【きゃんでぃ】タカヒロ・白猫SSAAスレ1【みなと】

1 :名無しさん@初回限定 :2007/06/08(金) 01:38:07 ID:1hLDIa/i0

きゃんでぃそふと時代のタカヒロ・白猫作品「姉、ちゃんとしようよっ!」「つよきす」と
同じタカヒロ・白猫のコンビで生み出されたみなとそふと作品「君が主で執事が俺で」のSS&AAネタ投稿スレッドです。

メーカー別SSAAスレと内容的に重複しますが、メーカー別スレは残念ながらスレ内の合意を得ていないようです
この統合スレを含め、3つのスレのいずれが作家のみなさんに支持されるか慎重に見守り、
次スレを立てるべきかどうか判断したいと思います

★保管庫
ttp://yellow.ribbon.to/~nechan2/
★メーカースレ
きゃんでぃそふとスレ107
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame/1178786710/
みなとそふと その44
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame/1180790334/
★作品スレ
姉、ちゃんとしようよっ!Part35
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1178706856/
つよきす(きゃんでぃそふと)part245
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1180967804/
君が主で執事が俺でPart24
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/hgame2/1181209575/
★メーカー別SSAAスレ
【姉しよ】きゃんでぃそふとSSAAスレ16【つよきす】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1181212814/
【きみある】みなとそふとSSAAスレ【君が主で】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1181011611/
★ネタスレ
こんな柊姉妹は嫌だ!4【つよきすも可?】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1146873896/
姉、ちゃんとしようよ海お姉ちゃんハアハアスレ1
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1128968802/

2 :名無しさん@初回限定 :2007/06/08(金) 01:39:17 ID:1hLDIa/i0

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┃ タカヒロ・白猫SSAAスレの星5つの誓い
┃1つ、スレはむやみに上げない
┃2つ、作者への感謝を忘れずに。読者への感謝を忘れずに。
┃3つ、SS投下とのリアルタイム遭遇では支援を推奨
┃4つ、気にいらなくても荒らさない、荒らされても反応しない
┃5つ、いつも笑顔でいること

┗━━━   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ━━
     _ < ここはテンプレの村です      、,
   '´,  `ヽ\_________     '´ '`´ ゙ヾ
   !爪リリ从)ゞ                   { ソ从从シ}
  ノwリ゚ ヮ゚ノル   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\    メ(リ;-__-ノリ
   ⊂)个iつ  既にセリフが     \  ノ,'くj `i´lヽ
  .  く/_|j〉  パターン化しちまったな>((  ll_ハ_iJ
      し'ノ    ________/  ゙  i_7、」

3 :名無しさん@初回限定 :2007/06/08(金) 01:40:52 ID:1hLDIa/i0

        _)___
      '´  ヽ_ヽ
      l、lノノ八l )  <柊家の長女、皆のお姉さん
   ´\ リl|.゚ ヮ゚ノ<⌒> 柊雛乃である。
  ( ● ⊂[ .ヽソ/ ]⊃  .疑問にずばり答えてやろう
.   ヽ/ .└|--|┘
.      . ノl__」
Q、職人さんのSS投下最中に張ってある支援とか、C、私怨etcってなんですか?荒らし?
A、うむ。あれは総じてしえんと呼ばれるものである。
世の中には荒らし対策用の連投規制なるものがあってな。時間によるのだが、
だいたい3回くらい連投すると、規制がかかってしまうのじゃ。これにかかると職人さんが、
続きを書き込めなくなってしまうのでな。すれ住人による手助けが必要になってくるわけじゃ。
お主がりあるたいむでSSが投下される瞬間に出会った時には、是非支援をして差し上げるが良い。
Q、スレにあるSS、AAだけじゃもの足りないです。
A、で、あるか。お主も欲張りな奴よのう。そういう奴のために>>1に書いてあるように、
過去すれのSS、AAを集めた保管庫というものがある。
保管庫の中の人に感謝を忘れずに読みふけるが良い。それでも物足りなければ、
いっそ自分で書いてみるのも我的には面白いと思うがのう。
Q、お嬢ちゃん賢いねー。ほら、キャラメルをあげよう。
おぉ・・・これがまた美味でな・・・って違うわ!我をあなどるでないぞ
         __
           | |  ̄ `ヽ
         ||_    ` 、 粛清……淘汰……
        __)_∩ `ヽ    l
      〃 ,^i^ ヾ  l   i
     i ,ノノ八)〉  i   i ガッ
 .    ゙ヾl#"-ノゝ  l .人_∧∩
      /ヽソ _ン. ノ<  >Д´)/
       l_/r==l l ´-‐'∨   /
       く/l_ゝ

4 :名無しさん@初回限定 :2007/06/08(金) 01:42:29 ID:1hLDIa/i0

  【投稿ガイドライン】
1.テキストエディタ等でSSを書く。
2.書いたSSを30行程度で何分割かしてひとつずつsageで書き込む。
 投下の際は2分以上間隔をあけないと連投規制にあって書き込めなくなるので注意。
 名前の欄にタイトルを入れておくとスマート。
 なお、一回の投稿の最大行数は32行、最大バイト数2048バイトです
3.SSの書き込みが終わったら、名前の欄に作者名を書きタイトルを記入して、
 自分がアップしたところをリダイレクトする。>>1-3みたいな感じ。
4.基本的にsage進行でお願いします。また、長文uzeeeeeeと言われる
 恐れがあるため、ageる場合はなるべく長文を回した後お願いします。
5.スレッド容量が470KBを超えた時点で、
 ただちに書き込みを中止し、次スレに移行して下さい。

6.書き手の方々へ。
 心構えとして「叩かれても反応が無くても泣かない」位の気概で。
 何を書こうが作者の自由。どんな反応を返そうが読者の自由。
 的確な感想・アドバイスレスをしてくれた人の意見を取り入れ、更なる作品を目指しましょう。

5 :名無しさん@初回限定 :2007/06/08(金) 01:46:30 ID:1hLDIa/i0

作家別・メーカー別・SSAAスレの分割・統廃合議論の経過(引き続き審議中)

★前身スレ
【姉しよ】きゃんでぃそふとSSAAスレ15【つよきす】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1166094636/

★姉しよSS保管庫 連絡所兼掲示板
ttp://8706.teacup.com/anesiyo/bbs

6 :重 複 スレにつき 誘 導 :2007/06/08(金) 01:46:49 ID:El5x3s6l0

【姉しよ】きゃんでぃそふとSSAAスレ16【つよきす】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1181212814/
【きみある】みなとそふとSSAAスレ【君が主で】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1181011611/

7 :名無しさん@初回限定 :2007/06/08(金) 07:23:14 ID:YeAPEdO00

7なら木村あやかとセックスできる

8 :保管庫の中の人 ◆.T1u6y07KI :2007/06/09(土) 12:01:33 ID:V56IdM6d0

<ご案内>

1.このスレを
  【姉しよ】きゃんでぃそふとSSAAスレ15【つよきす】
  ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1166094636/
  の、正式な後継スレとさせていただきます。
2.保管庫では当スレのログを保存し、
  ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1181212814/
  ttp://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1181011611/
  の2つについては保存しません。(スレッド削除依頼を出しています)
3.このスレでは、きゃんでぃそふと及びみなとそふとの全ての作品を扱います。
4.3は次スレに必ずしも適用するものではありません。

よろしくお願いします。

9 :名無しさん@初回限定 :2007/06/09(土) 12:40:18 ID:VlBoK8QH0

>>8
ご苦労様でした。では投下しますね。

10 :リバーシブル・1 :2007/06/09(土) 12:44:09 ID:VlBoK8QH0

「よっ、夢、上杉。買いだしか?」「うぃーっす、ケイ」「お、うっす。そんなとこ」

夢お嬢様とチャイナタウンに買いだしに出かけたところで
稲村にばったり出くわした。そのままちょっと立ち話。

「……そういやよ。前に、ミィのことヘコませてぇって上杉に相談しただろ?
 あれ、なんかうまい手思いついたか?」

「え、そんなこと話してたの?」

そういえば、夢お嬢様と稲村の仲が一時険悪になった少し前
そんな相談を稲村に持ちかけられたっけ。
その後のゴタゴタですっかり忘れてた。

「ええ、まあ……いちおう、ヘコんだ顔は俺は見たぞ」

「ナニィ!?何だよ、どうやってアイツヘコませたってんだ?」

「お前と夢お嬢様がケンカしてるときヘコんでた」

「あ……アハハハ……あのとき、かぁ……」

「ぐ……ま、まあアレは……なんだ、ノーカンだ。
 ミィをヘコませるためだけに、夢とやりあってなんかいられねーしよ」

顔を見合わせて苦笑いを浮かべる二人。
何がノーカンなのかよくわからんが
夢お嬢様とは仲良くしていてもらいたいので
あえてツッこまないでおく。

「けど、それ以外じゃ特に思いつかんな。
 なにしろ、何しても快感に変えちゃうんだから」

11 :リバーシブル・2 :2007/06/09(土) 12:47:48 ID:VlBoK8QH0

肉体的にも精神的にも、どんなに責めてもそれは彼女にとって快感であり
かといって捨て置けば放置プレイととって身もだえる。
そんなハードルが高い女の子がアナスタシア・ミスティーナ。

「そうなんだよなぁ……あー、あのドマゾ女のヘコむ顔見てみてー!」

天下の往来で大声でドマゾとか言うな恥ずかしい。

「そもそも、ハードMだってことと夢お嬢様の友達だってこと以外
 俺そんなにあの子のこと知らないし。普段どんな子なのよ?」

「ミィのこと?んー、勉強はできるよ。成績はトップクラス」

「確かに知的な感じだよな」

あれでしょっちゅう悶えていなければなー。

「家はけっこう金持ちらしいぜ」

「へぇ……お嬢様なわけか、あれも」

Mのお嬢様ってのも使用人からしたらやりづらそうだ。

「うん。でも、けっこう家事とかも得意だよ。
 一人で暮らしてるから、慣れたのかもね」

「スタイルもいいし、美人だよな」

「おう、これでハードMじゃなきゃ男が放っておかねーんだろうけどな」

なんだ、いいとこばっかりじゃねえか。
……ハードM以外は。

12 :リバーシブル・3 :2007/06/09(土) 12:51:56 ID:VlBoK8QH0

「って、誉めてもしょうがねえだろ、ヘコませるのが目的だっつーの」

「……誉めても?」

「……」「……」「……」

ちょっと沈黙。しばし三人顔を見合わせ

「それだ!」「それだぜ!」

ほぼ同時に、回答を思いついていた。

「えっとぉ……どうするのかな?」

訂正。思いついたのは俺と稲村だけだった。

「つまりですね……
 イジメて喜ぶなら逆に誉めたり甘やかせばいいんじゃね?ってことです」

「……おおー」

「そういうこと!さっそく確かめてみようぜ!」

「え、でもそれって……ミィはいやがるんじゃないかな」

「まあそう固っ苦しく考えんなよ。いわばドッキリだ、ドッキリ」

「うーん……ミィがいやがりだしたら、すぐやめようね?」

なんだかんだいって、優しいな、夢お嬢様は。

「わーかってるってぇ!それじゃ、ちっと打ち合わせようぜ!時間、いいか?」

13 :リバーシブル・4 :2007/06/09(土) 12:56:07 ID:VlBoK8QH0

そして次の日曜日。
久遠寺家に稲村とミィことアナスタシア・ミスティーナがやってきた。

二人を夢お嬢様の部屋まで案内すると
お茶やお菓子を用意してからまた部屋へ。
今日はナトセさんがお休みでいないので
この辺がもっぱら俺の役割なのも好都合だった。

「レンくんも一緒にお茶しようよー。二人とも、いいよね?」

お茶を運ぶと夢お嬢様から予定通りお誘いが。

「ああ、上杉なら歓迎だぜ」「どうぞ、上杉」

「それでは、失礼して」

ダベリの輪に俺も加わる。そろそろスタートか。

「そういやよ、こないだの英語の抜き打ちテスト。
 あれミィは満点だったよなぁ」

彼女の実情を知らない俺は、主に相槌をうつ係りだ。

「ほお、それはスゴイ」

「別にスゴイことじゃないよ。私は、普通に3ヶ国語使ってたから」

いやそれフツーにスゴイと思うんですが。

「けど、コイツ現国も古文も漢文もチャッカリできるんだぜ?」

「ほうほう。なかなかの才媛じゃないすか」

14 :リバーシブル・5 :2007/06/09(土) 13:05:19 ID:VlBoK8QH0

「ミィはエリートだからねー」

「エリートかぁ。いーい響きだねぇ。よっ、エリート様っ」

「そ、そんなこと……ない」

「男子でもさぁ、密かに憧れてるヤツ、いるんじゃねえの?」

「あ、それそれ!タッキーとかときどき熱い視線送ってない?」

「お、夢も気づいたか!あと、村西なんかもアヤシイぜー?」

「モテモテですな」

「でも、私の趣味を理解してくれそうにないから……」

「いやいや、その魅力があれば
 男のほうが趣味を合わせてくることだってありえる……よ?」

……自分で言って『ありえるか?』とも思うが。
しかし、こういう話題って女の子はノリノリだな。
ミィはと言えば……なんか困ってるっぽい。潮時かな。

「これで国に帰ればお嬢様ってんだから
 俺なんかやってられねーよなー」

「……夢みたいなお嬢様じゃないよ、私。
 使用人だって、婆やとコックがいるぐらいだし」

一般家庭には婆やもコックもいませんよ?

「いやそれじゅうぶんお嬢様だよ。アナスタシアお嬢様」

15 :リバーシブル・6 :2007/06/09(土) 13:10:09 ID:VlBoK8QH0

プツン。

「ん?今何か……おい何か聞こえなかったか稲村?」

「いやぁ、別に?何か聞こえたかミィ?」

むしろ、音はミィのほうから聞こえたように思うが。
目を向ける。いつもと変わらないミィがいる。
ただ……放っているオーラが、違った。

「……ミィ?……気安いわね。アナスタシアお嬢様、でしょう?
 呼び方ぐらい、わきまえなさい」

「……は?何言ってんだおま……痛っ!?」

ミィががスッと手を伸ばし……稲村の頬をつねってる!?

「い、いひぇひぇ!ひ、いひぇっひぇ、ひょ、ひゃなひへ……!」

「それ以上、そのエレガントさのかけらもない口を開くのはおやめなさいな」

口調こそ静かなままだが、口から出る言葉が普段と正反対に。
目線は冷たく。口元には嘲笑。手はギリギリと稲村の頬をつねったまま。

「ちょ、ミィ、どうしちゃったの!?」

「お黙りなさいな、無個性キャラの分際で」

「ひゃう!?」

イカン。何かハードMが裏返って
ハード、というほどではないがSになっていらっしゃる!

16 :リバーシブル・7 :2007/06/09(土) 13:14:04 ID:VlBoK8QH0

そして数時間経過。
ミィ……いや、アナスタシアお嬢様は
俺たち3人の忠誠を受けて満足なされたのか
ヘコみまくりの従者・稲村を従えてお帰りになられた。

「いやー……スゴイ主っぷりだったねー」

「そうですね。何というか、思わず従わずにはいられないような」

「いいなあ、個性的で……夢も、あれぐらいの威厳が出せればなぁ」

あ、夢お嬢様もヘコんだ。計画とはマッタク逆の結果になってるぞ稲村。

「夢お嬢様は、カリスマというよりアイドルですから」

「!……ワンスモア プリーズ」

「アイドルですから」

「……えへへー」

ギュ、と抱きついてくる夢お嬢様。
こうやって、ヘコんだと思うと何気ない一言で元気になってくれる。
その元気な笑顔が見たくて、ついつい支えちゃうのが
夢お嬢様の魅力なんだろうなぁ。

「でも、やっぱりカリスマも欲しいなぁ。
 私も、ミィみたいに何かキッカケに裏返ったらカリスマが出るのかな?」

「いや、元々ないものは裏返しても出てこないですよ?」

「はふん」

17 :名無しさん@初回限定 :2007/06/09(土) 13:17:44 ID:VlBoK8QH0

おしまいです。けっきょくミィ無敵。

18 :名無しさん@初回限定 :2007/06/09(土) 14:01:45 ID:y3Xcp0hc0

>>17
初投下乙&GJ

ミィが美少女戦士になれば「マゾの美少女戦士」で無敵じゃね?とか思った。

19 :名無しさん@初回限定 :2007/06/09(土) 15:08:54 ID:Lgv4+ui50

>中の人
お疲れさまっす

>>17
GJ
もうちょっとミィのSっぷりを見たかったw

20 :名無しさん@初回限定 :2007/06/09(土) 16:18:55 ID:KKdxPj/50

>17

何でその言葉が反転するきっかけになるか気になるな

最後の夢は、表裏の無い良い子って褒め言葉だよねw

21 :名無しさん@初回限定 :2007/06/09(土) 19:41:22 ID:esh8AHYI0

>>17gj

いいねー。やってなくても楽しめたW

22 :名無しさん@初回限定 :2007/06/09(土) 20:04:07 ID:WtXJOYpb0

>>17
GJ

23 :名無しさん@初回限定 :2007/06/09(土) 20:23:31 ID:AqMzc1+/0

>>17
>けっきょくミィ無敵
どうやって元に戻すのか気になるw
gj

24 :名無しさん@初回限定 :2007/06/09(土) 21:47:41 ID:mvkcvc7YO

>>17
GJ!
タカヒロっぽい話でなかなか良かった

25 :名無しさん@初回限定 :2007/06/09(土) 23:54:02 ID:k68I0xnQ0

森羅様微エロス投下します

26 :森羅様といっしょ・1 :2007/06/09(土) 23:58:15 ID:k68I0xnQ0

「お帰りなさいませ森羅様」

まだ日の高い初夏の午後。
お帰りになられた森羅様を玄関にお迎えする。
今日はベニが休みなので俺が重点的にサポートだ。

「ん、ただいまレン」

そう言うと、ふうっ、と息をつく森羅様。
どことなくいつもの精彩に欠けるような……?
お帰りも早かったし、どこか体の具合でも悪いのだろうか。

「お疲れのようですね」

「うむ、この暑いのにホールの空調が調子悪くなってしまってな。
 皆もしんどそうだったので早めに切り上げたのだが……
 もう汗だくになってしまった。ほぉら、この辺なんかムンムンだぞ?」

