【BRU】バトル・ロワイアルU【聖杯戦争】

1 :名無しさん@初回限定 :2006/10/22(日) 21:00:28 ID:Jh4aHJM90

その日、僕らは運命に出会った―――



常に【sage】進行でお願いします

201 :名無しさん@初回限定 :2007/02/05(月) 20:06:17 ID:oJYn+wMH0

ところで時間表記は必要かなあ?
結構他のロワだと首絞めてる場合が多いような気がする
あと、MAP無いの?

202 :名無しさん@初回限定 :2007/02/05(月) 20:09:58 ID:iOUncGvX0

時間表記とMAPは、でっちあげ、と言うと聞こえが悪いが
程度の差こそあれ、スパイス程度の意識で良いんじゃね?

203 :名無しさん@初回限定 :2007/02/05(月) 20:40:07 ID:U7jISup90

51/蒔寺楓、53/間桐慎二、55/御薙鈴莉、56/美綴綾子で予約します

204 :名無しさん@初回限定 :2007/02/05(月) 20:54:53 ID:0Sq3AebMO

200レス越え、投下された作品数も20越えたし、
そろそろまとめWiki作るか?

205 :名無しさん@初回限定 :2007/02/06(火) 14:59:11 ID:e7WTNP/bO

>>201
葱ロワUは参加者のスタート時間がはっきりしてるし、あと放送があるから一応あったほうがいいと俺は思っている。
MAPの方は>>202と同じくスパイスみたいなもんだと思ってる。
三大ロワもリレー当時はMAPなんてなかったし……


あととりあえず保守

206 :名無しさん@初回限定 :2007/02/06(火) 18:00:46 ID:qUAALB5hO

しかしラストの準にゃんがスタートしてから1時間後には第一回放送があるんだよぁ…
一回目から死者出そうとすると確実に出番一回こっきしになるキャラが出てきそうだ…


くそっ、文章力のなさが恨めしい。この間からシチュ妄想ばかり広がリングしまくってるのに…orz

207 :Miss flying victory :2007/02/06(火) 18:27:01 ID:V5D4ePQX0

蒔寺楓(51番)は教会から少し離れた森の中で、腰を下ろし一度ため息をついた。
まさかこんなことに巻き込まれるとは。昨日まで普通に学園生活をエンジョイしていたというのに。
――しかし、いつまでもそんな悲観にひたってはいられない。自身がスタートしてそろそろ5分以上が経過した。次の参加者が教会を出た頃だろう。

「早いとこ由紀っちたち見つけて合流したいけど、さすがに1人じゃ不安だからねえ……」
そう呟くと彼女は自身の手にある支給品をちらりと見る。
――手榴弾。それが1つ。
足元に置いてある自身のデイパックにも同じものが何個か入っている。


あの時、言峰綺礼という男はこんなことを言っていた。
――『参加者の中には魔術師や魔法使いなどといった普通の人間ではない者たちがいる』。
それはつまり、自分がよく映画やマンガとかフィクションの世界で見るバケモノみたいな強さを持った連中が自分たちの中にいるということだ。
(そういった奴らが本当に存在していたなんて未だに信じられないけどさ……)

楓は考える。もしそんな連中に出くわした時、はたして自分は生き延びられるかと。
――仮にそういった者と遭遇しても相手が殺し合いに乗っておらず、かつ味方になってくれたらそれは心強いことこの上ないが、乗っていた場合はどうすればいいだろうか……
まあ、自身は(自称)『穂群の黒豹』という異名を持つ陸上部中距離のエースだ。万一遭遇しても逃げることくらいなら不可能ではないだろう。
だが、問題は陸上部マネージャーで運動オンチの三枝由紀香(29番)だ。
同じ陸上部でなおかつ走り高飛びのエースである氷室鐘(49番)や弓道部主将で天敵の美綴綾子(56番)はともかく、由紀香は正直そういった連中に太刀打ちできる気がしない。

(あたしが行くまでなんとか生き残ってなよ由紀っち……!)
楓は立ち上がると教会の方へと一度足を戻すことにした。
「まだ美綴たちが教会にいたからね……ちょ〜っと不本意だけど、あいつらの力を借りますか……」

208 :Miss flying victory :2007/02/06(火) 18:27:55 ID:V5D4ePQX0

歩き始めて少ししたところで、楓は早速人影を見つけた。
「お。美綴かな?」
すぐさま人影の方に近づいていって接触を試みる。
もちろん近づくのは慎重にだ。いきなり飛び出していったら相手が持っていた銃か何かで撃たれてズガンなんてことになったら話にならない。

「お〜い。そこの!」
「ん?」
ある程度近づいたところでまずは声をかける。人影の正体は楓も一応面識がある人物だった。

――間桐慎二(53番)。楓たちのクラスである2年A組ではなくC組の生徒だが、美綴と同じ弓道部の副主将だ。たまに美綴や元弓道部の衛宮士郎(6番)と一緒にいるところをよく見かけたことがあった。
それに、どこかワカメみたいな髪型(天然なのか本人がセットしているのかは誰も知らない)だがそのルックスから女子にはもててるから彼の名前は学園中で結構耳にしている。

「――ああ。誰かと思えば美綴のクラスの奴じゃないか。薪寺だっけ? 僕に何か用?」
自意識過剰な性格で他人を見下している節があると美綴は言っていたが、こうして2人っきりで話していると確かにその通りだなと楓は思った。
だが、いきなり攻撃をしてこなかったところを見る限り、今のところ自身に敵意はないようだと確信した楓は話を続ける。

「ああ。え〜と…ほら。今こんな――殺し合いなんて状況じゃん?」
「まあそうだね。物騒な話だよねホント」
楓の言葉に慎二は苦笑いをして軽く肩をすくめてみせる。
「あたしは由紀っちを探したいんだけどさ。さすがに1人だと危険だし、それに正直に言うと心細いからさ、もしよかったら一緒に行動しない?」
「一緒に?」
「そうさ。それなら1人でいるよりは確実に安全だし、お互いが探してる奴もすぐ見つけられるかもしれないし、もしかしたら……この島から脱出する方法も見つかるかもしれないでしょ?」
「――脱出?」
『脱出』という言葉を聞いた途端、慎二の顔が突然真剣そうな表情になった。

「――脱出したいのかい、薪寺?」
「そりゃあ……人殺しなんてしたくないし、何よりこんな島いつまでもいたくないって、気が狂いそうでさ」
「ふぅん……そうなんだ……」
慎二はそう言いながら一瞬ニヤリと微笑むと、くるりと後ろを向いて楓から数歩距離をとった。
少し離れていた互いの距離がさらに離れた。

209 :Miss flying victory :2007/02/06(火) 18:29:01 ID:V5D4ePQX0

「間桐?」
「なあ薪寺。魔術師とか魔法使いのことどう思う?」
「へ? あ……ああ、あの言峰って奴が言っていたことか。確かに、あたしもどんなバケモノじみた奴なのかって気になるけどさ……」
「でも、そいつらは今この島に張られている結界でその能力を制限されている……」
「そうそう。そんなことも言ってたね。で。それがどうしたの?」
「――実は僕の家……間桐の一族ってさ、魔術師の家系だったんだよ」
「へえ…そりゃあ凄い……って、な…なんだってーーー!?」
慎二の口から語られた驚愕の真実に楓は思わず叫び声を上げてしまった。

――魔術師? 間桐が? 目の前にいるこの普段と別に変わったところなんて見当たらないワカメヘアのこの間桐が!?
信じられない……だけど、こいつが嘘をついているようにも思えない……

「……まぁ、今は知識のみが存在するだけでさ。魔術は教えてもらってないんだけど。僕には魔術師に必要な魔術回路というものがないんだとさ。
……それでも、僕は間桐の……魔術師の家系の人間だ。それがどういうことか判るかい?」
「さ…さあ……?」
「はぁ…頭悪いな薪寺。つまり……これはある意味チャンスなんだよ」
「チャンス?」

――チャンス……いったいどういう意味でチャンスなのだろうか? あたしには判らない。
そんなあたしのことなどまるで眼中にないかのように間桐は自分のデイパックを開け、その中に手を入れてごそごそと中身を探り始めた。

しばらくして間桐の手がピタリと止まった。
――後姿だから表情は判らなかったが、間桐は喜んでいるように見えたのは気のせいだろうか?

「聖杯戦争っていうのは、もともとは魔術師たちが『根源』に通じる門である聖杯を求めて最強の座を賭けて行う殺し合いのことを言うらしいんだ」

間桐が振り返る。間桐の顔は笑ってはいなかった。
その顔はなぜか真剣そのもので、どことなく…………怖かった。

「勝者は聖杯の力でどのような願いもひとつだけ叶えることができる……」

210 :Miss flying victory :2007/02/06(火) 18:35:27 ID:V5D4ePQX0

デイパックから出てきた間桐の手には黒いモノが握られていた。
あれは……そう。拳銃だ。でも、どうして今ソレを取り出したのだろう?
――ああ、そうか。万一の時にもすぐに使えるようにってことか。なるほど。

「だったらいい機会じゃないか……」

間桐が持っている銃を一度ガシャリと鳴らした。
その動作はあたしも知っている。確か安全装置を外すための動作だ。
――あれ? でも何で間桐は今ソレを外したんだろう?

「僕はその聖杯の力で正真正銘の魔術師になってみせる……」

間桐の銃を持つ手がだんだん上へと上がっていく…………
!? まさか、まさか――

「そして証明してやるんだ。式守や上条や高峰や御薙の人間……そして遠坂に……」

間桐がなんか言っているが、あたしにはもうなんて言っているのか聞こえない。
それよりも……

「誰が最強の魔術師かってさぁ!!」

間桐の手が止まる。その手には銃。
そして、その銃口の先にいるのは…………

まさかまさかまさかまさかまさかまさか――!?


「ああああああああああああああああッ!!」
「なっ!?」

211 :Miss flying victory :2007/02/06(火) 18:37:49 ID:V5D4ePQX0

――気がついたら、あたしは間桐が銃の引き金を引くよりも早く、持っていた手榴弾のピンを抜いて間桐の方に投げつけていた。
その時の光景はスローモーションのように凄くゆっくりと流れているように感じた。
人は事故など己の身の危険に遭遇した瞬間、体内や脳でアドレナリンやらなにやらが分泌され一瞬が何秒、何分にも感じられるとどこかで聞いたことがあるが、確かにその通りだと思った。


――――爆発。




「爆発!?」
御薙鈴莉(55番)はスタート早々森の中から爆発音を聞いた。
早速殺し合いに乗ったものが他の参加者と接触し、戦闘が始まったようだ。
「ここから遠くはない……まさか、雄真君たちじゃ……!?」
戦っているのが自身の実の子である小日向雄真(27番)や教え子の神坂春姫(15番)でないことを祈りつつ鈴莉は爆発音がした方へと駆け出した。




「…………」
楓はゆっくりと起き上がると自身の体と目の前の光景を確認した。
――幸い自分は怪我はしていない。どこも撃たれていなかった。
「――間桐は……?」
目の前には楓が投げた手榴弾の爆発の影響で爆散した木々があちこちに倒れていた。
しかし、当の慎二の姿はどこにも見当たらなかった。

「逃げた……? いや。あの爆発で吹っ飛んでそう簡単に逃げられるものじゃあない……ということは…………」
『死んだ』と口に出そうとした瞬間、楓ははっとした。
「殺した……? あたしが……人を……」

212 :名無しさん@初回限定 :2007/02/06(火) 18:43:12 ID:qUAALB5hO

会費

213 :Miss flying victory :2007/02/06(火) 18:46:03 ID:V5D4ePQX0

「あ……あああ…………」
――やってしまった。人を殺したくないと思っておきながら早速人を1人殺してしまった。
それも知り合いを。そりゃあ、お互い別に親しかったわけではない。それでも知人の命を自らの手で奪ってしまったことに変わりはないのだ。

「…………あは……どうしよう由紀っち…氷室っち…遠坂ぁ……あたし…間桐を……人…殺しちゃったよぉ………あははは……」
虚ろと化した瞳で涙を流しながら楓は空を見上げる。

もうおしまいだ。自分は人殺しだ。
これではもうみんなに会わせる顔がない。いや。会うことなどできない。
自暴自棄となった楓は、ただ泣きながら笑うことしか出来なかった。



――――パン、パンッ!

