エロゲー全般のSS投稿スレです。あなたの作品をお待ちしています。
エロエロ、ギャグ、シリアス、マターリ萌え話から鬼畜陵辱まで、ジャンルは問いません。
そこの「SS書いたけど内容がエロエロだからなぁ」とお悩みのSS書きの人!
名無しさんなら安心して発表できますよ!!
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1.テキストエディタ等でSSを書く。
2.書いたSSを30行程度で何分割かしてひとつずつsageで書き込む。
名前の欄にタイトルを入れておくとスマート。
なお、一回の投稿の最大行数は32行、最大バイト数2048バイトです
3.SSの書き込みが終わったら、名前の欄に作者名を書きタイトルを記入して、
自分がアップしたところをリダイレクトする。>>1-3みたいな感じ。
4.基本的にsage進行でお願いします。また、長文uzeeeeeeと言われる
恐れがあるため、ageる場合はなるべく長文を回した後お願いします。
5.スレッド容量が470KBを超えた時点で、
ただちに書き込みを中止し、次スレに移行して下さい。
保管サイトはこちら
http://yellow.ribbon.to/~savess/
過去スレ >>2-4辺り
さらに気がつけば。
さっきまでの出歯亀たちも三々五々、思い思いの方向に散ってゆくようだ。
寮の方向に行く者や林に消える者。
様々だったが、それはもう詮索しても致し方あるまい。
(……そういえば、岡本さんはなぜ神さんを背負っていたのでしょう)
などといろいろ疑問はあるが、とりあえずこのイベントも終わったようだ。
みさきちは滝沢先生となにやら楽しげに話しながら寮の方向へ歩いていくし。
「……ううっ……なんとなくわたしだけ損した気分ですですっ」
「……もう一杯、いかがですか?」
「……頂きます」
再びこくこく、と飲み干した後、帰りましょうか、と力なく奏は邑那に言った。
「それがよろしいかと」
邑那は、ずっといつもの穏かな微笑みを浮かべていた。
ふと、奏は思う。今日まだ見ていない人がいたようないなかったような。
「……あれ?そういえば」
「どうなさいました?」
「通販さん……以外は、大体みんな来てましたよね?」
「みなさん来ていたのではないでしょうか?
通販さんは相沢さんと画像加工するときにでも見る、と言っていましたね」
「……やっぱり榛葉さんは最初からみさきちの企みを知ってたんだそうなんだ」
「私は、温室でお二人が打ち合わせをしているのを小耳にはさんだだけですよ」
……まあ、それは建前として認めるとして。
「それじゃやっっぱりほぼ全員だったんですね」
「ええ。主だった方はほぼ居ましたね」
「……みんな、暇なんですね」
「そうかもしれませんね」
こんな学院だから、とはあえて二人とも口にしない。
この学院に居るからこそ、会えた友人がいる。それを二人とも良く知っていたから。
しかし、榛葉とゆっくりその場を立ち去った後も、奏はずっと。
「……全員だよねだったよね?」
誰かが足りないような気がしていたが、結局その日は最後まで思い出せなかった。
ちなみに。
溝呂木輝陽は全員居なくなった後、そっと草葉の陰から出てきて。
みんなが立っていた場所を何回も見回し。
溜息をつくと、肩を落としてとぼとぼと寮へ戻っていった。
……難儀な娘さんである。
彼女にも願わくば、それなりに明るい未来が与えられんことを。
――それは出歯亀たちが聞き逃した、二人の会話。
「三橋さん」
「はっ、はい?」
「その。今度の文化祭のフォークダンス、なのですけど」
「……はい」
「私と……踊っていただけないでしょうか?」
頬をほんのり染めて、仁礼栖香は三橋香奈をまっすぐ見て、そう言った。
香奈もまた、彼女をまっすぐ見つめて、そして思う。
――多分二人とも、「良く出来た子」からは本当は程遠くて。
弱さが自分で許せなくて。でもそれを真っ直ぐ見てこなかった。
自分の弱い部分を直そうとするのではなく、蓋をして隠してしまおうとした。
仁礼さんはもうそこから抜け出しつつあるけれど、私のそれは、あまりにも沢山ありすぎて。
今すぐ全てを克服するのは、とても難しい事だろう。
私はこれからもあたふたして誤魔化して、そしてその度に落ち込むんだろう。
でも、それでもいつか、貴方のようになれればいいと思うから。
未来の私が、貴方のそばに立って居られるように。
私は、変わりたいと思う。
だから、今度こそ臆せず、素直に。
笑顔で答えよう。
「はいっ!喜んで!」
そんな彼女たちには。
たとえどこかで神様が、何回ダイスを振ったとしても。
きっと、賑やかで優しい未来が待っている――
「Cherry Girls」 end.
ありがとうございましたー。
ナンバリングを一部ミスってます。すいませんorz
前編>>266-276
後編>>283-289>>292-302
でよろ。
あと、小ネタを二つほど投下して今日は寝るです。
紅茶奴隷でした。
おまけ
その一。
鍵の壊れた教室にて。
香奈「きっきっキスですね!そう!舌を入れるのは、淑女のキスなのですっ!」※大嘘
栖香「そうなのですか……立派なレディになるためには欠かせないのですね」※真剣
香「はははいっ!そうなんです!セレブでレディには必須なんです!」※もはや引っ込みがつかない
栖「では三橋さん、早速実践してみましょう!」
香「えっ……いやいやはっはいっ!仁礼さん、頑張りましょう!」
奏(だまされてる仁礼さんだまされてるよっ)
暁(これが若さか……)※咄嗟に隠れた二人
その二。
図書室にて。
何やら本を読みながら。
栖香「三橋さん?」
香奈「はっはい?」
栖「その……自慰、とはどういう行為をさすのですか?」
香「なななななぜそんな単語をっ?」
栖「え……?その、実は図書室の奥にこんな本が(以下略)」
香「……ひょっとして、全く知識をお持ちではない?」
栖「恥ずかしながら……初めて聞きました」
香「ででではた、試しにやっ……やってみましょうか?今晩でもっ」
栖「そ……そうですね……?」※まだよく解っていない
香「でっではその後ほど……私の部屋で……っ!」
その後、ロビーにて。
通販さん「盗聴器?」
美綺「あるかな?」
通「……ある」
美「買ったっ」
通「かっぱーえびえびのしそ梅わさびカレー味」
美「おっけー。商談成立っと」
通「何に使う気だ」
美「ふふん、日本の正しいお姉ちゃんには妹の成長を把握する義務があるのさっ」
通「……売る気なら顧客には心当たりが」
美「……ぎくっ」
……おそまつでした。
>>304
乙です。
すみすみと香奈はどんどんアレな方向に進んでいますなw
すみません・・・以前>>183みたいなこと言っておいて恐縮なんですが・・・
ナーサリィ☆ライムでひとつ投稿しちゃっていいですか?('A`)
よい、許す 嘘。気にせず投下して下さいな
>>308
ありがとう。恩に着るぜ・・・なんちてw
てなわけでお言葉に甘えて投稿。
共通ルート序盤、由里亜かーさんに頼まれて真紀奈を起こしに行くシーン。
あそこでもしティータの邪魔が入らなかったら・・・って少し妄想してみました。
きしめん書くのはなにぶん初めてですので、どうかお手柔らかにどうぞ;
ではでは。
「ナーサリィ☆ライム」より「巴家、朝の喧騒。」
「こうなるともう……アレしか……ないよね?」
巴家の朝。
ご近所迷惑確定モノの大音声をもってしても、まったく起きる気配のない真紀奈ちゃん。
とうとう根負けして座り込んでしまった僕の頭に、由里亜さんの言葉がふと浮かぶ。
『くすぐるのよ』
「ぅぐ……」
僕は思わずごくりと唾を飲み込んでしまう。
くすぐるってことは……体に直接触れないとできないわけで。
由里亜さんの許可は得てるとは言え……本当にいいのだろうか?
(……)
僕はふと、壁にかかってる時計に目をやった。
女の子の支度の時間を考えると、もはや一刻の猶予もない時間。
このままほっとけば、真紀奈ちゃんも僕もまず遅刻は免れない……
(……ええい、ままよっ!!!)
僕は目をつむり、息を大きく吸い込んだ。
……そうだ。これは全部真紀奈ちゃんのためなんだ。
今は心を鬼にして、真紀奈ちゃんを起こしにかからなきゃ……
「……」
真紀奈ちゃんの姿を薄目で確認しつつ、どぎまぎと両手を前に差し出す僕。
……こんな姿、関係者以外に見られたら犯罪者確定だ。
でも……背に腹は変えられない。
僕は突き出した手を、1センチ、また1センチと、真紀奈ちゃんの脇腹目がけ突き出し……
「……やっぱ無理だって、こんなのぉぉ!!!!」
ドドドドドド……
僕は結局、自分の部屋へと逃げ込む他なかった。
……まだ、心臓がばくばく言ってる。
あの時確かに感じた真紀奈ちゃんの艶めかしい寝息が、僕の耳をくすぐって離さない。
……きっと、気のせいだよな……
あの時、僕の指先が……わずかに、真紀奈ちゃんのあたたかな産毛に触れたような……
(……)
もう、忘れられそうになかった。
真紀奈ちゃんの赤ちゃんみたいにすべすべな素肌が、朝日に照らされやわらかく揺れるさま。
その表皮に触れることを考えるだけで……僕の心は、弾け出さんばかりにばくばく轟いて……
(……そんな大胆なこと、できるわけないじゃないですか……由里亜さん……)
顔中真っ赤になりうつむいてしまう僕の前に、ふとある道具が見つかる。
僕がいつも机上の清掃用に用いている、やわらかな羽箒がひとつ……
「……」
これなら……直接真紀奈ちゃんに触れるわけじゃないから……なんとかなるかな……?