そういって、ワンピースの裾をつまんでパタパタとあおぐ。
チラリ、とのぞくキレイな脚にドキリとしながら
執事として努めて冷静にふるまう。

「冷たいお飲み物をお持ちしましょう。コーヒー牛乳でよろしいですか?」

「ちぇ、ちょっと前ならこの程度でもドギマギしていたのにな。
 ……まあ、もっとあられもない姿を見せているから、しょうがないか」

「そんなことはありませんよ。今でもドキドキしてます。
 ただ、執事としてはそれを表に出さないようにしているだけで」

「なるほど、執事としても成長しているということか。
 喜ぶべきなのか、難しいところだな……」

27 :森羅様といっしょ・2 :2007/06/10(日) 00:02:19 ID:CtrYl1Z20

「まあいい、よく冷えたのを頼むぞ。それと、風呂も入りたいな」

風呂か。ベニが出かける前に
昨日のうちに必要になりそうなことは済ませておいた、って言ってたから
まあそんなにかからないだろう。

「かしこまりました、すぐにご用意いたします」

「では頼む。私はしばらく居間にいるぞ」

まずコーヒー牛乳をお届けしてから森羅様のお部屋へ。
湯船は……洗ってあるようだな。
念のため軽くすすぎ、お湯をはっていると

「レンー、風呂はまだかー?」

や、待ちきれずにもう部屋まで来てしまったか。
森羅様が半分あけた浴室のドアからひょいと顔を出す。

「んー、それぐらい入っていれば大丈夫だろう?」

「もう少しお湯をためないと、肩までつかれませんよ」

「なあに、お前と一緒に入れば大丈夫だろう」

「え」

「考えてみたら、風呂はいつもベニと一緒だからな。
 背中も流してもらいたいし……
 今日は、一緒に入りたい……ダメか?」

……背中を流すとかだけですませられるのか、俺。

28 :森羅様といっしょ・3 :2007/06/10(日) 00:06:24 ID:CtrYl1Z20

かぽーん

「ふふ……なんだか、ちょっと恥ずかしいな、やはり」

風呂場の明かりは消していない。
だから、普段よりよく見えている。
お互い、上気して、熱くなって、濡れて、硬くなっている様を見て
いっそうこみあげるものを募らせていく。

ふーっ

ふーっ

「……どうした。息が、荒らいぞ?」

「それは森羅様も、では」

「そうか?……そうかもな」

森羅様が俺の胸に背中を預け、湯舟に二人寄り添うようにつかる。

ふーっ ふーっ ふーっ

小首をかしげて見せる横顔の
形のいい唇がうっすらと開いている。

欲しい、と。

そう唇が動いた、そんな気がして。
動かしかけた手を、なんとか押し止める。

「では、お流しします」

29 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 00:07:22 ID:YSMeqHMM0

30 :森羅様といっしょ・4 :2007/06/10(日) 00:11:35 ID:CtrYl1Z20

努めてどこも刺激しないよう
ゆっくりと森羅様を立たせ、湯舟から出す。

「……じかに、手で洗ってもらおうかな」

そんなことを、期待するような目で囁く。

「……かしこまりました」

石鹸を手に取り、泡立てると
背を向けて座る滑らかな肌にゆっくりとすりこんでいく。

ふーっ ふーっ ふーっ

はーっ はーっ はーっ

浴室にかすかに響く荒い息は
俺のもなのか森羅様のものなのか
それとももう混ざり合っているのか。

「ぜ……んぶ、洗うんだぞ……」

「全部、ですか……?」

「そう、だ……その手で……全部……っ……」

上へ、下へ。右へ、左へ。脇へ、中へ。
言われるがまま、俺の手はあますところなく森羅様の体をすべっていく。

ただ一箇所

開いた脚の間を除いて。

31 :森羅様といっしょ・5 :2007/06/10(日) 00:15:43 ID:CtrYl1Z20

これは我慢比べだ。
先に相手を求めたほうの負け。

「ふ、ぁっ……こ、これで、は……
 風呂に入、って……いるのか何をしているのか……
 わからん、な……フフフ……う、ん……」

ときおり声を漏れださせながら
それでもまだ森羅様は『欲しい』とは言わない。

「……腰を、あげていただけますか?」

「……降参か?」

「いいえ、まだお洗いしていないところがあるので」

はちきれそうな俺の欲望に
泡立てた石鹸を塗りたくる。

「……?」

「ここは、こうして洗います」

「ふぁっ!?……こ、これは……あ、つい、な……」

入れてはいない。濡れてひくつく花弁にこすりつけるだけ。
意図を察した森羅様が、壁に手をつき脚を閉じる。
きゅ、と柔らかな太股の肉に挟まれた肉茎を
ねとつく花弁をこすりあげるように動かしていく。

きっと、これが最後。ここを越えたら、きっと我慢できなくなる。
たぶん、二人とも。

32 :森羅様といっしょ・6 :2007/06/10(日) 00:19:56 ID:CtrYl1Z20

ふーっ ふーっ ふーっ ふーっ
はーっ はーっ はーっ はーっ
はっ はっ はっ はっ はっ

もう、限界だった。
森羅様の背に多い被さり、たぷたぷとゆれる乳房をわしづかみにする。

「う、あ!ず、ずるい……ぃっ!お、お前だけっ……!」

「やめます……かっ!?」

「う、あ、あ、くぅ……つ、続け……ろ……」

はぁっはぁっはぁっはぁっはぁっはぁっはぁっはぁっはぁっ

「まだっ……洗います、かっ……!」

「う、うぁ……ま、まだ……っ!」

普段なら主である森羅様に譲る俺も
ことコレに関しては全て譲りきれないところがある。
意地の張りあい。

髪を振り乱して森羅様がこらえている。
腰をくねらせ、手をあらぬ場所にさまよわせる。

ちりりん

さまよった手が、浴槽のふちに置いてあった銀の鈴に触れ、掴む。
もだえながら鈴を掴んだ手はさまよい続ける。

ちりりん ちりりん

33 :森羅様といっしょ・7 :2007/06/10(日) 00:24:02 ID:CtrYl1Z20

と、バタンと部屋の扉が開く音。

『お呼びですか森羅様!』

「ひ、あああぅっ!?」

……事の最中にこういうハプニングがあると
達してしまうものなんだろうか。
森羅様は全身を硬直させ、ビクビクと震える。

「あ、ああ……あ、あ、あ、は、あ……っ……」

震える森羅様の体を抱きしめながら
俺は飛びかける意識を必死で繋ぎとめた。
部屋に入ってきたのは間違いなくベニ。
いつのまに帰ってきたのか、森羅様の鈴の音を聞きつけてしまったらしい。

『……お風呂ですか、森羅様?』

「はぁ……はぁ……う……はぁ……」

マズイ。達してしまった森羅様はぼうっとしていて
ベニの呼びかけに反応できていない。

『森羅様?……まさか、お加減でも!?』

ガチャリ

「っ失礼し……ます?」「……ん?……ベニ?」

目が点のベニ。朦朧とした森羅様。
二人とも意識の正常ではない今なら、俺にもチャンスはある!たぶん!

34 :森羅様といっしょ・8 :2007/06/10(日) 00:28:31 ID:CtrYl1Z20

「あー、誤解があるといけないので言っておくが……
 これはな、新式の全身マッサージなんだ」

くたっとしている森羅様から離れ、さわやかに微笑みつつベニに向き直る。

「あ、ああ、そ、そう……なんだ?」

ベニ視線。 → ↓……

「ん?」

俺視線。 → ↓……
あ。俺、イってなかったんだっけ。でもって全裸で……

「うわああぁぁっ!?」「ギャー!?」

慌てて手で隠す俺、目を背けるベニ。

「みみみ見たなっ!?」「そ、そっちがみ、見せたんでしょうがぁっ!」

半泣きの状態でベニは飛びだしていった。やれやれ……
と、いつの間にか回復した森羅様が

「ふぅ……今のは、ベニには悪かったな。
 私も、レンも、まだまだ修行が足りないようだ……」

何の修行なんだか。
と、森羅様視線。 → ↓……

「ん……もうちょっと……修行するか?」

とぷん、と。鈴を湯舟に投げ込んで、そんなことをおっしゃる森羅様でした。

35 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 00:30:27 ID:CtrYl1Z20

おしまいです。お風呂エッチは男のロマン。

36 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 00:30:51 ID:RHZc2H6q0

クソコテのにおい

37 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 00:37:09 ID:78+sacnz0

>>35
「微エロス」じゃないと思うw
ベニカワイソスGJ

38 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 00:37:43 ID:JvVcl2z50

>>36
相当読み込んでんだな

エッチは男のロマーんGJ

39 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 01:14:41 ID:IAxbD5c90

紅子は運良く大佐に拾われたから大丈夫だったが
あれあのままだったらレビィになってたんだろうなあ

40 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 02:40:58 ID:TqJIiixE0

>35
GJ!ただ、
ふーっ ふーっ ふーっ  はーっ はーっ はーっ

これはいただけない。

>36
クソコテってシーナとかなんとか?
全然ちゃうやろ。

41 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 12:30:27 ID:akWbDHbT0

よし投下する

42 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 12:34:35 ID:JvVcl2z50

>>41よし期待してる
>>40たしかに糞コテとよばれてもしかたない行動はしたが、作品自体は上質なので、大目に見てやって欲しい

43 : :2007/06/10(日) 12:35:12 ID:akWbDHbT0

「ユメ、起きるんだ……ユメ……」

「むにゃ……下僕にしてやる……」

「ほら、起きないか!ユーメー!」

「にゅ……あれ?……おはよう、シンお姉ちゃん……」

「また寝る……起きるんだ、ユメドリーム!」

「んにゅ?……あれ……なんで……シンお姉ちゃんがその呼び方……?」

「シンお姉ちゃんではない。
 私は魔法の国の使者、ティンラ。お前にパワーを授けにやってきた」

「へ?……パワー……?」

「平和を愛するお前の正しい願いが魔法の国に届いたのだ。
 お前の妄そ……願い通りに、魔法少女に変身する能力を与えよう」

「マジっすか!?」

「目が覚めたようだな。
 この世界は一見平和に見えて、その実沢山の地方妖怪に狙われている。
 人々を地方妖怪から守るため、魔法少女になって戦う覚悟はあるか?」

「は、はい!ヨロシクお願いします!」

「うん、いい返事だ。それではさっそく契約手続きだ。
 この書類に必要事項を記入してもらう」

「け、けっこう事務的っすね……」

44 : :2007/06/10(日) 12:37:34 ID:akWbDHbT0

「ほへ?…ティンラさん、この『希望オプション』ってなにかな?」

「うむ、魔法少女への変身は基本セットに含まれているが
 それ以外の様々な能力はオプションで選択するようになっている。
 これで自分の思い通りの魔法少女になれるわけだ」

「なるほどなるほど……ちょい、ちょい、ちょい、と」

「なかなか欲張りだな。
 この『呪文詠唱中ガードしてくれる前衛』オプションなんかはオススメだぞ?」

「や、それは装備済みなのでいいっす」

「そうか。あ、ビーム系はコスト高いからな。
 直接打撃系はいいのか?
 この『アイアンクロー』なんかは私も装備しててオススメだ。
 何しろバリエーションが108式まであってだな……」

「や、それもちょっとイメージ違うんで」

「そうか……残念だ。
 せっかく私のよい後継者ができると思ったのだが。
 まあ、お前のイメージ通りにやってみるがいい」

「はい……うーん、おケイはオプション扱いにはならないか……
 後は……これと、これかな?ティンラさん、できました!」

「どれどれ……うん、なかなかの出来だ。バランスもいい。
 それでは、ここにサインと、こことここ、あとここにハンコを。
 ハンコがなければ拇印でもかまわんぞ。ほら朱肉」

「マジ事務的っすね……」

45 : :2007/06/10(日) 12:40:29 ID:akWbDHbT0

「さて、それではちょっと計算するので待っていてくれ」

「へ?計算って何を?」

「支払い総額だよ。タダで魔法処女になれるわけがないだろう。
 魔法の力は等価交換が基本って教わらなかったか?」

「いや、夢まだ学生なんで、そんなには支払い能力が……」

「ああ、その辺は心配ない。支払いは金ではないから。
 っと、こんなもんか。ふむふむ……
 それでは、代償として上杉レンをもらうことにする」

「レンくんを!?」

「うむ、オプションいっぱいつけたからな。
 支払い上限のカレをもらうことにした」

「ちょちょちょちょちょっと待ったぁっ!
 レ、レンくんを……生贄に!?」

「そんなヒドイことはしないぞ?魔法の国に連れていって……
 そうだな、私の専属従者にでもしてコキ使ってやろう。
 いろいろイジリがいがありそうだし……
 そろそろ、男の一人でも飼ってみようかと思っていたのだ♪」

「ダダダダメー!よけいダメー!」

「いや、もうサインも拇印ももらっちゃったから。
 それでは、ユメドリームよ、目を覚ましなさーい!」

「ぃぃいいいやああぁぁぁ!?」

46 : :2007/06/10(日) 12:42:57 ID:akWbDHbT0

「……目を覚ましなさーい」

「……ぃぃいいいやああぁぁぁ!?」

「うお、ビックリしたぁ!……おはようございます、夢お嬢様」

「……はえ?……レン……くん?」

「はい。はやく起きてください、学校遅れますよ」

「ゆ、夢だけに……夢オチ……」

「?」

「レ、レンくん!……ちゅ、忠誠の口づけ、して」

「はあ?……はい」

「ん……どこにも、行っちゃダメだからね?」

「どこにも行きませんよ。ずっと夢お嬢様の傍にいます」

「うん!」

「あ、夢お嬢様、手を」

「はえ?」

「指先が赤くなってます。お拭きしますから。
 ……赤インキでも触りました?」

「がーーーー!?」

47 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 12:45:36 ID:akWbDHbT0

終わり。タイトル考えてなかったけど気にしない。

48 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 13:09:38 ID:HOYfuTRS0

>>42
なかったことにしようとしてるのが一番の問題だと思う

>>41
よし投下した。
GJ

49 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 13:11:26 ID:JvVcl2z50

魔法処女て…

50 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 13:13:35 ID:HOYfuTRS0

俺は魔法童貞です

51 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 13:14:40 ID:JvVcl2z50

ティンラわらた
普通J

52 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 14:46:40 ID:wfid+4LO0

>うーん、おケイはオプション扱いにはならないか……

ワロタ
ビミョーに黒いなユメドリーム

53 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 18:17:40 ID:bA5WBeWf0

>>35GJ>>36おまいがこのスレで一番不用な人間ちゃうんかと

54 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 18:22:45 ID:bA5WBeWf0

>>46GJ

>>42>>48

シーナがなんかしたか?
メーカー別スレをたてたのがヤツなのか?

55 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 19:02:38 ID:JvVcl2z50

かなり昔の話をまだ根に持っている奴がいるだけ

56 :35 :2007/06/10(日) 21:54:31 ID:nu+98yJl0

知らない誰かに間違われたあげく
感想もなしにいきなりクソ呼ばわりされた俺はどうすれば(´・ω・`)

57 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 21:55:51 ID:thHlm2rd0

>>56
緑茶みるくやるから元気だせ。

58 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 21:57:18 ID:HOYfuTRS0

>>56
エア・クオンジティータイムを30分キメるんだ

59 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 22:11:32 ID:nu+98yJl0

>>47
GJ!ティンラってw
おケイとかナトセをオプションとして考える夢がなんとも黒くてステキw

>>57
thx ぐびぐび

>>58
エアかよw

60 :君が主でメイドが俺で?(1) :2007/06/10(日) 22:58:57 ID:vcG9uQfl0

ピピピピッ ピピピピッ ピピピピッ…

「う〜ん、ふわぁぁぁ…」
もう朝か…さて、起きるとするか。
うるさい目覚ましを止めて、と…
「着替え着替え」
いつものように寝巻きを脱いで、クローゼットを開け、いつものメイド服に着替え…
…メイド?
「おわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
な、なんで俺がメイド服を着なくちゃいかんのだ!?
って、よく見ると…
「なんで俺の胸がふくらんでるんだよぉぉぉ〜!?」
しかもベニ公ぐらいの大きさか!?
どうせだったら鳩ねぇぐらいのほうがよかったっつーの!
「どうかしましたか、レンちゃん?」
「うわぁぁぁ! 鳩ねぇ〜!」
「? 私は姉じゃなくて、兄ですよー? ほら落ち着いて、『おはよう鳩にぃ』は?」
「お、おはよう鳩にぃ」
…なんで鳩ねぇが男になってるのさ。
これはひょっとして、俺と鳩ねぇの性別が入れ替わってる…
いや、もしかしてみんなの性別も入れ替わってるんじゃ…
「ちょっと寝ぼけてるみたいですねー。 さぁ、顔を洗って、今日も元気に頑張りましょうー」
「う、うん」
「ほらほら、お兄ちゃんが洗面所まで連れてってあげますよー」
鳩ねぇ…じゃなかった、鳩にぃに連れられて、俺は洗面所で顔を洗った。
そこで鏡を見て改めて、俺は自分が女になってしまってることを実感したのだった…

61 :君が主でメイドが俺で?(2) :2007/06/10(日) 23:00:35 ID:vcG9uQfl0

悩んでても始まらないし、とりあえずは今日一日頑張っていこう。
納得はできないが、今は仕方がない。
俺は下に降りていくと、えらいもんを見てしまった。
「おい小娘。 ちょっと降りてくるのが遅いぞ!」
「うぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」
「おい、どうした? 私がどうかしたか?」
な、なんで大佐が…いや、予想はしていたけど、どうして顔がそのままでメイド服なのさ…
「謝れ! 全国のメイドさんに謝れ!」
「何を言っているのだ? まだ寝ぼけてるのか?」
「まったく、何やってんだよバーカ」
目に毒を盛られて倒れてる俺を見下すかのように、ベニ公が立っていた。
「ほら、大丈夫かい? レンさん」
そして、俺を抱えて起こそうとするナトセさん。
二人とも執事の服だが、ナトセさんはいつも通りなので違和感はない(いつもと同じ)。
ベニ公のほうは、胸がなくなったおかげでか、意外と様になっている。
「今日も一日頑張りましょう、レンねぇ」
「お、おう」
「ああ…女の子なのにその勇ましい声…惚れ惚れしますぅ…」
ハルはメイド服…全然違和感がねぇのが悲しいところだな。
「とりあえず、全員揃ったようだな。 それでは、今日も一日頑張ろう!」
「「おー!」」

…不安だ。

62 :君が主でメイドが俺で?(3) :2007/06/10(日) 23:03:30 ID:vcG9uQfl0

「小娘、朝食の準備ができたから夢路お坊ちゃまを起こしてこい」
「えっ? 俺?」
「専属なのだ、当たり前だろう。 さっさと行ってこんか」
つーか、夢お嬢様は夢路お坊ちゃまということなのか…名前がちょっぴり変わってるな。
「おい、待て」
「はい?」
「俺という言葉使いは直せよ。 それと、人の話を聞く時は目を見んか」
「す、すみません」
アンタのメイド姿なんか直視できるか! と、心の中で叫んだ俺は、3階に上がっていった。
あんな大量破壊兵器をこんな身近に置いてもらいたくないもんだ。
夢お嬢様…じゃなかった、夢路お坊ちゃまの部屋のドアをノックし、声をかける。
「夢路お坊ちゃま、起きてください。 朝ですよ」
…当然のごとく返事はない。
「入りますよー」
そして当然のごとく、ベッドの中でまだすやすやと寝ていた。
とりあえず体をゆすってみる。
「う、うーん…まだ寝てるよー…」
「早く起きないと遅刻しますよ」
「今日は『遅刻してもいいデー』なんだってば…」
「はいはい、さっさと起きてください」
なかなか起きないのはいつものこと。 しかし、今日は以外にもあっさりと起きてくれた。
「うーん…おはよう、レンさん」
「おはようございます。 もう朝食はできてますよ」
「うん。 じゃあ着替えてすぐに下に行くね」
あっさりと起きてくれのはありがたい。 俺は部屋を出ると、すぐにベニ公と遭遇した。
そういえば森羅様を起こしてくるんだったな。
「どうしたんだ?」
「いや…別に……」
やたら顔が赤くなっていたベニ公はそのまま下に降りていった。

