3.思いを出す
「いいかげんこの季節、姫の服は暑苦しすぎだと思うんだ」
とりあえず、思いのたけを外に出してみた。
「何を突然! というか余計なお世話じゃっ!」
「ミニだし涼しいんじゃないの?」
「席からは上半身しか目に入らん」
「上半身だけならいいけど、下半身しか目に入らないとちょっといやらしいわよね」
タケルの思考の方が明らかにいやらしいと思う。
「な、なんじゃと! お主、わらわのことをそういう目で……」
「俺じゃねえ! あいつだ!」
騒ぐ俺達の前で、ナノ子が耳に手をあて聞こえないフリをしていた。
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