エロゲー全般のSS投稿スレです。あなたの作品をお待ちしています。
エロエロ、ギャグ、シリアス、マターリ萌え話から鬼畜陵辱まで、ジャンルは問いません。
そこの「SS書いたけど内容がエロエロだからなぁ」とお悩みのSS書きの人!
名無しさんなら安心して発表できますよ!!
【投稿ガイドライン】
1.テキストエディタ等でSSを書く。
2.書いたSSを30行程度で何分割かしてひとつずつsageで書き込む。
名前の欄にタイトルを入れておくとスマート。
なお、一回の投稿の最大行数は32行、最大バイト数2048バイトです
3.SSの書き込みが終わったら、名前の欄に作者名を書きタイトルを記入して、
自分がアップしたところをリダイレクトする。>>1-3みたいな感じ。
4.基本的にsage進行でお願いします。また、長文uzeeeeeeと言われる
恐れがあるため、ageる場合はなるべく長文を回した後お願いします。
5.スレッド容量が470KBを超えた時点で、
ただちに書き込みを中止し、次スレに移行して下さい。
保管サイトはこちら
http://yellow.ribbon.to/~savess/
過去スレ >>2-4辺り
「体内で精巣と精管が発達して、股間から――――(ものべー翻訳不可能)が伸びてきて、勃起して、生殖できるようになるんです」
「ん。だいたい……きみたちの時間単位だと半年に1回くらいかな。みんな揃って同じ時期に、そういう状態になる」
「私たちが母世界に住んでいた頃は、その時期は世界全部が休日でした。で、一日中好みのペアで、注いだり注がれたり」
「もっと大勢で。1人で4人に注いだり。4人がかりで注がれたり」
「大勢でくんずほぐれつの果てに、誰の子を孕んだのか分からなくなったり……」
「中にはミゥみたいに、ん、はっちゃけすぎて。大変な目にあうのもいる」
「あ。そっか。そんな大変な経験してたから、私の初めてのときも容赦なかったんですね。あのときはホント大変でした」
「ん。きっとそう。ミゥは昔から、あの時期だけはいろいろ飛んでたし。わたしのときも、散々いじめられて。結局1回も入れさせてもらえなかった。
うん。オーラフォトンをあんな使い方するなんて、想像もつかなかった」
まだ状況をつかめない人間たち。希美が感情こもらない声で、ぼそりと言う。
「えーーーーっと、だから、つまり、どゆこと?」
「ん。だから、足るを知るって大事だよね。って話だよ。違う?」
そうか。とここで全員が理解した。
――クリストは人間とは全く違う種族である。
だから、つまるところ、羞恥の概念とか、さまざまな習俗とか、根本的に違う部分があるわけで。
だからあんな露出高い服でも平然と着ているし、ぱんつ見えても気にしないのだと。
性的な話への忌避感も大したことが無いのだと
――そうか。うん。
きっと、一生かけても、異種族の感覚の本当のところは理解できないんだろうな。と。
翌日、生徒会室。
「……」「……」
沙月とミゥ。ルゥ。ポゥ。今日はクリスト年長側3人が手伝いに来ているのだが。
昨日の流れがそのまま残っているのか、仕事上必要な事柄だけが言葉に上る、実に気まずい沈黙が続いている。
「え、えっと……さつき」
1時間くらいのあと。ミゥが意を決して沙月に話しかけた。
「な、ナニ?」
「あの、ですね。私がその、溺れ死にかけたっていうのはですね、言うなら若気の至りというものですから」
「うん。うん」
「かけられるのとか、かけるのとか、好きですけど。でも、それで死にたいとまでは思ってませんから!」
――何かズレている。
「そっちなの!?」
「え? え?」
「えっと……その。私たちの間では、さ。複数人プレイって、その、あんまり、一般的じゃないから。その性癖のほうで、その」
「え、あ、そうだったんですかっ!?」
「あ、なるほど。何か話が噛み合わないと思った」
「うーん。性がふたつあるのって難しいですねぇ。もっともっと小説読み込まないといけません」
沙月は絶望的に深いため息をついて思う。
今後一切、そういう系の話は、クリストたちの前ではしないことにしよう、と。
「あ、そういえばルゥ。私の子供ってどうなったんでしたっけ?」
「ん。世界崩壊のときに。残念だった」
「出産経験までアリなのっ!!??」
こぃつぁやべぇーー! 断片的情報だけでいろいろ妄想してたらえらいことになっちまったぜぇぇぇ!
つーかごめんなさい。まっとうにクリスト萌えしてる人。及びまっとうになるかなやりこんでる人。
エロ心満載で考えてたら大変なことになりやがりました。
ちびッ娘しか出てこない→それで成体&単性種? →じゃぁどうやって生殖するのかな→そうか生えてくるのか
なんて思考連鎖しちゃった自分の頭がもう駄目だ
ついでにソゥユート必殺のオーラフォトン触手が頭の中をぐるぐる回る俺の頭はもうダメだ
そしてそれを文章にしちゃったリビドー満載の脳みそがもうだめだ
ごめんなさい。冷水に頭つけてきます。溺れるくらいまで。
>>403
クリストキタ――(゜∀゜)――!! エロさよりも笑いが先に来てしまいましたが、
個人的には生えてきてる時期があっても大丈夫だからGJ。
さらには近親その他の妄想力に脱帽します。
ゼゥとワゥは ま だ き て な い (適齢期が)という事でいーんでしょうか。
一つだけ。>>397で、ポゥの髪の毛って緑色じゃなかったような。
【教授】 「夜空に星が輝くように」
【孝之】 「よ、夜空に星が輝くように」
【教授】 「落ちた単位は戻らない」
【孝之】 「…落ちた単位は戻らない」
(・・・えぇー!)
【教授】「たとえ一年留年しても」
【孝之】「たとえ一年留年しても…(まじかよ!」
【教授】「やる気があるならまたおいで」
【孝之】「…先生、たのむから単位くださいよぉ」
/ i | . ┛┗ ',
i i | / ハ! / ┓┏ i
|! i | | ! /j/ }j/イ / / |
N、 !≧x{! /k=≦二 j/イrく /
ヽ -=・=∨ -=・=- レ⌒}'
`i ! fj /
、 く __ /rク
\ Y二) / !′
もう一回やり直せ、か。
教授にそんなこと言われるとは思ってもみなかったな。
わざわざ電話で呼びだすぐらいだから、単位不足のことは何となく覚悟はしていたけど。
こうなるとは思わなかった。
ったく、この一年足らずの時間はなんだったんだ。
オレはなんのために、毎日学校にいったりきたりを繰り返していたんだよ。
なんのためにイヤな思いをたくさんしたり、煩わしいだけの悩み事を、
いっぱい抱えこんでいたんだ。
それは全部、こうなるためだったのかよ?
……なんなんだよ。ほんとに。
?誤爆?
>>405
そもそも孝之は大学言ってないからw
夏コミ'07のどみる特典袋の中身に脳みそ杏璃色化が止まらない温泉の人です。こんばんは。
さて予告から随分経っちゃったけど投稿開始!
うちの趣味丸出しの、杏璃のかわいいおしり愛で回すお話(・・・全世界にごめんなさい)
ではでは。
「はぴねす!」より「おしおきの時間。」
「……楽しい? 雄真……」
「ぁ?」
寝ぼけ眼をこちらに向けながら問いかけるのは、金髪碧眼を湛えるひとりの少女。
俺の元相棒で現恋人、柊杏璃だ。
……最もこういう状況でもない限り、それを意識することはまずないってくらいフランクな付き合いだが。
「これのことか? 杏璃」
俺はわざときょとんとした顔をし、杏璃の「それ」をそっと撫でる。
「ん……それ……ホントに楽しいの……? 雄真ぁ……」
「あぁ安心しろ。心配しなくてもすっげぇ楽しいぜ♪」
「そ、そう……? なら別にいいんだけど……ι」
俺の満面の笑みに、杏璃もいまいち釈然としない表情を浮かべてみせる。
……ことの始まりは、今日の夜。
いつもみたくふたりで食べようと持ってきたプリンを
杏璃がひとりで全部食っちまったのが、そもそもの始まりだった。
『……一応それ、ふたりで食おうと思ってたヤツだったんだがな』
『ふえぇぇっ!? ご、ごめぇん雄真!! あたし全然気づかなくて……』
『まぁ済んじまったことは仕方ないさ。今度また買ってきてやるから、一緒に食おうぜ』
『うぅ……ごめんね……雄真……』
いつもの勝ち気な態度からは想像できないくらい、しおらしい杏璃の態度。
最も杏璃のことを世界で一番知ってる自信のある俺からすりゃ、ごく自然な反応だったりするわけだが。
どうせこいつのことだ。またいつもみたく、うじうじ自分のこと責めてんだろ。
まったく……俺は別に気にしちゃいないっていつも言ってんのにな……
……ていうか、杏璃。
そんなおびえた小動物みたいなカッコで、俺の目の前で震えてるんじゃない。
でないと、俺……すっげぇいぢめたくなってしまうじゃないか。
『……んじゃ、ひとつおしおきタイムといくか』
『え……ゆ、ゆぅま……?』
『安心しろよ、痛いことはしねーからさ……俺の機嫌を損ねなけりゃな』
『え……えと……』
『んじゃ、早速ベッドに行こうぜ、杏璃』
『う……うん……』
さすがに俺に負い目を感じてるだけあって、妙に従順な杏璃。
んでやっぱり、おしおきの定番と言えばこれでしょ。
おしりをめくって平手でぺちぺち、俗称「おしりぺんぺん」。
パジャマ姿の杏璃をうつ伏せに寝かせ、お尻のところを膝の上に乗せてパンツをめくり、
そしてむき出しになったお尻におしおきの平手を何度も食らわすという夢のような刑罰だ。
『ゆ……ゆぅまぁ……』
俺にじわじわとパンツを下ろされている間、不安げな顔でこっちを眺める杏璃の表情……
もうそれだけでご飯3杯はいける気がします、俺。
そして現れた丸くてすべすべなお尻に敬意の合掌をかまし、さっそく刑罰開始。
ぺちっ
『んぅっ!?』
乾いた音と共に杏璃の尻肉がふるっと揺れ、その慣れない刺激に杏璃が思わず呻き声を上げる。
うーむ、なかなか理想的な反応じゃないか、杏璃。
杏璃のその悩ましい反応を何度でも見たくなり、俺は更に杏璃の尻を連打し始めた。
『んぁ、ひゃぅっ、あふっ、あぁ……ゆぅ……まぁ……』
お尻を容赦なく襲う刺激に、顔を赤らめ、涙を湛えながら必死に耐える杏璃。
……脳内麻薬って言葉は、きっとこういう時に使うんだろうな。
苦痛と羞恥に耐え忍ぶ杏璃の表情に妙な興奮を覚えつつ、俺は夢中になって刑罰を続けるのだった。
……そうやっておしりぺんぺんに興じてたのがさっきまでの話。
やっぱこれだけかわいらしく育ってくれたお尻だ。
ただ叩くだけってのも芸がないし、第一お尻がかわいそうじゃないか。
途中から俺は叩くのをやめ、長らく苦痛に晒してきたお尻を慰めるが如く愛撫を始めた。
地肌の滑らかさと尻肉の適度な弾力とを掌に感じつつ、大きく円を描くように撫でてゆく俺。
『んっ……んん……雄真……』
『ごめんな……調子に乗りすぎて……痛かったろ? 杏璃』
『う、うぅん……そんな、こと、ない……』
そうしてしばらく杏璃のお尻を慈しんでいたところへ、冒頭の杏璃の台詞へとつながるというわけだ。
「……」
杏璃はなおも釈然としない顔で、俺の顔をぼーっと眺めている。
やっぱ、理解できないかな……
そりゃそうだよな。杏璃だって俺のケツなんか撫でて、楽しいなんて感想はまず持ちそうにないし。
「……嫌だったら、別にここでやめても……」
「別に嫌だなんて言ってないでしょ?
ただ……あたしのお尻なんか触って……ホントに楽しいのかなぁって……」
「杏璃……」
確かに言われてみれば、やってることは杏璃の尻をただ掌で撫でるだけだ。
俺がその気になれば、いくらでもそのお尻で楽しむ方法はあるわけで。
だけど俺はその行為に、何やら満足感のようなものを得ていることに気づいていた。
……何なんだろうな、この感覚。
杏璃の体温と共にふわふわと昇ってくる、単純な性欲とはまた違った不思議な幸福感。
「雄真……どう? あたしのお尻……」
さすがに少し不安になってきたのか、杏璃がもどかし気に問いかけてくる。
俺のこの気持ちを杏璃にうまく伝えるのは、きっと神様でも難しいだろう。
……だけど、俺の心を満たすこの温かな幸せを、少しでも杏璃に伝えたくて。
「何だか……いいよな。お前の体って」
俺はそう、杏璃につぶやきかけていた。
「え……?」
俺のその言葉に、杏璃がふときょとんとした表情を浮かべる。
「何かさ……見た目こんなに細っころいのに、
抱きしめると何だかふわふわしてて、すごく気持ちよくて……」
「……」
杏璃はしばらくこちらの顔をぼーっと眺めていたが、やがて何やらもぞもぞと手を動かし始めた。
「杏璃……?」
「んしょ……と」
うつ伏せの体勢のまま、その手をじわじわと俺のデンジャラスゾーンへ忍ばせる杏璃。
「お、おい……何する気だ、杏璃」
「いいから黙って見てるの! ん……」
やがて俺の弱点を手で探り当てると、その形を確かめるかのように指先が動き……
「あ……///」
杏璃がにわかに顔を赤らめ、そしてその顔がほんにゃりと崩れるのがわかった。
「雄真……もう、こんなにおっきく……」
「ゔ……///」
「ホントだ……雄真……あたしのお尻で……興奮してる……」
自分の体で俺が欲情してるのが、よほど嬉しかったのだろう。
怒張の感触をじっくり味わうかのように掌を押しつけては、にやにやと嬉しそうな笑みを浮かべる杏璃。
「あ、あんま……触んなよ……恥ずかしいだろ///」
「何よぉ……雄真だって、あたしの恥ずかしいとこいっぱい触ってるくせに」
……おっしゃることは何よりですが、そうやって勃起してるとこ知られるのも男としては恥ずかしいわけで。
「ほ〜れ、うりうり〜♪」
「う、う……うぁ……」
杏璃はなおも俺の反応を楽しむかの如く、俺のそこをぐりぐり揉みしだいてくる。
つか、そんなに愛でられたら……俺……もう……
「あ、杏璃……いいから、もうやめろって……」
「やーだよっ☆ あたしのお尻、さんざんいじめてくれたお返し!」
「ぐ……ぐぅ……」
このままやられっ放しじゃ、俺の股か……いや沽券に関わる!!
