朝起きたら、妹に その14

1 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/05/29(火) 04:23:03 ID:hBEyUZxS0

「ふぁ〜あ。え? なに? こんな朝早くから何よ、かったるい!」

 ………………

「新スレの案内? 私が?
 やだよ恥ずかし………じゃなくて、かったるいし!」

 ……………

「妹スレだから私じゃないと駄目って、それはそうかも知れないけど」

 …………………

 「で、でもホラ、別に私じゃなくても里佳子さんとか小夜ちゃんとか……」

 ………………………

 「え? 小夜ちゃんは人見知りが激しいし、里佳子さんはそれどころじゃ
なさそうだから無理? 睦月ちゃんは妹じゃないし、他の子達は場数が少
なすぎて駄目なの? に、兄さんがそこまで言うなら、ほんとうは凄くか
ったるいけど、 特別に……って、もう立ってるの!?
え? これもオンエア中っ!?」

 前スレ:朝起きたら、妹に その13
    http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1156509055/
 保管庫
    朝妹スレ私設まとめ(ハル氏)
    http://asaimo.h.fc2.com/
 ログ置き場(保管庫完成までの暫定設置)
    朝起きたら妹に、ログ置き場
    http://www.geocities.jp/asaimo0/

2 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/05/29(火) 04:23:43 ID:hBEyUZxS0

え、え〜と、それではこの私、宮倉仁美がごご、ご案内しますね?

朝妹スレッドのルール&マナー
 >>住民の皆さんへのお願い。
   ・ミエミエの荒らしや煽りは華麗にスルーが基本です。
    みんなで作る、みんなで楽しむ大人のスレを目指しましょう!
   ・基本はsage進行です。
    間違ってageても、焦らず慌てず落ち着いてsage直して下さいね?
  
 >>書き手の皆さんへのお願いです。
   ・なりすますや荒らし防止の為にも、出来るだけトリップを使用して下さい。
    だって私だけの兄さんでいてくれないと……じゃなくて、見分けるのが
    かったるいだけから本当にそれだけだからっ!!
   ・あと、書き上げて投稿する前に、もう一度だけ推敲してくれると嬉しいです。
    うちの兄さんも、人のことは言えないですしねw
 
 >>読者の皆さんへ
   ・皆さんの温かい応援が明日への活力です。
    一言で良いですから、労いの言葉を頂けると、とっても幸せです♪
   ・新しいアイデアは常に大募集中です。
    みんなで作るスレッドを目指しましょう!

 >>最後に「自分も書いてみようカナ?」と思っている皆さんへ。
   ・新しい職人さんも大大だぁ〜ぃ募集中です。
    自慢の妹さんを、どんどん紹介して下さい。
   ・基本的に内容制限は無いですけど、本編投下前に簡単な内容紹介とか
    住民の皆さんへの挨拶とかをを書いて貰えると助かります。
    人の好みは十人十色……とも言いますし、ね?  

3 :名無しさん@初回限定 :2007/05/29(火) 04:45:54 ID:tIXHO8CD0

会費で乙

4 :名無しさん@初回限定 :2007/05/29(火) 05:30:47 ID:SAVpMnCA0

朝起きたら、妹に俺のイチオツ(ry

5 :名無しさん@初回限定 :2007/05/29(火) 08:12:41 ID:aVfmLQcQ0

5なら木村あやかとセックスできる

6 :名無しさん@初回限定 :2007/05/29(火) 11:35:35 ID:Sl5cDP7sO

このスレ

エロゲ関係ないじゃん。

7 :名無しさん@初回限定 :2007/05/29(火) 15:16:21 ID:c3rS8cC50

財布の千円札「だけ」ギられてた

8 :名無しさん@初回限定 :2007/05/29(火) 15:19:00 ID:pC6rbAVZ0

ウルトラFの正体は菜々ちゃん

9 :桐莉兄 :2007/05/30(水) 00:26:25 ID:qi/N0HDe0

スレ立て乙ですよー。
ぁぅぁぅ、保守間に合うかな…。

10 :名無しさん@初回限定 :2007/05/30(水) 13:55:16 ID:4A5N9enk0

>>1
スレ立て乙です。

>>9
桐莉兄さん、いつも楽しませてもらってます。トラブルにめげずにがんばってくれ。

11 :名無しさん@初回限定 :2007/05/30(水) 19:14:49 ID:vu7D5O0l0

ところで歴代の妹、お兄ちゃん、職人さんで誰が好き?

12 :名無しさん@初回限定 :2007/05/30(水) 19:37:28 ID:HkWBuV9x0

>>11
属性ごとに分けると覚えきれてねえwww
属性抜きにするとベクトルが違って優劣つけれねえwww

13 :名無しさん@初回限定 :2007/05/30(水) 19:56:46 ID:8e0fUWD60

▼朝起きたら妹が、スパムメールを受け取っていた

「おにーちゃん、どーしよー……パソコンのメールに変なメールが来てるよー」
 間延びした妹の声が聞こえる。
「もう送ってくるなってメールしたらどうだ?」
 俺はなんの気ナシに答えた。
「うん、分かったー。おにーちゃんのゆーとぉりにする」
 今年で15になる妹は、若干頼りなく力拳を作ると、部屋に戻った。
<ピロリン♪>
 少しすると、俺の携帯からメール受信の音が鳴った。
 誰からのメールかと見てみると、妹のパソコンからだった。
『変なメールはもう送らないで下さーい!( `へ´)=3』
 妹よ、激しく同感だ。
 だから俺は返信する。

『当サービスにご登録ありがとうございます☆』

 …………バタンッ!
「おにーちゃん、大変っ! 大変だよーっ! なんか、よく分からないサービスに登録されちゃったーっ!」
 妹は2つに分けて結ばれた小さな三つ編みをピコピコ揺らしながら、すぐさま俺の部屋に駆け込んできた。
「妹よ、落ち着け。こういう時は深呼吸だ。まずは、ゆっくりと服を脱げ」
「う、うん。分かったよ、おにーちゃん」
 妹はプチプチと大きめのボタンを外し始める。
 1つ外れるたびに、妹の無垢な素肌が姿を現し……。
「……って、わわわっ、どうしておにーちゃんの前で脱がなくちゃいけないのーっ!?」
「安心しろ、俺はここにはいないものと思え」
「ならだいじょーぶだね。ぬぎぬぎ〜♪」
 頭は大丈夫じゃないと思うぞ、お兄ちゃんは。

14 :名無しさん@初回限定 :2007/05/30(水) 19:57:26 ID:8e0fUWD60

▼朝起きたら妹が、スパムメールを受け取っていた2

 しかし、ここはじっくりと妹のストリップを堪能させてもら……。
「おにーちゃんのスケベーっ!」
 ……残念。
 だがしかし、ちゃんと落ち着いてくれたようだ。
「で、おにーちゃん、どーすればいーの?」
「すぐに解除するようにメールしたらどうだ?」
 俺はなんの気ナシに答えた。
「うん、分かったー。おにーちゃんのゆーとぉりにする」
 バストは80くらいになる妹は、若干頼りない胸を張ると、部屋に戻った。
<ピロリン♪>
 少しすると、再び俺の携帯からメール受信の音が鳴った。
 案の定、妹のパソコンからだった。
『そんなサービス、のーさんきゅーでーす!(><)』
 なぜ、顔文字をつける? 本気度が伝わってこないぞ。
 俺は返信する。

『当サービスの解約には、会員規約により、10万円ほどかかります。 −¥』

 …………バタンッ!
「おにーちゃん、大変っ! 大変だよーっ! なんか、よく分からない解約には10万円必要だって!」
 妹は大きな瞳にうるると涙を浮かべて、俺にしがみついてきた。
「妹よ、落ち着け。こういう時は深呼吸だ。ゆっくりと気道を確保した上で、マウスToマウスで空気を送り込むんだ」
「う、うん。分かったよ、おにーちゃん」
 妹は俺の腹に柔らかなお尻をおくと、人工呼吸の手順で顎を上に向ける。
 そして無垢な唇が俺の唇に近付いてくる……。
「……って、わわわっ、どうしておにーちゃんに初キッスをじんこーこきゅーしなきゃダメなのーっ!?」
 今日もちょっとポケポケな妹は俺のオモチャだった。
                                                              <終わり>

15 :名無しさん@初回限定 :2007/05/30(水) 21:46:28 ID:PAqVvC590

GJ!
最後は兄がメールを送ってるのがバレでフルボッコになるんですね?

16 :名無しさん@初回限定 :2007/05/31(木) 02:12:12 ID:G2yhENhO0

GJ! ポケポケな妹は次のHステップもおkなハズ。続編キボンヌ

>>11
自分も選べないほど好きな作品がありますた。
数の方は、桐莉兄氏の第73話で継続中に感動。

17 :名無しさん@初回限定 :2007/06/02(土) 07:23:51 ID:P9LgbUhJ0


このスレ

エロゲ関係ないじゃん。

18 :名無しさん@初回限定 :2007/06/02(土) 07:28:16 ID:l9s9n1Bp0

そんなこと言う人嫌いです。

19 :名無しさん@初回限定 :2007/06/02(土) 17:32:01 ID:FaTLQ3fM0

>>17
エロゲネタとか使ってる人もいるし
エロゲ関連って扱いでいいんじゃね?

20 :名無しさん@初回限定 :2007/06/03(日) 00:21:59 ID:pn000P/a0

>>17
って、朝起きたら妹に言われたのか?

21 :名無しさん@初回限定 :2007/06/04(月) 06:19:33 ID:UuhQ1VhO0

>>18-21
オマイラ優しいなぁ、これって有名な寂しい嵐なのに相手するなんて…

それとも素か

22 :名無しさん@初回限定 :2007/06/04(月) 10:48:06 ID:86KXtVuP0

>>21がさりげなく自分の優しさをアピールしている件について

23 :名無しさん@初回限定 :2007/06/04(月) 11:24:36 ID:B4zuIMlB0

>21はツンデレ

24 :名無しさん@初回限定 :2007/06/04(月) 20:36:33 ID:wiXbcWqD0

このスレ、エロゲ関係ないじゃん
さっさと出て行けよ、社会不適合者!!

25 :名無しさん@初回限定 :2007/06/04(月) 20:37:50 ID:j6tyFzGS0

そんなこと言う人、嫌いです。

26 :名無しさん@初回限定 :2007/06/04(月) 21:20:01 ID:wiXbcWqD0



     〈`ー─-、_ノ^j
      `>     <__, ─-、____
     /            j         / ̄ ̄ ̄Tー‐─┬''⌒ヽー-- 、
    r'            /、   1   /      |  5   | 7  |    |9
    └---─、        /  ` ー──/   3   |    │    |    l |
            \    /       /     ┌┴─‐─┴┐ / 8  l |
          \  /   2   /ー─ ----l     6     |‐┤    l |
            V        /    4  └──‐──┘ |     l |
            し个 、   /                   |   ハ〈
                |  ` ーl─‐┬─----------──┬─イ´ ̄ヽヽヽ
              |   /ヽ  |             |   ハ    〉 〉 〉
                  |  /   | |                  |  / │ / 〈ノ
                | |   | |             | /  | /
             __/ |  __/  |10            __/  | __/  |10
               (__」 ゙ー-‐'           ゙ー-‐'(___」     人
                                            (__)
                                           (__)11
 1:肩ロース           6:ヒレ
 2:肩                7:ランプ
 3:リブロース         8:そともも
 4:ばら                 9:テール
 5:サーロイン           10:すね
 11:>>25

27 :名無しさん@初回限定 :2007/06/05(火) 16:41:37 ID:Kb6YAerW0

>>24
俺達が社会に不適合なんじゃない
社会が俺達に不適合なんだ

28 :名無しさん@初回限定 :2007/06/05(火) 23:34:44 ID:3yXHleyk0

>>27
だまれよニート

29 :名無しさん@初回限定 :2007/06/06(水) 11:36:26 ID:EBE5Bmz70

>>28
…と、朝起きたら妹に言われたのか?

30 :あゆ萌えっ :2007/06/06(水) 16:41:49 ID:8TOgIn9Z0

「だまれよニート」
と、朝起きたら妹に言われた。

「えええっ! …俺が社会に不適合なんじゃない、社会が俺に不適合なんだ!」
起きぬけで反論してしまう俺。
「寝言ばっか言ってないでさっさと面接に行けよ、この社会不適合者!!」
 ぐはぁー、イテテ。 危機感が増大した。即座にリクルートスーツに着替える俺。
今日はメインのD社へ個人面接だった、急がなきゃ。


「もう、だいたいねッ!、お兄ちゃんは夢と現実がメタメタよ
朝ゴハンはこれでも食べなさい。お弁当はこんなんでいいわ、フン!」
 食卓の上には、妹の作ったサンドイッチと弁当が並べてあった。
登校にギリギリなのか、妹は片手に食パンを持って走ってく。
ああっ、そんなに走るとスカートが捲れるぞ。
「お兄ちゃんなら見られてもいいの!べーだ」

 …妹よ、俺、それは声に出してないぞ?


 サンドイッチは量が多かったが、すぐに食べ終わった。
 さぁ俺も出陣だ。
俺は二段重ねの弁当箱をつかんで 玄関に向かった。 …重いなコレ。

31 :あゆ萌えっ :2007/06/06(水) 16:43:23 ID:8TOgIn9Z0

大空寺あゆ萌えっな漏れが勢いで書いてしまった。公開している(><)イテテ

32 :名無しさん@初回限定 :2007/06/06(水) 18:41:34 ID:EBE5Bmz70

>>31
GJ!!

SSくるとは思わなかったよw

33 :名無しさん@初回限定 :2007/06/06(水) 20:13:52 ID:6WnSpKiV0

朝起きたら妹のクラスに転校生がやってきていた。

妹「でね、その人、錦織さんって言う人なんだけど…」
俺「松井さん?」
妹「違うよお兄ちゃん、【松井】さんだよ?」
俺「やっぱりマツイさんじゃないか?」
妹「もう、全然違うってば!松井でもマツイでもなくて【松井】さんなの!」
俺「……いや、松井だろ……?」
妹「お兄ちゃんのバカっ!何で分かってくれないのよぅ!?【松井】さんって言ってるじゃない!」
俺「いや、何度聞いても松井にしか聞こえない…?」
妹「もー、私本当に怒ったからね!あと一回しか言わないから、しっかり聞いてよね!」

そして、妹はあらん限りの声を張り上げて、その名を告げた。

妹「転校してきた人の名前は  にしこり  さんだってば!!」




※この「錦織」で「にしこり」と読む苗字の人は実在します。

34 :名無しさん@初回限定 :2007/06/06(水) 20:54:53 ID:fdaaaaGi0

 
 
 
 
 
         つ ま ん ね ー ん だ よ カ ス ! !
 
         さ っ さ と こ の 板 か ら 出 て け !
 
 
 
 
 
 

35 :名無しさん@初回限定 :2007/06/06(水) 22:11:03 ID:tkBKkLnz0

IDすごいな。

36 :名無しさん@初回限定 :2007/06/06(水) 22:30:02 ID:yG824BRP0

絵札ぁぁ

37 :名無しさん@初回限定 :2007/06/07(木) 10:17:32 ID:Qe7IMb1q0

えふだああ

38 :名無しさん@初回限定 :2007/06/08(金) 04:27:34 ID:hkJI3Ykw0

>>35-38オマイラ凄いなぁ、そんなトコまで見てるとは、だが反応すると削除できねぇぞ…

これもネタか

39 :名無しさん@初回限定 :2007/06/08(金) 05:24:14 ID:l5yMjn4NO

さりげなく自分も褒めるとは可愛い奴だな

40 :名無しさん@初回限定 :2007/06/08(金) 18:30:46 ID:e/nsfm1B0

>>38
これくらいで削除されるわけないだろwwwww
これだからゆとりはwwwww

ゆとりは適正な板もわからないのですか?
さっさと別の板に移ってねwwwwwwww

41 :名無しさん@初回限定 :2007/06/08(金) 19:55:12 ID:TnF/qoPp0

それよりもにしこりに反応無いのが辛い

42 :名無しさん@初回限定 :2007/06/09(土) 01:05:40 ID:5Un09rwf0

そもそも「にしこり」が何なのかをわざわざぐぐって、ようやく理解した。
突っ込まれるべきは、「にしこり」と言われて即座に脳内で変換してしまう兄の方なのだな。

……でもあんまり面白くなかった。すまん。

43 :名無しさん@初回限定 :2007/06/09(土) 07:36:21 ID:9HF5rrB90

いいネタ提供できない俺らにも責任があるのやもしれん。

にしこりがんがれにしこり。
俺もがんばゆー。

44 :名無しさん@初回限定 :2007/06/09(土) 08:52:40 ID:l15nyLqD0

>>41-45オマイラ偉いなぁ、SS職人さんを大切にしてる、漏れもネタを探すとするか…

これがネタか

45 :名無しさん@初回限定 :2007/06/11(月) 14:51:25 ID:PhlqiIFN0

SS職人様、こんなイメージはどうでしょうか

  |  |  |  |  |  |  |  |  || ___             
_|_|_|_|_|_|_|_|_||_llll__________
___________゚[__]_|__|__|__|
_______________|_||__|__|__|_|
===||   _          |||| |_|__|__|__|
 / || 兄'´   ヽ         |||| ||__|__|__
/  || ! ! iノノノ)) 〉       |||| |_|__|__|__|
 / || ヽ(i! ´ー`ノ       |||| ||__|__|__  
/_||  ノ*。 y ヽ        |||| |l,ii.i,itiiii.i,,ijihi             
TTTi__()ヽ_/ヽ_ノ______|||| |' , , ,, ,      〆'.⌒^ヽ         .,,. - 、
_|_|_|_(|T__) _[_]___.|||| |i      ' '  ||ヾ|_!ノLl」!       ヅ⌒''小
___________|T ̄T , , ,     |ヽd,,゚ ー゚ノ       li.‘-‘ ,l|
| | / ̄ ̄ ̄ ̄\| |  | | |__|         ノノ:'゙ヽVノ ヽ     ⊂Ю⊂i|
| | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|| |  | |            ()ヽ_/ヽ_ノ)  ∬ .  く/_|_〉
 ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄    ̄             (|T__) \∴     じヽ.)  
                                    ∵∴

46 :1/4 :2007/06/11(月) 23:20:34 ID:+7y5fe7x0

「お兄ちゃん、あたしはネタを探すよ!」
 朝起きたら、妹に「ネタを探すよ!」と言われた。
「朝から何だよ。藪から棒に……ふぁ」
 あくび交じりに尋ねると、妹はキッと目を吊り上げた。
「お兄ちゃん! お兄ちゃんは、この危機がわからないの!?」
「き…危機?」
 妹の気迫に押されてのけぞる俺。
「そう、危機なんだよ! これを見てちょうだい!」
 そう言って妹が突き出したのは、ノートPC。その画面に映し出されてるのは……
「えっと…『朝起きたら、妹に その14』?」
「そうだよ、お兄ちゃん! 2004年の2月14日に、『義理チョコを装ったマジチョコを渡された。っていうSSキボンヌ。』
なんて、こんなくだらないスレ立てるなよって八頭身さんにボコボコにされちゃうような駄スレで終わるはずだった
のに、気づけば『その14』まで続いているスレッド。あたしたち、禁断の兄妹愛に生きる人たちの安住のスレだよ!」
 ちょっと待て、妹よ。なぜ『あたし』じゃなく、『あたしたち』なんだ。ひょっとすると俺も含まれているのか?
「でもでも、見てちょうだい。今年の5月29日に立てられたのに、いまだそのレス数はわずか45! しかも、荒氏さん
がすでに何回も来ちゃっているんだよ。これを危機といわずに、何が危機だってのさ!」
 妹の背後で、大気を引き裂いて雷が走ったように見えたのは気のせいか?
「まさにスレ存亡の危機なのよ、お兄ちゃん! このままじゃスレが消えちゃうかも! そうしたら、そうしたら……」
 一転して目尻に涙を浮かべると、悲しみをこらえるように口元を手で覆い隠す。
「『えへ♡ あたし、お兄ちゃんと結婚して妹から奥様になるので、スレを卒業しま〜す。でも、我が朝妹スレは永遠
に不潔です!』って引退宣言ができないじゃないのー!!」
 おまえはどこのミスタープロ野球だぁ!?
 と言うか、不滅じゃなく不潔!? それに俺とおまえが結婚することがすでに確定済みですか!?
「だけど、このまま座して滅びを待つばかりじゃないわ! すでにスレのお兄ちゃんたちがネタ探しをしてくれているの。
ああ、あたしの『お兄ちゃんラブラブレーダー』がビクンビクンッて反応するくらい熱いハートを感じるわ!」
 おまえが出しているのはレーダー波ではなく毒電波だよ、妹よ。

47 :2/4 :2007/06/11(月) 23:21:42 ID:+7y5fe7x0

「そんなお兄ちゃんたちにばかり頼ってばかりじゃ妹の名が廃るわ! あたしも一緒にネタ探しをすることにしたのよ。
ああ、一緒に苦難を乗り越えて芽生える兄と妹の禁断の愛!

 お兄ちゃん『おまえへの愛のために、俺はネタを探す!』
 あたし『ああ、お兄ちゃん。でもあたしたちは血のつながった兄妹なのよ』
 お兄ちゃん『血のつながりがなんだ! 俺たちはハートでつながっているのさ!』
 あたし『ああ、お兄ちゃん! そうね、そうだわ! でもでも、ハートだけじゃなく身体でもつながりたいの』
 お兄ちゃん『OKベイビー。今夜はオールナイトさ!』

グヘヘヘ……たまりませんなぁ」
 毒電波を放出しながら、部屋中を転がり回り「きゃー♡ きゃー♡」と黄色い悲鳴をあげるのは勝手だが、頼むから俺を
変な妄想の中に出さないでくれ。
 暴走を止めるため、転がってきた妹を容赦なく足で踏み潰す。
「で、おまえは何をしたいんだ?」
「あん♡ お兄ちゃん、踏んづけるなんてひどいわ。もしかして、もしかしてSMプレイきぼん?」
 無言で体重をかける。
「ギブギブ! お兄ちゃん、つま先がみぞおちに入ってます!」
 足をどけてやると、妹は乱れた服を直しながら立ち上がる。
「だから、あたしはネタ探しに来たんだってば」
「それがなぜ俺の部屋に来る?」
 妹は立てた人差し指を左右に振りながら、チッチッチッと舌を鳴らす。
「わかっていないなぁ、お兄ちゃんは。いい? ネタを探すのには、まずネタが何であるかを知らなくっちゃいけない。
孫子曰く、『敵を知り、己を知らば百戦して危うからず』ってね。そこであたしは『ネタ』を調べたの。そしたらびっくり!
ネタって種を逆さ読みした言葉だったのよ! つまりは業界用語? マネージャーをジャーマネっていうのと一緒ね。
 とにかく、ネタ=種ってこと。で、で、これを知ってあたしはピーンときたね! あるものがネタと種に通じちゃうんだ
な、これが。わかる? わかる? お兄ちゃん、わかるかなぁ?」
「さぱーり、わかりません」

48 :3/4 :2007/06/11(月) 23:23:00 ID:+7y5fe7x0

「ふっふっふっ。ネタと種に通じるもの、そ・れ・は……」
 目をつむり、やや顔を伏せる妹。どこからかドラムロールの音が聞こえてきそうな雰囲気に、俺は固唾を呑む。
 そして、ぐわっと目を見開き、勢い良く顔を上げた妹が叫ぶ。

「エロなのよぉー!!」
「なんでじゃー!!」

 思わず一緒に叫んで突っ込んでしまった自分に自己嫌悪。そんな俺を放置して、妹が得々と解説する。
「いい、お兄ちゃん。種! それはいわずと知れた生命の根源の形! つまりは子種! 精子よ、精子!」
 頼むから、女の子が朝っぱらから精子と連呼するな。
「そして、ネタとは『寝た』。そう、ネタとはセクースそのものね。どうよ、この見事な関連性!」
 そんな関連性はどこにもありません!
「そもそもエロ、つまりは性欲は食欲・睡眠欲と並ぶ三大欲求のひとつ。いわば人間の根源を構成する要素といって
も過言じゃないわ。いいえ、それだけじゃないわ! エロのひとつ『オナニー』において、その性的興奮を増長させる
ための画像などを『おかず』って言うわね。ああ、ちなみにお兄ちゃん。おかずフォルダに資料ってつけるのバレバレ
だからやめた方がいいよ」
「て、てめえ! なぜそれを知っている!?」
「今はそんなこと、どーでもいいの。いい? 『おかず』とは、ごはんの友! つまりはエロは食欲ともつながっていた
の! さらにさらに、さっきも言ったようにセクースのことを『寝る』ともいうから、睡眠欲ともつながっている!
 じゃ〜ん! どっきりカメラもびっくりどっきりの新事実! エロこそ三大欲求の頂点に君臨することが、ここに証明
されたのよ!!
 そんな重要な要素なら、そこから生まれるネタが秘めたパワーは計り知れない。ネタの中のネタ。キング・オブ・キ
ングスってやつね!」
 おまえこそ、妄想の中の妄想王だ、バカたれめ。
「エロでもネタでも勝手にしてくれ、このボケ妹が……」
「うん。勝手にする〜。――では、さっそく本棚の後ろに隠されたお兄ちゃん秘蔵のエロエロ・コレクショ…ぐばっ!」
 俺のドロップキックを食らって吹っ飛ぶ妹。

49 :4/4 :2007/06/11(月) 23:24:52 ID:+7y5fe7x0

 はっ! 今、俺の身体にルチャの神が降りた! 決して今のは俺の意志じゃない。っと、護身(言い訳)完成!
「もう! ひどいなぁ、お兄ちゃん。冗談に決まっているでしょ、冗談」
 何気にドロップキックを受けても元気だな、わが妹よ。
 しかし、冗談だったとはドロップキックはやりすぎたかな?
 元気に見えたが、どうやら立っているのがつらいらしく、俺が寝ていたベッドに腰をかける妹。さすがにドロップキッ
クはまずかったかと反省。しかし、片膝を立てるとスカートの中の白いものが見えたり見えなかったり……じゃなくて、
おまえは何をスカートをめくって見せている!!
「やっぱり、このスレ的に正しいエロは、妹ものだよねぇ。さあ、カモ〜ン♡」
「おっしゃ!」
 妹に誘われるままに、今日2発目となるドロップキックをお見舞いする。
「このボケ妹がぁ! そんなにエロがほしいなら、いくらでも見せてやろう!」
 カチカチカチ。キュイ〜ン。カチカチ。
「お兄ちゃん? 何やっているの?」
「見てわからんか? エロゲーだ」
「ガーン! このエロゲ板的には問題ないけど、それは大問題だよ、お兄ちゃん! 目の前に『カモ〜ン』な可愛い女
の子がいるのにエルゲー始めちゃうなんて、人間失格だよ! エロゲヲタだよ!」
「黙れ、三次元! ソフ倫がメディ倫に押されて実妹をOKした今、もはや貴様には何の希少価値もないと知れ!」
 ズビシッと指を突きつけ、冷酷に現実を告げてやる。
「う、う、うわぁ〜〜ん! お兄ちゃんとソフ倫の根性なしぃ〜!」
 泣いて逃げ出した妹。
 戦いは、むなしい。勝利しても何も得るものがない。それが戦いなのさ。
「ん? 母さん、どうした?」
 いつの間にか部屋の扉から顔を覗かせていた母さんは、なんだか冷たい目でこちらを見ている。
「おまえ、近所の手前もあるから変なことを大声で叫ぶんじゃないよ!」
 ゆっくりと部屋を見回すと、思いっきり開放されている窓。
 戦いは、むなしい。勝利しても得るものどころか、大きなもの(世間体とか)を失う。それが戦い……orz

50 :名無しさん@初回限定 :2007/06/11(月) 23:52:04 ID:qSWy+ukM0

>>46-49
なかなかイイヨーwwwww
ただ、改行が少なくて字がギッシリなのがちょっと読みづらいかな?

だがこの過疎の中よく投下してくれた!感動した!

51 :名無しさん@初回限定 :2007/06/12(火) 00:08:21 ID:VAjo41lu0

>50
このスレ初期に生息していた職人だけに、最近の過疎ぶりがちょっとさびしかったので、久々に投下しましたよ
まだこのスレが残っていてくれたのがちょっとうれしいね

52 :名無しさん@初回限定 :2007/06/12(火) 00:09:36 ID:WRSou7pm0

>>46-49
改行が少ないこと以外は満足、GJ!

もし実妹に「カモ〜ン」なんてされたら
迷わずGOしてしまう俺は実姉持ちです

53 :名無しさん@初回限定 :2007/06/12(火) 00:26:51 ID:d9IH9/6v0

 
 
 
 
 
         つ ま ん ね ー ん だ よ カ ス ! !
 
         さ っ さ と こ の 板 か ら 出 て け !
 
 
 
 
 
 

54 :名無しさん@初回限定 :2007/06/12(火) 20:49:51 ID:TM0Yzp5d0

>>51
初期と言うなら俺だってその1から見てて途中で投下もしてたよwwwwwww

最近某スレでいい妹見つけたから、コレで何か考えるかwwwww

55 :51 :2007/06/12(火) 21:19:03 ID:hUmjh4WF0

>54
おお、同志よ!
まだ1から見ている人がいるってうれしいね。あのときは、一日中妹ネタばかり考えていたけど、今考えるとすごいバカだわw
他にも古参の方がいるかもしれないから、私ももう少しがんばって投下してみるかな

56 :名無しさん@初回限定 :2007/06/17(日) 02:55:12 ID:uGQJuJXl0

朝起きたら妹に何て言ったらいいのか分からなかった

57 :1枚目 :2007/06/19(火) 20:21:49 ID:JoJr7hoq0

「来てたの」
 後ろに人の立つ気配を感じて真希はそう口にした。
「ああ」
「相変わらずだなぁ、連絡してくれればよかったのに」
「来れるかどうかわからなかったからな」
「五年ぶりなのに。いつもこんな早く来てたの?」
 正行が横に並び、墓前に線香を供えた。
 その横顔は五年を実感させるだけの時の流れを感じさせた。
「知ってたのか」
「かすみ草。お母さんが好きだった花知ってるの、もうあたしとお兄ちゃんだけだよ」
 正行の脇に抱えられたかすみ草を指差しながら真希は自分の持ってきたそれを兄に見せ
た。
「実は会いたくなかったんでしょ」
 図星といわんばかりの正行の苦い顔を見て真希はほんのりと笑った。
「お兄ちゃん来てるってわかったから毎年ちょっとづつ早くきてたんだよね。五年もかか
ると思わなかったけどさ」
「そうか」
「そーよ、お陰で余にも恐ろしい三十路を体験しちゃったんだから」
「お互い様だ」
「男と女の年齢を同列に見ないで欲しいな、この歳の独り身はなにかと大変なんだから」
「結婚してないのか」
「うん」
 小さな沈黙が流れる。そっぽを向いた正行の表情は見えない。
「そっちはどうなの? 翔君はもう小学校だっけ」
「……ああ、今年から、下の子は幼稚園の年長組」
「可愛いざかりじゃない、たまにはつれてきてよ」
「近いうちにな」
「約束ね」
「わかった。じゃあもう行く」
「うん、またね」
 力強く頷き、正行は踵を返した。

58 :2枚目 :2007/06/19(火) 20:23:21 ID:JoJr7hoq0

 五年ぶりの兄妹の再会にしてはあっさりだなと真希は思った。やや遅れてこれくらいが
丁度いいとも。
 過ぎ去っていく兄に後ろを振り向くそぶりは無い。
 対照的だなと、真希は思った。彼は未来を見据えている。年月はかつて同じところにあ
った想いを大きく変えてしまった。
 真希にとって時間は残酷なものでしかない。
 重なった鼓動と交わった視線も今はもう遠い夏。
 バタンと車のドアが閉まる音。
「車なんか乗っちゃってまぁ」
 記憶の中の彼は自転車のよく似合う男だった。今乗ったら多少滑稽に見えるかもしれな
いが。
 二羽の鳥――すずめに見える――が墓地の外枠のフェンスに止まり、しきりに身体を動
かすと颯爽と飛び去っていった。やがてエンジン音が聞こえ、音だけが遠くなり消えてい
った。
 人気の無くなった墓地に静けさが戻る。
 自分の家のようだと思った。人のぬくもりが消えた、ただ無意味に広いだけの家。
「寂しい?」
 自問。
「寂しいに決まってる」
 人だから。
「でも、多分、ずっと寂しいまま」
 それは直感だ。
 彼女はこれからも後悔し続けていく、きっと。
 人はその生きかたを前向きではないと言うだろう。
 真希は思う、構わないと。
 それが生涯の恋を貫く代償ならば、幾千ほどでも耐えるに値する。
 止まった砂時計には止まった砂時計なりの意味がある。
 それでも真希は小さな愁いを口にする。
「母さんはわたしの花嫁姿が見たかった?」
 答えは子供を持つ親だけが知っている。
 墓前にかすみ草と言葉を添え、真希は墓地を後にした。
 梅雨明けの空に間もなく蝉の鳴き声が鳴り渡る――

59 :名無しさん@初回限定 :2007/06/19(火) 20:26:43 ID:RnYyk96e0

 
 
 
 
 
         つ ま ん ね ー ん だ よ カ ス ! !
 
         さ っ さ と こ の 板 か ら 出 て け !
 
 
 
 
 
 

60 :名無しさん@初回限定 :2007/06/19(火) 20:27:07 ID:9afF8xpY0

朝起きたら、妹に

スゲиシ┐ゝ,ザァ,ユЮ.
θイ,ゎモモモモマいデ.
びデた,ゝС,さーモモモモデゝねг

これを
ttp://www.excite.co.jp/world/chinese/
ここで中国語→日本語に翻訳してね、といわれた。

61 :名無しさん@初回限定 :2007/06/19(火) 20:27:17 ID:CefiUnRf0

支援

62 :名無しさん@初回限定 :2007/06/19(火) 20:27:42 ID:JoJr7hoq0

 過疎っぷりに燃料投下してみたんだが、マジすまん上げちまった(=ω=;)
 朝起きがあんまり関係ないんだが、朝起きても妹は独りミタイナ感じで補
完してくれ(.=ω=)
 

63 :名無しさん@初回限定 :2007/06/20(水) 02:05:21 ID:QyG/ZV4F0

なんだこのスレにあわない作品は!?
内容は哀愁が漂って俺的に非常にいい感じなんだが

つまりは昔兄と妹はそういう関係にあったということでおけ?

64 :名無しさん@初回限定 :2007/06/20(水) 10:17:33 ID:QPGyWS7L0

>>57-58
 これはこれで、好きだな。
 妹の気持ちが伝わってきていい。

 次は明るい話を書いて欲しいってのがあるけど。

65 :桐莉兄 :2007/06/20(水) 18:52:07 ID:67VQlVFI0

朝起きたら……って朝じゃないや、もう夕方か。

ふわぁぁ、良く寝た。
……寝過ぎて少しばかり頭が痛い。

「兄ちゃん、休みだからって何時まで寝てるつもりスか」
「ヤマモトさん目覚し時計が鳴らなかったんだよ」
「ヤマモト…さんは……」

言って表情を曇らせる桐莉。
そうだ、ヤマモトさんは前回のラストで俺達を守る為に、ヤマモト・フェニックス(自爆技)を使って、紫藤院姉妹諸共壮絶に散って行ったんだった。

「ヤマモト、さん……」

『……ヤマモトが死んでも、代わりは居ります故……』

最期の言葉が胸に突き刺さる。
あのヤマモトさんは何人目だったんだろう。
再生怪人として復活するとしても、あのヤマモトさんは一人しか居ないのに。

「……逝っちゃったスね、ヤマモトさん」
「ああ」
「……最期、凄く格好良かったスよね、ヤマモトさん」
「ああ」
「……焼き加減が絶妙で美味しかったっスよね、ヤマモトさん」
「ああ……ってちょっと待て!?」
「……ヤマモトさんが死んでも、お代わりは居るのス……(じゅる)」

66 :桐莉兄 :2007/06/20(水) 18:53:13 ID:67VQlVFI0

おなかを鳴らしながら涎を垂らす桐莉の口元に、慌ててハンカチを差し出す。
浴衣の襟首が汚れたら大事だ。ところで何故浴衣?

「兄ちゃんが日がな一日グータラ寝てる間に、桐莉は今日という休日を有意義に過ごすべく、最寄の縁日に行って来たのス」
「ほほぅ、秋祭り以外にも祭りがあったとは初耳だ」
「うちの町、我楽多市とか古書市と一緒に、結構ちょくちょく縁日やってるッスよ」
「桐莉の本棚に並んでいる魔導書は其処で仕入れてたって訳か」

口元に差し出されたリンゴ飴を一齧り。勿論、桐莉の齧った後が付いてるとこ。

「逆さ縛り首団の皆さんにはいい稼ぎ時だったのス」
「ちょww戦闘員にテキ屋やらせてるのか」
「うぃス。勿論、全身黒タイツ姿で屋台に立たせているのス。わが町の名物スよ」
「それは……たこ焼き屋の屋台とか地獄だろう、鉄板熱いし」
「熱射病で七人ほど救護テントに担ぎ込まれてたのス」

口元に差し出されたイカ焼きを一齧り。勿論、桐莉の歯形が付いてる方。

「ひょっとして、怪人の皆さんも――」
「そうスよ。蜘蛛男の九十九さんに綿飴貰ったのス。狂牛男の牛嶋さんにはステーキ串貰ったのス。
それから出目金男の坂田さんにソース煎餅貰って、新しいヤマモトさんに地鶏串貰って――」
「ヤマモトさん居なかった理由ってテキ屋やってたからかよ…って地鶏!?」
「うぃス。ヤマモトさんの好物なのス」
「……」
「自爆した前のヤマモトさんの肉片を回収して焼いて売ってたのス」

何処まで自虐的なのですか、ヤマモトさん……。

67 :桐莉兄 :2007/06/20(水) 18:54:21 ID:67VQlVFI0

『コケッ、コケッ、コケッ……ドーピングコンスメソース味だっ!!!』
『何これー、チョーイケてるー!』『おいしーっ、もいっぽんちょうだい!』
『まいどー……くふくふぅっ、このヤマモトの肉が女子高生のピチピチボディに吸収されて組み込まれる……ニワトリ冥利に尽きますぞぉぉーーー!!!』

「あーあ、それにしても残念なのスー」

くるりと後ろを向いて(浴衣の帯の垂れた先っぽをひらひらさせながら)、桐莉は夕焼け空を見上げた。

「氷イチゴは溶けちゃうから、お持ち帰り出来なかったのス」
「ほほぅ。今日は暑かったからなぁ、さぞかし美味かったろう」
「兄ちゃんが寝苦しさにウンウン唸ってる間に、桐莉はお祭り会場でキンッキンに冷たぁーい氷を堪能して来たのス」
「そう言えば、ペンギン型の自家製かき氷機が戸棚の中にあったなぁ。霙味のシロップも残ってたぞ。よし、早速かき氷を――」
「ぬぅっ。それだけじゃないのス。桐莉は金魚救いで十五匹も金魚をレスキューしたのス」
「そうか、でかした。今日の夕食は金魚の天麩羅で決まりだね、ヒャッホウ!」
「坂田さんが母ちゃんに改造してもらって部下にしたいって言うから、全部あげちゃったスよ」

ほっぺたを膨らませて怒るので、指先でつついて見る。
ぷすー、と不満げな音を立てながら萎んだ。

「他にも、輪投げとか、型抜きとか、人間ダーツとか、お祭りならではの遊びが盛り沢山だったのス」
「そうかそうか、非常にアレな感じの地獄的絵面が脳裏に浮かんでやたらと気になる名前の屋台が一つばかり
混じってるような気がしないでもないがそれはさて置き、満喫出来たのなら無問題全くもって良かったじゃないか」
「ぬぅぅーーーーっ、桐莉はぁっ、兄ちゃんと一緒にお祭り行きたかったのぉっ!朝、十七回も起こしたんだぞぉっ」
「と言われても……今からもう一度縁日行くか?」

ぴるるるるるーーーーぱぱーん。

68 :桐莉兄 :2007/06/20(水) 19:02:16 ID:67VQlVFI0

夏(……と呼ぶには少し早い)の熱気に高揚してざわめく日暮れの空を震わす。
炸裂音と共に咲き誇る大輪の絢色の華。
縁日の会場から離れているせいで、祭囃子も響いて来ないうちの庭では、小さく見えるけど。

「もう、花火始まっちゃったのス」

それは、祭りのフィナーレ。

「今から行っても…後の祭りか」
「誰が巧いこと言えと云ったスか」

逃してしまった時間は悔やんでも戻っては来ない。
芒洋と見上げる空に、咲いては消えていく、大輪の…此処からでは小ぶりの…華。
空気が冷えて来た。空の向こうから夜色が迫って来る。

「桐莉、蚊に刺されるから、家の中に入ろうぜ」
「……」
「俺が特製のかき氷をエベレスト盛りで作ってやる。勿論、霙も練乳も大サービスだ」
「……もう少し、見てるのス」

ずっと、空を見上げていた。
じっと、花火を見ていた。

両手に一杯のお土産を抱えて、急いで戻って来てくれたけれど、間に合わなかった其の場所に、

――桐莉は、俺と、二人で居たかったんだと思う。

「よっ、隆浩」

69 :桐莉兄 :2007/06/20(水) 19:03:21 ID:67VQlVFI0

垣根を乗り越えて、にゅっと由紀が顔を出して来る。
やや遅れて七華も。

「聞いたよ、たかくん。かき氷私も食べたいよ練乳たくさんつゆだくエベレストがナイアガラでグァタビータ湖はぅぅ〜っ☆」
「――ぁー、ななねぇは放っといて。ねぇ、これから四人で一緒に花火やらな」

「やるぞ!やるとも!ああ、これこそ俺と桐莉が求めていた物だッ!」
「うわぁぁっ、ちょ、手ぇ離して落ちるぅぅぅーーー!?」

幽霊の癖して器用にも顔面から落ちて来たので、慌てて受け止めようとしたものの、由紀に実体なんて物は無く、見事にスカる。
そのまま垣根に激突した衝撃で仰向けに引っ繰り返ったところに引き続いて落ちて来た七華のお尻が迫る。

ぼみゅ。

「ああ……小学生の頃、カブトムシを捕まえるのにクヌギの木を思いっきり蹴り飛ばしたなぁ……」
「どうかな、たかくん。白のフリルにほんのりレモン色だよ」
「これ何てエロゲ?」
「……いいからさっさとボクの胸から手を退けろ殺すぞバカ浩」
「ぉぉ、俺の右手に感じていた感触は由紀の胸だったのか。俺はまたてっきり地面かと」
「冥福を神様にお祈れーーー!!」

やばいです、痛いです、乱れ由紀月花が七段ヒットおわぁちょなんで七華と桐莉まで攻撃に参加してるのねぇちょ三連携とかそれだめらめぇっらめでしゅぅっあばふぁ!?

「イルスカ シチカプ コイキ ウコトゥイパ リムセ!!」
「うわぁぁん兄ちゃんのアホーーー!!!」
「変態!変態!変態っ!!」
「かき氷レモンフラッペ無視するなんて鯖味噌!鯖味噌!!練乳掛けてよ!!!」
「桐莉のバストも揉み揉みしるぅーーーっ!!!」

[三柱陣 乱れ由紀荒ぶるたかくんの金玉潰し]

「―――――――――――――――――っっ!!?!」

70 :桐莉兄 :2007/06/20(水) 19:10:30 ID:67VQlVFI0

    rへ
   r7´ `ヽ、-,. ─-、  ,.へ_、
  r7   ァ'">'-─`-<  ヽ!_
 r7'   >'´::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ. ハ                 へ 
 ,くi ヽ/:::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::Y i_{             //〉
 ヽ./!/::/::::::/:::/:::::i:::::ハ:::i:::::::;::',」            //〉〈〉
  /:7 ,':::i::::::/:ハ,ゝ、ハ/ !:ハ::::i::iヽ.          //〈〉〈〉
 くk__!::::::L:ハ/〈 !_ソ`  ォ'r7!/!」 !         // 〈〉 〈〉
   |::ハ:::::::}__.| "  _____└' i__{ヽ、!  _,,. -/⌒ヽ//   〈〉 〈〉
  ノ:::!ハヘ::|::::iヽ、 (  `i ,.イ:::|,.-'"´ l l i しゝ'    〈〉   〈〉
 /:::::ハ::::!::ハ::::!;:イ>ーr<ハ:|::/!     | lY__ノ´
 i:::/:::::!::::::rィ';:|´ |/、  /」|:/ !-   ヽヽゝ'i 
 レ'i::::::!;:へ、ヽ!/ムヽ、_/_i ィ,ヘ、     Y /
  ヽ/⌒i、._ Y:::::/ i」::::::::::!-/レ' `ヽ.    i/
   !  iノi 7:::く__ハ|:::::::::::Yiハ|    `'ー-'     〜 少 年 悶 絶 中 〜
   /iヽ-イ| .i::::::::::ハ:::::::::::::ハ!

71 :桐莉兄 :2007/06/20(水) 19:11:56 ID:67VQlVFI0

「あぐわばぎゃべぐぐぐぎぎぎ」
「あちゃー…連携攻撃になると威力が跳ね上がるんだよね(汗)」
「大丈夫ったかくん大丈夫っ!?ちゃんと練乳出るかなかなっ!?」
「うわぁぁぁん兄ちゃぁぁぁん確りしるぅぅ桐莉を置いて死ぬなぁぁーーーっ!!!」
「ぐぬぬぎぎぬあああああっ、何をするきさまらーーー!!!」

地面に散らばったロケット花火を拾い集め、数十本纏めて点火っ。

「炎の精霊37柱、集い来たりて敵を撃て…魔法の射手、連弾・火の37矢!!」
「ぬぁぁぁーーーっ、やめろーっ兄ちゃぁぁんっ、やめてくれーーーっ!!!」

ぴるるるるるるるぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱぱ!!

俺の手から解き放たれた炎の精霊は、由紀を摺り抜けて、桐莉の尻を掠め、七華の足元に着弾。

「ヒャッハァーッ、踊れ踊れ踊れ踊れ踊れェェェーーー!!!」

七華が素早くバックステップで身を躱し、ネズミ花火に火を付ける。

「あははははははははっ、たかくんも一緒に踊ろうよっ!!!」
「甘いっ、EFZの真琴戦で鍛えた回避技術を見せてやるぜっ!!!」
「由紀ちゃんっ、煙幕っ!」

途端、足元に充満するスモーク花火の煙。
まずい、ネズミ花火の位置が掴めないっ。

72 :桐莉兄 :2007/06/20(水) 19:27:20 ID:67VQlVFI0

「ななねぇっ、追撃っ!」
「たかくん覚悟っ、爆竹ストライク!!!」
「駄目押しの普通花火一斉点火!!」

地上は絢爛七色の火の海だ。
堪らず塀に飛び上がろうとしたところを――

「桐莉ちゃんっ、対空射撃だよっ!」

妹の手には、十七連発の打ち上げ花火と、噴出するドラゴン花火。

「きっ、桐莉っ、やめろっ、その花火から手を放すんだぁぁぁぁーーー!!」
「兄ちゃんは桐莉がやめてくれーって言った時に何をしたぁー?」
「やめてください……おながいします……ゆるして……俺が悪かったぁぁーーー」

しゅぼっ。  点火。

「妹符『ダブルシスタース――』」
 パァンッ☆

桐莉の足元で軌道を逸れたネズミ花火が炸裂し、ビクッと固まった桐莉の手から火の付いたドラゴン花火が零れ落ちる。

噴出口を、桐莉の顔に向けて。

塀を、蹴り壊さんばかりの勢いで蹴る。

73 :桐莉兄 :2007/06/20(水) 19:30:02 ID:67VQlVFI0

――俺が桐莉を押し倒したのと、七華がバケツの水をぶちまけたのと、由紀がシスタープラチナで時を止めてドラゴン花火を握り潰したのがほぼ同時だった。

ぷじゅぅぅぅぅぅ。

「……兄ちゃん」
「何だよ」
「……七華姉ちゃんとゆきゆきが見てる前で大胆なのス……(ぽっ)」

この状況で軽口が叩けるなら心配は要らないな。
桐莉の頭を小突いて、立ち上がる。
火遊びの発端が俺なだけに、強くは叱れない。

「それにしても参った、びしょびしょだ」
「たかくん、うち、お風呂沸いてるよ」
「……七華姉ちゃん、何で脱ごうとしているのスか……」

一緒に入る気満々の七華には悪いが、俺の家も風呂は沸いている。

……いや、入りたいけど。
一緒に入って洗いっことかしたいけど。
七華の親父さん、怖いしな。
弾丸跳ね返すし、マッハ100で飛ぶし。

「今日はもうお開きにするか」
「そうだね。ちゃんと着替えないと風邪曳いちゃうよ」
「それじゃ、撤収〜☆」

垣根を越えて、七華と由紀が隣家へと消える。

74 :桐莉兄 :2007/06/20(水) 19:31:06 ID:67VQlVFI0

「さてと……後片付けして、早いとこ風呂に入ろうぜ、桐莉」
「兄ちゃん、もうちょっとだけ、……駄目?」

花火セットから線香花火を引っ張り出す。

「まだ残ってるのス」
「OK、最後の〆だもんな。特別に許可する」

桐莉が、線香花火に火を付ける。
パチパチと舞い散る火花。
地味だけど何故か心に染み渡る儚い光。

パチパチッ、パチパチッ、  じじっ。

丸い玉になって、ポトリと落ちる。
また一本、火を付ける。

パチパチッ、パチパチッ、  じじっ。

じっと、俯いて、炎の輝きを凝視しながら。
妹がポツリと呟きを漏らした。

「どうして、すぐに終わってしまうのスかね……」
「ああ、そうだな……」

75 :桐莉兄@キリ :2007/06/20(水) 19:38:24 ID:67VQlVFI0

短い時間で燃え尽きてしまうから、花火は美しいのだろう。
そんな一瞬の輝きに永遠を求めるのは不毛だろうか。
薄闇の庭で儚火と戯れる妹の後姿が急に愛しく感じられて、
俺は背後からそっと桐莉を抱き締める、嗚呼、世界には二人しか居ないかの様。

「兄ちゃん……」
「桐莉……」
「どうして、すぐに、終わってしまうのスかね……」

パチパチッ、パチパチッ、  じじっ。

丸い玉になって、ポトリと落ちる。
 落命する火の玉の落ちる先に、蟻が一匹。
 火に焼かれて断末魔に悶えながら、儚い命を散らせて行く。
また一本、火を付ける。

「どうして、すぐに、終わってしまうのスかね……」
「……ちょ、あの、桐莉さん?」

パチパチッ、パチパチッ、  じじっ。

「蟻がまるでゴミのようだぁっ!」
「うわぁぁぁぁぁぁっ、残酷だァァァァーーーーーッッ!!!」

76 :桐莉兄 :2007/06/20(水) 19:43:46 ID:67VQlVFI0

>>45

ちょっと違う感じになったかも試練。

77 :名無しさん@初回限定 :2007/06/20(水) 20:13:03 ID:mApAWoBn0

>>65-76
いやぁ〜AA一つから上手いこと長編に繋げるとは…
相変わらず見事なお手並みで!

78 :名無しさん@初回限定 :2007/06/20(水) 22:02:32 ID:I/qxbXRB0

ひさびさに来てみたらイイもん見せてもらった。

朝起きたら妹が、生きる糧をくれた。

そんな気分だ。夜だが。

79 :名無しさん@初回限定 :2007/06/22(金) 01:06:54 ID:6NRWcJZC0

ここにきて投下か・・・職人さんグッジョブ!!

80 :桐莉兄 :2007/06/22(金) 11:51:48 ID:TpObmwCl0

「それじゃななねぇ、また放課後にね」

ふよふよと小学校に向かって飛んで行く由紀を見送ってから校門を潜る。

「たかくん、凄いよ!今日は遅刻ギリギリじゃないよっ!?」
「ああ、凄いぞっ!十五分も時間に余裕があるっ!?」
「ぅぅっ、怖いのス!桐莉はこんなに早く登校した事が無いのだス!天変地異の前触れに違いないのスーーー!!」

通りすがりの紫藤院……えーと、多分次男の康煕……が呆れた表情で

「このマヌケがぁーっ、余裕を持って登校するのは至極当たり前な事に過ぎんっ!」

等と言われても、遅刻王の座を欲しいままにする俺としては奇跡に近いぞ、こんな事。

「それじゃあ桐莉ちゃん、またお昼休みにね」
「うぃス!兄ちゃんっ、今日の弁当は自信作だから期待してお腹空かせとけー?」
「おうっ」

上靴に履き替えて、一年生の教室に向かう桐莉と別れる。
普通だ。凄く普通の登校シーン。
何ヶ月ぶりだ?いや、何年ぶりだ?こんな事。

「……おかしい。絶対に何か事件が起きるに決まっている。朝起きたら妹がUFOにキャトルミューティレーションされたとか、
朝起きたら幼馴染が謎の忍者軍団に浚われたとか、朝起きたら学校が海底魚人軍に制圧されていたとか」
「たかくん、漫画の読み過ぎだよ。そんな非日常がちょくちょく起きたら、現実世界は無残に崩壊だよ」
「いや、七華。その理屈はおかしい。非日常が日常なのが俺達だろ」

81 :桐莉兄 :2007/06/22(金) 11:52:49 ID:TpObmwCl0

「あ、でもね、たかくん。ちょっとした非日常は起きるよ」

何故だか自信たっぷりに言い放つ七華。

「何が起きるって?」
「転校生が来るんだよ」
「可愛い女子か!?」「転校生だと!」「うちのクラスにか?」

鞄を置くや否や、クラスメートに取り囲まれる七華。
因みに、俺の席は七華の隣なので、必然的に人波に囲まれる事になる。

「生徒会長だからね、こういう情報は事前に耳に入って来るんだよ。因みに、女子じゃないよ、男子生徒だよ」

ざわめく女子学徒、落胆の溜息を吐く男子学徒、そして廊下から覗いているのは何故だか喜色満面の柔道部員二人。

「郁クンっ、男子転校生が来るよ!」
「勧誘だ、真治ッ!崩袈裟固ホァッ! 払釣込足ホァッ!背負い式ドラゴンスクリューホァァッ!!」

いや、それは柔道技じゃなくてプロレス技だから。

浮き足立った何とも言えない空気に教室が包まれる。
そしてホームルームの予鈴が鳴り、小夜子先生が教室に入って来る。

「はーい、みんな席に着いてー。HR始めるわよー」
「「「「「転・校・生!転・校・生!転・校・生!あ、そーれ、転・校・生!」」」」」

「うろたえるな小僧どもーーーーーっっ!!!!!」

スコォーーンッ!!!

82 :桐莉兄 :2007/06/22(金) 11:53:51 ID:TpObmwCl0

黒鍵、悖い、投げチョークを額に喰らって、男子学徒が同時に八名ばかり教室の後ろの壁まで吹っ飛ばされる。

「せ、先生、俺は転・校・生コールをしていませんっ……(がくっ)」
「シャラーップ!土師ぇ。あんた学級代表だろうがぁっ!」

スコココーンッ!!!

更に三発追加を喰らった土師が、徹甲作用の衝撃で、窓を突き破り運動場へと落下して行く。
これは……ガラスシャワー浴びて死んだか?(汗)

「この小夜子様先生がムカッと来る前にマゲッツどもを黙らせるのがアンタの仕事だよぉー?」
「こいつはやべぇよっ、グラウンドにクレーターが出来てるっ!」
「保険委員(えいせいへい)、保険委員(えいせいへい)ーーーっ!!!」

数名の女子が救急箱や担架を担いで走り出て行くのと入れ替わりになって、教室に入って来る人影。

「!?」「!!?」「!?!」「!!」「??!?」
「紹介しよう。今日から諸君の級友になる、新戸だ」

先生の紹介を受けて、転校生がぺこりと会釈する……。

ざわっ。ざわざわっ。

「よし、一時間目は私の授業だな。このまま始める。村田、テキストの76ページ四行目から十八行目までを脳内エキサイトで日→英→日訳してみろ」

これは、これは……何て酷い非日常だ。
困惑する俺達を置き去りにして、平然とした顔で何時もの様に小夜子先生の授業が始まる。

83 :桐莉兄 :2007/06/22(金) 12:04:06 ID:TpObmwCl0

「た、たかくん、あの転校生って……」
「落ち着け、七華。考えるんじゃない、感じるんだ……」
「な、なに訳の分かんない事言っているんだよ……」
「いいか、俺も混乱している。まずは深呼吸だ。水を持ってたら俺にくれ……」
「練乳なら持ってるよ。はい、たかくん」

差し出された水筒のカルピス原液よりも濃厚な白濁液を一息に呷ってブボッと吹き出す。
いかん、落ち着け、九曜隆浩、KOOLになれっ。

「たかくん」
「却下だ」
「まだ何も言ってないよ」
「見るな。目を合わせるな。俺達のクラスに転校生なんて来ていない」
「わ、分かったよ……」

ざわっ……ざわっ、ざわ……
  ざわざわっ……ざわっ………。

84 :桐莉兄 :2007/06/22(金) 12:11:27 ID:TpObmwCl0

そして昼休み。
何も知らない能天気な顔で、桐莉が俺の教室の扉を開ける。

俺と七華はと言えば、極力そっちに目線をやらないように不自然に首を曲げ続けていたせいでやや首筋が寝違え気味になっていたりもする訳だが、いや、何も無い、俺は何も見ていない。

「兄ちゃぁぁぁんっ☆」

風呂敷に包んだ五段重ねの大きな重箱を二つぶら下げて、両手を広げて嬉しそうな笑顔全開で俺に飛び付いて来る。

「お待ち兼ねの桐莉と昼飯だぁーっ☆」
「あ、ああ、桐莉。早速、食べようか」
「今日こそは、桐莉ちゃんに負けないよ。私、お豆腐ハンバーグ作って来たよ」
「……ぬぅ?二人とも、どうかしたスか?」
「「な、何にもないよ?普段通りだよ?だよ?」」

俺と、七華の目を、じっと覗き込む。
そして、俺達が不自然に目を背けている教室の一角へと目を向けて――

歩いて行く。つかつかと。無造作に。
この教室の異質な空気を生み出している元凶に向かって。
声を、掛けた。

「きっ、桐莉っ!」
「桐莉ちゃんっ!」

85 :桐莉兄@キリ :2007/06/22(金) 12:12:57 ID:TpObmwCl0

             ,. - ─── - 、
             /    ,       `ヽ.
            /〃//,. ,ィl/|l ト、 !、 、  ヽ
          ー'´| | l |1 | !l. l| ! | l.|ヽ ! !、 ',        ____________
             YレV!ヒエ「! |l.「_ト!Ll」| l l  l      /
           ! lハイJ |  ´|_jヽ. リ,! ! l. l |    /  お兄ちゃんは
             |l |l.} ー ,   L _,ハl.lトl l. | l  <    どうしてはたらかないのスか?
             |l ilト、   n  ''  ,1l|ィ| |l l |    \
           _ 二,ニ^tュ--ェ_t1」l.|l !リ|_lノ      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
       r7´   f r┐| 〔/ミヽ>,-、 ̄´
       Y       ー个‐'t  ハ-、_'ゝ、
        ヽ ._・ rく ̄ヽト-'丿  ヽ l
        / (・__,)ゝi┬'´ハ`     '`|

              ,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,
             /": : : : : : : : \
           /-─-,,,_: : : : : : : : :\
          /     '''-,,,: : : : : : : :i
          /、      /: : : : : : : : i      ________
         r-、 ,,,,,,,,,,、 /: : : : : : : : : :i    /
         L_, ,   、 \: : : : : : : : :i   / 働いたら
         /●) (●>   |: :__,=-、: / <   負けかなと思ってる 
         l イ  '-     |:/ tbノノ    \    
        l ,`-=-'\     `l ι';/      \  新戸(24・男性)
        ヽトェ-ェェ-:)     -r'          ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
         ヾ=-'     / / 
     ____ヽ::::...   / ::::|
  / ̄ ::::::::::::::l `──''''   :::|

86 :名無しさん@初回限定 :2007/06/22(金) 18:58:31 ID:I4Q0jdOJ0

新戸でニートwwwwwwww

あと、オチが上手く分かりません…

87 :桐莉兄 :2007/06/22(金) 19:27:30 ID:TpObmwCl0

どう見てもあの有名人な人が来て皆困惑
→空気が読めない桐莉は一番聞き難い事をズバリ聞きやがった

ってオチだぉ。(´・ω・`)

桐莉に聞かれた新戸君が無言で泣きながら走り去って二度と登校して来なかった……ってのの方が解り易かったかも。ごめんぉ……。
因みに、新戸君は「にぃと」じゃなくて「あらと」なんだぉ。

88 :名無しさん@初回限定 :2007/06/22(金) 20:04:40 ID:I4Q0jdOJ0

んー…高校に24歳だからねぇ…
確かに聞きづらいことだけど、そこらもちょろんと分からないトコかな?かな?

ま、いいや、たまには分からんネタが来てもおかしくないのス。

89 :名無しさん@初回限定 :2007/06/22(金) 22:34:01 ID:AbzLsdmm0

>「炎の精霊37柱、集い来たりて敵を撃て…魔弾の射手、連弾・火の37矢!!」
うーん、兄ちゃんの魔法始動キーが気になったり……

90 :桐莉兄 :2007/06/22(金) 23:44:02 ID:TpObmwCl0

隆浩の始動鍵は

愛しき妹の物語 俺の可愛い桐莉 本気で愛してる
LoveSisterTale MySweetKIRIRI Majide Ai Siteru
ラブシスターテイル マイスウィートキリリ マジデアイシテル
⇒ Lo st ale M S KIR Maji S teru
  ラ ス テル マ ス キル マジ ス テル (ネギ)

桐莉の始動鍵はこないだ出したやつが正式版。
フォルティス ラ・ティウス キリリス・キリリオス (アーニャ)。
以前は、キリ・リク・ラク ラ・ラック ライラック (エヴァ) を使ってた。
ネギネタ以外では、キリリカルトカレフキリゼムオールとかも使った事あり。
レイジングファウスト・シスターテリオンの起動時は「風は空に、星は天に、輝く光はこの腕に、兄ちゃんへのアイは小さなお胸に! レイジングファウスト、セットアップ!」

七華の始動鍵は
マジ・カル・ドミ・カル・ピ・ピル・ピル。
でも七華守護神の詠唱はネタ元が別なので、普段は始動鍵使ってない。

霧佳(母ちゃん)の始動鍵は
キリカ・キリララ・ポポリナ・ペンペルト。
こっちもあんまし使ってない。

91 :89 :2007/06/24(日) 00:36:50 ID:3mf7IsG50

>>90
うーむ、わざわざありがとうございます。

「さすが兄ちゃんだ! 愛がこもってるぜ!」\(゜゜)

92 :名無しさん@初回限定 :2007/06/28(木) 20:21:22 ID:kdPn1tg90

          /,l ::::::::::::::::::r||:::::::l !:!:: ::::: ::::::::||::::::::::|::l:::::::::::::::::::: ! 
         //l:::::::::::::::::::::|.|.|:::::j | | !::::::::::::: !,!|::::::::|:||:::::::::::::::::::::l    ダレカワタシヲ書イテクダサイ
       ///l ::::r┐::::::,j !イニ |_|、! |l___l ll ィ--,ニ,┐::::::::::l !:::: !   
     .////l::::::|,!.|::::::::l'l               ||::::::::::| !::::::|   オ願イシマス
   / /./. //l::::::::|亅::::::|.|ヽ__,ノ        ヽ___/ ||:::::::::|ノ::::::::!
 ./  / / // !:::::::::::|::::::::| !              |,! :::::::|:::::::::::|!
'´  / / /./ |::::::::::::|:::::::| l.      _ _        ,|::::|:::::|:::|::: :::!l
 / / / /  .! ::::::::::::::|::::::.|\     __       /: ̄l ̄:::j::::|::::l.l
/   / / ./  ! ::::::::::::::|:::::::l.l:::::: ヽ、    ー   _,ィ'´::::::::,||:::::::::|::::|::::l l,
  /./ /  .l::::::::::::::/|::::::,!,!|:::_,ノ| ``ー---‐'"  ト_ ::::::l !::::::::|l:::|l::::| !l
/ / /   .!:::::::::::::/i,|:::::/,l〃'、 ヽ\.     / ./入l |:::::::::| !:l.l::: l !l
 ,/  /   .,!::::::::::::/ !!|:/"ヽ_ノ`、 !、ヽ.   / ./ / :::::7-、::::| !: !l::: ! !l
/  /    ,' :::::::::://.!'´  ,' ::::::::ヽ \ ヽr'  //::::::::::/~"ヽj !: ! !::l. l.l
.  /    ./:::::_, -'"::::::::``= ヽ::::::::::::::ヽ、ヽ  / / :::::::::::::::!、 " ! ヽ! l:::l !.!
 / .  / /ヽ: :: :::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::: !、 У ,/ :::::::::::::::::ノ`‐~~::::::::::::ヽl. |

93 :名無しさん@初回限定 :2007/07/01(日) 21:43:25 ID:QR/gM2Fn0

朝起きたら妹は、既に水着だった。

94 :名無しさん@初回限定 :2007/07/03(火) 20:55:51 ID:F7zh2q7t0

妹はビリーブートキャンプで大汗をかいている

95 :名無しさん@初回限定 :2007/07/07(土) 05:50:29 ID:Yuk2efzJ0

眠れない夜はときどき妹の部屋に忍び込み、
眠ってる妹の目の前でヒゲダンスを踊る。
妹が起きないように爪先立ちで、なるべく静かに、床が鳴らないように。
ぜったいバレてないと思っていた。

先日の朝、床がミシミシ鳴る音に目を覚ますと、
目の前で妹がヒゲダンスを踊っていた。


続きキボンヌ

96 :名無しさん@初回限定 :2007/07/12(木) 23:32:00 ID:q156vMc90

じゃあ……

今度は目が覚めないように妹に睡眠薬を飲ませた。
眠っている妹の目の前で裸踊りをした。
今度こそ絶対にバレてないと思った。

昨日の夕食の時、どうやら睡眠薬を飲まされたらしい。
夢も見ないような深い眠りで、目が覚めたら夕方だった。
目の前で妹が意味深な微笑を浮かべている。

「お兄ちゃん、わたしの裸踊り、見てくれた?」
「見てねぇよ。OTL」

97 :名無しさん@初回限定 :2007/07/17(火) 22:15:49 ID:n/G9YUcF0

>>96 d
でもなぁ、薬はまずいよ。 夕方起きたら妹が、だもんな OTL

98 :桐莉兄 :2007/07/20(金) 02:45:46 ID:U/5w41wo0

朝起きたら妹が、興奮して家の中を走り回っていた。

「台風キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!」

カーテンを開けると、窓を叩く大粒の雨。
吹き付ける烈風が窓硝子をビリビリ震わせる。

「台風キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!びびびびびびびびいもうとびぃぃぃーーーーーー」
「やめい!」

俺の部屋の天井に向かっていもうとビームを放とうとしている桐莉目掛けて、1/1超合金翠星石を投げ付ける。
台風が来るってのに、屋根をぶち抜かれては堪ったもんじゃない。
重量感たっぷりの翠星石にへち潰されて、桐莉が切なそうにうぐぅの音を挙げた。

「これは……大きいのが来るな……」

寝巻きのまま、階下に降りた。
朝食のパンを齧りながら、テレビのスイッチを入れる。
天気予報のお姉さんが、既に暴風域に入った地域から生放送で猛威を伝えて来る。

――で発生した低気圧は次第に勢力を増し、
    ――風17号は北北西へと進路を、
  ――最大風速は41.5〜46.0m/sを記録、

「うわー、このままの進路だと、伊原市に直撃するなぁ」
「お昼頃には暴風域に突入なのス!警報発令、警報発令、本日は臨時休校なり。アイーーーッッ!!!!」

99 :桐莉兄 :2007/07/20(金) 02:46:44 ID:U/5w41wo0

そのまま奇声を挙げながら何処かへ走り去る妹。
確かに台風が来ると妙なハイテンションにはなるけどさ。
お前はもう少し持ち付け……ふぁぁ。

「ラジオラジオ!缶詰缶詰!バルサミコ酢ーーー☆」

欠伸を一つ。
夕べは遅くまでゲームをしてたせいで、眠い。
桐莉曰く、今日は臨時休校らしいし、部屋に戻って昼頃まで二度寝し……

「兄ちゃぁぁぁん!寝るなぁっ!寝たら死ぬぞぉっ!!」

……ようと思ったのに、桐莉が部屋に殴り込んで来る。
俺は久々に妹撃退装置の紐を引く。
待つ事数十秒、発動する筈の連鎖トラップは一つも起動しない。

「整備、してなかったからなぁ……」
「兄ちゃんっ、寝ちゃ駄目だぁっ!桐莉を置いて逝くなぁっ!!」
「あのな、桐莉。寝たら死ぬのは、台風じゃなくて吹雪な」

バリバリバリビシャァッ、ゴロゴロゴロ……。

一瞬、閃光。
紫電が空を引き裂き、雷鳴が轟く。

100 :桐莉兄 :2007/07/20(金) 02:47:37 ID:U/5w41wo0

「きゃぁーーんっ、雷怖いのスぅーーーっ☆」

嘘吐け。顔が思いっきりニヤけてるじゃないか。

「兄ちゃん、兄ちゃん、でっかい雷キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!」
「はいはい、かみなりかみなり」

ベッドに飛び乗って抱き付いて来る。
全く、餓鬼じゃあるまいし、雷なんかの何がそんなに嬉しいんだかね。
とか言いつつ、少しだけ俺の胸もwktkしている訳だが。

「やぁーんっ、桐莉怖いのスー。兄ちゃぁん、抱っこぉー」
「だから、顔がニヤけまくってるっての」

湿度が高いせいで、部屋の中が蒸し暑い。
じっとりと汗ばんだ妹の肌が密着して、体温を伝えて来る。
心地良いような、心地良くないような、俺の方までじんわりと汗が吹き出して来る。

「暑いから離れろ」

妹を引き剥がすと、不満そうな顔をしていたかと思いきや、突如満面の笑顔で

「ギガデイーーーーーーーン!!!!!」

バリバリバリビシャァッ、ゴロゴロゴロ……。

101 :桐莉兄 :2007/07/20(金) 03:02:32 ID:U/5w41wo0

「兄ちゃん!兄ちゃん!桐莉と一緒にミナデイン唱えるーっ!!」
「いいですよ。使って下さい、ミナデインとやらを。其れで満足したら帰って下さい」
「兄ちゃんも一緒に唱えれーーー!!!」
「残念だったな、桐莉。俺は算術LV5サンダガ派なんだ」

と言うか、ブレーカーが落ちないか心配だ。

「兄ちゃん、懐中電灯!」
「要らないだろ。台風が来るの昼過ぎなんだし」
「それじゃあ、ライターと蝋燭!」
「……何処から持って来た、この蝋燭?」
「母ちゃんの部屋のクローゼットに入ってたのス!」

頭を撫でて誉めまくってと言わんばかりの仔犬の眼差しで俺を見詰める妹の期待に、兄として答えねばならない。
俺は無言のまま、蝋燭に火を点けて、妹の手の甲に溶けた蝋を垂らす。

「あづっ、ちょ、兄ちゃんっ、熱いのスっ!」
「はっはっは、ご褒美だぞ、桐莉〜」
「ご褒美スか!?これ、ご褒美なのスか!?」
「覚えておくが良い、妹よ。これはSM用の低温蝋燭だ」
「ああ"っ、兄ちゃんのアイの温度が熱いィっ!!」

バリバリバリビシャァッ、ゴロゴロゴロ……。

「……今、一瞬視界の端に……」

蝋燭責めに悶える妹を一時放置して、何も無い『かのように見える』部屋の一角に近付き、蝋を垂らす。

『くけっけーーー!?』

102 :桐莉兄 :2007/07/20(金) 03:12:44 ID:U/5w41wo0

「空気読もうな、坂崎さん」

潜んでいた怪人カメレオン男の坂崎さんを、問答無用で部屋から蹴り出す。

「兄ちゃん、良く気付いたスね」
「一瞬、雷で人型がくっきり浮き上がって見えた」
「でも坂崎さんは普段から、何時でも何処でも桐莉の傍に控えているのスよ」
「な、なんだってーーーΩΩΩ」
「出番が無い回にも、桐莉が登場してたら、坂崎さんもちゃんと登場してるのス」

恐るべし、坂崎さん。
実は初登場は第一話からで、ヤマモトさんより登場回数は多かったのだ。
72へぇ。

「そう言えば、ヤマモトさんは?今日はまだ見掛けてないけど……」
「ヤマモトさんなら、屋根の上に居るスよ」

台風が来る前に屋根の修繕でもやってるのか?
部屋の窓を開けて(雨混じりの、かなり強烈な風が吹き込んで来た)、身を乗り出して屋根の上を仰ぎ見る。

「…南南東の風、風力5……」
「ちょwwwwwヤマモトさんっ、何やってんのーーーーー!!?」

103 :桐莉兄 :2007/07/20(金) 03:17:58 ID:U/5w41wo0

ヤマモトさんは屋根の上に立てられた避雷針に、羽根を広げた姿でグルグル巻きに縛り付けられて居た。

「にひっ。桐莉お手製の風見鶏なのス」
「危ないじゃないかっ、今すぐ下ろ――」

バリバリバリバッシャァーーーーーーンッッ!!!!

強烈な閃光。一瞬、目の前が白一色に染まる。
そして、こんがりと鶏肉の焼ける香ばしい匂いが風に混じって流れて来る。

「やっ、ヤマモトさぁぁぁぁーーーーーんっっ!!!(涙)」
「あー、また死んだスねぇ。母ちゃんに言って、新しいの作って貰うのス」
「絶望した!再生怪人の命が安い逆さ縛り首団に絶望した!」
「泣くな、兄ちゃん。ヤマモトさんの犠牲は無駄にしないのス」

嗚呼、今夜の夕食、また鶏の丸焼きだよ!!

104 :桐莉兄@キリ :2007/07/20(金) 03:24:00 ID:U/5w41wo0

「兄ちゃん、風がきついから、もう窓閉めれー?」

屋根の上で焦げているヤマモトさんの死体に何の感慨も抱いていないかのように、ピシャリと窓を閉める妹。
正直、これだけは本当に理解出来ない。
桐莉も母さんも、どうして平気なんだろう。複製体に記憶を移して完全に生前のヤマモトさんと同じものを作り出しても、元のヤマモトさんが死んでしまった事に変わりは無いのに。

「喉が渇いたのス。兄ちゃんの分もミロ作って来るーっ!」

階下の台所へと走って行く。

部屋を出て、扉を閉める際に、桐莉が言った言葉。

『ヤマモトさんの犠牲、無駄にはなってないのスよ……』

俺には、理解出来ない。悪意に翻弄された末の無駄死ににしか思えない。

『桐莉が生きる為に、無駄にはなってないのス……』

105 :名無しさん@初回限定 :2007/07/20(金) 18:45:52 ID:iy1/tVVs0

最後で突然切なくなるぅーッ

106 :名無しさん@初回限定 :2007/07/20(金) 19:21:40 ID:+sc3mHbH0

なにはともあれGJだっ!

