【BRU】バトル・ロワイアルU【聖杯戦争】

1 :名無しさん@初回限定 :2006/10/22(日) 21:00:28 ID:Jh4aHJM90

その日、僕らは運命に出会った―――



常に【sage】進行でお願いします

2 :参加作品と説明 :2006/10/22(日) 21:01:05 ID:Jh4aHJM90

・処女はお姉さまに恋してる
・SchoolDays
・はぴねす!
・Fate / stay night
・マブラヴ

近年に発売された以上の人気作品5つに登場するキャラクター計62名によるバトルロワイアル。
『Fate / stay night』本編の『第五回聖杯戦争』を題材に『サーヴァントシステムなし』で殺し合いをする。
今回サーヴァントシステムなし、参加者61名(しかもほとんどが一般人)で行うことになったのは、前回発生した大災害の影響で魔術協会にルールを変えられたためという設定。
『英霊七人分の魂を回収し、統括する』という聖杯の器の機能を約60名の人間の命で代用する。(英霊の魂の代用に人間の命というのは無茶な話かもしれないが…)
無論、参加者のほとんどは主催により拉致され無理矢理参加させられている。
他作品のキャラとの面識は自由。全て書き手の想像に任せます。
なお「U」となっておりますが本スレは同板に存在する『バトル・ロワイアル』スレとは一切関係ありません。あくまで別物であることを明記するための措置です。

3 :参加者名簿・主催者・会場 :2006/10/22(日) 21:02:16 ID:Jh4aHJM90

001/彩峰慧 002/厳島貴子 003/伊藤誠 004/イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 005/戎美凪 006/衛宮士郎 007/小渕みなみ 008/織倉楓 009/鑑純夏 
010/梶浦緋紗子 011/桂心 012/桂言葉 013/加藤乙女 014/上岡由佳里 015/神坂春姫 016/上条沙耶 017/上条伸哉 018/神代巽 019/甘露寺七海 020/清浦刹那
021/葛木宗一郎 022/黒田光 023/小泉夏美 024/香月夕子 025/小日向音羽 026/小日向すもも 027/小日向雄真 028/西園寺世界 029/三枝由紀香 030/榊千鶴
031/澤永泰介 032/式守伊吹 033/十条 紫苑 034/白銀武 035/神宮寺まりも 036/周防院奏 037/菅原君枝 038/涼宮茜 039/高島一子 040/小鳥遊圭 041/高根美智子
042/高溝八輔 043/高峰小雪 044/珠瀬壬姫 045/月詠真那 046/遠坂凛 047/巴雪乃 048/柊杏璃 049/氷室鐘 050/藤村大河 051/蒔寺楓 052/間桐桜
053/間桐慎二 054/御門まりや 055/美綴綾子 056/御剣冥夜 057/御薙鈴莉 058/宮小路瑞穂 059/森来実 060/鎧衣尊人 061/柳洞一成 062/渡良瀬準

主催者:言峰綺礼(Fate / stay night)


会場:孤島
スタート地点:教会(島のほぼ中心に位置している)
001/彩峰慧から番号順にスタート。最初のスタート時間は1日目正午。以降5分毎に参加者が1人スタート。
062/渡良瀬準がスタートして10分後から1日目18:00までは教会周辺は結界が張られ入れなくなる。

その他の主な名所:村(島の南部と西部にそれぞれ1箇所)。新都(島北部に1箇所)。学校(村、新都内もしくはその近くに必ず1箇所存在)。灯台(島の東南部に1箇所)。神社(島東部に1箇所)… etc.

4 :ゲームルール :2006/10/22(日) 21:03:23 ID:Jh4aHJM90

【基本ルール】
・全員で殺し合いをしてもらい、最後まで生き残った一人が勝者となる。
・生き残った一人だけが、帰ることができる。さらに副賞として願いを1つ叶えることができる。(聖杯戦争なので)
・プレイヤー全員が死亡した場合、ゲームオーバー(勝者なし)となる。
・時間は無制限。
・毎日0:00、6:00、12:00、18:00の計4回、主催者から定時放送が行われる。

【スタート時の持ち物】
・プレイヤーがあらかじめ所有していた武器、装備品、所持品は全て没収される。
 ただし義手など体と一体化している武器、装置はその限りではない。また、衣服、時計、携帯電話は持ち込みを許される。(ただし携帯電話は改造したもの以外は常に圏外)
・プレイヤーの服装は学生は全員制服。それ以外のプレイヤーの服装は普段着。
・ゲーム開始直前にプレイヤーは開催側から以下の物を支給される。以下の物はデイバッグに詰められ支給される。
 バッグの中身は「地図」「コンパス」「筆記用具」「水(2リットル)と2日分の食料(パン)」「名簿(参加者全員の名前、学生の場合学年が明記されているもの)」「支給品(ランダムアイテム)」

【爆弾について】
・ゲーム開始前からプレイヤーは全員、胃の中に爆弾を仕掛けられている。(プレイヤーは管理者から「体内に仕掛けられている」という説明されているため胃の中と気づいていない)
・主催者側は、いつでも自由にこの爆弾を爆発させることができる。
・この爆弾はプレイヤーの生死を常に判断し、主催者側へプレイヤーの生死と現在位置のデータを送っている。(盗聴機能は無い)
・24時間死者が出ない場合は全員の爆弾が爆発し、全員が死ぬ。
・会場である孤島から脱出すると爆発する。
・実は嘔吐すると割と簡単に吐き出せるのだが、プレイヤーはそれを知らない。

【能力制限】
・会場となっている孤島全域には強力な結界が張ってあり、これにより魔法や魔術などの特殊な能力を持つキャラはその力をある程度制限されている。(完全に制限されているわけではない)
・しかし結界自体(かなり強力なものだが)魔術の類であるため、これを越える神秘(固有結界とか)は発動できる。矛盾。
・これにより039/高島一子は普通の人間とほぼ同じ状態になっている。

5 :書き手・読み手ルール :2006/10/22(日) 21:04:19 ID:Jh4aHJM90

書き手ルール
・自分が投稿する作品には名前欄もしくは冒頭(コテを使用している場合のみ)に必ず題名を明記してください。(無題の場合も「無題」と明記すること)
・冒頭に半角で 『>(レス番)』と打ち、どの続きを書いているかを明示してください。
・知らないキャラクターを書く場合、キャラクターについての疑問点があったら有識者に聞いてみましょう。迷惑をかけないように。
・後続の作品と矛盾が起きないよう投稿した作品の最後に出演したキャラの状況を明記してください。
 書く内容は時間、場所、持ち物、肉体的・精神的状況。ある場合は備考も。

(例)
 衛宮士郎
 【時間:1日目午後2時ごろ】
 【場所:新都】
 【持ち物:Remington M870(残弾数4/4)、予備弾丸(12番ケージ弾)×24、水・食料一日分】
 【状況:右腕に擦り傷(血は止まってる)、僅かに疲労、ゲームに乗る気はない】

・さらに一連の書き込みで死人が出たら、その下に
 【(参加者番号)(参加者名及び主催者名)死亡 残り(数)人】と記入してください。

(例)
 【003 伊藤誠  死亡 残り53人】

・キャラの死を扱う際は最大限の注意をしましょう。 誰にでも納得いくものを目指して下さい。
・常に過去ログを精読し、NGを出さないように勤めてください。 なお、同人などの2次創作作品からの引用はキャラ、ネタにかかわらず全面的に禁止します。
・書きたいキャラが被った、その展開は勘弁… etc. こういった場合は書き手・読み手の皆さんで落ち着いて相談し合いましょう。


読み手ルール
・自分の好きなキャラが死んだ場合は、あまりにもぞんざいな扱いだった場合だけ、理性的に意見してください。
・頻繁にNGを唱えてはいけません。
・苛烈な書き手叩きは控えましょう。
・書きたいキャラが被った、その展開は勘弁… etc. こういった場合は書き手・読み手の皆さんで落ち着いて相談し合いましょう。

6 :名無しさん@初回限定 :2006/10/22(日) 21:16:14 ID:eCwYsRZHO

言葉様優勝に3万ペソ
というのは冗談で、対主催を掲げて協力する瑞穂お姉さまと準にゃんとか見てえw



にしても、近年の作品によるロワだから新鮮な感じがするバトロワだな
とりあえずプロローグは>>1が書いてくれ
見せしめは慎二かハチか七海でwww

7 :000:始まりの日 :2006/10/22(日) 21:43:19 ID:Jh4aHJM90

「ん……」
衛宮士郎(006番)は窓から射し込む日の光を浴びて目を覚ました。

「ふあぁ〜…もう朝か………って。ど、どこだよここ!?」
一瞬士郎は己が目を疑った。
なぜなら今自分がいるのは自分の家の部屋でも土蔵でもなく見知らぬ教会の大聖堂だったからだ。
「な…なんでこんな所に……? というか、なんで俺もう制服着てんだ?」
目を覚ます前の士郎の最後の記憶はたしか昨夜自室で寝るところだった。それなのに気がつけば自分は制服を着て見知らぬ地にいる。士郎は混乱した。
「ん……?」
周りを見ると、この大聖堂には自分も知っている顔ぶれの他、明らかに他校の生徒と思われる者たちが大勢いることに気がついた。
様子を見る限り、皆自分同様状況がわからず混乱しているようだ。