63 :君が主でメイドが俺で?(4) :2007/06/10(日) 23:07:44 ID:vcG9uQfl0

下に降りると、今度は外で体操していたミューさんに遭遇した。
「おはよう。 レン」
「おはようございます、ミューさん」
「ミューさんじゃなくて、ミュータさんだろう。 …ま、構わないけどね。 じーっ」
「な、なんですか?」
「いや、別に(やはり彼女にはミニスカートが似合いそうだな…うふ、うふふふ……)」
何ニヤケてたんだろう…?
もともと体型が体型のためか、そこらへんの少女…じゃねぇ、少年と全く変わりなかった。
言葉使いでしか判別できなかったぜ。

ちなみに半ズボンだった。

どうやら人によっては、名前が微妙に違うらしいから、気をつけないとな。
そして、いつもの朝食。 森羅様は最後にやってきた。
「おはよう、みんな」
「おはようございます、森羅様」
「うーむ…朝イチ抱きつき!」
「うおっと!」
いきなり森羅様が抱きついてこようとしたので、俺は慌てて回避。
「チッ…なかなかやるな、レンは」
「メンドが嫌がることはやめろと何度も言っているだろう、兄さん」
「そうだよ森羅お兄ちゃん。レンさんは、夢路の従者なんだから」
性別が変わっているだけで、中身は全くといっていいほど変わっていなかった。
待てよ? じゃあさっきベニ公の顔が赤かったのは……想像するだけにしておこう。
朝食を済ませた夢路お坊ちゃまは、鞄を持って出かけるようだ。
「見送りに行こう、レンさん」
ナトセさんに連れられて、俺も一緒に外に出た。
外では既に、夢路お坊ちゃまの友達が待っていた。

64 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 23:11:13 ID:qVo72slt0

C

65 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 23:11:16 ID:nu+98yJl0

 

66 :君が主でメイドが俺で?(5) :2007/06/10(日) 23:11:23 ID:vcG9uQfl0

「うっす、上杉の! 今日もメイドってるか?」
「おはよう、上杉。 とりあえず、これを」
「ムチ? なんでまた…」
「おはようの挨拶…蔑んだ目で『おはよう、この豚』と…ハァハァ……」
稲村圭子は…全く変わっていなかった。 名前は違うだろうけど。 元がアレだし、むしろこっちのほうがしっくりくる。
ミィさんもいつも通りで安心した(?)が、男でコレは余計マズイような気がする。
「あれ? 揚羽君は?」
「あいつ、ちょっと遅れてる…いや、向こうから来たぜ」
目をやると、ドドドドドという爆音と共に凄まじい速度で何かがこっちに向かってきた。
「遅れてすまんな。 ハーッハッハッハッハ!」
身長がバカでかくなった九鬼揚羽が、いつもの高笑いと共にやってきたのだった。
しかも、今は完全に廃れたバンカラ仕様。 しかもゲタ。 やたら厳ついんですが。
そして遅れて…えーっと、メイド服の小十郎がやってきた。
つーかさ、どうして大佐といいハルといい、顔がそのまんまでメイド服なのさ。
「遅かったね、アゲハ君。 どうしたの?」
「この小十華(ことか)が我の弁当を忘れていたので、取りに戻ったら遅くなったのだ…この馬鹿者!」

バキッ!!

「ぐはッ! 申し訳ありません、揚羽様!」
いつもと全く変わらない動作で、極めて自然に小十郎を…じゃなくて、小十華をブン殴っていた。
…性別が入れ替わってても、全く変わりのない二人だった。
「ああ…羨ましい……ハァハァ……」
こっちも変わらなかった。
とりあえず男が女を殴るという構図はマズイだろうから、警察に捕まらないように祈っておこう。
「それじゃ、いってきまーす!」
そうういうと夢路お坊ちゃまはみんなと一緒に学校に向かった。
いつものパンチラは当然のようになかったので、ちょっと寂しかった。

67 :君が主でメイドが俺で?(6) :2007/06/10(日) 23:14:47 ID:vcG9uQfl0

とりあえずはいつもの仕事。
ハルと共に掃除をこなし、回ってきた回覧板はお隣に。
ベニ公の食材の買い物に付き合い、ナトセさんと庭の花の手入れをしていると、すっかり夕方になった。
「あー、疲れたー…性別が違うせいか体も思うように動かないし、余計疲れちまったぜー…」
女の体ってこんなに動きづらいもんなのかな。 やっぱこの胸ぶらさげてるのがいかんのか…
いやいや、それは鳩ねぇに対して失礼だぜ。
「どうしたんですか、レンちゃん?」
「鳩ねぇ…じゃなかった、鳩にぃ」
「随分お疲れのようですねー。 今日は晩ご飯食べたら、しっかりと睡眠をとるんですよ?」
「うん」
「正直でかわいいですねー」
ほっぺすりすりされた。 やっぱり変わってないぜ。
晩飯を済ませて片づけを済ませた後は反省会。
さて、ベニ公のドアを開けて…その先にはクオンジティータイムがハルに炸裂していた。
「何をやっとるんだ、お前は。 つーか、やめてやれ」
「いいじゃん別に。 いつも定期的にやってるんだから」
…この構図もかなりマズイ。 男が女の上に乗かってお茶飲んでるんですよ?
明らかなドメスティックバイオレンスですよ。
「とりあえずやめとけって。 な?」
「そんなこと言ってると、お前にやるぞ? あ?」
「あ、それよりもそこの床に何か落ちてるぞ」
「ん? どれどれ…」
「隙アリ! ミラージュドリル(カンチョー)」
「マーベラス!」
「ありがとうございます、レンねぇ!」
「いや、助けてくれたのは鳩にぃだけど…ま、いいか」
何だかハルに感謝されてしまった。

68 :君が主でメイドが俺で?(7) :2007/06/10(日) 23:16:48 ID:vcG9uQfl0

「はぁぁぁぁ…」
なんだかんだで一日も終わり、か…部屋に戻ったら眠くなってきたな。
俺、このまま女として過ごさないといけないのかな? まさかな…意外と夢オチじゃねーのか、これ?

コンコン

「誰?」
「レンねぇ、私です」
ドアを開けると、ハルが立っていた。
「どうしたんだよ、ハル…っておい! なんで服を脱ぐんだ!」
「私…いや、僕はずっとレンねぇのことが好きでした…」
いや、ちょっと待て。 女同士のアブノーマルな展開は…あれ?
「なんでハルちゃんは…股から棒が出っ張ってるのかな?」
「だって僕、男ですもん。 メイド服なのは、森羅様の趣味です」
「はぁぁぁぁぁぁ!!??」
「レンねぇに助けてもらって…もう僕はレンねぇに心底惚れてしまいました!」
「いや…その……」
「安心してください、レンねぇ。 優しくしてあげますから…僕も初めてですけど」
なんでコイツだけ男のままなの? で、俺は今からどうされるの? ま、まさか…
「レンねぇ、僕のここを見てどう思いますか?」
「別に…大きくはないな……」
「これから大きくなるんですよ」
ギャー!! 目がマジだ! かくなるうえは…
「お前を気絶させて…あれ?」
「抵抗してもダメですよ、レンねぇ」
なんとまぁ、ハルなんぞに押し倒されてしまった! 女になって力が一気に衰えちまったのか!?
「いきますよ…」
「やめろー! 助けてー! 夢なら覚めてくれー!」

69 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 23:18:09 ID:nu+98yJl0

 

70 :君が主でメイドが俺で?(8) :2007/06/10(日) 23:19:44 ID:vcG9uQfl0

ツプッ…

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

「はうあ!」
「どうしたんですか、レン兄ぃ。 すごくうなされてましたけど…」
俺は目が覚めた。 思わず股間を触ってみたが、ちゃんとついてる。 胸も調べてみたが、全く問題なし。
「よかった…夢か…」
「大丈夫ですか?」
そういえば昨日、怪談大会をベニ公の部屋でやったら、ハルが怖くなって一緒に寝てたんだったな。
「お前のせいで悪夢を見たぞ」
「ええええええ!? そ、そんなことを言われても…」
「ま、いいか…さてと、起きようぜ」
「はい! 今日も一日頑張りましょう!」
悪夢から目覚め、意外にも俺の体調はいいほうだ。
ハルもさっさと自分の部屋に戻って着替えをしている。 俺は顔を洗いに…

ガチャリ

「…またきやがったわね、この下男!」
「……はー」
「な、何よ」
「いや、よかったなぁってしみじみ感じてたとこ」
「ふざけんなこのボケー!!」

ボクシャーン!!

「おおおぉお…」
いてぇ…いてぇけど、元に戻ってよかったって思えるぜ……ところでさっきから気になってたことがあるんだけどさ。

なんでケツが痛いの?

71 :シンイチ :2007/06/10(日) 23:22:53 ID:vcG9uQfl0

ということで、ハルENDのその後っぽいのをいってみました。
ま、ドタバタの中の1コマ、というカンジで。
本当は大佐のメイド服姿を事細かにやりたかったんですが…

それは皆さんで想像してください……

72 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 23:24:20 ID:nu+98yJl0

>>71
ハル√キター!!! GJ!

>それは皆さんで想像してください…

だが断る

73 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 23:24:24 ID:qVo72slt0

GJ!
つか大佐の姿を子細に描写されなくて良かった

74 :名無しさん@初回限定 :2007/06/10(日) 23:30:24 ID:t7UmX/790

>>71
GJ


アッアッアッー!

75 :名無しさん@初回限定 :2007/06/11(月) 22:58:04 ID:4loJuGuh0

あああああーーーーー!!w

76 :名無しさん@初回限定 :2007/06/14(木) 21:50:34 ID:RlRAfu5G0

GJだが、原作のハルは男なのか
ゲームやってないからちょっと悩んだ

77 :ぬるぬるは男のロマン1 :2007/06/18(月) 03:47:19 ID:DSXK1pgj0

勢いが無いので、君あるではなくつよきすですが投下します。
お世話になったhttp://yellow.ribbon.to/~nechan2/tuyokiss/0608302.html
『休憩して夕食を外で食べてから戻ってきて、お風呂場でエッチ。』
の部分が頭から離れなかったため勝手に書かせていただきました。
――――――――――――――――――――――――――――


エリカとは外食のついでに日常生活品の買出しにも付き合ってもらった。
お腹を満たした後、近くのドラッグストアに寄る。エアコンの効いた適度な室温が気持ちいい。
トイレットペーパー…キッチンクリーナー…まな板3枚…あとは明日の朝食とアイスでも買ってくか。
脳内のメモを確認しレジに向かおうとする俺にエリカが声を発する。
「あっ、ねぇレオ?あとでこれ使ってみない?」
エリカが買い物カゴに投げ込んだ物は、薄いピンクのプラスチックの容器に透明な液体が入っていた。
「これは…ベビーオイル…?何に使うの?」
わかってるけど一応聞いてみた。
「顔が赤いわよ」
フフッと微笑むエリカ。ああ、こういうやりとり星の数ほどしてきたような気がする。
それにしてももう少し恥じらいとか無いんだろうか?
あ、勃起してる。

―――帰宅
歯を磨いて、早速風呂に入る俺。
するならここだろ。ベッドであんなもの使ったら後始末とか大変だからな。
エリカには"一緒に入ろうよ"と声を掛けておいた。まあ言わなくてもわかってるだろうが。
"トイレ済ませるから、先に入ってて"と言われたのでこうやって体を洗い、湯船に浸かってわくわくしながら待っているわけだ。
間もなくして脱衣所に端麗なシルエットが浮かぶ。風呂の扉は知っての通り、向こう側がぼやけてはっきりとは見えないようになっている。
にも拘らず、エリカの身体は凸凹が浮き彫りになっており、扉越しでもそのスタイルの良さが一目でわかるほどだった。

78 :ぬるぬるは男のロマン2 :2007/06/18(月) 03:52:38 ID:DSXK1pgj0

ガラッ!(扉が開いた音)
状況が状況だけに神経が研ぎ澄まされているからか、こういう何気ない日常的な音にドキリとする。
完璧な肢体には申し訳ないが、それ以上に彼女が手に持っている物に目がいってしまった。あった。アレが。
ちょっと安心した俺をよそに"待った?"と一言だけ発してシャワーを浴び始めるエリカ。
"別に"と返したが、自分の耳でもわかる程に声が裏返っていた。
湯船に浸かったまま自慢の恋人を眺める。その身体がシャワーの水を美しく弾く様を見ているだけで勃起にさらに熱がこもった。
無意識にペニスに手が伸びる。
余談だが、エリカと一緒に風呂に入るときは白い・・・というか中が見えない入浴剤を使っている。
もう幾度となく見られてるが、何か違った恥ずかしさがあるからだ。エリカの体が見えないというデメリットもあるが。
シコシコと数回手を動かしたところでハッと我に返る。勿体無い勿体無い。

シャワーを浴び終えたエリカが、「あ゛〜」という声とともに39度の湯に身を沈めて俺と肩を並べる。
毎度のことながら心臓がさらに高鳴る。
お互い無言。
チラッと横目でエリカを見ると、室内の環境もあってか顔がほんのり赤く蒸気している。リボンは解いていない。

………目が合ってしまった。

特別なことでもないのに慌てて視線を外す俺。この後の展開が読める、読めるぞぉぉぉ。
おそらくエリカがニヤニヤ笑いながら"何見てたのかな〜?"とかそんな類の言葉を投げかけてくるだろう。
ここは一発"可愛くて見とれちゃった"とでも返すか?う〜ん、よくよく考えれば自爆しそうな気がするな。
そんなことを考えているうちに時間が過ぎていくのだが…思考とは裏腹にエリカは口を開かない。

と次の瞬間、俺は体に電流が走ったように立ち上がった。エリカが驚いた顔でこっちを向く。
エリカがその手でそ〜っと湯船の中の俺のペニスに触れたのである。湯が白いせいで全く気づかなかった。
亀頭に指の先がちょんと触れただけなのに…俺もそろそろ限界かもしれない。
そして、気が付けばエリカが自分の目の前につき出された俺の立派な一物とにらめっこしていた。
今度は雷に打たれたように浴槽に舞い戻る俺。何やってるんだ一体。

79 :ぬるぬるは男のロマン3 :2007/06/18(月) 03:54:59 ID:DSXK1pgj0

俺がこんな醜態を晒しているのに、エリカはため息ひとつ漏らさず元の方向に向き直る。
どこまでいじめっこなんだ、何にも言ってくれないなんて。…なんてきつい空気なんだ。
もはや強行作戦にでるしかない。エリカに襲い掛かろうとしたその時、
「さ〜て、そろそろ上がろっかな」

「バカなーーーーーっ!!!」
俺の声が浴室に良い感じに響いた。ついでにまた立ち上がった。
数秒の沈黙の後、エリカが声を出して笑い始めた。
「あははははは、ごめんごめん、ドア開けるなりレオのすごい顔が目に入ってさあ」
「な、何だと!?」
すごい顔ってどんな顔だろう。
「そのあとの仕草なんかもう可愛いったらありゃしない」
心底楽しそうに舌をまくしたてるエリカ。
一気に脱力した俺は、わざと咳払いをしその場に座る。
「紳士を愚弄しないで頂きたい」
お得意の台詞である。
「紳士は今にも飛び掛ってきそうな眼光を女性に向けないわよ?
 ましてや襲い掛かろうととするなんてもってのほかだしねー」
「ぅ…」
やっぱり勝てないな…。
「ま、これ以上いじめるのも可哀想だし、お望みどおり始めましょうか?」
「お願いします…」

80 :名無しさん@初回限定 :2007/06/18(月) 04:18:16 ID:DDxRbrqbO

携帯から支援

81 :名無しさん@初回限定 :2007/06/18(月) 04:18:59 ID:DSXK1pgj0

一先ずここまでです。
眠れない夜はいつもと違った時間を過ごせるメリットがありますね。
初投下でエロというアレな者で、至らない部分多々あると思いますが、完走した暁にはどうぞ厳しくしてやってください。

82 :名無しさん@初回限定 :2007/06/18(月) 06:13:47 ID:7ia+3qOS0

初投稿か。GJ!
だが完成してから書き込まないと>>80がアホみたいじゃないか!

83 :名無しさん@初回限定 :2007/06/19(火) 01:30:55 ID:RE6RvHAJ0

>81
GJだが、82の言うとおりだな。日で分割投下するのもいいが、
他にも投下があること、中の人がまとめるのを考えると、まとめてのほうがいいかと。
しかもだらだら書く事になりかねないから、エディタで書きあげて読み返してから投下の方がいいよ。

脳内妄想を文章化するって結構大変だから。

84 :名無しさん@初回限定 :2007/06/20(水) 15:12:26 ID:WRK01ZrT0

とりあえず投下

85 :遠く離れて・1 :2007/06/20(水) 15:15:05 ID:WRK01ZrT0

 玄関に出て、郵便物をチェックする。
ポストの中の郵便物をあて先別に仕分けていくと
「久遠寺家みなさま」という宛名で
一通の封筒が届いていた。
差出人は裏返すまでもなくわかっている。

 ナトセさんだ。

 久遠寺家を出て、自分を見つめなおす旅に出ているナトセさんから
手紙が届くのはこれで4通目だ。
前の手紙から……1月半ってとこか。
今はどこにいるのだろうと消印を見れば……
なんだ、東京の葛飾区?えらく……近いな。
最初が仙台で、次が熊本、この前は群馬だったっけ。
ずいぶんあちこち周っているようだけど……

 いつ、帰ってくるのかな。

ずっと待ってるとは言ったけど、やっぱり寂しいよ、ナトセさん。
手紙が来るのは嬉しいけれど
それがかえって会いたさをつのらせているようで……
感傷に浸っていると、どこからともなく罵声が飛んでくる。

「こら下男!ボーッとしてないで……ん?手紙?ひょっとして、ナトセから?」

「おう。ベニ公、森羅様はどちらにいらっしゃる?」

「リビングよ。手紙、早くお持ちしなさい」

「ああ、わかってる」

リビングに向かう俺の横を、ベニ公も嬉しそうな顔でついて来ていた。

86 :遠く離れて・2 :2007/06/20(水) 15:19:20 ID:WRK01ZrT0

「それでは、読むぞー」

夕食後。みんなが集まったリビングで
森羅様が封筒を開き、ゴホンと一つ咳払いをして手紙を読み始める。

「『みなさんお元気ですか。わたしは元気です。
 わたしはいま、紫又というところにきています』……むらさきまた?」

「……柴又、が書けなかったのでは」

「『旅のしめくくりに、もういちどきたえなおすため
 ある武術の道場でおせわになっています』」

「ほう……柴又で道場となると……」

「大佐、心当たりが?」

「いや、ハッキリとはしませんが。失礼しました森羅様、どうぞお続けください」

「うむ。『ここで、あらためてじぶんの未熟さをしりました。
 もっともっと、わたしは心をきたえないといけないと
 ししょうにおこられてばかりです』」

「『でも、しゅぎょうは楽しいです。新しいともだちもできました。
 ししょうのお孫さんです。とても強いです。
 いつか、みんなにも紹介したいです』」

「『それにしても、旅をつづけているうちに
 ずいぶん遠くまできてしまいました』」

「『ここは、七浜からはずっとはなれているけれど
 わたしの心はいつも久遠寺家のみんなのところにあります』……」

87 :遠く離れて・3 :2007/06/20(水) 15:24:27 ID:WRK01ZrT0

「柴又って東京でしょ?そう遠くはないわよねぇ?」

「そうね。ここから電車で……1時間ぐらいかしら」

一区切り付いたところで皆が思い思いに口を開く。
そんな中、夢お嬢様がポツリとつぶやいた。

「会いにいったら、やっぱり、マズイのかな」

気持ちは、痛いほどわかる。俺だって会いにいきたい。でも……

「いや、せっかく私たちから離れて自分を見つめなおしているのに
 こちらから接触するのはマズイだろう」

「そ、そうだね……」

「では、続きを読むぞー。
『ところで、まえにベニが言っていたとおり
 ここ北海道は食べ物がとても美味しいです』……?」

「北海道!?」「柴又じゃないの!?」「消印は葛飾……だな」「だからあれほど地理を……!」

「ウホン!『ここでの修行がおわったら、七浜にもどるつもりです。
 帰りの飛行機が決まったら、また手紙を書きます。
 それではみなさま、ごきげんよう。
 美味しい北海道のお土産待っていてください』……」

「どうやったら東京の柴又を北海道と勘違いできるのよ……」

夢お嬢様が、またポツリとつぶやいた。今度はちょっと嬉しそうに。

「や、やっぱり迎えに行ってあげた方がいいかな?」

88 :名無しさん@初回限定 :2007/06/20(水) 15:26:27 ID:WRK01ZrT0

おしまい。なんとなく鉄っぽいのを出してみたりしたが深追いはしない。

89 :名無しさん@初回限定 :2007/06/20(水) 15:28:44 ID:AmAxHbmB0

GJ

90 :名無しさん@初回限定 :2007/06/20(水) 20:36:15 ID:rL4lqH7o0

ワラタ
紫叉から七浜って飛行機あるのかな
GJです

91 :名無しさん@初回限定 :2007/06/20(水) 20:48:20 ID:Hqbfg9NHO

GJ!!!