107 :名無しさん@初回限定 :2007/07/21(土) 18:58:45 ID:1Gt03nR80

>>桐莉兄氏
いつもGJです
設定の細かさには感服せざるを得ない…。

108 :名無しさん@初回限定 :2007/07/21(土) 21:17:33 ID:jHAlY2qh0

>>桐莉兄氏
熱意のある大作ですね、子ネタも効いてて良かったです
ただ新参者である私には、以前を知らないので理解しづらい点が多少ありました
70作以上も読んでの理解は難しいので、ここまでの話のまとめとか まとめ的短編作品などを希望します
よろしくお願いします m(_ _)m

109 :名無しさん@初回限定 :2007/07/21(土) 23:41:29 ID:FzUYwgrN0

>>108
世界観⇒魔法っぽい技が実在したり、科学が一部の分野で異常に発達してたりするが、基本的には我々の世界と変わらない。

舞台⇒日本の何処かにある伊原市紀陽台。本州にあるらしいが、時折局地的な異常気象に見舞われる。時間軸はサザエループ。

九曜隆弘⇒ギャルゲ的主人公補正は付いているが、微妙に自己主張の激しい灰汁の強い兄貴。
一度桐莉を失ったトラウマで過去の記憶が曖昧だったり、時折フラッシュバックを起こしたりする。暴君ハバネロの十倍辛い、檀君ファビョネロが好物。

九曜桐莉⇒兄貴を男として愛している危険な妹。妹ビームを出したり、妹斗神拳を使えたりする。
病弱属性でおミソ扱いされてた過去を持つ。隆浩に疎まれて、俺が帰って来るまで此処を動くなとの命令に従って豪雨の中待ち続けた結果、
病気を拗らして死亡。きりたんぽと焼き芋が好物。名前の由来は第一回のネタに合わせてデスノのキラらしい。

大島七華⇒隆浩の幼馴染。昔から隆浩の事が好きだった。遊びの延長でエロい事も結構していた。
桐莉が死んでからは隆浩と疎遠になっていたが、勇気を出して暴走した結果、学校に戻って来ていた隆浩とあれやこれやでディープな関係に戻る。
練乳中毒で特異体質により練乳を飲むと瀕死の状態でも完全回復する。妹葬機関第七位。

大島由紀⇒隆浩の幼馴染で、七華の妹。隆浩の事が好きだったが、姉貴に遠慮したり、素直になれなかったりする、ツンデレ担当。
ボクっ娘でもある。何だかんだで病弱な桐莉を構ってくれる数少ない友達でもあったが、桐莉が病死した数ヵ月後に交通事故に遭って死亡。
その後、病院から遺体が消えてしまう。七年の時を経て現在は幽霊のような状態で復帰。好物は納豆。

110 :桐莉兄 :2007/07/21(土) 23:42:46 ID:FzUYwgrN0

ごめん、名前抜けてた。(汗

九曜霧佳⇒隆浩と桐莉の母親。逆さ縛り首団副首領。生体工学の権威で、改造人間の生産や再生怪人の研究をしている。
作中最強で、三級魔神を秋子さんばりにしばき倒したりしてる。虚融結界「幻想世界」を所持。

大島紀雄⇒七華を溺愛するお父さん。地球防衛隊伊原支部長で司令官だの大佐だのやってる偉い人。
七華に弁当届けるのに戦車や戦闘機出撃させるくらいの権限はあるらしい。本人も変身ヒーローとして活躍中。パンツはブリーフ派。

大島七仔⇒七華の母親で霧佳の同期兼ライバルだった。機械工学の権威で巨大ロボットを作ったりしてるが、嘗ては伝説の戦闘機乗りだったらしい。
結婚前は七仔・イアハートだったから、多分ハーフ。虚融結界「妹葬惑星」を持つ、妹葬機関第一位。

紫藤院兄妹⇒兄貴三人妹二人、現時点での学園での隆浩・桐莉・七華のライバル。風紀委員会所属で、七華の生徒会とも対立してるね。

ヤマモトさん⇒怪人ニワトリ男。本名は山本正義(やまもとまさよし)。何度も死んでは再生怪人として蘇る不死身の男。
隆浩の目覚まし時計をやっているが、必殺技ヤマモト・フェニックス(自爆技)は現時点ではかーちゃんに次ぐ戦闘力を見せている。

坂崎さん⇒背景に合わせて体色を変える怪人カメレオン男。桐莉のボディガードで、桐莉に有害な敵を食べてしまう。
食べられた人間は異次元胃袋で骨まで消化されて行方不明扱いになる。出世の為に桐莉に取り入ろうと必死で、ヤマモトさんを良く陥れる。

逆さ縛り首団⇒桐莉が首領だが、実質は霧佳の研究機関。
街を支配し治安を守っているらしいが、結構騒ぎも起こしている割に地球防衛隊に認知されていない。
隆浩の家の地下に秘密基地があり、怪人やタイツ戦闘員が集団で生活している。合言葉は「アイーッ!」

111 :桐莉兄 :2007/07/21(土) 23:44:23 ID:FzUYwgrN0

地球防衛軍⇒国連よりも規模がでかい地球全土の治安をオーバーテクノロジーの力で守る非政府組織とかなんとか。

生徒会⇒風紀委員会とは敵対しているが、他の全ての委員会を傘下にほぼ学園の全権を握っている。

七華親衛隊⇒七華のファンクラブ。学園の男子生徒の半分が所属。残り半分は桐莉のファン。
隆浩と桐莉が学校サボっている間に学内を制圧して、先代生徒会長を追放し、七華を生徒会長に祭り上げてしまった。

首塚⇒学校の裏山にある塚。悲恋の兄妹を祀っているらしく、辺りでは怪奇現象が頻発。
伊原市全域が一種の霊的結界になっているらしく、約束に基づいて由紀が実体化する要になっている。

約束⇒隆浩、桐莉、七華、由紀が今は桜の咲く坂の上の公園になっている丘で交わした、ずっと四人で一緒に遊ぼうって約束。

ナナカリボルグ⇒七華愛用の撲殺トンファー。脳挫傷を起こしても何故か死なないような殴り方が出来る。

ドミ狩るステッキ⇒七華愛用の魔法のステッキ。
音声入力式で使用者の精神力を志向性の破壊エネルギーに変換する必殺技、七華守護神の使用に必須。
実は魔法じゃなくて紀雄が護身用に持たせている科学兵器。七華は立場上マフィアやスパイに狙われたりもするらしい。

レイジングファウスト・シスターテリオン⇒桐莉愛用の魔「砲」のステッキ。インテリジェントデバイス。シスタースパークなどの妹繋がりの魔法を放つのに用いられる。

霊刀虚奈逝⇒由紀の霊力の一部が具現化した日本刀。触ると氷の様に冷たい刃。乱れ由紀月華とか閃鞘・妹獄沙門とかを放つ。

セイブ・ザ・シスター⇒隆浩が地平線の騎士(ナイトホライゾン)モードにチェンジした時の武器。妹を守る心が攻撃力に直結する。理論上攻撃力上限∞。

兄気玉⇒朝芋スレの住民の力を借りて隆浩が放つ最強の必殺技、の予定だったが、スレ閲覧人数が減って来ているのでお蔵入りしてしまった。

起動呪文⇒桐莉「フォルティス・ラ・ティウス・キリリス・キリリオス」七華「マジ・カル・ドミ・カル・ピピルピル」隆浩「ラブシスター・マイスィートキリリ・マジデアイシテル(ラステルマスキルマジステル)」

妹波紋⇒桐莉「シスターチャリオッツ」隆浩「アニッキーフィンガーズ」七華「クレイジーだよもんド」由紀「シスタープラチナ」

112 :桐莉兄@キリ :2007/07/21(土) 23:47:43 ID:FzUYwgrN0

ネタバレ⇒桐莉を失って自責の念に駆られる隆浩を助ける為に、
これまた行き過ぎた息子愛で少し狂ってる霧佳が逆さ縛り首団を使って由紀をトラックで跳ね飛ばし、病院にも手を回して遺体を強奪。
研究中の複製体技術を駆使して由紀から桐莉の身体を作り出し、桐莉の記憶を移植。
以降、定期的に身体が崩れる桐莉を修復し続けると同時に、再生怪人を使って完全な身体の作成技術の研究を続ける。
隆浩は妹の記憶と幼馴染の身体(を弄ったもの)を持つ偽の桐莉を受け取り、嫌な記憶は封印。
生贄に由紀が選ばれたのは、同じ年頃の女の子でたまたま霧佳の目に付いたってだけの理由。
肉体を奪われた由紀の心は、首塚の力で具現化するものの、力の発動の元になった約束が四人だけのものであった為、
基本的に隆浩と七華と由紀以外は霊能力が無い人には見えないし触れない。
ただし、七華が巫女のバイトで身に付けた具現化能力や、妹波紋を介する事で、物理的干渉も可能になる。


因みに、設定は書きながら膨らませてるので、極力矛盾の無いようにとはいえ、時々変えたりもするんで。
結末がこの通りの設定に則ったものとは限らんですよ。

113 :108 :2007/07/22(日) 08:58:26 ID:RAIDCyC70

>>112 GJ!って 長編SSなみの量でしたのでビックリ
これから1〜74話を読んでみます d

114 :名無しさん@初回限定 :2007/07/24(火) 06:07:19 ID:GH+cBEzz0

test

115 :名無しさん@初回限定 :2007/07/28(土) 23:20:17 ID:1VHuJ7c00

短編を希望します…
  ||  !| │
  ||  !| │              ,.-─‐-.、        
=||=!| │              /:::::::::::::::::::::ヽ       
  ||  !| │            |:::: ::::::::::::::::::::::l       
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Ξ||Ξ!| │              |:::::::::::::::::::::::::::::l       
─.─.┤ |             !:::::::::::::::::::::::::li:|ニニニニニ.、
     |  .!               !:::::::::::::::::::::::::l|::| ̄ ̄.!| |.!
     |  .!            、r, /|::::::::::::::::::::::::ll.,7:!  .!| |.!
    ||`ー|. ̄ 丁 ̄|\   ´ミ《 |:| !:::::::::::::::::::::::l|.l|:.:.!_」.! !.!
  __||二二二]|__ || |    .!| !::!|:::::::::::::::::::::├.|:.:.::l─´. !.!
  || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄.!l `ヽ !、   |l/:.:.:|:l|::::::::|!:::::::ll|::l|:.:.:.:|=コ|.|
  ||  l三三l  ||  ,_」____!l_:.:.:|:|.!:::::::|l!::::::|l:.:||:.:.:.::l'丑丑|ニl___,'ニヽ___
  ||.==========!l  '‐┬┬‐─ヽ|ll_|__:_!|::!:.::l‐!:.:.:.::l.─────┬┌′
  ||  l三三l  ||   | /丁´/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ!:.:.:.:.:! ̄ ̄ ̄ ̄丁ヽ、|
  ||==========:!|   | !.| | / ::/ .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.::_│      !  | |
  ||  l三三l  !l   .| !.! ||、:::.!:.:.:.: :.:.:.:.:.: :.:.:.:.:.:、:`<ヽ,     .!  ! !
  ||----------|.! ___,| !.|_メ´丶、:: ::::::::::::, -‐─、:ヽ:::::`\     ヽ .| l _
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ー'" 、┴-、:_:_;:-l_____, -ー‐‐‐‐' ´      `ー'

116 :桐莉兄@キリ :2007/07/29(日) 02:24:56 ID:etZaYAca0

あの有名なコピペの改変ですが。

ある病室に末期症状の兄妹の患者が入院していた。
兄は窓側のベッド、妹はドア側のベッド。
二人とも寝たきりの状態だったが、窓側のベッドに寝ている兄は
ドア側のベッドに寝ている妹に窓の外の様子を話してあげていた。
「今日は雲一つない青空だ。」「桜の花が咲いたよ。」「ツバメが巣を作ったんだ。」
そんな会話のおかげで死を間近に控えながらも二人は穏やかに過ごしていた。
ある晩、窓側のベッドに寝ている兄の容態が急変した。自分でナースコールも出来ないようだ。
ドア側の妹はナースコールに手を伸ばした。が、ボタンを押す手をとめた。
「もしお兄ちゃんが死んだら、私だけ生きていても仕方無いよ…」
どうせお互い先の無い命、安らかに最後の時を過ごしたいと思ったドア側のベッドの妹は、
自分の枕を抱えて、窓側の兄のベッドに潜り込んだ。
翌朝、検温に来た看護婦が抱き合って死んでいる兄妹を見付けて大騒ぎになった。

今わの際に窓側のベッドに移動したドア側のベッドの妹が窓の外に見たのは、
打ちっ放しのコンクリートの壁(ふたりだけのらくえんのゆめ)だった。







――曰く、天国ってのは天上に在るものではなく、其れを信じる人間の心の中に、信じる人と共に在るものなんだそうで。

117 :名無しさん@初回限定 :2007/07/29(日) 21:50:09 ID:yssiRCHE0

なんか最近寂しい

118 :名無しさん@初回限定 :2007/07/31(火) 20:31:23 ID:Fc9O/Geu0

                _ ,  −  .
                // /二二 ヽ,
              〃//∠//>―/┐
              i^Y/f::::/ // └ノ/ |l
              lゝ! `′   ,、ヽノ/ノ′
            / ̄`llハ   '  /:::;!///
          /    、 ∧ `  `/)イ  おにいちゃん…
           r一'\  ヽ  `フ ≪厂
         {ニ   ヽ .  −   ヽ
         〈r‐┬  | ノ‐  、 ,    ノ
             |  |  |'  .,. /   /
           ,.イ /   !、 /   /
      _./ | /   l/   /
    //   l {     !   /
   / /     !ヘ.  ノ / i
 〃, , ,イ     レ'`ー ´  │
 〈///│    /        ハ
     │  /       / /
      !   /         /, !
    | /      /〈//ノ
    | /     /
    |(     /
    ゝ._>‐ ´

119 :桐莉兄 :2007/08/01(水) 00:27:19 ID:T/kM1jiy0

時計の針は午後十一時半を回ろうとしていた。
突如振り出した雨は土砂降りとなり、俺たち四人は真っ暗な教室の隅で蹲って息を潜めていた。

四人と言うのは言うまでも無く、俺と桐莉と七華と由紀の事だ。
高校の校庭に花火を持ち込んで五百発ほど打ち上げていたら、この雨だ。
慌てて校舎の中に逃げ込んだのがついさっきの事。
勿論、鍵は閉まっていたが、由紀に内側から開けて貰った。

3-Bの教室へと向かう。
人気の無い校舎内は昼間と違って不気味な静寂に満ちている。
引き戸を開ける時の音が妙に大きく廊下に響いて、
桐莉がビクリと、小さく首を竦めた。

「………」「………」

教室の中の空気が、濃密な暗闇色のせいか、妙に重たく感じた。
七華がいそいそと扉を閉める。

120 :桐莉兄@選択肢 :2007/08/01(水) 00:28:27 ID:T/kM1jiy0

窓を叩く雨粒の勢いは次第に強く、ついには雷まで鳴り出した。
暫くの間、止みそうに無い。
漸く梅雨が明けたかと思ったらこれだ。

「たかくん、駄目だよ。電気点かないよ……」

薄暗い教室の扉側から手探りで七華が戻って来る。

「…兄ちゃぁん、桐莉、暗いの嫌なのス…」

嫌と言われても、停電なのだからどうしようも無い。
不法侵入がバレたら事なので、何れにせよ、電気を点ける訳には行かないんだけど。

「とりあえず、濡れた服を着替えよう」


※選択肢※
A 七華は自分の体操服、桐莉には俺の体操服を着せておく。
B 桐莉、自分の教室に行って体操服を取って来い。

121 :木同 禾リ 兄 @ 追加選択肢 :2007/08/01(水) 00:59:36 ID:6WTWvPJC0

C 服が乾くまで3P、4Pに挑戦する。

122 :名無しさん@初回限定 :2007/08/01(水) 09:21:24 ID:froyHXuG0

D、中に旧スク水来て上だけ制服着る

123 :名無しさん@初回限定 :2007/08/01(水) 10:27:05 ID:d1ZTo6x20

E 桐莉、GUNDAMと書かれたダンボールを着る

124 :名無しさん@初回限定 :2007/08/02(木) 00:44:37 ID:LpZ5tQsx0

E「…兄ちゃぁん、このダンボール意外とツボっス…」
D「たかくん、変だよ。 スカート無いのに上だけ制服着るなんて……」
C「ボク、ボンバーマンの4P好きなんだ♪」



AB「俺は、桐莉の体操服でプレイかよ!」

(省略されました…自分で適当に続きを投稿しててください)

125 :名無しさん@初回限定 :2007/08/02(木) 15:23:54 ID:h3B92DZe0

>>124
何のために旧スクにしたと思ってるんだ!!
ちゃんとスカートはある!!

126 :1/2 :2007/08/03(金) 03:50:26 ID:5ZHWWXDX0

 
 朝起きたら、妹が部屋に飛び込んできた。
 「お兄ーちゃん!起きろー、って、あれ?起きてる…」
 「おはよう、真夏」
 「……むぅ」
 「な、何だよ?」
 「もうー!どうして起きてるんだよぉ。私が起こすまで寝てろよな〜、絶対私の方が早く起きたと思ったのに」
 どうやら俺を起こしたかったらしい。ぷくぅとほっぺたを膨らませ、不満げにこちらをにらんでくる。
 「ムチャ言うなよ」
 思わず苦笑いがもれる。
 大学の夏季休暇で久しぶりに帰省してみると、すっかり女らしくなった妹・真夏の姿に驚かされたものだが、
どうやら成長したのは体だけだったらしい。
 性格は相変わらず子供そのものだ。小さい頃と変わってない。

127 :2/2 :2007/08/03(金) 03:51:06 ID:5ZHWWXDX0


「な、何笑ってるのよっ!ニヤニヤと気持ち悪い」
 「いや、可愛いなと思ってさ」
 正直に言うとうるさそうなので、適当にはぐらかす。 
 「……な、何、バ、バカなこと言ってんのよっ!そ、そんなお世辞意味無いんだから。は、早く顔洗ってきなさいよね、エヘヘヘ」
 「真夏ー、笑顔でてるよ、笑顔!」
 「ち、違うって!今のは笑顔とかじゃなくて、が、顔面けいれんの一種なんだから。ニヘヘヘ」
 顔を真っ赤にして必死に照れているのを隠そうとするも、結局耐え切れずにポロポロと笑みがこぼれ出る。
 嬉しいなら素直に笑えば良いのに。  
 「お前、相変わらずバカだなぁ」
 あきれてポンポンと真夏の頭を叩く。
 「触らないでよ」
 と、口では拒否しつつも、おとなしく俺に頭をなでるに身を任している。サラサラのショートヘアが手に気持ちいい。
 「ねぇ、お兄ちゃん」
 「ん?」
 「せっかく夏休みなんだから、どっか連れてってよ」
 「ああ、だから今日起こしにきたのか。」
 「うん」
 やれやれ、今年の夏休みは何だか忙しくなりそうだ、そんな予感がした。

128 :お兄ちゃんGJだよ、海にでも連れてってね♪ :2007/08/03(金) 19:42:04 ID:0+Nod6tg0

>>126-127
           ヽ.、__
        _,. -‐ ニ≧      ̄ ̄` ヽ、
       / -‐ァ'  _,. - ,         _,,ヽ.
       /'ァ'´ ///// /, i       \
      ' // / /イ/// // l  ヽ  ヽ    .
       / ///// /_{i_{{ / | N ト、  いぃ ヽ  i
        {     {iィ lィてi ヽ{ ヽ _ぃ_ヽi } } }} i i l|  
        // !k:iリ      lてメノ//〃 小 小.  
        ////// { ¨´ '    k:irツ//// / l ヽ. ヽ.  
      / ///// /ヽ.  ー   `¨//// /| いヽ ヽハ  
       {lイ´ ̄` <ヽヽ;\       { l l l !||ヽヽ ヽN}
           ` ー-_, ̄l ̄  { ! ぃ. ト、\ヽヽハノ  
          __,.ィ{_,⊥-一 ' い.ヽヽノ⌒ヽj  
          /レ1{  ,ハ    _,. -_>=ヽ.
       /  ム.ヾ |  iー=‐' /      ヽ.
       い/ ,>'ニy'¨Yh / _,.. -‐=ニ刀ヽ
      ,斗r‐'´   /  i ∨ィ´ l l__//  `メ.ノ
       {_八__r/,.-─‐-|==i 「 ̄l i\ヽ/ \
     / ヽ.   /Y   __.ト、// r┘l  //ヽヽ }
.    /     ̄ /l.ハ     ∨/トi、l 「ヽヽ/__/

129 :妹と街に出かけた、そして調教するハメに :2007/08/04(土) 11:08:39 ID:Mb7o3H8T0


 朝起きてから妹と、デパ地下に食料買出しに出かけた。
その道中で、俺が飼い始めた子犬の話になったんだ。
嬉しそうにポニーテールを揺らしながら、隣を歩く妹に俺は言った。

「チャビー(犬の名前)のやつ、かわいいよなー」
「かわいいよねー」
「そういや、パブロフの法則って本当なんだな」
「どういう意味?」
「ほら、チャビーに俺がえさをやるとき、鈴鳴らして呼ぶだろ?」
「うん」
「だからえさをやる時以外でも鈴を鳴らすと、ご飯はどこだ?ご飯はどこだ?
って感じでものすごい勢いで飛んでくるんだよ」
「……」
「すっかり調教されてやんの、バカだけどかわいいわ」

 チリーンチリーン
唐突に妹が、俺のキーホルダーの鈴を鳴らしたんだわ。
そして上目遣いで俺を見上げてくる。

「何してんだ?」
意味が分からずそう尋ねたら
「あたしにご飯くれる気分に,、ならないかなって……」

俺があきれて無視したら、
「お腹すいたわん♪ワンワン♪」
って言って、子犬のようにすり寄ってきやがった。

 何か無性に可愛くて昼飯おごってしまった
調教されたのは俺のほうだったかな……

130 :名無しさん@初回限定 :2007/08/05(日) 21:29:31 ID:tkiSvmIf0

ワッフルワッフル

131 :桐莉兄 :2007/08/06(月) 00:59:52 ID:8UamNTkC0

―――

「桐莉、自分の教室に行って体側服を取って来い」

途端に泣きそうな表情になる桐莉。

「兄ちゃんの体操服、桐莉に貸せぇ……?」
「だが断る。俺が風邪を曳いたらどうする」
「うわぁぁぁんっ、兄ちゃんの鬼ぃーーー!!!」

泣き出す妹を無視して、体操服に着替える俺。

「鬼ぃーー!悪魔ぁーーー!!人で無しぃーーーー!!!」
「おお、そうそう。知ってるか、桐莉。お前の教室がある一階の廊下だけどな、……出るんだよ」
「……な、何が、出る、と言うのスか……」
「俺らが入学した前の年に、特別教室棟と繋がってる三階の渡り廊下から落っこちて死んじゃった女子学徒が居てさ。クビが折れて曲がって前と後ろが逆になっちゃったんだってさ……」
「………」
「長い後ろ髪を前に、顔がこう後ろになって、」
「兄ぃ…ちゃぁぁ……ぃぐっ、ぇぐっ……」
「前後逆になった身体で、後ろ向きに、物凄いスピードで追い掛けて来るんだってさ……」
「ぅぃぁ……兄ぃちゃんの、ひぐっ、体操服貸せぇ〜……」

泣きながら俺の体操服を何とか脱がそうと必死に引っ張って来る。

132 :名無しさん@初回限定 :2007/08/06(月) 01:02:32 ID:PxBoYWUC0

うほっリアルタイムでktkr

133 :桐莉兄 :2007/08/06(月) 01:04:09 ID:8UamNTkC0

「なーんてな。今のは全部冗談だから、安心して体操服を取って来い、桐莉」
「ヤなのス!嫌なのス!桐莉一人で行くのは絶対に嫌だぁーーー!!」
「だからって濡れたままで居る訳には行かないだろう」
「兄ぃちゃぁん、桐莉の体操服、取って来いぃ〜?」
「嫌だ。面倒臭い。断る」

どっかりと教壇に腰を下ろした俺の顔を見ながら、由紀が厭らしい笑みを浮かべる。

「ははぁん……」
「……何だよ、気持ち悪いな……」
「バカ浩、怖いんでしょ」
「……アホ抜かせ。怖くなんかないぞ……」
「だったら、桐莉の体操服取って来いぃ〜」
「……………」

俺、無言。

やがて、自分の机をごそごそと探っていた七華が、ビニールバッグを手に戻って来る。

「たかくん、私のスクール水着で良かったら、桐莉ちゃんに貸して上げてもいいよ?」
「おぉ、ナイスだ、七華。よし、桐莉、水着に着替えろ」
「うぇぇぇ……何が哀しくて教室の中で水着なんか着なきゃならんのスか」
「贅沢を言うな。この際だから何でもいいだろ」

濡れた桐莉の服を剥ぎ取って、七華の水着を投げ渡す。

134 :桐莉兄 :2007/08/06(月) 01:05:12 ID:8UamNTkC0

「桐莉ちゃんにはちょっと胸の部分が大き過ぎるかな?」
「むっ……そ、そんな事、ある……スけどっ!」
「へへー、いい物みーっけ!」
「……由紀、セーラー服なんて何処から……?」
「うちの制服、ブレザーだよ?」
「何か、其処の机の中に入ってた」

………佐野………いや、何も言うまい。ありがたく借りておくからな。

桐莉に渡して、スク水の上からセーラー服の上だけ着せる。
こうなるとウサ耳も付けたくなって来るが、残念ながら見付からなかった。

――調査の結果、うちのクラスの男子学徒の四割が机の中にコスプレ衣装その他を隠し持っている事は判明したが。

着替えを終えて、教室の隅に一塊になる。
雨は酷い土砂降りで、一向に止みそうに無い。
時計を見ると、もうすぐ十二時になろうとしていた。

「たかくん、電気、まだ付かないの?」
「駄目っぽい」
「花火に使ってた蝋燭なら残ってるよ」

教室の中で火を焚いても良いものか迷ったが、由紀がさっさと蝋燭に火を点けてしまった。
仕方が無いので、蝋を机に垂らして、其の上に蝋燭を立てて固定する。

小さな灯火が一本だけでは、教室の中は大して明るくならない。
蝋燭を囲む四人の影が、明かりに照らされて教室の壁を揺れ動く。

……何とも頼りない。

135 :桐莉兄 :2007/08/06(月) 01:17:06 ID:8UamNTkC0

「兄ちゃぁん、桐莉、お腹空いたのス……」
「我慢しろ。手元に食えるものは何も持ってない」
「私、練乳ならチューブ入りのを一本だけ持ってるよ?」
「ぬぅ…耐え難い空腹なのス。一口舐めさせれー」
「そんな物舐めたりして。喉が渇いても知らないぞ」

こっち、こっち、こっち。
時計の針が緩やかに進む音だけが教室の中に響く。

じめじめとして、蒸し暑い。

蝋燭の火の近くに居るせいで、余計に暑く感じる。

「雨、止まないね」
「……最悪、明日の朝まで教室で泊まりだな」

七華が練乳のチューブを回してくれたが、到底飲む気にはなれない。

「――さっきの話だけどさ……」

ざぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。
窓の外では降り続く雨。

「さっきの話?」
「三階の渡り廊下から女子生徒が転落して死んだって話」
「……ああ、あれは俺の作り話だけど」

136 :桐莉兄@選択肢 :2007/08/06(月) 01:20:55 ID:8UamNTkC0

由紀が立ち上がり、窓の外――渡り廊下の辺り――に目を遣る。

「作り話なの?」
「ああ。桐莉を脅かそうと思って即興で考えた作り話だぞ」
「……ふーん。だったら……」

丁度、こんな感じの雨の日に。

「ボクが聞いたあの話は、ただ偶然、似てただけなのかな」

丁度、こんな感じで四人。

「あの話、って?」
「ん、ちょっとした噂って言うか、ボクが通ってる小学校の怪談、みたいな話……」
「ぬぅっ、怖い話なら桐莉も知ってるのス。先に語らせれー」
「そういう話なら、私も幾つか知ってるよ。生徒会長やってると、学校の七不思議とか、昔に起きた事故の話とか、色々と耳にする機会も多いんだよ」
「……お前ら、話す気満々だな(汗)」

※選択肢※
 A 由紀の怪談から聞く
 B 桐莉の怪談から聞く
 C 七華の怪談から聞く

 注1 選択肢次第で、話が進んでしまって他の怪談が聞けなくなる可能性があります。
 注2 怖い話とは限りません。しょーもない話を真面目に準備してる馬鹿が混じってます。

137 :名無しさん@初回限定 :2007/08/06(月) 01:22:22 ID:Nm+XXjj80

つ【 C 】

138 :名無しさん@初回限定 :2007/08/06(月) 02:25:26 ID:4JIJKUGQ0

D 由紀、桐莉、七華と4P

139 :名無しさん@初回限定 :2007/08/06(月) 07:26:51 ID:/5AC6vRf0

>>138禿同 エロ成分が足りねぇ〜
Fレスも使って前フリしかしてねぇ←チョット飽きているぞ、801化?

「皆は、1週間ぐらい ま、待ってるんだからね! プンスカ 」

140 :桐莉兄 :2007/08/06(月) 15:13:59 ID:8UamNTkC0

昔に起きた事故の話と言うのが気に掛かる。

「七華の話から聞かせて貰おうかな」

七華の情報網はこれで結構馬鹿にならない。
あらゆる部活や委員会から情報が入って来るし、職員や生徒会役員しか閲覧出来ない資料なんかも目にする機会がある。
生徒の相談事を受けたりもするので、学内の事情に詳しい。

「うん、って言ってもそんなに大した話じゃないんだけどね」

本当に、何でもない事の様に。

「たかくんがさっき話してた事故、本当にあったんだよ」
「……まじ?」
「資料室に事故当時の新聞の切り抜き記事が置いてあったよ。私達が入学した前の年の六月の放課後、三階の渡り廊下の柵が壊れて転落、首の骨が折れて即死だったって。事故に遭った生徒は一年生の女子だったって書いてあったから、私達の一つ先輩さんだね」
「俺達が入学する前の年……三階の渡り廊下から女子生徒が転落……首の骨を折って即死……まるっきり、俺が話したまんまじゃないか」
「うん、たかくんがお話した通りの事故だったんだよ」

141 :桐莉兄@選択肢 :2007/08/06(月) 15:14:51 ID:8UamNTkC0

まるで、見て来たかのような物言いをする。

「……どうして、たかくんがこの話を知っていたのかな……?」

ざぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。
雨音の中、七華がぽつりと呟きながら、俺の目を覗き込んだ。

「……偶々だろ。何処かで噂話でも耳にして、其れが何かの拍子に出て来ただけじゃないのか」
「そうだね。だけどね、たかくん。この話、学内で噂になった事は一度も無いんだよ」
「だったら、何でお前が事故の話を知っているんだよ。それに、人が一人死んでるのに、噂にならない訳が無いだろ」

※選択肢※
 A 次は由紀の話を聞く
 B 次は桐莉の話を聞く

 注 会話の影響を受けて、会話の内容が先程の選択肢の時とは変わっている可能性があります。

142 :名無しさん@初回限定 :2007/08/06(月) 15:59:37 ID:oAJi7Vuj0

つ【 A 】

143 :名無しさん@初回限定 :2007/08/07(火) 23:46:33 ID:RJpT/pRb0

つ【 T 】 新たに話を捏造しようとしたが、エロス方面に脱線

144 :名無しさん@初回限定 :2007/08/08(水) 03:19:29 ID:wi+2Y9lB0

つ【 A 】

145 :名無しさん@初回限定 :2007/08/08(水) 03:20:15 ID:wi+2Y9lB0

すまん、下げ忘れたorz

146 :名無しさん@初回限定 :2007/08/08(水) 08:10:46 ID:jwIhMCzT0

Z 次はいよいよ4Pへ!!

147 :名無しさん@初回限定 :2007/08/09(木) 19:09:52 ID:2JHItjbU0

>>143
Tに同意。 ABはエロゲによくある意味なし選択肢で 選ぶのも惰性なので −1票

148 :名無しさん@初回限定 :2007/08/09(木) 20:11:20 ID:Law+FBxB0

つ【 A 】

149 :名無しさん@初回限定 :2007/08/11(土) 11:57:37 ID:reKQ+B1j0

つ【 T 】  ところで子ネタを投下したいんですが、空気が読めないもんで。 どうしましょう?

150 :名無しさん@初回限定 :2007/08/11(土) 12:04:12 ID:4VB2Nfxo0

つ【 R :最近全く姿が見えない里佳子が乱入 】

151 :名無しさん@初回限定 :2007/08/11(土) 12:22:41 ID:bC1kHFC/0

>>149
ガンガン行こうぜ

152 :名無しさん@初回限定 :2007/08/12(日) 11:24:07 ID:QsGX7iwn0

朝起きると、私の家に兄が居た

 1年前から1人暮らしをしているはずなんだが、酒の匂いをさせて玄関に転がって眠っていた。
兄の上には母が掛けたらしき毛布と、兄のことが大好きな愛犬が圧し掛かっており。
兄の周囲には、愛犬の玩具が無数に転がっていて(愛犬がせっせと運んだらしい)
そんな兄と愛犬の姿をデジカメに写そうと、必死になってる父が居た。

 とりあえず放置しておいたら、兄は1時間ほどしてから起き上がった。

(・ω・) 「おはよう。ここはどこですか」
私 「おはよう、ここは実家です」
(・ω・) 「オレはどうして実家に居るんですか」
私 「それは私が聞きたいです」

 どうやら前日に友人と深酒をして、タクシーで帰って来る際に、
うっかりと実家の住所を言っちゃったらしい。
 その後、朝ごはんにホットケーキが食べたいと駄々をこね始めたり、
愛犬と遊んでやるはずが愛犬に遊ばれたりと、
兄は散々実家を満喫して帰っていった。

 1年前と何ら変わらないテンションの兄の姿に、私はちょっとほっとした。
マタウッカリ帰ッテ来イヨ、ニーチャン…

153 :名無しさん@初回限定 :2007/08/12(日) 12:19:53 ID:gd988oIR0

新機軸北

154 :名無しさん@初回限定 :2007/08/12(日) 21:22:08 ID:goaK1ofP0

>>152
乙!切り口が新鮮やったわ
ところで兄と私の会話が敬語になっているのだが・・・、そこが萌え所なのだろうか
続きが読んでみたい気もする

というか、みんなもっと書いて投稿しようぜ!
あと、見る専も遠慮せずに、感想を書こうや、どうも反応が薄い希ガスる

155 :名無しさん@初回限定 :2007/08/13(月) 01:07:38 ID:b+QiTV6e0

朝起きると、私のベットに兄が居た

 酒の匂いをさせて私の隣に潜り込んで眠っている。
1人暮らしをしてる兄なんだが、飲んだ週末の深夜に実家へ戻ってくることがある。
しかし以前に家族と愛犬に遊ばれてしまったので、自分の部屋で寝るのであった。
そう、ここは兄の部屋、兄のベット。 広くて大きいからと私が勝手に使用してるのだ。

 床の上には兄のカバンが転がっている
服や下着も全部、パンツも脱ぎ散らかしてあった。(母はいつも黙って洗濯してくれる)
そんな兄の寝顔を眺めてから、私も着ていたものを全部脱いで床に置いた。

 とりあえず兄の手を私の胸に置いて遊んでたら、数分後に兄は起き上がった。

(・ω・) 「おはよう。ここは俺のベットだよな」
私 「おはよう、今は私のベットです」
(・ω・) 「オレはどうしてオマエの胸を揉んでいるんですか」
私 「それは私の胸が、いまだに小さいからです」
(・ω・) 「そうか、じゃあまず風呂にでもいくか?」
私 「うん……」

 以前と何ら変わらない兄の言葉が、私には嬉しかった。
私達兄妹は成人した今でもお風呂に一緒に入る、それは父母も知ってることだ。
二人は悩み事や身体の成長で知らないことは無いし、色々な事も教え合った。


キョウハ安全日ナンダヨ、ニーチャン……

156 :名無しさん@初回限定 :2007/08/13(月) 23:41:24 ID:pj+sGUJB0

これはアリだな
何やら新たな方向性開拓の予感っ!

157 :名無しさん@初回限定 :2007/08/14(火) 18:12:16 ID:zlSUZ9u80

ガンバレ ニーチャン

158 :名無しさん@初回限定 :2007/08/14(火) 22:37:21 ID:ShWIPpzv0

セイジンシテモ チイサナムネノイモウトナンテ ハゲシクウラヤマシイヨ ニーチャン

159 :名無しさん@初回限定 :2007/08/15(水) 00:29:05 ID:GBk3WNRI0

ニーチャン 頑張ってる 桐莉兄さんもガンバ 選択は任せるから
きっとROMの人も待ってるよ

160 :名無しさん@初回限定 :2007/08/21(火) 03:23:31 ID:0ktiWA200

よし、先ずオレは「朝起きる」ところから始めよう

161 :名無しさん@初回限定 :2007/08/23(木) 20:55:11 ID:/GTgvcav0

↓何か書いてみる、お題くらはい。あと何かリクエストあれば言って

162 :名無しさん@初回限定 :2007/08/23(木) 21:05:29 ID:UZ8FDslC0

朝起きたら(兄/妹)が探偵になっていた、この夏失った〜を探す、なんてのはどう?
この頃エロ成分が減ってきてるかなと、増量キボンヌ

163 :名無しさん@初回限定 :2007/08/23(木) 21:24:12 ID:/GTgvcav0

>>162
把握、キタイシナイデネ

164 :桐莉兄 :2007/08/24(金) 14:17:52 ID:cDLyp2Zc0


「で、由紀が通ってる小学校の怪談ってのは?」
「うん……。こんな酷い土砂降りの雨の日にはね、出て来るんだってさ……」

窓の外、渡り廊下の辺りに目を遣ったまま、ぽつりと呟くように由紀が語り始める。

「その女の子はね、高校の制服を着ているんだ」
「それがどうして小学校に出て来るんだよ」
「血に染まった真っ赤な制服を着ているんだ。首の骨が折れちゃったから、顔の前後が反対になっちゃって……後ろ歩きしながら追いかけて来るんだ」
「だから、俺の話したまんまじゃないか」
「ぴちゃん、ぴちゃん、水音を立てながら、校舎の中まで追い掛けて来るんだ……」

ひっ、と小さく息を呑んで、桐莉が俺にしがみ付いて来る。

「誰かを探してるんだ。あそこには、四人居たから……」
「あそこって」
「……渡り廊下だよ、たかくん」

どうやら二人掛かりで脅かすつもりらしい。
桐莉が俺の腕を掴む力が強くなる。

「隆浩も知ってるでしょ。ボクの学校で、ボクが学校の怪談として七不思議に組み込まれているってコト……」
「……女生徒の幽霊も、実際に目撃されて怪談になったって言いたいのかよ」
「あの日……あそこには四人、居たのに……」

ぴちゃり、と。水の滴る音が聞こえたような気がした。

165 :桐莉兄 :2007/08/24(金) 14:18:50 ID:cDLyp2Zc0

「たかくんは知ってるかな……?」
「何を」
「事故に遇った女子生徒の死体が見付かってないんだよ」
「……お前、さっき『資料室に事故当時の新聞の切り抜き記事が置いてあった』って言ってたじゃないか」
「土砂降りの雨が、血を全部洗い流しちゃったんだ……」

支離滅裂で矛盾している。
そういう語り口の怪談なんだろうか。
転落事故の痕跡が無ければ、何故新聞沙汰になる?
死体が無ければ行方不明じゃないか?
何処に埋めた?誰が隠した?何処に 歩 い て い っ た ?

「隆浩、知ってる?」
「だから、何を!」

桐莉が俺の腕を、締め付けるように強くギリギリと握り締めて来る。
教壇に座り込む俺に覆い被さるように、俺の目をじっと見据えながら、由紀は言った。

「怪談の女生徒の名前、キリリさん、って言うんだよ……」
「!?」

俺の腕を掴む妹の手の握力が異様に強まる。

「(引き千切られる!?)」

本能的に危険を感じて、咄嗟に突き飛ばす。
桐莉が後ろ向けに引っ繰り返り、机の脚に酷く頭をぶつけた。

166 :桐莉兄 :2007/08/24(金) 14:20:17 ID:cDLyp2Zc0

「桐――」

手を伸ばそうとして、慌てて引っ込める。
違う、これは、桐莉じゃない。

「……誰、だ、お前は……」

キリ……キリリ……キリキリキリ………。

"妹"が立ち上がり、そのクビが、捩れて前後逆さまになった。

「う……うわあぁああぁああぁぁあぁあぁあぁあああっっ!!!」

キリリさんだ。キリリさんだ。キリリさんが出たっ。
俺は後ろも振り返らずに教室から走り出た。
廊下を駆け抜け、階段を二段飛ばしで飛び降りる。

167 :桐莉兄@選択肢 :2007/08/24(金) 14:38:59 ID:cDLyp2Zc0

何でだっ。
俺は確かに桐莉と、七華と、由紀と、花火をしていた筈だ。
雨が降って来て、校舎の中に雨宿りして、
一体、何処で皆、入れ替わったんだ!?

下足室。
学校から逃げ出そうとして、気付く。
開いていた筈の扉が開かない。
鍵を開こうとしたが、摘みも、鍵穴も、綺麗さっぱり消え失せてしまっている。

「閉じ込められた!?」

ぴちゃん……。

背後に水音。
振り向くと、真っ赤な水滴を足元に垂らしながら、キリリさんが後ろ向きに追い掛けて来ていた。

A.理科室の方へ逃げる
B.元居た教室の方へ逃げる

168 :名無しさん@初回限定 :2007/08/24(金) 15:45:59 ID:1YAXS1u00

乙です&ありがとう
つ【 A 】

169 :名無しさん@初回限定 :2007/08/24(金) 20:09:24 ID:t/XJu5UM0

ホラーになってるぅぅぅぅ(((((( ゚д゚))))))

じゃあ俺は…∀を選ぶぜ!

170 :名無しさん@初回限定 :2007/08/24(金) 22:35:56 ID:0rwL2kMG0

ンなにいぃぃーー!? 破瓜の血を滴らせながらッッ!?
つ 【C】 ヨガテレポートで背後に回って、床に広がった鉄臭いスメルとテイスツを存分に堪能するよ!?

171 :名無しさん@初回限定 :2007/08/25(土) 17:38:41 ID:Ljwo08+b0

せっかくだから俺はこの【 B 】を選ぶぜ!

172 :名無しさん@初回限定 :2007/08/26(日) 11:23:28 ID:rLhNZMSV0

理科室っていろんだ道具があるよね
つ【 A 】

173 :名無しさん@初回限定 :2007/09/01(土) 20:23:10 ID:nxWs2Kuw0

つ【 D 】 萌え展開キボンヌ、妹に助けられるとか
      エロも欲しいが作者が意図的に避けている気がするので、せめて萌えさせてほしゅい

174 :桐莉兄 :2007/09/04(火) 00:02:53 ID:2SIPvPAJ0


「うわぁあぁぁあぁぁぁぁぁーーーーー!!!」

キリリさんが追って来る。
身体は後ろ向きなのに物凄いスピードだ。
廊下に足音が響き渡り、瞬く間に手が届きそうな傍まで迫って来た。

「オニイチャンオニィチャンオニィチャンオニィチャンオニィチャン」
「ひぃぃーっっ!?俺はお前の兄貴じゃねェェェーーー!!」

俺を捕まえようとキリリさんが手を伸ばし、
――伸ばそうとして、体が後ろ向きだと腕を伸ばせない事に気付く。
回れ右をして、今度は身体が前向き、顔が後ろ向きになる。

「オニィチャンマッテオニィチャンドコオニィチャンオニィチャン」

抱き付こうとする腕を掻い潜り、咄嗟に身を屈めて足払いを掛ける。
キリリさんが転倒して藻掻いている隙に、俺は一階特別教室棟の一番奥の教室、即ち理科

室に逃げ込んだ――ってよりによって理科室かよっ!?
これ以上逃げ場所も無いし、激しく死亡フラグの臭いがする。

175 :桐莉兄@選択肢 :2007/09/04(火) 00:03:48 ID:ewM37eB30

部屋に駆け込むや、引き戸の鍵を掛ける。
ついでに掃除ロッカーから箒を取り出し、心張り棒にしておく。

「オニィチャンイレテオニィチャンイレテオニィチャンイレテオニィチャァァン」

ガタガタと扉を揺さ振るキリリさん、このままじゃ突破されるのも時間の問題だ。
何か武器になる物は無いか!?

真っ暗な室内、部屋の隅には人体模型。
壁際の棚にはビーカーやフラスコ、一番奥には鍵が掛かっていて、妖しげな試薬類が並ん

でいる。

A.人体模型をジャイアントスイングして直接ぶん殴るッ!
B.硝子器具を叩き割ってマキビシ代わりにするか!?
C.奥の棚を叩き壊して、試薬類を片っ端から投げ付けてやるッ!
D.理科室ったらコレだろっ、ガスバーナーで良樹ファイヤーッ!

176 :名無しさん@初回限定 :2007/09/04(火) 02:18:12 ID:ELisSjiP0

>>174
>>175
乙です。
つ【 C 】

177 :名無しさん@初回限定 :2007/09/04(火) 04:51:29 ID:Vc/qisQx0

せっかくだから俺はこの【D】を選ぶぜ!

178 :名無しさん@初回限定 :2007/09/04(火) 20:13:00 ID:DPP9ShWv0

E.俺のマグナムは妹の体を蹂躙するぜ!

179 :名無しさん@初回限定 :2007/09/04(火) 20:18:48 ID:tU3FaPC80

ここは【C】を選ばせて貰おう!

180 :桐莉兄 :2007/09/07(金) 22:13:50 ID:WigHDFQm0

何か武器になりそうな物は!?
薄暗がりの中、目に付いたのは、試薬類が並んだ棚だった。
確か、塩酸とか硫酸とか、浴びたらヤバい感じの薬品が幾つかあった筈だ。
開けようとしたが鍵が掛かっている。

『オニィチャン、オニィチャン、オニィチャァァン……』

揺さぶられる扉、薬品棚の硝子の引き戸に箒の柄を叩き付けて壊し、中身の不明な黄色いラベルの茶色の薬瓶を掴んだ所で

バタァン!!

キキ…キリリ…キリリリ……。

理科室の扉をぶち破って、キリリさんが入って来た。

カツン…カツン……カツン……。

薄暗い教室の中を、折れた首を回しながら、俺を探している。
俺が隠れている机のすぐ傍までキリリさんが近づいて来た、立ち上がる、硝子の瓶を投げ付ける、

ガラスの割れる音。
立ち込める白煙。
声にならない悲鳴を挙げながらのた打ち回るキリリさん。

はは、幽霊に化学薬品って効くんだな。

「ア゛ガア゛ア゛アアアアアアアア゛ア゛」

今のうちに逃げよう。
薬品を吸わないように口を押えながら、俺は理科室を飛び出す。
飛び出したのはいいが、どこに逃げればいいんだ。
入り口は封鎖されていて出られない。

181 :桐莉兄 :2007/09/07(金) 22:14:44 ID:WigHDFQm0

「窓を叩き割って出るか……」

いや、それも駄目だ。
窓の外は得体の知れない濃密な暗闇に覆われていて、どこに繋がっているか判ったもんじゃない。

……ん?いや、待て。
得体の知れない暗闇??
さっき、俺達の教室の窓から覗いた時は、普通に外の景色が見えてなかったか?

階段を駆け上がり、元居た教室へと向かう。
重い鉄扉を開けて、渡り廊下へ。
真っ暗な何も無い空間から、猛烈な勢いで雨と風だけが吹き付けて来る。

『イギ、アガァ゛ァ゛ァァ……オニィ、チ゛ャン゛ン゛ン……』

ずる、べちゃ。 ずる、べちゃ。
焼け爛れて溶けた皮膚を垂れ下がらせて引き摺りながら、キリリさんが追い付いて来た。

くそっ、前に行くしかない。
意を決して、台風並みの猛烈な風の中に飛び込む。
ビチビチと叩き付けて来る雨の水滴が痛い。

『オニ゛ィ、チ゛ャァ゛ン゛ン……』
「来るなよ!こっちに来るな!」

渡り廊下の半分まで来て、向こう側、目指す教室側の鉄扉が開く。

182 :桐莉兄 :2007/09/07(金) 22:19:06 ID:WigHDFQm0

「七華!由紀!」

……キリ…キリキリキリリリ。

僅かな期待は一瞬で打ち砕かれた。

二人の、首が、捩れて落ちて。
胴体だけになった二人が、ゆっくりと、歩を進めて来る。

「……挟み撃ちかよ。くそっ……」

確かに二人とも様子はおかしかった。
けど、桐莉が偽者で、幽霊で、キリリさんで、七華と由紀も偽者で幽霊ってどういう事だよ。

じわり、じわりと、距離を詰めて来る。
フェイントを掛けて、偽七華の横を摺り抜けようとしたが、捕まってしまった。
物凄い力で腕を締め上げられる。

「……オニィチャン……」

ぴちょ。
溶けた皮を纏わり付かせて、滴る血に染まった腕の、腐臭のする黒いグズグズの肉の手で、俺の頬に触れた。

「……オニィチャン……」

顔を寄せて来る。
前後逆になってるから、俺の目の前でアップになったのはキリリさんの後頭部な訳だが。

「……オニィチャン……」

本当に嬉しそうに呟いて、キリリさんは―――俺を、渡り廊下の、外へと、引っ張り始めた!

183 :桐莉兄 :2007/09/07(金) 22:23:37 ID:WigHDFQm0

「ぐっ、待てっ、おいっ、俺はっ、お前の兄貴じゃ無いッッ!!」

必死で踏ん張る。腕が千切れそうだ。それでも踏ん張る、踏ん張り切れない!
キリリさんがフェンスを乗り越え、俺の身体を、向こう側から、フェンスごと物凄い勢いで――

フェンスが外れて、落下する、俺とキリリさんを追うように、首の無い七華と由紀も飛び降りて来る。
其の姿と、降り頻る雨だけが、俺の視界の中に在った。何も無い昏い空を背景に、

ざぁぁぁぁぁぁぁ。

「――じゃあ、次は桐莉の知ってる話ってのを聞かせて貰おうか」

教室の窓の外では降り続く雨。
さっきより強くなっている。

「うちの学校、呪われてるんスよ」
「呪われてる?」
「首塚の呪いのせいで、昔っから首の怪我をする生徒が異常に多いらしいのス」
「あ、その話、私も知ってるよ。確かに、体育祭とか文化祭とか行事の度に大きな事故が起きて、生徒が首に怪我をしたって記録が沢山残ってるんだよ」
「裏山の首塚、か……」

こんな酷い土砂降りの雨の日には。

「四人、居たんだよな……」
「……たかくん?」

184 :桐莉兄@キリ :2007/09/07(金) 22:29:06 ID:WigHDFQm0

遺骨は首塚にでも埋まっているのだろうか。
幽霊になって二人の生徒を殺害し、
今もまだ、最後の一人を探し続けているのだろう。
前の見えていない、あの妹の幽霊は。

「じゃあ、次は俺の番だな。とっておきの怖い話をしてやるよ」

一層強まる、雨の中。
窓の外、渡り廊下。

「その怪談の女生徒の名前な……」

――影のように立ち尽くしていた赤い制服の少女の首だけが、キリキリと捩れて振り返った。










『 オ ニ ィ チ ャ ン ミ ツ ケ タ 』

185 :名無しさん@初回限定 :2007/09/07(金) 22:39:06 ID:ODOH44yB0

桐莉兄氏はいつも良い仕事をなさる。
ここに惜しみない賛辞を送ろう。
GJである。まことGJである。

186 :名無しさん@初回限定 :2007/09/07(金) 22:44:12 ID:Wp9AA8Er0

でもこれは恐いwwwwww
面白いけど恐いwwwwwwww

187 :桐莉兄 :2007/09/10(月) 12:49:02 ID:mfnvXkOb0

AM4:45

「ん…っ」

朝。窓から差し込む陽の光。
目を擦る。
欠伸をしながら伸びをして、猫のようにお布団から這い出る。

目覚し時計が鳴る前に、何時もこの時間に目を覚ます。
髪を梳かして、パジャマから制服に着替えて、
生前のままの状態に保たれた、生活感の無いボクの部屋を後にする。

部屋の扉を摺り抜けて廊下へ。

スカートの裾は翻さないように、浮遊していてもパンツは見せないように、
自主規制しながら歩くのが幽霊の嗜み。
もちろん、足音を立てながら走り回るなどといった、騒がしい霊(ポルターガイスト)など存在していい筈が無い。

普通の住宅地の、普通の一軒家だもの。
妙な噂が立って地価が下がっちゃったら、お父さんが泣いちゃうよ。

だから、って訳じゃないけど。
ボクはノックもしないで、お父さんの部屋に入り込む。

「んごぉー…んごぉー…七華ぁ…んにゃむにゃ…んごぉー…」

お布団を蹴り飛ばして、涎を垂らして、寝言でななねぇの名前を呟きながら、ブリーフ一丁で爆睡しているのが、ボクのお父さん。
寝相が悪いから、上下逆さまになって、枕に足を乗せて寝ている。
ちょっと格好悪いけど、ボクは気にしない。

188 :桐莉兄 :2007/09/10(月) 12:49:54 ID:mfnvXkOb0

地球防衛軍の大佐だもん、お仕事が大変だから、疲れてるんだよね。

「んごぉー…ぅぅ、てめぇー…隣家のバカ息子ぉー…俺の七華に手ぇ触れたら殺…くけけけけけけけけけんごぉー…」

ベッドの下に落ちている布団を拾い上げて、お父さんに掛けてあげながら、

「ハァハァ…七華ぁ…お父さんの練乳も…飲…ぅーん…?」

ついでに金縛りも掛けてあげる。
どんな夢見てるんだよっ、お父さんのバカっ、えっちっ、すけべっ、変態っ。
……ななねぇの名前ばっかりで、ボクの名前呼んでくれないし。

「……生きてた頃は、ボクにもいっぱいお風呂とかで練乳飲ませてくれたのに……」

ボク、知ってたんだから。
ななねぇには普通の甘い練乳を飲ませてたけど、ボクの飲む分には苦い栄養剤(主に蛋白質)が混入されてたって事。
お陰で、ななねぇと違って練乳は嫌いになっちゃったけど、ボクはすっかり健康優良児に育っちゃったよ。

――死んでるけどね。

練乳を大量摂取して、ななねぇは胸大きいのに、ボクのは凄く小さいし。

「……………えいっ☆」

189 :桐莉兄 :2007/09/10(月) 12:50:47 ID:mfnvXkOb0

ブリーフを引き摺り下ろすと、隆浩のよりもかなり大きいお父さんの黒い銃身(ブラックバレル)が、ぶるんっ、と元気良く飛び出て来た。

「朝勃ち、してるんだ……」

あはっ、お父さんが元気だと、何だか嬉しいや。
きゅっと握り締めると、ボクの手の中で一層大きく硬くなって、ぴくんって脈打つ。

「……お仕置きだよ、お父さん(はぁと)」

練乳嫌いになっちゃったせいでボクの胸が小さいのも、名前を呼んでくれないからボクが寂しいのも、全部お父さんのせいなんだからね。
それに、お父さんなのに、ななねぇにえっちな事する夢を見るなんて、凄くいけない事だよね。

だからっ、妹として娘として、ボクがお仕置きしちゃいますっ。

これは正義ですっ。粛清ですっ。
お父さんが間違いを犯さないよう、溜まりに溜まった練乳タンクを空っぽにするのは、言わば治療行為っ!
煩悩を浄化する為の聖なる儀式っ!

一日一回、毎朝、ななねぇを起こす前のボクのお仕事。
寧ろ使命!宿命!運命と言っても差し支え無いとボクは思うっ!
嗚呼、神様。ボクはこのおちんちんに出会う為に生まれて来たのですね、イェイッ♪

「お父さん、何時でも好きな時に射しちゃっていいからね……」

玉袋の付け根から、裏筋に沿って舐め上げると、鈴口から透明な滴が滲み出て来る。
いやらしい臭いがする其の液体を指先に塗して、おちんちんの根元に向けて皮を引っ張りながら、
両手の親指と人差し指で裏筋と雁首をぐにぐにと捏ね回す。

お父さんの息が荒くなり、おちんちんが充血して先っちょが脹らんで来た。

「お父さん、きもちいい……?」

190 :桐莉兄@キリ :2007/09/10(月) 13:09:51 ID:mfnvXkOb0

お父さんのお腹の上に跨って、腹這いになって、おちんちんを軽く握る。
おちんちんの先端、亀頭の部分だけを口に含んで、舌で舐め回したり、軽く吸ったりしながら、歯の裏側に雁首を引っ掛けて刺激する。
ボクの涎でべたべたになったおちんちんの竿を、きゅっ、きゅっ、と、指先で擦り上げる。

「ぅっ…七華……っ」
「……むぅっ。ボク、由紀だもん……」

お父さんの腰が無意識にカクカクと動き始める。
でも、だぁーめ。まだイかせてあげないよ。

左手の指で浮き上がった血管をなぞって虐めながら、右手の親指と人差し指で輪っかを作って、おちんちんの根元を締め上げる。
輸精管を押さえちゃったから、もう射精は出来ないもんねー。
ぱくぱくと開きっぱなしの鈴口を舌先で突付きながら、ボクもムズムズして来たお股を、お父さんの顔に押し付ける。

「あはっ、お父さんイきたい?イきたいよねっ?だったら……」

……輸精管を押さえている右手の指を離す。
気持ち良さそうに白濁した熱い液体を噴き出す、お父さんのおちんちん。

「七華…っ…」

ボクの手に、顔に、いっぱい降り掛かって来て、そのまま摺り抜けて、お父さんのお布団に飛び散った。

「……今、じゃなくても、いいからさ。今度は、ボクの名前、呼んでくれたら、嬉しい、な……」

191 :桐莉兄 :2007/09/10(月) 13:11:54 ID:mfnvXkOb0

スレの住人ってもう殆ど残ってないのかな。
ちと寂しいので、要望のあったえちぃの投下してみる実験。

192 :桐莉兄 :2007/09/10(月) 13:41:58 ID:mfnvXkOb0

PS.業務連絡…になるのカナ?
暫定保管庫の桐莉編の75.76話がデータぶっ飛んでるっぽいのス。

193 :名無しさん@初回限定 :2007/09/10(月) 20:20:02 ID:8tcQhWIC0

俺は初代スレからずっと居るぜ!
そしてこれからも!

194 :名無しさん@初回限定 :2007/09/10(月) 23:56:16 ID:rWk1NbPX0

やはり桐莉兄氏は良い仕事をなさる。
すべからく私は言うのだ。GJであると。

初代スレから棲む私だ。
魂の拠り所たるこのスレを離れることなどできようかいいやできぬ。
かような紳士は他にもあろう。
好く栄えずとも、絶えることなし。
我等はいつも共にあるぞ。

195 :名無しさん@初回限定 :2007/09/12(水) 23:40:59 ID:5ZGachKE0

滅多なことでは書き込みはしないが
いつも職人達の作品を心待ちにしているさ。
そんな俺も初代から。
みんなこれからも頑張ってくれ。

196 :桐莉兄 :2007/09/13(木) 20:31:25 ID:wmZZO5Yp0

――前回までのあらすじっ。
由紀ちゃんがお父さんの性欲処理をしてあげたんだよ、わぁい。


夢精状態のお父さんの後始末をして、お布団を掛けてから部屋を出る。

AM5:10

そろそろ、ななねぇを起こそうかな。
毎朝、ななねぇを起こすのも、ボクの大事なお仕事の一つ。
ななねぇはお父さんとお母さんの分の朝食も用意して、それから、自分と隆浩、桐莉の分のお弁当も準備しなくちゃならないから、
かなり時間に余裕を持って起こしてあげないといけないんだ。

昨日は桐莉がお弁当を作って来たから、今日はななねぇの番。
ちょっと前までは、代わりばんこに作るんじゃなくて、二人ともがお弁当を作って来てたんだけどね。
ななねぇと桐莉のお弁当を両方とも食べさせられてた隆浩がお腹壊しちゃったんで、仲良く交代で作る事になったんだ。
仲良くって言うか、その、お互いに腕を競い合って凄い事になっちゃってるんだけどさ。
昨日の桐莉のお弁当、重箱におせち料理が一式詰まってたし。
一昨日のななねぇのお弁当、保温ジャーに丸ごとフカヒレスープが入ってたし。
因みに、このフカヒレ、お母さんが釣って来た鮫の剥製から、ななねぇが勝手に切り取っちゃったんだ。
まだバレてないけど、鰭が付いてない状態の鮫の剥製はうちの玄関に堂々と飾られていて、お母さんが何時気付くかと思うと、ボクは気が気じゃない。

「ななねぇー。おきてー、朝だよー」

197 :桐莉兄 :2007/09/13(木) 20:32:38 ID:wmZZO5Yp0

『勝手に入っちゃ駄目だよもんっ☆』
……ってドアプレートが掛けられている、ななねぇの部屋に、扉を開けずに掠り抜けで入る。
浮遊と掠り抜けとか、最初は慣れない感じがしたけれど、
今じゃ逆に普通に歩いたり扉を開けたりする感じの方があやふやになって来ていて、何だかなぁって気にもなったり。

カーテンが閉まっていて薄暗い部屋の中。
ななねぇの寝息が聞こえる。
寝相の悪いお父さんと違って、ななねぇはしっかりとお布団を掛けて寝ているんだ。

「なーなーねーえー、朝ですよー」
「んぅー…たかくんのえっちー…すぅー」
「………」

つん、つん、 つん。

ほっぺたを突付いても起きないや。

「おーい、ななねぇー、遅刻しちゃうぞー?起きないのー、なーなねーぇー?」
「んゆぅ……練乳おいしい………くー」
「ちゅーしちゃうぞー、胸揉んじゃうぞー、勝手に入っちゃうぞー?」
「らめぇ…だぉー……すぅ、すぅ……」

ななねぇが起きない事を確認したボクは、そっと、ななねぇの中に潜り込むのでした、まる。
……爆睡している人間ってさ、霊的に完全に無防備なんだよね。
こうやって、時々ななねぇの身体に憑依して、色々と人間としての感覚を取り戻してるんだ。
勿論、ななねぇにはナイショ……。

「んっ……へへぇ、いいなぁ。ななねぇのオッパイ、凄く大きい……」

198 :桐莉兄 :2007/09/13(木) 20:33:30 ID:wmZZO5Yp0

揉みゅっ。
鷲掴みにしても掴み切れないこのボリューム。
悔しいっ、でも感じちゃうっ……。

そっと、パジャマのズボンを下ろして、下着越しにあそこを弄る。
割れ目に沿って指を這わせて、くっと軽く押さえ込むと、ジンジン痺れて来ちゃうんだ。

「ごめん、ななねぇっ……んぅっ」

ななねぇの身体を勝手に使って、こんな事、凄くっ、いけない事だって、

「ぁぅっ、ななねぇっ、ひぅぅんっ……」
「……夕べあれだけ可愛がってやったのに、まだ足りねーの?」
「――ッッ!?」

ちょwwwwwww
なななななっな、何でばばっバカッ、バカ浩が此処に居るんだよぉーーっっ!!?
布団の中から!?ってまさかっ、ななねぇのお部屋にお泊りしたのかそうなのかコイツぅぅーーーーっっ!!!

「七華はエロいなー♪」

199 :桐莉兄 :2007/09/13(木) 20:38:57 ID:wmZZO5Yp0

「っ、ぁ、ぅ、ぃ、ぁぅぁぅ!?」
「それじゃあ、朝の一番絞りを飲ませてやろうっかなー♪」
「ひぁぁんっ、どどどこ触ってるんだよっ、バカっ!変態っ!!」
「お前のいま感じている性感は肉体的欲求不満の一種だ。静める方法は俺が知っている。俺に任せろ♪」
「こらぁっ、指入れるなぁぁーー!?」

隆浩の指が、下着を掻き分けて、ななねぇのお股に入り込んで来る。

「やっ、やぁぁっ、」
「さっき自分で弄ってたじゃん。ほれほれっ」
「んんんーーーっvv」

隆浩の指が凄く敏感な所をカリカリと引っ掻くからぁっ、
濡れちゃう。濡れて来ちゃう。
やばいのにっ、ななねぇの身体なのにぃっ。

「其処はぁっ、くぅんっ、ぁっ、やめぇっ――」
「んー?何で駄目なんだ?」
「な、何でって、それはっ――」

勃起したおちんちんをななねぇのお腹に押し当てて、お股に挿し込んだ指をぐにぐにしながら、厭らしい手付きでお尻を撫で回す。

「いっ、いい加減にっ――」

隆浩を突き飛ばそうとしたボクの目をじっと見て、隆浩が耳元で囁いた。

「『由紀』は勝手に七華の身体に入り込んでオナニーなんてしないよなー?」

200 :桐莉兄 :2007/09/13(木) 20:43:30 ID:wmZZO5Yp0

「……、あ、あ、当たり前だよっ、そそそんな事っ、……」
「だったら、何時もみたいにHしようぜ、『七華』ー♪」
「ひゃぁぁぁっ、だから駄目だってばぁぁぁーーーっ!!?」

手品みたいな手際の良さで、ボクのパジャマを剥ぎ取って行く。
そのまま、ボクを押し倒して、両足を割り広げると、勃起したおちんちんをボクの濡れたお股に押し当てて、一気に突き入れて来た。

「ひっ……ぁぁっ、入っ…てるっ、お腹の中ぁっ、隆浩のおちんちん入ってるよぉっ」
「『た・か・く・ん』だろ。動くぞ、『七華』」
「やぁっ、やめっ、えっちらめぇぇぇーーーっ!!!」

ちゅぱんっ、ちゅぱんっ、ちゅぱんっ、隆浩の硬くて、やぁらかくて、太くて、熱いのがボクのお腹の中を掻き回してる。
変だよっ、ボクっ、初めてなのにっ、小学生なのにぃっ、

「ふぁぁっ、ひぁっ、あっ、」
「気持ちいいだろ、『七華』」

ななっ、ねぇの身体だからっ、初めて、じゃ、ないからぁっ?

「う、うんっ、きもちっ、気持ちいいよぉっ、『たかくぅんっ』……」

隆浩の首に腕を回すと、隆浩がボクに優しくキスをしてくれた。

「!?」
「ちゅぶ…ちゅちゅぅぅぅーーーーっ……」
「んんーーーーっ、んーーっ!!?」

201 :桐莉兄 :2007/09/13(木) 20:47:35 ID:wmZZO5Yp0

「……ぷぁっ。何?」
「しっ、しっ、舌っ、今っ、口の中舐め回したっ、」
「そーゆーもんなんだって。ほら」

また、変態っぽいキス。
隆浩の舌とボクの舌が絡まり合って、口の中でれろん、れろんってしてる。
だんだん頭がぼーっとして来て、ボクも隆浩の舌に自分から舌を絡ませてて、
涎がくちゅくちゅのエッチなキスをしながら、下の方でも隆浩のおちんちんと、ボクのお股がキスをしてる。
こんなのっ、いやらし過ぎるよぉっ……。

「んぅっ、ふぁっ、ひぁぁっ、ぁっ、ぁ、ふぁあっ、好きぃっ、しゅきぃっ、大好きぃっ、隆浩っ、隆ぁっ、ぁぁんっ――」
「っ、俺もっ、そろそろ出――」

┏━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ ⇒このまま膣内に射す         ┃
┃   お腹にぶっ掛ける           ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━┛

「膣内に射すからな、由紀っ」
「ふぇぇっ、らっ、らめぇぇーーーっ、んんんーーーーっっっ」

光が弾けて、何処かに落ちて行くような浮遊感。
お股に挟まっている、硬くて、やぁらかいのが、脈打ちながら熱いのをいっぱい吐き出した。

・・・・・・・・・
・・・・・
・・・・・・・って、だからななねぇの身体だってのに、隆浩のばかぁぁぁぁっ!!!

202 :桐莉兄 :2007/09/13(木) 20:52:08 ID:wmZZO5Yp0

「……ぅぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……ごめんなさいごめんなさいななねぇぇぇぇ」
「気にするなって。どうせ夕べも膣内射精したから」
「隆浩は良くてもボクは気にするよぉっ!!ってゆーかっ、隆浩、気付いてたでしょっ!!」
「ああ、一番最初から聞いてたし」
「最初ってっ、」
「由紀がオナニー始めた所。お前って、結構エロかったんだな」
「――――っっ」

ぅぅあぁぁあぁぁあっぁああああああああああもう駄目殺すっ、隆浩を殺してボクも富士の樹海に埋めてぇえぇぇえぇぇえーーーーーっっっ!!!<(T▽T)>

「それはそうと、学校、遅刻するぞ」

頭を抱えて転げ回っているボクに、隆浩がななねぇ愛用の『ゆきちゃんボイス時計』を投げ渡す。
『ななねぇー、あさだよー。起きて―、学校の準備する時間だよー』ってボクの声で言ってる。時刻は既に6:20、ななねぇを起こさなきゃっ。

……ってこの状態で起こすの!?

「垂れてるっ!流れてるっ!どれだけ出したんだよっバカぁーーっ!!」

慌ててティッシュで拭き取るボクに、隆浩が今度はななねぇの制服を投げ渡す。

「ほらっ、行くぞ、学校」
「え?え?」
「もうこの際だから、今日はお前が七華の役をやっちまえ」
「はぁーーっ!?」
「まずは朝食の準備、それから今日の弁当も頼んだ」
「……………ボク、卵焼きくらいしか作れないからね?」

203 :桐莉兄 :2007/09/13(木) 20:56:36 ID:wmZZO5Yp0

……で。

じゅぅーーーーー。

卵焼き用の四角いフライパンに溶き卵を流し込んで、お砂糖多目で甘く焼き上げる。
ご飯と、お味噌汁に卵焼き、それから納豆。
お父さんとお母さんの分の卵焼きはラップしてレンジの中に入れておく。

「……卵焼きくらいしか、じゃなくて、卵焼きも作れない、の間違いじゃね?」

お皿に盛られた黒焦げの四角い固まりを頬張りながら、隆浩が愚痴を溢した。

「バカ浩が料理中に抱き付いたりして邪魔したからだろっ」
「制服の上にエプロン付けて料理している幼馴染に抱き付かない男なんて居ない!」
「威張って言う事かぁっ!セクハラだよっ、セクハラっ!大体さぁ、ななねぇのエプロン姿なんて何時も見てるじゃん」
「いや、七華じゃなくて、由紀がエプロン付けて料理してる姿が可愛いなぁって……」

どがしゃぁぁぁぁんっ!!

思わず、卵焼き用フライパンを引っ繰り返しちゃうボク。

「――ばっ、馬鹿ぁっ。変な冗談言うなよぅっ……」

慌てて菜箸で落としちゃった卵焼きを摘み上げる。

204 :桐莉兄 :2007/09/13(木) 21:01:38 ID:wmZZO5Yp0

「あーもうっ、作り直しじゃんっ。隆浩のせいだよっ、卵だって無料じゃないんだからねって、わぁーーーっ、それ落とした奴だから食べちゃ駄目ぇぇーーーーっっ!!」
「三秒ルール、三秒ルール。……もきゅもきゅ、焦げてない卵焼き(゚Д゚)ウマー」
「ほっ、誉めてくれたって何も出ないんだからねっ!……………隆浩、バナナ食べる?」

お弁当箱にいっぱいの卵焼きを詰めて、ボクの新しい一日が始まる。

「隆浩、鞄忘れてるよっ!」
「おお、そういえば」
「もうーっ、一体何しに学校行くんだよーっ!」

時刻は6:45、ちょっぴり遅刻気味のボクと隆浩、二人で何時もの待ち合わせの十字路に向かって走り出す。

何時もと違う、何時も通りの朝。
今日はきっと、まだまだ、何かいい事が起きる。そんな気がするんだ。

「おーいっ、桐莉ーー!!」
「(ななねぇのふり、ななねぇのふり……こほん。)桐莉ちゃん、おはよーっ!!」
「――ぬぅっ、七華姉ちゃん、何兄ちゃんと手ぇ繋いでラブラブしてやがるのスかぁっ!!!」

205 :桐莉兄@キリ :2007/09/13(木) 21:07:10 ID:wmZZO5Yp0


   い・も・う・と・び ぃ ー ー ー ー ー ー ー ー む っ っ っ っ ! ! ! !




 ,,-'  _,,-''"      "''- ,,_   ̄"''-,,__  ''--,,__
           ,,-''"  ,, --''"ニ_―- _  ''-,,_    ゞ    "-
             / ,,-",-''i|   ̄|i''-、  ヾ   {
         ("  ./   i {;;;;;;;i|    .|i;;;;;;) ,ノ    ii
     ,,       (    l, `'-i|    |i;;-'     ,,-'"   _,,-"
     "'-,,     `-,,,,-'--''::: ̄:::::::''ニ;;-==,_____ '"  _,,--''"
         ̄"''-- _-'':::::" ̄::::::::::::::::;;;;----;;;;;;;;::::`::"''::---,,_  __,,-''"
        ._,,-'ニ-''ニ--''" ̄.i| ̄   |i-----,, ̄`"''-;;::''-`-,,
      ,,-''::::二-''"     .--i|     .|i          "- ;;:::`、
    ._,-"::::/    ̄"''---  i|     |i            ヽ::::i
    .(:::::{:(i(____         i|     .|i          _,,-':/:::}
     `''-,_ヽ:::::''- ,,__,,,, _______i|      .|i--__,,----..--'''":::::ノ,,-'
       "--;;;;;;;;;;;;;;;;;""''--;;i|      .|i二;;;;;::---;;;;;;;::--''"~
               ̄ ̄"..i|       .|i
                  .i|       |i
                  |:::::: ::    `,





――――大島由紀、 戦 闘 不 能 (リタイヤ)。

206 :名無しさん@初回限定 :2007/09/13(木) 21:55:51 ID:DEIqCE0l0

アッー!wwwwww

207 :名無しさん@初回限定 :2007/09/14(金) 23:50:02 ID:o3SPmwit0

うく……由紀たんはエロいのだな……
私の身体の一部に由々しき変調をもたらした桐莉兄氏に幸あれ。
在りつつも無きが如し選択肢も素晴らしい。
GJである。紳士たるもの、常に一択でありたいものだ。

しかし、由紀たんはこれでGS美神のおキヌちゃんよろしく肉体を取り戻したら、
どれほどエロいのかと悶々たる気分にさせてくれる。
返す返すもGJである。

208 :桐莉兄 :2007/09/15(土) 01:00:26 ID:VorjBfgn0

隆浩⇒馬鹿で鬼畜エロい。
桐莉⇒馬鹿で電波でエロい。
七華⇒ズレててだよもんでエロい。
由紀⇒ツンデレでむっつりスケベ。

桐莉だとどうしてもギャグに走っちまうんで、シリアスか変態チックなエロ以外はエロっちくならないから困る。
七華もプチ損な役回り向けで微妙に普通の道を踏み外してる。

純粋に一番エロいのは多分由紀、でも一番自己嫌悪に陥るのも多分由紀。

209 :名無しさん@初回限定 :2007/09/15(土) 17:00:05 ID:npi1mkSQ0

由紀が体取り戻したらだいぶ開発されてるんだろうなあ

210 :桐莉兄 :2007/09/16(日) 12:57:54 ID:50ZlMKqY0

私が座敷牢に閉じ込められてから、五日か六日は過ぎたろう。
蔵の奥に設えられた日の光の差し込まぬ四畳半。
疲労して眠りに落ち、そして目覚めた回数で刻を推測する他は無い。

格子は木製とは云え梁のように太く、しころの一つも持たぬ身では破れそうに無い。
今日もまた生き地獄が始まるのか。
手に鉄枷を嵌められて身動きもままならぬ姿勢で、無為な時を過ごさねばならぬ。

何故この様な破目に陥る事となったのか。
全ては逝去した先代の遺言状が発端であった。
私から当主の相続権を剥奪し、腹違いの妹の雪絵に全てを相続させる。
唯其れだけを端的に記していた。
よりにもよって、今際の際に、とんだ事を書き残してくれたものだ。

田舎の旧家ではあるが、広大な敷地と莫大な遺産を持つ我が一門の家督は妹に委ねられ、
次期当主としての地位を奪われた私を待っていたのがこの仕打ちだ。
座敷牢に幽閉され、明日をも知れぬ運命。

狂っている。
父の血を引いていなかったと判明するまでは、実の子として、次期当主として、期待と愛情を一身に受けて育てられて来たのだ。
それが、あの女…私の実の母…の不義が発覚した途端に。

くそっ…畜生っ、私は誰を呪えばいい?

