにもない。
「あのーユート様、本当に大丈夫ですか? お体の調子が優れないようでしたら、ニムに頼んで治療を」
「いいから服を着てくれぇ!」
そっと開いた扉から顔を出しかけたファーレーンに、悠人は泣きそうになりながら叫んでいた。

589 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 10:35:10 ID:XWujF9Zc0


そうしてお約束のような展開の中、理解しかねる異文化へのギャップに悠人が悩んでいた頃。
散乱した応接間の中央で、アセリアとセリアは神妙に向かい合って佇んでいた。
「……どうするのよ」
「ん」
「ん、じゃなくて。何か他に言いたいことは無いの?」
「セリアが悪い」
「なんですってぇ!」
ぱりん。セリアの蒼いニーソックスの足元で、先程割れたばかりの皿の破片が更に細かく砕け散った音がする。
それを棚から叩き落したはたきを片手で器用にくるくると回しながら、
気のせいか少しだけ頬を膨らませたアセリアは迫るセリアを正面から受け止めるようにじっと見上げていた。
元々ソファーに蹴つまづいて背中からぶつかってきたセリアが悪いと言わんばかりの不満そうな表情である。
「……」
「ゔ。……大体なんで食器棚をはたきなんかで払ってるのよ。危ないでしょう?」
真摯な瞳に篭められた至極まっとうな反論を読み取ってしまったセリアは思わず怯み、追究も弱くなってしまう。
気まずさを誤魔化すように落ち着かなく後ろ髪を払う仕草は既に半分以上は負けを認めた形だった。
「こんなに壊れやすいものばかりなんだから、丁寧に布巾を使うとか」
「私はちゃんと慎重にしていた。こういうのを扱うのは、……うん、得意」
「得意とかそういう事じゃないの。問題は、これが」
と、床を指差したセリアの声は多少の恐怖を含んでいるせいか、珍しくやや震えてしまっている。
「……エスペリアのお気に入りってことよ」
「ん。エスペリア、きっとすごく怒る。セリア、頑張れ」
「どうしてそこで他人事っ!?」
ぱりん。止めを刺された皿の欠片が、断末魔の悲鳴を上げて粉々になった。

590 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 10:41:44 ID:XWujF9Zc0


そうして激昂したセリアがばたばたと広げたウイングハイロゥのせいで、応接間の被害が余計に拡大してしまった頃。
薄暗く狭い天井裏で、ナナルゥは前方に漏れている明かりに向けて匍匐前進を敢行していた。
「目標発見。引き続き索敵行動に入ります」
天井裏は、普段一体どうやって掃除しているのかと疑うほど埃一つなく、勿論何かの巣なども張っていない。
隠密行動には比較的理想の環境と言える。大振りな『消沈』すら苦も無くこうして携帯出来てしまう。
「それにしても見事に行き届いていますね。ヨーティア様のお部屋もこの百万分の一でいいですから整頓されていれば」
「しっ! 声は悟られる危険性を増大させます。深く静かに潜行して下さい」
「……了解しました。ピュリファイ」
何故かナナルゥの後ろに続き、ヒソヒソと自前で発生させた水で湿らせた布巾を使い、梁を拭き始めるのはイオ。
果てしなく家財道具の一種へと堕ちてしまった永遠神剣『理想』が不服そうな光を主の性格通りにささやかに灯す。
可能性として一番汚れていそうな所としてナナルゥに薦められ、ついここまで付いて来てしまったが、
殆ど汚れの落とし甲斐も無いピカピカの木目をつい恨めしげに凝視してしまうのは掃除マニアの性なのか。
「ほう……これは」
ナナルゥはナナルゥで、最初から掃除などする気は毛頭無く、予め嵌めを外しておいた天井板を一枚ずらし、部屋の中を覗き込んでいる。
隙間の向こうに広がるのは戦術書などが積み置かれた第一詰所の書庫のような薄暗い部屋の景色。
黴の生えていそうな本が、それ以外には間に合わせ程度に用意された机一つという殺風景な空間にうず高く積み重ねられ、
それでいて埃は一切無いという摩訶不思議な場所の中央で、一人の男が胡坐をかきながら何かの本を熱心に読み耽っている。
「お、おおっ! これは……ごくり。ネリーちゃん、いつのまにこんな大胆な格好を。いかんな、これはいかん。ハァハァ」

591 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 10:46:48 ID:XWujF9Zc0


「……」
自分でごくりとか言うな。
聞いているだけで支離滅裂な台詞に不覚にも軽い眩暈を覚えたナナルゥは、危うく額を天井板に打ち付けそうになる。
恐らくは最近発掘された、聖ヨト王国の宮廷画家が書いたといわれる春画集かなにかでも読んでいるのだろう。
ネリーという単語から想像するに、ポニーテールブルースピリット特集といった所だろうか。しかし、それにしてもとナナルゥは思う。
(こうまで堕ちてしまうとは。エトランジェといえども、所詮は男性ということですね)
「あ、あふぅ! いやだめだってニムントールちゃん!」
「……」
どうやら呆れ変えているうちに、ツンデレグリーンスピリット特集ページへと飛んだらしい。
激しく上下し始めた右腕などを黙って観察していると、その背中にやたらと物悲しさが漂ってきて、ナナルゥは困った。
この、胸の内から込み上げて来る切羽詰ったような甘酸っぱいようなイタいような感情は一体なんなのだろう。
「……任務完了。速やかにこの場を撤退いたします」
「あら? そうなのですか? ですが掃除がまだ」
「なんだか嫌な予感がします。このまま留まっていると非常に不愉快な体験をするかと」
「予感? ……ふふ、珍しいですね、貴女がそのようなものに従うなんて。あ、失礼致しました」
「? 問題ありません。気にしていない……とでもいうのでしょうか、この場合は」
行きよりもかなり和んだ空気の中、二人は天井裏からの撤退を始める。そしてその直後。
ばたん!
『ちょっと光陰、何掃除さぼってこんな所に隠れ……ってうわわ、なにをやってんのよこの猿はーーーっっ!!』
『お、おおお落ち着け今日子これはだnくぁwせdrfgtひゅじょl;p:@!!!』
背後から伝わる爆発音と振動が、ナナルゥの予感の正しさを如実に物語っていた。

592 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 10:57:37 ID:XWujF9Zc0


そうして今まさにという時に今日子に踏み込まれ、思春期の少年のような断末魔の叫びを光陰があげていた頃。
着替えを終え、悠々と第一詰所に向かったファーレーンを玄関先で見送った悠人は、改めて掃除に取り掛かっていた。
まずは無難な所で長い廊下1、2階分。続いて厨房。ハリオンが普段から良く手入れしているせいか、さほどの手間はかからない。
窓のさんにすら埃の溜まっていない応接間などはものの10分で片付いてしまっていた。
「〜〜ぷう。ま、こんなもんかな。後、は……」
汗を拭きつつ問題なのは、仲間達の個室、それから。
「さて、どうしたもんか。やってもやらなくても何か言われそうだしな」
目の前には、聖ヨト語で『トイレ』と大きく書かれた扉。悠人は暫くモップを肘掛にして目の前のハードルを眺めていたが、
「……パス。駄目だろ、やっぱり」
結局乗り越えるのは諦め、個室の並ぶ廊下へと踵を返した。脳内で佳織がうんうんと嬉しそうに頷いている。

「さて、まずはええっと……ヒミカの部屋か」
廊下に並んだ扉のうち一番玄関や応接間に近いのは、第二詰所のまとめ役、ヒミカの部屋。
居ないだろうとは思いつつも、いちおう軽くノックだけはしておく。ファーレーンのように無事で済ませて貰えるとは限らない。
いやむしろ、普通は滅多打ちの処刑に遭っても文句は言えないだろう。
スピリットの全力で膾のように刻まれば文句を言う暇すら与えられないに違いない、とそこまで考えてしまい、悠人は身震いする。
「……よし、いない。いないよな。お邪魔します……」
そんな訳で、扉を開ける姿勢がやや腰の引けた格好になっているのはご愛嬌。恐る恐るといった様子で覗き込む。
こざっぱりと整頓されている部屋にはやはり人っ子一人居ない。悠人はほっと息を付き、モップを持ち直すと部屋に入った。
「ふぅ。なんでこんなに緊張しなきゃならないんだ。……ん?」
ようやく落ち着き、なんとなく部屋の中を眺め回していると、ふと妙な暖かみが感じられる。

593 :名無しさん@初回限定 :2006/12/31(日) 10:58:21 ID:q11qGzS40

やりすぎて規制されつつもC

594 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 11:01:59 ID:XWujF9Zc0


「……ああ。なるほどなぁ」
暫く考えて、気が付いた。カーテンや机に置かれたペン立てなどが、淡い橙色で統一されている。
デザインも何も無い、シンプルなオレンジ。その点在する暖色が、ほんのり感じた暖かみの正体だった。
思わぬ所で女の子らしいセンスが窺える。きちんと並べられたペーパーナイフやペンの握りまでもが同色系で纏められていて微笑ましい。
「へぇ〜、ああ見えて、拘るところはちゃんと拘ってるんだなぁ。……おっと、あんまりじろじろ見ちゃ悪いか」
女の子だもんな、そんなやや失礼な事を呟きつつ、悠人は改めて掃除の必要な部分を探し始める。
しかし、やはりというか塵一つ落ちては居ない。良く磨かれた窓から差し込む陽光にも、埃一つ舞い上がる様子すら無い。
「シーツも皺一つ無いし。これで一体どこを掃除しろと……お」
ふと天井を見上げた拍子に、よせばいいのに薄く隙間があるのを見つけてしまう。
最近動かしたらしく、天井板の「嵌め」の部分に僅かに引っかいたような跡がある。丁度机の真上だった。
「これ位なら俺にも直せるかな……っと」
机の上の備品を壊さないように、慎重に踏み台にして両手を伸ばす。悠人の背の高さでもやっと指先が届く程度。
「う〜んなんでまたこんな所が外れてるんだ? ヒミカが自分でやった訳でも無いだろうに」
爪先立ちながら、彼女の身長を思い出してみる。確かに皆の中でも高い方だから、届くといえば届くけれど。ごと。
「おっと、余計外れちまったか……ん? なんだ、コレ」
指先に、紙のような感触が伝わってくる。少し引っ張ると、何の抵抗もなく滑り出してくる本の表紙。
ここまで来てしまうと流石のヘタレでも、女の子の秘密を探るという背徳感よりも好奇心の方が勝ってしまう。たとえ猫を殺すとしても。
半分ほど見えてきた所で、そのタイトルと著者名が判明した。聖ヨト語で大きく書かれているので嫌でも目に入る。

 『マロリガンより愛をこめて Final♪:遂にセリアーのヘヴンズが炸裂! ユウの心をgetgetなバルガーロアの熱い夜!!』

                                              著:ファイヤー☆ミカ
どんがらがっしゃん。

595 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 11:04:51 ID:XWujF9Zc0


そうして再度お約束のような展開の中、理解しかねる異文化へのショックに悠人が落下していた頃。
沈黙だけが支配する厨房の中で、ヒミカは何故か激しい悪寒に襲われていた。
唐突に訪れたおぞましい感覚に、危うく手にしていた皿を取り落としそうになる。
幸い今、ここにエスペリアは居ない。先程応接間の方から聞こえてきた激しい金属音に反応して出て行ってしまっている。
もしいたら、たとえ未遂であったとしても、こっぴどい説教からは免れなかったことだろう。
「……なにかしら。おかしいわね……『赤光』?」
ふと見ると、立てかけておいた『赤光』の刀身はかたかたと震えだし、ふいにばたんと倒れてしまう。
そしてその穂先がぴたりと止まったのは、まごう事無き第二詰所の方角。ヒミカは一瞬呆け、
「――――いけない! この間の在庫がまだっっ!」
次の瞬間にはだっと駆け出していた。それはもう、ハイロゥ全開で。
ちなみにスフィアハイロゥではいくら全開にしても加速はしないという事実には全くもってこれっぽっちも気がついてはいない。

596 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 11:08:03 ID:XWujF9Zc0


そうしてもうきっと間に合わない、でもあぁいやいやそんななどと身悶えしつつヒミカが自室に向けて疾走していた頃。
セリアは両手と頭の上にばけつを装備したまま廊下に立たされていた。正面の窓越しに第二詰所が見える。
しかしうかつに視線を動かしたりしようものならなみなみ注がれた水を頭から被るはめになるので身動ぎ一つ出来ない体勢だった。
まがりなりにもスピリットなのでこの程度の重さは苦にならない。が、一体自分は今何歳なのかと泣きたくなってくるのが困る。
「うう、今時こんな罰、子供にもやらせないわ。全くエスペリアも、あれだけ土下座したのに許してくれないんだから……」
ぶつぶつと呟きながら、器用に首の上だけを揺らし、バランスを調節する。昔から散々経験済みなので、悲しいことに馴れたものだった。
しかしもしこの様子をネリー辺りが発見すれば指を指しながら腹を抱えて笑い転げることだろう。今後の威厳にもかかわる。
ただ、幸いというか、今は二階の余りの騒がしさにこめかみを押さえたエスペリアが踏み抜く勢いで階段を昇っていった所。
そのわりにはとことこと間抜けな足音だったが、あれは相当腹に据えかねているだろう。年少組には万に一つも逃げおおせる術は無い。
「……とかいってる間に、静かになったわね」
姿勢が姿勢だけに上を見上げることは叶わないが、時折思い出したように響いていた振動はぴたりと鳴り止んだ。
五人分の気配が一瞬消え失せかけたような気もするが、多分気のせいだろうとセリアは思うことにする。
「……セリア」
「……なによ」
「……ん」
隣で同じようにバケツを乗せ、ぼーっと窓の外を眺めていたアセリアが目の動きだけで視線の先を促す。
「?……ッッッ!?」
つられて見た先。見慣れた第二詰所のとある一室で桃色に膨れ上がった気配とその部屋の主が頭の中で結びついてしまった瞬間。
「あ、あ……あああああっっっ―――――」
「ん、任せろ」
妙な雄叫びを上げながら駆け出すセリアの後姿にのんびりと呟きながら、
慣性の法則に従って落下する三杯のバケツを器用に片足の爪先と膝と太腿で受け止めるアセリアだった。

597 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 11:11:52 ID:XWujF9Zc0


そうして中○雑技団かなんぞにすぐにでもジョブチェンジ出来そうな動きを、誰も居ない廊下の片隅でアセリアが披露していた頃。
エスペリアとファーレーンは二階と応接間の後始末を終え、ほっと一息のティーブレイクを堪能していた。
ただ、ファーレーンだけはニムントールの事が気掛かりなのか、そわそわと落ち着かない。
「そんなに心配しなくても大丈夫ですよ、ファーレーン。酷い罰は与えてはいませんから。……くすくす」
「そ、そうですか」
そんな風にカップを片手に首を傾げながら微笑まれても、信用できるものではない。
ファーレーンはほんのり甘いハーブティーを口に運びながら、慎重に言葉を選び出す。
「あ、そういえば第二詰所で、ユート様にお会いしました」
「あら。ご様子はいかがでした? 後でわたくしがお手伝いに行こうかと」
「丁度着替えている時に部屋に来られまして。最初はニムかなって思ったんですけど、お顔が赤かったので、風邪かしらと心配」
ぴしっ。
「え? エスペリア?」
「ファーレーン。もう少し、kwsk」
「……Sir」
何もしていないのにひび割れてしまったエスペリアのカップの前に、ファーレーンの背中はすっと伸びた。
能面のように貼り付いたエスペリアの微笑みの中で、その目だけが笑っていない。まるで獲物を目で射殺そうといったような勢いで。
(殺られる?!)
いつの間にか周囲には、戦場にも似た緊張が漂い始めている。
いや、『月光』と共に歩んできた人生の中で、これほどまでの身の危険を感じた事はかつて無かったと断言してもいい。
先程応接間を訪れた時からずっと感じていた違和感の正体はこんな所にあったのかと、ファーレーンは今更ながらに悟っていた。

598 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 11:18:35 ID:XWujF9Zc0


そうしてファーレーンが心の片隅で、ニム、今からお姉ちゃんもそこに行くからねと良く判らない覚悟を決めていた頃。
第二詰所の一室では、ふたつの物語が終わりを告げようとしていた。
「しっかしまだ描き続けていたのかヒミカ……ふんふん、なるほど」
ひとつは、二次元上のお話。
「そうか、こうすれば良かったのか。でもバルガーロアって。こんなの話だから簡単だけど、実際そう出来るもんじゃ」

ばたん!

「ユート様!」
「うわっ! な、なんだヒミカ?!」
「読〜み〜ま〜し〜た〜ね〜?」
「読んでない! いや、ちょっとだけだぞホントだぞ!」
うろたえまくった口調は最早何を言っているのか良く判らない。
背中に巨大な炎のマナを背負ったままずずいと詰め寄ってくるヒミカは阿修羅像もかくやというような表情で、
黙ってつい読み耽っていた後ろめたさもありすぎる悠人としては当面ちびりそうになるのを抑えるだけで精一杯。
正直次の瞬間蒸発させられても不思議ではない、早急に辞世の句でも考えなければならないような状況だった。
しかし目を血走らせたヒミカは殆ど顔同士がくっつきそうな位にまで接近しておいて、
「で、どうでした?」
などと意外な事を聞いてくる。そんな期待に満ちた瞳できらきらと見つめられても。
というかそれが感想を求めての一言だと悠人の頭が咀嚼する為には、少々時間が足りなさ過ぎた。
「……は?」
「は? じゃありません! どうです、これ力作なんですよ? 徹夜マナもたっぷり篭ってるでしょう!?」
「へ、あ、えと、あの、ヒミカさん?」
「ほらこのページのセリアーなんてもうこれ以上ないってくらいポニーテールざっくりっ! 意外な展開に読者もドン引きですよねっ」
「あ、ああ」
いつの間にか悠人の手から奪い取った著書に頬擦りし、うっとりとした表情を浮かべるヒミカに、悠人はあっけに取られまくっていた。
何度も戦場で見惚れたあの勇ましい後姿ががらがらと音を立てて崩れ去っていく。本よりも現実の展開の方に追いてけぼり状態。

599 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 11:21:42 ID:XWujF9Zc0


ごーーーーーどたん。ばた。だん、どかん。ごー、ばたばた……ひゅんっ!

そうこうしているうちに、三次元でのお話もお約束の終局を迎える。
「ぜーぜー、……ヒミカ! 例の本の残りちゃんと処分、したん、でしょ、う、……ね」
飛び込んできたのはウイングハイロゥ全開のセリア。もちろんウイングハイロゥだから、制限速度もぶっちぎり。
ちなみに先程の擬音は狭い筒状の廊下をあまりにも早く駆け抜けたセリアが磨いたばかりの床への着地に失敗し、
ブレーキが利かないまま応接間のあたりで尻餅をついた途端自ら生じたソニックウェーヴに追いつかれて転倒し、
連続前転を繰り返しているその後方に一瞬出来た真空へと急速に流れ込んだ空気の渦が竜巻となって襲い掛かり、
咄嗟の機転で振るった『熱病』で打ち消したはいいが慌ててマナを注ぎすぎてしまい、うっかり壁ごと切り裂いてしまった音である。
「よ、よおセリア」
「……」
しかしそうまでして全力で駆けつけたにも拘らず、待っていたのは一番恐れていた現実。
人の気も知らないで気楽そうな笑みを浮かべながら手を振っているのは彼女にとって今一番遭いたくなかった人物。
悠人にしてみれば最早収拾のつかなくなったこの状況ではもう笑うしかないというだけのなげやりな態度だったのだが、
ぐっと唇を噛み締めながら俯くセリアに、そんな事まで察する余裕は無い。落とした視線の先に見えるのは、擦り傷だらけの膝小僧。
戦場でもここまで破れた事はないんじゃないかという勢いでぼろぼろになってしまっている蒼いニーソックス。そして一冊の本。
「……読みました?」
「え゙? あ、う」
ぱらぱらと捲れているページは丁度クライマックスを迎えつつあり。
「あ、あのさ。お話とはいえ良く出来てるよな、これ。特にラスト4ページで新キャラ登場した時には一体どうなることかと」
「まさかまさかの、ここに来ての意外な伏兵登場! もー自分で考えておいて、今更どう収拾つけようかと悩みましたよ〜」
呑気なヒミカの陶酔をBGMに、ユウとセリアーがあんなことやこんなこと。

600 :名無しさん@初回限定 :2006/12/31(日) 11:24:47 ID:E79xhnxd0

|゚∀゚)

601 :彼女達の憂鬱 :2006/12/31(日) 11:26:49 ID:XWujF9Zc0


「――――読んだんですね」
「……はい」
「……フ」
「フ? あの、セリアさん?」
「フ、フフフフフ……忘れなさい、忘れるのよ」
「え、お、おい何言って」
「そう、忘れる気は無いっていうのね。なら強制的に葬り去るのみ。恨むなら、本のとおりにヘタれな自分を恨みなさい」
「いや俺まだ何も言ってないからっ?!」
背中からはスフィアハイロゥの萌えさかる、いや燃えさかる炎、正面からは人の話を聞かないセリアーの、もとい、セリアの冷気。
「ユート様、お話はファーレーンから全てうかがいました」
そしていつの間にやってきたのか首筋にぴたぴたと『献身』をあてがってくるのは微笑んだままのエスペリア。
「は、ははエスペリア……話って?」
「本当に目が離せない困った人なんですから」
既に臨戦態勢なのか、緑色のシールドハイロゥが異様な厚みを帯びている。こう、周囲を粉々に砕いていく削岩機のように。
もうどう転んでも虎口からは逃れようがない。ああ、前門の虎後門の狼とはよく言ったものだなぁとうろんな頭で考える悠人だった。
「ユート様の……」
「馬鹿ぁーーーーーッッ!!!」

ごーーーーん……

タイミング良く、除夜の鐘が響き渡る。
そしてそれは長時間のお仕置きの末、今日子の『空虚』が止めとばかりに光陰の頭蓋骨を直撃した瞬間でもあった。

来年も良い年でありますように。

602 :名無しさん@初回限定 :2006/12/31(日) 11:31:10 ID:q11qGzS40

お疲れさんです。
なんか久々にドタバタを読んだような気がする。
で、>>601でセリアの背中にスフィアハイロゥが萌えていたりするんですが。

603 :信頼の人 :2006/12/31(日) 11:32:48 ID:XWujF9Zc0

という訳で、今年最後の投稿となります。
正直>>576-577とネタが被っていてミカ先生も吃驚。
支援、ありがとうございました。
誤字脱字ハリオンマジック等、御指摘があれば幸いです。

それでは来年もスレの住人の皆様方に、良きマナの導きがありますように。

604 :名無しさん@初回限定 :2006/12/31(日) 11:35:17 ID:XWujF9Zc0

うをリロード(汗
>>602さん
描写不足申し訳ありません。そこは後ろで妄想中のヒミカさんについての叙述であります。

605 :名無しさん@初回限定 :2006/12/31(日) 14:25:26 ID:KjweZO7e0

>>603
GJです。
息の合ったコンビプレイで曲芸を見せるアセリア。
月光仮面ならぬけっこう仮面なファーレーン。
いやぁ、年の瀬にいいもん見せて貰いました。

これで気分よく年越せそうです。

606 :名無しさん@初回限定 :2006/12/31(日) 16:06:51 ID:Ani9I0cs0

>>603
乙華麗。
去年一昨年、かぁ。遠くに来たねぇ……。
そしてリベンジならずまたも鬱憤を溜めるエス姐。
エスペリアなら……エスペリアならきっとまた何かやらかしてくれる……

とりあえずエスの髪は「亜麻色」ではないと思われ。

607 :576 :2006/12/31(日) 18:26:14 ID:Oe8ehotk0

うひゃー、信頼の人さんとネタがかぶってったか。
スマンです。
こっちは行列中にふと思い浮かんだのを文章にしたんだけど
全然まとまらず、なんとか形になった部分だけ投げたんだけど。
(ほんとは完売して来年もよろーというおちだった。)
コミケが終わってスレきてみればすばらしくGJなものが・・・。
こっちはおとなしく精進するとします。

スレの皆様、良いお年を。

608 :名無しさん@初回限定 :2006/12/31(日) 20:38:06 ID:ALalA1WU0

>603
天井裏を綺麗にしすぎると、侵入者の痕跡がわかりにくくなります。え、赤マナ線警戒装置完備?
ファーさんはWIZ忍者スタイルで鉄覆面を被ってスピ番刑事可能。お茶の間のお父さん釘付け。
クライマックスページはやはり108ページでしょうか……どーじんにしては分厚いわね。

過ちは正されなければなりません……。さあユートさま。今宵一晩終の炎に火傷しそうなあやm(対泥棒猫用バケツ六杯)

結論
「セリアが悪い」

今年も無事終了で何よりでした。

>579
あらそうか。
現場知らんのでスマンかった。

609 :名無しさん@初回限定 :2007/01/01(月) 14:01:48 ID:GzoZ2Jzl0

あけおめ。
アネたんのハリオンは正直なところ……。悠人相手でもアレなんだろうか。
刃傷沙汰起きそうw


「コーインさま〜お年玉ちょーだい」
「ちょ〜だ〜い」

「ぐふっぐふふ……どうだ悠人? この俺の人望! 歴然とした差があるな。お前のところには寄ってこないもんな〜〜」
「まあなあ。俺エスペリアに完全管理されてるから、自由になる金ないんだ」

「コーインお兄ちゃんオルファもほしい」
「ぐはぁ!?っっっっっ、、、オ、オルファちゃんそのセリフもう一回言ってくれるかな?」
「? いいよ。コーインお兄ちゃんオルファもほしい」
「グォォォォォ   ハァハァ 悠人……俺正月早々生きながらに天国に来ちまったぜ……
 さ、えーと一人1000ルシルでいいかな? あ、ほらニムントールちゃんも隠れてないでヘリオンちゃ〜ん?」

「ありがとコーインさま!」「ありがと〜」「ありがとうコーインお兄ちゃん」「……ありがと」「あ、あの有り難うございます!!」
「うんうん。さ、それじゃみんなで出店にでも……」

「パパ」「ユートさまっ」「ユートさま〜」「ユート」「ユユートさま」
「オルファ達がおごったげるから行こー」
「ネ、ネネのみ飴い、い一緒にた、食べませんか!?」
「射的やろー」「わたあめ〜」「う〜お姉ちゃん用のお面選ばせてあげる」
「わかったわかったそんなに引っ張るなって。それじゃな光陰。後ろの今日子によろしくな」

ヒューーーー カラカラカラ

「さ、さて邪魔者は消えたし二人で初詣でも行くか今日子?」
「そうね。腕組もっか」
「お、おう?」
バリバリピシャーン――――

610 :名無しさん@初回限定 :2007/01/01(月) 16:03:37 ID:ww5v7dZY0

あけましておめでとうございます。

アネたん、セリア、ヒミカハリオン、ナナルゥまで終了。
システムボイスはナナルゥです。マイPCがナナルゥボイスで喋るとです。
とりあえず、セリアとナナルゥが良かったとです。
セリア、本当に信じられないくらい人間が丸くなったなあと思ったら不意に昔のツンの片鱗を見せてくれたり。
で、シアーボイスのシステムボイスが欲しいわけですが…もしかして年少組システムボイスが後々「有料にて」サービスされるのでしょうか。

新年早々いいものを見せてくれた職人の方々、まとめて乙なのであります。
…腕を組んできた今日子に、クォーリンが物陰から嫉妬の緑雷バチバチな視線ビームを照射してるんだろなぁ。

611 :名無しさん@初回限定 :2007/01/01(月) 21:25:44 ID:GQHSXxB30

おめでとうございます。今年もよろしくです。

>>605さん
けっこう仮面ww
そこまで考えてませんでしたw
ただ裸より素顔見せる方が恥ずかしがりそうだなーとか(ぇ
>>606さん
御指摘Tnxです。
あれ、どっかで亜麻色ってとかググってみたら全然違いますね(汗
早速連絡スレにご報告をば。
>>607さん
いえいえお気になさらず。
セリアーとか結構前のネタ(失礼)をこのタイミングで同時に考えていらした方が
いるんだなぁ、とちょっと感動しただけですのでw
>>608さん
スピ番刑事w
それいいなぁ、ヨーヨー使うんでしょうか。
あ、そうか、折り紙使うのはトキミObs(タイムシフト

>>609
新年早々光陰乙w
なんだかお兄ちゃんというよりは
恋人とのデート代をねだられたお父さんみたいですなw

>>610
>シアーボイスのシステムボイス
どっかにあったと思ったら……ああ、あった。
どうしてもというのでしたら、『スピたん』のCLUBXUSE通販特典についてますぜ。

612 :名無しさん@初回限定 :2007/01/02(火) 12:22:13 ID:RZuRbdBo0

止まってるっぽいので新春一発目のネタ振り。

例によって光陰に吹き込まれたハイペリアの行事に、是非も無く食いつくスピ達。
振袖姿で向かう先は、ヨーティアが突発的に拵えたラキオス神社。何故か見覚えのある巫女さんまでいたりして。

雑魚スピスレ検定:1級

 『スピ達の新年の願い事を妄想せよ』

「なにかと思ったら神頼み? 下らないわね」  ……セリアさん、まぁそう言わずに。

613 :名無しさん@初回限定 :2007/01/02(火) 12:40:51 ID:owAYwD6V0

「シアーね…一度でいいからタイトル絵に出てみたいの……」

614 :名無しさん@初回限定 :2007/01/02(火) 13:08:36 ID:xGEXWYh80

トコトコトコ
チャリン
パンパン
『穢れがあってもあの方が私を選んでくれますように…』
トコトコトコ

615 :名無しさん@初回限定 :2007/01/02(火) 13:23:45 ID:owAYwD6V0

;;;;!i!|il|ll|;:;::;::::::;::;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,     
;;:;ill|il|!l);:;::::::::::;::;::;;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;, 
:;:;!!iill|!li;::: カツーン::::;:::;:;:;:;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;,,,,____,,,
;;:il|!llli: |:::::::::::::::::::::::   ___  ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;:;!!iill ..,!,,,   ::ィ-i^i^!、, ´ .  γ⌒ ミ  
;:;li;;  |!.:;l_  (´  ̄ `v)    (   ) ヽヾ
:;; ミ三,,;━┨(!i!_il!_i! l_`i__ゝ__ ノ;;;;;;;;;;;;;;
;;:;:. /ユ;;i~  从゚- ゚ 」ixi//   :;:;;;;;;;;; カツーン ;;;;;;;
;;;! ,; /';」と二 ̄   ヽ);;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;(il;:.  .:|......::::::::`>   _);;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
:;;;!!ilill|!l;|:::;:;:;:;;;;;(  ヽ \;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
ソ;ハj|W;i;|;;;;;;;;;;;;;;;;`J;;;;;;;(_);;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
;:;;从人w;,v ,, "゛""  "゛""

616 :名無しさん@初回限定 :2007/01/02(火) 16:52:04 ID:g3zcxEq00

>>614-615
1セットかよwww

617 :名無しさん@初回限定 :2007/01/02(火) 20:31:20 ID:4n+ZqF4G0

>>615
なんつー除夜の鐘だw

618 :名無しさん@初回限定 :2007/01/02(火) 22:43:28 ID:FnsL59Dm0

一気に夏向けになったな

619 :名無しさん@初回限定 :2007/01/03(水) 00:17:26 ID:xgJLsvXG0

二日遅いけどトキミさん誕生日おめでとう!! 1***歳ですね。
……え? だって昔の人って数え年ですよね?