「あははは…………あ……?」
2発の銃声が鳴り響いた。それと同時に楓の胸の2箇所に穴が開き、そこから軽く血が噴き出した。
それと同時に楓の笑い声も、涙も、そして意識も停止した。永久に。
――やがて楓の体はゆっくりと地面に倒れた。


「――やれやれ、危なかった。危うく木の下敷きになるところだったよ……」
倒れた木々の隙間から銃を持った慎二がゆっくりと這い出てきた。
「しかし勝手に殺さないでほしいな薪寺。僕を本当に殺したと思ったのなら、まずはちゃんと死体の有無を確認しなきゃね……」
事切れた楓の亡骸を一瞥しながら慎二は自分の制服を軽くパンパンとはたいた。

「それに、せっかく与えられたチャンスなんだ。こんなところでいきなり無駄にするわけにはいかないだろう?」
慎二はそう呟いてニヤリと笑うと近くに転がっていた楓のデイパックを手に取った。

214 :Miss flying victory :2007/02/06(火) 18:47:05 ID:V5D4ePQX0

「島から脱出するだって? はっ。馬鹿なこと言わないでくれよ。魔術師の家系にとって折角の一大イベントなんだ。潰されちゃあ困るんだよ!」
そう言って倒れている楓の亡骸の頭を軽く蹴り飛ばすと、慎二はフンと鼻息を鳴らして急いでその場を後にした。
今の爆発音を聞いて他の参加者がぞろぞろと集まってくる可能性もあるからだ。




「これは……!」
慎二が立ち去って数分後、現場に駆けつけた鈴莉が見たものは倒れている多くの木々と楓の亡骸であった。
「ああ……なんということ……」
御薙は自分の子や教え子たちと同年代の少女の亡骸を抱きかかえると悲観の声を漏らした。
「おそらく魔術や魔法なんかとはまったく縁のなかった普通の子だったのでしょうね……可愛そうに…………」
鈴莉は楓の両目を閉じさせるとそっと近くの木に楓の体をもたれ掛けさせた。

「本当はちゃんと埋葬して差し上げたいのだけれど……今はそんな余裕はないから……ごめんなさい…………」
そう言って鈴莉は両手を合わせ楓の冥福を祈るとその場を後にしようと歩き始めた。
しかし、そこにまた別の参加者が姿を現した。

「待て! 今の爆発はアンタの仕業か!?」
「!?」
鈴莉が振り返ると、そこには美綴綾子(56番)が立っていた。


「――!? ま…薪寺……!?」
――綾子はただ先ほどまでここで戦っていたのが鈴莉かどうかを確かめたかっただけだった。
だが、目の前の光景を見た途端、彼女の表情は一変した。

215 :Miss flying victory :2007/02/06(火) 18:48:03 ID:V5D4ePQX0

――胸から血を流してぐったりと木にもたれ掛かっている楓。
さらに、その近くに立っている鈴莉。
そして、あれから時間はまだ数分しか経っていない。
――それから綾子が結論した答えはひとつだった。

「貴様ぁ!!」
叫ぶと同時に綾子は自身に支給された銃を取り出して鈴莉に発砲した。
しかし、綾子が撃つよりも先に鈴莉は近くの木の裏に自身の身を滑らせていた。

「落ち着いて! この子を殺したのは私じゃないわ!」
「黙れ! この状況を見て誰がそんなことを信じるか!! 薪寺の仇だ! 死にやがれ!!」
そう叫んでもう1発発砲するも、弾はあさっての方向へと飛んでいった。

(くっ――残念だけど、この状況じゃあの子を説得することは不可能みたいね……)
鈴莉はそう結論するとすぐさまその場から離脱した。
このまま綾子を説得しようとこの場にい続けていたら、それこそ自身の身が危ないと判断したからだ。

「待てッ!」
綾子は逃げる鈴莉に向かってもう1発発砲しようとしたが、倒れている木々が障害になり結局撃つことができなかった。
「ち…畜生!!」
鈴莉に逃げられたことを確認すると綾子は近くの木に思いっきり拳を叩き込んだ。



「――くっ……薪寺。アンタの仇は絶対にあたしが討ってやる。だから……今は迷わずに逝ってくれ…………!」
楓の亡骸にそう言って軽く一見し両手を合わせると、綾子は鈴莉が逃げていった方へと駆け出した。
(――遠坂、あたしも奪う側に回るしかないのか……!?)
心の奥底で今はこの島のどこかで他の参加者と殺し合っているであろう友人にそんなことを尋ねて……

216 :Miss flying victory :2007/02/06(火) 18:53:44 ID:V5D4ePQX0

【時間:1日目・午後4時45分】
【場所:森林地帯(教会近く)】


間桐慎二
 【装備:シグ・ザウエル P228(9mmパラベラム弾11/13)】
 【所持品A:予備マガジン(9mmパラベラム弾13発入り)×3、支給品一式】
 【所持品B:手榴弾(×4)支給品一式】
 【状態:健康。マーダー】
 【思考・行動】
  1)ゲームに乗る。そして優勝する(できれば魔術師、魔法使いを優先的に殺していきたい)
  2)ゲームを破綻されるのを阻止する
  3)利用できそうな人間がいたら構わず利用する

御薙鈴莉
 【装備:なし】
 【所持品:支給品一式(ランダムアイテム不明)】
 【状態:健康】
 【思考・行動】
  1)雄真や春姫たちを探す
  2)可能ならばいずれ綾子の誤解を解きたい

美綴綾子
 【装備:H&K MK23(.45ACP弾10/12)】
 【所持品:予備マガジン(.45ACP弾12発入り)×3、支給品一式】
 【状態:健康】
 【思考・行動。鈴莉に殺意】
  1)鈴莉を追う。そして楓の仇を討つ
  2)ゲームに乗るか乗らないか悩んでいる
 【備考】
  ※鈴莉(名前は知らない)がマーダーだと思っています。さらに彼女が楓を殺したと思っています

217 :Miss flying victory :2007/02/06(火) 19:20:00 ID:V5D4ePQX0



【51 蒔寺楓  死亡 残り60人】




【武器詳細】
・シグ・ザウエル P228
 シグ/ザウエル社が同社のP226の小型モデルとして、1989年に開発した自動拳銃。コンパクトかつ装弾数が多く、信頼性の高さからFBIや警察などの法執行機関で多数採用されている。
 ちなみに、P228に限ったことではないが『Sig Sauer』(銃および製造会社)は同じ日本語読みだと『シグザウアー(シグ/ザウアー)』とも呼ばれたりするのでたまにそれぞれが別の銃、製造会社と勘違いされる。
 アメリカ軍では秘匿携行用の護身武器を表す『M11』の名称で制式採用されており、日本のSST(海上保安庁・特殊警備隊)にもサイドアームとして制式採用されている。

・H&K MK23
 「ソーコム・ピストル」の愛称で有名な、特殊部隊向け大型自動拳銃。
 US SOCOM(米国軍特殊部隊司令部)の『装弾数が豊富でジャムが起きにくく、寒冷地や砂漠地でも正常に動き、海水に数時間浸した直後でも正常に稼動する45口径自動拳銃』という無茶苦茶な要求から生まれた。
 製作したのはドイツのH&K社。開発中だったUSPをベースに様々な改良を加えて要求に応え作成。95年にMARK23の名で制式採用された。
 が、採用から10年以上経過した現在、早くもこれの後継となる拳銃のトライアルが行われている。

218 :Miss flying victory :2007/02/06(火) 19:23:39 ID:V5D4ePQX0

>ID:qUAALB5hOさん
回避ありがとうございました

219 :名無しさん@初回限定 :2007/02/06(火) 19:50:40 ID:hmNWEADE0

上条沙耶、森来実、加藤乙女で予約

220 :名無しさん@初回限定 :2007/02/06(火) 19:54:05 ID:BTftSDtf0

>>206
それはやむをえない、死者を出すことでストーリーを回転させるのがロワだから
だからこそ最初である程度加速させて置かないと厳しくなる

ただ読んでいて思うのは、みんな簡単に他所の人を信用するんだね
もっと疑ってもいいと思うんだけどね

221 :名無しさん@初回限定 :2007/02/06(火) 20:11:25 ID:V5D4ePQX0

>>204
スレ容量が残り半分くらい(1スレは500KBまで)になってからでも間に合う気がする


42/高溝八輔、21/葛木宗一郎、44/珠瀬壬姫で予約

222 :名無しさん@初回限定 :2007/02/06(火) 20:39:17 ID:e7WTNP/bO

投下乙
マキジ……まさかお前が最初に逝ってしまうとは……(´Д⊂)
だけど、彼女の死が鐘や由紀香、あと凛にどんな影響をこの先与えていくのか楽しみだ
綾子には早くもマーダー化フラグ立ったし

とにかく、書き手さんGJ

223 :219 ◆QqXNFog5Ls :2007/02/06(火) 21:47:28 ID:NaQ4to9g0

申し訳ない!予約変更
上条沙耶、小泉夏美、加藤乙女に変更お願いします
再起動でID変わってるんでトリつけました。

224 :名無しさん@初回限定 :2007/02/06(火) 21:49:37 ID:iqo2kv9n0

>>ただ読んでいて思うのは、みんな簡単に他所の人を信用するんだね

あんまり他所の人自体と会ってないしなぁ。サーヴァントは支給品だし。
まぁ、今後に期待、じゃないか?

225 :名無しさん@初回限定 :2007/02/06(火) 22:29:01 ID:V5D4ePQX0

>>224
それはこのロワだけではなくパロロワ全体に言っていることなのでは?
ハカロワ3しかりアニロワしかりロリショタロワしかり……

226 :名無しさん@初回限定 :2007/02/06(火) 22:31:24 ID:CFIAtiSD0

式守伊吹、十条紫苑で予約します。

227 :薄暮の惨劇 ◆QqXNFog5Ls :2007/02/06(火) 23:25:48 ID:NaQ4to9g0

「おや、早速ですが標的がいるようですよ」
アルトリアの声にぎょっとする乙女、だが彼女の指差す方には誰もいないのを見て少し白けた表情になる。
「どこよ、だれもいないじゃない?」
乙女の言葉にアルトリアは苦笑しつつも理由を教えてやる。
「オトメ、貴女に理解できないのは無理も無い、ですが確かにそこに標的は潜んでいる」
「そんな魔法じゃないんだから…」
反論しかけて乙女は黙り込む、自分の眼前に生きた証拠がいるのだから。

「ともかくご命令を…このままやり過ごすという手もあります、ですが私としては敵は速やかに討つことを進言したい」
「うん…」
左手の令呪を見つめる乙女、それを面白くなさげに見るアルトリア、いずれにせよここで迷われるようでは困る。
なるだけ早く彼女には一線を越えて貰わないと。
「コトノハやマコトは魔術を使いますか?でなければ急いだ方がいい…あそこに潜む者が牙を秘めてないとは限りませんよ」
そっと耳打ちするアルトリア、乙女の表情が厳しくなる…。
(そっか…そうだよね)
自分の手を汚すことなく言葉がくたばってくれるなら言うことなしだが、それでも誠がだれかに殺されるのは避けたい。
(アタシが乗ったのなら、他にも乗る奴がいておかしくない…なら先手必勝ってことよね)
「分かったアルトリア…命令するわ」
令呪が光を放つ…アルトリアは笑顔で頷く…どういう意図か?
「あそこに隠れてる奴を倒して!」


「大丈夫ですから、信じてくださいまし」
上条沙耶は優しく小泉夏美へと話しかける、が当の来美は未だに怪訝そうな顔をしている。
「結界ねぇ…」
なし崩し的に合流して以来、彼女の魔法は何度か見ている、それでもやはりまだ完全に信じる気にはなれない。
(ううう…信じてくれていません)
沙耶は夏美に気づかれないようにタメ息をつく、何度も説明したがやはり通じていない。
相手の性格なども関係しているのだろうが、それでも沙耶らにとって魔法は当たり前のように存在する力だ。
それをわざわざ1から説明することは困難を極めた。

