朝起きたら、妹に その14

1 :突発屋 ◆63./UvvAX. :2007/05/29(火) 04:23:03 ID:hBEyUZxS0

「ふぁ〜あ。え? なに? こんな朝早くから何よ、かったるい!」

 ………………

「新スレの案内? 私が?
 やだよ恥ずかし………じゃなくて、かったるいし!」

 ……………

「妹スレだから私じゃないと駄目って、それはそうかも知れないけど」

 …………………

 「で、でもホラ、別に私じゃなくても里佳子さんとか小夜ちゃんとか……」

 ………………………

 「え? 小夜ちゃんは人見知りが激しいし、里佳子さんはそれどころじゃ
なさそうだから無理? 睦月ちゃんは妹じゃないし、他の子達は場数が少
なすぎて駄目なの? に、兄さんがそこまで言うなら、ほんとうは凄くか
ったるいけど、 特別に……って、もう立ってるの!?
え? これもオンエア中っ!?」

 前スレ:朝起きたら、妹に その13
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 保管庫
    朝妹スレ私設まとめ(ハル氏)
    http://asaimo.h.fc2.com/
 ログ置き場(保管庫完成までの暫定設置)
    朝起きたら妹に、ログ置き場
    http://www.geocities.jp/asaimo0/

46 :1/4 :2007/06/11(月) 23:20:34 ID:+7y5fe7x0

「お兄ちゃん、あたしはネタを探すよ!」
 朝起きたら、妹に「ネタを探すよ!」と言われた。
「朝から何だよ。藪から棒に……ふぁ」
 あくび交じりに尋ねると、妹はキッと目を吊り上げた。
「お兄ちゃん! お兄ちゃんは、この危機がわからないの!?」
「き…危機?」
 妹の気迫に押されてのけぞる俺。
「そう、危機なんだよ! これを見てちょうだい!」
 そう言って妹が突き出したのは、ノートPC。その画面に映し出されてるのは……
「えっと…『朝起きたら、妹に その14』?」
「そうだよ、お兄ちゃん! 2004年の2月14日に、『義理チョコを装ったマジチョコを渡された。っていうSSキボンヌ。』
なんて、こんなくだらないスレ立てるなよって八頭身さんにボコボコにされちゃうような駄スレで終わるはずだった
のに、気づけば『その14』まで続いているスレッド。あたしたち、禁断の兄妹愛に生きる人たちの安住のスレだよ!」
 ちょっと待て、妹よ。なぜ『あたし』じゃなく、『あたしたち』なんだ。ひょっとすると俺も含まれているのか?
「でもでも、見てちょうだい。今年の5月29日に立てられたのに、いまだそのレス数はわずか45! しかも、荒氏さん
がすでに何回も来ちゃっているんだよ。これを危機といわずに、何が危機だってのさ!」
 妹の背後で、大気を引き裂いて雷が走ったように見えたのは気のせいか?
「まさにスレ存亡の危機なのよ、お兄ちゃん! このままじゃスレが消えちゃうかも! そうしたら、そうしたら……」
 一転して目尻に涙を浮かべると、悲しみをこらえるように口元を手で覆い隠す。
「『えへ♡ あたし、お兄ちゃんと結婚して妹から奥様になるので、スレを卒業しま〜す。でも、我が朝妹スレは永遠
に不潔です!』って引退宣言ができないじゃないのー!!」
 おまえはどこのミスタープロ野球だぁ!?
 と言うか、不滅じゃなく不潔!? それに俺とおまえが結婚することがすでに確定済みですか!?
「だけど、このまま座して滅びを待つばかりじゃないわ! すでにスレのお兄ちゃんたちがネタ探しをしてくれているの。
ああ、あたしの『お兄ちゃんラブラブレーダー』がビクンビクンッて反応するくらい熱いハートを感じるわ!」
 おまえが出しているのはレーダー波ではなく毒電波だよ、妹よ。

47 :2/4 :2007/06/11(月) 23:21:42 ID:+7y5fe7x0

「そんなお兄ちゃんたちにばかり頼ってばかりじゃ妹の名が廃るわ! あたしも一緒にネタ探しをすることにしたのよ。
ああ、一緒に苦難を乗り越えて芽生える兄と妹の禁断の愛!

 お兄ちゃん『おまえへの愛のために、俺はネタを探す!』
 あたし『ああ、お兄ちゃん。でもあたしたちは血のつながった兄妹なのよ』
 お兄ちゃん『血のつながりがなんだ! 俺たちはハートでつながっているのさ!』
 あたし『ああ、お兄ちゃん! そうね、そうだわ! でもでも、ハートだけじゃなく身体でもつながりたいの』
 お兄ちゃん『OKベイビー。今夜はオールナイトさ!』

グヘヘヘ……たまりませんなぁ」
 毒電波を放出しながら、部屋中を転がり回り「きゃー♡ きゃー♡」と黄色い悲鳴をあげるのは勝手だが、頼むから俺を
変な妄想の中に出さないでくれ。
 暴走を止めるため、転がってきた妹を容赦なく足で踏み潰す。
「で、おまえは何をしたいんだ?」
「あん♡ お兄ちゃん、踏んづけるなんてひどいわ。もしかして、もしかしてSMプレイきぼん?」
 無言で体重をかける。
「ギブギブ! お兄ちゃん、つま先がみぞおちに入ってます!」
 足をどけてやると、妹は乱れた服を直しながら立ち上がる。
「だから、あたしはネタ探しに来たんだってば」
「それがなぜ俺の部屋に来る?」
 妹は立てた人差し指を左右に振りながら、チッチッチッと舌を鳴らす。
「わかっていないなぁ、お兄ちゃんは。いい? ネタを探すのには、まずネタが何であるかを知らなくっちゃいけない。
孫子曰く、『敵を知り、己を知らば百戦して危うからず』ってね。そこであたしは『ネタ』を調べたの。そしたらびっくり!
ネタって種を逆さ読みした言葉だったのよ! つまりは業界用語? マネージャーをジャーマネっていうのと一緒ね。
 とにかく、ネタ=種ってこと。で、で、これを知ってあたしはピーンときたね! あるものがネタと種に通じちゃうんだ
な、これが。わかる? わかる? お兄ちゃん、わかるかなぁ?」
「さぱーり、わかりません」