「……んなことするなら、罰の追加だな」
「んぁ? あ、ひゃうっ!?」
俺は杏璃の尻と太ももの付け根から、そっと指を忍び込ませた。
既にじっとりと粘った液で潤う、杏璃の秘密の割れ目。
その粘液の感触に止め処ない興奮を覚えつつ、俺は更に指を動かした。
「あ、んあぁっ、ぁっ、はあぅっ……あっ、あぅぅっ」
中で指をぐちゅぐちゅとかき鳴らしてやる度、杏璃が尻を揺らしながら歓喜の悲鳴を上げる。
「まったくイケナイ奴だな……ケツ叩かれて、もうこんなに濡らしてやがったか」
「んぅぅっ、ぅぅ……ゆぅまが……ぃけないん……でしょお……?」
秘裂を伝う快楽に息を切らしながら、なおも俺のそこを掴んで離さない杏璃。
いや……俺の攻撃が入った分、むしろ余計にムキになって掴みにかかってる様子だ。
「雄真が、ここ……こんなにするから……あたし……」
「言ったな、杏璃……んじゃ、どっちが先に屈するか……勝負だ」
「んぅっ、い……言われ……なく……てもぉ……!!」
杏璃は無我夢中で俺のズボンの裾を探り当て、おのが手をずるっと中に差し入れた。
今日初めて味わう杏璃の素手の感触に悶えつつ、俺はなおも杏璃への攻撃の手を緩めない。
「んふぅぅ……ぅうっ、はぁっ……っく、ぅっ、はぅぅっ……」
俺のものを必死で扱きながらも、迫り来る快楽に必死で耐え忍ぶ杏璃。
おそらく無意識でか……杏璃の尻は、俺の愛撫を求めて天高くへと突き出されてゆく。
「っく……こんだけ欲しがってるくせして……人のこと、とやかく言えるのかよ……」
「……何よぉ……雄真だって……もう、こんなにしてるくせにぃ……」
そう言うと杏璃は雁首のところを指で挟み込み、段差のところを擦るように激しく上下させ始めた。
「っぐぅ……っ!!!」
俺の先端をびりびりと襲う、激しい稲妻。
脳幹を直接えぐられるような衝撃に、思わず腰が浮いてしまうのがわかる。
「さっさと認めちゃいなさいよ……
自分は杏璃ちゃんのお尻でどうしようもなく欲情してる、惨めで淫らな変態ですって……!!」
「そのケツで身も世もなく求めてる奴が……偉そうに言えた……義理かよ……っ!!」
俺は溜まった欲情を抑えつけるかの如く、愛液絡んだ指先を杏璃の尻の割れ目に沿わせた。
「ひゃあ……あうっ!?」
その指が窄まった菊門に触れた瞬間、目から火花を散らしながら呻く杏璃。
俺は愛撫の指先を膣口に残したまま、余った人指し指でその入り口を愛でてやった。
「ば……ばかぁ! 何てとこ触んのよ、雄真ぁ!!」
「どうせこっちにも欲しがってたんだろ? 杏璃のここ、ひくひく物欲しそうに蠢いてるぜ」
「バカ! スケベ!! えっち!! 変態っ!!! や、あぅああっ……!!!」
杏璃が泣きながら必死で俺のことを罵倒するが、俺が聞く耳など持つはずもない。
秘裂の中をかき回し、肛門を形づくるしわのひとつひとつを指でじっくり押し広げつつ。
ふりふり揺れる杏璃の尻肉を視覚で楽しみながら、俺は夢中で愛撫を続ける。
「うぅうっ、こんな、ぉしりで……イッちゃうぅ……ぅぁ、はぁぁっ……」
「よかったら……先に……イッてもいいんだぞ……? 杏璃……」
「うぅっ、っふ……んぐ、くふぅぅっ……っっ!!!」
杏璃はなおもその快楽に耐え忍ばんと、俺のそこに乱暴なストロークを加える。
その感触は、正直全然的外れで……朦朧としてゆく杏璃の意識を、何よりも雄弁に物語っていた。
「どうした杏璃……全然、気持ちよく……ないぞ……?」
「んぅんんっ、んぅ……ゅぅ……まの……ばかぁ……っ」
ぎりぎりと、枕の噛みしめられる音がする。
杏璃の顔が羞恥と悔しさのあまり、ぐしゃぐしゃに歪んでいくのがわかる。
……そろそろ、いい頃合いかな。
ずぶっ
「ひい゙ぃいっ!? あ、あうぅっ!?」
俺は杏璃を一気に絶頂へ掻き立てんと、尻穴をいじってた指を一気に中へと押し込んだ。
腸内を唐突に襲う刺激に、思わず全身をえび反りにする杏璃。
そのまま俺は突き入れた指を、膣内と腸壁……同時にかき回してゆく。
「あひっ、ぅっ、んふっ、んぅっ、あ、やっ、はぅううっ!?」
もはやこちらの弱点を攻める余裕すらなくなった杏璃が、快楽を求め必死に体を揺らす。
両の穴をぐちゅぐちゅ攻め立てるに合わせ、
杏璃の頭が、乳房が、尻肉が……びくびくと妖艶な舞を踊ってみせる。
「だめぇぇ、あたし、イグ……イッちゃう……あっ、はぁぁぁっ」
やがて杏璃が息を詰まらせ、全身を激しく痙攣させ始めた。
俺はその機を逃すことなく、菊門に差し入れた指をずぶりと奥深くまで突き刺し……
「あ、ひゃあっ、あぁぁあぁあああああああああっっっ!!!!」
杏璃がにわかに、絶頂を迎えるのがわかった。
膣壁の痙攣に合わせ、突き刺した指の麓からぶちゅぶちゅと熱い粘液が湧き出してくるのがわかる。
「あぁっ、ぁぁ、っっ、はぁあぁっ……」
全身小刻みに震わせながら、快楽の余韻に浸る杏璃。
杏璃の体は全身汗でじっとり湿り、蒸れた股の付け根から漏らしたかのように愛液が滲み出てくる。
「……すげぇ、綺麗だ……杏璃……」
どうしてこうイッたばかりの女の体って、こんなにも男を惹きつけるものがあるんだろう。
この世のどんな芸術品にも形容しがたい魅力を放つ杏璃の肢体に、俺はただ見惚れる他なかった。
……やがて快楽の波がひととおり過ぎた後、杏璃がむっくりと体を起こし……
「……? 何する気だ、杏璃……」
「んはぁ……ぁぁ……ゆぅまぁ……ぁむっ」
「!?」
眼前の光景に、俺は思わず言葉を失った。
目もとろけ気味になった杏璃が、俺の先端を貪るようにしゃぶり始めたからだ。
「お、おい……何やってんだ、杏璃」
「んむぅっ……ゆうまのここ、まだ……イッてないもん」
口内で俺のをもごもご言わせながら、浮かされたかの如く呟く杏璃。
「このまま雄真にひとり勝ちなんて……させないんだから……んむっ」
「うぁぁっ、あ……杏璃……」
「んぐぅぅっ、んむ、むちゅ、んぐぅ……ゅぅま、ゆうまぁ……」
ご奉仕というより、まるで甘いお菓子を召し上がるかのような杏璃のフェラ。
呆けた頭で先端をちゅぱちゅぱ貪る杏璃の表情は、妬ましいくらいにうまそうに見えて……
「あ……杏璃ぃ……っ!!!」
「んぁ? あ、ひゃあっ」
俺はその頭を強引に退けると、思わず杏璃をベッドの上に押し倒していた。
そのまま俺は杏璃の意志も聞かず、強引に前合わせをはだけさせてゆく。
「あ……ゆ、雄真ぁ……///」
俺の目の前に、ぷるんと形のいい杏璃の乳房があらわになった。
俺を惑わすために生まれたかのような、見事なまでの乳房の造形。
脳みそが浮き上がるかのような興奮の中、俺は無遠慮にその乳房を掴みにかかった。
「んあぁ! ぁっ、はぁぁ……っ」
「悪ぃ……あんなことされたら……俺、もう我慢できねぇ……」
俺の手の中で自由に形を変えていく、杏璃のかわいらしいおっぱい。
そのぷにゅぷにゅとした感触を心行くまで堪能しつつ、俺はもう片方の手をそっと杏璃の秘裂に忍ばせた。
「んっ……!!」
先ほどまでの愛撫の名残か、火照ったそこは今もなおこんこんと愛液を湛えている。
杏璃の体温でほどよく温められた、杏璃の秘密の空間。
俺はその感触を、今すぐにでも味わいたくて仕方のない気持ちになり……
「……そろそろ……いいか……杏璃……」
「う、うん……雄真の、早く……ちょうだい……」
杏璃が潤んだ瞳で懇願するのに合わせ、俺はおのが先端をゆっくりとねじ込み始めた。
「んぁぁ……ゃぁ……ぁそこ、広がっちゃう……ぁぁ……」
怒張を1ミリ、また1ミリと沈みこませてゆく度、杏璃の体がひくひくと切ない蠕動を返してくれる。
すごく健気で感じやすい、杏璃の肉体……
それをこの手に抱ける悦びを胸に、俺は杏璃の奥底目がけ更に腰を進めていった。
「ぁうぅ……」
やがて俺のそこが、杏璃の奥底まで沈み込むのがわかった。
膣底を襲う熱に、杏璃が下腹部をひくりと痙攣させる。
「奥まで……入ったぞ、杏璃」
「う、うん……あたしのおなか、雄真のでいっぱい……」
「ここから、どうしてほしいんだ? 杏璃」
「ぅぅ……そ、それは……」
俺の問いかけに、はにかむように視線を反らしてくる杏璃。
「杏璃のしてほしいこと……言わなきゃ、俺もわかんないぞ」
「うぅ……わ、わかってる……くせにぃ……っ」
顔をこの上なく紅潮させながら、恥じらうそぶりを見せる杏璃。
もう数えきれないくらい体を重ね合わせてきたというのに、今なお妙に初々しい杏璃の表情。
……もしかしたら俺は、杏璃のこんな表情が見たくて、いつも杏璃とえっちをするのかも知れない。
「わかってるって……例えば、どんな風に?」
「うぅ……だから、それは……そのぉ……」
杏璃は耐え切れないかのように顔をくしゃくしゃに歪ませ、やがてまくし立てるかのように懇願した。
「つ……突いて……ほしいの……
あたしのおなか……雄真ので……ごりごりって……して、ほしぃのぉ……っ!!!」
「よく言えたな、杏璃。それじゃ……」
俺は羞恥の涙に暮れる杏璃の前髪をそっと撫で、そのまま両手を杏璃の腰に添えた。
「壊れちまっても……知らないぞ……杏璃……!!」
「ひゃ、んぁあっ!!?」
俺は杏璃の腰を両手でがっちり押さえ込み、乱暴な抽送を始めた。
「あうっ、あぅあああ、あぁっ……ぁあ、すご、すごぃぃ……っっ!!!」
快楽の悲鳴に暮れる杏璃の声も、どこか遠くに聞こえて。
「ひゃうっ、あ、ふあぁ……や、だ、壊れ……ちゃう……
そんなに、んぁ、されたら……ぁたし、ぁ、あぁっ……壊れ……ちゃう……よぉぉ……!!!」
「壊れちまえよ……杏璃……俺がちゃんと、元に戻してやるから」
「ぁぅ、んぁ、はぅ、やぅぅうっ……ゆぅま……ぁぅ、ゆぅまぁぁ……っっっ!!!!」
朦朧とした視点で、俺を必死に求めてくれる杏璃。
俺はそんな杏璃をもっとめちゃくちゃにしたくなり、更に肉棒を奥まで突っ込ませた。
「あうぅうっ、ぃや、そこ、だめぇぇ……!!」
杏璃の一番弱い、おなかの一番奥底の部分。
そこを先端でぐりぐり押し付けてやる度、杏璃が絶叫にも近い悲鳴を上げる。
「ああぁっ、はぁ……また、イク……イッちゃうぅ……雄真ぁ……!!!」
「あぁ……杏璃……俺も……もう、すぐ……!!」
「やぁ……雄真……いっしょに……きて……いっしょに……イッてぇ……!!!」
俺は杏璃の願いを叶えてやるべく、先端に伝わる杏璃の熱に集中し始めた。
雁首を灼熱の肉壁に擦りつけながら、俺の射精感と杏璃の感度の両方をじわじわと高めてゆく。
「だめ……あたし、ゃぁっ、もう……あ、はああぁっ」
「杏璃……はぁっ、ぁぁ……杏璃ぃ……っっ!!!」
「ひゃ、やぅ、あ、はっ、ああああああああああああああっっっっ!!!!」
やがて限界に達した杏璃が、歓喜の絶叫を上げるのに合わせ……
支援
びく、びゅくっ……!!
「やあっ、あっ、あぁああああああああっ」
杏璃の膣内で、俺の欲望が爆発するのがわかった。
どくっ、びく、びゅく、びゅくっ……
きゅうきゅうに締まった杏璃の肉壷をも押し広げるような勢いで、遡ってゆく俺の精液。
杏璃の中に入りきらなかった分が溢れ、杏璃のそこを卑猥な白で染め上げてゆく……
「やぁぁ……おなか……熱い……熱いよぉ……ゆうまぁ……」
おなかの中を満たすあまりの精液の量に、涙を湛えながら苦しそうに喘ぐ杏璃。
……やがて全てを出し終えた俺は、杏璃の中に挿れたまま、杏璃の上に力なく倒れこんだ。
「あ……ゆ……ゆぅま……」
「杏璃……このまま……少し、抱き合ってようか」
「うん……雄真……」
先端になおも残る杏璃の温かさを味わいながら。
俺は杏璃を抱きしめ、ふにふにと心地のよい杏璃の体を味わうのだった。
「……やっぱ杏璃って、抱きしめるとすげぇ気持ちいい……」
「クス……雄真、あたしとおんなじだ……
雄真にこうやってぎゅってされるの……あたし……大好き♪」
「そっか……さしずめ似た者夫婦ってとこかな……俺達」
「やだ雄真……夫婦って気が早すぎ……んふふっ」
どこまでも幸福そうな、杏璃の表情。
いつまでもこうして、杏璃と抱きあっておれたらいいのにな……
杏璃のくれる無限の愛にくるまれながら、俺はふわふわと夢の世界へ旅立つのだった。
〜数日後〜
「ゆ・う・ま〜? 今日はちょっと、あたしに言うことがあるんじゃない?」
「な、何のことだ……杏璃」
お……怒ってる、杏璃。
その理由を思い出そうと必死で頭を巡らせてみるも、どうにもその理由に思い当たらない。
「これよこれ!! 一体これ、どういうことなのよ!?」
怒り心頭、杏璃がテーブルに叩きつけた1枚の写真。
「ぶふぅ!!!」
その絵に、俺は思わず噴き出していた。
取り出された写真は、よりにもよって桜並木の麓で春姫と仲睦まじく肩を寄せ合う俺の姿が!!!