211 :桐莉兄 :2007/09/16(日) 12:58:46 ID:50ZlMKqY0

ギ……ギギギギ……。

重厚な音を立てて、蔵の戸が開く。
雑多に物が積み上げられた最奥の牢内までは日の光が差し込んでは来ぬが。
暗闇に揺らめく燭が僕の方へ近付いて来るのは判った。

「くすくすくす……お兄様、ご機嫌良ぅ」

この有様をどう見れば、ご機嫌宜しく見えると思えるのか。
あからさまに不貞腐れている私を、笑みを浮かべつつ格子の外から冷徹に見下ろしている。

椛柄の着物姿、波打つ長い黒髪の、美少女と言っても差し支えない。
歳は十六、つい先日までは私の実の妹だと思っていた女だ。
私をこの座敷牢に幽閉した張本人でもあり、綾小路家現当主でもある。
後ろに付き従っているのは、侍女のさち。
家督を奪われる前は私付きの侍女であり、私の『私物』であった女だ。

「良人さま、朝食をお持ち致しました」

私付きであった頃は抑揚の無い押し殺したような声で喋っていたさちが、歌うような声で告げた。
座敷牢の鍵を開けて、雪絵とさちが入って来る。
手枷が在るから何も出来ぬ事を承知しているのだ。
身動きの取れぬ私の口元に、粥を掬った匙を差し出して来る。

灰色の、どろりと濁った粥は、夕べと同じ異臭を放っていた。
何の薬物か知れぬが、混ぜ込まれている。
昨夜は口を噤んで食事を拒絶してやり過ごしたが、今朝はそうは行かぬ模様だ。
雪絵の目配せを受けたさちが、私の鼻を摘み、口の奥に粥を押し込んだ。

212 :桐莉兄 :2007/09/16(日) 13:05:26 ID:50ZlMKqY0

「ぐほっ、げほっ、」

更に一口、もう一口、無理矢理喉の奥に流し込まれる。
座敷牢で飼い殺しにする手間すらも惜しくなり、人知れず私を葬り去る心積もりか。
綾小路家が所有する広大な山地の何処かに埋めてしまえば、私は行方不明者のまま永久に見付かるまい。

何たる事、私が実子で無かったとは言え、其の責任は私には無い。
父親に憎まれるのは仕方無いとしても、雪絵に此処まで憎まれる理由は無い筈だ。
私は存在自体が死に価する程に罪だとでも言うのか!

「お兄様、食べ終わったら、ちゃんと『ごちそうさま』を云いなさい」

毒が、私の身体に回り始める。
視界が揺らぎ、思考が乱れ、身体が熱い。
このまま、こんな所で、私は死――

「――!!」
「くすくすくす……お兄様ったら、此処をこんなに怒張させて。はしたなくてよ?」

どうやら、死に至る類の毒物ではなかったようだ。
雪絵が私に一服盛ったのは、媚薬の類か。
肉体と意思が乖離し、私の睾丸が狂おしい程に疼き始める。

「お兄様が座敷牢に囚われてから、今日で七日目になるわ」

着物の裾を捲くり跳ね上げて無様に自己主張する私の剛直を、雪絵が睨め回す。
欲情の露を迸らせる其れを扇子の先端で嬲られて、私はつい歓喜の呻きを漏らしてしまう。

「其の間、一度も精を放てずに居て、更に強力な媚薬を盛られたら、どうなるか分かって?」
「ふふっ……今週の良人さまのお食事、鰻や自然薯を多用した強精料理でしたのよ……」

213 :桐莉兄 :2007/09/16(日) 13:14:24 ID:50ZlMKqY0

私の男性器が限界を超えて勃起し、反り上がる肉茎を、漏らした先走りがつつ…と伝い降りて行く。
其れだけで、私は激しい射精衝動に駆られ、無様に腰を上下させてしまうのだ。

「さあ、お兄様……口をお開けなさい」
「なにを…――ぐむぅっ!?」

ぴりぴりするような刺激が舌を走ると同時に、濃厚な雌臭が溶け出して、私の鼻腔を直撃した。

「お兄様、この布が何だか、お分かりになって?」

味が、臭いが、息苦しいまでに口内に広がる。
妹の…雪絵の下着の、股布部分で舌を抓まれている。
濃密な風味に生理的嫌悪を覚えるも、直接本能に訴えかける其の臭いが、一層私の勃起を酷くして止まない。

「一週間……私、下着を履き替えていませんの。それに、下着を着けたままで毎日三度の自慰行為。勿論、排泄した後は拭かずにそのまま……」
「良人さま、私の下着も存分にご堪能下さいませ」

雪絵の下着を押し分けて、さちの臭いと味が口の中に割り込んで来た。
二人の下着で口を塞がれ、私は鼻で息をする他は無くなった。

「御覧なさい、さち。お兄様のいやらしい性器。こんなに硬くなって、風が吹いただけで果ててしまいそう」
「良人さまも男性ですから。女性の淫液や澱物の臭いには敏感なのでしょう」
「そうね。だったら……こんなのはどうかしら」

慎みを知らぬ端女のように着物の裾を咥え上げて、雪絵が自分の性器に白魚のような指を這わせる。
わざと不潔なままに一週間放置された其処に溜まった白色の老廃物を指先にたっぷりと掻き取って、――私の鼻腔内に塗りたくった。

214 :名無しさん@初回限定 :2007/09/16(日) 13:16:04 ID:UaDwDm+S0

このあたりで支援

215 :桐莉兄 :2007/09/16(日) 13:20:33 ID:50ZlMKqY0

「くすくすくす。どう、お兄様……私の恥垢の臭いですわよ」

下着を口に詰められて鼻で呼吸するしかない私は、必然的に妹の淫靡に過ぎる雌臭を深々と吸い込む事となる。

「あら、お兄様ってば、まだペニスが大きくなりますのね」
「ふふふ。こんなに鼻の穴を広げて、雪絵お嬢様の臭いがお気に召しましたのね」
「さち、あなたの臭いもお兄様に嗅がせてあげなさい」
「畏まりました、雪絵お嬢様……」

妹より更にたっぷりと、ありったけの恥垢を掻き取って、いやいやと首を振る私の鼻腔に詰めるように押し込んで来る。
吐き気のする、腐り掛けの悪臭。
それで居て、甘美に蕩けるような、脳髄を痺れさせる強烈な雌臭。

無意識に上下する腰が止まらない。
呼吸をする度に、尿臭混じりの青臭い雪絵とさちの臭いが胸を満たし、
射精欲は狂おしいまでに高まって行く。
にも関わらず、拘束されている私は己の手で自らを慰める事すら許されない。

「お兄様が周囲に気を散らさずに私達の臭いを堪能出来るよう、目隠しをして差し上げます」
「視覚を遮断された分、嗅覚や味覚が鋭敏になりますわよ、良人さま」
「……暴発したら、お兄様の睾丸を片方切り落としますからね。お嫌でしたら、確りと我慢なさい」

私の視界が暗幕で閉ざされる。
世界を満たすのは、雪絵とさちの淫臭だけの状態で、萎える事も許されず。
強制的に勃起させられた陰茎を所在無さ気にもどかしく揺さぶる事しか出来ないまま……。

216 :桐莉兄 :2007/09/16(日) 13:24:16 ID:50ZlMKqY0

どれくらいの時間が過ぎたろう。
五分か、十分か、そんな短い時間ですらも、今の私には数日の長きに感じたに違いない。
時間感覚など、とおに狂ってしまっている。

がちゃん。
……ギ……ギギギギギギ。

錠前を外す音、蔵の扉を開く音。

「くすくすくす……御覧なさいな、さち。まるで獣……」
「是は反射ですから。追い詰められた殿方は意志の力では腰の動きを止められませんわ」

しゅるっ。

目隠しを取られて、眼球を射る燭の光。
雪絵に命じられて、さちが水を含み、消耗し切った私に口移しで飲ませる。

「そろそろかしらね。さち、お兄様の精を絞り尽くしなさい」
「畏まりました、雪絵お嬢様……」

二人の会話の意味を反芻する暇も無く、私の背後に回りこんで来たさちが、陰嚢を揉みくちゃにしながら、私の肉茎を刺激し始めた。

「ぉぉぉおぉぁあぁがぁあぁああぁ!!?」

待ち望んでいた刺激は、焦らされた私の身には強過ぎる。
腰ががくがくと砕け、輸精管を迸る精は押し合いへし合いして中々飛び出して来ない。

「ふふっ。わたくしが後押しして差し上げますわね、良人さま……」

217 :桐莉兄 :2007/09/16(日) 13:32:30 ID:50ZlMKqY0

つぽっ。

菊門から、唾液に湿らされたさちの細く長い中指が潜り込んで来る。
がりがりと前立腺を押し上げ、さちの口内で転がされる睾丸。
急激に高ぶる射精欲求を、竿を擦り上げて加速し、堰を切って飛び出す精液を、一滴たりとも私の体内に取り残さじと絞り上げる。

「ぁあがあ゛あぁあぁああぁあっ、あっ、ああああーーーーーー!!!?」

ひざ立ちで、高く上げられた尻を掘られながら、
私の淫茎が迸るように吹き上げる精を、前に回った雪絵が顔面で全て受け止める。

「あ…はぁっ、お兄様の精、凄く濃ゆいですわぁぁっ……」
「流石は七日間溜め込んで、焦らしに焦らしただけの事はありますね。見て下さい、雪絵お嬢様。黄色いゼリー状になっていますわ……」
「くすくす……さちにも分けてあげるわね……」

つぽん、と、私の尻からさちの指が引き抜かれた。
肉茎が震えて、勢いを無くした最後の一滴を垂らす。
放精の衝撃で茫然自失の私の目の前で、雪絵とさちが、顔を擦り合わせ、舌を絡み合わせて、私の精を啜り合う。

218 :桐莉兄@キリ :2007/09/16(日) 13:36:07 ID:50ZlMKqY0

「ねぇっ、ねぇ、さち。私、さちみたいに綺麗になれるかしら。ずっと若々しい肌のままで居られるのよね!」
「勿論です、雪絵お嬢様。ご兄弟の溜めに溜め置かれた精を洗顔に用いれば、何時何時までも瑞々しく美しい姿を保てますのよ……」
「あはっ、嬉しいっ。お兄様もお喜びになったら?何の役にも立たない汚らわしい腹違いのお兄様の精が、私の乳液として役に立てますのよっ!」

そんな、ばかなはなしが、あるわけ・・・・・・

「また一週間後、採精に参りますわ。お体を大切に労わりなさいませ、お兄様」

ま、まてっ、雪絵っ・・・・・・

……ギ……ギギギギギギ。
がちゃん。

私は、暗闇の中、一人取り残される。
去り際に振り返り、さちが唇の端を吊り上げて笑ったのを見た。
伽を強要した事が何度も有る、この仕打ちは其の報復か………。

219 :名無しさん@初回限定 :2007/09/16(日) 13:41:27 ID:UaDwDm+S0

乙ですた
通常の連載に加えて読みきりも書く桐莉兄氏はすげえ

220 :桐莉兄 :2007/09/16(日) 14:01:20 ID:50ZlMKqY0

俺の性欲が溜まってる時はエロいの書き易い。
でもオナニストなんで、ついつい書く前に抜いちゃうのよね。


あ、雪絵の脳内イメージは糸色倫で。

221 :名無しさん@初回限定 :2007/09/16(日) 14:10:39 ID:/xxelRyT0

別人かと見紛うほどのスタイルの切り替え、見事というほかなし。
懐の深い桐莉兄氏に感服した。まことGJである。
続きを望まずにはいられないのだが、それは我侭が過ぎよう。

222 :桐莉兄 :2007/09/16(日) 14:12:39 ID:50ZlMKqY0

ごめん、これは一発ネタ。

あ、最近の作品、タイトル付いてない事多いんで。

今回の、ドモホルンリンクル妹でヨロ。

223 :桐莉兄 :2007/09/16(日) 14:19:07 ID:50ZlMKqY0

暗闇に揺らめく燭が僕の方へ

『僕』じゃなくて『私』が正しいな。間違い発見。


良人=別の男と第一夫人の息子。雪絵=先代当主と妾の娘。
なので、血は繋がってないんよね、兄妹だけど。
仮にさちの美容法が事実だとしても、雪絵が冷静なら、実兄じゃない良人を幽閉する理由は無いのだけれど。
百合なんで、冷静な思考回路が飛んでるか、下手したら琥珀さんばりのさちの薬盛られて狂ってるのかも。

224 :名無しさん@初回限定 :2007/09/16(日) 14:32:26 ID:/xxelRyT0

む……続かぬか。
しかし読む側にその後をあれこれ想起させるよう締めるのもまた王道。
今後もこのような読み切り作品を、たまにで構わぬので拝見したいものだ。
とはいえ、桐莉兄氏のペースを乱すのは本意ではない。
細々とでも良い。長く永く書き続けて欲しい。

225 :名無しさん@初回限定 :2007/09/18(火) 23:54:54 ID:Zv12YB4i0

いつもの月野定規風ぶっ壊れコメディ系が
今回は天竺浪人風の理不尽なダーク展開

どこかで活かせないのかこの才能は

226 :名無しさん@初回限定 :2007/09/19(水) 20:25:46 ID:yUpDlrj40

朝起きたら妹に、余分な皮を切り取られていた。

227 :名無しさん@初回限定 :2007/09/20(木) 00:52:11 ID:9tGeUKQ00

へへ〜、これでスイカを丸カジリできるよ♪

228 :名無しさん@初回限定 :2007/09/24(月) 23:31:29 ID:SrxatU/l0

朝起きたら妹に、全米デビューさせられた。

229 :小春日和 :2007/09/25(火) 08:13:11 ID:XfZX/Sbg0

朝起きたら、妹から電話があった。
「お兄ちゃん、おはよう!」
「よ、よう」
「朝ごはん作ったんだ。良かったら一緒に食べない?」
「えっ!? 朝飯……?」
「うん、お兄ちゃんが昔、おいしいって誉めてくれた肉じゃがも作ったよ! 
あれから私、料理の練習、たくさんしたから、きっとお兄ちゃん、食べたらびっくりすると思う。えへへ」
上機嫌に電話口から漏れる妹・小春の声を聞きながら、俺はチラリと台所に目をやる。
「ふふふーん♪ あとはドレッシングをかけてっと」
同じ大学に通う女友達・美雪が鼻歌交じりに冷蔵庫を吟味している。
俺の朝食の準備に忙しいらしい。
ゴムで結わえられたポニーテールが、美雪の動きに合わせて、子犬のしっぽのように揺れている。
「まいったな…」
「何が?」
ポツリと漏れた俺の一言に、小春がツッコミを入れる。
「いや、こっちの話だ」
「…都合悪いみたいなら、私が料理もってそっちに行こうか?」
「ダ、ダメだっ!!!」
「きゃっ、お兄ちゃん、耳元で大声出さないでよー」
マ、マズイ…
このままでは、小春と美雪が俺の部屋で鉢合わせになってしまう。
恋人でもなんでもない。
美雪と俺は大学のただの友人で、俺が買い物に付き合う代わりに、たまにこうして朝食を作ってくれるんだ…
そう言ったところで、何も知らない小春が、この状況を見て信じてくれるわけがない。
下手すりゃ、同棲してると勘違いされかねない。
とにかく、今、小春を部屋に入れるわけにはいかないのだ。

230 :小春日和 :2007/09/25(火) 08:13:57 ID:XfZX/Sbg0

「わ、悪い。ほ、ほら、俺の部屋はちょっと散らかってるしな」
「別に散らかってても気にしないのに…。あ!なんなら、私が片付けてあげよっか」
「バ、バカっ! 空気読め、アホ妹。
フロイトさんも腰を抜かす俺のリビドーの塊を、愛しき妹に見せようとしまい、兄の配慮が分からんのか?」
「べ、別に私、その…H本? そういうの見ても引いたりしないよ?
むしろきれいに片付けて、そっとお兄ちゃんの机に置いておくくらいの配慮を見せるよ」
「それは、配慮じゃなくて嫌がらせだ」
「もー、難しいなぁ。なら私、部屋で待ってるから、早く来てよー」
「いや、えと、そのなんだ、悪いがもう朝飯食っちまったんだよ」
「えええー!」
「カップヌードルのシーフード味。最近、俺それにハマッててさ、ハハハ…」
「でもインスタント1個だけじゃ、お兄ちゃん足りないでしょ?」
うう、ずいぶん食い下がってくるな、こいつは…
「だから2個食べたんだよ! ってか本当残念だ。もう少し早く小春が電話してくれりゃ…、こんなことには。
くそー、何てタイミングの悪いっ!」
「…………」
目標沈黙。
ややしらじらしい演技だったが、うまくいったか!?

231 :小春日和 :2007/09/25(火) 08:15:00 ID:XfZX/Sbg0

「お兄ちゃん、もしかして…」
「ん?」
「女の人がいて、朝食を作ってもらっている最中とか…」
携帯を持っている右手がじんわりと熱くなり、嫌な汗がどっと背中から吹き出すのが分かる。
「…………」
「…………」
「は、ははははは! 小春、面白い冗談だ」
「へへへ、そう? 面白かった?」
「ああ、お兄ちゃん、面白すぎて胃に穴が開くかと思ったよ。俺が女性の相手するの苦手なの知ってるだろ?」
「そうだよね。お兄ちゃん、昔から古風で奥手だもんね」
「まったく、お前って奴は…」
な、何て鋭い奴だ。
これが俗に言う、女の勘というモノか? うまくごかませたものの、未だに胸の鼓動が収まらない。
きっと浮気がばれそうな人ってこんな気持ちなんだろうな。
「先輩ー! ご飯できましたよー」
「ぎゃあああああああ!」
「お、お兄ちゃん!? ど、どうしたの? 急に叫び声上げて…」
「ああ、大丈夫だ、ちょっと、ゴキブリが足元を通ってな」
俺は背後から声をかけてきた美雪に、必死に唇に人差し指を当てて
「シッー! シッー!」
「先輩、電話中でしたか、すいません……」
美雪は申し訳なさそうにペコリと頭を下げる。
「お兄ちゃん?」
「ああ、今ゴキブリを追い払ったところだ、心配するな」
「う、うん」

232 :名無しさん@初回限定 :2007/09/25(火) 08:18:48 ID:4pRhLc4Q0

支援

233 :小春日和 :2007/09/25(火) 08:31:54 ID:XfZX/Sbg0

「とりあえず、作ってくれた分はラップでもかけて、冷蔵庫に入れておいてくれ。特に肉じゃがな。今日の夕食にするよ」
「あれ? 昼食は?」
「これから友達と遊ぶ約束しててな。帰りが夕方になる」
「そうなんだ、残念。このアパートに引っ越してきたばかりだから、色々と案内して欲しかったのにぃ…」
「それは明日にでもな」
「やった! 絶対明日付き合ってね」
「おう、じゃあ、切るぞ」
「うん、バイバイ」
ピッ。
やっと、終わった…
ふぅと大きく息を吐いて、ひょろひょろとその場に座り込む。
せっかく俺の為に朝食を作ってくれた妹を騙す形になり、後ろめたさも感じるが、こちらにも都合がある。
こればっかりは仕方ない。許せ、妹よ。
「先輩、ご飯冷めちゃうんですが…」
「おっと、悪い悪い」
6畳一間の真ん中にポツンと置かれたちゃぶ台。
そこにご飯・味噌汁・サラダ、そしておかずが2品、取り揃えられ…
「うーん、美雪の和食はいつ見てもうまそうだ」
グウゥーと俺のお腹も反応する。
電話の攻防戦に必死だったせいか、ようやく自分がはらぺこだったことに気がつくあたり情けない。
いそいそとちゃぶ台の側に行き…
「いただきます!」
「はい、いただきます!」
美雪と2人で手を合わせて、朝食に箸を伸ばす。

234 :小春日和 :2007/09/25(火) 08:33:24 ID:XfZX/Sbg0

「先輩」
「うん?」
もぐもぐと和食に舌鼓を打っていると、美雪が少し真剣な顔で話しかけてきた。
「ずいぶん親しそうでしたけど、電話のお相手…」
「妹だよ」
「えっ!? 先輩、妹さんいたんですか?」
「あれ、言ってなかったっけ」
「初耳ですが」
「そうか。えと、名前は小春。2歳年下で、今度うちの大学に入学してくることになった」
「先輩が新大学3回生、私が2回生だから、一個下かぁ」
「そのうち紹介するからよろしくしてやってな、甘えんぼで手がかかるけど、いい奴だから」
「甘えんぼで手がかかるけど、可愛くて健気な妹ですか」
「み、美雪さん…?」
「やだなぁ、冗談ですよ、ホホホのホ」
そのわりに顔が怖いんですが…
「もちろん下宿ですよね?」
「おう、実家は東北だからな、さすがに通いたくても通えない。ちなみに下宿先は俺と同じアパート」
「お兄さんと一緒のほうが何かと便利ですもんね。もう越してきてるんですか?」
「うん、おととい、2階の201号室にな」
「電話の内容は引越しのことですか?」
朝食云々の話は、色々とやっかいだから、しない方が良さそうだ。
俺はそう決めると…
「そんなとこだな。あと夕食を一緒に食べようとか」
「ああ、それで肉じゃがとか言ってたんですね」
「小春、料理作るの好きだからな。俺の好物の肉じゃがも作ってくれるんだと」
「へぇー、私と同じですね」
「…………」
先ほどからわざと考えないようにしていたのだが、実は美雪もおかずに肉じゃがを作っている。
以前、美雪に好物を聞かれた時、肉じゃがと応えて以来、彼女の定番メニューとなったそれは、
ちゃぶ台の上に今日もしっかり存在しているのだ。

235 :小春日和 :2007/09/25(火) 08:35:20 ID:XfZX/Sbg0

「先輩、肉じゃが、おいしいですか?」
「もちろん。美雪の飯は全部が全部おいしいが、特に肉じゃがは絶品だよ」
「……」
「ほ、ほんとだよ?」
「じゃあ、妹さんと比べてどっちがおいしいですか?」
「えっ!?」
「いや、やっぱり私も料理が好きだし、気になるじゃないですか、妹さんの腕前」
「うーん、実家にいた頃に食べたのが最後だから、3年くらい食べてないんだが。当時と比較すりゃ、
だんぜん美雪の方がおいしいよ」
「やったー、先輩、ありがとうございます」
ホッとしたように、顔をほこばらせて万歳三唱する美雪。
「ばんざーい、ばんざーい」
「そ、そんなに嬉しいもんなのか…」
「ええ、これはもう、女の意地ですから、負けられません」
「う、うむ」
そんな風にして俺の朝食タイムは過ぎてゆく。

(需要があれば)続く…のか?

236 :名無しさん@初回限定 :2007/09/25(火) 09:28:11 ID:PPATbfcp0

修羅場?修羅場なの?!

次回
「肉じゃがをめぐって二人の女が激突する! 兄はどちらを選ぶのか」

237 :桐莉兄 :2007/09/25(火) 12:58:59 ID:Z7jWfZSC0

朝起きたら、庭の方から楽しそうな声が聞こえて来た。
窓から覗いてみると、桐莉達がスイカ割りをやってるみたいだ。

「あらん、隆浩ちゃん起きたのぉ。早く水着に着替えて降りてらっしゃい(はぁと)」
「何で秋になってからスイカ割り?」
「《やりたいときに、やりたいように》が逆さ縛り首団のモットーだからよんっ☆」

また新しくモットーを増やしやがりましたか母上。
あと三十代も後半に入ってスクール水着は止めて下さい、色んな意味で冒涜ですから。

「兄ちゃぁんー、早くぅー♪」
「たかくんっ、すっごい大きなスイカだよー♪」
「隆浩ー、どっちが沢山叩き割るか、ボクと勝負だっ♪」

ああ、それにしても。
地球防衛隊ん家の娘が、怪人や戦闘員に囲まれて和気藹々とスイカ割りとかありえねー。
悪の秘密結社が堂々と自宅の庭先でビーチバレーですか、おめでてーな。
つーか七華の乳でけーな、あの大きさは実にけしからん。

「よしっ、俺も今すぐ割るぞ!スイカを割って割って割りまくってやるっ!」

自分でも良く分からないままにテンションを上げて、海パンに着替えて庭先に踊り出る。

238 :桐莉兄 :2007/09/25(火) 13:00:10 ID:Z7jWfZSC0

「ウェルカム、兄ちゃーん!!」
「――そしてさようなら!!」
「あらん、敵前逃亡は士道不覚悟ーー(はぁと)」

桐莉が脱兎の如く逃げ出そうとした俺の海パンを掴んで引っ張る。
母さん、俺はサムライじゃありませんっ!

「まだ来たばっかりだーっ。もっとゆっくり楽しんでけー?」
「楽しめませんっ!この地獄絵図は何ですかっ!どうして俺、こんな所に居るんですかっ!」
「えーっ、だからスイカ割りの会場じゃん」
「たかくん、スイカ割りしたこと無いのかな?…かな?」

俺ん家の庭一面に埋められている、全身黒タイツの戦闘員のみなさん。
杭に縛り付けられて虚ろな目で何事か呟いていらっしゃる、怪人のみなさん。
そして転がる沢山のスイカ、飛び散る血飛沫、南国風。

「燦々と照り付ける太陽!風に戦ぐ椰子の葉ずれ!問題無いのス?」
「南国だよ、たかくん!南国ビーチだよ!!」
「これは南国じゃなくて戦国だ!!」
「でもそんなの関係ないっ♪でもそんなの関係ないっ♪うぃっく、おっぱっぴーーー☆」

由紀ぃぃぃ、お前っ、キャラが壊れてるっ!!

239 :桐莉兄 :2007/09/25(火) 13:03:16 ID:Z7jWfZSC0

「あはははははははははっ、たかくんもやってみようよ。はいっ、ナナカリボルグ♪」
「兄ちゃん、容赦なく全力で振り下ろせぇー?」
「いやぁぁぁぁ、そんな事しちゃらめぇーーー!!戦闘員の皆さんが撲殺怪死事件でひぐらしとスクイズが放送自粛ーーー!!!」
「大丈夫だよ、ぴぴるぴるぴるーって言えば生き返るからっ☆」

ちょwww桐莉も七華も変wwwwwお前ら酒飲んでるだろwwwwwwww

『助けてーーー』『首領様、正気に戻ってくださぁーい』『いたいいたいいたいいたい』

「あはっ、うるさいからちょっとだ・ま・れ♪」

ぼぐしゃぁっ。
由紀の一撃で戦闘員Aの首が90度横に捩れ折れる。

「ちょ、な、ひ、しっ、死ん」
「はいはぁーい、死んでないから安心だよっ?だよっ?ぴぴるぴるぴる〜☆」

ギ…ギギギギギギ……キリリキリキリキリ。
折れ曲がった首が元に戻ってく。
うわぁ、何か凄く嫌な何かを思い出す光景。キリリさんとか。

「ボクの撃墜数にプラス1ね〜☆」
「わぁーい、由紀ちゃん百人斬りぃーー」
「次は兄ちゃんの番だぁー。うぃっく」

血まみれの金属バットを差し出す桐莉。
よりによって攻撃力重視のナナカリボルグMk.1かよっ。

240 :桐莉兄 :2007/09/25(火) 13:07:37 ID:Z7jWfZSC0

「おっ、おれはっ、そのっ、遠慮しとく……」
「あらん、隆浩ちゃんはスイカ役の方が好きなのかしらん?」
「ちょっwww母さんっ!?」
「覚えておきなさい、隆浩ちゃん。狩る側に回らなければ狩られるのよッ!!」

イカデーモンの触手でナナカリボルグを掴んで、全力で戦闘員Bに向けて振り下ろす。

ぶしゃぁっ。
飛び散る赤、朱、紅。
鈍器は命中直前で軌道を変えて、横にあったスイカを見事に粉砕していた。

はさっ、はららっ。
戦闘員Bの髪の毛が全部抜け落ちたのは、真空刃でも巻き起こったか、それとも極限に達したストレスのせいか。

「はい、隆浩ちゃん☆」
「おっけー、母さんっ。俺はやるぜっ☆」

もう迷わなかった。殺らなきゃ殺られる。俺の罪じゃない。
落ち着け、隆浩。KOOLになれっ。

「うぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」

「たかくーん、右っ、もっと右っ!!」『ひぃぃーーーーっ!!!』
ぶんっ、ぼごぐしゃぁっ。
「兄ちゃぁん、あと三歩左だぁ!!」『ちっ、違いますーーっ!スイカはあと四歩半左です!!』
ぶんっ、ぱぐしょっ。
「隆浩ちゃぁん、止まって!全力で振り下ろしなさいっ!!」『いやぁぁぁぁおかぁちゃぁぁん!!!』
ぶんっ、めぐわしょっ。
「隆浩ーっ、後ろ後ろーっ!」『ぼっちゃまーーー、お助け下されーーーーー!!』
ぶんっ、めしゃごぎごげぇっ。

241 :桐莉兄 :2007/09/25(火) 13:18:41 ID:Z7jWfZSC0

目隠しを外す。
最後にヤマモトさんに当てた以外は全部スイカに命中。
どうせ桐莉達は被害者の皆さんに当てさせようとするだろうから無視して、悲鳴や命乞いの声を避ける事に集中した結果だ。
そしてスイカが無くなれば、スイカ割りも続行不能と言う訳だよ、明智くんっ!

「うわぁ、凄いよたかくんっ!百発百中だよっ!!」
「今日から兄ちゃんを絢爛舞踏と呼んでやるーーっ!!」
「ま、負けた…ボクの撃墜数が……っ」
「これで満足しただろ。さぁ、スイカ食って終わりにしようぜ」

「―――チッ」

……………母さん、スイカはちゃんと割れたのに、どうして舌打ちしますか。

多分、桐莉達に酒を飲ませたのも母さんなんだろうな。
この女、他人の不幸が楽しくて仕方が無い人だから。
今もほら。ヤマモトさんの潰れた頭を撫でながら『にぱー、かわいそかわいそなのです☆』とか嬉しそうに言っちゃって。
とびっきり染みる消毒薬を原液のまま注いでいらっしゃる。

「はい、たかくんの分のスイカだよ」

練乳塗れのゲロ甘いスイカを差し出される。

「俺、甘いのはちょっと」
「甘くないのもあるよー」

納豆塗れのスイカを差し出されて、俺は慌てて口の中に練乳スイカを押し込む。押し込む。

しゃりっ。
口の中に広がる甘味と一緒に、去り往く夏の太陽の匂いを仄かに感じたような気がした。

242 :桐莉兄@キリ :2007/09/25(火) 13:24:18 ID:Z7jWfZSC0





おまけ。桐莉のスイカの食べ方。

1.口を大きく開きます。
2.スイカを丸ごと一個、口の中に放り込みます。
3.良く噛んで皮まで食べましょう。
4.窓の外に照準を向けると、兄ちゃんが後頭部を叩いてくれます。
5.種をマシンガンのようにぷぷぷぷぷぷっと吐き出します。
6.全部吐き終わったら『夏はマシンガーン』と報告するので、頭を優しく撫でてあげましょう。

妹が窓の外に照準を向ける前に後頭部を叩くと、スイカジュースが出て来ます。
よく冷えたコップに注いで、妹の唾液のトロピカルな風味を楽しみましょう。


243 :名無しさん@初回限定 :2007/09/25(火) 16:12:20 ID:4pRhLc4Q0

とりあえず誠氏ねwwwwww
ってか、タネを出す前にスイカジュースだとタネ入りになってそうな気がry

まあいいやGJ!

244 :名無しさん@初回限定 :2007/09/25(火) 21:50:24 ID:7fmJbxE50

……なんてことを。
私の週一のささやかな発泡酒が唾液とともにろりぽ∞(2)にかかってしまったではないか。
桐莉兄氏、GJである。
それにしても、現実のなんと残酷なことよ。
一振りの斧がどれほどの涙とNiceBoatを生み出したことか。
逆さ縛り首団の優しさたるや、かの少女に比するにバファリンもかくや。
冬にまた絶叫とともに延髄チョップなマシンガン的事件が起きないことを切に願う。

そして小春と美雪の静かなる闘いに、心より乾杯。
これがwktkとかいう心境か。
読みつつ血流が速まるのを感じた自分に驚いた。
このうえは是非に続きを望む次第である。

245 :名無しさん@初回限定 :2007/09/25(火) 22:47:27 ID:xe83j8K70

>>229-235 GJ! 兄ちゃんの部屋に妹が居つきそうでコワス

>>242 なぜに09/16(日)〜09/25(火)の、10日ぶりの投下SSの後で
     たった4時間後に貴方の作品を投下するのか?
     古株ならば翌日なり、2、3日ぐらい投下を待って欲しかったです
     自分もこのスレに何本か投下してますので、あえて一言

246 :名無しさん@初回限定 :2007/09/25(火) 23:00:07 ID:4pRhLc4Q0

>>245
いいじゃないの、割り込みしてるわけでもないんだし
確かに過疎だから多少投下間隔があったほうがいいと思うかもしれないが、
時間の都合とか気分の問題とかあるかもしれないだろ?
それに今となっては投下があるだけ幸せな状態ジャマイカ

247 :桐莉兄 :2007/09/25(火) 23:28:09 ID:Z7jWfZSC0

>>245
リクあったスイカでネタが思い付いたのが今朝だった。
それと、久々に他の人の投下があったんで、スレの勢いがつくかなと思って急いで投下してみた。
昔みたく一日に何本もは無理でも、書き手がまた少しずつでも連鎖して増えたらいいなと思った。
なんか怒らせちゃったみたいで、よくわからんけどゴメン。

248 :名無しさん@初回限定 :2007/09/26(水) 00:31:00 ID:PRFfRZ3Q0

>>桐莉兄さん
>>245の言いたいことは、新参の書き手のことを思ってのことだろ
自分もSS書きだからよく分かる

新参の人が書き込んだら、普通その書き手は、wktkしてみんなの反応を待つわけだ

すると、10日も投下のない(←シャレじゃないよ)過疎スレなのに、
自分が投下した4時間後に申し合わせたように、別の人の作品が。
しかもその人は古参で、それなりに評価のある人。

人によったら、自分の作品の邪魔をされたように受け取るかも。
だって、長文が重なるのも読者に負担だし、感想を古参の人に持ってかれちゃうからね

まぁ、メリットも無いわけだし、新参の人が来たら、せめて、
1日くらいは投下を待ってあげて欲しい
自分もエロパロ板でやられたことあるけど、結構ガッカリくるのよ、これがw

249 :名無しさん@初回限定 :2007/09/26(水) 10:30:46 ID:PRFfRZ3Q0

朝起きたら、妹が朝フェラ

250 :名無しさん@初回限定 :2007/09/26(水) 18:15:56 ID:bHjDWMEa0

>>235 >(需要があれば)続く…

かなり需要ある模様、期待してまふ

251 :名無しさん@初回限定 :2007/09/27(木) 23:46:03 ID:VkrWHq+O0

そうかな、景気が良くて結構だと思うが
ジャンル被ってないし

何にせよそれぞれの続きを待つ

252 :小春日和(2) :2007/09/28(金) 04:13:39 ID:j8F4ptmi0

>>229-235の続きです。

「ごちそうさまでした、洗面所借りますねー」
「ごゆっくりー」
朝食を食べ終わると、美雪はカバンから歯ブラシと歯磨き粉を取り出し、いそいそと洗面所へと向かう。
朝食後の歯磨き、彼女のおなじみの習慣だ。
さすが女の子だなぁ。
いつもながら、歯ブラシと歯磨きを常備していることに、感心してしまう。
「さて、それじゃ片付けるかね」
その間に俺は、朝食の片付けと、皿洗い。
当初、断固として
「片付けも私に任せてください」と主張した美雪だったが…
さすがに朝食まで準備してもらっておいて、片付けまで任せるわけにはいかないと、
丁重にお断りしたのであった。
普段はめんどくさがりの俺だが、それくらいの常識はわきまえているつもりだ。

そうして美雪から取り上げた皿洗いを始めて数十分。片づけが終わる頃、
「せーんぱいっ♪」
身支度を整えた美雪が洗面所から出てくる。
「今日、私、いつもと違う部分が2箇所あるんですよ、何か分かりますか?」
そう言って、俺の前に立つと、両手を後ろに回し、少し照れたように見つめてくる。
ち、違う部分?
改めて、美雪の格好を眺めてみる。
卵形の顔に、上品に整った鼻筋、明るい茶色の目は、何かを夢見るようにうるんでいる。
化粧っけはまるでない。
ポニーテールを解いた、黒髪がサラサラと肩元まで波打ち、色白の肌を際立たせている。
ライトグリーンのキャミソールの上からホワイトのカーディガンを羽織り、明るい彩色で、いかにも春らしい。
胸元が開いて露出が高いのに、清純なイメージが崩れないのは、彼女の人懐っこい笑顔のおかげだろう。
白黒配色のストライプスカートから伸びる、スラリとした足も目にまぶしい。
肉付きの良い太ももに、ついつい目移りしてしまうのも、まぁ仕方ない。人間だもの。

253 :小春日和(2) :2007/09/28(金) 04:15:38 ID:j8F4ptmi0

「うーむ」
わくわく。
そんな擬音が聞こえてくるような、期待をこめたまなざしに、責任の重さを痛感する。
なんとか、当ててあげたいところだが…。
「えと、ス、スカート?」
「ピンポーン、正解でーす! 普段、ジーンズやハーフパンツなんですけど、ちょっと頑張ってみましたー」
「へぇー」
「おおっと、先輩、目の色がピンクになってますよ、太ももは勘弁してください」
まじまじと見られたことが急に恥ずかしくなったのか、顔を赤くして慌てて両手で太ももを隠す。
な、何だこの反応…。
こいつ、こんなに可愛かったっけ?
なんか、こういうやり取りをしていると、できたてほやほやのカップルみたいな気分になってくるから困る。
そんなんじゃないのに。
「もう一個ですが、服装じゃないんです、ヒントは口元」
「口元?」
美雪の唇に目を移す。
うるおい豊かな紅色の唇にグロスがひかれ、みずみずしい輝きを放っている。
チラリと覗く舌がなんだかいやらしい。
「いや、分からないな…」
少し気まずくなって目を逸らす。

254 :小春日和(2) :2007/09/28(金) 04:16:48 ID:j8F4ptmi0

「えと、これはいじわる問題でした。実は歯磨き粉を変えたんです」
「?」
「いつものミント味じゃなく、イチゴ味の歯磨き粉に」
「イ、イチゴ? そんなん売ってんのか?」
「はい、化粧品売り場に置いてました。何やらキスをしたらイチゴの味がするんですって」
「へぇ…」
「キャッチコピーは『毎日変るキスの味』。何か面白いですよね」
「………」
「でも、本当でしょうか? 自分じゃ分からないんですよ」
「そ、そうなんだ」
「先輩」
「ん?」
「確かめてみてくれませんか?」
そう言って静かに目を閉じる美雪。
ツンと軽く突き出した唇がなまめかしい。
え、え〜〜っと、これは……。
いつの間にやらいい雰囲気。
思わずその場で固まってしまう。
ど、どうしたらいいだぁー。
美雪はもちろん嫌いじゃないが、恋人にするほど好きかと言われると、正直疑問だ。
うかつなことはできない。
しかし、ここでキスを拒めば、彼女を傷つけてしまうし…。
「ああ…」
と、その時…

255 :小春日和(2) :2007/09/28(金) 04:29:32 ID:j8F4ptmi0

トウルルルルル、トウルルルルル
イチゴ空間を吹き飛ばすかのごとく、突然鳴り響く電子音。ポケットの中の俺の携帯の着信音だ。
「わ、悪い」
「え?」
これ幸いとばかりに、急いで携帯を取り出すと、そこには小春の文字が。
ナ、ナイスだ、小春!
「もしもし、俺だ。どうした?」
「あ、お兄ちゃん。何度もごめんね。えと、買ってきて欲しいものがあって…」
「先輩、先に外で待ってますね。終わったら出てきてください」
美雪は、何事もなかったかのように、ニコニコ笑顔を浮かべながら、外に出て行った。
見た目は全然元気だけど、やっぱり、内心は邪魔されてショックだろうな…。
「お兄ちゃん、聞いてる?」
「ああ…」

「先輩と妹さんのバカ…」
美雪が外に出る際につぶやいた小さな一言は、風邪にかき消され、当然俺の耳には入らない。
「私、負けないんだから…」
嫉妬に燃える美雪のことを、この時の俺は知る由も無かった。

(スローペースで続けれるといいなぁ…)

256 :名無しさん@初回限定 :2007/09/28(金) 10:07:09 ID:cH4g4Zmh0

いつ直接対決が始まるのか楽しみにしてますよ
ペースが遅くてもいいじゃない、続きが読みたいもの

257 :名無しさん@初回限定 :2007/09/28(金) 22:16:22 ID:ECL6N2hi0

これだ。このような焦れったい思いをしたかったのだ。
まさに続き物の醍醐味たる引き。GJである。
待ち遠しい期間もまた甘美。是非に続きを。

258 :名無しさん@初回限定 :2007/09/29(土) 16:27:19 ID:jeyrKWlv0

朝起きたら、妹がワナを仕掛けていた

259 :桐莉兄 :2007/09/29(土) 19:17:23 ID:R43fTJox0

『兄ちゃーん、起きれー。朝だーっ』

何故かドアの向こう側から声を掛けるだけで、桐莉は立ち去った。
遅刻しそうな時間でもないのに、そんなに何を急いでいるんだろうか。
着替えて鞄を持って扉を開けようとした其の瞬間!

「待て、隆浩!これは桐莉の罠だ!!」

にゅいっと床から生えて来る由紀。

「生えて来るとか言うなー!」
「だったら普通に扉を開けて入って来いよ」

地面に埋まっているマンドレイクさながらの由紀を床から引っこ抜きながら、俺は扉を開け――

「ってだからたかくん、扉を開けちゃ駄目なんだよーーーっっっ!!!」

がしゃぁぁぁぁんっ★

ナナカリボルグで俺の部屋の窓(今月十六枚目)を叩き割りながら入って来る七華。

「お、お、お、おまっ、」
「幼馴染が窓から入って来るのは普通だよね?わ、わわっ、何を――ひぁぁぁぁぁっ」
「金属バットは自粛しろ」

七華の襟首を掴んで窓の外に棄てる。

260 :桐莉兄 :2007/09/29(土) 19:18:26 ID:R43fTJox0

「で、桐莉の罠が何だって?」

残された由紀に聞いてみる。

「ボクは見たんだっ。さっき桐莉がその扉に、廊下に、家中に、凶悪な罠を無数に仕掛けているのをっ!」
「ほほぅ、凶悪な仕掛けとな。それは私の愛馬よりも凶悪か?」
「開けたが最後、葫芦谷で爆死でドカーンは確定だよっ!!」
「またまたぁ、どうせタライか黒板消しが振って来るくらいだ―――――ろぁあっ!?」

扉を開けた途端、毒塗りの矢がシュカカカッと部屋の中に飛び込んで来た。
更に足元にはバンジステーク、廊下にはスパイクボール、ギロチンの刃が左右に揺れて、其処彼処に通電鉄条網が設置されているっ。

「な、なぜだっ……俺は桐莉に殺されるほど恨まれるような事をした覚えは……まさかっ、俺が沙都子萌えだと知っての所業かっ!?」
「ななねぇと二股掛けてるから、ついにキレちゃったんじゃないの?」
「このままだと鮮血エンド確定だね、たかくん」

練乳をちゅぱちゅぱ吸いながら、七華が二階まで這い上がって来る。

「酷いよたかくん、いきなり突き落とされたら私だって危ないんだよ」
「大丈夫だ、七華。俺はお前が殺されても絶対に死なない奴だと信じているから」
「たかくんっ……」
「……ぁー、ななねぇ。今思いっきり隆浩にバカにされてるの自覚してないよね」

とりあえず、俺の部屋の中は安全なようなので、作戦会議だ。
座布団を薦める。由紀が座る。俺はベッドに腰掛ける。そして俺に跨る七華。

「あははっ。朝からたかくん元気だねって、わ、わわっ、何を――ひぁぁぁぁぁっ」

無言のまま、七華の襟首を掴んで窓の外に棄てる。

261 :桐莉兄 :2007/09/29(土) 19:22:04 ID:R43fTJox0

「さて、俺が取るべき行動は何か」
「1.強行突破 2.安全な策を考える 3.桐莉が飽きるまで篭城。隆浩が学校休む気が無いなら、外に出ないといけないよね」
「真面目に通学してても、どうせサザエさんループで留年確定の身だからな。幸い此処には非常食も蓄えられている事だし」
「おでん缶とラーメン缶かよ」
「水もある。一週間はHIKIKOMORI生活をエンジョイ出来るぜ」
「でも、トイレはどうするのさ?」
「アッ――」

駄目だ、何とかして此処を脱出しなければ大惨事になる。
だがどうやって抜け出るべきか。

「下に居る七華に頼んで脚立を立て掛けて貰って、窓から出る作戦はどうだ?」
「一番単純で手っ取り早い方法だと思うよ」
「よしっ。おーい、七華ーーー」

ちゅどっごぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーーーーーーん……………。

俺が声を掛けたのと、七華が煙を噴きながら空中高く飛ばされたのが同時だった。

「地雷を踏んだらサヨナラだよもぉぉぉぉーーんっ……」
「七華ぁぁぁぁぁぁーーーーーー、死ぬ前に脚立をプリィィィズ!!!」
「お前、仕舞いに刺されるぞ……」

流石の七華も練乳ごと吹っ飛ばされては助かるまい。
ギャグキャラ特性で復活するか、次回の巻き戻しリセットまでそのままか。
どちらにしろ、七華の助力は期待出来なくなった。

「庭一面の地雷原、これを突破するのは難しいぞ」
「アニッキィフィンガーズでジッパー付けて、壁を擦り抜けて安全なルートを進むのは?」
「お前マジ頭いいな。よしっ……アニッキィ・フィンガァァァァズ!アニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニアニーデヴェルチ!!」

262 :桐莉兄 :2007/09/29(土) 19:26:10 ID:R43fTJox0

ぢぃぃぃぃぃぃぃ。

     , -,〜‐‐-‐、
   i ̄/∞〜〜〜ヽ
  / /\、ノイリハ)リ)  入ってるわよ?
  i /ノ~\!i ゚ ヮ゚ノi´
   ~  (ノ∩`∞iリつ
 <>§<_///つつ§<>
     `~`〜〜~

「………どしたの、隆浩?」
「駄目だ。スキマ様が入ってる」

廊下を突っ切るしか無い、か。

「由紀は幽霊だから、物理攻撃はすり抜けられるよな?」
「もしかして、ボクを先に行かせて罠を見切ろうとか考えてるでしょ……」
「レディーファーストだ、レディーファースト」
「言葉の使い方としては原典に忠実だけど、好感度下がるよ」
「死んだらフラグ立ってても意味が無いだろ」
「フラグって言うなーー」

ぶつぶつ言いながらも、先に立って進んでくれる由紀は(便利で都合が)いい奴だと思う。

「まずは、毒矢が飛んで来るんだっけ?」
「こっちに避けてるから、由紀が開けて先を見て来てくれ」
「んじゃ、行って来まーす……」

ぎぃぃぃぃ。しゅかかかかかっ。

「回避っ、楽勝っ――って……」

263 :桐莉兄 :2007/09/29(土) 19:30:38 ID:R43fTJox0

 ::::::::|
 ::::::::|
 ::::::::|ヽ,ry'^i
 ::::::::|´ ⌒`ヽ
 ::::::::|ノノハノ)」 
 ::::::::|i ゚ ヮ゚ノi! …… 
 ::::::::⊂>,)´
 ::::::::|,_,_i,ゝ
 ::::::::|'i,ノ´


::::::::|\/ i
::::::::|´:::::::::ヽ      
::::::::|:::ノノリ::::〉 /[]  ……。
::::::::|!゚ ヮ゚ノリ / []] 
::::::::| i.Hi]つ/  [][] 
::::::::| _|j /  [] []
::::::::|し'ノ

ばたんっ。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ。」
「ど、どうした、由紀!何があった!?」
「脇巫女っ、脇巫女が居るっ!成仏させられちゃうから無理っ!!」
「お札アミュレットだとっ!?桐莉め、何て凶悪な罠を仕掛けてやがるんだっ!!」
「だけど、どうするのさ。このままじゃ隆浩、」
「うっ、そう言えばさっきから激しく便意が……」

264 :桐莉兄 :2007/09/29(土) 19:53:53 ID:R43fTJox0

こうなったら仕方が無い。頼れるのはあの人しか居ないっ。

「ヤマモトさーーーんっ!!俺の盾になってくれーーーっっ!!!」
「ちょ、隆浩!ストレート過ぎるだろ、それっ!?」
「……いえ、これが私の務めですからっ。不肖ヤマモト、ぼっちゃまの為に自爆して、トラップを全て粉砕してみせますぞっ!!!」
「頼もしいぜ、何処からか湧いて出て来たヤマモトさん!!盾にしようと思ってたけど、自爆してくれるならそっちの方が楽でいいや!!」
「お前、何処まで鬼畜なんだーーー!!!」

扉を開け、降り注ぐ毒矢の雨を微動だにせず身体で受け止めるヤマモトさん。そして、

「……さらば、ぼっちゃま。燃えろ、我が肉体、我が魂!必殺、ヤマモト・フェニック――――」
      __,、 
      \ii ,- 、 _
     、 ,'´ ‐ `<´_|i
    ´ ((((( ((! i   あ゛?やんのか?
     ハi、ー ゚ハ i |     不死『火の鳥 -鳳翼天翔-』
     〈_i_:`i^>| |<i
     〈`::Y:: ゝ'ヾi<i
      `i_ブヽ.)i)),)

「ぎょあぁぁぁぁ、羽根が燃えてますぞぉぉぉぉーーーー!!!」
 「不滅『フェニックスの尾』『パゼストバイフェニックス』『フェニックス再誕』―――」

265 :桐莉兄 :2007/09/29(土) 19:59:53 ID:R43fTJox0

            ________
            |              |
            |  / ̄ ̄ ヽ,  |
            | /        ', |
            | {0}  /¨`ヽ {0}, !
            |.l   ヽ._.ノ   ', |
            リ   `ー'′   ',|
            |              |
             ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  山本正義、全身火傷にて戦闘不能(リタイヤ)……。

「やっ、ヤマモトさぁぁぁーーーーーーんっっっ!!!」
「これは酷い無駄死に……」
「ちょwwwマジで俺、出られないとかwwww」
「えーいっ、もうこうなったらっ!行くよ、隆浩っ!!」
「行くってマジデスカーーーーーー!!!」

                     x
                      x
        く|   ,..-──-ヘ/i |>
       <>ヽ、 ,'y,..-=== y__」/<>  ))
    ((  <>〈`'γ ノノハノノハノ<>
         .<>ゝノルリ ゚ ヮ゚ノ!|ノ<> 
           <>' ⊂Lyiつリ>
             ,く/_!__」>,
              `ト,ノ~トノ"

「ギャース!よりによって妹様ァーーーーー!!!!」
「コインいっこ入れる!霊刀『虚奈逝』!!!」

266 :桐莉兄 :2007/09/29(土) 20:08:30 ID:R43fTJox0

       _....... _
  .<>i´、(,、,、,、,、,、)<ン£
 <>《  iノ´,メハ)))、) ) ゚
  <>《 (((i.゚ ヮ゚ノ)( , ´  一緒に遊んでくれるのかしら?
   <>'⊂)i,个j.)⊃l     禁忌『レーヴァテイン』!!!
      , ´_´__`ヽ `,      。
      ``i.ラi.ラ´´ v

紅い悪魔の妹様が振るう炎の刃と、白い練乳の妹様が振るう氷の刃が激突し、
激震、烈風、閃光の嵐。

「おらぁぁぁぁ!!氏ね、士ね、市にくされっ、乱れ由紀月華ァァァ!!!」
「禁弾『カタディオプトリック』!!!」
「いっ、家が壊れ―――」











267 :桐莉兄 :2007/09/29(土) 20:11:46 ID:R43fTJox0

::::::::::::::::::::::::......   ........::::::::::::::::::::::::::: ;;;;;;;::::::::::::::::::
           γ ⌒ ⌒ `ヘ
          イ ""  ⌒  ヾ ヾ    ドガァァァァァァァァン.....
        / (   ⌒    ヽ  )ヽ
        (      、 ,     ヾ )
 ................... .......ゞ (.    .  ノ. .ノ .ノ........... ........
 :::::::::::::::::::::::::::::::::ゝ、、ゝ.....|  |..., , ノソ::::::::::::::.......::::::
  _ _i=n_ ._ [l_ .._....,,. .-ー;''!  i;;;〜−ヽ_ii_i=n_ [l h__
  /==H=ロロ-.γ ,〜ー'''l ! |'''ーヾ  ヾ 「!=FH=ロロ
  ¶:::-幵-冂::( (    |l  |    )  )=HロΠ=_Π
  Π=_Π「Uヾ、 ⌒〜"""''''''⌒〜'"´ ノ;;'':::日lTΠl:::....
 Д日lTl,,..:''''"   ""'''ー-┬ーr--〜''""   :::Д日lT::::
 FH=n.:::::'            |   |         :::FL日l」:::::
 ロΠ=:::::.:.        ノ 从 ゝ        .::田:/==Д::
 口=Π田:::.                   .::::Γ| ‡∩:::::
 Γ| ‡∩Π::....                ...:::Eヨ::日lTlロ::::
 Д日lTlロ_Π::::.......            ...::::::::田:凵Π_=H:::
 =Hロ凵Π=_Πロ=HロΠ:::.................:::::::::::口ロロH「l.FFl

268 :桐莉兄 :2007/09/29(土) 20:15:06 ID:R43fTJox0

「………家が、吹っ飛んだ」
「だーいじょーぶだって。罠も吹っ飛んだしさ、外に出られたからいいじゃん。隆浩の家は後でななねぇのC・だよもんドで修理して貰お?」
「その七華は何処に居るんだよ……」
「とりあえずさ、便意が限界なんでしょ。トイレはぎりぎり原型を保ってるから、用足しちゃえば?」

言って、瓦礫の中に埋まっているであろう七華を捜しに行く由紀。
俺はどうにもこうにも便意を抑え切れず、結局、由紀の薦めに従って崩壊を免れたトイレの便座に跨るのだった。

「はぁー。何とか間に合った……」

どががががががががががががががが。

「――うるさいなぁ。何の音だよ……」
『七華聖典・カルヴァリオ・デスピアーーーーーーー!!!!!!』

ぷすっ★

     /\___/ヽ
   / -‐'  'ー-  \
  . | (●),(、_,)、(●) ::| (便器を打ち破って練乳浣腸だとっ!?
  |    /,.ー-‐、i  :::::|   これが、最後の、罠っ……!?)
  |    //⌒ヽヽ  .::|
  |    ヽー-‐ノ  :::::|
   \    ̄   ...::/
   /`ー‐--‐‐―´\

「ふぅ、やっと出られたよ……って、たかくんっ!?」

269 :桐莉兄@キリ :2007/09/29(土) 20:19:24 ID:R43fTJox0

  /\___/\
/        ::\
|           :|
|   ノ   ヽ、   :|
| (●), 、 (●)、.:::|
\ ,,ノ(、_, )ヽ、,, ::/
/`ー `ニニ´一''´ \

  /\___/\
/        ::\
|  ─   ─   |
| (●), 、 (●)、 |
|  ,,ノ(、_, )ヽ、,, .::::|
\   r‐=‐、  .:::/
/`ー `ニニ´一''´ \

  /\___/\
/ ⌒   ⌒ ::\
| (●), 、 (●)、 ::|
|  ,,ノ(、_, )ヽ、,   :::|
|   ト‐=‐ァ'   .:::|
\  `ニニ´  .::/
/`ー‐--‐‐一''´\


ぶびっ、びぶびびゅちゅぶびゅ、ぶばばっばばばば、ぶびーーーーーっ。

「ぎゃーーーーーーーっ、黄色い練乳い゛や゛ぁ゛ああぁあぁぁあーーーーーーーーーーーーーーっっっっっ!!!!!」

270 :名無しさん@初回限定 :2007/09/29(土) 20:22:02 ID:Wvsigc5i0

つ【 支援 】

271 :名無しさん@初回限定 :2007/09/29(土) 21:31:46 ID:4BYLZ91I0

黄色い練乳wwwwwwwww

272 :名無しさん@初回限定 :2007/10/02(火) 01:18:40 ID:Bis01WjN0

特殊設定が多そうでワケワカ、新参者にはツライっす

273 :名無しさん@初回限定 :2007/10/02(火) 16:02:29 ID:Xfxpp2qU0

朝起きたら、妹が男と話をしていた。

274 :名無しさん@初回限定 :2007/10/02(火) 22:20:39 ID:tD+WuWG7O

>>272さんへ
桐莉兄さんが、新規さんの為に>>109から、かいつまんで説明してくれてるよ。
できれば一話から読んで欲しいけど…
笑いあり涙ありの盛り沢山だよ。

携帯からゴメンなさい。
今は携帯しかないけど、初期からこのスレチェックしてます。

275 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 10:44:58 ID:7WfyPCZz0

「兄ちゃん、兄ちゃん、目ぇ瞑れぇ〜?」
「ん?ああ……」
「………ん。これ、兄ちゃんにやるから、ずっと身に付けてろぉ〜?」

朝起きたら、妹にプレゼントを手渡された。

「なんだ?これ……」
「しっぽ焼き♪しっぽ焼き♪」
「七宝焼きだろ。どうしてまた突然指輪なんかくれる気になったんだ?」
「気に入って小遣い叩いて買ったものの、径が大き過ぎて、桐莉には装備出来なかったのス…orz」
「指に填めたら呪われたりしないだろうな?」
「しないのス。指輪は戦士の嗜みとか言っときながら、装備した途端に指輪なんぞ付けたりして恥ずかしい奴だなとか言ったりもしないのス」
「ローザミスティカも護らないぞ?」
「護らなくていいから、今日の放課後にでも金欠の桐莉にギョーザミスティカ奢れぇ?」
「おk、把握した。とりあえず右手の中指にでも填めとくか……」

隆浩は七宝焼きの指輪を装備した。魅力が1アップ。

「(なかなかにシブくていい感じだ……)」

………
……
…………

276 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 10:47:41 ID:7WfyPCZz0

桐莉が作ってくれた朝食を摂って、一路学校へと向かう。
今朝は生徒会の業務で七華が先に行ってるので、俺と桐莉の二人だけだ。

「またっあし〜たあ〜うときぃ〜笑いなが〜らサ〜ミングぅ〜♪」

妹、やけにハイテンションでごきげんモード。
時折こちらをチラッと見ては、にへらぁっと締りの無い笑顔を向けてくれる。
どうでもいいが、笑いながら目潰し(サミング)は流石にどうかと思うぞ。

「最近、少し肌寒くなって来たな」
「昼間はまだ暑いっスけどね〜」

すすすすす……ぴたっ。
擦り寄って来て、腕組み、手繋ぎ。

「桐莉が兄ちゃんの手ぇ、あっためる〜」
「よし、じゃあ俺が桐莉の手を温めてやろう」

二人きりでいちゃつきながら登校するのも久しぶりだ。
たまにはこういうのも悪くない。
あ、其処の通りすがりの近所の奥さん、退かないで。
俺ら、ちょっと過剰に仲が良過ぎるだけの普通の兄妹ですからっ。

「そうこうしているうちに学校に着いたのス」
「んじゃ、また放課後な。揚げ餃子が美味い店を見付けたから、其処に連れてってやろう」
「んん〜ぅっ、兄ちゃん大好きだぁ〜っ」

277 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 10:51:40 ID:7WfyPCZz0

桐莉と別れて時計を見る。
遅刻常習組の俺らにしては珍しく、始業までまだ結構時間に余裕があった。
それでも、あたふたと走り回ってる奴も居る訳だが。

どどどどどどどどどどどどどどどどどどどっ。

「ウッス!!」
「あ、ああ……柔道部最強タッグで有名な……」
「部長の凪砂郁ッス!」「副部長の猪狩真治ッス!」
「はぁ。……で、俺に何か?」
「突然だが、俺たちと」「や・ら・な・い・か?」

がしっ。

左右から両肩を極められて、ずーるずーると柔道部の部室の方に引き摺られて行く俺。
ってちょwwwwwおケツの貞操が危険で危ない予感テラヤバスwwwwwww

「な、何なんですかっ!何で俺っ、屈強なガチホモ柔道部員にレイプされそうになってるんですかっ!?」
「何も言わなくてもいいっ!俺達には君の気持ちが良ぉく分かっているからっ!」「辛かったよねっ!世間はマイノリティな性癖に無理解だよねっ!でも君は此処に居てもいいんだっ!」「おめでとう!」「おめでとう!」「おめでとう!」
「いやあぁぁあぁあぁああなんで朝っぱらから柔道部員が勢揃いしてんだよぉおぉぉおぉ!!!」
「体育マットを敷こう。なっ?」
「たっ、助けてっ、マネージャーさぁぁぁーーーーんっっ!!って、彩菜ちゃん、カメラ構えて撮影する気満々だよっ!おまけに一眼レフ!写真部が使ってそうなオリンパス製の高そうなやつ!何でアンタ、そんなにキラキラ輝いてますかァァァァーーーーー!!!」
「ホモが嫌いな女子なんて居ません!!!」
「さあ、尻を出せ!」「部長、オロナイン持って来ました!」「フリスクも準備OKです!」「強姦ホァッ!貫通式ホァァーーーッッ!!」
「ぎゃぁぁぁス!尻の穴に指入れないでくださぁぁぁぁいいっっっ!!」

278 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 11:19:12 ID:7WfyPCZz0

どっごぉぉぉぉおーーーーーーーん!!!

突如、轟音を発てて崩れ落ちる柔道部室の壁、巻き添え喰って瓦礫の下敷きになる屈強なガチホモ達。
この閃光、七華守護神!!

「この世に悪が蔓延る限り、正義は決して報われない!生徒会長大島七華、たかくんの危機に只今参上っ☆」
「なっ、七華ぁぁぁぁ(T∀T)」
「はぅぅ〜、たかくんのオットセイ可愛いよ、おっもちかえりぃ〜〜っ!!!」

下半身剥き出しのまま七華に持ち去られる俺。呆然と取り残される柔道部員達。
多分、修理代は部費持ちだろう。

「ぜ、全滅〜っ!?じゅ、十二人の柔道部員が三秒も経たずにかっ!!」
「部長、相手が悪いッスよ!あれは『伊紀高の白い悪魔』ッス!!」

………
……
…………

「大丈夫、たかくん?」
「うぅぅ、まだ尻の穴に違和感が残ってる……」
「ごめんね、たかくん。性的な意味で消毒してあげたいけど、私まだ始業前に生徒会の仕事が残ってるんだよ」
「いや、俺の菊門バージンが助かっただけでも御の字だ(T∀T)」
「まったく、柔道部は何時も碌な事しないんだよもんっ。たかくんのアナルは私の練乳浣腸専用なんだよっ、プンスカ!ヽ(#`Д´)ノ 」
「いや、それもヒロインの一人としてどうかと思うんだが……」
「私のたかくんに手を出すなんて許せないよ!生徒会長権限でバッチリ仕返ししてやるもんっ。柔道着の背中に永森乳業のチューブ練乳の広告を貼り付けちゃうよっ!」
「あ、ああ……。それにしても、何故俺は突然屈強なガチホモに襲われる破目に陥ったんだろう?」

279 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 11:48:37 ID:7WfyPCZz0

昨日までは普通に接して来ていた柔道部員が、ある日を境に豹変するような理由。
……オヤシロ様の祟り?

「あああーーーーっ、たかくんっ、それだよっ、それっ!!」
「え?この指輪?」

考え込みながら無意識に、指に填めてた七宝焼きの指輪をクルクル回していた。

「今朝、桐莉に貰ったんだけど、これがどうかしたのか?」
「『右手の中指』は『おホモだち募集中』って意味なんだよっ!」
「なっ、なにぃぃぃーーーーー!!!!!」

慌てて指輪を抜き取って、右の薬指に付け替える。

「そんな恐ろしい意味があったなんて、知らなかったぞ!」
「うちの高校のローカルルールで、指輪を填める指には其々に意味が割り振られてるんだよ」
「他の指にはどんな意味があるんだ?」
「私も全部知ってる訳じゃないけど、『左手の人差し指』が確か……『誰か僕の童貞を貰って下さい』……だったかな?」

部室棟を出た辺りで七華と別れる。

「それじゃ、私は仕事に戻るよ」
「ああ、また後で教室でな」

柔道部室での騒ぎのせいで三十分ばかり無駄にしてしまった。
始業までまだ少し時間が残っていたが、色々と疲れたので真っ直ぐに教室へと向かう。
三年B組の教室には、既にクラスメートが半分くらい登校して来て居た。

「よぉ、おはよー」

280 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 11:50:42 ID:7WfyPCZz0

引き戸を開けて教室に入るや否や、

「きゃぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーっっっ!!!!!」

女子の歓声。

「九曜くんってばそうだったんだぁーっ!!」
「何が?」

声を掛けて来た川崎こよりに聞いてみるが、

「うんうん、何も言わなくてもいいんだよォ。それじゃあ早速、行ってみようかぁー♪」
「おい、こらっ、何処に連れて行くつもりだっ!?」
「九曜って女顔だしぃ、結構似合うんじゃないかなぁ〜」
「恥ずかしがらなくてもいいよぉ。あたしらそゆのめがっさ好きだしぃ〜」
「てちょ、こらっ、女子更衣室ぅぅーー!?」

そのまま、女子達に引き摺られて更衣室に連れ込まれてしまう。

「な、何なんですかっ!何で俺っ、魅惑の秘密の花園に連れ込まれたりしてるんですかっ!?」
「んっふっふっふー。此処は女子トイレに並ぶ禁断の地。どんなやんちゃな男子も一歩足を踏み入れた途端に無力化する女子だけの聖域!!」
「九曜くん、大声出されたくなければ大人しくしなさいっ」
「ねーねー、美和ちゃーん。あたしの予備でサイズ合うかなぁー?」
「さ、それじゃあ……脱ごっか☆」

にんまり腹黒い笑顔全開で、事も無げに川崎が言った。

「ぬ、ぬぬぬぬっ、脱げっておまっ、」
「もーぅっ、脱がなきゃ出来ないでしょぉー?」

281 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 11:58:48 ID:7WfyPCZz0

『「左手の人差し指」が確か……「誰か僕の童貞を貰って下さい」……だったかな?』
さっき七華が言ってた事を思い出した。
ってことは…もしかして、『右手の薬指』は『大勢の女子に性的な意味で襲われたい』とか!?

「うはwwwwwwwktkrwwwwww脱ぐっ、脱ぎますっ、ふーじっこちゅわぁぁぁんっっっ!!!!!1111111」

隆浩は男子制服を脱ぎ捨てた。防御力が2下がった。

「ハァハァハァハァハァハァかかか川崎はぬぬ脱がないのっ?」
「はぁ?脱ぐのは九曜くんだけだけど?」
「着衣プレイどんと来ーーーい!!って、あの、何をしてらっしゃるのでしょうか?」
「だから、あんたの好きな着衣プレイでしょ」
「いや、これは着衣プレイと言うか、着せ替えでは……ちょwwwwwww」

隆浩は女子ブレザーを装備させられた。防御力が2上がった。

「あはっ、やっぱ九曜似合うーーー」「やーんっ、可愛いーーっ☆」「髪型どうする?ウィッグ付けてポニーテール?」「あたしのリボン貸したげる〜♪」
「えっと……その、えっちな遊びじゃなくて?」
「『女装大好き』でしょ?いやぁー、九曜くんにこんな趣味があったなんてねぇ〜」「これから休み時間の度に弄り回して遊んであげるからねー」
「ちょ、誤解だっ!俺っ、女装趣味とか無いからっ!!」
「さあっ、次はお約束のメイド服、行ってみようかぁーっ♪」「「「「「おーうっ!!!」」」」」
「ひぃぃぃーーーーーっ、ブルマとスク水は勘弁してくださぁぁぁああーーーーいいっっっ!!!!!」

どがっしゃぁあぁんっ、ばりんばりんばりぃんっ!!!

突如、勝手に割れて砕ける女子更衣室の窓硝子、悲鳴を挙げて飛び退く女子生徒達。
これは、ポルターガイスト現象かっ!?

282 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 12:07:16 ID:7WfyPCZz0

「隆浩で着せ替えごっこして遊ぶなんて、なんてうらやま…いや、いやらしいやつらめっ。ボクにもやらせ…いや、やめさせに来たっ!!」
「大島さん、タイが曲がっていてよ?」
「ぐはぁっ、ボクの理想のおねぇさまぁぁぁぁーーーーー!!!」

女子ブレザーのまま由紀に持ち去られる俺。呆然と取り残される女子生徒達。
やがて、背後から姦しい悲鳴が聞こえて来る。

「今の何っ!?幽霊っ!?」「九曜くんが浚われたわっ!」「大変っ、取り返さなきゃ!!」
「でも、相手が悪いわよ!あれは『伊紀高の七番目の怪談』よっ!!」

………
……
…………

「おねぇさまぁぁぁぁぁぁーーーーー!!!妹(ボク)はおねぇさま(隆浩)に恋してるーーーーー!!!」
「ええいっ、抱き付くなっ!」
「恋する妹は切なくておねぇさまを思うとすぐ暴走(ハァハァ)しちゃうのーーーーー!!!」
「暴走し過ぎだーーー!!」

ずびしっ。

斜め四十五度の角度で手刀を叩き込むと、電波の入り具合が変わったのかハッと我に返る由紀。

「危なかったな、隆浩」
「ああ、色んな意味で危なかったぜ、お前とか」
「ななねぇに頼まれて監視してたけど、正解だったね」
「小学校に行かなくてもいいのか?」
「ななねぇと勉強して高一程度の学力身に付けたから、今月から桐莉のクラスに通う事にしたんだ」
「おまっ、天才か!?」
「会計補佐として生徒会にも入った」

283 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 12:12:57 ID:7WfyPCZz0

確かに、制服の襟の所に校章と並んで生徒会のバッジが付いている。
小四の幽霊に会計任せる生徒会って……。

「ななねぇに言われて柔道部の部費を九割カットしたんだけど、何かあったのかな」
「七華テラ容赦ナスwwwww」
「ってか隆浩、女子の制服似合い過ぎだろ」
「ああ、そうだ。俺の制服を取り返さないと……」
「ボクが取って来てやるから、其処の空き教室にでも隠れてろよ」

由紀の厚意に甘える事にする。
指輪も左手の中指に移しておこう。
そして待つ事五分くらいか。

がららららっ。

「由紀?……げっ、お前かよっ!?」
「む?今は授業中の筈だが……」

教室に入って来たのは紫藤院……えーと、富貴(長男)か康煕(次男)か宿星(三男)。
学費をケチって三人一役やっているから、一人が授業を受けている間、残りの二人は何処かで適当に時間潰してサボってるって言ってたな。
よりによってこいつに女装姿を見られるとは、屈辱だ。

「――ふっ」
「何だよ、そんなにおかしいかよ。ああ、いいさ。笑えよっ……」
「いいや、俺は笑ったりはしない」

真剣な熱い眼差しで俺をじっと見詰める紫藤院に本能的な危険を感じる危険が危な危険危険危険Warning!!Warning!!直ちにこの教室から退避して下さいっ!

284 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 12:24:46 ID:7WfyPCZz0

「俺はお前の想いを真剣に受け止める!!」
「また指輪かァァァァ!!!!(泣)」
「左手のォォォ中指はァァァァ、私の処女を貰って下さァァァいィィ!!!」

股間をばっきばきに腫らしながら吶喊して来る紫藤院を紙一重で回避し、慌ててポニーテールのウィッグを投げ捨てる。

「落ち着けっ、紫藤院!!俺だっ、九曜隆浩だっ!!」
「く…よう………?」
「そうだっ、これは只の誤解なんだっ!」
「お前……貴様は、九曜隆浩……っ、」

ぶわっ、と。 血涙を垂れ流しながら、紫藤院の闘気が膨れ上がった。

「おのれ…おのれっ、九曜ォォォォォっ!この俺の純情を弄びおってェェェェーーーー!!!」
「戦闘力195000、200000、205000、まだ上昇するのかっ!?」
「こんなに苦しく、哀しいのなら、愛など要らぬ……」

こ、これが期待を打ち砕かれた童帝の怒りかッ!
俺はっ、とんでもない物に触れてしまったァァァーーーっっ!!

「貴様などっ、鮮血エンドにしてくれるわァァァーーーーー!!!!!!!」

紫藤院の拳が俺の腹に減り込み、背後の壁を打ち破って、授業中の三年E組の教室の中まで吹き飛ばされる。

「立てェ、九曜ォーーッッ!俺の怒りはまだまだ収まらんぞォォォーーーーー!!!」

285 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 12:29:48 ID:7WfyPCZz0

「きっ、君達っ、今は授業中ですよっ!?」
「先生は黙っていて下さいッ!これは風紀委員としての綱紀粛正ですッ!自分はあのナヨナヨした女装趣味の軟弱男を修正せねばならんのですッ!」
「てめぇ、いきなりチンポいきり立たせて襲って来ておいて其の言い分は無いだろ!不純同性交遊じゃないのかよっ!?」
「すげぇ、壁に穴ぁ開いてるぜ!」「あのお堅い風紀委員長が女装趣味の男子生徒を襲ったって?」「ホモが嫌いな女子なんて居ません!!!」

ざわっ、ざわざわっ。

「これで終わりだ、九曜ォォォ!童帝十字拳ッッッ!!!」
「ウボァァァァァァァーーーーー!!!」

どががっががががっががががががががぎゅぃぃぃーーーーーーーんっっっ!!!

突如、足元の床を突き破り、紫藤院の攻撃を遮るように礫片を撒き散らしながら跳び上がって来る一つの影。
これはっ、たけのこドリルかっ!?