48 :3/4 :2007/06/11(月) 23:23:00 ID:+7y5fe7x0

「ふっふっふっ。ネタと種に通じるもの、そ・れ・は……」
 目をつむり、やや顔を伏せる妹。どこからかドラムロールの音が聞こえてきそうな雰囲気に、俺は固唾を呑む。
 そして、ぐわっと目を見開き、勢い良く顔を上げた妹が叫ぶ。

「エロなのよぉー!!」
「なんでじゃー!!」

 思わず一緒に叫んで突っ込んでしまった自分に自己嫌悪。そんな俺を放置して、妹が得々と解説する。
「いい、お兄ちゃん。種! それはいわずと知れた生命の根源の形! つまりは子種! 精子よ、精子!」
 頼むから、女の子が朝っぱらから精子と連呼するな。
「そして、ネタとは『寝た』。そう、ネタとはセクースそのものね。どうよ、この見事な関連性!」
 そんな関連性はどこにもありません!
「そもそもエロ、つまりは性欲は食欲・睡眠欲と並ぶ三大欲求のひとつ。いわば人間の根源を構成する要素といって
も過言じゃないわ。いいえ、それだけじゃないわ! エロのひとつ『オナニー』において、その性的興奮を増長させる
ための画像などを『おかず』って言うわね。ああ、ちなみにお兄ちゃん。おかずフォルダに資料ってつけるのバレバレ
だからやめた方がいいよ」
「て、てめえ! なぜそれを知っている!?」
「今はそんなこと、どーでもいいの。いい? 『おかず』とは、ごはんの友! つまりはエロは食欲ともつながっていた
の! さらにさらに、さっきも言ったようにセクースのことを『寝る』ともいうから、睡眠欲ともつながっている!
 じゃ〜ん! どっきりカメラもびっくりどっきりの新事実! エロこそ三大欲求の頂点に君臨することが、ここに証明
されたのよ!!
 そんな重要な要素なら、そこから生まれるネタが秘めたパワーは計り知れない。ネタの中のネタ。キング・オブ・キ
ングスってやつね!」
 おまえこそ、妄想の中の妄想王だ、バカたれめ。
「エロでもネタでも勝手にしてくれ、このボケ妹が……」
「うん。勝手にする〜。――では、さっそく本棚の後ろに隠されたお兄ちゃん秘蔵のエロエロ・コレクショ…ぐばっ!」
 俺のドロップキックを食らって吹っ飛ぶ妹。

49 :4/4 :2007/06/11(月) 23:24:52 ID:+7y5fe7x0

 はっ! 今、俺の身体にルチャの神が降りた! 決して今のは俺の意志じゃない。っと、護身(言い訳)完成!
「もう! ひどいなぁ、お兄ちゃん。冗談に決まっているでしょ、冗談」
 何気にドロップキックを受けても元気だな、わが妹よ。
 しかし、冗談だったとはドロップキックはやりすぎたかな?
 元気に見えたが、どうやら立っているのがつらいらしく、俺が寝ていたベッドに腰をかける妹。さすがにドロップキッ
クはまずかったかと反省。しかし、片膝を立てるとスカートの中の白いものが見えたり見えなかったり……じゃなくて、
おまえは何をスカートをめくって見せている!!
「やっぱり、このスレ的に正しいエロは、妹ものだよねぇ。さあ、カモ〜ン♡」
「おっしゃ!」
 妹に誘われるままに、今日2発目となるドロップキックをお見舞いする。
「このボケ妹がぁ! そんなにエロがほしいなら、いくらでも見せてやろう!」
 カチカチカチ。キュイ〜ン。カチカチ。
「お兄ちゃん? 何やっているの?」
「見てわからんか? エロゲーだ」
「ガーン! このエロゲ板的には問題ないけど、それは大問題だよ、お兄ちゃん! 目の前に『カモ〜ン』な可愛い女
の子がいるのにエルゲー始めちゃうなんて、人間失格だよ! エロゲヲタだよ!」
「黙れ、三次元! ソフ倫がメディ倫に押されて実妹をOKした今、もはや貴様には何の希少価値もないと知れ!」
 ズビシッと指を突きつけ、冷酷に現実を告げてやる。
「う、う、うわぁ〜〜ん! お兄ちゃんとソフ倫の根性なしぃ〜!」
 泣いて逃げ出した妹。
 戦いは、むなしい。勝利しても何も得るものがない。それが戦いなのさ。
「ん? 母さん、どうした?」
 いつの間にか部屋の扉から顔を覗かせていた母さんは、なんだか冷たい目でこちらを見ている。
「おまえ、近所の手前もあるから変なことを大声で叫ぶんじゃないよ!」
 ゆっくりと部屋を見回すと、思いっきり開放されている窓。
 戦いは、むなしい。勝利しても得るものどころか、大きなもの(世間体とか)を失う。それが戦い……orz

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