「衛宮」
士郎の存在に気がついた柳洞一成(061番)が士郎に声をかける。
「ああ、一成……何なんだこれは? あと、どこなんだここは?」
「わからん。皆気がついたらいつの間にかここに…」

「ふむ。どうやら全員目が覚めたようだな……」
「!?」
一成が士郎に言おうとしていたことが言い終わる前に、突然聖堂中に男の声が響き渡った。
今までざわついていた大聖堂が一気に静まり返り、そこにいた全員が声のした方へと目を向けた。
全員が目を向けた先――壇上には一人の神父と思われし男が立っていた。

「私の名は言峰綺礼。全員。まずは落ち着いてこれから私が言うことをひとつも聞き逃さずに聞いてほしい」
言峰という男は一度聖堂中を見回してそう言うと話を続ける。

8 :000:始まりの日 :2006/10/22(日) 21:44:42 ID:Jh4aHJM90


「これより第五回聖杯戦争を開始する」


「聖杯……戦争?」
聞き覚えの無い言葉にその言葉を聞いたほとんどの者たちが頭の上にハテナを浮かべた。
しかし、何名かの者はその言葉を聞いてニヤリと笑ったり、一度ごくりと唾を飲んだりした。

「ふむ。さすがにこれだけでは判らないようだな……
無理もないか。今回はルールが変更され魔術師ではない者たちが大勢参加するのだからな……」
先ほどのようにあちこちでざわめきが起きる様子を見ながら言峰は呟いた。

「――静粛に。判らぬ者が多いようなので、簡潔に…単刀直入に言わせて貰おう」
再び聖堂中が静まり返り、全員が言峰に目を向ける。


「――これからお前たちには殺し合いをしてもらう」
言峰が言った言葉は確かに簡潔であった。


「聞き逃した者たちのためにもう一度言おう。殺し合いだ。この聖堂に集まってもらった私以外の62名の者たちが最後の1人になるまでのな…」
殺し合い――最初に『戦争』と聞いた瞬間、何名かの者はおそらくそのようなことも考えていたかもしれないが、何かの冗談だろうと思っていた。
しかし、言峰のその一言を聞いた瞬間、凍てついたような空気が聖堂中に走った。

9 :000:始まりの日 :2006/10/22(日) 21:45:59 ID:Jh4aHJM90

数秒の間、沈黙が聖堂を支配したが、次の瞬間には再びざわめきが起こった。
「ちょ…ちょっと待って。わけが分からない! どういうことなのか説明してよ!」
そんな中、一人の女子生徒が挙手をして言峰に尋ねた。甘露寺七海(019番)。
「ふむ。質問かね? その問いの答えは今言ったとおりだが?」
「私たちは気がついたらここに連れてこられていたんだから! 今すぐ私たちを家に帰して!」
「ふむ…つまり君はこの儀式に参加することを放棄するのだな?」
「当たり前でしょ! 戦争だか殺し合いだか儀式だか何だか知らないけど、そんなものに参加する気なんて……」

七海の言葉は最後まで語られることはなかった。
なぜなら、突然ドンと言う爆発音が聖堂中に響き渡り、当の七海の体が四散したからだ。
いや。四散どころではない。七海は木っ端微塵に吹き飛んだ。聖堂中に自身の血と肉片を撒き散らして……


「な……!?」
「嫌あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「七海ぃ!」
聖堂中のあちらこちらで悲鳴や絶叫が響き渡った。

「参加者が一人でも多く抜けてしまっては聖杯の器が機能しないのでな……それと、ルールを説明するために彼女には死んでもらった」
ニヤリと笑う言峰のその言葉は悲鳴と絶叫によってかき消された。


「あの野郎…!」
「やめろ衛宮! 今奴に歯向かえばお前まで殺されるぞ! 今は耐えろ!」
言峰に飛びかかろうとした士郎を一成が制止した。
「くっ……」
悔しさを胸に残し、士郎は近くの椅子に腰掛けた。

10 :名無しさん@初回限定 :2006/10/22(日) 21:48:21 ID:eCwYsRZHO

回避

11 :000:始まりの日 :2006/10/22(日) 21:48:30 ID:Jh4aHJM90

(なんて酷いことを……)
宮小路瑞穂(058番)はギリッと唇を噛んだ。両手は既に拳が握られ怒りでギリギリと音を立てて小刻みに震えていた。

ゴトッ…

(ん?)
足下で音がしたので目線を下に下げる。
そこには先ほど爆散した七海の首があった。
「ひっ!」
見た瞬間、思わず恐怖で1歩後ずさってしまう。
しかし、しばらくして落ち着きを取り戻した瑞穂は恐る恐る首を拾い七海の顔を見た。
七海は目を見開き呆然とした表情を浮かべていた。突然の死に自身も何が起こったのか判らなかったのだろう。
「…………」
瑞穂は七海の両目を閉じさせるとそっとその首をまた床に置いた。
(必ず君の仇は取るよ……)
心の中で言峰に対する報復を誓って。



「静粛に。これよりルールを説明する」
自身が生んだ惨状をものともせず、再び言峰の声が響き渡った。
その声を聞いた一同は何かを諦めたように静まり返った。

ある者は絶望に打ちひしがれた顔で、ある者は言峰を怒りに燃える目で睨みつけ、ある者は笑いながら、ある者は何かを決意した顔でルールを聞き始めた。

「まず、今見ていたので気づいたかもしれないが、諸君らの体内には事前に小型の爆弾を埋め込ませてもらった…
これは諸君らが我々主催者や管理者に逆らった場合、その時点で容赦なく爆発することを覚えて頂きたい」

その言葉を聞いた瞬間、大半の者が自身の体をチェックしたが、どこにも異常は見られなかった。

12 :000:始まりの日 :2006/10/22(日) 21:49:46 ID:Jh4aHJM90

「爆弾が爆発する条件は3つ。ひとつは今言ったように我々に逆らった場合。もうひとつは、この島から逃げ出した場合。そして最後のひとつは、24時間誰も死ななかった場合だ。
なお、最後に言ったものの場合は全員の爆弾が爆発するようになっている。ゲームオーバーというわけだ。防ぐには誰かを殺すか、自らの命を絶つ以外他はない」

ごくりと誰かが唾を飲む音。誰かが恐怖ですすり泣く声。誰かが怒りで拳を握る音が士郎たちの耳に入る。

「現在の時刻は午前11時17分。正午になったら最初の1人がこの教会をスタートする。以降5分毎に1人ずつスタートしてもらう。
そして最後の参加者がスタートしてから10分後から本日18時まではこの教会周辺は結界が張られ入れなくなる。
教会の周辺に隠れていても強制的に立ち退いてもらうのでそのつもりでいてもらおう」

「なお、スタートの際に諸君らには私から鞄を手渡す。この戦いを生き残るための支給品だ。
中に入っているものは水2リットル、食料6食分、コンパス、島の地図、筆記用具、参加者の名簿、そして武器とその説明書だ。武器にはさまざまな種類がある。何が誰に当たるかはランダムだ」

「スタートした後はどのような行動をするかは諸君らの自由だ。殺すも殺されるもな」

「そして最後に。この参加者の中には魔術師や魔法使いなどといった普通の人間ではない者たちがいるはずだ。
しかし、この島にはある特殊な結界が張ってあり魔術や魔法などの能力はある程度制限されてる。したがって、ひ弱な者でも武器次第でそのような者たちに勝つことも可能だ」

その言葉を聞いた瞬間、1人密かににやりと笑った者がいた。間桐慎二(053番)だ。
(なるほどねえ……それはまたとない機会だ。魔術師や魔法使いとか言って偉そうな面してる奴らに目にもの見せてやるか……)
慎二のくっくっくと言う薄ら笑いは誰の耳にも入ることなく虚空に消えた。


「最後の生き残った者は、私が責任を持って元いた地に送り届けよう。
それと……知っているものは判っていると思うが、これは『聖杯戦争』だ。勝者はどのような願いでも1つ叶えることが出来る」

その言葉を聞いた瞬間さらに聖堂がざわめいた。

13 :000:始まりの日 :2006/10/22(日) 21:50:30 ID:Jh4aHJM90

「――説明は以上だ。なにか質問があるのなら出来る限りのことは答えよう」
「それなら質問がある」
言峰のその発言を聞いて、すぐさま手を上げて座っていた椅子から立ち上がった者が現れた。白銀武(034番)。
「ふむ。何かね、少年?」
「―――なんで俺たちを選んだんだ?」
「さあな。それは私にも判らんよ。そうだな…『聖杯が君たちを選んだ』とでも言えば納得していただけるかな?」
「……判った」
そう言うと武は再び椅子に座った。

「武ちゃん……」
「武……」
武の隣に座っていた鑑純夏(009番)と御剣冥夜(056番)が心配そうに武に声をかけた。
「大丈夫だって。絶対にみんなで一緒に元の生活に帰るんだ。そう簡単に死んでたまるかよ」


「俺からも質問がある」
今度は小日向雄真(027番)が挙手した。
「――何だ?」
「何の目的でお前たちはこんなことをするんだ?」
「先ほども言ったが、全ては己が願いを叶えるため――ただそれだけのために参加者は聖杯戦争を行うのだ……」
「だったら、別に殺しあう必要なんて……」
「勝者に願いをかなえる聖杯の器の機能を発動させるには聖杯の中に力を満たす必要があるのだ。そして、その力とは……ああ。君ほどの者ならもうわかるかな?」
「ああ……ありがとう。もういいよ」


「――それでは、正午と同時に第五回聖杯戦争のスタートだ。諸君らの健闘を祈る」



 【019 甘露寺七海  死亡 残り61人】

14 :名無しさん@初回限定 :2006/10/22(日) 21:51:40 ID:Jh4aHJM90

>ID:eCwYsRZHO様
ありがとうございます

15 :名無しさん@初回限定 :2006/10/22(日) 22:09:43 ID:4e/tYK+SO

せっかくのピンクチャンネル
濡れ場に期待
慎二頑張れ

16 :名無しさん@初回限定 :2006/10/22(日) 22:41:04 ID:9TWOVGSy0

他主人公が多少なりともカコイイ所見せてるのに誠君は何をやっているのでしょうか?