620 :名無しさん@初回限定 :2007/01/03(水) 01:18:18 ID:/xGKpbTv0

『ユートさんと同い年になれますように…』

621 :名無しさん@初回限定 :2007/01/03(水) 16:38:12 ID:icAbQNYo0

緑スピってどうして心が黒いのか・・・・・

ニムの将来が心配です・・・

622 :名無しさん@初回限定 :2007/01/03(水) 17:01:57 ID:Mj6bADEU0

まぁこのスレにかかってしまえばみんな多かれ少なかれ真っ黒だがなー'`,、'`,、('∀`) '`,、 '`,、

623 :名無しさん@初回限定 :2007/01/03(水) 17:08:13 ID:xgJLsvXG0

>621は実はファーレーンのセリフ

624 :名無しさん@初回限定 :2007/01/03(水) 18:44:53 ID:2EYOLE9f0

ファーは自分の外見のどこが黒なのかを気にする方がまず先決だと思うお

625 :名無しさん@初回限定 :2007/01/03(水) 20:17:34 ID:MMsPa33g0

心が黒だから、問題ない。

626 :名無しさん@初回限定 :2007/01/04(木) 12:14:45 ID:CbX15wiV0

そういや、ファーレーンの中の人が変わってたって、誰になってたんだ?
どっかでサンプル聞ける人なら、それ次第で買うかどうか決めたいなぁ。

627 :名無しさん@初回限定 :2007/01/04(木) 19:53:34 ID:hPs7kKSn0

ファーの声が同じか違うかで買うかどうか迷う人もいるんだな
でもさ、声はかわって当たり前じゃね?
アネたんとはいえ、みんなの年齢は声変わりする前の頃なんだk(ry

628 :名無しさん@初回限定 :2007/01/04(木) 21:33:26 ID:TR5E89Dz0

キャラ重視の続編で声優変わったら、普通は気分台無しだろ。どう考えても。

629 :名無しさん@初回限定 :2007/01/04(木) 21:53:46 ID:lse4rtZd0

スマン。気付かなかった。
いや、なんかちょっと高いかなって気はしたんだようん。

630 :名無しさん@初回限定 :2007/01/05(金) 00:54:34 ID:Eoqat86I0

すぴたんに軽くショックを受けて以来数ヶ月
ずっとこのスレを見てなかった俺が帰ってきましたよ

俺は自分が思ってた以上に原理主義者だったらしい
アネスピのえちぃは見たいけどな

631 :名無しさん@初回限定 :2007/01/05(金) 00:57:04 ID:8dl0Nore0

なるほど、スピ達も変声期があるのか。
するとヒミカの姐御なぞはさぞかし渋い演歌向k(トリプルスィング

632 :名無しさん@初回限定 :2007/01/05(金) 00:59:30 ID:KOGfP4hb0

久々に悠人とエスの口論シーンを見た。初プレイ以来だと三年ぶりか……遠いなぁ(汗)
このシーンてなんかどきどきするのよねw
そしてこの少し前にウルカの「つがい」発言があるんだが、
エスルートだと「つがい」直後のイベント「ヘリオンとイオの料理修行for打倒エスペリア」に上手く繋がって笑える。

以上PS2版。

>630
お帰りなさいませ。
スピたんにいたしますか? それともアネたんですか? あ、申し訳ありません。なるカナはまだご用意できていません。

633 :名無しさん@初回限定 :2007/01/05(金) 03:18:12 ID:kb9SxSU90

>>632
公式久しぶりに見てきたよ。
スピたん発売前にわくわくしながら見てた時以来だな。
主人公変わっても俺は大丈夫きっとと思ってたのが懐かしい。

食わず嫌いしないで久しぶりにスピたんしてみるわ。
それが終わったらアネたんも探してみるよ。
やっぱ雑魚スピいいし、たまってたSSも全部読まないとな。

634 :名無しさん@初回限定 :2007/01/05(金) 05:55:35 ID:kAbVR5Vh0

ファーレーンお姉ちゃんとのエチーで
たまにタ○ちゃんが脳裏をよぎるんだ
やめてくれ こんなのはもう たくさんだ

635 :名無しさん@初回限定 :2007/01/05(金) 22:52:42 ID:KOGfP4hb0

○の中に何が入るのか分からない俺は勝ち組なのでしょうか……

636 :名無しさん@初回限定 :2007/01/06(土) 01:15:43 ID:aKNnWxe1O

まあマかエだろ

637 :名無しさん@初回限定 :2007/01/06(土) 02:43:41 ID:nOG3VMeJO

ーじゃないのか?
皮を広げてムササビみたいに飛ぶ野郎

自分で書いててなんだが…想像してワロタ

638 :名無しさん@初回限定 :2007/01/06(土) 03:19:28 ID:X8HlFY+s0

>>637
「もっとだ! 俺たちの力はこんなもんじゃない!」

→「うんこひりパワーアップッ!」

→「ありがたい、これ(略」

……うぅ〜ん?

639 :名無しさん@初回限定 :2007/01/06(土) 03:33:44 ID:SlV1xbYg0

俺は名前だけでタキちゃん(タキオス)を想像したわけだが・・・orz

640 :名無しさん@初回限定 :2007/01/06(土) 04:52:22 ID:zkEGX2n80

何でセクースの時にムキムキのおっさんが脳裏を過ぎるんだよw
確かに、そんな状態になったら もう たくさん だが…

641 :名無しさん@初回限定 :2007/01/06(土) 05:17:52 ID:Oh6khIyW0

昔出たアセリアのサントラを出して見てみたんだけど、CGが載ってるがゲーム本編ではほとんど使われてないんだな

642 :名無しさん@初回限定 :2007/01/06(土) 05:29:04 ID:c+HAJBZg0

>>634
ラが入ってしまった私は負け組なんだろうか

643 :名無しさん@初回限定 :2007/01/06(土) 23:22:47 ID:tgZt2wC30

「っ」だな。

ファー「甲○園、連れてって」

644 :名無しさん@初回限定 :2007/01/06(土) 23:59:58 ID:Ey7D24U60

         , ヘ     
        〃 ' ^^ヾ      '´ ⌒ヽ,
        i ハ从从リ    .<」」」l」」ハ 
 ナンデ? ノノゞリ゚ ヮ゚从    <パヮ ゚ iノ/  ナンデナンデ?
      彡 ⊂ i |T|}つ   ⊂{|T| i つ ミ
     ((   ⊂く/|_ノ ゞ     く/|_ハ>つ  ))
        ミ    ∪  ≡    U′  彡

645 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 00:53:12 ID:i1bUq5sI0

なんだかよくわからんが、悠人が新体操部なのはよくわかった。

646 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 01:30:07 ID:Zl+OXQ9v0

>>642
俺もそう思った。なんかこう、語尾が。

647 :インタビュー 別 :2007/01/07(日) 01:49:11 ID:Zl+OXQ9v0

――あいつか?
ああ 知ってる
話せば長い
そう 古い話だ

知ってるか? エトランジェは3つに分けられる
剣に飲まれるやつ
血を流して何かを護るやつ
己の役割に徹するやつ
この3つだ

あいつは――
確かに エトランジェだった

648 :インタビュー 別 :2007/01/07(日) 01:49:58 ID:Zl+OXQ9v0

彼は 『因果』と呼ばれたエトランジェ
私が追う ある『戦士』の同僚

10年前 この大陸を巻き込んだ戦争ががあった
『永遠戦争』
その大地に足跡を刻み
歴史から消えた 戦士がいた

畏怖と敬意の狭間で生きる
一人のエトランジェ

私は彼を追っている

そして――
『因果』の言葉で 物語の幕は上がる


あれは 太陽が照りつける暑い日だった

649 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 01:51:41 ID:qz+pL4rC0

支援

650 :インタビュー 別 :2007/01/07(日) 01:51:46 ID:Zl+OXQ9v0

戦うたび あいつの強さが目についた
ひたすらに強い
瞬時に戦場を見極め
戦況を変える
戦いの申し子
英雄視されるのも納得だ
並んで戦うこっちは苦労するがな

気がつけば
いろんな人があいつを見てた
街を歩く度 挨拶が増えてたなぁ
人間の兵士も 街の人までもだ
皆あいつの姿を目に焼き付けようとしていた
俺も――
もう少し見ていたかった

651 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 01:53:49 ID:qz+pL4rC0

C

652 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 02:04:44 ID:qz+pL4rC0

゜ー゜

653 :インタビュー 別 :2007/01/07(日) 02:10:24 ID:Zl+OXQ9v0

『因果』
本名ミドリ・コウイン
旧マロリガン共和国スピリット隊隊長にして
ガロ・リキュア統一王国スピリット隊現隊長

そう 『彼』の敵であり 相棒であった男

俺は死ぬはずだった
でも死ななかった
痛む体を引きずってたどり着いたのは
暴走寸前の変換施設だった
変わっちまった大将
それがなんだか 悲しくてしょうがなかった
でもそこでマナ消失を食い止めようとしているやつらがいた
俺はあいつらに助けられたんだ

654 :インタビュー 別 :2007/01/07(日) 02:13:17 ID:Zl+OXQ9v0

この大地に神剣なんて必要ないのかもしれない
でも手放すだけで変わるんだろうか
世界を変えるのは 気高い心なんだろうな
抗い続ければいつか
神剣の運命から逃れられるかもしれない
でもそれができないのも人だ

俺はまだ 戦場にいる
旧ソーン・リームの近くだ
確かめたいんだ 神剣の意味を
それを振るって守った 人々の意思を
ここに答えなどないのかもしれない
でも 探したいんだ
そう 今はそう思う
それでいいと思う

655 :インタビュー 別 :2007/01/07(日) 02:14:17 ID:Zl+OXQ9v0

この映像はあいつも見るのか?
会ったら伝えてくれ

よう相棒 まだ生きてるか
ありがとう 戦友
またな


『求めのユート』
永遠戦争を駆け抜け
畏怖と敬意の狭間で生きた戦士

『彼』はほんの数年の間だけ
この大地に存在していた
その後の消息は不明
ついにその人間性までは
迫ることができなかった

ただ彼のことを話すとき
皆 嬉しそうな顔をしていた

それが答えなのかもしれない

656 :655 :2007/01/07(日) 02:19:52 ID:Zl+OXQ9v0

悪乗り第三弾
ムジュンはスルーの方向で

657 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 02:27:22 ID:qz+pL4rC0

>>647-655
乙です。

ネタ系で来るのかと思いきや、綺麗にしめましたねw
やっぱり悠人の一番の相棒は光陰だと痛感。
カコイイよ光陰l。

658 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 04:00:41 ID:JmSKGHNVO

>>656
GJ!
エタ化せずに永遠戦争を終らせ、ハイペリア帰還エンドってとこでしょうか。
光陰残留は、今日子死亡だからと予想。


……出番だぜ、クォーリン!

659 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 13:54:01 ID:FkpQdKdX0

クォーリン追加の「アセリア+(仮題)」マダー?

今日子EDの時だけ、エピローグが[光陰&クォーリン]になるとか

660 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 14:07:50 ID:NQ3yFnA/0

今日子エンドだとエンドロールで光陰出てこないからなw

661 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 14:31:42 ID:zx1JLzYP0

なんだ、>>659でマロリガン組は大円団じゃまいか。

662 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 14:34:17 ID:zx1JLzYP0

×:大円団 ○:大団円 何故か変換出来ないと思ったよorz

663 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 15:12:21 ID:KotRLP7V0

>659
他キャラEDの時はどうなるんだー


どじんしにまた高瀬氏のSS載ったのね。
なんかこんなところで風呂敷拡げないでよ! って気になったw
神獣?

664 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 15:33:45 ID:GLFHA0ZQ0

他キャラEDの場合、ミニオン襲来時に伝令役としてラキオスに帰還。
光陰の目の前で息を引き取る。

というかクォーリンの見せ場がそのシーンしか思いつかない。

665 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 17:29:01 ID:bm3PLBQf0

しかし、いずれのEDにせよ本当の気持ちを伝えられないまま終わる。

666 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 17:41:15 ID:2ktbA5ca0

そこでニムがめんどくさそうにリヴァイブ発動ですよ

5_226氏ごめんなさいorz

667 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 18:27:47 ID:Zl+OXQ9v0

要するに光陰主人公の「アセリアリバース」とか出ればいんでね?
ヒロイン筆頭がクォーリン、大将まで攻略可能とか

668 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 22:24:59 ID:BML2IBnFO

ヒロイン
クォーリン、瞬、ユート、大将、ロティ

669 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 22:31:49 ID:xelr1zcW0

>>668
何その腐女子ゲーw

670 :名無しさん@初回限定 :2007/01/07(日) 22:37:27 ID:KotRLP7V0

>668
クラウも入れるべきかと。


ザウスの斜めっぷりからすると、ロティ主人公でアセリアヒロイン攻略なんてことも……。

671 :名無しさん@初回限定 :2007/01/08(月) 00:51:59 ID:BZ8/1/9n0

そういやロティってなんかこなれてる雰囲気あったよな
童貞じゃなかったのか?
もしかしてやんちゃしてた時に強k

672 :名無しさん@初回限定 :2007/01/08(月) 03:28:26 ID:KbwkK4a80

>>670
クラウなんぞクォーリン以上に一般のファン置いてきぼりだろw
まだエンレインとかの方がありそうだ。
・・・いや、うほ展開なんぞ見たくないですが。

673 :名無しさん@初回限定 :2007/01/08(月) 09:06:28 ID:E1g94rDV0

クォーリンの方がマイナーだろ。
クラウは一応、作中で名前出てるし。

674 :名無しさん@初回限定 :2007/01/08(月) 09:51:26 ID:pCdCJnIe0

クウォーリンも名前出てるよ

675 :名無しさん@初回限定 :2007/01/08(月) 10:15:26 ID:i69cNSZP0

>>674
今日子を保護させたってやつだっけか?うろ覚えだな…

いずれにせよクォーリンというキャラ自体の知名度はあまり無いだろうね
でも、クォーリンという新キャラ(?)を出す事によって
マロリガン組のストーリーに深みを増し補完するという形ならば、
別にファンそっちのけでも斜め上でもないような気がするけどな

676 :名無しさん@初回限定 :2007/01/08(月) 23:06:56 ID:LjNcIsJI0

悠人を最初に犯した赤スピ@PC版をヒロイン化。

つか、光陰今日子を砂漠で拾った青スピがラクシューレなんじゃないかと思ってる。クォーリン以上にマイナーな上、
公式とは言い難いキャラだけど。

677 :どりるあーむ ◆ncKvmqq0Bs :2007/01/09(火) 18:33:44 ID:e4610HRJ0

シアー長編SS「いつか、二人の孤独を重ねて」の続きを投稿します。
13章「永遠のアセリア」です、よろしければどうぞ。

678 :いつか、二人の孤独を重ねて1/14 :2007/01/09(火) 18:36:14 ID:e4610HRJ0

二度ある事は三度あると、何処かで昔の人は言った。
ロウエターナルのミニオン軍勢の無慈悲な侵攻によって瓦礫となった、その場所で。
理不尽な暴力により破壊し尽くされ、命の…マナの営みがことごとく無惨に奪われたサモドアの城下町で。
【炎帝】のントゥシトラは、眼前に新たに現れたエターナルを一つしかない目で一瞥しながら無言で向き直る。

ントゥシトラと正面から対峙しつつ、そのエターナルは背中の大剣用鞘型上位永遠神剣を両手に持ち直す。

鞘から【孤独】を引き抜くと、鞘が青い燐光と散って両腕を包み込み肩から指までの武骨な小手に変形する。
その小手の形状は、アセリアが使っているものと全く同型のデザイン…違いは無傷の新品であるという事のみ。

背後にかばうのは、雲霞の如く押し寄せたミニオンとの連戦に加え敵エターナルに挑み敗れたアセリア。
息があるのが不思議な程に満身創痍のアセリアに、一心不乱に応急処置と手当てを施すボロボロのヘリオン。
そのアセリアとヘリオンの側で、アセリア程ではないがやはり満身創痍のウルカが神剣をントゥシトラに向ける。

「アセリアにもまだ生きて欲しいから…。ヘリオン、ウルカ…アセリアを連れて下がって欲しいの…お願いなの」

痛覚すら麻痺した身体で、アセリアはたった今まさに殺されようとした自分たちを助けてくれた誰かを見つめる。
初めてみる誰か、なのに…酷く懐かしい…そんな感情がわかないではいられない青いオカッパの少女。

 -ん、ブルースピ、リット?…、剣が味方だと言ってる…剣は知ってる…私は…忘れているのか…?

不意に少しだけ振り向いたその少女が、知らないのにやはり確かに知っている…あの瞳で力づけるように頷く。

「アセリア…あとはシアーが頑張るから…だから、今だけでもシアーを信じて任せて欲しいの…お願い」

そう言うと、その不思議な少女は再びントゥシトラに向き直って自らの名を控えめにけれどそれは気高く告げた。

「シアーはね…エターナル・シアーなの…。
 永遠神剣第八位【孤独】と第三位【星光】の主、寄り添う青い星のシアーなの…!」

未だ、ファンタズマゴリアと名づけられた龍の大地を襲う災厄は終わっていない。
後に永遠戦争という名で呼ばれる事になる、この最悪の災厄は、まだ終わっていない。

679 :いつか、二人の孤独を重ねて2/14 :2007/01/09(火) 18:37:23 ID:e4610HRJ0


両の手のひらが、急速に汗ばんでいくのがわかる。
どんどん汗が噴き出しているように感じる両手で、【求め】を強く握り締めて中段に構える。
ごくり、と自分がどきりとするくらい大きな音をたてて口にやはり急速に湧き出して溜まった唾液を飲み込む。
実際には、それほど大げさに汗が出てもいなければ唾液も溜まっていないのではあるけれども。
目の前にいる秋月瞬を、ついに目の前にして悠人は【求め】のマナが全身の細部に渡って満ちるのを感じる。

ここに来て、とうとうサーギオスのエトランジェと初めて真正面から対峙している。
ここに来て、とうとう四神剣最強をうたわれる永遠神剣第五位【誓い】と初めて真正面から対峙している。

自分と瞬の間の距離が、互いの剣の間合いだと理解しつつ瞬が今飛び降りた砦の屋上に視線を移す。
視線を移すと同時に、身体の真ん中の線…人体の急所を斜め横に向けつつ【求め】で隠すように構え直す。

捜し求めた妹を、佳織を探す。

佳織は、砦の屋上でサーギオスのスピリットたちに両脇から押さえられていた。
泣いている、両目を真っ赤に腫らしながら泣いている…佳織が泣いている。
両手をキリスト教徒の祈りの形のように握り合わせて…自分たちを見つめると同時に泣いて祈っている。
そんな佳織の祈りの視線に応えるように、悠人はこくりと頷く。

 −佳織の事だから、俺だけじゃなくて瞬の無事をも祈っているんだろうな…。

それからそんな長い間の後に、因縁の宿敵と言える瞬に視線を戻す。

680 :いつか、二人の孤独を重ねて3/14 :2007/01/09(火) 18:38:43 ID:e4610HRJ0

瞬は、先ほどまでの緊張した構えを解いて、ただ【誓い】を下段に下ろしていた。
悠人としては、すぐに瞬の容赦ない一閃が襲ってくるものと思っていただけにむしろ意表を突かれた。
改めて【求め】を防御と攻撃のどちらにもすぐ転じられるように中段に構え、剣道でいう残心の型に足を運ぶ。

「佳織と話さないのか」

瞬が不意にそんな事を言ってくる。

「そこからでも、佳織への遺言くらいは伝えられるだろう?
 待っててやるから、さっさとしろ…これ以上、僕に無駄な時間を費やさせるな」

意外と言えば、あまりに意外な瞬の台詞と態度だった。

 −こいつは、そんな殊勝な奴だったっけか…?

逆に、罠だか策だかを仕掛けてきているんじゃないかと勘ぐってしまう。
じゃりっ、と足をわずかにずらして【求め】の剣先を更に瞬への間合いに少しだけ…沈める。

「遺言は…必要ない。今ここで、瞬…お前を倒して全て終わらせる」

悠人の言葉にも、瞬はまだ動かないでいる。
むしろ、何か物を問いたそうな目で黙って見つめてきただけだ。

「そうかい、でもな…終われないんだよ、悠人。…まだ、終われないんだ」

それだけ言って、瞬は両手で【誓い】をただ急所を一刺しにする突きの型に構える。

 −何か、おかしい…瞬は少なくともこんなバカ正直な態度は取らない奴だったはず…!

違和感を拭えないまま、悠人は瞬が構えを取るのに応じて更に【求め】を握る両手に力を込める。

681 :いつか、二人の孤独を重ねて4/14 :2007/01/09(火) 18:48:38 ID:e4610HRJ0

二人同時に、じゃりじゃりりッ、と激しく砂を鳴らして互いにそれぞれ自らの足をより緊張した構えに運ぶ。
シアーもネリーもエスペリアもアセリアに光陰たちも残りの者全員が遠巻きに二人の対決の行方を見守る。

そこにいる誰もがただ、見守る事だけしか出来ない。

帝国の守りの要であるリレルラエル、ゼィギオス、サレ・スニル、ユウソカの各街。
それぞれ、いわば神聖サーギオス帝国の首都であるサーギオスを守る結界を繋げる役目を担っている。
この戦争を終わらせるには、サーギオスをラキオスひいてはレスティーナ女王の影響下に置く必要がある。
そのためには、サーギオスを守る結界の役割を担う各街を一つ一つ占領していく事が不可欠であった。
リレルラエルに前線基地を置き、足がかりの一つとしてサレ・スニルに進軍し占領下に置く。
そこまでは、予想の範囲内であった。
あまりに予想外であったのは、いきなりサレ・スニルにサーギオス城にいると思われた一人の少年がいた。

神聖サーギオス帝国のエトランジェ、永遠神剣第五位【誓い】の秋月瞬。

予想外であるにしても、どちらみちサレ・スニルを占拠する事も瞬と戦う事も避けられぬ必然であった。

682 :名無しさん@初回限定 :2007/01/09(火) 18:49:34 ID:NV6CLoNv0

支援

683 :いつか、二人の孤独を重ねて5/14 :2007/01/09(火) 18:49:41 ID:e4610HRJ0

サレ・スニルの街に入るためには、街を取り囲む城壁の唯一の通り道である巨大な大門を通る必要がある。
大門を開け放つためには、街の内部よりスピリット数人がかりで仕掛けを動かさなくてはならない。
その大門は閉じられており…開くためにはスピリット隊全員がかりで城壁を越えて侵入しなければならない。
侵入を防ぐために城壁そのものが武装化されており、街の周囲全部が完全に砦と化している。
当然、ウィングハイロゥを持つスピリットで空から強襲するのが最善でありセオリーでもあるのだが…。
先ほど悠人が見たところ、城壁の屋上はブルースピリットやブラックスピリットでくまなく埋め尽くされていた。
それだけではない、城壁の向こう側にレッドスピリットの赤いマナをもあまりに数多く感じすぎる。
対してこちらのウィングハイロゥを持つスピリットはあまりに数が少なすぎる。
いかに蒼い牙と称されたアセリアや漆黒の翼と恐れられたウルカたちでもどうしようもないだろう。
サーギオス帝国の持てる全戦力をサレ・スニルに集めたんじゃないかと思ってしまう程の圧倒的マナ量だった。
もちろん、そんな事はないのだろう。
エスペリアも噂でしか聞いたことがないという、それは恐るべき皇帝妖精騎士と思われる気配もない。
確かに集められた敵対的マナ量は圧倒的ではあるが…それでも通常の雑兵スピリットのマナでしかなかった。
扉を開けてさえしまえば、ラキオススピリット隊の個々の技量ならば充分に勝てる。
だが、それも悠人の眼前にいる史上最悪に厄介な障害を排除しなくては叶わない事だった。
大門の真正面に、サーギオス最強の戦力であるエトランジェ…【誓い】のシュンがいる。

684 :いつか、二人の孤独を重ねて6/14 :2007/01/09(火) 18:51:11 ID:e4610HRJ0

悠人は、ここで必ず瞬を倒しておかなければならない。
悠人が、ここで必ず瞬を倒さなければならない…悠人が、ここで必ず瞬に勝利しなければならない。

「高嶺悠人」

ししおどしから水滴が落ちるように、コツーンと自然に悠人が自らの名を告げる。

「秋月瞬」

それに応じて、瞬もまたやはり自然に自らの名を告げる。
何処かで一粒の水滴が落ちたのと二人が互いへ全力で突っ込んだのは全く同時だった。
極めて約束的ではあったが、それが悠人と瞬の…「もう一つの二人」が互いの孤独を重ねた瞬間だった。

ただ、ぶつけあう。
互いに持てる全てを振り絞って、切れ味も重さも憎しみも思いの丈も何もかもをぶつけあう。
最強のエトランジェ同士が超高速で刃をぶつけあうのに、金属音はギリギリでついてくるのがやっとだった。
非常に陳腐な言い回しではあるが、音より速いとはまさに今繰り広げられる光景だった。

685 :いつか、二人の孤独を重ねて7/14 :2007/01/09(火) 18:58:11 ID:e4610HRJ0

互いに互いの側を走り抜けてすれ違う。
全く同時に互いの頬がわずかに切れて、わずかな血がわずかなマナの霧と散る。
オーラフォトンの治癒効果により傷がふさがる前に、二人全く同時にその場で身を翻して向き直る。
向き直ると同時に、また互いに背後へ跳躍して間合いを離す。

剣の間合いから、魔法の間合いへ。

「オォォォォラフォトン・ノヴァッ!」

悠人が叫ぶと同時に、蒼白い魔方陣が展開される。

「オォォォォラフォトン・レイッ!」

瞬が叫ぶと同時に、赤紫の魔方陣が展開される。

互いの魔方陣が展開されたのは、寸分違わず全く同時だった。
蒼白い閃光と赤紫の閃光が、やはり寸分違わず全く同じ速度と距離でぶつかりあって弾ける。

686 :名無しさん@初回限定 :2007/01/09(火) 19:01:13 ID:1yj46nTn0

|ー゜ ノC

687 :いつか、二人の孤独を重ねて8/14 :2007/01/09(火) 19:01:26 ID:e4610HRJ0

互いの魔法がぶつかって弾けた閃光に、その場にいた二人以外の全員が思わず目を覆う。
やがて誰とも無く目を開いたときには、既にその場に悠人も瞬もいなくなっていた。
ネリーが、上、と叫んだときには二人は大きく跳躍してサレ・スニル城壁の屋上に同時に着地した後だった。
悠人の【求め】が今までにないくらい蒼白く輝き、瞬の【誓い】も今までと全く違う赤紫の輝きを放っている。

いつの間にか、夕陽が沈もうとしている。

瞬の配下のスピリットたちが急いで佳織を安全圏まで運んでいったのを見届けるまで二人は動かなかった。
佳織の気配が、自分たちの威力が届かない位置まで遠ざかったのを確認すると同時に二人はまたぶつかる。
【求め】が【誓い】と互いを狂おしく重ねあう、【誓い】が【求め】とあまりに激しく互いを重ねあう。

だんだん夕陽が沈んでいくごとに、サレ・スニルの町並みは紫に染まっていく。
悠人と瞬の剣戟の響きは、何処かまるで寂しい雨音に似ていると佳織とシアーは思えてならなかった。
運ばれていた最中も今も、佳織は祈りの手を決して離さなかった。
シアーもまた、ネリーと互いに祈りあわせるように互いに手を強く繋ぎあっていた。
マナの導きを、とエスペリアがあまりにもか細くささやかすぎる呟きをこぼす。

688 :いつか、二人の孤独を重ねて9/14 :2007/01/09(火) 19:02:29 ID:e4610HRJ0

切り結んでいる最中に、突然に悠人が【求め】を握っている両手のうち右手だけを離す。
残った左手が【求め】に乗った勢いと重量に負けてあらぬ方向に空を切る。

「悠人おぉぉぉぉ!!」

瞬が、全力で【誓い】を悠人の胸めがけて腰を乗せて突き出す。
悠人は、身体が【求め】の重量と勢いに負けたままでぐるりとその場で回る。
回ると同時に、腰の乗っていない回し蹴りをそのままの姿勢で繰り出す。
しかし、その蹴りに威力は無くとも瞬は自らの突きの威力に全体重を乗せたまま強引に避けようとしてしまった。

互いに、よろけたまま、その場で強引に体勢を整える。

瞬は【誓い】をしっかりと両手で握ったままであったが、しかし悠人は【求め】を両手で握れていないまま。
両手で扱う事が必然的に求められる両手大剣型である【求め】を利き手でない左手で握っているだけ。
しかも、握っている部分は柄の下部分であり…これでは力の込めようがない。
体勢を整えたと先に述べたが、それはあくまで型としてはであり…今この時はるかに有利なのは瞬だった。

悠人が【求め】を改めて握りなおした時、瞬の【誓い】の刃はすでに悠人の急所をとらえてしまうのである。

だん、と踏み鳴らして悠人が右手を真っ直ぐ正拳突きで瞬の胸へ突こうと突っ込んでくる。

689 :いつか、二人の孤独を重ねて10/14 :2007/01/09(火) 19:09:07 ID:e4610HRJ0

瞬は、何の疑いも持たずにそれを悠人のヤケクソだと考え両手で握ったままの【誓い】で払おうとした。
しかし、払おうとした直前に悠人の拳が消える。
正確には、悠人は突きと見せかけて繰り出した右腕を…突然、肘鉄の型にしたのである。

瞬は、完全に虚を突かれた。

しまった、と瞬が青ざめた時はすでに全てが遅かった。
悠人は腰も体重も突進の勢いも十二分に乗った肘鉄を瞬の胸にめり込ませていた。
オーラフォトンの障壁の守りさえ無いまま、あばら骨が折られていく音を瞬は非現実的に感じながら聞いた。

「碧光陰直伝…八極拳の奥義・猛虎硬抓山(もうここうはざん)」

悠人が息を荒げながら確かにそう言うのを遠く聞きながら、瞬は両膝を地について崩れる。
瞬の手から【誓い】が乾いた音を立てて落ちる。
悠人もまた、かなり消耗しており【求め】を杖にして立つのがやっとの状態だった。

「ゴヒュッ…悠…とッ…」

まだ息がおさまらないままで今頃になって汗が全身を濡らすのを感じながら悠人は瞬の声に顔を向ける。

「貴様の…ゴヒュッ、勝ち、だ…佳織は…くれて…やる…」

ぜいぜいとますます息が荒くなるのが納まらないのが苦しいまま、悠人は瞬の言葉に頷く。

690 :名無しさん@初回限定 :2007/01/09(火) 19:09:30 ID:ZsXdXOa10

|∀゚)

691 :いつか、二人の孤独を重ねて11/14 :2007/01/09(火) 19:11:50 ID:e4610HRJ0

「ゴヒュ…ゴヒュッ…とど、め…を、させ…ば、どうなん、だ…」

その言葉に、悠人は頭がクラクラとするのを感じながら改めて【求め】を握りなおす。
遠目から、佳織はその光景に悪い予感を覚えて声を絞り出そうとする。
悠人が【求め】を瞬に向けて、大上段に振り上げたその時。

「だめえぇぇぇぇー!お兄ちゃん、先輩を殺さないでえぇぇーッ!!」

振り下ろされた【求め】は、瞬の眼前の床を砕いただけだった。

「…今の佳織の声、聞いたな?…だから、瞬…お前は殺さないでおいてやる」

ゴヒューゴヒュー…と肺の破れた音を漏らしながら、瞬は緩慢な動作で佳織のいる方角を見やる。
身体にまだ残っている【誓い】によるエトランジェとしての視力強化により、遠くの佳織の安堵の笑顔が見える。
そして、そのままの姿勢で視線だけ悠人に向けていかにも気に入らなさそうに呟いた。

「フン…疫病神ごとき…が…いい気になるんじゃ…ない…ゴヒューッ…」

瞬に背を向けて、悠人ははっきりと告げる。

「俺たちは、この世界に来るべきじゃなかったんだ…瞬。
 …だから…俺たち全員で元の世界に帰るんだ…いいな」

692 :いつか、二人の孤独を重ねて12/14 :2007/01/09(火) 19:12:57 ID:e4610HRJ0

だが、そう告げた途端に、初めて聞く…気持ちの悪い不気味な声が悠人の朦朧とした頭に響く。

 −【誓い】を砕かぬつもりか…それは許さぬぞ、契約者よ…。

【求め】から聞こえてくるその声は、消耗しきった悠人の精神を容易くドス黒く塗りつぶしていく。

 −【誓い】を砕けッ…【因果】を殺せッ…【空虚】を犯せッ…砕け、殺せッ、犯すのだッ!