まさか準のヤツ……面白がって杏璃にこの写真渡しやがったな?
「よりにもよって、春姫とこんなことしなくったって……ひどすぎるじゃない!!!」
「い、いや杏璃……これはその」
ってよく考えたら、これは杏璃とこういう関係に至る前の出来事じゃなかったか?
だったら今更そんな昔のことほじくり出されて、杏璃にとやかく言われる筋はないはずだ。
俺は咄嗟に反駁しようと口を開くが。
「……何?」
「何デモナイデス。杏璃様」
杏璃の鬼をも黙らせる怒りの視線に、為す術もなく沈黙する俺。
「さぁてと……そんな浮気者の雄真には、少しオシオキが必要みたいね」
「お、おしおきって……まさか」
「安心して雄真。痛いことはしないから……あたしの機嫌さえ損ねなきゃ」
「う、うぐ……ι」
「んじゃさっそく、折檻部屋へれっつごー!!」
くそぉ……杏璃のヤツ、こないだのオシオキのことまだ根に持ってやがるな?
あの時つい調子に乗りすぎちゃったことを反省しつつ、俺はとぼとぼと杏璃について行く他なかった。
その後、杏璃の折檻部屋(という名の寝室)でどんな仕置きが執り行われたか……もう思い出したくもない。
(終了)
・・・その後寝室では、尿道に歯間ブラシ突っ込まれ擦られながら喘ぐUMAの姿が・・・
なんてマニアックなこと考えてたらそれ書きたくなってきたじゃん!!責任取れ!!(誰に)
ともあれ久々のはぴねすSS、楽しんでいただけたら幸いですノシ
支援あげ
>>423
GJですよ!エロエロなお話、楽しませてもらいました。
※※注意※※
ネタバレ全開ですので未プレイの方はご了解の上お読み下さい。
夏ですね。
八月十四日:盆踊り→八月二十二日:爆撃メールと蘭様は今頃家で悶々としている時期ですね。
一方、八月十六日:いかせっこ→八月十九日:朝のサービスと妹は順調にイベントを消化中な時期であります。
えー、というわけで夏めろSSです。
いろんな意味で暴走しておりますけども、夏コミ出撃予定(出撃ちう?)の皆様、また諸事情で行けない皆様にとって一服の清涼剤となれば幸いです(^^;
作者としては、皆様が読んだ後に
( ゚д゚)ポカーン→((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
となって頂ければまあ目的達成かなと考えております。
長くなったので二回に分けて投下予定です。今日はとりあえず前編をどうぞ。
夏めろ納涼SS「よわよわお姫様:前編」
――それは夏の終わり。
まだ残暑も厳しい日曜日の午後。
とある高級住宅地の一角。
晴れた空から照りつける光を拒否するかのように、カーテンの堅く閉じられた家がある。
静かな空間には、どこかひんやりとした空気が流れている。
中の住人は、夏の暑さも気にしない。綺麗な空も気にしない。
――そこは、夏の終わるところ。
率直に言って、俺は混乱していた。
いまだに自分に何が起こっているのか、上手く把握できない。
……OK。状況を整理してみよう。
俺は広々としたベッドの上に寝かされていた。
……このベッドの感触には記憶がある。蘭のベッドだ。
身体にかけられているタオルケットも蘭のものだ。
天井の模様にも見覚えがある。
つまり、この家は蘭の家だということだ。OK。
では、俺は何故、片方ずつ足を縛られてベッドにくくりつけられているんだ?
何故、俺の両手は手首で縛られて、俺の身体の上で空しく宙を掴もうとしているんだ。
しかも、おかしいのは俺の状態だけではなく。
広々とした部屋の片隅に、小さな人影が横たわっていた。
見慣れたショートの頭と、華奢なその身体は。
「んーっ!う"ーっ!」
……何故、つぐみがこんなところにいるのか?
口はスポーツ用のテーピングで塞がれているようだ。
着ているのはいつものショーツとちんまいパンツだけ。
両手両足をテープで縛られて転がされたまま、つぐみはときたま苦しそうに身をよじる。
後手に縛られているせいで体勢が苦しいのかと思ったが、違った。
パンツの中で、ピンクローターと思しき物体が小さな膨らみを作っている。
びくり、びくりと擦りあわされる内股の中で、ういいん……ういいん……と規則的な音を立てて震動している。
……既に、蠢きの中心には小さな染みが見えた。
「んーっ!んんんんっ!うー!」
股間を見られているのに気づいたつぐみはぶんぶん首をふっていやいやをする。
見ないで、と言いたいようだが、俺は憑かれたかのように目をそらすことが出来ない。
眩暈が襲ってきそうな状況の中、俺はやっと思い出した。
――両親が旅行で居ないという事で、蘭の家にお呼ばれしていた。
で、いつもの流れでそのまま泊まることになって。当然やることはやって。
いつもより蘭が大人しくて、あまりなじられたりしなかったのであれ?とは思ったのだけど。
それでも当然の如く蘭に二回ほど中出しした後、急に眠くなって。
蘭とする前にえらく甘いジュースをもらって飲んだのだけど、そこからの記憶はやや曖昧だった。
ひょっとして、あのジュースには――と思ったその時、部屋の扉が開く。
「……おはよう、深町くん。起きたのね」
――蘭が、開いたドアの前で俺をじっと見ていた。
「おはよう……って蘭……俺に、何か飲ませた?それにこの状態――」
「そうよ。深町くんはお寝坊さんなんだから、本当に」
男物だろうか、大きめのTシャツをワンピースのように着た蘭はあっさりと俺の言葉を肯定した。
その顔を見て……唐突に寒気を覚えた。
「ふふ――よく眠れた?半日以上寝てたんだよ。あんまり退屈だったから――つぐみちゃんで遊んじゃった」
淡々、淡々と蘭は呟く。まるでテレビゲームで遊んでいた、とでも言うように無造作に。
彼女の目は、俺を見ているようで見ていない――黒く、深く、光を吸収する瞳。
「深町くんが早く起きないからだよ?悪いお兄ちゃんだよね――」
手に持っていた無線コントローラーのスイッチを「最大」にすると、つぐみの股間から響くモーター音が一気に大きく、激しくなった。
ぎゅいぎゅいいん!ぎゅいぎゅいいん!
「ぐーーーーっ!う"んんんっ!!」
ローターが暴れるたびに、たまらずつぐみは身をよじって呻く。
「おい!――やめてくれよ、蘭っ」
「……ふふ、どうしようかな……ローターには中が痒くなるローション塗ってあげてるの」
「その前、別のローターで四時間放置してたんだけどね」
「深町くんが起きるの待てなくて、おもらししちゃったの。汚かったんだから。本当だよ?」
だからおしおきで、もっと大きくて凸凹の奴に変えてあげたの、と蘭はやはり淡々と説明する。
「――でも、お兄ちゃんのち○こはめられて毎日ぐちゅぐちゅになってるんだし、これぐらい大丈夫よね?」
「っ!蘭、それは……」
「つぐみちゃん、お兄ちゃんが気分悪くなったから迎えに来て、って言ったら飛んできたのよ」
「いい子だよね?あたしも、つぐみちゃんみたいな妹が欲しかった」
「蘭……おまえ……」
「可愛いよね――お兄ちゃんが、手を出したくなるのもわかるわ――ふふっ」
蘭が笑う。その笑顔が――怖い。
「……っ!」
「深町くん、どう?つぐみちゃん見て興奮する?――ああ、それともまだ局所麻酔が残ってるのかしら?」
何かおかしい。
俺がこんな状況にもかかわらずつぐみの痴態に興奮しているのは確かだ。
だけど――なにか、下半身が鈍く麻痺しているような感覚と。
――どこか突っ張っているような感覚――麻酔?
局所麻酔なんて、どこに?
「……あたしが生理の間、セックスできなかったから我慢できなくって、つぐみちゃんを強姦しちゃったのよね?」
「――ああ、違うか。つぐみちゃんに誘われたんだっけ」
「んうーっ!んんっ!」
つぐみは聞きたくないというようにいやいやをするが、それを嘲るかように蘭はさらに俺とつぐみをなじった。
「ケダモノよね、兄妹でサカっちゃうなんて。でも、これってあたしが悪いのかしら?」
「生理のときにさせてあげれば良かったの?どうなの?深町くん」
「……そんな、こと、言われても」
自由にならない体をなんとか起こそうとした俺を蘭が制する。
「ああ、動いちゃ駄目よ。今動くと針が刺さっちゃうから」
「……?」
「深町くんのここ、今どうなってると思う?」
ばさり、と蘭はタオルケットを取去る。
「ふふ……どうかしら?良く出来てると思わない?」
――自分の目を疑った。
俺の下半身は、トランクスも何も穿いていなかった。
――麻酔か。
鈍っていた感覚のせいで、今まで気づかなかったらしい。しかも、その光景は。
……仮性包茎の俺は、勃起していないときは当然皮がちょっと余っているわけだが。
「……な、なんだよ……これ」
その皮が、魚釣りに使うような細いテグスで格子状に編まれていた。
亀頭を取り囲むように、皮には十個以上の穴が開けられ、糸が通されている。
今のところ、糸はきちきちに張られてはいない。
だけど、あくまで今は先っちょだけがかろうじて露出しているくらいだからまだ問題ないけれど。
これでは、もし――
「知りたい?」
蘭がするっ、と留め針を抜いた。一瞬、ちくりと痛みが走る。
「つっ……」
「……痛かった?ふふ――うまいこと感覚が戻ってきたみたいね」
……うまいこと、って?
「このまま、気持ちよくしてあげるから……ね?」
唐突に俺は蘭の意図を悟って、ぞっとした。
――ちょっと待ってくれ。この状態で。
蘭の白くしなやかな指がゆっくりと、俺の先端に触れる。
テグスごしに、下の敏感な部分をつつくと、ゆっくりとまだ柔らかい幹を撫で回す。
――そんな事を、されたら。
蘭の手は既に汗ばんでいて、それが潤滑剤となる。手が滑って、俺の陰茎を、袋を、亀頭を弄ぶ。
それに反応してしまう俺の先端からは、少しずつ体液が滲んでくる。
勃起して、亀頭がぱんぱんに張ってくると同時に、先端に糸がきりきりと食い込んでいく。
ゆっくりと――少しずつ、少しずつ。じくじくと、ちくりと、痛みが生まれる。
皮は引っ張られるけど、にもかかわらず怒張は突っ張っていってしまう。
「くっ……っ!あうっ……い」
「あはは……つぐみちゃん、見るといいよ……変態お兄ちゃんのおち○ちんがどうなってるか」
蘭は熱に浮かされたようにつぶやく。
「あら、大きくなっちゃうよ?興奮してる?やっぱり興奮しちゃうの?」
「めちゃくちゃに犯して精液便所にした妹さんが深町くんのせいで苦しんでるのに、あたしにいじられて興奮しちゃうんだ?」
どんどん彼女は畳み掛ける。言葉と手で、同時に俺とつぐみを嬲っていく。
「……あたしという恋人がいながら、妹にも手を出して弄んだ最低な牡の癖に……なのに妹に手を出されたら怒るの?」
「なのに、あたしの手で感じちゃうの?」
蘭の言葉がどんどん熱を帯びるにつれ、その手の動きも激しく、大きくなって俺をぐちゃぐちゃこねくりまわす。
そのたびに俺も、脳をこねくりまわされているような快感と混乱を覚える。
「それって、ずるいよ深町くん?……やっぱり深町くんって変態だよね」
だから、と蘭はうっとりしたように囁く。
「……これからは、あたしもつぐみちゃんと遊んでいいよね?」
その黒い黒い瞳は真っ直ぐに俺を見て、俺を飲み込もうとする。
「だって、あたしは深町くんのお姫様なんだよね?コイビトなんだよね?コイビトに隠し事は良くないよね?」
畳み掛けられる。そして俺は……反論も賛同も出来ない。
「いいって言ってくれたら――ここ解放してあげるよ……どうなの?」
でも、俺はだから、何も言えなくて。
蘭は何だつまらない、というような顔に変わる。
「駄目なの?ふーん……そっか。あたしよりつぐみちゃんが大事なんだ」
それは違う――と言おうとしたけれど。
いきなり睾丸をぎゅっ、と握られた。
「…………っ!!!」
俺は悶絶しそうになって声が出ない。
蘭がふん、と鼻を鳴らしてTシャツを脱ぎ捨てた。
下着は――何もつけていなかった。
「ふふ……なら、このままで――してあげるね」
「……!」
細く見えるわりに豊満な肉体を見せ付けるかのように、俺の腰の上に座り込む。
そして腰をいきなりぶつける。いきり立った俺の陰茎を、今度は自分の恥骨でこねくり回す。
「うぐっ――いっ――いいんちょっ……!」
ずりっ!じゅぶっ!ぎちぎちじゅぶじゅるっ!ぎちっ!
「ふふふ……あははっ!どう……あたしの恥骨でっ……お○んこでち○ぽの裏側こすられて勃起するの?」
ぱんっ。蘭が俺の頬を平手打ちする。叩きながら叫ぶ。
「皮がぱんぱんの中身に引っ張られてるよね?痛いよね?――痛いって言いなさいよっ!」
下半身は痛い。頬は痛くない。でも俺の心が――そして多分蘭の心も――痛い。
「痛い?痛いのよね?ふふ――あはは……っ……あううっ……」
笑っているのに、何処か泣きそうな顔で蘭は腰を前後させる。
秘裂が俺の陰茎の裏側を挟み、舐め上げてこすりあげる。
蘭も既に愛液を溢れさせていた。
自分の言葉で、俺の言葉で彼女はどんどん陶酔していく。
「――ふふっ……痛いくせに、こんなに硬くしてびくびくさせて……深町くんって、ほんとうに変態よね……」
一旦動きを止めて身体を起こした蘭は、血の滲み出した俺の陰茎をいとおしそうに眺めて。
……ゆっくりと、自分で濡れそぼつ秘裂に挿入していった。
「うぐううっ!」
……じゅば。ぎちぎちぎちぎちぎちっ!