17 :迷う者。傍にいたい者。そして見つめる者 :2006/10/22(日) 23:32:18 ID:eCwYsRZHO

「これから先、俺どうなっちまうんだろう……」
3番・伊藤誠はこれから起こるであろう惨劇を前に自身の未来を予想していた。

(世界や言葉や泰介たちはどうするんだろうな………?)
誠としては、なんとか皆で島を脱出したいと思っていた。
しかし、そう思うたびに先程の言峰が言っていた「島をから出ると体内の爆弾が爆発する」という発言が頭をよぎった。
(なんとか爆弾を体から取り出す方法が見つかるといいんだけど……爆弾がどこに仕掛けられているかわかんないしなぁ……)
そんなことを考えていると、ふいに知っている声がした。

「誠くん……」
「言葉……」
誠に声をかけたのは(一応)彼の彼女である12番・桂言葉だった。
「隣……座ってもいいですか?」
「ああ…」
「失礼します……」
誠が頷いたのを確認すると言葉はそう言って一礼した後誠の隣に座った。

「どうなっちゃうんでしょうね……これから………」
「わからない……」
そう言った後、しばらくの間2人は黙ってしまった。
本当はお互い言いたいことは山ほどあった。しかし、2人ともあえてそれを言わなかった。
言ってしまったら、教会を出た後もう二度と会えない気がしたからだ。

十分ほどして言葉が口を開いた。
「あ……そろそろ私自分のいた場所に戻りますね。妹がいるので………」
「そうか……」
「………誠くん」
「なに?」
「―――さよならは言いませんよ」
「あ………」
そう言った言葉の目には涙が溢れていた。

18 :迷う者。傍にいたい者。そして見つめる者 :2006/10/22(日) 23:34:19 ID:eCwYsRZHO

「それじゃあ……」
「ことの………」
誠は言葉を呼び止めようとしたが肝心の言葉が最後まで出なかった。

「――やっぱり。迷っているのか? 俺は………」
誠はそう言うと両手を力一杯握り締めた。
そう。彼は迷っていた。自分が本当に好きなのは言葉なのか、それとも西園寺世界なのかということに。
「こんな時にもそんなこと考えて………俺は……いったい何をやっているんだ………?」
誠はそう言うと椅子を軽くドンと叩いた。

そんな誠を影から見つめる人影が2つあった。
「誠……」
そのうち、ひとつは無論28番・西園寺世界。もうひとつは……
「……………」
世界の幼なじみで親友の20番・清浦刹那だった。

19 :迷う者。傍にいたい者。そして見つめる者 :2006/10/22(日) 23:35:23 ID:eCwYsRZHO


 【時間:1日目午前11:30分】
 【場所:教会(大聖堂)】

 伊藤誠
 【所持品:携帯電話】
 【状態:言葉と世界どちらが好きかで迷っている。そして、そんな自分に嫌悪している】

 桂言葉
 【所持品:携帯電話】
 【状態:聖杯戦争に不安】

 西園寺世界
 【所持品:携帯電話】
 【状態:誠が心配】

 清浦刹那
 【所持品:携帯電話】
 【状態:世界を気遣って心配しているが、自身も誠が心配】

20 :名無しさん@初回限定 :2006/10/23(月) 01:19:24 ID:EPL4wHghO

誠。最初からヘタレ度全開だなw
まあ、ヘタレない誠なんて誠じゃないけど……w

21 :名無しさん@初回限定 :2006/10/23(月) 20:15:07 ID:pboEsJJg0

保守

22 :名無しさん@初回限定 :2006/10/23(月) 21:03:52 ID:UdQZmesf0

保守代わりに修正したテンプレ投下

23 :参加者名簿・主催者・会場 :2006/10/23(月) 21:05:42 ID:UdQZmesf0

001/彩峰慧 002/厳島貴子 003/伊藤誠 004/イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 005/戎美凪 006/衛宮士郎 007/小渕みなみ 008/織倉楓 009/鑑純夏 
010/梶浦緋紗子 011/桂心 012/桂言葉 013/加藤乙女 014/上岡由佳里 015/神坂春姫 016/上条沙耶 017/上条伸哉 018/神代巽 019/甘露寺七海 020/清浦刹那
021/葛木宗一郎 022/黒田光 023/小泉夏美 024/香月夕子 025/小日向音羽 026/小日向すもも 027/小日向雄真 028/西園寺世界 029/三枝由紀香 030/榊千鶴
031/澤永泰介 032/式守伊吹 033/十条紫苑 034/白銀武 035/神宮寺まりも 036/周防院奏 037/菅原君枝 038/涼宮茜 039/高島一子 040/小鳥遊圭 041/高根美智子
042/高溝八輔 043/高峰小雪 044/珠瀬壬姫 045/月詠真那 046/遠坂凛 047/巴雪乃 048/柊杏璃 049/氷室鐘 050/藤村大河 051/蒔寺楓 052/間桐桜
053/間桐慎二 054/御門まりや 055/美綴綾子 056/御剣冥夜 057/御薙鈴莉 058/宮小路瑞穂 059/森来実 060/鎧衣尊人 061/柳洞一成 062/渡良瀬準

主催者:言峰綺礼(Fate / stay night)


会場:孤島
スタート地点:教会(島のほぼ中心に位置している)
001/彩峰慧から番号順にスタート。最初のスタート時間は1日目正午。以降5分毎に参加者が1人スタート。
062/渡良瀬準がスタートして10分後から1日目18:00までは教会周辺は結界が張られ入れなくなる。

その他の主な名所:村(島の南部と西部にそれぞれ1箇所)。新都(島北部に1箇所)。学校(村、新都内もしくはその近くに必ず1箇所存在)。灯台(島の東南部に1箇所)。神社(島東部に1箇所)… etc.

24 :参加作品と説明 :2006/10/23(月) 21:06:31 ID:UdQZmesf0

・処女はお姉さまに恋してる
・SchoolDays
・はぴねす!
・Fate / stay night
・マブラヴ

近年に発売された以上の人気作品5つに登場するキャラクター計62名によるバトルロワイアル。
『Fate / stay night』本編の『第五回聖杯戦争』を題材に『サーヴァントシステムなし』で殺し合いをする。
今回サーヴァントシステムなし、参加者62名(しかもほとんどが一般人)で行うことになったのは、前回発生した大災害の影響で魔術協会にルールを変えられたためという設定。
『英霊七人分の魂を回収し、統括する』という聖杯の器の機能を約60名の人間の命で代用する。(英霊の魂の代用に人間の命というのは無茶な話かもしれないが…)
無論、参加者のほとんどは主催により拉致され無理矢理参加させられている。
他作品のキャラとの面識は自由。全て書き手の想像に任せます。
なお「U」となっておりますが本スレは同板に存在する『バトル・ロワイアル』スレとは一切関係ありません。あくまで別物であることを明記するための措置です。

25 :開戦直前 :2006/10/23(月) 22:30:45 ID:EPL4wHghO

ゲームスタートまで残り30分。
時が経つにつれ騒がしくなっていく聖堂の隅で、一人腕を組んで冷静にその時を待つ者がいた。

――遠坂凛(46番)。
実は彼女は自らこの聖杯戦争にエントリーした者の一人であった。

彼女は10年前――前回の聖杯戦争の頃から、この日が来るのを待ち続けていた。
そう。彼女はとっくの昔から覚悟はできていた。
それどころか、彼女はこの殺し合いに勝つのは自分だという自信すらあった。

「ああ、いたいた。遠坂」
そんな彼女の姿を見つけた悪友の御綴綾子(55番)が声をかけてきた。
「…なに?」
「その様子じゃあ…おまえは殺し合いに乗ったみたいだなあ」
そう言った綾子も凛同様普段と変わらぬ様子だった。しかも彼女がゲームに乗ったことをあっさり見抜いてみせた。
「――なんでそう思うの?」
「覚悟を決めた奴じゃなきゃそんな目はしないからな」
そう言って綾子は凛の瞳を指差した。
「そう……」
そう言うと凛はしばらく口を閉ざしたが、再び口を開いた。
「覚悟はできているからね――それに、最後に勝つのは私だもの」
そう言うと凛は一度ニヤリと笑った。
「おお……凄い自信だな。こりゃあ、殺し合いが始まったらあんたには近づかないほうがいいな」
「――ところで。そういうあなたはどうするの? 乗ったの? それとも乗らなかったの?」
「あー……実はまだ考えてなかったんだよな。衛宮と柳洞は乗らないみたいだけどさ…」
「ふーん…」
「まあ。あたしはあたしなりに決めるさ。
とりあえず、お互い1秒でも長く生き残れるよう頑張ろうじゃないか」
「そうね…」