声が聞こえてくるのは確かに【求め】からなのに、明らかに【求め】の意志ではなかった。

 −砕け、殺せ、犯せ、砕け殺せ犯せ、くだけころせおかせ、くだけころせおかせくだけころせおかせぇッ!!

今までに経験した以上に激しすぎる頭痛と強引に上書きされる殺意の衝動の不快感が一気に悠人を襲う。

「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」

その場を頭を両腕で抱えて転がりながら、悠人はなす術もないままに心を侵されていく。

693 :名無しさん@初回限定 :2007/01/09(火) 19:18:19 ID:DsjgAPSx0

支援

694 :いつか、二人の孤独を重ねて13/14 :2007/01/09(火) 19:21:59 ID:e4610HRJ0

不意に、いきなり物凄い何かが落ちて砕けるような音が聞こえた途端にそれはおさまった。
先ほどにもまして激しく息を荒げながら、凄まじい疲労感のさ中に悠人は見とめた。

いつの間にかそこにいたミュラー・セフィスが【求め】をしたたかに踏みつけたのを。

「大丈夫かい、ユート?」

【求め】を拾いながらそう聞いてくるミュラーの後から、シアーやウィングハイロゥを持つ仲間たちが続く。

「…今まで側にいながら治療してやれなくてすまないね。
 でもシュンのように実感してもらえないと確証も持てないし、後々に本当の敵相手に備えられないからね」

どういう事だ、瞬のようにて何だ、あんた一体何者だ、と疑問が頭を渦巻くけれども過度の疲弊で声が出ない。
意識が今度こそ落ちていくのを感じながら、悠人は泣いて名を叫ぶシアーの胸に抱かれて沈んでいった。

695 :いつか、二人の孤独を重ねて14/14 :2007/01/09(火) 19:23:03 ID:e4610HRJ0

やがて最終決戦の舞台となる場にて、全ての災厄の根源である…邪悪なる永遠者がつまらなそうに呟く。

「イレギュラーが発生しすぎですわね…私とした事がこのような事になってしまいますなんて…。
 これもまた、あのしつっこいトキミさんの仕組んだ事なのだとしたら…全く忌々しい事ですわね」

そして、背後をちらりと一瞥して…ころころとおかしそうに笑った。

「まあ、いざとなれば…虫ケラたち自慢の文明の利器とやらを利用して最後の手札を使うまでですわ。
 うふふ、ゲームは存分に…存分に楽しみましょう…ねえ、トキミさん…そして、ボウヤと無垢なお子様たち…」

696 :どりるあーむ ◆ncKvmqq0Bs :2007/01/09(火) 19:28:58 ID:e4610HRJ0

今回はここまでに。
悠人と瞬がまっとうに決闘を果し合い、そして瞬生存ルートです。
やっとここまで書き上げたはいいですが、次回にて明かされていく秘密をちゃんと描写しきれるのか大問題だったり。
何よりミュラー先生が時深さんの見せ場を食ってる部分あったりしますが、多分もしかしてきっと何とかなるかもしれませんエエ。

では、誤字脱字ハリオンマジック等ありましたらよろしくご指摘お願いします。

697 :どりるあーむ ◆ncKvmqq0Bs :2007/01/09(火) 19:35:24 ID:e4610HRJ0

っと、緊張が抜けてついうっかり忘れてたことを思い出しました。

支援してくれた方々、本当に助かりました…ウレーシェ。

次回のタイトルは「全て忘れられても…全て、ただ一言の愛のために」です。

698 :名無しさん@初回限定 :2007/01/09(火) 22:27:14 ID:CqjLlYlC0

>>697
乙です。

>悠人と瞬がまっとうに決闘を果し合い

ちょwwwww、完全にギャグと化していた気がするのは錯覚でしょうかw
中々予測不可能な展開ですが、これまでの伏線がどう生きてくるのか最後まで楽しみにさせて頂きます。

699 :名無しさん@初回限定 :2007/01/10(水) 00:37:51 ID:p46T4jEm0

>>698

レスさんくすです。
書いた本人は至って大真面目だったのですが、これはバトルアクションのイメージをより明確にするため、事前にワンチャイシリーズを三作ぶっつづけてで観たのがいけなかったのでしょうか。

※ワンチャイシリーズを知らない人のために。
 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ。
 中国の時代劇映画。天地黎明、天地大乱、天地争覇の三部作が特に人気。
 清朝末期の実在の伝説の英雄、漢方医学と少林寺南派の達人「黄飛鴻(ウォン・フェイフォン)が主人公。
 主役を演じるのはリー・リンチェイ…かのジェット・リーである。
 朝焼けの海岸で裸のマッスル軍団とジェット・リーが朝陽に輝きながら演舞するオープニングが圧巻。
 (熱いっちゃ熱いのだが、人によってはギャグになってしまうらしい…)

ともあれ、大真面目だった本人の意思はともかくとして楽しんでいただけたようで何よりですorz

700 :名無しさん@初回限定 :2007/01/10(水) 11:00:35 ID:Jek9SEPf0

>>697
乙でした。
どんどん終盤に向かっているようで、続きが気になる所存であります。

>「シアーはね…エターナル・シアーなの…。
 永遠神剣第八位【孤独】と第三位【星光】の主、寄り添う青い星のシアーなの…!」

この台詞が自分的にかっこよすぎですね。なんだかシアーがまた一皮剥けた、って感じがします。

>「碧光陰直伝…八極拳の奥義・猛虎硬抓山(もうここうはざん)」

新必殺技!?思わず笑ってしまいました(ぉ


で、便乗するようで恐縮ですが、長編を投下したいと思います。
休みとはいえ、平日の昼間っから何やってんだと思いつつ、投下します。
多少(大幅に)妄想入っているので、そういうのに免疫がない方は医師に相談してください。

では、くじら式長編U、投下開始。

701 :スナオになれない心 序章─始動─ :2007/01/10(水) 11:03:16 ID:Jek9SEPf0

─────気がつけば、それが当たり前だった。
自分がいて、すぐそばに誰かがいてくれて、戦って、生きているんだなって実感していること・・・
でも、どうして自分がそんな中にいるのか、その理由や経緯は知らない。
自分がこれからどうなっていくのか、考えたこともない。知ろうとも思わない。
だって、どうでもいいから。わからないし、無駄だし、言う事を聞いていれば生きられるから・・・

・・・・・・何より、『面倒だから』。

そう思っていた少女がいた。
でも、その少女はまだ知らなかった。
それに触れることによって、見えてくるものがあるということを。
それに触れることによって、本当に大切なものを手に入れられるということを・・・


─────この物語は、戦いの中で生きる意味を見出す一人の少女の物語である・・・



─────生命は、生命によって生み出され、育まれる。
それは、動物も植物も、人間だって同じこと。
・・・だが、この世界には、たった一つ、どうして生まれるのかちゃんとわかっていない生命がある。
人は、それを『スピリット』と呼んでいた。
『スピリット』は、人間と同じ姿をしているが、髪や眼の色が違うということから軽蔑の対象となっている。
しかし、どういうことか『スピリット』は人間に対して従順であり、人間はそれを利用する。
どこからともなくぽっ、と現れるから、元を気にする必要もない。
・・・・・・死んだって困らない強力な兵器として、戦争に使われる。

そんな呪われた宿命を背負った生命が、また一つ、この大地に生まれ落ちようとしていた・・・


702 :スナオになれない心 序章─始動─ :2007/01/10(水) 11:04:19 ID:Jek9SEPf0

─────様々な気候の入り混じる広大な大地、その北方五国に位置する国の一つ、ラキオス王国・・・
その王座には、立派な髭をたくわえた初老の男が一人、踏ん反り返るように座っている。
その王の御前には、王国で働いているであろう、数名の男女。

「・・・以上で、報告は終わりです」
男女のうち最後に報告した一人が、そう言って王に言葉を促す。
「たったこれだけなのか。最近に見つかったスピリットというのは・・・」
王はそうつぶやくと、眉間に皺を寄せ、一気に険しくなった顔を目の前の男女に突きつける。
よほど王を恐れているのか、男女は誰も王を見れなくなり、膝を突いて顔を伏せてしまう。
「こんなことでは、国力を増強することなどできん!もっとスピリットを探してくるのだ!」

このとき、男女の誰もが思っていた。
『このお方は無茶なことを言う』・・・と。
いつどこに生まれてくるかわからないスピリットを探すなど、草原に逃げ込んだ蟻を探すようなものである。
そもそも、この国はそれほど領土が広いわけでもない。
探す範囲が限られているわけだから、見つかるものが少ないのも当たり前なのだ。

「・・・ふん、今日はもうよい。引き続き捜索しつつ、スピリットを立派に育成するのだ!」
そんな王の怒号とともに、恐れと緊張の時間は終わっていった。
三々五々、数名の男女は敬礼をしながら王座の間を後にしていく。

703 :スナオになれない心 序章─始動─ :2007/01/10(水) 11:11:59 ID:Jek9SEPf0

「ふう、やれやれだ・・・」
王座の間を離れ、思わずそう愚痴をこぼす、がっちりした体格の、大雑把そうな角刈りの男。
「・・・そうですね、いつもより疲れてしまいました」
その男の愚痴に反応するように、長い髪の、豊満な体型でのんびりした性格の女性が話しかけてくる。

「スピリットをさがせっつったって・・・こちとら数人いるだけでも奇跡みたいなもんなのにな・・・」
「あなたの所が羨ましいですよ〜。私のところなんて、ずっと前から一人しかいないんですから」
その女性の言葉に、男は鳩が豆鉄砲食らったように驚いた表情になる。
「・・・それ、本当か?よく今までお叱りを受けなかったなぁ・・・」
男がそう言うと、女性はくすくすと笑いながら、悪戯っぽい顔で答えた。

「ずっと前から叱られてますよ?でも、『しっかり育てるためだ』っていうと、引き下がってくれるんです。
 ・・・まぁ、流石に、まだ幼いあの子を戦場に出すわけにも行きませんからね〜」
「・・・羨ましいのは俺のほうだよ。こっちなんて、即戦力になりそうなのが何人かいるから・・・
 訓練しろ、訓練しろ、やれさっさと戦場に出せだのうるさくってかなわん」
二人がお互いの施設にいるスピリットについて語りだす。
どんなに辛い内容でも、こうして口に出してしまえば多少なれとも楽になってしまうから不思議なものだ。

───── 一通りのことを二人が言い終えたあたりで、城の門のところまでたどり着く。
門から外を見ると、そこには稲光とともに大量の雨が降り注いでいた。
「・・・うわ、こりゃひっでぇや。ちゃんと帰れるかな〜・・・」
「あらあら、これは困りましたね〜・・・」
男は後頭部をぼりぼりと掻きながら、女性は口に手を当てて困惑していた。
しばらくそうしていると・・・

704 :名無しさん@初回限定 :2007/01/10(水) 11:20:13 ID:LvBHw+l20

sien

705 :スナオになれない心 序章─始動─ :2007/01/10(水) 12:02:47 ID:Jek9SEPf0

「おねえちゃ〜ん!」
そう叫びながらとことこと駆けてくる、大きな槍とフードつきのコートを持った緑色の髪の少女。
「あら、ハリオン。どうしたのですか?そのコート・・・」
「はい〜。雨がふってきたから、くんれんじょにあったのをもってきたんです〜」
ハリオンと呼ばれた少女は、少し息を切らしながら、笑顔でそう説明する。
男は、少しあきれたような表情で、その笑顔のハリオンを見ていた。
「おいおい・・・大丈夫なのか?」
「ん〜、まぁ、大丈夫でしょう?このコート、お城の備品みたいですから、後でちゃんと返せば・・・」
男は益々呆れた。子が子なら育ての親も育ての親だった。

「あ、でも、おじさんのはここにはありませんよ〜?」
「あ〜、でも、訓練所にはまだ残ってんだろ?自分でとりにいくからいいよ」
「それでは、私たちはお先に失礼しますね〜」
女性はハリオンからコートを受け取るなりさっと羽織ると、軽く会釈をしてハリオンとともに城を出て行った。
「・・・似たもの同士、ね・・・まぁ、お似合いですな」
二人がいなくなるなり、男はそう呟きながら訓練所に向かうのだった。


「・・・っておい!もうコートがなくなってんじゃねーかっ!!」
男の前にすでに数人、コートを借りていまいもう残っていないのだった。
結局、男は高いお金を払って馬車を使う羽目になったという・・・


706 :スナオになれない心 序章─始動─ :2007/01/10(水) 12:03:34 ID:Jek9SEPf0

─────それから数時間後、男はようやく自分の管理する施設まで帰ってこれた。
「やれやれ・・・ご苦労さんです」
男は御者にそういうと、御者は無言でぺこり、と会釈して、ぱからぱからと馬の蹄の音を立てながら去っていった。
すぐさま男は施設の扉に手をかけ、逃げ込むように中へと飛び込む。

「ふぅーい。風引いちまうところだったぜ」
男は参ったように呟くと、廊下の角からひょっこりと小さな影が飛び出す。
・・・が、その影の眼は、男の顔を捉えた途端にまたひゅっと廊下の角に隠れてしまう。

「・・・ファーレーンか?」
男が呼ぶようにそういうと、こんどは警戒心を解いた動物のように飛び出してくる影の主。
それは、青に少し緑がかかったような髪と眼の色をしたまだ幼いスピリット、ファーレーンだった。

「おかえりなさい・・・です」
「変な言葉遣いするな。・・・ほかのやつらはどうした?」
飛び出してきたはいいが、今度は花瓶台の陰に隠れてしまうと、怯えたような眼で話し始める。
「もう・・・寝ました」
「そうか・・・まあ、結構時間食っちゃったからな。しかたね〜か」
そう言って、男は靴についた泥をふき取ると、どしどしと音を立てて廊下を歩いていった。

くい、くいっ。
「ん・・・?」
何かにズボンの裾が引っ張られる。
それに応じるように振り向くと、案の定顔を伏せたファーレーンが裾を引っ張っていた。
「あ、あの・・・」
「なんだよ?もう遅いんだから、ファーレーン、お前も早く寝たほうが・・・」
ファーレーンに睡眠を促そうとした、その時・・・

707 :スナオになれない心 序章─始動─ :2007/01/10(水) 12:04:42 ID:Jek9SEPf0

きゅぐうぅ〜〜〜っ。
二人の腹の虫が同時に廊下という空間にシンクロし、鳴り響く。
「あ〜・・・そういや、まだ飯食ってなかったな・・・って、ファーレーン、お前もか?」
ファーレーンはこくり、と頷くと、蚊の鳴くような声で話し始める。
「お姉ちゃんたち・・・食べさせてくれなかったんです・・・おなか、すきました・・・」

「・・・ったく、あいつらは・・・もうちょっと仲良くできんのかね・・・」
ファーレーンはこの施設では最年少。そして、その上には三人の大体同年代の先輩のスピリットがいる。
その三人の神剣の位は第八位と第九位。で、ファーレーンの神剣【月光】の位は第六位。
長いことこの施設で、いがみ合うこともなく暮らしてきた彼女たちだったが・・・
ある日突然、ぽっと現れた(拾われた)ファーレーンがやってくると、それは急変した。

なにしろ、まだ幼少で神剣を扱えないとはいえ、神剣の位ははるかに高いのだ。
将来的に強さを約束され、それでなくてもこの時点で上の連中はファーレーンの方をチヤホヤする。
彼女たちはそれが気に入らなかった。
おまけに、臆病で人前にあまり顔を見せない恥ずかしがり屋の性格が、対象にならないはずもなかった。

ファーレーンは、男の見ていないところで何かしらの『いじめ』を受けていたのだ。


「しょうがねぇな。俺が何か作ってやるから、食卓に座ってろ」
「・・・う、うん!」
そんなファーレーンが、今唯一心を許しているのが、この施設の責任者の男である。
顔を見せることこそそれほど多くはないが、積極的に話しかけてくれている。
男のほうも、小動物みたいでかわいいじゃねえか、と心のどこかで思っているのであった。


708 :名無しさん@初回限定 :2007/01/10(水) 12:22:47 ID:p46T4jEm0

支援

709 :スナオになれない心 序章─始動─ :2007/01/10(水) 12:24:16 ID:Jek9SEPf0

─────それからしばらくして。

今日も、先輩たちの訓練が始まった。
男の、山をも揺るがすかのような掛け声とともに、敷地を何週もしたり、神剣を振るったりしている。
ファーレーンは、まだ神剣の声が聞こえず、訓練には参加できない。
自分の部屋の窓から、顔の上半分だけ出して訓練の様子をじーー〜〜ーーっと眺めていた。

そんな半端なモグラ叩きのような様子のファーレーンに男が気づくと、大声で話し出す。
「おーい、ファーレーン!暇だったら井戸から水汲んできてくれ〜!」
突然頼まれたおつかい・・・ではないが、訓練というものはやはりスピリットでも結構きついもの。
汗を流した後は冷たい井戸水で顔を洗ってから休憩するのが、この男のやり方だった。
要は、そのための水を汲んできてくれ、というのだ。

その言葉に、ファーレーンは先輩方から奇妙な視線を受けたのにも拘わらず、無言のまま洗面所へ小走りで向かった。

洗面所にある大き目のバケツを手に取ると、さっそく施設のはずれにある井戸に向かう。
こういう仕事なら神剣など使わなくてもできる上、何度もやらされているので慣れっこだった。
井戸につくと、ファーレーンはバケツを置いて、井戸のロープを引こうとする。

しかし・・・

710 :スナオになれない心 序章─始動─ :2007/01/10(水) 12:25:29 ID:Jek9SEPf0

「・・・・・・ぁ、ふゃあぁ・・・」
どこからか、泣き声のようなものが聞こえる。いや、どちらかというと、鳴き声か?
その声に、ファーレーンは思わずロープを引く手を止め、頭の上に?を浮かべてきょろきょろと辺りを見回す。

その声はどこから聞こえてくるのか?
ファーレーンは、その声に呼ばれているような気がして、井戸の中を覗き込む。
「・・・だれか、いるんですか・・・?」
ファーレーンの呼びかけは井戸の中に木霊するが、当然返事のようなものはなく、どこからともなく声だけが聞こえる。
自分で声を出してファーレーンはやっと、はっ、と気づく。
この鳴き声は、井戸の中に響いていない。つまり、井戸の中にいるはずはなかった。

「ふぁあ、ふゃああ・・・」
心なしか、自分の名前を呼ばれているような気にもさせるこの声。
ファーレーンは、今度は背丈ほどもある井戸の縁の周りを、ぐるっとまわって調べてみる。
すると・・・いた。

711 :スナオになれない心 序章─始動─ :2007/01/10(水) 12:26:33 ID:Jek9SEPf0

まるで守られているように丈の長い草に囲まれ、その中心に、声の主はいた。
緑色の髪と瞳の、ファーレーン自身よりも幼いってはっきりとわかる赤ん坊のような少女。
そして・・・その少女の手に握られているのは・・・槍型の永遠神剣。
この子が一目でグリーンスピリットであるということがわかるからか、周りが草ぼうぼうなのも妙に納得してしまう。
ファーレーンは、戸惑うことなくその子に近づいて、抱き上げながら、呼びかけた。

「・・・あなたは、私たちと・・・同じなんですか?」
今まで、自分よりも幼いスピリットを見たことがなかったからか、妙な問いかけをしてしまう。
「きゃっきゃっ・・・」
ファーレーンの腕の中で、安心したのか、呼びかけに答えたのか、無垢な笑いを見せる少女。
それを見ていると・・・なんだか、不思議な気分になっていく自分がわかる。
そして、ファーレーンは無意識のうちに思っていた。

『この子は、私が守らなくちゃいけない・・・!』

水を汲みに来たことなどすっかり忘れ、ファーレーンは少女とその神剣を両手いっぱいに抱いて、駆けていった。

私が守らなくちゃ・・・
でも、私じゃ、私だけじゃまだ守れない。
あの人に、知らせなきゃ。

そんなことをうわ言が漏れるように考えながら、全力で走っていった。

712 :名無しさん@初回限定 :2007/01/10(水) 12:28:28 ID:p46T4jEm0

はーなーよめはーエクゥにーのぉってー

              ィ-i^i^!、,    
   ___ノニフ    (´  ̄ `v),   
 <<ニニニロ━━━O(!i!_il!_i! l_`i━━━━
    ̄ ̄ ̄    ∧,,∧从゚- ゚ 」ixij    
          /ο ・ )Oニ)<;;>             
          /   ノ lミliii|(ヾゝ
         (o_o,イ__ヽ´|(__) ノ~⌒)彡   ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
            ノllllllllヽ| |6ノl ノ
           / /~ヽ ノ'''''''~ヽヽ\ヽ_
           ヽニフ|_|   (_/  ヽノ     支援ーすーるーのー

713 :スナオになれない心 序章─始動─ :2007/01/10(水) 12:29:31 ID:Jek9SEPf0

─────施設の訓練場に到着すると、訓練に一段落着いたらしく、先輩達はすでに家の中に入っていた。
一人黙々と訓練場の整備をする責任者の男だけがそこにいた。
たった一人頼れる人間・・・その男に、ファーレーンはさささささっと近づく。

「あ、あの・・・」
「おう、遅かったな。もう訓練は一段落つい・・・ち・・・・・・」
男はファーレーンの抱いているものを見るなり、スローモーションになっていき終いには固まるように停止した。
山狩りをはじめとする捜索でスピリットを見つけるということはあるものの、
スピリットがスピリットを拾ってくる・・・という事態にはあったことがなかった。

「お、おいおい・・・こいつは・・・」
「だ・・・ダメ・・・です、か?」
後頭部に汗をかく男と、必死に懇願するような眼で見つめるファーレーン。
ペットを飼うようにお願いする子供とその父親のような、そんな光景がそこにはあった。

「いや、ダメってことはないが・・・ファーレーン、お前・・・自分のしていることがわかっているのか?」
「・・・え?」
ファーレーンが困ったような顔になると、男は眼差しをいつになく真剣にして、諭すように小声で話し始めた。

「お前・・・あいつらに嫌がらせされてんだろ?・・・こいつにも、同じことを味あわさせる気か?」
言っていることはよくわかる。
被害者にしかわからない、あの苦しみ、あの痛み、あの虚脱感・・・
しかし、そんなファーレーンだからわかることもある。それは・・・

『誰かが傍にいてくれるから、私はいまここにいられる』

どんなに先輩達から嫌がらせを受けても、ファーレーンが自分を保っていられるのは、ひとえにこの男のお陰。
ならば、この子も、誰かが守ってあげればいい。
ファーレーンは、躊躇することもなくその役を買って出た。
・・・いや、自分にしかできない、そう思った。

714 :スナオになれない心 序章─始動─ :2007/01/10(水) 12:31:17 ID:Jek9SEPf0

「・・・私が面倒見ます!私が・・・守ります!あの、だから・・・お願いします!」

「・・・わかったよ。でも、面倒見るのは俺も手伝うからな。一人で無理すんなよ?」
男はしかたないな、というふうに片眉を吊り上げたような笑顔になるとファーレーンの頭をくしゃくしゃと撫でる。
その言葉と仕草に、ファーレーンはぱあっ、と顔を明るくしていた。
男は、かなり久しぶりにファーレーンの笑顔を見た・・・そんな気がしていた。


「あ、あの・・・それで・・・」
「ん?ああ・・・こいつの名前か・・・・・・そうだな、ファーレーン、お前が決めろ。お前が拾ってきたんだからな」
「え?私が、ですか?・・・え・・・っと、え〜っと・・・」
ファーレーンは天を仰ぐようにして、難しい顔をしながら考え込む。
少しして、名前を思いついたのか、すぐにまた笑顔になって少女の顔を覗き込むと、新しい名前を与えた。

「・・・・・・ニムントール!あなたの名前は・・・ニムントールです!」


「・・・ニムントール、ねぇ・・・ま、お前が気に入ったんならいいけど・・・」
「ニムントールっ、ニムントール〜♪」
よほど気に入ったのか、何度も楽しそうに名前を呼ぶファーレーン。
ニムントールと名づけられた少女も、きゃっきゃっ、と楽しそうに笑っていた。

そのほほえましい光景を見ながら、男は思った。
「(ファーレーンが親、か。まだどっちも子供だけど、二人ともいい奴に育つような気がするな)」
・・・その先見の明は当たっているのか?そうでないのか?
それは、まだ誰にもわからない。


─────生きとし生けるものの物語は、いつも生まれたことを認められたその瞬間から始まる。
      物語は、まだ始動したばかり。まだ、誰も運命の分かれ道には立ってはいない。
                  これから、彼女たちを待ち受けるものは?
               ─────それこそ、まだ誰も知る由もない・・・・・・

715 :名無しさん@初回限定 :2007/01/10(水) 12:37:44 ID:Jek9SEPf0

ん、序章は以上です。
支援してくださった方どーもありがとうございました。多謝多謝。
誤字脱字、ハリオンマジック等ありましたら遠慮なくご指摘ください。

んさてさて、また半分イキオイで書いてしまいました(ぉぃ
まあワタクシプレゼンツということで、以前書いた長編とも少し繋がりを作ってみました。
別に読んでいないと楽しめない・・・というのを作る気はありませんので、そこら辺はご安心をば・・・

では、次回作が書け次第、またお会いしましょう・・・

|
|
|彡  サッ!
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716 :名無しさん@初回限定 :2007/01/10(水) 12:42:44 ID:p46T4jEm0

乙です。
ありそうで今までなかった、ニムヒロインですな。
楽しみにしております。

717 :名無しさん@初回限定 :2007/01/10(水) 19:33:29 ID:LvBHw+l20

>696
相変わらず個性的な展開だなあw(褒めてます)
ちょっと分からんかったんだけども『星光』は『孤独』の鞘そのものということ?
抜刀後、鎧となってシアーに蒸着でおk?
悠人と瞬との殺陣は中国伝記アクション映画を彷彿とさせました。
ラストの肘は拳児の最終戦のようでいかったです。でもこれ猛虎硬抓山というより裡門頂肘の類っぽい。
緑遠寺伝護持体術に伝わってから時の流れの中で変容したのかもしれぬ。
話しの結末への流れとしては、ゲーム内悠人セリフ「剣と人の戦い」に近くなるのだろうかと、求めをピンヒールで踏みつけるミュラーさんを妄想しながらハァハァ。
副題「永遠のアセリア」がよく分からんかったでした。
次も期待しています。


>715
うむ。確かにスピ達は女の集団ですから、こういった陰湿な部分もあって当然だよなあと以前から思っておりました(問題発言)w
十位がいればいたで虐げる獲物になっていただろうけど。差別は被差別内差別を生むのかもね。
んで、訓練士のニムへの心配は良く分からなかった。ファーが保護者扱いならって事かな?

>一人黙々と訓練場の整備をする責任者の男
なんか夕日のグラウンドでトンボ掛けするシルエットが……w

718 :名無しさん@初回限定 :2007/01/10(水) 21:06:14 ID:p46T4jEm0

>>700
レスどうもです、ていうかやはりギャグになってしまっていますかorz
というか、エターナル化組の名乗りの台詞はかなり苦しみました…。
今でも、果たしてこれで個々のキャラのイメージに沿ってるだろうかと心配ですが。

>>696
褒めていただいて恐縮です。
まず最初に、瞬はエトランジェのまま生存させると決めていたので流れが保管庫にある他の方の長編SSっていうか、永遠のアセリア本編と違ってきちゃうだろうなとは自分でも思ってました。
永遠のアセリアの本筋から決して外れないようにコントロールしていくのは思いのほか大変でした…まだ終わってませんが。
【星光】の解釈は、それであってます。蒸着します。宇宙刑事です。元ネタは某ジャンプ連載のダイの大○険に出てくる「鎧の魔剣」です。
ネリシアの上位永遠神剣は、ギミックで勝負するタイプにしたかったのです。書き始めてしばらく設定をこねくり回してる最中は、ネリシアにならって双子の同型の剣でしたが当たり前すぎてつまらないなと。
悠人たちが本格的にサーギオスに侵攻を始めた時にネリーに鎖分銅を使わせましたが、それの流れでネリシアの上位永遠神剣はギミック勝負型にしようと。
保管庫におさめられてる他の方の長編SSを見ても、鎌や義眼などかなり大胆な発想で攻めてきてるのでこれくらいがちょうどよかろうとも思いました。
にしても、描写がいまいちわかりにくかったのは申し訳有りません。今度また【戦車】や【星光】を描くときは気をつけるとです。
というか、どりる的ミュラー先生はピンヒールのイメージですかなる程よくわかりました了解。

副題の「永遠のアセリア」は、アセリア本編で瞬と戦うときに流れるテーマソングからです。
瞬と悠人の決着という事でこう決めましたが、いまいち伝わらなくて無念。
アセリアをもっと描くべきだったのでしょうが、自分の技量では詰め込むには無理がありました…。

719 :名無しさん@初回限定 :2007/01/10(水) 21:45:29 ID:6IIHgQlX0

>>696
乙です。相変わらず先の読めない展開で楽しみです。
>>715
乙です。ニムヒロイン しまった、先を越されたw
次楽しみにしてます。

720 :名無しさん@初回限定 :2007/01/11(木) 20:04:37 ID:1sKFG8B70

>>697
おお、シアーもエターナル。って続々ですね。
ントゥシトラとの対決は後の楽しみに置いといて、
瞬が助かったのは前々回での、ミュラー先生の教育というか治療の賜物でしょうか。
>あんた一体何者だ
前回でラキオスに配属されていたから悠人はてっきりミュラーを知ってるものだとばかり。
それはそうと徐々に伏線が現れたり増えたりしていく中、
今後の「二人」の結びつきがどう流れていくのか、楽しみにしております。

>>715
スピたんBook思い出しました>男
っていうか、幼少期ファーレーン子育て奮闘記可愛すぎるwww
え、これファーレーンがヒロインのお話じゃないの?(何

721 :名無しさん@初回限定 :2007/01/11(木) 22:53:16 ID:CEuTL0Zi0

エトランジェイガーの聖ヨト語を聞いていると、やはり通訳者エスが必要ではないだろうか。
と切に思うのだ。

722 :名無しさん@初回限定 :2007/01/12(金) 22:38:35 ID:Bd9797jY0

エスペリアとハリオンはどっっちがエロいのか、アネたんをやって結論が出た。
恥じらいが少しなりとも残ってるエスペリアの勝ち。




だがナナルゥの方がエロい。

723 :名無しさん@初回限定 :2007/01/12(金) 23:20:37 ID:jKK3LPTn0

ナナルゥはこれからもっと恥じらいが出てくるキャラだからな。
ある意味最強妖精。

724 :理念の理由 :2007/01/13(土) 20:29:53 ID:lsVeqXY40


どことなく現実離れした不思議な空間。見たこともない建物。
なのに胸はざわざわとざわめき、浮き立つ心を止められない。
こんこんと、泉のように湧き出てくるのはどうしてなのか懐かしさ。
よくわからない模様の壁が物珍しく、覗き込んで触れてみる。
ひんやりと冷たい感触は岩でもなく木でもなく、もちろん綿でもなく布でもなく。

――――なにか、嫌な予感はしてたんだ。大変な時なのに、みんなでお出かけするっていうし。

「なぁ……オルファ」
「ん? な〜に、パパ。どうしたの? なにか、あった?」
「剣がかすかだけど震えてるんだ……。オルファはなにか感じないか?」
「ううん、なんにも。『理念』はなにも喋らないよ?」

……どうして、オルファに聞くんだろう。嬉しいけど、パパの側にはお姉ちゃん達が沢山いるのに。
パパは、それきり何も答えず考え込んでしまう。つまんない。折角こんな楽しい所に来たのに。
身体が芯からぽかぽかと暖かくなってくる。この感覚は識っている。丁度、炎の祭壇が出来たときのような。
今ならきっと、あのおっきな門だってやっつけられるだろう。でもやらないよ。オルファ、パパと約束したから。
「ほほほ〜、なるほどなるほど……」
向こうでヨーティアお姉ちゃんが、変な器械で何かを測ってその度にうんうん、と頷いている。
小さな眼鏡を時々持ち上げて難しい独り言を呟いているけど、なんだか楽しそう。あ、なんだろう、この感じ。

725 :理念の理由 :2007/01/13(土) 20:31:21 ID:lsVeqXY40


「何か探し物ですか?」

びっくりした。急に空から声が聞こえるんだもの。
しかもここ、オルファ達以外の気配なんて今まで全然感じなかったのに。
パパもお姉ちゃん達も驚いたみたいで、オルファと一緒に硬直したまま天井の方を見上げている。
「初めまして、みなさん」
その子は、鳥さんのようにぷかぷかと浮いて、オルファよりも小っさそうな歳の子で。
見た事もない可愛い真っ白な服を着ていて、でも、……酷く意地悪そうに笑いながら降りてきて。

「わたくしはこの遺跡の番人……いえ、所有者というべきかしら」

キィィィィィン!!!