「……やってみよう」
僕はその羽箒を手に取り、決心を固めるべくゆっくりと部屋を後にした。
「……今度こそ……」
羽箒を手に、本日2回目の侵入を試みる僕。
「……くー……すかぁー……」
真紀奈ちゃんは相変わらず、幸せそうな寝息を立てているままだ。
まったく……何の苦労も知らないって顔してくれちゃって……
自分が誰のせいでこんな苦労を強いられてるのかと思うと、少しだけ腹立たしく思う。
「ごめんね……真紀奈ちゃん」
僕は羽箒を手に構え、その先端部をそっと真紀奈ちゃんの脇腹に触れさせた。
「……んぅ……」
その感触だけで、真紀奈ちゃんが微かに眉間を歪ませるのがわかる。
確かに……由里亜さんの言ったとおりだ。
真紀奈ちゃん、ここ、すごく弱いみたい……
「起きて……真紀奈ちゃん……」
僕はその先端を、触れるか触れないか微妙なタッチでつつーっとスライドさせてみる。
「んく……んぁ……ふぁぁ……」
さっきの大音声攻撃の時と違い、真紀奈ちゃんの表情に明らかに不快なニュアンスがこもって来た。
……何だか、すごく楽しい。
僕の動作ひとつでいろんな表情を返してくれる真紀奈ちゃんが、途方もなく愛おしく思える。
「起きなきゃ……もっとすごいところ……くすぐっちゃうよ……?」
奇妙な高揚感に脳を茹でられつつ、僕は夢中になって羽箒を操り始めた。
羽箒の動きに合わせ、ぴくぴくと敏感に反応する真紀奈ちゃんの肢体。
「んは、ひゃはっ……やだ、ユキ……やは、ひゃうぅっ」
真紀奈ちゃんは羽箒を退けるかの如く、体を横へと寝返らせた。
……どうやら僕の攻撃を、有希奈ちゃんのものと勘違いしているようだ。
だがその程度で、僕が攻撃の手を緩めるかと思えば大間違いだ。
僕は真紀奈ちゃんの回避の動きに合わせ、更に執拗に弱点を攻めにかかった。
「やはっ、あは、ひゃはははっ、起きる、起きるからやめてぇぇぇ!!!!」
どうやら向こうも観念したようだ。
真紀奈ちゃんがゆっくり体を起こすのに合わせ、僕も攻撃の手をそっと引っ込める。
「おはよ、ユキ……」
「うん。おはよ、真紀奈ちゃん」
「え……?」
寝ぼけ眼で身を起こした真紀奈ちゃんは、僕の挨拶で初めてその違和感に気づいていた。
ぼうっと霞む目をごしごし擦り、僕の姿を足元から撫でるように見渡して……
「……静真……?」
「う、うん……ごめんね、有希奈ちゃんじゃなくて」
「え、えと……」
……明らかに泡を食っている。
顔を赤らめ、手を口に追いやって。
そりゃそうだよな……
起こしたのが有希奈ちゃんじゃなくて、こんなやぼったい男の人じゃ。
「静真……だったの? 今まで……ずっと……」
「う、うん……まぁ……」
「そ……そう、なんだ……」
そのまんまうつむいて、黙りこくってしまう真紀奈ちゃん。
……やっぱ、意識しちゃってるよな……
僕みたいな男の人に起こされるの、真紀奈ちゃんだってさすがに初めてのことだろうし……
(ゔ……)
さすがに気恥ずかしさがこみ上げてきた。
自分が何だか、すごくとんでもないことをしでかしてしまった気がしてきて……
「そ、それよりもうこんな時間だから、早く着替えてきてね!!」
ダッ……
僕はもうそれ以上その場にいれなくなり、その場を飛び出していた。
どくん、どくん……
動悸が、まだ治まらない。
まだ醒めやらぬ興奮故か、それとも、彼女の恥部を暴いてしまったことへの罪悪感故か……
もやもやともぐるぐるともつかない異物感が、僕のお腹の中を絶えず蠢いている。
(やっぱ……やめときゃよかったかな……)
一度しでかしたことは、もう取り返しつかないけど。
僕はさしあたって、今日の登校時真紀奈ちゃんにどう言い訳するか必死で思考を巡らせていた。
「……」
真紀奈ちゃんとクルルちゃん、3人で登校の途につく僕たち。
しかし……すごく気まずい。
いつもは騒がしいくらい喋りまくってる真紀奈ちゃんが、さっきから一言も喋っていない。
「……マキナ、変なの」
「え゙!? へ、変って」
「マキナ、朝からずっと、ボクに挨拶してくれてないの」
案の定、クルルちゃんにしっかり気づかれていた。
アズと共に僕のことを見つめるクルルちゃんの視線が、少しだけ痛い。
「あぁ……エロエロシズマが遂にやってしまったにゃ……
マキナのしどけない寝姿に、迸る青臭い欲求を抑えきれずに……びにゃ」
「アズ、うるさい」
クルルちゃん渾身の空手チョップを食らい、あえなく沈黙するアズ。
……アズの言葉をあながち否定しきれないのが、すごく悲しいけど。
「……」
僕たちのこんな会話にも関心を示さず、ただとぼとぼと道を歩くだけの真紀奈ちゃん。
その後姿には、何やら重苦しいオーラすら漂っているようにすら思える。
(うぅ……)
これは、やっぱ……僕が謝るしかないよな……
もともと僕の出来心が招いた事態なんだし……
僕は観念して、真紀奈ちゃんに謝ろうと口を開き、
「……りがと」
「??」
腕を引っ張られる感覚に、僕は思わず振り向いていた。
真紀奈ちゃんがうつむきながら僕の袖を引っ張り、何事かつぶやいている。
「起こしてくれて……ありがと……ね」
「あ……」
真紀奈ちゃんの口から発せられたのが純粋な感謝の意であったことに、少し戸惑う僕。
「あれは……その……ただ……由里亜さんに頼まれたから……」
「でも……あたし……寝起き、サイアクだったでしょ……?
静真にも……みっともないとこ、いっぱい……見せちゃったし……」
「いや、その……」
……少し、意外だった。
あの真紀奈ちゃんにも、こんなしおらしい一面があったなんて。
「あまり気にしないでよ、真紀奈ちゃん。
真紀奈ちゃんが寝坊して先生に叱られちゃったら、僕だってやっぱり悲しいし」
「静真……」
真紀奈ちゃんがきょとんとした目で、こっちを見つめている。
「じゃ……今日みたいにユキがいない時は……また、起こしてくれる?」
「もちろん。僕なんかでよければ、いつでも」
「……!!」
真紀奈ちゃんがようやく、満面の笑みをほころばせてくれた。
「よしよし!! これでユキがいない朝でも安心だっ☆ 静真話わっかる〜♪」
「……なるだけ自助努力の方もしていただきたい次第ですが」
もう聞いちゃいなかった。
元気に鼻歌など歌いながら、てくてくと嬉しそうに前を駆けてゆく真紀奈ちゃん。
「これでまた、家での仕事がひとつ増えちゃった……かな」
不思議と、そのことに不快感はなかった。
信頼されてる……って言うのかな、これ。
無邪気に僕のことを頼ってくれる真紀奈ちゃんを見ると、
微笑ましいと言うかくすぐったいと言うか、そんな不思議な気分にさせられてしまう。
……と同時に。
(すごく……きれいな体してたよな……真紀奈ちゃん)
一瞬にして目に焼きついてしまった、真紀奈ちゃんの無防備な寝姿。
思い出すだけで、顔中かーっと燃え上がってしまうくらい鮮烈なビジョン。
僕は今後、一体何度あの刺激的な光景を目の当たりにすることになるんだろう……
少しの期待と一抹の不安を胸に残しつつ、僕もまた学校へと向かうのだった。
「これにて一件落着……なの♪」
「クルルは甘いにゃ。あの節操なしのイカレチ○ポ、放っとけばどこまでもつけ上がって……
ってに゙ゃ!? やめてクルル、綿が、綿が出るぅぅうぅぅ……」
(おーしまい)
・・・これのどこがマキナなんだってツッコミはなしの方向でorz
はぴねすなんかはもうキャラの台詞を声優さんの声で自在に脳内再生できるくらいやり込んでるけど、
きしめんの方はまだまだこれからってところ・・・
ちなみに後半クルルもいっしょに登校させたのは、あずあずの毒舌書きたかったからw
久々にいじりがいのあるキャラに出会った気がするぜ・・・アズ。
ともあれ、どうもお騒がせしましたノシ
保守あげ
しかし、GW過ぎてから急に過疎ったな・・・
保
守
どなたかSNOWの旭SSをおねがいしたいです
保守ついでに予告。
前回のきしめんが殆ど反応なかったみたいなので、次回またしてもはぴねす。
>>183のアイデアのうち上から3番目、杏璃のおっぱいチェック行きたいと思います。
ではではノシ
わぁい杏璃大好き
楽しみにするぞ
>>323
ごめん、きしめん遊んだ事がないので、レス出来なかったんですよ。
見当違いな事を書いてもアレだし。
杏璃のSS、楽しみにさせていただきます。
曲だけはニコニコで散々聞いたが、ゲーム自体は未プレイな罠。
ちょっと買ってくるノシ
>>324-325
(´-`).oO(むしろおっぱい攻められて感じまくるのはハルヒの方だなんて言えない・・・言えないよ・・・)
もう少し細かいトコ直したら週末にでも投稿するんでよろしくノシ
とりあえず予告どおり投稿開始!
今回ははぴりら春姫ルートで春姫が受けたおっぱいチェックの全貌を、かなりアブノーマルに妄想してみました。
以前申し上げたとおり乳愛撫程度の軽いレズ描写が入ってきますので、苦手な方は注意。
あと女の子とはいえヒロインが主人公以外の人に攻められるのはやだって方も、閲覧はご遠慮ください。
それでは。
「はぴねす!りらっくす」より「杏璃の抜き打ちおっぱいチェック」
「いつも言ってるじゃない。いきなり胸を触ってくるのやめてって……!」
日曜の午後。
いつものように部屋にやってきた杏璃ちゃんと、じりじりと対峙を続ける私。
「だって春姫のおっぱいってさ、やわらかくって気持ちいいんだもん♪」
「だからって、女同士なのに〜!!」
「女同士だから何にも問題ないじゃないの」
そ、そんな問題じゃないと思うんだけど……ι
そう反駁しようとした瞬間、杏璃ちゃんがいきなりとんでもないことを口にし始めた。
「それとも春姫は〜、名前に『ゆ』と『う』と『ま』の付く男の人に触ってほしいのかな〜?」
「あ……///」
……見透かされてる。
雄真くんのあのおっきな掌に包んでもらえることを、思わず期待してしまっている私の心を。
「ほれほれ、どうなのよ〜♪」
「そ、そんな……」
杏璃ちゃんに思わず図星を指され、真っ赤になってうつむいてしまう私。
……だって、仕方ないじゃない……
何だかんだ言って、雄真くん……すっごく上手なんだもん……///
「とにかく、雄真に独り占めなんてさせないわよ!