92 :名無しさん@初回限定 :2007/06/20(水) 22:44:25 ID:gT5WElXs0

http://chiba.tm.land.to/upload/src/up0027.jpg

93 :名無しさん@初回限定 :2007/06/20(水) 22:57:11 ID:vW9GUm/80

>>87GJ!
なんか良牙みたいなキャラだなw

>>79良作っぽいがちゃんと続くの?

94 :名無しさん@初回限定 :2007/06/21(木) 17:26:04 ID:54O+vGrZO

「最近忘れられてるような気がするにゃ〜」

「どっかのだれかみたいに主人公殺しちゃうような人がいるからじゃない?」

「…ターカー?なにかいったー?」

「イカがだらしないって言ったのよ!」

「(・ε・)」

「なによその目は」

「なんでもないよ〜〜ツインツイン〜♪」

「あぅ…みんな仲良くしようよ…」




…その頃
「なぁだんちょう。姉しよに興味をむける為にはもっとマングースのくだりを推すべきだと思うんだ」

「なんだと!俺はムケている!!!」

95 :名無しさん@初回限定 :2007/06/21(木) 17:31:10 ID:54O+vGrZO

ムシャムシャしてやった今は反芻している

ということでねぇねぇかわいいよねぇねぇ

96 :ぬるるぬるは男のロマン4 :2007/06/22(金) 15:37:55 ID:kadJSEKL0

>>82-83
ご指摘ありがとうございます

>>93
終わらせないと気が済まない性格なんで大丈夫です(´・ω・`)
ということで続き投下します
――――――――――――――――――――――――――――
「フフ…お待たせしました。ちゅっ」
エリカが胡坐を掻いた俺の上に腰を落とし、右手はいきり立ったペニスに添え、もう片方の手を俺の首に回しキスをしてきた。
たわわな乳房が水面すれすれで挑発しているかのように揺れる。地球のような碧眼が見つめてくる。
「んっ…さっきはちょっとしか触れなかったけどすごい熱いね。お湯より熱いんじゃない?」
「そうかもね」
最初は自分の気持ちとは裏腹に、唇をそっと合わせる可愛らしいキスから。
エリカは唇だけに満足することなく、身を乗り出して額や目にもキスの雨を降らせてくる。
それだけでも物足りないようで、耳から頬まで酸素に触れている部分全てを舐めてきた。
無論、ペニスを刺激する手も休んでいない。
「はぁ…はぁ…レオぉ…ちゅ」
「ん…れろ」
興奮も高まってきたので…というか随分前から興奮してる気がするがこちらから舌を入れる。
「あっ…んぅぅ…んっ…」
待っていたかのようにエリカの舌が俺の舌を味わってくる。それと同時に手コキの方も激しさを増した。
お互いの唾液を交換していると、溢れた唾液が顎を伝って汗と一緒に湯船に混じる。
「あふっ…はぁ…あむ…んん…ぷはぁっ、どんどん熱くなってるよ?…んっ」
いつもの挑発的な眼つきで満足げに笑う。

「ぅ…くっ……!」
エリカのシャワーシーンやその他諸々で興奮していたため、達するのにそう時間は掛からなかった。
キスのほうにも意識が向いているせいかエクスタシーは軽いものだった。
「あは、ビクビクしてる。ひゅる…んむぅ」
「エリカ…あっ…んくっ…」
射精が軽かったため『萎える』という事が少しも無い。尚も竿をしごき続けるエリカ。
キスがとても心地良いので、そのまましばらくお互いの唇を堪能していた。エリカも行為をやめようとしない。

97 :ぬるるぬるは男のロマン5 :2007/06/22(金) 15:41:15 ID:kadJSEKL0

「ふぅ…んゆぅ…あっ!?」
頃合を見計らい、俺はエリカの身体を抱えながら立ち上がって湯船から出た。
エリカが爪先を床に下ろしてもキスは続いていた。そのままオイルの入った容器に手を伸ばす。
「んちゅ…ぅぅ…レオ…んふっ…あっ…んはぁ」
やっと唇を離すと、エリカが俺の持ってる容器を手に取った。
「これがそんなにしたかったの?」
こくこくと頷く。
「ま、私が買ったんだけどね。これどれくらい出せばいいんだろ?」
「貸してよ」
キャップを開け、上からエリカの張りのある胸にさーっと垂らす。俺の体にも掛ける。
「…ふーん、ぬるぬるね。じゃあレオ、横に…」
自身に纏わり付いた液体を手で伸ばしているエリカをよそに、俺はすかさず後ろに回り込みその輝いている両胸を掴んだ。
「ふぁっ!?ちょ、ちょっと!?」
遠慮なくその弾力を味わう。やりたかった。
「く…ぁんっ!…コラぁ!まだ調査が進んでないでしょっ!!」
「エリカ、すごいよコレ…ほら」
先ほどのキスのときに俺の胸板に当って硬くなった乳首をつまむ。強弱をつけるのも忘れない。
「ひあぁ…あぁ…だめだってば、レオ…ぁ…んむっ」
顎に指を当てて首を後ろに向かせ、唇を奪う。当然のことながら手は胸を弄り続けている。
またこの体勢だと俺のペニスは必然的にエリカの豊かなお尻に触れることになる。
ぷりぷりした感触が気持ちいいので擦り付けるようにして腰を動かす。
「んぅ…くふぅ…ちゅっ…んあぁっ!」
「エリカ…このままいいよね?」
返事も聞かずにエリカの花弁に亀頭をあてがい、一気に奥まで押し込んだ。
「ああぁ、レオっ待ってって!はぁんっ!」
いやらしい音と共にエリカの嬌声が浴槽にこだまする。
ここまでの前戯もあってか、かなりぐちょぐちょしていた。

98 :ぬるるぬるは男のロマン6 :2007/06/22(金) 15:43:48 ID:kadJSEKL0

「ぁあ…ん、はぁ…何してんのよ…」
さっきまでは完全に自分が上位に位置していたのに、反撃する暇も無く一気に挿入まで事を進められお姫様はちょっとお怒り気味だ。
だが膣の中はそんなことなど全く関係なしに、いつもどおりの名器っぷりを俺に教授してくる。
「く…きつ」
ただでさえ狭いのに、エリカが脚を閉じているため、さらに締め付けが強まる。
「ちょ…エリカ、ちょっと脚開いて」
「嫌」
「えぇ!?なっ…何を…うっ」
「ぁっ…フフフ」
エリカが脚を閉じたままお尻を左右に振ってきた。キュッキュッと床と足が擦れる音がする。
ペニスが左右に振られ、規則的に刺激される。このままペースを掴まれるのも嫌なので、負けじと胸を揉み腰を前後に動かす。
俺にしか聞かせないエリカの艶めいた声が、熱い呼吸と共に聞こえる。
「んうぅぅ、あっ!…はぁ…生意気ね…ぁあん」
「く、エリカ…そんなにしたら…っ…」
ただでさえオイルで足が滑りやすく不安定な姿勢を維持するのが辛くなってきたのか、エリカは股を開き壁に両手を付くと、
そのまま俺の腰の動きに合わせて自分の腰を振る、という攻撃に転じてきた。
彼女が本来の攻撃的な性格に戻ってきたようだ。俺より優位に立っていることで満足げな笑みを肩越しに向けながら絶頂に導こうとしている。
今日までの禁欲生活で理性などほぼ皆無だった俺が昼間、いきなりエリカを激しく犯したことを根に持っているのかもしれない。

99 :名無しさん@初回限定 :2007/06/22(金) 15:45:47 ID:YLS0Ki+IO

私怨

100 :ぬるるぬるは男のロマン7 :2007/06/22(金) 15:47:25 ID:kadJSEKL0

「ふぅんっ!…あっ、あっ、あっ!…あぁ…レオ、そろそろっ…イっ…キそうなんじゃぁない?」
エリカの絶妙のフォローに俺は自然と、その可憐な身体を腕で抱き寄せ唇を合わせる。
俺もエリカも床に対してほぼ垂直に立ち結合していた。そのまま重力とは反対に何度も突き上げる。
「れろ…んぅぅ、エリカ…もう…」
「ひぁぁ…ちゅ…んはっ、レオ…!もっと、ぁはん!突いて…いいよっ」
風呂場の照明を反射して、眩しい光を放つエリカのお尻は度重なる俺の体当たりのせいかほんのり赤くなっていた。
そんなお尻に変な興奮を覚えていたときに、不意に届いたエリカからのキスがとどめだった。
「…っ…!」
「ん、く…はああぁぁぁぁぁっ!!」
エリカの乳首を刺激しながら、我慢せずに自分の精を子宮に注ぐ。
脱走する獲物を一匹も逃がさないように、全てを搾り取るようにエリカの膣が締め付けてくる。

「はぁ…はぁ…レオ、いっぱい出てるわよ。出来ちゃったらどうするの?」
繋がったまま…そういいながらキスしてくる。
「安全日なんだろ?全然構わないけどね」
ペニスを引き抜くと、ドプッと大量の白い液がエリカの太い腿を伝った。
「ふぅ…次から次へと、…やってくれたわね」
ビタッとエリカに押し倒される形で床に背中をつける。胸が高鳴るのはやはり俺がMだからだろうか。
「ンフフ…やっぱりこれよね」
俺に覆いかぶさるようにしてキスを落としてくるエリカ。混合液が付着した身体が密着して気持ちいい。
そのまま俺の身体に舌を這わせながら身体を下にずらしていく。エリカの舌が乳首に到達すると、ビクッと震えてしまった。
「レオここ弱いよね〜、れろっ…」
汗と唾液とオイルにまみれた乳首を吸われる。エリカはそのまま自身を俺の隣に横たえ、手でペニスをも刺激してくる。
湯船の中でされたときとは違い、オイルのぬるぬるが加わり快感が増す。
「くっ…う、エ、エリカ…!」
「んぅ…何?…何かしてほしそうな顔ね…じゅるっ」
「…うん、む…胸でしてほしい」
いいパスが来たので意外と素直に言えた。しかしこれまでの俺の蛮行を考えると、拒否されても仕方ない。
「レオが何か頼める立場にいるとでも思ってるの?」
思ったとおりだ。レモンでも絞るかのように手を激しく動かされる。

101 :ぬるるぬるは男のロマン8 :2007/06/22(金) 15:50:12 ID:kadJSEKL0

「ぐっ…だ、だよね」
「というか、こんなので挟んだら5秒でイッちゃうんじゃない?」
そう言って自分の巨乳を、俺のわき腹に押し付けてくる。
「もう何回か出してるから、いくらエリカのテクがすごくてもそんなことはできないよ」
「(…ピクッ)」
んん???
「言ってくれるじゃない。竜鳴のあらゆる胸を揉んだ私にかかれば…まぁ5秒は無いとしてもどれだけ保てるかしらね」
流石俺だ。だがなんか少し怖い。

俺が脚を開いた場所にエリカがうつぶせになる。すぐにパイズリを始めるのかと思いきや、エリカは目の前の孤立した物を口に含んだ。
「あむっ…ん…ちゅぽ…じゅぽ…ぁふっ…ん…精子がちょっと付いてたんだけど」
「あ、ごめん。洗ってなかった」
尿道をぺろぺろと舐めながら、上目遣いで俺の表情を窺っている。
「別にいいんだけどさ…ぺろ…くちゅ…んふ…っはぁ…じゃ、綺麗になったところでそろそろメインに移りましょうか」
オイルの容器を手に取り、少し乾いてきた自分と俺の身体に液体を追加するエリカ。
身を乗り出し、俺のペニスを押しつぶすようにしてたぷたぷした乳房を落とす。
「イカせてあげる」
両胸にエリカ自身の指が食い込み、ギュッとペニスを包み込まれると、今までとは別次元の快感が走った。
「くぅぅ…ちょ…すご…」
俺は悶々としながら背中を浮かせる。
「……なんか羨ましくてムカツクからさっさと出しちゃいなさい」
忘れていた、こうなった経緯を。この淫らな時間を楽しむためには、かなりの忍耐と精神力が必要だった。
俺の身体に胸を押し付けるようにして上半身を激しく前後させるエリカ。
「はぁ…ふふふ。ちゃんと現場を見なさいよレオ」
「うっ…く」
天井を仰いでいた首に力を入れ股間の方を見ると、酷く淫靡な光景が目に入った。
角度を変え、さらに時折乳首を亀頭に擦りつけてくる。
「んっ…ふぅ…ぁっ…れろ」
今度はペニスを立てて先端に吸いついてくる。その間にも胸のピストンが止むことは無かった。

102 :名無しさん@初回限定 :2007/06/22(金) 15:52:56 ID:YLS0Ki+IO

4遠

103 :ぬるぬるは男のロマン9 ←「る」が多かったorz :2007/06/22(金) 15:55:04 ID:kadJSEKL0

「くふ…意外と頑張るじゃない……んあっ!?ちょ、なにを!?」
無意識に俺はエリカの上に乗っていた。お互い正乗位の時の姿勢である。
「ま、またこんなことしてっ…!……いいわよ、あとでどうなってもしらないから」
エリカなら抵抗できただろうが、あえて俺に委ねてくれたようである。
おっぱいは今もエリカが支えていた。すぐさま腰を動かし始める。非常によく滑るためあまり力まずに済む。
エリカの胸に腰を打ち付けると、エッチな音と光景が同時に脳内に流れ込んだ。
谷間から亀頭が規則的に顔を出す。ぱんっぱんっという音と共に官能が高まっていく。
「なんだか必死ね〜レオったら。こんな体勢でもあくまで私がイカすんだからね。レオはあんまり動かなくていいわよ」
言いながら手で自分の乳房を押さえつけペニスを刺激してくる。熱い摩擦が起こり始めた。
「はぁ…ハァ…エリカ…!」
動かなくていいなんて難しいことを言わないで欲しい。最後のスパートを駈けがむしゃらに腰を打ちつけると、俺は盛大に射精した。
数回にわたり精液が周辺に飛び散る。勿論、エリカの美しい顔も汚していた。
「んっ…うあっ!…あ…熱い…ハァ…あぁ」
「……」
見下ろせば、愛しい女性の顔が俺の精子にまみれている。それはエリカの綺麗な肌よりも白かった。
「ふぅ……少し口にも入っちゃったわよ」
射精直後のペニスをエリカの口元に持っていくと、ちょっと俺を睨みつけながらも口に含んで綺麗にしてくれる。
ある種の支配欲を満たし変な征服感に駆られた俺だったが、そんなものはいとも簡単に打ち砕かれることとなる。

相変わらず俺のペニスは萎える気配など微塵も見せなかった。エリカの顔を洗い流し、キスをしてあげる。
途端、今度はエリカが俺に馬乗りの状態になっていた。俺たちの関係に最も似合う体位かもしれない。

104 :ぬるぬるは男のロマン10 :2007/06/22(金) 15:57:44 ID:kadJSEKL0

「んぅ、ぁ…くふぅ…ん…ンン…ずじゅ…ぶはぁ」
上下が入れ替わってもキスは続いていた。滝のように注がれるそれを従順に胃の中へと送る。
唇を離すとエリカは間髪いれずに自分の身体を前後し俺に擦りつけてきた。所謂ソープなどでよくやる行為である。
全身が蕩けてしまいそうな感覚に意識が遠のく。
「エ…リカ、こんなのどこで覚えたの?」
「思いついたからやってみたんだけど、どう?…フフ…気持ちいいでしょう?私ったら流石ね」
目と口を三日月形にしながら俺に問いかけ、不定期に唇を合わせてくる。
「うん…気持ちいいよ」
またこんなことをしていてエリカ自身も感じないわけはない。勃起した乳首の移動を、文字通り肌で感じる。
手は暇を持て余してるのでエリカのお尻を揉んであげた。
「ひぅん…ぁ…はぁっ…まったくこの私にこんなことしてもらってるなんてレオは幸せ者ねぇ」
つくづくそう思う。

「フゥ…それじゃ、このまましてあげるわ」
もう少しこの未知の感触を楽しんでいたかったが、そんな我侭を言ってはまた怒られてしまうだろう。
少し身体を浮かせたエリカが、股のほうに手を伸ばして俺のペニスを掴み自分の秘部へと運ぶ。
遠くから見てもわかるほどキラキラと濡れているそこに、まず亀頭がゆっくりと埋まっていく。
まだ己の一部しか入ってないのに、すごい勢いでそこがきゅうきゅうと締め上げられた。
「ん…あ…レオ…いくよ……ふぁんっ!」
エリカが一気に腰を落とし、俺のペニスがすっぽりと納まった。お互いの息遣いが荒くなる。
「うぐ、ハァ…ハァ…エリカの中…すごいよ、熱いし…」
「うん…はぁ…レオのもっ、ホント元気ね…」
俺が落ち着くよりも先にエリカが腰を振るわせ始めた。俺と下半身をくっつけたまま縦横斜めに動かす。
「んァッ…あぁ…あっ、あっ…くっ」
俺の上で淫らに腰をくねらせるエリカ。興奮が異常なほど高まりすぐにでも射精してしまいそうだ。
「ハァ…はぁん…あ、言っとくけど私がイクまでレオもイッちゃだめだからね」
「そ、そんなの無理だよ…」
「口答えしないで…ン…ナイトなら頑張りなさい…ふふふ」
理不尽なことを言われながら乳首を指で摘まれ呻き声を上げる俺。
「じゃ、じゃあエリカも自分でイキやすいように努力してくれよ」
「いやよ」
「くっ」