「兄ちゃぁぁぁーーーーーんっっっ!桐莉が助けに来たぁーーーーーっっ!!」
「お前、授業抜けて来たのか」
「出たぁ!『伊紀高の暴れん坊シスター』だぁっ!」「血の雨が降るぞ!みんな、廊下に避難しろっ!」
「ぬぅんっ、だが童帝は退かぬッ!媚びぬッ!省みぬッ!」

教室から退避しようと押し寄せる生徒の波を押し分けて殴り掛かって来る紫藤院。

「髪の毛一本たりともこの世に残さんのス!妹斗玉金分断脚!!」
「童帝の肉体に妹斗神拳は通じん!奥義・童帝天翔十字鳳!!」

其処に窓硝子をぶち割って飛び込んで来る七華と由紀。

286 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 12:35:58 ID:7WfyPCZz0

「加勢するよ、桐莉ちゃんっ!武神流・七華裂光拳!!」
「妹は一人じゃないぞっ!妹斗友情猛翔破!!」
「集団リンチかよ!?ずるいぞ、貴様らァァァーーーー」
「紫藤院君は知らなかったのかな?愛とか友情とか社会正義って名前で呼べば、数の暴力は正当化されるんだよ?」
「おらおらおらぁっ、お前はもう死んでいるっ!」
「兄ちゃんっ、トドメだーっ!!」
「スレの皆!俺にちょっとだけ兄気を分けてくれ!!」
「九曜っ!貴様はこんな卑怯な勝ち方をしても嬉しくないよなっ!?こんな惨めな俺にトドメを刺したりなんて出来ない筈だっ!!」
「空気嫁(はぁと)」「空気嫁(はぁと)」「空気嫁(はぁと)」
「兄・気・玉ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!」














287 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 12:44:56 ID:7WfyPCZz0

      ,,、ノ"  "//:::::::ゝ,、-'r"彡<ー'''"=
    )ヽ"  ,rr'"/''""///シ::: 彡ヽ`ヽ)三:::
   、i"((::::、| i|"  -、、ヽ":::::"   "リ ソ 三::  アッ―――!!!
  ノ'":::::::::ヽ、,,, レii"ヽヽ i::::: ::::  / "、, ミミ=
 ,〈ツ:、、 、ミシ" ::::::::::::|リ/:::::::::::::::",,,、-'"))ツ ヽ
 ヽ ミミツi""    :::::::リ|:::" ,、-''"..- ''""::''彡  ''-
  t 'ミ |iii  ,,:::::::::O::: :tー'"::::;;彡、-ー''ーz彡   ,r"~''"7='<ヽヽ
  ミニキ'tt、,   りt t,,,;;~/:/" (;;゚;ム-''""" :::::::::|!!||i z/ヽヽt~'i
   i/''キ ,、,,,,、-'",,、,ヽ ":::::''''" ーー、 "i:::::::::::::::::|iiリ|i,/r ":リ ) ヽ
   ゝ1 iミ::::;彳ゝ),r'"|,,     ::::::::::ヽ }::::''' ::::::::'从ii"-ー"/t tリ
    ヽ'ミミ:ii,,r`" ノ〈 _,,,,,,,  、"" :::::',i     ヽ't、,,,ノ|i  ヽ ヽ
     `tiiヽ" '-、(  'ヽ、 ー, -'     ',       |::::::::::i|ツ  i、
      ヽヽ  ヽi  ~'`"イ      ',      i:::::::::`'t,,,,i,, ))
       `''t  ',    ::ii::;;、====z=、',.     i:::::::::   'ー"ヽ
         ヽ  ',  ::r、~,、-'''"ii~ii、}}ii U    j:::::::::    it  ヽ
          ヽ '、  tii|i、ii,、-ーーii}} iii、    /::::::::::::::    ii|
           ヽ ヽ,  iiii ;;;''"~~~:::: |ii iii  /:::::::::::::::::::    ii|i
            ヽ, ヽ ii;; ;;;;;;:::  :: ii} }"/::::::::: :::::::::::::''     ii|i
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              ヽヽ,ヽ、,、-ーーー'":::::::::::'' 、,iii、::::::::::::::'"  :::::::
               ヽ::'''":::::::::::::::::::::::::::   "ii、::::::::::::::  :::::::::

288 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 12:52:55 ID:7WfyPCZz0

                | |  ,..._
          ,.r-、 ,ry | |  ヒ;;;::}
      ィt:、 ,:'::::// '''´ | |  ,、.、  ,..,..._
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     ,rヾ''"ゞ=' 'ヾ.....⊃' ! !  ヽ''ヾ:、::;' `''",.=-、
     ー'’._ ,r'う {::jj ,.、、 _,...::::::''ヽ  ,.,´  {{::::::::ヽ.
    ,;'"'" ̄ヾ´,.., r::';;〃l'l::::;;:::::::f'_ ヾ'〃) `ヾ::::::/
   〈::::::::/ノ ヾ,jヽ='. ,,ヽへ-(ヾ::゙、 ゞ',.,.、 //::::/
    ヾ:::::゙、゙、 {{) {:::jj' ",,,,、 c;、ヽ='  ゙、::゙;ヾヾ/_
    ヾ::::/:ノ ,,,,_ (:ヾ'''⊆|:::::|P,r,r:、 ,:'''7  ``' ゙/〃
     ゙ー' /:::::;}}`",.,rt:、゙´ //::::/ ゙ー',.r::::、  _`'’
     r:::、、ヾ-''n.く:::;:::゙、゙、 ヾー' { ̄:::::ノ!,ィ'r':::|
     |::::::| |''ヽ`_,,.`'ヘ;r'ノ,..-:、_ _ `='-'" | |:::::|
  ___.   |::::::| |_`__|`ii'"''" /7 i'i::l´______|_|:::::|
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、,...... ._: |:::::|]]]]]]]]]]]]]]]'i||__ ヾ-’_|::::|_____」」;;;;||_ `ヽ、_
,I、ー'_,!::| :::|--------/'|::::::'゙、 ,i'j:::::::::::::::::::::::::| ヽ...|、`ヽ、 |lllll
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:|::::::::: |,,!:'"-------/::;' :||「 ̄ ̄ ̄ ̄:|` ̄ ̄_|_\. ヽ、、l !lllll
TTTTTTTTTTTTTT:::;' :|l'| ̄ ̄「「「ニ|ニf(二二..))\ `゙、===

    「哀しい男よ、誰にも愛されぬ故に……」
        「愛欲深き故に傷付いた男なのス……」

289 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 12:58:06 ID:7WfyPCZz0

………
……
…………

じゅぁぁぁぁぁぁぁぁ。

「タンタンメンにホイコーロー、チンジャオロース、激辛マーボ、カニチャーハン二つ上がりー!」
「注文入りましたー!」

桐莉と七華と由紀を連れて、約束をして居た餃子の美味い店にやって来た。
中華鍋の中で餃子が揚る音。
厨房から、食欲をそそるいい香りが漂って来る。

「……停学喰らっちゃったね、隆浩達」
「校舎が半壊したからな。停学で済んだのが不思議な位だ」
「はぅぅ。お父さんとお母さんに怒られるかな?かな?」
「大丈夫なのス。どうせ桐莉達、サザエさん現象で進学出来ない身っスよ」
「だな。二週間の臨時休暇を貰ったと前向きに考える事にしよう」
「どうせ次回になれば何事も無かったかのように学校も直ってるのス」

程好く揚った餃子を頬張りながら、桐莉と二人で気楽に答える。
七華はギャグキャラの癖に、たまに思い詰めるから困る。

「それにしても兄ちゃん、何で厄介ごとに巻き込まれた時に指輪外さなかったんスか?」

思い出したかのように呆れながら、妹が聞いた。

290 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 13:02:29 ID:7WfyPCZz0

「お前が『ずっと身に付けてろ』って言ったんだろ」
「あの後、私調べてみたんだよ。右の親指が『喧嘩上等掛かって来いや』で、右の人差し指が『僕、覗きの常習犯なんです』で、右の小指が……」
「うっわ、酷いなー。まともなの一つも無いじゃないのさ」
「元々これ、生徒の装飾品を取り締まる為に風紀委員会が流布したローカルルールらしいよ」
「外しちゃえよ、隆浩」
「いや、右手の親指にでも付けとく」

喧嘩上等。
元より道ならぬ妹との恋だ。
例え世界中が敵に回っても、邪魔する奴は皆纏めて指先一つでダウンなんだぜ?

「はぁーぁ、兄ちゃんはほんっっっと、アホなのス……」

にへらぁっと緩みそうなのを我慢してるのが丸判りの表情で、眉を寄せて肩を竦めて呆れたジェスチャーをしながら、妹が俺の左の薬指に指輪を填め直した。

「ななねぇ、左の薬指って何だっけ?」
「えっと、確か……」
「風紀のローカルルールなんかに付き合う必要なんて無いじゃないスか」

とんでもなく自分の欲求に正直で、地球上の誰よりも自由な目線で俺の目を覗き込みながら、妹が笑った。
だから、俺も妹を抱き締めて、真っ直ぐな気持ちをぶつけるんだ。

「そうだな、誰かが勝手に作ったルールなんて、俺らの知ったこっちゃねーっての」

それは例えば、兄と妹は結婚出来ないとか、そんな感じのくだらないルール。

「うぃス!知ったこっちゃねーのスーー!!」
「好きなもんは好きって言って何が悪いーー!!」
「はわわわわわっ、たっ、たかくんっ!私もこれっ!!」

291 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 13:10:12 ID:7WfyPCZz0

横から慌てて七華が割って入って来て、髪留めにしていたゴム紐を俺の左の薬指に巻き付ける。

「ぬぁっ、七華姉ちゃん空気嫁ぇ〜っ!!」
「うぅーっ、桐莉ちゃんだけずるいよっ!私だってたかくんと結婚したいもんっ!!」
「由紀は?」
「……へ?ぼ、ぼぼぼ、ボク?」

一人もしゃもしゃ揚げ餃子を食べ続けて居た由紀が、話を振られて慌ててわたわたとテーブルの上を探し回る。

「んじゃ、はいコレ……」
「って、イカリングかよ!!」
「だ、だってっ、手元に其れしか見当たらなかったんだからしょうがないじゃないっ!!」
「ぬぁーんっ、兄ちゃぁんっ!桐莉の指輪以外は今すぐ外せぇーっ!」
「たかくんっ、選んで!重婚は犯罪だよっ!!」
「誰かが勝手に作ったルールなんて、俺の知ったこっちゃねーっての」

それは例えば、妹と幼馴染と其の妹と三人とも嫁に貰っちゃいけないとか、そんな感じのくだらないルール。

「いいじゃん、ハーレムエンドで……」
「たかくんっ!」「兄ちゃんっ!!」「バカ浩死ね!!!」

ごしゃっ、ざくっ、ぐしゃっ、ばきっ、めきょっ、ぼこっ、どがっ、ずばごーんっ、ばしばしっ、ぎゅぃぃぃぃんっ、ギャァァァァーーーーー。

292 :桐莉兄@キリ :2007/10/03(水) 13:15:12 ID:7WfyPCZz0











───────────────────────────

            _
        ノ |_   ll__l---||_       Nice boat.
      rj「l__`ー'  ヽlーj  L---┐
      |―┴┴―`ーrュ-‐< ̄.ィj .__jl
      | i """ _..,,rr=''´ l
      l ̄ ̄ ̄ ̄/7-‐'´     /
   f  jL-、 _-‐'      -‐´~~
   ヽ |  ̄  _j_ -‐'~´~~
     `ー〜´~~~~

───────────────────────────

293 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 14:15:27 ID:7WfyPCZz0

Cast
九曜隆浩(くよう・たかひろ)…三年B組。兄貴。ギャルゲ的主人公。誠死ね。
九曜桐莉(くよう・きりり)…一年C組。実妹。電波。おバカさぁん。ブラコン。隠れ病弱属性。
大島七華(おおしま・ななか)…三年B組。幼馴染・姉。練乳中毒。シスコン。だよもん星人。かぁいいモード。
大島由紀(おおしま・ゆき)…一年C組。幼馴染・妹。幽霊。シスコンでファザコン。
凪砂郁(なぎさ・かほる)…三年E組。柔道部部長。ガチホモ。
猪狩真治(いかり・しんぢ)…三年E組。柔道部副部長。ガチホモ。
彩菜美麗(あやな・みれい)…三年E組。柔道部マネージャー。腐女子。
川崎こより(かわさき・こより)…三年B組。七華の親友。
紫藤院富貴(しどういん・ふうき)…三年A組。三つ子長男。ライバル。風紀委員長。三人一役。
紫藤院康煕(しどういん・こうき)…三年A組。三つ子次男。上に同じ。
紫藤院宿星(しどういん・しゅくせい)…三年A組。三つ子三男。上に同じ。

Skill
七華守護神…七華の必殺技。音声入力式精神波変換増幅装置『ドミ狩るステッキ』から放たれる指向性の破壊光線。七華の父親が地球防衛軍の大佐なので、悪い奴らに狙われがちな娘を守る為に、天才科学者の母親七仔・イアハート・大島が作成して与えた物。
童帝十字拳…童帝サウザーの必殺技。
妹斗玉金分断脚…妹斗神拳の技。左右の玉を分断するように力いっぱい蹴り上げて男性機能をひでぶさせる。
童帝天翔十字鳳…童帝サウザーの必殺技。
七華裂光拳…武神流奥義。練乳の過剰摂取により暴走する回復力を闘気に乗せて叩き込んで敵を自壊に導く。
妹斗友情猛翔破…妹斗神拳の技。友情と言う名のフルボッコリンチを繰り出す。
兄気玉…隆浩の最終奥義。朝芋スレの住民の兄気を借りて巨大な気弾を作り出し相手にぶつける。破壊力はディアボリックデスバーストと同じくらいはあるらしい。

294 :桐莉兄 :2007/10/03(水) 14:18:02 ID:7WfyPCZz0

Word
七宝焼き…桐莉が好きな光り物。
生徒会…会長、七華。会計補佐、由紀。学園のほぼ全権を握る学生による自治組織。
七華親衛隊…生徒会の常備軍ではなく、七華の私兵である。学園の男子生徒の半数が所属。武装は恐らく地球防衛軍が横流ししたと思われる。得意な陣形はインペリアルクロス。
伊紀高…市立(いちりつ)伊原(いもと)紀陽台(きようだい)高等学校。
白い悪魔…七華に練乳浣腸された者が付けた二つ名らしい。
永森乳業…七華が愛飲しているチューブ練乳を作っている会社。
七番目の怪談…由紀が転入して来て、実態不明だった七不思議の七番目に由紀の目撃談が加わったらしい。
たけのこドリル…着脱自在のたけのこ型地底制圧・強襲用掘削ドリルアーム。隆浩と桐莉の母ちゃん、九曜霧佳(くよう・きりか)が作った。
妹斗神拳…戦場で兄と共に敵と戦う為に妹が編み出した、大陸伝来の一子相伝の暗殺拳。
サザエさん現象…基本的にループしたり巻き戻ったりするし、ギャグなので死んでも死なない世界観。

295 :名無しさん@初回限定 :2007/10/03(水) 19:22:58 ID:ZexUi4k10

桐莉兄さんGJ!
あいかわらず面白いな。

296 :名無しさん@初回限定 :2007/10/03(水) 20:11:11 ID:fw16Qfnp0

桐莉兄氏のタイムリー度は異常wwwwwww

297 :名無しさん@初回限定 :2007/10/04(木) 19:40:48 ID:1BuedCs/0

朝起きたら妹がnue(EX)をクリアしていた

298 :名無しさん@初回限定 :2007/10/04(木) 23:30:47 ID:upDM4bQt0

桐莉兄氏、いつにも増してGJである。
最近噛ませ犬然としてきた感のある桐莉に、不覚にも
左心室を撫でられたような内的抉り感を覚えたぞ。

しかし、NiceBoatで済まないオチも今まで多かった気もするがな。ヤマモトさんとか。

299 :名無しさん@初回限定 :2007/10/04(木) 23:43:29 ID:tB2hrCzc0

特殊設定とAAに抵抗があって読んでないんだが、結構みんな読んでるんだなぁ
試しに挑戦してみようかな

というかもっと他の人の作品も読んでみたいぜ

300 :名無しさん@初回限定 :2007/10/06(土) 05:05:32 ID:nAElIwet0

スレ初期からの名物ですから、この電波兄妹は
漫画化して欲しいぐらいだ
AAは最近よく使うようになったようだが

301 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 01:55:37 ID:TQF5RvM40

「ウワァァァァンっ!!兄ちゃぁぁぁんっっ!!!」

夜。寝ようと布団に潜り込んだ途端、妹が泣きながら俺の部屋に逃げ込んで来た。

「毎度ありがとうございます。本日の営業時間は午後八時までとなっております。またのご利用をお待ちしています」

妹の襟首を摘み上げて部屋から放り出す。
そしたら、なんか俺の部屋のドアをバールのようなもので破壊して
――毎度の事なので慣れた。
明日にでも七華に頼んで、C・だよもんドで修理して貰おう……。

「兄ちゃぁぁぁーーーんっっ!!!」
「……何?眠いんだけど」
「桐莉の部屋に変な奴が居るーーーっっ!!!」

………………………………。

302 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 01:56:40 ID:TQF5RvM40

         ナ ゝ   ナ ゝ /    十_"    ー;=‐         |! |!   
          cト    cト /^、_ノ  | 、.__ つ  (.__    ̄ ̄ ̄ ̄   ・ ・   
                                             
            ,. -─- 、._               ,. -─v─- 、._     _
            ,. ‐'´      `‐、        __, ‐'´           ヽ, ‐''´~   `´ ̄`‐、
       /           ヽ、_/)ノ   ≦         ヽ‐'´            `‐、
      /     / ̄~`'''‐- 、.._   ノ   ≦         ≦               ヽ
      i.    /          ̄l 7    1  イ/l/|ヘ ヽヘ ≦   , ,ヘ 、           i
      ,!ヘ. / ‐- 、._   u    |/      l |/ ! ! | ヾ ヾ ヽ_、l イ/l/|/ヽlヘト、      │
.      |〃、!ミ:   -─ゝ、    __ .l         レ二ヽ、 、__∠´_ |/ | ! |  | ヾ ヾヘト、    l
      !_ヒ;    L(.:)_ `ー'"〈:)_,` /       riヽ_(:)_i  '_(:)_/ ! ‐;-、   、__,._-─‐ヽ. ,.-'、
      /`゙i u       ´    ヽ  !        !{   ,!   `   ( } ' (:)〉  ´(.:)`i    |//ニ !
    _/:::::::!             ,,..ゝ! ̄ ̄ ̄ ̄ ゙!   ヽ '      .゙!  7     ̄    | トy'/
_,,. -‐ヘ::::::::::::::ヽ、    r'´~`''‐、  / u      !、  ‐=ニ⊃    /!  `ヽ"    u    ;-‐i´
 !    \::::::::::::::ヽ   `ー─ ' /         u   ヽ  ‐-   / ヽ  ` ̄二)      /ヽト、
 i、     \:::::::::::::::..、  ~" /:::  (●)     (●) ヽ.___,./  //ヽ、 ー         / ゝ
 .! \     `‐、.    `ー;--'´:::::::::::::   \___/   /イ;;:::::    //〃 \   __, ‐'  / / \
  ヽ \     \   /  ヽ:::::::::::::::::::.  \/     /i:::::.   //      ̄ i::::: / /

303 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 01:58:58 ID:TQF5RvM40

実の兄であるこの俺ですら滅多に入れない聖域だぞ。
(桐莉は俺が部屋に入ろうとすると何故か恥ずかしがって激しく攻撃して来るからな)
甘い匂いがする妹の部屋で箪笥を漁ったりベッドに潜り込んだり、あんな事やこんな……くっふぁーっ!!何処の勇者ですか貴様ー!!?

「うらやまし…いや、いやらしいやつめ!おれにもやらせ…いや、やめさせよう!」
「――ああっ、そいつっ!そいつなのスっ!!今、MMRの皆さんに混じって兄ちゃんの後ろにぃっ!!」
「でぇぇぇぇいっ、妹の部屋に忍び込んだ不埒者は何処のドイツだオランダだぁぁっ!!!」

……って、桐莉さ〜ん?誰も居ないんですけど?

「ウワァァァァンっ!!走って逃げたぁーーっ!また桐莉の部屋に入ってったぁーーーっっ!!」
「よしっ、俺が追い出してやるっ。桐莉は危ないから下がって見ていろっ」
「兄ちゃんっ、気を付けろー。……怪我したら桐莉が泣くぞぉ?」

不安げな表情で縋り付いて来る妹テラモエスwww
でも、邪魔になるから袖は離してね。

自室から木刀を持ち出す。
朝の鍛錬や夜の魔物退治といったイベントのフラグが何時立っても大丈夫なように、前もって準備しておいた物だ。
これって、主人公としては普通の嗜みだよな?

「……ふっ、腕がなるぜ。真っ向から俺の必殺剣をお見舞いして(ゴシカァン)ぐわらばりゅふlぐhじkヴぉぅっ!!?」
「にっ、兄ちゃんっ!?大丈夫かぁっ!?」

……がっ、は……ぐぅっ、何だ……?
扉を開けた途端、『そいつ』が腕の一振りで巻き起こした旋風に吹っ飛ばされた。

304 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 02:05:26 ID:TQF5RvM40

                       /⌒ヽ
                ⊂二二二( ^ω^)二⊃
                      |    /       ブーン
                       ( ヽノ
                       ノ>ノ 
                   三  レレ

    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
  (  ⊂彡
   |   | 
   し ⌒J

妹の部屋の中に居たのは、由紀っぽく言えば『白くてぇ……まぁるくてぇ……』

「うわぁぁんっ、二匹に増えてるぅぅーーー!!!」
「どう見ても内藤ホライゾンとジョルジュ長岡です。本当にありがとうございました」
「兄ちゃぁん、こいつら早く何とかしるぅーーっ……」

って泣き付かれてもなぁ。
VIP板の人気者を力づくで叩き出したりしたら、ワシントン条約とかに引っ掛かったりするんじゃないか?
動物愛護団体とか、IOPC(国際おっぱい委員会)の会員とか、
白装束の怪しげな宗教団体もいい顔はしないだろう。

「いやさ、ゴキブリじゃないんだから。こいつら無害だよ、虐めちゃ駄目」
「オンドゥルルラギッタンディスカー!!」

305 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 02:06:26 ID:TQF5RvM40

「新しいペットでも飼ったと思えばいいじゃないか。ははは、仲良くしなさい……」
「絶望した!桐莉を助けてくれない兄ちゃんに絶望したぁーーー!!」

  n /⌒ヽ
 (ヨ(^ω^ ) 兄貴、グッジョブ!
  Y    つ

「………あ、ああ。妹をよろしく」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁんっっっ!!」

嘆き悲しむ桐莉を残して部屋に戻る俺。
ブーンもジョルジュも可愛いじゃん。
何であんなに毛嫌いするのかマジ解かんない。

ダンダンダンッ!!ダンダンダンダンッ!!

五分もしない内に、桐莉が半壊した俺の部屋の扉をバールのような物で叩き始める。

「開けろぉっ!兄ちゃぁんっ、此処を開けろぉっ!!」
「何だよ、俺は眠いんだけど……」
「あいつら追い出せぇーーーっ!桐莉の着替えをじっと見てるーーーっっ!!」
「はぁーー?あいつら幼女には興味無かった筈だけど……」
「だから、桐莉の着替えをじっと見詰めながら」

    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡 貧乳!貧乳!
  (  ⊂彡
   |   | 
   し ⌒J

「って桐莉の事馬鹿にするーーーぅっっ!!!」

306 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 02:08:38 ID:TQF5RvM40

「……おやすみ、マイシスター♪」

電気を消して布団に潜り込む。

ダンダンダンッ!!ダンダンダンダンッ!!

十分もしない内に、再び桐莉が半壊した俺の部屋の扉をバールのような物で叩き始める。

「開けろぉっ!兄ちゃぁんっ、此処を開けろぉっ!!」
「んだよ、うるさいなぁ。今度は何?」
「助けろ、兄ちゃんっ!桐莉の部屋が緊急事態だぁーーーーーっっ!!」

だから俺眠いんだっつーの。
頼むから寝かせてくれよ、マイシスター……。

「寝る前に桐莉の部屋を何とかしるぅっ!!」
「……ったく、はいはいお兄様参上……ってぬぉぁーーーーーっ!?!!?」

307 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 02:14:15 ID:dG9UChg/0

  /⌒ヽ
二( ^ω^)二⊃         /⌒ヽ
  |    / /⌒ヽ ⊂二二二( ^ω^)二⊃ 空も飛べるはず☆
 ⊂二二二( ^ω^)/⌒ヽ   |   /
  ノ>ノ   ⊂二二二( ^ω^)二⊃ ヽノ     /⌒ヽ
 レレ     ( ヽノ|    /   ノ>⊂二二二( ^ω^)二⊃
        ノ /⌒ヽ ヽノ   レレ      |    /
  ⊂二二二( ^ω^)二⊃  /⌒ヽ     ( ヽノ
        |   ⊂二二二( ^ω^)二⊃ ノ>ノ
         ( ヽノ      |    /   レレ
         ノ>ノ       ( ヽノ
     三  レレ        ノ>ノ

    _ _
   ( ゚∀゚ ) よぉ、兄貴。
   し  J  お前の妹の部屋がえらい事になってるぜ。
   |   |
   し ⌒J

308 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 02:19:01 ID:dG9UChg/0

「なっ、なんじゃこりゃぁぁぁーーーーー!!!!!」
「うわぁぁぁんっ、十二時過ぎてから餌と水やったらブーンが増えたぁぁぁーーーーっっ!!!」
「グレムリンかよ!」

全部で二十匹近くも居るブーンが桐莉の部屋を走り回り、当たるを幸いに家具をなぎ倒し、衣類を突風で巻き上げ散らし、本棚に並ぶ黒魔術の本を引っ繰り返し、蹴り飛ばされたぬいぐるみは部屋中を跳ね回る。
流石に放置してはおけない。

「捕まえろ、桐莉!」
「素早過ぎて捕まらないんだぁぁぁっ!!」
「虫取り網持って来い!」
「それより兄ちゃん、地平線の騎士(ナイトホライゾン)に変身しるぅっ!」
「よしっ、亜光速の動きで捕らえてやるっ!ヘシンッ!!」

掛け声と共に邪気眼な変身ポーズを極める。
中世の騎士鎧に似た感じのプロテクターが俺のボディに妄装具現化、原理は不明。
光線剣セイブ・ザ・シスターを振り翳し、手近の一匹に向けて振り下ろす。

「俺の妹への愛の為に散れ!」

309 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 02:27:25 ID:dG9UChg/0


       :/   /
     ./ /  丿 :  ごちゃごちゃうるさいぉ。
    //  /_,. -;=''" _,
   // '-'"`" -‐ニ‐"___=__---
 :/レ    ____-__-_  /`''-w´ヽ  ,√"´\       /`''-w´ヽ  ,√"´\ O    /`''-w´ヽ  ,
.,/′    /⌒ヽ    : ̄ ̄0 ̄/ ̄ ̄ ̄ ̄oヾ  ̄ ̄ ̄`゛ ̄ ̄ ̄/ ̄○ ̄ ̄ ヾ  ̄ ̄`゛ ̄ ̄ ̄/ ̄
; i:::″⊂二(^ω^ )二二二⊃; __○...........o.......〈..............................〉..............................0..〈................................〉...。...........
.!::^:     丶、   | _ _................/...............................\............................./................................\......................./.........
.!::^: ブーン   ヽノ  ) _ _   ,/´O ゚      ○ ゙`'i、     ,/´ o       O ゙`'i、    ,/´ 0
 i:: :: :      ヽ くヽ   _-__  o ヾ _  ,        O /     ヾ _          ○/   ヾ _  ,
 ヽ  ヾ    ヽ`JJ  三__ ̄ ̄ ̄`ヽ、_,/ ̄ ̄ヾ_/ ̄ ̄ ヾ '' ゚̄  ̄ ̄`ヽ/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ヾ ''  ̄
  ヾ\\:  \,. -;=''" _,.-;-\         \ ̄ノ
    . \ |\  :: |i''-'"`" -_ヾ______\_ソ′‘ ・. ’、
    ( ─丶 :: ,. -;=''"─ヾへメフ ̄ ̄ >>   ̄ ̄/フ二ニフ ; ゜+°′。.・”;

310 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 02:32:34 ID:dG9UChg/0

――ブーンの体当たりを喰らって吹き飛ばされる俺、無惨。
    _ _
   ( ゚∀゚ ) そりゃ駄目だぜ、兄貴。
   し  J  竜破斬で紅眼の魔王に挑むような真似をした事、それがお前の敗因だ。
   |   |
   し ⌒J

「そ、そうか。地平線の騎士の力の根源はブーンのVIPクォリティだから……」
「ナイトホライゾンでは内藤ホライゾンを倒せないのスね」
「お前を殺すから力を貸してくれって言われて協力するのは自殺志願者くらいなものだもんな」
「だが然し!最早我々とブーンに共存の道は無いのス!」
「こうなったら『下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる』作戦だ。二人で金属バットを手当たり次第に振り回す!」
    _ _
   ( ゚∀゚ ) あ、やめとけって。
   し  J  俺たちに物理攻撃は効かな――
   |   |
   し ⌒J

ぶんっ、    ぐちゃぁっ。
  ぶんっ、      ずちゃぁっ。
 ぶんっ、    ばきぃっ、ぐしゃっ、めぎょっ、どんがらがっちゃーんっ。

俺達が振り回したバットは、悉く内藤ホライゾン達の身体を擦り抜けて、桐莉の室内(と部屋の隅っこにステルス状態で潜んでいた怪人カメレオン男の坂崎さん)を滅茶苦茶に破壊する。

「ぬぁぁーーーっ、やめろぉっ、兄ちゃぁぁぁんっっっ!!!」
「く、くけぇっ、どうして私がこんな目に……(がくっ)」
「うぉぉぉーっ、坂崎さぁぁぁぁーーーーーんっっっ!!」

――坂崎渡市(さかざき・といち)、出番も無いままに戦闘不能(リタイヤ)。

311 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 02:42:10 ID:dG9UChg/0

                           ____
                         /_ノ  ヽ、_\
                       o゚((●)) ((●))゚o    プギャーテラワロスwwwwwwwww
                      /::::::⌒(__人__)⌒::::: \
               (⌒)     |     |r┬-|     |    (⌒)
           ,┌、-、!.~〈     |     | |  |     |    ノ ~.レ-r┐、
            | | | |  __ヽ、   |     | |  |     |   ノ__  | .| | |
           レレ'、ノ‐´   ̄〉. \      `ー'´     ./ 〈 ̄   `-Lλ_レレ
            `ー---‐一' ̄                   ̄`ー‐---‐‐´
m9 (^Д^) 9m m9 (^Д^) 9m m9 (^Д^) 9m m9 (^Д^) 9m m9 (^Д^) 9m m9 (^Д^) 9m m9 (^Д^) 9m

「ぬぎぎぎぎぎっ、悔しいのス!癇癪起こるぅーーーっ!!!」
「な、何故、俺達の攻撃が通じないんだっ!?」

「――それは、妖怪座敷ワロスの仕業だよっ!!」

312 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 02:46:38 ID:dG9UChg/0

         ナ ゝ   ナ ゝ /    十_"    ー;=‐         |! |!   
          cト    cト /^、_ノ  | 、.__ つ  (.__    ̄ ̄ ̄ ̄   ・ ・   
                                             
    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\      ──    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  /             \    \    /            /            \  俺達妖怪だったの!?
 /         U      ヽ    \  /            /          U    ヽ
 l:::::::::               |.    / l            l               :::::::::| 
 |::::::::::U  (●)    (●)   |.  /   |::::: (●)    (●)|   (●)    (●)  ::::::::::|
 |:::::::::::::::::   \___/    |   ── |::::::::  \___/  .|    \___/  :::::::::::::::::|
 ヽ:::::::::::::::::::.  \/     ノ        ヽ::::::::  \/    ヽ     \/  ::::::::::::::::::.ノ

例の如く豪快に桐莉の部屋の窓硝子を叩き割りながら、七華と由紀が入って来た。
もう今更なので俺も桐莉も何も言わない。
それよりも、今はこの事態をどう収めるかが問題だ。

313 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 02:49:31 ID:dG9UChg/0

「で、七華は何で巫女姿なんだ?」
「あれ?言ってなかったかな?」
「ななねぇ、神社で巫女のアルバイトやってるんだよ」
「ぬぅっ、また兄ちゃんの気を引こうとしてぇ。桐莉も丁度、メイド喫茶でバイトしようか迷ってたとこなのス」
「別に萌えを追求して巫女になった訳じゃないよ。巫力を高めて由紀ちゃんを長時間実体化させてあげたくて、修行を兼ねてこのバイト始めたんだよ」
「ななねぇは凄いんだよ。修行開始から僅か半年で、神社で妖怪を調伏すること18件、教会で異端者を始末すること27件、更に某探偵事務所の助手として悪魔を退治すること43件、既に業界ではちょっと名の知れた妖魔ハンターなんだからねっ」
「ほほぅ、それは実に頼もしいな。それで、どうやったらこいつらを退治出来るんだ?」
「座敷ワロスとか言ってたのス。これは内藤ホライゾンじゃないのスか?」
「うん、見ての通りの妖怪だよ。オリジナルの内藤ホライゾンは十二時を過ぎてから餌と水を与えても増殖したりしないもん」
「ナイトホライゾンの力が効かなかったって事は、特亜三国で量産された劣化模造品か何かなのかもね」
「ぬぅ、それなら納得なのス。あの国、何でも日本の丸パクリするスからね……」

七華が巫女服の懐からお札を取り出すと、途端にブーン達の真っ白な体色が微妙に青褪めた。
何処がどう見ての通りなのかは分からないが、妖怪で合っているらしい。

314 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 03:10:15 ID:dG9UChg/0

「この妖怪は実体が薄いから物理攻撃は効かないけど、退魔属性の攻撃には凄く弱いんだよ」
「桐莉の魔法は邪悪属性だから無効化されちゃうのス」
「私が作った破魔札分けてあげるよ」
「一枚五百円な。ななねぇが霊力を込めたありがたいお札が格安で買えるんだから、悪い話じゃないだろ」
「ぬぅっ、またそうやって足元を見るーっ。買わなかったら活躍出来なくて桐莉だけ背景キャラに転落するじゃないスか!」

でも、結局金を払って破魔札を五枚ほど買う桐莉。

因みに、俺の兄気や妹波紋も煩悩に塗れている為、無効化されてしまうらしい。
凹んでたら七華が『大丈夫だよ、伝説のゴーストスイーパーも煩悩塗れだったんだよ』って励ましてくれたけどさ。
俺の桐莉への愛って、純粋じゃないのかぁぁぁ……。orz

「たかくんは好きな人価格で無料サービスだよ」
「ボクは破魔札触れないから、安全な天井際で応援してるね」
「よしっ、手分けして妖怪座敷ワロスを祓うぞ!」
「悪霊退散、悪霊退散、すぐに呼びましょ陰陽師、なのス!」

俺達が気合を入れている間にも、内藤ホライゾンの群れに飛び込んだ七華が、目にも止まらぬ速度で札を貼り付ける。

315 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 03:11:50 ID:dG9UChg/0

          /⌒ヽ
   ⊂二二二( ´ω`)二⊃  おっ、おっおっおっ……
        |    /
         ( ヽノ
         ノ>ノ
      ..........レレ

        ...........⌒◇
    ..........  ( ´ω`)二⊃  あ、あれ?体が……
     ..........   /
       ..........ヽノ
     ..........>ノ

       ........../⌒◇
        ..........´ω`)  空に…溶けて消えていくぉ……

316 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 03:16:57 ID:dG9UChg/0

「脇巫女七華!脇巫女七華!生麦生米脇巫女七華!」
「ぬぁっ!?テーマソング付きでご活躍スか!?七華姉ちゃんのくせにぃ〜〜っ!!」
「あははっ、桐莉ちゃんは何体倒したかな?ぐずぐずしてると私が全部やっつけちゃうよぉっ?」
「そうはさせんのス!フォルティス・ラティウス・キリリス・キリリオス……大気の精よ、息づく風よ、疾く来たりて、敵を捕らえよ(エレメンタ・アエリアーリア・ウェンティ・スピランテース・キトー・アデウンテース・イニミクム・カプテント)!!」

風に舞う破魔札が自分から内藤ホライゾンに張り付き浄化する。
現在の撃墜数、 桐莉5 七華2

「どうだぁっ、七華姉ちゃんっ!」

レイジング・ファウストを掲げて自慢気に無い胸を反らす桐莉。

「なかなかやるねっ、私も本気を出すよっ!マジ・カル・ドミ・カル・ピピルピル……光精召還、射手の早乙女、七柱、敵を討て(エウォカーティオー・デ・セプテム・サギタ・ウァルキュリアールム・サギテント・イニミクム)!!」

七華の姿を模した七柱の式神を呼び出し、札を矢の先端に付けた破魔弓で一斉射撃。
見事に全て命中し、七匹の内藤ホライゾンが空に溶けて消えて行く。
現在の撃墜数、 桐莉5 七華9
俺はと言えば、内藤ホライゾンが素早過ぎて、まだ一体しか撃墜出来ないで居る。

「えっへんっ。桐莉ちゃんとは違うのだよもんっ、桐莉ちゃんとはっ!」

ドミ狩るステッキを掲げて自慢気に有る胸を揺らす七華。

317 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 03:31:05 ID:dG9UChg/0

「ぬぁぁぁぁぁ癇癪起こるーーーっ!!もっと桐莉に札寄越せぇーーーっっ!!!」
「駄目だよー。もう残り少ないもん、これは全部私の分なんだよ」
「はぁ、はぁ、はぁ、俺もうダメ。ちょっと休憩するから、桐莉、後は頼んだ……(がくっ)」

――九曜隆浩、妖魔ハンターとしての才能に限界を感じ、戦闘不能(リタイヤ)。

   ◇
('A`)ノ コレ、モッテケ…。
ノ( ヘヘ

「兄ちゃんっ、兄ちゃぁぁぁぁぁーーーーーーーーーんっっっ!!!!!」
「……っ、たかくんの仇は絶対に私がっ!!!!!」
「いや、俺まだ死んでないから(汗)」
「うぉぉぉぉぉぉぉっ――」「はぁぁぁぁぁぁぁっ――」

また桐莉と七華が同時に二体ずつ仕留める。

「あと一匹っ!七華姉ちゃんっ、札寄越せっ!!」
「もう一枚も残ってないよ」

318 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 03:49:33 ID:dG9UChg/0

   /  / /    |    /|   /:::/:.:.:.:.:.:.:|::::::   
  /  〃 i     .::|   /:.:.|  |::l::|:.:.:.:.:.:.:.:|::::::
 ,゙  /|   |   .:::|. \|:.:.:.:|   |::l::|/:.:.:.:.:.:j/::   
 ! ,' !  ::|    ::::|!. ,ィ|≧ゝl、_.;|::ィ|/_:._/ィllヘ   嘘だッ!!!!!      
 l ,' │ ::|:..  ::::|く/ {ひlll|::|ヾ|:.N:.::´〃ひlllリ::   
 ヾ  '、  |\  ::::|:.\\こソ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:、、\こソ        
     '、 :|  \ :::\:.:._,、__彡 _' -─ 、`゙ー=        
      ヾ、/.::>:、:;ヽ、__  /ーァ''"´ ̄ ヽ         
      / .::::::::::::::::ヘ ̄   {|::/       }    
     /...::::::::::::::::::::::::::\  V      j}  


ばさばさばさっ。

レナ……じゃなくて、桐莉の叫びに驚いてヤマモトさんが屋根の上から飛び降りた。

319 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 03:50:26 ID:dG9UChg/0

「七華姉ちゃぁん……いいから、桐莉に隠してる札、寄越せぇ……?」
「か、隠してなんかいないよっ」
「嘘吐いても桐莉には判るのス。七華姉ちゃんの方から霊気をびんびん感じるのだスー」

なるほど、桐莉のアホ毛が○太郎みたいにピンコ立ちしている。
あれ、兄気と電波以外も感知出来たんだな。

「まだ隠し持ってるなら渡してくれ、七華。出し惜しみしていても仕方無いだろ?」
「だだだだだだダメっ、だめだよっ、これだけは絶対に駄目ぇっ!!」
「いいから寄越せ。今すぐ桐莉に札寄越せぇーーっ!!」
「あぁっ、やぁっ、ほんとにこれだけは駄目なんだってばぁっ!!」
「ここかぁーっ?それとも……此処かぁーっ!!」
「らめぇえぇぇぇぇえぇぇぇえぇぇぇぇーーーーーーーーーーーー」

ばさぁっ。

桐莉に帯を解かれて、七華の巫女服の袴がずり落ちる。
辺りに散乱するお徳用140g入り練乳のチューブ、そして本格派志向の七華が和服に下着なんて身に付けている筈も無く――。

つまりは、『ぱんつはいてない』。
もっと厳密に言えば……。

「な、七華……」「ななねぇ……」「七華姉ちゃん……」
「いやぁあぁぁぁぁあぁぁぁぁぁーーーーーーだかららめぇって言ったのにぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!」

七華はお札の最後の一枚で前張りをしていたのだった。

320 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 03:54:00 ID:dG9UChg/0

「ばかばかばかばかぁっ、桐莉ちゃんのまんこーーーーっっ!!!!」
「まんこは七華姉ちゃんなのス!何スかっ、その無駄にエロいのはっ!!!」
「ななねぇが……ななねぇがこんな……」
「な、七華、これはもしや、お札に巫女の聖水を染み込ませる製作過程とか、そういうのなのか……?(汗)」

何だか急に桐莉に渡したお札が惜しくなって来た。
これ、マジで日本一ご利益あるんじゃね?性的な意味で。

「違うもんっ!趣味じゃないもんっ!聖水じゃないもんっ!これは妖怪の触手攻撃とかから急所を守る為の防御目的であって、この業界ではみんな普通にやってる事だってお師匠様が言ってたんだよぉっ!!」
「ええい、とにかく今はその札が必要なのス!殺してでも奪い取るっ!!」
「なっ、何をするきさまーーーーー!!!!!」

札を奪い取ろうとした桐莉と、七華を守ろうとして由紀が、得物片手に同士討ちを始める。
人類ってのはどうして斯くも無駄な争いを好むのだろうか。
ため息を吐きながら、俺は七華の股間を覆い隠す前張り…もとい、最後の破魔札にそっと手を伸ばすのであった。

「七華、この破魔札が必要なんだ。殺してでも奪い取る」
「わ、私……たかくんになら奪われちゃっても平気、だよ……?(/−\*)」
「こらぁぁーーーーっ、バカ浩ぉっ、ななねぇに手ぇ出すなぁぁぁーーー」

見詰め合う俺と七華。
そして、伸ばした俺の手は……七華の股間の割れ目をくっきりと浮き上がらせている前張りを、一気に引き剥がした!

「封印解除(レ・リーズ)!!!!!」

321 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 04:04:21 ID:dG9UChg/0

  −=≡    _ _ ∩
 −=≡   ( ゚∀゚)彡  まんまん!まんまん!
−=≡   ⊂  ⊂彡
 −=≡   ( ⌒)
  −=≡  c し'


   ∩   _   ≡=−
   ミ(゚∀゚ )  ≡=−
    ミ⊃ ⊃   ≡=−
     (⌒ __)っ   ≡=−
     し'´     ≡=−

興奮して走り回るジョルジュ。
七華の股間が黄金色の眩い光を放ち、封印が解ける。

「おまえに託されたこの聖なる破魔札、無駄にはしねぇぜ!!」
「ブーンは凄く素早いよ!頑張って、たかくんっ!!」
「行くぜっ、うぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおぉおーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」

俺が破魔札を構えると、最後の内藤ホライゾンが 自 ら 顔 面 ス ラ イ デ ィ ン グ し て 来 た 。

「アッ――」「アッ――」「アッ――」「アッ――」

322 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 04:10:35 ID:dG9UChg/0


           ‐-;-.,_ "''=;- .,_\ \\
             "‐ニ‐-> "`"'-' \
      ______二)          ヽ
         ̄"'''─-、             ヽ   七華たんの前張りの匂い、凄くエロいぉ……。
__   ____-─        /⌒◇   ヽ,
   ̄ ̄ ̄ ̄    三  ⊂二二二( ^ω^)二⊃ ヽ
  ――=                  |    /      |
        ――         ( ヽノ         |
    _____          ノ>ノ       !
 ̄ ̄ ̄ ̄     ̄ ̄ ̄ ̄ヾ、 _、 レレ         |
                 ヾ./_     _   //
                、ー`、-、ヾ、、,  、, /i/
                 // ./// /
                 /  / / /

「こ、これが、七華フェロモンの力かっ……」
「フェロモンとか言わないでーっ!!」

323 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 04:14:34 ID:dG9UChg/0

――――――――――――――――――――――――――――――
    :::::::::::::::::::::::         :::::::::::::::::::::::
  ::::::::::::::::::::::::::::::   ,    ,、 :::::::::::::::::::::::::
  :::::::::::::::::::::::::::::   i!   ,ノミ '::::::::::::::::::::::::::::
    ::::::::::::::::::::   !i   r' ミ  :::::::::::::::::::::::::::::::::
  :::::::::::::::::::::::::::  ヽ('A`)ノノ`  ::::::::::::::::::::::::::::::
   ::::::::::::::::::::::    ( )     :::::::::::::::::::::::::
   :::::::::::::::::::::     ヽヽ     ::::::::::::::::::::::::::
   ,、  ,              ,    ,、
   ミ.'、  .i!             i!   ,ノミ
  ミ ハ i.!             !i   r' ミ
  ヽ`('A`)     ⊂⊃    ('A`)ノシ 「なんでお前、そんな満足げなの」
   ( ,(ヽ     /⌒◇    ノノ、 )
   ノノ ⊂二二二( ^ω^)二⊃  ヽヽ
         |    /
          ( ヽノ  「我が人生に、一片の悔い無し……」
          ,'`-, '
          |ノU´
               ☆  H  A  P  P  Y  E  N  D  ☆
――――――――――――――――――――――――――――――

324 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 04:18:51 ID:dG9UChg/0

「……で、兄ちゃん。ジョルジュはどうするのスか?」
「なんか興奮のし過ぎで心臓麻痺起こして逝った」
「なるほど、めでたしめでたしなのス」


           _, ,_ ∩
     ⊂⌒( `Д´)彡 「うわーーーっ 死にたくない!! 逝きたくないーーーーー」
       `ヽ_つ⊂彡

『人間は いつか必ず死ぬ。』
『死んだ後にいくところは、無である。』


CAST
九曜隆浩(主人公)
九曜桐莉(妹)
大島七華(幼馴染・姉)
大島由紀(幼馴染・妹・幽霊)
坂崎渡市(怪人カメレオン男)
山本正義(怪人ニワトリ男)
内藤ホライゾン
ジョルジュ長岡
MMRの皆さん

325 :桐莉兄@キリ :2007/10/08(月) 04:21:55 ID:dG9UChg/0

Word
妹波紋(シスタンド)
 『C・だよもんド(クレイジー・だよもんド)』
  七華の妹波紋。C・ダイヤモンド互換だが、オリジナルより少しだけ融通が利く。
変身
 『地平線の騎士(ナイト・ホライゾン)』
  隆浩の妄装具現化(V・I・P)能力。騎士に似た甲冑状のスーツを身に纏う。
  変身中は重力制御と思考強化により亜光速戦闘が可能になる。
  武装は妹萌えを攻撃力に変換する光線剣、『セイブ・ザ・シスター』。
武装
 『レイジング・ファウスト』
  桐莉の魔法の杖。形態は三叉槍。
  霧佳式カートリッジシステム(666連装オートマチック)搭載。
  アクセルモードとドライブモードの切り替えが可能。
  術者と杖の限界を超えた超出力の遠距離砲撃に特化している。
  更に全能力を解放した突撃形態『レイジングファウスト・シスターテリオン』では、
  A.C.S(Accelerate Charge Sister)により魔力刃を展開、
  相手の防壁を貫通してゼロ距離からの魔砲『エクセリオンシスター』をぶっ放す。
 『ドミ狩るステッキ』
  七華の魔法の杖。
  地球防衛軍の空想科学兵器開発局長、大島七仔が作り出した。
  精神力を指向性の破壊光線に変換する極地戦闘用音声入力式携帯兵器。
  七華の声紋で登録されているので、他の人には扱えない。

326 :名無しさん@初回限定 :2007/10/08(月) 13:06:23 ID:qydiZUtp0

今北産業

327 :桐莉兄 :2007/10/08(月) 14:31:24 ID:dG9UChg/0

妹萌えSSを
投下したり読んだりして
楽しむスレ。

328 :名無しさん@初回限定 :2007/10/08(月) 21:39:21 ID:6zktkKbj0

うはwwwwwwwwwwこれはいいVIP臭wwwwwww
だがサクサク読めて面白エロっぽかったのでGJwwwwwwww

329 :名無しさん@初回限定 :2007/10/08(月) 23:16:37 ID:N8uNrkW10

桐莉兄氏はどんどん芸が細かくなっていくな。
挿絵ではないからこそこのふいんきが醸せるのであろう。GJである。

330 :名無しさん@初回限定 :2007/10/13(土) 15:40:45 ID:TOuSW39P0

http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/070808/trl0708081522005-n1.htm

331 :桐莉兄 :2007/10/14(日) 02:19:17 ID:YdMOPvMj0


  ――特にどうと言う事も無い、或る放課後の出来事。


「あ、待って、たかくんっ」

終業の鐘が鳴って、小夜子先生が教室を出て行った後の事。
俺も桐莉を迎えに行こうと鞄を持って立ち上がったら、七華に声を掛けられた。

「ん?七華も一緒に帰るか?」
「あのね、たかくん。今日の放課後、時間あるかな」
「いや、特に何も予定は入ってないな」
「それじゃあ、一緒に生徒会室に来てくれるかな」
「あ、でも、桐莉と待ち合わせしてるんだ」

と、当の桐莉の叫び声が廊下から聞こえて来る。

『何なのスか!何で桐莉、シスタープラチナに抱き抱えられて兄ちゃんの教室の前まで連れて来られてるのスか!?』
『黙れ、桐莉。禁則事項だ』
『ぬあーっ、何をする離せぇーっ!!』

がらがらがらっ。
扉を開けて、桐莉と由紀が教室に入って来る。

「桐莉持って来たよ、ななねぇ」
「物じゃないのス!」

332 :桐莉兄 :2007/10/14(日) 02:20:16 ID:YdMOPvMj0

「おっ、桐莉ちゃんだ!」「相変わらず可愛いぜ!」「でも、どうして空中に浮かんでいるんだ?」
「構うもんか!俺はチラ見えしているおぱんちゅを深く心に刻み込むんだぜ!」「それにしても憎々しきは九曜兄ッ!」
「こんなに可愛らしい妹が居ながら、大島さんにまで手を出すとは許せんなぁッ!」

最早名前も出ないモブキャラと化した男子クラスメートどもがざわめく中、無造作に床に投げ出される桐莉。

「きゃうっ!いったぁーっ……ゆきゆきぃーっ、ケツ打ったのス!」
「桐莉ちゃん、折角の可愛らしい悲鳴が台無しだよ……」
「兄ちゃぁん、由紀に虐められておケツが痛い痛いなのスぅーっ。可哀想な妹のお尻を優しく撫で撫でしるぅーっ」
「お、お、お、俺が!」「いや、俺がっ!」「僕が撫でてあげるよ、桐莉ちゃんっ!」「真性包茎はすっこんでろ!」「あぁん、やるのか!」「表に出ろや、ゴルァ!」「桐莉ちゃんは俺の嫁!」
「てめぇら、人の妹に欲情してんじゃねぇぇぇーーーーーーーーーー!!!!!」

BAGOOOOOOOOOOOOOONN!!

ホーロド兄ぃスメルチで群がる男子生徒を氷漬けにして吹き飛ばす。

「ぬぅっ、なんと兄妹な…もとい、強大な小娘萌(コスモ)っ!!」「だが、我々の幼気(ロリコニックオーラ)も負けてはいないっ!!」「うぉぉぉぉーーーっ、桐莉ちゅわぁぁぁーーーんっっっ!!!」
「うわぁぁぁぁんっ、寄るなぁぁぁぁーーーっっ!!愛妹革命(シスターダスト・レボリューショーーーーーンッッッ)!!!」

DOGOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOONNN!!!

天井を突き破って、真っ青な空の彼方へと消えて行く級友達を、俺達は見送った。
眩しくて逃げた。
何時だって弱くて、あの日から変わらず、何時までも変わらずに居られなかった事、悔しくて指を離す。

333 :桐莉兄 :2007/10/14(日) 02:21:09 ID:YdMOPvMj0

「隆浩、鳥の詩になってるよ」
「グッバイ、俺のひと夏の思い出……」

執拗に食い下がる追っ手に七華感覚(セブンセンシズ)全開の雷光放電(ライト兄ぃングプラズマ)を叩き付けて吹き飛ばしつつ、俺達は生徒会室へと向かう。

「って、だから何で桐莉は拉致られて生徒会室に向かう破目に陥っているのスか!」
「黙れ、桐莉。禁則事項だ」
「おまいは名前からして未来人じゃなくて宇宙人互換なのス!」
「そんなに大した事じゃないよ、桐莉ちゃん」

がらがらがらっ。
七華が生徒会室の扉を開くと、其処には紅茶とケーキとティーセット一式が準備されていた。

「じゃじゃーんっ!」「ようこそ、生徒会室へっ!」
「お茶会かよ。まるでアニメかゲームに出て来るような生徒会だな」
「ぬぅっ、これは新発売のフォンダンフロマージュ、クランベリーソース風味っ!」
「いよぅ、良く来たね、九曜兄妹っ」

ついでに、川崎こよりも席に座って待っていた。

「って、あたしはついでか!」
「どうして川崎が生徒会室に?」
「よりちゃん、生徒会の書記だもん」

なるほど、川崎の制服の襟元にも、七華や由紀と揃いの銀のバッジが付いている。

334 :桐莉兄 :2007/10/14(日) 02:25:51 ID:YdMOPvMj0

「……お前、何時の間に書記になったんだよ」
「よりちゃんは元から生徒会書記だよ」
「あははー。まぁ、七華とは付き合い長いからねぇ。前の生徒会がクーデターで失権した時、あたしが内部から七華親衛隊を手引きしてたんだ」
「なるほど、劣勢の仲間を売り飛ばして、新政権での地位を得たって訳だ」
「人聞きの悪い言い方しないでよ。あたしは革命初期から親友として七華側に味方してたんだからねっ」

言いつつ、何の脈絡も無く俺の制服を脱がせに掛かる川崎。

「だぁぁーーっ!いきなりお前は何をしとるんだっっ!?」
「あれ?七華に聞いてなかったの?あたしゃてっきり、了承済みで此処に来たんだとばっかり思ってたよ」
「ごめんね、たかくん。この生徒会室、男子禁制なんだよ。だよ……」

ぎゅぴーん☆

輝く七華の目。
かぁいいモードレナのような怪しい動きでにじり寄って来る、其の手にはLサイズの女子制服っ!

「ほらっ、親衛隊の奴らを締め出す為に必要なルールだからっ」
「たかくんも女の子の制服着ないと駄目だよー」
「だったらいいっ!俺はお茶会不参加って事でっ!!」

振り向くと、自動的に激しく閉まるドア。
押せども引けども動かない。

「由紀ちゃん、ナイスポルターガイスト」
「ば、ばかっ、開けろっ!俺を此処から出せっ!!」
「だが断るっ!妹(ボク)はおねぇさま(隆浩)に恋してるーーーーー!!!」

335 :桐莉兄 :2007/10/14(日) 02:27:07 ID:YdMOPvMj0

駄目だ、こいつも俺の女装姿が好きな変態だったっ!

「桐莉っ、桐莉ぃーーーっ!!俺を助けろっ!!!」
「いいじゃないスか、兄ちゃん。桐莉も兄ちゃんの女装姿が見たいのスー」
「話が分かるね、桐莉ちゃんっ!」「さあっ、観念してっ!」「この女子ブレザーを身に付けなさいっ!」
                  ヽ
  :/\___/ヽ .      つ
..:/''''''   '''''':::::::\:    わ
:.| (◯),   、(◯)、..::|: ぁぁ
:.| " ,,ノ(、_, )ヽ、,,""..:::|: あぁ
:.|   ´,rェェェ、` .:::::::::|: ああ
:.\  |,r-r-|  .:::::/… ぁあ
:/  ヾ`ニニ´ / ̄"''''ヽ:

隆浩は女子制服を装備させられた!

「……くっ、この似合いっぷり……反則っ、反則だわっ、九曜くんっ!」
「はうぅぅぅー、かぁいいよたかくん、お持ち帰りぃ〜っ!!」
「ハァ、ハァ、ハァ、おっ、おねぇさまぁぁぁーーー!ボクのおねぇさまーーーーー!!」
「しっ、しっ、触るなっ!これは桐莉の姉ちゃんだぁーーっ!!」
「しくしくしく。もう好きにして……」

ロングヘアーのウィッグまで被せられて、こんな姿じゃ外を出歩く事なんて出来やしない。
こうなれば、早いとこケーキ食って、お茶会終わらせて帰らせて貰おう。
桐莉達は紅茶の銘柄とかで盛り上がってるが、俺にはさっぱり訳分かんねーし。

「七華ー、ケーキ切り分けるから、ナイフ貸してくれ」
「うん、いいよ。はいっ、たかちゃん」
「……………」

orz

336 :桐莉兄@キリ :2007/10/14(日) 02:28:17 ID:YdMOPvMj0

渡されたナイフでケーキを切る。
五等分って結構難しいな。
大体、喧嘩にならないであろう程度の精度で五つに切り分けて、其々のお皿に乗せる。

「ほい、桐莉」「うぃス♪」
 「はいよ、七華」「キタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!」
  「ほれ、由紀の」「72.3度。ほぼ五分の一だね。やるじゃん、隆浩♪」
   「ほいさ、川崎の分」「さんきゅっ、九曜姉っ☆」「しばくぞ」

そして最後に俺の分を皿に乗せて、と。

由紀がフォークを配ってくれる。
七華が其々のティーカップに紅茶を注ぐ。
俺はと言えば、ケーキカットに使ったナイフに付着した生クリームを指先で掻き集めて、

「桐莉ー」
「んぃ?」

妹の口の中に突っ込む。
桐莉が指に吸い付いて、生クリームを綺麗に舐め取る。
見ていた川崎が少し退きながら、

「……うぁー、あんた達、何時もそんな風にしてるんだ……」

「「え?(汗)」」

337 :名無しさん@初回限定 :2007/10/14(日) 02:41:51 ID:vJsSi5WJ0

つ【 支援 】

338 :桐莉兄 :2007/10/14(日) 10:24:50 ID:YdMOPvMj0

んゆ?
今回のはこれでキリですぉ。
特にこれといってオチの無い日常の話なんで。

339 :名無しさん@初回限定 :2007/10/14(日) 14:12:23 ID:kZpgb8Hg0

日常なのか…(゜゜;)

340 :名無しさん@初回限定 :2007/10/17(水) 22:08:33 ID:SA+HjbVJ0

朝起きたら妹に、買い置きのポテチをすべて粉砕されていた。



……いや、ポテチ踏み潰しちゃってさ…

341 :名無しさん@初回限定 :2007/10/25(木) 20:28:31 ID:e2y8f5b/0

朝起きたら妹が、保守点検に乗り込んできた。

342 :名無しさん@初回限定 :2007/10/25(木) 23:36:51 ID:Ivnotdqz0

朝起きたら妹が寝坊してた

343 :名無しさん@初回限定 :2007/10/26(金) 20:32:57 ID:YRijkHbk0

朝起きたら妹が、トレーナーを廃業してた

344 :名無しさん@初回限定 :2007/10/26(金) 20:35:26 ID:i3rPkjit0

朝起きたら妹に「顔は同じなのに…何が違うのかしらねぇw」と言われた

む…胸の差って言いたいわけ!?

345 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 12:15:05 ID:Bmvfrfx70

十月 二十一日 日曜日

ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪
 ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪
  地獄の撲殺トンファー、ナナカリボ〜ルグぅ〜♪

ぴぴるぴるぴるぴぴ――かちっ。

枕元の時計の音声スイッチを切った。

「……あいつ、なんちゅー目覚まし持っとるんや……(汗)」

アホみたいに眩しく差し込んで来る朝の光。
頬っぺたをバシバシ叩いて二度寝の誘惑を断ち切る。
普段なら昼過ぎまで爆睡しとる所やけど。

『お兄ちゃ!ちょっとーっ、聞いてるですかっ!おーにーいーちゃっ!』
『んぐぅー……何やー、おにいたん眠たいねん……』
『寝ぼけてないでさっさと目ぇ覚ましやがれですよっ、このすっとこどっこいあにぃっ!』

どごぉっ☆

コンマ5秒の差で、僕が寝とったベッドの上に等身大うさこちゃん人形が振り下ろされる。
綿の塊や言うても、これだけでかいと直撃したら洒落にならへん。

『むーっ、ゆかなのカメディアンバックブリーカーがかわされたっ……』
『いきなり何さらすんじゃボケぇー!?』
『じゃかぁしぃですっ!ゆかなが呼んだらとっとと起きて地の果てまでも速攻駆けて来やがれお兄ちゃですっ』
『あーあー、可哀想に。うさこちゃん、耳取れ掛けとるがな……』
『それがどうかしましたか、全てはゆかなのうさこちゃんなのですっ。そんな事より、お兄ちゃに重大な命令ですよっ』

346 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 12:19:56 ID:Bmvfrfx70

ぶんっ☆   がしぃんっ。

僕の脳天直撃コースで振り下ろされる"それ"を真剣白羽取り。

『何や、目覚まし時計?』
『明日の朝、七時前にゆかなを起こして欲しいのですよ』
『ええけど、明日何か大事な用でもあるんかいな』
『うっ、うっせー!お兄ちゃは黙ってゆかなを起こしに来やがって下さいですっ!!』

何故か真っ赤になって微妙に台詞を噛みながら僕の部屋を出て行く。
去り際に、わざわざ振り向いて『いいですかっ、七時前ですよっ!起こしに来なかったら金玉が潰れてお姉ちゃになるまで二十四時間地獄の耐久電気按摩ですっ!』と念を押して行く。
其処まで言うのだから、きっと大事な用があるに違いない。

僕は目覚まし時計の針を朝六時半に合わせた。


ー―此処まで、回想終わり。

「っちゅー訳で、ゆかなを起こしたらなアカンなぁ。寝坊助さんやさかい、早目に……」

早めに……朝の六時半に……僕、目覚まし時計の針、合わせてんで。
何でか知らんけど、目覚まし十時にセットされてるやんっ!

「ちょwwwwやばっ、何で!?もう十時過ぎとるwwwwww!!?」

ちゃうねんっ!そうっ、これは孔明の罠なんやっ!
扉を蹴り破らんばかりの勢いで、ゆかなの部屋に駆け込む。
あかん、ゆかなちゃん爆睡モードや。

347 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 12:24:27 ID:Bmvfrfx70

「すぅー…ふぐぁー…すぅー…むゆぅー…」
「あほっ、起きぃっ、ゆかなっ!!朝やっ、遅刻やっ、十時過ぎとるっ!!」
「……………何だとォォォォォーーーーーーーっっっ!!!!!!」

がばぁっ!!

突然布団を跳ね飛ばして腰の動きだけで起き上がると、僕の差し出した目覚まし時計の文字盤を見て呆然。

「兄者ァァァーーー何やらかしてやがるですかこのオタンチーーーンっっっ!!!」

ごきーんっ☆

「おごぉぅっ!?」

泣きながら僕に金的蹴りを放つゆかな。
僕も悶絶しながら泣く。凄く痛い。
男の子に生まれへんかったら良かったって真剣に後悔するくらいに痛い。

「ちょっと、お兄ちゃっ!そんな所で蹲って泣いてる暇があったらゆかなを手伝いやがれですぅーーーっっ!!」

どたばた、どたばた、家中を駆けずり回って、洗顔、整髪、化粧、服を着替えて、女の子って大変やな。
某桐莉の兄ちゃんとかやったら、制服に着替えてそれで終わりやで。

「お兄ちゃも着替えて!」

僕が準備したバタートーストをコーヒーで流し込みながら、ゆかなが叫ぶ。

348 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 12:30:49 ID:Bmvfrfx70

「え?僕も?何で?」
「もーぅっ!!お兄ちゃのせいで遅刻なんだよっ、分かってるの分かってないよねっ、ちゃんと責任取ってゆかなを送るのっ!!でないとお兄ちゃがベッドの下に隠してるエロース分120%の十八歳以上ご推奨な漫画、全部お母さんにばらしちゃうよぉぅーーっ!!」
「うわぁっ、それは勘弁してくれぇっ……って、たまに僕の部屋からエロ漫画勝手に持ち出してたのお前かぁーっ!?」
「うぅっ、うるさいうるさいうるさぁーいっ!!ゆかなだって思春期だもんっ、えっちな漫画に興味を持って何が悪い何も悪くないよぉーうっ!!」
「お父ちゃんやとばっかり思ってたのに、小六であんなエロい漫画読んでたらろくな大人になれへんで」
「お兄ちゃこそ、まだ十八歳になってないのにあんなエロースな漫画ばっかり読んでるから成績が悪いですっ!しかもロリで!実妹で!スク水とか体操服とか夢ばっか見てんじゃねーですぅ!!」
「ぐがっ……ゆ、ゆかな、其の件に関しては忘れよう。ほら、早よ行かな、ますます時間がヤバい事になっとるでっ!!」
「あああーーーーぁぅぁぅぁぅ、もぉーうぅーっ、ばかばかばかぁっ、お兄ちゃ急ぎやがれですぅぅーーーー!!!」

家を飛び出す。自転車スタンバイ。原付の免許まだ持ってへん。

「素晴らしき哉、人力!行くで、ゆかな!」
「おうよ、地獄の果てまでかっ飛ばしやがれですっ!」
「おらぁぁぁぁっ、僕の愛馬は凶暴やでぇーーーーー!!!!」

待ち合わせ場所は駅前の噴水らしい。
僕らの家は高台の住宅地にあるから、此処からやと殆ど下り道や。
行きは良い良い帰りは怖い、スピード出し過ぎ要注意、と。

349 :名無しさん@初回限定 :2007/10/28(日) 12:33:31 ID:wxEGtxBl0

つ【 支援 】

350 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 12:34:55 ID:Bmvfrfx70

「何ちんたら走ってやがるですかっ!もっとスピード出しやがれですっ!」
「あほ、無茶言うなや。これ以上スピード出したら角ぉ曲がり切られへんがな!」
「今のお兄ちゃの価値なんて自転車のエンジンと同じですっ、駅に着いたら過労で倒れてもいいから、兎に角馬車馬の様にひたすら全力で漕ぎ続けやがれですよぅーーっっ!!!」
「――お、おう。あのな、ゆかな。言われんでも今から全力フルスロットルや……」
「おうよ、人生短し走れや兄貴なのですっ」
「そうやなくて、その……あぁぁ、あかんっ、さっきからブレーキ全ッ然利いてへんねやぁぁぁぁ」
「ふぇ?……ふぇええぇええええ;え;ええーーーーーーー!!?」

下り坂。壊れたブレーキ。当然の帰結として只管加速する自転車。体感速度120km/h超え。

「ひぇぇぇえぇぇぇぇぇジェットコースターは苦手なのですよぉーーーーーーぅっっっ」
「うぉぁぁああぁぁあぁぁ退いて退いて退いてあかん幼稚園児ちょ犬出て来るなお爺ちゃん避けてーーーーー」
「止まらないのです止まれ止まっていにゃぁぁぁゆかなとお兄ちゃ愛の暴走超特急ーーーーー」
「らめぇっ、超特急らめぇっ、うわ、ちょ、あぶっ、死ぬぅぅぅーーーーー」
「ゆかな、お兄ちゃと逝っちゃうよぉーーーーーー」

あかんっ、曲がり切られへんっ!
そう思った刹那、僕とゆかなを乗せた自転車はガードレールを乗り越えて、中空へと飛び出した。
崖下目掛けて落下して行く。

その二秒くらいの短い時間に。
僕は無意識に、ゆかなの身体を抱き寄せて。
ゆかなは――

「んなとこで死んでたまるかコンチクショーですよぉぉぉぉーーーーっ!!!!」

ずるり。

背中から等身大うさこちゃん人形を取り出して、迫り来る地面に向けて全力で叩き付けた。

351 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 12:38:15 ID:Bmvfrfx70

どっごぉぉぉぉーーーーーーん☆

勿論、落下の衝撃を殺して無事に着地なんて漫画みたいな芸当が出来る訳があらへん。
僕とゆかなが助かったのは、たまたま落下地点に樹が生えてて、枝がクッションになった事。
それと、僕がゆかなのクッションになって、等身大うさこちゃん人形が僕のクッションになってくれた事。
要するに、たまたま、運が良かったってだけの話やったりする訳で。

「おまっ、う、うさこちゃん人形なんか何処から出してん!?」
「背中」
「お前の背中はド○えもんの四次元ポケットかーー!!」

幸い、僕もゆかなもかすり傷程度で済んだけど……うぁぁぁ、あかん、僕の自転車、ご臨終や……。

「迷わず成仏しやがれです……」
「こらーっ!埋めちゃ駄目!埋葬しちゃ駄目!修理すれば多分まだ乗れるからっ!!」

大破した自転車は道の脇にでも停めておくしかあらへん。
一応、念の為に盗難防止用のワイヤーロックを掛けて、林の木立の中に隠しておく。
其処から、妹と歩く事小一時間。駅前の噴水に到着。

「………普通にバスで来た方が断然、圧倒的に、完璧に早かったですよ………」

顔に縦線浮かべながら僕をジト目で睨むゆかな。
無理も無い。
噴水の向こう側に立っている時計の時刻は既に十二時半を回ってた。

「ま、待ち合わせの相手って、まだ待ってたりとか」
「するわけねーです、このスットコドッコイ」
「あ、あの、ゆかな……待ち合わせの相手って……誰なん?」
「クラスメート」

ぼそっと、ゆかなが呟いた。

352 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 12:40:57 ID:Bmvfrfx70

「そ、そうか。悪い事したな。また明日にでも教室で謝――」
「西條慶介。けーくん。今日はゆかなの……生まれて始めての、デートの日、だったのですよ……」

俯いたまま、ふるふると小刻みに震えるゆかな。
僕は、もしかして、かなり、その、取り返しの付かない失敗を、してしもたんじゃ……

「……お兄ちゃ……」
「ゆ、ゆかなっ、」
「其処に直りやがれですぅぅっ!貴様の金玉を引っこ抜いてみっくみくにしてやるですよぅーーーーーっっっ!!!!」

思いっきし凹みまくってるかと思いきや、瞬時に膨れ上がるゆかなの闘気。
戦闘力120000、125000、130000、135000、

「ひっ、ひぃぃーーーーーーっ、堪忍やーーー!!!」
「覚悟して覚悟しなさいお兄ちゃのばかばかばかお兄ちゃのせいだよ全部お兄ちゃが悪いんだよ
ちゃんと起こしてって言ったのに起こしてくれなかったしお兄ちゃがブレーキ確認して安全運転だったら遅刻しなかったんだからね
分かってるのお兄ちゃが責任取ってよゆかな初めてのデートでふられちゃったよ全部悪いのお兄ちゃなんだからもう死んじゃえお兄ちゃの――」

ぎゅごぉぅっ。  気圧の変化が肌で判る位に強烈な勢いで迫り来る、等身大うさこちゃん人形。

「ばかぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーー!!!!!!!」

どっごぉぉぉぉぉぉぉぉおぉーーーーーん。

振り下ろされるそれを、僕は敢えて我が身で受け止める。
所詮、綿の塊やし。こんなの、痛くあらへん。
ゆかなの痛さに比べたら、こんなん、全然痛くない。

353 :名無しさん@初回限定 :2007/10/28(日) 12:41:02 ID:wxEGtxBl0

つ【 支援 】

354 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 12:44:29 ID:Bmvfrfx70

「……ぐぅっ…ごめん。…ほんま、ごめんな。ゆかな……」
「もういいですっ。……付き合いなさい、お兄ちゃ……」
「え?」
「このままゆかなに無駄足踏ませるつもりですかっ!命令ですっ、今日一日お兄ちゃはゆかなの奴隷に決定っ!まずはお兄ちゃの奢りでお昼食べて、それから遊園地にでも連れてきやがれですぅっ!!」

有無を言わせぬ剣呑なオーラを纏って捲し立てるゆかなに、僕が逆らえる訳あらへん。
それに、一日ゆかなに付き合うくらい、どうって事あらへん。

駅前のシスド(シスタードーナツ)で昼飯食って、僕はゆかなと遊園地に向かった。
最初から一日中遊び倒す気ぃ満々やから、奮発してフリーパスを購入。

「よっしゃぁ、何から乗る?何でも好きなん乗ってええでー」
「まずはメリーゴーラウンドに乗るですよ」
「んじゃ、これパスポート。僕此処で待ってるさかい……」

がしっ。  ゆかなが僕の腕を掴んで、回転木馬の方へずーるずーると引き摺って行く。

「却下。お兄ちゃはゆかなと一緒に白馬に乗るですっ」
「なっ、なんやてぇーーー」
「勿論、ゆかなを抱き抱えて乗るですよ?」
「ちょ、そんな、かっこ悪いやん、堪忍してぇな……」
「奴隷に拒否権は無いよぅー」

ずんちゃっちゃ♪ ずんちゃっちゃ♪
三拍子のリズムに合わせて上下する回転木馬の、よりによって一番目立つ真っ白な奴に、ええ歳扱いて妹と二人乗りやなんて、ありえへん……これ、何て罰ゲーム……?

355 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 12:48:08 ID:Bmvfrfx70

「ちょっとぉ、お兄ちゃぁ、ちゃんと抱き抱えてくれてないと、ゆかな落っこちちゃうよぉーぅ」
「だぁぁぁぁくっ付くなァァァ」
「ほらほら、お兄ちゃ。周りで観てる人が手振ってくれてるよぅ?」

あれは保護者の皆さんやっ!
見てみぃ、僕ら以外に乗ってるの、ちびっこばっかりやんかっ……うぁぁ、恥ずかしくて死ぬる〜っ。

やたらと陽気な三拍子に合わせて、十周ほどした所で回転木馬が止まる。
静止とほぼ同時に飛び降りて出口に向かう。
何でメリーゴーラウンド如きで絶叫マシン以上に疲れなあかんねんな。

「お兄ちゃ、お兄ちゃ、顔色が悪いよぅー?」
「……あれを『地獄の回転木馬』と名付けよう……」
「次は観覧車に乗るのですっ!!」
「NOOOOO!横回転の次は縦回転かぁーっ!?」
「一周するまでの間、お兄ちゃは正座してゆかなをお膝の上に乗せるんだよぅー」
「ちょwwwwそれ何て石抱き刑?」
「其の後はティーカップ二人乗りして、其の次にロックンローラー乗って、其の次は――」

只管ぶっ続けで回転する奴ばかり妙な姿勢で乗せられて、三半規管が悲鳴を挙げて来た頃。
ゆかなが喉の渇きを訴えて来たので、少し休憩を取る事にした。

「お兄ちゃぁーっ、早く早くぅーぅっ!ゆかなは喉がからからですよぅーっ?」
「せやったらそないに叫びなや。余計に喉が渇くがな……」
「っるっせーですっ。いいから口答えしてねーでさっさと飲み物買って来やがれです!」

ぶんっ。

ゆかなが投げ付けて来た物を咄嗟にキャッチ。
……五百円玉や。

356 :名無しさん@初回限定 :2007/10/28(日) 12:54:25 ID:6ZfeH6rA0

つ【 支援 】

357 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 13:33:11 ID:Bmvfrfx70

「や、ゆかなっ、今日は全部僕の奢りでええんやでっ?」

言うたっても、ぷいっ、と横を向いて知らん顔しとる。
飲み物だけやのうて焼き蕎麦とたこ焼きとフランクフルトも買うて来たろ。

……遊園地の売店とかって何で何処もこんなぼったくりなんや……。

「ゆかなー、買うて来たでー」
「遅いのですっ。ゆかなを五分と二十七秒も一人きりで放置したのです!」
「空腹は最大の調味料や」
「むーっ、お兄ちゃの癖にゆかなを焦らすなんて生意気なのです。罰として食べ物は全部ゆかなが押収するのですっ!」
「えぇぇぇ!?」

あ、あんまりや……。
たこ焼き、僕の大好物やのに……。

「ゆかな、半分っ……いや、三つでええから残しといてぇなっ」
「三つ!?丸っこいの三つ欲しいのですかっ!?いやしんぼめっ!!ですよー」
「うぐぅっ……」
「……でも、ゆかなは優しいから、条件次第で食べさせてやらない事も無いのです☆」

ぽんっ☆

「うあじゃぁーっ!?はふはふはひっ!?」

突然、ゆかなが熱々のたこ焼きを僕の口の中に放り込んだ。

「ひっ、ひひはひはひはらふへんっ!?(訳:いっ、いきなり何さらすねんっ!?)」
「んん?熱過ぎたかなぁ?」

358 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 13:34:18 ID:Bmvfrfx70

「おもいっきし口の中火傷したわっ!!」
「じゃあ、お兄ちゃはちゃんと冷ましてからゆかなに食べさせるですよ」
「……はァ?」
「お互いに食べさせっこですよー」
「なっ、何で僕がそんな恥ずかしい真似せなあかんねんっ……」
「ほらほらー、早くしないと誰か来ちゃうですよーぅ?」

何故か一本しか付いて来なかった爪楊枝を受け取って、
大きく口を開けて雛のように待機するゆかなの口に、たこ焼きを一個放り込む。

ぽんっ☆

「はひゅっ!?ふひゃぁうぅっ、あふあふぃぉぅっ!!」
「あ、ごめん。熱々なん忘れとった……」
「熱いよっ、ばかぁっ!ゆかなを火傷させる気!?もうっ、信じられないよぉーぅっ!!」

ジュースに入っとる氷を口に含んで、ゆかな涙目。

「うぅっ、お兄ちゃ馬鹿だよ。火傷した直後に熱々のままゆかなにたこ焼き食べさせるなんて、記憶力ヤマモトさん並みだよぉーぅ……」
「誰やねん、ヤマモトさんて……」

くいっ。

ゆかなが指差した背後の野外舞台で、昔懐かしいヒーローショーみたいなんをやっとった。
なんや、見物しとる子供らに混じって、いかついカメラを構えた大きなお友達の皆が結構な数居るみたいやけど。

359 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 13:37:30 ID:Bmvfrfx70

『あーれぇーっ、助けてーっ、なーなーねーぇー!!』
『うわー、大変だっ、由紀ちゃんが逆さ縛り首団に捕まっちゃったよっ!さあっ、会場の良い子の皆も、一緒に大きな声でドミ狩る七華を召喚してねっ!!せーのっ――』
『『『『『『『『助けてーーーーっ、なーなーねーぇーーーーーーっっっ!!!!!!』』』』』』』』

……うっわー、会場のちびっこ諸君よりも、大きなお友達の声の方が良ぉ響いとるやん……。

『この世に練乳ある限り、悪は決して栄えない!愛と正義の魔法少女、ドミ狩る七華、只今参上っ!!』

どんっ、どぱぱーんっ。

爆音と共に白煙が派手に上がる。

『ぬぅっ……現れたスね、ドミ狩る七華っ。今日こそはおまいを倒して、兄ちゃんに偉い偉いして貰うのだス!!』
『そう簡単には行かないもんっ。今日も華麗に桐莉ちゃんを倒して、たかくんにいい子いい子して貰っちゃうよっ!!』
『おいでませっ、逆さ縛り首団の皆さんっ!!』
『アイーッ!』『アイーッ!』『アイーッ!』『アイーッ!』『アイーッ!』『アイーッ!』『アイーッ!』『アイーッ!』
『行くよっ。地獄の撲殺トンファー、ナナカリボルグ!!』

ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪
 ぴぴるぴるぴるぴぴるぴ〜♪
  地獄の撲殺トンファー、ナナカリボ〜ルグぅ〜♪

何処かで聞いたようなテーマソングと共に、主役らしい魔法少女が単騎で全身黒タイツの集団の中に躍り込む。

360 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 13:54:11 ID:Bmvfrfx70

『ドミ狩るトンファーキック!!ドミ狩るトンファークラッシュ!!ドミ狩るトンファーソード!!
ドミ狩るトンファービーム!!ドミ狩るトンファーカノン!!ドミ狩るトンファーグレネード!!
ドミ狩るトンファーバズーカ!!ドミ狩るトンファー置きっぱなし式ブレーンバスター!!!』

ちょwwwそれトンファー関係無いからっ!!
……これ、何て大魔法峠?