さあさあ、おとなしくそのおっきなものを差し出すのじゃ〜♪」
「ひゃうんっ……」
杏璃ちゃんがまたいやらしく、私の胸に手を忍ばせようと襲い掛かってくる。
それを振りほどこうとした瞬間、私は勢い余ってクローゼットのふもとに手をついてしまった。
「あ……」
今……クローゼットの中に隠れてる雄真くんと、目が合ったような……
そんな私の心情も意に介さず、杏璃ちゃんが後ろから無遠慮に手を差し入れてくる。
「ん……んくぅっ」
感じちゃ、いけない……
よりによって雄真くんの目の前で、他の人に触られて、気持ちよくなっちゃうなんて……
「あれ、どうしたの? 急に変な声出して」
「な、何でもないよ……それより杏璃ちゃん……もう、やめてケーキでも……」
「や〜めない♪」
「あ〜〜ん、もう〜〜っ!!」
よりによってこんな日に、わざわざ触りに来なくったってぇ……ι
「しっかし……こうやって服越しに触ってるだけってのも、芸がないわよね」
「え……あ、杏璃ちゃん……?」
ま……まさか、これから……もっとすごいことを……?
「んふふ……ふっふっふ〜♪」
「ど……どうしたの? 杏璃ちゃん……ι」
「春姫、ちょっとベッドの上に来なさい」
「え? あ、ひゃあああっ!!?」
私は急に、杏璃ちゃんに押し倒されていた。
両の手を杏璃ちゃんに押さえつけられてしまい、私は胸を護ることすら敵わない。
「あ、杏璃ちゃん……何する気なの……?」
「当然!! このけしからんおっぱいには、もっともっと精密検査加えなきゃ♪」
「せ、せいみつ……けんさ……?」
あまりの事態に、頭がくらくらしてきた。
私としては、雄真くんの目の前でこんな恥ずかしい思いさせられてる地点で、もういっぱいいっぱいなのに……
「ふ〜ん……こうやって仰向けになっても、まだこんなに形保ってるなんて……」
「あ、杏璃ちゃぁん……ι」
「やばいわこれ……雄真が夢中になるのも、わかる気がするわ」
私の左の乳房を掌でゆったり揉みほぐしながら、
杏璃ちゃんが感心するかのような悔しがるかのような微妙な表情を浮かべてみせる。
すごく……恥ずかしい。
まるで杏璃ちゃんに、裸の胸を直接まさぐられてるみたいで……
「ね、ねぇ杏璃ちゃん……私いつまで、こうしてたらいいのかな……?」
私は耐え切れずに、杏璃ちゃんに許しを請うてみたけど。
「もちろん、あたしがばっちり満足するまで!」
「え……えええええええっ!?」
こ、これだけ触ってもまだ満足してくれないのぉ!?
「それじゃま、さっそく♪」
「え? あ、ひゃぁっ!?」
私の戸惑いも意に介さず、杏璃ちゃんがいきなり私の服に手をかけてきた。
「あ、杏璃ちゃん……そんな、そこまでしなくても……」
「何言ってるのよ。おっぱいチェックの検定項目と言えば、
触感・感度・見た目のよさって相場は決まってるでしょ?」
「そ、そんなぁぁぁっ」
そんなこと、私初耳だよぉ……///
「それじゃ早速、ごかいちょーっと♪」
「ひゃ、やああぁぁっ!!!」
私の服は、胸元までばっちりめくり上げられてしまっていた。
杏璃ちゃんの目の前に、今日買ったばかりの青い紐ブラが露になる。
「ふむふむ……今日の下着は、青の紐つき……と」
「あ、杏璃ちゃん……あんまり、まじまじ見ないでよぉ……///」
「ふふっ……どうせこの紐も、雄真の趣味なんでしょ?
あのスケベの考えることなんて、ホントわかりやすいんだからっ☆」
私のブラ紐を指先でくりくり弄びながら、からかうように微笑む杏璃ちゃん。
「ぅ……うぅ……///」
私は……ただ単にデザインがかわいかったから……買っただけだもん。
決して……雄真くんに褒めてもらいたくて、買ったわけじゃ……
「さぁてと……この中には、どんなお宝が隠されてるのかしら?」
「お……お願い杏璃ちゃん……もう、これ以上は……」
あまりの衝動と恥ずかしさに、許しを請う私の声ももはや涙声になっていた。
だけどそのくらいでやめてくれるくらいなら、とっくの昔にやめてくれている。
杏璃ちゃんはにたにたと嫌らしい笑みを浮かべながら、私のフロントホックに手をかけ始めた。
「よいしょっ……と。ふふ、何だかドキドキするわね」
「ぁ、杏璃ちゃあん……///」
「んふふ……えーいっ!!」
ぷちっ☆
「ひゃああっ!?」
かけ声と共に、私の胸を覆う全てのしきりが取り払われてしまっていた。
急に外気に晒されてしまったそこの感触に、思わず身震いしてしまう私。
「そんな……ゃぁ……杏璃ちゃん……」
恥ずかしさも頂点に達し、私は思わず両手を顔にやってしまった。
そんな状況でも、杏璃ちゃんはなおも飽きずに私の胸に見入っている。
「ふむふむ……相変わらずの美乳よね……春姫……」
「うぅ……あ、杏璃ちゃん……///」
「綺麗な釣鐘型で……肌の色も、すっごく滑らかな白……」
乳房のラインを指先でつつーっとたどりながら、うっとりと吐息する杏璃ちゃん。
その感触は、いつもの雄真くんの攻めよりもずっとねちっこく、いやらしくて……
「そして何より……この敏感なちくび♪」
「!! んっ……」
更にその先端を指先でくりんと弄ばれ、思わず声を漏らしてしまう私。
「小粒なくせにこんなにぴーんとつっ立ってて……ふふっ、かーわいい♥」
「ぅぅっ……あんり……ちゃぁん……」
私の乳首の反応がよほどお気に召したのか、嬉しそうににこにこ微笑む杏璃ちゃん。
「それじゃ、まずは見た目のよさは合格……と。じゃ、次は触感テスト」
「ひゃ!? んああっ!!!」
杏璃ちゃんが急に、私の胸を鷲掴みにしてきた。
雄真くんのごつごつした広い掌とは違った、杏璃ちゃんの白くて繊細な指先。
「うぁ……生で触ると全然違うわ……」
「んく……っ、んふぅ……ぁ……あんり……ちゃぁあん……」
いつもの雄真くんより、ずっとソフトでデリケートなタッチで。
杏璃ちゃんの女の子らしいやわらかな掌が、私の乳房をゆったり揉みしだいてゆく。
「んん……巨乳に加えてこの肌のキメ細やかさ……何かムカツクわ」
「ん……んくぅ……っ、はぁ……ぁぁ……」
杏璃ちゃんはまるで八つ当たりするかのように、私の乳房を無遠慮にぐにぐに揉みだした。
「悔しいけど……触感部門も合格と言わざるを得ないわね」
「んふぅん……ぁ、杏璃ちゃぁん……」
杏璃ちゃんに好き放題胸をいじられて、私はだんだんと息が上がってくるのを感じていた。
……何だか、私が私じゃないみたい……
雄真くん以外の、しかも女の子に……こんなに触られて……感じちゃってるなんて……
「それじゃ、いよいよ最終テスト……と」
「え……ま、まさか……」
さっきの杏璃ちゃんの台詞をそのまま解釈すると……つ……次に来るのは……
「そのまさか、よ。おっぱいチェック最大の山場、感度チェック♪」
「や、やっぱりぃぃぃ!!?」
あまりのことに驚愕の意を隠せない私と、更ににやにやを止められないでいる杏璃ちゃんの表情。
「瑞穂坂一のアイドルのおっぱいが、果たしてどのくらい高感度なのか……
瑞穂坂の男子たるもの、誰しも一度は気になるところよね〜♪」
「や、やめて……杏璃ちゃ……」
「んふふ……や〜だよっ☆ 春姫がイクまでやーめないっ!!」
「あ……」
まるで小悪魔みたいに舌を出す杏璃ちゃんの表情に、私はふと思い返していた。
……そう言えば、昔から杏璃ちゃんってそうだったっけ……
修学旅行とかでいっしょにおふろ入る度に、杏璃ちゃん……私の胸に異常に興味を示してきて……
「それじゃま、さっそく味見と行きますか……かぷっ」
「んふっ……ぁ、あんり……ちゃ……」
私の先端にむしゃぶりつく杏璃ちゃんの唇を、止める手段はもう見つからなくて……
「んちゅ……ん……ぇろ……っ、んふ……ちゅぷ……っ」
「んんっ、んく……ぅん……、ぁ、んはぁっ……」
大好物の飴玉を舐めるかの如く、春姫のそこを味わい尽くすあたし。
春姫の乳輪の境目や乳首の根元、先端の少しくぼんだ部分……
自分が愛でられて気持ちいいであろうことを想像しながら、舌で執拗に攻めてゆく。
「んんんっ……ぁっ、ぅくぅ……っ……ん……んぅんん……っ」
そのあたしの愛撫に、顔を歪ませ、紅顔しながら必死に耐え忍ぶ春姫。
まったく……気持ちいいんだったら素直に感じちゃえばいいのに。
どうせ雄真に見られてるわけでもなし、そこまで雄真に義理立てする必要もないんじゃない?
「んむぅっ、んぐ……むちゅるるるるっ」
「んあぁっ、あ……あんりちゃ……あぁっ!!」
あたしはちょっとだけ悔しくなり、春姫の乳を乱暴に掴むと、突き出た春姫の乳首を強引に吸い上げた。
「ぃゃ、あぁっ、強すぎ……それ……ぁっ、はぁあぁぁっ」
これだけ強烈な刺激を与えてやってるってのに、なおも素直に快楽に応じてくれない春姫。
……大体、納得いってないんだよね、あたし。
雄真なんかよりあたしの方が、ずっとずーっと春姫といっしょにいるってのにさ……
春姫ったらここんところ、口を開けばいっつも雄真、雄真って……
そりゃ生まれて初めての彼氏なんだから、浮かれる気持ちもわからなくはないけどさ……
だったら、その雄真より付き合いの長いあたしの立場はどうなるのって感じ。
「んちゅるるっ、んぷ、ちゅ、んちゅぅぅぅぅっ」
「ひゃあ……ぁあ……っ、ゃだ、よ……あんりちゃ……ひゃ、ぅっ、あぁああぁっ」
なおもいやいやをするかの如く、あたしの愛撫を必死に拒絶する春姫。
……大体、雄真も雄真よ。
こーんなおっきなおっぱいに騙されて、あたしの春姫のこといいようにかわいがってくれちゃってさ?