105 :名無しさん@初回限定 :2007/06/22(金) 15:58:35 ID:YLS0Ki+IO

支援

106 :ぬるぬるは男のロマン11 :2007/06/22(金) 16:00:25 ID:kadJSEKL0

エリカが腰の動きにピストン運動を加えてきた。美しい胸が美しく揺れている。
俺も反撃するべく、その胸を下から持ち上げるように揉む。
「ああん!…ひあっ!…んっ…ぁあっ!」
突然の攻撃に俺の手を振りほどこうとするエリカだが力が入らないらしい。それどころか俺の手に自分の掌を重ね、一緒になって動かしていた。
その間も執念なのか腰の動きを止めようとしない。むしろそれは激しさを増している。
「エリカ…ぅくっ…ちょ…エロすぎ」
「っ…レオの、あん!せいでしょ…あっ、あっ、あっ…だめ…っもう、やめなさい…あふんっ」
俺は今更気付いた。エリカがイクまで我慢しなくても、俺がエリカをイカせればよいのだ。
エリカはペニスが抜け落ちるギリギリのところまで腰を持ち上げ重力のままに落としてくる。連続したピストンを何とか耐え、俺も突き上げを始める。
「ふぁっ…あああ、だめだって…んあっ、そんなにしちゃ…」
自分の胸への刺激をやめさせるためか、俺に倒れこんできたエリカを受け止め支えてあげる。

「ぁぁ…はぁ…はぁ…レオ…んっ」
エリカの両耳に手を当て俺から唇を奪う。
俺もイキそうになってたことだし、一時休戦かと思いきや、"何やってるの?"と言わんばかりにエリカは舌で俺の口をこじ開けてくる。
「ん…じゅる…ぁ…あふっ…くちゅ」
現在の行為は、先ほどのソーププレイに結合が加わったものだ。俺ももう長くないだろうと悟る。
抵抗される前にエリカのお尻に手を回し、中指を第一関節まで一気に挿入した。
膣の締め付けが更に強まる。
「ひああぁ!…や、やめ…!…レオ…あぁん!…」
流石に一番の性感帯を刺激されては体勢を変えざるを得ないのか、俺の顔の両側に手をつき四つん這いになるエリカ。
豊かな乳房が目の前に現れたので遠慮なくかぶりつく。アナルに入った指をぐりぐりと動かすのも忘れない。
「あぁぁ…だ…だめだってば!…ひぅっ…んあぁ」
そうこうしているうちにエリカが再び俺の胸に落ちてきた。張り詰めた乳肉がムニュッと押しつぶされる。

107 :ぬるぬるは男のロマン12 :2007/06/22(金) 16:04:06 ID:kadJSEKL0

「くあ…レオっ…そんなに…アン!、したら…変になっちゃうって…」
「いいよ…く…変になってよ」
頂上に向かって加速するべく、俺たちは同時に腰の動きを再開する。
「んあぁ!…はぁっ…ぁあっ!…く、こんな…ふあぁ」
「ハァ…エリカ…出すよ…」
「うん…!はああぁ…きてっ…!…んぁ!…んむ、あふっ…ずちゅ」
エリカに舌を奪われると、全身がエリカと融合でもしているような感覚に陥った。
拡張された穴へもう一本指をねじ込む。それがエリカにとっても俺にとってもとどめだったようだ。
もはや俺のペニスが入っていることなど奇跡に近いほど狭くきつくなった膣内が、すごい収縮をみせる。
「あっ!あ、ぐ、ぅんあぁぁっぁぁぁ!!!」
「あうっ…!!…うぁ、ぁ…」
極限に硬化したペニスから大量の精液が溢れているのがわかる。
お互いしばらくそのままの姿勢で、時折キスを交わしながらエクスタシーの余韻に浸っていた。


繋がったままキスなんてしていたものだから、俺のペニスはいとも簡単に復活してしまっていた。
その後は、シャワーで身体を洗いあってから二人とも迷わず部屋へ向かった。
――――――――――――――――――――――――――――
おしまいです
オイルの残りを乙女さんがシャンプー代わりに使ってしまう…とかいうオチも考えたんですがかなり無理があるのでやめますた

108 :名無しさん@初回限定 :2007/06/22(金) 16:05:24 ID:6yAXt9LlO

シェーン

109 :名無しさん@初回限定 :2007/06/22(金) 16:06:38 ID:6yAXt9LlO

終わってたw

乙でした

110 :名無しさん@初回限定 :2007/06/22(金) 16:45:52 ID:sWOrdcLd0

え、ヲチは?

111 :名無しさん@初回限定 :2007/06/22(金) 22:27:56 ID:K7Ck83vp0

いらねえよ
オチなんか。
いい作品だった…それだけでいい


アナル嘗めが欲しかった

112 :名無しさん@初回限定 :2007/06/22(金) 22:37:05 ID:BcqZiiMM0

なんだかきちんとしたエロが投下されたのは久々のような気がするな
元気なときにゆっくり読ませてもらうよ
GJ!

113 :名無しさん@初回限定 :2007/06/23(土) 01:37:06 ID:0KxD5MkG0

今まで投下されたエロの中で一番好きなシチュだ。
GJ!

114 :名無しさん@初回限定 :2007/06/23(土) 11:14:05 ID:e920Ow+90

投下

115 : :2007/06/23(土) 11:17:24 ID:e920Ow+90

「ふぅ」

居間の清掃を終え、続いて玄関先に向かおうとしたとき。

「お、レン、ここにいたか。
 ミューの付き添いで病院にいるかと思っていたが」

やってきた森羅様に呼びとめられた。

「今日は時間がかかるということなので
 いったん戻っております。
 診察の終わる頃、またお迎えにあがります」

「そうか。経過はどうなのだ?
 ミューは順調としか言わないんだが」

「ええ、実際順調らしいですよ。
 先生のお話では、あと一月も通えば完治されるとのことです」

「そうか……いや、今度のミューのことでは世話をかけたな。
 姉として、あらためて礼を言うぞ」

「いえ、従者が主を気遣うのは当然のことです」

「恋人でもあるしな」

「ゴホン!……それに、俺はたいして役に立っていません。
 ミューさんを説得したのは、デニーロです」

「ん。生意気なところもあったが、妙に憎めないやつだったな」

アイツのことを話すとき、過去形になってしまうのがちょっと悲しかった。

116 : :2007/06/23(土) 11:21:30 ID:e920Ow+90

「で、だ。お前に感謝はしているが
 同時にちょっと不満にも思っている」

「……は?」

「私は『週末にでも報告しろ』と
 そう命じたが……途中でなぜ相談に来ない」

急速に周囲の温度が下がっていく。

「夢には相談したんだよなぁ?」

「うぐ」

確かに、俺だけではミューさんの症状が見当もつかなかったので
夢お嬢様に協力はしていただいたが。

「デニーロにも相談したのだろう?
 私だけ仲間はずれにされていたわけだなぁ」

相談しなかったことでへそを曲げていらっしゃる。。
顔は怒ってはいない。むしろ薄笑いを浮かべているが
それがかえって怖かったりする。

とりあえず、弁明しなければ。

「じょ、状況を判断して、ハッキリするまでは
 ご報告しないほうがよいのではないかと……」

「ふーん。それで私に『だけ』は黙っていた、と」

だめだ、とりつくしまがない。

117 : :2007/06/23(土) 11:32:08 ID:e920Ow+90

「まあ、結果的にはお前の判断は正しかったのだろう。
 だから、それでお前を罰することはしない」

むしろ罰を与えられるほうが気が楽だが、とにかくここは謝ろう。

「申し訳ありませんでしたぁっ!」

「何を謝る?お前のしたことは正しいと言っただろう。
 ただ気に食わないだけだ……ぬぬぬ、血管切れそうなことしやがって!」

最後ベニ公のモノマネしているあたり
からかわれているだけのような気もするが。

「……どうすれば、お許しいただけますでしょうか」

「よしよし、そういう風に素直に出れば、私も鬼ではないからな。
 実は……こういうものを用意してみた」

そう言って森羅様があるモノを取りだした。

「これをだな、ごにょごにょ……」

「……それは、いくらなんでも」

「イヤならいいんだぞ?ただし、その場合……
 そうだな、ベニと二人がかりでお前を犯すか」

「やらせていただきます」

一瞬、ソレいいなと思ってしまったのはヒミツだ。
スイマセン、ミューさん。心の中であらかじめ詫びておく。
……専属、クビにならないといいなぁ。

118 : :2007/06/23(土) 11:44:00 ID:e920Ow+90

「な、なんなのコレはー!?」

朝。いきなり響くミューさんの悲鳴。

「レン!レーン!すぐ来なさーい!!」

いつもならすぐに駈けつけるところなのだが
今朝はちょっと気が重い。
やっちゃったからなぁ、アレ。

が、専属としては無視するわけにもいかず
腹をくくってミューさんの部屋へ。

「お呼びですか」

「呼んだわよ!何よコレ!やったのレンでしょ!」

プルプルと怒りに震えるMy Master。
いつもの起きぬけのように上半身はハダカ。
で、下半身が半ズボンだったりする。
ていうか、自分がはかせられると怒るのか、やっぱり。

「さすがミューさん、よくわかりましたね」

「こんなの添い寝してたアナタしかできないでしょ!」

「えー……お腹を冷やされてはイケナイと思いまして」

いちおう、考えておいた言い訳を言ってみるテスト。

「そんなワケあるかー!
 しかも何よコレ……ぬ、脱げない、し!」

119 : :2007/06/23(土) 11:48:11 ID:e920Ow+90

実は森羅様特注のこの半ズボン
前のボタンにカギがかけられるようになっているのである。

「ほほう。とうとう自分で半ズボンをはくようになったか」

「ね、姉さん!?……読めたわ、これは姉さんの差し金ね!」

「いやあ、半ズボンでも可愛いなぁミューは……
 いや、普段にもまして可愛い。
 なるほど、これが半ズボンの魅力というものか……」

「いやその魅力の感じ方は間違っているわ姉さん!
 って、そんなことは今はいいのよ!
 とにかくボタンを……く、外れ、な、い、っ!」

「いや、カギ外さないと脱げないぞソレ。ほら、これがカギだ」

「YO KO SE!」

「いいじゃないか、好きなんだろう半ズボン?」

「可愛い男の子がはいてこそ価値があるの!
 だいたい、脱げなかったらトイレとかどうするのよ!」

「あ、それはですね。ファスナーがお尻のほうまで開くようになってるので
 脱がなくても大丈夫みたいです。イロイロと」

「何そのエロスな構造!ていうか何でそこまでわかるのよ!?……試した?」

「え、いや、あの……何もしませんでしたよ!?」

「何で赤くなるのよ」

120 : :2007/06/23(土) 11:53:11 ID:e920Ow+90

「フン……いいわ、脱げないなら切っちゃうから」

ミューさんがてててっとデスクに走りより、引き出しからハサミを取りだした。
が、ハサミをじっと見つめ、次に自分のはいている半ズボンを見つめ……

「……できない!できないわ、愛する半ズボンを切り裂くなんて!」

「フフフ、やはりな。できまい、できまいよミュー!
 そこまで見とおしての我が計画、どうだ、恐れ入ったか!」

勝ち誇ったように仁王立ちする森羅様。恐れ入ったというかオソロシイ。
 
「くっ……!どういうことなのレン!主である私への反逆!
 事と次第によってはムチ打ち程度では済まさないわよ!?」

「まあまあミューよ。これも元はといえばお前が原因なのだ。
 だが主に逆らった従者に罰を与えたいというお前の気持ちはよーくわかる。
 そこでだ……これで思う存分罰を与えるがいい!」

「ナニィ!?」「そ、それはー!?」

「じゃん♪半ズボン♪」

ミューさんのと同じデザイン。ちょっと大きめ。
……俺用?俺用ですか?カギつき?カギつきですカ?

「……ベニ公に頼まれていた買い物に行ってきますっ」

「あ、コラ待ちなさーい!逃げるな半ズボーン!」

逃げる俺。追うミューさん。笑う森羅様。
久遠寺家は、今日も平和です……

121 :名無しさん@初回限定 :2007/06/23(土) 11:56:28 ID:e920Ow+90

「罪と罰」 終わり。

122 :名無しさん@初回限定 :2007/06/23(土) 13:18:33 ID:BT9Jj1aX0

>>121
森羅様の壊れっぷりにワロタ
GJ!

123 :名無しさん@初回限定 :2007/06/23(土) 16:21:27 ID:RE9JTPRQO

GJ!!!

124 :名無しさん@初回限定 :2007/06/23(土) 19:43:48 ID:lD1qTkDw0

gJ

125 :名無しさん@初回限定 :2007/06/23(土) 23:42:15 ID:y8AlPI8p0

>>121
GJ
欲を言えばもう少し半ズボン姿のミューたんの描写を克明にw

126 :名無しさん@初回限定 :2007/06/24(日) 08:38:56 ID:0Pw3qzRM0

GJ!
鳩姉がいないのが少し悔やまれるな…

127 :合コン調査・森羅様の場合 :2007/06/25(月) 13:33:10 ID:Rjt0vBMX0

「そういえば、森羅様は合コンのご経験は?」

「あるに決まっているだろう。学生の頃、何度も誘われていたぞ。
 まあ、実際に参加したのは……何回だったかな、大佐?」

「7回でございますな」

「さぞや人気が集中されたでしょうね」

「ところがだ。あまりに私が気高く美しいせいか
 いざとなると男どもは皆怖じ気づいてしまってな」

「わかる気もいたします」

「だが、それでは私がつまらん。男で話しかけてくるのが大佐だけではなぁ」

「……は?」

「大佐は話も面白いし聞き上手でもあったから、毎回もてていたな」

「お戯れを。私はあくまで森羅様の付き添い。出過ぎた真似は控えておりましたぞ?」

「いや、あの……大佐もご一緒で?」

「ん?当然だろう、付きそいだからな。
 まあ、酒は飲めたがあまり面白くもなかったし
 向こうも私が楽しんでいないことに気づいて気が引けたのだろう。
 そのうち誘われることもなくなったな」

「まったく、世間の男どもはわかっちゃおりませんな」

「いや、よくわかっているのでは」

128 :合コン調査・ミューさんの場合 :2007/06/25(月) 13:37:15 ID:Rjt0vBMX0

「ミューさんは……合コンとかはあまり好きそうじゃないですね」

「あら、そんなことはないわよ?大学にいた頃は何度か参加したわ」

「ミュー様は付き添いを不要とおっしゃられるので、私は随分案じたものです」

「大佐がいると、女の子が皆大佐に集中してしまうもの。
 私なりの、気配りだったのよ」

「はあ……そういえば、ミューさんは飛び級で大学に入ったんですよね。
 周りは年上ばかりで、やりにくくなかったですか?」

「実際の年齢より私はずっとアダルトだったから、そんなことはなかったわ。
 むしろ、周りの精神年齢が低くてウンザリすることのほうが多かったわね。
 そのくせ私を子供扱いしてウーロン茶しか飲ませないの。失礼しちゃうわよね」

「そこは法律ですから」

「あと、やたら私を見てハァハァする男どもがいたのも閉口したわ」

「ミューは可愛いからなぁ。私だってハァハァするぞ?」

「……(無視)まあ、あまり不埒な輩はデニーロに電気ショックで制裁されてたから
 そのうちそういう男もいなくなったけどね」

「え、コイツ連れてったんですか?」

「コイツとはなんだ!俺様がミューについてくのは当たり前だろ」

「ただ、そのうちお誘いそのものが来なくなったのよね。何でかしら?」

「……わかりませんね、とお答えしておきます」

129 :合コン調査・ベニスの場合 :2007/06/25(月) 13:41:20 ID:Rjt0vBMX0

「フフーン、アタシはけっこう合コン経験あるわよー」

「お前には聞いてねえよ」

「テメェ、せっかく教えてやろうってんだからありがたく聞きやがれ!」

「だから頼んでねえっつの」

「ほら、アタシ草野球チーム所属してるじゃん?
 けっこう他のチームと合コンとかあってさー」

「……勝手に話し始めやがったよ」

「ま、雅なアタシに似合う男なんてそうそういないんだけどさー。
 それでも中には大胆にコナかけてくるヤツもいるわけよ」

「……物好きなヤツってどこにでもいるよな」

「聞こえてんぞ下男!……ま、門前払いも可哀想だから
 ちょっとは相手してやるんだけどね」

「その気もねえのに相手するほうがたち悪いんじゃねえか?」

「ん〜、しゃべってるうちにムカつくこと多くってねー。
 で、怒鳴ってにらみつけると、何でかすぐビビルしさー。
 結局、雅なアタシにそこらの連中じゃ釣り合わないわけよ」

「それで……最近はいつ誘われた?」

「え?……えっと、2年前?」

「……お前のチームメイトも可哀想だな」

130 :合コン調査・レンの場合 :2007/06/25(月) 13:47:40 ID:Rjt0vBMX0

「アンタ、人の話ばっかり聞いてるけど、自分の経験はどうなのよ?」

「え?いや、俺は大佐にも言ったけど、全然経験なくて。
 チャンスは何度かあったんだけどな」

「うわ情けな!チャンスって、けっきょくビビって出なかっただけじゃねーの?」

「るせーな、バイト先で何度か誘われたことはあるんだよ!
 ただ……話がまとまりかけると
 どういうわけかいつも企画そのものがポシャるんだわ」

「ポシャるって?」

「ああ。相手からなんか怯えた声で断りの電話が来たり
 ヒドイときは俺以外のバイト仲間が全員食中毒とかあったな」

(……美鳩か)(美鳩ね)(ハトかよ!)