228 :薄暮の惨劇 ◆QqXNFog5Ls :2007/02/06(火) 23:27:03 ID:NaQ4to9g0

とにかく合流して以来歩き通しの夏美が泣き言を言い出したため、
木々の間に俄か作りの結界を張り、2人は小休止の最中だった。
(ともかく、だれかが…できれば小日向様か兄様が気が付いてくれれば…)
沙耶は夏美の話や、他の参加者たちの人数を考えた上で、魔法の存在を知るものは自分たちの仲間以外はいないと踏んでいた。
だからこの結界はいわば彼らへの目印、もし彼女の級友が近くを通れば必ず気が付いてくれるはず。

だが沙耶は思い違いをしていた…そう魔法を…神秘を知り扱える者は彼女の範疇の外にも存在していた。
そして彼女らに迫る敵は、魔術師にとっては天敵ともいえる相手だった。

そしてその敵…アルトリアはもうすでに結界のすぐそばまで迫っていた、
手に握るは黒と赤に彩られた魔剣。
「痕跡を隠しもしないか…驕りが過ぎる」
堕落の代償として鈍ってしまった感知能力を持ってしても丸分かりだ…、
だがそれを罠と思うだけの思慮は彼女にはもはやない。
ただ良心と引き換えに新たに得た凶暴性と残虐性を持ってして全て叩き潰すだけだ、
アルトリアはそのまま無造作に剣を構え、
まるで紙を破るかのようにそのまま結界を斬り裂いた。

「!」
変化は唐突だった、それに夏美にもわかる。
突然周囲の空気が明らかに変わる…沙耶の顔が険しくなる、
結界を破られたのだ…しかも力づくで。
「逃げてくださいまし!」
そう叫ぶのがやっと次の瞬間にはもう黒い暴風が沙耶らへと襲い掛かったのだった。

229 :薄暮の惨劇 ◆QqXNFog5Ls :2007/02/06(火) 23:28:57 ID:NaQ4to9g0

(効かない!?)
奇襲こそ防いだが沙耶の放った攻撃魔法はことごとく相手の黒い鎧に弾かれる…いや鎧までも届いていない。
ワンド無しで放ったことを差し引いても、この騎士はケタ外れの耐魔力を持っている、ともかく…
沙耶はちらりと背後の夏美を見る、彼女だけでも逃さなければ。

「幻想詩・第二楽章明鏡の宮殿!」
沙耶の眼前に輝く防壁が現れる、だがそれもアルトリアの持つ魔剣にしてみれば気休めに過ぎない。
黒き刃を受けてみるみる間に防壁が軋み始める、
しかも相手の表情を見て沙耶は愕然とする、目の前の騎士が天使のように美しい少女だということもそうだったが
彼女は余裕の笑みを漏らしている、こちらは維持で手一杯だというのに。
(なんとか…なんとかしないと)
そんな沙耶の耳に呟きが聞こえる。
「なるほど…マスターの影響だけではなくやはり私自身の力も落ちているか」

(この騎士は…使い魔の類?)
ここまで強力な騎士を使役できる召喚術師など考えるだに恐ろしいが、今は考えない。
一縷の望みだが突破口は見つかった…沙耶は慎重に周囲の探知を開始する…目の前の相手が使い魔ならば。
必ずマスターが近くに存在しているはず…もはやマスターを撃つ以外に方法はない。
(いた…見つけた)
アルトリアの背後やや斜めに影、相手がまるで背後に注意を払っていないことを考えるにおそらくはマスターだろう。
「幻想詩・第三楽章…」
これを放てば自分は死ぬ…放つと同時におそらく自分は真っ二つ…しかもそれでマスターを倒せる保障もない。

それでも…。
(兄様、小日向様…伊吹様…お先に逝きます…ですがタダでは逝きません)
「天命のっ」
その瞬間沙耶の視界を血煙が覆う、片方の手首を切断されたのだ。
その激痛と出血のショックで沙耶の最後の賭けは不発に終わる…地に倒れのたうつ沙耶、
それを微笑みすら浮かべて見下ろすアルトリア、彼女にとってあの程度の障壁など数瞬で砕けた、
ただ己の現在の力を試すためにあえて付き合っていたに過ぎなかったのだ。

230 :薄暮の惨劇 ◆QqXNFog5Ls :2007/02/06(火) 23:29:59 ID:NaQ4to9g0

「見事です魔術師、己の命を代償に同胞を救わんとする姿勢、感服いたしました」
鈴が鳴るように美しい声なのに、沙耶にとってその言葉は氷のような印象を受けた。
「ゆえに、褒美を取らせます…ありがたく名誉に預かりなさい」
そう言うが否やアルトリアは沙耶の心臓に魔剣を突き立てた、だが血は流れない…代わりに剣に流れ込むは、
「あ…ああ…あ」
掠れ声で身体を痙攣させる沙耶、吸われているのだ己の精気とそして魔力を。
「貴女を私の糧として差し上げましょう、どうです…ブリテンが王たるこの私の供物となるのですよ
これ以上の名誉はないでありませんか…ククク」
アルトリアの嘲りをもう沙耶は聞いていなかった…僅かの時間にして全てを喰らわれ荼毘に付された沙耶、
その場には彼女が纏っていた服がただ舞っているだけだった。

「終わったの」
震える声で乙女が尋ねる、ここまでまだ3分も経過していない…アルトリアは振り向かずに応じる。
「いえ、まだですよ…次は貴女の番ですオトメ」

「ここまで来れば」
夏美は這いずるようにして坂道を登っていた。
「何が魔法なのよ、やっぱり頭おかしいんじゃない…あんなのトリックよ」
それは沙耶への悪態というよりは自分に言い聞かせるような響きがあった。
「と、とにかく…」
「ほう、己を賭して命を守ってくれた同胞に対してそのような言い草ですか?」
「あたしが頼んだわけじゃ…」

231 :薄暮の惨劇 ◆QqXNFog5Ls :2007/02/06(火) 23:31:17 ID:NaQ4to9g0

恐る恐る振り向く夏美、そこにいたのは例の騎士、それがここにいるということは…
「〜〜〜〜っ!!!」
もがくようにして逃げようとする夏美だが恐怖で足が言うことを聞いてくれない、まるで地面の上でクロールをしてるかのようだ。
「こっ、殺さないで!何でもするから!」
そんな彼女を冷笑交じりの目で見つめるアルトリア。
「それを決めるのは私ではありませんよ、決めるのは我がマスターたる彼女だ」
アルトリアが促す先にいたのは。
「お…乙女?」
「夏美…」
こうして級友は再会を果たしたのだった。

「すごいの連れてるのね」
乙女の背後に控えるアルトリアを見る夏美。
「うん、彼女私をマスターって呼んでくれるの、だから味方よ」
つとめて元気な声をだす乙女、だが心なしか声が震えている。
「さっきはごめんね、隠れているから敵だって彼女が言うもんだから」
「いいのよ、あの子少しアレっぽかったから」
お互いのことには微妙に触れず互いの連れ合いのせいにする、その態度に失笑するアルトリア。
(類は友を呼ぶといいますが、まぁこれは私にも言えますが)
自分の姿を鑑みて自嘲するアルトリア。

「ねね、組もうよ」
すがるような目で乙女を見る夏美。
「どうせ桂さん殺しに行くんでしょう、あたしも混ぜてよ…ねぇ友達じゃないの」
「う…うん、まぁ、ね」
少し歯切れの悪い返事をする乙女、少し時間を気にする、あと7分ほどで6時だ。
「じゃあキマリね、後ろの子もよろしくね!」
明らかに空元気な騒ぎ方をする夏美。

232 :薄暮の惨劇 ◆QqXNFog5Ls :2007/02/06(火) 23:33:52 ID:NaQ4to9g0

「夏美…ちょっとトイレ」
そんな彼女を横目に席を離れる乙女、アルトリアもそれに従う、1人残る夏美
秒針が一回り、戻ってこない…さらに一回りまだ戻ってこない…どうしたのだろうか、
大きいほうなのだろうか?紙が無いのだろうか?
そしてさらに半周…夏美は周囲を見渡す…だれもいない…。
そう判断するや否や、踵を返して逃げ出す夏美、そう、最初から彼女は仲間になんかなるつもりなどなかった。
彼女は逃げたかったのだ、生き延びたかったのだ。
そもそも友達=クラスメイトに過ぎない相手のために面倒に巻きまわれるなどゴメンこうむる。
「誰がこんな面倒な」
「連中と道連れなど御免というわけですか、なるほど」

横合いから放たれる冷たい声…一気に身体が冷たくなっていくのを感じながら目を向けると。
案の定そこにはアルトリアと乙女の姿があった。
「ほら、言った通りではありませんか、彼女は所詮都合のいい相手を求めるだけの風見鶏です」
「ちょっとアンタ何言って」
反論しようとする夏美だが、声が震えて言葉にならない、何より事実を言われているのだから、言葉が出てこない。
「夏美…アンタ」
乙女の脳裏に席を離れている間にアルトリアに吹き込まれた言葉が蘇る。

『彼女を信じてはいけません、彼女は己を守ろうとした友を見捨て自分だけ逃げようとするような人間ですよ』
もちろんアルトリアはあの時彼女が取った方法こそが正解だということは知っている。
『でも…強制は出来ないし、それに』
『何を甘いことをおっしゃるのですか、オトメ…いいですか』
大げさに嘆息するアルトリア。
『彼女が逃げればきっと私たちのことを皆に教えることでしょう、
そうなればいずれはこの島に集うもの全てが敵になりうるかもしれませんよ
そうなればいかな私でも貴女を守ることは不可能でしょう…それに』
口調がまるで天使の歌声のように優しくなる。
『彼女はマコトやコトノハとも知り合いなのでしょう?貴女のことを彼らに教えないとは限りませんよ』

233 :薄暮の惨劇 ◆QqXNFog5Ls :2007/02/06(火) 23:35:40 ID:NaQ4to9g0

「アンタ…桂に私のこと売ろうとしたんじゃないの?」
「はぁ!」
いきなりの論理の飛躍についていけない夏美、だがアルトリアの毒に嵌り疑心暗鬼の塊となった乙女には通じない。
「じゃあ何で逃げたのよ」
「何でって…」
こんな押し問答が続く間にだんだんと両者は苛立ってきた、そしてついに夏美が口火を切る。
「だいたいアンタえらそうなのよ、何がバスケ部期待の星よ!」
「へぇ〜そんな風に思ってたんだ」
「そうよ、皆そう思ってるわよ!」
「だからアタシを裏切って桂につくんだ」
「席が近いってだけでいつアンタの仲間になったのよ!」

ちなみに乙女が音頭を取る桂言葉に対しての陰惨極まりないイジメに、彼女は漏れなく参加している。
そしてついに夏美は言ってしまった…禁断の言葉を。
「七海の代わりにアンタが死んだらよかったんじゃないの?」
その言葉を聞いた瞬間、ギリッと乙女の奥歯が鳴る、そのまま横目でアルトリアに合図する。
頭に血が上った夏美には気が付かない、それに油断もあった、まさか乙女が自分を処断するはずがないと、
それが誤りだと気が付いたのは、自分の両足がアルトリアの剣によって切断されてからだった。

「…」
言葉すら出せず、ただ突っ立ったままのかつての自分の足を見上げる夏美、
次に目に入ったのは黒剣にこびり付いた血を舐め取るアルトリア、
そして…ようやく現状を認識する夏美。
「あああああっ」
バタバタと身体を動かしまた必死でもがく夏美、だが両足を失った身体ではまったく前に進まない。
そこに影が迫る…乙女だ、手には大きな石を持っている。