26 :開戦直前 :2006/10/23(月) 22:32:18 ID:EPL4wHghO



「あー。やっぱり圏外だー」
鑑純夏(9番)は自分の携帯電話を確認した。
しかし何度確認しても圏外であった。
「やっぱり、この島は電波届いていないのかな?」
鎧衣尊人(60番)も自分の携帯を確認したが、これまた圏外だった。

「どうしたんだ?」
その様子を見かね、知り合いのもとへ行っていた白銀武(34番)と御剣冥夜(56番)が純夏たちの所へ戻ってきた。

「あっ。タケルちゃんたちどこ行ってたのさー?」
「俺は委員長や彩峰。先生たちのところに」
「私は月詠たちのもとに」
「……で。なんの話をしていたんだ?」
「ああ。そうそう。どうやらこの島携帯電話が通じないみたいなんだよー」
「え? 俺のやつは普通にアンテナ3本立ってるけど?」
「えっ!?」
それを聞いた純夏、尊人は武の携帯を見た。
確かに武の携帯はアンテナが3本立っていた。

「な…なんで?」
「ああ。それは万一の時のために地球上ならどこでも電波が届くようにと私が月詠に命じて改造してもらったからだ」
「おいおい…冥夜、内緒で人の携帯にそんなことしてたのか?」
「す…すまぬ。タケルの身に万一のことがあったらと心配でな……」
「まあ、その話は後だ。さっそく警察に連絡を……」
「そ…そうだよ。殺し合いなんてただの犯罪だもんね」
武はすぐさま110に電話をかけた。
しかし………

27 :開戦直前 :2006/10/23(月) 22:34:05 ID:EPL4wHghO

『お客さまが、おかけになった電話番号は……』


「あれ?」
「繋がらない……の?」
「あ…ああ……」
「ふむ……ならタケル。私の電話にかけた場合はどうだ? 先ほど月詠から授かったものなのだが……」
そう言って冥夜も携帯電話を取り出した。
その携帯も改造品らしく、アンテナが3本立っていた。

「ちょっと待ってろ…………よし。これでどうだ?」
武は冥夜の携帯番号を登録すると早速試しに一度かけてみた。
すると次の瞬間、冥夜の携帯がブルブルと震えた。
「―――どうやらこの島内の電話なら繋がるようだな」
「ああ。そうみたいだな」「とりあえず鑑や鎧衣にも私の電話の番号を教えておこう。この島で通話可能な電話があった場合、私かタケルにすぐ連絡がとれるようにな」
「うん。ありがとう」

「…………」
冥夜の番号を自分の携帯に登録する純夏たちを尻目に、武は自信の携帯で現在の時間を確認した。
――11時45分。
第五回聖杯戦争開始の瞬間は刻一刻と迫っていた…………


28 :開戦直前 :2006/10/23(月) 22:37:05 ID:EPL4wHghO

 【時間:午前11:45】
 【場所:教会(大聖堂)】

 遠坂凛
 【所持品:なし】
 【状況:聖杯戦争に乗っている(かなり積極的)】

 美綴綾子
 【所持品:なし】
 【状況:聖杯戦争に乗るかはまだ検討中】

 鑑純夏
 【所持品:携帯電話】
 【状況:聖杯戦争に乗る気はない。目標は仲間たちと島から脱出すること】

 鎧衣尊人
 【所持品:携帯電話】
 【状況:聖杯戦争に乗る気はない。目標は仲間たちと島から脱出すること】

 白銀武
 【所持品:携帯電話(改造品)】
 【状況:聖杯戦争に乗る気はない。目標は仲間たちと島から脱出すること】

 御剣冥夜
 【所持品:携帯電話(改造品)】
 【状況:聖杯戦争に乗る気はない。目標は仲間たちと島から脱出すること】

29 : :2006/10/24(火) 00:30:00 ID:kWEswPZ20

・処女はお姉さまに恋してる
・SchoolDays
・はぴねす!
・Fate / stay night
・マブラヴ

以外は絶対禁止!!

30 :名無しさん@初回限定 :2006/10/24(火) 03:04:29 ID:IQQ9wbVW0

優良有料動画配信サイト比較
http://www.geocities.jp/hikakuyuryo1115/

31 :名無しさん@初回限定 :2006/10/24(火) 16:08:46 ID:gzB9jrrY0

需要があるかどうか解りませんが、保守代わりに投下

32 :名無しさん@初回限定 :2006/10/24(火) 16:11:21 ID:gzB9jrrY0


【作品別参加者リスト】     ※×=死亡者

14/14【マブラヴ】
001/○彩峰慧 005/○戎美凪 009/○鑑純夏 018/○神代巽 024/○香月夕子
030/○榊千鶴 034/○白銀武 035/○神宮寺まりも 038/○涼宮茜
044/○珠瀬壬姫 047/○巴雪乃 045/○月詠真那 056/○御剣冥夜 
060/○鎧衣尊人

12/12【処女はお姉さまに恋してる】
002/○厳島貴子 008/○織倉楓 010/○梶浦緋紗子 014/○上岡由佳里 
033/○十条紫苑 036/○周防院奏 037/○菅原君枝  039/○高島一子 
040/○小鳥遊圭 041/○高根美智子 054/○御門まりや 058/○宮小路瑞穂 

11/12【SchoolDays】
003/○伊藤誠 007/○小渕みなみ 011/○桂心 012/○桂言葉 
013/○加藤乙女 019/×甘露寺七海 020/○清浦刹那 022/○黒田光 
023/○小泉夏美 028/○西園寺世界 031/○澤永泰介 059/○森来実 

12/12【Fate / stay night】
004/○イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 006/○衛宮士郎
021/○葛木宗一郎029/○三枝由紀香 046/○遠坂凛 050/○藤村大河 
051/○蒔寺楓 052/○間桐桜  053/○間桐慎二 049/○氷室鐘 
055/○美綴綾子 061/○柳洞一成 

12/12【はぴねす!】
015/○神坂春姫 016/○上条沙耶 017/○上条伸哉 025/○小日向音羽 
026/○小日向すもも 027/○小日向雄真 032/○式守伊吹 042/○高溝八輔 
043/○高峰小雪 048/○柊杏璃 057/○御薙鈴莉 062/○渡良瀬準

計62名 【残り54人】     

33 :名無しさん@初回限定 :2006/10/24(火) 16:12:52 ID:gzB9jrrY0

訂正
計62名 【残り54人】 →計62名 【残り61人】

34 :名無しさん@初回限定 :2006/10/24(火) 17:22:55 ID:K6PH+jykO



そして保守

35 : :2006/10/24(火) 21:51:52 ID:kWEswPZ20


てゆーか
今更バトロワ!?

36 :名無しさん@初回限定 :2006/10/25(水) 00:06:05 ID:uRxiHBf3O

イマだから!

37 :名無しさん@初回限定 :2006/10/25(水) 11:33:15 ID:0zmZutsIO

雄真と準とハチと瑞穂でスタート前のネタ書きたいので予約しておく

38 :選択 :2006/10/25(水) 20:57:19 ID:0zmZutsIO

(まさかこんなことに巻き込まれるとは……)
小日向雄真(27番)は、はあと一度ため息をついた。

聖杯戦争――幼い頃どこかで聞いたことがあった。
所有者の願いを叶えるという聖杯を賭け、魔術使たちが殺し合うことで聖杯に自身が最強であることを証明する儀式………
自分たちは今その戦いに放り込まれてしまったのである。


(子供の頃に得た知識がこんなところで役に立つなんてな……)
そう。先ほどから今に至るまで雄真がそれなりに平静でいられたのは彼が聖杯戦争というものをある程度知っていたからだ。

(問題はこの戦いに乗るべきか乗らないべきかだ……)

もちろん。本当なら雄真だってこの殺人ゲームに乗るつもりはない。
しかし、ゲームからの脱出――主催者に反旗を翻すことで、結果として何人の者が傷つくだろうかとも考えてしまう。

(――それなら、あえてゲームに乗って、最後に聖杯にゲームで死んだ人たちを生き返らせてもらってもいいかもしれない……)

しかし、仮に自分がゲーム乗ったら義母の音羽や義妹のすももは絶対に自分を止めようとするだろう。

(さて……どちらが正しい判断だろうか………)
雄真はしばらく考えてみることにした。
しかし、しばらく考えつづけた結果、考えれば考えるほどどちらも正しいと思えてきた。

(こうなったらこれで決めるか…)
らちがあかなくなったので、雄真はポケットから10円を取り出した。

39 :選択 :2006/10/25(水) 20:58:40 ID:0zmZutsIO

(表が出たら主催者と戦う。裏が出たらゲームに乗る……)
そうして雄真はコイントスをした。
ピンと音がして10玉が宙を舞い、そして落ちる。
結果は………




「なーにやってるの、ゆ〜まっ!?」
床に10円玉が落ちる前にやってきた渡良瀬準(62番)がそれをキャッチしてしまったので出なかった。
「……なんだよ準?」
「ん〜…雄真はどうするのかなーと思って」
「それはゲームに乗るか乗らないかってことか?」
「もちろん♪」
「……まだ決めてないよ」
「よかったー。雄真がゲームに乗ってたりしたら私どうしようかと……」
「ああそう…」
「雄真」
「なんだ?」
「私……雄真を守るためなら修羅の道に墜ちてもいいわ!」
準は雄真にずいっと顔を近付けた。
「あ…ああ」
準の決意に満ちた目に少し動揺する。
間違いなくマジだ、と雄真は思った。