『そして必殺ぅ〜っ、ドミ狩るトンファー七華守護神!!』

ちゅぼんっ、ぼんぼばぁぁあーーーーんっ。

派手な爆発と共に軽く吹っ飛ぶ雑魚戦闘員。

『さあ、悪の魔法少女、キリング桐莉ちゃんっ。練乳浣腸(お・し・お・き)の時間だよっ☆』
『ところがどっこい、そうは問屋が卸さんのス!母ちゃんことイカデーモン博士に貰ったこの改造人間巨大化光線銃で……』

しびびびびびびびっ。        ………しゅぼんっ!!!

『ごっ、ごげぇぇぇぇぇーーーーー!!!舞台で巨大化は流石に無理がありますぞぉぉぉーーーーーー!!!!』

巨大化光線銃で撃たれた怪人ニワトリ男が、いきなり火達磨になって悲鳴を挙げながら転げ回る。
おいおい、あれ、ホンマに燃えてるやん。ええんか?役者さん死んでまうで……(汗)

『わぁっ、大変だ。ヤマモトさんが燃えちゃった。さあ、会場の皆も一緒に叫んでねっ。せーのっ――』
『『『『『『『『ヤマモトさぁぁぁぁーーーーーーーんっっっ!!!!!!(涙)』』』』』』』』

361 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 13:55:46 ID:Bmvfrfx70

『ぬぅっ、美味しい焼き鳥が焼けたのス……』
『桐莉ちゃん、それ、瞬間万能調理銃に改名した方がいいと思うよ……』
『だが然しっ、此処で退く訳にはいかんのだス!こうなったらガチンコ勝負で決着付けるーーっ!!』
『上等っ、七華裂肛拳ーーー!!!』

『くけっ、くけぇっ、誰かを忘れていませんかぁーーー?』

突然、ドミ狩る七華の動きが止まり、見えない何かが絡み付いて中空に逆さ吊りになる。

『首領様、捕まえましたー』
『良くやったのス、丁度巧い事背景に溶け込んで潜伏していた怪人カメレオン男の坂崎さんっ』
『ひっ、卑怯だよっ、桐莉ちゃんっ!ちゃんと正々堂々勝負しるーっ!!』
『あぁーん?正々堂々なんて言葉は桐莉の辞書には載ってないのス!所詮この世は焼肉定食!卑怯だろうが何だろうが、勝てば良かろうなのだぁぁぁーーーっっ!!!』

うわっ、悪っ。ごっつ悪っ。流石は悪の組織の首領やで。
それにしてもまぁ、七華ちゃん、どえらいやらしい格好で吊られてもうて。
会場の大きなお友達の皆も拍手喝采大興奮や。

『さぁっ、七華姉ちゃぁん?練乳浣腸(お・し・お・き)の時間だぁーっ?』
『やっ、やだやだやだぁっ、助けてっ、たかくぅぅーーーーんっっっ!!!』

『大変っ、ドミ狩る七華が大ピンチ!!会場の皆っ、一緒に地平線の騎士(ナイトホライゾン)を呼んでねっ。せーのっ――』
『『『『『『『『うぉぉぉぉぉーーーーっ、来るなぁぁぁ、ナイトホライゾォォォォーーーーンッッッ!!!!!!(血涙)』』』』』』』』

ってこらこら!                                     ――ぃちゃっ、
司会のお姉さん困ってはるやろ。
ああ、でも、うん。                           ――ちゃってばっ
其の気持ち、すっごい良ぉ解るでっ!!!

362 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 14:01:18 ID:Bmvfrfx70

「おーにーいーちゃーーーーっ!!!!!」
「ひぎぃぃぃーーーーっっっ!!?」

ぎちぎちぎちぃっ。

「何よそ見してるのゆかなたこ焼きふーふーしてずっと待ってるのに待ってたのにあーんしないでドミ狩る七華ばっかり見て呼んでも返事しないし
そんなに大きなおっぱいが好きなのお兄ちゃのばかばかばかすけべ変態えっち大魔神最っ低っ、お兄ちゃなんかドミ狩る七華のおっぱいに挟まれて死んじゃえぇぇぇーーーーーーぇっ!!!!!!」

ぶんっ――

   どごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉんっっっ☆

ゆかな、その等身大うさこちゃん人形、何処にどないして隠し持ってるんや……げふっ。

「ふんっ。今度ゆかな以外の女の子の胸を見たらお兄ちゃのパソコンの中のえっちなゲームのセーブデータ全部速攻で削除してやるですっ」
「ちょ、それはマジで勘弁やっ!!」
「だったらっ、さっさと口を開けるがいいですよ?」
「あ、あーんっ……」

僕の真横に陣取って、次から次へとたこ焼きを口に押し込んで来る。
すっかり冷め切ってしまってて、全然美味しくない。

「ふーっ、ふーっ、ふーっ」
「ゆかな、もう十分冷めとるから。ふーふーせんでもええよ」
「うっ、うっせーっ。放置プレイのお返しですっ。食べ終わったらお化け屋敷に行くですよっ!!」

363 :名無しさん@初回限定 :2007/10/28(日) 14:03:53 ID:6UImPTr+0

つ【 支援 】

364 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 14:05:50 ID:Bmvfrfx70

半分こって約束やったのに、残りのたこ焼きは結局全部僕の腹の中に納まってもうた。

「ほらっ、食べ終わったらさっさと行くです、今すぐ行くです、この辺は人通りが多いから迷子にならないように腕組んで歩くがいいですよっ」
「迷子って、ええ歳扱いてなる訳あらへんやん。ゆかなかて逸れたら一人でセンターまで行って園内放送で呼び出し掛けて貰うくらい出来るやろ」
「腕組みがいいですか?それとも裸締めがいいですか?特別に選ばせてやるのですよ?」
「わ、わかった。腕組むさかいに、此処は一つ穏便に……」
「うむっ、分かればそれで良しなのです♪」

とほほ。何が悲しゅうて小学生の妹と腕組んで歩かなあかんねや。
ああ……さっきの七華ちゃんみたいな娘と腕組んで歩きたいなぁ……。

「ええ胸しとるもんなぁ……腕組んだらこう、ええ感じに二の腕に当たってやなぁ……」
「――っ、お、お兄ちゃの――」
「……ん?どないしたん、ゆかな?」
「――べっ、別にっ、ゆかなは平気ですよっ。お兄ちゃに触られるくらいっ、」
「……???」
「最近っ……膨らんで来たのですよ……」

なんや、うさこちゃん構えたり、赤かぁなって黙り込んだり、忙しいやっちゃな……。
ってかこっち寄り過ぎやろ。
ぺたんこの洗濯板に当たって肘が痛いねんって。

「もうじき五時やさかい、お化け屋敷終わったら家に帰ろな」
「了解なのです」
「おっ、見えて来た。なんや、偉いちゃっちぃお化け屋敷やなぁ……」

おっかなさの欠片もあらへん造りもん丸出しの提灯のお化けがベロンッと舌出して入り口に飾られとる。
人気があらへんのか、中から客の悲鳴の一つも聞こえて来ぇへんし。まぁ、ある意味でお化け好みの廃墟一歩手前なんかも知れへんけど。

365 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 14:06:47 ID:Bmvfrfx70

「ほな、行こか。ゆかな?」

……今時幼稚園児でも怖がりそうにないお化け屋敷やのに、ゆかなは物陰に隠れて固まっとる。

「なんや、怖じ気付いたんかいな?」
「しっ。黙ってこっちに隠れやがれですっ!」

訳の解らんまま、ゆかなと二人でお化け屋敷の影に隠れる。
息を潜めるゆかなの視線の先には、僕の知らん小学生くらいの男の子。

「何や、友達か?」
「声を出すなですっ!!」
「ああ、もしかして、あの子がけーくんとか言うとった子か?」
「!!」
「何や、心配性やな。大丈夫やて、兄貴と一緒に居ったからって変な誤解はされへんやろ。丁度ええやん、声掛けて、僕のせいでデートに遅れてもうたんやって謝――」
「駄目ぇっ!!!」

叫んで、自分で自分の口を押さえる、ゆかな。

「何で?謝るんやったら早い内の方がええやん。ついでやから、けーくんと一緒に遊んで来たらどないや?お小遣いやったら僕が貸しといたるさかい……」

ぶんぶんぶんぶんぶんぶんっ。

ゆかなが猛烈な勢いで首を横に振る。
そうこうしとる間に、お化け屋敷の方に走り寄って来る、これまた小学生位の女の子が一人。

『みかちゃーん、こっちー』
『はぁっ、はぁっ、はぅー。けーくん、お待たせっ』

………ちょぉ待てこらっ!おいっ、けーくんっ!誰やねん、その娘っ!?

366 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 14:10:11 ID:Bmvfrfx70

『次はお化け屋敷入ろー』
『ぇぇーっ、怖いからやぁー』
『平気だよっ。僕が守ってあげるからっ』

ちゃうやろがぁーっっ!!
お前が守らなあかんのはうちのゆかなやろっ!?
そら確かに初デート遅刻してすっぽかしたんはうちの妹やけどっ、何やそのみかちゃんとか言う娘とめっちゃ仲良さげやんっ!
デート潰れた其の日に別の娘とデートか?なぁ、自分二股掛けてたやろ、ゴルァ!?
うちの妹を何やと思とるんじゃーーーーーーい!!!!!!

「じゃーーーーーい!!!!!」
「って、何勝手に飛び出してやがるですかーーー!!?」

けーくんの胸倉掴んでがくがく揺さぶり捲くる。
小学生相手に大人気無いけどっ。けーくんむっちゃ涙目やし。そやけどっ、

「ゆかな泣かす奴は鼻の穴に指突っ込んで奥歯ガッタガタ言わせたるぞゴルァーーーーー!!!!!」
「やっ、やめやがれですぅっ、このどですかちぃーーーんっ!!!!!」

ぶんっ――めぐわしゃぁっ☆

等身大うさこちゃん人形の直撃を受けて、地面に減り込む僕。

「ぁっ、ぁぅぁぅぁぅ、うああああああんっ!!!」
「ちょ、ちょっとぉっ、あんた何よぅっ!変質者っ!?警察呼ぶわよっ!?」
「じゃかぁしぃっ、餓鬼んちょは黙っとれっ!けーくんはなぁっ、うちのゆかなと君と二股掛けとったんやっ!!」
「えぇっ、何よそれっ!?本当なのっ、けーくんっ!?」

今度はみかちゃんに襟首掴まれて揺す振られるけーくん。

367 :名無しさん@初回限定 :2007/10/28(日) 14:12:42 ID:6UImPTr+0

つ【 支援 】

368 :桐莉兄@キリ :2007/10/28(日) 14:19:59 ID:Bmvfrfx70

「えぐっ、ひぐっ、知らないっ、知らないよぅっ。僕はみかちゃん一筋だよぉっ……」
「嘘付けーーーーー!!うちの妹がお前と今日初デートやっちゅーとったんじゃゴルァーーーーーー!!!」
「って、だからやめやがれって言ってるのが解らんのですかこのどアホーーーーーーっっっ!!!」

ぶんっ――めぐわしゃぁっ☆

いだ、いだいっ、今っ、僕の首が危険な角度で曲がりよったがなっ……。

「と、幢崎さん……今、その人の首、曲が――」
「いきなりお騒がせしてしまって済まないのです。全部誤解と早とちりの結果だから……うちの兄の世迷い事は気にするな、なのですよ?」
「あ、……う、うん……((((;゜Д゜)))」

ずるっ、ずるっ、ゆかなが僕の左足を抱えて引き摺りながら立ち去る。
後に恐怖で蒼白になりながら、胸にトラウマを刻まれた二人の小学生を残して。

「なぁっ、おいっ、ええんかっ、ゆかなっ!」
「だからさっきからいいって言ってるじゃねーですかっ!勝手に暴走しやがって、このっ、馬鹿お兄ちゃっ!!」
「けどっ、あいつ、ゆかなの事――」

「(はぁぅぅーっ、嬉しいけどぉっ、色々とバレてなくて助かったけどぉっ、お兄ちゃ鈍過ぎだよぉーぅぅっ………)」

369 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 15:28:21 ID:Bmvfrfx70


Cast・word

幢崎ゆかな(とうざきゆかな)−妹。普通の兄妹関係を超えた意味でお兄ちゃ大好き。プチツンデレ。詰めの甘い策士。寝起き悪い。ジェットコースター苦手。
必殺技は背中から取り出した等身大うさこちゃん人形フルスイング。なんか色んなキャラが混ざってるような感じなのは気のせいに違いない。

幢崎???(とうざき???)−兄。純粋に兄妹関係として妹大好き。好みのタイプは七華(と言うか、おっぱいの大きいエロい娘)らしいが、
購入するエロ漫画は実妹コスプレ近親相姦物が多い辺り、貧入のゆかなにも勝算は十分にあると思われる。にぶちん。似非大阪弁。回転系マシンが苦手。

西條慶介(さいじょうけいすけ)−ゆかなのクラスメート。ゆかながお兄ちゃをデートに誘う為のダシに利用された、今回の被害者其の一。顔はわりかしいいけど微妙にヘタレっぽい。
普通にいい子なんですよ、うん。ゆかなの好感度は只のクラスメート程度で、名前が出て来たのは同じ班だから何となくってだけの事らしい。

???美夏(???みか)−ゆかなのクラスメート。そんなに親しくは無い。けーくんの彼女。ゆかながお兄ちゃをデートに誘う為のダシに利用された、今回の被害者其の二。
嫉妬深くて確りした娘なので、多分けーくんは尻に敷かれる事になるだろうなぁ。

魔法少女ドミ狩る七華−良い子(とキモヲタ)の召還に応じて駆け付ける、愛と正義の武闘派魔法少女。悪い子は練乳浣腸でお仕置きだよもん。
地獄の撲殺トンファーを手に、逆さ縛り首団の脅威から町を守る為に戦っている。
毎回エロい目に遇っては練乳塗れで復活、パワーアップして桐莉を倒している。大きなお友達に大人気でグッズの販売も好調らしい。

悪の魔法少女キリング桐莉−逆さ縛り首団の首領にして悪の魔法少女。激しく貧乳。
毎回七華を追い詰めてはいいところで逆転されてお仕置きされてしまう。実兄大好き。因みに、某電波系妹とは全く関係がございません。似ているのは気のせいです。
ドミ狩る七華と人気を二分していて、七華派と桐莉派のヲタクが対立している辺りはこっちの世界でも変わらないらしい。



370 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 15:30:39 ID:Bmvfrfx70

由紀ちゃん−何故か毎回逆さ縛り首団に浚われたり襲撃されたりするご近所の小学生。
被害に遇う確率はバーローが殺人事件に出くわす確率とほぼ同じ。でも普通に生きてます、幽霊じゃないです。
時々七華と一緒にエロい目に遇ったり、七華のピンチを救ったりする。最近活躍の機会も増えて、七華派と桐莉派の一部が新たに由紀派に流れているそうな。

ナイトホライゾン−毎回ピンチに陥るドミ狩る七華を助けてくれる謎の戦士。でもキリング桐莉が危機に陥っても助けてくれる。その正体は……言わなくても判かるよねwww。
いつも狙ったタイミングで出て来るのは大きなお友達の要望を叶える為のTV局製作側の都合だが、実は隠れて彼も七華や桐莉の痴態を楽しんでいるのだとか黒い噂を立てられている哀れな人。

イカデーモン博士−IQ12000を誇る超天才狂科学者。逆さ縛り首団の真の首領。

怪人ニワトリ男のヤマモトさん−キリング桐莉が引き連れて出て来る改造人間の一人。非常に不運で何故か毎回酷い目に遇う。実は不死身の上に戦闘力が凄く高い。

怪人カメレオン男の坂崎さん−キリング桐莉が引き連れて出て来る改造人間の一人。透明の皮膚と四次元胃袋を持つ。ヤマモトさんと幹部の座を争っている。
因みに、この二人の他にテレビ放映バージョンでは毎回一人ゲスト怪人も一緒に出て来るぜ。

戦闘員の皆さん−全身黒タイツの雑魚。暑い時期のヒーローショーはほんと地獄だぜふゅーははは。

371 :桐莉兄 :2007/10/28(日) 15:36:27 ID:Bmvfrfx70

等身大うさこちゃん人形−ゆかなと殆ど同じくらいの大きさの二足歩行のプチキモいうさぎのぬいぐるみ。
クレヨンしんちゃんのネネちゃんのママが持ってるような感じのやつ。主に耳を掴んで振り回す。千切れたらお兄ちゃが修理するですよー。
スーパー系妹の桐莉の武器に比較して、リアル系妹であるゆかなの武器は現実的な範囲の破壊力しか無い。

ドミ狩る目覚まし−異世界で七華が所有している由紀ちゃんの目覚まし時計と同じ形状だが、ゆきゆきボイスの代わりに某撲殺天使と酷似したドミ狩る七華の主題歌が入っている。
目覚ましの鳴る時間がずれてたのは、ゆかなが夜中に忍び込んでわざと遅刻するように時間を合わせ直しておいたから。
因みに、番組の応募特典で入手出来るタイプの特別なバージョンのは、七華と由紀の声優が吹き込んだ例の台詞が入ってたりする。俺も一つ欲しいぜ!

シスタードーナツ−全日本の妹さん達好みな感じの商品を取り揃えております。ドミ狩る七華も作中で良く食べてる。何故なら、シスドはドミ狩る七華のスポンサーなのだ。
ドーナツを購入すると小さい練乳が付いて来るので、甘党の人と七華ヲタの人はお好みに合わせてトッピングをお楽しみ下さい。

ドミ狩るトンファー七華守護神−ドミ狩る七華の必殺技。どうやらこっち世界の七華はドミ狩るステッキを使わずに七華守護神を使用出来るらしい。

改造人間巨大化光線銃−原理不明なイカデーモンの発明品で、追い詰められた桐莉が使う。
改造人間を巨大化させるが、舞台では表現上の限界か、ヤマモトさんを炎上させてしまった。
人間に向けて撃つと一瞬だけ巨大化して服が破れるがすぐに元の大きさに戻ってしまう。

七華裂肛拳−ドミ狩る七華の必殺技。マホイミ的な七華烈光拳よりも更に練乳浣腸に特化したおしおき準備用奥義。喰らうと全身の気の流れが促進されてアナルの締りが緩くなる。

372 :名無しさん@初回限定 :2007/10/28(日) 16:14:20 ID:3T1rw81f0

これはいいクロスオーバー

373 :名無しさん@初回限定 :2007/11/02(金) 06:36:33 ID:ph1qGhwcO

>>桐兄様
本編もだけど、こっちの方も続編頼んます!

374 :名無しさん@初回限定 :2007/11/06(火) 18:38:33 ID:tOAQQ0mp0

続編まだかな?

375 :名無しさん@初回限定 :2007/11/09(金) 14:53:37 ID:rGAjRYT80

参考ページ!
http://ap.a-power.biz/mv/page.php

376 :名無しさん@初回限定 :2007/11/11(日) 20:27:41 ID:gdWpX8C40

保守

377 :名無しさん@初回限定 :2007/11/16(金) 20:08:13 ID:+WCIuQ+C0

保守

378 :桐莉兄 :2007/11/19(月) 12:25:34 ID:KGFTRqJZ0

「よし、勝負!」

「ボク、フラッシュ」
 「桐莉はツーペアなのス」
  「俺は……フルハウスだぜ!」

「………ぬぁぁぁぁ、桐莉の負けかぁぁぁぁーーー!!!」

手札を宙にばら撒きながら、桐莉がorzした。

俺たちがやっていたのは、トランプのポーカー。
勿論、ひぐらし的に言えば『部活』のポーカーだけに、強烈な罰ゲームが付いて来る。
中身を抜いてくじを仕込んだティッシュボックスに桐莉が手を突っ込む。

ざわ……ざわっ……。

「うぅぅ、こないだはヤマモトさんのスネ毛で大根おろしをさせられたのス……」
「くっくっく。何が出るかな?何が出るかな?」
「どんな命令でも絶対服従だからねー」

桐莉が一枚のくじを引いて俺に手渡す。
俺は由紀から受け取った千年パズルを首に掛けて宣告する。

「罰ゲーム!悶絶・練乳お持ち帰り地獄!!」
「ギニャーーーーーーーッ!!!」

喪黒福造にドーン!されたかのようなギニャりっぷりで慄く桐莉。
泣こうが喚こうが、罰ゲームからは決して逃れられない。

379 :桐莉兄 :2007/11/19(月) 12:29:49 ID:KGFTRqJZ0

「ひぃぃぃっ、イヤなのス、イヤなのスぅぅ!!」
「観念しろ、桐莉……」
「ななねぇが帰って来る前に準備しないとねー」

七華は生徒会の仕事で遅くなるとかで、俺達は教室で待機中。
既にクラスメートは部活なり帰宅なりで誰も残っていない。

俺と由紀、二人で桐莉の制服を脱がせる。
ブレザーを脱がせ、リボンタイを外し、シャツを脱がせ、スカートもブラジャーも、ぱんつまでも剥ぎ取って。
靴下は敢えて残しておくのが俺のジャスティス。

「うぅ……兄ちゃぁん、寒いのスぅ〜(涙)」

外はもう真っ暗だ。
窓を閉め切っていても、冬の寒気は教室の中に充満している。
桐莉の陥没乳首を弄びながら、練乳のチューブの封を切る。

――ぶちゅぅぅぅぅっ。

「ひぁ!つめっ、つめたぁっ!?」

桐莉の身体中に練乳を塗りたくる。
そりゃもう、余すところなく、徹底的に。

「うっわ、そんなトコまで……」
「準備完了だ。桐莉、七華が来たらちゃんとお持ち帰りして貰えよ」
「……へくちっ」

そして教卓の裏に隠れる俺と由紀。
廊下に響く足音、開く教室の扉。

380 :桐莉兄 :2007/11/19(月) 12:35:19 ID:KGFTRqJZ0

「たかくん、ごめんねっ!遅くな………」
「七華姉ちゃぁん、桐莉を食・べ・て(はぁと)」

全裸で練乳塗れで机の上に四つん這いになって、お尻を振り振りしながら媚びる桐莉。
固まる七華。

「えっと……何で桐莉ちゃんは裸なのかな?」
「七華姉ちゃんに食べて貰う為なのス。性的な意味で」
「桐莉ちゃんはどうして練乳塗れなのかな?」
「七華姉ちゃんに食べて貰う為なのス。性的な意味で」
「たかくんと由紀ちゃんは何処に居るのかな?」
「「居ないよ☆」」

教卓の裏から答える俺と由紀。
俄然、鋭くなる七華の眼光。
これはもう、完全に獲物を狙う肉食獣の目だ。

「桐莉ちゃんは私に食べて欲しいんだよね?性的な意味で」
「そうなのス、食べて欲しいのス。性的な意味で……うぅっ」
「はふんっ☆これはもう食べるしか!」

がばぁっ!っと七華が桐莉に飛び掛る。

「桐莉ちゃん!桐莉ちゃん美味しいよ桐莉ちゃん!」
「ちょww七華姉ちゃんもちつけ!桐莉はお持ち帰り専用だぁっ!」
「店内でっ!店内でお召し上がりますふじこっ!!!」

じゅるじゅると音を立てて桐莉の唇に吸い付き、練乳塗れの口内を嘗め回して唾液を啜る。
吸引力は掃除機の三十倍(当社比)。
呼吸困難でふらふらになった桐莉を二つ並んだ机の上に押し倒し、耳の穴に舌を挿し入れる。

381 :桐莉兄 :2007/11/19(月) 12:40:39 ID:KGFTRqJZ0

「はふんはふんっ!可愛いよ桐莉ちゃん美味しいよ桐莉ちゃんあわびっ!!!」
「ひぁぁっ、やめっ、桐莉耳は弱いっ、からぁぁっ……」
「吸い出すよ桐莉ちゃんの陥没乳首練乳が溜まってて私堪らないよ乳首っ!!!」
「ひぁぁぁんっ、七華姉ちゃん其処はらめぇぇぇっ……」

俺と由紀が教卓の裏から覗いているとは知らず、興奮の余り七華も全裸に。
練乳でぬるぬるの桐莉の躯に絡み合いながら舐める、しゃぶる、啜る、吸い尽くすっ。

「あひぃんっ、助けろ兄ちゃぁぁんっ!!!」
「右の乳首を吸い出したら左の乳首も差し出すんだよっ!!」
「ひぁっ、やぁっ、んぁぁっ!!!」
「はぅぅっ!桐莉ちゃんのかぁいいお臍にも練乳だっくだくテンコ盛ぃぃぃーー!!」
「やめろぉぉぉやめてくれぇぇ七華姉ちゃんっ、ぶっ飛ばすぞぉぉっ!!!」
「びゃあぁぁうまひぃぃぃ桐莉ちゃんの脇っ練乳と汗が入り混じってまったりとしてコクが有り二つのタレのコラボレーションがこれまた最高!」

其れはまさに狂気の饗宴。
俺と由紀が教卓の裏で抱き合いながら涙目で震えているのを尻目に、主菜に取り掛かる七華。
本日のメインディッシュは磯の鮑の片思い風妹あわびの練乳ソースでございます。

「はふんはふんっ!練乳が沢山垂れてるよエロいね桐莉ちゃん!!」
「ぅぅぅ……兄ちゃんに注射器でたっぷりと注ぎ込まれたのス。性的な意味で」
「そして其れを私が食べるんだね。性的な意味で」
「ぁ……ぁぁ、ぁぅっ……うひぃぃぃんっ!?」

七華が桐莉の股間に直に口を着けて啜り始める。
舌を性器に差し込んで指で襞を広げながら愛液混じりの白濁液をじゅるじゅるじゅるじゅると吸って吸って吸いまくり、

「桐莉ちゃん!桐莉ちゃん美味しいよ桐莉ちゃん!」
「ひぁぁぁっ、やめっ、もっ、もう一滴も出ないのスぅぅぅっ!!!」
「嘘だッ!!!桐莉ちゃんはまだ出るよほら此処をこうやって弄ればまだまだ一杯出て来るじゃない」
「ひぁぁひゃふぁっらめぇぇっ、くりくりっ、くりくり弄っちゃらめなのスよぉぉっ!!(泣)」

382 :桐莉兄 :2007/11/19(月) 12:46:32 ID:KGFTRqJZ0

弄られ過ぎて完全に包皮から露出し腫れ上がったクリトリス。
フェイス・ハガーの如く股間に吸い付いたまま、執拗に桐莉の豆を舌先で転がしては、滲み出て来る練乳愛液を賞味し続ける。
何度も絶頂を繰り返しては潮を吹き、桐莉が抵抗する力を無くしても七華の責めは終わらない。

じゅぶぶぶぅぅぅーーーっっっ。

「うわ……凄い、ななねぇ、あんな事まで……」

七華が近くに居るせいで実体化している由紀が、制服のスカートに手を突っ込んで股間を弄り始める。
教卓の裏で密着して一緒に隠れている俺の事なんて頭から吹っ飛んでいるようなので、さり気に自己アピール。
シャツのボタンを外して、剥き出しになった無い乳をむにゅむにゅと揉んでやると、振り向いて俺の唇に吸い付いて来た。

「ぁん…っ、ね、ねぇっ、隆浩ぉ。ボクも……」

自分でスカートを捲り上げて、しゃがんだまま足を左右に割り開く。
そっと指で下着越しに弄ってやると、すぐに由紀の愛液が滲み出て来た。

「俺のも頼む……」
「ぇっ……あ、やぁっ、おっきいよ…固いのびくびくぅ……(///)」

由紀の小さくて冷たい手にペニスを握らせて、其の手を握って上下に扱きながら、
由紀の股間の割れ目沿いにアナルからクリトリスまで下着越しに弄り続ける。
滲み出る愛液に濡れて、下着に張り付いた由紀の性器の形がくっきりと浮き出して見える。

「んっ…んぁっ、ふぁ、ふぅっ……隆浩ぉ、ボクぅ…ふぁ…っ」
「直接くっ付けてみるか?」

床に胡坐を掻いて、向かい合わせで由紀を抱き上げる。
濡れた下着の股布部分を横に引いて、隙間から俺のペニスを滑り込ませる。

383 :桐莉兄 :2007/11/19(月) 12:55:00 ID:KGFTRqJZ0

「あっ、あ…っ、当たってるよっ、」
「由紀の敏感な所で直接感じられるだろ」
「やぁぁっ、隆浩の変態変態ぃっ…こんなの、ボク…恥ずかしいよぉっ……」
「ほら、どうなってる?由紀の此処」
「ひぅっ、んっ……ボクのっ、ぱんつの中でぇっ……隆浩の熱くて固いのがぁっ」
「熱くて固い、何?」
「――っ、お……ちんちんっ、隆浩のおちんちんっ、ボクのくちゅくちゅのアソコに擦れてぇっ」
「気持ちい?」
「くぅん…っ」

仔犬みたいな声を挙げて、由紀が俺の頭を抱えながら舌を絡めて来た。
自分で腰を揺らして、ぬるぬるになった股間を俺のペニスに擦り付けながら。

「しゅきぃ…っ、隆浩しゅきぃっ、」
「由紀ってさ……桐莉や七華よりエロくね?」
「ふぇぇっ、そんな事っ……ボクっ、えっちじゃないよ……?」
「これだけ濡れてたら挿入るんじゃないか」

途端に、びくっ、と身体を固くする。
七華の躯に憑依した状態でやった事はあるけど、由紀の身体(?)はまだ処女のままなんだよな。
小学生の時のまんまだし、流石に無理かと思ってたんだけど……。

「……試してみる?」
「だっ、駄目っ!絶対駄目ぇっ……」

無理かな。挿入りそうな気もするんだけどな。

384 :桐莉兄 :2007/11/19(月) 13:00:39 ID:KGFTRqJZ0

「ん、じゃ…何時もみたく素股でいいや」
「……ごめんね、隆浩。今日もボクのぱんつの中に射してもいいから……」

俺の上に跨って、肩に手を掛けながら、由紀が腰をくねらせる。
愛液と先走りが交じり合い、糸を引いて擦れ合い、射精欲が強烈に沸き上がって来る。

「はっ…ふ…ぅっ、んん…っぁ…っ……」
「――っ、そろそろ、射すぞ…由紀っ」
「あ、待ってっ!」

由紀が右手で下着の股布を横に寄せ、人差し指と中指で股間を割り開いて膣口を覗かせ、
左手で俺のペニスを支えて、先端の鈴口を自分の膣口に押し当てた。

びりゅっ、びりゅりゅっ、びゅびゅーーーっ。

噴出する精液が、由紀の処女穴に注がれて行く。

「……えへへっ、こっちの方が好きでしょ、隆浩……?」

俺は断言する。
やっぱこいつ、桐莉や七華より潜在的にエロいわ。

「んっ……隆浩の熱ぅいの、ボクのお腹の中にいっぱい入ってるね…」
「そのまま下着履くのか?垂れて来るぞ……」
「いいよ、隆浩の精液だもん。それに、どうせもうびちょびちょに汚れちゃってるし(///)」

385 :桐莉兄@キリ :2007/11/19(月) 13:07:54 ID:KGFTRqJZ0

やばいかわいいやばい桐莉への愛情が揺らぎそう!
いやそれは朝芋スレ的にヤバいだろ!…ん?由紀も七華の妹だから無問題なのか?
うぉぁぁあ、悩ましい!射精したばかりなのにまた勃起して来やがったあぁぁ!!!

「由紀、もう一発追加で精液注いでいいか?」
「……もうっ、えっちだなぁ、隆浩はっ。………いいよ(///)」

「はふんはふんっ、たかくんと由紀ちゃんの股間からも練乳の匂いぃぃーーーっっっ!!!」

!!? !!? !!?

弾かれるように上を見上げる俺と由紀。
教卓の上から、桐莉の練乳を文字通り一滴残らず吸い尽くした七華が、 俺 達 を 見 下 ろ し て い た 。

「じゅるり……これはもう食べるしか!」





『『―――アーーーッ!!!』』

386 :名無しさん@初回限定 :2007/11/19(月) 19:12:03 ID:WZtbCjRD0

桐莉兄キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!!

387 :名無しさん@初回限定 :2007/11/23(金) 18:40:29 ID:70GujLau0

ROM込みで何人くらい残ってるのかな。

388 :名無しさん@初回限定 :2007/11/23(金) 18:47:49 ID:RZ2ClrJR0

いるけど、ss職人までがROMしてるように見えるよ

389 :名無しさん@初回限定 :2007/11/24(土) 13:37:30 ID:JdEs8b0B0

サクラ一切なし!本当に出会えるサイト。
http://58037.kesagiri.net/

390 :名無しさん@初回限定 :2007/11/24(土) 15:19:40 ID:mJzbReT90

誰か他にSS書いてみようという人はいないのかw
ここを見るからには相当の妹好きなわけだから、ネタが無いとは思えんのだが。

えっ、俺? 俺は前書いて投稿したら微妙でした、サーセンww

391 :桐莉兄 :2007/11/30(金) 18:41:14 ID:/K/BISC10

えー、古典的な話を一席。

「寒いスね〜、兄ちゃん」
「ああ、冬だからな」
「兄ちゃん、もっと桐莉をぎゅーってしるぅ」
「畜生、何でよりによってこんな寒い日に灯油買い忘れてるかな」
「罰としてヤマモトさんから毟った羽根を枕に入れたのス」

凍て付くように張り詰めた部屋の空気。
ヤマモトさんがストーブの灯油を買い忘れたせいだ。
仕方が無いので桐莉と抱き合って寝ている。

「羽根布団くらい無いと寒さに追い付かないぞ」
「ぅぅ…寒くて眠れないのス〜」
「……ん?この音は……!」

ちゃるらーりら ちゃらららららーん♪

「おおっ、夜鳴き蕎麦だ!」
「ラーメン屋の屋台かも知れんのス!」
「丁度空腹だったんだ。あったかい蕎麦が食えるぞ!」
「そうと決まれば今すぐレッツゴーなのス!」

パジャマの上にジャンパーを羽織って、玄関から飛び出す俺と桐莉。

「財布持って来たか?」
「抜かりないのス!」
「お前は先に屋台に行って、親父さんを呼び止めるんだ!」
「兄ちゃん、何処に行くのスか!?」

392 :桐莉兄 :2007/11/30(金) 18:46:00 ID:/K/BISC10

妹はチャルメラの音を追って屋台の方へ。
俺は、正反対の方向、隣の七華の家へと向かう。
降り積もった雪で雪玉を作って、二階の窓目掛けて投げ付ける。

「七華!起きてるか、七華!」

がらっ。
窓を開けて七華と由紀が顔を出す。

「たかくん、もう夜中の十二時過ぎてるよ」
「何?今から雪合戦でもやろうっての?」
「いいから、今すぐ防寒着羽織って降りて来い!」

玄関開けて、七華が出て来る。
七華の親父さんに見付かったら大事なので、急いで大島家の敷地を離れる。

「わ、雪が積もってる。ひょっとして隆浩、ボク達にこれ見せたかったとか?」
「はうぅー。美味しそうだね、由紀ちゃん。練乳とイチゴシロップ掛けたら、庭一杯のカキ氷〜☆」
「こんな寒い時にカキ氷とか、お前は何処まで練乳中毒なのかと」

屋台の方で桐莉が手を振っている。
七華と由紀の手を引いて走る。

「おーっ、夜鳴き蕎麦だー」
「カキ氷もいいけど、寒い時にはやっぱり暖かいお蕎麦が一番だね」
「待たせたな、桐莉」
「ぬぅーっ、折角の楽しい夜食タイムなのに、七華姉ちゃん連れて来るぅ〜」
「まぁ、そう言うなって。蕎麦を食うのに七華は大事だぞ」
「良く分からないけど、たかくんに大事って言われたよ〜☆」
「良かったね、ななねぇ」

393 :桐莉兄 :2007/11/30(金) 18:52:44 ID:/K/BISC10

四人で並んで椅子に座る。
狭い屋台なのでかなり身体を寄せ合って座る、それでも随分と窮屈だ。

「いらっしゃい。何にします?」
「しっぽく蕎麦四人前」
「あいよっ」

間も無く目の前に出される四人前のお蕎麦。
湯気の立つあつあつの蕎麦をふーふー吹いて冷ましながら掻き込む。

「はむっ、はふはふ、はふぅっ」「あつっ、うまうま、はうぅー☆」
「んまいのス!やっぱ冬は蕎麦に限るのス!」「コシ良し、ダシ良し、具材良し…やるね、親父さん!」

蕎麦を食い終わった頃には、腹も膨れて、身体も心もぽっかぽかになっていた。

「親父さん、幾ら?」
「へい、四人で千八百円です」
「たかくん、割り勘でいいよね?」
「いや、俺の奢りでいいよ」
「おーっ、隆浩太っ腹!」
「うぃ、兄ちゃんのお財布。……何かじゃらじゃらして凄く重たいのス」

桐莉から受け取ったのは俺の財布。
今時がま口とかレトロだろ。
中身も凄い。全部百円玉。お札とか一枚も入ってない。

「細かくて悪いね、親父さん」
「いえいえ、お気になさらんで」
「んーと、一、二、三、四、五、六……なぁ、七華」
「なぁに、たかくん?」
「……後でいいや。八、九、十、十一、十二、十三、十四、十五、十六、十七、十八っと」
「へい、まいど!」

394 :桐莉兄 :2007/11/30(金) 18:54:57 ID:/K/BISC10

家に向かって走る。
後を着いて来る七華が怪訝そうな顔で俺に聞く。

「たかくん、たかくん、さっき私に何か言おうとしてなかったかな?かな?」
「ああ、別に意味は無いよ。ただ単に突然七華の名前を呼びたくなっただけさ」
「はうぅー、もうっ、たかくんってばぁ」
「良かったね、ななねぇ」

ご機嫌の二人を玄関先まで送り届けてから、桐莉と二人、部屋に戻る。

「いち、にー、さん、し、ごーろく、七華姉ちゃんと来て、はち、きゅー……んんっ?兄ちゃん、ひょっとして百円誤魔化してないかーっ??」
「ああ、だから言ったろ。七華が大事なんだって」
「ぬぅ……でも、七華姉ちゃんとゆきゆきにも奢ったから、結局兄ちゃんは損してないスか?」


翌日、学校帰り。

「うぅー、寒いのス、寒いのス」
「地球が温暖化してるとかウソだろって寒さだな」
「兄ちゃぁん、桐莉の手を兄ちゃんのズボンのポケットに入れるぅ〜」
「あー、何かあったかい物を手に持ちたいな。カイロとか缶コーヒーとか……」

いーしやぁきぃもー。ほっかほかのやきいもだよー♪

「おおっ、焼き芋屋だ!」
「妹であるところの桐莉は焼き芋が大好物なのス!」
「これは買うしかないだろ、常考!」

395 :桐莉兄@キリ :2007/11/30(金) 18:57:02 ID:/K/BISC10

桐莉と二人で走って軽トラックを追い掛ける。

「おーい、待ってくれ、焼き芋屋ーーー!!!」
「八里半スか!十三里半スか!十里の焼き芋だったら怒るスよ!!!」
「らっしゃい!うちの焼き芋はバターとお砂糖掛け放題だよー」
「四本くれ、四本!!」
「兄ちゃんっ、バターとおさとう、てんこ盛りにしるー!!」
「へい、まいど!四本で千四百円で」
「うはwwwヤキイモって高価いwww俺の財布がピンチwwww」
「兄ちゃん、兄ちゃん、昨日兄ちゃんにお蕎麦奢って貰ったから、今日は桐莉が払うーっ」

桐莉が財布を出す。
桐莉のもレトロながま口。
中身も当然、全部百円玉。お札とか一枚も入ってない。

「細かくて悪いスね、おじさん」
「いやいや、構いませんよ」
「ほいじゃ払うのス。一、二、三、四、五、六……時に、兄ちゃん」
「ん?何だ、桐莉?」
「……ぬぅ、やっぱ後でいいのス。三、四、五、六……」

396 :名無しさん@初回限定 :2007/11/30(金) 21:31:55 ID:nNaWPXN90

あるあるあるwwwwwwwwwww

397 :名無しさん@初回限定 :2007/12/01(土) 02:19:44 ID:DEJgrSWH0

   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)
  |     ` ⌒ノ   ないだろww常識的に考えてwwwwwwwwwwwww
.  ヽ       }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

398 :名無しさん@初回限定 :2007/12/04(火) 23:01:58 ID:Qexc15+60

元はそば屋が確認してる時に声をかける咄だからな……

でも桐莉のボケッぷりに一票。

399 :桐莉兄 :2007/12/21(金) 16:23:52 ID:EdYJ8F060

OCN規制に巻き込まれてた。
完全に止まってるなぁ…。

400 :名無しさん@初回限定 :2007/12/22(土) 00:11:41 ID:6Ok1taMN0

姿が見えないと思ったら規制喰らってたのか。

401 :名無しさん@初回限定 :2007/12/22(土) 19:11:41 ID:WQ8jaHnt0

朝起きたら妹が偽装をしていた。

402 :名無しさん@初回限定 :2007/12/24(月) 03:35:20 ID:CIjp3gIc0

朝起きたら妹に規制されていた。

403 :名無しさん@初回限定 :2007/12/24(月) 17:54:29 ID:aGG3irPl0

朝起きたら全裸でシャワーに打たれてた(実体験)

404 :名無しさん@初回限定 :2007/12/24(月) 18:30:09 ID:C3G62YMF0

多分去年も出したネタ

朝起きたら妹がサンタのコスプレをしていた

405 :名無しさん@初回限定 :2007/12/24(月) 18:32:18 ID:Jg6bmugi0

朝起きたら妹にプレゼントにされていた。

406 :名無しさん@初回限定 :2007/12/24(月) 19:15:53 ID:OJHzLm7I0

朝起きたら、妹に寄生されていた。

「……そういえば義母さんは寄生型エイリアンだったっけな」
背中の真ん中に食い込んだ銛状の触手を鏡に写しながら俺がぼやく。

「うんっ。わたしもようやく一人前に寄生できるようになったの♪」
俺から伸びた触手の先が繋がった、それ以外は人間と変わらない外見の妹が笑う。

昨夜、中学生になってからは滅多になかった事に、
妹が俺と一緒に寝たいなんて言い出すから何事かと思ったが、一晩明けたらこの状態。

「だいじょうぶだよ。連結紐状手は結構伸びるし、光学迷彩で見えないようにできるから」
「それは親父を見て知ってるが、伸びるって100メートルくらいだろ?」
親父が結婚した異星人は、相手と触手で繋がって生活するタイプらしく、
「学校とかどうすんだ。俺とお前はフロア違うんだぞ」
「後で切り離しと再接続を練習するから、手伝ってねっ?」
必要があれば一時的に切り離す事はできるにしろ、二人はいつも一緒にいることになる。

「最初は痛いんだってママが言ってた。あっ、わたしの方がね。お兄ちゃんは大丈夫、な、ハズ」
ちょっと不安そうな我が妹。こいつは歯医者で大泣きするくらい痛いのも大嫌い、な、ハズ。
「能力ができたからって、慌てて使わなくったって良かったのに」
寄生は繁殖の条件だが、義母なんて親父と結婚するまで○十年独立生活だったそうで、ちなみに正確な年数を聞くと殴られる。

「だってぇ……」
だが、人間流に言うならお赤飯を炊いてすぐに寄生生活を選択した妹は、ちょっと俯いて言った。
「早くお兄ちゃんと、ひとつになりたかったんだもん」
上目遣いで俺を見上げる目線。

「……もしかして、イヤだった?」
「まさか、そんなわけねえだろ」
「あはっ、良かったあ!」
答えると、満開の笑顔で妹は俺に抱きついてきて、二人を繋いだ触手が間でぐるぐる跳ねた。

407 :桐莉兄 :2007/12/24(月) 22:06:01 ID:ahZ34WeT0

クリスマスネタ書いたんだけど、他の人折角来てくれてるし、
日を改めた方がいいかな?

408 :名無しさん@初回限定 :2007/12/24(月) 22:08:43 ID:C3G62YMF0

いえ是非とも

409 :名無しさん@初回限定 :2007/12/24(月) 22:17:35 ID:PdcaKu0k0

>407
>406は1レスネタですのでガンガンいっちゃってください

410 :桐莉兄 :2007/12/24(月) 22:20:40 ID:ahZ34WeT0

「じんぐーべー♪じんぐーべー♪鈴が鳴るぅ〜♪」

朝から、桐莉はずっと浮かれ通しだ。
寒いのにミニスカサンタのコスチュームを着て、トナカイの角のヘアバンドを頭に着けている。
妹が腰を振る度に、服に付いてる鈴飾りが揺れて涼やかな音を奏でる。
桐莉の担任の坂持先生は逆さ縛り首団の戦闘員だから、こんな改造制服ですら無いふざけた服装でも咎め立てしたりはしないが。

「兄ちゃん、兄ちゃん」
「……何だよ。自分の教室に帰れよ……」
「鈴が鳴るぅ〜♪」

シャン、シャン、シャン。
誘うように腰を振る桐莉。
その尻の動きに目が釘付けの我が級友男子学徒共。

「ほーれほれ、兄ちゃぁん?鈴が鳴るぅ〜♪」
「いいぞー!桐莉たーん!!」
「神よ!彼女の居ない俺でも、こんな幸せなクリスマスを迎えられた事に感謝します!!」
「ああっ、この魅惑の動き!撫でたいっ、揉みたいっ、触りたいっ!!」

フラフラと桐莉のケツに手を伸ばす佐野に、ライト兄ぃングボルトをぶちかます。
触るな。俺の妹だ。

「……ってか、俺の記憶が確かなら、今は授業中の筈だよな?」

教卓の上で妹がベリーダンスを踊ってて、男子学徒が其れを囲んで鑑賞会。
女子学徒は女子学徒で、好き勝手に携帯弄ったり、カードゲームに興じたりして、どう見ても学級崩壊です。本当にありがとうございました。

「小夜子先生は逆さ縛り首団じゃないんだから、桐莉に注意する事も出来るでしょう」
「出来るけどぉ、桐莉ちゃん面白いからいいじゃん。クリスマスイヴなんだし☆」
「流石は小夜子先生!話が分かるぜ!」「九曜くんもこっち来て、お菓子摘みなよ〜」「それじゃあ、そろそろ乾杯と行きますか!」「「「「「「「おおーーーっっ!!!!!」」」」」」」

411 :桐莉兄 :2007/12/24(月) 22:22:25 ID:ahZ34WeT0

何だか凄く間違った方向に一体感を示しまくりの我がクラス。
サザエさん現象が三週目にもなると、真面目に勉強する気も無くすらしい。
教室の隅ではカラー豆電球を飲み込んだ坂崎さんがクリスマスツリー宜しくカラフルに明滅を繰り返し、
ヤマモトさんはフライドゴキブリ騒動で投売り価格になったフライドチキンをもりもりと共食いしている。まさにカオス。

「たかくんも一緒に王様ゲームやろうよ!」
「生徒会長が授業中に遊んでていいのか……(汗)」
「ノリ悪いよー、九曜ー!」「ほらほら、隆浩もカード引いて!」

川崎に手を引かれて、ゲームの輪に加えられてしまった。

「(それじゃあ、次は由紀ちゃんの番だよ)」
「(身体借りるねー☆)」

七華に由紀が憑依して、王様ゲーム開始。
トランプのハートが番号で、ジョーカーが王様だ。

「王様だーれだ?」
「魔王は俺だーーー!!」

何時に無くハイテンションで立ち上がる土師。
顔が赤い。息が酒臭い。普通の高校なら退学フラグです。

「王様、ご命令を」
「三番が七番にベロチュー」
「ちょwwいきなりそれかwww」

412 :桐莉兄 :2007/12/24(月) 22:24:45 ID:ahZ34WeT0

俺のカードは……ハートの4。
参加者を見渡せば、俺を含めて男子は五人、七華と由紀を一緒に数えて女子は九人。
ガトチュエロスタイムな命令で地獄を見る確率は低めだが、初っ端から高橋(♂)と吉田(♂)は『引いてはいけないカード』を引いてしまった。

「「フォォォォォォォォォーーーーーーーー!!?」」
「……さあ、熱いベーゼを」

竦み上がる子羊二人、無慈悲にも乾いた笑顔で命令遂行を求める暴君、
『べーろーちゅっ!べーろーちゅっ!あそーれっ、べーろーちゅっ!』
無責任に囃し立てる観衆、高橋と吉田に拒否と撤退の道は無い。

「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ、ドチクショーーーーーーーッ!!!」

血涙を垂れ流しながら高橋が吉田に襲い掛かる。

「ぎゃぁぁぁっ、やめろぉぉぉーーーやめてくれぇぇぇぇーーーーーぇぇぇ……」

ぶちゅちゅぅーーーーーーーーーーぶぶぶっ、ちゅばっ。

吉田の悲鳴が汚い音に掻き消される。
じたばたと藻掻いていた腕の動きが、諦めたかのようにパタリと止まった。
絡み合う高橋と吉田の舌。
そんな二人の耳元に口を寄せて、土師は極上の笑顔で囁いた。

「メリークリスマス」

ぶわっ、と。
高橋と吉田の目から涙が溢れ出た。
あいつらはこれからクリスマスを迎える度に、今日の事を思い出して、慟哭と嗚咽を漏らす事になるのだろう。

413 :桐莉兄 :2007/12/24(月) 22:27:54 ID:ahZ34WeT0

「くっくっく…ふふっ、ふふふふ…あーっはっはっはっは!!」
「(何と言うえげつないトラウマ。まさに外道。だが、これこそが王様ゲーム!)」

教室の外では、『クリスマス中止のお知らせ』のプラカードを掲げた紫藤院と風紀委員会が、七華親衛隊と激突している。
でもそんなのかんけーねぇ。
俺は、今、この場での戦いを制すのに全力を注ぎ込むべきだからな。

「(たかくんと練乳べろちゅーするまでは!)」
「(九曜くんに女装させるまでは!)」
「(隆浩とキス!隆浩とキス!隆浩と……!)」
「(大島さんの乳揉みてぇぇーーー!)」
「(復讐だっ、土師の野郎にも地獄を見せちゃるでよっ!)」

妄念渦巻く中、由紀が七華の身体から抜け、二回戦開始。

「王様、だーれだ?」
「あ、私だよっ」

ジョーカーのカードをひらひらさせながら、七華が立ち上がる。

「それじゃあ、七華女王様、ご命令を」
「たかくんが私に練乳べろちゅーーー!!!」

魂込めて絶叫しながら、俺の口に開封したての練乳チューブを押し付けて、ゲロ甘い中身を一気に注ぎ込んで来る。

「たかくんっ、たかくんっ、私とべろちゅーっ!練乳たっぷり唾液と絡めながら、私の口の中を嘗め回して、舌を思いっきり吸うんだよっ!!」
「ってさせるかーーーー!!!兄ちゃんは桐莉の兄・ちゃん・だァァァーーーーーっっっ!!!!」

桐莉が振り向き様、七華に向けて妹ビームを放った。

414 :桐莉兄 :2007/12/24(月) 22:31:55 ID:ahZ34WeT0

「ドミ狩るトンファーガード!!」

ナナカリボルグを回転させて妹ビームを弾く七華。

「何するんだよっ、桐莉ちゃんっ!私は王様なんだから、たかくんに何を命令してもいいんだよっ!」

ずぼぉっ。

七華が桐莉のスカートに手を突っ込み、水色縞パンを引き摺り下ろす。

「な、な、な、変態!変態!変態ーーーっっ!!」
「ちょーっと待った、七華。番号使わないで命令を出すのは反則だよ?」
「そうだよ、ななねぇ。直で命令出せたら何でもありになってゲームじゃ無くなっちゃうよ!」
「ボクはいいと思うな!(大島さんとキス、ハァハァ…)」「俺もいいと思う!(大島さんのおぱーい、ハァハァ…)」「そうだそうだ!(大島に命令してあんな事やこんな…)」
「う…何だか凄く禍々しいオーラを感じるよ…(汗)」
「悪い事は言わんから、大人しく番号で指令出しとけ、な?」
「それじゃあ、八番が一番に練乳浣腸」

こきーん。
固まる高橋と吉田。

「「フォォォォォォォォォーーーーーーーー!!?」」
「……またお前らか(汗)」
「私の練乳浣腸セット貸してあげるから、おトイレで400ml注入して来るんだよ」

暴君・七華、容赦無し。

415 :名無しさん@初回限定 :2007/12/24(月) 22:36:44 ID:C3G62YMF0

支援

416 :桐莉兄 :2007/12/24(月) 22:37:19 ID:ahZ34WeT0

「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ、ドチクショーーーーーーーッ!!!」

血涙を垂れ流しながら高橋が吉田を引き摺ってトイレへと消える。

「ぎゃぁぁぁっ、やめろぉぉぉーーーやめてくれぇぇぇぇーーーーーぇぇぇ……」

ぶちゅちゅぅーーーーーーーーーーぶぶぶっ、ちゅばっ。

吉田の悲鳴が汚い音に掻き消される。
やがて、尻を押えてえぐえぐとしゃくり上げながら、二人が教室へと戻って来る。
ズボン越しに吉田の尻を突付いて、アナル栓が嵌っている事を確認してから、
二人の耳元に口を寄せて、七華は極上の笑顔で囁いた。

「ホワイトクリスマスだね」

うぉっ、おあっ、おあぁぁぁぁぁぁあっっっ、と。
高橋と吉田が泣き崩れた。
こんな酷い悲しみっぷり、見た事が無い。

「さあ、三回戦を始めようか」

何事も無かったかのように告げる、まさに白い悪魔。白い魔王。白い冥王。

「失礼だよ、たかくん。せめて白い恋人って言って欲しいよ…」

七華に由紀が憑依する。
パンツを上げた桐莉も、王様ゲームに参加を表明。

「(ぅぅーっ、桐莉ちゃん……よくも邪魔してくれたねっ)」
「(七華姉ちゃんに兄ちゃんは渡さないのスっ)」

二人の間を飛び交う火花。

417 :桐莉兄 :2007/12/24(月) 22:39:04 ID:ahZ34WeT0

「王様、だーれだ?」
「……はい」

クラスで一番地味で大人しい佐伯(♀)が立ち上がる。

「おっ、佐伯か。それじゃあ佐伯女王様、ご命令を!」
「……一番と二番がポッキーゲーム」
「あらま、さーたんにしては思い切った命令を出したねぇ」
「……うぃ。今宵は無礼講です」

見れば、佐伯の足元に空になったビールの空き缶が幾つも転がっている。

「ちょwwおまっ、酔うと大胆になるタイプかwww」
「……一番と二番、誰ですか?」

一番、俺。
二番……高橋とか吉田とか勘弁してくれよ。女子来い、女子。

「あ、えと…二番、ボク…じゃなくて、私、だよ」

七華に憑依した由紀が、おずおずと手を上げる。

「「フォォォォォォォォォーーーーーーーー何故九曜ばかりが大島さんとォォォ!!!(血涙)」」
「はいはーい、それじゃあ七華、この《期間限定練乳ポッキー》使ってねぇ。妹ちゃんは邪魔しちゃ駄目よぉー」
「ぬがぁぁぁ、何をする貴様ぁ、HA☆NA☆SEーーーーー!!!」

がっちりと桐莉を羽交い絞めにする川崎。
由紀が受け取った練乳ポッキーを開封し、一本口に咥えて、頬を赤く染めながらキュッと目を瞑る。

418 :桐莉兄 :2007/12/24(月) 22:42:13 ID:ahZ34WeT0

「えっと、それじゃあ……いただきます」

俺がもう片方の端っこに噛り付いた途端、由紀が猛烈な勢いでこちら側へと食い進んで来た。

「ちょwwくそっ、負けるか!ksk!!」

俺もハイスピ−ドで練乳ポッキーを食べ進めて行く。
そして、俺と由紀の唇が重なろうとした瞬間。

「ら、らめぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

ぱぁーーーーーーーーんっ。

眩い光と、風船が割れる様な音。
七華の姉気が爆発して、由紀が七華の身体から弾き出された。
巻き添えを食って俺たちも椅子ごと吹っ飛ばされる。

「はぁっ、はぁ…っ。…駄目、駄目だもんっ…」

涙目になりながら、肩で息をする七華。
項垂れ両手を突いて座り込んでいた由紀が、ゆらりと立ち上がる。

「ななねぇ……」
「由紀ちゃんでも、駄目だもんっ……」

由紀の表情に影が差す。
何かを堪えるように、ぐっと拳を握り締めて、俯いて、
やがて、眦に涙を浮かべて、キッと真っ向から七華を睨み付ける。

「ななねぇのバカぁっ!!」

419 :桐莉兄 :2007/12/24(月) 22:46:27 ID:ahZ34WeT0

頬を紅潮させて、何時に無く感情的に、七華に向けて捲し立てる。

「ボクだってっ…ボクだって、隆浩の事が好きだもんっ!!
ななねぇが隆浩のこと好きになる前から、ボクは隆浩が好きだったのにっ、
ななねぇが応援してって、隆浩のこと好きになっちゃったって言うからっ、だからぁっ、うっ、うぇっ、っく、」
「一体何考えてるんだよっ、練乳なんだよっ!?期間限定なんだよっ!?
それをじっくり味わいもしないで一瞬で食べちゃうなんて、練乳に対する侮辱だよっ!」

……あー、ちょっと待て。お前ら、話が噛み合って無いぞ……?(汗)

「うぇぇぇぇぇぇっ、ななねぇのばかぁっ、おたんちんーーーーっっっ!!!」
「由紀ちゃんの食いしんぼぉっ、いやしんぼぉっ、美味しんぼぉおぉーーーーっっっ!!!」

由紀の閃鞘・妹獄沙門と、七華の極死・七華がぶつかり合い、俺と桐莉は目を合わせて、そっと溜息を吐く。

「こいつら、お互いに話を全く聞いていないのス」
「……帰るか。今日はもう授業にならないだろ」

俺と桐莉が教室を出たところで、七華の七華守護神が炸裂、階下を巻き込みながら校舎の一部が崩れ落ちた。
これが本当の学級崩壊ってやつだな、と呟く。

それから、桐莉と手を繋いで、寄り道をしながら帰った。
クレーンゲームで取ったぬいぐるみをプレゼントしてやったら、非常に喜んだ。
特別な日に貰ったって事が大事なんだそうだ。

どうせ家に帰ったら、逆さ縛り首団のパーティの準備がされているだろうけれど、敢えて小さなケーキを買って、公園で蝋燭を立ててみた。
普通に自宅で上等なケーキを食う時よりも、何故かwkwkする俺。
砂場の脇に有る、おままごと用の小さな(冷たい)石のテーブルにナプキンを敷いて、ケーキと使い捨てのフォークを並べる。
桐莉と向かい合って座ると、嬉しそうに締りの無い顔でにへら〜っと笑った。

420 :桐莉兄 :2007/12/24(月) 22:48:06 ID:ahZ34WeT0

「今日はケーキ屋のお姉さんに『可愛い妹さんですね』って言われなかったのス」
「クリスマスだからな、俺が傷付かないように気を使ってくれたんだろ」
「うんにゃ、きっと兄ちゃんと桐莉が恋人同士に見えたのス♪」

多分、其れは無い。
こうやって砂場で向かい合ってケーキ食ってる様なんて、昔、桐莉や七華、由紀と一緒にごっこ遊びしてた時と変わらない。

『私がたかくんのお嫁さんだよ。桐莉ちゃんは妹の役をやるといいよ』
『リアルじゃ有り得ない配役を楽しんでこそのロールプレイなのス。桐莉が兄ちゃんの嫁をやるから、七華姉ちゃんは意地悪な姑の役でもやっとけー』
『じゃ、じゃあさ、喧嘩しないようにボクが隆浩のお嫁さんやるから、ななねぇと桐莉は長女と次女って事でどうかな』

「今日は兄ちゃんと二人だけスね」

もふもふとケーキを頬張りながら、桐莉が言った。

「ああ…そうだな」
「七華姉ちゃんやゆきゆきに邪魔されずに配役を決めれるのス」

たたっと砂場に走り込み、靴のかかとで線を引いて行く。
何度も何度も四人で相談して決めた、無駄に広くて非現実的な、部屋が何十個も有る、未来の自分達の家の間取り。
結局、俺は三人とも嫁にして、喧嘩せずに遊んでたけれど、日本の法律では重婚は犯罪だとか、妹とは結婚出来ないだとか初めて知った時には、随分と理不尽で馬鹿げてると思った。

「……ははっ、喧嘩になるじゃん。なぁ?」
「兄ちゃんと桐莉の寝室ー。兄ちゃんと桐莉の居間ー。兄ちゃんと桐莉の浴室ー」

家の間取り線を引き終えて、桐莉が走って戻って来る。

421 :桐莉兄 :2007/12/24(月) 22:49:46 ID:ahZ34WeT0

「兄ちゃん、家出来たー」
「ってかお前、良く完璧に間取りを覚えてたな」
「家が建ったけど、兄ちゃんに足りないもの、なーんだ?」
「生涯を共にする伴侶だな」
「うぃス。だったら、早く桐莉にプロポーズしるぅ♪」

風が冷たい。
日が落ちて、頭上の公園樹の葉ずれの隙間から垣間見える、澄んだ冬空には満天の星。
二千年前の聖夜に東方の預言者が見た空も、こんな感じだったんだろうか。

「桐莉、愛してる」

妹を抱き締めて、言った。

「結婚しよう、死ぬまでずっと、俺と一緒に暮らそう」
「……桐莉は実の妹なのスよ」

まるで『ごっこ遊び』じゃないかの様に、  ―――
暖かい、妹の体温を抱き締めながら、      ―――

「それでも、俺は桐莉を愛してる」

虚構と現実の狭間の世界で、誓約する。
重ね合わせる唇。
抱き締めると、震えながらしがみ付いて来る、小さな冷たい手。


――モシモ世界ニ俺ト桐莉シカ居ナカッタラ、兄妹ノ交ワリハ罪ニナルダロウカ?

422 :桐莉兄@キリ :2007/12/24(月) 22:52:58 ID:ahZ34WeT0

遠く見下ろす街の灯りの方から、クリスマスキャロルが聞こえて来る。
その灯火の温もりに郷愁を覚えて、俺は馬鹿げた考えを頭から振り払う。

「桐莉…」
「んー…?」
「ほっぺたに生クリーム付いてる」

直接、舌で舐め取ってやると、嬉しそうに目を細めて擦り寄って来る。
俺のコートの前を開いて、自分の制服のブレザーやシャツの前も開いて、
『にひひ。ちょっと寒いのス』なんて言いながら、磨り合わせる様にして。
もう一度重ね合う唇、絡み合う舌。

「兄ちゃん…汚れちゃうから、下着脱がせて…」

妹を抱き寄せながらスカートに手を突っ込んで、下着を引き下ろす。
石のテーブルに腰掛けて、俺を跨ぐ様に膝立ちになった桐莉が、勃起した俺のペニスを持って角度を調節しながら、一気に腰を沈めようとして。

「あ…れ?入んないのス。ぬぅっ…んっ、く…んぁっ、れぇ……?」
「濡れ方が足りないんじゃないのか?」
「そんな事無いのス。桐莉は兄ちゃんが欲しくて我慢出来ないのスよ…?」

妹のスカートを捲り上げてみる。
すると、桐莉の股間に一枚の荼枳尼天霊符がピッタリと張り付いていた。
七華の文字でこう書いてある。

『たかくんの接続を規制中だよ。二十五日の朝になるまで規制解除は出来ないからね☆』

「やられたっ!教室で桐莉の下着を摺り下ろした時に仕掛けてたのかっ!」
「ぬぐぅぅぅっ、七華姉ちゃんめぇぇぇぇ……」

423 :桐莉兄 :2007/12/24(月) 22:54:45 ID:ahZ34WeT0

>>406
面白いのでちょくちょく投下に来てくれないかと期待。

424 :名無しさん@初回限定 :2007/12/24(月) 22:58:05 ID:C3G62YMF0

しかし25日も一応クリスマスなんだよなぁ…

425 :名無しさん@初回限定 :2007/12/24(月) 23:06:37 ID:PdcaKu0k0

>423
GJ。毎度ながら完成度が異様だw

426 :桐莉兄 :2007/12/24(月) 23:47:29 ID:ahZ34WeT0

体調良くならんけど、金も尽きたし奨学金返済と医療費と要るし、一月になったら仕事探さんとなぁ。
親がキレてネット環境無くしそうだし。ってか自前のパソコン死んじゃって親の借りてる身だしなぁ。
童話書く時間無くなるのがアレだけど、家に居ても遊んじゃうしねぇ。
俺はどうも時間の使い方が下手でいかん。

>>425
ttp://scl.littlestar.jp/ でkarina名義でネフェシエルのSSとか投稿させて貰ってます。
電波じゃなくて真面目な内容のも興味あったら読んでみてくだちぃ。
小説コーナーと、あとコンテストのコーナーにも置いてあるでよ。

>>424
なんかキリスト教の宣伝上の都合で変えられるまではサンタの日は十二月五日だったとか、
十二月二十四日は異教の太陽復活祭の日だったとか聞きますですよ。
教会の都合で誕生日変えられたイエスさんテラカワイソス。

427 :名無しさん@初回限定 :2007/12/24(月) 23:56:52 ID:tvNecvm80

桐莉兄乙です&>>406さんの続きも読みたいっす。

428 :桐莉兄 :2007/12/25(火) 02:31:30 ID:JnOSWQRG0

業務連絡でつ。
ログ置き場の92話がアクセス切れになってますー。

429 :名無しさん@初回限定 :2007/12/30(日) 22:57:38 ID:oizk5GZT0

最近は職人さんの数もめっきり減ってしまったな…

430 :名無しさん@初回限定 :2007/12/31(月) 00:03:20 ID:qGb4UD6F0

朝起きたら妹に触手にされていた

431 :桐莉兄 :2008/01/01(火) 01:06:31 ID:A4bcXx/g0

あけおめー☆

半年振りにお酒入れたら酔っ払って世界がぐるぐる〜。

432 :名無しさん@初回限定 :2008/01/01(火) 01:56:34 ID:jnvbKI9x0

明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします
皆様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます

433 : 【大吉】 【1996円】 :2008/01/01(火) 10:42:04 ID:FFjd0Yrx0

     (~ヽ            γ~)
     |ヽJ       .あ     し' |
     |  (~ヽ     .け  γ~)  |
   (~ヽー|ヽJ     ま   し' |ーγ~)
   |ヽJ  |  |   お .し   .|  |  し' |
   |  |  |―|   め .て   |―|  |  |
  ミリ(,,゚Д゚)彡  で    ミ(゚Д゚,,)ノ彡
  ミUミソ彡ミつ   と    (/ミソ彡ミU彡
   》======《   う      》======《
   |_|_|_|_|_|_|_|         |_|_|_|_|_|_|_|
     U~U            U~U

434 :名無しさん@初回限定 :2008/01/11(金) 09:21:35 ID:B/EVy/JJ0

保守。

435 :名無しさん@初回限定 :2008/01/16(水) 16:14:19 ID:n7NFfvl50

     ,,    ポシュー
 ,-―''ー―ー‐、
 ー◎―‐‐◎‐' =3

436 :名無しさん@初回限定 :2008/01/22(火) 18:13:01 ID:crn9reSl0

ほっしゅ

437 :名無しさん@初回限定 :2008/01/29(火) 10:55:54 ID:vGuYJBwC0

ほす。

438 :名無しさん@初回限定 :2008/02/02(土) 02:44:03 ID:deStAAn90

朝おきたら妹に獣耳が生えていた


                            ,.ヘ-v
                           _x<_,、(
                _   -:―一:'´ : : /:ド7
      } ̄^Z=:ー―-‐'´: : : : : : : : : : : : -<  ;:!│
      '. え=-、: : : : : : : -‐: : : : : : : : : : : : \;.i: |
.       マ ;.  ;>'´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヾ:ト、
          ∨';/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \: : : :V:ヽ
        ∨ / : : : : : /: : : : : : : : : : : : : : : :ヽ: : : : : '.
           ハ/: : : : : : ,': : : : : : : : : : : : : :ヽ : : l : : : :'; |
.          | l.: : : : : : :l: : : : :/ : : : j: : : : : :}: : :.|: : : : :l l    むー
        | l:/|: : : : : |: { / :{: : {: :ハ: }: :j小 l: |: : : : :|│
         l.:|:l |: : : : : |: l {_从: :ハ:{ j仏斗≦k |: : : : :|:!
.         |: l ! | : : : : :Vレぅテ≧ー    ´込zソイi: : : : :|: :|
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439 :朝起きたら妹が10回クイズを出してきた  :2008/02/05(火) 18:35:33 ID:DxloCGnh0

 
「兄ちゃん兄ちゃん」
「おぅ妹よ、何〜?」
「みりんを10回言って!」
「お〜? みりんみりんみりんみりんみりんみりんみりんみりんみりんみりん」

「クスクス 首が長い動物は!?」 ニヤニヤ
「…きりん」

「( ・ω・)……。Σ( ゚Д゚)あれっ!?」
「それやるなら鼻の長い動物は? じゃないか?」
「そっかぁ〜。 おっかしいなぁ……巧妙な罠に、はめられたな」
「何もしてないけど」
「……」

「( ・ω・)…あ、お前スカートから何か出てるぞ」
「Σ( ゚Д゚)えっ!? 何何!?」
「ほらそれ、それ」
「えぇっ!? 何よ!? どれ!?」

「足」

「(;゚∀゚)…足…?…ちょ!! マジでうぜぇ!」
「足の他に、何か出るもんあんのかよwww」
「…そりゃあ色々…」
「色々あんのかよwww」

440 :[sage] :2008/02/07(木) 14:55:07 ID:VmVaIew/0


441 :桐莉兄 :2008/02/09(土) 12:06:00 ID:FmXw+bBV0

「兄ちゃん兄ちゃん」
「何だ、妹?」
「みりんって10回言え〜?」
「みりんみりんみりんみりんみりんみりんみりんみりんみりんみりん」

「首が長い動物は何スか?」 ニヤニヤ
「…桐莉」

「( ・ω・)……。Σ( ゚Д゚)ぬあっ!?」
「それを言うなら 鼻の長い動物は? だろう」
「そっかぁ〜。 そっスよねぇ〜……って、桐莉は首も鼻も長くないのス!」
「長いぞ。実に長い」
「ぬぁぁぁん、長くないぃぃ!」

「( ・ω・)…あ、お前スカートから何か出てるぞ」
「Σ( ゚Д゚)えっ!? 何スか何スか!?」
「ほらそれ、それ」
「えぇっ!? 何よ!? どれ!?」

「手」

「(;゚∀゚)…手…?…って!! 何で桐莉のスカートから手が生えて来てるのスか!」
「手の他に、何か出るもんあんのかよwww」
「…そりゃあ色々…」
「色々あんのかよwww」


「「……あれ??(汗)」」

442 :名無しさん@初回限定 :2008/02/11(月) 01:39:21 ID:nw60mFIn0

GJ!みりんみりんGJ!

443 :名無しさん@初回限定 :2008/02/12(火) 12:25:39 ID:ygGBXXeb0

新作ヽ(   )  (゚ヽ )  (ω゚ヽ)  (゚ω゚ |)  (=゚ω゚)ノ ぃ-ょぅ

444 :名無しさん@初回限定 :2008/02/14(木) 19:24:02 ID:iZA7+BqG0

おかしい…
5周年目記念のはずなのに…

445 :桐莉兄 :2008/02/14(木) 20:40:24 ID:hf/X9N1f0

バレンタイン向けの書いてるんだが、もしかしたら間に合わないかも試練。

因みに、今回のは過去作品の こいうた とか つながり とか ヤクソク とかシリアスなの読んでおくと解り易いかも。

446 :名無しさん@初回限定 :2008/02/14(木) 21:36:33 ID:3ZRbfHjU0

ぅぬおおっ!
その1から居るのにすっかり忘れてたっ!

しょうがないので即興で書いてみる。

朝起きたら、妹にチョコレートを渡された。

と言ってもなんてコトはない。何の変哲もない明治の板チョコ。
俺はロッテの方が好きだが、そんなもん口に出してもしょうがない。
妹にガン無視され、或いは蹴り倒されるお兄ちゃんが居るこのご時世。
エロゲヲタの妹にしては出来すぎなくらいであり…

まあいい、さっさと喰ってしまおう。
俺はバレンタインなどという異教徒の異教徒の祭りとは全然関係なく、チョコレートが好きなのである。
先の日曜日も、冷蔵庫に三枚入っていたはずの板チョコが一日で消え失せたくらいなのだ。
そんな俺の体型はご想像にお任せする。

ぴりぴりぴり…

ん、はがした銀紙の下になにやら白い物が。
一度溶けた売れ残りでも買い叩いてきたのか?
と思ったが、よくよく見ればホワイトチョコ。
そして見事な達筆で、

「義理」と──

あれ?
封は、開いてなかった、よな?

447 :朝起きたら、妹にチョコレートにされていた1/6 :2008/02/15(金) 00:30:40 ID:8kNJWXDj0

 朝起きたら、妹にチョコレートにされていた。

「待て。」
 口は動かなかったが−チョコレートだから−言葉は出た。
「なあに、お兄ちゃん?」
 妹は平然。
「いや、おかしいだろう。今日はバン・アレン帯の誕生日だぞ」
 俺たちは普通の兄妹だ。
「それを言うならバレンタインデーでしょ?」
 ごく普通に一緒に育ち、ごく普通より少し仲良くなって、今はごく普通に二人で暮らしている。
「そう、男がチョコを貰う日な筈だ」
 ただ、ひとつだけ普通と違っているのは……

「なんで俺がチョコレートにされなきゃならんのだ」
「やー、さっき魔法に失敗しちゃって♪」

 妹は、魔女だったのでした。

「お兄ちゃん「に」チョコ「を」を作ろうとして、お兄ちゃん「を」チョコ「に」作っちゃったんだねえ」
 語尾に“はぁと”を付けて茶目っと笑う妹。
 スカートの裾−某STGに出演できそうな典型的な魔法使いさんローブ(黒)−をつまみあげて小首を傾げると、
 平均よりもかなり低い身長をカバーするこれも典型的トンガリ帽子がへろへろ揺れる。

「だねえ、じゃねーよ、どうすんだこれ」
 今の俺はどこぞのお菓子屋にありそうな人型チョコレート。ただし、サイズは実物大。

「いいでしょ。どうせ自分の身体じゃないんだし」
 う、そうだった。
 もうひとつだけ、普通と違った事があってだな。

 俺は幽霊なんだ。

448 :朝起きたら、妹にチョコレートにされていた2/6 :2008/02/15(金) 00:33:01 ID:8kNJWXDj0

 
 いや、まあ、いつだったか忘れたが、妹の魔法実験に巻き込まれて身体が吹っ飛んでな。
「前の義体ガタが来てたから丁度いいよ。新しいの作ったげる」
 泣いた妹のために霊魂になって現世に留まったんだ。
「別に壊れてはいなかったと思う」
 あの頃は可愛かったなぁ……今でも可愛いけど。
「えー、でもイマイチ持続力が落ちてるんじゃない、最近?」
 ぐっ、確かにちょっと昨夜は早かったかも知れないけどっ
 ……っつーか、俺のこの姿はおまいの欲求不満の腹いせですか?

「しかし、これじゃ動けねーぞ、とりあえずナントカしてくれ」
 全身こげ茶色の固形物からどうやって声が出てるのか、自分でも不思議。
「あっ、そうだね。じゃあ」
 妹はあっさりと俺を指さして担ぎ上げ−魔法って便利−ると、
「ぽいっ」
 嫌な擬音語つきで、大鍋に放り込んだ。
「うわたっ」
 幸いな事に鍋には怪しい薬液は入らず空焚き状態で……焚きっ!?