「うぉっ! な、なんだっ!」
「……!!」
「な、剣の悲鳴が……いたぃっ! ……きゃぁっっ!!」

アセリアお姉ちゃんが、エスペリアお姉ちゃんが。そしてパパが、とっても苦しそうな顔をする。
ヨーティアお姉ちゃんはなんでもないようだったけど、これはきっとオルファ達スピリットへの攻撃だったから。
そう、攻撃。この子が放った緑色のマナ。それはとてもとても大きくて、見たこともないような力だった。
でも、不思議にオルファは何でも無くて。いきなりだったから、『理念』に力を篭めたつもりも無いのに。
ただなんとなく、判った。さっきから感じていた懐かしさ。それがオルファを守ってくれてるって。

726 :理念の理由 :2007/01/13(土) 20:32:56 ID:lsVeqXY40


――――でもね、そんな予感とかは全然関係なくて。オルファにはオルファの決めてたことがずっとあって。

「……お姉ちゃん! パパ!」
「くすくす……甘いですわ」
「……ッ!」
「ダ……ダメ……支えきれません!」
部屋中に満ちていた緑色が白に変わった途端、エスペリアお姉ちゃんのシールドハイロゥとパパのオーラがぐにゃりと歪む。
いけない。あれじゃ、支えきれない。正面に立っているヨーティアお姉ちゃんも危ない。なんで? なんでこんな酷いことするの?

「ヨーティアお姉ちゃんには触れさせない!」
「久しぶりですね。リュトリアム……今はオルファリル、でしたか? 弱々しい情けない姿です。まったく嘆かわしいですわ」
「? オルファはリュト……なんとかじゃないもん! ……来るなぁ!!」

リィィィィン……

なんだろう、この感じ。さっきから感じてる、凄く身近な気配。優しくて、あったかい気配。
それはだんだん広がって、オルファの中に入ってくる。リュト、なんとかと一緒に入ってくる。なに、これ。

「フフ……時深の仕業ですね。わたくし達の駒を勝手に動かすとは」
コマ? 何を言ってるのか判らない。怖い。この子が。でも、パパ達は動けないから。オルファはまだ動けるから。
この子がどんな説明をしても、オルファに本当のパパとママが居なかったと知っても、オルファが何だったとしても。
ヨーティアお姉ちゃんが、カゾクだって言ってくれたから。みんなカゾクだと、オルファの中、あったかいから。

「オルファを連れて行かせはしないぞ……」
「パパ……」
「約束したんだ! ずっと一緒にいるってなっ!!」

――――パパと一緒にいたいから。パパといっつも楽しくしたいから。パパに笑ってもらえると、オルファすっごく温かいから。

727 :理念の理由 :2007/01/13(土) 20:36:57 ID:lsVeqXY40


「では、消滅しなさい」
「いやぁぁぁぁぁっっ!!」
その子のオーラフォトンが圧倒的に膨れ上がり、部屋中の壁に亀裂が走る。――――オルファの心にも亀裂が走る。
無理矢理じゃない。無理矢理じゃないけどゆっくり開いてくる扉。赤いマナが込み上げてきて、目の前が真っ暗になって、そしてふいに。

(あれ? どうしたんだろ……オルファ……)
≪久しぶりです……我が主、リュトリアム様≫
(あなたは誰?)
≪私は永遠神剣『再生』です。あなたと供に歩むため生まれた存在です――――≫

ふいに聞こえてきたのは、声。とても静かで、柔らかくて。真っ暗闇の中で、そっと差し込まれた灯火。
もっと、エスペリアお姉ちゃんやアセリアお姉ちゃんと勉強していたら良かったと思う。難しいことは全然わかんない。
折角優しく、きっと大切なことを教えてくれているのに、その半分もわかんない。でもきっと、判っているのは「もう一人」のオルファ。
オルファに判ったのは、肝心なトコだけ。でも、いい。一番大事なその事だけが訊ければそれで。

(じゃ! パパたちを助けることが出来る? みんなを、お姉ちゃんたちを助けられる? あの人をやっつけられる?)
≪真の力を取り戻したならば……ただ≫
(いい! なんでもいい! みんなを、パパを助けられるなら、オルファはどうなってもいいもん!)
≪解りました、オルファリル様。私は永遠神剣『再生』。魂を燃やし、浄化し、命を生み出すもの≫
(『再生』よ、オルファに力を貸してっ!)

ハクゥテを死なせちゃった夕暮れ時。きっとパパは、こういうことをオルファに教えたかったんだと思う。
命は、いっこしかないから。大切なひとの命はいっこしかないから。だから、守らなくちゃならないんだ。そのための「力」なんだ。
オルファの中で、「もう一人」のオルファとオルファが一つになっていく。そして漲ってくる不思議な力。
パパに向けられた悪意の塊のような攻撃に意識を集中すると、それだけでぱあんと弾け、霧散する。

728 :名無しさん@初回限定 :2007/01/13(土) 20:37:24 ID:z0ra73rI0

|゚∀゚)

729 :理念の理由 :2007/01/13(土) 20:39:04 ID:lsVeqXY40


「『再生』も勝手なことを……。わたくしに逆らうなど……!」
「な……なにが起こった? ……っ!! オルファ?!」

あの子が、そしてパパも驚いている。当然だよね、オルファの手の中には見たことの無い真っ白な双剣があるんだから。
放つシールドは少し赤みを帯びた透明な雷のようで、そしてそれはオルファが制御していないと今にも暴れだしそうにおっきくて。
周囲がどんどん明るくなってくる。翳した『理念』、ううん、『再生』が放つ光はオルファが今までに出した事の無い力。
でも、「もう一人」のオルファならきっと使いこなしていた力。使いこなせれば、やっつけられる。
目の前で、ちょっと驚いた風をしている――――カオスエターナルのテムオリンを。

「パパ……。オルファね。自分が何か解っちゃった……。オルファが……みんなのママだったんだ。えへへ……笑っちゃうね」
「危ないから下がってろ!! オルファーーーーー!!」

パパが叫んでいる。でもね、パパ、ママだったら、みんなを守らなくちゃいけないんだよ。
だけど、きっとこれが最後じゃないから。オルファ、信じてるから。
エスペリアお姉ちゃんも、アセリアお姉ちゃんも、ヨーティアお姉ちゃんも、みんなみんな大好きだから。
ねぇパパ、パパにとって“大切なひと”の中に、オルファも入ってるって思っていてもいいんだよね? だから。

「だから、約束だよ。また遭えたら……オルファのこと女の子としてみてね!」

730 :名無しさん@初回限定 :2007/01/13(土) 20:39:16 ID:FtdTZYQV0

支援

731 :理念の理由 :2007/01/13(土) 20:40:06 ID:lsVeqXY40


髪を纏めていたリボンが弾け飛び、戦闘服が切り裂かれる。
もう膨大すぎる力の暴走は、オルファ一人じゃ制御出来ない。頭の中で混濁している記憶。その中で、一つの答えを見つけてしまう。

「その時はオルファも、パパじゃなくて、お姉ちゃんたちみたいに……ユートさん、って呼ぶんだから!」
「やめろぉぉぉっ!! オルファ! やめるんだぁっ!!」
「覚醒……計算外でした。時深もやりますわね……この覚醒時の力は、わたくしでも防ぎきれませんわ」

自然に浮かび上がった詠唱、制御された力場が爆発的に一点に向けて集中する。白熱する世界。
何も視えなくなってしまう中で、ただ見えるのは眩く輝く『再生』、それから背中にいるはずのパパの顔。
だから絶叫しながらも、オルファは無理矢理笑ってみせる。だって「最後」に見せるのが、泣き顔なんて絶対に嫌だから。

「消えちゃえぇぇぇぇっっっっ!!!」

――――絶対逢えるよ。だから、またね。

732 :信頼の人 :2007/01/13(土) 20:43:44 ID:lsVeqXY40

唐突にオルファイベントのオアルファ視点補完。支援、有難うございました。
ナナルゥは出てきませんが、赤繋がりってことで御容赦を(汗

733 :名無しさん@初回限定 :2007/01/13(土) 20:44:52 ID:lsVeqXY40

オアルファってなんだorz

734 :名無しさん@初回限定 :2007/01/13(土) 22:53:47 ID:ZUBosYHX0

悠人様炉理魔道転落ルートキター
親指たってろ〜  ホッホッホ ホッホッホ

そしてこのあと、悠人は感じるのです。
詰所の食卓で感じる一抹の寂しさを。
イグニッション砲台が一門減ってるようないないような気がして、戦闘がなんだか苦しくなってることを。
暴れなくなったネリーのお陰で詰所運営費から修繕費が飛んでかなくなったことを。

しかしオルファってやぱり経産婦扱いなんだろうか。


保管庫の手間のためにも先に指摘しとこうかと思ってたけど一歩遅かったです…(汗)
×   カオスエターナル     遭えたら
○   ロウエターナル      会・逢

735 :名無しさん@初回限定 :2007/01/14(日) 18:22:27 ID:YNxs9TwN0

>>732
オルファ補完、乙です。
ちょうどオルファルートを初めて終わらせたばかりなので感慨深さがあります。
あの場面で、涙を流しながら精一杯に微笑むオルファが切なくてたまりませんでした。
そして、後に別の名前で再会した時も、悠人がオルファの事を思い出せた時も。
しかし個人的に、オルファはツインテールもいいんだけど髪を解いたストレートのロングヘアーのほうが個人的に好みだったり。
オルファエンドでのオルファと悠人は色々な意味で楽しそうで「ああ、よかったなあ」と思えるのです。

個人的に、悠人は密かにちっちゃいオルファのままでも充分に満足なんじゃないかと勘ぐってみたり。

それにしてもレッドスピリットが一人でも抜けると確かに辛いですよねえ。
SLGって、砲台ユニットの存在感は凄くでかいですからねー。キャラとしても駒としても。無論、プレイスタイルにもよるけど。

736 :名無しさん@初回限定 :2007/01/15(月) 07:38:39 ID:M/WXkJy70

>>734さん
砲台が一門減っているのは痛いですねぇ、特にリレルラエル辺りw
喧嘩仲間のネリーも何だかしおらしくなってたりするのだろうでしょうか。
確認しました、「遭えたら」じゃなくて「逢えたら」ですねorz 早速保管庫にて管理人様にご報告を(ry

>>735さん
丁度終わらせた所でしたか、それは良かったです。
初めてあの場面終えた時は、最初何が起こったか判らなかったなぁ(汗
リレルラエルで編成組もうとしてあれ?とか。

737 :名無しさん@初回限定 :2007/01/15(月) 09:01:08 ID:FOuGaBC90

>>736
あのイベントまでにオルファ鍛えてた?
救済パッチが出るまでは、レベル上げてなくて詰まったヤツも多いだろうね

738 :名無しさん@初回限定 :2007/01/16(火) 21:26:25 ID:Esgdq+w/0

オルファどころかアセリアトラップにも嵌ったことのある人ノシ

739 :名無しさん@初回限定 :2007/01/16(火) 21:33:57 ID:TtX8YnRc0

オレはウルカで嵌った
幸い秩序の壁突破した直後のセーブデータが残っていたから、ヘリオンをマナに還元して難を逃れたが

740 :名無しさん@初回限定 :2007/01/16(火) 22:42:18 ID:PLmgJtom0

なんか知らんけどヘリオンてためらいなく切れるよなあ。
なんでだろ。

741 :名無しさん@初回限定 :2007/01/16(火) 22:48:09 ID:69/LGXeF0

殆どの人に躊躇いなく切られるヘリオン(´・ω・)カワイソス

742 :名無しさん@初回限定 :2007/01/16(火) 22:51:13 ID:AWaEXsUxO

「お前らこういうのが好きなんだろw」というデザイナーの考えが透けて見えるようなキャラだからだろ

743 :名無しさん@初回限定 :2007/01/16(火) 22:55:33 ID:eLsigB0C0

俺がヘリオンを切る一番の理由
ある程度のレベルになってると保有マナが多いからリターンがでかい

ヘリオン可愛いよヘリオン

744 :名無しさん@初回限定 :2007/01/16(火) 22:56:29 ID:93Y1lBmW0

俺は絶対切らないから俺んとこ来い!

745 :名無しさん@初回限定 :2007/01/16(火) 22:57:57 ID:93Y1lBmW0

sage忘れスマソ

746 :名無しさん@初回限定 :2007/01/16(火) 23:39:25 ID:Esgdq+w/0

>>743の支離滅裂っぷりにワロタww

ブラックスピリットは保有マナ多いからなぁ、そういう意味ではファーレーンも(月輪の太刀

747 :名無しさん@初回限定 :2007/01/17(水) 02:54:29 ID:m/NjGWFMO

その癖よw(星火燎原

748 :名無しさん@初回限定 :2007/01/17(水) 02:56:31 ID:nlBTNX1E0

悠人「ヘリオンとファーレーンを2体生贄にして守護者アシュギスを召還! 」
光陰「な、なにぃ!むしろ俺にヘリオンちゃんをwwwwwwww」
悠人「ふはははーすごいぞーかっこいいぞー!!」

ニム「エレメンタルブラスト!」

749 :名無しさん@初回限定 :2007/01/17(水) 07:27:16 ID:ymelPAIP0

ニ神合体ファーヘリオン
早熟な上晩成ただし最後は生贄になる

750 :名無しさん@初回限定 :2007/01/17(水) 07:37:02 ID:9zLoXkQk0

 | ⌒ヽ
 |ノ)))リ)
 |゚ ヮ゚ノ§ 敵モンスターの召喚により罠カード発動! 「 殺 人 コ ロ ッ ケ 」 !
 |とl)

751 :名無しさん@初回限定 :2007/01/17(水) 21:25:12 ID:Bk4MudwO0

殺人コロッケじゃあアシュギスも勝ち目が無いな。

752 :再生の理由 :2007/01/18(木) 22:38:51 ID:iEZCCq250

「だーめーでーすー!」
白昼の街角で小さな女の子に説教されてる男が一人。
人差し指をフリフリ揺らし、結われた二本の赤い下げ髪も黄色いリボンと明るく混じり合って鮮やかに踊る。

――リティル・クハ・トーサ
この世界の名前。意味は知らないけど、どことなくファンタズマゴリアに似た世界。

「聞いてるの〜〜パパ?」

――Eternal cycle 0231
誰がカウントしてるのか不思議だけど、俺達エターナルが使う暦法となっている。今はその名の通り0231年なのだ。多分。

俺は雑踏の中、てつがく的に思索を深め周りを遮断する。
そうだ、現は夢。夜見る夢こそ現実ってやつなんだ。腿をつねられる痛みも本当の俺じゃないんだ。
だけど、泡と消えるはずの目の前の光景は相も変わらずで、小さな女の子は眉をつり上げていて、指にはさらに力を入れる。
あ、怒った顔も可愛いよな……そろそろ痛い……視界の隅にはぐるりと人だかり。
ひそひそ話が始まっているのが聞こえるけど、恥ずかしくて顔を上げられない……。
ダメだしされてる男は……言うまでもないですか。

……俺、かっこ悪い。

現実って切ない……。

753 :再生の理由 :2007/01/18(木) 22:40:48 ID:iEZCCq250

「もーパパ。どうしてしっかり分けられないの」
オルファは今し方俺が捨てようとしたゴミをガサガサ探って、燃えるゴミと再生用ゴミに完全に分けてしまう。
しかもなんだか生き生きしてる……?

「何度言っても分からないのですから。ちゃんと再生しないとダメなんです」
うう……、お姉さん振ってる。いつのまにやらエスペリアの口調を完全に自分の物にしてるし。仕種まで完璧だぞ。
これじゃ、俺の体にすり込まれた本能は無条件で尻に敷かれるのを是としてしまう。
大体オルファって俺より遙かに強いんだよな……。情けな【情けないぞユウト】
(……先に言うな)
萎えながらむかつく。
【『再生』の契約者に遅れを取るのは構わぬ。だが、尻には敷かれるな】
(『聖賢』が言えた義理かよ。自分は『再生』に頭が上がらないくせに)
【…………】
小さくム、と唸る声が頭に響く。何度目か分からない空しい勝利? に乾杯……。

今いる世界は、ファンタズマゴリアから見るとかなりの数の門を隔てた遠い世界になる。
文明様式もファンタズマゴリアに似たものを持っている、リティル・クハ・トーサ。
いわゆるマナサイクルは存在しないけれど、何でもかんでも再利用するのがこの大地の習いとなっている。
郷に入っては郷に従え。だけど、分かっちゃいるけどやめられない。エターナルになったからって生来のズボラはそうそう変わるもんじゃない。
そうだよな佳織? と青空を見上げて再び現実逃避してみる。
遠い遠い昔の記憶。その中で生きている俺の妹は、成長しない兄に相変わらず苦笑いしているのだろうか。

そして現実。
何も知らずに平和を謳歌する人込みの中、歪みである物騒な俺達は街のパトロール。……だったんだけど。
鼻歌まで入りはじめたオルファは、ゴミ回収所に乱雑に置かれていた何回も使い回すのであろう果汁ジュースのビンをキレイに籠へ並べていく。
――リターナルオルファ。
そんな言葉がふと浮かんだ。

754 :名無しさん@初回限定 :2007/01/18(木) 22:44:31 ID:iEZCCq250

終わりです(ぴぃたんばすたぁ)

限りなくネタに近いのでノンタイトルが良いかと思ったけれど、「理念の理由」のあとにうpするのを考えてたのでこれでおkです(ぉ

755 :名無しさん@初回限定 :2007/01/19(金) 06:43:13 ID:hbVlxdip0

なるほど、再生の主はリターナルだったのか。……だれがうまいこといえとww

756 :名無しさん@初回限定 :2007/01/19(金) 16:46:44 ID:dHZyAo6z0

今スタッフ日記にオルファがでてるぞ。

757 :名無しさん@初回限定 :2007/01/19(金) 20:05:35 ID:dEUmGLku0

コメントからすると、2年後くらいか
エスペリアとウルカも見てみたい

758 :名無しさん@初回限定 :2007/01/20(土) 11:26:47 ID:IBaMBpep0

人丸たん、アセリア当時より画力が大幅にレベルアップしてるな
大好きなロリのせいか、やたらと力が入ってるように見えるww

今の画力で女子高生ウルカを描いてくれないかなぁ…

759 :紅蓮の剣 [. 1/47 :2007/01/20(土) 21:08:02 ID:/zFt6HhG0

『汝に問う』
 
 何処でもない何処か、何時でもない何時か。
 時の迷宮にて試練を受ける者は心せよ。距離のない道行、その半ばにて、立ち塞がるは三頭の龍。
 彼らは力を求める者に問いを与えるだろう。
 戦う力を求める者は、偽りのない意志を以て挑むが良い。
 だが心せよ。偽りを抱く者、強き意志を持たぬ者、彼らの威風の前に挫ける者。
 視線も、足も、信念も、僅かにも退こうものならば、彼らの爪が汝を引き裂こう。
 爪を逃れ牙を掻い潜ろうと、その先に待つのは終わることない永遠の旅路のみ。
 偽ることなかれ、迷うことなかれ、惑うことなかれ。
 剣は、汝の力に非ず。
 
嵐を呼ぶ者<買@ルデルタルが、まず口を開く。
『この先に眠るのは、人の身には扱えぬ力。過ぎたる力はまず使い手をこそ滅ぼすだろう』
 それに続くのは"高みに立つ者<п[ルトゥーレ。金色の瞳が、哀れむように細められた。
『今汝が立つのは、引き返すことも出来ぬ黄泉路。富も名声も幸福も此処にはない。あるのは悠久の孤独のみ』
 最後に、"光を纏う者<Wルドカーンが、問う。
『力を欲するか、弱き者よ。汝は、汝の敵を滅ぼす力を欲するか』
 六つの金眼が、高みより悠人を見下ろした。巨躯の纏う畏怖は叩きつける風のよう。
「違う」
 だがそれらを前にして、悠人は一歩も退かず、言った。

760 :紅蓮の剣 [. 2/47 :2007/01/20(土) 21:09:03 ID:/zFt6HhG0

「俺が欲しいのは、敵を斃す力じゃない。誰かを、大切な人達を護る力だ」
 六つの瞳を、見返して。
 龍達は沈黙を保ち、悠人を見下ろし続ける。
 悠人は視線を逸らさない。己の意志を貫き通すように、退かない。
 やがて、ジルドカーンが笑みを見せた。
『──良かろう。汝の意志は確かに受け取った。彼らに相対するに相応しい。
 だが心せよ小さき者。強き意志は、それがどんなものであるにせよ力になる』
『求めは力となる。良き願いでも、悪しき求めでも。
 誓いは力を呼ぶ。どんな誓いでも、それが純粋な想いならば』
『己のみが正しいと思うべからず。汝に敵対する者は、汝と同じ強さの想いを抱く者。
 剣は、汝の力に非ず。先へ進もうとする魂こそが、道を切り開く力となろう』
 口々に龍達は告げ、翼を広げた。
 龍達が床を蹴る。飛び立ってすぐ、巨体が空間に溶けるように消えた。
 彼らのいなくなった後には巨大な門扉があり、それが、悠人の目の前で開いていく。
 
 ──光が満ちる。
 自分というものを見失いそうな浮遊感の中。
 悠人は、自分の取るべき『剣』を見た。

761 :紅蓮の剣 [. 3/47 :2007/01/20(土) 21:10:10 ID:/zFt6HhG0

 ……戦況は芳しくなった。
 突如現れたロウエターナルとその眷属、エターナルミニオンは、瞬く間にソーン・リーム自治区を制圧。
 台地を下り、旧マロリガン領地へと侵攻を開始した。
 現地の軍が応戦するも、次から次に攻め入るミニオンの前に撤退を余儀なくされ、現在は睨み合いが続いている。
 光陰と今日子、二人のエトランジェに加え、カオスエターナル・時深の協力を以てしても、それを退けることは叶わない。
 ヒミカは城の窓から、遥か遠くに望むミスル山脈を望んだ。今日は晴れているからか、山の稜線が良く見える。
 あの向こうに、この世界を脅かす敵がいる。
 ヒミカ自身仲間と共に度々前線へと赴いているが、戦いは常に防戦。先へ進める状況ではなかった。
 それを状況を打開するために、今日、時深の仲間のエターナルが駆けつけてくれた。
 ──聖賢者ユート。
 大仰な名前の割に彼は普通の青年で、聖賢者という称号よりも名前で呼ばれることを好んだ。
 人懐っこい表情をする彼だったが、その向こうにある力は本物だった。
 現に、突然姿を現したテムオリンと名乗るエターナルを前に一歩も退かず、彼女の召喚した龍を一撃で斃した。
 小型とは言え龍は龍、それをただ一刀のもとに斬り伏せた彼を、軍の指揮を任せるに値するとヒミカは感じた。
 勿論、力だけを見てそう判じたわけではない。
 彼は、自分の仲間を誰も死なせないと言ってくれた。
 誰一人として犠牲を出さない──そんな、戦場においては夢物語でしかないことを、彼は本気で思っている。
 その在り方を頼もしく思う。エターナルとしての力だけではなく、その意志の強さこそを。
 ──ただ一つだけ。
 皆を遠くから眺める時、一度だけ見せた、寂しそうな表情だけが棘のように胸に残っている。

762 :名無しさん@初回限定 :2007/01/20(土) 21:12:04 ID:Lo+oFmru0

763 :紅蓮の剣 [. 4/47 :2007/01/20(土) 21:12:57 ID:/zFt6HhG0

「時深。瞬はソーン・リームの一番奥にいるんだな?」
 夕暮れ時、悠人は城内の廊下を時深と歩いていた。
 先程大体の説明を受けはしたが、敵エターナルなどの詳細は時深にしか分からない。
「はい。キハノレの奥にあるこの世界の始まりの地には、シュン──〈世界〉と、テムオリンがいるはずです。
 そこに辿り着くまでに、テムオリンの配下のエターナル四人を倒さなくてはなりません。
 もっともまずその前に、多数のエターナルミニオンと、龍を斃さないことには、どうしようもありませんが」
 ……敵軍の中に龍がいる。それは、流石に悠人も予想してはいなかったことだ。
 とはいえそれはサードガラハムのようなこの世界の龍ではなく、先程ユートが斃したような『紛い物』らしいのだが。
 全土に散っていたミニオンは、現在旧マロリガン領スレギトを占領し、その動きを止めている。
 龍はスレギトとニーハスの間の山道に集結し、その数、確認できているだけでおよそ十数体。
 スレギトに集ったミニオン軍を切り抜けたとしても、その先にはより堅牢な龍軍の壁が立ちはだかる。
 ミニオンの数も半端ではない。かつてのサーギオス首都攻略戦にも匹敵する数が陣を構えているという。
 あの時は人間の兵士も多くいたが、今度はその全てがエターナルミニオンだ。苦戦は必至だろう。
「……このようなことになるとは、正直私も想像していなかったんです」
「時深は未来が読めるんだろ? なら、予想できない未来なんてないんじゃないのか?」
 何気なく悠人がそう言うと、時深は口をへの字に曲げて難しい顔をした。
「それはそうなんですけど、未来は無数にあるものですから。確定するまで分からないものなんです。
 実際悠人さんがヒミカさんとくっつく未来なんて、物凄く可能性が低いものでしたし──」
 そう言って、時深は何故かジト目で悠人を睨んできた。俺何かしたか、と心当たりのないまま寒気が走る。
「──光陰さんや今日子さんだって、結構な確率でマロリガンとの戦争の中で死ぬはずでした。
 なのにそれどころか、マロリガンのスピリット達もたくさん生き残っちゃいましたし、それに」
「戦争では人が死ぬのが当然なのに、俺達は、ラキオススピリット隊は一人も欠けることなく、生き残っている」

764 :紅蓮の剣 [. 5/47 :2007/01/20(土) 21:14:06 ID:/zFt6HhG0

 苛烈な戦場を幾度も潜り抜け、しかし、一人の死者を出すこともなく。
 それは奇跡や偶然ではなく、悠人達自らが引き寄せた結果であり──そしてそれ故に、今の敵の姿がある。
「私達は、上手くやり過ぎたんです」
 それはテムオリンにとっても想定外だったということだ。
 だから彼女は悠人達の評価を上方修正し、自軍の戦力を必要以上に高めた。龍まで作り出すほどに。
 はぁ、と時深が憂鬱そうに溜息を漏らす。
「私の予想通りに行っていれば、彼女も余裕ぶったままあっさりと奥まで通してくれたんでしょうけれど」
「でも俺は、皆生き残っていてくれたほうが嬉しいからな。それに多勢に無勢は元々承知の上だったろ?
 足りない分は俺が埋めるさ。そのために、戦う力を手に入れたんだ」
 拳を握る。ヒミカの拳とぶつけた感触がまだ残っているかのよう。今、この手は無力ではない。
「……仕方ないですね」
 見ると、時深が少し呆れたような、諦めたような顔をしている。
「悠人さんが頑張るのに自分だけ何もしないんじゃ、まるでサボってるみたいじゃないですか。
 一肌脱ぎましょう。今の戦力で突破するのは、正直辛いですから」
「戦力のアテがあるのか? エターナルの仲間とか」
「まぁ、アテと言えばアテですが、私の仲間ではないです。皆、他のことで手一杯ですから。
 それに、流石にこの状況になれば、彼らも黙っていられない……と思うんですけど」
 言葉が急に歯切れを悪くする。悠人は訝しげに問うた。
「なぁ、そのアテって一体誰なんだ? さっぱり掴めてこないんだけど……」
「んー、いえ、期待に添えられるとも限らないんで、今は言わないでおきましょう。
 ただそうすると、決戦の少し前から私は軍から離れることになると思います。
 開戦に間に合わないかもしれませんし、最悪交渉決裂もあり得ます。その間、悠人さん一人でも大丈夫ですか?」

765 :紅蓮の剣 [. 6/47 :2007/01/20(土) 21:15:09 ID:/zFt6HhG0

「……援軍が来る可能性が少しでもあるなら、是非もない。
 正直ちょっとしんどいかもしれないけど頑張る。だから、そっちは時深に任せたぞ」
「はい、任されちゃいました」
 時深が力強い笑みを見せる。と、その表情が何かに気付いたようなものに変わる。
 彼女が向けた視線の先には、こちらに向かって歩いてくるヒミカ。
 ヒミカもこっちに気付いてか、軽く頭を下げた。慌てて悠人も手を振って応じた。
「──あらあら、私は邪魔者みたいですね。退散します〜」
 そこに何を察したのか、うふふふ、と全然笑ってない眼で遠ざかっていく時深。
 去り際に感じた悪寒を極力無視しつつ、悠人はヒミカに声をかける。
「よっ、こんばんわ……かな、もう。ヒミカ。何してるんだ?」
「こんばんわ、ユート様。これからちょっと身体を動かしてこようかと」
 ヒミカは笑顔で言うが、言葉の中にかつてのような柔らかさは感じられなかった。
 当然だ。ヒミカにとって自分は赤の他人である。
(けど、実際に目の当たりにすると結構辛いもんだなぁ……)
「? ユート様? どうかなさいましたか?」
「あ、いや……何でもない」
 思わず顔に出ていたらしい。何でもない、ともう一度繰り返して、悠人は切り出した。
「あー、ヒミカ」
 何でしょう、とヒミカがこちらの言葉を待ち構える。──そういう緊張が、自分と彼女の間の溝だ。
 何でもない、と撤回しそうになる自分を抑えて、悠人は言う。
「その……俺も付き合っていいかな」

766 :名無しさん@初回限定 :2007/01/20(土) 21:16:30 ID:Lo+oFmru0

.,.