こーんな……こんな、おっきな……おっぱいに……
………………
(……春姫のおっぱい……やっぱ、すごくかわいい///)
まぁよく考えたら、女のくせにそのおっきなおっぱいにハマってるあたしは何って話よね。
仕方ないから今日はもう割り切って、心ゆくまでこのおっぱいを楽しんでいくことにするわ。
「んむぅ……んちゅ、くちゅ……んぷぅ……どう……気持ち、いい……? 春姫……」
「んうぅぅっ……んふ……気持ち……よくなんて……ないもん……」
「まったく強情な娘よね……乳首、こーんなに尖らせちゃってるくせに」
固くなった先端を親指の腹でころころ転がしながら、春姫の羞恥を煽るべくつぶやいてみるあたし。
「んんっ……そ、それは……///」
「そこまで意地張るんだったら……どうなっても知ーらないっと」
「えぇっ……あ、ひゃあああっ!?」
あたしは更に春姫の乳房を乳輪のあたりから強烈に絞り上げ、突き上げられた乳首を舌で弄りだした。
「ぃやっ、あぁあっ、それ、ぃや、だめぇ……!!!」
舌で根元からぴんと弾いてやるたび、びくびく切なそうに反応する春姫の乳首。
あまりに気持ちよさそうなその様に、あたしはふと思いを巡らせていた。
春姫のここ……今、どのくらい感じてくれてるんだろ……
これだけすごい攻め方してるんだもん……あたしだったらきっと……もう……
「んあぁぁ……ぁんっ、はぁん……もぉ……やめてよぉ……あんり……ちゃあん……」
唇で挟み込み、揉みながらくりくりねじり上げ、更に先端にくっつけた舌先をくりくり回し……
自身の思いつく限りの攻めを春姫に加えながら、あたしは思わずおのが乳房に手を回していた。
「んくぅっ……!!」
先端を襲う甘痒い電流に、思わず驚きの意を隠せないあたし。
嘘でしょ……ちょっと指先が擦れただけで、こんなに感じるなんて……
だったら春姫のここ……今どれだけ気持ちよくなってるって言うのよ……?
「んんっ、んくぅぅ……っ、やだ、よ……ゅぅまく……雄真……くぅ……ん!!!」
まるで救いを求めるかの如く、自らの愛して止まない男の子の名を叫ぶ春姫。
その先端に募った想いを想像するだけで……あたしはもう、自分を抑えきれそうになかった。
「んぷぅっ、んく、ふむぅぅっ……んちゅ、ちゅぷ、んちゅぅうぅぅっ」
春姫の先端にむしゃぶりつきながら、必死になっておのが先端をいじめぬくあたし。
こうしてるとまるで、春姫とふたりで快楽の泥沼に融けあっていくみたいで……
気の狂いそうな衝動の中、この悦びを毎晩享受してるのであろう雄真に少しだけ嫉妬を覚えていた。
「んぁあっ、あぁ、ぁあ、はぁぁあっ……あたし、もう……だめぇ……っ!!!」
やがてわずかな蠕動ののち、春姫が全身をびくんと後ろに仰け反らせ……
「ぃやあっ、あっ、ひゃぁ……ぁああ……っ!!!!!」
叫び声と共に、春姫の柔肌がびくびくと激しく痙攣するのがわかった。
どうやら……イッてくれたみたいだ。
こんな状況でもなお声を上げまいと必死になってるっぽいのが、少しだけ歯痒いけど。
「んふ……ん……はぁ……ぁはぁ……っ」
やがて絶頂も過ぎ快楽の余韻に咽ぶ春姫を前に、あたしも涙で紅潮した顔をそっと上げた。
気持ち……よかったね……春姫……
そりゃあ何たって、あたしは春姫の一番の親友なんだもん。
楽しいことも気持ちいいことも、みーんないっしょなんだから……
……しかし。
「んふぅぅっ、んぐ、ぇぐ、ひぐ……っ」
「は、春姫……?」
……予想もしてないことが起こってしまった。
春姫が顔を両手で押さえ、泣き出してしまったのだ。
(……あらら……ι)
ひょっとして、あたし……ちょっと、やりすぎちゃった?
「あ、あたしが悪かったわよ……春姫」
「んぅぅぅっ……でも……こんなの……こんなのってぇ……んぐ、ふぇぇぇ……っ」
「……春姫……」
……冷静に考えたら、そりゃそうよね……
春姫だってできれば、雄真以外の人の手でイキたくなんてなかっただろうし……
「んふぅっ、ぇぐ、ひぐ……っ……」
「……とりあえず、そのおっぱい隠しなさいよ。こっちが恥ずかしくなるじゃない」
「ん、んぇぇっ、ゆぅま……くぅぅん……っ……」
「……ι」
……だめだこりゃ。
一度こうなっちゃったら、春姫……なかなか機嫌直してくれないもんね。
あたしは溜め息をつきつつ、春姫のブラをつけ直し、たくし上げてた服を元に戻してあげた。
「……それじゃ、あたしもう行くわね。
今日のこと……雄真には、何も言わないでいてあげるから」
そのまま逃げ去るかのように、春姫の部屋を後にするあたし。
……ちょっとした罪悪感が、あたしの胸を支配していた。
あれは本来、あたしが踏み入れちゃいけない領域だったのだ……
そう……あたしなんかが土足でずかずかと踏み入っちゃいけない、春姫だけの聖域。
その聖域を、あたしは……いとも簡単に汚してしまった。
それこそ……大好きな玩具を、無邪気に弄って壊してしまうかのように……
(春姫……あたしのこと……きっと嫌いになっちゃったよね)
こんなえっちで……身勝手で……無神経なあたしのこと……
「……」
ふと、思い返してみる。
あたしに胸をいじられてる最中、ずっと声を出すまいと必死に堪えていた春姫の表情。
あれはまるで……声を聞かれてはならない相手が、本当にそこにいるかのようだった……
(……まさか……ね)
まさかあの狭い部屋のどこかに、雄真が隠れて一部始終を聞いてたなんて。
……いずれにしろ……
春姫と雄真との今夜の逢瀬が、いつも以上に盛り上がるであろうことは……想像に難くなかった。
「……なあ、春姫。柊と一体、何をしてたんだ?」
「ふえっ!? な、何もしてないよ?」
「声が裏返ってるぞ」
「あ……///」
(おしまい)
以上です。
いや〜百合ものって、本当にいいものですね〜!(額の脂汗拭いつつ)
今回の杏璃の性格は、ある程度私独自の解釈を入れたものとなってます。
ぶっちゃけ杏璃って、春姫に対しある種ツンデレ的な感情を抱いてるのではないかと。
ほら杏璃って口では春姫のことライバル発言しながらも、春姫にウェイトレス服姿褒められた時には
「お、おだてても試験じゃ手加減してあげないんだからね///」と照れてみたり、
漫画版じゃ春姫の「一番の親友」発言受けて顔真っ赤に染めてみたりするじゃん。
・・・まぁさすがに、今回のSSほど春姫に歪んだ愛情を抱いてるとは思いませんがw
ではではノシ
杏璃×春姫gj!
ぜひそのまま最後まで(ry
片恋いの月やって「こりゃ二次創作のし甲斐がありそうだわい」と思ってたら、
考えてたネタをあらかた本編でやられてしまった(´・ω・`)
仕方ないんで、えろ一本に絞って何か書くかなぁ
>>342
おお、期待
真ルートEND後だと好き放題キャラ動かせそうだなー
http://yellow.ribbon.to/~savess/
こことかPINKTOWERとかでてきてみれないんだが・・
どうやったらみれるんだ?
>>344
専ブラ使え
あるいはそのPINKTOWERってページの下の方探ると幸せになれるよ
あらすじ固まったんで書き始めてみた〜
っても香津美と杏子でネチョネチョしてるだけなんだが
ども。いつものはぴねす書きの者です。
今回は>>183の一番上、準にゃんのお話書いてみました。
但し世間にはオトコノコってだけで拒否反応示す方もいらっしゃると思うので、恐れながら外部リンクで。
ttp://www.uploda.net/cgi/uploader2/index.php?dlpas_id=0000035053.txt
DLパスはメル欄-sage
「いくらかわいくても男はやだ・・・!」って方は閲覧をお控え下さい;
いつも乙ですー。はぴねすやったことないので感想書けないのが残念ですが楽しそうで惹かれます。今完璧に趣味に走ったゆのはなSS書いてます。出来たらまた投下しますんでよろー。>紅茶奴隷
……実に収録形式に困るw
で、だ。URL変わりました。
ttp://h-65.com/~sss/ になりますので、よろしくー。
>>349
>>347のことを指しているとすれば申し訳ないw
あと「杏璃の抜き打ち・・・」のリンク先がデッドリンクとなっておりますので報告。
ともあれ、毎度お疲れ様ですノシ
ファイル上げて安心してたら、リンク先書き間違えてたなんてorz
しかも10日以上もそのままだったなんてo...rz
>350
報告ありがとうございます。五体倒置で感謝。
えー、サンクリ行った方もそうでない方もお疲れ様です。紅茶奴隷でした。
>>351さん乙ですー。うちのブログも後で直しときます。
さて、正直需要があるか不明なのですが、趣味丸出しでゆのはなSS書いてしまいましたー。
香奈のSSを書いてたらほなにー分が補給したくなったのと、トゥルー以外でもゆのはが再登場するような展開は無いかなあ、と妄想した結果です。
まあ神様は最近も某学院に遠征したりしてるので、作品世界での「後日」も意外とこんなもんじゃないかなあ、という希望的観測もあり。
穂波√アフターを想定していますが、多少の矛盾は生温い眼で許していただければ幸いかと。
そんなわけでどうぞ。
「しあわせなじかん」
かちかちかちかち。
キーを叩く音とともに、画面に打ち出されていく文章。
その前に座る一人の少女。
……私の名前はほなみといいます。
ちょっとお調子者の大学生、たくやくんに恋する女の子です。
今日は、最近私の身の回りに起こった出来事について、お話ししようと思います。
私はこの春、地元の近くにある高校に入学しました。
でも、連休が明けてからかれこれ一週間と言うもの、完全に引きこもっていました。
何故か、とご質問ですか?