234 :薄暮の惨劇 ◆QqXNFog5Ls :2007/02/06(火) 23:36:20 ID:NaQ4to9g0

「やめて…やめて…やめて」
荒い息で哀願する夏美、それ以上のことはもはや出来ない。
その言葉に乙女の足が止まる…が。
「何を躊躇うのですかオトメ」
黒騎士がまた毒を放つ。
「迷ってらっしゃるのならばこう言い換えましょう、貴女は彼女を殺すのではなく救うのですよ…見るのですこの血の量を
もう彼女は助からない、しかし死ぬまでには時間がかかる、せめて一思いにというのが慈悲でしょう」
アルトリアの顔と夏美の顔を交互に見比べる乙女、そして…。
「いや…いや…いや」
夏美の頭の上に立つ乙女、そして手に持った石をただ無言で夏美の頭へと落とす、それが3回続いて事は終わった。
時刻は17:59分、こうしてわずか十数分にして2つの命が失われたのだった。

「あ…アタシ…」
背後の騎士へと振り向く乙女、その目には涙が光っていた、そんな彼女の肩を背中から抱きしめるアルトリア。
「いや、よくやりましたオトメ…多少気の毒な出来事もありましたが、これで貴女は強さを手に入れた」
淡々とした賛辞の中には明らかな揶揄が混じっているが乙女には気が付かない…ただ。
「アルトリア…アンタは裏切らないわよね」
「勿論ですよ」
2つに減った令呪を見て笑みを漏らすアルトリアだが…その顔を乙女は見ることができなかった…ただ。
「貴女はいいですね、まだ涙を流せて」
その言葉だけは信じていいと思えた、手にカップラーメンを持ってるのが気になったが。

235 :薄暮の惨劇 ◆QqXNFog5Ls :2007/02/06(火) 23:42:38 ID:NaQ4to9g0

【時間:1日目・午後5時59分】
【場所:浜辺からやや内陸より】

加藤乙女
【所持品:支給品一式】
【状態:通常(精神的にアルトリアに依存)。令呪・残り2つ】
【思考】
1:マーダー化(桂言葉を優先)

黒セイバー(アルトリア)
【所持品:なし】
【状態:通常】
【思考】
1:表面上乙女に従う(令呪を早く消費させたい)
2:間桐桜に復讐 、シロウに会いたい

【上条沙耶 死亡 残り59人】
【小泉夏美 死亡 残り58人】

2人の所持品は回収 (言葉様仕様ノコギリ、カップラーメン1ダース)とさせていただきます。

236 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 00:42:46 ID:lE2ewjGe0

沙耶………(つДT)
装備品が言葉様仕様ノコギリって…
君ならアレで見事に『お〜ま〜え〜は〜ア〜ホ〜か〜』を奏でられただろうに(何


信哉復讐鬼フラグが立ったかも…

237 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 02:04:13 ID:foKEV604O

数日前にみなみ、由紀香、杏璃で予約した者ですが、
完成途中だった作品のデータが吹っ飛んでパーになってしまったので予約取り消します。すいません……………
完成までもう少しだったのに……欝だ…………orz


おまけにスレに来てみたら沙耶早くも脱落しているし……orz

238 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 02:15:50 ID:oS+UK6N60

>>237
イ`。まぁ、明日があるさ。

239 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 02:22:18 ID:foKEV604O

連投スイマセンが……

予約取り消した分の代わりに慎二、尊人、圭、美智子で予約します。

240 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 09:31:00 ID:7Z1xrCsL0

投下乙
食べることに関しては黒じゃない時と変わらない……そんな黒セイバーになんか和んだw

これは間違いなく伸哉復讐者フラグ立ったな。
伸哉にはランサー付いてるしそう簡単にはやられなさそうだ。伸哉自身も強いし。
ところでランサーのゲイ・ボルグは間違いなくかなりの制限されるよな?(因果逆転により必ず心臓に命中してまず一撃必殺)

241 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 13:00:07 ID:KUhjm7Fj0

>>240
まあ、サーヴァントが支給品ってだけでかなり反則くさいから、宝具は1回くらいしか使えないだろうな。
セイバーとかの宝具が数回使えたらシャレにならん……

サーヴァントは残りライダー・キャスター・アサシン(新or偽)・アベンジャーくらいかな?
バーザーカーはキャラ的に無理だろうな〜。
とりあえず言葉様がライダーを引き当てると予想w

242 :元暗殺者とたまと優男 :2007/02/07(水) 13:04:47 ID:7Z1xrCsL0

「…………」
日もだいぶ落ち、薄暗くなってきた森の中。そこに1人の男がいた。
男は終始無言で、ただ目の前の1本の木をじっと見つめていた。
周りから見れば、そんな男の様子は隙だらけに見えるだろう。しかし、男からはまったくといっていいほど隙を感じさせないオーラが発せられていた。
彼の名は葛木宗一郎(21番)。私立穂群原学園2年A組の担任教師で生徒会顧問。そして過去に一度要人の暗殺を行ったことがある元暗殺者である。

宗一郎はこの殺し合いに対して否定も肯定も考えていない。
なぜなら、彼は暗殺のために施された訓練により『感動する心』が欠落――つまり死んでいる。
――ゆえに彼は戦おうと思えば、自分の教え子たちと殺し合うことになろうとも躊躇いなく戦えるのである。

それは、間違いなくこの狂気の島においてどんな支給品よりも最強の武器になる。
この島において一番重要な三大要素――それは、『自身の安全の確保』、『食料の確保』、そして『何事にも屈せず、かつ動じない強い精神力』である(宗一郎自身はそんなことあまり考えてはいないが……)。


自身の安全の確保。これは戦場という場において必ず最初に重要となる課題だ。
今回のように他の者たちがどのような武装を所持しているのか全く判らない場合は、むやみやたらに動き回るよりも迅速に自身の身を1箇所に留めて隠れているほうが少しは安全なのである。

食料の確保。これはヒトが動物として必要な要素だ。空腹になると身体能力の低下だけでなく、時に判断力を鈍らせる。
戦場においては一瞬の判断の遅れも即、死に繋がる。そのため食事は取れるうちに取っておいて腹を満たし、常に万全の状態で戦闘に備えておくのが好ましい。

243 :元暗殺者とたまと優男 :2007/02/07(水) 13:06:00 ID:7Z1xrCsL0

そして最後。精神力。これが今回の殺し合いにおいて一番大事になるものだ。それも最初から最後までだ。
万物の霊長である人間というものは同種の命を他の何よりも尊重する存在だ。ゆえに、人は誰かが死ねば悲しむ。それが見知らぬ者であろうともだ。
ただ1人の命であっても、それを奪うということは軽いものではない――そう教え込まれ考えるのが人だ。
この島では最終的に60人以上の命が奪われる(少なくとも、すでに1人の命が言峰の手によって奪われている)。
そんな(少なくとも戦争というものを忘れつつある現代の平和ボケした日本人たちから見れば)地獄ともいえるこの島で普通に己の精神を維持し続けることが出来る者がはたしてどれほどいるであろうか?
――まずいない。宗一郎ならば(もちろん自身も含んで)そう結論するだろう。
情に流されるものは最終的に自滅する。戦場とはそういうものだ。それはお人好しな人間であっても、狂気に染まった人間であってもそうだ。

――ゆえに、彼は心を捨てさせられたのだから。


「…………」
宗一郎は自身のスーツの胸ポケットからあるものを取り出した。
ゲームガイ。それも『バルジャーノン』のソフトがおまけで付いているという今時の学生ならば喜びそうな代物だ。
……今が普段と変わらぬ日常で、ここが殺し合いが行われている島でなかったらの話だが…………

自身に支給されたソレは宗一郎にとっては別にどうでもいい代物であった。
当たりだろうがハズレだろうが、貰った以上はとりあえず持っておく。それが葛木宗一郎の考えだった。


「…………」
さて、とばかりにゲームガイをポケットにしまうと、宗一郎は拳をすっと構えた。
何故そのようなことをするのかと聞かれたら、その答えはひとつ。この島に張られている結界というものが自身の暗殺者としての身体技能をどれくらい制限しているのかを確かめるためである。

彼の暗殺術――『蛇』はその気になれば人間の1人や2人など簡単に殺せるほどの代物だ。
言峰は魔術師や魔法使いは力を制限されると言っていたが、そのような者ではない宗一郎もこの島に来てから自らの体に少し違和感を感じていた。

244 :元暗殺者とたまと優男 :2007/02/07(水) 13:06:56 ID:7Z1xrCsL0

「……それはすなわち、私の身体能力にも一定の制限が加えられているということだ…………」
そう呟くと同時に、宗一郎は目の前の大木に勢いよく右の拳を叩き込んだ。
――ドォンという激しい音と共に、木にひとつのへこみ――いや。『穴』が穿たれた。もちろんその穴を開けたのは宗一郎の拳である。その深さは約数センチといったところだろうか?

(――やはり私の力も制限されている。全力でもこの程度か…………)
普通ならば軽く十センチは腕が木の中に沈み、穴もさらに大きなものが出来るはずだ。
それなのにこの程度……いや。普通の人間から見ればそれでもこれほどのものなのだからたいしたものなのだが、元暗殺者の宗一郎としてはどうも少し違和感があるようだ。
――別に気にはしないだろうが…………


がさっ。


「む?」
「あ……」
近くの茂みから音がしたので宗一郎が目を向けると、そこには1人の少女が立っていた。
偶然そこを通りかかった珠瀬壬姫(44番)だ。

「…………」
「あ……え、え〜と……その…………」

――なぜか壬姫は冷や汗を流しながらひきっつた笑顔を浮かべていた。
それもそうだろう。彼女の目の前で宗一郎は素手で木に穴をぶち開けたのだから、だれだって見れば驚く。
さらに状況が状況である。壬姫が考えついた結論はひとつだけだ。


「さ…さようならーーーーーーっ!」


壬姫はそう言うと同時にくるっときびすを返して早足でその場から去っていった。いや。こういう場合は『逃げていった』というのが正しい。

245 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 13:10:01 ID:foKEV604O

回避

246 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 13:11:52 ID:foKEV604O

回避

247 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 13:13:54 ID:foKEV604O

まだまだ回避

248 :元暗殺者とたまと優男 :2007/02/07(水) 13:14:04 ID:7Z1xrCsL0

「――ふむ。いったい何だったのだ、あの娘は?」
そんな壬姫のことなどつい知らず、宗一郎はただじっと彼女が走り去っていった方向を見つめていた。





高溝八輔(42番)。通称・ハチは地図とコンパス、そして自身に支給されたソレを手に森を進んでいた。
「よぉし。もう少しで森を抜けて新都だな。待ってろよ〜すももちゃん!」

彼の手に握られているもの、それは探知機だった。
参加者の体内(胃)に仕掛けられている爆弾の反応を探知・表示する機器である。
爆弾自体を感知するため、反応があってもその参加者が生存しているとは限らないし、その反応が誰の爆弾のものなのかという表示もされないため使い勝手は難しいが彼にとってこれほど便利な物はなかった。
現に彼はこれを使って自身の周辺を確認しつつ、ここまで安全な道を進んで来たのだ。
――だが、そのせいで未だに誰1人として遭遇していないため、友人である雄真たちが今どこにいるのかということが判らないというドジもやらかしているが…………

彼が唯一居場所が特定しているのは雄真の妹のすもも、そしてすももの母の音羽だった。
スタート直前まで彼は2人と教会で会って話をしており、その時の話にだと2人は「島に町か村があったらそこに行くつもりだ」と話していた。

「地図には村が2箇所、新都が1箇所あるみたいだが、こういう場合は文明の利器が揃っているであろう新都にみんなが向かうのは一目瞭然! そうと決まれば、言われなくてもスタコラサッサってやつだぁ!」
そう言って彼いながら彼は新都を目指し森を進んでいく。

その時、突然彼の持つ探知機に反応があった。

「うおっ!? なんだ!?」
慌てて探知機の画面を確認するハチ。
そこには画面の中心に位置する自分の爆弾の反応であるひとつの光る点のほかに、もうひとつの点があった。
しかも、その点は真っ直ぐハチのいる方へと凄いスピードで近づいてくる。

249 :元暗殺者とたまと優男 :2007/02/07(水) 13:14:53 ID:7Z1xrCsL0

「ま…まさか敵か!?」
大慌てでハチは近くに身を潜めようとするが、運悪く彼の周辺には人1人を隠してくれそうなほど充分な草木が生い茂っていなかった。
「げぇっ!? こんな時にまで発動するのか俺の不運はーーーーっ!?」
ならば逃げるしかないと急いで自身が目指す新都の方へと駆け出そうとした瞬間――
「フォーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!」
――奇妙な声を発しながらハチの背後から1人の少女が突っ込んできた。

「HG? ちょっと古くない…………って、うおおおおおおおおおおおおッ!?」
「ああああああああああああああっ!?」

どーーーーーーーーーーーーーん!!