767 :紅蓮の剣 [. 7/47 :2007/01/20(土) 21:17:18 ID:/zFt6HhG0

 正直な話、ただ近くにいるだけでも辛い。
 あの時見たヒミカの泣き顔も、ヒミカの温度も、今のヒミカの中には残っていないのだから。
 それがエターナルになるということだ。あらゆる世界、あらゆる時間に置き去りにされるという、孤独。
 覚悟をし、受け入れ、けれど愛しさは変わらない。
 今もそう。三歩先を歩くヒミカを、今すぐにでも抱き締めたかった。
 見慣れた森の真ん中で、ヒミカは立ち止まる。
「ここは──」
「詰所裏の森です。一人で剣を振るう時は、いつもここを使っているので」
 悠人にとっても懐かしい場所だった。ここでヒミカとは二度、剣を交えている。
 記憶を頼りに見渡した木々は、例えば枝が折れていたり、幹の真ん中あたりで切断されているものは、一本もない。
 あの時戦った痕跡は、何も。
「ヒミカは、自分の剣の腕には自信があるのか?」
「……どうでしょう。アセリアやウルカなどには、未だに敵いませんし」
「ふぅん。じゃあさ、ちょっとここで剣を交えてみないか」
 え、とヒミカが驚いたような顔をする。
 ユートよ、と〈聖賢〉が諌めるように意志を飛ばしてきた。いいから、とだけ返して、悠人は続ける。
「いやほら、俺、一応これからヒミカ達と一緒に戦っていくわけだし。本番の前に皆の強さを把握しておきたいんだ」
 嘘だった。そんなことしなくても、皆の強さも、長所も短所も、適当な運用方法も、全て分かっている。
「……そういうことでしたら、僭越ながら。正直、私もユート様の実力を、自分の腕で知りたかった」
 ヒミカは一礼し、三歩下がって剣を構えた。悠人も腰を落とし、正眼に剣を握る。
「本気で来い。でないと、怪我するかもしれないから」
「言いましたね…!」
 ヒミカが獰猛に笑う。ぐぅん、と沈み込むようにマナが剣先に収束していった。

768 :紅蓮の剣 [. 8/47 :2007/01/20(土) 21:18:28 ID:/zFt6HhG0

「──参ります!」
 風が逆巻き落ち葉が舞い上がる。身体は低く、影のように地を這う。
 悠人の足元に滑り込むヒミカ。差し出すのは剣ではなく、草を刈るように薙ぎ払う脚。
 爪先のステップで悠人はそれを飛び越え、身体を丸めて〈聖賢〉を上段から振り下ろす。
 旋風を伴い上昇する〈赤光〉が迎え撃ち、宙空にあった悠人は、衝撃の中和により刹那の浮遊感を得る。
 勢いに逆らわず三歩分後ろに着地、肉薄する赤い風をまっすぐに見た。
 ぎぃ、と耳障りな音。悠人の斬り上げとヒミカの唐竹割りが二人の間で削りあい、火花と軋みが宙に弾ける。
 力負けしたのはヒミカのほうだ。細い身体が縦に回転しながらすっ飛んでいく。
 後方には太い木。距離を確認、空中で猫のように身を捻り、幹に垂直に着地する。
 悠人の剣は疾く、重い。剣の衝突だけで生まれた慣性は、ヒミカが一秒以上幹に足をつけていることを許す。
 慣性が重力に負けるより速く、ヒミカはマナをスフィアハイロウに流し神剣魔法を発動させる。
 循環、収斂、そして開放。目標は剣を振り上げ切った悠人。四つの火球が飛翔する。
 軌道は悠人の左肩から右脇腹を狙うように斜め一列に。火球は威力よりも速度を重視している。
 右手で剣を振り上げた悠人には撃ち落としにくい位置だ。
「…………!」
 勢いに引っ張られる右腕を力任せに左へと流し、頭上で左手との両手持ちに切り替え振り下ろす。
 大きく弧を描くような軌道は火球全てを一閃し破裂させ、
 ──炸裂する火炎の脇をすり抜ける、ヒミカの姿を見る。
〈聖賢〉は右に振り落とされている。無理な駆動を行った筋肉はその一瞬、軋んで止まっていた。
 赤い影の突き出す切っ先が、左脇腹を抉る光景を幻視する。
 悠人は身体を右に倒しながら、片足を軸に一回転。背面から、掠めていくヒミカの剣にかち合わせる。
 勢いを押し潰され、ヒミカの身体があらゆる慣性と重力を失って静止する。
 足裏で地を砕いて礎とし、無防備なその姿に、握り直した剣を真っ直ぐに振り下ろした。

769 :紅蓮の剣 [. 9/47 :2007/01/20(土) 21:19:31 ID:/zFt6HhG0

 ヒミカは〈赤光〉を頭上に構え、マナの壁を展開。だが薄い。
 悠人の剣はあっさりそれを砕き散らす。止まらぬ刃が〈赤光〉に触れ重量を感じる寸前、ヒミカは真後ろへ跳躍。
 着地の勢いを捻りを加えた震脚として殺し、地面に跳ね返されるように飛び出す。
 切っ先が悠人の頭の横を掠めた。頬の皮一枚と引き換えに、〈聖賢〉は大気を縦に叩き割る。
 ヒミカが背後へステップ。鼻先を通り過ぎる分厚い刀身。退き様にヒミカが伸ばした剣を、悠人は見ずに躱した。
 ベクトルをずらされた〈聖賢〉が燕の如く翻り、舞い上がる枯れ葉を伴い再び上昇。
 そして更に一歩、悠人の右足が踏み出された。弧の頂点で再び翻って、袈裟懸けに落ちる〈聖賢〉。
 咄嗟に立てた刃の上を、重い振動を与えながら〈聖賢〉が落ち、今度こそ切っ先が土を穿った。
 痺れの抜け切らぬ手から放たれた一閃はなおも冴え、だが、半身ずらした悠人の左脇に挟まれる。
 得物が自由を喪う。一瞬の迷いもなく、ヒミかは〈赤光〉を捨て後退した。
 ヒミカを追って踏み込んでくる斬閃。〈赤光〉は脇から落とされ自由落下を開始。
 立て続けに繰り出される銀の軌跡に、前方に飛び込むことで応えた。剣風を寒気として感じながらも、〈赤光〉を掴む。
 振り返り剣を薙がんとし──額に、氷のように冷たい感触を覚えた。
 顔を上げれば、一瞬の内に身を翻した悠人がヒミカを見下ろしている。
 突きつけられていたのは、〈聖賢〉の柄だった。これが実戦であれば、ヒミカの頭蓋は砕かれていただろう。
〈赤光〉を捨て、両手を挙げる。悠人も〈聖賢〉を引き、座り込んだままのヒミカの隣に腰を下ろした。
「流石に、強いですね」
 足を崩して座り直しながら、感嘆を含んだ声で言う。率直な賞賛に、悠人は照れながら答えた。
「俺なんかまだまだだよ。エターナルとしては新参でさ、力の使い方とか、まだ良く分かってない」
「ですが、太刀筋は見事なものでした。私達の国のものと似ていますが、良く洗練されています」
 似ているどころかそのもので、悠人の太刀筋は戦いの中でそれを自分なりに噛み砕いていった結果だ。
「……まぁ、それなりに剣は使ってきた。そういうヒミカも結構なものだったと思うけど」
「いえ、私こそまだまだです。現に、ユート様には敵わなかった」

770 :名無しさん@初回限定 :2007/01/20(土) 21:19:45 ID:Lo+oFmru0

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771 :紅蓮の剣 [. 10/47 :2007/01/20(土) 21:20:44 ID:/zFt6HhG0

 そう本人は言うが、ユートから見れば、ヒミカの剣には自分がいなくなる前より、更に磨きがかかっている。
 恐らくあれからも、鍛錬だけは欠かすことなく続けてきたのだろう。
「……一つお聞きしたいことがあるのですが、よろしいですか?」
「ん? ああ、なんだ?」
 懐かしい思考に耽りそうになった自分を引き戻し、悠人は言葉を待つ。
「昼間、ユート様は私達を見て哀しそうな顔をしていましたが……どうしてですか?」
「────────」
 言葉を喪う。そうか、と思った。押し殺したつもりでも、顔に出ていたのか。
 そしてそれを、よりにもよってヒミカに見られてしまったことが、何よりも悔しい。
「あ……失礼しました。聞かなかったことにしてください。ちょっと気になっただけなんです。誰にだって──」
 いや、と悠人はヒミカの言葉を遮った。
「そんなことないから。いや寧ろ、……聞いて欲しいことかもしれないから」
 不意に早まった心臓を意志の力で押さえつけながら、悠人は続ける。
「昔と、昔一緒だった仲間と、皆が余りにも良く似ていたものだから」
「そんなに似ていたのですか?」
「ああ。だからちょっとその時のことを思い出しちゃってさ。もう、会えないと思うと」
 もう二度と、あの場所に戻れないと思うと。
「大切な、仲間だったのですね」
「もうこれ以上ないってくらいに、な」
 沈黙が降りる。森の中で、風の音だけが聞こえてきた。
「──すいません。変なこと聞いてしまって。やっぱり、余計なお世話でしたよね」
 黙りこくってしまった悠人に、申し訳なさそうにヒミカが言う。
「いや、そんなことはないよ。俺自身、聞いて欲しかったんだと思うしさ」

772 :紅蓮の剣 [. 11/47 :2007/01/20(土) 21:22:01 ID:/zFt6HhG0

「いいえ、やっぱり失礼なことをしてしまった。会ったばかりなのに、こんなに親しそうに話してしまって。
 ……ですが、おかしな話です。何故か、ユート様とは初めて会った気がしなかった。
 そうでなくては、こうして話していることもなかったでしょう」
 初めてなどではない。そう言い出せたらどんなに楽だったろう。
「いや……俺もだよ。戦ってる最中も、何だか、やりやすかった気がしたしさ」
 自分の心を誤魔化すように言う。だがヒミカは、そうですか?とやけに明るく答えてきた。
「実は、私もなんです。ハリオン達と訓練する時より、次に何をしてくるか分かりやすかったと言うか。
 戦場では、私達は良いパートナーになれそうですね」
 ずきん、と胸が痛んだ。なれそう、なのではなく、なっていたのだと、どれだけ叫びたいと思ったことか。
「あ──申し訳ありません、また変なことを言ってしまって」
 悠人の沈黙を別の意味に捉えたのか、ヒミカが頭を下げる。
「……いや、そんなことはないよ」
 抱き締めたかった。今すぐにでも、自分達がどこでどう戦ってきたのか、最初から最後まで教えたかった。
 この森で剣を合わせたこと、ランサでの防衛戦のこと、重ねた肌の温度、別れ際に打ち付けあった拳の感触。
 それらを必死に覆い隠し、悠人は軽くヒミカの頭に手を置いた。指先から伝わる強張りを意識しないようにしながら。
「期待してる。一緒に戦って、絶対勝とうな、ヒミカ。誰一人、欠けることなく」
 ヒミカは一瞬きょとんとしたが、すぐに力強い笑みで答えた。
「はい、私とユート様で、皆を護りましょう」
『俺とヒミカで皆を護るんだからな』
 その言葉は──
 あの別れの森の中で、悠人が言った言葉だ。
 何故それをヒミカが覚えているのだろう。自分の何もかもが喪われたはずの世界で、この少女は。

773 :紅蓮の剣 [. 12/47 :2007/01/20(土) 21:23:14 ID:/zFt6HhG0

 一瞬、自分がかつての場所に戻ってきたのだと、錯覚した。
 ……偶然のはずだ。たまたま同じ言葉が重なっただけで、自分が意識しすぎているだけ。
 だが、それでも。今胸に感じているこの熱は、確かにあの時と同じものだ。 
「ああ──必ず」
 今は、それだけ言うのが精一杯だった。
 
 ──七日後、スレギトに駐留していたエターナルミニオンの軍勢が一斉に進軍を開始した。
 まるでエターナルとなって帰ってきた悠人が、戦線を整えるのを待っていたかのようなタイミングで。
 否、実際にそうだったのだろう。テムオリンは、この戦いを愉しんでいる。
 弱者が足掻くのを楽しみにしている。そういう人物なのだと時深は言っていた。
 対抗すべく、ラキオスだけでなく、ファンタズマゴリア全土から集った軍勢はある一点に集結する。
 砂漠の入り口。ヘリヤの道の途中に建設された、ランサへの侵攻を防ぐ砦。
 かつてマロリガンとの戦いの折、悠人達が攻略の足がかりとしたその場所は、この戦いにおいても本陣を構える場所となった。
 ミニオン達は旧マロリガン首都の方角へは軍勢を進めることはなく、全軍、ラキオスへの道を目指してきている。
 故に、ここが最終決戦場であり、最終防衛ライン。
 続々と人間の兵士とスピリットが終結し、技術者総出で準備を整えている中に、時深の姿はない。
 この侵攻を予見していた時深は、数日前にラキオスを発っている。
 行き先は告げられていない。だが、時深の帰還まで護り通す約束をした。
 ならば、それを果たすまでだ。
 砂の果てを見る。刻一刻と景色を変えていく砂漠は、今は凪いだ海のように遠くまで見渡せた。
 ミニオンの軍勢の到着は、明日の明け方。
 それが、悠人にとって、この世界での最後の戦いの開始時刻となる。

774 :名無しさん@初回限定 :2007/01/20(土) 21:23:34 ID:Lo+oFmru0

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775 :紅蓮の剣 [. 13/47 :2007/01/20(土) 21:24:17 ID:/zFt6HhG0

 悠人達が戦の準備を進めている頃、時深は『それ』と対峙していた。
 本来、昼夜の関係なくそこは暗く、光も届かぬ場所で──しかし、ここだけは蛍火のような明るさに包まれていた。
『我に戦え、と?』
 厳かな言葉は、周囲の岩壁に反響しているせいではあるまい。
 それは空気を震わす声ではなく、魂そのものに響く不可視の振動なのだから。
 時深は眼前の巨大な気配に気圧されることもなく、言う。
「そうです。力を貸してくれませんか?」
 は、という声。嘲りよりも無気力が勝る声だった。
『虫の良い話よ。我等を汝等の都合で斯様な場所に落とし、蓋代わりにした挙句、後は放置。
 それが今になって助力を請おうなどと──我等を都合の良い唯の道具と思っておらぬか?』
 時深は沈黙を保つ。気配は続けた。
『我等を生み出したのは汝等だ。それは感謝しよう。自我無くして我は我たり得ぬ。
 だが、長き時の中で我が同胞はその自我さえも喪い、あまつさえ人に殺されもした。
 あの哀れなガリオーンを見よ。最早獣より幾許かましという程度の智慧しか残っておらぬ。
 成程、汝等は我等の親。親の言うことを聞くのは子の務めでもあろう。
 しかしこうなるまで放って置いたのは誰だ? 我等を置き去りにし、一度も振り返らなかったのは』
「……そのことについては謝ります。私達はあなた達に頼り過ぎていた。
 ですが、彼らの死の裏には、ロウエターナルの策略があった。そのことだけは分かってください」
『その責の半分は、それを止められなかった汝等にあることも忘れるな』
「分かっています。……だからこそ、今、力を貸してくれませんか。これ以上の悲劇を食い止めるために」
『虫が良い、と言った』
 気配は今度こそ嘲笑った。

776 :紅蓮の剣 [. 14/47 :2007/01/20(土) 21:26:16 ID:/zFt6HhG0

『少なくとも彼奴等の味方にはならぬが、汝等の味方にもならぬ。己の負債は己で帳消しにするが良い』
「テムオリンはあなた達と同型のモノを使役し、戦に用いています」
『────────』
 気配の質が無関心から動揺に変わるのを察し、時深は畳み掛ける。
「あなたが私達を恨んでいるのは分かりました。そのような相手に無理に助力を請うことはできません。
 ですがあなた達は、かつて王者としてこの世界に君臨していた。
 ここに落としたのは私達です。でも、この長きを過ごしてきた世界に、あなたは少しの愛着も感じないのですか?」
 気配は沈黙を保つ。それは何かを思案しているようでもあった。
「あなたの言う通り、己の負債は己で帳消しにしましょう。この世界は、私達が護ります。
 共に戦えとも言いません。ただせめて、少しでもこの世界を愛しているのなら。
 ──〈再生〉に至る道を、切り開いてはもらえませんか」
 長く、沈黙があった。白い光の中、気配は初めて、その双眸で時深を見た。
『……解せんな。何故汝はそこまでこの世界に拘る。
 汝等は幾つもの世界を渡り歩き、時に救い、時に救えず、そしてそれを幾度も幾度も繰り返してきたはずだ。
 混沌の永遠者・倉橋時深。汝は何故そこまでして、三千世界の一つに過ぎぬこの世界を救いたがるのだ』
「そんなの、簡単です」
 時深は胸を張り、笑顔で答えた。
「私の愛した人が護りたいと思っている世界だから」
 気配は面食らったように瞼を瞬かせた。彼がこのように驚く様などまず見れまい。時深は少しだけ愉快な気分になった。
『……ローガスの眷属は、何と?』
 気を取り直した彼は、確認するように問うた。
「あなたの決定に任せる、と」
 気配は沈黙する。長く沈黙する。時深はただ、その答えを待った。

777 :名無しさん@初回限定 :2007/01/20(土) 21:30:16 ID:qzULyhKQ0

支援、いります?

778 :紅蓮の剣 [. 15/47 :2007/01/20(土) 21:31:24 ID:/zFt6HhG0

 空の青と砂の黄色で色分けされた世界。太陽の昇りきらぬ砂漠には、まだ夜の冷たい空気が残っていた。
 ダスカトロン大砂漠。生命が住まうことを許さぬ砂の海から、生命を殺す意志に満ちた鳴動が押し寄せてくる。
 悠人は砂に〈聖賢〉を突き立て、ただ砂の果てを、その向こうより来るであろうまだ見ぬ軍勢を睨む。
 背後には、光陰、今日子達を先頭とするスピリット達と、人間達からなる軍。
 悠人は、それら全ての人々の先頭に立っている。
 ふと、悠人は太陽の昇り来る地平線の向こうに、陽の光を遮る砂嵐が立つのを見た。
 風が吹き始めたのだ。頬を撫でる風ではなく、命を削り取っていくだけの、戦の大風が。
「来るぞォッ!!」
 砦の上の物見から兵士が叫ぶ。徐々に近づいてくる砂の雲は、決して自然現象などではない。
 それは足取り。疾走するエターナルミニオンが巻き上げる砂が重なり合った、軍勢の侵攻を示す狼煙である。
「総員、抜刀ォ────ッ!!」
 悠人が声を張り上げる。兵士達とスピリットの勇ましい声が渇いた大気を震わし、金属の擦れ合う音が共振する。
『あーあー、聞こえるかー聞こえてるなー』
 砦の上から声を飛ばすのは、エーテル技術で作った拡声器を持つヨーティアだ。
『準備はいいな。作戦通り……っつーても、作戦って呼べるほど上等なもんじゃないけどさ。
 まぁ兎も角、皆、自分に課せられた役割をしっかり果たしてくれ。
 ……あとこれは、ほんとは私みたいな、直接戦わない技術班の人間が言えることでもないんだけどな』
 そこで、ヨーティアは一度言葉を区切る。拡声器越しに、すぅ、と息を吸う音が聞こえ、
『絶対勝つぞ! 世界にマナの導きを!!』
 自らの意志を鼓舞するように歓声が重なり合い、天に掲げられた剣が槍が陽光を反射して煌いた。
「行くぞ皆ぁッ!」
 応、という声は怒涛となって大気に波打つ。それは己の背中を預けられる声だ。
 悠人は突き立てた〈聖賢〉を引き抜き、足に力を込める。

779 :紅蓮の剣 [. 16/47 :2007/01/20(土) 21:32:31 ID:/zFt6HhG0

 見よ。朝焼けと共に死がやってくる。
 距離、目視で一二〇〇メートル。剣先をまっすぐに前方へ向け、
「ラキオススピリット隊ッ、突ッ貫────────────ッッ!!」
 マナの爆発を推進力に、悠人を先頭とする一団が飛び出した。
 ……ヨーティアの言った通り、これから悠人達が取る行動は到底策と呼べるようなものではない。
 為すべきはただ一つ、『道を切り開き、前に進む』。
 エターナル・悠人とその永遠神剣〈聖賢〉の破壊力を頼りに敵陣を切り崩し、そこを真正面から精鋭部隊が突っ切る。
 精鋭は、従来のラキオススピリット隊に、旧マロリガンの稲妻部隊を組み込んでいる。
 崩れた敵陣は、大陸全土から集められた人間・スピリットの軍が相手をする。
 突破した悠人達はそのまま龍の群れとの戦闘に突入し、これを撃破、進軍し、そのままソーン・リームへと進む。
 少数による浸透突破と、大軍による真正面からの合戦。
 ……この戦いで、多くの犠牲が出るだろう。
 エターナルミニオン。如何にその力が作り主に及ばぬとは言え、仮にもエターナルの眷属である。
 スピリットと同等かそれ以上の力を有する彼女達との戦闘は、双方共に甚大な被害を齎すだろう。
 否、死をも怖れぬミニオンの軍勢は、混乱する戦場においては計り知れない脅威となる。
 悠人にしてみれば、後続の兵士達に『戦って死ね』と言っているようなものだ。
 それを了承した上での、この『作戦』だった。
 本当なら、仲間の犠牲を嫌う悠人がこのようなものを認めるはずがなかっただろう。
 勿論認めたくなかった。だがそうでもしなければ勝てない、とも悠人は理解していた。
 仮に少数精鋭であの無数の敵を殲滅できたとしても、疲弊した仲間は、その次に待ち構える龍の群れの前に膝を屈する。
 強引に強行突破しようとしても、龍に足止めされたところで追いつかれては意味がない。
 山越えや迂回をしてソーン・リームに攻め入っても、その間にミニオンの軍勢がラキオスを蹂躙する。
 無視することも、押し留めることも出来ない大軍。──それが目の前の軍。

780 :紅蓮の剣 [. 17/47 :2007/01/20(土) 21:33:43 ID:/zFt6HhG0

 故に、悠人達は戦端を切り開き、最奥まで突き進む剣とならねばならなかった。
 悠人達は、仲間達の道を切り開く剣となり、友軍は、悠人達の道を護る盾となる。
 ──そう、仲間だ。
 始めは、アセリアやエスペリア達だけだった。やがてそこに、ヒミカ達が加わった。
 光陰と今日子と再会し、共に戦わなくともヨーティアやレスティーナも大切な仲間だった。
 サーギオス戦では、憎たらしく思っていた兵士とも剣を打ち鳴らし、勝つことを誓い合った。
 そして今、ここに集う全ての人々は、共に世界を護るために戦う『仲間』だ。
 悠人にとって、『仲間』とは、共に戦い、共に進み、そして護るべき人々のことだ。
 この世界に生きる、滅びに抗う全ての生きようとする意志が、
(俺の『仲間』だ。だから)
 ぐっ、と全身に力を漲らせた。呼吸を止め、眼を細め、重心を前に倒し──放たれる寸前の大矢のように。
(俺は、皆を護る剣としての責務を果たす!)
 弦が弾ける。
 悠人は砂漠を駆ける先陣から、更に先へと大跳躍した。空を踏みしめ、己が新たな剣を天に掲げて。
「全力で行くぞ〈聖賢〉! お前の力を、今ここで見せてくれ!」
『良いのか? 後に響くぞ!』
「今がないなら後もない! 俺の進む道が永遠だと言うのなら、こんなところで立ち止まってる場合じゃない……!」
『──その通りだ!!』
〈聖賢〉の意識が歓喜に打ち震え、刀身が光を帯びて震動する。
 砂漠のマナが、内側に閉じていく竜巻のように、〈聖賢〉に吸い上げられる。
「────────────────────────ッッ!!」
 肺の中の空気を、最後の一滴まで喉から搾り出し、悠人は剣を振り下ろした。

781 :名無しさん@初回限定 :2007/01/20(土) 21:33:54 ID:Lo+oFmru0

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782 :紅蓮の剣 [. 18/47 :2007/01/20(土) 21:36:29 ID:/zFt6HhG0

 轟。
 音。
 大海原で鯨が宙返りを打つように、砂とマナの飛沫が柱となって天を衝く。
 大気の震えは遅れてやって来て、それだけで周囲にいた全てのものが足を止めて身を支えざるをえなかった。
 悠人の一刀は大軍に巨大な空白を穿つ。百近い数のミニオンが消滅し、マナへと還り、
「二発目ぇ!!」
〈聖賢〉がそれを貪り喰らい、純粋な破壊のエネルギーへと変換する。
 横薙ぎの一撃。刃の軌跡をそのまま巨大化するように、オーラフォトンの波動が空間をたわませ、爆砕する。
 ミニオン達が消し飛び、〈聖賢〉はそれによって生じたマナを原動力に更に先へと突き進んでいく。
 それは呼吸する光の嵐だ。
 体勢を崩されたミニオンに追い討ちをかけながら、悠人が切り開いた道を光陰達が追いかける。
 陣の終端まではすぐに辿り着いた。悠人達はそのまま止まることなく走破する。
〈聖賢〉の出力を三割程度にまで落とし、悠人はミニオンが追ってこないことを確かめる。
 だがそれも今だけ。ミニオン達はすぐに混乱から復帰するだろう。
 この後、追いかけてくるミニオンの相手をするのは、後方に陣を構える仲間達だ。
「トキミ様は間に合うでしょうか」
 横に並んだエスペリアが不安げに言う。来るさ、と悠人は息を整えながら答えた。
「そう約束したんだ。時深は絶対に間に合う」
 だがそう信じていても、願わずにはいられなかった。
 一刻も早く、仲間達が傷つく前に助けに来てくれることを。

783 :紅蓮の剣 [. 19/47 :2007/01/20(土) 21:37:36 ID:/zFt6HhG0

「──エターナル・ユート様以下スピリット隊、敵陣を突破しました! 全員無事です!」
 望遠鏡を眼に当てたまま兵士が声を上げる。周囲から快哉の声が上がる。
「喜ぶのはまだ早いよ! こっちはこっちでやんなくちゃいけないことがあるんだ、準備はしっかりな!」
 厳しい口調で言うが、ヨーティアの声には押し殺しきれていない歓喜が滲んでいる。
 これで自分達の戦の半分は終わったも同然だ。彼らさえ先に進めれば、最悪、自分達は全滅してもいいのだから。
 だが、それを彼らは良しとすまい。彼らはこの世界を、そしてそこに生きる皆を護るために戦うのだから。
 だからこれから行うのは、彼らの道を護るための戦い。
 そして彼らの想いに応えるための、生き残るための戦い。
 凱旋する彼らを、墓標ではなく、笑顔を以て迎えるための戦いだ。
「気張るよ。世界が救われる瞬間ってのを、この眼で見てやろうじゃないか」
 兵士達が力強く頷き、それぞれの持ち場へと駆けていく。
 ヨーティアは顔を上げ、悠人達の駆けていった地平線から手前へと視線を移す。
 未だ混乱から抜け出せないでいるミニオン達と、スピリットと人間の軍勢が接触する瞬間だった。
 両軍の交差は正に激突。
 怒涛の如き勢いを以てぶつかっていく騎馬の群れが、動けずにいたミニオンを押し潰す。
 その隙間を縫うように躍り出たスピリット達が深く切り込み、更に仲間が進軍するための道を作る。
 押し寄せる波のように、入れ替わり立ち代わり奥へ奥へと。
 付け入る隙を与えず、士気と勢いを保ったまま全力で叩き潰す。そうすることによって、彼らは勝利を得ようとする。
 自軍の優勢は明らかであり──しかし、ヨーティアの背筋に、ぞくん、と得体の知れない怖気が走った。
 そしてそれは数秒後、赤き大火となって顕現する。

784 :紅蓮の剣 [. 20/47 :2007/01/20(土) 21:39:45 ID:/zFt6HhG0

 ──アポカリプス。

 幾つもの声が、全く同じ調子、全く同じ声音で重なって、空間に反響した。
 収束しゆくマナは、その意を正しく顕さんと変化する。
 二軍を分かつ境界線、勢いに乗っていた人間とスピリットの軍勢は、最前線の密度を高めていた。
 その一角が丸ごと消滅する。
 爆発どころではない、中心に向かって堕ちていく黙示録の劫火。その中にいた者達は、敵味方の区別なく焼却された。
 それは天へと伸びる紅い御柱に見えた。逆巻き、誘爆する炎によって巻き起こされた風が、それだけで乾いた砂を灼く。
 神剣魔法の作り上げた地獄はやがて、その中にいた全てのもの諸共、痕跡すら残さず消えて失せた。
 後には焦熱だけが残った。砦の上にいたヨーティアをあざ笑うように、頬を熱い突風が撫でていった。
「……っだぁっ! 何てことするんだ、あいつらは……!」
 急激な温度変化に伴う突風の中、髪を押さえながらヨーティアは悪態をついた。
 まず地平線を見た。悠人達の姿は最早見えない。今の爆音を聞いて、戻ってくることはないはずだ。
「ブルーはどうしたッ。バニッシュしてたんじゃなかったのか!?」
「多分効果範囲外からの攻撃だ! あいつら、味方ごと全部フッ飛ばしやがった……ッ!」
 兵士が叫び合う。声に含まれる怒りは、まるで畏れを拭い去るためのもののよう。
 成程な、とヨーティアは理解する。
 あれらは『軍隊』ではなく『群体』。個々の統率による連携ではなく、全てで一つであるが故の連帯。
 個なきが故に、背後に充分な数があるのであれば、自らの一部を切り捨てることを是とするということ。
 ──勝利の前には、兵隊の命など綿毛より軽いということ。
「危険ですヨーティア様、砦の中に避難してください」
 促すイオに、駄目だ、とヨーティアは答えた。
「皆、戦ってるんだ。自分だけ隠れて縮こまってるわけにもいかないだろう」
 そして思う。ミニオンの戦い方は、かつて自分達人間がスピリットに強いてきたものだ。
「だから、向き合わなくてはいけない。あれは、私達の罪そのものだ」

785 :名無しさん@初回限定 :2007/01/20(土) 21:39:58 ID:Lo+oFmru0

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786 :紅蓮の剣 [. 21/47 :2007/01/20(土) 21:43:51 ID:/zFt6HhG0

 ──最前線では、炸裂する赤が砂海に激しい飛沫を立て始めていた。
 間断なく立ち上がる炎の柱は、重なり合い、壁となってミニオン達の行く手を阻んでいた。
 炎と煙に阻まれて視界はないに等しい。だがこの程度の炎であれば、突っ切って進撃することは可能である。
 しかし、ミニオン達はそれを考えてはいなかった。
 意識の向かう先はその逆、悠人達の駆けて行った方向だ。
 ミニオンがテムオリンより与えられた命令は、〈再生〉を砕こうとするロウエターナルの足止めである。
 本来、このような場所で有象無象を相手取って戦闘する必要はなく、早急に彼らを追わなくてはならなかった。
 それをしなかったのは、悠人達の強行突破によって陣を乱され、そこを目の前の軍隊に叩かれたからだ。
 如何にエターナルミニオンであれ、体勢も整わぬまま敵に背を見せて無事でいられる道理はない。
 悪戯に軍勢の数を減らしてしまえば、悠人達に太刀打ちできなくなる。
 現に、彼らはこの千を越える軍勢を中央からぶち抜き、走り去っていったのだ。
 よってミニオンはまず、目の前に立ち並ぶこの世界の軍隊を相手取った。
 個々の力は弱くとも、背を向けて無視することはできない障害。ミニオンは彼らをそう認識し、障害を排除すべく動いた。
 だが、彼女達はその評価を撤回しつつある。
 先程の味方の一部を巻き込んだ大規模な神剣魔法により、敵は大きく陣を崩され、逆にミニオンは陣を整え直す時間を得た。
 引き際だと判断した。これ以上相手をする必要はない。
 この炎の壁は、彼らが体勢を立て直し切れていない証明。わざわざその時間稼ぎに付き合うことはない。
 足止めにいくらか残しておく必要はあるが、今から追えば龍と挟撃できる形になるだろう。
 ミニオンはそう判断し、後方の軍勢に悠人達を追わせようとして、
 風切りの音と、声を聞いた。

787 :紅蓮の剣 [. 22/47 :2007/01/20(土) 21:48:29 ID:/zFt6HhG0

 音の正体は降り注ぐ矢だ。炎の柱を乗り越え、驟雨と降り注ぐ鏃の群れ。
 日の光さえ遮るそれは最早壁だ。見上げたミニオンの視界を多い尽くさんと直下する。
 ミニオン達は退かない。それは退く意志などないということであり──同時に、退く場所がないという意味でもある。
 故に剣を構え、盾を張り、魔法を放つ。この程度蹴散らせずして、何が永遠たる者の眷属か。
 我らが意志は唯一つ。我らが主の与えたもうた使命を果たすことのみ。
 即ち、聖賢者ユートを〈再生〉へと辿り着かせぬことである。だが──
「逃すものか!」
 最早消え行きつつある炎の向こうから、大気を打つ声が聞こえた。
 見れば、敵陣の後方にいたはずの弓兵達が、前へと進み出ている。
 矢をつがえ、弓を引き、矢をつがえ、弓を引きながら、彼らは叫ぶ。
「逃すものかよ! 我らが敵よ! 行けばその背を我らが鏃が貫くぞ!」
 朗々とそう告げる老いた弓兵の眼は、彼が放つ矢よりも鋭く、ミニオン達を射抜いている。
 立ち並ぶ全ての者が同じ眼をしていた。怯えも怖れも混じっているが、それよりも強く、戦う意志がそこにはあった。
 それが戦争という行為によって生まれた興奮と狂騒であるにせよ、彼らはただ勇猛だった。
 弓を引き続ける兵士達の間から、騎馬が、剣士が、スピリットが、前へ前へと。
 その中には先の爆撃によって傷ついた者達もいた。流れ出る血もそのままに、剣を握り、ミニオンに立ち向かう。
 ──降り注ぐ矢を払い、時に貫かれながら、ミニオン達は再定義を行った。
 彼らは避けるべき障害なのではなく、斃さねばならぬ敵なのだと。
 鉄の雨が止む。その間に人間とスピリットは陣を組み直した。
 整っているとは言い難い、半数が負傷したままの頼りないものであったが、しかし。
 ──宿る闘志では決して負けぬと、無数の瞳が物語る。
 ミニオンは無言で剣を構え直す。今度こそ、彼らを撃滅せしめんがため。そうせねば使命を果たせぬと理解したが故に。
 誰からともなく雄叫びが上がり、両軍が相手へ向けて疾走する。

788 :紅蓮の剣 [. 23/47 :2007/01/20(土) 21:49:34 ID:/zFt6HhG0

 一度は離れた戦線が再び衝突し、剣と鎧が交差する。
 強く打ち付けられた、熱い二つの鉄のように、最早両軍は離れない。
「退くな、退くな、一歩も退くな! 相手はバケモノなどではない、俺達と同じ生き物だ。殺せば死ぬ!」
 大剣を構えた壮年の兵士は、額から血を流しながら叫ぶ。
 神剣を振るい、翼で戦場を駆け、光の盾で矢を弾き、マナを炎に変えようと、生きていることに変わりはない。
 頭を潰せば死に、心臓を貫けば死に、首を断てば死ぬ。それは人間もスピリットもミニオンも変わりない。
 腕を刺されれば剣を振るえず、足を裂かれれば動けなくなる。皆同じように──
 ──斬られれば、痛いのだ。
「かつての俺達は、そんなことすら分かっていなかったが……!」
 自分達の負うべき痛みの全てを、浴びるべき血の全てを、妖精達に押し付けた。
 今は違う。ラキオスとサーギオスの最後の戦いの中、兵士達はスピリットの戦う姿を見た。
 可憐な姿を血に濡らし、死してはマナへと還りながら、それでもなお剣を止めぬ姿を見た。
 そして気付く。これまで自分達は、自分達が最早負いきれぬほどの痛みを、彼女達に与えてきたのだと。
 彼女達も、生きていたのだと。
 だから、
「退くことなどできようか!」
 血と痛みを取り戻せ、と、サーギオスのあの戦場で、ある騎兵隊長は叫んだ。
 ならばまた、それを果たそう。ただ一度の死地を乗り越えた程度で、贖えるほどの痛みではないのだから。
 死にたくはない。痛いのは嫌だ。怖くてたまらない。
 だがそれでも、退くことなど考えられない!
「単なる意地だ。出来れば誇りと言い張りたいが。──だが、それでも命を賭ける理由には充分だ! そうだろう!」
 おお、と男達の声が波打った。

789 :名無しさん@初回限定 :2007/01/20(土) 21:50:21 ID:Lo+oFmru0

.