びしょ濡れの膣に入れてるのに、俺の陰茎はもう張り裂けそうに突っ張っていて抜き差しならぬ状態だ。
送り込まれる血が全て痛みと快感を同時に増幅する。
「うふふ――痛い?苦しい?気持ちいい?」
再び蘭が畳み掛ける。
「どうなの?私の中、気持ちいいの?ぐじゅぐじゅって強制包茎ち○ぽ膣でこすられて気持ちいいの?」
ぐじゅぐじゅぐじゅっ。じゅぱっ。蘭の陰毛が愛液と血と汗で泡立ち、絡み合う。
「ああ――血が出てるよぉ――赤い……綺麗……」
俺と自分の股間から溢れる血の泡にうっとりしながら蘭は腰を動かす。
俺に恥丘をごりごりこすり付けて、少しでも俺を深く奥まで収めようとする。
「ふふふっ……深町君の処女膜が敗れたみたい。おあいこよね……あたしだってすっごく痛かったんだから……」
ぴちゃっ。ぴちゃ、ぐじゅっ、ぐじゅっ。ぐちゅっ!
どんどん腰の動きが速く大きくなる。
俺の下半身は再び麻痺していく。痛みなのか快感なのかもうわからない。
けれど何かだけが高まっていく。送り出されるのは血なのか精液なのか。
俺の中で出口を求めて荒れ狂っている。
「どうなの?ねえ――どうなのっ深町くんっ……」
「ふうっ!……硬いぃ……どんどん大きくなるよぅ……深町くんの皮、もつ……?ふふっ……あはっ!」
「いくのが先?それとも、皮がちぎれるのが先かしら?……ふあぁんっ!」
じっとしているのに耐えられなくなった俺は不自由な下半身を出来るだけ動かして下から突き上げる。
それに応じて、蘭もどんどん快感に溺れていくのが見ていてわかる。
「だめぇ……自分で動いちゃ駄目ぇ……悪い子っ……悪い子ぉ……」
でも蘭はそれを認めたくないのか、俺の乳首にぎちりと爪を立てた。
つねられる。痛みが突き刺さる。血が滲む。
だけど、いつかそれさえも快感に変わる。
俺は――蘭から逃げられない。
「そうっ!そうよっ……わたしを……もっと……突き挙げて……おしおきしてっ……」
いつの間にか蘭は俺におねだりしている。脅迫しながら哀願する。
「いう事聞かない深町くんなんてぐちゃぐちゃにしちゃうんだからっ!深町くんが悪い子ならっ!私も悪い子になってやるんだからぁっ!」
泣きながら俺を犯す。俺も合わせて腰を突き上げ、縛られた両手で胸を出来る範囲で揉みたてる。
「だから……私もっ……ぐちゃぐちゃにしてえっ!ああっ!ナイロンがっ……糸が中に刺さるよぅ……ちくちくっ!ちくちくするのぉっ!!」
ごりごりごりごりっ!
蘭の腰が俺を錆びたカンナのように蹂躙して。
ぎちぎちぎちぶちッ!
俺の陰茎は剛直と化して蘭を凌辱する。
「あはああああっ、いやあああっ!深町くんっ!深町くぅんっ!」
一際強く、蘭が腰を打ち付けた瞬間。
ぶちぶちぶちぶちっ!!
俺の何処かが千切れる音がした。
「あがああああああっ!」
奔ったのは激痛か快感か。俺の意識は真っ白になる。
「精液っ!出るっ!蘭に全部出すよっ!委員ちょぅうあああああああああっ!!」
血と精液と痛みと快感と、何が勝るとも言えない混沌の中。
俺は絶叫とともに、蘭の中に放った。
どくどくどくどくっ!びじゅっ!びじゅっ!!
「いやああああっ!ふかまちくうあああああっ!!」
蘭も同時に絶叫する。
それはバンシーの叫びのように自分から魂も何もかも奪い去る、けれどけして抗えない、そんな声だった。
根こそぎにされた感覚とともに、ほとんど固形物と化した白濁が蘭の膣に、一番奥に、子宮口に叩きつけられる。
全てを搾り取ろうとするかのように、蘭の下腹が波打ってびくびくと痙攣し、最後まで俺の陰茎を締め上げていく。
「あはっ……ああ……出てる……深町くんの精液……血……あたしの中に……いっぱい……」
身体をびくびくと震わせながら、蘭は糸の切れた人形のように俺の上に倒れこんだ。
どのくらいそうしていたろうか。
ゆっくり体を起こした蘭は、今度は俺の顔をまたぐようにしてひざ立ちしてにじり寄る。
「あ……?」
「舐めて」
いきなり、そこを俺の唇に押し付けてきた。
血と精液と愛液があふれ出す蘭の秘裂。
いろんな色と匂いとかたちが混ざり合って、俺は一瞬何を見ているのかわからなくなる。
けれど、もう反抗する気など霧消していた。
むしろ喜んで舐める。ぴちゃぴちゃぴちゃ、といたわるように、ほじくるように、穿つように舐め、しゃぶる。
「うんっ……そう……いいよぉ……っやだ、また勃っちゃうんだ?」
なんかもう皮がほとんど千切れてる気もするが、にもかかわらず俺のそこはもう元気になっていた。
確かに鈍い痛みはあるけれど、すでに半ばどうでもよくなっている俺がいる。
「くすっ……深町くんってほんとに変態ね」
それから蘭は嘲るように部屋の隅に放置されていたつぐみを見やって。
「どう?つぐみちゃん……お兄ちゃんがサカってる所、ちゃんと見た……っ?」
蘭は絶句した。そして、つぐみを見た俺もまた……声を失った。
つぐみは、じっと俺と蘭を見ていた。
嫉妬?悲哀?愛情?憐憫?
解らない。けれど、つぐみは泣いていた。
ただぐすぐすと泣いていた。
塞がれた口で、叫ぶことも出来ずに。
おそらくは最初から最後まで。
ずっと涙を流していた。
一瞬、蘭の顔がくしゃくしゃになる。
そのまま蘭も泣き出すんじゃないか、と俺は思ったのだけれど。
そうはならなかった。蘭の眼は細められた後で、また妖しく煌いて。
それから赤ん坊をあやすような優しい声で、蘭はつぐみに囁きかける。
(ごめんなさい……)
一瞬そんな言葉も聞こえたような気がしたけれど。
「つぐみちゃん……?」
次の蘭の質問は、あっさりそれを吹き飛ばしてしまった。
「……お兄ちゃんのお○んちん、欲しい?」
…………
>後編につづきます。
今日のところはこれでノシ
>>426-436でよろ。
紅茶奴隷でした。
( ゚д゚)
(;゚д゚)
(((((;゚Д゚))))ザクグフゲルググ
|┃三 ∩___∩ . __________
|┃ | ノ ヽ /
|┃ ≡ / ● ● | < こんばんわ深町徹生です
____.|ミ\___| ( _●_) ミ \__________
|┃=___ |∪| \
|┃ ≡ ) ヽノ 人 \ ガラッ
ここからつぐみ様の巻き返しを期待
何とか日曜日には間に合ったぜ……
もうひたすらアレでナニですがどぞー。
夏めろ納涼SS「よわよわお姫様:後編」
「……お兄ちゃんのお○んちん、欲しい?」
蘭はゆっくりとつぐみに歩み寄って、その顔を覗き込む。
「……どうなのかな?」
つぐみは泣き濡れた瞳で蘭を見上げて、一瞬迷うように俺を見たあと――こくり、と頷いた。
「……おいっ……つぐみっ……!」
「深町くんは黙ってて」
蘭がぴしゃりと俺を制する。
「あたしはつぐみちゃんに聞いてるんだからね。でも……ふーん、やっぱりそうなんだ」
蘭はもう平静な顔に戻っていた。でも、かえってそれが俺には怖い。
さっきまでの優しい口調はそのままに、また底冷えするような空気を感じさせる。
「つぐみちゃんは、お兄ちゃんが大好きなのね――いいよ。望みを叶えてあげる」
両手両足と口のテープをはがした後で、蘭はこっちに来なさい、とつぐみを立たせる。
「ふふ――どう?お兄ちゃん、あたしの中でこんなになっちゃったのよ」
後ろから急かすようにベッドのそばに連れてきた蘭は、つぐみに俺のどろどろになったペニスを示す。
既に皮はたるんでいたが、あちこちのフチが切れて血の滲んだそれは、外見上は回復不可能なまでにぼろぼろに見えた。
皮だけでなくまだ小さな泡がこびりついた亀頭も精液と血と蘭の愛液にまみれている。
「先っちょ、切れちゃってる……すごい……いたそう」
つぐみは恐る恐る俺に近づくと、はあ、と息をつく。
蘭が背中や肩を押すたびに怖いのかびくびくしていたが、それでも俺のペニスから眼を離そうとはしない。
「つぐみちゃんは、お兄ちゃんのココが痛そうな時、どうしてあげたいの?」
「……え?えっと……かわいそうだから……優しくしてあげたいかも」
「……そう。じゃあ、そうしてあげたら?」
そう静かに告げた蘭の声は、またトーンが違っているような気がした。
つぐみも何か思うところがあったのか、こわごわながら振り返って蘭に確認する。
「……いいの?」
つぐみのその顔には、恐怖よりむしろ憐憫があったように俺には思えたけれど。
蘭はそれには答えず、無言でつぐみの頭を俺のそこに押しやった。
それで腹をくくったのか、つぐみは何処かほっとしたように囁く。
「お兄ちゃん……優しく、ご奉仕してあげるからね」
俺は、今度はつぐみに戦慄を感じる。
あれだけ泣いた後のくせに、つぐみの目には間違いなく欲情が宿っていた。
幼いくせに煽情的な笑みを浮かべてから、つぐみは俺に背中をむけてまたがってしまう。
「……何、言ってんだよ……っ!」
殆ど千切れかけて、血が滲んでいるそれを、両手でそっと挟み込んだ。
「……ふん、妬けちゃうわね。ホント、深町くんも妹もムカつくんだから……」
蘭の呟きももはや無視して、つぐみは目を半ば閉じたまま俺の陰茎に舌を近づけていく。
後頭部が肩の向こうに消え、俺からは背中しか見えなくなる。
ぴちゃっ。
暖かい舌の先端がテグスと包皮の接合部に触れた。
「っ……うんっ」
傷に唾液が染みる。ゆっくりゆっくりと柔らかい肉が蠢きながら俺をつつき、亀頭の形を傷を確認していく。
その感触はあくまでも優しい。舌が皮膚を撫でるごとにつぐみは唾液をまぶし、音を立てて血や精液を舐め取っていく。
「ちゅぷ、ぴちゅ、ちゅぷんっ……」
「……ううっ、くっ……!つぐみぃっ……!」
ひととおり舌先で亀頭全体を撫で回したあと、今度は俺のペニスを幹までじっくりと舐めしゃぶる。
「んくっ……ぴちゃっ……ちゅる……」
それはもはやフェラチオと言うより、むしろ赤ん坊が母親の乳に吸い付くときのようで。
自分の所有権を主張するかのように、口腔にペニスをぴったりと密着させたまま、ひと時も離そうとしない。
傷を労わるように舌を押し付け、血と精液と愛液を最後まで舐め取り、こそぎ、こすり上げていく。
その一瞬ごとに、俺の陰茎は血を送り込まれびくり、びくりと脈動する。
また再び、内部の膨脹とともに俺の包皮は張り詰めつつあった。
しかし既に切れている部分も多いため、先ほどより締め付けられる感覚は少ない。
むしろ傷口が広がる感覚のほうが問題だったが、つぐみが滲む血を飽きずに舐めとる度に痛みは少しずつ麻痺していく。
鈍い快感が段々、それに取って代わっていく。
吸血鬼になったつぐみに血を吸われているような、そんな錯覚すら覚えた。
そんなふうに目の前のペニスに夢中になっているつぐみのお尻は、俺の目の前でぴこぴこ揺れている。
パンツから透けて見える秘裂から、いつのまにかまた雫が滴っているのに俺は気づいた。
まだなかにはローターが入っていたはずではないか――と思ったとき、その端っこがぢゅる、と縦筋を割って現れるのが見えた。
お尻が揺れるせいで、中から出てきてしまったらしい。
でも、このままだと俺の胸か顔に落ちてこないかな?