「あぢぢっぢぢっぢっぢぢぃぃぃっ!!!!」
 劇的な熱さに俺は飛び跳ねようとしたが、動かない足の片っ端から当然溶けて。
「ウボァー」
 鍋底に沿って原形質流動。
「ほら、これで動けるようになったでしょ?」
「これは動けるとは言わねえっ!」
 だからどうやって声出してんだよ俺。

「もう、しょうがないなぁ。常温でも流動体にしたから、ほら」
 何が仕方ないのか、妹はやたら偉そうに火を止めて鍋から俺を取り出す。

 むっ、むにっ、ぐにゅ。
 う、うむ。なんか気持ち悪いがなんとかゲル状態で動ゲルようだ。熱くもない。

449 :朝起きたら、妹にチョコレートにされていた3/6 :2008/02/15(金) 00:34:09 ID:8kNJWXDj0

 
「人肌くらいかな?」
 くにくにと、妹が俺に指を突っ込む。
「他人の身体で遊ぶなっ!」
「いいじゃないチョコだもん」
「食べ物で遊ぶと勿体ないお化けが出るって死んだばあちゃんが言ってたぞっ!」
「あはは、気持ちいい〜」
 俺の抗議なんか聞かずに、べたべた俺を練り回す妹。
 うっ、感覚はあるんだな。なんか、気持ちいい。
 どこに目があるのか知らないが、俺の視界は妹の頭の少し上くらいから。
 至近距離でニコニコ笑う妹の顔は、やっぱり可愛くて、もう。

「反撃ーっ!」
「きゃっ」
 いきなり俺は、妹にキスをした……単にチョコを唇にくっつけただけか。

「もう、何するの……んっ、甘い……」
 一瞬驚いた声を挙げた妹だけど、セリフと共に表情も甘くなる。
「あっ、んっ、くちゅっ、ちゅ、ん……」
 俺は妹の唇を奪って、口腔内を舐め回す。チョコだけど。
「あんっ、んん、お兄ちゃ、はぁっ」
「文字通りチョコレートを舐めた罰だ。こうしてやる」
 腕−のつもりの場所−を伸ばして、両側から妹の体を包み込んで、
「なに?……ああんっ」
 勢いと形状から、妹に上から覆い被さる。
「あっ、お兄ちゃん、いやん、重いーっ!」
 魔法を使わなければ非力な妹に、体積と比重の関係で今は重量物の俺。簡単に押し倒す。
 ちゃんと痛くないように、床にも体を伸ばしてクッションにしてあげる。

「ひゃうんっ、お尻ぃっ!」
 捲れ上がったスカートの中に侵入した部分が形の良い臀部を撫で回すのは、余得ってもんだ。

450 :朝起きたら、妹にチョコレートにされていた4/6 :2008/02/15(金) 00:37:32 ID:CO2NpziL0

 
「ああん、動けないよぉ」
「へえ、色々動くんだな、この身体」

 妹のぼやきは嘘でもないが、本気で逃げる気がないのも分かっている。
 俺は流動体であるチョコの身体を試すように、少女に接触している部分を動作する。
「はぅっ、脇なんて、あん、おっぱい……や、先っぽダメっ、ひゃん、ふとももくすぐったっ、あっ、そこはその……ふぁああんっ!」
 妹の全身を俺が包んでいる以上、どこでも触りたい放題だし、
「あっ、胸元から入って、スカートもっ!? えっ、せ、背中、染みて、そんなぁ」
 意外と粒子が細かいチョコレートは、妹の服の編み目から浸透して地肌に届く。

「うおっ、これは気持ちいいぜ」
 その感触は俺の全身にも伝わってきて、どう神経が通ってるのか不明だが抱き合うよりも鋭敏に少女を感じる。
「やぁっ、あんっ、こんなの、変だよ、凄い……」
 妹もこういうのは未体験−スライム嫌いだし−とあって、体中くまなく愛撫される感覚に混乱気味なよう。
「こんなの初めて、気持ち、い、えっ? あっ、やっ、そこはっ!」
 やがて最も敏感な場所にまで到達する感触。
「そんなっ、ぱんつはいてるのに、ぃうっ!? は、入って、入ってくるよぉ!」
 だいぶ器用に動くようになってきたから、下着も脱がそうと思えば脱がせると思うけど、せっかくだから。
「あ、ああんっ、中で集まって、やっ、膨らんだら、ひうっ!」
 妹の内部に侵入して襞の隙間まで埋め尽くす俺の分身。
 す、すげえ、膣内の感触まで全部伝わってくるっ。
 ぶるるっ。
「ふぇぁぅぅぅっっ、震えちゃ、そんな激しく、ひぁん、あぅっ! ダメえ、全部、ぜんぶ、ぜんぶぅ」
 興奮して動きまくると、チョコレートに全身くまなく覆われた妹の、
 顔も腕も脚も、胸も腹も尻も、もちろん秘所も胎内も、神経という神経の全てが俺に刺激される。
 そしてその刺激は、俺にも同時にフィードバックして、

「うっ、やべえ、耐えられねえっ」
「わ、わたしもらめえ、ひ、ひへぇ、おひぃひゃんひひぇっ、ふあああああああんんんんっっ!!!」
 二人同時に、身体を痙攣させた。

451 :朝起きたら、妹にチョコレートにされていた5/6 :2008/02/15(金) 00:39:16 ID:CO2NpziL0

 
「はぁっ、はぁっ、はぁっ、ぁぅっ、はぁっ」
 まだぴくっと震えて、快感の余韻に蕩ける妹。
「大丈夫、立てる?」
 力の入らない身体を無理して立て直し、妹に手を貸す俺。
「はぁ……気持ち良かった……」

 ここまでは良かったんだけどね。

「あれ? あっ、ローブがべちょべちょぉ〜!」
 俺の身体は、性質からして一部がくっつき易いようで。
 妹のお気に入りの服は、上着から下着から帽子から、茶色の物体に汚染されていた。

「なにすんのよっ! 酷いじゃないっ!」
 全然イヤがらなかった癖に。
「もうっ、着替えるから出てって!」
 放り出しますか。外に。
 バタンと閉められた扉を見て溜息。
 まあ、ここは森の中の一軒家、チョコの塊である俺を見るものなど……

 カサコソカサコソ。
 へ? なんすか、あの、木の幹の根元から現れた、黒くて小さな、粒々みたいな、

 アリの大群だーっっ!

「お、おい、開けろ、開けてください、ごめんっ!」
 慌ててドンドンと扉を叩くも、返ってきたのは無情なる無応答。 
「ひいっ!」
 振り向けば、足元に迫り来る軍隊の如き無数の凶虫。
「ちょっと、いや、その、話せば、話せばわかる。食べてもおいしく、うわーっ!!!」

 食べたら美味しかったらしかった。

452 :朝起きたら、妹にチョコレートにされていた6/6 :2008/02/15(金) 00:40:26 ID:CO2NpziL0

「あー、酷い目にあった」
 食い散らかされて幽体に戻った俺−なら平気じゃんとか言う奴はいっぺんアリに喰われてみろ−に、
 機嫌の直った妹が新しい義体を用意してくれたのは、翌朝の事だった。

「なによ、ぐーすか寝てた癖に」
 だって幽霊じゃヤルこともヤれないもん。
「徹夜で作ったんだから、感謝してよね」
 それは確かに。前のより動きもいいし、何よりチョコと比べたら感動的に人間的な身体だぜ。

「それと……」
 ちょっと言い淀む妹。珍しいな、なんだよ。
「はい、これ、一日遅れたけど」
 少し赤くなって、懐から取り出したのは、ハート型の、そう、チョコレート。
「……さ、サンキュ」
 昨日の今日でチョコの匂いは少し辛かったけど、珍しくしおらしい妹の顔を見たらそんなの関係ねぇ。

「あ、味は保証しないけど、食べてみて」
「ああ」
 もぐもぐ。む、これは……
「美味いっ!」
「ホント?」
「ああ、甘くて香ばしくて、まるで口がとろけそうだぜ」
 そりゃ大好きな妹の愛情が篭もったチョコだもん、もう頬がトロトロ、トロトロと……
 トロトロ?
「ほ、ホントに溶けてるぅ!」

「あ、成功ね」
 え? なんすかそのにこやかな口調はマイシスター。
「昨日のえっちが気持ち良かったから、お兄ちゃんを流体化する薬をつくってみたの。今夜はこれでお相手してねっ」
 語尾に“はぁと”が付いた快心の笑顔。

 俺は自分が幽霊で良かったと、心から思った。いや生身じゃ保たないって、色々な意味で。

453 :名無しさん@初回限定 :2008/02/15(金) 00:42:12 ID:8kNJWXDj0

以上駄文失礼。
えー、桐莉兄氏が間に合わない場合の繋ぎにと思って書き始めましたが俺が間に合いませんでしたorz

454 :名無しさん@初回限定 :2008/02/15(金) 20:10:57 ID:Q3qrbbrI0

大丈夫、朝日が昇るまではバレンタインだGJ!

455 :桐莉兄 :2008/02/17(日) 00:36:36 ID:PWp/RF5x0

今八割。ごめん、間に合わなかった。

456 :桐莉兄@長くなり過ぎた。可能なら支援を。 :2008/02/18(月) 21:04:05 ID:UXmc00VP0

『(……)』
夕時雨。
冷たい冬の雨。
兄ちゃんはまだ来ない。
帰って来ない。
道を挟んで、公園の向かい側の家に灯りが付いても、兄ちゃんは帰って来ない。

『(……)』
兄ちゃん、大丈夫かな。
迎えに来てくれるって言ったスよね。
横断歩道、赤信号で渡っちゃ駄目なのに、兄ちゃん何時も信号無視するから。
車に轢かれて怪我したりしてないか、心配ス。

『(……)』
ねぇ、兄ちゃん。
迎えに、来てくれるスよね。

『(……)』
信じてるスよ。
桐莉は、兄ちゃんの事、信じて待ってるス。

『(……)』
でも。

『………ぅ…』
ねぇ、兄ちゃん……

『……ぇっ……』
……桐莉、兄ちゃんに嫌われてるスか?

457 :桐莉兄@業務連絡 :2008/02/18(月) 21:17:41 ID:UXmc00VP0

すまんす、投稿ミスが妙に頻発するですよ。
どうもギコナビ調子おかしいのと、
滅茶苦茶長くなっちゃったんで、
うpロダに置いて来ました。
お手数ながら、各自DLして読んでやって下さい。

http://kissho.xii.jp/

吉祥うpろだの 1MByteで。


1jyou27351.zip 朝芋スレ御中
 DLPASS 解凍PASS 共に    kiriri    で。

458 : :2008/02/18(月) 21:47:57 ID:QyiEzPIK0

>>457
なんなら甜菜しましょうか?

459 :桐莉兄 :2008/02/18(月) 21:52:38 ID:UXmc00VP0

可能ならお願いしますー。

460 : :2008/02/18(月) 21:55:16 ID:8NKxOztA0

>>459
その前に一読してきます〜。

461 : :2008/02/18(月) 22:42:05 ID:+edVCHi00

>>459
>   ―   ―   ―   ―   ―
扱いどうしましょう?
そのまま記載orレス番号はここで別にする。
>車体にぶつかった胸と、アスファルトの路面に打ち付けられた背中の、奥の方で変な音がして、送れて来た打撃に息が詰まる
原文のままor「遅れてきた」?

462 : :2008/02/18(月) 22:42:36 ID:+edVCHi00

冏rz

463 : :2008/02/18(月) 22:58:27 ID:TBnep3GA0

―――ずっと、好きだった。

子供の頃から、ずっと、ずっと、兄ちゃんの事が大好きだった。

虐められても、泣かされても、
兄ちゃんの傍に居たくて、一生懸命兄ちゃんの後を追い掛けて。
小さな体、短い歩幅、思い通りにならない自分。
時々どうしようもなく悲しくなった。
七華姉ちゃんみたいに、由紀ちゃんみたいに、兄ちゃんと同じところに居たくて、兄ちゃんに構って貰いたくて。
高い木の上、塀の上、狭くて真っ暗な排水溝の中。
どんな怖い場所も、兄ちゃんと一緒なら、平気だった。
知らない公園。小さなブランコ、壊れかけたシーソー、錆びた回転遊具。
砂場と、ジャングルジムと、滑り台。
『いいか、何があっても此処から動くなよ』
兄ちゃんがそう言ったから、公園のベンチに腰掛けて、じっと動かなかった。
『追いかけて来るなよ、後でちゃんと迎えに来てやるからさ』
兄ちゃんは、七華姉ちゃんと、由紀ちゃんと、何処かに行ってしまったけど。
言い付け通り、ベンチに座って、兄ちゃんを待った。
寂しかった。悔しかった。悲しかった。
でも、兄ちゃんの邪魔をして、嫌われるのが怖くて。
十一月、太陽は弱くて、風は冷たくて、
長い、時間。
一人ぼっちで待ち続けた。
誰も居ない公園で。
誰も来ない公園で。
兄ちゃんはきっと、迎えに来てくれるから。
約束、したから。
日が落ちて、暗くなっても、兄ちゃんは帰って来なかった。

464 : :2008/02/18(月) 22:59:21 ID:TBnep3GA0

『(……)』
夕時雨。
冷たい冬の雨。
兄ちゃんはまだ来ない。
帰って来ない。
道を挟んで、公園の向かい側の家に灯りが付いても、兄ちゃんは帰って来ない。

『(……)』
兄ちゃん、大丈夫かな。
迎えに来てくれるって言ったスよね。
横断歩道、赤信号で渡っちゃ駄目なのに、兄ちゃん何時も信号無視するから。
車に轢かれて怪我したりしてないか、心配ス。

『(……)』
ねぇ、兄ちゃん。
迎えに、来てくれるスよね。

『(……)』
信じてるスよ。
桐莉は、兄ちゃんの事、信じて待ってるス。

465 : :2008/02/18(月) 22:59:36 ID:TBnep3GA0

『(……)』
でも。

『………ぅ…』
ねぇ、兄ちゃん……

『……ぇっ……』
……桐莉、兄ちゃんに嫌われてるスか?

『………………』
迎えに、来てくれるって言ったから、桐莉、泣かないで待ってるスよ。
雨、降っても、動くなって、言ったから、ずっと同じ場所で、兄ちゃんの事、待ってるスよ。
兄ちゃん、桐莉の事、誉めてくれるスよね。

――冬の雨の寒さも、夜の暗闇の怖さも、もう、感じない。
兄ちゃんを待っている、この時間が、とても幸せで……。
……幸せ?
『……………ん。兄ちゃん、早く来て……桐莉、此処で、待ってるスよ……』

笑ってる、自分が、とても不思議だった。

466 : :2008/02/18(月) 23:00:03 ID:TBnep3GA0

『桐莉ッ!』
懐中電灯の光。
闇を切り裂いて、桐莉を照らす光は眩しくて。
『……兄ちゃん』
『おま…え、バカかよ。マジで、全然動かないで待ってたのか!?』
『ずっと、待ってたスよ……』
……ほら、兄ちゃん、迎えに来てくれたス。

兄ちゃんが、何か言ってたけど、何を言ってたのか覚えてないス。
桐莉を抱いてくれた兄ちゃんが、あったかくて、それから、
それから……。
………熱、出してぶっ倒れちゃったス。

――始まりの記憶、兄ちゃんと桐莉の、一番最初の記憶。

467 : :2008/02/18(月) 23:00:40 ID:TBnep3GA0

『(ねぇ、兄ちゃん……桐莉は、兄ちゃんの事が大好きス。
だけど、どうして兄ちゃんの事を好きになったのか、覚えてないんス。
兄ちゃんと、七華姉ちゃんと、由紀ちゃんと、一緒に遊んだ記憶も持ってるス。
でも、それじゃあ、どうして、『桐莉』の記憶は『其処』から始まってるんスか?)』

今でも、時折見る夢。
兄ちゃん、泣いてるスよ。
時々、とても怖くなるス。
今、此処に居る自分が、解らなくなっちゃう。

兄ちゃんに、恋をしたから、壊れたのか。
壊れたから、兄ちゃんに、恋をしたのか。

   ―   ―   ―   ―   ―

468 : :2008/02/18(月) 23:01:04 ID:TBnep3GA0

『校庭の砂場の下から巨大ロボットが出て来て、町を守ってくれる』
  『雨の日に学校の渡り廊下で起きた事故、今も彷徨う女子学徒の幽霊が居るらしい』
 『昔、非業の死を遂げた悲恋の兄妹を祀る首塚、取り壊そうとすると祟られるけど、兄妹の禁断の恋を叶えてくれる』
『桜坂公園の大きな桜の木は、一生に一度だけ、願いを叶えてくれる。それが悪い願いで無ければだけど』

その町には幾つかの優しい物語と、幾つかの哀しい出来事とが在って、
其の中の幾つかは俺達も良く知っている、或は曖昧に知っているあの話だったりする。
けれども、中には全く知らないままに、関わりを持ったり持たなかったりする噂も幾つもあって、

――それがいい方向にコトが運んだり、悪い方向にコトが運んだりして。

 『小学校には七年前に事故死して死体が消えた少女の幽霊が出る』
   『七丁目の遊歩道付近を歩いていると、時々神隠しに遇う事がある』

由紀や坂崎さんの噂なんかもある。
沢山有り過ぎて、全貌は掴めないけれど、
桐莉や七華、由紀と暮らすこの町は、

 沢山の物語で溢れかえっている。

   ―   ―   ―   ―   ―

469 : :2008/02/18(月) 23:01:26 ID:TBnep3GA0

『たかくんは、運命って信じる?』

そう、七華に聞かれた。

『この世界には神様が居て、私達の運命を全て記述しているの。まるで、SS書きが2ちゃんねるの朝妹スレで、妹萌えSSを書くみたいな具

合に』
『もしそうだとすると、俺達の思考や記憶や感情も、その《神様》が勝手に書き散らしてるって事になる』
『うん。もしそうだとして、其れは私達にとって幸せなのかな、不幸なのかな』

幸せとも不幸とも言えると思った。
《神様》を肯定する事は、世界の全ての事象に明確な存在理由を与える。
其れと引き換えに、全てが決定済みの《運命》だと信じる事は、
世界の全ての事象が無意味だと認めるに等しい。

  ムカシムカシ、偶然ト必然ガ、果テノ無イ霧ノ中、一ツノ賽子ヲ振リマシタ。
  勝利者ハ造物主ニ、世界ノ創造ヲ請ヒ願ウ権利ヲ得ルノデス。
  何レカガ勝利シテ、眠レル創造神ヲ呼ビ覚マシ、
  劃シテ、世界ハ生ミ出サレマシタ。
  勝利シタノハ偶然カ、必然カ、我々ニ其レヲ識ル術ハ無ヒノデス。

根源は…太極にして無極。
陰と陽の重ね合わせ。

   箱の中の猫は、生きているのか死んでいるのか。
   蓋を開ければ、生きた猫、死んだ猫。
   其れまでは、生きていて死んでいる、重ね合わせの猫。

470 : :2008/02/18(月) 23:02:02 ID:TBnep3GA0

『其の質問に意味はあるのか』

それが、俺の答えだった。

世界が偶然の産物だとしても、必然の産物だとしても、
其処に幸せを見出すのも、不幸を見出すのも、人間だ。

そして、《神様》が実在するのか、しないのか、
其れは俺達には判らないし、証明の仕様も無い事だ。

もしかしたら、俺の意志かも知れない。
もしかしたら、《神様》の落書きかも知れない。
もしかしたら、其の両方、重ね合わせなのかも知れない。

でも、俺は自分の心は自分の心だと思うし、
今、此処に有る自分を肯定して、死ぬ時までは幸せに生きたいと思う。

It feels it ..no idea...
It is disadvantageous if it doesn't dance if it is the same fool.

『ふーん、たかくんは強いね』
『そう思わなきゃ、やってけないだろ…』

意味が有るとか無いとかじゃない、大事なのは肯定する事。
……ゲームと同じだ。情報の羅列だ。つまり――

――ああ、つまり…其れでも肯定したい"現在″が在る俺は幸せだって事。

   ―   ―   ―   ―   ―

471 : :2008/02/18(月) 23:02:27 ID:TBnep3GA0

『約束ね』
 『うん、約束』

夕日が沈むあの丘の 大きな桜の木の下で約束した。

『また明日も、一緒に遊ぼう』
   ――ああ、そんな約束をした。

『ずっと、四人で一緒に遊ぼう』
  ――そんな約束をした。

『―き。――す―』
  『大人になったら、―りで――』

   ―   ―   ―   ―   ―

472 : :2008/02/18(月) 23:02:55 ID:TBnep3GA0

《少年は何で出来ている?》
 『カエルにカタツムリ、それに、仔犬のしっぽ。そういったもので、できているのス』
《少女は何で出来ている?》
 『お砂糖にスパイス、それに、素敵なものばかり。そういったもので、できているのス』
《じゃあ、人間は何で出来ている?》

――肉体、精神、魂魄…そういったもので、できているのス…。

 人間と云う存在の根源は個性や指向性を有さない魂魄である。
   思考や感情、記憶を司るのは精神であり、
其れらが世界に対して入出力を行う為の装置(デバイス)が肉体である。

  肉体を失った人間は、世界への干渉を著しく制限される。
精神を失った人間は、世界の変革に関与する意志を失う。
 魂魄を失った人間は、世界に存在し続ける事が出来なくなる。

473 : :2008/02/18(月) 23:03:26 ID:TBnep3GA0

  魂魄は無垢なる根源であり、誰の物であろうと其の性質は変わらない。
 個を個足らしめて居るのは精神と肉体の形質の差異である。
   魂魄を入れ替えたとしても、其処に変化を見出す事は誰にも出来ない。

 存在する力、魂魄は根源から生み出される物であって、複製は出来ない。
  肉体や精神は、正しい情報と素材を以て複製する事が可能である。
完全に複製された肉体と精神を有する人間は、オリジナルと全く同一の存在と言える。

 其処に違いを見出せないならば、其れは贋作ではなく真作。
  人間は死んでも複製出来る。死はリセット出来る。
それならば……オリジナルの人間には意味や価値なんて有るのだろうか。

                                      −Kirika.K−

   ―   ―   ―   ―   ―

474 : :2008/02/18(月) 23:03:50 ID:TBnep3GA0

  何週目かな。今は何周目だったっけ。

    幸せ過ぎて、そんな事も忘れてしまっていた。

   ―   ―   ―   ―   ―

475 : :2008/02/18(月) 23:04:15 ID:TBnep3GA0

『世界がループしている』
    『事にはちゃんとした理由と意味がある。』
  『其れを望んでいる私が居て』
           『、其れを望んでいる君が居て、其れを』
    『望んでいる皆が居て、だから繰り返しているこの世界は優しくて哀しい』
 『嘘で出来ている。誰』
         『かが望まなくなれば繰り返す事をやめてしまう。そう、それは』
   『まるで長い夢から覚めてしまった』
        『楽しくて懐かしい夢から覚めてしまった』
  『哀しくて悔しくて思い出したくないから夢だと言う事にしてしまった』

『あの日の朝と同じように。』

   ―   ―   ―   ―   ―

476 : :2008/02/18(月) 23:04:49 ID:TBnep3GA0

何時も通りの朝。
服を着替えて、通学鞄を手に階下へ降りる。
桐莉が鼻歌を歌いながら、目玉焼きとベーコンを焼いていた。

「おはよう、桐莉」

妹の肩に軽く触れる。

「おはよーっス、兄ちゃ――」

振り返る、妹の腕が肩からポロリと取れて、
ガシャァァァァン と
耳障りな金属音を立てながら、中身入りのフライパンが台所の床に落ちた。

「――ん…また、取れちゃったのス」

眉を顰めて溜息を吐き、桐莉が自分の腕を拾い上げる。
辺りに散乱してぐしゃぐしゃになってしまった卵を、ヤマモトさんが手早く雑巾で拭き取った。

477 : :2008/02/18(月) 23:05:09 ID:TBnep3GA0

「くっつくかな…んしょ…んっ……駄目なのス…」

取れてしまった腕を元通りにしようとして、もうくっつかないと見切りを付けると、
哀しそうに、愛しそうに、取れた腕を残っている左の手で撫でてから、
野菜屑や夕食の魚の骨が覗いているゴミ箱に投げ捨てた。

「桐莉、早くしないと遅刻しちゃうぞ」

俺は妹が作ってくれた朝食を食べる。
パンに黄身を潰した目玉焼きを乗せて食べる。
何時も通りの朝、何時も通りの朝食、何時も通りの時間に、

俺は、七華と由紀が待っている、何時もの場所へと向かう。

「桐莉」
「……兄ちゃん、今日は桐莉、体の調子が悪いのス。だから――」

こほこほと咳をする桐莉の顔が心成しか熱っぽく見えて、俺は

「解かった、先生に伝えといてやるから、家でゆっくりと休んどけ。帰りに抹茶のプリン買って来てやるからな」
「ん、楽しみに待ってるのス。…兄ちゃん、大好きだぁっ」

478 : :2008/02/18(月) 23:05:32 ID:TBnep3GA0

妹に見送られて、家を出て、
七華と由紀が待っている、何時もの場所へと向かう。

時刻は午前六時四十五分、
十字路の角を曲がると、既に其処には七華と由紀が待っていて、

「おはよう、たかくん!」
「あれ?桐莉は?」

俺達は三人並んで学校へと向かう。

「今日は風邪で休みだ」

昨夜降った雪は殆ど溶けてしまっていたけれど、
まだ塀や空き地の枯れ草の上に薄らと残っていて、陽の光を照り返して来る。

「また風邪曳いたの?先々週も熱出してなかった?」
「ああ。どうやら、馬鹿は風邪曳かないってのは、真っ赤な嘘らしいな」
「夕べは寒かったからね、しょうがないよ。桐莉ちゃん、昔から身体弱かったもん」
「(確かに、最近、桐莉は良く体調を崩す。)」

吹き付ける寒風に七華が肩を震わせた。

俺達の住んでいる伊原市は山に囲まれている為、冬場は強烈な吹き降ろし風に晒される。

「こういう時だけは、幽霊で良かったと思うよ」
「うぅ…由紀ちゃんが傍に居ると、余計に寒く感じるんだよ…」

橋の上から見下ろす河の水も、表面が完全に凍り付いていて、春はまだまだ遠く感じる。
灰色の空から、また、ちらほらと雪が舞い降りて来た。

479 : :2008/02/18(月) 23:06:23 ID:TBnep3GA0

「降って来た」

空を見上げる由紀。

「学校まで走るか?」
「私、もう走る気力も湧いて来ないよ」
「もうちょっとで着くからさ、ほらー、ななねぇー」

校門が見えて来る。
しんと静まり返った冬の空に、学校の裏山から、重々しく響く重機の駆動音。

「何の工事だ?」
「知らないの、たかくん。遂に首塚の取り壊しが決まったんだよ」
「正確には、開発に伴い移転するんだってさ」
「また祟りが起きたとかで中止になるんじゃないか?」
「今んトコ、まだ祟りっぽい怪現象は起きてないみたいだよ」

少し寂しそうに、由紀が、

「ボクが幽霊やってる間も、この街、どんどん変わってっちゃうね…」

と呟いた。

480 : :2008/02/18(月) 23:06:37 ID:TBnep3GA0

学校に着いて、下足室で上履きに履き替える。
床に直に触れた足がとても冷たい。
此処で由紀と別れて、七華と二人で教室へと向かう。

見た目は小学生のままだけど、
由紀は桐莉と同じ高校一年生の授業を受けている。
不完全ながらも、時間は進んでいる。

   ―   ―   ―   ―   ―

481 : :2008/02/18(月) 23:06:58 ID:TBnep3GA0

『―好き。―大好き―』
  『大人になったら、―二人で――』

   ―   ―   ―   ―   ―

482 : :2008/02/18(月) 23:07:21 ID:TBnep3GA0

何時から兄ちゃんの事が好きだったのか、
始まりの記憶が曖昧で、桐莉は覚えていないけど、
きっと、今の桐莉が始まる前から、桐莉は兄ちゃんの事が好きだったんだと思う。

何度も繰り返し夢で見たそれは、
もう、朧気な欠片だけを残して、桐莉の中から消えてしまった記憶。
桐莉が始まる前の、もう一人の桐莉の大事な記憶。

兄ちゃんが好き。
どうしようもなく、好き。
大好き。ずっと一緒に居たい。

あれは、何処だったんだろう。
何を約束したんだったかな。
とても大切な約束なのに、思い出せない。

 ――あの時、壊れてしまった桐莉は、

   ――大事な物を沢山無くした。

     ――それでも、完全に消える事無く、今も遺っている記憶。

『―好き。―大好き―』
  『大人になったら、―二人で――』

   ―   ―   ―   ―   ―

483 : :2008/02/18(月) 23:07:44 ID:TBnep3GA0

今日と同じ、寒い冬。

忘れていた。
思い出したくなかったから、ずっと忘れたフリをしていた。

『いいか、何があっても此処から動くなよ』

妹を、人気の無い公園のベンチに置き去りにした。

『追いかけて来るなよ、後でちゃんと迎えに来てやるからさ』

七華と由紀が待ってる。
俺は、病弱でどんくさい妹が疎ましかった。
だから、妹を虐めて泣かせた。
虐めても、泣かせても、後を着いて来る妹が嫌いだった。

ベンチに座った妹は、無言で頷いた。

公園を出るまでに何度か振り返った。
妹は、本当に俺が言った通り、動かずにじっとしていた。

   ―   ―   ―   ―   ―

484 : :2008/02/18(月) 23:12:57 ID:g5xaDGUb0

「寒いな」

教室に設置されている石油ストーブは、赤々と燃えて外の寒さに抵抗しているものの、如何せん力不足の様だ。
大体にして、学校と言う建物自体が冷えるような造りになっている。
俺を含む幾人かの学徒は屋内にも関わらず、分厚いコートを羽織って居る。
こんな大雪の日でも、女子は短いスカートで教室内を闊歩している。

「全く以て理解に苦しむ」
「あははー、だよねぇー。丸っきり狂気の沙汰だよねぇー」

昼食も済ませた昼休み、編み物をする七華の横で、
女子学徒の中で一人だけスカートの下にジャージを着込んだ川崎こよりが笑った。

「七華は寒くないのかなぁー?」
「ひゃう!?やめてよ、よりちゃん……」
「アチャー、若い娘が色気の欠片も無い毛糸のパンツ履いてちゃいけないよぅ〜」
「……お前もジャージ姿だろ」

俺は、頭を抱えて溜息を吐く。
川崎が七華のスカートを捲った瞬間、クラス中の男子学徒の視線が七華に集中した。
色気があろうが無かろうが、七華は注目を浴びるのだ。

「ちっちっち、ジャージを甘く見ちゃいけないよぉー」

指を振りつつスカートをバサバサやる川崎。

「世の中には、ジャージ萌えって需要もあるのだよっ」
「どれだけコアなマニア受けを狙ってるんだよ…」
「男子学徒の八割はブルマ、残りの一割九部八厘はスパッツ萌えだ…」
「生足なんて飾りなのさ。九曜クンと七華には分からんのですっ」

485 : :2008/02/18(月) 23:13:43 ID:g5xaDGUb0

どさどさどさっ。

屋根に積もった雪が落ちて来た。
見栄えは兎も角、現実的な点で川崎の方が、その他の女子より幾分か賢い。

「よりちゃんも毛糸のパンツ履けばいいのに」
「あたしは七華みたいに器用じゃないからねぇ。編み物とか無理ぃ〜」
「簡単だよ。由紀ちゃんだって三日で覚えたもん」

白と黒のシマウマ柄のマフラーを編みながら、七華が言う。

「それに、教えて貰っても編んであげる人が居ないからねぇ……」
「たかくん、後で寸法取らせて」
「あいよ」
「……あーっ、もーちくしょーっ、妬けるなぁっ!」

486 : :2008/02/18(月) 23:13:55 ID:g5xaDGUb0

バレンタインデーを半月後に控えて、クラスの空気は徐々にピリピリと、臨戦態勢に向かって緊張しつつあった。
七華は先月の末辺りから、休み時間中はずっと編み物をしている。
既に靴下と腹巻を編み上げて、マフラーとセーターを同時進行で編んでいる最中らしい。

「今日とか寒いんだから、完成してるなら今くれればいいのに」
「駄目だよ。バレンタインデーのプレゼントだもん」
「くしし……これはホワイトデーのお返しが大変だねぇ、九曜クン」
「いや、そんなに大変でもないぞ。去年は練乳缶半ダースで大喜びしてた」

編み棒を止めて、七華が机の中を弄り、取り出した包みを一つ俺に手渡す。

「はい、たかくん」
「ん?プレゼントは当日じゃないのか?」
「たかくんの分は別で編んでるよ。これは桐莉ちゃんへのお見舞いだよ」

紙包みを開くと、手編みの赤い毛糸の手袋が入っていた。

487 : :2008/02/18(月) 23:14:23 ID:g5xaDGUb0

「フリーサイズだから、今日の帰りはたかくんが嵌めてくといいよ。桐莉ちゃんなら、先にたかくんが使っちゃっても、嫌がったりしな

いと思うし……」
「ああ、ありがとな、七華。きっと桐莉も喜――」

  振り返る  妹の腕が  肩から  ポロリと取れて
  ガシャァァァァン  と
  耳障りな  金属音を立てながら  中身入りの  フライパンが  台所の床に落ちた。

「………腕、無いじゃん」

腕が無いのに、どうやって手袋を嵌めるんだ?

「どうしたの、たかくん?」
「…なぁ、七華。…人間ってさ、風邪曳くと腕が取れちゃったりとかしたっけ?」
「……」「……」

無言で顔を見合わせる七華と川崎。

「えっと…ごめんね、たかくん。今の、笑い所が良く判らなかったよ…」
「んなわけあるかー!って突っ込む所?」
「……すまん、外したみたいだ」

488 : :2008/02/18(月) 23:14:45 ID:g5xaDGUb0

いや、確かに見ていた筈だ。

腕が…取れる?取れてなかったか、今朝?
風邪曳いて、腕が取れるか…普通?

  『――ん…また、取れちゃったのス』

また? またって、何の事だよ?
何で、俺、何の疑問も持たずに学校になんか来てるんだよ?
大事だろ、常識的に考えて。

「――悪い、七華。俺、早退するから!」
「えっ、ちょ、たかくんっ!」

七華に一言残して教室を飛び出す。
自宅に向かって全速力で走った。

「待ってよ、たかくん!!」

俺を追って、七華と由紀も走って来る。

   ―   ―   ―   ―   ―

489 : :2008/02/18(月) 23:15:04 ID:g5xaDGUb0

雨の中、妹はじっと公園のベンチに座っていた。

夜、八時を過ぎても、妹は戻って来なかった。
七華と由紀と楽しく遊んで帰って来た俺は、妹の事を完全に忘れていた。
住宅街を抜けて、遊歩道の先にある誰も来ない小さな公園に向かって、
真っ暗な夜道を、懐中電灯の明かりを頼りに、傘も差さずに走った。

雨に濡れてびしょびしょになって、それでも妹は動かなかった。
俺の命令した通りに、ずっと。
懐中電灯の光を浴びて顔を上げた妹は、怒りも泣きもしなかった。
何時も通り、嬉しそうに笑って、俺に駆け寄って抱き付いて来た。

『……兄ちゃん』
『おま…え、バカかよ。マジで、全然動かないで待ってたのか!?』
『ずっと、待ってたスよ……』

只一言、そう云って倒れた妹の身体は、とても冷たかった。

   ―   ―   ―   ―   ―

490 : :2008/02/18(月) 23:15:41 ID:g5xaDGUb0

「桐莉!桐莉!」

自宅に辿り着き、階段を駆け上がって、桐莉の部屋の扉を開ける。
風邪を曳いて、熱を出して、ベッドで寝ている筈の妹の姿は無かった。

「母さん!桐莉は何処だ?母さん!!」

台所、居間、浴室からトイレまで、家中探し回った。
桐莉も、母さんも、見当たらなかった。

「たかくん、ひょっとして、桐莉ちゃんの風邪が拗れて、大きな病院に入院する事になったんじゃないかな」
「そうだよ。きっと急だったから、隆浩に連絡入れる暇が無かったんだよ」

普段は鍵が掛かっている、母さんの自室。
大量の書類が積み上げられた机と、良く判らない洋書の詰まった書棚があるだけの殺風景な部屋。
此処にも、桐莉は居なかった。

「……母さんの、研究室…は…?」

俺の家の地下に在る、逆さ縛り首団の秘密基地、其の最深部の研究施設。
今まで、一度も入った事が無い部屋。
母さんは、良く其処に篭りっきりになって、只管、何かの研究に没頭していた。

491 : :2008/02/18(月) 23:16:02 ID:g5xaDGUb0

「(もしかして、桐莉の病気に関わる研究をしていたんじゃないか?)」

食堂の隅に在る梯子を伝って、地下へ降りる。
何時もなら見掛ける怪人や戦闘員の姿が、今日に限っては一人も見えない。
七華や由紀が付いて来ているから、好都合と言えばそうなのだけれど。

高い天井。
広くて長い回廊に、俺達の足音だけが響く。

「凄いね、ここ。お父さんの働いてる地球防衛軍の秘密基地みたいだ」
「……まぁ、似たようなもんだ」
「そう言えば、たかくんのお母さんって、私達のお母さんと同じ大学の同期だったんだよね」
「ああ、そうらしいな。研究内容は全く違う分野だったらしいけど」

やがて、回廊の最深部、厳重に電子鍵でロックされた、分厚い複合金属製の強化装甲扉の前へと辿り着く。
俺の母さん、九曜霧佳…逆さ縛り首団の副首領、Dr.キルこと、怪人イカデーモンの秘密研究室。
正直、どんな恐ろしい実験をしているか、想像も付かない。
あの人の事だから、人体実験の一つや二つはやらかしてるだろうけど。

492 : :2008/02/18(月) 23:16:29 ID:g5xaDGUb0

「……遂に、来てしまいましたか、ぼっちゃま」

研究室の扉への道を阻む、怪人ニワトリ男。

「ヤマモトさん…桐莉は、母さんと一緒に此処に居るのか?」
「…はい。ですが、ぼっちゃまの為にも此処は通せませんぞ!」
「退いてくれ!俺は本当の事が知りたいんだ!」

ヤマモトさんに向けて、ライト兄ぃングボルトを放つ。

「小賢しい!鶏翼天翔!!」

渾身の力を込めた筈の一撃は、ヤマモトさんの掌底一撃で弾かれる。

「ぼっちゃま、グーではパーには勝てませんぞ!」
「だったら、チョキなら勝てるんじゃないの?…閃鞘・妹獄沙門!!」

由紀が霊刀虚奈逝を抜き放ち、ヤマモトさんの首をあっけなく跳ね飛ばした。

「……たかくん、お約束はやらないの?」
「いいよ、もう。どうせまた不死鳥の如く再生して戻って来るんだから」
「ご…ごげぇ……」

回廊の隅に転がったヤマモトさんの首が、口(嘴?)を開く。

「……なりま、せん、ぼっちゃま…この先に、行かれては…取り返しが…つかなくな…は、かふっ」

――死んだ。

493 : :2008/02/18(月) 23:16:51 ID:g5xaDGUb0

「…どうするの、隆浩?」
「勿論、先に進むさ」
「そうだよ、桐莉ちゃんの安否を確認しないと、此処まで来た意味が無いよ」

勿論、其れもある。
それと、時々不意に甦る記憶。
肝心な処が曖昧に消されて、欠け落ちているような違和感。
其の答えが、この扉の向こうに在る様な気がしてならない。

「アニッキィ・フィンガーズ!!」

複合金属製の強化装甲扉にジッパーを取り付けて、室内に潜り込む。
電子鍵の番号なんて知らないからな、俺の妹波紋が兄貴指で良かったぜ。

   ―   ―   ―   ―   ―

494 : :2008/02/18(月) 23:17:16 ID:g5xaDGUb0

『じゃ、ボク行くよ』
『お財布持った?ハンカチ忘れてない?生のお水とか飲んじゃ駄目だよ?』
『もーっ、解ってるってばぁ』
『拾い食いしちゃ駄目だよ?熊と出会ったら死んだ振りするんだよ?変なおじさんにお菓子貰っても、絶対に着いてっちゃ駄目だよ?』
『あのねぇっ、友達と一泊、温泉旅行に行って来るだけだよっ』
『だって、由紀ちゃん、私と離れるの初めてだし』
『大丈夫だってば!んじゃね、ななねぇっ。行って来まーすっ!』
『あっ、由紀ちゃんっ――』

……今から七年前、十一月の土曜日の朝だ。

ボクは温泉旅館を経営している親戚が居るという友達に招待されて、泊り掛けで遊びに行く事になった。

生まれて初めてボクと離れ離れになるななねぇは随分と心配して色々とボクにお節介を焼いてくれたけれど、
ボクは生まれて初めての一人だけの旅行と、これから過すであろう楽しい時間に胸が一杯で殆ど聞いちゃ居なかった。

どうせ一泊二日の小旅行だもの、日曜日の夜には自宅に戻って、どんなに楽しかったとか、自分一人でもちゃんと出来た事とかを、
夕食を摂りながら家族に話して、笑い合って、そうして何時もの日常に戻って行くのだと、そう信じていた。

495 : :2008/02/18(月) 23:17:51 ID:g5xaDGUb0

通い慣れた通学路を過ぎて、踏み切りを渡り、商店街を抜けて、駅前で九時半に待ち合わせ。
お気に入りの腕時計を確認。
ボクの誕生日にお父さんが買ってくれた時計で、ななねぇとお揃いのを捜して来て貰ったやつ。
(他にもいっぱい時計を集めているけれど、ボクはこれが一番好きだった。)

早起きして余裕を持って家を出たつもりだったけど、着て行く服を選ぶのに少し手間取ったのと、
玄関先でななねぇと別れを惜しんでいた時間のせいか、思っていたよりも遅くなってしまっていて、ボクは少し小走りになって駅へと急

いでいた。

運動能力には自信がある。少なくとも、とろくさい桐莉の倍以上は早く走れる。
良く晴れた、真っ青な空が綺麗な、雲一つ無いお天気の日だった。……今でも、それは良く覚えてる。
十字路の角を曲がろうとしたボクに向かって、一台の大型トラックが突っ込んで来た。

流石に、これは避け切れなくて、ボクは風に飛ばされる木の葉の様に軽々と跳ね上げられて、そのまま地面に強く叩き付けられた。
地面に落ちるまでの僅かな時間が、とてもゆっくりと流れたのを覚えている。

頭の中はやけに冷静で、自分が置かれている状況をクリアーに認識していた。
車体にぶつかった胸と、アスファルトの路面に打ち付けられた背中の、奥の方で変な音がして、送れて来た打撃に息が詰まる。

496 : :2008/02/18(月) 23:18:12 ID:g5xaDGUb0

覚悟していた程の強い痛みは感じなかった。
だけど、腕も、脚も、(ああ、何時の間に、どうしてこんなに傷だらけになってしまったんだろう、)ぴくりとも動かない。

固い地面に横たわり、脈打って疼く後頭部から、ぬるりと、多分、血だと思う、が、沢山流れ出ていて、ボクはもう死ぬのかも知れない

と、
その事実を認識した時、ボクは最初にななねぇを、次に、お父さんとお母さんを、それから、待ち合わせしている筈の友達の事を思い出

して、
それから……今思い出しても笑ってしまいそうになる。遊びに行けなくなって残念だな、とか、
今夜テレビで見る筈だったドラマの続きが気になるけど、ななねぇはビデオに撮っておいてくれるかなとか、そんな事を考えていた。

仰向けに、動けないままに見上げた空は、とても綺麗だったのを覚えている。
ななねぇが、車に気を付けて行くようにと、何度も忠告してくれた事を思い出す。
ちゃんと、真面目に聞いておけば良かった。後で凄くお父さんに怒られるだろうな。
ボクの左腕に嵌めた、お気に入りの腕時計。壊れてしまって、時間が止まっている。

497 : :2008/02/18(月) 23:18:41 ID:g5xaDGUb0

トラックの運転席の扉が開いて、誰かが降りて来た。

女の人。
スーツ姿の。
ボクが、良く、知っている人だった。

『隆浩ちゃんがね、泣いているの』

わからない。

『隆浩ちゃんがね、ずっと、ずっと、泣き止んでくれないの』

わからない。
ボクの目に映っていた青い空を遮って、女の人……九曜、霧佳。桐莉のお母さん……は、子供のボクが見ても判る、
明らかにどこか壊れてしまった、とても哀しいのに恐くて仕方が無い、直視に耐えない目でボクを見下ろしていて、そして、言った。

『ちょうだい、貴方の体』

498 : :2008/02/18(月) 23:19:08 ID:g5xaDGUb0

嫌…だ。

『桐莉ちゃんを、作らなきゃ。隆浩ちゃんが泣き止んでくれないの。ね、だから、ね?ちょうだい?』

嫌…嫌だっ!

『悪くないのよ、隆浩ちゃんは何も悪くないもの、もうちょっとだけ我慢してね、もうすぐ桐莉ちゃんを持って来てあげるからねっ、
だから、ねぇっ、ちょうだいよっ!貴方の体が必要なのよっ!』

もう、動かない、ボクの体を、ボクの頭を抱え込んで、ガクガクと首を縦に振らせて、

『ええ?うん、そう!そうなの、くれるのね!貴方の体、桐莉ちゃんにくれるのね!』

……ななねぇ、何で?どうしてこんな事になってるの?変だよ、こんなのおかしいよ、ねぇ、

首筋に刺さる、針の感触。
流し込まれる液体。
ボクが最後に見た物は、桐莉のお母さんの、死んだ魚のような濁った闇色の眼だった。

   ―   ―   ―   ―   ―

499 : :2008/02/18(月) 23:19:29 ID:g5xaDGUb0

「――戻ろう、隆浩」

突然、由紀が俺の服の裾を掴んで引き止めて来た。

「どうしたの、由紀ちゃん」
「この先には何も無いよ。…何も無い、だから、戻ろう…?」
「どうして、何も無いって判るんだよ」
「駄目だよ…さっきニワトリのおじさんが言ってた事は本当なんだ。この先に行っちゃったら、きっと隆浩は後悔する。だから…ねっ、

もう帰ろう?」
「由紀…お前、何か知ってるのか?」
「……思い出しちゃったんだ。でも、言いたくない……」
「じゃあ、先に進む。自分の記憶が曖昧なまま放置するのは気持ち悪い」
「隆浩っ!!」

由紀が必死に俺を後ろに引っ張る。
質量の無い霊体に引っ張られても、何の障害にもならない。

ブゥゥゥゥゥン…と、静かに唸るような音。
一昔前のSF映画に出て来るような、大仰な良く判らない大型の機械から、
無数の管が伸びて、洸に発光する薄緑色の液体で満たされた硝子筒(シリンダー)へと繋がっている。
中には、生物の教科書で見た胚細胞の発生過程を途中で止めたような物や、
人体の切れ端(脳と眼球だけだったり、腕や脚部だけだったり、胴体だけだったり)が浮かんでいる。
其の中には、ついさっき、回廊の隅に転がっていたのと同じ物…鶏の頭部…も含まれて居て、
嗚呼、これはヤマモトさんなんだ、と、直感で理解した。

500 : :2008/02/18(月) 23:19:52 ID:g5xaDGUb0

『私が死んでも代わりは居ります故』と、ヤマモトさんは言ってた。
俺はずっと、アニメかゲームの真似をしているのだと思ってた。
ヤマモトさんは不死身なんかじゃなくて、本当に死んで、代わりと入れ替わってたんだ。
再生怪人として、誰かの手で…母さんの手で…物みたいに量産されて。

剥き出しで地面を走る、配線や管を踏まないように注意しながら、薄暗い部屋の奥へと進む。
巨大なモニタとコンソールの前の指令席に、母さん…九曜霧佳…は座っていた。

「……何しに来たの、隆浩。此処には入らないように言っておいた筈よ」

何時ものおちゃらけた喋り方とは違う、俺の知らない、本当の母さんが其処に居た。

「……ヤマモトに止められなかった?馬鹿な子。此処には貴方の望む物は何も無いのに……」
「母さん、桐莉は?」
「……待ってなさい、後少しで調整が終了するわ」
「其れはどう言う――」

――事だ、と問い詰める前に、思い出してしまった。
いや、忘れたフリをしていただけで、
俺は最初から…忘れてなんか居なかった…。

   ―   ―   ―   ―   ―

501 : :2008/02/18(月) 23:20:15 ID:g5xaDGUb0

 『ごめん、ごめんな、桐莉…』
 『兄ちゃん…桐莉、怒ってないよ…』

 下がらない熱、体の弱かった妹は、

 『兄ちゃんは、約束通り迎えに来てくれたのス』

 俺が真冬の公園に雨の中放置したせいで、
 七年前に…死んでいるんだ。

 『兄ちゃん、ずっと一緒に居てくれるようになった』
 『だって、お前、俺のせいで…』
 『桐莉は幸せだったから、泣かないで』

 最期に、妹は、最低な俺に向けて、ありがとう…と言った。

   ―   ―   ―   ―   ―

502 : :2008/02/18(月) 23:20:46 ID:g5xaDGUb0

「桐莉…」

指令席の右奥の暗がりから声がする。

『…見ないで、兄ちゃん。きっと、今の桐莉を見たら、嫌いになる…』

「後、五分程度で終わるわ。大人しく待ってなさい。桐莉の調整が済んだら、貴方達の記憶を消してあげる」
「母さん、今の《桐莉》は何なんだ!俺の妹の《桐莉》は、七年前に死んでるんだ!」
「……あれは《桐莉》よ。色々と欠けてしまっているけれど、私がオリジナルの《桐莉》から回収した心と魂を代替の器に入れて創り出した……」
「代替の器って――」

見るな。今なら引き返せると、本能が告げる。
それでも、俺は、足を踏み出す。

一際大きな硝子筒に、ボロボロに崩れた桐莉と、
灰褐色の不定形の謎生物に群がられて《桐莉》に造り変えられている中途の《少女》の肉体、
そして…

「…ゆ、き?」
「どう…して?どうして、由紀ちゃんの体が、此処に…?」
「私の専攻は生命工学よ。人や獣の情報を解析し、複製体を造り出したり、改造を施したりするの…こんな風に」

ゴボゴボと泡立つ硝子筒の中で、《少女》の体は完全に《桐莉》の体に成り代わる。
崩れ掛けていた《桐莉》が薄緑色の液体に溶けて消え、新しく生まれた《桐莉》が目を開ける。

503 : :2008/02/18(月) 23:21:16 ID:g5xaDGUb0

「そんな…それじゃあ、桐莉は……」
「幾ら私でも、死んでしまった桐莉を生き返らせる事は出来ないわ。でも、新たに造り出す事は出来る」

硝子筒の内壁に取り付けられた梯子を伝って、桐莉が外に出て来る。

「……作り物だったのか、全部、母さんの……」
「人間は、肉体と精神、そして魂魄から成り立つ」

「許せない…許せないよ…由紀ちゃんを返して!!!」

「――人が親切に説明してやってるのよ、其処で黙って聞いてなさい!!」

飛び掛ろうとした七華の脚を、母さんのイカ触手が絡め取る。

「安心なさい、隆浩。この桐莉は間違いなく、正真正銘の本物よ」
「嘘だッ!さっき、母さんも言ってたじゃないか、死んでしまった桐莉は生き返らせる事は出来ないって!」
「――だから、創ったの。桐莉と波長の合うこの子を複製して、《桐莉》に改造して器にした。
魂はその辺から適当に集めたわ。犬とか猫とか、兎とか鶏とか人間とか、回収効率が良くなくて随分と手間取ったけれど、
《桐莉》一人分、量さえ確保出来れば質はどれでも同じだから、魂は固有の形質を持たない。後は――」

504 : :2008/02/18(月) 23:21:46 ID:g5xaDGUb0

精神。
思考や感情、記憶、…人間を定義する固有の情報。
既に死んでしまった《桐莉》から回収した其れは、壊れ掛けて彼方此方が欠落してしまって居たけれど、
紛れも無く《桐莉》が思っていた事、感じていた事、考えていた事の残滓。
即ち、《桐莉》の肉体情報の全てと、精神情報のほぼ全てを引き継いだ《桐莉》は、『贋物』と区別する意味を持たない『本物』と言える。

……そう、母さんは言った。

造られた《桐莉》の記憶や感情は、元の《桐莉》から引き継いだ物。
全く同一の思考や情動を有する存在は、其の何れもが本物と言える。
其れは確かに、そうだろう。
もしも《桐莉》が生きていれば、今の《桐莉》と同じ基準で物事を見聞きし、考えるに違いない。
それでも……俺の妹の《桐莉》は死んでいる、今、此処に生きているのは、《桐莉》と全く同じに造られた《桐莉》でしか無い。

……妹だけど、妹じゃない、別の存在なんだ……。

「――母さん、由紀の体、生きてるんだろ」
「ええ、死んでたら複製体の雛型には使えないもの」
「返してやってくれないか」
「駄目。そんな事したら、桐莉ちゃんが死んで、隆浩ちゃんが泣いちゃうもの」

桐莉が…死ぬ…?

505 : :2008/02/18(月) 23:22:10 ID:g5xaDGUb0

「肉体を改造しても、拒絶反応は出る」
「拒絶反応?」
「肉体が精神を、精神が肉体を、互いに異物として拒むの。定期的に新しい器に移し替えないと、体が崩壊してしまう。
だから、《雛形》を手放す事は出来ない。此処まで《桐莉》と波長が合う器の持ち主は、他を探しても見付からないでしょうね」
「それは薬とか、何か別の手段で抑える事は……」

母さんが首を横に振る。

「さ、もういいでしょ。全部忘れなさい、記憶を消せば貴方達は、是まで通りの生活に戻れる。其れが貴方達にとって、一番幸せな筈よ

……」
「そんなの…納得出来ないよっ、どうして、由紀ちゃんが桐莉ちゃんの身代わりにならなきゃいけないの…身勝手過ぎるよっ!」
「私は私が一番大事。私の大事な物が其の次に大事。私の大事な子供達の為なら、他の誰が犠牲になろうと構わない。
悪いわね、…本当は悪いとも思っていないけれど…。私の魂なんて、とっくに悪魔に売り渡したわ」

506 : :2008/02/18(月) 23:22:40 ID:g5xaDGUb0

ぶんっ――。

触手を無造作に振って、七華を壁面に叩き付ける。

「返して…返してっ、由紀ちゃんをぉっ――」
「やめて、もういいっ、もういいからっ!!」

血反吐を吐きながら立ち上がり、ナナカリボルグを振り翳す七華を、両手を広げて制止する由紀。

「……ボクの事なら、いいから。桐莉のお母さんに記憶、消して貰おうよ」
「何言ってるの、由紀ちゃん!?」
「……ボクの体を取り戻したら、桐莉が死んじゃうんだよ。だったら、ボク、元になんて戻れなくても構わない。
記憶を消して貰ったら、今日の事は全部忘れちゃうから、体の事とか気にならない。
桐莉や隆浩とも、今まで通り、下らない事で喧嘩したり笑い合ったりして、普通に暮らして行ける。
約束したじゃない、ずっと四人で一緒だって、ボク達約束したじゃないっ……」

「――身体は返すのス――」

かちり。
何かのスイッチを深く押し込む音がした。

「桐莉、お前、何を――」

途端、赤のランプが明滅し、耳障りな警報が鳴り響く。
母さんが慌てて弾かれた様に、背後に居る桐莉の方へ振り返る。

507 : :2008/02/18(月) 23:23:02 ID:g5xaDGUb0

「自爆装置を起動させたわね!」
「じばっ…何でそんなもんが此処に有るんだよッ!?」
「ドリルと自爆装置は科学者の浪漫だからよ!」

Warning! Warning! 当基地は、五分後に爆発します!
怪人、並びに、戦闘員は、速やかに離脱して下さい!
繰り返します! 当基地は、五分後に爆発します!

「くそっ、逃げるぞ!桐莉!七華!由紀!」

硝子筒の中から由紀の体を引き摺り出して背中に担ぎ、桐莉が負傷した七華を肩で支える。

「母さん!何やってるんだよ!早く逃げなきゃ――」
「ぁぁ……この機械壊したらもう直らない……桐莉ちゃんの修理も出来ない……隆浩ちゃんの為に契約したのに……ぃ…」
「母さんッ!!」

何かの薬品に引火したらしい。
大きな爆発が起きて、倒れて来た機械が、母さんを押し潰した。

「母さんッ、母さぁぁぁーーーーんッッ!!!」
「隆浩っ、逃げなきゃ、ボク達も爆発に巻き込まれるよっ!」
「……行こう、兄ちゃん……」

508 : :2008/02/18(月) 23:23:23 ID:g5xaDGUb0

彼方此方で散発的に小規模な爆発が起きて、崩落が始まった基地の中を、俺達は走った。
生きる為に。生き残る為に。

Warning! Warning! 爆発まで後五秒、四、三、二、一

「嘘だろ!?普通、こういう時って残り一秒でギリギリ脱出に間に合うんじゃないのかよ!?」
「間に合わなくても間に合わせるんだよっ!七華守護神っ!」
「シスタープラチナ・ザ・ワールドっ、時よ、止まれぇぇぇっ!!!」
「バル桐莉スカートっ、コンクリぶち撒けろぉぉぉっ!!!」

由紀が妹波紋で時を止め、桐莉が物騒錬金で降り注ぐコンクリ塊を破砕する。
七華の放つ指向性の破壊光線が天井を貫こうとして、反射されてこっちに戻って来る。

「言い忘れてたけど、逆さ縛り首団の基地は天井から壁面まで全てオリハルコンでコーティングされて、シャハルの鏡と同じになってる

のス」
「魔法反射とか聞いてないもーーーんっ!!(><)」

509 : :2008/02/18(月) 23:24:56 ID:bpNSRVrN0

まだだ。まだ終わっていない。
魔法が駄目なら、気弾を当ててやる!

「朝芋スレの皆、俺にちょっとだけ、兄気を分けてくれ!!」

掲げる両手に生まれる、テニスボールサイズの兄気玉。

「ちょwww兄気玉小さいwwww」
「朝芋スレが過疎ってるから、しょうがないのス…」
「人生オワタ\(^o^)/」

「いや…違うぜ、桐莉、七華、由紀」

天井に向けて、兄気玉を放つ。
それはゆっくりと天井に吸い込まれて消えた。

「妹を想うアニキに不可能は無い」

――直後、極限まで圧縮された兄気の塊が、跡形も無く天井を吹き飛ばした。

   ―   ―   ―   ―   ―

510 : :2008/02/18(月) 23:25:15 ID:bpNSRVrN0

崩落した天井の穴から這い上がると、桜坂公園の展望台の傍に出た。

「おいおい、うちからどれだけ離れてるんだよ…」
「も、駄目。時間止めるの限界っ!そして時は動き出す――」

由紀が時間停止を解除した途端、街の数箇所に地割れが走り、轟音と共に火柱が上がった。

「ぁー…逆さ縛り首団の秘密基地、伊原市の地下の凡そ全域に及んでたスから…(汗)」
「七華…C・だよもんドで直せそうか?」
「流石に此処まで被害が広がると、無理だと思うよ…」
「絶望した!賠償金の支払いで終わる俺の人生に絶望した!」
「これはもう、隆浩、ななねぇかボクと結婚して、地球防衛軍に縁故入隊するしか無いね」
「あ、それいいね。地球防衛軍は悪の組織を壊滅させる為なら、戦闘の巻き添えで建物を破壊しちゃったりしても免責されるんだよ」
「………」

511 : :2008/02/18(月) 23:25:44 ID:bpNSRVrN0

何時もなら、『ぬぁぁぁんっ、兄ちゃんは桐莉のだぁぁーーーっっっ!!』とか叫びながら妹ビームを乱射する桐莉は、ずっと俯いて沈黙している。

「……なぁ、桐莉」
「母ちゃん、居なくなった…」
「ああ。基地も、無くなっちゃったな…」
「ん…。機械、壊れちゃったのス」
「……次の拒絶反応って、何時頃起きるんだ?」
「後十日くらいは先だと思うのス…」
「なっ、十日だって!?」
「……いいのス。どうせもう、限界が来てたのス。最初は半年に一度で十分だった。
それが三ヶ月に一度になって、一月に一度になって、段々と周期が短くなってたのス。
だから……もし機械が壊れなくても、桐莉はもう、近い内に、兄ちゃんや七華姉ちゃん、ゆきゆきとお別れする事になってた筈なのス…

…」
「だからって、幾ら何でも急過ぎるだろ…こんなの…」
「泣くな、兄ちゃん。あと十日残ってるから、いっぱい桐莉を可愛がれっ」

   ―   ―   ―   ―   ―

512 : :2008/02/18(月) 23:26:04 ID:bpNSRVrN0

「明日、また明日ね」
「うん、明日…また明日、なのス」

自宅の前で、七華と由紀と別れた。
町中に被害を撒き散らしたにも関わらず、俺達の家が建っている付近は、地割れや火災の被害に見舞われずに済んだ様だ。

「……ごめん、桐莉。ボクが……」
「どうしてゆきゆきが謝るのスか?」
「……うっく、ひっ、ふぇぇっ」
「ゆきゆきの体、随分長い間、無断で借りっ放しにしてて悪かったのス」
「……いい、許す」
「また今度、美味いラーメン奢ってやるのス」

七華と由紀が家に入ったのを見届けてから、誰も居なくなった自宅に入る。
母さんやヤマモトさん達が居ない家の中が、何だか急にがらんとして見えた。

秘密基地の入り口は、梯子を降りて直ぐの処で崩れて行き止まりになっていた。

冷蔵庫の中に、作り置きの手捏ねハンバーグが残ってた。
母さんが作ってくれた、最後の料理。
レンジで暖めて、桐莉と二人で食べて居ると、インターフォンの音。

七華と由紀、そして、七華の両親だった。

513 : :2008/02/18(月) 23:26:25 ID:bpNSRVrN0

桐莉の事、由紀の事、逆さ縛り首団の事、街の被害の起きた経緯。
長い時間を掛けて、全部話した。
七華の父さんに絞め殺される位は覚悟していた。

「……解った。後の処理は此方でやっておこう」

七華の父さんは、そう一言だけ言って、ソファを立った。

「あっ、あのっ…其れだけですか!?物凄い被害が出てるんじゃ――」
「――隆浩君、由紀の傍に居てやってくれて、ありがとう」

七華の母さんは、声を殺して泣いていた。
由紀の事で泣いていたのか、旧友だった母さんを悼んで泣いてくれて居たのかは判らない。

   ―   ―   ―   ―   ―

514 : :2008/02/18(月) 23:26:58 ID:bpNSRVrN0

コンコン。

「兄ちゃん、入ってもいいスか?」

夜、妹が俺の部屋に来る。

「寒いから一緒に寝るのス」
「いいぞ、枕は持って来たか?」

布団を持ち上げて、妹をベッドの中に誘い入れる。

「ちゃんと持って来てるのス」

もふもふと、ニワトリの形をした枕を叩いて、俺の枕の横に並べる桐莉。
妹はニワトリが大好きだった。
小学校の頃は、ずっと飼育委員会に入って、ニワトリの世話をしていた。

俺と桐莉の傍に配属されていたヤマモトさんが、ニワトリをモチーフにした怪人に改造されていたのも、其れが理由だったのかも知れない。

「兄ちゃん」
「何だ、桐莉」

……妹は、何も言わず、俺に抱き付いて来た。
俺は、妹の頭を撫でる。
ずっと、ずっと、小さい頃に、そうしていた様に。

   ―   ―   ―   ―   ―

515 : :2008/02/18(月) 23:27:17 ID:bpNSRVrN0

『―好き。―大好き―』
  『大人になったら、―二人で――』

   ―   ―   ―   ―   ―

516 : :2008/02/18(月) 23:27:36 ID:bpNSRVrN0

――かこぉぉぉーーーーん。

コーラの空き缶が大空に舞った。
鬼役の子供が、空き缶を追って走って行く。

『逃げろ!!』

皆、三々五々、思う通りの方向に散らばって走って行く。
俺も、鬼が走って行ったのとは正反対の方向へ。

『兄ちゃ、待ってぇ……』
『付いて来るな!鬼に見付かるだろ!』

桐莉はチビで病弱で、足も遅いし、どん臭くて、おまけに騒がしいから、
連れて歩いてたら、すぐに鬼に見付かってしまう。

『兄ちゃぁ……』
『お前は別の場所に行け!』

517 : :2008/02/18(月) 23:28:09 ID:bpNSRVrN0

それ以外にも、もう一つの大事な理由が有った。
明日には遠くに引っ越して、別の学校に転校してしまう、其の頃、一番仲が良かった、二つ年上の女の子。
俺は、今日、彼女に告白するつもりで居て、ずっと二人きりになれるチャンスを狙っていた。

銘々、隠れ場所を求めて走り回る子供達の中、彼女を探す。
神社の本殿から離れた裏手の方に、あの子が走って行くのが見えた。
後を追って、昼間っから薄暗く、人気の無い首塚の方へ。

ぎゃあ、ぎゃあ、と、カラスの鳴き声。
一面草ぼうぼうで、湿り気を帯びている黒い土がスニーカーに張り付く。
塚の石碑の裏側に、人の気配を感じた。

彼女が居る。
心臓が割れそうな勢いでバクバク言ってる。
足が震えて力が入らない。

今、言うんだ。
勇気を出せ、隆浩。
乾いた喉から、声を振り絞って、告白した。

『僕は君が好き。大好き。離れ離れになっても、僕の事忘れないで。きっと、迎えに行くから。大人になったら、僕と結婚して、一緒に二人で暮らそう』

518 : :2008/02/18(月) 23:28:36 ID:bpNSRVrN0

息を呑み、沈黙。
返事を待つ時間が、とても長く感じた。
やがて、石碑の裏から。

『……いいよ。約束』

――聞き覚えのある声がした。

『桐莉も好き。兄ちゃんが大好き。だから、兄ちゃんのお嫁さんになる。結婚して、ずっと、ずーーーーっと、一緒に居るぅー』

そう言って、ひょこっと顔を出す。

『…何でお前が此処に居るんだよ…』
『ふぇー?兄ちゃんが自分で隠れ場所探せって言ったー』

一気に力が抜けてしまった。
結局、告白出来ないまま、彼女は引っ越して行ってしまった。
何度か手紙のやり取りはしたけれど、次第に疎遠になって、今はもう年賀状のやり取りすら無くなってしまった。

ずっと嬉しそうに笑いながら、くっ付いて離れない妹のせいで、其の日は三十回以上鬼に捕まりまくったのを覚えて居る。

『ウザい!離れろ!』
『やーぁー。兄ちゃんと一緒がいーいー!』

   ―   ―   ―   ―   ―

519 : :2008/02/18(月) 23:29:00 ID:bpNSRVrN0

「………」

朝起きたら、妹が
鼻歌を歌いながら、目玉焼きとベーコンを焼いていた。

「おはよう、桐莉」

一瞬、躊躇いながら、妹の肩に触れる。

「おはよーっス、兄ちゃん♪」

……大丈夫だ、妹の腕はちゃんとくっ付いてる。

「昨日と一緒でスマンのス」
「冷蔵庫の中身が無いんだから、しょうがないさ」
「今日の放課後は買出しっスね」
「実は、母さんの部屋の隠し金庫の中に大金が入ってたんだが……」

札束で、二億円ちょいくらい。
他にも株券とか、家の土地権利証とか、印鑑や預金通帳とか、
二人だけでも余裕で生きてけそうな資産が遺されてた。

金庫の扉は、母さんに何かあった時に、自動的に開くようにセットされていた。

「……最後の最後まで、母ちゃんには頭が上がらなかったっスね……」
「今日の放課後、教室に迎えに行くから。今夜は鍋にしようぜ」
「ういス、桐莉にお任せだっ。最強の海鮮鍋を兄ちゃんに食わせるーっ!」

   ―   ―   ―   ―   ―

520 : :2008/02/18(月) 23:29:23 ID:bpNSRVrN0

何時もの時間、何時もの場所に向かう。

昨日、あれだけの騒ぎが起きた割に、街は普段と大して変わりは無い様に見えた。
只、買い物籠を下げて街を闊歩する改造人間や、ドブ掃除をしながら手を振ってくれる全身黒タイツ姿の戦闘員達を見掛けなくなった。

「たかくん、桐莉ちゃん、おはよーっ!」
「おーっ、七華姉ちゃん、はよーっス!!」
「……お、おはよ…隆浩、桐莉…」

ちょっと遅れて声を掛けて来た、由紀の足は地面に付いていた。
相変わらず背は低めで小さいけれど、小学生の姿だった頃よりは大人に見える。
……中学二年生くらいには。

「おはよう、由紀」
「……えっと、その…どうかな…ボク……」
「胸、小さいな…桐莉より」
「もっ、揉んだら大きくなるもんッ!!」

げしっ! 由紀の蹴りが俺のケツに入る。

「やっぱ実体があると痛いな、由紀キック」
「うん、壁抜けとか出来なくて、慣れるまで不便かも」
「そうそう、由紀ちゃん、何時もの調子で足踏み出して、階段から転げ落ちるとこだったんだよ」
「……生き返った直後に死んだら、笑うに笑えないのス……」

また、ちらほらと雪が降って来たけれど、四人で向かう学校への道は、全く寒さを感じさせなかった。

   ―   ―   ―   ―   ―

521 : :2008/02/18(月) 23:29:43 ID:bpNSRVrN0

放課後、商店街を妹と二人きりで歩く。

「兄ちゃん、つくねも入れるかー?」
「カニも買おうぜ。でもって鍋の後で出汁使って雑炊作ろう」
「マグロのアラも入れるのス!」
「イカ、ホタテ貝柱、エビ、白菜、生シイタケ、水菜も買わないとな」

……と、妹が突然、首をギギギギッと九十度左に回す。

新しく七宝焼きの店が出来ていた。

「見てっていいスか?」
「いいよ…って言う前にもう店に入ってるし」

桐莉の後を追って、暖簾を潜る。
妹は目を輝かせながら、店内に並べられた商品を見て回っては、陶酔し切った目で溜息を吐く。

「しっぽ焼き〜しっぽ焼き〜」
「欲しいのがあったら買ってやるぞ」
「それじゃあ、これ…」
「それにする?じゃあ、この指輪を」

桐莉が指差した七宝焼きを、お店のお兄さんに渡そうとすると、

「…ん、やっぱりこっちがいい…」

俺の手を掴んで、指輪の代わりに携帯ストラップを握らせて来た。

522 : :2008/02/18(月) 23:30:18 ID:bpNSRVrN0

「別に、両方でも構わないぞ?」
「いい、指輪は要らないのス」
「遠慮するな。お兄さん、両方下さい」

二千円と三千円、合わせて五千円、丁度を支払って店を出る。

「ほれ、桐莉」
「……根付けだけでいい」

包装を開けて、携帯に取り付ける。

「さっき欲しそうに見てたじゃん」
「要らないって言ってるのス」

薬指に指輪を嵌めようとすると、全力で振り払われた。
妹の手から携帯電話が滑り落ちて、地面にぶつかって、パキッと音がして、液晶画面に亀裂が走って、壊れてしまった。

「……桐莉、俺は――」
「駄目なのス。桐莉はもうすぐ居なくなるから、指輪貰っちゃ駄目なのス。兄ちゃんはこれからも生きて幸せにならなきゃ駄目なのス。

だから、ごめんなさい」

桐莉は、笑顔で、泣きながら、

「大好きなのス、『兄ちゃん』」

――きっぱりと、俺を拒絶した。

   ―   ―   ―   ―   ―

523 : :2008/02/18(月) 23:30:39 ID:bpNSRVrN0

桐莉が全力を投入して作ってくれた海鮮鍋の味は覚えて居ない。

毎日、妹と遊んだ。
昼は一緒に教室で弁当を食べる。
放課後、ゲーセンや映画館、ボウリングや喫茶店、カラオケ、
普段は足を運ぶ事の無い美術館まで、街中のあらゆる施設に足を運んだ。
一緒に商店街で買い物をした。
二人で台所に並んで夕食を作り、二人で…時には七華や由紀を呼んで、皆で一緒に食べた。
家にある二人で対戦出来るゲームは全部やった。
TVゲームをやり尽くして、チェスやトランプ、七華に借りたボードゲームなんかもやった。
それもやり尽くしたら、じゃんけん、にらめっこ、しりとりまで、どんな遊びでも、桐莉と二人一緒なら楽しかった。

普通の兄妹として。
出来るだけの事を、出来る限り、やりたい事、行きたい場所、次から次にどんどん浮かんで来て、時が過ぎるのは余りにも早くて、

夜が来て、妹と手を繋いで眠る。
明日は何をしよう、嫌なことは考えないように、
十日が過ぎても、妹は元気だった。

   ―   ―   ―   ―   ―

524 : :2008/02/18(月) 23:31:39 ID:gwHl6nSG0

二月十四日、バレンタインデー。

限界予定日を四日過ぎても、妹は生きている。
このまま、桐莉は拒絶反応を起こさないんじゃないか。
ずっと、一緒に居られるんじゃないか。

朝起きたら、妹が、笑ってくれる。
おはよう、って言ってくれる。
それだけで、俺は、

「……ん、これ、義理チョコ」

妹がポイッと投げ渡してくれたのは、チロルチョコ一個だった。
世間の一般的兄妹なら実にありがちなシチュエーション。
寧ろ、豪華な手作りチョコだとか、況してや全裸で自分にチョコ塗りたくって『お兄ちゃん食べてぇ』だとか、そっちの方がありえねーっての。
普通、普通。……畜生、やっぱ凹む……。

「いいじゃないスか、兄ちゃんには七華姉ちゃんとゆきゆきが居るのス」
「まぁ、そうなんだけど……」
「応援してやるから、元気出せ、兄ちゃんっ」

妹と二人で、昼間は誰も居なくなる家を出る。
母さんやヤマモトさん達が居ない生活にも、ゆっくりとだけど、馴染んで来た。

525 : :2008/02/18(月) 23:32:18 ID:gwHl6nSG0

待ち合わせ場所には、既に七華と由紀が待っている。
何時も一緒に居てくれる、こいつらが居るから、俺は色々と乗り越えられるんだ。

「おはよー、たかくんっ!」
「もう、桐莉からチョコ貰った?」
「…ああ、チロルチョコ一個……どう見ても義理チョコです」
「へへー、隆浩、凹んでる?凹んでるだろ?」
「うっせ。兄妹なんだから、普通だろ」

スッ、と。目の前にチョコレートを差し出される。

「可哀想な隆浩に、ボクから手作りチョコを恵んでやろう」
「ねんがんの ちょこれーとを てにいれたぞ!!」
『『『『『『『ころして でも うばいとる !!!!!』』』』』』』

どどどどどどどどどっ、
地響きを立てて突撃して来る、級友の男子学徒、そして風紀委員達。

526 : :2008/02/18(月) 23:32:51 ID:gwHl6nSG0

「お前ら、今年も検問やってるのかよ…」

反射的に受け取ったチョコを放り投げると、後を追って六十人ばかりがガードレールを乗り越えて、真冬の川へと落ちて行った……。

「おおっ、ナイスだよ、九曜クン!はい、義理チョコね〜」「みんな、今の内に学園に入るのよ!」「校門を制圧し、風紀委員を締め出しましょう!」

「………ま、そう言う事だ。皆のお役に立てて良かったな、由紀」
「うわぁぁぁん、隆浩のバカぁぁぁっ!!もう二度と本命チョコなんてあげないんだからぁぁーーーーっっ!!!!」

先を行く川崎こより他女子学徒達を蹴散らしながら走り去る由紀。

「……ところで、七華はくれないのか?」
「えっとね、放課後…生徒会室に来てくれるかな…」
「ほい、兄ちゃん。桐莉からの餞別だ」

妹に薬局の紙袋を手渡される。
大体予想が付いたが、開けてみると、中身はやっぱりコンドームだった。

「兄ちゃん、ふぁいっ☆」

極上の笑顔で親指立てるな。

   ―   ―   ―   ―   ―

527 : :2008/02/18(月) 23:33:31 ID:gwHl6nSG0

放課後、もう完全に只の妹モードの桐莉に背中を押されて、生徒会室へと向かった。

「今日は桐莉、先に家に帰ってるのス」
「ああ。夕食の準備、押し付けて悪いな」
「にひっ。何だったら、朝帰りでも全然構わんのスよ?」

渡り廊下を越えて、特別棟の最上階。
冬の空はもう暗い。
人気の無い廊下を歩いて、生徒会室の前。

「七華……」
「……来てくれたんだね、たかくん」

扉を開くと、教室の中、七華が一人で待っていた。
セーター、マフラー、帽子、靴下、手袋、たくさんの編み物の包みと一緒に。

「いっぱい、気持ち篭めて編んだよ、たかくん」

七華の肩が震えてる。
今まで曖昧にして来た事に決着を付ける時が来た。

ぎゅっと、瞑ってた目を開く。

「たかくん、好きです。私の恋人になって…下さいっ……」

   ―   ―   ―   ―   ―

528 : :2008/02/18(月) 23:33:56 ID:gwHl6nSG0

真っ暗な教室。
お日様が落ちていく。
星が出て来て、夜になる。

誰も居ない教室。
さよなら、兄ちゃん。
桐莉はもう一人でも平気だから、

兄ちゃんは、七華姉ちゃんと幸せになって。

   ―   ―   ―   ―   ―

529 : :2008/02/18(月) 23:34:26 ID:gwHl6nSG0

「………ありがとう、こんな俺を好きになってくれて。でも、ごめん…俺は、やっぱり、桐莉の事が好きみたいだ…」
「……桐莉ちゃんは、妹だよ……」
「妹でも、好きだ」
「……桐莉ちゃんは、もうすぐ死んじゃうんだよ……」
「それでも、好きだ」
「私だって、ずっと、ずっと、たかくんの事、好きだったんだよ」
「……うん。ごめんな、七華。俺、行くよ……」

七華を一人残して、生徒会室を出る。

胸ポケットの中に、桐莉から貰ったチロルチョコの包み紙が入っている。

チョコレートは、開封した時点で少し溶けていた。
中に入っている筈のウェハースが入っていなかった。
包み紙には、一度開封した痕跡があって、後から糊付けされていた。

桐莉のくれた、どう見ても義理チョコな、手作りの本命チョコだった。

   ―   ―   ―   ―   ―

「ななねぇ、負けちゃったね……」
「……うん、私、フられちゃったよ……」
「あいつ、バカだから、ななねぇやボクの魅力が解らないんだよ」
「……私、頑張ったよ。今日の為に、いっぱい編み物したんだよ。毛糸が足りなくなったから、パンツの毛糸を解いて帽子にしたんだよ

……」
「うん、それは流石にフられても仕方ないと思う」

   ―   ―   ―   ―   ―

530 : :2008/02/18(月) 23:34:50 ID:gwHl6nSG0

 約束。

       もう二度と、桐莉を置いていかない。

    絶対に、桐莉を一人にしない。

             きっと、迎えに行くから………。


『……………ん。兄ちゃん、早く来て……桐莉、此処で、待ってるスよ……』

   ―   ―   ―   ―   ―

531 : :2008/02/18(月) 23:35:12 ID:gwHl6nSG0

教室棟、三階。
三年B組。俺と七華の教室。
妹が此処に居る。
何故かは判らないけれど、直感でそう感じた。

「………」

からからと音を立てて、教室の引き戸が開く。

「…んっ…兄…ちゃ……」

教卓の影に隠れるように蹲って、妹は静かに寝息を立てていた。
以前、未完成だった自作の花嫁衣裳を身に纏って、
月の光に照らされる妹の横顔は、とても奇麗で、儚げで、非現実的だった。

「……兄、ちゃん……?」

妹が、目を覚ます。
まだ、夢と現の境界を彷徨っているのか、ぼうっとした表情で俺を見詰めて、嬉しそうに微笑む。

「……ずっと、待ってたスよ……」
「待たせたな、桐莉。約束通り、迎えに来た」
「嬉しい…兄ちゃん、兄ちゃん…」
「結婚しよう、桐莉」
「……兄妹は結婚出来ないのス」
「これは夢の中の出来事だから、兄妹が結婚しても構わないんだぞ」
「……そっかぁ。それじゃあ、兄ちゃんと結婚するぅ……」

532 : :2008/02/18(月) 23:35:33 ID:gwHl6nSG0

何時かの再現。
黒板に、白のチョークで、大きく十字を刻み、
左右二つに分かれた机を、教会のバージンロードに変えて。

妹の指に七宝焼きの指輪を嵌める。

健やかなる時も、
病める時も、
其の命を終えても、尚、二人が永遠に共に在れる様に。

『ずっと、一緒』

忘れられない、二人の約束。
重ね合わせる唇。
抱き締める、俺の腕の中で、限界を超えた桐莉の体が崩れ始める。

「はは…やっぱり、そう簡単に奇跡なんて起きないよな…」
「奇跡はもう起きてるのスよ。また一緒に居られて、二人きりの教室で結婚式も出来たのス」

533 : :2008/02/18(月) 23:36:03 ID:gwHl6nSG0

別れはきっと誰にでも有るけれど、今刻んだ思い出は消えない。
最後まで笑う。最後だから笑う。
兄ちゃんの記憶の中の桐莉が、ずっと笑顔で在る様に。

最高に幸せな時に逝けたら、其れはきっと幸せ。

だから、ねぇ、兄ちゃん。

「……兄ちゃん――」

――俺の腕の中で、妹は砂の様に崩れ去り、光の粒子になって消えた。
跡には、まだ温もりが残っている、桐莉の花嫁衣裳。

「………」

ぴりりりり。
着信音を変えずに其のままの妹の携帯が鳴った。
壊れてしまった筈の液晶に、メールの受信通知。

『兄ちゃん、ありがとう。大好きなのス。ばいばい☆』

涙が溢れ出て来て、視界が滲んで、文字を読むのに十分掛かった。

   ―   ―   ―   ―   ―

534 : :2008/02/18(月) 23:36:24 ID:gwHl6nSG0

――桐莉が居なくなってから、一ヶ月が過ぎた。

三月半ばになっても、寒さの厳しい伊原市には雪が降る。
春の訪れは、まだもう少し先の事みたいだ。

七華と由紀とは、まだ友達として続いている。
もうすぐ、俺と七華は高校を卒業する。

どうせまたループすると思って受験勉強をしてなかった俺は、
何処の大学にも合格しなかった。

母さんの資産があるから、ネオニートにでもなろうかと思ってたら、
七華の親父さんに、地球防衛軍の士官候補生育成校に推薦された。

ニャンデヤネンやナイトホライゾンとしての俺の戦闘力を評価しての事…
…ではなくて、単に放っといたら駄目人間になると思っての事らしい。

「あーあ、折角ななねぇと一緒に学校通えるようになったのになぁ……」
「由紀ちゃんも、地球防衛大受けるといいよ。そしたら、また三人で一緒に学校通えるよ」
「三人で…か…」

535 : :2008/02/18(月) 23:36:49 ID:gwHl6nSG0

学校の帰り道、桜坂公園の傍の遊歩道。
七年前、俺達が『ずっと四人で一緒に遊ぼう』と約束した、
大きな桜の木が生えた丘の在る、あの公園だ。

妹が居なくなって、俺達は三人になった。
七華と由紀と一緒に居るのは楽しいけれど、やっぱり何か物足りない。
今でも、時々、桐莉に話し掛けてしまって、その度に、もう妹は居ないんだと気付いて、
それでもあいつの事だから、ひょっこりとその辺の地面から生えて出て来たりなんてしないかな、
とか、有り得ない馬鹿げた事を考えたりして。

ぴりりりり。
 ぴりりりり。

「たかくん、携帯鳴ってるよ」
「俺の着信は、VIP☆STARに変えてあ――…!!」

慌てて鞄の中から、桐莉の携帯を取り出す。
壊れてても捨てられなくて、契約を解除した後もずっと持ってた携帯。
着信、一通。件名、[桐莉達の約束の場所に来て!!]