790 :紅蓮の剣 [. 24/47 :2007/01/20(土) 21:52:03 ID:/zFt6HhG0

 ここで戦う者達に、人間と妖精の別はない。
 誰もが同じ方向を向いていた。同じ敵を見ていた。同じ意志を抱いていた。
 それはこれまで一度もなかったことだ。使役される種として定義されたスピリットが、今や人と共にある。

 そのことは歓喜となって、彼女の意識を駆け巡る。
 ああ。吐息が漏れた。血に濡れながら、恋する乙女のような熱い切なさを伴う息だった。
 自分は何て幸せなんだろう。戦わされるのではなく、人と肩を並べ、共に戦うことができている。
 この先、この戦いが終わった後、きっととても良い未来が訪れるだろう。
 人間とスピリットが、今度こそ手を取り合って生きることのできる未来が。
 それは今まで得られなかった素晴らしい世界だ。
 今、それを勝ち取ろう。
 だから少女は駆けた。眼前、ミニオンとの打ち合いに負け、今まさに両断されんとする兵士の姿がある。
 疾走を以てその間に割り込んだ。殴りつけるように神剣を振るい、死の刃を弾き返した。
 お前、という兵士の声が心地よく聞こえた。
 ミニオンの鋭刃が翻る。それを受けた。だが重い。今度は彼女の剣が弾かれた。
 再び剣が翻った。間に合わない。脇腹に、銀色の閃きが吸い込まれた。
 そのとき、自分は確かに笑っていたと思う。闇に沈む意識の中でそんなことを考えた。

 ──その瞬間を壮年の兵士は見ていた。と同時、身体は動き出していた。
 ミニオンは、ブルースピリットに食い込んだままの剣の柄を強く握り直していた。
 捻る気か。兵士は悟った。ち、と舌打ちを一つこぼし、一歩と共に槍を突き出す。
 槍がミニオンの頭を抉った。だが消滅のその瞬間まで、ミニオンは剣を手放さない。
 兵士は腰の短剣でミニオンの腕を断ち切り、乱暴に剣を引き抜いた。抉られるよりはいいだろう。
 よろめいたスピリットを、彼女に守られた兵士に押し付ける。視線が交差し、頷き合う。それで充分だった。

791 :紅蓮の剣 [. 25/47 :2007/01/20(土) 21:54:14 ID:/zFt6HhG0

「おいっ、誰か、グリーン!」
 守られたほうの兵士は、腕の中の妖精を後方の仲間に引き渡す。
 槍持つ兵士は更に一歩を踏み込んでいた。マナとなり消えるミニオンの向こうに槍を突き入れる。
 手応えはなかった。殺気が生まれた。背中から冷たい汗が噴き出した。
 マナの霧を振り払い、二人のミニオンが大上段に構えた剣を振り下ろす。
 がむしゃらに槍を払う。一人に当たり一人がよけた。剣は頭上から自分を狙う。
 終わりか。兵士はそれだけを思った。目前の死を前に気持ちはひどく穏やかだった。
 だが剣は血を飛沫かせない。兵士の背後から伸びた赤い閃光が、ミニオンの腕と首を貫いたからだ。
 兵士は倒れていく身体には目もくれず、先程槍で薙いだミニオンの胸に槍を刺し、抉った。
「不思議なものだ」
 額の汗を拭い、短剣を鞘に戻した兵士は、隣に立つ見覚えのないスピリットに語りかけた。
「死ぬのは嫌だが怖くはない。人間と殺し合ったときでさえ、こんなことはなかったが」
 兵士はかつて、辺境の匪賊討伐に当たっていた警備隊の人間だった。
 戦争はスピリットが行っていても、スピリットのいない場所では人間が人間を襲うことは珍しくなかった。
 彼はそんな場所に身を置いていた。死に掛けたことも一度や二度ではない。
 そのどれもが恐ろしい体験だったと彼は感じていた。その恐怖に足掻いて、今まで生きてきたのだ。
 だというのにさっきは、死を前にしても寒気を憶えこそすれ、恐怖は微塵も感じなかった。
 どうしてだろうな、と思いつつ──ふと隣を見て、兵士は思い至った。
「……ふむ」
 つまりは、死んでも後を気にする必要がないということか。
 自分が死んでも、戦いを引き継いでくれる誰かがいる。そして、戦いの後を作ってくれる誰かがいる。
 成程、ならば怖いはずなどない。むしろ後顧の憂いなく死んでいけるというものだ。
「援護を頼めるか」
 兵士は顔を前に向けたまま訊いた。頷く気配が隣から返ってきた。

792 :紅蓮の剣 [. 26/47 :2007/01/20(土) 21:55:39 ID:/zFt6HhG0

『戦い』はあらゆる場所にあった。幾つもの命がそこかしこで喪われていった。
 誰もが死を受け入れられた訳ではない。仲間の名を、家族の名を呼びながら、人も妖精も死んでいった。
 そこも、そんな『戦場』の一つだった。

 ──その妖精は、自分が何故ここにいるのか分からなかった。
 ただ、今は皆が戦わなくてはならないときであり、ならば戦うモノである自分もそうあらねばならないと思った。
 自分とは──スピリットとはそういうものだと、彼女は思っていた。
 何故そう思うようになったのかはもう憶えていない。
 いやそもそも、自分は一体誰なのか。特定の呼称で呼ばれた記憶はあるが、それが自分の名前だったのだろうか。
 頭の中は分からないことばかりで、けれどその答えを探そうという気は全くなかった。
 それは彼女といつも共にあった、数人のスピリットも同じだった。
 彼女達と、いつから一緒にいるのか分からない。
 けれど今まで一緒にいたから、これからも一緒にいるのだろうと漠然と思っていた。
 そんな無気力な意志のまま、身体が覚えているままに剣を振るい、敵を焼き尽くす。
 目の前でまた一人、敵がマナへと還っていく。
 誰一人、傷を負っていない者はいなかった。だが少女達はそれに頓着することなく、ただ斬り進んでいく。
 生きたいという意志も、生きるという概念も、彼女達の中ではひどく薄っぺらなものだった。
 戦って死ぬモノ。そう己を定義する言葉だけが、脳裏に深く強く焼き付いている。
 ただ、そう。一つだけ、心の隅に引っかかっていることがある。
 この戦いの前。戦場に向かう自分達の前に立ち、寂しげな微笑を浮かべていた黒き妖精。
 銀の髪と褐色の肌、刃のような凛々しさを備えた、あの女性のことが頭から離れない。
 黒き妖精に抱く感情を、『懐かしい』と少女達は認識していた。

793 :紅蓮の剣 [. 27/47 :2007/01/20(土) 21:57:08 ID:/zFt6HhG0

 そのような感情、長らく忘れていたと思ったのに。否、感情というものの存在すら、自分の中にはなかった。
 もしかしたら自分は、今それを取り戻しつつあるのかもしれない──他人事のように少女は思った。
 そう、他人事。実感が伴わないなら、それを自分のことと認識することはできない。
 それに、例え感情があろうとなかろうと、ここは戦場なのだ。
 理由の分からない懐かしさも、実感できない己の命も、容易く泡沫と消える場所。
 だから、
 ──がくん、と唐突に脚が力を喪う。ああ、刺されたな、と認識したのは痛みより後だった。
 脹脛を貫かれ、体勢を崩した自分に振り下ろされる剣を、彼女はぼんやりと見ていた。
 死ぬかな、と少女は分かりきったことを思う。動けばまだ助かるかもしれないし、助からないかもしれない。
 どちらでもいい。少女は思う。ここで死ななくても次で死ぬ。そうでないならまたその次だ。
 戦場の真ん中で、機動力を喪った兵ほど弱い者はない。それ以下は既に死に向かう者である。
 だから諦めた。いつか死ぬなら、いつ死んでも結局同じだ。
 ──脳裏に、銀髪の女性の笑顔が浮かぶ。
 しかしそれは戦いの前にみた寂しいものではなく、見たことがないはずの、温かみに満ちた笑顔。
 身体中に蘇っていく懐かしい温もりを感じながら彼女は瞼を閉じ、
 
「──何してんだっ!」
 
 砂を打ち鳴らして割り込んだ怒声が、彼女の死を振り払った。
 振り下ろされるはずだった剣の気配が真横にすっ飛んでいく。
 呆気に取られる暇もあらばこそ。少女の軽い身体は宙に浮き、そのまま前線を離れていった。

794 :紅蓮の剣 [. 28/47 :2007/01/20(土) 21:58:32 ID:/zFt6HhG0

 戦いの中心から離れた場所で身体が落ちた。
 見上げると、騎馬と、それに跨りランスを握った、人間の兵士がいた。
 ふと辺りを見渡すと、仲間もどうやら同じような目にあったらしい。騎馬と兵の数は、自分達より少し多かった。
「無事か。怪我してるなら退け。後方にグリーンがいるだろう、治してもらっとけ」
 状況を把握し切れていない少女に、兵士は矢継ぎ早に言った。
 言葉の内容を反芻しながら、少女はようやく自分の置かれた立場を理解する。
 どうやら自分は、この騎馬隊に助けられたらしい。敵を蹴散らし、自分達を掻っ攫っていったのだろう。
 だが少女には、その行動が理解できなかった。人間がスピリットを助けたという、そのことが。
 思考停止に陥った少女を兵士は怪訝そうに見ていたが──やがて、視線は険しいものに変わっていった。
「……お前、帝国のスピリットか」
 腕章を睨みつけながら兵士は言った。少女は頷く。少女は帝国との戦いの折、ラキオスの捕虜になっていた。
 そしてこの戦いが勃発し、大陸中の兵士とスピリットが集められる過程で、少女も戦いに赴いたのだった。
 無論、服や鎧は帝国時代のままだった。服を新調するほどの時間の余裕も、この世界には残されていなかったのだ。
 兵士は忌々しげな顔をしたが、無理矢理表情を消し、顔を背けた。
「俺の仲間は、お前達に殺された」
 ラキオス城にスピリットが侵入した時のことだ。あの時に王と王妃が死に、そして兵士の仲間も何人も死んだ。
「……なら、何故助けたの?」
 少女は問うた。それなら余計助ける理由がない。
 憎悪という感情を抱いたことはないが、理解はできた。きっとこの兵士達は、自分達を憎んでいるはずだと。
 遠くから戦いの音が──命が喪われる音が聞こえてくる。その方向を眺めながら、自分を助けた兵士はぽつりと呟いた。
「殺されそうな奴を放っておくほど薄情ってわけでもない。目の前で死なれても寝覚めが悪いだけだ。
 俺がお前達を憎んでいることと、お前達が死んでいいかってこととは、別問題だ。
 ……それに、前に俺を助けたのも、お前達スピリットだったからな」

795 :名無しさん@初回限定 :2007/01/20(土) 21:59:21 ID:6tK7sj/C0

( ´∀`)しえん

796 :名無しさん@初回限定 :2007/01/20(土) 21:59:22 ID:Lo+oFmru0

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797 :紅蓮の剣 [. 29/47 :2007/01/20(土) 21:59:59 ID:/zFt6HhG0

 それだけ言って兵士は馬の鼻先を音のする方向へ向けた。仲間が戦っている方向へと。
「お前達にだって、戦いに生き残って、また会いたい奴の一人や二人いるだろ」
 兵士は言う。少女の脳裏を、光を弾く銀色の髪が掠めた。
「生き残りたいならもう少し自分の命を考えろ。でなきゃ、そいつが哀しむだろう」
 その言葉を最後に、兵士達は馬を走らせた。遠ざかっていく背中を見ながら、少女は考えた。
 ……でもそれなら、あなたにも、あなたが死んだら哀しむ人がいるだろうに。
 銀髪の女性。──彼にも、同じように懐かしさを感じる誰かがいる。
 それに会うために戦っているのなら、彼もまた死ぬわけにはいかない。
 いや、死なせるわけにはいかない。
 何故だか分からないが、少女はそう感じた。
 ただはっきりと分かっていることが一つ。この懐かしさも、温かさも、きっとなくしてはいけないものだ。
 だから彼にもそれがあるのなら、わたしは、それを喪わせたくない。忘れかけていた己の意思がそう言っていた。
 少女は、地を蹴った。
 
 騎馬を走らせていた兵士の背中に、とん、と軽い重みがかかった。
 驚いて振り向くと、ついさっき置き捨ててきたはずの少女がいた。
 いつの間にか他の騎馬の背にも、彼女の仲間達が飛び移っている。
「怪我で脚が上手く動かない。わたしは魔法を使うから、あなたが脚になって」
 少女が言った。戦場の真ん中だというのに呆気に取られていた兵士は──二秒後、おかしくてたまらないといった風に笑った。
「ああ、じゃあ振り落とされないようしっかり捕まってろ!」
 ──騎馬が走る。
 人が手綱を握り、妖精に背中を預けて。

798 :紅蓮の剣 [. 30/47 :2007/01/20(土) 22:01:29 ID:/zFt6HhG0

 その数時間後、スレギトとソスラスを結ぶ道の中腹。
 
 まず悠人達を出迎えたのは、身を竦ませるほどの咆哮の連なりだった。
「……冗談にもなりゃしねぇな」
 そう言う光陰の口元は、やはり、いつも通り笑っていた。怒号の嵐の中、気負うような気配はどこにもない。
 見上げなければ頭が見えないほどの巨体。立ちはだかる龍の数は二十を下らない。
『巨大である』ということはそれだけで威力を持つ。その威容は見るものを竦ませ、腕の一振りで地形を変える。
 砂を踏み締め立ち並ぶ異形どもは、純粋な暴力の塊だ。
 出迎えるように最前の青龍が一際高く嘶き、口腔から青く輝く閃光を撃ち放った。
「散開! やつらの足元に潜り込むんだ!」
 良く通る悠人の声。皆はその通りに動いた。閃光が地面を砕いたとき、もうそこには誰もいない。
 最初に駆けたのはヘリオンとファーレーンだった。持ち前の俊足を生かして一息で肉薄し、神剣を一閃。
 青龍の足首から血が噴き出し、巨体がバランスを崩す。すかさず、上空からの大剣の一撃が頸を切り裂いた。
 アセリアは振り向き、皆に頷いて見せた。斃せる、という意思表示だ。
 それを皮切りにして、次々に皆は敵の懐に潜り込む。龍はその巨体故に、足元への対処は疎かになる。
 ブレスは強力だが、危険を承知で懐深くにまで潜り込んでしまえばそれも問題にならない。
 注意すべきはその爪だ。強靭な膂力を以て振るわれる凶器は、人間をボロクズのように引き裂いてしまう。
「っとぉッ!」
 ぶわっ、と髪が逆立った。頭上を通り過ぎた爪に今日子は冷や汗を垂らしながらも、背後に回り込み、切っ先を龍の翼に向けた。
 雷光一撃。片翼を稲妻が撃ち抜き、赤い龍は苦悶の叫びを上げた。
 すかさず、その背を駆け上がる。三歩で頭部に到達し、今日子は〈空虚〉の切っ先を全力で突き下ろした。
 骨を貫く重い手応え。脳漿を抉り、切っ先に、天を灼くほどの雷を宿らせた。
 ばん、と。下顎だけを残して、龍の頭が弾け飛んだ。ぐらりと揺れた身体から今日子は飛び降り──
 左、全身に力を漲らせた龍の、閉じた牙の間から漏れる破壊の光を見た。

799 :紅蓮の剣 [. 31/47 :2007/01/20(土) 22:02:50 ID:/zFt6HhG0

「キョウコ!!」
 覚悟を決めた今日子の耳に、幼い声が届いた。視界の隅、赤い小さな影が弾丸の如き跳躍を見せる。
「おるふぁきっく・檄ぃッ!」
 ひねりを伴って繰り出された蹴りが龍の横っ面を打ち、彼女の個性的なスフィアハイロウもそれに続いた。
 ブレスの軌道が逸れ、辺りを大きく横に薙ぎ払った。
 線上にいた龍を二、三体巻き込み、そのうち一体と交戦中だったネリーとシアーのすぐ横を掠めていった。
「「オルファのばかぁ────────!!」」
 涙交じりの怒りは龍に向けられた。息の合った連撃が龍の片腕を落とし、そこに稲妻部隊が殺到、滅多刺しにする。
 オルファの蹴りを喰らった龍は、倒れる直前、真下に先程とは別の赤い妖精がいることに気づいた。
 その手に真紅の魔法陣が展開し、妖精の口唇が短い言葉を紡いだことにも。
 爆炎は一瞬で龍を飲み込み、胸から上を跡形も残さず消滅させた。
(……いける、か?)
 龍の爪を払いながら、光陰は思った。
 そこかしこで龍が斃されていく。混戦状態だったが、皆は小隊単位で行動することを忘れてはいない。
 龍の知能自体は獣と大差ないようだった。かつてラキオスが斃したサードガラハムは、高い知性が備えていたと聞くが。
 最初見たときはその大きさと数に圧倒されはしたが、案外、何とかなるものだ。
 ランサからここまでの道のりをほぼ休みなしで踏破してきたが、スピリット達はその疲れも見せない。
 エターナルである悠人と時深の力もあって、龍は既にその数を半減させていた。
 頼りになる奴らだ、と快さと共に光陰はそう思った。
 その直後だった。背骨に氷を刺されたような悪寒が、遠い空からもたらされた。
 悪寒は速やかに現実となる。飛来したそれらは大地を割り砕き、そして命あるものを等しく竦ませる雄叫びを上げた。
「本当、冗談にもなりゃしねぇ……!」
 戦いの前と同じ笑顔と言葉は、しかし今は張り詰めた凄惨さを孕んでいた。

800 :名無しさん@初回限定 :2007/01/20(土) 22:04:12 ID:Lo+oFmru0

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801 :紅蓮の剣 [. 32/47 :2007/01/20(土) 22:04:13 ID:/zFt6HhG0

 新たに現れた龍は十体以上。その全てが、他の龍より二回り以上大きい体躯を誇っていた。
 身体に満ちるマナの量も密度も、それまでとは比べ物にならないくらい強大だ。
「くそっ!」
 悠人が駆け、仲間達の前の前に出た。周囲一帯のマナがそちら側に流れていくのを感じ取ったからだ。
 このマナ密度のブレスを受ければただではすまない。剣を構え、オーラフォトンを壁のように展開する。
 龍が、大きく鎌首をもたげた。
 
 ……時間は少し遡る。
「チッ、何とかならねぇのか、これは」
 馬で戦場を駆けながら、兵士は悪態をついた。
 今日の自分は余程ツキが回ってきているに違いない。ミニオンを相手取って、これまで怪我らしい怪我をしていなかった。
 だが、それもいつまでもつか。
 口は動くが、体力も精神も相当参っている。背中にかかる重みは、魔法の連発で呼吸すら上手く継げていない。
 今、兵士は自陣へ後退しているところだった。
 自分はともかく、こいつはもう限界だ。足の怪我もある。早く治癒担当のグリーンに引き渡さなければならない。
 つい口から漏れた悪罵は、前線を離れ砂丘の上から見下ろした戦場を見たからだった。
 死と狂騒の舞台からやや視線を奥に向ける。そこでは未だ、ミニオンの軍勢は健在だった。
 不気味なほどの静けさがあった。顔色一つ変えず、身じろぎ一つせず、人形のようにミニオンが立ち並んでいる。
 こちらは総掛かりで攻めているというのに、ミニオンは未だ予備兵力を残している。そうする余裕がある。
 待っているのだ。兵士は思う。自分達が疲弊し、勢いが弱まるのを。
 天秤が僅かにでも傾いたその瞬間、奴らは雪崩を打って総進攻を開始する。
 殺し合いを演じているときは感じなかった怖気が身を包んだ。敵の壁の厚さを、改めて思い知った。

802 :紅蓮の剣 [. 33/47 :2007/01/20(土) 22:05:35 ID:/zFt6HhG0

 負ける。最早それは予感ではなく、確信としてあった。
 もし自分達が勝てるとしたら、生き残れるとしたら。それこそ天秤を傾けるような何かがない限りは──
 苦渋の表情で戦場から目を背け、馬を走らせようとしたとき、頭の真上で風が唸りを上げた。
 それとほぼ同時、背後で海に大岩を投げ込んだかのような炸裂音が鳴り響く。
 神剣魔法か。先の大規模破壊が脳をよぎった。音に驚き暴れそうになる馬をなだめ、その鼻先を向け直した。
 広がった両軍の、その一角にぽっかりと穴が開いていた。
 先程と違うのは、消えていたのがミニオンの後衛のみだったということだ。
 連続する音に、兵士はその正体を知った。上空から幾つもの光の槍が降り注ぎ、ミニオンの軍だけを次々に飲み込んでいく。
 眩さに閉じた瞼を再び開いたとき、ミニオンの予備兵力のほとんどが、文字通り消滅していた。
 呆然とするしかない兵士の背中、赤い妖精は、飛び去っていったものの名をぽつりと呟いた。

『二発以上はもつか分からんぞ!』
「三発だろうが耐えてみせろ! それでも上位神剣か、〈聖賢〉!」
 広く散らばった仲間を護ろうとするならば、自らが矢面に立たなければならない。悠人はそれを実行した。
 閃光の中、悠人は今はもう遥か昔のことのように思える、高校生活のことを思い返していた。
 クラスマッチでやった野球、バッターボックスに立ち、白球めがけてバットを振るったその感触が手の中に蘇る。
 息を止めて殴りつけるようなスイング。ばぁん、と目の前で光が弾けた。
 返す刀でもう一打。悠人を飲み込まんと大口を開けた白い津波を、割り砕いた。
 足がもつれかける。砕けた波の向こうから三度目のブレスが迫ってきていた。
『──まったく、前任者には心の底から同情するぞ……!』
 相棒の雄叫びの中に消えた〈聖賢〉の呟きは、しかし楽しそうだった。
 地面を砕いて踏ん張り、全身の捻りで剣を回す。高密度のマナの衝突が、一瞬、身体から感覚を奪った。
 光が逸れて遠くの大地を灼いた。飛び散るマナの粒の隙間から悠人は前方を目視し、
(四、発、目……!)

803 :紅蓮の剣 [. 34/47 :2007/01/20(土) 22:06:56 ID:/zFt6HhG0

「ユート様ぁぁぁっ!!」
 ヒミカが叫び、彼に向けて走り出した。何もできないと分かっていながら、それでも身体が動いた。
 青い龍が咆哮と共に、充分に練り上げられた超高密度のブレスを吐き出した。
 光が迫る。悠人は懸命に神剣を持ち上げようとした。エターナルである自分はともかく、他の皆はあれに耐え切れない。
 だが、腕が上がらない。いかに永遠を生きる者とはいえ、肉体に頼る以上、それを超えた動きは許されない。
「ご、ぉぉおおああああっ!」
 絶叫で全身を奮い立たせ、全霊を込めてマナの壁を張る。だが構成が甘い。耐え切れるか。
 光が迫り、そして、
 
 ──響いた音は、鋼鉄を衝突させたかのように重かった。
 その直前、倒れる悠人は蒼穹を真っ二つに切り裂く光の柱を見ていた。
 己の頭上を跨ぐようにして飛来したそれは、龍のブレスと正面衝突して敵と我が身の両方を砕いた。
 何が起きたのか理解できなかった。砕けたブレスが作る霧の中、悠人は現状認識に努めた。
「ユート様! ご無事ですか!?」
「ああ、大丈夫だ。それより」
 駆けつけたヒミカの手を取って立ち上がりながら、悠人は後方の空に目を向けた。
 敵の龍も同じ方向を見ていた。そこから来る何かを警戒してか──或いは、何が来るのかを知っているからか。
 ひゅう、と光陰が口笛を吹いた。他の皆はぽかんと口を開けていた。
 先程から見慣れていた、しかし明らかに大きさの違うシルエットが、悠々と空を泳いで近づいてきた。
 降臨。まさにそう呼ぶに相応しい。降り立つ山の如き巨体は真白く輝き、神性とすら呼べるものをその身に纏わせていた。
 白い龍の両隣には青と緑の龍が降り立ち、続くように、他の龍も大地を揺らしながらその後ろに着地した。
 その場にいた全員が呆気に取られる中、先頭に立つ白い龍の鼻先から、ひょっこりと顔を覗かせた人物がいた。
「あれって……時深!?」
 今日子が声を上げる。皆の驚きに答えるように、その人物──倉橋時深は龍から飛び降り、仲間のもとへと帰ってきた。

804 :紅蓮の剣 [. 35/47 :2007/01/20(土) 22:08:18 ID:/zFt6HhG0

「ごめんなさい。遅くなりました」
 駆け寄ってきた仲間に、時深は頭を下げた。
「ガリオーン、ネストセラス、セーイリイト……話でしか聞いたことのない龍が、全部……!?」
 エスペリアの声は震えていた。その身には、強大なる者への畏れが満ちていた。
「これが……この龍達が、時深の言っていた援軍なのか?」
 悠人の問いに、低く重い振動が直接脳に返ってきた。白い龍が鼻を鳴らしたのだ。
 龍は羽のもげた蟲を見るような眼で、悠人達を睥睨した。
『自惚れるな。我等は援軍に非ず。汝等の生き死になど心底どうでも良い』
 そういうことらしいです、と時深は苦笑した。
 その白い龍は自分達と同じ形をしたものに眼を向け、そして不機嫌そうに牙の間から息を吐く。
『だが、あれらは赦せん』
 あからさまな殺意に、対峙するロウエターナルの龍は肩をいからせ、喉の奥から唸りをあげ始める。
『──若き永遠者よ、我はアレタス。ローガスの眷属である』
 そんな中、白い龍の隣にいた青い龍が、水晶のように冷たく澄んだ声で悠人に語りかけた。
『我等は、我等の友、シージスとサードガラハムを殺した人間を赦さぬ。
 そしてその怒りは汝にも同様に向けられる。サードガラハムを殺したのは、他ならぬ汝らであるが故に』
 意識に直接働きかける、静かな声の中には、赤く燻り、冷め止まぬ怒りがあった。
「……ああ」
 悠人はその怒りを正面から受け止めた。
 ラキオスの護り龍の死を、彼を手にかけたそのときから、悠人は背負っているのだから。
 それをアレタスがどう受け取ったのか悠人には分からなかったが、彼は金の双眸をわずかに細めて、続けた。
『案ずるな。赦さぬだけで、滅ぼしはせぬ。人も妖精もまた、この大地に生きている命なのだから』
『もっとも我等に手を出そうと言うのであれば、相応の代価は支払ってもらうことになろうがな』

805 :名無しさん@初回限定 :2007/01/20(土) 22:09:38 ID:Lo+oFmru0

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806 :紅蓮の剣 [. 36/47 :2007/01/20(土) 22:09:39 ID:/zFt6HhG0

 言葉を引き継いだのは、その後ろにいた黒い龍、クロウズシオンだった。
『双方、必要以上に関わろうとしなければ何も問題はない。
 身に余る行いさえしなければ、大地は、その上に生きるものを常に優しく抱き止めてくれる。──それ故に』
『そう、それ故に、我等は我等の大地を砕く者を決して認めぬ』
 白い龍を挟んでアレタスの反対側にいた緑の龍が、更に後を引き継いだ。
『人であろうと、妖精であろうと──永遠を生きる者であろうとも。我々は、そのような者を決して認めぬ』
 白い龍が一歩を踏み出し、力に満ちた声で悠人達の魂を震わせた。
『ここは、龍の大地ぞ……!!』
 周りに供する龍達は、打ち鳴らされた破鐘のように応えた。
 意識に響くのではなく、大気に響く生きた声だ。巨体を伸び上がらせて、大地を砕かんばかりの轟吼を次々と放った。
 咆哮は咆哮を招いた。相対する卑龍の群もまた胃の腑を震わせながら轟々と吼え立てた。
 世界が龍の声に満たされ、それは遥かランサの兵士やスピリットの耳にも唸りとして届いた。
 ──かつて。この大地の支配者は龍であった。
 爪の一振りで岩を砕き、咆哮と共に吐き出される光で全てを薙ぎ払う彼らに、人は等しく畏怖を抱いた。
 これはその再生。聖ヨト暦以前の世界が、今、この場に蘇っている。
『──哀れ也!』
 白い龍が怒りと苦渋と憤怒に満ちた声音で告げた。
『哀れ也、従者なる同胞達! 姿形は同じと言えど、誇りも智慧も与えられず、ただ白痴の走狗たれと定められた者達よ!
 僅かでも我が言葉、理解するなら今直ぐ失せよ! でなくば我が牙が汝等の喉笛を切り裂くぞ!!』
 しかし、龍達は一層大きく喉を震わせ始めた。知性の欠片も見当たらない、荒々しいだけの吼え声だった。
『……レーズ、クロウズシオン!』
 苦々しげな召致の声。それに応え、レーズと呼ばれた青い龍と、先のクロウズシオンが、悠人達の隣に寝そべった。