今のところパンツが歯止めにはなっているけど、なんか危なっかしい。
両手が縛られているのであまり動きは自由にならないけど、なんとかして手で取ってやったほうがいいかな、と思ったとき。
「ふふ――」
俺の表情に気づいた蘭がつぐみに近づくと、その下半身をいきなり下からわし掴んだ。
指先がパンツの中心にぐり、と食い込む。
「うむぅっ!むぐううううっ!」
俺のペニスに吸い付いたまま、つぐみはいやいやをした。
「ふふ――ローター、電池切れちゃったね――でも、まだ外からでも形がわかる……凄い」
パンツの上から蘭の指先がつぐみの秘裂と下腹部をぐりぐりこねくり回す。
パンツは愛液なのか汗なのかあるいは漏らした尿なのか、もはや何ともつかぬほど濡れてびしょびしょになっていた。
俺の目の前で、ひくひくする中身が透ける。蘭は隙間から指を差し込んでかたちを確認すると、感嘆の声をあげた。
「ほんとにちっちゃいんだあ――こんな中に、お兄ちゃんずぼずぼペニス出し入れしちゃったのね――」
「んんっ……ふぅっ……んんっ」
つぐみは聞きたくないというふうにひたすらいやいやをする。
それでもペニスだけは離そうとしないあたりが不思議だ。
吸い付いたままのつぐみの目はどこかうっとりしたように朧に霞んでいる。
そんなつぐみの仕草と蘭の少しずつ熱を帯びていく嬲りの台詞に、俺はまた興奮してきてしまう。
自分と妹がなじられているのに、それすら快感に変わっていく。
「……ふうん、また、元気になっちゃうんだ……やっぱりね。なんかムカつくー」
どんどん大きくなる俺のペニスを見て、つまらなそうに蘭は呟くと――にこり、と笑って、再び爆弾を投下する。
「もういいわ……つぐみちゃん。あなたのちっちゃいマ○コに、深町くんの変態ち○ぽ入れてあげなさい」
――それは、ほとんど無邪気とすらいっていい笑顔で。
「私は、つぐみちゃんの後ろをもらうから」
「……え?」
当惑する俺たちを尻目に、部屋の隅から何か持ち出してきた蘭は、腰にそれを巻きつける。
ようやく口を離したつぐみは、それが何かを認識すると、ひっ、と声を呑んだ。
それは巨大なペニスバンドだった。しかも、それは人を模ったものではない。
歪にネジくれて、節くれだったその形は。
「ふふ……ベヒモスのを模りして作ったのよ。勃たせてやったら興奮しちゃって大変だったけど」
やっぱり牡は去勢したほうががいいのかも、と蘭は俺を悪戯っぽい目つきで見ながら笑う。
「深町くんも、あんまりおいたするようなら去勢しちゃえばいいのかしら?」
その笑顔が俺をまた凍らせる。一旦元気になった俺のものがまた縮み上がりそうになった。
ペニスバンドの大きさを測っていたらしいつぐみの顔が、どんどん青くなっていく。
「そ――そんなのを、お尻に?」
「そうよ。これをつぐみちゃんのお尻に、ずぼずぼ突き刺してあげるの」
「い――いやぁああっ!だめぇ、そんなの入らないよぉっ!」
「いいからいいから、ね?」
そう言って、蘭はつぐみのパンツを一気に引き下ろす。
「いやあああっ!駄目ぇっ!」
「……うるさいわね」
ふたたびテープを持ち出すと、蘭はつぐみの目の前でちらつかせる。
「どうせ外には聞こえないけど、あんまり騒ぐとまた口に貼るわよ。息が苦しくて嫌でしょ?」
「……ふっ、うぐぅ……ううっ……」
べそをかきそうになりながら、つぐみは頷くしかない。
「何よ……どうせこっちのバージンもお兄ちゃんがもう奪っちゃったんでしょ?今更いいじゃない、こんな便所穴」
しかしつぐみは声を出さずにぶんぶんぶん、と首を振った。
「……え?まだしてないの?」
黙ったまま頷くつぐみの前で一瞬止まった後、じろり、と蘭が俺を見た。
「……本当に?」
慌てて俺も頷く。……確かに本当だ。
そっちはまだ触れてもいなかった。大体、蘭とだってまだアナルは試していないのだ。
「……そう」
一瞬、蘭が素に帰ったように見えた。
「んー、もう……仕方ないわね。初めてがベヒモスじゃ流石にかわいそうだし、そっちは深町くんにあげるわ」
そう呟く蘭は、その時だけはいつもの穏かな委員長に見えた。
「んー、でも、今の深町くんのペニス、つぐみちゃんのお尻にちゃんと入るかしら?入れる前にへたれちゃわない?」
そう言われても答えようがないけど。
そもそも誰のせいだよ誰の、と思ったけど当然口にはできず。
「んー、でも、どうしよっかなー……」
蘭は指を顎に当ててちょっと思案していたが。ややあってぽん、と手を叩いた。
「決めた。まずつぐみちゃんが、お兄ちゃんのを自分でお尻に入れてあげなさい。その後で私が前に入れたげるから」
そういって、蘭はつぐみを俺の上にどん、と押し倒した。
「あうっ……」
怯えた目で蘭を見るつぐみ。俺も、ただ一緒に見上げるしかない。
「……やってよ」
そんな俺たちに、静かに蘭が言葉を叩きつける。
「……やらないと、許さないんだから。二人の人生、めちゃくちゃにしちゃうんだからっ……!」
先ほどまでのような大きな叫びではない、あくまで搾り出すような、その言葉。
だけどその言葉は痛くて重くて、そして何よりも哀しくて。
「私を……仲間外れにしないでよぉ……」
下を向いて、顔をくしゃくしゃにして俺にぶつける声は、壁に飲み込まれそうなほど小さかった。
「深町くん……私をちゃんと見てくれなきゃ、やだよぉ……」
いつしかベッドの横に座り込んで泣く彼女は――とても小さく、幼く見えた。
「……お兄ちゃん……いいよ」
つぐみが俺を振り返って囁く。
「お前……」
「だって……蘭さん……かわいそうだもん」
あたしは、お兄ちゃんのものだから――と、つぐみは呟く。
「ただの、お便所でいいから」
俺を見て微笑む。
「お尻も、使っていいよ……お兄ちゃんと、蘭さんのお便所にして……」
そして、自分で後ろに手をやると、小さなお尻を、俺に向けて広げてみせた。
ひくりひくりと、中心ですぼまりが蠢いている。
ごくり、と俺は唾を飲んで、頷くと同時に顔を尻に埋める。
「あんっ……やっ……くすぐったいよぅ」
せめて濡らして、多少なりともほぐしておいた方がいいだろう、と俺は舌をすぼまりに這わせていく。
ぴちゃぴちゃと舐める俺の音に合わせて、再びつぐみは俺の陰茎を飲み込み、顔を上下させてしごく。
「ぷはっ……」
ややあってほとんど同時に口を離すと、つぐみの正面に立った蘭がその先を無言で促した。
「…………」
つぐみも無言で頷くと、ゆっくり、ゆっくりペニスの上に腰を落としていく。
「……持っててあげる」
蘭が俺のペニスをつかみ、つぐみのすぼまりの中心に亀頭を合わせた。
ぬるりとした感触があった、一瞬後。
つぐみが一気に腰を落としてきた。
「んんくぅっ!」
ごりっ!ごりごりごりっ!
ガチガチに硬くなった俺のペニスがつぐみの菊門を蹂躙していく。
「ひぎぃっ!いたいっ!――痛いよぅ……っ」
つぐみの背中から汗がわっ、と噴出す。ぎちぎちに身体が緊張しているようだ。
さすがにまずいな、と思った俺はつぐみに声をかける。
「力……抜けよ。かえって痛いぞ」
と言ってから気づいた。蘭がいつの間にか、つぐみの頭を優しく撫でている。
「……大丈夫よ……大丈夫。つぐみちゃん、力を抜いてお兄ちゃんに任せるの」
「ふああ……蘭、さん……?ああっ……お兄ちゃんがっ……つぐみのしっぽになってるのぉっ……」
蘭が撫でてやる後とに、つぐみは落ち着いていった。
それにしたがって、俺のペニスも段々奥に飲み込まれていく。
文字通り抜き差しならぬ感触ながら、終わりの無いどこまでも続く穴。
ローターの感触までは流石に解らないが、ペニスの裏側が皮一枚で膣とつながっている、という事実そのものが俺を興奮させる。
「……はあっ……はあっ……大きい……大きいよう……」
「……何とか、入ったみたいね。ふふ……じゃあ、次はあたしの番」
頃合と見たか、蘭はすっ、と体を起こすと、ひざ立ちでつぐみににじり寄る。
俺の足をまたいで、俺の上に座り込んだつぐみの秘裂にディルドーを腰ごと近づけていく。
しかしつぐみは少々戸惑っているようだ。……そういえば。
「え?……でも、ローターがまだ」
「――いいのよ」
そのまま蘭は、ローターが入ったままの膣内に、ディルドーをずぶりと突き刺した。
「あふああああああっ!」
ぎりぎりぎりっ。ごりっ。ずりっ。
凸凹のローターをさらに膣奥、子宮の入り口まで押し込む勢いでディルドーが侵入していく。
「……ふふ、どう?お兄ちゃん以外のものが、二つも中に入ってるのよ……?」
牡犬のそれをかたどった歪で節くれだった異物がつぐみを犯す。
泣き叫ぶつぐみは、蘭の言葉など殆ど耳に入っていないようだ。
「あふぁっ!ぎうっ!ひぃっ!いい、痛いっ!いたいいいっ!裂けちゃうっ!」
「んっ……我慢……しなさいよ」
蘭はそう言いつつも、そこからはある程度慎重に、ゆっくりと腰を押し出していった。
ずぶ……と、やがてそれは三分の二程度進入したところでかろうじて止まる。
それ以上は入らないようだ。
しかし、つぐみは恐怖と痛みで依然として悶え泣いていた。
「いやああっ……つぐみ……つぐみ、壊れちゃうよぉ……」
パンパンに膨れ上がった下腹部。
肛門も膣口もギリギリと拡張され、今にも縁が切れてしまいそうだが、まだ幼い分柔軟なのが幸いしたのか、
なんとか今のところは流血もなく受け入れているようだ。
とは言え、いつもより異物を二つも多く受け入れているのだ。しかも、膣を埋めるディルドーは俺のよりさらに歪で大きい。
苦しくないわけはなかった。
「ああ……あふっ……ふうっ」
肩で息をしながら、つぐみは必死でこの状態に慣れようとしているようだ。
そんなつぐみの頬に蘭はちゅ、とそっとキスをしてから、今度は俺を急かす。
「つぐみちゃん、頑張ったね……ふふ、深町くんもぼさっとしてないで動いてあげないと」
「……でもっ……こんな状態、さすがに……」
反論する俺。今はともかく、この状態で動いたらホントにつぐみは滅茶苦茶になってしまうのではないか。
しかし、つぐみはけなげにも蘭の言葉に頷く。
「つぐみは……だいじょうぶだからっ……蘭さんもお兄ちゃんも……もっと気持ちよくなってっ……」
ぐすぐす泣きながら、蘭と俺を交互に見て叫ぶ。
「つぐみを……二人の……お便所にしてえ……いっぱい出してっ!」
つぐみの涙を、蘭は舐めとる。
「……可愛いよ、つぐみちゃん……」
濡れた瞳でそう告げるとともに、腰をつぐみの幼い膣に打ち付けだした。
ぱあんっ。ぱあんっ。一突きごとにつぐみが哭く。
「ぎぃっ!あぐっ!あふっ!いぃっ!」
「つぐみちゃんっ……御免ね……御免ね……ああっ……びくんびくん響くよぅ……」
そういいながらも、陶酔した蘭は腰を打ち付けるのをやめようとしない。
蘭もまた、泣きながら鶫を犯していた。
「ああっ……つぐみちゃん……犬のち○こ、気持ちいい……?気持ちいいよね……私も……すごい……すっごいの……」
そして俺もまた、ペニスの裏側で皮一枚を挟んで膣を蹂躙するディルドーの感触を感じて、より一層興奮する。
アナルの奥深くまでペニスを打ち込んでいく。
俺の包皮が、亀頭の傷がどうなっているのかなど、もはや頭の隅にもない。
とっくのむかしに糸が千切れたのか、それとも皮が千切れたのか。
すでに抵抗はなく、ただ焼け付くような熱さだけがある。
ぎちぎちと肉棒を引き戻し、また打ち込むたびに奔る電気のような刺激があるだけだ。
すべりが良くなったのがつぐみの腸が分泌する液のせいなのか、あるいは俺の先走りや血のせいなのか、それすらもわからない。
「ふぅぐぅっ――ああああっ――!」
凹凸のあるローターを中で玉突きするように、蘭のディルドーはつぐみの中で暴れまわる。
もはやつぐみの瞳からは焦点が失われ、ただ痛みとも快感とも知れない衝動に身を委ねるのみ。
俺も蘭もただ、その先の快楽を求めて腰を叩きつける。つぐみを犯しながら相手に犯されている。
俺はつぐみを通して蘭を、蘭はつぐみを通して俺を蹂躙する。
「ああっ!つぐみ、つぐみ、つぐみぃっ!」
「お兄ちゃん……蘭さんっ……つぐみもうっ……もうっ……あふぁっ……しんじゃう……しんじゃうぅ……」
「つぐみちゃん……深町くん……いいよ……いいよ……みんなで……みんなでぇっ!」
俺は喘ぐ蘭の顔に、何処か解放されたような、あるいは慈母のような……そんな笑みを見たような気がした。
そして、そう感じた瞬間に俺の意識ははじけ飛んで。
つぐみの狭く深い穴の中に、文字通り搾り取られるように精を放った。
どくどくどくどくどくんっ!ぶしゅぅっ!
叩き込まれる白濁につぐみもまた、一際大きな声をあげて絶頂する。
「あふあああああああああっ!あああああっ……おしり……おしりぃっ!いっぱいぃっ……」
「あはああっ!……びくびく言ってる……つぐみちゃんが私にも伝わってくるよお……」
つぐみの脈動に併せてびくん、びくん、びくんっ、と蘭の身体もまた痙攣する。
蘭がひときわ大きく仰け反った瞬間、ペニスバンドと恥骨の間から何かが溢れた。
ぴしゃ。ぴしゃ……びしゃあああああああっ。
「あっ……ああああっ……でちゃうっ!……あはあ……おもらししちゃうぅ……」
口の端から涎をたらして、絶頂した蘭がそのまま失禁する姿を、俺とつぐみは脱力したまま見ていた。
そして、つぐみの身体と俺の下半身を濡らすだけ濡らして放尿を終えた後。
蘭はそのまま、糸の切れた人形のように、俺たちの上に倒れこんできた。
俺は、それを見届けてからやっとのことで――意識を手放した。
気を失っていたのは数分程度だったらしい。
俺が目を開けると、つぐみはもう横にいて。
俺の身体の上では、蘭がぐすぐすと泣きじゃくっていた。
「……深町くん……つぐみちゃん……ごめんね……ごめんね……うえええええ……」
俺は、何を言うこともできなくて。
つぐみと目を合わせると、どちらからとも無く、頷く。
そっと、縛られた腕のままで、蘭の頭を包んでやった。
「……深町、くん……?」
そのまま抱きしめると、つぐみも一緒に後ろから蘭に腕を回す。
「……いいの?こんな……私で……いいの?」
俺もつぐみも何も言わず。
ただ、蘭をぎゅぅっと抱きしめた。
誰が悪いんだろう?
俺を独占しようとする蘭か。
俺から離れられないつぐみか。
どちらも好きでたまらない俺か。
多分、俺が全部悪いんだろう。
でも、どうすれば良かったんだろう?
そして何より、これからどうすれば良いんだろう。
悲観はいくらでもできるけど。
俺はできるだけ、二人とも大切にしたかった。
――だから敢えて俺は、先のことは少しだけ楽観的に考えてみようと思う。
例えばいつかまた、夏の海にでも行って。
綺麗な空を、この三人で仲良く眺める姿を想い浮かべてみる。
そんな都合のいい話なんてあるもんかと、馬鹿な俺ですら思うけど。
だけど、今ぐらいは夢を見てもいいんじゃないか?
そう思いながら、俺は目を閉じた。
蘭を真ん中にして、俺とつぐみで、彼女を両側から抱いて。
そのまま、眠りに落ちた。
――それは夏の終わりの出来事。
次の夏を待ちわびる、最初の一日。
「よわよわお姫様」end.
後編>>441-452
前後編>>426-436>>441-452でよろ。
……貼るだけで疲れた(´・ω・`)
蘭様は実を言うと、今まで五人中あまり好きな方ではなかったのですが。
書き終えたらかなーり好きになっておりました。不思議なものですね。
いずれにせよ、楽しんだりアレな気分になったりして頂ければ幸いです。
紅茶奴隷でした。
温泉の人様、投稿乙です。
エロエロですな……ついでに最後のコメントで股間が痛い(笑)
しかし、雄真の相手は杏璃が一番適任そうに思えるのは自分だけだろうか?