わたしの住んでいる町はゆ○は○町という、地方の鄙びた町です。
私の町からその高校に入った人は私一人、と言うぐらい、若年人口の少ない町でもあります。
ですから、私には高校に入ったとき、誰も知っている人がいませんでした。
入った当初は、馴染めるだろう、と思っていたのですけど。
でも――なかなかそうはいきませんでした。
お友達を作るというのは、難しいです。
たくやくんは、私の町に旅行者として現れた大学生でした。
いろいろな事情があって、今私とお付き合いして頂いています。
でも、彼は都会の大学に通っているので、今はあまり頻繁に会えません。
先日会いに行ったときは、迷ったりして大変だったりもしました。
それから――
かたん。
「……こんな物を書いていては駄目なのです」
はあ、と溜息とともに消去。
こんな愚痴めいた告白をネットに晒してどうしようというのか。
何の解決にもならない。
優しい言葉をかけてくれる人はいるだろう。
厳しい忠告をくれる人もいるだろう。
あるいは心無い罵倒もあるだろう。
でも、穂波は知っている。
自分は、本当はどれも必要としていない。
必要なのはただ一人の言葉と――その笑顔だけなのだと。
「……拓也くん」
――会いたい。
でも、今は会えない。こんなだらしない自分を、弱い姿を見せたくない。
拓也くんも、私に会いたいのは同じ……だと思う。
そんな彼に、余計な負担を与えてしまうから。
でも、寂しい。彼の体温を、匂いを――そして呼吸を感じたい。
叶わぬ希望による鬱屈した衝動を、穂波は何とか解消しようとしてみたのだけど。
一人遊びだけでは到底無理で。でも夜は寂しくて、泣きたいほどに眠れない。
で――結局どうなったかというと。
「くのくのくのくのっ」
連休とあわせて十日足らずでマスタークラスへと進化した彼女の分身が画面上を駆ける。
自宅の回線速度はやや微妙ではあったが、穂波はそれをものともしない的確な判断力と効果的な技の選択で敵を殺戮していく。
――ネトゲー三昧、立派な引きこもり初心者の出来上がりだった。
「……ふう」
ひと段落したところで接続を切ると、穂波はそのままベッドに寝転がる。
強引に自分を疲れさせて、泥のように眠る。
夢は見たくない。だって、見るのは彼のことばかりだから。
「――拓也くんの、馬鹿」
――あいたい。あいたくてたまらない。でも、あえない。
(……情けないあーほんとに情けない小娘なのです!わらわの有難い力に少しは頼ってみようとか思わないのですか!いいですかいちごぱふぇを祠の前に)
たまーに、夢の中で誰かにぶつぶつ言われているような気もするけれど。
(こらーっ!神のありがたい言葉を聞きなさーいっっ……)
今はまだ――聞きたくなかった。
結局、一度もその週は学校に行かぬまま土曜日の夜。
惰性でネトゲーにいそしむ彼女の前に、とあるPCが現れた。
名前は「クワゥテモック」。
見たとたん、どきんとした。
……まさかね、と思いつつ、声をかけてみる。
かちかちかちかち。
「はじめまして。今日はどちらへ?」
ぽーん。
「恋人を探しています」
かちかち、かたん。かちかちかち。
「……こいびと、ですか。どんなひとですか」
ちょっと考えて、ぽーん、と返事。
「俺の肩ぐらいの背丈で、お菓子を作るのが上手いショートカットの女の子」
――かちかちかち。
「……ずいぶん具体的なのですね」
ぽーん。
「うん。大好きだから、彼女のことは何でも憶えてる」
かちかちかちかちかち。
「……では、彼女が今何を考えてるのかも、判るのですか」
また、ちょっと考えて。……ぽーん。
「判ることも、判らないこともあると思う。だから、聞きにいく」
かちっ……かたん。
「……聞きに、来る?」
来る、と言ってしまった。
「うん。あーほら、まずあいつ倒しちゃおう」
……かたん。ようやく返事を返す。
「……はい。ご一緒します」
経験値を首尾よく稼ぎ、さてこれからこの怪しいPCにどう話しかけるべきか、と考えていると。
向こうの動きが変わった。ちょこちょこちょこ、と穂波のPCから無造作に離れていく。
「……あれ?ちょ……何処に行くのです?」
返事はない。
「え?……え?人……ちがい?」
そうなのか。
「……そうだよ、ね。よく考えれば、拓也くんがネットゲームなんてするはず――」
「うおーいっ!ただいま穂波!」
突然寝室の扉が開いた。
「ふひゃあああああっ!」
お約束ですが心臓が飛び出ました。
「た……拓也くんっ?どどどどどうしてっ?」
「ふふふ、わかばちゃんのところで回線を借りてたっ!いやーわかばちゃんも結構はまってるらしいんだよな、このゲーム」
「――何故私のPCの名前を?」
「榛名さんに調べてもらった。で、今なら起きてるなーと思ってこっちに突撃した」
……お母さんが。
「……いつから、知っていたのですか」
「一週間前に榛名さんから電話がかかってきてさ。週末こっちに来てくれないかー、って」
――お母さんお母さん。私のお母さんは、なんでもお見通し。
「で、やって来ました、草津拓也です。よろしく――あ」
もう、我慢できなくて。
彼の胸に顔を埋めていた。
「――おかえりなさい、拓也くん」
「……うん、ただいま――穂波」
「拓也くんは非道いのです。いつだって突然すぎるのです」
「ごめん。でも、いろいろ考えたら今回はこの方がいいかな、って」
「お母さんが、いろいろ喋ったのですね」
「……穂波を心配してるから、だろ?」
顔を埋めたまま、穂波は呟く。今、自分は笑っているのだろうか、泣いているのだろうか。
「そんなことは判ってるのです。……拓也くんはいつまでこっちに居るのですか?」
「……穂波が学校に行きたくなるまで、かな」
もはや我羞と判っていても、穂波は言葉を抑えられない。
「……ずっと居てくれるなら、毎日ちゃんと行ってちゃんと帰ってくるのです」
「さすがにそうはいかないけど――これなんてどうかな」
拓也の手の上には二つの携帯電話機。
「……なんですか?」
「……テレビ電話できるケータイだってさ。最近のはよくできてるよな。これなら顔見ながら話せるだろ?」
「あの……ゆのはな町はまださーびす圏外なのですが」
「なんですと!」
がびーん、と驚く拓也。その顔を見ていると、思わずくすりと笑みがこぼれてしまう。
「ふふ……それに穂波は、本物の拓也くんでないと駄目なのです」
映像なら携帯じゃなくって、PCでだって会う方法はある。音声だって文章だって、伝える方法はいくらでもある。
でも。やっぱりわたしはこの人のぬくもりと一緒に居たいのだ。
「穂波――」
「……でも、我慢するのです。今日、会いに来てくれたから」
ぎゅ、と抱きしめると、拓也も穂波を抱きしめ返してくれる。
「高校、嫌い?」
「嫌いじゃないです。でも――いろいろ難しいのです」
「友達を作るのに急ぐことないんじゃない?自分を出していけば、穂波なら自然と回りに人が集まってくると思うし」
「でも――私は暗くて引っ込み思案でそんなに可愛くもないですし」
「こーら、穂波が可愛くないなんて思ってるのは本人だけだって」
「……そんなことないのです」
「いーえ事実。だから心配はいらない。それに――ほら」
拓也が指差した部屋の隅。
賽銭箱の形をした貯金箱の隣で、うさぎの鈴がころん、と鳴った。
「……あ」
「多分、あいつはいつも見てくれてるからさ」
「――そうですね」
「俺も、いつも穂波のこと考えてるし……だから、一緒に頑張ろうぜ」
「……はい。拓也くん……ありがとう」
――結局、私はまだ弱い子のままなんだろう、と穂波は思った。
でも、彼がいれば。離れていても、確かに其処にいると感じられるなら。
きっと、今よりもっと強くなれるはず――そう思った。
「……今日はこっちに泊まるのですよね?」
「うん、わかばちゃんには言ってきたし。榛名さんは高尾酒店に行ってくるって出てっちゃった」
「もう……お母さんは気を利かせすぎなのです」
「じゃあ呼んで来る?」
ぶんぶんぶん、と高速で首を横に振ると、穂波は拓也の耳に口を寄せて囁いた。
「せっかくですから――拓也君といっしょのベッドで眠りたいです」
「そりゃ俺だって……じゃあ、もう寝るか?」
「……でも、しばらくは寝かせてあげないのです」
「えー」
「だって――」
言葉を切ると。
「――その前に拓也くんはすることがあると思うのですよ?」
ちゅ。
どちらからともなく。あまく、長い――キス。
「……実は俺も、そう思ってた」
「では――速やかに実行してほしいのです」
「……うん」
――その後の二人については、あえて語る迄もないかと。
で、翌朝。
「せっかくですから、二人で祠になにかお供えしに行こうと思います。喫茶店の材料を買いに行くついでに……あれ?」
「……どうした?」
「……いや、貯金箱に二千円札が五枚ほどあったはずなのですが……一枚しかないのです」
ちっ、と穂波が舌打ちした後、拓也の視線に気づきあわてて表情を戻す。
「……すみません。最近夢以外では気配を感じないと思って油断していたのです」
「――えっと、どゆこと?」
「『彼女』は、私に憑くことで『向こう側』と『こちら側』を行き来することが可能になったわけですが……最近、どうもパワーアップしたようなのです」
「……あいつがパワーアップすると、どうなるんだ?また実体化できるのか?」
「それは判りませんが――どうやらわたしの所有物に触れることはできるらしく」
「……で?」
「貯金箱のお金がしばしば減っていくのです。多分どうにかして買い食いしてるのです。いやがらせなのです」
「……なら、お参りに行ったらなんか引き換えにご利益をくれるかな」
「あの守銭奴がそんな殊勝な真似をするわけがないのです。知ってますか?祠の近くにアイスの自販機が出来たのを」
「あんな所に?」
「ええ。太陽光発電機付のふゅーちゃりてぃすてぃっくな代物です。どうやったか知りませんが、絶対あのちび神さまの仕業なのです」
「……いずれにせよ行ってみようぜ。姿が見れたら嬉しいし」
「まあ――そうですね。拓也くんが来れば、喜んで姿を表すかもしれないですし。捕まえてとっちめてやるのです」
「まあまあ、それはそれで」
(ナレーション:わかば)
――さて、祠の向こうのどこか、神様の棲まうところ。
見た目は普通な和室の中で、一人のちっちゃい神様が拗ねておりました。
それはもう、じたばたごろごろと。
(独白:神様)
「ぶつぶつ……たくやの変態ほなにーの馬鹿!あの二人はもっとわらわを敬い崇め奉るべきです!……う゛ぅううう」
布団の上でごろごろごろごろ、合間に足をばたばた。
「大体お札でおなかはふくれないし!にせんえんさつはこの自販機では使えないのです!」
これはただの八つ当たり。
祠を訪れたじゃーなりすととか名乗る小娘には、祠のそばに最新式のアイス自販機をぷれぜんとしてもらったし。
先日空から落ちてきためがね娘には、中々忠実な召使として働く奇妙なちゅーりっぷなどをもらったりして。
最近、神様の身辺は結構充実しつつある。
でも、結局穂波がいないと拓也の前には現れる事が出来ないし。
でもあのえろえろすとろべりーな所はこっちが恥ずかしいので見たくないし。
だから鈴だけ鳴らして帰ってきてしまったけど――でも拓也に会いたくないことはなかったり。
「うう……わらわはおなかがすいたのです!拓也は速やかに供物を奉納しなさい!いちごぱふぇを所望します!」
一人で聞こえるわけもないシュプレヒコールをあげる。
「――でも、最近のわらわは一味違うのです」
ぴた、と冷静に返ると今度はふふふふ、と含み笑い。
「ぱわーあっぷした今のわらわなら、穂波がいる場所なら実体化して拓也をどつくことも可能なはず」
だから、とちっちゃい神様は、枕を抱きかかえてごろごろしつつ思う。
「……二人で、会いに来てくれないかな」
それなら少しは、神様らしい言葉をかけてやっても良いのに。
(ナレーション)
――そんなこんなでふくれていた神様ですが。
やがて、祠の外から足音と話し声が聞こえるのに気づきました。
それを聴いた神様の顔は、だんだんと、だんだんと。
晴れ晴れとした笑みに、変わってゆきました。
すた、と立ち上がると、神様はにこにこしながら走ってゆきます。
祠の外に。
――愛すべき人々の下に。
「――これ、汝らっ!わらわにとっとと奉納しなさーいっ!」
――今日のところは、これでおしまい。
でも、たぶんこのお話は、ずっとずっと、続いてゆきます――
※※注意※※
ここから先の文章は著しくキャラクターのイメージを損なう可能性があります。
ご了解の上お読み下さい。
「で、なんでゆのはは今頃になってパワーアップしたんだ?」
「先日助けてやっためがね娘が、友人から貰ったけど使わないからといってこんな物をお供えしてくれたのです」
何々、と拓也がそのDVDらしきものを見てみると。
「びりーずぶーときゃんぷ:たまでるりんがさばいばる篇」
……と書かれてあった。
つか、DVD見れるのか神様。
「毎日見ながらやってたらほらもうこんなに逞しく!わらわはもう貧弱な小娘ではないのです!土地神としての位もびゅーんとらんくあっぷで祠のそばなら外見だって自由自在!」
言葉とともに、神様は嬉々として二人の目の前でまっしぶに変化。
「えー、えーと……」
呆然とする拓也の横で、穂波がぼそりと呟いた。
「…………酷いオチなのです」
ちゃんちゃんっ。
……ありがとうございました。
冒頭のかにしのSS云々→ゆのはなSS「しあわせなじかん。」1でした。
専ブラで書き込み失敗すると前に設定した名前がそのまま表示されちゃうのを失念していましたorz
つーことで>>352-363でよろ。
乙です。
ゆのはなはストーリーを教えて貰うスレで知っている程度だけど、これ読んだら
プレイしてみたくなったよ。
感想有難うございます。とてもあたたかい作品なのでぜひ! ちなみに、おまけのオチは風見神宮様の通販さんから思い付きました。この場を借りて風見さんにも感謝。
ほしゅ
保全
ほしゅ
ほしゅ
保守
ここまで1ヶ月半も投稿なしとは・・・書き手も減ってきちゃったのかな。
とりあえず予告。
俺の趣味全開な杏璃のラブエロSS、今度投稿しますんでよろしくノシ
>>371おつ。
夏コミでネタを使い果たした人もいるかも試練。
夏コミ前日あたりをめがけて、うちもなんか貼るかもしんないです。
期待age
>>371
待ってました!