「それじゃあ雄真。また後でねー」
「おい。10円返せよ」
「心配しない。聖杯戦争が始まった後無事に再開できたら返してあげるから」
そう言って準は自分の席に戻った。
「お守りゲット〜♪」などという嬉しそうな声を発しながら。

40 :選択 :2006/10/25(水) 21:02:03 ID:0zmZutsIO



 【時間:12時45分】
 【場所:教会(大聖堂)】

 小日向雄真
 【所持品:携帯電話】
 【状況:ゲームに乗るか乗らないか考えている】

 渡良瀬準
 【所持品:携帯電話、雄真の10円玉】
 【状況:ゲームに乗る・乗らない関係なく雄真を守る】

41 :名無しさん@初回限定 :2006/10/25(水) 21:04:07 ID:0zmZutsIO

ハチと瑞穂の話はなんか雄真と準絡ませたらいつものノリになりそうだったのでカットしたw

42 :開戦 :2006/10/25(水) 22:48:03 ID:U63gCSMi0

午前11時55分―――12時5分前……
ルール説明が終わった後、聖堂を去った言峰が再び聖堂へ入ってきた。
騒がしかった聖堂がすぐさま静かになる。

言峰自身はは先ほどと違った様子はまったくなかったが、、今の彼は周りに数名の武装した兵士を連れていた。
兵士は皆、バッグが山積みされている台車を引いていた。
おそらくそれが自分たちに支給されるという代物なのだろうとその場にいた誰もが思った。

「第五回聖杯戦争の開始まで残り5分を切った。早速、最初にスタートする参加者には準備をしてもらおう……」
聖堂中を見回した後、言峰の口が開いた。

誰が最初にスタートするのだろうか。もしかしたら自分からではないか、などと参加者たちは不安に思った。

「参加者番号順にスタートしていくぞ。では………1番・彩峰慧。支給品を受け取りにこちらへ……」
「………」
名前を呼ばれた彩峰慧(001番)は無言で立ち上がり、言峰の方へと歩き出した。
慧が一歩一歩歩くたびに聖堂中は彼女を心配する声や、自分ではなくてよかったという安堵の声、さらには嫌味腐った薄ら笑い等に満ちた。


言峰はデイバックの山からそのうちの1つを掴むと慧に手渡した。
「中身を確認するのは外に出てからだ。スタートの合図があるまでそこの扉の前で待機していたまえ」
「……わかった」
そう一言だけ言うと慧は言われたとおり聖堂の大きな扉の前に立った。


再び聖堂中が静かになり、誰もが終始無言で扉の前に立つ慧を見た。
(―――5分ほどの時間がこんなに長いと感じたのは始めてかもな……)
衛宮士郎(006番)もそんなことを思いながら慧を見つめた。
(あいつ……動揺とかそんな感じがまったくしない………もしかして、早速この殺し合いに乗ったのか?)

43 :開戦 :2006/10/25(水) 22:48:47 ID:U63gCSMi0

そして―――ついに時は来た。教会の鐘であろう。それがゴーンゴーンと鳴り響いた。

「―――只今より第五回聖杯戦争を開催する。1番・彩峰慧。行くがいい……」
言峰の開戦を告げる言葉と同時に慧の前の扉が音をたて開いた。
「――!」
扉が開くと同時に慧は無言で外へ駆け出した。
そして、彼女が外へ出ると再び扉は音をたてて閉じた。


―――それから5分後。次の参加者の名が呼ばれた。
「では次……2番・厳島貴子」
「――っ!?」
名を呼ばれた瞬間、厳島貴子(002番)はガタッと音をたてて席を立った。
普段の彼女を知るものは彼女らしくないなと皆思ったであろう。
いや――彼女を知らぬものでも今の彼女がかなり動揺しているということは一目で判っただろう。

「――時間だ。行け」
「は…はい……」
再び扉が開かれ、貴子も先ほどの慧同様勢い良く外へと駆けて行った。
しかし、慧とは違い彼女の走り方は間違いなくこの教会から1秒でも早く逃げだそうとしているように見えた。
そして、そんな貴子の後姿を残して扉が閉じた。


「3番・伊藤誠。時間だ」
「………行くしかないんだよな?」
「そうだ。早く行くがいい」
「――くそっ…!」
さらに5分後、次の参加者が無言で教会を後にした。

44 :開戦 :2006/10/25(水) 22:49:37 ID:U63gCSMi0

(――どうやら番号は50音順みたいだな……ってことは、そろそろ俺か?)
冷静に(といっても内心は少し動揺しているが)状況を判断しつつ、士郎は自分の名が呼ばれるのを待った。


「――次。イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」
名前を呼ばれ、一人の幼い少女が言峰からバッグを受け取った。
(あんな小さな子まで……)
その様子を見て士郎はさらに主催者に対しさらに怒りを覚えた。

(――ん?)
扉が開きイリヤという少女が外へ出る直前、少女が自分の顔を見て笑った……気がした。
(気のせい……か?)


「戎美凪。行け」
「は、はい〜」
次にスタートした戎美凪(005番)も(多分)動揺している様子で外へ出ていった。
そして……

「衛宮士郎」
「!」
ついに士郎の番が来た。

45 :開戦 :2006/10/25(水) 22:51:11 ID:U63gCSMi0

「………」
黙って言峰から荷物を受け取る。
「ふむ…血は繋がっていないとはいえ、父の面影があるな……」
「! 親父を知っているのか!?」
「フッ…君が最後まで生き残れたら、その時に全て教えてあげよう」
「………」
「では行くがいい」
扉が開いた。
(いよいよか………)

(必ずこの殺し合いを止めてやる――行くぞ!)
士郎は覚悟を決めた。そして、勢い良く教会を飛び出した。
この先、どんな運命が彼を待っているのだろうか。
それはまだ誰にも判らない。


 【時間:1日目午後12時25分】
 【場所:教会】

 衛宮士郎
 【持ち物:支給品一式】
 【状況:ゲームに乗る気はない】

 【備考】
・他のキャラの状況は後続の書き手さんにお任せします。

46 :少女、一人 :2006/10/25(水) 23:53:10 ID:0zmZutsIO

聖杯戦争という名の殺し合いが始まって30分以上が経過した。
「…………」
そんな中、彩峰慧(1番)は無言でただ黙々と森林の中を進んでいた。
島ならば真っすぐ歩いていけばいずれ海に出るだろうという判断であった。
それに、自分が最初にスタートしたので周囲を気にする必要もないからスムーズに先へと進めた。

「あ」
数十分歩き続け、彼女は森林の外へ出た。
そこは田畑が広がる耕作地帯であった。
よく見ると、その周囲には道が、そしてそこから少し離れた場所には民家と思える建物が建ち並ぶ集落が見えた。

「…………」
ここに来て慧は初めて自分のバッグを開けた。
そして、すぐさま地図とコンパスを見つけて取り出した。

「…後ろが北。それなら向こうは南………村がある」

地図で今自分がいると思える場所を確認すると、慧は再び歩きだそうとした。
しかし……
「…そういえば私何貰ったんだろう?」
各自ランダムで支給されるというアイテム。そのことを思い出すと慧は再びバッグを開いて中身を確認した。
もちろん見過ごしが無いよう今度は隅々まで調べる。

「……これ銃だよね?」
慧はバッグから黒い鉄の固まりを取り出した。
それは間違いなく銃であった。

さらにバッグを調べると支給されたアイテムの説明書と銃の予備のマガジンを見つけたので取り出した。

――Ingram M10。それが慧に与えられた銃の名だった。

47 :少女、一人 :2006/10/25(水) 23:54:30 ID:0zmZutsIO


「…なるほど。こうやって射つんだ」
説明書に書かれていた射ち方通りの姿勢になり、慧は試しにトリガーを引いてみた。
すると、ぱらららという音を出して数発の弾丸が目に見えない速さで飛んでいった。

「…凄い」
初めて射った銃の感触に一瞬言葉を奪われる。(といっても彼女は普段からあまり喋らないが…)

――当たりの武器が手に入ったからだろうか? その瞬間から慧の頭にはある選択が浮かんできた。


――あなたはこの聖杯戦争という名の殺人ゲームに乗りますか?
YES/NO


「……ま。別にどっちでもいいんだけどね」
そう呟くと慧はマガジンをポケットに入れ、説明書をバッグにしまうとイングラムを片手に今度こそ歩き始めた。

「…まずは村に行こう。ゲームに乗るか乗らないかは後で考えればいい……」


 彩峰慧
 【時間:1日目午後12時35分】
 【場所:耕作地帯】
 【所持品:Ingram M10(残弾26/30)、予備マガジン(.38ACP弾30発入り)×5、他支給品一式】
 【状況:村(南側)へ行く。ゲームに乗るか乗らないかはその内決める】

 【備考】
・教会周辺は森林地帯となっている

48 :名無しさん@初回限定 :2006/10/26(木) 16:03:22 ID:I8UEkVZaO

訂正

イングラムM10の弾丸を9ミリに

49 :姉妹、そして妬むモノ :2006/10/26(木) 16:17:59 ID:A6RqjTu50

―番号は次々と呼ばれて行く…

それを、強張らせながら不安に見つめる少女
現在おきている現実に、何か冷たい"黒いモノ"が心を染めていく感覚を感じる
その表情も、どこか冷く、感情というものが消えてしまったようだ
「お姉ちゃん…」
様子のおかしい姉の手を、ギュッと掴む妹