紅茶奴隷様、投稿乙です。う゛…… こっちも痛い……
まず最初にごめんなさい。HPでヒント頂いたのに、投稿されるまで何ネタか判りませんでした。
夏めろって知りませんでしたが、シンフォニックレインの人ですか。面白そうですねえ。けど蘭さまコワイ。
乙です〜。
しかし、委員長はともすると犯罪者になりそうな気が……。怖いよぅw
>>438-440>>453-454ご感想有難うございます。
温泉の人様>いつも投稿乙です。
はぴねすネタはいつも楽しそうでいいなあ……と思う私w
やってないのでなかなかコメントしづらいですがいつも読んでますよ。
KURO様>夏めろはしろ氏の絵とみけ氏のテキストのアンバランスなところが好きです。
歪なエロ可愛さ、とでも言いましょうか。その代わりストーリーはシンプルそのものですがw
久々にレス。
>>453(「甘くない」の方)
毎度ご感想ありがとうございますノシ
>ついでに最後のコメントで股間が痛い(笑)
しかもその仕置きを実行するのが杏璃というのが一番の不安材料w
はるひめさんあたりは逆に仕置きも丁寧にやって気持ちよくさせてくれそうですが。
>しかし、雄真の相手は杏璃が一番適任そうに思えるのは自分だけだろうか?
ここで永遠のUMA×春姫派の俺が通りますよノシ
杏璃は・・・どちらかっつーと俺が恋人に欲s(滅殺)
>>455(紅茶奴隷様)
はぴねす未プレイにも関わらず読んでいただいてるとは・・・光栄です。
ということでお返しに自分も読ませていただきましたが・・・
・・・ごめんなさい。>>434の段階でギブですorz
何かこう、痛いのとか血とかは苦手なの。下手すれば破瓜の血とかも。
でも迫力と言いますか凄みと言いますか、そういうのはすごく感じさせていただきました。
今後とも是非応援させてくださいノシ
んで温泉の人、立て続けに登場ですよノシ
今回は「ぱちねす!」世界に住まうUMAの気持ちを、全4回にわたってお送りしたいと思います。
※ネタバレ注意! できればはぴりら準ルート攻略後に読まれることを推奨します。
本編UMAが激しく羨ましがってた、異世界UMAの麗しきハーレム生活。
だがそれは、本編UMAが思うほど気軽で羨ましい世界ではなく・・・?
ではでは。
「はぴねす!りらっくす」より「小日向雄真の憂鬱(0日目)」
「……また、やっちまった……」
朝日差す自室のベッドで、激しく後悔する俺。
毛布の中には、俺のでない生温かみがひとつ。
本来ここにあってはならない、心地よくも不快な温もりがひとつ……
「……あ、雄真くん。おはよう」
「……」
後ろから、誰かの明るい挨拶の声。
振り返れば、一糸まとわぬ春姫のしどけない姿がそこにある。
……間違いない。
俺は昨日、春姫と、あんな乱れたことを……
「こんなに朝早くから、元気なんだね。雄真くん」
俺との行為に何の疑問も抱かぬ春姫が、服もまとわず俺に笑顔で話しかける。
「……お前こそ……」
俺は歯軋りしながら、腹の底から言葉を捻り出す。
「……すげぇ元気じゃねーか……
まるで俺と何度もこんなことしてるのが……当たり前みたいに……」
「フフ。変な雄真くん」
(変なのはむしろ、お前の方だろ……)
仮にもお前……恋人でも何でもない俺と……一晩共に過ごしたんだぞ……!
なのに、何で……そんな屈託のない笑顔が出せる……!!
「私とはもういーっぱい、いろんなことしてきたくせに……忘れちゃったの? 雄真くん」
「……」
知らない。そんなこと……
お前が一体何を言ってるのか……全然……わかんねぇ……!!!
「……ちょっと着替えてくる」
「え? 待ってよ雄真くん……今日は一日、私といっしょにいてくれるはずじゃ」
「悪ぃ……俺、今……頭どうかしてるみたいだ」
春姫からの粘った糖蜜の如き誘惑に、思わず胸焼けしそうになるのを懸命に堪え。
俺は乱暴に自分の制服を奪い、階下へと降りて行くのだった。
……この奇妙な現象が始まったのは、だいたい1週間くらい前のことだろうか。
きっかけは、夕空に浮かぶ誰かの姿……
俺もよく知った、大切な親友の姿……
その表情は、俺の知ってるそれよりもずっと深く、寂しげで……
そこから、世界は変わった。
見た目は、いつもと変わらぬ平穏な世界……
ずっと続くと思ってた、普通科で過ごす何気ない日常……
ただひとつ、違ったのは……
知り合いの女の子たちがみんな、異常なまでに俺に積極的なこと。
今朝のように誰かと寝床で挨拶を交わすのも、1度や2度じゃない。
俺はそんな不自然なまでの女の子たちのアプローチに、妙な嫌悪感を抱きつつ……
それでもなおその甘い誘惑を断りきれないでいる自分自身に、苛立ちを覚えるのだった。
そして、今日もまた……
「ぁあっ、ぁぁ……はぁ……兄さん……」
教室の窓にへばりつきながら、肩で息をするすもも。
剥き出しになった彼女の肩や背中、お尻にまで広がる、俺の薄汚れた欲望の塊……
「嬉しい……兄さん……わたし……兄さんと……」
俺とようやく結ばれた喜びに、肩を打ち振るわせるすもも。
そんなすももを見ながら、俺の中にどうしようもない後悔の嵐が吹き荒れるのがわかる。
(俺、ついに……すももとまで……)
今まで長い間妹として慈しんできた存在が、いとも簡単にひとりの女性へと変貌してゆくその様。
俺達の関係って……こんなに……脆(もろ)いものだったのか……?
俺は求められれば……すももとでも……こんなに簡単にやれてしまうのか……?
果てのない絶望にも似た衝動に、俺の胸元がむずむずと嫌な痛みを発しだす。
「……兄さん……」
すももはそんな俺の気持ちに気づいてか気づかないでか、力なく俺の胸に飛び込んでくる。
「……すもも……」
「しばらく……兄さんと、こうしててもいいですか……?」
「……あ、あぁ……」
「うん……兄さん……大好き……」
そのまま俺の胸の中で、すやすやと安らかな寝息を立て始めるすもも。
(すもも……)
頭ではこんなことしてちゃいけないって、わかってるはずなのに……
俺は何故だか、すもものその行為を拒絶することができなかった。
「……はぁ……」
帰宅するその足取りが、すごく重い。
すももとのこれからのことを考えると、本当に頭がどうかなっちまいそうだ。
俺、一体……どうしちまったんだ……
仮にもあいつは……俺の……妹なんだぞ……?
「……雄真さん?」
「……」
後ろから問いかけられるその声にも、反応する余裕がない。
大体こんなことになっちまって、かーさんにどんな顔して会えばいいって言うんだ?
実の息子と娘が、自分の目の行き届かないところで、あんなこと……
「あ、あの……雄真……さん……?」
「……って、ヤなコト思い出しちまった」
考えてみればそのかーさんとも、もう数日前に関係を持ってしまったばっかりで……
もともと向こうから誘われたこととはいえ、自分のあまりの節操のなさに嫌気がさす。
「……」
俺はもう一度、深くて長い溜め息をつき……
「……タマちゃん、ごー」
「はいなっ!!!!」
ドォォォォォォォン!!!!
「のわぁぁぁっ!!??」
背中がえぐれるような衝撃だった。
俺の体は無残に吹っ飛ばされ、潰れたカエルの如く地面に突っ伏す。
「フフ。雄真さん……人の忠告は素直に聞くべきですよ」
「そーやで? 兄さん……この世知辛い世の中、何が起きてもおかしくないでー」
(い……今のはどう見ても小雪さんが……)
そう思いながらも、全身を襲う激しい衝撃に言葉を発することすらままならない。
「あら……これは大変な大怪我です……
さっそく家に帰って、手厚い看護をして差し上げませんと……」
「……ぁぅ……」
俺はもはや無抵抗のまま、小雪さんに無理矢理強制連行される他なかった。
「ふむ……ん……どうですか? 雄真さん……」
「ん……んぅっ……こ……こゆき……さん……」
湯気満ち溢れる、風情溢れる檜張りの風呂場。
その洗い場に腰掛け、俺はただ小雪さんの為すがままになっている。
「ぇろ……ん……ふむちゅ、じゅる、むちゅ……ぁむ、むじゅるぅ……っ」
……脳が、芯から融けていってしまいそうだ。
あの小雪さんに、こんなに強烈に奉仕されてるなんて……
「気持ちいいん、ですね……雄真さん……むふ、はむぅっ……」
「や……やめて、下さい……小雪さん……ぁ、ふぅっ……」
口では懸命に、その行為を押し止めようとするも。
本能では小雪さんの口淫を、もっともっととねだっている俺がいる。
「こんなおっきくした状態で言われても……説得力ないです。雄真さん」
「そ……それは、その……」
「心配しなくても、ちゃんと最後までして差し上げますから……むちゅ、ふむむっ」
「くぅっ!! こ……こゆき……さん……っ」
舌で縫合部を舐めずり、先走りを口で吸い出しつつ。
何かに取り憑かれたかのように、小雪さんはなおも熱い愛撫を続ける。
「はむぅぅっ、むっ、んぢゅるるる……っ、ん、ぐぷ、んぢゅ、ちゅぅぅぅっ」
「あぁっ……小雪さん……俺……もう……」
「んぐ、ぐぷ、んむぐむぅ……っ、んぢゅ、ちゅるっ、んんんん……っ」
俺の子種を誘うが如く、俺のそこを強烈に吸い上げる小雪さん。
俺は、そんな彼女の熱烈な愛に耐え切れず……
どくっ!! どぷっ!!!
俺は小雪さんの口内目がけ、おのが欲望を存分に吐き出していた。
「んぐぅ……ん……んん……っ」
静かに目を閉じ、口内に注ぎ込まれる粘り気に耐える小雪さん。
射精の度、心の中の快感が黒い後悔にどんどん変換されてゆくような感覚。
心地よいのか不快なのか理解できないまま、俺はなおも射精を続ける。
どくっ、びくっ、どくどくっ……
俺はそのまま本能に任せ、最後まで小雪さんの口内に注ぎ込むのだった。
……やがて全てを出し終えると、小雪さんが興奮に満ちた顔を上げた。
「……いかがでしたか? 雄真さん……」
「あ、あぁ……よかったよ……すごく……」
「フフ。雄真さんに喜んでいただけて、何よりです」
艶っぽく微笑みながら、口からつっと零れた俺の欲望を指で口内に押し戻す小雪さん。
「これが、雄真さんのお味……なんですね……
少し苦くて……何だか、獣さんみたいなにおいがします」
口腔をいっぱいに満たす淫猥な香りに、小雪さんがその色っぽい肢体をくねらせる。
小雪さんの胸の高まりをそのまま表したかのように揺れる、小雪さんの豊満な肉体。
……ダメだ……
小雪さんのそんなエロイ姿見せられたら……俺……
「……小雪さん……っ!!!」
むぎゅ!!
気がつけば俺は、小雪さんの胸を固く揉みしだいていた。
「あん……雄真さん……もっと……優しくして下さい……」
「……るせ……小雪さんは……少し、黙ってろ……」
「あんっ、ぁ、はぁ……雄真……さん……」
そして俺は本能の促すまま、小雪さんの見事な肢体を味わい尽くすのだった。
「……はぁ」
戻ってきた自室のベッドの中で、激しく溜め息をつく俺。
結局あの後、小雪さんとおふろの中で2回もやっちゃって……
あれだけ口先で後悔を語りながら、自分の性欲の強さがつくづく嫌になる。
「……」
ふと目を向ける、ベッドの麓のティッシュケース。
こんなことになる前は、毎晩独り身の寂しさをこいつで紛らわしてやるのが日課だった。
だが今は……いや、正確にはあの事件があってから……
俺は、こいつで1回でも自分を慰めてやった記憶がない。
いや……慰めてる暇と精力がない、と言った方が正確か。
何しろ普段抜いてる量の倍近くは、毎日平気で女の子たちに抜かれてるもんな……
「……ι」
どんだけ恵まれてるんだ……今の俺。
これじゃまるで、男たちの永遠の夢・酒池肉林の生活丸写しじゃないか……
(やっぱこんな生活……よくないよな。絶対)
人ってのは不思議なもんで、こんな恵まれた環境に入ると逆に不安になるものらしい。
そして……始めはいくら馴染めないと思ってた環境でも、
時が経てば平気で慣れてしまうものらしく……
(明日こそは……ちゃんとまともな生活送らなきゃな)
もう何度やったかわからない決意を胸に秘めつつ、俺は眠りにつくのだった。
とまぁこんな感じで、ぱち世界のUMAは日々を過ごしていたと。
人それぞれいろんな解釈があるかも知れませんが、少なくとも自分の中ではこんなイメージです。
次回以降、物語はぱちねす本編の話と微妙にリンクしながら進んで行きます。
激しくネタバレ注意な内容となっていきますんで、
ぱちねす準ルートやってないと本気でついてけないかも;
では次回、1日目でまた会いませうノシ
GJ
エロい……主人公がうらやましすぐる
GJ!!
もてる男は大変だなぁ(棒読み)。
俺もそんな悩み、背負い込んでみたい。orz
温泉の人様、GJであります。
UMA、なんかやさぐれてますなあ。
自分、「(チンピラ風の口調で)けっ、いいご身分だぜ」
――ってな気持ちでいっぱいであります。
羨ましい……
>>469(甘くないの方)
せっかくだから2ch外で使われてる表向きのHN使ってみるとか(無謀)
しかし自分がなぜ「温泉の人」なのかご存知な方、今どれくらい残ってるんだろ?
つか思った以上にUMAウラヤマシスって意見が多くてびっくり。
自分は先の展開知ってるせいもあってか、あんまウラヤマシスって感じなかったけど。
さて、物語はいよいよ本編1日目の裏へと進んでいきます。
異世界UMAのめくるめくハーレム生活も、現実UMAの介入により徐々に変化が・・・?
では参ります。
「小日向雄真の憂鬱(1日目)」
――雄真、ごめんね――
「!!?」
その声で、俺は目を覚ます。
目覚めた先は、いつもと変わらない普通科の教室だった。
「??」
どういう……ことだ?