さぁ、こい。どんとこい。超期待。
保守
どうも、誰だっけ?な『甘くない』の者です。
大分間があきましたが、以前の『かにしの』の続き投下します。
ちなみに前話はttp://www.geocities.jp/wrb429kmf065/nizisousaku/kanisino07-1.htmです。
司が一人悶えていた丁度その頃、殿子は梓乃と中庭にいた。
「ダンテ、お食べ」
「ワン!」
梓乃が皿に盛ったご飯を差し出すと、ダンテは一声上げて餌に飛びつく。
カッ、カッ、カッ、
「……凄い食べっぷりだね」
その食べっぷりに殿子は目を丸くする。
――ダンテってこんなに大食漢だったかな? 以前はもっと小食だったような?
それに気のせいか、その食べっぷりは誰かを連想させる。
『誰だっけ?』と殿子は首を捻った……が、答えは直ぐに出た。
――ああ、司に似てるんだ。
納得、と殿子は頷いた。
考えてみれば、ダンテは司に一番懐いている。『ベットは飼い主に似る』というから、司に似ても不思議では無いだろう。
――司、よく食べるから。 ……梓乃なんか目を丸くしてたっけ。
その豪快な食べっぷりを思い出し、殿子は思わず忍び笑いを漏らす。
殿子は、司の食べっぷりを見るのが大好きだった。
自分の作った料理を心底美味しそうに、嬉しそうにして食べるのを見ると、とても嬉しくなるのだ。
作った相手を喜ばせる食べ方――これこそが、真の作法というものではないだろうか?
……考えてみれば、自分が知る作法とは“恥をかかない”“不快感を与えない”という、自分のための作法でしかなかった。
――本当に、司は凄い。
そう心から思う。自分は司に教えられてばかりだ。
殿子はあらためて、自分の“兄”を誇らしく思った。
カッ、カッ、カッ、
「いっぱい食べて、早く大きくなるのよ」
そう言うと、梓乃はダンテの頭を優しく撫でてやる。
「きゅう〜!」
「ふふふ、いい子いい子」
梓乃は幸せそうに微笑んだ。
――ああ、これこそがわたくしの望む“幸せな時間”です!
思わず『やった!』とばかりに軽く片手を挙げ、拳を握り締めちゃう程、梓乃は浮かれていた。
可愛いダンテを愛でる自分、そしてそれを優しく見守る殿子、
周囲には誰もおらず、殿子と二人っきりの静かな世界、
穏やかに流れる時間――これこそが正に梓乃の望む世界なのだ。
が、考えて見ればここの所ずっと、その様な世界とは無縁だった。
……司がこの分校にやって来てからである。
今でこそ梓乃は、曲がりなりにも司を受け入れているが、それまでには様々な紆余曲折があった。
そもそも、滝沢司という人物は、梓乃の最も嫌いなタイプだった。
常にじっとしておらず、何か突拍子も無い事を思いついて実行、挙句の果てに周囲の者をそれに巻き込む。
……そして(巻き込まれた者が)気付いた時には、既にどっぷりと首まで浸かって抜け出せなくなっているのだ。
まるで蟻地獄の様な恐るべき存在である。
その司が、よりにもよって自分達を目に付けた。 ……実に迷惑な話だった。
おかげで梓乃の生活はかき乱され、変化を迫られた。挙句に殿子までをも奪い去れそうになった。
――だから、“嫌い”が“憎い”に変わるまで、さしたる時間を必要としなかった。
あの頃の自分は、司を追い出す為に様々な罠を仕掛けたものだ。
始めこそ子供染みたものだったが、効果が無いことを悟ると徐々に危険な罠に手を出していく。
が、10回やっても1回成功するかどうか。加えてその度に梓乃も一緒に引っかかり、逆に司に助けられる始末……かえって殿子の司に対する評価は上昇する一方だった。
思いつめた梓乃は、最後には犯罪をでっち上げ、それを司になすりつけようとまでした。
……だが嘘が真となり、自分が襲われそうになって初めて気付いたのだ。
この恐怖と絶望を、無実の人になすりつようとしていたことに。
なんて幼稚だったのだろう、なんて残酷だったのだろう。
あの時のことは、今でも鮮明に思い出せる。
『せ、先生、助けて! 先生!!』
自分が他でもない司に助けを求めたことに、梓乃は驚愕した。
愚かにも、自分が陥れようとしていた相手に助けを求めたのである。
……これは“天罰”なのだ。助けなどくる筈が無い。ましてや、司が――
『八乙女、大丈夫か!?』
……信じられなかった。
池で溺れそうになった時、泳げないにも関わらず真っ先に飛び込んで助けてくれた司。
一緒に階段から落ちた時、身を挺して庇ってくれた司等々、挙げればキリが無い。
そして今回もまた、司は自分を助けてくれたのだ。
『先生! ごめんなさい! ごめんなさい!』
気付くと、自分は司に抱きついていた。
『もう大丈夫だ、大丈夫だから』
『ごめんなさい…… ごめんなさい……』
梓乃は泣きじゃくりながら、自分の罪を告白した。
……実はこのシーン、“多少の”記憶の改竄が行われている。
では真実を見てみよう。
『もう大丈夫だ、大丈夫だから』
泣きじゃくる梓乃を、司は優しくあやす。
が、司が優しくすればする程、ますます梓乃はますます泣きじゃくる。
『ごめんなさい…… ごめんなさい……』
『???』
『ごめんなさい…… 許して下さい……』
『お、おい八乙女? よく判らんが放してくれ、犯人が逃げる』
遂には自分に許しまで乞い始めた梓乃に、司は混乱してしまう。
と、その時、聞きなれた声が耳に入った。
『お〜い、どうし…… ! 梓乃!その姿は!?」
『あ、りじ……ブフォッ!?』
梓乃はみやびに任せ、自分は犯人を追おうと振り向くが、その瞬間みやびの右ストレートが顔面に炸裂した。
何やらえらいお怒りの様だ。
『き、貴様というヤツは! 梓乃に何てことを!!』
『……へ? ! ご、誤解ですよ! これは――』
自分が犯人と誤解されていることに気付き、司は慌てて弁解を試みる。
……が、そこに梓乃の一撃。
『許して下さい…… 許して……』
『梓乃のその姿とセリフ! 全てがお前をクロと言っているっっっ!!』
『お願い、話聞いてっ!』
ビシッと指さすみやびに、司は頭を抱えた。 ……ああ、一体どうやって誤解を解いたものやら。
『どうしたの!?』『どうしました!?』
『ああっ! 話が余計ややこしく!?』
更に美綺と栖香が登場。最悪の面子である。
……どうやら司は天に嫌われているらしかった。
やはり日頃の行いのせいだろうか? お賽銭が少なかったからだろうか?