「大丈夫よ、心」
ぎこちなく、精一杯笑顔をつくる桂言葉(012番)…
不安ながらも、笑顔をくれる姉に、少し安心する 桂心(011番)

「おねえちゃん、これからどうなっちゃうのかなぁ?」
「わからない。でもお姉ちゃんが、ついているよ」
「え〜!!おねえちゃんじゃ頼りないよぉ〜。だってお姉ちゃんは、只のひきこもりだも〜ん」
「違います!もう〜 心ったら、すぐ嫌な言い方する」
「えへへ♪」
「フフ♪」
妹との会話で、いつもの自分を取り戻す。

50 :姉妹、そして妬むモノ :2006/10/26(木) 16:19:49 ID:A6RqjTu50

そんな和らいだ一時に、現実が突き刺さる。
「011番 桂心!!」

「お、おねえちゃん」
ぎゅっと姉にしがみつく妹

「はやく来んか!!」

「心、入り口で隠れて待っていて、直ぐにいくから」
「う…うん」
抱きしめ合う事で、姉妹の絆をたしかめあう二人

桂心は、走るように去っていった。その体には不釣合いな、大きな支給品を抱えながら…

そして次の番号が呼ばれる
「012番 桂言葉!!」

彼女は、呼びかけに答えなかった。

51 :姉妹、そして妬むモノ :2006/10/26(木) 16:20:39 ID:A6RqjTu50

目を閉じ、静かに正座する桂言葉…
(とにかく、心を守らなければ…私は、お姉ちゃんなんだから)
精神を整え、平静を取り戻そうとする彼女の脳裏を、一瞬乱すかのように、ある人の姿が脳裏に浮かんだ。
―伊東誠―
「…誠くん」
小さく呟き、彼女の瞳から、涙が流れる
(ごめんね。誠君…私は守らなければいけない人がいるから…)
傾いだ心を、整え静かに立ち上がる言葉。
その瞳には、迷いのない決意を感じる。

支給品を受け取ると、彼女は進行を続けるモノ達に、こう言い放った。
「こんな事、人として間違っています!」
「だからどうした?」
「……」
悔しさと、悲しみに絶えるように、彼女はその場を後にする

教会(大聖堂)の入り口で、言葉は、立ち止まり、両手で口を多いながら。
呟いた
「泣いては駄目… 泣いたらもう、妹を守れない」
瞳からこぼれそうな、涙をこらえながら…

「おねえちゃん、大丈夫?」
隠れていた、心が出てきた
「うん、大丈夫」

52 :姉妹、そして妬むモノ :2006/10/26(木) 16:24:13 ID:A6RqjTu50

>49−51
―教会の中では、次の名前が呼ばれた
「013番 加藤乙女」


小泉夏美(023番とが話しかけた
「乙女、呼ばれたよ」
「う…うん」
立ち上がる加藤乙女(013番)
「乙女、大丈夫?」
「うん…大丈夫……私いくね」
「後でね、乙女ちゃん」緊張感なく言う森来実(059番)

そして乙女にも、山のように詰まれた支給品の一つを渡される。
受け取ってしばらく考え込む、加藤乙女
考えあぐねた挙句、乙女は、支給品をつき返し、
そして別の支給品を指差した
次に出た言葉に、教室の中にいる者達は多少ながら驚いた
「そっちのがいい」
「…まあいいだろう」
指定の支給品を受け取り、満足気に去る加藤乙女…
乙女は悔しかったのだ。
伊東の傍に平然と座り、話かける桂言葉が…
そして聞いていた。小さくだが教室から出る前に、桂が「…誠くん」と呟いたのを…

聖杯戦争なんてどうでもいい、彼女の心には他に目的がある
「桂…!!」その一言には、間違いなく殺意を感じた

53 :姉妹、そして妬むモノ :2006/10/26(木) 16:25:43 ID:A6RqjTu50

 【時間:1日目午後1時35分】
桂言葉
【場所:森林地帯】
【所持品:携帯電話(多分FOMA)、支給品(未開封)】
【状況:妹を守る】

桂心
【場所:森林地帯】
【所持品:携帯電話(多分FOMA)、支給品(未開封)】
【状況:姉と一緒】

加藤乙女
【場所:教会前】
【所持品:支給品(未開封)】
【状況:桂言葉への殺意】
勢いで書いてみたけど、オレ、スクールデイズしか知らんのよね

54 :名無しさん@初回限定 :2006/10/26(木) 22:44:09 ID:I8UEkVZaO

参加者名簿訂正

55/御薙鈴(『り』が変換できない)
56/美綴綾子
57/御剣冥夜


以上のように訂正

55 :無題 :2006/10/27(金) 15:16:43 ID:6D8sS4hoO

「ふぅ…ここまで来ればもう大丈夫だよね?」
9番・鑑純夏は教会をスタートして10分ぐらい走ったところで足を止めた。

「あとはタケルちゃんたちが来るのを待つだけだよー」
純夏はそう言うと近くの木の根元に腰を下ろした。

それから5分ほどぼーっとしていたが、ふとあることを思い出した。

「そういえば私何貰ったのかな?」
自分の支給品を確認するためにバッグを開けてみる。


「……も、もしかして支給された武器ってこれ?」
純夏のバッグから出てきたのは、黒地で胸元にピンク色の文字で『萌え』と書かれたTシャツだった。

「こんなの着たらタケルちゃんたちに笑われちゃうよ〜!」

森に純夏のそんな叫び声が響き渡った。


 鑑純夏
 【時間:1日目午後1時】
 【場所:森林地帯】
 【所持品:萌えTシャツ、他支給品一式】
 【状況:武たちを待つ(ただし待ち合わせ場所は決めていない)】

56 :名無しさん@初回限定 :2006/10/27(金) 21:27:37 ID:Np8X8sBT0

参加者名簿訂正

001/彩峰慧 002/厳島貴子 003/伊藤誠 004/イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 005/戎美凪 006/衛宮士郎 007/小渕みなみ 008/織倉楓 009/鑑純夏 
010/梶浦緋紗子 011/桂心 012/桂言葉 013/加藤乙女 014/上岡由佳里 015/神坂春姫 016/上条沙耶 017/上条伸哉 018/神代巽 019/甘露寺七海 020/清浦刹那
021/葛木宗一郎 022/黒田光 023/小泉夏美 024/香月夕子 025/小日向音羽 026/小日向すもも 027/小日向雄真 028/西園寺世界 029/三枝由紀香 030/榊千鶴
031/澤永泰介 032/式守伊吹 033/十条紫苑 034/白銀武 035/神宮寺まりも 036/周防院奏 037/菅原君枝 038/涼宮茜 039/高島一子 040/小鳥遊圭 041/高根美智子
042/高溝八輔 043/高峰小雪 044/珠瀬壬姫 045/月詠真那 046/遠坂凛 047/巴雪乃 048/柊杏璃 049/氷室鐘 050/藤村大河 051/蒔寺楓 052/間桐桜
053/間桐慎二 054/御門まりや 055/御薙鈴莉 058/美綴綾子 057/御剣冥夜 058/宮小路瑞穂 059/森来実 060/鎧衣尊人 061/柳洞一成 062/渡良瀬準

主催者:言峰綺礼(Fate / stay night)

57 :名無しさん@初回限定 :2006/10/29(日) 08:42:44 ID:yFLQcDPKO

保守

58 :名無しさん@初回限定 :2006/11/01(水) 15:39:34 ID:ehkOGtmR0

書こうと思ったけど、セイバーいないんじゃなぁ
せめてFateルート後とかにして欲しかった、言峰死んでるけど…

59 :名無しさん@初回限定 :2006/11/01(水) 23:45:25 ID:7rtRgr4dO

>>58
俺もセイバーとアーチャーだけでも出させてほしいと思ってた
……いっそハカロワでの動物やゆめみみたいに誰かの支給品として出しちゃおうかw
能力は大幅ダウンしてしまうだろうが……

ところで、サーヴァントで気付いたが、ギルガメッシュはいるだろうね
というか主催が言峰だからラスボス確定か?
その場合ギル倒せそうな参加者は(固有結界使えるようになった場合の)士郎以外だと誰かいるかね?
いない場合、士郎殺した話は強制NGになってしまうな……雄真に固有結界でも持たせちまおうか?w
まぁ、ギルの能力値も下げちゃえば問題はないんだけどさ

ところで、宝具はともかく。士郎の体内のアヴァロンはどれくらい制限されるんだろう?
傷の回復が少し遅くなるくらい?

60 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 00:27:14 ID:pU4MVlCO0

>>59
聖杯戦争前でしかも参加者にアーチャーがいないので覚醒が見込めない状況でどうやってギルを倒すんですか?

アヴァロンってセイバー召喚前は効果なかったんじゃなかったけ?