「!!」「!!」「!!」

三人で顔を見合わせて、一斉に走り出す。

536 : :2008/02/18(月) 23:37:15 ID:gwHl6nSG0

桜坂公園。
 街で一番高い丘の上。
  約束の、桜の樹の下へ。

俺達が丘の上に辿り着くと同時に、風が吹き抜けた。

「見て、たかくん」
「……桐莉が咲かせたのか、これ」

桜の樹に、満開の雪の華が咲いていた。

「で、当の桐莉は何処に居るのさ」
『此処に居るぞ!!たけのこドリルぅぅぅーーー!!!』

ぎゅいぃぃぃーーーーーーんっっ!!!    ……ずぼぉっ。

「ひぎぃーーーーーっ!!!」

突如、妹が地面から生えて来て、七華の尻にドリルを突き刺した。

「ちょwwwおまっ、普通こーゆー場合、桜の枝の上に腰掛けて、手ぇ振って飛び降りて来たりとかするんじゃねwwww!?」
「酷いよ桐莉ちゃん酷いよ私最後までこんな扱いなの!?」
「これは酷い孔明の罠。感動的なラストシーンが一瞬にしてギャグコメディになっちゃったじゃないか」

妹は、半透明に透けて向こう側が見えるようになっていた。
まるで、幽霊だった頃の由紀の様に。

「にひひ。兄ちゃん、ただいまっ☆」
「ああ、おかえり、桐莉っ!」

   ―   ―   ―   ―   ―

537 : :2008/02/18(月) 23:37:43 ID:gwHl6nSG0

『校庭の砂場の下から巨大ロボットが出て来て、町を守ってくれる』
  『雨の日に学校の渡り廊下で起きた事故、今も彷徨う女子学徒の幽霊が居るらしい』
 『昔、非業の死を遂げた悲恋の兄妹を祀る首塚、取り壊そうとすると祟られるけど、兄妹の禁断の恋を叶えてくれる』
『桜坂公園の大きな桜の木は、一生に一度だけ、願いを叶えてくれる。それが悪い願いで無ければだけど』

その町には幾つかの優しい物語と、幾つかの哀しい出来事とが在って、
其の中の幾つかは俺達も良く知っている、或は曖昧に知っているあの話だったりする。
けれども、中には全く知らないままに、関わりを持ったり持たなかったりする噂も幾つもあって、

――それがいい方向にコトが運んだり、悪い方向にコトが運んだりして。

 『小学校には七年前に事故死して死体が消えた少女の幽霊が出る』
   『七丁目の遊歩道付近を歩いていると、時々神隠しに遇う事がある』

由紀や坂崎さんの噂なんかもあった。
沢山有り過ぎて、全貌は掴めないけれど、
桐莉や七華、由紀と暮らすこの町は、

 沢山の物語と、幸せな思い出で溢れかえっている。


                       − EndingNo.01 KIRIRI Happy END −

   ―   ―   ―   ―   ―

538 : :2008/02/18(月) 23:59:59 ID:Q/i3z5q00

途中,なんとかハウスに逝ってしまったが,気にしません><
とりあえず,貼り忘れは無い(だろう)事を確認。

>>459桐莉兄さんへ
途中で改行が変になってしまった箇所があります。ごめんなさい。

>>まとめサイトの中の人へ
サイトへUPされる際は,>>457のテキストファイルから願います。

539 :桐莉兄 :2008/02/19(火) 00:03:53 ID:aHENBLlN0

>>458
投稿代行助かりました、ありがとーございますー。
●の連投制限緩和いいなぁ。
財布の中身数百円が全財産の無収入の俺には買えないけどネ…。

>>461
既に投下始まってたのでお返事流しちゃいました、すいません。
うぃ、『送れてきた』は『遅れてきた』の打ち間違いですー。
区切れ線はこんな感じで問題無しですー。

540 :桐莉兄 :2008/02/19(火) 00:05:55 ID:UXmc00VP0

あと間違えちゃってた箇所が、

コーティングされて、シャハルの鏡と同じになってる

のス」

繋がってて改行無しが正しいです。


ゆきゆきとお別れする事になってた筈なのス…

…」


毛糸を解いて帽子にしたんだよ

……」

ここも改行おかしくなっちゃってたみたいです。
多分、右折りで書いて、投稿前に右折り解除した時におかしくなったんだと思う。
ので、これは俺側の元々のミスだと思うですよ。
各自脳内補完でおねがいします。

541 :桐莉兄@キリ :2008/02/19(火) 00:07:02 ID:aHENBLlN0

えっと、スレが過疎って来てて何時無くなっちゃうか解らんのと、
リアル生活でついに親に見離されて家叩き出されそうなのとで、
何時続き書けなくなっちゃうか解らんので、朝芋スレの始まったバレンタインを機会に、
桐莉のお話に一段落付けてみました。
結局間に合わなかったけど…orz。

でも、また気が向いたら別の話とか、少し時間戻して桐莉の話も書くですよ。
これまで楽しみに読んでくれた皆様、どもありがとございましたですー。
うっうー、取り敢えず今はお仕事見付けないとヤバいのですーしくしく。
免許資格職歴無し喘息持ちの二十台終わり掛けニートに明日はあるのだろうか。

んーと、一応補足ーみたいな。
隆浩達の街には幾つかの霊的スポットが存在します。
隆浩と桐莉を結び付けていたのは、勘違い告白で発動した首塚の力。
由紀をこの世に留めてたのは、四人一緒の約束で発動した桜坂公園の桜の力。
首塚の移転でループが切れて、九曜兄妹を結び付ける力が無くなっちゃったけど、
桜の力で桐莉は肉体無くしても、とりあえず成仏しないで隆浩の傍に居られるって訳です。
由紀に働く力は、当然、桐莉にも働きますから。
仮に桜の力が無かったとしたら、由紀も桐莉も、器を失って一定時間の経過で、
魂は根源に還元されて、精神は雲散霧消してた事でしょう。

542 :桐莉兄@キリ :2008/02/19(火) 00:18:40 ID:aHENBLlN0

幸せにならなきゃ駄目なのス。

だから、ごめんなさい」

此処も改行ミスってた…ごめんなさいごめんなさいorz

543 :名無しさん@初回限定 :2008/02/19(火) 00:21:19 ID:YJEWmowZ0

これはGJと言わざるをえない

544 : :2008/02/19(火) 00:30:15 ID:l95IKmBh0

>>539
>●の連投制限緩和いいなぁ。
一度,焼かれたことがあります〜><
あと変動IPなので,ごにょごにょと・・・・・。
>>540
>これは俺側の元々のミスだと思うですよ。
こちらもgikoNavi使っているのでわかるのですが,私のミスです。
ダウンロードしたテキストファイルには問題ありません。
gikoNaviのカキコ窓の横幅を広く取るのを忘れていました。
重ねてお詫び申し上げます。ごめん。

545 : :2008/02/19(火) 00:31:56 ID:l95IKmBh0

>>542
それも私のミスです。ごめん。

546 :名無しさん@初回限定 :2008/02/19(火) 00:32:00 ID:l95IKmBh0

>>543
これから読まれる方は,是非とも>>457のテキストファイルで。

547 : :2008/02/19(火) 00:32:40 ID:l95IKmBh0

またageてしもうたo...........rz

548 :名無しさん@初回限定 :2008/02/19(火) 06:05:43 ID:3N/iiyup0

まだ読んでないけど、大作乙

549 :名無しさん@初回限定 :2008/02/19(火) 21:21:34 ID:BWntjKd4O

GJっす
桐兄、俺も同じような状況だけど、まだ希望を持って生きてるよ!
数十年、無職でも書き続けて作家になった人もいるし、絶対に書くの辞めないで…

550 :名無しさん@初回限定 :2008/02/20(水) 21:30:14 ID:h//yOFE50

乙です

551 :名無しさん@初回限定 :2008/02/23(土) 09:31:07 ID:U2U4De970

ああ、このすばらしくイカレたシリーズもとうとう終わってしまったのか、と思ったが、しかし今回は凄かったぞ!
●の人もバックアップGJ!

兄さん、親に見放されても、生キロ!
ドライブが掛かった時の電波文感覚は業界でやっていける素質を感じさせる!突き進んでくれ!
ネットでもって世間とのつながりは保ってくれよ!

552 :名無しさん@初回限定 :2008/02/24(日) 21:03:02 ID:TvGctigd0

>>542GJ!
これからは無理のないペースで小ネタでも投下してくださいな

553 :名無しさん@初回限定 :2008/02/24(日) 22:28:32 ID:adNCMawm0

キリさんがんばれと新参であり似た境遇である俺が言ってみる

554 :桐莉兄 :2008/02/28(木) 01:19:06 ID:51iI7VME0

面接幾つか受けたけど落ちるぜ。落ちまくるんだぜ…。

応援ありがと。

…データ入力のバイト仕事すら落ちまくるぜ。あはははははは。





新しい妹を作成してみた実験。
投稿頻度はテラ下がるだろうけど、気が向いたら投下に来ますノシ

555 :桐莉兄 :2008/02/28(木) 01:20:17 ID:51iI7VME0

「ちょ、何よこれーーーーー!!!」
「何って…犬耳と尻尾じゃね?」
「そんな事、一々聞かなくても見りゃ判るわよ!!」
「だったら聞くなよ…」
「私が聞いてるのは、何で私に犬耳と尻尾が付いてるのかって事!!」

其れは、朝起きて、洗面所の鏡を覗いたら既に装着されていた。
夕べ、寝る前には付いてなかった。絶対に。確実に。120%。
つまり寝ている間に誰かがアタシの部屋に忍び込んで、爆睡してるアタシに無断で装着させたって事。
具体的には兄貴が。一樹が。あんた犬耳属性有ったのか。
……よし、結論。
丁度手元に鉈と手斧と金属バット。妙に手に馴染んで凹みまくっててどす黒い何かがこびり付いてるやつ。
殺す。アタシの固有結界惨殺庭園が光って唸る。
ハートフルでチャーミングでリリカルでキューティでフルボッコな感じにしてやんよ!!

――ぶんっ。
振り下ろした金属バットを一樹ってば生意気にも真剣白羽取りング。

「おお、腕を上げたな、月華」
「シャラップ。ガッデム。大人しく殺されてろ糞兄貴」
「身に覚えの無い恥かしい妹の自主コスプレを理由に殺されちゃ浮かばれない」
「恥かしいって言うな!だったらあんたの胸に直接聞いてやるわ!!」

鳴神一刀流、閃雷(はたたがみ)で――

「――へぇ、良く出来てるな。この付け耳」
「はひゃう!」

こいつ、天然で無拍子の歩法とか使うからキモいんだよ!
いきなりアタシの懐に潜り込んで来るな!耳触るな!空気嫁よっ!

556 :桐莉兄 :2008/02/28(木) 01:22:46 ID:51iI7VME0

「なぁ、この尻尾さぁ、ひょっとして直接尻の穴に装着してんの?」
「ひぎぃーーーっ!!いだっ、痛いって!引っ張るなゴルァ!ゴルァーーー!!」
「……ぅー、ちょっと通りますよ……」

妹の雪帆が、四分の三寝惚けながら、
すったもんだしているアタシと一樹の間を押し通って、洗面台へと辿り着く。
超低血圧だから、周囲が修羅場だろうがお構い無し。
ってかおぉい!!ゆっきーにも無断で犬耳尻尾フル装備かよ!!

「こっ…の変態ッ!変態大人!」
「お前ら、いい年して恥かしくないのか…?」
「だぁーかぁーらぁーっ、アンタがこっそり取り付けたんでしょうがっ!!」
「いやぁ?全く、全然、これっぽっちも身に覚えが御座いませんが?」

アタシのフルスイングなフルボッコをひょいひょいっと身軽に回避しまくる糞兄貴。
っだぁーっ!てめぇ、はぐれメタルかよ!!
殺す!絶対に殺す!撲り殺して経験値10050ポイント貰ってLVうpしてやらァーーー!!

「当たらなければどうって事無い!」
「当たれ!当たれェェーーー!!」
「……何やってるの、兄サマ、月ちゃん……」

水も滴るいい女になって完全覚醒モードになった雪帆の首をがっちりホールドして、強制的に鏡の方へ向けさせる。

「ちょ、いた、痛いよー、月ちゃぁぁぁん」
「るっくあっとゆあへーっど!!」

自分の頭にくっ付いている犬耳を認識して、目をぱちくり。

557 :桐莉兄 :2008/02/28(木) 01:25:08 ID:51iI7VME0

「あんたが寝ている間に勝手に装着されたのよ!」
「……かわいい」
「そう!可愛い…って、そーじゃないでしょーがぁぁぁ!!!」
「兄サマ見て見てー。尻尾ー。ふっさふさぁー」
「うぅーん、いい毛並みだ。実にキューティクルだぞ、雪帆…」
「ふさふさするな!顔埋めるな!変態!変態兄妹!!」

これ以上付き合ってたら頭がおかしくなる。
こんな耳と尻尾なんて、さっさと外してオサラバするんだから!!
ふんぎぃぃぃーーーー…っと引っ張ると、途端に激痛。

「いだだいだいいっ、耳千切れるぅぅぅ……」
「何?外したいの?ほれ」
「ひぎぃーーーーっ!やめっ、曳き方やめぇーーーいぃ!!」

一樹が手を離した途端、バランス崩して後ろ向けに転がるアタシ。
洗面台の角で頭ぶつけながら理解したのは、

1. 犬耳と尻尾は呪いの装備。外せない。
2. 外そうとすると凄く痛い。ってか直に頭とお尻から生えてるっぽい。
3. 耳、普通に良く聞こえる。尻尾、自由自在に動かせる。

「一樹ぃぃぃ、てめっ、アタシに何を装備させたァァァーーー!!?」
「……だから、俺は何も知らんと言うとるだろうが……」

ごすっ、ごすっ、ごすっ。
折角襟首を掴んだので、さっきの鬱憤も篭めて、
恐らく本当に何も知らないらしい、自分一人だけ犬耳生やしてない癪に障る兄貴の鳩尾に膝蹴りを入れる。
ああ、そうですよ?八つ当たりですよ?
何でやねん!朝起きたら妹の耳が犬の耳ーーーって何処の朝芋スレじゃゴルァ!!

558 :桐莉兄 :2008/02/28(木) 01:29:28 ID:51iI7VME0

「月ちゃん!兄サマを蹴っちゃ駄目!!」
「おおー、よしよし。こっちのわんこは素直で可愛いなぁ」
「ガルルルルーッ!!!」
「……それに引き換え、こっちは凶暴な土佐の闘犬…」
「誰が土佐の闘犬じゃーーーーー!!!!!」

……で、兄貴をフルボッコして、朝食。
アタシと雪帆の犬耳・尻尾を一目見るや、お父さん(剥げ。口臭い。加齢臭。先月、母さんに逃げられた)が

「犬神じゃ!犬神様の仕業じゃ!!」
「ハァー?其処は普通、天狗の仕業じゃね?」
「はい、兄サマ。お醤油」
「一樹は耳が付いておらんのか?」
「あー、耳も尻尾も生えてねーけど、何か左手の甲に妙な模様が……」
「おおー。そうかそうか!!よし、今日から月華と雪帆は一樹の奴隷じゃい」
「っざけんなマジ殺すよ親父!?何でアタシが一樹の奴隷!?ハァー!?ありえねってか常識的に考えて手の甲に模様浮き出てる方が奴隷でしょう!?」
「……ボク、兄サマの奴隷……?(ぽっ)」

って雪帆!?何で其処で頬を赤らめて嬉しそうにするかなっ!?

「ゴネても喚いても嫌がっても、犬神憑きになったからには、犬神使いには絶対服従なんじゃから、しょーがないじゃろ」
「だから何よ、その犬神憑きとか犬神使いとか、ラノベ御用達の中二病全開チックなプチエロ萌え萌えファンタジー設定は!!」
「うむ、順を追って説明しよう。まず……お約束じゃが、我が鳴神(おがみ)家は俗に言う退魔の家系じゃった!!明治維新までは……」
「おおっ、妖怪退治屋か!世界の秩序を守る為ーって奴だな、親父!!」
「でも父サマ、明治維新までは……って」
「うむ、人類文明の発展に伴い、妖怪は絶滅しちゃった☆」
「軽々しく言うなーーー!!」

559 :桐莉兄 :2008/02/28(木) 01:30:23 ID:51iI7VME0

厳密に言うと、人類による駆除・乱獲と、生活領域への侵食が原因で、妖怪の殆どは滅んでしまったそうで。
僅かに生き残ってる種も、絶滅保護指定を受けて、人間の来ない僻地でひっそりと暮らしてるんだそうで。

……そりゃそうよね。アタシ、生まれて此の方、妖怪なんて見た時無いし。

「じゃ、じゃあ、親父。俺の【ドキドキ☆妹連れて妖怪退治!正義の勇者様計画】は……」
「……ワシらのひーひーじっちゃんくらいの世代では、妖怪退治の需要は引っ切り無しでの。金もたんと儲かったし、女子にもモテモテじゃった。然し、今となっては狩るべき妖怪が居らん。退魔の剣術も宝の持ち腐れじゃ……」
「ハァー、左様ですか。それで潰しの利かない退魔師は、こんな流行らない道場で剣術教えて貧乏暮らし、と」
「潰しが利かないって言うなァァァ…」「流行らないって言うなよぅぅぅ…」

お父さんと、何故か一樹まで一緒になって地面に転がって泣き始める。
お前ら赤ん坊かよ。
ってか、一樹はまだ道場継いで無いんだからいいじゃん。

「俺の右腕の邪気眼が疼くんだよォォォーーー!!」
「……死ね、アホ。……で、退魔の家系と犬神と何の関係がある訳?」
「うむ、我が一族の退魔行を陰ながら地味に便利にサポートする者達が居った。それが……犬神ぢゃ!!」
「何?うちのご先祖が犬神の居住地でも守ってやったとか?」
「それか、拾って育てた犬が霊獣化して、犬神の長にでも収まっちゃったりとか?」
「いいや、違うぞい。犬神とはそもそも、人工の怨霊みたいなモノじゃ。狗を首だけ出して生き埋めにして、目の前で餌をちらつかせながら、餓死する直前に首をちょん切ってじゃな……」
「鍋にするんだな!?」
「するかアホ!補身湯か!」

突っ込みを入れようとした刹那、一樹が叫んだ。

「待て!!話せば解かる!!」

途端、アタシの体が固まって動かなくなる。

560 :桐莉兄@キリ :2008/02/28(木) 01:33:12 ID:51iI7VME0

「……だから言うとるじゃろ、犬神憑きは犬神使いには絶対服従じゃて」
「だから何でアタシが犬神憑きなんかにならなきゃいけない訳よ!!」
「親の因果が子に祟り、って奴じゃよ。コストが安いんで、うちのご先祖が犬神を作りまくって、鉄砲玉に使っとったんじゃ。じゃから、我が一族はとこっとん犬神に恨まれとる」
「退魔の一族が祟られてどーすんのよーーー!!!」
「勿論、只祟られてるばかりではない。犬神憑きになっても、巧い事制御すれば、奇行や発狂や病死を抑えて、超常の能力だけを善用する事も出来るじゃろ。其処で生まれたのが《犬神使い》っちゅう訳じゃ」

1. 《犬神憑き》は《犬神使い》に絶対服従の奴隷。
2. その代わり、《犬神憑き》は超常の能力が使える。
3. 《犬神憑き》は《犬神使い》による制御を受けてないと祟り殺される。

「えええぇぇぇえーーーー、何それーーー!!アタシ、犬神使いの方が良かったぁぁーーー!!!」
「っざけんなよ!犬神憑きの方が派手じゃん!主役じゃん!!勇者じゃん!!!」
「一樹、アタシの犬神あげるから、あんたの令呪みたいなの寄越しなさい!!」
「おお!替えっこしようぜ!替えっこ!!」
「無理じゃ。制御呪印は犬神憑きが出た時に、犬神に憑かれなかった血縁者に勝手に浮き出て来るように設定されとる。犬神憑きは犬神使いにはなれん。逆も然り。これは先天的な資質に拠るもんじゃ、諦めて互いの役割を全うするんじゃな」
「でも、父サマ。妖怪が絶滅したのに、犬神憑きの力で何をすればいいの?」
「……ごほん。お前達、学校に遅刻するぞぃ?」
「つまり、宝の持ち腐れ、と」
「何それ何それ!結局あたし達、憑かれ損じゃない!!!」

561 :名無しさん@初回限定 :2008/02/28(木) 21:50:28 ID:6jSaC+xD0

GJ!面白かった。

562 :名無しさん@初回限定 :2008/02/29(金) 03:29:25 ID:YoYHBCd6O

おぉ新妹が…GJっす
シリーズ化の予感
ゆかな(うさこ)や寸止め妹も、続編を待ってます!
あくまでも.桐兄に余裕がある時でいいので

563 :桐莉兄 :2008/02/29(金) 21:21:56 ID:VR56W6Ui0

ざわっ…ざわざわっ……。

カイジに出て来そうな擬音。
勿論、同じ学校の生徒達のざわめき。

「お、鳴神…何か悩み事があるなら、先生が聞くぞ…」
「…分かってます。何も言わないで下さい、先生ッ…(血涙)」

数ヶ月に一度、抜き打ちで行われる、校門での持ち物検査。
高校入学以来一度も引っ掛かった事の無い真面目な生徒であるこのアタシが。
よりによって……犬耳尻尾で引っ掛かるとか、何の屈辱よ羞恥プレイよド畜生ぉぉーーーッッッ!!!

「とにかく、リボンと髪留め以外のアクセサリーは校則で禁止されているから、外しなさい」
「無理なんですよぉー!アタシだって外したいんですっ!外したくても外れないんですよぉっ……」
「そんな訳あるか。ちゃんと外すまで校門の中には一歩も入らせないからな」

アタシと一樹の担任で、数学を担当している尾崎先生(若い、イケメン、女子に大人気)は、良く言えば生真面目。
悪く言えば融通が利かない。
一樹はと言えば、涙目のアタシを尻目にさっさと校門の中に入って、生暖かい笑顔でニヤニヤと見守っている。
うぅーーーっ、後で絶対に殺してやるんだからっ。

「ほら、外しなさい!」
「ちょ、やめっ、痛いから!引っ張ったら痛いってば!」
「お前、そんなキャラだったか?」
「哀れむような目で見ないで下さいよぉっ!!」

少し離れて、雪帆も体育教官の江口(変態、キモい、腋臭、タラコ唇、通称エロ河童…フルネームで江口河治だから)に捕まってる。

「中等部の学生だな。こんなの付けて来ちゃ駄目じゃないか?」

564 :桐莉兄 :2008/02/29(金) 21:22:51 ID:VR56W6Ui0

言いながら厭らしい笑みを浮かべて雪帆のお尻の辺りをじろじろ見てる。
こいつ、体育の授業の度に何時も女子の胸とかお尻とか視姦するんで嫌われてる。
本人気付いてないどころか、自分はモテるとか思ってるし。KY。

「……うー、わん」

今のは威嚇?威嚇のつもりなの!?
逆効果だって、雪帆……。
余計にハァハァさせてどうする!ってかキモッ!鼻息フンフン言い始めたっ!

「教師に対して其の反抗的な態度は何だ、怪しからんっ!後で体育教官室に来――」
「(すぅぅぅぅっ……)いやぁあぁぁぁぁあああああぁぁあーーーーーーーーーーっっっっ、江口せんせーがボクのお尻触ったぁぁぁあぁぁあぁーーーーーっっっ!!!!!!」

いきなり近所中に響き渡るような大声で叫ぶ雪帆。

「えっ、なっ、おいっ、俺は何も――」

ざわっ…ざわざわっ……。
『ちょっとぉ…聞きました、奥さん!?』『まぁーー、厭らしい。セクハラ教師ですわねっ!!』『早速、教育委員会に通報しましょう!!』

「江口先生、何をしているんですか!!」
「ち、違う!誤解だ!この女子生徒が出任せを――」
「……江口君、少し校長室で話そうか……」

何時の間にやら背後に立っていた、灰色の八の字髭がダンディーな初老の紳士(うちの校長)が江口先生の肩をポンッと叩いて、
温和な笑顔を浮かべたまま、尾崎先生と二人掛りで、物凄い勢いで引き摺って行った。

「違うんだぁぁぁぁ教育委員会に通報するのはやめてくれぇぇぇぇぇーーーーー」

565 :桐莉兄@キリ :2008/02/29(金) 21:24:06 ID:VR56W6Ui0

アタシの見間違えじゃなければだけど、多分江口先生は雪帆のお尻触ってない。無実だ。
でも、周りで見ている野次馬は、誰も彼も皆『あー、アイツ遂にやっちゃったよ』って表情で見送ってる。
女子生徒とか拍手喝さいで『いい気味!』『ざまーみろ!』『クビになっちゃえ!』とか言ってるし。

……ま、まぁ、アレだ。
そんだけ生徒に嫌われてたんだし、教師失格って事で。
日ごろのセクハラは事実だし、あいつが消えてくれればアタシも嬉しい。超嬉しい。
雪帆にはご褒美に、焼き蕎麦パンでも奢ってやろう。

「――で、あんたは何手招きしてるのよ」
「馬鹿。折角gdgdになってんだから、この隙にさっさと校門潜っちまえよ」
「月ちゃん、早くしないとせんせー戻って来ちゃうよ?」

言われて、慌てて二人の後を追い掛ける。

「ちょっと、一樹!あんた、さっき何で助け舟出してくれなかったのよっ!」
「えー?俺、違反暦無しの優良生徒だし。教師に噛み付いて内申点下げられたら嫌じゃん」
「アタシと大学、どっちが大事だっ!!」
「大学」

即答。
アタシの蹴りが決まって、一樹が頭から下駄箱に突っ込んでった。

「月ちゃぁぁん、兄サマ蹴っちゃ駄目ぇぇーーー!!」

566 :名無しさん@初回限定 :2008/03/02(日) 06:57:01 ID:2T78aTZC0

キリちんぽ

567 :名無しさん@初回限定 :2008/03/02(日) 10:14:55 ID:7Jtj+oDP0

シリーズ乙

568 :桐莉兄 :2008/03/02(日) 13:53:11 ID:bD9xCanA0


============
   げーむハジマタ
   こんてにゅう
.ニア つよくてこんてにゅう
   げーむオワタ
============

――――――――――――――――――――――――

569 :桐莉兄 :2008/03/02(日) 14:22:57 ID:bD9xCanA0

――――――――――――――――――――――――




「兄ちゃん、兄ちゃん」
「ん?」
「いきなり前見せぇ〜☆」

がばぁっ!!!

朝起きたら、妹がコートの前を開いて局部を露出して来た。
しかも、どう見ても男根っぽい物が付いています。本当にありがとうございました。

「しまいなさい、変態大人。それは無闇に他人に見せびらかす物ではありません」
「だがしかし、桐莉のマグナムが火を噴くぜ」
「これは酷い邪気眼。4.4cmマグナムで荒野のガンマン気取りですか、このしめじチンポ!!」
「えぇい、うるさいのス!桐莉のは膨張率が高いのス!本気になった桐莉を見て驚き泣き叫ぶが良いのス!!」

ハレンチコートの内ポケットから写真集を取り出すと、其れをおかずにシコシコし始める。

570 :桐莉兄 :2008/03/02(日) 14:23:49 ID:bD9xCanA0

「ハァハァ…兄ちゃんのアナル…兄ちゃんのくびれ…兄ちゃんの貧乳…兄ちゃんの上腕二等筋…」
「待てゴルァ。『九曜隆浩半裸写真集』って何だゴルァ。何時盗撮したんだゴルァ」
「ああっ、兄ちゃんっ、兄ちゃんっ、兄ちゃぁぁぁーーーーんっっっ!!!」

アイナブリッジでフルボッキする妹の股間のきりちんぽ。
辛うじて9cmは超えているか。だが妹よ、世界平均には程遠いわ!!

「ぬふっ、今宵の村正は痔に飢えているのス…」
「鞘から抜けもせん妖刀など誰が恐れるか」

と強がりつつも尻穴をガードせずには居られない俺。

「兄ちゃん…」
「何だ、妹」
「性欲を持て余す」

ダッシュで逃げる。

571 :桐莉兄 :2008/03/02(日) 14:24:48 ID:bD9xCanA0

「やらないか、兄ちゃぁぁぁぁん!!?」
「だが、断る!!」

飛び掛って来た妹に巴投げを喰らわすと、見事な放物線を描きながら、窓をぶち破って隣家へと飛んで行った。

『ギャース!変態っ、変態桐莉っ!!』
『お食事中に何て物見せるんだよっ!!』
『いっそ七華姉ちゃんでもいいっ!!やらないくヴぁっ!?』

七華守護神の閃光が瞬いて、妹がこっちに吹き飛ばされて帰って来た。
後を追って完全武装モードの七華と由紀が乗り込んで来る。

「桐莉ちゃん……少し、頭冷やそうか……?」
「ちょwww七華姉ちゃんこそ頭冷やせwwww」
「うるさいよ、変態っ!ド変態っ!お粗末な包茎おちんちん晒して盛ってるんじゃないよっ!!」

気のせいか、七華に罵られる度に、妹がハァハァしながらきりちんぽをひくつかせている様に見えるのだが。

572 :桐莉兄 :2008/03/02(日) 14:36:24 ID:bD9xCanA0

「どーしてくれるんだよおバカ桐莉!朝ご飯のおかずポークビッツだったのに、もう食べる気しないじゃん!!」
「フル勃起して10センチ?何それ?馬鹿にしてるの?蹴り入れたら泣きながらザーメンお漏らしするのかな!?かな!?」

七華、やめとけ。逆効果だ。見ろ、桐莉のこの恍惚とした表情を……。
だが、時既に遅し。
巧みな言葉攻めで興奮が臨界を越えてしまったきりちんぽから、白濁液が噴出して、七華達の顔と制服に降り掛かる。

「いやぁぁぁぁ!!きりちんぽからどろり濃厚ーーー!!!!」
「みるきぃーはママの味ぃ〜なのス!!」
「うわぁぁんっ、もう学校行けないじゃんかぁぁーーー!!!」
「ちんちんシュッ!シュッ!ちんちんシュッ!シュッ!」

妹は一つ大切な事を忘れている。
その攻撃は確かに強い。だが、一度喰らって開き直った相手には通用しないぞ。
こめかみに青筋浮かべながら、七華がナナカリボルグを、由紀が霊刀虚奈逝を構えて、

573 :桐莉兄 :2008/03/02(日) 14:37:27 ID:bD9xCanA0

「……桐莉(にこっ)」「……桐莉ちゃん(にこにこっ)」

嗚呼、ツンデレ…もとい、ツンドラとでも言おうか、この冷めた笑み…恐ろしい。
我が家が血溜まり荘になるのは遠い事では無いだろう。

殺意のオーラを漂わせながら妹に手を伸ばす、ひぐらしモードの大島姉妹。
流石にやり過ぎたと今更ながらに気付いた妹が真っ青になって、じょばぁぁぁっ、と小便を漏らす。
眦に涙浮かべて縋るような目でこちらに振り向く。俺はアイコンタクトで妹に応える。

『( д ) コ ッ チ ミ ン ナ 』
「アイーーーーーッ!!?兄ちゃんの愛が冷たいぃぃぃーーーっっ!!!」

「閃鞘・妹獄沙門!!」「極死・七華!!」「「姉妹の絆、地獄篇!!!」」

嫌ぁぁぁぁ、ハイパー切断タイムぅぅぅぅぅーーーーー!!!!!

――――――――――――――――――――――――

574 :桐莉兄 :2008/03/02(日) 14:49:22 ID:bD9xCanA0

「はぅ…やっと終わったよ…」
「もう七時過ぎてるよ。早く家に帰ってご飯食べよ」

放課後、由紀ちゃんと二人で帰宅。
最近、生徒会のお仕事が忙しいせいで、たかくんと一緒に帰れない。
たかくん達、帰宅部だからね。帰るの早いんだよ。
あーあ、生徒会長なんて辞めたいよ。
でも、そしたら親衛隊の皆が『生徒会長では御不満ですか!解かりました、市長の座を御用意致します!』とか言うんだよ。
其の内、都知事にされて、総理大臣にされて、国連事務総長にされちゃうよ。

「ななねぇ、ファンの人大勢居るんだから、仕事丸投げしちゃえばいいのに」
「そうはいかないよ。学生の生活を左右する大切なお仕事だもん、責任重大だよ」
「もう…生真面目で融通利かないよね、ななねぇってば」

夜になると出没する、野犬とか痴漢さんとか、幽霊とか改造人間とか吸血鬼とかを、二人でなぎ倒しながら家に帰る。
学校の治安を守るのが生徒会執行部のお仕事なら、街の治安を守るのは地球防衛軍の魔法少女、ドミ狩る七華のお仕事だよ。

「ただいまー」
「あら、お帰りなさい。お隣の九曜さんが、お夕食にどうぞってお鍋持って来てくれてるわよ」

家に帰ると、居間の食卓のコンロの上で、土鍋がコトコト煮えてたよ。

575 :桐莉兄@キリ :2008/03/02(日) 14:51:26 ID:bD9xCanA0

「たかくん家から?」
「七華宛の手紙も付いてたぞ」
「あ、桐莉からだ」

由紀ちゃんが後ろから首を伸ばして覗き込んで来る。
お父さんはお箸と取り皿を並べながら待ちきれない様子で、

「そろそろ煮えたかな、母さん」
「七華、早く座りなさい。蓋開けるわよ〜」

『今朝のお詫びに、桐莉の大好物のきりちんぽ鍋を差し入れだー。兄ちゃんと二人で作ったカレー味の――』

「カレーって、まさか!?」
「お母さん、鍋の蓋開けちゃ駄目ぇぇぇぇーーーーー」
「……え?」

ぱかっ。

もわぁぁん、と、漂う異臭。

うん、カレー色だね。きりちんぽ。
明日、たかくんにボラギノール持ってってあげよう。
それから、……桐莉ちゃん殺す☆

576 :名無しさん@初回限定 :2008/03/02(日) 20:54:09 ID:jBSr+7pD0

これは・・・・死ねる

577 :名無しさん@初回限定 :2008/03/05(水) 01:28:54 ID:IsI2gi/l0

すまん、俺が悪かった…

578 :名無しさん@初回限定 :2008/03/13(木) 22:45:27 ID:NTkuez400

保守

579 :桐莉兄 :2008/03/14(金) 14:36:02 ID:7UV9h+2d0

派遣のバイトですら面接落ち捲くるわ、パソコン一日一時間指令出されるわ。
強制的に某資格試験の勉強一日八時間言い渡されるわ。
世界はどうしても俺に物書かせたくないらしい。嫌がらせかゴルァ。ゴルァーーー。orz

580 :桐莉兄 :2008/03/14(金) 14:36:55 ID:7UV9h+2d0

「ウキャキャキャキャキャ!!!」

教室にお猿の鳴き声其の物な感じの甲高くて耳障りな笑い声が響く。

「ナニそれ?ナニ?ねぇ、犬?犬耳?犬耳メイドですかァーーー!?」
「黙れ。黙れ、猿」

頭の上で手をパンパン打ち鳴らして笑い転げてる、ニート君クリソツの猿顔のチビ。
猿渡門吉(さるわたりかどきち)、通称モン吉。
好物は勿論バナナ。どう見ても猿です、本当にありがとうございました。

「ウキャウキャキャキャ!」
「アタシの犬耳に馴れ馴れしく触るな」
「ナニ?何でいきなりコスプレに目覚めたの?尻尾振りもって『ご主人様ぁーん(はぁと)』とか言う訳?ってかその尻尾、直接おケツの穴に挿ってるんじゃねwww」

――がしっ。

モン吉の襟首を掴んで、ずーるずーると廊下に引き摺り出す。

「え?ナニ?ちょ、暴力反対www」
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオルァァァァーーーーー!!!!」
「ぷるこぎっ!?」

581 :桐莉兄@キリ :2008/03/14(金) 14:37:45 ID:7UV9h+2d0

教室に一人戻って来たアタシに怯えたか、級友達が慌てて目線を逸らす。

「相変わらず過激だな」
「あいつはアタシを怒らせた」

兄妹って言っても、一樹はアタシの双子の兄貴だから、学年も教室も同じだったりする。
因みに、アタシの斜め前が一樹の席で、隣が…例の猿。

やがて、カラカラ…と力無い音を立てながら教室の扉が横開き。
ずーるずーると這いずりながら戻って来た"其れ″を見て、『ひでぇ、まるでボロ雑巾だぜ』と呟いたのは誰だか知らない。

「ウキャキャキャキャギギギギグギャギャ!!!よくも俺様の顔で雑巾掛けしてくれたな!?お返しに、お前の尻尾で学校中をピカピカにお掃除戦隊クリィィンキィパァァァしてやるギャーーー!!!」

モン吉が火病を起こしながら喚き立てた。

「奇遇ね。アタシも丁度、汚れ魔王と戦わなきゃーって気分になってたとこなのよ」

――がしっ。

モン吉の襟首を掴んで、ずーるずーると廊下に引き摺り出す。

「え?ナニ?ちょ、話せば解かるwww」
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァァァーーーーー!!!!」
「かるびっ!?」

メリケン代わりに拳に嵌めてる竹刀の鍔から血を滴らせながら教室に戻る。

「お前ら、本当に犬猿の仲だな」
「犬って言うなーーー!!!」

582 :名無しさん@初回限定 :2008/03/15(土) 21:46:52 ID:DUD7wILs0

ガンガレ&乙

583 :名無しさん@初回限定 :2008/03/19(水) 22:22:22 ID:cDW/JRfj0

最近姿を見ないが突発屋氏は生きているのか?

そろそろ続きが見たいのだが・・・・

584 :名無しさん@初回限定 :2008/03/26(水) 00:28:51 ID:kHulvBWB0

保守

585 :名無しさん@初回限定 :2008/03/31(月) 08:44:54 ID:FsKrWljaO

保守

586 :名無しさん@初回限定 :2008/04/01(火) 19:51:30 ID:dQKIIHZl0

朝起きたら妹が、裸で隣で寝てて、泣いてて……ヤバかった。
そりゃ、前々から可愛いなとか、下着が見えてラッキーとか思ってたけどさ……。
部屋を確認すると、妹の下着が無残に投げ捨てられて、散らばっていた。
服も脱ぎ散らかっており……これは、その……『アレ』、だよな?
隣からはううぅうっ……と呻く声が聞こえてくる。
考えれば考えるほど、俺の頭の中はパニックになっていた。

い、一体どうしたらいいんだっ!?


「ぷっ……くくくくくくくっ! あーはははははははっ」

妹の身体を張ったエイプリルフールだった。

587 :桐莉兄 :2008/04/02(水) 12:05:00 ID:o+C8DC3V0

朝起きたら、妹がL5発症していた。

「おい、起きろ。朝だぞ。学校遅刻するぞ」
「嘘だッ!!!!!」

部屋のドアを開けた途端にひぐらしモードで叫んで枕を投げ付けて来る。

「学校……」
「嘘だァァァっっ!!!!」
「いや、でももう七時半過ぎて……」
「あはははははは!!それも嘘!みぃんな嘘ばっかり!!!!!」

やべぇ、完全に目が据わっていらっしゃる。
ノベルゲーにしたら恐らく赤文字表記に変わっているであろう、そしてBGMも猟奇的な物に変わっているであろう笑いっぷり。
うん、確かに笑ってる妹は可愛いと言った覚えがあるけれど、これはちょっと違うんじゃないか?

「OK、落ち付け妹。まずは窓の外を見てみよう。朝だよな?」
「嘘だッ!!!太陽が私を騙そうとしているんだっ!!」
「時計の針は何時を指している?俺には七時三十八分に見えるんだけどな」
「嘘だッ!!誰かが時計の針を弄ったんだっ!!!」
「今日は平日。登校日だ。勝手に休んだらズル休みになるぞ」
「嘘だ嘘だ嘘だァァぁぁーーーーーーーーっっ!!!」

頭を抱え込んでベッドの上で蹲って頭をぶんぶか振っている妹。
どう見てもキ○ガイです。イエローピーポー来るぞ。

588 :桐莉兄 :2008/04/02(水) 12:05:53 ID:o+C8DC3V0

「ああー、もういいや。俺、先に学校行くから、お前は勝手にしろ」

言って部屋を出ようとすると、ヒュっ…ガッ!!
俺の肩を掠めて良く砥がれた大振りのナタが回転しながら飛んで来て、目の前のドアに深々と突き刺さった。

「あははははは!!あはははははははは!!!あははあはああはあはははあは」

背筋が凍りつくような恐怖を感じながら振り向く。
すると妹が手斧を持ってベッドから立ち上がったところだった。

「にーにーはどうして私に嘘を吐くのかな?かなっ?」
「ううううう、嘘なんかついてない、本当に俺はただ学校に」
「嘘だ!!!!にーにーは本当は学校に行くんじゃなくて、私を置いて何処かに遊びに行ってしまうつもりなんだよね?」

妹が手斧を振り上げる。やばい。殺されるかも。
ってかお前レナなのか沙都子なのかはっきりしろ。

「みんなみんな私を騙した!四月一日だからって私に嘘を吐いた!
 お父さんもお母さんもクラスのみんなも先生もお隣のおばさんも
 ネットゲームでパーティ組んでる人も町ですれ違った人もみんなみんな私を騙したんだっ!!
 もう誰も信じない、信じられない、信じたくないっっ!!!」

一体、どんな騙され方をすればこんなに人間不信になれるものだろうか。

「にーにーも私を騙したよね?よね?」
「みみみみみ身に覚えがございませんがっ!?」
「じゃあ、これは何かな?かな?」

589 :桐莉兄 :2008/04/02(水) 12:07:04 ID:o+C8DC3V0

差し出されたのは俺が小学五年生の頃に妹に渡した偽ラブレター。
罰ゲームで誰かに告らなきゃいけなくなったんで、当時二年生の妹の下駄箱に突っ込んで体育館裏に呼び出した時のだ。
常識的に考えて兄のラブレターとか本気にしないだろうと思ってやったのにガッ――

「ひっ、ひぃぃぃっ!!手斧は下ろせ!危ないから!!」
「にーにーは私の事、好きなんだよね?よね?」
「俺が好きなのは同じクラスの滝川さ――(ぶんっ!!!)――ひぃぃっ、好きっ!好きですっ!!愛しちゃってますゥゥゥーーー」
「にーにー、私が寝ている時にキスしたり、おっぱい揉んだり、ぱんつ脱がせて弄ったりしてたよねっ?よねっ!?」
「そんな事誰がやるか――(ガっ!!!)――やりましたァァァ!!妹が寝ているのをいい事にちゅっちゅしてレロレロ嘗め回して揉み揉みしてパンツ脱がせてくちゅくちゅしていましたぁァァんっ―ーー」
「私のお風呂覗いたり、脱衣籠の中の下着のニオイを嗅いだりもしてたのかな?かなっ?」
「だからやってな――(どごぉっっ!!!)――ごめんなさいごめんなさい覗いてました妹の下着はとてもいい匂いで興奮しちゃいましたぁぁぁーーー」
「それで我慢できなくて私を襲っちゃったんだよね?中田氏しちゃったのかな?かなっ?」
「やってな――(バカァンッっ!!!)――やった!やりました!妹の処女を奪って生でいもうとまんこにどぴゅどぴゅ濃ゆいの射精しちゃいましたァァァぁーーーー」
「あはははははは!!そうなんだ、にーにーってば、私にそんな事しちゃったんだぁ………」

逃げようとして足が縺れて転んで倒れた俺を跨ぐようにして、妹が俺の首筋に手斧の刃を押し付けて来る。

「じゃあ、責任とってくれるのかな?かな?にーにーは私を彼女にしてくれるんだよね?結婚してくれるんだよね?よねっ?」
「責任って、俺は何もやってな」
「嘘だッッッッ!!!!!!」

窓の外で電線に止まっていた雀が殺気を感じて一斉に飛び立つ。
手斧の刃が食い込んで、俺の首の皮を破り、血が流れ出して来る。

「あはははははは!!!あははははははは!!」

590 :桐莉兄 :2008/04/02(水) 12:12:44 ID:o+C8DC3V0

「ひっ、ひぃぃぃ……分かった!責任取る!彼女にして結婚もするから勘弁してくれぇぇぇーーー」
「にーにー、好き?」
「好き!好き!好きだからぁぁぁ」
「そう、だったら……」

妹が手斧を投げ捨てて、あっけらかんとした笑顔で俺に告げる。

「許してあげるのです。にぱー☆」

部屋に仕掛けられてた録音機材のスイッチを止めながら。

「これは後で編集して、不都合な音声は消去するのです。にーにーが私を捨てたら、その時は……」

黒い、黒いよ妹!!
レナでもない、沙都子でもない、その本性は……古手梨花ちゃまッ……orz

591 :桐莉兄@キリ :2008/04/02(水) 12:15:19 ID:o+C8DC3V0

                  _ .. 、
           , -―‐=ニ、  丶
   会     /`ー   ._  ‐''ヘ. ヘ
   心    /   .iヽ / i    '. ハ
 出 の   /  /i l'` `´ i ィ ,  i.  '.
 来     /イ  ハl    l/ l/i  l i  i
 だ     i/.i l ●   /● l  N  .l
 ね      i ハ   ε   l ィ l   .l
  !!       l/__ヽ、..___.. - イ/ lハ i   i
       i ̄ _l_  .lヘ..=ト、  ll i   l
      (つ  !ノ L/  ,!《/、.._i   l l  l
       l   コ二  ヽ、二/     l l
       l   ,     l/i  〉     l. l
       lみ /三   l.¨‐ヘ      ll
       lお メ L_l  .l '  ヘ     l
       |ん____! '.  ヘ
        ̄ / 〃 ll  .  ヘ
         / 〃  ll  '.  ヘ

592 :名無しさん@初回限定 :2008/04/02(水) 21:11:02 ID:DJfDIc8A0

GJ!これはいいヤンデレ

593 :名無しさん@初回限定 :2008/04/03(木) 01:46:42 ID:atZK6fNo0

梨花ちゃまなら仕方がない

594 :名無しさん@初回限定 :2008/04/12(土) 17:07:38 ID:H4xllC740

保守

595 :名無しさん@初回限定 :2008/04/19(土) 00:18:39 ID:SKmPOKZ30

保守

596 :名無しさん@初回限定 :2008/04/23(水) 07:01:40 ID:+v6CgOzh0

ほっしゅほっしゅ。

597 :名無しさん@初回限定 :2008/04/24(木) 22:09:39 ID:g8Pl4Vod0

保守
http://www.vipper.net/vip508037.jpg

598 :名無しさん@初回限定 :2008/04/27(日) 22:35:39 ID:wpkqOrdv0

>>586
続きを作成してくれぃ

599 :桐莉兄@犬神妹続き :2008/04/29(火) 11:27:34 ID:K/Z3GxZT0

昼休み。
授業終了のチャイムと共に、アタシは教室を飛び出そうとして

「ぐぴっ」

襟首を一樹に掴まれて、首が絞まって奇妙な声を出しながら後ろへと引き戻される。

「けはっ……殺す気か!?」
「購買に行くんだろ?《俺の分も頼む》」
「ハァ!?何でアタシがあんたの分まで買って来なきゃならないのよ!!」
「俺、メロンパンとチョココロネ、あとコーヒー牛乳な」
「だが断る!自分の分は自分で買って来――ほっ、ホアアァァァアーーーーッッ!!?」

アタシの意志を無視して、身体が勝手に動き出す。
全力で抗ってるのに、狗神使いの命令には逆らえない。
教室の扉にしがみ付く。

「ふざけんな一樹!!てめっ、令呪使っただろゴルァ!?ゴルァァァーーー!!?」

がこんっ。
しがみ付いてた扉が外れて、それをそのまま引き摺りながら、アタシの脚は猛スピードで走り出した。

「あっ、おい、扉は置いてけ!!」
「一樹ィィィ、覚えてなさいぃぃぃーーーっっっ」

このアタシがっ、わんこみたいにパシりとかっ、何たる屈辱かぁっ!!
すれ違った生徒を十人位跳ね飛ばし、階段を十五段飛ばしで駆け下りて、購買に群がる生徒を千切っては投げ、千切っては投げ、
これ絶対アタシの性能限界超えてるから!後で地獄の筋肉痛とかで苦しむオチになりそうな気がするマジ勘弁っ!!
最前列に躍り出て、メロンパンとチョココロネ最後の一つ、あとコーヒー牛乳と、約束してた雪帆の焼き蕎麦パンを掴んだ所で売り切れって
ちょっと待てアタシの昼飯アタシのカツサンドあqwせdrfgtひゅじこl

600 :桐莉兄 :2008/04/29(火) 11:28:29 ID:K/Z3GxZT0

「……売り切れですよー」
「ちきしょー…ちきしょぉぉぉぉぉーーーーーーーううっっっ!!!」
「凹んでるとこ悪いですけど、掴んでるブツの清算済ませて貰っていいですか?私も昼ご飯食べに行きたいんで」

うちの学校の購買部は人件費削減の為、生徒に運営されてる訳で、
アタシは一樹と雪帆のお昼ご飯の清算を済ませて、すごすごと教室へ帰る。
尻尾を巻きながら。ああ、笑っていいわよ。どうせ負け犬よ。
何時の間にか元通りに嵌め直されてた扉を引いて教室に入る。

「お、サンキュ」
「ほら、メロンパンとチョココロネとコーヒー牛乳。……ったく、今度は何のアニメのキャラに影響されたのよ?」

一樹の机の上に買って来た物を投げ出して、

「ほんじゃ、ごゆっくり」
「ん?何処へ行くんだよ」
「学食よ、学食。学食行って、無駄に高価くて美味しくない天かすわかめうどん啜るのよ」

うちの購買は値段が安くてわりかし美味しい商品が揃ってる。
なのに、学食は入ってる業者が悪いのか、値段が高い割りに美味しくない。
今の時間だと、カレーとかは売り切れてるだろうし。

「わざわざ無駄に高価くて美味しくないうどん食いに行きたがるなんて、お前変わってるな」
「あんたのパンを買ってる間に売り切れたのよアタシのカツサンドォォォッ!!!」

601 :桐莉兄 :2008/04/29(火) 11:34:00 ID:K/Z3GxZT0

一樹に蹴りを入れようとしたけど、無拍子でひょいっと避けられる。
そして椅子の角にめりこむアタシの足の小指。

「大丈夫か、月華?」
「大丈夫じゃないけど哀れみの眼で見るなぁっ!!」
「まぁ、いいけど。それより《行くぞ、中庭》」
「……は?」

まだズキンズキン痛んでる小指の悲鳴を無視して勝手に歩き出すアタシの足。
一樹の後ろ三歩にぴったりとくっついて、まるで従順な犬かメイドか犬耳メイドみたいに、
だからアタシは今から学食に行くって言ってるのに人の話聞けよ聞いて下さい

「あれ?月華、お兄ちゃんとデート?」
「強制連行よ、強制連行!!」

ここぞとばかりに冷やかすクラスメート。
見えない首輪で引っ張られてるから説得力の欠片も無い。
ああもうっ、最悪最悪ブラコンとか言われたらあんたを殺してあんたを殺すからっ。

靴を履き替えて中庭へ。
普通棟と特別棟に挟まれたここにはベンチが幾つか据え付けてあって、
主にお弁当組が利用している。
勿論、春先の暖かい時期だから、利用者はそれなりに増加中。

「お、アソコ空いてる。早く座ろうぜ」
「あんたさ、アタシの話聞けよ」

602 :桐莉兄 :2008/04/29(火) 11:36:34 ID:K/Z3GxZT0

昼食買えてないんだってば、と無言の圧力や恨みがましい目線や何やで必死でアピールしてるアタシをガン無視で、ベンチに座り込んでチョココロネを紙袋から取り出し、

「月華ー、お手」

ぼぐわしゃぁっ!!!

一樹が差し出した手を目掛けて全力で金属バットを振り下ろす。
また無拍子で避けられて、ベンチだけが粉々になる。

「あら、避けるの?避けないでよ。お手して欲しいんでしょぉっ?」
「月華、手と金属バットは違うだろ」
「無問題!武器は手の延長だってお父さんも言ってた(はぁと)」

踏み込んで、渾身の一撃を振り下ろす。
一樹の手が頭上で交差し、アタシの金属バットを弾き飛ばす。

「雪帆ー、お手」
「わん」

突然、後ろの茂みから雪帆が飛び出して来て、一樹の手にぱしっと自分の右手を重ね合わせた。

「おー、よしよし。こっちのわんこは素直で可愛いなー」
「ちょ、雪帆!あんた何処から涌いて出て来るのよっ!?」
「ボク、兄サマの犬だもん。呼ばれたら何時でも兄サマの所に来るよ」

一樹に頭撫でられながら、嬉しそうに尻尾を振る雪帆。
あぁぁぁ、あんた何でそんなに犬に馴染んでるのよぉぉぉ。人としてのプライドとか無いのかぁっ!?

603 :名無しさん@初回限定 :2008/04/29(火) 11:39:50 ID:K/Z3GxZT0

「雪帆ー、おかわり」
「わん」

今度は左手。

「雪帆ー、おすわり」
「わん」
「月華ー、お手」
「……バッカじゃないの?付き合ってらんないわよ」

伏せーだの、お回りーだの、命令を忠実にこなしては、頭撫でられて嬉しそうにしてる雪帆。
変態。変態兄妹。
兄妹なのに何時もべたべたしてるし、犬耳生えたその日に順応して学校の中庭で犬耳プレイとかマジ有り得ない。

「雪帆ー、ちんちん」
「って、何を命令してるのよあんたはっ!?」
「えー、ボクちんちんくらい出来るよ?」
「月華ー、《お手》」
「だからやらないって言って――うあぁぁぁっ!?」

アタシの右手が勝手に動いて、一樹の手の上にぽんっと収まる。

「うぅぅっ、また令呪使ったでしょっ!?」
「ん?使ってないぞ?」

言って、アタシの頭を撫でながら、アタシの口の中にチョココロネを一欠け千切って放り込む。

「――っ、アタシはあんたの犬じゃないっ!!」

604 :桐莉兄 :2008/04/29(火) 11:44:51 ID:K/Z3GxZT0

「えーっ、でも……」

雪帆がアタシの後ろに回って、がばっとスカートを捲り上げる。
(アタシはスパッツ穿いてるし、雪帆はドロワーズなんか穿いてるから、捲れても別に困らないけど。)

「……月ちゃん、尻尾振ってるよー?(ニヤソ)」
「なっ!?ちがっ、これは極限空腹時に食べ物口に突っ込まれたから、条件反射的にっ――」
「月華ー、《おかわり》」

ぱしっ。またアタシの左手が勝手に動いて、一樹の手の上にぽんっと収まる。

「よーしよし、偉いぞ、月華」
「褒められても嬉しく無いっ!!」

また、頭を撫でながら、口の中に今度はメロンパンを一欠け。
どうせなら全部寄越しなさいよっ。

「月華ー、《おすわり》」

勝手に身体が地面にぺたんと座り込む。
悔しいけど逆らえない。令呪のせいだ。私の意志じゃない。
また、頭を撫でながら、コーヒー牛乳を一口。
一樹と間接キスじゃん。最悪。でも令呪だから仕方ない。

「月華ー、ちんちん」
「……わん」

605 :桐莉兄@キリ :2008/04/29(火) 11:47:50 ID:K/Z3GxZT0

スパッツだから恥かしくない。
自分に言い聞かせながら、一樹の前で足を広げながらちんちんのポーズを取る。
御褒美。撫で撫でまだ?待ちくたびれたー。

「……月ちゃん、あのさ。今、兄サマ、本当に令呪使ってなかったんだけど……(汗)」

ぱたぱた…動いてたアタシの尻尾がピタッと止った。

「―――ッ!?なっ――っっ!!?」
「……くすっ。変態だね、月ちゃん……?(ニヤソ)」
「ちっ、ちがっ、アタシはこれちがっ、」
「犬の素質十分だな、月華」

嬉しそうに親指をぐっと突き出す一樹。

「自分を解き放てっ☆」

ブチンッ、アタシの中で何かがキレた音。

「鳴神流・神魔断絶獄砕破ーーーーーーーーーーっっっ!!!!!」

ちゅごぉぉぉーーーーーーーーーーーんっっっっ

うん、アタシは一樹に向けて、思いっきり自分を解き放った☆

606 :桐莉兄 :2008/04/29(火) 12:00:54 ID:K/Z3GxZT0

久々に投下してみたけど、保管も止ってるっぽいし、他の兄さん達居ないし、読者も残ってるのか・・・むぅ。


資格の方は合格したけど相変わらず就職落ちてばかりでつよ。
あー、やべぇ。このまま三十歳になったらもう終わりだ。orz

607 :名無しさん@初回限定 :2008/04/29(火) 18:14:47 ID:3gRA5EKy0

乙です。
仕事なんざ選ばなきゃ幾らでもあるぜよ、と24で大学を卒業して31歳までに5回転職した負け組の俺が言ってみる。

608 :名無しさん@初回限定 :2008/05/08(木) 19:54:23 ID:sS6XkEPe0

>>606
新規な読者のおいらが来ましたよっと。
楽しんで書けているなら気にせずどんどん投下してかまわないともいますよ。

転職…履歴書に書ききれないから最終学歴と最後の方から10個ぐらいしか書かないなぁ。


609 :名無しさん@初回限定 :2008/05/10(土) 22:03:39 ID:69fINae/O

その4辺りからいる読者だけどこのスレも5年近く続いてるのな。

いろんな妹を読ませてもらったけど俺は518氏の妹がお気に入りでした。

桐莉兄もそれくらいから投下してたよね?

610 :桐莉兄 :2008/05/11(日) 00:42:20 ID:ABSjl5Rg0

確かその3辺りに投下したのが最初だったと思う。
朝芋スレの方向性決定付けたあのバレンタインの暴走妹に触発されて書いたんだっけか。
最初の投下ネタの安価がデスノだからキラ⇒桐莉だっけ、でも確かあの時はまだ俺デスノ読んでなかったんだよなぁ。

611 :名無しさん@初回限定 :2008/05/14(水) 21:09:26 ID:O4kklulE0

初スレから見てる。
もう4年たつのか・・・・・

612 :名無しさん@初回限定 :2008/05/18(日) 15:13:00 ID:rzn0SQkZ0

保守。

613 :名無しさん@初回限定 :2008/05/18(日) 18:34:42 ID:/88a3qs/0

45 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で[] 投稿日:2008/05/18(日) 18:14:04 ID:RliIUk2Q
          ____
       / \  /\ キリッ
.     / (ー)  (ー)\      
    /   ⌒(__人__)⌒ \    妹に捨てられたから逃げます、薬に手出します、SEXしたいです
    |      |r┬-|    |      
     \     `ー'´   /      
    ノ            \
  /´               ヽ              
 |    l              \
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、.    
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_(⌒)⌒)⌒))


          ____
        /_ノ  ヽ、_\
 ミ ミ ミ  o゚((●)) ((●))゚o      ミ ミ ミ
/⌒)⌒)⌒. ::::::⌒(__人__)⌒:::\   /⌒)⌒)⌒)
| / / /     |r┬-|    | (⌒)/ / / //  だっておwwwwwwwwwwwww
| :::::::::::(⌒)    | |  |   /  ゝ  :::::::::::/
|     ノ     | |  |   \  /  )  /
ヽ    /     `ー'´      ヽ /    /     バ
 |    |   l||l 从人 l||l      l||l 从人 l||l  バ   ン
 ヽ    -一''''''"~~``'ー--、   -一'''''''ー-、    ン
  ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) )  (⌒_


…なんてSSはない?

614 :名無しさん@初回限定 :2008/05/25(日) 07:57:42 ID:quVNsONs0

保守

615 : ◆HqwJ0Jg70U :2008/05/27(火) 01:41:17 ID:YQj7ZHAF0

>>613 保守代わりに書いてみたが、思ったより話が膨らまなかった。スマヌ。

朝起きたら妹に、
「『妹に捨てられたから逃げます、薬に手出します、SEXしたいです』 だっておwwwwwwwwwwwww」
とか言われた。

ああ、判ってるさ。すべては酔っ払った挙句に深夜1時に妹に電話した上、冷たくあしらわれたのを逆恨みして
嫌がらせのメールを出した俺が悪いのだということは。
「『マジ首吊って死にます。ところで、コンビにしか開いてないので朝飯はパンと目玉焼きでいいですか?』とか、
ウゼェwwwwww。その頃あたし寝てるってのwwwwww。ちなみに、目玉焼きは却下。せめてオムレツにして」
何が面白いのか、俺の出したメールを声に出して読み上げては、ゲラゲラ笑っている。
正直な話、二日酔いの頭には妹のハイテンションな笑い声のほうがよっぽどウゼェのだが、そんなことを言えばどうなるか
判らないので、せっせとオムレツ(妹用。自分の分はメンドイので目玉焼き)を焼く俺。
我が家の階級制度は見事なトーテムポール構造をしており、その一番下にあって家事全般をまかなっているのが長男、
つまりは俺である。ほら、高層建築だって基礎の部分が一番重要だって言うし。俺は家庭の安寧を保つためにあえて
下働きをしているわけであって、決して妹に逆らえないわけじゃないですよ? あと、関係ないけど妹は空手2段です。
「ゴハンマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン」
「ホント、すんません。あと10秒お待ち下さい」

そんな、いつもの朝。

616 :名無しさん@初回限定 :2008/05/27(火) 08:01:49 ID:gZKdeaaW0

「続きマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン」

617 :桐莉兄 :2008/05/27(火) 20:33:40 ID:bKHk1ywM0

 〜妹に捨てられたから逃げます、薬に手出します、SEXしたいです〜

「兄ちゃんは…七華姉ちゃんとゆきゆきと三人で、何をしていたのスか?…スか?」

土木工事で杭打ちに使う巨大な木槌を振り上げながら俺に聞く桐莉。
その傍らには、陥没した頭蓋から血飛沫をだっくだく垂れ流しながら倒れている七華と由紀。

「お、落ち付け、桐莉。俺は只、その、三人でプロレスごっこを」
「なーんだ。プロレスごっこッスかwww」
「そーそー、プロレスごっこwww」

「嘘だッ!!!!!」

ぶんっ     ――ぼごぉっ。

振り下ろされた木槌が床板を貫く。

「三人全裸でちんこをまんこに突っ込みながらするプロレスごっこが何処にあるスか!!」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
「うぅぅっ、兄ちゃんの馬鹿ぁっ!!!」

ぶんっ     ――ごしゃっ。

目の前が暗くなる。
ああ、これがniceboatってやつか。

618 :桐莉兄 :2008/05/27(火) 20:34:32 ID:bKHk1ywM0

だってしょうがないじゃないか。
俺だって桐莉を仲間外れにはしたくなかったさ。
だけど、帰って来た桐莉は以前の由紀みたいな幽霊モードで触れられないし、
桐莉とセックスしたいから身体貸してくれーなんて七華に頼む訳にも行かないし、
健全な大学生が性欲を持て余してる時に幼馴染が姉妹丼に誘って来たら、断れる男など居るだろうか?否、居まい。(反語表現)

「だからって桐莉を仲間はずれにするなー!!!」

ぶんっ、ごしゃぁっ。ぶんっ、ごしゃぁっ。ぶんっ、ごしゃぁっ。

何度も何度も桐莉に木槌でどつかれて、気付いたら黒塗りの車の後部座席に七華と由紀と三人、
助手席には桐莉、運転席には桐莉たんファンクラブの会長をやってる高校時代の後輩の男子学徒。
窓の外は何処か深い山の中の細い一本道。見上げる空は夕暮れ間近で、鬱蒼と茂る木々に遮られて辺りはもう薄暗く、

「兄ちゃん、目ぇ覚ましたか」
「此処は…?」

突如、車が停止。
後部座席の扉が開く。

「降りて下さい、先輩達」

車を運転していた学徒に、まだ眠っている七華と由紀諸共に引き摺り下ろされる。

「うしっ、投棄完了っ」

619 :桐莉兄 :2008/05/27(火) 20:35:27 ID:bKHk1ywM0

「おいおいおいっ、投棄ってどーゆー事だよっ!?」
「言葉どおりス。桐莉を可愛がってくれない兄ちゃんは、兄捨て山にポポイのポーイなのス」
「あ、先輩。ここ相当辺鄙な山奥ですんで。迷わずに済んでも歩いて下りたら二日は掛かりますよ」
「おいこらーーー待てーーーーぇい!!?」

ぶろろろろろーっと排気ガスを撒き散らしながら走り去る車。
そして取り残される俺、七華、由紀。
呆然と立ち尽くす事半時間程か、山際に夕日が落ちる頃、漸く七華と由紀が目を覚ます。

「んーぅ。頭がずきずきするよー」
「ふぁぁぁぁ、おはよ、ななねぇに隆浩……って、此処何処?」
「桐莉に兄捨て山に捨てられた……orz」

掻い摘んで事情を説明しながら、まだ頭から血を流している七華に練乳を塗りたくって完全回復させる。由紀は…唾でも塗っとくしか。

「ひどいよ、ひどいよ、桐莉ちゃん!」
「そうだよ!兄捨て山に姉と妹を捨てるなんて、不法投棄だよ!」
「……そういう問題か?」

憤慨する七華と由紀を宥めながら、善後策を考える。
と言っても、着の身着のままで山の中に放り出されたんだ。
このまま此処でじっとしている訳には行かない。
幸い、道はずっと続いている訳で、道沿いに歩いていけば二日くらいで麓に着く筈。
後は何とかヒッチハイクで車捕まえて、街に帰れば……

620 :桐莉兄 :2008/05/27(火) 20:43:31 ID:bKHk1ywM0

「行こう、七華、由紀。夜になる前に少しでも歩こう」

七華と由紀を伴って、薄暗い山の中を歩き出す。
ギャア、ギャア、と不気味な声で鳴く烏。
其処彼処に小さな黄色い花が咲いている。

「ねー、ななねぇ。あれ、何て花だっけ?」
「知らないの、由紀ちゃん。あれは……妹桐草だよ」
「はいストーップ!!死亡フラグ禁止ッ!!!」

慌てて七華の口を押え付けて、道端に何故か転がっていた二体の不気味なビスクドールを谷底へと蹴り飛ばす。
歩く!あれは絶対に歩く!そんな気がする!

「あ、そーいえばさ、兄捨て山って……」
「うん、世界的に有名なフレスコ画家のお屋敷があったよねー」
「間○夫人禁止ィーーーッッ!!!」
「あ、たかくん、あそこに廃校が」
「天○小学校も禁止!コー○スパーティらめぇーーーッッ!!!」
「あ、隆浩。あそこに教会かモスクか良く分からない建造物が」
「クリス○スイブ1999も禁止ィーーーッッ!!!」

どうしてこいつらは不吉な物ばっか見付けるんだよとか思いながら、谷川を見下ろす長い一本道を麓に向かって降りて行く。
やがて日が落ちて足元も見えない位の暗闇に覆われた直後、いきなり雨が降り始める。
滝のような大雨。夜の山は冷えるってのに。これじゃ座って休む事も出来ない。

621 :桐莉兄 :2008/05/27(火) 20:44:23 ID:bKHk1ywM0

「うぅー、寒いよ。寒くて死ぬよ」
「隆浩、あそこ!何か紅く光ってるの、家じゃない?」
「妹桐草ル−トキターーーーー(゜∀゜)ーーーーー!!!!!!」
「たかくん、雨宿りさせて貰おうよ」

足早に屋敷へと向かおうとする七華の襟首を掴んで、急いでその場を立ち去る。

「待て、落ち付け!!あれは孔明の罠だ!!!」
「ちょ、たかくんっ、痛いよっ」
「あ、今度はあっちで青く光ってる」
「いやぁぁぁーーーーー(゜∀゜)ーーーーー!!!!!!」

どっちを向いても、遠くで家らしきものがぼんやりと緑とか黄とかウンコ色とかに光って待ち構えている。
このままだと蜂や蛇や狼や暴走自動車に追い掛けられるのも時間の問題かも知れない。
だが然し、誰が好き好んで危険なスウィートホームに入ったりするものかァァァァ!!!