『この女の敵め!』
『冤罪だっ!?』
案の定、司は皆から糾弾された。
絶対絶命のこの危機に、司は最後の綱である梓乃に救いを求めた。
『や、八乙女! お願いだから弁護してくれるかその手を放すかしてっ!! ぷりーず!』
……が、梓乃は泣きじゃくりながら謝るばかり。
逃げようにも、梓乃の両手が先程からがっちりと司を捕まえている。
『許して…… 許して……』
『最悪だ!?』
黙っててくれた方がまだマシのその台詞に、司は絶望の声を上げた。
『梓乃…… 辛かったろう、怖かったろう…… きっと敵はとってやる』
『もう好きにして……』
司は観念し、両目を閉じた。
司が最後に見たものは、振り上げられる金属バットだった。
終。
ちなみに改竄された三行目以降のシーン(『???』以降)は、既に梓乃の記憶領域から抹消されている。
……だって、美しくないし。
まあとにかく、それ以来、梓乃は司を受け入れる様になった。
無論、対人恐怖症が治った訳ではなく、受け入れた司にすら体が拒否反応を示すのが現状だ。
が、それでも殿子と自分との二人だけの空間に、司が参加することを認めることが出来る様になったのである。
これは小さな一歩に過ぎなかったが、 しかし梓乃にとっては非常に大きな一歩であった。
が、それはそれ、これはこれ。
司には大分慣れたものの、やはり他人が苦手であることに変わりはない。
気持ち的にも殿子>>司である。今でも殿子と二人っきりの時間は至福の一時なのだ。
――どうか、今日は司先生が来ません様に。
だから、思わずこんなことまで願っちゃうくらいだ。
……が、願ってからはたと気付く。
――い、いえ、わたくしは別に司先生を嫌ってる訳じゃあ!?
むしろ大変申し訳ないことをした……いえ、贖罪意識だけではなく、何度も助けられた……いえいえ恩だけでもありません!
普段はいい加減ですが、いざという時には頼りになる男らしい方ですし、大変好ましい殿方……ち、違います! そういう意味では!?
慌てて心の中の誰かに弁明を始める梓乃。
そして弁明はいつしか変な方向へと向かっていく。
――い、いえ、司先生に不満なんかありません! ほ、本当です! ……ただ、殿ちゃんに悪影響を与えることだけは、止めて欲しいですけど。
……梓乃は、自分も司の影響を受けつつある、という事実に気付いていなかった。
自分だけは、と思っていたのだ。
ケド、“思わず『やった!』とばかりに軽く片手を挙げ、拳を握り締める”なんてマネ、以前の梓乃なら絶対しなかっただろう。
梓乃も、着実に司の影響を受けつつあったのである。
「……きゅう?」
嬉しそうな顔をしたかと思うと、急に顔を強張らせたり泣きそうになったり……そしてその次の瞬間には、顔を真っ赤になりながら首を振る――
表情を次々と変えていく梓乃を、ダンテは不思議そうに眺める。
心配したのか、やがて傍へ歩み寄ろうとする彼女を、殿子が優しく制した。
「駄目だよダンテ、邪魔しちゃ。梓乃は今、自分の世界に耽っている最中なのだから」
「きゅう〜〜〜???」
「梓乃、楽しそうだね。一体何を考えているのだろう?」
殿子はダンテを抱き上げると、一人百面相を続ける梓乃を、優しく見守った。
『自分の世界に耽っている間は幸せの一時、だから邪魔しちゃ駄目だ』
――殿子は、司の教えを忠実に守っていたのである。
“自分の世界に耽る”ということが、“妄想”と同義語であることに、殿子は気付いていなかった。
まあ気付いても、殿子は別に気にしないだろうが。
SS投下終了です。
本当にお久し振りでした。
GJ!
久し振りにかにしの分を補給したぜ!
一月半ぶりに新作キター
とにかく乙
期待どおり
久々のかにしの、しかも殿子と梓乃成分とはなんたる幸せ。
しかし、司の信用なされな具合は異常だなw 状況見るとしょうがないけど。
梓乃ルートに入らないためか、梓乃が頑張ってかばうシーンもないし、いと憐れなり。
386、387、388、389様、有難うございます。
>司の信用なされな具合は異常だなw
きっとお賽銭が少なかったから天罰を受けたのでしょう(笑)
……何せ、5円ですからね。
おはつにお目にかかります
聖なるかなの超サブキャラクターズ クリスト組に妄想煮えたぎらせてやって参りますた
アセリア総合スレでは管轄外らしいので
こっちに落とさせていただきます
なお
原作中で出ている情報が少なすぎるため
口調・設定その他諸々は9割型妄想の産物であることをあらかじめお断りしておきます
「さつき、これはどこに持って行けば良いでしょうか?」
「えーとね、それは部室棟の3階の倉庫にお願い」
生徒会室では、いつものように生徒会長たる斑鳩沙月が、学園内で起こった種種雑多な雑事の後始末に追われていた。
現在物部学園は、ものべーの背に乗り次元間の航行中。窓の外には不可思議な光景が広がっているが、見慣れてしまえば日常の風景だ。
延々似たような景色が続くのでは最初の物珍しさもすぐに消えて無くなり、生徒たちが暇をもてあまさないようにあれこれと配慮する必要も出てくる。
ゆえに、さまざまにイベントを企画したり、残っている教師に通常授業を行ってもらったりとしているわけだが、
当然その前後には、さまざまに手配りと事務処理と残事整理が山と待っている。
そういったもろもろを日々処理していくのが沙月の目下の最優先事項である。とはいえ当然1人では片付くはずもなく、忠実な神獣ケイロンにも手伝わせ、
それでも始末しきれない分は、その日その日で手隙の誰かに手伝ってもらうことになる。
もちろん沙月の個人的希望としては、毎日でも望に一緒にいてもらいたいというのがあるわけだが、当然望にも望の都合があるわけで、そうそう連日生徒会室に入りびたりというわけにはいかない。
そんなこんなで、栄えある本日のお手伝い要員にとやってきているのは、輝く結晶体に乗った少女たち――クリストのミゥとルゥの2人である。
高さ30cm余、幅20pばかりの楕円形をした白い結晶体――ミゥが、後ろに天体望遠鏡を従わせてふわりふわりと飛んでいく。
ケイロンが扉を開いてやり、沙月は会長席にかじりつきで書類の整理。青い結晶体――ルゥはその傍らで、書類の中身に間違いや不備はないかと逐一チェックを繰り返している。
「ん。これも大丈夫。次も……うん。ん。今日の分はこれで最後?」
「そうよー。ありがとうルゥ。ほんとに助かっちゃったわ」
最後の書類に印をつき、大きく背伸びをする沙月。ケイロンが申し合わせたように紅茶と茶菓子を差し出して、そこにミゥが戻ってくる。
「ただいま戻りました。あれ、もう今日のお仕事は終わりですか? さつき」
「うん。ありがとうね2人とも。1人だととても追いつかなかったわ」
「いえいえ。これくらいなんでもないです。ね、ルゥ」
「ん。きっと、カティマに付き合わされてるゼゥとワゥのほうが。大変だと思う」
苦笑する沙月。なるほど確かに、カティマのスーパー可愛がりモードにつき合わされるのは書類整理より大変かもしれない。
いじり倒されてへろへろになっている2人の姿が目に浮かぶ。
「えっと、それじゃあなたたちの部屋に行きましょうか。一緒にゆっくりティータイムといきましょ」
ん。とルゥ。はい、とミゥ。ケイロンがティーポットを持ち出して、沙月はちょっと悩んだ後、ルゥは果物が好きだしね、と、切り分けしやすい梨とりんごを1個ずつに、小皿を何枚か持って部屋を出る。
結晶体が2つ、仲良さげに浮遊しながら、その後に続いていった。
物部学園の現生徒数は100人と少し――本来の10分の1程度でしかない。
当然、生徒たちの生活空間を充分に取った上で、なお未使用の教室や空き部屋はたっぷりと余っている。
そのうちの一室が、今のクリストたちの居住空間である。元々からの未使用教室から、机と椅子が運び出され、床に柔らかなカーペットを敷きつめて、ついでに毛布代わりのハンカチが人数分用意されている。
部屋の隅には風呂桶代わりと鍋がひとつ。着替えの類やその他の消耗品などは、木工得意の某住人が手慰みにと作り上げた、クリストサイズの小さなたんすの中にまとめて仕舞われている。
部屋の中央にはこれは通常サイズのちゃぶ台が置かれていて、そこに沙月は、ティーセット一式を並べて置いた。
「外気チェック……完了。ミゥ、開封を」
後に続いて入ってきたクリスト2人。扉をしっかりと閉めて、カーペットの上に着地する。結晶体の中のミゥ――白い方――が、青のほうに手をかざして、小さく何事かをつぶやいた。
ぱこ、と音を立てて、青い結晶体の上面に穴が出来た。そこからルゥが浮き出てくる。
背丈ほどもある青く長い髪。くりっとした瞳も同じく青。体にぴったりフィットしたボディースーツのような服は、服の意味を成しているのか微妙なほどに露出度が高く、ぬけるような白い肌と、細っこくすらりと伸びた手足を際立たせている。
ひらぺったい胸の中心には、青い輝石がペンダントのように取り付けられている。
「開けるよ?」
「うん、お願い」
外に出てきたルゥが、今度はミゥの結晶体に手をかざす。口の中で2・3言つぶやくと、先ほどと同様に、白い結晶体の上部に穴が開き、
「ふぅっ。やっぱり、ずっと中にいると疲れるわ」
などと言いつつミゥが浮いてくる。金色の腰まである髪。同色の瞳。白いワンピース様の服はゆったりとして体を覆っている。けれど丈は微妙に短めで、ルゥに負けず劣らず白いふとももが、惜しげもなく素肌をさらしている。
風に舞って裾がめくれ、一瞬パンツと思える布地がひょいと覗く。胸の中心にはやはり宝石が1つ、金色の光を放って輝いている。
「ん。中も居心地悪いわけじゃないけど。やっぱり外のほうがいいね」
「うん。この点でもさつきたちには感謝しないといけませんね。母船の外でこんな風に手足を伸ばして過ごせる機会が来るなんて思いませんでした」
クリストは、あらゆる意味で人とは別種の生物である。大きさ以外は人間に限りなく近い姿ではあるが、全く異なった進化の果てに生まれた種族だ。
彼女たちは『煌玉の世界』と呼ばれた世界で生まれ育った。進化の果てに生物界の頂点に立ち、文明を起こし、繁栄を極めた。
しかし数年前、ある事件によって世界が崩壊・消滅。今では僅かな生き残りが、沙月たち『旅団』に保護されて生き延びているのみである。
彼女たちはその生き残りの一部であり、現在は『旅団』の長であるサレスの命によって、物部学園の沙月の元へ派遣されてきた戦闘要員でもある。
人数は全部で5人。ミゥとルゥはその中でも特に年長な2人である。