61 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 06:38:19 ID:HzyNSj1ZO

冥夜の刀、皆琉神威を投影する士郎を幻視した

62 :名無しさん@初回限定 :2006/11/02(木) 15:14:50 ID:W3BvcirW0

普通に言峰が一人でラスボス(能力制限無し、黒鍵&泥あり)でも十分じゃないか?
全員が制限状態なら強敵だと思う。

それに正直、今の時点でするには早すぎる話のような気もするな。
終盤に残り参加者の状況を見て決めていけばいい。

63 :決意の第一歩 :2006/11/03(金) 17:11:50 ID:VI2QNzl5O

清浦刹那はスタートと同時にまっすぐ森林地帯を早歩きで進んでいた。

(まずは伊藤を探そう…)

全ては親友である西園寺世界のため――彼女が好きな伊藤誠を早く見つけだしてあげることが世界の親友である自身の役目だと刹那は思っていた。

――しかしその反面、それは本当に世界のためなのかとも思ってしまう。

なぜなら刹那自身も誠を好いているからだ。
『世界のため』という大義名分を利用して自分が誠と会いたいだけなのではないか――そう思うと少し罪悪感を感じる。


(――でも……もう決めたことだから………)

刹那はそう決断すると、デイパックの中から自身の支給品のうちの1つを取出し、それをぎゅっと握り締めた。

刹那に与えられた支給品――黒鍵。概念武装という類の投擲剣。それが計6つ。
もちろん刹那は概念武装とはどのような武器かなど知るわけがないのだが、刃物である以上当たりの類なのだろうと思っておいた。


そして再び刹那は歩きだした。


静か……静かな時間だった。
再び歩き始めて十分ほど経過たが、刹那の耳には自分の足音程度しか聞こえない。
本当に殺し合いが行なわれているのか、と誰かに尋ねたいほど静かであった。

(といっても、まだみんな自身の身の安全を確保しにいっているからだろうけど……)

64 :決意の第一歩 :2006/11/03(金) 17:13:16 ID:VI2QNzl5O

今は静かだが直に嫌でも殺し合いは行なわれ、島中が悲鳴や銃声などで騒がしくなるだろう。
24時間誰も死ななければ自分も含みみんな死んでしまうのだから……


――その時、刹那の耳に物音が聞こえた。
草木をガサガサと掻き分けていく音だ。そして、その音は間違いなくこちらの方に近づいてきている。
音の正体はおそらく…いや。間違いなく人だろう。
そして、この島において人とは自身と同じこの殺し合いの参加者だ。

(………)

刹那はすぐさま息を殺して物陰に身を隠した。

この殺し合いに乗っていない者だったら見逃しててもいいが、乗った者だったら……その時は覚悟していた。

(乗った者だったら、容赦はしない……)

再び黒鍵を握り締める。
だが、その手は震えていた。
無理もない。この後自分は下手をしたら人を殺す――もしくは逆に自身が殺されるかもしれないのだ。
無意識のうちに『死』という絶対的な恐怖が刹那を支配しようとしているのである。


――ついに音が至近距離まできた。
刹那は草陰からチラリと顔を出し、音源の正体を確認した。
やはり人――それも自分と同年代の女の子だった。

女の子は刹那の存在にまったく気づいていないようで、刹那が隠れていた場所の前を素通りしていった。

(――今だ)

65 :決意の第一歩 :2006/11/03(金) 17:15:36 ID:VI2QNzl5O

次の瞬間、刹那は草むらから飛び出し少女の背後を取った。

「えっ!?」

少女が気づいて振り返ったときには刹那は彼女の喉元に黒鍵を突き付けていた。

「あ……」
「答えて。あなたはこの殺人ゲームに乗った? それとも乗っていない?」
「の…乗っていないよ……」
少し錯乱した様子で少女――神坂春姫(15番)は答えた。
まあ、いきなり刃物を突き付けられたのだ。無理もない。
「……それなら証拠を見せて」
「しょ…証拠?」
「鞄と支給された武器を地面に置いて両手を上げて」
「こ…これでいいかな?」
春姫は言われたとおりデイパックと支給品を地面に置いて両手を上げた。

(!)

彼女の支給品を見た瞬間、刹那は内心一瞬だが驚愕した。
なぜなら彼女に支給されていた武器は拳銃だったからだ。

66 :決意の第一歩 :2006/11/03(金) 17:16:52 ID:VI2QNzl5O

「……本当にこれで全部?」
「う…うん」
「そう…」
そう言うと刹那は一度安堵の息をふう、と盛らすと春姫に突き付けていた黒鍵を下ろした。
「……わかった。とりあえずあなたを信用する」
「あ…ありがとう」
春姫もふう、と安堵の息を盛らした。
「あなた……名前は?」
「あ…私、神坂春姫です。あの……あなたは?」
「…清浦刹那」
「え…え〜と。清浦さんは……」
「刹那でいい。その代わり、私もあなたのことは春姫って呼ばせてもらうから…」
「あ…うん。じゃあ、刹那ちゃんはこの聖杯戦争には……」
「乗ってない」
「そうなんだ。よかった……」春姫はもう一度安堵の息を盛らした。


「――それで…春姫はこれからどうするの?」
「私は…みんなを探したいんだけど……みんな私より後からスタートだったから……」
「そう…」
「――ねえ刹那ちゃん」
「なに?」
「もしよかったら一緒に行動しない? こういう場合、1人より2人のほうが安全だと思うの」
「………」
「だ…だめかな?」
「別に構わない……でも、春姫は人を殺す覚悟はある?」
「えっ?」
「これから先――いずれ間違いなくこの殺人ゲームに乗った人が私たちの命を狙ってくる。
そういう人たちの手から生き残るためには、時にその人を殺さなければならないこともある。その覚悟が無いなら……」
「私は…」
答えようと思ったが、春姫は返す言葉が見つからず、途中で口を閉ざしてしまった。

67 :決意の第一歩 :2006/11/03(金) 17:19:06 ID:VI2QNzl5O


「無理をする必要はないよ…無理なら……」
刹那がそう言い掛けた時、春姫が口を開いた。

「ううん。大丈夫。私も…覚悟決めたから……」
そう言って春姫は置いていた銃を拾い、それをぎゅっと握り締めた。
それはすなわち、生き残るためなら躊躇わず引き金を引くという春姫の決意の表れだった。

「――本当にいいの?」
刹那が確認すると春姫は即答とばかりにに頷いた。

「………わかった。その代わり、まずは私の知り合いの伊藤を探そうと思うけど、それでもいい?」
「うん…」
「……それじゃあ行こう。いつまでもここにいたらそれこそ危ないから」
そう言って歩き始めた刹那に続き、春姫も歩きだした。
すべては、この聖杯戦争という名の殺人ゲームを止めるため。
そして、みんなと再びあの日常へと帰るために……


 【時間:1日目午後2時】
 【場所:森林地帯】


 清浦刹那
 【所持品:黒鍵(残り6本)、他支給品一式】
 【状況:まずは誠を探す。春姫と行動】

 神坂春姫
 【所持品:FN HI-POWER(残弾13/13)、予備マガジン(9mm弾13発入り)×2、他支給品一式】
 【状況:刹那と行動】

68 :名無しさん@初回限定 :2006/11/03(金) 21:53:13 ID:zhfePBG40

保守代わりに、
書き手さんのため参加者のスタート時刻表を作ってみました

69 :参加者スタート時間 :2006/11/03(金) 21:54:16 ID:zhfePBG40

12:00 01/彩峰慧
12:05 02/厳島貴子
12:10 03/伊藤誠
12:15 04/イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
12:20 05/戎美凪
12:25 006/衛宮士郎
12:30 07/小渕みなみ
12:35 08/織倉楓
12:40 09/鑑純夏
12:45 10/梶浦緋紗子
12:50 11/桂心
12:55 12/桂言葉

13:00 13/加藤乙女
13:05 14/上岡由佳里
13:10 15/神坂春姫
13:15 16/上条沙耶
13:20 17/上条伸哉
13:25 18/神代巽
13:30 20/清浦刹那
13:35 21/葛木宗一郎
13:40 22/黒田光
13:45 23/小泉夏美
13:50 24/香月夕子
13:55 25/小日向音羽

70 :参加者スタート時間 :2006/11/03(金) 21:56:35 ID:zhfePBG40

14:00 26/小日向すもも
14:05 27/小日向雄真
14:10 28/西園寺世界
14:15 29/三枝由紀香
14:20 030/榊千鶴
14:25 31/澤永泰介
14:30 32/式守伊吹
14:35 33/十条紫苑
14:40 34/白銀武
14:45 35/神宮寺まりも
14:50 36/周防院奏
14:55 37/菅原君枝

15:00 38/涼宮茜
15:05 39/高島一子
15:10 40/小鳥遊圭
15:15 41/高根美智子
15:20 42/高溝八輔
15:25 43/高峰小雪
15:30 44/珠瀬壬姫
15:35 45/月詠真那
15:40 46/遠坂凛
15:45 47/巴雪乃
15:50 48/柊杏璃
15:55 49/氷室鐘

71 :参加者スタート時間 :2006/11/03(金) 21:59:09 ID:zhfePBG40

16:00 50/藤村大河
16:05 51/蒔寺楓
16:10 52/間桐桜
16:15 53/間桐慎二
16:20 54/御門まりや
16:25 55/御薙鈴莉
16:30 58/美綴綾子
16:35 57/御剣冥夜
16:40 58/宮小路瑞穂
16:45 59/森来実
16:50 060/鎧衣尊人
16:55 61/柳洞一成

17:00 62/渡良瀬準

72 :名無しさん@初回限定 :2006/11/03(金) 23:17:16 ID:VI2QNzl5O


ちょうど午後5時に最後の準にゃんがスタートするんだな

73 :名無しさん@初回限定 :2006/11/03(金) 23:18:55 ID:VI2QNzl5O

すまんageてしまった……ちょっと吊ってくるorz

74 :名無しさん@初回限定 :2006/11/07(火) 09:42:58 ID:kYfzXRBR0

保守

75 :名無しさん@初回限定 :2006/11/10(金) 22:11:32 ID:FDZIUkTQ0

書いてみたいけどスクイズ持ってないんだよな。
小説版出てるけど、あれは参考にできるのかな?