思わず振り返って突っ込みを入れてしまったハチはやって来た少女と見事に正面衝突をしてしまった。

「いてて…………いったいなんなんだ?」
「あ……ひっ!?」
少女と衝突して軽く吹っ飛んだハチが顔を上げると、それと同時に少女も自身のおでこを押さえながら顔を上げ、ハチから数歩後ずさる。
すると、少女は今度は後ろの木に後頭部をごつんとぶつけてしまった。
「あああ〜〜〜……」
「…………」
後頭部と額を押さえる少女をハチは黙ってじっと見つめる。

――どこか猫みたいな雰囲気をした小柄な少女。
見たところ自分よりも年下に見えるが、学生服を着ているから自分とたいして歳は離れていないだろう。すももや伊吹と同い年くらいか、などとハチは思った。
そして、そんな少女を見て……
(な……なんて可愛い子だろう!! その長い髪も。ぱっちりと開いた瞳も。全てがマスコットのような容姿とマッチして己の可愛さに磨きをかけているっ!!)
と、すぐに惚れてしまうのがハチの悪い癖である。

250 :元暗殺者とたまと優男 :2007/02/07(水) 13:15:41 ID:7Z1xrCsL0

「ごめんなさい。ごめんなさい! ほしい物なら可能な限りなんでも差し上げますから命だけはお助けください〜〜……」
後頭部と額を押さえ、瞳から涙を浮かべながらハチに何度もぺこぺこ頭を下げて命乞いをする少女、珠瀬壬姫。
そんな彼女にハチは……

「ふっ…何をおっしゃるのですかお嬢さん。この高溝八輔は貴女様のようなか弱き乙女をお助けするためにこの世に生を受けた者ですよ?」
普段もよく使っている(そして直後に失敗に終わる)紳士――というより優男モードで壬姫にそっと右手を差し伸べた。
「この高溝八輔。命ある限り貴女様を護る騎士となりましょう!」
「は…はぁ……?」
状況が良く理解できず、頭にハテナを浮かべたまま壬姫はハチの手をしばらくの間じっと見つめていた。



【時間:1日目・午後5時】
【場所:森林地帯(新都方面)】

高溝八輔
 【装備:探知機】
 【所持品:支給品一式】
 【状態:健康】
 【思考・行動】
  1)壬姫に一目惚れ。必ず俺がお護りいたします!
  2)新都に行ってすももや知り合いを探す

251 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 13:17:01 ID:foKEV604O

さらに回避

252 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 13:27:00 ID:foKEV604O

回避

253 :元暗殺者とたまと優男 :2007/02/07(水) 13:27:32 ID:7Z1xrCsL0




>ID:foKEV604O様
回避ありがとうございました

254 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 17:50:57 ID:UsO+lEdEO

あれ?ハチ以外の状態表は?

255 :元暗殺者とたまと優男 :2007/02/07(水) 18:33:10 ID:7Z1xrCsL0

珠瀬壬姫
 【装備:なし】
 【所持品:支給品一式(ランダムアイテム不明)】
 【状態:健康】
 【思考・行動】
  1)え、え〜と……何がなんだか……(少なくともハチが敵ではないことは認識しました)
  2)武たちと合流したい
 【備考】
  ※葛木宗一郎(名前は知らない)は危険だと認識しました


【時間:1日目・午後4時30分】
【場所:森林地帯】

葛木宗一郎
 【装備:なし】
 【所持品:ゲームガイ、支給品一式】
 【状態:健康】
 【思考・行動】
  1)ゲームに乗るつもりはないが、主催者を打倒しようとは思っていない
  2)敵と遭遇した場合は容赦なく倒す
  3)敵ではない者と遭遇した場合は助けが必要な場合は助ける(ただし本人の意思ではなく相手の意思を尊重する)

256 :元暗殺者とたまと優男 :2007/02/07(水) 18:34:41 ID:7Z1xrCsL0

【支給品備考】
・探知機
 参加者の胃に仕掛けられている爆弾の反応を探知・表示する機器。
 爆弾自体を感知するため、反応があってもその参加者が生存しているとは限らないし、その反応が誰の爆弾のものなのかという表示もされない。
 使い方次第では最強の支給品。バッテリーは単三電池2本。電源を点けっ放しでも30時間は楽に稼動できる。

・ゲームガイ
 携帯ゲーム機。元ネタはマブラヴ。おまけとして『バルジャーノン』のソフトが付属している。




>>254
うっかり忘れていました。
ご指摘ありがとうございます。

257 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 18:54:51 ID:7Z1xrCsL0

現在未行動・未予約キャラ

02/厳島貴子 04/イリヤスフィール・フォン・アインツベルン 07/小渕みなみ 07/小渕みなみ 08/織倉楓 10/梶浦緋紗子
14/上岡由佳里 18/神代巽 29/三枝由紀香 30/榊千鶴 35/神宮寺まりも 45/月詠真那 46/遠坂凛 47/巴雪乃 48/柊杏璃 49/氷室鐘
50/藤村大河 52/間桐桜 54/御門まりや 57/御剣冥夜 59/森来実 61/柳洞一成 62/渡良瀬準

258 :小っちゃな頭首と大きなご令嬢 :2007/02/07(水) 20:39:26 ID:oqzMtyGI0

 「………」
式森伊吹(32番)は不機嫌だった。
それは突然こんなところに連れてきた上、殺し合いを強要した主催者への怒りだったり、
口答えした少女が粉微塵に爆砕された時に不覚にも震え上がって何も出来なかった自分への憤りだったり、
伊吹のマジックワンドであるビサイムが無い上、強力な結界の所為で魔法の行使が出来ないことへの苛立ちだったり、
理由を挙げると切りがないのだが、実のところ一番伊吹を不機嫌にさせているのは今の状況だった。

 「沙耶と信哉はいったい何処におるのだ? 肝心なときにおらんのではどうにもならんではないか! 
…ええぃ、この際すももでも良い、神坂春姫でも…まあ許そう。とにかく誰かおらんのか!?」

普段の伊吹ならまず出ない言葉が口を突いて出るほど彼女は困惑していた。
魔法戦ならこう見えても名家式森の次期頭主、たとえ一人であっても戦い、勝ち抜ける自信はあったが、
その魔法が制限された状態での戦闘、それも何でもアリの殺しあいとなると話が変わってくる。
このようなサバイバルに適しているとはお世辞にも言い難い伊吹にとって唯一の頼みの綱といえば支給品の武器だが、
これも伊吹にとっては頭痛モノだった。

 「くそっ、あの言峰とかいう輩、私にこんなモノを押しつけおって!」
忌々しげに伊吹が睨み付けるディバックの中には黒光りする一丁の回転式拳銃―コルト・パイソン―があった。
普通の人間なら大当たりだと歓喜するところだが、銃器の取り扱いが大の苦手(ゲームセンターのガン・アクションものですら散々だった)な
伊吹にとってはこれ以上やっかいなモノは他になかった。
おまけに銃に疎い伊吹は知らなかったが、このコルト・パイソンはかなり威力が強い銃で、非力な伊吹ではまともに撃てるかどうかも危うい代物だったのだ。
銃を見た瞬間、拒絶反応を起こし、ディバックに押し込んだから良かったものの、もしふざけて片手撃ちなど試していたなら確実に手首を痛めていただろう。
いつのまにか危機を回避していたことなど露知らず、伊吹はずんずんと森の中を進んでいた。

259 :小っちゃな頭首と大きなご令嬢 :2007/02/07(水) 20:41:07 ID:oqzMtyGI0

余りにも常識はずれな事態やら、気の知れた従者や知り合いのこと、いま自分を苦しめている悪路、使えない上に重い支給品、
その他もろもろに気をとられていた所為だろう、普段の彼女なら気付いたであろうそれに伊吹は気が付いていなかった。
 「むぅ、これでは埒があかん、ここは一か八か探知魔法でも試してみるか…」
結界が張られているのは重々承知していたが、試してみる価値はある。
そう思った伊吹が、探知魔法を発動させようと意識を集中させたその直後だった。
突如として視界が黒いカーテンのようなモノに覆われたかと思うと、背後から伸びてきた腕が、胸元に回り込んできた。
 (捕まる!?)
と思った時にはもう手遅れで、その時には既に回り込んできた腕に伊吹の身体は締めあげられていた。
 「なっ!? なっ、何奴だ!? いきなり何を……は、離せぇ〜!!」
突然の襲撃に慌てふためきつつもどうにか脱出をしようと反撃を試みる伊吹。
だがしかし、余程の体格差があるのか抱き上げられた伊吹の足は地面から離れており、手足をいくらじたばたさせても虚しく空をきるだけで何の効果もなかった。
 「離せと言うのが分からんのか!? この無礼者めっ!? は〜な〜せぇ〜!!!! けほっ、けほっ…」
とうとう叫びすぎてむせ込む始末。万策つきたか…などと伊吹が思ったその時、背後から申し訳なさそうな声が聞こえてきた。

 「ごめんなさい、なんだか可愛らしい娘が一人で歩いているのを見えたから、ついいつもの癖で抱き締めたくなっちゃって…」
声と共に締め付けが緩み、黒いカーテン(よく見ると髪の毛だった)も解ける様に引いていった。
ようやく開放された伊吹が呼吸を落ち着かせながら振り返ると、長身の女性―十条紫苑(33番)―が、つい今しがた自分を締め付けた者とは思えぬほど
たおやかな笑みを浮べてそこに立っていた。

260 :小っちゃな頭首と大きなご令嬢 :2007/02/07(水) 20:43:38 ID:oqzMtyGI0

 「さて、これからどうしましょうか?」
支給品を渡された紫苑が聖堂を出てからまず考えたのは、ごくごく普通な考えだった。
知り合いが出てくるまで、この辺りでじっとしているか、それともここから離れるか…
聖堂の中で見ていた限りでは呼ばれる順は五十音順だったから、同じさ行の周防院奏や菅原君枝辺りとならすぐにでも合流できるだろう。
 「奏ちゃん…」
特に目に入れても痛くないほど可愛がっている奏とはすぐにでも合流してあげたい。そしてぎゅっと抱きしめ―いや、守ってあげたい。
しかし、今は殺し合いの真っ最中、奏たちをまっている間、誰かに襲われないという保障も無い。
それに加えて紫苑は病弱な身、奏たちと上手く合流できたとしても、発作など起こした日には逆にお荷物になりかねない。
瑞穂と合流できたなら話も変わってくるのだろうが、五十音順では瑞穂が出てくるのは大分後になるので期待できそうも無い。
 「仕方ありませんね、少し離れたところで様子を見ることにしましょう」
結局考え抜いた挙句、紫苑は聖堂から離れることにした。

間もなく紫苑は濃緑の森の中でやけに目立つ銀髪の可愛らしい少女を見つけ…その少女―伊吹の寿命を削ることになった一歩を踏み出したのである。


時間:1日目・午後3時00分】
【場所:森の中】

式守伊吹
【装備:コルト・パイソン(.357マグナム弾6/6発)】
【所持品:支給品一式】
【状態:健康、かなりびっくり】
【思考】
1・誰だ?というか今のは一体…
2・沙耶や信哉たちと合流。
3・この際すもも他でも構わん!