俺はさっきまで……自分の部屋のベッドで……
辺りを見渡す。
春姫が、杏璃が、教室の皆が……俺のことを奇異な眼差しで見つめている。
いや……正確には俺のことを、だけじゃない。
俺と……いつの間にやらつかみかかっていた準の2人を、固唾を呑んで見守っているようだ。
「……雄真……」
耳元で、準の声がする。
「何だ? 準……」
「雄真の方からそんなに積極的に迫ってくれるのは嬉しいけど……みんな、見てるわよ」
「!!! どわああっ」
俺は大げさに驚き、慌てて準の襟首を掴んでいた手を離す。
「わ、悪ぃ……準……」
「もう雄真ったら。そんなに必死になんなくったって、あたしはどっかに行ったりしないわよ」
「そ、そうだよな……俺、どうかしてるわ」
……思い出してきた。
俺は今日、いつものとおり皆と学校に登校してきたんだ。
そして春姫や杏璃、信哉のヤツと、今日の実習の話に花を咲かせながら……
(……実習?)
実習……って、何だ……?
春姫たち魔法科の皆の実習のこと指してるなら、普通科の俺がそこに入り込む余地はないはずだろ?
そうだ……おかしいぞ、俺。
これじゃ、まるで俺が「魔法科」の一員にでもなったみたいじゃないか……
「ほら雄真、急がないとHR始まっちゃうよ?」
「あ、あぁ、そうだな。えぇっと……」
「席は春姫ちゃんの隣、でしょ。忘れちゃったの? 雄真」
「そ、そうだったな……悪ぃ、準」
……そうだ。俺は何も気にすることはない。
俺はふとしたきっかけで魔法科の女の子たちと仲良くなれた、ちょっと幸せな普通科生徒。
それ以上でも、それ以下でもないはずだ。
そう……何も気にしなくていい。何も……
俺は先生の出席を取る声を聞きながら、その違和感を必死に取り除いていくのだった。
「んああっ、あっ、はぁうっ……雄真……ゆぅまぁぁ……」
誰もいない、放課後のOasis。
ぐちゅっ、ぶちゅ、くちゅっ……
股間を伝う水音と杏璃の妖艶な喘ぎ声のみが、夕暮れ空にこだまする。
「杏璃……俺……もう……っぁ、はぁぁっ……!!!」
「ひゃ、あうんっ、ゆう、まぁ……ぁっ、はっ、ひゃあああああああ……っっ!!!」
杏璃が絶頂に至る刹那、俺は逸物を一気に抜き放ち……
どくっ、びゅくっ……!!
「ひゃああっ、あぅっ、あぁ……ゆう……まぁ……」
脈打つ俺の怒張が、杏璃の美しい髪を、体を、ウェイトレス服を……猥らな白で染め上げてゆく。
俺色に染められながら優美に喘ぐ杏璃の姿は、まるで壊れたアンティーク・ドールのように美しくて……
「はぁぁっ、ぁっ、ぁぁ……よかった……よぉ……雄真ぁ……」
「あぁ……俺も、すげぇ……よかった」
そのまま射精した時の勢いで、俺はとさっと杏璃の胸元に崩れ落ちる。
「あ……///」
「杏璃……しばらく、こうしてていいか……?」
「う、うん……雄真の、したいように、して……いいよ///」
俺はそのまま、心音高鳴る杏璃の谷間に顔をうずめ……
心行くまで、杏璃に抱かれるその幸福感に酔いしれるのだった。
……こうしてると何だか、何もかもどうでもいい気持ちになる。
今朝の寝覚めの悪さとか、今の俺の狂った状況とか……何もかもどうでもよくなってきて……
「杏璃のおっぱい……やっぱ、すげぇ気持ちいい」
「んふふ……雄真、何だか赤ちゃんみたい……ふふっ」
俺はもう一度、その温かな心音を確かめようと首を傾け……
(!??)
嫌な予感が、胸をよぎった。
女の子たちといけない行為に走った後の後悔とは、また違う……
ただ、無性に心が急(せ)いた。
俺はまた、確かめなきゃならない。
この世界の……そして「アイツ」の……「真実」を……!!
「ゆう……ま……?」
「ごめん、杏璃……すももとかーさん、待たせてるからさ。
この続きは、また今度で……いいか?」
「うん……したくなったら……いつでも……いいよ。あたし……待ってるから」
「あぁ……んじゃな。杏璃」
俺はそのまま何かに急きたてられるかの如く、自分の教室へと駆け出して行くのだった。
夕暮れの教室。
全開きになった、教室の窓。
窓の外から風が吹きつけ、カーテンの布をせわしなくかき鳴らしてゆく。
「……準……」
……見覚えがあった。
この俺が、一度も見たことのないはずの……ひとつの光景。
その視界には……確かに、「準」がいた。
奇妙な服とマジックワンドを携えながら、俺に微笑む「準」の声。
その表情は、今まで見たことのないくらい切なく、胸を裂くほどの苦しみに満ちて……
「っぐぅ……っ!!!」
頭が、痛い……
「現実」の「俺」と、今の俺とが激しく交錯して……絶えず、せめぎ合っている……
(準……俺、俺は……一体……)
……問われるのは、俺の存在。
「俺」を幸せにするために生み出された……俺の存在……
じゃあ……俺は一体何なんだ?
俺は……そしてこの世界は……一体、何のために生み出されたって言うんだ……?
(教えてくれよ……準……俺は……俺は……)
夕風にたなびくカーテンの音も、俺には答えを教えてくれなくて。
このまま闘い続けたら……俺の精神が持たない……!!
(……準……!!)
気づいたとき。
俺は何故か、またOasisにいた。
「すももちゃん、雄真くん……また、みんなで一緒にしましょうね」
「はい……お母さん」
全身「誰か」の精液まみれになりながら、俺の上で満足そうに吐息するふたり。
……何が……どうなってるんだ……?
俺はさっきまで……確かに、教室に……
今朝のあの感覚と、同じだった。
まるで……俺じゃない「誰か」が……知らないうちに、俺を導いてるかのように……
(っぐ……)
胸が、痛む。
俺じゃない「誰か」が……確かに、目の前のふたりの女を楽しんだという事実に。
この俺が味わうはずだったふたつのおいしそうな果実を、今まさに目の前で奪われた悔しさに。
そして……その「誰か」に、俺自身が今確かに侵されてゆく実感に。
「あらあら、雄真くん? すももちゃんの中、そんなによかったのかしら?」
からかうように微笑むかーさんの声すらも、どこか遠くに聞こえて。
「……悪ぃ、かーさん、すもも……俺……」
がんがんと脈打つ頭を懸命に上げ、俺は着衣の乱れを整える。
「……兄さん……」
「先、帰ってるな。すもも」
不安げに俺のことを見つめるすももの頭を軽く撫で、俺は荷物を持ち駆け出して行った。
……訳がわからない。
急に不安定になり始めた自分自身の存在感に、ひどく胸が痛む。
俺……一体、どうしちまったんだ?
ここは確かに、俺の……俺だけに許された世界なんだろ……?
「……」
……我ながら、ひどく身勝手な考え方だ。
まるで俺が、この世界の覇者にでもなったかのような傲慢な考え……
俺はそんな怖ろしい考えを少しでも胸に抱いた自分に、ひどく嫌悪感を覚え……
それでもなお襲ってくる自分の存在への恐怖に……混乱を隠し得なかった。
「あ、雄真くん。おかえり」
俺の家の軒先で当然のように待っていた春姫の存在に、その言葉でようやく気づくくらいに。
「あ、あぁ……あれ? 何で春姫が……」
「忘れたの? 今日の夕ご飯は、私が作ってあげるって……
ほら……こないだすももちゃんやみんなと約束したじゃない。
雄真くんの夕ご飯、みんなで交代で作ってあげようって」
「あ……」
そういえばはるか昔、すももや皆とそんな約束したことがあったっけ。
何でも、すももが夕ご飯完成させたタイミングで春姫や沙耶ちゃん、準のヤツまで押しかけてきて……
結局俺のハラと精神が持たないってことで、曜日ごとに食事当番を持ちまわりにしたんだった。
ということは、今日は春姫の……
ぐきゅう
そう思うと、急に俺の腹の虫が元気になり始めた。
「あら? 雄真くん……もうおなかすいちゃったのかな?」
「ゔ……///」
春姫にその音をモロに聞かれ、思わず赤面する俺。
「……ゴメン。今日、いろいろと体力使いすぎちゃって」
主にあんなことやこんなことで……だけどなι
「はいはい。今日は腕によりをかけて、雄真くんの大好きなものいーっぱい作ってあげる♥」
「あ、あぁ……そうしてくれると助かる」
何だかんだ言って、やっぱ今の俺、恵まれてるよな……
ほんの1週間前までは考えられなかったくらいの幸運を天に感謝しながら、俺はそそくさと家に上がっていった。
「ふぅー……もうおなかぱんぱんだぜ」
「フフ……雄真くん。食べた後すぐ寝るとお行儀悪いよ」
食後の心地よいまどろみに、春姫がクスッと穏やかに微笑む。
……すももとかーさんは、まだ家には帰ってきてない様子だ。
まさか今日春姫が家に来ることを知ってて、気を利かせてくれてるとか……はないよな。さすがに。
やがて春姫は後片付けを終え、俺の横に座り込んできた。
「お疲れ、春姫。悪いな……いつもお世話になっちまって」
「ううん。ホントは毎日でも、雄真くんにごちそうできたらいいんだけど」
相変わらず春姫のヤツは、こっちが思わず嬉しくなっちまうようなことを平気で言ってくれる。
でも……春姫のこの言葉も、どこまで本気で言ってくれてるのかわかんないよな……
もともと春姫やみんなとあんな素敵なことになってること自体、おかしなことなのだ。
今の春姫の言葉だってきっと、俺の都合のいい夢の産物で……
「……よくわかんないな、そういう気持ちって」
俺はそんな疑念を少しでも晴らさんと、春姫にふと問いかけていた。
「ん……そうかな? 私としてはごく当たり前の気持ちなんだけど」
「うーん……だけど……俺達ってまだ夫婦とか恋人とか、そんなんじゃないだろ?
なのに俺ひとりのためにここまでしてくれるなんて……俺、やっぱわかんね」
「……そうだね。雄真くんからしたら、少し都合のいい女に映ってるのかも知れない」
春姫は目を閉じ呟いた後一呼吸置き、再び静かに語り始めた。
「でも……私は、雄真くんに少しでも幸せであってほしいから……
雄真くんが少しでも喜んでくれるなら、私……何だってできると思う」
「春姫……」
「……わがままなのかもね、私。
私じゃなくても、他に雄真くんに幸せをくれる人はいっぱいいるはずなのに」
「……」
偽りの幸せだらけのこの世界だけど。
春姫が俺にくれたこの言葉だけは、何故か信じてもいいような気がしていた。
「……雄真くん……」
やがて春姫が、潤んだ瞳でこちらを見つめてくる。
春姫がこんな目で見つめてくるときは、決まってそういう展開になってきた。
今日も、きっと春姫は……
そう思うと、嫌悪感を感じながらも……俺の心は、図らずも深く高鳴ってゆく。
「いっぱいご飯食べたから……雄真くん……食後の運動、しよっか?」
「……春姫……」
俺はその艶めかしい誘惑に耐え切れず、そっと春姫の頬に手を回し……
ガチャッ
「ただいまー!! ごめんね雄真くん、お買い物遅くなっちゃったー!」
「もうお母さんったら、大感謝セールだからっていろいろ買いすぎですよ」
「!!!!」
何というバッドタイミング。
俺達の行動を見計らったかのように、かーさん達が家に帰ってきた。
「ま、まずい……春姫、ここはどっか隠れる場所を」
「大丈夫だよ、雄真くん……ここは私に任せて」
「え……?」
春姫の意図がわからないまま戸惑う俺をよそに、堂々と玄関口へ向かってゆく春姫。
「あらぁ春姫ちゃん……不肖の息子がお世話になったみたいね」
「はい……雄真くん、今日もお料理いっぱい喜んでくれました」
「むむ……やっぱり強敵ですね、姫ちゃん。
今度こそは腕によりをかけて、兄さんにいっぱい喜んでもらいませんと」
「フフ。すももちゃんならきっと大丈夫だよ」
陰から恐る恐る覗き見していた俺は、あまりにあっさりとした会話内容に拍子抜けしていた。
俺の予想じゃ、てっきりすもものヤツがムキになって春姫に食ってかかるのかと思ってたけど……
案外その辺、みんな割り切ってるのか?
「それじゃ、今夜も息子を頼むわね。春姫ちゃん」
「いいですか姫ちゃん……兄さんのことを泣かしたりしたら、承知しませんよ」
「うん。ありがとう、音羽さん、すももちゃん」
……やけにあっさりしすぎだ。
仮にもついさっき関係を結んだばっかりの俺を、あっさり他の女の人に渡しちまうなんて……
「それじゃ、行こっか。雄真くん」
「あ、あぁ……」
俺はなおも釈然としないまま、春姫とふたり部屋に入るのだった。
「んふっ、んっ、ん……気持ち……いい? 雄真くん……」
豊満な胸をたぐり寄せ、俺のそこを包み込みながら、無心に俺のものを扱き上げる春姫。
春姫の乳房のむにゅむにゅしたやわらかさが、俺のそこに無限の心地よさを与えてくれる。
「ぅくっ……ぅぅ……春姫……」
だが俺は……心地よさと困惑との狭間で、なおも混乱していた。
やっぱおかしいよ……みんな。
俺を幸せにしたいからって……そんな一心で、ここまで我を捨てることができるのか……?
……大体、春姫も春姫だ。
春姫といつかはこんなことしたいって……そんな俺の邪な期待を見透かしたかのように、自分の胸で……
「ふふ……雄真くんのここ、おっきくなってきた。
いいなぁ……雄真くん……すごく気持ちよさそう……」
そのまま俺のそこを羨ましがるかのように、ぺろぺろと舌先で愛撫する春姫。
じりじりする快感と、尿道の根っこを押しつけるかのような衝撃が、俺の局部を襲う。
「いいよ……雄真くん……私の胸と、お口で……おっきくして……」
「んぐぅっ!?」
そして俺の先端が温かな口腔に収まった瞬間、恐ろしいまでの情動が俺の胸を掻き毟るのがわかった。
もしも今、この瞬間……この魔法が切れたら……
もしこの瞬間……「あいつ」が……俺の精神を乗っ取りに来たら……
「むぐぅっ、んぐ、くちゅっ……んはぁ……ぁむ、んむぅ……っ」
「うぁぁ……ぁっ、ぁぁ……はる……ひ……」
この快楽も、温もりも、幸せも……全部、「あいつ」のものに……
……嫌だ!!!