「そんなわけで、今回の予行演習が初体験だったりするんだけど……
 あ、鳩ねえ」

「レンちゃん……合コンに参加するって聞きましたけど……」

「え?ああ、夢お嬢様とチョットね」

「……へぇ〜え?(ギラリ)」

「お、落ちつけ美鳩!」「ハト、これ練習だから!」「だから今手に隠した物はしまいなさい!」

「あら、そう……練習ですか……良かったですねぇ夢ちゃん」

「ほえ?」

131 :名無しさん@初回限定 :2007/06/25(月) 13:49:46 ID:Rjt0vBMX0

勢いで合コン練習前の場面を膨らませてみた。
鳩ねえコワイよ鳩ねえ。

132 :名無しさん@初回限定 :2007/06/25(月) 14:08:41 ID:DQ5sSqjh0

非常にGJだったといっておく

133 :名無しさん@初回限定 :2007/06/25(月) 17:50:53 ID:vlze3NiS0

なかなかGJだったといっておく

134 :名無しさん@初回限定 :2007/06/25(月) 19:02:44 ID:PlxxI58N0

保管庫は機能しているのだろうか・・・

135 :名無しさん@初回限定 :2007/06/25(月) 21:27:59 ID:oOFa7PClO

GJ!!!と言っておこう

136 :名無しさん@初回限定 :2007/06/26(火) 01:24:41 ID:LWaLWC5Q0

夢大物すぎw

137 :名無しさん@初回限定 :2007/06/26(火) 21:26:58 ID:28BLhj66O

台詞だけでどのキャラか分かるのが非常にGJ!
それとタカヒロらしさが出ててとても良かった

138 :名無しさん@初回限定 :2007/06/27(水) 03:03:42 ID:najIwtcD0

つまり>>130はタカヒロだということか
GJ

139 :アルバイト調査・森羅様の場合 :2007/06/27(水) 15:41:16 ID:v4+JXjGb0

「レン、夢のアルバイトはうまくいっているのか?」

「はい、頑張っていらっしゃいます。
 そういえば、森羅様はアルバイトのご経験は……」

「フフン。この私がアルバイトなどするはずがないと思っているな?
 ところがどっこい、短期だが私にもバイトの経験はあるのだ」

「お見それしました。どのようなアルバイトを?」

「ピアノバーの弾き語りだ。大学の先輩に頼まれてな。
 別にバイト代が欲しかったわけではないが
 人前での演奏活動の経験にもなると思った」

「なるほど、弾き語りですか。それは絵になりますね。
 さぞやそのピアノバー、繁盛したでしょう」

「いや……始めてから数日は随分客が増えたらしいのだが
 店のオーナーがいきなり、もう来なくていい、とか言ってな」

「ずいぶん失礼な話ですね。何でまたそんな?」

「知らん。こちらはずいぶん気に入っていたんだ。
 演奏中は好きに飲んでいいという条件だったし」

「いつもベロンベロンになって帰ってきてたのよ。
 そのたびに絡まれて、妹の私はとんだ災難だったわ」

「客は私が相手してやると喜んでいたぞ?
 まあミューほど可愛い女の子はいなかったがな」

「……確かに災難だなぁ」

140 :名無しさん@初回限定 :2007/06/27(水) 15:44:41 ID:M9v+10+a0

おや?完結?
いちお支援

141 :アルバイト調査・ミューさんの場合 :2007/06/27(水) 15:44:57 ID:v4+JXjGb0

「ミューさんも何かアルバイトはされたんですか?」

「ええ、私も知りあいに頼まれて、家庭教師をチョットね」

「頭脳明晰なミューさんにはピッタリです」

「アタシも色々教わったけど、ミューさんは教え方も上手ですからねー」

「……俺も何か教わろうかな」

「そりゃいいわ。アンタ、アホゥだもんねえ」

「うるせえな。俺だって久遠寺家執事として、いつまでもアホゥでいられないだろ」

「向上心があるのはいいことよ、レン。
 私が教えていた子はその辺が全然ダメだったわ」

「なるほど。教わるほうにやる気がないんじゃ困りますね」

「何故か私が行くとため息ばかりついていて、やる気を出さないの。
 しばらくして私は手を引いたのだけど
 あれでは大学受験がうまくいかなかったのも仕方ないわね」

「え……大学受験って、ひょっとして年上の人教えてたんですか?」

「?そうよ?私は飛び級で大学に入ったばかりだったし」

「教えてたヤツが特殊な趣味じゃなくて良かったなぁ、ミュー?」

「いや、特殊な趣味の人だと、それはそれでマズかったのでは?」

「どういう意味よ!」

142 :アルバイト調査・ベニスの場合 :2007/06/27(水) 15:49:05 ID:v4+JXjGb0

「ベニ公は日本に来てからは、アルバイトとかしてるヒマなかったんだろ?」

「まーねー。ナトセもそうだけど、日本に来たっていうよりは
 クオンジに来た、ってところだから」

「ベニ、一度だけ、アルバイトみたいなことをしただろう。
 ほら、あのパーティー料理のヘルプで」

「ああ、ありましたね!……あんまり、いい思い出じゃないですけど」

「何やらかしたんだ」

「何もやっとらん!……松笠の私立の学校で、クリスマスパーティの料理作るのに
 人手が足りないからって応援の要請が……あれ、どういう経由で来たんだっけ?」

「あちらの生徒会から九鬼家に、そこから夢に話がきたのよ。
 腕のいいイタリア料理の料理人を借りられないかってね」

「そうでしたっけ?ま、とにかく頼まれたんで行ったはいいんだけど
 アッチで料理仕切ってた女が生意気でねー」

「お前から見たらたいがいのヤツは生意気なんじゃないか」

「シャラップ!……とにかくコッチはプロなんだから任せておけってのに
 何かっていうと文句言うヤツでさぁ。ま、それだけ料理に真剣ってことなんだろうけど。
 あんまり頭きたんで睨みつけたら、逆に睨み返してくるし」

「へえ……お前と睨みあえるのか。たいしたヤツだな」

「いやー、とにかく目つきの悪い女でねー」

「お前が言うな」

143 :アルバイト調査・レンの場合 :2007/06/27(水) 15:53:24 ID:v4+JXjGb0

「で、夢のアルバイトの話に戻るが
 具体的にはどんな仕事なんだ?危険なものではないとは聞いたが」

「スーパーの荷受作業ですね。いわゆる裏方です。
 生鮮食料品がからむんで衛生管理は必要ですし
 肉体的にはキツイかもしれませんが、だいたいは気楽ですよ」

「詳しいな」

「ええ、この手のバイトは自分も何度かやってますから」

「そういえば、アンタとハトっていろんなバイト経験あるんだっけ」

「まあな。自慢じゃないが、経験した職種は10や20じゃないぜ」

「ほう。中には変わったアルバイトもあったのか?」

「変わったバイトですか……そうですね……
 未遂に終わりましたが、ホストをやろうかと思ったこともあるんですよ」

「えー?アンタがホストー?無理だろソレ常識的に考えて」

「だから未遂だって言ってるだろ。
 ……やっていれば、多少は執事の仕事の参考になったかなって
 今思うとちょっと惜しかった気もする」

「ならねーよ!だいたい、何でやらなかったのさ?」

「鳩ねえがテストしてくれたんだけどさ。
 俺ばっかり満足しちゃってたから、無理かなって思った」

「満足って何……」

144 :名無しさん@初回限定 :2007/06/27(水) 15:56:26 ID:v4+JXjGb0

調子に乗って2本目を書いてみた。
夢ルートからのSSなのに夢出番ないよ夢。

なごみんぽいのがいるのは気にしない。

145 :名無しさん@初回限定 :2007/06/27(水) 16:06:32 ID:M9v+10+a0

GJ!
よいですなーキャラ名がなくてもわかるとこもいいですし
夢は…まあ夢だしね

146 :名無しさん@初回限定 :2007/06/27(水) 18:16:04 ID:JTvMI51SO

GJ!
つよきすとのコラボいい!

147 :名無しさん@初回限定 :2007/06/27(水) 19:27:55 ID:3ZOV6EyB0

満足って何?

GJ

148 :名無しさん@初回限定 :2007/06/27(水) 22:28:58 ID:NbkQgLOU0

>>144
「松笠の私立の学校」でニヤリ。
しかしベニとなごみんの睨み合い……怖すぎ。

ベネ!

149 :名無しさん@初回限定 :2007/06/27(水) 23:52:56 ID:najIwtcD0

ティンポが満足?してたらおつかえにならんなw
gj

150 :名無しさん@初回限定 :2007/06/27(水) 23:59:21 ID:xLY7yhZj0

面白かったが、ミューさんの最後の部分がわからない。逆じゃね?

ベニVSなごみんはGJ

151 :名無しさん@初回限定 :2007/06/28(木) 00:17:54 ID:P1uKvLfM0

ミューさんの最後は俺も思ったが

GJ!

152 :名無しさん@初回限定 :2007/06/28(木) 01:53:31 ID:mhCHCWoqO

>>144
お前タカヒロだろ?と思わずにはいられない出来でGJ

作品の「らしさ」を感じるSSはいつ見てもいいものだ

153 :名無しさん@初回限定 :2007/06/28(木) 09:02:57 ID:KGjCdhRs0

クソコテでないならいつでもGJ!

154 :名無しさん@初回限定 :2007/06/28(木) 12:16:15 ID:/E+e+hVo0

お前の書きこみはいつもツマランな

155 :名無しさん@初回限定 :2007/06/28(木) 15:46:22 ID:DpgqI/tG0

スルー汁

156 :名無しさん@初回限定 :2007/06/29(金) 00:06:18 ID:X/dIIZrm0

そうだな
余計なお世話だが
>「いや、特殊な趣味の人だと、それはそれでマズかったのでは?」
この行がいらんな
gjだけどな

157 :名無しさん@初回限定 :2007/07/01(日) 00:15:14 ID:ByS74QEw0

鳩ねえ
誕生日おめでとう!○○才だね
ゲーム起動ヴォイスも誕生日使用だ!

158 :誕生日サプライズ(1) :2007/07/01(日) 21:53:52 ID:wh13/n9t0

「「誕生日おめでとう!」」
「さぁ、鳩ねぇ。 消して消して」
「はい、それでは…ふーっ」
鳩ねぇがケーキの蝋燭の日を消すと、鳩ねぇは盛大な拍手に包まれた。
「ううっ…思えば誕生日のお祝いをこんなに大勢でしていただけるのは、生まれて初めてではないでしょうか…
 私、とても感激しております…」
「そう…お父さんのこともあって、色々と大変だったのね」
「しかし、これからは私達が全員で祝ってやるぞ」
「よかったね、美鳩さん」
「はい。 こんなに暖かい皆さんに、レンちゃんと共に迎えて頂いて…感謝をしてもしきれません」
よよよ、と泣く仕草をする鳩ねぇ。
もちろん俺だって感謝してるし、それに鳩ねぇがいるからこそ、俺だって頑張れるんだ。
…親父にもう一度会うのは、まだ心の準備ができてないけど。
「よし、それではプレゼントを渡そう。 私からはこのペンギンのぬいぐるみだ」
「ちょっと姉さん、それは主である私からでしょう?」
「もう渡してしまったから仕方がないだろう。 その侘びとして、今日は私がミューに添い寝を…」
「心の底からお断りするわ!」

まぁそんなこんなで、一人ずつ手渡しでプレゼントが鳩ねぇに贈られていった。
俺からは後で…まぁ、プレゼントは俺自身ってことで。

159 :誕生日サプライズ(2) :2007/07/01(日) 21:57:27 ID:wh13/n9t0

「んじゃ、最後はアタシからのプレゼントね」
最後の順番のベニ公が渡したのは、ちょっと大きめの箱だった。
綺麗にラッピングしてあるところを見ると、割と女らしさを見せている…ということにしといてやるか。
「開けてみなさいよ」
「まぁまぁ、どんなプレゼントでしょう…」
そして、鳩ねぇが箱の蓋を開けると…

バムッ!

「きゃうっ」
「は、鳩ねぇ!?」
なんといきなり、箱からボクシンググローブが飛び出して鳩ねぇの顔面をとらえた!
「アーッハッハッハッハ! どう? まぁ、こんなサプライズが一つぐらいあったっていいでしょ?
 あ、ちなみにそのグローブは本物じゃないから」
「びっくり箱だなんて…ベニスさん……」
「ベ、ベニ…ご、ごめんね。 ベニも悪気があったわけじゃないんだ…」
何故か謝るナトセさん、これでもかと酔っ払ってる森羅様、その森羅様に追い掛け回されているミューさん。
ハルは目を丸くして驚き、大佐はやれやれとした顔をして、そして夢お嬢様は全く気づかないでケーキを食べていた。
「……」
「あ、あの…」
「…いえいえ、ベニちゃんの言うとおり、こんなサプライズは一つぐらいあってもいいと思いますよー
 ちょっとびっくりしちゃっただけです」
そう言うと、鳩ねぇはちょっと顔を赤くしてはいるものの、いつもの笑顔を見せてくれた。

「レンちゃん。 二人きりになる前に…ちょっとやることができたのですが」
「え? でも…」
「お片づけがありますから」
「あ、そうだよね。 こんなどんちゃん騒ぎだもん」

160 :誕生日サプライズ(3) :2007/07/01(日) 21:59:13 ID:wh13/n9t0

…朱子のお部屋…

ガチャリ  ドサッ(ベッドの上に飛び乗った)

「うーん…プッ…アハハハハハ! ハトのあの顔! キャハハハハ! あー、クソッ! 写真にとっときゃよかった!
 効果覿面だったわねー」
「そうですねー、びっくりしましたよー」

シュルシュルシュル!!

「う、うわっ! ロ、ロープがベッドの下から…う、動けない……!」
「ベッドの下からこんばんわー」
「ちょ、ちょっとハト! これは何のマネよ!」
「何って、これからベニちゃんにお礼をするんですよー」
「な、何よ! あんなもんジョークでしょうが!」
「黙れよ」
「!? ア、アンタ…」
「動かないでくださいねー。 成功すれば、ベニちゃんの料理の腕前は格段にアップしますよー(ズブッ)」
「いぎゃああぁぁぁ!」
「あら? 間違ったかしら?」
「た〜す〜け〜て〜〜〜!!」

「あ、鳩ねぇ。 お仕事お疲れ様。 んっ…」
鳩ねぇは俺の部屋に入ってくるなり、いきなり情熱的なキスをしてきた。
そのままベッドに覆いかぶさるようにして体をくっつけあう。
「あふっ…レンちゃん……今日はいっぱい…しましょうね」
その言葉を聞くだけで、俺の分身は元気一杯になってしまった。
「鳩ねぇ…あれ? 指に血がついてるよ?」
「あら、本当ですね。 どこかにぶつけたんでしょうか?」

161 :シンイチ :2007/07/01(日) 22:02:34 ID:wh13/n9t0

鳩ねぇ、誕生日おめでとーう。
っつーことで、一品。
ブラックな鳩ねぇは大好きです。

162 :名無しさん@初回限定 :2007/07/01(日) 22:08:18 ID:xhtr3bpL0

久遠寺を出て行かない鳩√があってもいいじゃないかと思った。

163 :名無しさん@初回限定 :2007/07/01(日) 22:38:38 ID:IVVNE8wl0

>>161は良コテ

164 :名無しさん@初回限定 :2007/07/01(日) 22:54:08 ID:HQACG2xC0

>>161GJ パワプロww

>>163
わざわざ言わなくてもいいから、みんなわかってるだろ
まぁ発展途上なコテならいるけど、クソコテなんていないけどな


165 :名無しさん@初回限定 :2007/07/01(日) 23:01:14 ID:WUGeT2y20

クソコテは捨てゼリフ残して去っていったしな。

しかし、そうか。
パワプロ+アミバ様ネタか…アミバ様単品だと思っていた。そして>>161GJ

166 :名無しさん@初回限定 :2007/07/01(日) 23:05:30 ID:xhtr3bpL0

おっとGJを忘れてたぜー!

167 :名無しさん@初回限定 :2007/07/01(日) 23:09:21 ID:WUGeT2y20

シカトしてんのかと思ったw
忘れてたのかよw

168 :名無しさん@初回限定 :2007/07/02(月) 20:35:24 ID:BSu9Pt0E0

うーん元ネタをしらんのでなんとも言いようがない

169 :名無しさん@初回限定 :2007/07/02(月) 21:21:36 ID:iBvVFzc10

それなら黙ってるんだ。
性格ブスだな。クソコテか?

170 :名無しさん@初回限定 :2007/07/02(月) 21:34:43 ID:mn8f/lZC0

IDがブス?

171 :名無しさん@初回限定 :2007/07/02(月) 21:59:20 ID:HQ/3FJIr0

>>169
をクソコテ専用粘着と名づけたい

172 :名無しさん@初回限定 :2007/07/02(月) 22:00:42 ID:mn8f/lZC0

>>171
を愛の伝道師と名づけたい

173 :名無しさん@初回限定 :2007/07/02(月) 22:03:05 ID:BSu9Pt0E0

>>169うわーお前最悪やな・・・
場のふいんきを一人で悪くしやがって
ええ加減粘着すんのやめれやボケが

174 :名無しさん@初回限定 :2007/07/02(月) 22:06:41 ID:BSu9Pt0E0

今、クソコテをあぽーん登録した
スレ汚しスマソ

175 :名無しさん@初回限定 :2007/07/02(月) 22:16:22 ID:mn8f/lZC0

>>174
そういう宣言はいらんから。
対応してきたらウザイだけ

176 :名無しさん@初回限定 :2007/07/02(月) 22:20:41 ID:HQ/3FJIr0

>>173
は普通ジョブくらいはいえたはず、元ネタしらなくても、なんともいいようがないことはなく
空気を悪くしたことについては、あなたにも原因がある。
そこは反省すべきところ

それ以上に、クソコテ専用粘着はいつも空気悪くするから、一番反省してほしい
もう誰も知らないか、もしくは忘れてもいいころなのに、本当にしつこい



177 :名無しさん@初回限定 :2007/07/02(月) 22:35:30 ID:5G6tPhBO0

しつこいw

178 :名無しさん@初回限定 :2007/07/03(火) 00:11:43 ID:g2VgAmMo0

っていうか、実際荒らしだよな
荒らしが荒らし扱いされて逆切れ粘着ってこと?

179 :名無しさん@初回限定 :2007/07/03(火) 00:25:36 ID:IYb+nl090

SS投下しようかと思ってる俺がきましたよっと
…ごめん嘘。まだまだ完成しそうにない。

まぁ、他人の書いたSSなんだから口に合わないものがあっても
当然なワケだが…
少なくとも感想を述べるなり、乙やGJを送ることぐらいは出来るはず
それが出来ない人は発言しないと思うんだけどな、うん

180 :名無しさん@初回限定 :2007/07/03(火) 00:31:45 ID:W8kyPSKv0

てか皆クソコテを否定しようよ
SS自体はうまかったし、面白かったんだから
マナーが悪かった良コテ
略してマワリョテ

181 :名無しさん@初回限定 :2007/07/03(火) 02:24:15 ID:feC8fecw0

いいにくいからマワシでいいよもう

182 :名無しさん@初回限定 :2007/07/03(火) 06:11:38 ID:AbJeJFWl0

>>176>>180も、ID:BSu9Pt0E0には見えない罠

183 :名無しさん@初回限定 :2007/07/04(水) 00:12:20 ID:S0elH27R0

>>176
普通ジョブってヘタに批難されるよりよっぽど腹が立つんだが

184 :名無しさん@初回限定 :2007/07/04(水) 18:17:21 ID:auxYkRlb0

>>183
凡J!