「ァァァァァァァーーーーーーーーーーーーーーーーーッッ」
「たかくぅぅぅんっ!!?」

突然、何故か後ろの茂みから突っ込んで来た車椅子が、そのまま俺を乗せて屋敷の一つに飛び込んで行く。
慌てて追って来た七華と由紀が屋敷に入った所で、重厚な造りの扉が勝手に閉まる。
ガッチャン、と錠の下りる音。揺すれど叩けど入り口の扉は開かない。
由紀が犬のように身体をぷるぷるっと振って、水気を飛ばす。
大きな暖炉のあるロビー、古びた柱時計、淀んだ緑色の水で中の見えない巨大水槽、そしてお約束の鎧。
どう見ても怪しい屋敷なのに、平然と探索を始める七華と由紀。

622 :桐莉兄 :2008/05/27(火) 20:51:47 ID:bKHk1ywM0

「ごめんくださーい。お留守ですかー?」
「ななねぇ、まずマッチ探そうよ。暖炉に火を付けて温まろ」
「それより電話機だね。お父さんに電話して、迎えのヘリを寄越して貰おうよ」
「緊急避難とか適用されるよね?食料品とか無いかな。台所は――」
「台所らめぇ!電話らめぇ!お風呂とかシャワーとからめぇ!!!」

お湯が血になるから!冷蔵庫の中身は蝙蝠とか死体とかだから!電話に怪しい幽霊が出るから!
きっと怪魚とかミイラとか鎧がうろついてて、裏庭の温室のドアには血文字で七華と由紀の名前が――
と、止める間も無く、電話の受話器を取る七華。

「とぅるるるるっ…とぅーるるるるるっ…」
「良く見ろ七華!電話線切れてるから!これで繋がったら色々とヤバ――」
「あ、誰か電話に出たよ」

『もしもし、私キリリさん。今貴方の後ろに居るの・・・(がちゃん)』

「………」
「どうしたの、ななねぇ?お父さん出たんでしょ?早く迎えに来て貰おうよ」
「んー、電話繋がらなかったよ」

電話を切ろうとする七華の手から受話器を引っ手繰って由紀が耳に当てる。

623 :桐莉兄 :2008/05/27(火) 20:52:44 ID:bKHk1ywM0

「もしもし、ボクだよ、お父さん」

『オマエヲコロス!!!フシギナマホウデコロス!!!(がちゃん、つーつーつー)』

「………」

無言で電話を切る由紀。
振り向けばさっきまで立っていた鎧が其処に無い。
おまけにシャンデリアがちかちかと明滅し、
二階の方からは不気味な咆哮と謎の悲鳴が聞こえて来た。

「逃げるぞ、七華、由紀!まだ雨に濡れる方がマシだ!」
「駄目だよ、たかくんっ!お約束だけどドアが開かないんだよっ!」
「ななねぇ、退いて!そいつ壊せないッ!!」

玄関ホールにあった帽子とコート掛けを振り被って、全力でドアに叩き付ける。
勿論、びくともしない。

「窓だ!窓を叩き割るんだ!」
「やってるけど駄目!割れないよっ!」

俺も一緒になって暖炉の火掻き棒で窓を殴る。
頭のどこかで無駄だと判っていても、そうせずには居られない。

「きゃぁぁぁぁっ、たかくんっ、たかくぅんっ!!!」

624 :名無しさん@初回限定 :2008/05/27(火) 20:55:22 ID:h3Ggkgnt0

つ【 支援 】

625 :桐莉兄 :2008/05/27(火) 20:56:06 ID:bKHk1ywM0

七華の叫びに振り向くと、となりの部屋からゾンビとか腐人とか半身男とかが湧き出して来た。

「七華っ、七華守護神でぶっ飛ばせ!!」
「ドミ狩るステッキは定期メンテナンスで地球防衛軍本部に置いて来ちゃったんだよっ!!」
「だったら、霊刀虚奈逝で――」

由紀が俺の手から火掻き棒を奪い取ると、霊力を込めて手近なゾンビに斬り付けた。
と、ゾンビの頭上にピコーンと電球が点り、見切り発動。
攻撃を回避された由紀が技後硬直している隙に、ゾンビ軍団が襲い掛かる。
そりゃもう。七夜志貴のような俊敏な動きで。壁や天井を蜘蛛のような歩法で俊敏に飛び回りながら。

「ぶっ、ぶっちゃけありえなーーーーーいっっっ!!!」

得物を弾き飛ばされて、ゾンビ軍団に担ぎ上げられ連れ去られる由紀。
扉の隙間からチラリと見えた隣の部屋にはなんか生け贄の祭壇っぽいのが準備万端で待ち受けていたりして、俺と七華は

「たぁすけてぇぇぇ、隆浩ぉっ、ななねぇぇぇーーーーー」
「さらば、由紀っ!お前の尊い犠牲は忘れないからなっ!!!」
「戦略的撤退だよっ!きっと由紀ちゃんを助けに戻って来るからねっ!!多分!!!」
「うわぁぁぁぁんっ、隆浩とななねぇの裏切り者ぉぉぉーーーーー!!!」

ぎぃぃ、ばたんっ。

626 :桐莉兄 :2008/05/27(火) 20:56:58 ID:bKHk1ywM0

わっせわっせと褌祭りの神輿のように担がれて隣の部屋に消える由紀。
俺と七華は残りのゾンビに追われながら、吹き抜けのロビーの大階段を駆け上がり二階へと逃げる。
真正面の部屋の扉を開けると、火事場の馬鹿力でクローゼットを担ぎ出し、バリケード代わりに階段を封鎖。

「はぁっ、はぁっ、こ、これで追って来れないだろう」
「でも、冷静に考えたら、私達の逃げ場も無くなっちゃったんじゃ……」
「どーせ元凶を倒すか何かするまでは館から逃げ出せないだろ。とりあえず、武器とか薬とか鍵とか灯りとか食料とか水晶塊とか土偶とか、アイテム集めから始めようぜ」
「……そうだね。書庫を探して、日記帳とか、アルバムとか、研究資料とか、赤ちゃんの棺とか、そーゆーのも探さないとね」

流石は七華、実に空気を読んでいる。
俺と七華は周囲の気配を窺いながら、手近なドアから順番に開けて行く事にした。

「ライフルとかショットガンとか見付かればいいのにな」
「この部屋は……ぅー、真っ暗で何も見えないよ」
「待て、今電気を点けるから……ッ!!?」

切れ掛けた蛍光灯に照らされたのは、部屋中に無数に並ぶ硝子筒。
中には腕とか脚とか脳が露出した頭部とか、畸形っぽい人体パーツがホルマリン溶液に漬けられて標本になっている。

「う…っ」
「たかくん、大丈夫?」
「……母さんの研究室で見たヤマモトさんクローンの失敗作を思い出しちまった……」

吐き気を堪えながら部屋の物色に取り掛かる。

627 :桐莉兄 :2008/05/27(火) 20:57:49 ID:bKHk1ywM0

と言っても、普通の医学書とかがあるだけで、怪しげな黒魔術やカルト教団関係の書物だの、拷問趣味や解体趣味のグロい本だのは見付からず、
収穫といえば錆びた手術用のメスが二本と、消毒に使えそうな希釈過酸化水素水が一瓶見付かっただけだった。

「これは酷いペルソナの初期装備…」
「せめてサーベルとか銀のナイフくらいは欲しかったよ…」

がっくりしながら次の部屋の扉を開けた途端に、猛烈な勢いで飛んで来るナイフ。俺の頬を掠めてしゅごっ、と背後の壁に突き刺さる。……銀製だった。

「心の力を分けて下さいッ!!!」
「……たかくん、元凶はヤスかな?」

力任せにナイフを引き抜こうとするも、壁に深々と刺さっていて抜けない。
諦めて部屋の中を覗くと、鉄の処女とか焼けた鉄串とか、拷問道具で一杯だった。

「でもナイフを投げて来たのはロボピッチャとか」
「これじゃ死んでも死に切れないね、たかくん」
「次の部屋行こう……」

頬からだっくだっく血が流れっぱなしなので、入手したばかりの希釈過酸化水素水を使ってしまう。
消毒、そして七華に借りたハンカチで止血。
なんの躊躇いも無く傷口に薬液をぶっ掛けてから、中身が実は塩酸でしたとかって可能性に思い当たって背筋がゾクっとしたものの、結局普通に希釈過酸化水素水だった罠。

628 :桐莉兄 :2008/05/27(火) 21:02:06 ID:bKHk1ywM0

「次の部屋は板が打ち付けられて開かずの間になってるね」
「それじゃあ次の次の部屋を――」

ドアを開けて中を覗くと、人魂が無数に飛び回っていた。
こっちに飛んで来る。慌てて閉める。

「ここも後回しにしよう」
「それじゃあ、残りは……」

一番奥の扉。何故かこの部屋の扉だけ、他の部屋の扉よりもどす黒い色をしていて不吉な予感が禁じえない。
絶対に何かヤバそう。手持ちの武器が錆びたメス二本だけとかマジ勘弁。

「……なぁ、七華。一度バリケード退けて、階下の探索を済ませてから戻って来ないか?」
「……う、うん。そうだね。由紀ちゃんの事も気になるし……」

二人で回れ右して廊下を戻ろうとした途端、轟音を上げてバリケードが突破される。
そしてがっしゃがっしゃと耳障りな金属音を立てて、大剣を振り回しながらロビーに飾ってあった鎧がこちらへと走って来た。
逃げ場は……黒い扉の中しか無い!!!

「やばい!絶対部屋の中やばい!」
「やばくても他に逃げ場が無いんだからしょうがないよっ!!」

七華と二人で薄暗い部屋の中に飛び込む。
ドアを閉めて、二人で全体重を掛けて押える。

629 :名無しさん@初回限定 :2008/05/27(火) 21:04:24 ID:1SyBboZu0

つ【 支援 】

630 :桐莉兄 :2008/05/27(火) 21:07:23 ID:bKHk1ywM0

がっしゃがっしゃ。がっしゃがっしゃがっしゃ。
部屋の前を鎧が行き来しているのが足音で判る。
やがて、暗闇に眼が慣れて、部屋の中の様子がぼんやりと判って来る。

家具は大きなベッドが一つだけの、簡素を通り越して殺風景な部屋。
床一面に妹桐草のドライフラワーが敷き詰められていて、
そして壁には……壁にはっ――。

四方の壁と天井には、『七華』『由紀』と真っ赤なペンキで胸に書かれた無数の藁人形が釘打ちされていた。

「う……ぁ…あ……」

バリバリと暗闇を切り裂く雷。
一瞬の閃光に照らし出された室内。
よろよろと後ずさりする七華。
その足元の床が突如抜けて、悲鳴と共に階下へと落下して行く。

「七華っ!?」

慌てて手を伸ばそうとして、扉を離れた刹那、体当たりで扉を打ち破って鎧が部屋の中に入って来た。

がしゃっ、がしゃっ。

一歩。また一歩。近づいて来る。
メスを構えながら後ずさりする。こんなちんけな刃物が全身金属製の鎧に通じる訳が無いと思いながら、どうにか対抗手段を探そうとしても、部屋の中には何も無い。

631 :桐莉兄@キリ :2008/05/27(火) 21:09:14 ID:bKHk1ywM0

がしゃっ。がしゃっ。が しゃっ。

とうとう、部屋の隅に追い詰められた。
鎧が俺の胸倉を掴み、
――放り投げた。……ベッドの上に。

がしゃっ。がしゃっ。がしゃっ。がしゃっ。

鎧はベッドの上に上がって来ると、四つん這いの扇情的なポーズで尻を振りながら、

『兄ちゃぁん、セックスぅ……』

「………」

『早く桐莉とセックスしるぅ〜。ちゃんと触れられるボディを手に入れたスよ?』

「……鎧にはロープが有効だったっけか」

――俺は常備している縄で鎧を亀甲縛りにして、窓から館の外へと飛び出した。ああ、もうすぐ夜明けです。

632 :名無しさん@初回限定 :2008/05/28(水) 02:25:21 ID:sVO7T5fX0

>>624>>629
中々な良いタイミングでの支援乙
でも投稿が終わってから意見も感想も無しとは寂しいよ、何かあったの?
…俺は? 本文の13レスは長いので2,3レスに纏めて欲しいかなと、内容に関してはスルー
>>615
4年ぶりのコテ投下乙です、妹のハイテンション萌えは基本だねwww

633 :名無しさん@初回限定 :2008/05/28(水) 03:27:17 ID:4WNUUzIq0

>>632
>投稿が終わってから意見も感想も無しとは寂しいよ、何かあったの?
投稿が終わったのかどうか、判断つきにくかった。

634 :名無しさん@初回限定 :2008/05/28(水) 21:47:32 ID:MO25qomLO

>>632
桐兄一人じゃないよ
みんないるよ

635 : ◆HqwJ0Jg70U :2008/05/30(金) 03:35:57 ID:/HgSbIJ20

日本酒を2合ほど空けたら急に思いついた >>615 の妹サイド。

その日、兄貴が家に帰ってきたのは草木も眠る丑三つ時のことだった。
「うおーぅぃ。妹ー、愛してる。お前に夢中だ。妹ー」
帰ってくるなり玄関に寝転び、どこかで聞いたような奇声を上げる様は、まさに駄目人間と呼ぶにふさわしい様態である。
例えば素面の時に上記の台詞を吐かれたなら、あたしの嫁入り道具フォルダが火を噴くに吝かでないが、目の前の
1/144 クトゥルフに人生を預けるには、残念ながら長く生き過ぎているし正気も保ってる。
「あーもー、しょうがないな。ちゃんと部屋で寝なよ」
あたしの声も、いったいどれだけ聞こえているのやら。
本来ならばさっさと鍵をかけて締め出すのがあたしのやり方だが、目の前のキングオブ馬鹿はドアの外で眠りこけた上に
そのときの風邪をこじらせ肺炎になりかけたという滅多に無い経歴を持つ猛者であり、それ以来、兄貴が帰ってくるまで
我が家のドアは鍵をかけられない状態が続いている。
そして、防犯のために誰か一人(大抵はあたしの役目だ)がドアの前で見張りをせねばならない。ハッキリ言って理不尽だ。
「ところで、こいつを見てくれ。どう思う?」
そんなあたしの苦労も知らず、目の前の馬鹿は妙に鬱陶しい口調でパック入り卵を差し出してくる。……ゲェ、半分以上割れてやがる。
こりゃ、明日の朝は卵尽くしだな。幸いと言うかなんと言うか、コイツは馬鹿の癖に妙に料理が上手い。特にオムレツは絶品なので、
明日の朝食はそれで行こう。その程度の役得がないとやってらんないし。

案の定玄関で寝息を立て始めた馬鹿兄貴に毛布を掛けてやり、割れてない卵を選別して冷蔵庫に入れたときには、すでに
午前3時を回っていた。明日は確実に寝不足である。
あーあ、寝不足だと妙にテンション上がって友達に変な目で見られるから、できれば避けたかったんだけどなー。

636 : ◆HqwJ0Jg70U :2008/05/30(金) 03:46:00 ID:/HgSbIJ20

>>632
覚えてていただけたとは光栄の極み。
ちなみに、投下自体が4年ぶりです。

それにしても、SSと感想以外のレスがあらかた「保守」で埋まってるんだが、
これは「朝起きたら妹に保守されていた」のリクなんだろうか?
……めっちゃ書き辛そうだが。

では、おやすみなさい。

637 :名無しさん@初回限定 :2008/05/30(金) 22:57:23 ID:I5gbIWhB0

>>632
調べてみたら初代スレの投稿の人でしたか
また、投稿してください〜

638 :名無しさん@初回限定 :2008/05/30(金) 22:59:01 ID:I5gbIWhB0

>>637
アンカーミスです。>>636ですね・・・・・。
妹に説教されてきます・・・。

639 :名無しさん@初回限定 :2008/05/30(金) 23:29:18 ID:Sp1fAcRO0

乙です

640 :名無しさん@初回限定 :2008/05/30(金) 23:43:57 ID:7AD/R0860

>>636
乙、この後も何かが有りそうな兄妹に萌え
妹の下着ぐらいは当然だよね♪

641 : ◆HqwJ0Jg70U :2008/06/03(火) 01:43:38 ID:e9JjSNHD0

いつものように飲んだくれて帰ってきた翌日のこと。
今日はせっかくの休日なのだが、我が家のカラテカは朝の鍛錬の後に食べる飯を至上の喜びとしており、
そのくせ料理が壊滅的にへたくそという致命的欠陥を持っている以上、誰かの犠牲なしに彼女の幸せはあり得ないのである。
とどのつまり、俺はいつもと同じように起きて朝食を作らねばならぬのだ。ええい面倒くさい。
とりあえず、オムレツ用の卵を冷蔵庫から取り出し、続いてサラダ用の野菜を切り始めたときに、事件は起きた。
「嘘だと言ってよ、バーニィ」
とても十代の少女とは思えぬ叫び声が風呂場の方から聞こえてくる。
一瞬放っておくことも考えたが、奴は「Gが出た」という理由で全自動洗濯機を蹴り殺した前科持ちである。
過去の惨劇を繰り返さぬためにも、台所用洗剤と新聞紙を持って洗面所のドアを開けたその時。
朝起きたら妹が、全裸で体重計に乗っていた。

「つまり、体重が2kg増えた、と」
必殺の中段正拳突き(腹を殴られたのに背中が痛いのは何故なんだぜ?)で沈められた後、怒り狂う妹をなだめすかして
服を着せて事情を聞いてみれば、何のことはない。そりゃ毎日毎日食って鍛錬して寝て鍛錬してれば、いやでも筋肉つくわ。
……年頃の乙女の悩みから多少ずれてる気がしないでもないが、自業自得なことには変わりない。
が、本人にとっては相当ショックだったらしく、怯えたような目をして先程から体重計の周りをグルグルと回っている。
「まあ、少しは落ち着け。満腹シスター」
「満腹って言うなぁ! 血ぃ見せるぞ(#゚Д゚) ゴルァ!!」

642 : ◆HqwJ0Jg70U :2008/06/03(火) 01:44:58 ID:e9JjSNHD0

イカン。ちょっとした冗談にも、獣のような目で睨んでくる。だいぶ野生を取り戻しつつあるようだ。
このままでは体重計が惨殺されるのも時間の問題である。今月の家計を考えれば、誰一人として犠牲を出さぬよう
なんとかベストエンディングまで持って行きたいところだ。
「とりあえず、水でも飲め。な?」
何とか気を落ち着かせようと、2Lペットボトルの天然水を渡す。はじめのうちは興奮冷めやらぬ様子でこちらを睨んでいたが、
のどが渇いていたのか素直に水を飲み始めた。
ペットボトルが空になる頃には、妹の目はだいぶ理性に浸食されていた。これなら体重計をたたき割ることもあるまい。
「よし、じゃあ、もう一度。冷静に、あくまで冷静に体重計に乗ってみよう。なに、難しいことじゃない。今のおまえなら大丈夫だ」
励ましの言葉をかけながら優しく背中を押してやると、妹はおどおどしながらも体重計にすべてを預けた。……結果。
「ぎゃ――――! さらに2kg増えてるぅぅぅ!? って、お前のせいじゃ、くそ兄貴ぃぃぃ」
ですよねー

この日から妹の力石徹ばりの減量が始まり、俺は1週間ほど優雅な朝を過ごすことができた。
ちなみに、我が家の空気の重さが2kgであることが判明したのは、翌日のことである。

643 :名無しさん@初回限定 :2008/06/03(火) 20:48:07 ID:KUFdlFw60

体重計がおかしかったのか。乙乙

644 :名無しさん@初回限定 :2008/06/04(水) 00:49:38 ID:Q6A52sbI0


>空気の重さが2kgであることが判明したのは、翌日のことである
つまり次の作品は 
朝起きたら妹が2kg痩せていて喜んだ でつね

645 : ◆HqwJ0Jg70U :2008/06/10(火) 03:46:52 ID:SL455XoK0

朝起きたら妹に、猫耳と尻尾が生えていた。
……普段から猫かぶりの激しい奴だと思っていたが、とうとうコスプレにまで手を出すとは。
って言うか、猫かぶりってそういうモンじゃないだろ。
「おはようございます、お兄様。このけったいな装飾品一式は、お兄様のご趣味であらせられるのかしら?」
前から思っていたが、うちみたいな中流階級の家でそのキャラ設定は無理があるように思うのだが。
「以前から社会不適合な性的嗜好を持っている事は知りながら、肉親と言うことであえて不問にしておりましたが、
まさか実の妹の寝込みを襲い、且つこのような破廉恥な装飾品を付けさせて悦に入るとは……
今更ながら、過去の自分の甘さを悔いております。お兄様、今からでも自首して罪を償ってくださいまし」
なんか無茶苦茶に扱き下ろされつつ、しょーもない濡れ衣を着せられようとしているので、一応反論しておく。
「そのコスプレは俺の仕業ではないぞ。第一、俺は犬派だ。何故なら犬の方が格好良いから」
「朝も早くから破廉恥な行為に及んだあげく、己の悪行を浅薄な言葉で覆い隠そうとするとは…… 見損ないました。
大体、犬より猫の方が立振舞が洗練されていて優雅ではありませんか。犬派などありえません」
やっぱりお前の趣味者ねーか。
「つーか、嫌ならさっさと外せばいいじゃねーか」
日曜の朝っぱらから問答をしていても疲れるだけなので、手っ取り早い解決策を提示する。
「無論、朝起きて真っ先に外そうと試みました。ですが、外せないのです」
なんだか頓珍漢な事を言い出した。外せない? んな訳あるめー。
どうせ引っ張ればとれるだろうとタカをくくり、とりあえず耳を摘んでみる。
……妙にコリコリしてる。手触りがメッチャ耳っぽい。しかも血管に血が流れてる感触まである。
「ちょっ、待っ、痛い痛い痛い。やめて、離して、お願、痛い痛い」
調子に乗って弄り回していたら、猛抗議が来た。つーか、似非お嬢キャラを忘れるほど痛いらしい。
「もしかしてそれ、神経通ってんの?」
「その通りです。だから外せないと言ったでしょう」
余程痛かったのか、両耳を手で押さえながら恨みがましい目を向けてくる。うーむ、どうしたもんか。
つーか、猫耳尻尾付き似非お嬢様小学生妹って、属性多過ぎじゃね?

646 : ◆HqwJ0Jg70U :2008/06/10(火) 03:51:11 ID:SL455XoK0

一週間ほど他の職人さんが来ないので、保守代わりの投げっぱなしジャーマンをば。
テキストエディタで書いていたんだが、投稿してみたら思ったより読みにくかった。申し訳ない。
気が向いたらジャパニーズレッグロールクラッチくらいには繋がるかも。

では、お休みなさい。

647 :名無しさん@初回限定 :2008/06/10(火) 13:13:31 ID:ISY42Anx0

>>645
ここまで属性とか設定があるなら二人で街に出るとかエロるとか、萌え進めて欲しいお

648 : ◆HqwJ0Jg70U :2008/06/13(金) 01:26:30 ID:67BaBQWq0

妹に尻尾が生えても腹は減る。と言うか、別に俺には全く害が無いし。
そんなわけで、昨晩の残り物を流用して簡単な朝食を用意したのだが…… 問題が一つあった。
「……そういやお前、ジャガイモとタマネギの味噌汁って食うの?」
「勿論、いただきます。と言うか、何故今になってそのような事を聞くのです?」
さも当然のように答えてくる。ふむ、どうやら自身の危機的状況を把握していないらしい。
仕方がない、知らざぁ言って聞かせやしょう。
「猫って、葱食うと死ぬらしいぞ」
「……はぁ?」
うろ覚えだが、葱に含まれる成分が猫にとっては毒になるらしい。猫を飼ったことは無いので、実際に
死ぬ程危険なのかどうかは知らないのだが。
「なな、何を言っているのです。私は正真正銘、人間です。猫にとって毒物であっても、何ら問題は無いでしょうに。
第一、昨日までは普通に食べていたものを今朝になって食べられないわ…へひゃ!?」
必死に平静を装うとしているが、声が完全に裏返っている上に舌まで噛んでいては説得力は皆無である。
まあ、本人が食べると言っているものを無理に取り上げるのもなんなので、温め直した味噌汁を椀に入れ、
目の前に置いてやる。
「……の、飲みますよ?」
「冷めないうちにどうぞ」
端から見て滑稽な位に警戒心豊かな表情をしておられる。飲むと宣言してからもしばらくの間は葛藤していたが、
どうやら人としての尊厳が死への恐怖に勝ったらしく、そろそろと椀に手を伸ばし始めた。
「そういや、豆も駄目って聞いた気がするんだが、味噌ってどうなんだろうな?」
小さな声で呟いた途端、椀に伸ばしていた手をビクッと引っ込め、テンパった表情でこちらを観察してくる。
大きく目を見開き、こちらのわずかな変化も見逃すまいとするその姿はまさに猫みたいだったが、言ったら
怒りそうなのでやめておく。

649 : ◆HqwJ0Jg70U :2008/06/13(金) 01:27:45 ID:67BaBQWq0

「猫の話だから、人間には無問題だって」
「そ、そうですよね。私には全く関係の無い話です。別に、気にしていたわけではないですにょ?」
それでも先程よりも緩めのスピードで椀に手を伸ばし始める。本人にとっては重大問題なのだろうが、
端から見る分には笑いを堪えるのにかなりの労力を要する。
「ジャガイモって大丈夫だっけか?」
またビクッと手を引っ込め、こちらを観察する。そんなに怖いなら、味噌汁くらい残せば良いのに。
「猫の話、猫の話。お前には関係ない」
適当に言ってやると、薬でもキめてるのかと思う程震える手を、それこそカタツムリの如き速度で伸ばしてゆく。
一体何が彼女をそこまで突き動かすのか。
「塩分は……」
ビクッ(ry

……40分後。
味噌汁を飲み終えた妹は、セリヌンティウスの元に辿り着いたメロスよりも憔悴していた。
ちなみに、どうやら体質まで猫になったわけではないらしい。めでたし、めでたし。
「勝手にまとめないでくださいましっ!」

650 : ◆HqwJ0Jg70U :2008/06/13(金) 01:49:53 ID:67BaBQWq0

皆様(一名)の声援を裏切り、恐怖の味噌汁編をお届けします。
街に出なくても家の中に危険はいっぱい。恐ろしい世の中でございます。

では、お休みなさい。

651 :名無しさん@初回限定 :2008/06/13(金) 06:35:23 ID:bB9vcaaG0

GJでござる

652 :名無しさん@初回限定 :2008/06/13(金) 22:55:44 ID:+Fqggts+0

ネコ耳娘に猫缶を・・・乙です

653 :名無しさん@初回限定 :2008/06/14(土) 01:13:23 ID:aIDwDMXI0

乙、萌えが薄いおぉ

654 :名無しさん@初回限定 :2008/06/14(土) 18:32:48 ID:nwgM0ZbO0

乙です。次はイカを食べさせてみてください。腰が抜けるか抜けないか実験を…

655 :名無しさん@初回限定 :2008/06/21(土) 01:29:00 ID:LS1ET/8s0

                ,へ/了
                   /:::::::::::/      ,. -−─ァ
               l :::::::::/     /::::::::::::::::::_>
                l::::::::/   /:::::;: -‐ ´ ̄
               |::::::l   , '::::::/
                    j;::::{_ /::::/       __
               /;/:::::::::ヽ::::`::ー‐z    / ┼ヽ \
               j//」_::::::」_::i::ゞ≧ァハ  ∠ (「`)   |
                {ト{从:::;トlA人ゝ:;ノ:::_ゝ   \   ⊃/
           、 `Y!fj  fj ,} ,ハn::::::>       ̄ ̄
           _   {{"     "{::::}'_;戈 
            ,.  W>゚zn'アW- 、 
                  /  ,^^ー'/   ハ 
               /  /kTlマ  /、_l 
     ,.r,ニニ、‐-、,.-‐<、_,/__ゞレ′ /l.:.:.:.|
     `^ヽとニ_ノ_〈,仏、_,リ_   /: l!.:.:.:l、
                      ̄》 : : l!::.:_」勺 ̄`\
                    / ハ、.: :{/  `「`丶  >
                   〈  人}}: :〈    ト、   Y
                 ∨:.:.:リ_: :ゝ、 /.:.:\__

656 :名無しさん@初回限定 :2008/06/25(水) 20:29:54 ID:F2yQDDhh0

朝起きたら妹に、このスレってエロゲ関係ないと思うの。と言われた。
何であのスレの話題が出たのか疑問だったが、シチュエーションのお題や縛りだよと答えたところ、
エロゲのようなシチュ、縛りか。と、少しモジモジしながら赤くなった顔を背ける仕草が、とても可愛らしかった。

その翌朝。
「残念でしょうけど、目隠しには触れてもいけません。 」
自由なだけに引っ込みがつかなくなった手を伸ばし、そっと妹の体に触れる。
手探りで、ぺたぺたと触れているうちに、彼女の吐息が熱を帯び、ふと触れた先端が堅くなり始める。
「……はぁ……はぁ……汚れて、しまいますね…… 」
妹の熱を帯びた声と衣擦れの音に、自然と昂ぶり始める。
「……兄さんの変態。見えないから妄想で補完しているんですね。いつもより堅いですよ。 」
少し冷たい、でも暖かい、妹の手。導かれるままに、そっと、彼女の秘泉に触れる。
――本能に正直な方が兄さんらしくて、私は大好きですよ。
「はぁっ……んふぁ……ぁぁ……んぁっ…… 」
クチュクチュという、控えめながらも淫靡な音で、益々昂ぶるばかり。そろそろ良いかなと思ったところで、
制止され、呼吸を整えてはいるけれど、まだまだ熱い吐息で囁かれる。
「残念ですが、時間です……。遅刻するわけには、行きませんから…… 」
行ってきますのキスをねだられ、返す。でも、舌を入れようとして、またも制されてしまった。
「今夜は早く帰ってこれますから。夜伽を楽しみにしてます。 」

自宅は一支社でしかなく、両親も妹達も、利便な土地に移転した本社での勤務。
自営業か、羨ましいぜと友人にはよく言われるが、自分に関して言えば余りに暇で、
学生時代にしていたアルバイトでの方がよほど働いているようにさえ思える。はっきり言ってニートのようなものだ。
主な仕事と言えば、両親や妹に任された自社株の管理や、
代理を頼まれた先物取引、デイトレでの収入を含めた株価等のチェック。
主な年収だけなら妹の方が上で、正直頭が上がらないのだった。

657 :ハル ◆v73IJIDdBM :2008/06/25(水) 20:38:13 ID:F2yQDDhh0

お久しぶりです。トリップキー忘れたので変わっているかと思います。
まとめは継続不可能だと思いますので突発屋氏の暫定まとめにて引き続きお願いします。

朝起きたら妹に○○というお題で、エロゲのようなシチュエーションを妄想し、SSを投下するスレと考えれば
良いんじゃないかなと比較的初期の頃から思っていましたが
それだけにネタ切れも多々あって、今もスランプ続きです。

リハビリかねての投下が主になると思いますが改めて宜しくお願いします。

658 :名無しさん@初回限定 :2008/06/26(木) 22:03:15 ID:mIeuMnr/0

久々のハル氏GJ!

以前のようにレスが付かないのがさびしいところ

659 :名無しさん@初回限定 :2008/06/26(木) 23:37:21 ID:PhxwIrnQ0

乙です

660 :ハル ◆v73IJIDdBM :2008/06/27(金) 01:02:45 ID:Z+15vGCu0

656の子の名前や設定はもう少し煮詰めてからにしようかと。
いわゆるクーデレ?担当になることはほぼ確定ですが、
ただでさえカオスな上に下手に他の職人さんとかぶるとまずいですから。

>◆HqwJ0Jg70Uさん
お久しぶりです。体重計で四苦八苦する妹さんに和みました。
乙です。
>桐莉兄氏
精力的な投稿乙です。
相変わらずの電波っぷりに寧ろ安心しましたw
なんだかんだで設定も深いんですよね、そう言えば。

661 :名無しさん@初回限定 :2008/06/28(土) 10:08:11 ID:A7Nd5kz+O

初代スレから見守り続けてる身としては、職人さんの復帰が嬉しい限り。



いつでも待ってるから!

662 :名無しさん@初回限定 :2008/07/04(金) 01:08:16 ID:X2qGJQYx0

朝起きるためには夜寝なきゃダメだと思うんだ、うん

663 : ◆HqwJ0Jg70U :2008/07/07(月) 04:48:44 ID:NOINCDUQ0

気がついたら妹が町に昇格していた。ttp://www.mapfan.com/m.cgi?MAP=E136.15.25.8N35.6.1.3&s1=%A2%A9527%2D0162%20%20%BC%A2%B2%EC%B8%A9%C5%EC%B6%E1%B9%BE%BB%D4%CB%E5%C4%AE
「……それが、どうかしたのですか? と言うか、2005年の話を何故今になって蒸し返しているのです?」
「いやほら、このスレ結構古参の人もいるみたいなんで、昔の話題を振れば食いつくかなーって」(2スレ目>>152参照)
「折角の七夕だと言うのに、そんな話題しか思いつかないのですか。相変わらず浪漫のない方ですね」
つまらなそうに尻尾を揺らしながら、心底馬鹿にしたような顔で言われた。
しかし、猫耳ょぅι"ょ なんてロマンの爆心地で突然変異したような奴に言われると、ロマンがないと言うのも
良い事の様に思えてくるから不思議だ。
「じゃあ七夕っぽく、晩飯はそうめんでも食うか?」
七夕にそうめんを食べるとその年は病気をしないらしい。そうめんってそんなに栄養価高かったっけ? とも思うが、
こういうのは縁起物なので気にしたら負けである。
ちなみに、揖保の糸は馬鹿みたいに高いけどマジ美味い。
「せめて、織姫と彦星の方を思い浮かべてください。そんな風だから、『板違い』などと言われるのです」
「つっても、あいつら兄妹じゃないからなー。それこそスレ違いだろ。それに、食い物の美味そうなエロゲはたいてい良ゲーだぞ」
沙耶の唄とかな。
「人間の3大欲求の内、食欲しか満たさないアダルトゲームなど聞いたことがありません。まあ、お兄様の詰らない文章であれば、
大抵の人は睡眠欲も満たせるのでしょうが」
なかなかに頭に来る一言だが、悔しいかな返す言葉もない。
「いいだろう。そこまで言うなら、エロゲーっぽくしてみようじゃないか。俺とお前と大五郎で」
「……そんな化石じみたネタを仕込んでいる時点で、既に結果は見えたようなものだと思いますが。まあ、やってみたらどうです?
枯れ木も山の賑わいと言いますし、容量の大きな保守と思えば、皆さん我慢して下さるでしょう」
そんなわけでエロシーンに挑戦してみる。

664 : ◆HqwJ0Jg70U :2008/07/07(月) 04:52:41 ID:NOINCDUQ0

灯りを消した部屋の中で、妹の艶かしい声だけが耳に届く。
ただでさえ蒸し暑い夜だと言うのに、お互いの肌が密着している部分に熱と汗が篭り、意識が朦朧としてくる。
「お兄様も、初めの頃に比べれば大分上手になりましたわね」
小さな身体を目一杯摺り寄せながら悪戯っぽく笑う妹は、普段からは考えられないほど淫靡だ。
暗い部屋の中そこだけ炯々と光る目は、猫と言うよりは人を沼地へ誘う鬼火のようだ。
「……また、何か詰らない事を考えておりますのね。腰が止まっていますよ」
不機嫌な声とともに、容赦なく背中に爪を立てられた。
瞬間、頭が真っ白になる。意識が飛びそうになるのを、何とか歯を食いしばって堪えた。
妹を抱く腕にも力が入るが、ハッキリ言って気にしている余裕はない。
「あら、そんなに必死に私にしがみ付いて。その上、膣内でまた大きくなって。お兄様ったら、そんなに痛いのがお好きですの?」
愉快そうに哂う妹にも答えられなかった。
正直、自分の反応が性感なのかそれとも単なる生存本能なのか、自分自身でもわからない。
ただ、この部屋の何もかもが俺の思考力を奪っていく。
痛みも暑さも、妹の体温も 体臭も 汗も 光る目も ……お互いの繋がった部分も。
そうして狂った俺は、狂ったままに妹の身体を貪る。
「そうそう。お兄様はそうやって、必死になっている方が素敵ですわよ」
だから、もっと頑張って下さいな。そういって妹は俺の肩口に噛み付いた。
今度こそ気絶するんじゃないかと思うような衝撃が、背骨を突き抜ける。
声にならない声を上げながら、ただ本能の赴くままに腰を打ち付け、自身でも気づかぬ内に果てていた。

665 : ◆HqwJ0Jg70U :2008/07/07(月) 04:55:14 ID:NOINCDUQ0

気がつけば、まだ繋がったの妹に肩の傷を舐められていた。
妹の鋭い犬歯は、簡単に俺の皮膚を貫く。その上、下もザラザラしていて治療というよりは傷口の肉をこそげとられている感覚に近い。
痛みで意識が覚醒し、妹の身体を抱きしめたままだという事に気付いた俺は、強張った筋肉をほぐすようにしながら腕を解いた。
妹はつまらなそうに鼻を鳴らしたが、すぐ何かを思いついたようにこちらを見た。
「それにしても、お兄様は素敵です。汗も血も肉も精液も全部。まだ味わっていないけれど、きっと骨も脳味噌も心臓も、全部全部素敵なんでしょうね」
その台詞と恍惚とした目に先ほどの痛みが思い起こされ、俺の本能は強く反応した。
当然それは、繋がったままの妹にも察知されるわけで。
「そして何より、その痛みに敏感で貪欲な所がとても素敵」
怪しげな目に魅入られたまま、俺はまた狂ってゆく……



「……何と言うか、日活浪漫ポルノを携帯小説に書き起こしたような文章ですね。流石はお兄様、温故知新に長けていらっしゃる」
言葉の意味は良くわからんが、とにかく凄い貶し文句である。つーか、俺は日活ロマンポルノなんて見たこと無ぇよ。
どちらかと言えばロマンポルノよりは蟷螂の交尾を思い浮かべたのだが、エロシーンとしてはより駄目駄目なので黙っておく。
つーか、これ需要無さ杉だろJK。
「まあ、駄目な奴は何やっても駄目という事が判っただけでも収穫では?」
妹の呆れたような声が妙に悔しかった梅雨の日の一幕。

666 : ◆HqwJ0Jg70U :2008/07/07(月) 05:16:39 ID:NOINCDUQ0

なんかこのままだと飽きられそうなので新しいことに挑戦してみたが、案の定 駄目だった。
日付変更前から頑張った結果がこれだよ!

しかも今更、誤字発見
>>665の2行目は 下 → 舌 でお願いします。
下がザラザラしてるって怖ぇよ! 新感覚どころの話じゃねぇ!

>>ハル ◆v73IJIDdBM 氏
お久しぶりです。
かぶるも何も、今このスレにはエロ担当が桐莉兄氏とあなたしか居ないwww
頑張れ、頑張れ(無責任)

あ、モチロン新しい職人さんも随時募集中(勝手に)。

ところで、>>662 は俺に対する当てつけなのか?
馬鹿なこと言ってないで寝ます。おやすみなさい。

667 :名無しさん@初回限定 :2008/07/11(金) 21:26:09 ID:/lOQGqpE0

乙です

668 :名無しさん@初回限定 :2008/07/13(日) 01:25:20 ID:CE8kjiWg0

今までレス無しなのが信じられない。
ゆっくりカキコしていってね!

ふいんき(なぜkry がとてもよかった。GJ!
続きを全裸でwktk

669 :名無しさん@初回限定 :2008/07/13(日) 21:52:37 ID:iYmDkOJZ0

全裸じゃみっともなかろう、これを使いなさい
つオクラ

670 :桐莉兄 :2008/07/16(水) 18:27:00 ID:J3EQNydX0

『その怪しげなマントとステッキ!あなた、いつもの先生じゃないわね!』
『ぶわぁーれたくぁーっ!私は絶望帝国からやって来た仮面教師、ゼツボウどぅわぁーっ!!』
『カフカちゃん、メルちゃん、変身よっ!!』『『了解っ!!』』

朝起きたら妹がニコニコ動画で俗・さよなら絶望先生第七話を視聴中やった。
第七話とゆーか、冒頭のリリキュア部分だけ切り出したもんらしい。

「ばーにんはーと!もっとー力強く大地を蹴って〜♪」

画面のネタ的OP映像に合わせて高らかに歌いながら、携帯片手に楽しげにくるくると舞い踊るゆかな。
ご丁寧にもセーラー服(ゆかなの小学校の女子制服や)に着替えとる。
……あいつ、確か今年でもう小四と違ぉたか?

『えーマジノリノリー?きゃはははー』
 『一緒に歌って踊ってするのが許されるのは幼稚園児までよねー』

僕の脳内で突っ込み入れるキモーイガールズ。
いや、まぁさくらたんも小四でカードキャプターやっとったんやから別に構へんのやろうけど。
カレイド・ルビーとかラー・メン子とかに比べたら全然セーフや。うん、可愛い。

「ばりやー!なんてー!逃げ道はもういらないでしょーっ!!!」

ますます熱唱クライマックス。
朝から大声出したらご近所迷惑やで、ゆかな。

「くーちはてーるまでー、ゆーくーまでーっ♪」

ちゃちゃっ、ちゃちゃっ、ちゃっ、ちゃららんっ!!!
っと、最後に決めポーズをしながらこっちを振り向く。
開いたドア。今になって漸く、妹ワンマンショーの観客に気付く。

671 :桐莉兄 :2008/07/16(水) 18:27:52 ID:J3EQNydX0

「………おおおおおおおにいちゃっ!?!見ていたなっ、きさまーなのですっ!!!」
「な、何や?別に覗こう思て覗いてた訳やないで?」

決めポーズの姿勢のまま固まっとったゆかなが、凍りついた笑顔のまま、ロボットみたいなぎこちない動きでうさこちゃんの耳に手を伸ばす。
あかん、やばい、緊急回避やっ!!!と思った時にはもう手遅れや。

「ぶち抜きやがれですっ!!らけーてんっ、はんまぁぁぁーーーーっっっ!!!!」

うさこちゃんの×の字口が僕の顔に急速で接近して来る。
あかん、激突は回避出来へん。避けたら後ろの窓ガラスが大惨事や。
総員対ショック閃光防「ひゅるぷごあっ!?!」

うん、間違いなく、ゆかながなるとしたら魔法少女やなくて魔砲少女や。
それもバリバリ近接格闘戦型のプリキュアみたいなやつ。

「おにぃちゃのっ!(ごすっ)記憶がっ!(ぼごすっ)消えるまでっ!(べきょっ)殴るのをやめないっっ!(ごぐわしゃぁっ)」
「う〜ううう、あんまりや…HEEEEYYYY!あんまりやアアアアーーーーー!」
「おにぃちゃっ、今ゆかなはお部屋の中で一人で何をしていましたかっ?」
「きっ、着替えや!学校の制服に着替えようとしとったんや!!」
「宜しい。おにぃちゃはゆかなの着替えを覗いてしまって殴られているのですよっ。妹の恥ずかしい黒歴史を知ってしまったからでは断じて無いのですっ!!!」
「わっ、わかった、わかったからもう堪忍してやーーー!!!」
「へんしんとか聞こえなかったですかっ?」
「そ、それはアレや。携帯メールの返信でもしとったんとちゃうか?めるめるって!!!」

ぶぉんっ。
振り下ろされたうさこちゃんが僕の脳天直撃する寸前に軌道を変えて横に逸れる。

「其の通りなのですっ。ゆかなはお友達にメールの返信をしていただけなのですよーっ」

僕への攻撃を止めると、うさこちゃんをベットの上に無造作に放り出すゆかな。

672 :桐莉兄 :2008/07/16(水) 18:28:49 ID:J3EQNydX0

「あーあー、うさこちゃん可哀想に。ゆかなが乱暴に扱うからまた、目玉(ボタン)が取れて頭から綿が食み出とるで……」
『そうだよっ、酷いよゆかなちゃんっ!!こんなの人権侵害だよっ!!!謝罪と賠償を要求するっ!!』

立ち上がって抗議するうさこちゃん。
ぷりぷり怒って額に血管が浮き出とる。

「ピー太君はうさぎだから人権は無いのですっ」
『むっきーっ!!ゆかなちゃんはいけない子っ!そんな悪い子のゆかなちゃんにはおーしおーきだぁーっ!!!』

じじじーっとおなかのファスナーを開けて、中から内臓チックな肉塊をぼたぼたと溢しながら、ぬるぬるの粘液に濡れたピンク色のうごめく触手を数十本ゆかなの方へと伸ばす。
いや、あのな、ピー太君。君、腹綿はどないしたんよ。何で腹ん中、謎の四次元暗黒空間になっとるねんな。

「ってかぬいぐるみが喋るなボケぇ!!!」「ピー太の癖に生意気なのですっ!!!」「めぎょげぶっ!!!」

僕とゆかな、左右からラリアットの挟み撃ちを首に喰らって悶絶するうさこちゃん。
確かにこう、なんかぬいぐるみでは有り得へんような、首の骨とかそんな感じのがごきっと折れるような感触が……。
妙な角度に首を折り曲げたまま、ピー太君がゆらりと立ち上がり、

『はははっ、流石はゆかなちゃん。また負けちゃったぁ。てへっ☆』
「ドミかるゆかなを舐めるななのですっ。今度やらかしたら肉体言語でお前のエロ触手全部引っこ抜いて犬の餌にしてやるですよっ」
『……ちっ、何時か隙を見てボクの触手でひぃひぃ言わせてにんっしんっさせてやるっ』
「あ、あの、ゆかなちゃん。そのぬいぐるみ、何なんや?」
「何言ってやがるのですかおにいちゃ?いつものうさこちゃん人形なのですよー」
『やあ、ボクピー太!魔法の国からやって来たマスコットだよっ。ピー太のピーは実は放送禁止用語のピーなんだ!コンゴトモヨロシ(ぎぎゅぅぎちぎちぎちぃっ)』

答えようとした兎のぬいぐるみの頭部を笑顔で雑巾絞りするゆかな。

「……普通の兎のぬいぐるみなのですよ?」
「嘘だッ!!!!!」
『あびゃぁぁぁいたいいたいいたいでも幼女の雑巾絞りマゾ気持ちいひぃぃぃ!!!』
「こん中かっ!?ぬいぐるみの中にエイリアンでも寄生しとるんかっ!?」

673 :桐莉兄 :2008/07/16(水) 18:36:58 ID:J3EQNydX0

うさこちゃんのチャックを開けて中に手を突っ込んで探ろうとすると、うさこちゃんが両耳を巨大なハサミに変えてガッチガッチ刃を合わせながら威嚇しよった。
×の字口も上下左右にぺろーんと割けて、鋭い牙が何列にも渡って無数に並んどる凶悪な食肉獣の口内が見え隠れしとる。

『HEY、ゆかなの兄ちゃん。社会の窓に手ぇ突っ込むのはマナー違反だぜ』

そしてチャックの中の暗黒空間からにょっきりと屹立する巨大な一本の勃起ペニス。
怪僧ラスプーチンのちんこと同じくらいでかいやんけ!!!
うさこちゃんは自分で苦労しながら勃起ちんこを腹の中に収納すると、チャックを下ろそうとして

『いでぇぇぇぇ!!ちんこの皮チャックに挟んだァァァァーーー!!!!』
「でかけりゃいいってもんじゃない事を肝に銘じておきやがれです、この包茎おちんぽ!!女性の敵なのですよっ!!」
「やめとき、ゆかな。こいつお前に罵られる度に恍惚とした表情でハァハァしてよる……」

腹のチャックを押さえながら無様に悶絶するうさこちゃん人形を見下ろして、
さて、こいつを何処に捨ててこようか、いっそガソリンで燃やして灰にして海にでも捨てないと再生するんとちゃうやろかと僕が思案に暮れとると、ぴぴるぴるぴると聞き覚えのあるメロディの着信音。

『ゆかなちゃんっ、りはちゃんっ、変身よっ!!!』
「了解なのですっ!!!」

地面を転げ回っているうさこちゃん人形の首根っこをガッと掴み挙げると、一気にチャックを引き降ろす。(ビチッと皮の千切れる音がして、悲鳴と共に鮮血が飛び散った。)
何処に繋がっとるかも良く解らへん謎の暗黒空間に手を突っ込んで、ドラえもんのように中身を掻き出す掻き出す。

『ぎゃぁぁぁああぁあーーーー!!ゆゅ、ゆがなぢゃんっ、それボグの心臓ォォォーーー』
  『ぎょえええぇえぇぇーーーーー!!!!やめてやめていだいいだい腸が伸びちゃうお外に全部引き摺り出さないでえぇえぇーーーー』
 『アッハァーッ、らめらめぇっ、それそんなに強く握って擦ったらびりゅぅうーって出ちゃうのォーーーー』

674 :桐莉兄@キリ :2008/07/16(水) 18:39:00 ID:J3EQNydX0

身悶えするうさこちゃんの腹の中に上半身半ばまで突っ込んで掻き回していたゆかなが、やがて何か目的の物を掴んで外に這い出て来る。……うさこちゃんの血にドロドロに塗れた猟奇的な姿で。

「じゃじゃーんっ、ドミ狩るステッキなのですっ!!!」
「あ、あの、ゆかな。何かうさこちゃん、白目剥いて泡吹きながらピクピク痙攣しとるんやけど……」
「りりかる☆まじかる☆みらくる☆ひぷのっ、変身ッ…ドミ狩るゆかななのですーっ!!!」

瀕死のうさこちゃんはガン無視でステッキ掲げて変身ポーズを取るゆかな。
何かうさこちゃんが『臓物…腹…戻し……ギヒィ……』とか言うとるけど、そんな事より僕は妹の変身シーンに釘付けや。
魔法少女ってほんまに変身する時全裸になるんやなぁーーー。

「あ、ゆかな、今んとこもういっぺんだけ巻き戻して見せてくれへんか?」
「おおっ、この変態おにぃちゃめっ。漸くゆかなの裸に興味を示しやがりましたですかっ。
いいでしょういいでしょう、特別サービスで逆再生してやるから、
ゆかなのいやらしフェロモン溢れるつるぺたえっちなロリロリボディを
よーくそのめんたまに焼き付けておきやがるが良いのですっ、そして今夜のおかずにしろですっ。
のぷひ☆るくらみ☆るかじま☆るかりりー!!!」
『死…助け…心臓…早……ゲブァ……』
「今度はスローモーションで変身なのですっ!一時停止もお好みのままなのですよーっ!!!」


To Be continued next 休み ターイムっ……かも知れませんのですよ…っ!!

675 :名無しさん@初回限定 :2008/07/18(金) 23:57:37 ID:IObq38At0

乙。相変わらずグロカワイス

676 :名無しさん@初回限定 :2008/07/19(土) 21:16:14 ID:WaDATU7B0

乙〜。でもグロイな(w

677 :名無しさん@初回限定 :2008/07/31(木) 12:03:17 ID:1tB1GQH90

保守。

678 :名無しさん@初回限定 :2008/07/31(木) 12:05:29 ID:1tB1GQH90

暫定保管庫の作者別インデックスから桐兄氏消えてね?

679 :名無しさん ◆63./UvvAX. :2008/08/05(火) 01:31:12 ID:v+nBnVBd0

 夏休み前と同じ時間にセットした目覚まし時計のアラームで起きた少女は、夏休み
に入る前と同じように起きて夏休みに入る前と同じように着替える。何故なら少女に
は夏休みなどない、夏休みなどが与えられる身分ではないのだと少女自身が考えてい
るからだ。
 勉強が出来て、家の手伝いも進んで行い、物を欲しがらず、何でも言うことを聞き、
悲しくても辛くてもお腹が空いてても平気な顔をし続けること。誰にも迷惑を掛ける
ことなく、なおかつ役に立つ子でいること。これまで半生の殆どをタライ回しの中で
生きてきた幼い少女が得た唯一の処世術が、それである。
 「……よいしょっと。」
 だから少女は今日も頑張る。この家の待遇は、今までに暮らしてきた他の親戚の家
と比べて格段に良いからだ。綺麗なベッドがある一人部屋をくれるし本を買をお小遣
いも貰えるし、ご飯を食べるときもお代わりを勧めてくれる。毎日着替えが出来るほ
ど服も買ってくれたしビデオを見るときは誘ってくれるし一人で留守番をさせられる
事もないし一緒に遊ぶときもゲームをする時も少女が勝ったと言って怒られたりしな
いしお土産だって平等に分けてくれる。
 そんな家でお世話になる機会など、もう来ないかも知れない。いや、それよりも新
しい家に貰われる度に(表面上は笑っているが)何処か迷惑そうな目で迎えられるの
は二度と御免だ。だから頑張る。夏休みの宿題は一日でも早く終わらせて、家のお手
伝いをしながら新学期でも良い成績を守れるように勉強して、この家の人達に嫌われ
ないように一日二十四時間、一年三百六十五日を良い子でいるのだ。

680 :名無しさん ◆63./UvvAX. :2008/08/05(火) 01:31:46 ID:v+nBnVBd0

 やがて着替えを終え、脱いだ寝間着を抱えて町内のラジオ体操に出掛けるようと部
屋を出た少女の耳に、階下での物音に……というか話し声が届いてきた。
 「……から、なんつー格好してるんだよお前は!」
 「な、なによぉ!」
 「ヘソも足も丸出しで、しかもシャツが薄すぎて下………とにかく、半分透けてる
って言ってるんだ! ちょっとは自分の姿を鏡に映して見てみろ!」
 二階の廊下にまで響く声で言い合いをしているのは、この家の長男の浩介と、三女
の真衣である。これから何処かに出掛けようとしている妹の姿を浩介が見咎め、その
まま玄関先での口論に発展したらしいが。
 「透けてるって………これは水着なんだから透けても良いの! だいたい、薄着で
こんな派手な柄のブラなんかしてる訳ないでしょ!?」
 (あ、あれ、この前お揃いで買って貰ったビキニだ!)
 少女が引き取られるまで末っ子人生を歩んできた真衣は、新しくできた妹にお姉さ
んぶれることが嬉しくて堪らないらしく、少女のことを構ってくれる。大きな量販店
に連れて行って貰って同じデザイン(とは言ってもサイズは大幅に違うが)を一緒に
買って貰ったときは、本当に姉が出来たみたいで凄く幸せな気分になれた。いま真衣
が薄手のタンクトップの下に付けているのは、そのときに購入したビキニで、少し
派手めな赤が眩しい若者向けの水着である。
 「水着って……こんな朝早くに(市営)プールなんてやってないだろ?」
 「はぁ!?」呆れた、と言わんがばかりの声「こんだけ気合い入れた水着でプール
になんて行くわけないでしょ! 海よ、海!!」
 元末っ子と言えど真衣は高校生である。当然、少女と違い活動範囲は広い。
 「海って、もしかしてお前……?」
 「そゆこと♪ お兄ちゃんだって真里亜ちゃんと泳ぎに行ってたじゃない。だから
私が男の子と行ったって構わないわよね?」
 「そ、そんなわけあるか! 真里亜は従妹だろうが! お前が勝手に想像してるの
とは全然違うんだからな!」
 「でもお兄ちゃん、従妹だって結婚も出来るし赤ちゃんだって平気で作れちゃうよ
ねぇ? それに、あんなにデレデレ鼻の下伸ばしながら出掛けてて『デートじゃない
ぞ!』なんて言ったって説得力のセの字も無いと思わない!?」

681 :名無しさん ◆63./UvvAX. :2008/08/05(火) 01:32:29 ID:v+nBnVBd0

 妙な方向にヒートアップしてゆく二人の様子を隠れて覗いていた少女の内から、今
まで感じたことのない感情が浮き上がってきた。
 (そう言えば、浩介兄さんに叱られたこと、一度もない……)
 一緒に寝ていてオシッ……粗相をしてしまった時も、夜中にお腹が空いたので水を
飲んで誤魔化そうと黙って台所を漁っていた時も、気遣われて心配される事はあって
も叱責されるようなことは全くなかった。以前の環境下では些細なことでも折檻に近
い叱咤を受けていた少女が或る意味、肩透かしを喰らってしまうほどに優しい義兄。
 (……もしかして、どうでもいい子だって思われてるのかな? すぐに他の家に行
っちゃう子だから怒らないのかな?)
 お腹の奥かえら、冷たくて苦しい何かが沸き上がってくる。
 (ど、どうしよう? ホントに嫌われてたらどうしよう?)
 良い子でいれば安全であるという既成概念が足下から揺らぎ始め、少女の顔から血
の気が色が急激に引いてゆく。どんどん速くなる鼓動が痛いほどだ。
 (どうしようどうしようどうしよう……)
 実を言えば少女の余りに献身的な態度……というよりは店子のような他人行儀さを
払拭しようという意図で(ついでに、まだ幼い点も考慮して)他の妹よりは多少甘く
接していただけなのだが、そんな機微が少女に理解できる筈もない。ついでに言えば、
既に二人の妹(と妹以上に手間がかかる姉)のお陰で年下の女の子の扱いに慣れてい
る浩介ゆえに少々のことでは動じなかっただけだったりもする。
 (どうしようどうしようどうしようどうしよう………)
 今までの知識と経験が全く役に立たないという非常事態に陥った少女の中では同じ
単語が渦巻き模様になってグルグルと脳内を掻き回し、少女にとっての正常な思考を
どんどん飲み込んでいってしまう。
 (……そ、そうだ!)
 そして行き場を無くしてた少女の絶望感は、それまで少女が考えたことすらなかっ
た直情的かつ本能的な打開策に少女を飛びつかせてしまった。

682 :名無しさん ◆63./UvvAX. :2008/08/05(火) 01:33:05 ID:v+nBnVBd0

ちゃんにトヤカク言われなくちゃなんないのよ!」
 「だ、だから……」
 「だいたい、お兄ちゃんはお兄ちゃんであって、私の保護者んでもなんでもないで
しょっ! もう時間だし、私行くねっ!!」
 「……って、待てって、真衣!」
 「お兄ちゃんの分からず屋っ、べぇ〜〜〜〜〜〜っっっだ!」
 と高校生とは思えない顔で舌を突き出してから、佐々原家の三女は真夏のデートへ
と出掛けていった。
 「………保護者でもなんでもないのに……かぁ……」
 言われてみれば尤もな意見である。真衣は妹であって娘ではないのだ。これはちょ
っと考えを改めないと駄目かも知れないなと頭を掻きつつ、浩介は家の中に……
 「お、おおお、おはようございますっ、浩介兄さんっ!」
 「………………………………………え?」
 家の中に戻ろうと振り返った先で照れ臭そうな笑み浮かべている現末っ子の姿に唖然
となっつぃまった。
 (やたっ! 浩介兄さん、びっくりしてる!)
 「り、里佳子……ちゃん?」
 「はい、なんですか?(わくわく、わくわく♪)」
 純白のワンピースに身を包んだ妹だけなら驚くことなどないのだが、その下に着て
いる真っ赤なビキニがほぼ完全に透けてしまっている。まだ小学生故に色気など皆無
で、逆に健康さというか元気さが溢れていて可愛らしいとも言えるのだろうが、普段
のギャップとの余りの大きさ目が点になってしまう。
 「……えっと、だな……それ……」
 「はいっ!(どきどき、どきどき♪)」
 これで自分も真衣同様に叱って貰えるのだと確信している里佳子の瞳は妙な期待感
でキラキラと輝いているが、その感情が何処から由来しているのかは、まだ幼い彼女
本人には理解できていない。

683 :名無しさん ◆63./UvvAX. :2008/08/05(火) 01:33:54 ID:v+nBnVBd0

>>682冒頭訂正

 「もう、いい加減してよね! お母さんだって良いって言ってるのに、なんでお兄
ちゃんにトヤカク言われなくちゃなんないのよ!」

684 :名無しさん ◆63./UvvAX. :2008/08/05(火) 01:34:34 ID:v+nBnVBd0

 その格好は……と真衣の時と同じように問いつめそうになった浩介だが、寸での所
で思いとどまる。色々な意味で微妙な年頃の真衣と違い、こちらはまだ小学生だし過
剰な反応は良くないかも知れない。ここは先程の教訓を生かして理解力を示しておく
べきだろうと浩介は判断した。
 「……ま、真衣とお揃いなのかな? 里佳子ちゃんは可愛いから、その、何を着て
も良く似合うよ?」
 「え? あ、あの……(あ、あれれ?)」
 いきなり想定外の事態である、が。
 (そ、そうか! 真衣さんは……!)
 素早く軌道修正を試みる里佳子。
 「あ、ありがとうございます。それでですね……?」
 「うん?」
 「りり、リカ、これからプールに行くんですっ!(わくわく、どきどき♪)」
 そう、真衣はこの格好で出掛けると言ったから怒られたのだ。里佳子は自信満々に
カードを切った。
 「……プール? これから? 一人で?」
 「はいっ!(わくわく、どきどき♪)」
 下に水着を付けてはいるものの、里佳子は手ぶらだ。小学校の夏休み講習なら学校
指定の水着だろうし、市営のプールに行くのだろうか? 浩介の頭上に幾つもの「?」
が浮かび上がる。だが頭ごなしに問いつめるだけでは余りに脳がないのではないだろ
うか。
 「えっと、それは……里佳子ちゃん、一人で行くのかな?」
 とりあえず、遠回しの質問から入る浩介。
 「っっ!!」
 どっきんっ、と里佳子の胸が一段と大きく弾む。大々々チャンス到来だ。
 「そそそ、それがですね……」期待に満ちた上目遣いで、震える声を抑えながら切
り札を放つ里佳子「リカ、男の子と約束してるんですっ♪(わくわくどきどき、わく
わくどきどきっ♪)
 これで完璧だ。間違いなく叱って貰える。そう確信した里佳子は、飼い主からご褒
美を貰おうとする子犬のような瞳で兄の顔を見上げた。

685 :名無しさん ◆63./UvvAX. :2008/08/05(火) 01:36:43 ID:v+nBnVBd0

 だが、その笑顔が失敗だった。
 「男の子って、学校の友達?」
 「えっと……はい、そうですっ!」
 浩介の質問の意図は理解できないながらも、とりあえず相づちをうって話を合わせ
る里佳子。
 「そっか、それは……」
 「それはっ?(わくわく、どきどきっ♪)」
 「……良かったじゃないか、里佳子ちゃん。」
 「………………………………………はい?」
 里佳子の円らな瞳が点になる。
 「ほら里佳子ちゃんは普段から勉強と家の手伝いばっかりで、友達を呼んだり一緒
に遊びに行ったりってことがなかっただろ? ひょっとしたら、こっちに転校した所
為で友達とか全然出来なくって、一人で寂しい思いをしてるのかって心配してたんだ
けど、夏休みに約束できる友達がちゃんと居たんだな。安心したよ。」
 「いえ、あの、えっと……その……あれ? あれれ?」
 おかしい。なにをどう間違ったのかわからないけど、明らかに想像とは違う。真衣
と同じ事をいった筈なのに、何故自分は褒められているのだろう?
 「今日は奈月も姉貴も居るから、家の事は気にしなくて良いからね。ゆっくり遊ん
でおいで。」
 おニューの水着を着て満面の笑顔で、友達と遊びに行くと宣言する。つまり幼い末
っ子は夏休み最初のイベントに浮かれてしまい、居ても立っても居られなくなって早
朝から自慢しに来たのだろう……と浩介は判断したのだ。当然、小学生の妹が男と言
えど同世代の友達と近所のプールに行くという程度のことで心配するわけもない。そ
れどころか里佳子と家族の距離感が縮まった証を目にして嬉しい限りだ。
 「えっと、えっと……えとえとえと……」
 一方の里佳子は完全にパニック状態である。思考が全く追いつかない。
 「そっかそっか。うんうん良かった良かった。」
 そんな里佳子に追い打ちをかけるように(本人にその気はないが)優しく頭を撫で
る浩介。もうどうして良いのかわからない里佳子のお腹の中から、言葉にならない衝
動が込み上げてくる。

686 :名無しさん ◆63./UvvAX. :2008/08/05(火) 01:38:02 ID:v+nBnVBd0

 「あう。う、うう………」
 「そうだ、特別にお小遣いをあげるから一緒に何か……里佳子ちゃん?」
 「う、う、うう……………うあああああああああああああああんっ!」
 「って、なにゆえっ!?」
 小学生の妹に突然ガン泣きされ、文字取りに飛び上がる浩介。
 「ちょ、な……」
 「うあああああん、うあぁぁぁぁぁぁぁぁ〜んっ!!」
 「あの、里佳子ちゃん?」
 「ああああああああああああああああああん!」
 「ど、どうしたんですか……って、里佳子ちゃん!?」
 ただならぬ泣き声を聞きつけ、次女の奈月が台所から飛び出してくる。
 「浩介兄さんが、ごうずけにいざんがぁぁぁぁぁぁ!」
 「………に・い・さ・ん……っ!?」
 「ちょ、おま、待て、なんで俺が……」
 「はいは〜い。そこまでそこまで〜。」
 トントントン、と軽快な足音で階段を下りて佐々原家の長女である梢が参上。

687 :名無しさん ◆63./UvvAX. :2008/08/05(火) 01:38:46 ID:v+nBnVBd0

 「あ、姉貴!」
 「お姉ちゃん?」
 「あ〜……一部始終見てたからダイジョブだ。ここはアタシに任せて、奈月は戻
ってな。はいはいリカちゃん、そんなにワンワン泣いたら縮んじゃうぞ〜?」
 「全部見てたらなわかるよな姉貴? 俺は全く……」
 「や、一から十まで、ぜぇ〜〜〜んぶ浩介が悪い! 男と違って、女の子っての
は生まれた瞬間から女の子なんだぞ浩介?」」
 「って、なんだよそりゃっ!?」
 「ひくっ、ひくっ……」
 「……本当に、お姉ちゃんに任せて良いんですね?」
 「だから大丈夫だって言ってるっしょ? リカちゃんリカちゃん、お姉ちゃんが良
いこと教えてあげようか? 実はぁ、ゴニョゴニョゴニョ。」
 「ひくっ、ひくっ……ふぇ?」
 「ボソボソボソボソ……というのはどうかな?」
 「う、うぅ、それほんとうですか梢さん?」
 「うんうん。だからお姉ちゃんの部屋でお話しよっか?」
 「え、えっとぉ………はい。リカ、行きます。」
 「んじゃ、そゆことで〜♪」
 と一方的に話を進めた梢は里佳子の手を引きながら二階に戻ってゆく。あとに残さ
れたのは、状況が全く理解できない浩介と奈月。
 「……結局、なにがどうしたんですか?」
 「それは俺の方が聞きたいくらいだ……」
 玄関の外では、蝉たちが思い出したように合唱を始めていた。

688 :名無しさん ◆63./UvvAX. :2008/08/05(火) 01:40:07 ID:v+nBnVBd0

>>678
ご指摘の箇所、訂正させて頂きました。
それでは _-)))コソコソ

689 :名無しさん@初回限定 :2008/08/05(火) 02:01:40 ID:Mpdx1v5j0

里佳子ktkr +。:.゚ヽ(*´∀`)ノ゚.:。+゚

690 :名無しさん@初回限定 :2008/08/06(水) 20:44:04 ID:3mvKj3fr0

( ノω^)

691 :名無しさん@初回限定 :2008/08/10(日) 01:35:44 ID:3WvtllsQ0

夜起きたら、保守

692 :名無しさん@初回限定 :2008/08/11(月) 08:15:23 ID:En0xg94q0

おいおい491kBだと
次スレはどうするんだよ

693 :名無しさん@初回限定 :2008/08/11(月) 11:09:02 ID:hFVfJdu+0

>>692
ヨロ

694 :桐莉兄@業務連絡 :2008/08/11(月) 13:15:05 ID:mdGf7dDA0

あ、即死回避用の書いてるから少し待って。
俺が立てて来るぉ。

695 :桐莉兄@業務連絡 :2008/08/11(月) 13:57:58 ID:mdGf7dDA0

朝起きたら、妹に その15
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1218430557/

即死回避作品は連投回避で少ししてから投下始めるぉ。

696 :名無しさん@初回限定 :2008/08/11(月) 14:57:51 ID:exvsYlhC0

>>695
乙です&ありがとうございます。

697 :一応、真idolm○ster ◆63./UvvAX. :2008/08/14(木) 05:20:25 ID:I77iPw5N0

 朝起きたら、妹がゲッソリしていた。

 「………よぉ、今朝は早いな……」
 「……兄さんもね……」
 目の前の仁美の目は真っ赤に充血し、頬は痩け唇は血色を失い新鮮なゾンビ
のように脱力したまま洗面所で機械的に歯を磨いていた。そして鏡に映った俺
の顔色も仁美と(マイナスな意味で)良い勝負。朝から兄妹で顔を見合わせ、
魂が抜け落ちそうな溜息を揃って漏らす。
 「あら? 二人とも今日は早起きね、感心感心♪」
 と、そこに朝からご機嫌そうな姉貴が軽い足取りで降りてきた。制服をバッ
チリと着こなし、顔も瞳も髪も健康そうにキラキラ輝いていて……今の俺達の
目には眩しすぎて少々痛い。
 「………………」
 「………………」
 そんな姉貴に向け、二人同時に意味ありげな視線を送って遠回しに苦情を申
し立ててみるが。
 「ん? なになに?」その心底ご機嫌そうな笑顔は全く揺るがない「どうし
たの、二人ともお目々を真っ赤にしちゃって。寝不足? だめだよ、お休みで
もないのに夜遅くまでゲームとかしてちゃ?」
 『はぁ〜〜……』と再び大きな溜息のデュエット。
 「もぉ、しょうがないなぁ。今日はお姉ちゃんが頑張って元気が出る朝ご飯
作ってあげるから、一緒に学校に行こうね?」
 そう楽しげに宣言した姉貴は、やはり俺達の返事も聞かないまま鼻歌交じり
に踊るようなステップで台所へと向かう。気のせいか、フリフリのポニーテー
ルを結った大きなリボンすら普段より大目に揺れているような錯覚すら覚えて
しまう。

698 :一応、真idolm○ster ◆63./UvvAX. :2008/08/14(木) 05:20:53 ID:I77iPw5N0

 「ねぇ兄さん……」その後ろ姿を呆れ果てた言いたげな半目で見つめながら、
仁美が力なく呟く「……いい加減、お姉ちゃんに教えてあげた方が良いと思う
んだけどな私は……その……」
 「『声が大きすぎます』ってか? それならお前も言ってやったらどうだ、
えっと……」
 「兄さんの名前を呼びながら……するのは止めてって? そんなのが私達に
丸聞こえだって知ったら、お姉ちゃんどうなっちゃうと思うのよ?」
 「…………だよなぁ〜」
 文字通り、お手上げだ。
 「まぁ唯一の救いが、月に二〜三回で済んでるってとこよね。あれ以上増え
たら私ノイローゼになっちゃうかも……」
 「っていうか、自分が大声出してるのに全然気付かんもんなのか普通? お
んなじ様な遺伝子のお前はどうなんだ?」
 「その辺は大丈夫。お姉ちゃんが反面教師になってくれたお陰で、聞かれな
いようにって昔からハンカチを噛んで枕に………………ん?」
 「枕? やっぱ顔を埋めたりしてるのか………って、仁美?」
 何故か歯ブラシ片手にワナワナと震え始める仁美。というか俺、なんか拙い
こと言ったっけ?
 「ど、どさくさに紛れて妹から何聞き出そうとしてるのよ! 兄さんのドス
ケベぇぇぇぇっ!!」
 「ぺぐはぁっ!?」
 「べぇ〜〜〜〜っだ! この変態っ、ド変態っ、der変態っ!!」
 帰宅部所属かつ寝不足明けとは思えないほどにキレのあるアッパーカットを
モロにくらって脳震盪スレスレでKOの俺を尻目に、律儀に歯磨きだけはキチ
ンと済ませた仁美は肩を怒らせながら洗面所を後にした。
 「……というか、何故にドイツ語?」
 そんな素朴な疑問が真っ先に浮かんだ俺は、やはりまだ寝惚けていたらしい。

699 :名無しさん@初回限定 :2008/08/16(土) 17:04:48 ID:AlRz9vGP0

GJ!

700 :名無しさん@初回限定 :2008/08/22(金) 12:07:09 ID:2hJz3JeX0

700⊂(´∀`⊂⌒`つ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

701 :名無しさん ◆63./UvvAX. :2008/08/23(土) 03:34:21 ID:+uUfmJtL0

 「うぅ、おち(し)っこぉ。」
 真っ暗なでベッドから降りて、眠い目を擦りながら寝静まった廊下に出てみると。
 『今日……裏………・無し……』
 『でも……VD……しかない……』
 『……………借りて……優……可愛……』
 何故か寝静まっていなかった。
 「……みなさん、ろうしたんれしゅかぁ?」

 『『『って、リカちゃんっ!?』』』

 そしてお姉ちゃん達に、お化けを見たような顔で驚かれてしまった。
 「あわ、あわわわわわ……」と震えているのは真衣さん。
 「どどど、どうしたんですかリカちゃん? お手洗いですか?」と引きつってい
る奈月さん
 「うわっちゃ〜……」と溜息を漏らしてる梢さん。
 良く分からないけど、どうやら私は、お姉ちゃん達を困らせてしまったらしい。と
いうより邪魔者なんだなぁと言うことは、まだ半分寝ていても何となくわかった。
 「え、えっとぉ……」そしてこういう時は、これ以上困らせないように頑張って笑
ってみないといけない「……リカ、おしっこしに来ただけですから。一人で平気です
し、リカは子供だから早く寝ますね。」
 「って、ちょ〜っぉと待ったぁ!」
 「ふわっ!?」
 目を合わさないようにお姉ちゃん達の間を通り抜けて一階に降りようとしたところ
で後ろから持ち上げられてしまった。
 「やっぱ内緒って言うのは良くないよな。」私を軽々と抱え上げた梢さんの楽しそ
うな声「というか、いっそ共犯にしちまおう! そうすれば秘密は厳守される上に我
ら佐々原家の娘連合の結束力も盤石ってもんよ!」
 「でも梢ちゃん……!」
 「そうですよお姉ちゃん。いくらなんでもリカちゃんには早過ぎ……」

702 :名無しさん ◆63./UvvAX. :2008/08/23(土) 03:35:16 ID:+uUfmJtL0

 「あいむ、じゃすてぃ〜すっ!」と訳がわからない私を抱いたまま真っ暗な階段を
降り始める梢さん「アタシが良いと言えば良いんだっ。それに二人とも、本日の材料
と食器を誰が用意したのか忘れた訳じゃないよな? アタシが下りたら上映会は永久
に始まんないぜぇ〜?」
 「……う。」
 「うぐぐっ……」
 ほんとに良く分からないけど、二人とも悔しそうに黙ってしまった。
 「とは言えアタシだって何も考えてない訳じゃないから安心しな。リカちゃんの初
参加だし、今夜はソフトネタで勉強会と行こうよ、な?」
 「ま、まぁ……」
 「それなら……仕方ないかと……」
 「んじゃま、そーゆーことでパパッと済ませてササッと始めるとしますか。よーし
リカちゃん、行くぞぉ!」
 「あのリカは……その……一人で……だから、おしっこは……」

 そして翌朝。
 「よぉ、おはよう里佳子ちゃん。」
 「あ………」
 朝起きると、妹がフラフラ歩いてた。
 「ん? どうした、勉強のし過ぎで寝不足かな?」
 「べ、べんきょう……」と、それまで半分以上寝ていた妹の目が何かを思い出した
ようにハッと見開かれ「……こうすけ、にいさん……」
 「ん?」
 何処か怯えた表情で俺の顔を見つめていた妹の視線が、急に舌の方へと移動して。
 「……にいさんのが……リカの……お口……白いのが……」
 「里佳子ちゃん?」
 「……きゅ……」
 次の瞬間、間欠泉から湯気の固まりが吹き出すように妹の頬が真っ赤に染まり。
 「きゅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ。」
 そのまま卒倒してしまった。
 「って、なにゆえっ!? おい里佳子ちゃん! 里佳子ちゃんっ!?」
 佐々原家は、本日も平和だった。

703 :名無しさん ◆63./UvvAX. :2008/08/23(土) 03:37:19 ID:+uUfmJtL0

業務連絡、ログ置き場のリンクが一部不完全なのはエラーではなく仕様です。
というかネタが浮かびません>だめぢゃん!

704 :名無しさん@初回限定 :2008/08/23(土) 03:41:39 ID:yS/z7/Rc0

>>702
>何処か怯えた表情で俺の顔を見つめていた妹の視線が、急に舌の方へと移動して。
「下の方」?

705 :500KBに到達 :2008/08/23(土) 03:43:52 ID:FVdUz9Xy0

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             ./   l  ハ, - ' ̄      ̄゛`'7 {,   ヒ、    \
            /    /   | _,. -、     ,-- 、\ l, ヽ ` \
           _l    /   ノ ´         _   人  | ノ  l   
          / ゝ、 .::/    .イ ,,==ニ     'ニ== 、 | | ν  ./   住人の皆さんご苦労さまでした
        /  r-‐‐う__,∠´lム_´       ;       ソノイ ../    次スレにも書いてくださいね♪
       /    | T/ l  | | {:`i      '      ゝ、イ::::;::/l    
      l     l  | _イ l, |/ l;:人     ‐_ー    /|::://´ /   |
      |  ..::::::/ ´ヽ:::ヽ_ゝト- |、\ヽ. _      ,. イ|::|::`f_'__, |:.   |
      ヽ ::::::::::ヘ   ヽ、  `´:: ト-ノ:ハ:::::::|> 、 r '´ |:::::|::ヽ::::.  |::   |:..
       > ‐ ´ハ    `i   /`ヽ、_:ノ        |_::::l::::::\:.. ヽ..:|  l:::
    ,.-‐ ´     l:    l  /   \        `ー‐, 、_ヽ;. ヽ|   \
   /   ,   _λ:...    人     `、‐-- 、    ,,...../  `‐i:: : \   
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