この世界も、春姫も、そして「俺」も……全部、俺のものだ!!!!
バサッ!!!
俺はその口淫を無理矢理引き剥がし、春姫の体をベッドに押し倒した。
「んはぁっ……ゆ、雄真くん……?」
突如として変貌した俺の態度に、春姫が戸惑いの表情を見せる。
だが……俺の行為を押しとどめるような、そんな気配は見せない。
「どうしたの? 雄真くん……今日は何だか、すごく積極的なんだね」
それどころか、俺のこの身勝手な行為を……喜ぶようなそぶりまで見せて……
「何で……何でそんな顔ができる」
「え? ゆ……雄真くん?」
「答えろよ春姫……お前今、どんな気持ちで俺に抱かれようとした?
俺のことが好きだから? 俺を幸せにしたいから? それとも……」
「雄真……くん……」
……わかっていた。
春姫がどんな気持ちで、俺にこんな猥らな行為をはたらいてくれてるのか……
それだけに……歯痒かった。
自分の存在の薄っぺらさが……そして、それに苛立ちを覚えている俺自身の心が……
「やっぱり……同情なのか?
吹けばすぐ消えちまいそうな俺への……せめてもの慰めのつもりなのか……?」
「雄真くん……違うの……私……」
俺を見据える春姫の視線が、徐々に潤んでくるのがわかる。
だけど……止められなかった。
俺の心を切ないまでに掻き毟るこの虚しさを、押しとどめることはできなかった。
……どうせ、明日消えちまう命だったら。
それなら、それでもいい。
俺はただ欲望に身を任せ、目の前の女体をただ犯せばいい……
ぷちっ……しゅるっ……
俺が乱暴にその服を引き剥がしてゆく間も、春姫は……何も言わなかった。
ただ……俺を心の底から哀れむかのような、そんな悲しい視線で。
(……やめろ……)
お前にそんな顔をさせるために、俺はお前を抱くんじゃない……
春姫……俺は……俺は……!!!
そのまま無抵抗に、春姫が俺に犯されてゆく様を……俺は、頭のどこかでぼんやりと見つめていた。
局部を確かに伝う快楽も、春姫の熱も、涙も……どこか他人事のように思えて……
ひとを抱くのがこんなに虚しいなんて、初めてだった。
・・・こんなに暗いエロシーン書いたの初めてです・・・w
自分の存在の薄っぺらさに葛藤するUMAの心情、うまく伝えられていればいいのですが。
(ちなみにこの後、事後なふたりの意識に現実世界のふたりの意識がリンクして、
原作2日目朝のあのウマーな展開につながるって設定)
自分の存在意義、そして消滅への不安にさいなまれるUMA。そして次回、更に運命は加速して・・・?
次回もまたお楽しみにノシ
>484
乙
ぱちねすの雄真の意識が現実世界にある間の話・・・すごく続きが気になる!
>>484
GJですよ。
そりゃ、自分も明るい方がいいですけど、そっちはもう本編やアフターストーリーで
描ききってしまった感もあるくらいなんで、新鮮さを求めるならこんな展開もアリかな。
いいね!
大作になりそうな感じ
ちょっと遅くなりましたが、2日目投稿行きたいと思います。
(こっから現実UMAがほぼ1日中出張ってくるんで、どう処理しようか本気で悩んだ;)
そして翌日彼が目覚めたとき、既に彼の周りはがらりと変化していて・・・?
「小日向雄真の憂鬱(2日目)」
(……!?)
目を覚ます。
一面闇に覆われた檻の中で、俺はひとり憔悴する。
(どうなってるんだ……これ)
「俺」は確かに、そこにいた。
「俺」は確かにそこにいて……立って、歩いて、考えていた。
だけど……それは俺じゃなかった。
俺じゃない「誰か」が……俺に成り代わって、この世界を味わっている……!?
(おい……「誰」なんだ……お前)
必死で中から呼びかける声にも、答えるものはなく。
(俺の体で……一体、何をしようって言うんだ……!?)
……心のどこかで、確かに感じていた予感。
それが今になって、急に現実感を帯びてきたように感じた。
やっぱり俺は……「何か」によって創り出された偽りの俺……
そして今、本物の「俺」が現れ……俺のいるこの世界をも、蝕もうとしている……?
(嫌だ……嫌だ……嫌だ!!!)
このまま俺が、「奴」に寄生されちまうなんて……考えたくない!!!
もっといっぱい……この温かな世界に浸っていたい……!!!
そんな俺の思いをよそに……時は無情にも、「そいつ」の意のままに動いてゆく……
――放課後、夜の公園にて。
俺の視界に、ふたりの女の子が現れるのがわかった。
春姫と、そして……小雪さんだ。
(……春姫……)
昨日あんな気まずい状況で、抱いてしまったばかりだ。
もし俺本体が表立って出てたら……きっと俺は気まずさの余り、春姫と何も話せなかっただろう。
そういう意味では、ある意味俺自身が直接目の前に出てなくて助かったのかも知れない。
『……雪さんはこれからどうするんですか?』
『行ってみようと思います、…へ』
「俺」と小雪さんが、何やら会話をしている。
そして会話が終わった後、「俺」と春姫、小雪さんの3人が……校舎裏の森への侵入を始めた。
(一体この先で……何が……)
俺は固唾を呑みながら、その顛末を見守る。
……やがて俺達の前に、もくもくと湯気を立てる温泉が顔を覗かせた。
そこで立ち止まって、「俺」達が何やら会話を繰り広げている。
『ささ……それでは雄真さんも神坂さんも、一緒に入り………う♪』
『え、あの……』
会話は断片的にしか拾えなかったが、雰囲気は十分に伝わってきた。
どうやらこの温泉に、3人一緒に入ろうという話らしい。
ということは……もしかして……
『ではさっそくお二人とも…になっ………』
『え!? ちょっと待っ……まさか一緒…!?』
(!! つっ……)
思考が、流れ込んでくる。
この後の展開を予測してしまった「俺」の、ある意味男としては当然の期待。
ま、まさか……
「俺」のヤツ、俺を出し置いて、そんな素敵なことを……!?
(だ……出せ!!! 俺も……俺もいっしょに……っ)
……何だか、すごく滑稽な光景だ。
自分に成り代わって女の子とおいしい目に遭おうとする男を、陰で必死に押し止めようとする図。
何て……何て醜いんだろう。
そんなだからいつも、本物の自分にいいところをかっさらわれて……
(???)
ふと俺は、違和感を感じた。
流れ込んでくる思考に、必死で何かを抑えようとする衝動が混じってきたからだ。
そして……
『すいません、やっぱり止めて………す』
『ふぅ……仕方ありませんね』
その会話の欠片が、俺の耳に届いた後……
ばっ!!!
「俺」は一目散に、その場を駆け出して行っていた。
(……一体、どうして……)
流れ込む思考パターンから、彼が必死で自分を抑えつけていたのはわかった。
しかし、何で……
ふたりと温泉に入って、少しでも幸せな気持ちになれるなら……別にそれで……
やがて俺は……そいつと会っていた。
俺の世界の全てを形作っていた、そいつの存在に。
(準……)
こんな形でアイツと会うのは、初めてだった。
何か……変な感じだ。
準のヤツとガラス越しに向き合ってるかのような、そんな微妙な距離感。
『はあ〜、星空が綺麗だね〜』
『そうだな〜』
どうやらふたりは学園の屋上で、流れる星空を見つめているようだった。
この時、この場所で……ふたりにだけ流れる不思議な時間。
準のヤツとふたりきりなんて、いつもならもっと派手に渋ってるところなのに……
何故か今日は、準の望むこの時間を尊重してやりたい……そう思っていた。
……きっと本物の「俺」も、同じことを考えてたのだろう。
さっきまで交わりもしなかった「俺」の感情と自分の感情とが、穏やかにシンクロしてゆくのがわかる。
(でも……これから、どうするんだろう)
準の世界を壊し、世界を元通りに戻せさえすれば、それで済む話なのかも知れない。
だが……「俺」は、そんなことを望んではいなかった。
いくら世界を元に戻しても、準が元に戻らなければ……結局は同じ。
だからこそ……「俺」は悩み、困惑し……
結局何の手出しもできないまま、ただこの世界の為すがままになっているのだ。
(……)
少しだけ、嫌な感じがした。
現実世界の「俺」は、こんなにも元通りの世界を望んでいるというのに……
俺はなおこの世界の意志の赴くまま、見せかけの幸せに浸っていたいと願っている……
(結局……俺って、何なんだろう)
準が俺のことを幸せにしたい、その欲求を叶える為だけに生み出された偽りの存在?
本当に、そうなんだろうか?
本当に準は、そんな薄っぺらい自己満足のためだけにこの世界を生み出したというのか?
『……ごめんって言わなきゃいけないのは、あたしの方なのにね』
そう思考に暮れているうち、準がそっと「俺」に話しかけてきた。
『あのね、ある人に……謝りたい気持ちでいっぱいなんだ……』
『え……?』
『あたしの気まぐれで、きっとあたしはその人に、いっぱい迷惑をかけちゃってると思うから……』
『えっと……あの、その相手って……』
「俺」がそっと、自分のことを指差す。
だが準は、首をそっと横に振った。
『けど、こうして雄真のこと見てると、どうしても重なっちゃうから……』
伝えたくても伝えられない、準の感情。
いいじゃないか……別に……
お前が……準が……想いを伝えたい相手は……今まさに、お前の目の前にいるのに……
(……くそっ!!!)
悔しかった。歯痒かった。
自分の世界を守ることに必死で、肝心の準の気持ちを想ってやれない自分に……
途方もなく、嫌気が差した。
今俺が……表に出て、準のその細い肩を抱きしめてやれたら……
準の目の前で、その溢れんばかりの気持ちを全て受け止めてやれたら……
『……今日は、もう帰るね。付き合ってくれて、ありがと』
そんな俺のやるせない気持ちも虚しく。
準はいつもどおりの軽い微笑みを見せ、そのまま屋上を後にしていた。
「準……」
「俺」が……そして、中に住まう俺が……その様を、何も出来ず見守っていた。
……きっと、準は後悔している。
現実世界の「俺」と……今のこの俺の両方を……自分の都合で、巻き込んでしまったことに。
フアァァァァァァ……
刹那、まばゆいばかりの光が差し込み……
気づいた時には……俺はまた、俺自身の意志でそこに立っていた。
俺の中でずっと俺のことを操ってきた「俺」の存在は、もうどこにも感じられない。
「……準……」
……ようやく、わかったような気がした。
準が、この俺に一体何を求めていたのか。
そして、その準の求めるものを見つけるためには……
俺は、俺のままでこの世界に居座っていてはならない……そう、どこかで感じていた。
・・・何か自分でも展開的にちょっと混乱してきてます;スミマセン。
一応現実世界からやってきたUMAの意識を指すときは、「俺」と鉤つきで書いてますけど・・・
かえってわかりにくくなったりしてないかなぁ? 不安。
次回怒涛の最終回です。どうぞお楽しみにノシ
>495
雄真の区別はついてるので大丈夫
次も期待してます
準にゃんが人気のあるわけが良くわかったような気がするぽ
クライマックスにも期待
>>497
さぁ、今すぐはぴりらで準を崩す作業に戻るんだw
ちなみに2日目にある『』つきの台詞は、全て原作のものをそのまま持ってきてます。
・・・だから言ったでしょ?「激しくネタバレ注意」って;
さていよいよ最終日です。
本編では4日目が最終日ですが、4日目はもう殆どが現実世界のUMAと準の物語となるため、
今回の主人公であるぱち世界UMAの物語は3日目で終わらせるという形をとっております。
あらかじめご了承下さい。
ではどうぞ。
「小日向雄真の憂鬱(3日目)」
……翌朝。
目が醒めると、既に現実世界の「俺」は俺の意識の中に飛び込んできていた。
昨日ほどの憔悴の感は、もうない。
ただひたすら、準の世界を救いたい。そう、心から願っていた。
今日も一日、似たような一日だった。
いつも通り、女の子たちが尋常じゃないレベルで俺に迫ってくる日常。
特にすももや沙耶ちゃん、そして伊吹のヤツまでもが俺に懸命にアタックを仕掛けてきたものの、
準のことを救いたい一心で行動してる「俺」にとっては、さしたる問題ではなかった。
だが、少しだけ気づいたことがある。
俺が俺のままで活動してた時は気づかなかったけど……
準のヤツはことある毎に、女の子たちのアプローチをせっつき回ってるような感じがする。
小雪さんが俺にカレーを振る舞えば、その行為を喜ぶかのように派手に羨ましがった挙句、
そのカレーを俺に「あ〜ん」してみろと小雪さんを炊きつけてみる。
おまけに沙耶ちゃんが俺に手紙を渡して来た時など、
「生まれたままの私を見てだって!」などあることないこと付け加えて煽ってくる始末。
『いいからさっさと幸せになってきなさい♪』
しまいにはこう一言付け加えながら、どっかへ去って行ってしまった。
(……う〜んι)
準のヤツが何のために、ここまでしてくるのかはわからない。
だが、少なくとも……
準がいつでも、俺の幸せを一番に考えてくれてる……そのことだけは、理解できた。
そして迫り来る全ての誘惑を跳ね除け、放課後……
『よし……じゃ、始めるぞ……』
夕暮れの教室で準にワンドを構えさせ、気を集中させる「俺」。
……既に現実世界の「俺」が俺の行動に干渉していたことは、準にはバレバレだった。
昔から思ってたけど、準のヤツはいつも妙に勘がいい。
こっちの考えてることや悩んでることなど、準の前では全部筒抜けになってしまう。
……ある意味、すごく付き合いやすい間柄なのだ。
隠し事も秘め事も、準の前では全部意味をなさない。
だからこそ……俺は包み隠さず、あるがままの自分で準と付き合えるんだと思う。
『エル・アムダルト・リ・エルス……』
「俺」はゆっくりと、その言葉を紡ぎ始め……
ガシャン……ッ!!!
(え……)
訳が、わからなかった。
世界が、その魔法を拒絶したのだ。
『あれ……何で……』
想定外の出来事に、目を白黒させながら戸惑う「俺」。
だが俺は……その瞬間に、全てを理解していた。
準はまだ……この世界を必要としている。
準はまだ、この世界に多大なる心残りを残している……
皮肉にも俺は、この世界の根幹を為す立場にいたため……その理由を、全て理解できたのだった。