185 :名無しさん@初回限定 :2007/07/04(水) 18:43:45 ID:ZdRh6kmN0

>>183
176のいいたいことはそこじゃないと思うが
確かに普通ジョブが定着するのはいやだが

186 :名無しさん@初回限定 :2007/07/04(水) 19:25:14 ID:Z35JiO1T0

よくもまぁこんな話題のループを続けられるもんだ

187 :名無しさん@初回限定 :2007/07/04(水) 20:54:42 ID:GhPoLWuv0

初書き込み&初投下
文章力が無いのでそんなにうまくは無いが
勢いでつよきすのなごみSSを書いてみた。

188 :大切な人と :2007/07/04(水) 20:58:21 ID:GhPoLWuv0

「・・・・・・あたしは、花屋を継ぎません。
あそこは、あたしと父さんとの思い出の場所だけど
夢は違うから。あたしは料理人になりたいです。」

母さん達に伝えられた。あたしの夢。
あの店は父さんとの大切な思い出が詰まった場所だから離れたくは無いけど、やっぱり、夢は違う。
料理を貶されたりするのは我慢できないけど、
これからあたしが精一杯修行してそれをさせなければいい。
父さんから教えてもらった料理をたくさんの人に食べてもらいたい。
伊達先輩やお姫様にカニやあのフカヒレ先輩まで、みんなそれぞれ夢を持ってそれに向かって努力してる。
やっぱりつらいこともあるだろうけど、みんなどこか楽しそうで活き活きとしていた。
2ヶ月ぐらい前まで、夢を追いかけて、料理人になろうって思えなかった。
『音楽に青春を費やしたくない』
ってフカヒレ先輩は言っていたが、自分で決めて夢を追いかけるために前に進み始めた。
フカヒレ先輩を見ていると、なんだかんだ言って、あたしは料理が好きだって思えた。
だから夢を追いかけてみようかなと思えるようになった。
無論フカヒレ先輩だけじゃない。
たぶん……、というか絶対にあたし一人だったら簡単に潰れてたし、夢も諦めてた。
でも、センパイがあたしを支えてくれた。それが嬉しかった。……素直に言えなかったけど。
あたしの居場所をもうなくしたりはしたくない。ずっとセンパイと……。

あれから月日はは流れに流れ、あたしはセンパイと結婚してレストランを開くことができた。
みんなそれぞれの夢を叶え始めた。
お姫様と佐藤先輩はキリヤコーポレーションを乗っ取り、世界の頂点に立つために世界を奔走中。
フカヒレ先輩はこの前に音楽ショップに行ったらメジャーデビューしていた。
伊達先輩は陸上でオリンピックで銅メダルを取った。
カニはゲーム開発でで大成功を収めたらしい。

189 :大切な人と :2007/07/04(水) 21:02:13 ID:GhPoLWuv0

「あなた、いつもありがとうございます。」
「何言ってるんだよ。俺はなごみが料理に集中できるようにして経営面とかその他のことでなおまえを支えていく

のが夢だって言っただろ?だから大丈夫だって。」
「そうでしたね。じゃあ、今日もよろしくお願いします。」
「こっちこそ。」

あのままあたしの夢を諦めて他の道を選んでたら、どうなってたんだろう。想像なんてできない。
でも今日も大好きな人と一緒に、1番近い場所で、あたしの好きなことを、いつまでも。
ありきたりだけど、そんな日々がとても幸せだと思う。今までも、今でもそして、これからもずっと……。
――――――――――――――――――――――――――――
おしまいです。
オチはどうしても考えられんかった orz
夢に向かって歩き始めた時のなごみの心境とか、叶い始めたころの心境を書いてみた。
あと、こんな生活ができたらいいなぁ。って思う俺の意見も多少書き込んでみた。
次はもう少し勉強してから投下してみる。

190 :名無しさん@初回限定 :2007/07/05(木) 00:31:18 ID:v7nQb00U0

エピローグそのままじゃね・・・?

191 :名無しさん@初回限定 :2007/07/05(木) 00:42:18 ID:Wwb0d1hu0

>>189
これをプロローグにして繁盛するまでの物語にするのもいいかもしれない

192 :名無しさん@初回限定 :2007/07/05(木) 08:05:08 ID:XC7L9mSW0

これはあまりにも普通J

193 :名無しさん@初回限定 :2007/07/05(木) 12:25:32 ID:dGT+lTrwO

>>189
⊃【努力賞】

光るものは感じたので
このSSを機に頑張ってくださいまし
もう少し深く物語を掘り下げるか
本編にありえそうな前夜祭や後日談みたいな物語にするとかにすれば
もっとよくなるとは思うよ

194 : :2007/07/05(木) 15:03:12 ID:8DDkNwVo0

「ふぅ……たまには温泉も悪くないな。レンと入れないのはちょっと残念だが」

「その分、ご奉仕させていただきますよ森羅様♪」

「ふふふ……ベニ、あまりこのところかまってやれなかったが……
 と、誰か来たようだ。残念だが、少し控えねば、な」

ガラリ

「これ高嶺、そのように走っては危ないぞ!」

パタパタパタ

「大丈夫よ雛乃姉さん、ほらこんなにふわひぃやあぁ!?」

ステーン!

「っ……痛……〜〜〜い……」

「むむっ!?(じーーー)」

「ああ、もう、言わんことではない……
 こ、これ、よそ様の前でそのように股を広げて……!」

「へ?……あ、あわわわわ……
 わ、私としたことが、とんだ失礼をっ……」

「あ、いや……お二人とも毛がないようで、何より」

「は?」

「ああ、いや、そのケガはないようでよろしかったですな、と!」

195 : :2007/07/05(木) 15:07:36 ID:8DDkNwVo0

「おお、ぽえむも来たか。どうだ、ほなみの具合は?」

「ん。だいぶ落ち着いた。すぐによくなると思う。
 雛乃さん、姉さんが心配かけてごめんなさい」

「……失礼だが、お連れに具合の悪い方でも?
 よろしければ医学の心得のある……まあ、道具もあるのだが」

「や、これはご丁寧に痛み入ります。
 何、これと同様、はしゃぎすぎておるだけでしょう。
 どうせすぐにケロリと元に戻ります。
 ほれ、ぽえむも遠慮はいらん。、湯で暖まるが良いぞ」

「うん。失礼します」

(じーーーー)

「……森羅様?」

「……あの、何か」

「ああ、いや、毛がないのはいいことだな、と」

「?……姉さんは、ケガじゃなくて、ただの食べ過ぎなので」

「?ところで、我らもかなりの大所帯ですが
 ひょっとして、もう一組の大人数のお客というのは
 失礼だがあなた方かな?」

「ああ、おそらくそうでしょう。姉妹3人に付き人諸々、お騒がせしております」

「いやいや、お互い賑やかで結構……あとは、若いカップルが同宿でしたな」

196 : :2007/07/05(木) 15:11:35 ID:8DDkNwVo0

ガラリ

(あ、森羅様。噂をすれば、ですよ。そのカップルの女の子)

「あ……どうも……」

「む?(じーーーーーーーーーーーー)」

「……あの……何ですか」

「いや、毛……じゃない……こちらへはどちらから?」

「……松笠です」

「おや、ご近所か。私たちは七浜からです。お連れの男性は、恋人かな?」

「……はぁ……まあ」

『おーい、なごみー!シャンプーあるー?』

「あ、はーい!……いいですかセンパイ、投げますよー」

「ああ、この壁の向こうは男湯なのだな。
 何かこう、心温まるものを見せてもらったところで、そろそろ出るか、ベニ。
 では、我らはこれにて」

**********************************

「なあ、ベニ。森羅様、風呂からあがってからやたら機嫌がいいんだけど
 何かあったのか?」

「……仲間がいるって、わかったからねー」

197 :名無しさん@初回限定 :2007/07/05(木) 15:12:26 ID:rZYcHv0c0

シエンーーーーーーーーーーッ!!!!

198 :名無しさん@初回限定 :2007/07/05(木) 15:24:10 ID:8DDkNwVo0

「ケガナイ?」

支援してもらったけどもう終わりっす。

199 :名無しさん@初回限定 :2007/07/05(木) 15:42:42 ID:ac8dWQnX0

>>198
ツルツル勢ぞろいGJ!

200 :名無しさん@初回限定 :2007/07/05(木) 15:48:03 ID:Kjux9uzT0

これはGJと言わざるえない。
ただ、誰の台詞かわかりにくいところがあったのが残念。
作者のせいではなく、きみあるのやりこみ度が足らないのだろうなぁ

201 :名無しさん@初回限定 :2007/07/05(木) 16:25:00 ID:mQJwAncjO

>>198
GJ


ねぇねぇマダー(AAry

202 :名無しさん@初回限定 :2007/07/05(木) 20:14:46 ID:xNfzvYMK0

gi
ベニも毛ないの?

203 :名無しさん@初回限定 :2007/07/05(木) 23:21:49 ID:Wwb0d1hu0

>>198
GJ

>>202
μタンみたいに剃られたんじゃね?

204 :189 :2007/07/06(金) 22:27:41 ID:RKic1k4k0

>>191>>193のアドバイスを参考に作ってみた。
今から投下する。

205 :ウ○くる?・1 :2007/07/06(金) 22:30:50 ID:RKic1k4k0

「Trrr…Trrr…」
ガチャ
「はい、キッチン・椰子ですが。」
「あ、私○○テレビのものですが。」
「はい?」
「実はですね……」
「はぁ。分かりました。いいですよ。」
「ありがとうございます。ではまた後日連絡します。」
この電話が俺たちの夢をかなえることになるとは予測できなかった。

俺は今、なごみと結婚し、二人の夢であったレストランを開店した。
名前はキッチン・椰子。小ぢんまりしてる店だが、誰にでも気軽に入れる店だ。
スバルやフカヒレのサイン色紙が飾ってある。あと、村なんとかのも西崎さんと一緒に来たときにサインをしていってくれた。
そんなこんなでちょくちょく人は来てくれてはいるものの、ちょっと満員御礼には遠い。
そんなある日
「えぇ!?フカヒレが松笠を案内して、その中のお気に入りの店として紹介したいだって?」
「そうみたいです。以前……というか、オープンの時にあなたが連絡したじゃないですか。それで、友人であり幼馴染のあなたが経営して
いるこの店を紹介したいっていうフカヒレ先輩の希望らしいですし、幼馴染が出るって事でテレビ的にも面白いだろうって事で。」
「それでその撮影はいつ?」
「来週の日曜日だそうです。」
「分かった。これで、少し客足も伸びるかな。あ、そうだ、友人&幼馴染って事で、久しぶりに竜鳴館の旧生徒会メンバーでも呼んで、撮
影終わった後に宴会でもしないか?何だかんだ言って俺たち卒業してから同窓会とか行ってないし。フカヒレもメジャーデビューしてから
そう簡単にこっちに帰ってこれないだろうしな。」
「……それもいいですね。よし、あたしも当日料理頑張っちゃいます!」
「お、がんばれよ。じゃあ俺はみんなに連絡とって見るかな。」

206 :名無しさん@初回限定 :2007/07/06(金) 22:32:58 ID:t/+dxsrT0

改行

207 :ウ○くる?・2 :2007/07/06(金) 22:33:16 ID:RKic1k4k0

で、当日。撮影は夕方頃ということでちょっと早めに店を閉めて来れるやつらを待っていた。
「で、結局これたのはボク達だけか。」
「ま、仕方ねぇよな。」
「姫と佐藤さんは時間ができたら、乙女さんは出張だとか言ってたけど。こうやって集まるのは本当に久しぶりな気がする。」
「そうだな。何年ぶりだ?でも、今日はフカヒレの事をたてようぜ。何だかんだ言ってもあいつが主役だし。」
「オウヨ!」
「そういうカニが1番心配なんだが。」
「んだと、このココナッツ風情が!」
「あたしはもうココナッツじゃない。間違うなよ『伊達きぬ』さん。」
そういいながらなごみはカニの頬をひっぱる。どこか微笑ましい光景だ。ちなみにスバルとカニは結婚している。そしてお互い伊達姓を名
乗っている。しかし、ずっと呼びなれているためカニと呼んでしまうことが多い。なごみはからかう時だけ使い分けているが、普段は大概
カニだ。二人はお隣さんだ。スバルがマスオさん状態だが……。
「ウガー!!」
微笑ましいが、ちょっと近所迷惑になりかけているので止めに入る。
「なごみ、そのへんでやめとけ。」
「あ、はい。」
ぱっと、手を離す。そこを間髪いれずにスバルが後ろからカニを抑えて(というか抱きしめてるという感じだが)なだめる。
「いい加減にしておけ。きぬ。いちいち突っかかってたら大人気ないぞ。」
「うー。スバルがそういうなら。」
ナイスフォロー、スバル。俺となごみが付き合うようになってからこういう仲裁が日常茶飯事となった。
まぁ、スバルがいない時は俺がどうにかするしかないんだが。それでも、高校時代より仲がいいと思う。この間も二人でどこかに食べに行ったようだ。
「なごみ、料理は大丈夫か?」
「はい。あとはお皿に盛り付けるくらいです。とはいっても、軽く炒めたりもしますが。」
「なら、大丈夫だな。ところで、スバルやカニは予定のほうは大丈夫なのか?」

208 :名無しさん@初回限定 :2007/07/06(金) 22:33:50 ID:PD7ueLaD0

支援

209 :ウ○くる?・3 :2007/07/06(金) 22:35:03 ID:RKic1k4k0

そう、スバルは銅メダリスト、カニはゲームクリエイターとして有名だ。二人ともフカヒレのために時間を割いてくれたみたいだ。
「あぁ、大丈夫だ。まぁ再来週にはちょっとした大会、というかチャリティーみたいなのがあるがな。でも今は比較的暇なほうだ。」
実際、次のオリンピックを狙っているので休む暇など無いと思うが、あえて聞かないことにした。
「ボクはぜんぜん大丈夫だよ。ついこの間手がけてたゲームが仕上がったから今は暇だね。」
「あ、そうだ。俺たちの間だとあいつはフカヒレだけど、一応あいつ芸名はシャークだしな。そこのところ気をつけようぜ。」
「あぁ、そうだな。」
さて、そろそろ準備のためにスタッフが来る頃だ。こっちもちょっと準備しなきゃな。

「すみませーん。○○テレビのスタッフですが、準備に来ました。」
「はーい。」
テキパキと、俺となごみで対応する。
ちょうどそこへトイレにでも行ってたのかスバルがスタッフの前を通る。
「!!?」
「どうかしたんですか?」
「あなたは、もしや、陸上の伊達スバル選手ではないのですか!?」
「はぁ、そうです。」
「本物だ。メダリストが目の前にいる。あとで、サインもらえまs「準備終わったか?」」
そこへディレクターらしき人が来た。
「ちょっと、ディレクターさん、来てくださいよ。本物の伊達選手ですよ!」
「何だって!?それで、なんで、伊達選手がここに?」
「実は…かくかく…しかじか…で。」
「なるほど、幼馴染4人そろってですか。しかし、ちょうどいい。サプライズとして、伊達選手に登場してもらっていいですか?」
「もちろん構いませんよ。こっちはテレビにはだなれてますし、あと、もう一人の幼馴染のきぬさえ出してくれればOKです。」
「こちらとしてはぜんぜん構いませんよ。もともとは、対馬さんだけで話を進めていこうと思ってました。これはとんでもないサプライズ
ですね。視聴者もそう思うはずです。あ、セリフとかは、特定のコーナーのところはありますけど、そのほかは基本的にアドリブですので
。」
「分かりました。」
「では、よろしくお願いします。そろそろスタンバイのほうよろしくおねがいしまーす。」
「はーい。」

210 :ウ○くる?・4 :2007/07/06(金) 22:37:18 ID:RKic1k4k0

「今日最後のお店はシャークさんの幼馴染が経営されてるというレストラン・椰子です。この店はつい最近開店したそうですね。」
「そうです。つい最近できたばかりです。ここのマスターは俺のすっごく小さい頃からの付き合いで。まぁ、料理を作ってるのはあいつの
奥さんだけど、味は保障できますね。開店してすぐとか、高校時代にカレーとか食わせてもらいましたしね。」
「そうですか。それは楽しみです。では入ってみましょう。」
カランカラン
「こんばんは。失礼します。」
挨拶をしてなごみが席に案内し、料理を出す。何で俺が案内しないのかって?
スタッフがうまく俺の悪口をフカヒレに言わせてそこで登場させて少しあたふたさせようって事らしい。
さらに、ディレクターの考えはそこで一緒にスバルを登場させてレポーター(?)も一緒に驚かそうって話らしい。
で、そんなこんなでうまくそっちの方向にレポーターが話を持って行ってくれている。フカヒレも乗りやすいから簡単に言うだろう。

「で、実際に学生時代、ここのマスターに対して思っていたことは?」
「熱くなれば本当に頼りになるやつだけど、普段は簡単なことですぐへこむヘタレ……。」
やっぱり簡単に言った。基本的に調子に乗りやすいやつだからな。
「……あ、レオ。久しぶり。もしかして、全部聞いてた?」
「当たり前のことを言わないでもらおうか。お前に比べたらましだとは思うがな。」
「よう。元気そうで何よりじゃねぇか。」
「……………あなたはもしや伊達選手ですか?」
「そうです。陸上の伊達スバルです。」
「よっ。フカ……じゃなくてシャーク。」
「カニ!何でお前まで!?」
「失礼だね。ボクはもうカニじゃないです。伊達ですよ。」
「えっと、失礼ですが、シャークさん、そちらの方々は?」
「あ、すみません。えっと、順番にここのオーナーの対馬レオ、皆さんご存知の陸上の伊達スバル、ゲームクリエーターの伊達きぬです。
あと、さっき料理を持ってきてくれたのがオーナーの奥さんの対馬なごみです。」
「フカ…じゃなくてシャークてめぇ、さっきはよくも俺のことへタレ呼ばわりしてくれたな。」
「ごめんってば。やめてよ、お姉ちゃ〜ん、いくらなんでもそこまで関節は曲がらないよー。」

しばらくお持ちください。

211 :名無しさん@初回限定 :2007/07/06(金) 22:38:42 ID:PD7ueLaD0

四円

212 :名無しさん@初回限定 :2007/07/06(金) 22:38:42 ID:WodHfUn60

シェーン、カンバァーク

213 :ウ○くる?・5 :2007/07/06(金) 22:40:00 ID:RKic1k4k0

「……えっと、シャークさんはどうすれば。」
「あぁ、あいつはすぐに復活しますよ。殺しても死なないやつですからね。」
「……。」
「あいつは、こいつと同じでただ度胸が無いだけですよ。それ以外はいろんな意味ですごいやつです。」
「昔からギターはやってたんですが、竜鳴館に入ってなければ間違いなくこいつはここにはいませんからね。」
「そうそう。あいつは人間失格系のヘタレだけど、やるときはやったね。」
「そうだな。こんな事言ってると竜鳴館時代が懐かしいな。」
「あ、ではその竜鳴館時代のシャークさんについて話してもらえませんか?」
「もちろんです。」
「そうですね……まずは、……。」
「で……、こうでして……。」
「それで……。」
「こうやって聞くといろいろな意味ですごいですね。」
「そうですね。でも、こいつはだめなとこも多かったですけど、音楽関係の仕事に就く道を歩き始めなければ、この店は無かったでしょう
ね。」
「と、言いますと?」
「なごみが料理のことが好きだって思えるようになったのは、俺らが高校2年の時の夏、こいつが路上演奏を始めたからなんですよ。なごみ
曰く『貴重な青春を費やしたくない』とか言ってたらしいですけど、何だかんだ言ってその後路上演奏を始めるようになって、で、ちょう
どその時、学校の体育祭の料理のヘルプを俺が依頼したらしいですけど、こいつの演奏を聞きながら考え事していたら料理が好きだったん
だなって思えるようになったって言ってましたからね。ですからこいつが始めなければここにもいないし、この店も無かったんですよ。」
「なるほど。確かにそうですね。」
「でしょう。ですから、こいつにはそれなりに感謝してるんです。本人の目の前……というか、起きてる前ではいえませんけどね。」
「それはそうですね。」
とみんなで笑ってしまう。

214 :ウ○くる?・6 :2007/07/06(金) 22:43:54 ID:RKic1k4k0

途中でフカヒレが目を覚まし、俺たちの言っていることを否定していたが、何だかんだ言って、楽しんでいた。なんだか竜鳴館で馬鹿やってた時のようだ(乙女さんとか姫とかいないけど)。
時間が過ぎるのはあっという間で、撮影が終わってもそこは宴会場と化していた。
もちろん、料理はなごみの得意料理で軽いものだったけど。