807 :紅蓮の剣 [. 37/47 :2007/01/20(土) 22:11:02 ID:/zFt6HhG0

『乗レ』
 爬虫類の瞳をぎょろりと動かし、片言の発音でレーズが告げた。
『運んでヤる』
 悠人は一瞬躊躇したが、すぐにその背に飛び乗った。他の皆も次々にその背によじ登る。
『しっかりと掴まっておけ。多少、荒々しい飛び方をするかもしれんのでな』
 稲妻部隊を背に乗せたクロウズシオンは、翼の調子を確かめるように軽く羽ばたかせ、言った。
 そうだ、と悠人は屹立する白い龍を振り返った。
「一つ、頼みたいことがあるんだ。あいつら斃した後、余裕があったらランサの皆を助けてやってくれないか」
『断る。我にその様な義理は無い』
「できたらでいいんだ。俺は俺の仲間を、死なせたくない」
 龍は巨躯を屈め、射殺すような視線で悠人をきつく睨みつけた。彼から見れば悠人は鼠に等しい大きさしかない。
『痴れ者め。あの巫女にも言ったが、斯様な有様になった責は汝等にも有るのだぞ。
 ましてや妖精を良い様に使い、我等が友を殺させた仇を助けるなど、我等が許容できると思うのか』
「でもそれは死んでいい理由にはならない」
 それは龍が眼を剥くほど、純粋で強い意志に満ちた声だった。
「確かに人はスピリットに酷いことをしてきた。お前の仲間を殺したことも、俺も含めて許してもらえるとは思わない。
 でも、今あそこにいるのは、この大地を護るために戦ってくれている者達だ。
 同じ大地を護ろうとする者の生死を──お前は、どうでもいいと見捨てるのか」
 悠人はまっすぐに白い龍を見た。
 龍の顔は、よく見ると蜘蛛の巣のような罅割れが広がっていた。それが陶器か金属のような、不思議な質感を与えている。
 言葉通りの白磁の表皮は、白い龍が歩んできた時間と、内に抱えるものの重さを感じさせるには充分だった。

808 :紅蓮の剣 [. 38/47 :2007/01/20(土) 22:12:20 ID:/zFt6HhG0

 白い龍は押し黙った。しばらく何かを考え込むように眼を細め、やがて吐き出すように言った。
『リバイル、行け』
 アレタスの反対側にいた緑の龍──リバイルは、頷きを一つ残すと、咆哮ひしめく荒野を後にして飛び去った。
「助けてくれるのか?」
『あそこにいる眷属共も、大地を脅かす存在であることに変わりは無い。汝に言われずとも我はリバイルを遣わした。
 故に、安心などするな。もし、あの守護者リバイルの眼に、不愉快なものが留まるのであれば──
 何かの弾みに奴の爪牙が、お前が信じると言った者に向くかも分からぬぞ』
 言い返そうとした悠人に、最早白い龍は眼を向けることはせず、翼を一打ちした。
 レーズとクロウズシオンは数歩後ろに下がり、体勢を低くする。号令を待つスプリンターのように。
『そろそろ飛ブ。しっカりつかまってイろ』
 レーズはそう告げ、全身を透明に近いマナの壁で包み込んだ。前方の密度が特に厚くなっている。
「風防代わりか。どんな速度で飛ぶつもりなんだかな」
 光陰がにやりと笑った。こめかみには冷や汗が一筋。それを見て、今更になって悠人は不安になってきた。
 飛行機に乗るのとは訳が違うのだ。マナの壁があるとはいえ、生身で大空に飛び出さなければならないのだから。
 後ろではしゃいでいる年少組の気楽さが少し羨ましい。
 対峙する龍軍の咆哮は、いよいよ激しい昂ぶりに支配されつつあった。
 足先の爪を髪の毛一本で縫い止めるかの如き危うさ。誰かが一歩でも前に踏み出せば、後は怒涛となって流れるだけだ。
『聞け!』
 それを破ったのは、白い龍だった。全生物の魂を揺さぶる大音声で以て、彼は名乗りを上げる。
『我はアシュギス、守護者アシュギス! 世界の堰たれと産み落とされ、古より此の大地に在りし、護りの龍である!
 今より我は慈悲を忘れる! 哀れみ等は欠片も抱かぬ! よって告げる!
 ──滅べ! 消えよ! 我は汝等に、地を踏む赦しを与えておらぬぞ!!』

809 :紅蓮の剣 [. 39/47 :2007/01/20(土) 22:14:47 ID:/zFt6HhG0

 決壊した。
 ロウエターナルの龍達が、一つの巨大な暴力の塊となって突っ走る。
 応じるように、アシュギスが一際甲高く嘶き、上体を逸らした。巨体が纏う光が、眩いほどに輝きを増す。
 それを合図としてレーズとクロウズシオンが地を蹴った。
 アシュギスの纏う光が、両手足の先と翼から、一つの場所を目指して収束していく。
 光は全て喉へ。代償にアシュギスの肉体から光輝が失われていき、その下の朽ちかけた神殿のような表皮が見えた。
 割れ砕けそうな全身をしならせ、アシュギスは振り下ろされる断頭の剣の勢いで、首を前に突き出した。
 ──世界に光が溢れる。
 天地の認識も手足の感覚も希薄になりそうな光の中、悠人は自分が前に進んでいることだけを感じていた。
 熱のない光は暴力の津波の真正面に大きな穴を開けた。後に残ったのは澄みきった青空と、まっすぐに伸びる道だけ。
 それは滑走路だ。悠人達を乗せた二龍は迷いなく疾走し、敵龍とすれ違い──そして、飛んだ。
 上からの圧迫感が龍の背に乗る者達に襲い掛かった。垣間見た視界には、もう空の青しかない。
 圧迫は数十秒ほどにも数分間ほどにも感じられた。不意にそれが消え、ようやく息をつく機会を得た。
 マナの膜に護られているためか、風は感じない。
 ふと好奇心を出して龍の背から身を乗り出すと、遥か地上に先程までは見上げていた山稜があった。
『安定飛行に入った。周囲に敵の姿なし。このまま高度と速度を維持するぞ』
『了解しタ』
 などと、飛行機の操縦士じみた会話をする龍の背中で、皆は呆けていた。
 さっきまで騒がしかった年少組も言葉を忘れたかのようにすっかり黙りこくってしまっている。
 ふふん、とクロウズシオンが鼻を鳴らした。
『得難い機会だ。この光景を楽しんでおけ。我等、龍の眼から見えているものを』
 声は誇らしげに語る。遠くには、これから向かう地、ソーンリームの雪嶺が見えた。

810 :名無しさん@初回限定 :2007/01/20(土) 22:15:33 ID:Lo+oFmru0

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811 :紅蓮の剣 [. 40/47 :2007/01/20(土) 22:17:15 ID:/zFt6HhG0

「こりゃいい眺めだ。飛行機に乗った時でも、ここまでの景色は見られなかったからな」
 普段の豪放さ故か、いち早く回復したのは光陰だった。レーズの首の辺りから身を乗り出して、下界を眺めている。
「あたしは足が竦むんだけど……」
 その後ろの今日子は、いつもの威勢の良さもなりを潜めて、龍の背をしっかりと両手で掴んでいた。
 レーズの背は盛り上がった筋肉のお陰でお世辞にも居心地がいいとは言えないが、その分、掴まる場所には困らない。
「皆はまだ怖いか? 動き回らなきゃ平気だぞ、多分」
 悠人はさっきから一言も喋らないスピリットの面々に声をかけた。
 思えば、この世界に空を飛ぶ道具の類はないので、怖がっていても不思議ではない。
「アセリアやウルカなんかは普段から空飛んでるし、それほど抵抗はないんじゃないか?」
 ブルースピリットやブラックスピリットにとっては、空もまた得意とする領域のはずなのだが。
「……いつもは、ここまで高くは飛ばないから。ちょっと、うん、けっこう怖い」
 とアセリア。普段通りの何を考えているのか分からない無表情だったが、外に出ない程度の怖さは感じているのだろう。
「まぁ、手前らは万が一落ちても何とかなる故、さほどでもないのでしょうが。他の者は……」
 ウルカは皆を見回した。たまたま視線が合ったエスペリアは笑って誤魔化したが、手はしっかりと背を掴んでいる。
 ニムントールはファーレーンにしがみついていた。平然としているのはハリオンとナナルゥぐらいなものだ。
 もっとも、自然と寄り添う形にならざるを得ないから分からないだけで、本当は二人も怖いのかもしれない。
 レーズは龍の中でも大きいほうだったが、それでも背中に十数人乗っていれば狭くもなる。
 そうやって肩を寄せ合って、文字通り青空の中で車座を組んでいると、先程までの戦闘が嘘のように思えてくる。
 それは悠人に、かつて自分がいた頃の詰め所の風景を思い起こさせた。
 もう手の届かない場所になってしまったけれど、自分がいなくても、彼女達は仲良くやっていくだろう。
 悠人はそれを誇らしくすら感じた。胸に開いた孤独の穴が、別の何かで埋まっていくような感じだった。

812 :紅蓮の剣 [. 41/47 :2007/01/20(土) 22:18:39 ID:/zFt6HhG0

 ──だが、悠人は気づいていない。そしておそらくは、他の皆も。
 彼は最早自分の場所がここにはないと思っている。皆が自分のことを忘れてしまっていると思っている。
 違う、と時深は思う。客観的にことの次第を眺めてきた彼女には分かっていた。
 悠人を観察していれば分かることだが、彼に何かあったとき、すぐに駆けつけられる位置に、常にヒミカがいる。
 そして誰一人としてそのことに疑問を差し挟まない。
 最も部外者に対して過敏に反応しそうなセリアでさえ、彼が隊長になることに反対しなかった。
 それは皆の魂が、既に彼を受け入れているからだ。
 記憶を失っても残るものは確かにある。時深はそれを絆と呼んでいる。
 悠人は、無数の絆に支えられてここにいる。幾つもの戦場を仲間と共に乗り越え、強くなってきた。
 そのことに、時深は狂おしいほどの愛しさと切なさを憶えていた。
 それは悠人が幼かった頃から、彼を見守り続けてきた時深にしか分からない感情だ。
 慈母の如き愛と、鬼女の如き嫉妬が自分の中に同居していることに、時深は気づいていた。
 あれほど頼りなかった少年が、永遠を生きる戦士の道を選んだことが、この上なく誇らしくあり──
 そして、その彼が見つめるものが自分でないことが、この上なく悔しかった。
 永遠を生きる者として、それは重たい枷にしかならない、余計な感情の揺らぎでしかない。
 だがそれを棄てなかったからこそ、倉橋時深は倉橋時深のまま、ここに在ることができている。
(……失恋かぁ)
 この歳にもなって、と自嘲した。そして自分で思って腹が立ってきた。主に、歳、というところに。
 この怒りはテムオリンにでもぶつけてやろう──と不穏な決意を固めたところで、不意に悠人が動いた。
 ユート様、と倒れかかる身体をさりげなくヒミカが支えた。そのことに思わず頬の筋肉が反応したが、
「戦闘での疲れが出たのでしょう。今日は最初からかなり無茶をしていましたからね」
 それを抑えて、積み重ねてきた年月にふさわしい強度の鉄面皮を被った。

813 :紅蓮の剣 [. 42/47 :2007/01/20(土) 22:21:25 ID:/zFt6HhG0

『マだしばラクかかる。休めルときに休んデいろ』
 意外にも、レーズは悠人を気遣うように、ぎこちなく言った。
「ああ……じゃあ、そうさせてもらうかな……」
 そう言う悠人は既にうとうとと舟を漕ぎ始めていた。
 やがて、かくんと電池が切れるみたいに首を垂れ、すやすやと穏やかな寝息を立て始めた。
 頭をヒミカの肩に乗せ眠りこける顔は、歳相応の少年のものにしか見えない。
 ヒミカはそれを優しげな瞳で見つめていた。他の皆も自然と頬の筋肉を緩めている。
 幸せ者ですよ。時深は声に出さずそう話しかけた。あなたには、こんなにも想ってくれている人達がいる。
 あなたはその想いの中で幸せになる権利が──あったのに。
 けれど、いやだからこそ、彼は戦うのだ。仲間が彼を想うのと同じように、彼もまた仲間を想っているから。
(──けれど今だけは、お休みなさい。悠人さん)
 この眠りの後には、また護るための戦いが待っているのだから。
 
 ……悠人が目を覚ましたとき、視界には青よりも白の割合が多くなってきていた。雲が出てきはじめている。
「今どの辺りだ?」
 目の付け根を押さえながら悠人は訊いた。エスペリアが答える。
「もうじきソスラスが見えてくるはずです。それにしても、雲で視界が──」
『掴マれッ!!』
 レーズが叫び、そしていきなり足場が傾いた。
 悠人は咄嗟に近くにいたヒミカとハリオンの腕を掴み、レーズの背に押さえつける。
 よろけた今日子を光陰が引っ張り、ウルカとアセリアがエスペリアを支えた。
 世界が右に四十五度傾いて──三筋の光が地上から伸び、雲を切り裂いた。

814 :名無しさん@初回限定 :2007/01/20(土) 22:23:27 ID:Lo+oFmru0

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815 :紅蓮の剣 [. 43/47 :2007/01/20(土) 22:23:47 ID:/zFt6HhG0

『地上からの攻撃だ! 下に龍がいる!』
 クロウズシオンが声を張った。飛行軌道を変え旋回する。
「皆無事か! 落ちた奴は!?」
 自身もまた必死にしがみつきながら数を確認する。誰も落ちてはいない。
 光陰がクォーリンの名を叫ぶように呼んだ。クォーリンは手を円を描くように振り、無事を伝えた。
『どうスる。このママ突っ切るか』
『逃げ切れるのであればな。後ろから追いかけられたら面倒だ』
 龍の声は風に影響されず耳に届く。空が激しく左右に回転し、地上からは細くしかし鋭い光が乱立する。
 出力を絞って連射し、こちらの足止めを狙っているのだ。
 二体の龍は迂回路を取るべきか言葉を交わした。そのときだった。光陰は龍の背をしっかと踏みしめ、立ち上がった。
「クォーリン! 降下して地上の敵を足止めしろ! 命令だ!」
 今日子がはっと顔を上げた。他の皆も同じように光陰を見ていた。
 それは現在指揮権を持たない彼が命令という言葉を用いたことにではなく、その言葉の意味そのものへの問いかけだった。
 逡巡は僅かな時間だった。クォーリンは槍を掲げて了解の意を伝え、クロウズシオンに降下を頼んだ。
 龍同士は最早言葉を交わさなかった。クロウズシオンは首を下げ、急降下に入る。
 乱立する光の照準はクロウズシオンに集中した。それをのたうつような動きで巧みに回避しながら、彼は地上に迫る。
 その隙にレーズが翼を強く羽ばたかせた。急加速が光の林を一瞬で駆け抜け、再び何もない空へと舞い戻る。
 さっきまで隣にあった同じ形の影は、今はない。
「光陰、あんた!」
 安定飛行に入ると同時、今日子は光陰に詰め寄った。何故あの子達を置いてきたのか、そう問わんとする瞳だった。
 それを抑えたのは、悠人だった。

816 :紅蓮の剣 [. 44/47 :2007/01/20(土) 22:25:10 ID:/zFt6HhG0

「悠人……」
 今日子の肩に手をかけ、首を横に降る。今日子が眉尻を下げると、悠人は光陰に視線をやった。
 光陰は、ばつが悪そうに、けれど後悔のない皮肉げな笑みを浮かべた。
「……すまんな。勝手に命令飛ばしちまった。どうも以前の癖が抜けないみたいだ」
 光陰は言った。その言葉の裏に隠された意味、悠人は充分以上に理解した。
 光陰は、彼女達を逃がしたのだ。
 これから向かう先には、エターナルが六人控えている。たかが六人、されど、戦力は未知数だ。
 しかし光陰は、サーギオスの城で瞬が〈世界〉へと変貌した際、テムオリンやタキオスの力を目にしている。
 加えて、元稲妻部隊のスピリットの実力は、ラキオススピリット隊に及ばない。
 並のスピリットより強力とはいえ、大陸全土を戦い抜いたラキオスの妖精達にはわずかに及ばないのだ。
 それを踏まえての光陰の命令だった。
 エターナル達と戦わせるよりも、龍とミニオンと戦わせたほうが、生存率が高いと踏んだのだ。
 この先の戦いは数だけで決するものではない。
 そしてもし彼女達が敵の攻撃に晒されたとき、その全てを護り切れる自信は悠人にもなかった。
 勿論、戦術的に見ても、挟撃を避けるために背後の部隊を殲滅することは間違いではない。
 だがその判断を取らせたのは、光陰の情の部分が作用していると言う他なかった。だから光陰は、笑んでみせたのだ。
 戦いに私情を挟むべきではない。だが──悠人には、光陰の心の内が手に取るように分かった。
「いいさ。俺も同じことを言おうとしていた」
 それ故に、彼の行為を肯定した。
『高嶺悠人』の消滅により歴史の改変が行われているとはいえ、そうなる前の光陰と稲妻部隊の間には強い絆があった。
 悠人は、護るべき人に優先順位を定めたくない。それが卑近な満足だとしてもだ。
 だが光陰は違う。今日子のために悠人を殺すことを辞さなかったように、より絆の深い、かつての仲間を優先した。

817 :紅蓮の剣 [. 45/47 :2007/01/20(土) 22:26:33 ID:/zFt6HhG0

『賢明な判断ダ。尻を焼かれたノデはかなワん』
 援軍は意外なところから来た。レーズは光陰と悠人に賛同の意を示す。恐らく、その裏にあったものを知った上で。
 今日子はしばし光陰を睨みつけていたが、悠人と光陰の間に漂う何かを察し、その怒りを引っ込めた。
『急ぐゾ。クロウズシオンは強イ。案ずるコトなどナい』
 レーズは速度を上げた。それは背に乗る者達の言葉を封じるかのような加速だった。
 
 遠ざかっていく龍影と、逆しまに落ちていく世界。掠めていく金光を視界の端に、クォーリンは直下の敵を見た。
 龍が三体と、その周囲を取り囲むミニオンの群。占拠したソスラスに陣取っている。
『突っ込むぞ!』
 高度はもう、地面が間近に見えるほどまで下がっている。レーズが叫び、大きく旋回軌道を取る。
 建造物を上手く盾にしながら、雪の深く積もった大通りに足から着陸する。
『全員降りろ!』
 その言葉に、クォーリン達は応えた。クロウズシオンの背を蹴って、それぞれが大通りに降り立った。
 背中の気配が残らず消えたことを確認し、クロウズシオンは未だ残る慣性に身を任せ、砲弾となって疾走する。
 雪の下の石畳を砕きながら、正面、市街の中心部に立つ赤い龍へと。
 赤い閃光を掻い潜り、足元のミニオンを雪煙と蹴散らして、一瞬という時間で懐に潜り込んだ。
 両の腕で顔面と肩を押さえ込み、その喉笛に喰らいつく。
 首を捻ると大量の血液が真っ白な世界を真紅に染め上げ、雪に吸い込まれてなお響く断末魔が辺りを覆う。
 噛み千切り、跳躍。両側から殺到する光爆を避け、牽制にブレスで辺りを薙ぎ払う。
 翼を羽ばたかせ、隊列を整えた稲妻部隊の後ろに、傲然と降り立った。

818 :名無しさん@初回限定 :2007/01/20(土) 22:27:00 ID:Lo+oFmru0

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819 :紅蓮の剣 [. 46/47 :2007/01/20(土) 22:27:54 ID:/zFt6HhG0

『さて、どうする? しんがりを任されてしまったわけだが、それでも敵の数は決して少なくはない』
 クロウズシオンは口調の端々に、どこかこちらを探るような色を滲ませている。
 クォーリンは思う。恐らくは自分と同じように、彼も理解しているのだ。光陰の意図を。
 頼りにされないことが口惜しく、大切にされていることが哀しかった。
 自分では決して彼の一番になれないのに、彼は自分を大事に扱おうとする。
 それは彼女にとって、温かみに満ちながら、この上なく残酷な仕打ちだった。
 だが──理由はどうあれ、己の慕う彼は、あの無骨で思慮深い戦士は、自分達にこの場を任せたのだ。
「迷うことなどないでしょう。私達は、与えられた任務を全うするだけです」
『ふむ、ぬしは良い兵だな。命令に余計な感情は差し挟まぬか』
「任務完了後は、皆を追いかけ、援護に入ります」
 そうクォーリンが言うと、洞穴を通り抜ける風のような音が頭に響いた。クロウズシオンが笑ったのだ。
『成程それならば文句のつけようもないな! 良い気概である!』
 楽しそうに声を響かせるクロウズシオンの下、クォーリンは己の部下達を見回した。
 皆、瞳に宿る意志は同じだ。
 前方を見る。赤い龍の消滅した広場に、残る二龍と、ミニオンの軍勢が揃っていた。
 三区画分の距離を挟んで相対する両者の数には、あまりにも開きがあった。
 だがそれを、クォーリンは全く脅威と感じない。
 この身は稲妻部隊。かつての大国マロリガンにおいて、精強の二字を冠した部隊である。
 属していた国に未練などはないが、戦う者としての矜持は、彼女達にもあった。
 だからこそ──こんなところで止まってなどいられない。
 命令があるならばそれをこなし、再び最前の戦列に参加するまでだ。

820 :紅蓮の剣 [. 47/47 :2007/01/20(土) 22:29:19 ID:/zFt6HhG0

 クォーリンは勇壮そのものの声を張った。
「稲妻部隊、構えェッ!」
 既に、正式には存在しない部隊名を叫ぶ。敢えてその名を口にする彼女の脳裏には、光陰の背中があった。
 応、と答える声も高らかに、妖精達は神剣を抜き放ち、冷気の中に白刃を晒した。
 最早人のおらぬ街はそのものが墓標のようで、生を許さぬ無言の圧迫感があった。
「協力をお願いします」
『是非もない』
 振り向いたクォーリンの求めに、クロウズシオンは頷き一つで答える。
 そして、漆黒の巨体を一歩大きく踏み出し、厳かな声で言葉を紡いだ。
『我は門番。クロウズシオンの門番。モジノセラに座し、かつて此の身を以てダスカトロンの砂海の堰と為した者。
 今再び、我は堰と為る。其の身を以て剣とする、砂海の妖精の守護と為る。
 ──我が爪牙、怖れぬならば来るが良い! 我が腕の一薙ぎで、汝等が命は泡沫と散ろう!』
 名乗りを受けて、立ちはだかる二龍が咆哮を轟かせた。それを後押しに、ミニオンが地を蹴り、飛び出してくる。
 クォーリンは最後の指示を飛ばす。
「──生きなさい! 誰一人、欠けることなく!」
 それは光陰が、悠人が、そして皆が望むことだ。クォーリンはそれに応えたい。
 そう、生きてこの戦いの果てを、その後に広がる世界を、仲間と共に迎えたい。
 あの人は必ず帰ってくるから、それを、笑顔を以て迎えたい。
「以上ッ、散開して各自敵を討てッ!」

 駆け行くその背中に、迷いなど微塵もなく。
 ただ、未来を目指す意志があった。

821 :紅蓮の剣 [. あとがき1/2 :2007/01/20(土) 22:30:46 ID:/zFt6HhG0

戦場はきっと三国無双状態……だったらいいなぁ。

お久しぶりです。紅蓮の剣です。支援の方ありがとうございます。
……前回から14ヶ月半とかどんな気違い沙汰ですか。なんかもう、確実に忘れ去られている予感がします。
ええと、まずはこんなに遅れてしまって申し訳ない。元々不定期連載みたいなものとはいえ、限度があるわけで。
一応、この一年、リアルで色々とあったのですが、それはオンライン上での言い訳にはなりませんし。
むしろ、本業(?)である一次創作のほうに精を出していたことのほうが、影響は大きいかな……
とはいえリアルのほうの影響が全くないわけでもなく。
実を言えば、前回のものを投稿した後でちょっと自分にとって軽く扱うことのできないことがあって、
それが前回の終わり方と相俟って、「もうこのまま終わっちゃっていいんじゃないだろうか」と暫く悩んだりもしました。
まぁそれにしても間が空きすぎですけどね! こればっかりは言い訳のしようがありません。ごめんなさい。

作品について。
今回は悠人の帰還から、ソーンリーム侵攻をソスラスまで。
最初の悠人とヒミカの手合わせは通過儀礼。戦いを通じて理解し合ってきた二人だけに。
敵軍勢の大幅強化は、今まで上手くやってきた分のツケ。作中で、光陰今日子が生き残ったり、
稲妻部隊を仲間に組み込んだり、人間の兵士と共同戦線張ったりと上手くやってきた分、
そのカウンターがなければあまりに悠人達にとって物語が容易すぎる、という考えがありました。
また、ゲームで見えている戦いはほんの一部で、実際は各所で小競り合いがあったんじゃないか、とも思います。
そういうわけでのオールスター。もうやりたい放題です。

822 :紅蓮の剣 [. あとがき2/2 :2007/01/20(土) 22:31:45 ID:/zFt6HhG0

本当なら絶望的な軍勢を前にして、少数で知恵を絞って戦う、というのもやりたかったんですが、
作品世界に照らし合わせるとそれはどうかなぁ、と。無駄に長くなること請け合いですし。
合戦では勢いを削ぎたくなかったので、味方が死ぬシーンを意識的に描いていません。
その割にはシーンが飛び飛びで、読者に不親切な構造になっています……すいません。
龍は……その、好きなんです。勘弁してください。
稲妻部隊にも見せ場を。この紅蓮の剣は、隠れコンセプトに「サブキャラにも愛の手を」があるのですが、
その割にはクォーリンを掘り下げることができなくて、それが心残りではあります。
本当は[はもう少し先まで書く予定だったのですが、容量が大きくなりすぎ(70KB超過)たので、ここで切りました。
次回からはようやく、ロウエターナルとの戦闘に入ります。というか、これからはほぼ戦闘オンリーになってしまいます。
マンネリになってしまわないよう、気をつけていきたいところです。

ヒミカは悠人を思い出してはいませんが、絆は消えていません。
そのあたりのことも含めて、次回を楽しみにしていただけたらと思います。

あ、あと連載が全て終わった後に、最初から修正した上で、まとめなおすかもしれません。
掲示板に投稿するカタチだと、改行に不満があったり、ルビ振りできなかったりで、色々思うところがあるので……(汗

823 :名無しさん@初回限定 :2007/01/21(日) 01:01:14 ID:2hTc5NPMO

超大作乙!!

824 :名無しさん@初回限定 :2007/01/21(日) 02:56:13 ID:kVEwxySE0

久しぶり&、ずっと長い間待ちわびていた紅蓮の剣。マジ乙です。

なんてキャパシティを特濃で言葉にブチ込めるのだろうと思いました。
自分にも、この紅蓮の剣に込められた全てのうち、ほんの僅かな欠片でもあれば。
これだけの言葉のちからが、自分にもほんのわずかでもあれば。
明日にも、今この瞬間にももっともっと「いいもの」が書けているのかもしれないと。
正直、羨んでいますし妬いてもいます。ですが同時に素直に心から感嘆を禁じえないでもいます。
今回は激しい流れに呑まれるカタチで読ませていただきましたが、次回は果たしてまたどんな呑まれ方をさせてくれるのでしょう。
素直に、楽しみにしています。

また、紅蓮の剣が読めて本当に良かったです。ありがとうございます。
次回を、また気長に心からお待ちしております。

825 :名無しさん@初回限定 :2007/01/21(日) 10:38:21 ID:YmIUTcwy0

うおぅ、紅蓮の剣が来てるぅぅぅ。
未完のまま終わったかと思ったけど、まってましたよう。
本当にお疲れさまでした。
今回もすばらしい作品どうもです。
クォーリン、かっこいいですなぁ。
ここではいままでは不幸なだけだったけど、凛々しいお姿ですなぁ。
時深おばさんの
>それを抑えて、積み重ねてきた年月にふさわしい強度の鉄面皮を被った。
には緊迫した文のなか笑わしてもらいました。

ハッ、タイムシフト(aary)

なんの話でしたっけ。クォーリンでしたっけ

実は自分がよくプレイしてるネトゲで最近
クォーリンというキャラが頑張っているのをみかけ
密かに応援したくなったり。


紅蓮の剣はまだ続くのですね。
気長に待ってますので、それまでスレ保守しておきます。

826 :名無しさん@初回限定 :2007/01/21(日) 14:30:54 ID:1rxvK6Do0

激しく乙。
なんか読んでて泣けてきた。
龍の大地を揺るがす気炎一閃。燎原の火のように平らげていく様は圧巻の一言。
正直悠人達が霞んでますw
それぞれのドラマが戦場に束の間咲いた華として織り込まれ、一本の剣も無数の束となればジェリコの壁となるのかもしれません。
光陰とクォーリン(及び稲妻部隊)の繋がりかたも砂漠の熱風と雪嶺の颪として相反するものが胸にない交ぜに去来します。

例えられるのは不本意かも知れませんがロードス島戦記を思い出した。

>799 エターナルである悠人と時深の力もあって、龍は既にその数を半減させていた。
時深さんまだ。

827 :名無しさん@初回限定 :2007/01/21(日) 14:45:16 ID:C5flBszp0

乙。
>>791の1行目はミスかな。

828 :名無しさん@初回限定 :2007/01/21(日) 14:46:32 ID:C5flBszp0

×>>791 ○>>761

829 :紅蓮の人 :2007/01/21(日) 15:39:37 ID:WUBboRVB0

>>761>>799
GYAAAAAAAA!!!
あああ、投稿前に散々見直したはずだったのに。完璧などありえないのですね……
ちょっと今から外出ゆえ、取り急ぎ修正だけでも。

>>761
芳しくなった → 芳しくなかった
>>799
悠人と時深の → 悠人の

前者は脱字ですが、後者は洒落にならない。うう、注意力散漫です……
他にも誤字脱字、ちょっとここおかしいぞ的な部分があったら、バンバンご指摘お願いしますorz

830 :名無しさん@初回限定 :2007/01/21(日) 19:36:46 ID:D6fNaxGM0

乙です。

>>817の10行目
>レーズが叫び、大きく旋回軌道を取る。
の「レーズ」は「クロウズシオン」の間違い?