261 :小っちゃな頭首と大きなご令嬢 :2007/02/07(水) 20:46:41 ID:oqzMtyGI0

十条紫苑
【所持品:支給品一式(ランダムアイテム不明)】
【状態:おボクさまモード(解除されつつある)】
【思考】
1・可愛らしい娘ですね。
2・奏ちゃんが気になります。
3・瑞穂さんたちと早く合流したい。


【武器詳細】
・コルト・パイソン
1956年にコルト社が開発した.357口径の大型リボルバー。仕上げのよさから「リボルバーのロールスロイス」とも呼ばれる。
S&W M19(コンバット・マグナム)より命中精度が高いように思われているが実際にはベンチテストでの差は無く、弾速が低い分ロングレンジを苦手とする。
弾速が低くバレル下にウェイトを持つため反動はいくぶん軽い。
分かりやすく言うとシティーハンターの主人公が使っているあの銃。

262 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 21:43:04 ID:7Z1xrCsL0

高峰小雪で予約します

263 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 22:31:07 ID:1Tuia3zy0

間桐桜で予約

264 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 23:03:25 ID:foKEV604O

流れをちょっとブッた切って悪いが言わせてほしい

サーヴァントの件なんだけど、これ以上出したらさすがにマズイ気がするんだよなあ……
登場している4(3?)体中2体がセイバーってだけでただでさえ全体のバランスが崩れかけているし………

265 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 23:15:13 ID:oqzMtyGI0

確かに、能力制限がかかってるとは言え、魔法使いも瞬殺じゃあ流石になぁ…
それこそ重火器でも持ってこないと勝ち目ない希ガス。
鍋のフタとかその他ネタ系支給品を支給されたキャラが状況をいかに打開するか?というのもロワの魅力だからなぁ…

266 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 23:26:19 ID:1Tuia3zy0

セイバーは元々レジスト能力が高いから…魔術師キラーだし
ただ真名解放は鈴莉や凛クラスのマスターでも1日2回が限度で、なおかつ威力大幅減
一般人がマスターの場合ほぼ不可能で解放した場合両者とも戦闘不能の捨て身技
これくらいの制限でいいと思う

まぁ腕利きのボディーガードってだけでもかなりのものだけどね
でも、マスターは今のところ信哉以外は一般人なので付け入る隙はあると思う

267 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 23:48:58 ID:foKEV604O

セイバー → セイバールート後
黒セイバー → 桜ルート後
ランサー → 不明
アーチャー → 同上


つまりセイバーはアヴァロン使えるってことだよな……?

268 :名無しさん@初回限定 :2007/02/07(水) 23:58:47 ID:vT3jYJvt0

>>267
アヴァロンは使えて一回が限度じゃないかな、あれこそ真名解放しないとただの鞘だし
回復モードでもマスターの負担は多分とんでもないことになると思う。
むしろアーチャーや士郎の解析や投影の方が問題
それこそ胃の中の爆弾なんか簡単に処理できるはず。

269 :名無しさん@初回限定 :2007/02/08(木) 00:08:16 ID:B1UW0U24O

士郎(つーかFateのサーヴァント以外)は原作開始時設定だから
士郎はアーチャーと出会わなければ魔術は強化と解析しかできないけど、確かに爆弾を摘出するだけの技能はあるからな

投影は大体、何分ごとに1回の割合で可能ってくらいでちょうどよくね?

270 :天の杯をもう一度 :2007/02/08(木) 00:17:28 ID:VB3LnyED0

「蒔寺先輩…」
間桐桜は足元の物言わぬ躯へと語りかける、その声にはいまだ迷いがある。
もう自分は戦うと決めたにも関わらず…それでもその身体は震えていた。
ここに来た時はまたあの夢の続きかと思った、だから自分の愛する男を見ても素直にその胸に飛び込むことは出来なかった。
しかし…桜は後悔している、何故あの時たとえ泡沫の夢であるのを覚悟の上で彼の前に…衛宮士郎の前に姿を現さなかったのかと。

桜は己の胸を押さえる…あの戦いからもう1年以上が経過しているというのに、まだ欠片の残滓は感じられる。
だがこの疼きが教えてくれる、あの神父が言う聖杯は己の胸に埋め込まれている「聖杯」とは違う…なら叶うかもしれない。
あの夢がもう一度…。

もう帰ることの無い愛しき人を待ち続ける日々の中…時々夢を見ていた。
その夢の中では魔術師もサーヴァントも誰一人傷つけあうことなく平穏な日々を過ごしていた…もちろん自分も。
だが所詮は夢、縁側を吹き抜ける夜風に目を覚ますと、ただ花壇の花だけが揺れている。
そんな過酷な現実に何度も涙した…だから。

「もしも…叶うのならば私はあの夢をずっと見ていたい…それが無理ならせめて」
全てが始まる前に時間を撒き戻して貰いたい。
そうすればきっとあの悲劇を食い止めることが出来る…誰も殺さずに傷つけずに済む。
これが己の犯した罪と孤独に苛まれ続ける彼女が出した結論だった。
罪を犯すのはもうここが最後…どうせ穢れた自分だ、ならば、それに勝ちさえすれば全てが無かったことになる。

西日が木陰から差し込む…もうすぐ夜だ。
楓の亡骸をちらりと見て、桜の口がたどたどしく動く。
自分は魔術師として正規の修行を積んでいるわけではない、ただ夢の中でライダーと共に戦っていた自分を倣うのみだ。
ドイツ語の詠唱が終わると影が現れ、楓の亡骸をそのまま飲み込んで消える。
「先輩…野ざらしではあまりにも気の毒ですから、せめて」
実際に使うのは初めてだったが思ったよりも上手くいった、

そう呟いて夕日の中に消えていく桜、もう迷いはなかった。
(ごめんなさい姉さん、先輩…私は耐えなくてはいけないと分かっていてももうこれ以上あの日々には耐えられません…
だから今度出会ったら殺します、全てを振り出しに戻すために)

271 :天の杯をもう一度 :2007/02/08(木) 00:18:28 ID:VB3LnyED0

【時間:1日目・午後4時45分】
【場所:森林地帯(教会近く)】

間桐桜 (HF、NormalED後)
【装備:なし】
【所持品:支給品一式(アイテムはケチャップでしたが義兄を思い出したので捨てました)】
【状態:健康】
【思考】
1・聖杯を手に入れてホロウ世界へ、それが不可能なら第五次聖杯戦争以前に戻り
全てをやり直す、そのためなら士郎や凛を手に賭ける。

備考:聖杯とはもう繋がってはいないため、黒化は不可能とします。

272 :天の杯をもう一度 :2007/02/08(木) 00:20:58 ID:VB3LnyED0

【時間:1日目・午後5時30分】
に変更

273 :名無しさん@初回限定 :2007/02/08(木) 00:34:14 ID:B1UW0U24O

捨てるならせめてランダムアイテムは不明にしてくれないだろうか?

274 :名無しさん@初回限定 :2007/02/08(木) 02:46:37 ID:mHITyktX0

今回の支給品、結構銃器が少ないね。

275 :名無しさん@初回限定 :2007/02/08(木) 09:16:27 ID:B1UW0U24O

まだあと20人以上アイテム不明キャラがいるから今は問題ないかと……>銃器が少ない

既出している銃でサブマシンガンは慧のイングラムだけだな
ショットガンとかも出すか

276 :名無しさん@初回限定 :2007/02/08(木) 17:25:44 ID:KUWw1knXO

そういえば一子の支給品でタマちゃん出てるからソプラノとかも出せるよな?
魔法制限かかってるし一般人相手だと口を利く相方にしかならないけど…

277 :メイドさんと大きな銃(+花火) :2007/02/08(木) 17:32:06 ID:edT76K4V0

教会の聖堂を出て少し西に行ったところに小さな山がある。
そして、その山頂付近には山小屋のような小さな木造の建物が生い茂る草木に埋もれるようにして1つ存在する。
そんな場所に今2人の参加者が隠れていた。
50番・藤村大河と52番・間桐桜である。

「これで……よしと」
大河は長く伸ばした糸をくくり付けた空き缶をそっと窓辺に置くと、ふうと息をついた。
「お疲れ様です、藤村先生。 ……でも、これはいったい何なんですか?」
コップに支給された水を注いで大河に渡しながら桜が尋ねた。
「ん? ああコレ? ちょっとした警報装置よ。この小屋の周辺半径数メートルくらいの場所にその缶にくくり付けてある糸を仕掛けたの。
そ・れ・で、誰かがその糸に引っかかると先にあるこの缶が落ちるって仕掛けよ。凄いでしょ?」
「は…はい。凄いです。まさか小屋で見つけた代物でそんなものが作れるなんて……」
「ふふん。そうでしょ〜? ……まあ、実を言うと、これ私がちょっと前に読んでたバトルなんちゃらってマンガから得た知識なんだけどね〜……」
そう言って苦笑いを浮かべながら大河は受け取ったコップの水を一気に飲み干した。

――しかし、大河もまさか自分たちがその読んでいたマンガのような出来事に直面することになろうとは思ってもみなかった。
しかもそのマンガから得た知識がいきなり役に立つとは思わなかった。なんとういう皮肉な話だ、と大河は内心呟く。
(おまけに、貰ったデイパックの中には1リットルの水が入ったペットボトル2本にうちの学園の購買でも売ってそうなパン、それと島の地図とコンパスと参加者の名前と学年が記された名簿にナイフ……
そこまでマンガと忠実に再現しなくてもいいでしょうに……)
そう思いながら大河はもう1杯コップに水を注ぐ。

「――あ。そう言えば桜ちゃんは何貰ったの?」
「あ…はい。これです」
そう言って桜は1丁の散弾銃を大河に手渡した。
「う、うわぁ……桜ちゃん、これ間違いなく大当たりの部類に入るわよ?」
「そうなんですか? でも、わたしはあまりそういうの持ちたくないんですよね……」
「そうよねえ……」

大河は自身の手に握られている散弾銃、レミントン M870をまじまじと見つめた。

278 :メイドさんと大きな銃(+花火) :2007/02/08(木) 17:33:20 ID:edT76K4V0

「もしよかったら、それは先生が持っていてください。わたしだと多分もしもの時にも使えないと思うので……」
「――わかったわ桜ちゃん。これは先生がしばらくの間預かっておくわね?」
「はい。 ――っ!? 先生!」
「!?」
突然、桜が大河の背後を指差し驚きの声をあげた。
何事かと思い、大河も急いで後ろに振り返ると――――つい先ほど仕掛けたばかりの缶がカランと音をたてて床に落ちるところだった。




「まさかこんな所に糸が仕掛けられていたとは……」
45番・月詠真那は自分の膝下に張られている糸を見ながら呟いた。
目の前の小屋からカランという音が聞こえたような気がした。
それとほぼ同時に散弾銃を持った女性が小屋の中から飛び出してきた。
「誰!?」
「!?」
すぐさま真那と女性の目が合う。
同時に女性の持つ散弾銃の銃口がきらりと夕陽の光を反射させながら真那を捉える。

「――驚かせてしまい大変申し訳ありません。私は御剣家に御仕えする侍従、月詠と申します。こちらに戦う意思はございません。どうか武器を収めていただけないでしょうか?」
「……それなら証拠として貴女の持っているものを全てこちらの1・2・3の合図と同時に前の地面に捨てて。わたしも一緒にコレを捨てるから」
「わかりました」
月詠は頷くと同時に肩に提げていたデイパックを手に取り大河に見せた。
「今私が持っている荷物はこのデイパックの中のもので全部です。そちらも準備はよろしいですか?」
「ええ。じゃあいくわよ? 1…2の……3!」

大河の投げた散弾銃と月詠が投げたデイパックが空中で交差し、やがて2人の間に落ちた。

279 :メイドさんと大きな銃(+花火) :2007/02/08(木) 17:34:16 ID:edT76K4V0

「…………信用していただけたでしょうか?」
「ええ。疑って悪かったわね」
「それは仕方がありません。状況が状況ゆえ……」
大河がふっと笑みを見せると、月詠もふっと笑みを返した。
「――それに、もし私が怪しい素振りを見せたら貴女様はそのナイフを持って私に飛び掛って来ていたでしょうし……」
月詠はそう言いながら大河の腰に備えられていたサバイバルナイフを指差した。
「あ……ばれてたのね…………」



大河は散弾銃と月詠の荷物を持って小屋に戻ると、中で隠れていた桜に月詠が敵ではないことを説明し、彼女を小屋へ招き入れた。
「失礼いたします」
一度頭を下げてから小屋の中に入ってきた月詠を見て、大河は侍従というのは嘘ではなさそうだと思った。
というより、彼女の服装からしてそういう関係の仕事をしている人なのだろうと最初に彼女を見たときから薄々感じてはいたが……