76 :名無しさん@初回限定 :2006/11/11(土) 16:10:42 ID:HLmN3dIEO

できるよ
結末がアレだけど……www

77 :名無しさん@初回限定 :2006/11/11(土) 17:27:59 ID:LCabxazu0

.返事Thx
来週にも投稿して見る。

78 :名無しさん@初回限定 :2006/11/11(土) 22:27:47 ID:JISaNJzm0


糞なものは糞

79 :名無しさん@初回限定 :2006/11/17(金) 11:58:13 ID:PrKopNu7O

予約あげ

80 :名無しさん@初回限定 :2006/11/17(金) 13:22:17 ID:5U8g/WIQO

慎二はまた小物クオリティ

81 :名無しさん@初回限定 :2006/11/17(金) 22:51:56 ID:zy55dIH+O

君のぞキャラがいない
いいの思いついたのに('A`)


慎二だけど

82 :名無しさん@初回限定 :2006/11/18(土) 08:40:51 ID:AJstjwjmO

シャッフルも参戦させてくれないか?

83 :名無しさん@初回限定 :2006/11/18(土) 09:07:01 ID:G/Vh12Xw0

避難所か別スレに論議スレを立てて、こっちは投下だけにするとやりやすいよ。

84 :名無しさん@初回限定 :2006/11/18(土) 11:20:39 ID:SssT+HJu0

>>83
議論スレ立ては賛成。
後、追加有りなら夜明け前より瑠璃色なも是非参戦させて欲しいが・・・書き手さんの数を考えるとこれ以上は難しいか?

85 :名無しさん@初回限定 :2006/11/18(土) 11:20:52 ID:v5d9/tOYO

仕切り屋UZEEEEEE!

86 :名無しさん@初回限定 :2006/11/18(土) 13:09:10 ID:odf9/3Pt0

そもそも作品タイトルが糞だからどうしようもない

87 :名無しさん@初回限定 :2006/11/18(土) 16:18:29 ID:kK4CBXLw0

アンチはアンチスレ立てれば?
混同するからめんどくさいんだよ

88 :名無しさん@初回限定 :2006/11/21(火) 01:00:31 ID:rgviMZ53O

まあ、まだ始まったばかりだし………
ついでに保守age

89 :名無しさん@初回限定 :2006/11/28(火) 06:52:00 ID:+44Y3YAc0

age

90 :名無しさん@初回限定 :2006/12/03(日) 13:50:49 ID:zJXu/S5b0

人がいNEEEEEEEEEEEEEEE!!
参戦作品から決めなおして最初からやり直さないか?

91 :名無しさん@初回限定 :2006/12/03(日) 14:12:59 ID:zSsi5yInO

パターンになりつつある

計画 実行 人稲 議論 完 みたいな?

仮に人がいても我が強い人がある種の荒らしみたいになって完
書き手に月厨がいても完
ニトロ厨がいても完

92 :名無しさん@初回限定 :2006/12/07(木) 19:24:18 ID:PwDQuRSf0

確かにやり直した方が良いな
と言うよりも、そもそも人が居ないんじゃやり直しの議論も出来ないか・・

93 :名無しさん@初回限定 :2006/12/08(金) 17:12:09 ID:L3tBv/TF0

あげ

94 :名無しさん@初回限定 :2006/12/14(木) 01:50:39 ID:WvyS/O5P0

初めてここを見つけた……が、参戦作品が一つも分からない

95 :運命の時 :2006/12/14(木) 17:35:01 ID:IMeIebou0

「結構歩いたな……」
6番・衛宮士郎は地図とコンパスを片手に持ちながら歩き続けていた。
今彼は島のほぼ北に位置する海岸沿いにいる。まずは本当に自分たちがいるのが島なのかどうかを確認したかったのだ。
そして現在、海辺に出た彼はここが本当に地図と言峰が言ったとおり島であることを確認した。
スタートしてそろそろ1時間以上は軽く経過している。そろそろゲームに乗ってしまったものも現れ始めただろうか?
(いや……そんなこと考えちゃだめだ……みんなを信じるんだ。殺し合いなんてするはずがないと……)
士郎がそう思いながら歩いていると、
「沙耶あぁぁぁぁぁ! どこにいるんだぁぁぁぁぁぁぁ!」
「ん?」
自分の前方をもの凄いスピードで突っ走りながら誰かを探している自分と同年代の少年の姿を見つけた。
「人だ…!」
スタートして初めて人を見つけた。しかも人を探している。
ということは、どう考えても殺し合いに乗っているとは思えない。
そう判断した士郎は早速少年に声をかけてみようと少年に近づいた。

96 :運命の時 :2006/12/14(木) 17:36:29 ID:IMeIebou0

「沙耶あぁぁぁぁぁ!!」
「なあ、あんた。ちょっといいか?」
「ぬっ!? 貴様、いつからそこに!?」
「いや……さっきからそこにいたんだけど………」
そう言って士郎は先ほどまで自分がいた海岸沿いを指差す。
「なんと!? くっ…俺としたことが……沙耶を探すことに一心で周りの注意を払うことを忘れていた……!」
「あ〜……とりあえず……聞きたいことがあるんだが、聞いてもいいか?」
「ん? なんだ?」
「お前はこの聖杯戦争とかいう殺し合いに乗ってはいないのか?」
「ああ。俺は兄として妹を――沙耶を守ってやらなければならないからな」
「そうか……安心した」
士郎はほっと肩を撫で下ろした。
「なぜだ?」
「いや……俺と同じくゲームに乗っていない奴がいてくれたからな」
「なるほど……そういえば自己紹介がまだだったな。俺は上条伸哉という」
「俺は衛宮士郎だ」
「そうか。では衛宮殿、早速こちらも聞きたいのだが、妹を――上条沙耶という少女を見かけなかったか?」
「ああ、すまん。俺はこの島で会った知人以外の人は伸哉が始めてだ」
「そうか……となるとここにはいないのかもしれんな。急いで別の場所へ向かわねば……!」
「あ〜…待て待て」
行こうとする伸哉を士郎が止める。
「むっ!? 何故止めるのだ衛宮殿!? こうしているうちにも沙耶の身に危険が迫っているかもしれないのだぞ…!」
「そうかもしれないけど、その前に一人じゃ危険だろ?
それにさっきのお前すっごく危なっかしかったぞ。一人で走りながらあんなでかい声出して……」
「ぬ……だが、そうしなければ沙耶を見つけることなど出来ないではないか」
「それもそうだが……なあ。ここは協力がてらに一緒に行動しないか?」
「衛宮殿と俺が?」
「ああ。そうすれば危険もいくらかは減るし、探したい奴らもすぐに見つけられるかもしれないだろ?」
「―――それもそうだな。わかった。ならばそうするとしよう」
よろしく頼む、といって伸哉は1回頭を下げた。

97 :運命の時 :2006/12/14(木) 17:37:12 ID:IMeIebou0

「よし、決まりだな。ところで伸哉。お前は何を貰ったんだ?」
「ぬ? そういえば……まだ調べていなかったな………衛宮殿は?」
「俺はこれだ」
そう言って士郎はポケットから何かを取り出した――それは赤い宝石だった。

「宝石か……見たところ魔力もかなり詰まっているな」
「伸哉、判るのか?」
「ああ。俺も上条家の――魔法使いの一族のはしくれだからな」
「なるほどな。それで……伸哉は?」
「待て。今調べる。むっ!?」
「どうした? ―――っ!?」
伸哉がデイパックを開けた瞬間、ソレは起こった。
デイパックの中が突然光があふれ出し、士郎と伸哉たちがいた周辺はしばらくの間光に包まれた。

―――そして、次の瞬間には爆発のような衝撃が走った。

「うわっ!?」
「くっ!?」
士郎たちが少し吹っ飛んだところで光は収まった。

「な……何だったんだ今の?」
「わからん……ん?」
「ん? 今度はどうした伸哉………って、へ?」
士郎が伸哉が向いていた方向へ目をやる。
するとそこにあったのは中身を周辺にぶちまけた伸哉のデイパックと………


「やれやれ……召喚すんならもっとマシな召喚をしてくれないもんかね?」
青い服で全身を包み、片方の手には赤く長い槍を持った男――サーヴァント・ランサーが立っていた。

98 :名無しさん@初回限定 :2006/12/14(木) 23:10:17 ID:LTDH8HYXO

桜と慎二予約しますが、いいですか? 相当酷い目に片方を遭わせる予定ですが。

99 :名無しさん@初回限定 :2006/12/14(木) 23:19:00 ID:uml59kTW0

>>97
GJ!最後の投下から一ヶ月以上経ってもう駄目かと思ったが・・・これからも頑張って下さい。

>>98
酷い目に遭うもまたロワの醍醐味、是非とも投下して欲しい。

100 :名無しさん@初回限定 :2006/12/25(月) 13:17:35 ID:oryZUEwV0

age

449 KB