831 :名無しさん@初回限定 :2007/01/21(日) 21:01:29 ID:2vlIdrI50

>>786
誤:〈再生〉を砕こうとするロウエターナル
正:〈再生〉を砕こうとするカオスエターナル

かと。

……ただ乙としか言葉が出てきません。
戦場での人間の兵士と名も無きスピリットたちの共闘にただ目頭が熱くなるばかり。

832 :名無しさん@初回限定 :2007/01/21(日) 21:16:55 ID:C5flBszp0

第三者視点は「悠人」で統一してるようですが、>>763>>771でだけ「ユート」になってますね。
あとゲーム中で『聖賢』が悠人を呼ぶときは「ユウト」ですがこれはあえて統一したのですねきっと。

833 :名無しさん@初回限定 :2007/01/21(日) 21:23:33 ID:1rxvK6Do0

校閲進む中、一気に470k到達したんでテンプレ案。


雑魚スピ分が満たされないからと言って泣かないでください。
ここに一杯あります。
この25まで来た雑魚スピスレに吹き渡っています。
昼には揺れる思いとして。
夜には汚れなき言葉として。
幾千の雨音になって皆の乾いた大地へと降りそそぎます。
限りある地平に満ち満ちるまで。

この大地は永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 25


前スレ:永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 24
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1161398205/
発売元:Xuse【本醸造】公式サイト
http://www.xuse.co.jp/
外部板:雑魚スピスレ保管庫
http://etranger.s66.xrea.com/
外部板:雑魚スピスレ避難所@MiscSpirits
http://www.miscspirits.net/Aselia/refuge/
外部板:永遠のアセリア関連スレリンク集
http://etranger.s66.xrea.com/past.htm

834 :紅蓮の人 :2007/01/21(日) 21:29:23 ID:WUBboRVB0

今帰ってきました。
おぁぁぁぁ、誤字とか間違いが多すぎるorz
>>832さん、統一したんじゃなくてそれもミスですっ。迂闊だ自分。
改めて修正報告を。

>>762 聖賢者ユート → 聖賢者ユウト
>>763 先程ユートが → 先程悠人が
>>771 ユートから見れば → 悠人から見れば
>>786 ロウエターナル → カオスエターナル

ご迷惑をおかけします……

835 :名無しさん@初回限定 :2007/01/21(日) 21:42:42 ID:C5flBszp0

>>834
あら、そうでしたか。
でしたらこれも報告まで。
「ユウト」となると思われる所。 >>761 >>767 >>787

836 :名無しさん@初回限定 :2007/01/21(日) 21:46:23 ID:dVxkXbdo0

>>833
保管庫の関連スレリンクは現在更新が止まっているから、
関連の現行スレもテンプレに貼った方がいいと思う。

837 :名無しさん@初回限定 :2007/01/21(日) 22:05:58 ID:dVxkXbdo0

で、一応現行。

【エロゲー】Xuse(ザウス)総合42
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame/1160711081/
【エロゲー作品別】永遠のアセリア/スピたん/聖なるかな 第19章
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1166877250/
【ギャルゲー】永遠のアセリア
http://game12.2ch.net/test/read.cgi/gal/1148882305/

どうでもいいけどXuseスレテンプレにあるスレ保管庫って死んでるのね

838 :名無しさん@初回限定 :2007/01/22(月) 01:18:33 ID:eS9ze6aj0

んじゃ停滞するのもなんなので、建ててきます。

839 :名無しさん@初回限定 :2007/01/22(月) 01:26:24 ID:eS9ze6aj0

建ちました。

時代は撓みに撓み、そして、放たれた。
怒濤とは正にこれ。
疾風とは正にこれ。
2chbbspinkを荒れ狂う補完と創造。
因習も伝統もエスペリアも火に焼かれ、波に飲まれ、過去へと流される土砂流。
妄想は堆積され、歴史となり、神話となる。

次スレ「永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 25」。
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1169396370/

聖なるかなは、歴史の裂け目に打ち込まれた楔。

840 :名無しさん@初回限定 :2007/01/22(月) 16:23:19 ID:DnFi0kZ+0

>>769
ヒミか


( ゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ

(;゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ
  _, ._
(;゚ Д゚) …?!

841 :名無しさん@初回限定 :2007/01/22(月) 22:41:35 ID:5oqwAvgi0

>>821
祝、グレ剣復活っ
てな訳で、ここ数日じっくりと読み耽けさせて頂きました。
作品の世界設定をもう一段階俯瞰から捉えた圧倒的な視点のとり方に脱帽。
「ここは、龍の大地ぞ」の所では、凄まじい説得力に思わず寒気すら感じてしまう始末。
なのに描写自体は壮大な龍の性格設定から細部、無名の兵士やスピリットにまで及んでおり、
ミニオン戦での彼彼女らの多分「誇り」の持ちざまなどに、涙腺も頬も緩みっぱなし。
もちろんヒミカもばっちり補完。もういやという程雑魚スピスレもの(ぇ
う〜ん、お待ちしていた甲斐が有りまくり。お腹一杯の紅蓮ワールド大変大変乙でした。
最後に陳腐ですが、以前頂いたお言葉をそっくりそのままお返ししたいと思います。
ちくしょう、負けてらんねぇw

842 :名無しさん@初回限定 :2007/01/23(火) 00:22:00 ID:orF0s4Mu0

口説き文句の宛先を理解できるやつこそ、やはり雑魚スピ者か。

843 :名無しさん@初回限定 :2007/01/23(火) 07:29:31 ID:LPNxT7aZ0

今のところ全部速攻で解ってしまった俺は真性だな。
というかスレ住人的にはまださほど難易度の高い口説き文句は出ていないキガス。

844 :名無しさん@初回限定 :2007/01/23(火) 11:01:20 ID:I0vVzHBB0

さっき、エターナル空間でやったタキオス兄貴凄かったです!ガチムチのガッツ似兄貴がウォォォォォ連呼で
聖賢ケツにぶちこまれ神剣振ってました。俺も無我くわえさせられ空間断絶食らい無様に
死にかけさらしました。限界突破出されたときは一瞬引いたけど、兄貴の「いやなら
エンディング見なくてもいいんだぜ!」の一言で覚悟決め、生まれて初めてオーラフォトンかましました。
その後、聖賢・永遠で斬り付けビンビンの無我、思いっきりへし折り派手にタキオス
兄貴の顔にぶちかましました。スッゲー大変で気持ち悪かったです。また行くとき
カキコして下さい!帰ってからア○ゴさん声聞いて、また感じまくってます!

845 :紅蓮の人 :2007/01/23(火) 11:48:06 ID:UnpG2Oz/0

オアア誤字多いorz
今のところ指摘されている分は全部そのとおりですので、
修正していただけるとありがたいです……

埋めがてら、レス返しを。
>>824
文章は、書き手の熱意に応えます。
前に前に進もうとする意思があれば、文章はその通りに並びます。
と同時に、効果的なことばの羅列(韻など)も、読み手に与える影響は大きいです。
そういうところを突き詰めていけば、やっぱり、少なくとも自分にとっての
「いいもの」はできていくと思うのです。

……ま、四六時中文章のことしか考えられない人間はどうかと思いますけども。自分のことですが。

>>825
クォーリンはもっと報われてもいいと思うんです……
でも光陰は今日子にゾッコンラブ。しかしホレ今日子さえいなくなれば…ホレ?ん?
悠人の野郎ーーー!!今日子ルートにしてやるーーー!!
ヤッヂマイナーー!!

ヘルネタですいません。

846 :紅蓮の人 :2007/01/23(火) 11:49:09 ID:UnpG2Oz/0

>>826
自分の文章で涙を流してもらえるなら、これほど過分な言葉はありませぬ。
こう、ずっと文章書いていると、書けば書くほど面白くなくなっていくジレンマが(ぁ
龍は本当はもっとがっぷり組み合って戦う様を書きたかったんですが(まだ書く気か
ジェリコの壁というのは言いえて妙というか、実を言えば、そういったものを意識して書いていました。
ただの人間でも、共に戦えば強大な敵にも立ち向かえる。
そういったものの総括的なものを、ラストまでに出せるかもしれません。
ロードス島戦記を思い浮かべていただけるのは、寧ろ名誉なことなので、気にされなくても良いですよ。

>>841 頼氏
世界設定については、設定資料集など持っていないので断片的な情報しかないのですが……
それでもできる限りのことはやっているつもりです。妄想補完も含んでますけど(笑
アシュギスの「ここは、龍の大地ぞ」は、実はクェド・ギンの「ここは、人の大地だ」への対応です。
自分は、彼を「人」の代表だと思うのです。悠人はスピリットの側でもあったし。
アシュギス、クェド・ギン、悠人、立場は違っても、三者は同じ意志を共有している。
そんな気持ちで一連の龍達の言葉を書きました。
無名の兵士はもうほぼオリキャラ化……出番はこれが最後でしょうけど。


久しぶりの投稿ということでかなり緊張しましたが、受け入れてもらえたようで嬉しいです。
現在、せっせと続きを執筆中です。もうしばらくお待ちください……

余談ですが、自分はこの章を書くにあたってJAM Projectの「未来への咆哮」を聴いていました。
歌詞やその熱血っぷりが、ウチの悠人と被るんですよね。

847 :名無しさん@初回限定 :2007/01/25(木) 22:30:23 ID:gGutxoht0

         1  名前:      投稿日:2005/07/31(日) 19:20:40 ID:
    ゚ ー゚        今週、ツェナが浮気します
     / ̄ ̄ ̄/   
     /___/

848 :名無しさん@初回限定 :2007/01/25(木) 22:37:17 ID:WKZUhHFR0

>>847
正直どうでもいいよ。ツェナだし。

でも次スレで、恥ずかしい台詞を使って晴れて嫁になった
貴方の雑魚スピが「今週、ロティと浮気します」とかなったら
死んでも氏に切れない。

849 :名無しさん@初回限定 :2007/01/25(木) 22:55:24 ID:gGutxoht0

         1  名前:      投稿日:2007/01/25(木) 22:54:25 ID:
    ゚ ー゚        期待通りの答えサンキュ、とハイペリア語だなんて僕ってイカしてますか先生?
     / ̄ ̄ ̄/   
     /___/               と、日付がコピペのままだったですよ。


850 :名無しさん@初回限定 :2007/01/27(土) 23:10:57 ID:NUE9MOAJ0

ハリオンのドリル神剣をいつもの2倍の速さで投げて、いつもの3倍の回転をくわえれば、タキオスの絶対防御すら紙同然じゃん?
って思うんだがどうだろう。

851 :名無しさん@初回限定 :2007/01/29(月) 01:13:26 ID:kpbdTqZi0

>>850
2本投げれれば神剣を折ることができますが
直後に殺されます

852 :伝わりますか :2007/02/01(木) 22:28:21 ID:8BoDYqSF0


オリンの大地。
ラキオスから遠く離れたサーギオス帝国に広がるこの大草原は、一般にそう呼ばれている。
どこまでも障害無く見渡せる風景の奥で、細い紐のように横たわる一筋の灰色は秩序の壁。
視界を遮るのはせいぜいそれ位で、あとの風景は水平線上で緑と青とに綺麗に二分され、
常に豊富なマナにより活性化した大気が生み出すそよ風だけが僅かながらの変化をそれぞれに与えている。
その巨大な草原の中、ぽつんとひとり、少女が座り込んでいる。神剣『静寂』を傍らに置き、両腕で膝を抱えた体勢で。
その有様は、丁度上空からだと、波打つ緑の大海原に浮かぶ小さな小さな筏のように見えなくも無い。
ポニーテールが前に流れてくると煩わしいのか一応風向きを考慮して座っているのだが、
その為に長くウェーキを引いている蒼い髪が散り散りに乱れていて、その心細さを一層強調してしまっている。
「はぁ……来て、くれるかなぁ」
遥か前方に薄く浮かぶ、秩序の壁。それを目指し、現在スピリット隊は進軍している。
到達すればこれまで以上に苛烈な戦いの中で、ネリーもより一層『静寂』を振るわなければならないだろう。
「うん……でもでも、死んじゃってからじゃ、絶対後悔するもんね……うん」
細身の神剣は、今は柔らかい草の上で太陽の眩しい日差しを浴び、大人しく光り輝いている。
しかし一たび戦いともなればその刀身は肉を切り裂き骨を砕き、赤と金に塗れ、蒼のマナを帯び荒れ狂う。
それは頼もしくも、恐ろしい光景。自分や自分の大切な者達の身にも、いつ降りかかってきてもおかしくない結末。

853 :伝わりますか :2007/02/01(木) 22:30:30 ID:8BoDYqSF0


『でも……ふふふ、ユートさまに守ってもらっちゃった』
『まぁ、俺に出来ることだったら守るさ』
天気の良かったある日。好奇心が先立っての行動。休んでいる所を、無理矢理連れ出した城下町。
ついこの間のようにも思える、ささやかな出来事。その時頭の上に乗せられた、大きく暖かい手を思い出す。
本来、ネリーは考え込むような性質(たち)ではない。
いつも感情だけでオルファリルと喧嘩をしたり、シアーとはしゃぎ過ぎてはセリアに怒られたりしている。
しかしその出来事以来、ネリーの行動は変わった。
自分で言い出した事なのに、あの日以来、お兄ちゃんと呼んだ事が無い。目立つ行動を取るときには、決まって傍に悠人がいる。
シアーと木の実を取りに行く約束をしていた時にも、必要も無いのに何故かそれを報告したくなり、部屋まで押しかけた。
その、自覚も無く、余りにも微妙すぎる変化。それが何なのかに気がついたのは、今朝。だがそこからの行動は早かった。
「うー……戦いでも、こんなに緊張した事ないんじゃないかなぁ」
呼び出したかったから、書いた。渡したかったから届けた。
誰にも、特にシアーにも悟られないように部屋に忍び込むのは大変だったが、思いついたら後先考えず、そして上手くやるのが真骨頂。
しかしそれだけに、約束より半刻以上も早く来たのは自分のくせに、いざ待つとなると驚く程気持ちが後ろ向きに萎えていく。
「うう……なんだかどきどきしてきたよぅ……はっ! まさか、読んでくれなかったなんてこと……ない、よね」
風に揺られた草が太ももや脹脛を優しくくすぐるが、一度暗礁に乗り上げてしまった気分までは元に戻してくれはしない。
不安になり、何度も頷き、緊張を解す。ふと気づくと、抱えたニーソックスの膝部分が皺くちゃになってしまっている。
抱える腕に、知らず力を篭めすぎていたらしい。折角思いつく限りの御洒落をしてきたのに、と少し寂しくなってしまう。
行李を漁って一生懸命選んだ髪留めにそっと触れ、何気なく空を眺めてみる。良く掃けた青に、ひと塊の雲が白く流れていく。

854 :伝わりますか :2007/02/01(木) 22:32:54 ID:8BoDYqSF0


「あ〜あ……雲はいいなぁ、気持ちよさそうだし。……ぁ」
目で追っていると、何かが視界を掠めていく。右から左へと滑らかに通り過ぎていくそれは、一羽の鳥。
大きな翼を目一杯に広げては高く舞い、そして滑空を繰り返し、やがて小さくなっていく。
ネリーは蒼い大きな瞳を輝かせ、夢中になってその姿を見送った。心を、少しだけ軽くして貰ったような気がする。
「……あはは、そっかぁ。お前も、気持ちがいいんだね」
ごろんと仰向けになり、深呼吸。草の、青臭い匂い。澄み渡った空。清々しい風。
そっと瞼を閉じてみる。すると今度は草の擦れ合う音、通り過ぎる風の囁き。そこに溢れている大気の、そして緑のマナ。
「くす……変なの」
自分が。
1年前までは、剣を振るう事しか考えてなかった癖に。それがスピリットとしての、“当たり前”だった筈なのに。
誰がそれを変えてしまったのかは、初めから判っている。ネリーは背中を丸め、くすくすと小さく笑う。
とくん、とくんと高鳴る心臓。それが周囲の音と混ざり合い、融け合っていくのが心地良い。
「……ふぁぁ〜」
いつしか、まどろみの中へと落ちていく。風と大地の温もりに包まれながら。

855 :伝わりますか :2007/02/01(木) 22:36:26 ID:8BoDYqSF0


「……ん?」
「よ、起きたか?」
「ふぇ……あれ? ユ、ユートさま!? ……きゃあっ」
ゆったりとしたリズムで揺すられる感覚に、目を覚ませば大きな背中の上。
突然の事態にネリーは目を見開き、身を仰け反らそうとして危うく落ちそうになり、慌てて広い肩に両腕を回す。
「おっとっと。暴れると危ないぞ?」
「ど、ど、ど、ど、ど……」
動揺のせいで舌が縺れ、どうして、という単語すら上手く出てこない。
しがみついているような格好のせいで、背中の逞しさや体温を嫌でも全身で感じてしまう。
顔が、熱い。急速に激しくなってくる動悸を、どうか聞かれませんようにとネリーは必死で願う。
「どうしてかって? あのままじゃ風邪引きそうだったからさ。それにそもそも呼びつけたのはネリーだろ?」
「あ、あうぅ……」
ひらひらと先程したためたばかりのラブレターを見せつけられ、今更恥ずかしくなり、耳まで熱くなってしまう。
焦って視線を彷徨わせてみれば、確かに周囲はいつの間にか、茜色に染まりかけている刻限。
ラキオスとは違い、この国の夜風は冷たい。ネリーはふと思いつき、ようやく冷静さを取り戻し、ぷ〜っと頬を膨らませる。
「……う〜、ユートさま、一体どれだけ待たせたの〜?」
「いや、多分時間は守れたと思うよ。何回か起こそうかとも思ったんだけど。たださ、ちょっと起こすにはその……可愛かったからな」
「え……?」
首を絞めて懲らしめてやろうとしていた指が、ぴたりと止まる。ネリーは咄嗟に何と言われたのかが理解出来ない。
ぼーっとしながら、ただ目の前で揺れる黒い針金のような髪を見つめ続ける。
「でもさ、ここは一応敵地だから。だからさ、約束通り、守ってた」
「あ……」
「あーでも、なんか話があったんじゃないか……ネリー?」
ネリーは顔を悠人の背中にそっと埋め、しがみつく両腕に力を篭める。
気遣い、軽く揺すってみせる悠人に合わせるように、その耳元へと唇を寄せ。そして大事な言葉を囁き告げるために。

  ―――― あのねユートさま、ネリー、ユートさまのこと……

軽く巻いた風が草原を波立たせ、長く靡く蒼を夕日の赤に沁み込ませてくれる、その一瞬の静寂の中で。

856 :信頼の人 :2007/02/01(木) 22:40:34 ID:8BoDYqSF0

気づいたら1週間経過していましたので、埋めがてら。
誤字脱字ハリオンマジック等御指摘があれば幸いです。

857 :名無しさん@初回限定 :2007/02/02(金) 22:44:27 ID:YVenJxvZ0

思い立ったら即行動。ヘブンまで届けこの思い。
行李……古風な感。しかしこの世界でなら普通か。



えっ小さい行李と大きい行李。好きな方くれるのエスペリア? 

ええ……手紙の翻訳を承ったわたくしからの心を込めた贈り物です……ふふふ。

858 :飾りかけた言葉ではなく :2007/02/03(土) 06:16:01 ID:wtXfLyfx0


  正直なところ、どちらでも良かった ――――

ラキオス、サルドバルト、イースペリア、バーンライト、ダーツィ。
これら所謂北方五国の協定による平和均衡が何故保てなくなったのか、その詳細は知らない。
何故マロリガンを攻め滅ぼし、サーギオスと戦っているのか、その経緯は知らない。
国境付近での小競り合いがいつからこうも激しく繰り返されるようになったのか、その理由も知らない。
知らされる必要もないし、知る必要もない。スピリットはただ戦うのみ。そう、教え込まれている。

「それにしてもぉ〜。これは一体、どうしたものでしょう〜?」
前方へと薄く盾状に展開したシールドハイロゥ越しに透けて見える複数の敵スピリットに囲まれながら、ハリオンは呟く。
南方で激戦が繰り返されている折、首都ラキオスに拘置されていたのはたまたま負傷の為後方待機になっていた彼女一人。
「こういうのって、本当は苦手なんですけどねぇ〜」
巨大な重量を誇る神剣『大樹』。その矛先をぶうん、とうねらせ、敵集団の中心に据え、牽制する。
一度に襲い掛かられてはひとたまりも無い。
ラースの防衛線が危ないと派遣されたのはいいが、実質の戦闘力といえるスピリットは自分だけ。
いずれ援軍も来るのだろうが、それまでは持たせなければならない。勿論援軍が来るなどというのは、あくまで希望的観測なのだが。
「――――ハァッ!」
「あらあらぁ〜?」
痺れを切らせたブルースピリットが、ウイングハイロゥを大きく広げ、建物の壁を足場にして襲い掛かってくる。
シールドハイロゥの死角に潜り込もうと繰り出してきた細身の神剣を、ハリオンは一歩下がっていなし、その手元に向かって『大樹』を突く。
風を巻き、ねじ込むように貫いた矛先はブルースピリットの手首から先を一瞬にして消滅させ、
戦闘手段を失った少女は神剣を放置したまま離れて様子を窺う。ハリオンは心底気の毒そうに声をかけ、拾った神剣を彼女へと放る。
「ごめんなさい〜。あの、痛かった、ですよねぇ〜」
「……クッ!」
蹲り、歯噛みした少女はからん、と石畳の道に落ちた自分の神剣を拾い上げながら睨みつけてくる。
敵意剥き出しの鋭く蒼い双眸は、ハリオンの胸の奥に、ちくりと小さな痛みを与えてくる。

859 :飾りかけた言葉ではなく :2007/02/03(土) 06:18:52 ID:wtXfLyfx0


  ただ、何となく好きだったから ――――

意外に俊敏なハリオンの動きを見て取った敵は、慎重に隙を窺いながらじりじりと包囲を狭めてくる。退路は、無い。
背中には丈夫な建物の壁を背負っている。
皮肉にもそれはラキオスが研究所として建設したもので、外敵に対しては無類の強さを誇っていた。
壊して内部に逃げ込むというのも決して出来ない事ではないが、守れと命じられている以上それは出来ない。
自分の生命を優先する事は、許されてはいないのだから。
「それがぁ〜、スピリット、ですものねぇ」
ハリオンは取り囲む敵スピリットに対し、まるで茶飲み話をするように語りかける。普段通りの穏やかな笑顔のままで。
口調に、諦めの感情は篭められていない。
目を細め、どこか遠くを見つめるように。緑のマナに差し込む、あの日の幻聴に答えを求めるかのように。
『あ、ああ。高台の方に行こうかと思ってたんだけど……そうだ。今度は俺がおごるよ』
『まぁ、ありがとうございます〜』
『ユートさまも、戦うのはイヤですよねぇ?』
『……そうだな』
戦いの合間の、ささやかな日常。その日偶然に街中で出会った不思議な感情は、思い出す度身を震わせる。
以来、ハリオンの行動は変わった。
相変わらずマイペースを貫いてはヒミカを振り回したり料理やお菓子に凝ってたりはいていたが、
新しいメニューを作り出した時に決まって頼んでいた味見役が、街の子供達から彼に交代した。
街のお菓子屋さんに弟子入りを果たした時は、必要も無いのに報告しにも行った。慰めたのは、決して気まぐれや偶然からではない。
『涙が出なくなるまで泣いて下さい。それが、今のユートさまには必要なんですから……ね?』
約束もしていないのに、無理矢理街に誘った。あの帰り道の夕焼けに映えた湖は忘れられない。
『それじゃ、何か作ってくれるのか?』
『そうですねぇ〜。折を見て、必ず』
『わかった、楽しみにしてるよ』
その、微妙すぎる心のさざ波。それを完全に自覚したのは、今朝。
一人ラキオスへと後方待機になり、誰もいない第二詰所のドアを開いた時。
がらん、とした物寂しい空間に立った時、思い起こしたのは少し頼りなさそうな、それでいて力強い背中。

860 :飾りかけた言葉ではなく :2007/02/03(土) 06:20:41 ID:wtXfLyfx0


  本当に、どちらでもよかったのに ――――

「……、あ、あららぁ?」
つつー、と頬を伝う、生暖かい感覚。それは顎を伝い、戦いで崩れた石畳の上へと滴り落ちる。
ハリオンは最初、自分が汗を掻いているのだと思った。
味方の支援も無く、敵の重方位に囲まれ、退くことも叶わず。普段あまり執着が無いと思われた命への焦りが生み出したものだと。
「え、あ……う、そ」
しかしそれは間違いで、次第にぼやけてきた視界が気づきたくない事実を容赦無く突きつけ、心をかき乱す。
雄大に展開し、敵を威圧していたシールドハイロゥが、まるで責められ途方に暮れた赤子のように縮こまり、萎んでいく。
「ち……違いますぅ、これは、違うんですぅっ」
ふるふると首を振り、もはや堰を切ったように止まらない涙を流し続ける。
ヘリオンの異様な様子に、取り囲んだスピリット達の方が戸惑ってしまった。
だがそれも一瞬の事で、無防備なまま両手で我が身を掻き抱き、蹲ってしまったグリーンスピリットに対して迷う必要などどこにも無い。
そしてそれを、悟った敵達の動きはすばやかった。持つハイロゥを全開にし、それぞれの属性色を帯びた神剣を構え、一斉に飛び掛かる。
ハリオンは、それでも動かない。それでも動けない。『大樹』が何か警告してくるが、心が、それどころではない。
一番最初に迫ったブラックスピリットの、殺意を篭めた光刀が目前で光る。そうしてその煌きが、ようやく指をかけられた引金。
「――――ア、アアアアッッ!」
命への執着など、とっくに捨てていた。いつでも未練を残さないよう、達観したように振舞っていた。それなのに。
シールドハイロゥは機敏に働き、ブラックスピリットの下半身を抑え、抑えるどころか弾き、壁に叩きつけ、磨り潰す。
絶命した敵が地面へと落下する前に殺到してきた2体のレッドスピリットは纏めて『大樹』の串刺しになり、
詠唱したファイヤーボールをスフィアハイロゥに纏わせたまま放つ機会も与えられずに振り回され、内臓を全て抉られる。
良く訓練で培われた体術は腋を強く引き絞らせ、回転させた『大樹』から噴き出すマナの塊は一度虚空へと消え、雷として現出する。

861 :飾りかけた言葉ではなく :2007/02/03(土) 06:44:04 ID:wtXfLyfx0


「神剣よ、力を解き放て――――」
無意識に、紡がれる言葉。グリーンスピリット最大の神剣魔法、エレメンタルブラスト。その標的は、怯んだブルースピリットの一団へと。
「まばゆき光にて、すべての敵をなぎ払……ッッ! ガハッ!」
雷は、抗神剣魔法によりキャンセルされた。と同時に背中から走る激痛。
背後に回ったブラックスピリットによる一撃はハリオンの右肩を割り、
噴き出した鮮血の隙間から伸びたグリーンスピリットの穂先はニーソックスを紙のように破き、左大腿骨を粉砕する。
「ぁ――――」
振り返った拍子に掠めた刃は髪留めを弾き、長いストレートの後ろ髪は崩れた体勢と共に舞う。
次第に赤くなっていく視界の中、石畳の上に転がっているもの、それは血で滑らせ取り落とした『大樹』。もう、防ぐ術は無い――――
「うおぉぉぉぉっ!」
「……ぇぇ?」
失いかけた意識を、繋ぎ止める叫び。目の前を通り過ぎていく疾風のような影。
それは巨大な鉈のような神剣を振り回し、次々と敵を吹き飛ばしていく。黒い、針金のような髪。所々煤けた白い羽織。
ずっしりと重心を保ち、竜巻のようなマナを放出しながらもその中心で悠然と立つ力強い背中。やがて嵐は鎮まり、影は振り返る。
「……ごめん、遅くなった」
周囲には既に敵の気配どころか、守るべきだった筈の、研究所の壁すらもすっかり無くなってしまっている。
その焼け野原のような大地の上で、澄んだ、どことなくあどけない眸だけがハリオンを見つめていた。

  もう、しょうがないですねぇ〜 ――――

862 :飾りかけた言葉ではなく :2007/02/03(土) 06:44:40 ID:wtXfLyfx0


ハリオンは泣き腫らしてしまった目元を擦りもせずに、座り込んだまま悠人を見上げている。
ずだずだになり、あられもない格好になっているのはこの際構わない。頬まで真っ赤に染まってしまっているのは、もっと別の恥ずかしさ。
自分が、ただ少女なのだと強く自覚する。グリーンスピリットでも、ましてや言われている程に特別強い母性だけの自分ではない、という事も。
大粒の涙を浮かべたままで、照れ隠しの言葉を捜す。
「……あらあらユートさま駄目ですよぉ、研究所を壊してしまっては、めっめっなのですぅ〜」
「え? これ、研究所だったのか?」
「……知らなかったのですかぁ〜?」
「あ、ああ。とにかくハリオンを助けなきゃって思ったらつい。ま、建物なんてまた造り直せばいいんだし」
「――――っっ」
「それよりもどうレスティーナに弁解……ハリオン?」
傷はどれも深く、『大樹』の加護でもまだ完治していない。
その深い痛みの中、それでもハリオンは立ち上がり、悠人の胸へと飛び込んでいく。

  これじゃ、手遅れじゃないですか ――――

「……んふふ〜、ユートさま、暖かいですぅ〜」
「とっと……どうしたんだいきなり。傷はもう大丈夫なのか?」
「はい〜、おかげさまでぇ〜……ふぇ、ふぇぇ〜」
「お、おいやっぱり痛いんじゃ」
「――――怖かったぁ〜……怖かったんですよぉ〜」
「……ハリオン。ごめんな、遅くなって」
「はい〜……はい〜……」
ハリオンは、子供のように泣きじゃくる。
綺麗に梳かれていたストレートの髪をすっかり乱し、所々剥き出しの肌を全身ごと悠人に押し付けながら。
髪をそっと撫でてくれる、大きな暖かい手を感じながら。『大樹』が傷を癒してくれる、その瞬間を待ち侘びながら。
やがて落ち着き、顔を上げたその瞳には、いつにも増して強い緑色の光が宿されている。

  ―――― あのぉ〜……あのですねぇ、聞いて、下さいますかぁ〜?

少しだけはにかみ、そして囁く。今まで誰にも教えては貰えなかった、とても大事な一言を。

863 :信頼の人 :2007/02/03(土) 06:49:52 ID:wtXfLyfx0

そして埋め促進。ハリオンエンド(仮)とか。
誤字脱字ハリオンマジック等御指摘があれば幸いです。

>>857さん
他に適当な単語が出てこなくて(汗>行李
しかしそれにしてもその行李は……どちらを選んでも激しく悪寒。
さすがネリー、選ぶ相手を間違えまくってるぜw

864 :sage :2007/02/03(土) 10:07:42 ID:JDg+Manj0

ヘリオンの異様な様子に→ハリオンの異様な様子に

865 :名無しさん@初回限定 :2007/02/03(土) 23:05:26 ID:IeBnzRgG0

拘置って猥褻物陳列罪ディスカー

マジックは置いといてw
アネたんハリオンに正直眉根を寄せてしまった俺としては、やっぱりこうあって欲しいよハリオンには。

「私、戦争が終わったら〜ユートさまと結婚するんですぅ〜〜」
「ちょ、ま、そんな約束してなっ、、、つかそれ死亡フラグ! 
ってみんな待てっハリオンの先走りに過ぎないんだってっっっなにこれ俺の死亡フラグ!?」

866 :名無しさん@初回限定 :2007/02/04(日) 10:23:03 ID:B+64G+X/0

>>864さん
うわあぁぁぁ久しぶりにやっちまったー! ごめんよヘリ&ハリorz
>>865さん
まぁPS2のイベント全部こなしてりゃ、優柔不断の代償位安いよソゥユートw

867 :名無しさん@初回限定 :2007/02/04(日) 10:41:51 ID:B+64G+X/0

誘導。

次スレ「永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 25」。
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1169396370/

868 :名無しさん@初回限定 :2007/02/04(日) 13:14:33 ID:oU2PZrCQ0

崩れ去る希望、裏切られる期待、断ち切られる未来。
そのとき、頬を伝うひとすじの滴。
ひとは、何故。
理想も愛も現実に飲まれ、涙を隠している。
満たされぬ過去を、見失った明日を、切り開くのはネタのみか。

次スレ「永遠のアセリア&雑魚スピ分補充スレッド 25」。
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1169396370/

雑魚スピスレは、イガワを追うエスペリア。

869 :864 :2007/02/04(日) 16:20:50 ID:DvPnhZB10

げ、sageってメール欄じゃなく名前欄に書いてちゃ意味ないだろ自分

870 :名無しさん@初回限定 :2007/02/04(日) 16:28:17 ID:wg5asE8B0

ヨフアル事だ、気にするな。
そして24代目スレ、バルガー・ロアへ沈めん

>>1-870
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