「これが私に支給された代物です」
月詠は自身のデイパックから取り出した花火セットを大河と桜に見せた。

「花火……ですか?」
「はい。私自身も何度か確認してみましたが、間違いなく普通に市販されている花火のようでした」
「花火か〜……あーあ。今がもし殺し合いなんて状況じゃなかったら、夜に士郎やみんなと綺麗な花火を楽しめたんだろうな〜〜……」
「そうでしょうね……」
「シロウ? それは名簿に乗っていた衛宮士郎様のことでしょうか?」
「はい。そうです……月詠さんは先輩とお会いしませんでしたか?」
「いえ。残念ながら……私は先ほどまで武様、冥夜様のご学友の方々や部下たちを探しておりましたが、途中一度も人にお会いしてはございません」
「そうですか……」
「だ〜いじょうぶよ桜ちゃん! 士郎も慎二くんもそう簡単にやられたりするような子たちじゃないわ。それは先生もよ〜く知っているから!!」
肩を落とす桜の背中を大河がどんと桜の背中を叩いた。

280 :名無しさん@初回限定 :2007/02/08(木) 17:43:46 ID:8kFebv7d0

回避

281 :メイドさんと大きな銃(+花火) :2007/02/08(木) 17:59:48 ID:edT76K4V0

「……そうですね。先輩や兄さんたちを信じましょう」
そう言うと桜はにこりと笑顔を見せた。
「そうそう。桜ちゃんにはしょんぼりした顔なんかよりも笑顔のほうがぜんっぜん似合ってるもの」
「――それで、藤村様たちはこれからどうするおつもりなのですか?」
「ああ。そうだった! ごめんね〜月詠さん」
月詠のことをすっかり忘れていた大河は、彼女の方に向き直るとこれからの自分たちの行動方針を月詠に話した。

ひとつは、もうじき外は日が沈んで暗くなるので、今晩はとりあえずこの小屋で身を潜めているということ。
士郎や慎二、そして学園の知人たちの身も確かに心配ではあるが、自分たちの身の安全には変えられないからだ。

もうひとつは、日が差してきたらこの小屋を去って近くの村へ行ってみるということだった。

「確かに、村には多くの参加者が集まる可能性はあります。しかし、逆に言えば殺し合いに乗った者たちもいる可能性が高いということです」
「まあ、それはもとより覚悟の上ってやつよ。そうでもしないと士郎たちと合流できないかもしれないし……ね?」
「はい。それに先輩はきっとこの殺し合いを止めるために仲間となってくれる人たちを探しているに違いありませんから」
「そういうこと。士郎はたま〜に1人で突っ走りすぎて暴走しちゃう時があるから、お姉さんたちがしっかり面倒見てあげないと何をしでかすか判ったものじゃないしねえ。
あ。もしよかったら月詠さんも一緒に行動しない? 1人よりも2人、2人よりも3人の方がきっと安全ですし、それに探している人たちも見つけられるかもしれないわよ?」
「――そのお気持ちはありがたいのですが、私は侍従――主に御仕えする身。一刻も早く冥夜様や武様たちをお探ししなければなりませんので、誠に申し訳ございませんがお二人とご一緒することはできません」
そう言って月詠は2人に頭を下げた。

282 :メイドさんと大きな銃(+花火) :2007/02/08(木) 18:00:46 ID:edT76K4V0

「そうですか……あ。じゃあ、もしよろしければ月詠さんが探している人たちの名前と特徴を教えてくれませんか?」
「そうね。もし、その子たちがわたしたちと会うことがあれば月詠さんが探していたことを伝えておくから」
「わかりました。では私のほうも藤村様たちがお探しになっている方々の名と身体的特徴をお伺いしておきましょう」
早速3人は各自のデイパックから名簿を取り出し、それぞれが探している参加者の名と特徴をメモしていった。



「――では私はこれで……」
「気をつけてくださいね月詠さん」
「はい。間桐様たちも」
そう言ってまた一度頭を下げて礼をすると月詠は自身のデイパックを提げて行こうとしたが、そこを大河が呼び止めた。

「月詠さん」
「はい。何でございましょうか?」
「これ持って行きなさい」
月詠が振り返ると大河は先ほど桜から譲り受けた散弾銃とその予備の弾を彼女に手渡した。

「これは……よろしいのですか? これは藤村様たちが己が身を護るために必要なもののはず……」
「大丈夫よ。まだこっちにはナイフもあるし、それに正直言うとわたし銃よりも剣の方が得意だし……桜ちゃんも別にいいわよね?」
「はい。月詠さんには何も自身の身を護るためのものがありませんし、藤村先生がそうおっしゃるのであれば」
「…………わかりました。では、この銃は今しばらくの間大事に使わせていただきます。ですが必ずこれは藤村様たちにお返しいたします」
「うん。それでいいわ。――あ。じゃあ、その代わりと言っちゃ何だけど、月詠さんの花火を貸してもらえないかしら?」
「花火をですか? 構いませんが……」
「ええ。ありがとう」
月詠は花火セットをデイパックから取り出すと、それを大河に手渡す。

「月詠さん。これから先、探している人に会えても会えなくても、もしわたしたちに会いたくなったら2つ焚き火をして。
その煙を見たらわたしたちがこれを10分……いや。15分ごとに打ち上げるから、それを頼りにわたしたちのもとに来て頂戴」
そう言って大河が花火セットの袋の中から『炸裂! 30連発!!』と書かれた市販の打ち上げ花火をいくつか取り出した。

283 :メイドさんと大きな銃(+花火) :2007/02/08(木) 18:01:31 ID:edT76K4V0

「わかりました。ありがとうございます。――では今度こそこれで失礼いたします」
月詠はそう答えるてまた頭を下げると今度こそ2人のもとを去っていった。



「藤村様に間桐様……まだ信じられる人がこの島にはいてくれてよかった…………」
森の中を歩きながら月詠はそう呟いた。

――実は彼女はあの小屋に行く途中、やや遠くから聞こえた爆発音と銃声らしきものを耳にしていた。
直接見ていなくとも既に殺し合いは始まってしまっていると判ったとき、まさか自分の部下や武たちもと薄々考えてしまっていた。
だが、あの2人に会えたことで月詠の中に再び希望の灯が強く点り始めた。

「待っていてください冥夜様、武様。そして皆さん。月詠が今助けに参ります……!」
左肩にはデイパック。右肩には散弾銃を提げて月詠は薄暗くなりつつある森の中を前へ前へと歩いていった。



【時間:1日目・午後5時45分】

月詠真那
 【場所:森林地帯】
 【装備:レミントン M870(12番ゲージ6/6)】
 【所持品:予備弾(12番ゲージ)×24、支給品一式】
 【状態:健康】
 【思考】
  1)冥夜たちを探す
  2)士郎たちに会えたら大河たちのことを伝える
  3)ゲームには乗らない。乗っている者と接触した場合は戦う
  4)大河たちに会いたくなったら2つ焚き火をする
  5)大河たちと再開して散弾銃を返す

284 :名無しさん@初回限定 :2007/02/08(木) 18:10:10 ID:KUWw1knXO

一応回避

285 :メイドさんと大きな銃(+花火) :2007/02/08(木) 18:13:18 ID:edT76K4V0

藤村大河
 【場所:山小屋(教会西側の山の山頂付近)】
 【装備:サバイバルナイフ】
 【所持品:支給品一式(水を少し消費しました)】
 【状態:健康】
 【思考】
  1)桜と夜が明けるまでは山小屋で身を潜める
  2)朝になったら近くの村(西側)に行き士郎たちを探す
  3)冥夜たちに会えたら月詠のことを伝える
  4)ゲームには乗らない。乗っている者と接触した場合は戦う
  5)月詠から合図があったら15分ごとに花火を打ち上げる

間桐桜
 【場所:山小屋(教会西側の山の山頂付近)】
 【装備:なし】
 【所持品:花火セット、支給品一式】
 【状態:健康】
 【思考】
  1)大河と夜が明けるまでは山小屋で身を潜める
  2)朝になったら近くの村(西側)に行き士郎たちを探す
  3)冥夜たちに会えたら月詠のことを伝える
  4)ゲームには乗らない。乗っている者と接触した場合は戦う
  5)月詠から合図があったら15分ごとに花火を打ち上げる

【備考】
・山小屋から半径数メートルには警報装置の糸が仕掛けてあります(人の膝下くらいの高さ。丁度生い茂る草木で隠れるように仕掛けられています)

286 :メイドさんと大きな銃(+花火) :2007/02/08(木) 18:14:34 ID:edT76K4V0

【ランダムアイテム備考】
・レミントン M870
 アメリカ、レミントン社の代表的なポンプアクション式散弾銃。口径は12番ゲージ。
 操作性の高さと頑丈さが評価されて、狩猟はもとより警察機構の制式散弾銃としてよく使用されている。
 日本でも、狩猟用として販売されていたり、海上保安庁の特別警備隊に錆びにくいクロームステンレス製のマリーンマグナムと呼ばれるものが採用されている。

・サバイバルナイフ
 米空軍のパイロット用などに用いられているタイプ。反射防止のため刃は黒く塗られている。濡れても滑らないように革製のハンドルを使用している。
 その名の通り、戦闘用としてだけでなくサバイバル用品としても極めて優秀。

・花火セット
 線香花火からドラゴンにロケット、打ち上げ花火まで様々な種類の花火が入っている花火の詰め合わせ。
 種類と使い方次第ではいろいろな使い方ができる。

287 :名無しさん@初回限定 :2007/02/08(木) 18:19:36 ID:KUWw1knXO



武に続いて桜も分岐か…
ここいら辺はまとめwiki作るときに本筋をどっちにするか決めればいいかな?

288 :メイドさんと大きな銃(+花火) :2007/02/08(木) 18:23:43 ID:edT76K4V0

【訂正】
肩を落とす桜の背中を大河がどんと桜の背中を叩いた。
  ↓
肩を落とす桜の背中を大河がどんと叩いた。


>>280 >>284
回避ありがとうございました

289 :名無しさん@初回限定 :2007/02/08(木) 19:57:14 ID:zFAnXVbZ0

榊千鶴、神宮寺まりも、桂言葉、桂心で予約します。

290 :朱と紅 〜アカとアカ〜 :2007/02/09(金) 17:25:38 ID:cXCvisuY0

「――では、契約成立ということで…………」
「うむ……だが高峰の娘。これから先汝が進む道は間違いなく地獄――修羅の道だぞ?」
そこを後にしようとした少女の後姿に男は声をかける。
それを聞いた少女――高峰小雪は振り返ると普段の笑顔を見せて言った。

「――皆さんに罪を背負わせるわけには参りませんから……」
そう言って小雪はそこを後にした。


 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


「…………」
日が沈み始めた夕暮れ時、村のとある一軒の民家の屋根の上に真紅の外套を身に纏う男が1人立っていた。
彼は夕陽を背に自身がいる村の様子をそこから一瞥していた。
――サーヴァント・アーチャー。
それが彼のこの聖杯戦争におけるクラスであり名だ。
今はとある参加者のサーヴァントとしてこの世に生を受けた存在である。

彼は僅かに困惑していた。
そう。なぜなら今自身が降り立っている地で行われているのは、彼がよく知っている――彼自身が経験した第五回聖杯戦争とは大きく違ったものであったからだ。

「――となると、私が今いるのは並行世界――自身に在りえたかもしれない可能性のひとつということか…………
だが、どのような歴史であったとしてもこれが千載一遇の好機である事に替わりは無い。そう。奴を――奴衛宮士郎を殺すための…………!」
アーチャーはそう呟くと両手にぎゅっと力を込める。
現在彼の両手には、先ほど投影魔術により投影した干将・莫耶が握られていた。

(――我がマスターは特別な能力は結界により制限されると言っていたが、確かにその通りのようだな。
千里眼のスキルは制限され役に立つかは微妙、念話も霊体化もできん。強化魔術も多少性能が落ちているし、投影もだいたい10分に1回が限度といったところか…………?)