クリストを含め、『煌玉の世界』で生まれたあらゆる生物は、かの世界を覆っていた特殊な波長のマナを含む大気中でしか生命を維持することが出来ない。
人間に例えるなら、酸素が存在しない空気では生存できないのと同じだ。
にもかかわらず世界崩壊の際に一握りが生還できたのは、彼女たちが有していた優れた科学力によるものである。
失われた故郷の大気に限りなく近いそれを人工的に作り上げて封入し、乗員の意に応じて動く結晶体は、まさにその代表格といえる。
本来は大気圏外での活動用に研究開発が進められていたものだが、今では全クリストの生存に欠かせないものとなっている。
母船、と呼ばれるのが今のクリストたちが住まいにしている惑星間航行船である。
故郷の大気が保存・生成されているのは、現在存在が確認されている時間樹内の全世界を見渡してもその中だけだ。
生き残った全てのクリストは『旅団』に協力しつつ、まだ見ぬ故郷に近い世界を探して、時間樹のあちこちを飛び回る日々を送っている。
「まー、ものべーは別格だからね。私自身、こんなになんでもありで良いのかな? って思うこともあるし」
だが――物部学園を背に乗せて、次元を越えて飛行を続ける神獣ものべー。
電気・ガス・水道に加えて太陽までも作り上げ、物部学園全生徒の命を支えている存在にとっては、そんな希少な大気ですら、生成し、放出し、部屋1つを満たし続けることなどいとも容易いことだったらしい。
おかげでクリストたちは、この部屋の中だけではあるが、結晶体から外に出て、思う存分手足を伸ばして寝転ぶことができるのだった。
まったく、ご都合万能生物にもほどがある。
「それで、沙月。梨はまだ?」
ルゥがちゃぶ台の上にひょこっと腰掛けて言った。行儀が悪いと言う無かれ。何せサイズが違いすぎるのだ。
「ちょっと待ってね〜」
沙月が手際よく梨の皮を剥いていく。ミゥは結晶体を壁際に運び、たんすの中からクリストサイズのティーカップを2つ取り出して、ルゥの隣へふわりと飛んでくる。
座り込むとスカートの裾からいろいろ見えそうになって実に危険だが、本人まったく気にするそぶりはない。沙月、誰も見るわけでないし良いか、と思いつつも、ちょっとだけ苦笑。
梨を小さく切り分けて小皿に取り分ける。ティーポットのふたを取り、スポイトで中身を吸いだして、小さな小さなティーカップにそっと注ぐ。まるで理科の実験さながらである。
ルゥとミゥ、にこりと笑って礼を言い、ミゥはそっとカップを取って、ルゥは早速梨に手を伸ばす。
と。
「あれぇ? ミゥねぇさまにルゥ、それに沙月さんも。お仕事してたんじゃなかったですか?」
扉がからりと開いて、緑色の結晶体と人が4人立て続けに入ってきた。結晶体の周りにはまるで衛星のように、文庫本が6冊ほど、開かれた状態で浮いている。
「こっちはもう終わったから。沙月と一緒にお茶してた」
「あら、望くんにのぞみんじゃない。どうしたの2人揃って」
「ポゥが図書室で苦戦していたんで。手伝ってきたんです」
「ぎゅうぎゅうに詰まった本棚から無理矢理本を抜き出したせいで、一段まとめて落っこちちゃったんです」
結晶体の中からあぅあぅ、と恥ずかしそうな声が聞こえてくる。
「俺たちはさらにその手伝いというわけっす! 先輩」
「この子の読みたがってたシリーズ物をまとめて運んできたんですよ」
4人とも沙月の後輩たちだ。望に希美、森信助と阿川美里。男2人は両手に文庫本をどっさり抱えている。
結晶体が着地し、周囲を回っていた本がその脇に積み重ねられる。さらにどさどさと20冊以上の本の山が、結晶体のそばに積み上げられた。
ルゥが飛び寄って手をかざすと、例によって上部に穴が開き、乗員のクリスト――ポゥが、顔を赤くしながら浮かび上がってきた。
量が多く、いかにも柔らかそうな緑色の長い髪。ルゥと同じようなデザインの、水着とも見える服装は、ルゥより胸サイズが少し大きいこともあってよりえろっちく見える。
おへその穴の形までしっかり分かるほどに体にフィット。小麦色のきれいな肌が、二の腕太ももわき腹とあちらこちらに覗いている。
やはり胸の中心には、緑に輝く宝石が1つ乗っている。
「望さん、希美さん、信助さん、美里さん、皆さんありがとうございました。助かっちゃいました」
4人の顔の高さまで浮き上がってきたポゥが空中で一礼してみせる。
いやその体勢はいろいろ危ないから。とくに鎖骨の辺りとか、胸の形もしっかり分かるから。と口に出せないのが男の性か。
望は顔をすこしそむけつつ、信助はちらりちらりと目をやりつつ、なんでそんなに羞恥心ないんだよこの娘はっ! と2人そろって内心悲鳴。
「良いよ、気にしないで」「そっそ。力仕事は俺らに任せてよ」
「望くん、みんなも、これから暇? 暇なら一緒にお茶していかない?」
ここで沙月が割って入る。どこから取り出したのやらティーカップがもう4つ、机の上にとんとんと並べられる。
ミゥはポゥの分のカップを取りに、たんすへ向かっての飛行を開始。ルゥは既に元位置に戻り、梨に手を出しかじりついている。
「あー。えっと」
「いいじゃないですか望さん。わたしもお礼したいですしー」
「えっと、特にこれから用事もないし、良いんじゃないかな? 望ちゃん」
信助美里の2人は速やかにちゃぶ台を囲んで座り込み、同じく着ちゃぶ台したポゥと、本の話題で盛り上がり始めている。
望は何か悪い予感を覚えつつ、沙月の対面に座ろうとして、ぐいと手を引っ張られて右隣に着席させられ、むっとした表情で希美、望の左隣にすっと腰を下ろす。
やっぱりいやな予感がするなぁ、と。内心小さくため息をついた。
「ところで望くん、レーメはどうしたの?」
「あはは、実はカティマに連れて行かれまして」
「レーメちゃんもですか〜? うちのゼゥちゃんとワゥちゃんも朝から連れて行かれっぱなしなんですよ」
「朝からずっとなの?」
「そういえば。うん。朝一に押しかけてきたから。押し付けちゃった」
「ま、まぁそんなに酷いことにはなってないと思いますよ……多分」
などと会話に花が咲く。持ち込んだ梨とりんご各1個は既にきっちり消費され、ティーポットの中身も無くなりつつある。
ちなみに忠実にして懸命なる神獣ケイロンは、主人の歓談を妨げぬよう、透明化して学内の巡回に出て行っている。
ミゥがみじろぎするたびに、裾がいろいろ危なくゆれる。残り2人は素で危ない。
サイズ10分の1とはいえ文句なしの美少女揃い、両隣の沙月と希美のアプローチも加わって、望は実に居心地がよくなく、足を組んだり崩したりとせわしない。
美里は例によってデジカメで写真を何枚か取り、カメラ目線に照れ笑いのポゥ、しれっとした表情ままにりんごを啄ばむルゥなどの様子に、思わずにやける信助である。
「ん……もう果物は出てこないのかな」
ぺろり、と指先についたかけらまで舐め取ったルゥ、空になった皿を見て物足りなさそうに言う。体のサイズを考えればかなりの分量を食べているはずなのだが。
「ルゥちゃん、そんなに食べたら太りませんか?」
「ん。平気。ちゃんとその分動いてるし」
「う、なんかうらやま悔しいせりふっ!」
「うーん、残念だけど、生徒会用の割り当て分はこれで終わりなのよ。特に果物系は人気があるからね」
「そう。残念」
「ルゥ、足るを知ると言います。あまり欲張っても良いことはないですよ」
さすが長姉、良いことを言うね、とみんなが思う。が、
「……さすが。一度精液で溺れ死にかけたミゥが言うと重みが違う」
続くルゥの言葉に、その場にいた全員が氷結した。
「な、な、なにをいきなり言い出すんですかっ! ルゥっ!」
顔を真っ赤にしてルゥに詰め寄るミゥ。スカートがふわり舞い上がってパンモロ、けど誰もそれを気にする余裕などなく。
「だって、ほら。ミゥは一度欲張りすぎて死に掛けたわけだし。足るを知るって大事だなって」
「って、ていうかっ、何であのこと知ってるんですかっ!」
「だってわたしその場にいたもん。ほら、っと」
少し目を閉じて思い出を手繰りよせるルゥ。1秒経つか経たないかのうちに目を開けて続ける。
「誰でも良いですから私の×××(自主規制)に固いの突っ込んでくださいっ! ってミゥが叫んだとき。最初に挿れたのわたしだよ。覚えてない?」
耳まで真っ赤なミゥ。口をぽかんと開けているポゥ。事情が良く分からず無言のままパニクる寸前の人間×5。地獄のような沈黙の中ルゥが淡々と、まったく淡々と続ける。
「ミゥはあの人しか目に入ってなかったかもしれないけど。わたしはミゥ狙いだったし。4回くらいは出したんじゃないかな。
あのときミゥが溺れかけた液溜まり、わたしのも少しだけど混じってたよ。だから、あのときミゥが流産した子、ひょっとしたらわたしの子だったんじゃないかなって。
今でもときどき思い返すことがあるよ。あの日、ミゥの中に一番最初に射精したのわたしだったから」
「うそっ!? え、だって、あの日って、あの日の。え? ほんとに!?」
「ん……本当に覚えてなかったんだ」
「ちょーっと待ってくれ待ってくれ? 事情が良く分からないんだが」
と、ここで信助が押し殺したような声を上げる。
「出した、って、その、ナニを?」
「ん。きみたち流にはなんていうのか知らないけど。生殖行為で。ミゥと繋がってこう、えい、っと」
「そんな体の動きまで再現しないのっ!」
「せ、せいしょく、こうい。
えっと、ルゥちゃん、実は、男の子だったり?」
「ん? 違うよ。ほら」
と、股間の部分の布をぺらりとめくってみせるルゥ。きれいなスジがちらりと見える。次の瞬間に殴り倒される信助と、両目を塞がれる望。実にすばやい女性陣の連携である。
「……あれ。見せたらまずかったかな。きみたちの習俗はやっぱり良く分からない」
「ていうか! あんな体にぴったりフィットな服着てて、その、なんだ、は、生えてるなら一目で分かるでしょ!」
これは美里。ミゥに負けず劣らず顔真っ赤である。
「えっと……つまりどういうことなのかな?」
望の左目を塞ぎながら希美が問いかける。うんうん、と沙月も頷く。
「あれ、沙月知らなかったっけ?」
「しらなかったって、何を!?」
「わたしたち、単性生物」
「えっと。それは知ってるけど。私たちで言うところの女性型しかいない……って、あ」
ここで沙月は答えに至り、いやでもまさかそんな、と思わず否定。でも私たちの世界でも一部の魚とかそうだし……カタツムリもか。
「えーと、ですね。私たちクリストは、生殖可能な年齢になると、一定の間隔で、あるホルモンが放出されて、ですね」
ポゥが話し始める。