291 :朱と紅 〜アカとアカ〜 :2007/02/09(金) 17:26:32 ID:cXCvisuY0


「まあいい。人間相手にはちょうどいいハンデといったところか? 他に現界したサーヴァントがいたとしても私と同じように制限を加えられているだろうしな…………」
アーチャーはそう言って一度フッと笑みを漏らすと、民家の屋根から地面に降りた。

「さて……コユキに言われたとおり、まずは人探しといくか……コヒナタにカミサカだったか?」


 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


――誰かを殺すということは、自分も誰かに殺される因果が出来るということだ。
――誰かを殺すということは、朱で自分の手を真っ赤に染め上げることだ。

――誰かを殺したということは、自分の手を朱で染めたということだ。
その朱は洗っても落ちることはない。石鹸で洗おうが、スポンジやタワシで己が手から血が出るまで磨こうが落ちることはない。

――その朱は一生落ちることはない。

その朱は罪の色だ。
罪を重ねるたびにその朱はさらに濃くなっていくだろう。

――だが、それももう覚悟の上だ。



――日常はそこにあるからこそ日常だ。
――日常は破壊してはならない。
――しかし、私はその日常を破壊させないために他の者たちの日常を破壊する。
もちろん、それが矛盾であることは充分わかっている。

292 :朱と紅 〜アカとアカ〜 :2007/02/09(金) 17:28:33 ID:cXCvisuY0

――だが、こうしなければ私は私の日常を護れないというのも事実なのだ。
だから私は、この殺し合いが始まる以前にあの男と接触し――『主催者側の手駒』になるという契約条件に乗った。


『――10人殺します。その代わり、それが達成されたあかつきには、私と私の大切な方々を殺し合いから外してください』
それがあの時あの男と交わした契約の内容だった。


――今の私は『日常』という仮面を付けた人形だ。道化ですらない。
自由は許されていない。感情を口にすることも許されない。
ただ言われたとおり他の参加者を殺していくための道具だ。『殺す』ためだけに存在するマシーンだ。

――だが、せめて最初の放送までの数時間は『私』は『私』でいようと思う。
もしかしたら、それが『私』が『私』でいられる最後の時間かもしれないから。


このゲームにおいて最初の数時間は死への恐怖などから暴走する者も多い。
しかし、そういった者は乗った、乗っていないにかかわらず必ず命を落とす。
だから殺し合いはスムーズに進むはずだ。

だが、それもしばらくすれば落ち着き、やがて沈静化する。
つまり、いずれはゲームの進行スピードが落ちるということに間違いはない。

それは主催者にとってみれば、できるだけ避けたいことだろう。
まあ、あの言峰という男の場合、本当にそう思うかは判らないが……

――だから私は18時の放送を機に容赦なく他の参加者を殺していく。
愛するものを失ったり、大事な友を失えば必ずまた暴走する者は現れるからだ。
そうすれば、また殺し合いはスムーズに進んでいく。要はきっかけを作るのが私の役目なのだ。

293 :名無しさん@初回限定 :2007/02/09(金) 17:33:34 ID:IS7o75Pz0

回避

294 :朱と紅 〜アカとアカ〜 :2007/02/09(金) 17:34:45 ID:cXCvisuY0

使命を全うするに当たって私は強力な支給品(品と言うのはなんか可愛そうな気もするが、そうは言っていられないし、なにより許されない)をあの男から与えられた。
だが、今はあえてその力は使わない。
まずは私が自らの覚悟を証明するために自らの手を汚す必要があるからだ。

――彼から受け取った武器を握り締めると、『私』は『私』でいられる残り僅かな時間を自分なりに満喫しようと行動を開始した。

「あの……そこにいる方々。ちょっとよろしいでしょうか?」
目の前にいる2人の見知らぬ方たちに声をかける。

――そう。今だけ――せめて今だけは『私』を『私』でいさせてください。
心の奥底の私は確かにそう呟き――やがて泣いた。



【時間:1日目・午後3時40分】

高峰小雪
 【場所:森の中】
 【装備:干将・莫耶】
 【所持品:支給品一式】
 【状態:健康。茜と奏に声をかける。ジョーカー。令呪残り3つ】
 【思考】
  1)茜と奏に声をかける(今は殺すつもりではない。『高峰小雪』として2人に接触した)
  2)18時の最初の放送以降、ジョーカーとして始動。下記の参加者以外を10名殺害し、かつての日常を取り戻す(いずれ目的を自身の優勝に切り替える可能性もあり)
  3)神坂春姫、上条沙耶、伸哉、小日向音羽、すもも、雄真、式守伊吹、高溝八輔、柊杏璃、渡良瀬準と合流したい
  4)いずれアーチャーと合流する
 【備考】
  ※タマちゃん(スフィアタム)は島にはいないと思っています
  ※アーチャーから真名は聞いていません
  ※アーチャーの殺害数も自身の殺害数としてカウントします

295 :朱と紅 〜アカとアカ〜 :2007/02/09(金) 17:35:22 ID:cXCvisuY0

アーチャー(エミヤ)
 【場所:村(西側)】
 【装備:干将・莫耶】
 【所持品:支給品一式】
 【状態:健康】
 【思考】
  1)コユキの命に従い、まずは神坂春姫、上条沙耶、伸哉、小日向音羽、すもも、雄真、式守伊吹、高溝八輔、柊杏璃、渡良瀬準を探す
  2)サーヴァントとして呼ばれた以上、マスターであるコユキを優勝に導く
  3)上記の参加者以外は基本的に殺害するつもり。特に衛宮士郎は自らの手で抹殺したい
  4)いずれ小雪と合流する
 【備考】
  ※原作開始時の設定です
  ※宝具(固有結界『無限の剣製』)は使えないと思っています
  ※小雪に真名は教えていません

296 :朱と紅 〜アカとアカ〜 :2007/02/09(金) 17:38:41 ID:cXCvisuY0

>>293
回避ありがとうございました

297 :予約した慎二、尊人、圭、美智子SS投下します :2007/02/10(土) 13:12:09 ID:rYYEKMhi0

尊人オルタナティブ

「さて。スタートしたのはいいけど、教会の周辺に冥夜たちはいないみたいだし、これからどうしようかな?」
鎧衣尊人(60番)は森の中を1人歩きながら、これから先どうしようか考えていた。

もちろん、彼(?)の最優先目標は武たちと合流することだ。
その次に優先する目標は、もちろんそれまで絶対に死なないことだ。

冒険家である父にことあるごとに拉致される形で世界の様々な秘境や魔境を経験し、制覇してきた自分の知識は多分少しは武たちの助けになるだろう。
それに、自分が貰った支給品は間違いなくこの殺し合いが行われている殺伐とした島では大変重宝するはずだ。

「行くとしたら、やっぱり人が集まりそうな場所かな?」
地図を広げて人が集まりそうな場所を確認してみる。
(やっぱり、人が集まる場所といえば村か新都が一番かな?)
そんなことを考えていると、彼の近くにポトリと音をたてて何かが落ちた。
「ん? なんだろう?」
目を向けると、そこには1つの小さな鉄の塊が転がっていた。
「…………え〜と……これって……うわっ!? 逃げろーーーーっ!!」
尊人がソレが手榴弾であることに気づき、その場から逃げ出すと同時に、落ちていた手榴弾が轟音と爆風を周辺に響かせた。
「うわわわわっ!?」
尊人は1メートルくらい軽く吹っ飛んで2、3回地面をごろごろと転がったが、すぐに立ち上がり、そのまま真っ直ぐ駆け出した。
「ここは逃げるのが一番の得策だよね、うん!」


「くそっ。やっぱり確実に仕留めるなら銃のほうがいいみたいだな……無駄弾を使わせやがって……!」
そう言って茂みの中から姿を現したのは、先ほど薪寺楓を殺害したばかりの間桐慎二だった。
「だけど、反撃してこなかったってことはろくな武器は持ってないってことだよな? まあいいや。今のうちに1人でも多く殺しておいたほうが後々楽だしねっ!」
慎二はズボンの腰に差していたシグ・ザウエルを手に取ると、尊人の後を追った。

298 :尊人オルタナティブ :2007/02/10(土) 13:13:34 ID:rYYEKMhi0

「あっ。出口だ」
5分ほど走っていると前方から夕焼け空が尊人の目に入った。つまり、森を抜けたということだ。
尊人はすぐさま外へ飛び出したが、その先には――――道がなかった。
「う、うそ……?」
尊人の目の前は崖と言っても間違いではないほど高く、急な斜面になっていた。
さらにその下には、また森が広がっていた。

(高さは大体十メートル弱ってところかな? これは、もし足を滑らせたらタダじゃ済まないかも…………)
尊人が斜面の下を見下ろしていると、背後からカチャリという音が聞こえた。
「!?」
慌てて振り返ると、そこにはシグ・ザウエルを構えた間桐慎二の姿があった。
その銃口は確実に尊人を捕らえていた。
「残念だけど、鬼ごっこはお仕舞いだよ」
そう言う慎二の顔は勝ち誇った笑みを浮かべていた。
「うん。そうみたいだね」
そんな慎二に対して尊人は臆することなく笑って言い返した。
それが慎二の癪に障ったようで、次の瞬間には慎二の顔からは笑みが消え、代わりに苦虫を噛み潰したような表情が浮かび上がった。
「くっ……ふざけているのか!? おまえの命はもう僕が握っているようなものなんだよ!?
びーびー泣きながら頭下げて命乞いをするっていうなら命だけは助けてやってもよかったのに、馬鹿な奴だ! 決めた。絶対に殺す!!」
そう叫ぶと慎二は手に持つシグ・ザウエルの銃口をさらにずいっと尊人に近づけた。
「――だけど、僕だって別に鬼じゃあないさ。このまま撃たれて死ぬか、それともそこから飛び降りて死ぬか、好きなほうを選ばせてあげるよ!」
そう言って慎二はまたニヤリと口元を吊り上げた。コロコロと表情を変える子だな、と尊人は思った。

ちらりと尊人は慎二の目を見た。
――間違いない。この目は人殺しのソレだ、と尊人は直感した。
――ならば、尊人が選ぶ選択はただひとつであった。

299 :尊人オルタナティブ :2007/02/10(土) 13:15:02 ID:rYYEKMhi0

「そうかい? それなら遠慮なく――」
「?」
「生存率が高いほうを選ぶよボクは」
そう言うと、尊人は振り返ることなく後ろに飛び、そのまま斜面を一気に滑り降りた。

「な……!? て、てめぇっ! そうやすやすと逃がすか!!」
慎二は慌てて斜面ギリギリの所まで駆け寄ると、即座にシグ・ザウエルを構え直し、斜面を滑り降りていた尊人に向けて2発発砲した。
その弾の1発は尊人の右わき腹に命中し、そしてもう1発は――――それでバランスを崩してしまった尊人の胸に吸い込まれていった。
「がっ!?」
次の瞬間、尊人はがくっと足を滑らせ、そのまま斜面をごろごろと転がり落ち、やがて斜面の下に広がる森の中へと消えていった。

「フン、クソが……! ま。とりあえずこれで早くも2人脱落ってことでよしとするかな?」
そう言ってすぐに気分を替えると、慎二は調子よくその場を離れ、自身が来た道へと戻っていった。





「圭さん、今の音……」
「ええ。間違いなく銃声ね……」
森の中を歩いていた2人の少女――小鳥遊圭(40番)と高根美智子(41番)は突然聞こえた銃声に慌てて足を止めた。
「――つまり、もう殺し合いに乗ってしまった方がいるってことですよね?」
「そうなるわね」
圭は自身の手にある支給品のMP5(本当は圭のではなく、美智子の支給品だ。圭の支給品は竹刀だった)を軽く握ると、一度周辺を警戒する。
「……? ねえ、何か聞こえない?」
「え?」
圭がそう言ったので美智子も慌てて耳をすませてみると、確かに、近くから何やら音が聞こえた。

300 :名無しさん@初回限定 :2007/02/10(土) 13:20:49 ID:CLhAW015O

回避

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