「それでは今日はどうもありがとうございました。色々シャークさんの過去とか知れて楽しかったです。」
「お前らなぁ、テレビの前であれだけの過去バラしやがってぇ。」
「事実だしな。」
「それでも、やっぱりお前らといると楽しくてしかたねぇな。この場所というか、この松笠は俺らの原点だしな。」
「こいつ言うね、フカヒレのくせに。」
「これでも、俺は超有名人なの。それくらいかっこいい事言ったっていいじゃんよぉ。」
「まぁ、楽しかったよ。またこうして遊ぼうな。」
「オウヨ!」
「スタッフのみなさんもありがとうございました。また来て下さいね。」
「ぜひ、そうさせてもらいますよ。」

そして放送日が過ぎた後、店は爆発的に客足を伸ばしていた。フカヒレ&スバル効果凄まじい……。
さらにその後、ここの人気で他のテレビ局からア○街○国とかいう番組で松笠を紹介するのでアンケートをとったらこの店がベスト30に入
ったので取材させてくださいと言ってきた。
もちろん主役はなごみだ。そこでなごみは父に料理を教わったと言えた。これで、さらに人気が出てきた。
「あぁ、ちょっと前までなごみとまったりしてたのが1番幸せだったのに〜。」
「クスクス。じゃあ、お互いに夢が叶いましたね。」
「ああ、そうだな。やっぱり、お互いに頑張れたからこれまでやってこれたんだものな。」
「そうですね。でも、これまでではなくて、ずっとですよね。」
「そうだな。もっとずっと頑張ろうな。」
「ハイッ!」

こうして忙しくても、充実した日々を大好きな人と一緒にすごしていく。いつまでも、いつまでも……。

215 :名無しさん@初回限定 :2007/07/06(金) 22:46:28 ID:RKic1k4k0

終わりです。
>>206>>208>>211>>212 支援アリガd。
フカヒレを動かしずらかった。あいつはどう動かすべきかもう少し勉強してみる。
カニとかスバルは結構動かしやすい。
書いてはいますが、まだちょっと、客足が遠い頃のお話です。

216 :名無しさん@初回限定 :2007/07/06(金) 22:58:50 ID:/JwRRM9m0

gj

217 :名無しさん@初回限定 :2007/07/06(金) 23:07:34 ID:PD7ueLaD0

GJ 

テンポ良く読めるように、改行と校正さえしっかりしてくれれば、もっとGJ
読者本位な言葉だが、気に留めておいてくれると嬉しい
話は途中でだれることなく、つよきす後日談好きとして、面白く読めた。

ところで皆さん、味の保障or保証?途中気になったので


218 :215 :2007/07/06(金) 23:16:11 ID:RKic1k4k0

>>217 たぶん保証だ。さっき調べてみたら保証で間違いないと思う。
見直しをしている時は保障だと思ったもんで。
あと、村田に少し触れてますが、あいつは保管庫にあるSSのようにK-1ファイターになったという設定です。

219 :名無しさん@初回限定 :2007/07/06(金) 23:19:37 ID:HM16wCOF0

ほしょう 0 【保証】
(名)スル
(1)まちがいなく大丈夫であるとうけあうこと。

ほしょう ―しやう 0 【保障】
(名)スル
〔「保」は小城、「障」はとりでの意〕
(1)責任をもって、一定の地位や状態を守ること。

どっちでもよさそうだが
強いて言えば保証?

220 :名無しさん@初回限定 :2007/07/06(金) 23:47:36 ID:5PUlemSO0

なごみエンド後って大抵こうなるよな〜
もう少しなんかほしかった

221 :名無しさん@初回限定 :2007/07/07(土) 00:00:58 ID:PD7ueLaD0

>>218
>>219
トン

222 :名無しさん@初回限定 :2007/07/07(土) 00:07:10 ID:bhjK7+6aO

GJ!
俺は好きだぜ!

223 :名無しさん@初回限定 :2007/07/07(土) 00:20:16 ID:1T1CgouU0

普通J

改行

224 :名無しさん@初回限定 :2007/07/07(土) 01:32:12 ID:/oxonDM60

読みやすさって大事だよね。
句読点で改行するだけで全然違うよ。

225 :名無しさん@初回限定 :2007/07/07(土) 02:47:04 ID:E0nCTdJ80

掲示板への投稿は普通に原稿用紙に書くのとはわけが違うもんな
字下げはなくてもいいけど、特殊効果を狙わないなら
句点ごとに改行するのは必須だわな

226 :名無しさん@初回限定 :2007/07/07(土) 09:09:51 ID:I7Cc4ien0

最初の支援が>>206で吹いたw

普通J

227 :名無しさん@初回限定 :2007/07/07(土) 11:44:47 ID:q2XYN1jS0

あれは好ましくないと思うけどね
投下後にいえばいい事

228 :名無しさん@初回限定 :2007/07/07(土) 17:48:38 ID:E0nCTdJ80

>>219「味の保証」で合ってる
折り紙つきの意味で「味の保証書がついている」という言い方に変形できるが
「保障書」という言葉はなく、「味の保障」は間違いだとわかる

229 :名無しさん@初回限定 :2007/07/09(月) 14:52:57 ID:FbbHsK380

 

230 :名無しさん@初回限定 :2007/07/12(木) 22:01:13 ID:JaZrWHby0

 

231 :一つの傘で・1 :2007/07/13(金) 16:10:43 ID:VenRSkQZ0

「なんだか雲行きがあやしくなってきたね」

「うん……夕立でも来るのかな」

ナトセさんと二人、庭の手入れの手を止めて空を見上げる。
ついさっきまでは青空だったのに
今は海の方から押し寄せた雨雲が空を覆っている。

「ベニのやつ、傘持って行ってるかな?」

「どうだろう。買い出しに出かけるときには晴れてたから
 持ってないんじゃないかな……」

なんて言ってるうちに

パラパラ……ザーッ!

「うわ、いきなり!」

猛烈な勢いで降ってきやがった!

「レンくーん、こっちこっちー」

「いつの間に!?」

ちゃっかり玄関ホールに戻っているナトセさんを俺も追いかける。

「ヒドイやナトセさん自分だけ」

「ご、ごめんね、降ってきたと思ったらつい反射的に」

そういえば、スコールの国の出身だった。

232 :一つの傘で・2 :2007/07/13(金) 16:14:04 ID:VenRSkQZ0

玄関で雨がやむのを待っていたが
雨足はいっこうに治まらない。むしろ強くなっているようだ。
ふと傘立てを見ると、見覚えのある赤い傘。

「ベニのやつ、やっぱり傘持っていってないのか」

「レンくん、迎えにいってあげたほうがいいんじゃないかな?」

「……いや、きっとどこかで雨宿りしてますよ。
 必要ならケータイで電話してくるでしょ」

「そう言いながら、落ち着かないね」

「いや、そんなことは……」

「ここはいいから、迎えに行ってあげなよ」

「そうスか?……じゃ、ちょっと……」

ベニの傘も持って、雨の住宅街を歩き出す。
途中で行き違いになるといけないので
ケータイで呼び出してみた。

「もしもし?俺だけど」

『あ、どしたの?』

「傘持ってないだろ。迎えにいくよ。今どこだ?」

『あ、助かるー。今元之町の入り口なのよー』

「わかった、すぐ行くからちょっと待っててくれ」

233 :一つの傘で・3 :2007/07/13(金) 16:18:41 ID:VenRSkQZ0

元之町商店街についたところで
店先で雨宿りでもしてるんだろうと
ベニの姿を探す。と

「あ、おーい、コッチコッチー!」

雨の中、両手で荷物を抱きかかえるようにして
ベニがバシャバシャと水を蹴立てて走ってくる。

「ベニ!?あ〜あ〜、何やってんだよもう」

あわてて傘を広げ、少しでも濡れないですむようにと
俺も走り寄ってベニに傘をさしのべた。

「いっやー、間に合うかと思ったらいきなり降ってきたわー」

「お前、あとちょっとなんだからあのまま待ってろよ。
 あーあ、ずぶ濡れじゃねえか」

「なんか、アンタが来るのみたらうれしくなっちゃって。
 でも、荷物は濡らさなかったわよ」

得意げに、ホラ、と荷物を掲げる。
掲げられた荷物を一つ受け取って
二人並んで久遠寺家に戻る。
と、さしていた傘を見上げてベニがつぶやいた。

「……あー、そういえばこの傘、壊れてるのよ」

「え、そうだったのか?」

「うん。しょうがないな、そっち入れて」

234 :一つの傘で・4 :2007/07/13(金) 16:35:50 ID:VenRSkQZ0

傘をパチリとたたんで、ベニが俺に寄り添ってきた。

「悪い、気がつかなかった」

「ん……いいのよ、傘立てに入れて置いたのアタシだし」

「お前にしちゃ珍しいポカだな」

「……えへへー」

怒るかと思いきや、ベニはなぜかニコニコと笑っている。

「相合い傘って言うんでしょ、こういうのって。雅よねー♪」

「ひょっとして、憧れてたとか?」

「そうね……ちょっと前までは、どうでもよかったけど
 今はこういうのも、悪くないかなーって」

「……ずいぶん濡れたけど、寒くねえか?」

「……ちょっと、寒いかな」

ベニの肩を抱いてやる。
少し冷えてるけど、すぐに暖めてやれるだろう……


翌日。すっかり雨もあがったので皆の傘を乾かそうとして
壊れているはずのベニの傘がまだ傘立てに入っているのに気がついた。
しょうがねえな、と思いながらも広げてみると……

どこも壊れてはいませんでしたとさ。

235 :名無しさん@初回限定 :2007/07/13(金) 16:41:19 ID:VenRSkQZ0

終わり。
ベニの話を書こうとすると
なぜか可愛いところしか思い浮かばない。

236 :名無しさん@初回限定 :2007/07/13(金) 17:26:23 ID:7gJGjW+T0

ベニ子めちゃめちゃかわいい
謝謝です

237 :名無しさん@初回限定 :2007/07/13(金) 18:45:41 ID:Y8a5WrsH0

>>235
このラブコメ野郎。GJ!

238 :名無しさん@初回限定 :2007/07/13(金) 22:30:51 ID:tDkHJfld0

>>235
GJ!!(゚∀゚)人(゚∀゚)ナカーマGJ!!
可愛さを表現するために、あえて罵詈雑言を多めに吐かせて
対比させてみたりするよな。…どんだけベニ好きなんだよ、とw

ところで、IDがベニRに見えなくもなくもない

239 :名無しさん@初回限定 :2007/07/13(金) 22:52:41 ID:aUuYIAQyO

超GJ!!!
ベニいい!!!

240 :名無しさん@初回限定 :2007/07/13(金) 23:08:26 ID:GU1VBytJ0

>>235
>「そうね……ちょっと前までは、どうでもよかったけど
 今はこういうのも、悪くないかなーって」

レンと付き合うようになっての心境の変化ってことかな。
GJだ。

241 :名無しさん@初回限定 :2007/07/14(土) 04:27:55 ID:baQDPRvk0

>>234原作やってないんだけどベニに惚れてもOK? GJ!

242 :名無しさん@初回限定 :2007/07/14(土) 10:58:05 ID:JEQYb6dP0

いや、原作やれよw

243 :名無しさん@初回限定 :2007/07/14(土) 13:12:04 ID:baQDPRvk0

>>234レンは右手で傘を持ち、左手でベニスの肩を抱き寄せ、真ん中の手で荷物を一個持ってる?

244 :名無しさん@初回限定 :2007/07/14(土) 13:15:29 ID:PEHhxBBL0

>>243
君なに言ってるの?
早く原作やれよ

245 :名無しさん@初回限定 :2007/07/14(土) 13:25:25 ID:XBlRGtyX0

>>243
荷物抱えた手で傘持てばいいと思うよ、普通に

246 :名無しさん@初回限定 :2007/07/14(土) 21:54:13 ID:om/ck74E0

>>235
超GJ

247 :名無しさん@初回限定 :2007/07/16(月) 22:43:11 ID:A8g91uLZ0

 

248 :名無しさん@初回限定 :2007/07/17(火) 05:36:01 ID:69pmhgalO

くそぅ・・・君ある名作SSは
どれもタカヒロが書いたんじゃねぇかと思うくらいのクオリティー高いぜ・・・

ウルトラGJ!!

249 :名無しさん@初回限定 :2007/07/17(火) 07:04:11 ID:xgWF5ow50

オイオイ(笑)

250 :名無しさん@初回限定 :2007/07/18(水) 07:03:49 ID:FZfjf/IrO

保守

251 :名無しさん@初回限定 :2007/07/18(水) 18:03:01 ID:IYB421YM0

252 :名無しさん@初回限定 :2007/07/18(水) 21:24:46 ID:iOdHzKyq0

クソコ

253 :名無しさん@初回限定 :2007/07/20(金) 12:46:18 ID:LK+Fbccs0

254 :名無しさん@初回限定 :2007/07/22(日) 00:51:52 ID:wzYcYEcR0

hosyu

255 :名無しさん@初回限定 :2007/07/22(日) 01:07:06 ID:0odrZgKK0

256 :名無しさん@初回限定 :2007/07/22(日) 03:10:06 ID:NIRt694S0

タイムリープ作品大歓迎
ちゃんと映画でみたけど、ほらお茶の間に出たしね・・

257 :名無しさん@初回限定 :2007/07/22(日) 12:38:43 ID:8SzPn4QY0

つまんねぇよカス市ね

258 :名無しさん@初回限定 :2007/07/23(月) 17:01:47 ID:aWv6k+0Z0

「……こんなもんか」

玄関前の清掃を終え、曲げていた腰を伸ばす。
見上げれば秋晴れの空。いわし雲……あれ、ひつじ雲だっけ?
まあとにかくいい天気なのだ

このところは久遠寺家も平和なものだ。
ナトセさんが旅に出ている間に
遊撃の俺も庭の手入れにだいぶ慣れてきた。

ナトセさん、どうしてるかなぁ。
帰ってきたら、話したいことが山ほどある。
それに……あのしなやかな体を思う存分……

 イカン、たまってるな俺、
鳩ねえはナトセさんがいない間は自分が、何て言ってくれたけど
さすがにそれは不実すぎるので断った。

 しかし、たまっているのもまた事実。
ナトセさん帰ってきたら、思いっきりロマンチックに口説いてみるか。
と、どんな感じがいいかね。
……普段ロマンチックと縁がないとこういうとき困るな。
ん〜〜〜……

「お前が欲しいいいいい!」

は、イカンつい思いのたけを叫んでしまった!誰もいないからいいけど。
ていうか全然ロマンチックじゃ……

「な……な……!」

げぇっ!?九鬼揚羽!?いつの間に!?

259 :名無しさん@初回限定 :2007/07/23(月) 17:05:19 ID:aWv6k+0Z0

「一度ならず、二度までも……!やはりお前……!」

「いや、これはですね?」

「お前の姉に不覚を取って、修行の旅に出ていたが
 帰ってくるなりのこの熱い告白!
 やはりあのときの拒否は、単なる照れくささからだったのだな!」

「いえ、本気でアレは勘違いでですね?」

「我のハートが真っ赤に萌える!」

萌えるのかよ。ていうか人の話聞いちゃいねー。

「幸せつかめと轟き叫ぶ!」

って何かいつの間に俺の手握ってる!?変なポーズ取ってるし!
どこからかスポットライトまで当たってるし!?

「揚羽!ラ〜〜〜〜ブラブ!」

いやラブラブじゃないんで!
あと手のひらに光弾ためるのやめてください!
ていうか久遠寺家に向かってませんか射線!?

「天驚ぉけ」「侵入者、排除」

ドス

「うぐぁっ!?……ま、またして……も!?(バタッ)」

やれやれ。鳩ねえのおかげで屋敷にハート型の大穴が開くことは避けられたようだ……

260 :名無しさん@初回限定 :2007/07/23(月) 17:07:44 ID:aWv6k+0Z0

終わり。関智に捧ぐ。

261 :名無しさん@初回限定 :2007/07/23(月) 17:10:42 ID:YwvmJZOV0

| _
|/ 三ヽ
|l从x リ)
||l゚ ー゚ノl|、 乙、我はまだ諦めんぞ
|)介i>
|_|j〉
|ノ
 ̄ ̄ ̄ ̄

262 :名無しさん@初回限定 :2007/07/23(月) 17:39:16 ID:IUUbDCY30

GJ
ていうか天驚拳撃ってどうする揚羽様w

263 :名無しさん@初回限定 :2007/07/23(月) 22:32:51 ID:N5t6ngeV0

>「お前が欲しいいいいい!」
フイタ
GJ!

264 :名無しさん@初回限定 :2007/07/24(火) 00:07:24 ID:N4iOAxeT0

>>258
錬の中の人のキャラメドレーを堪能しました。
GJ!!

265 :名無しさん@初回限定 :2007/07/24(火) 04:07:42 ID:wX6NFnXCO

>>258
君あるは
もしかしたらこういうキャラの広がりを無限に感じさせる作品かもしれんな

GJ!

266 :名無しさん@初回限定 :2007/07/24(火) 16:42:38 ID:Ilv4W78C0

GJ!
俺は読み専だが、だれか本気で揚羽ルート書いてくれないだろうか

267 :名無しさん@初回限定 :2007/07/24(火) 19:04:37 ID:xvWz6QU/0

GJ

アニメだとそれ俺のセリフ!
とかいいそう

アニメというか最近のらき○すただとかな

268 :名無しさん@初回限定 :2007/07/25(水) 20:23:41 ID:RW+16KzZ0

gj

269 :名無しさん@初回限定 :2007/07/27(金) 23:36:57 ID:jwPvhsJk0

 

270 :名無しさん@そうだ選挙に行こう :2007/07/29(日) 11:17:20 ID:5cE5bff30

271 :名無しさん@初回限定 :2007/07/31(火) 21:44:26 ID:GhyHi+ul0

272 :名無しさん@初回限定 :2007/07/31(火) 22:13:49 ID:pd/KcXyP0

落ち着いたとゆーか・・・
これが過疎化か、さびしいZE☆

273 :名無しさん@初回限定 :2007/08/02(木) 23:48:20 ID:+8vvP2ev0

 

274 :名無しさん@初回限定 :2007/08/04(土) 11:17:19 ID:rPxsev9D0

 

275 :名無しさん@初回限定 :2007/08/08(水) 16:34:04 ID:zR+/G1vK0

 

276 :名無しさん@初回限定 :2007/08/09(木) 21:40:02 ID:eAfwiZVd0

ho

277 :名無しさん@初回限定 :2007/08/10(金) 21:21:05 ID:0WaSFazc0

hosyu

278 :名無しさん@初回限定 :2007/08/12(日) 13:44:58 ID:VHOKl7cu0

投下。

279 :名無しさん@初回限定 :2007/08/12(日) 13:50:04 ID:VHOKl7cu0

買い物に出たナトセさんに頼まれて
遊撃の俺が夢お嬢様を学校までお迎えに。
が、少し早かったのかまだ校門のまわりには人気がない。
この男以外は。

「よ、小十郎、お疲れさん」

「やあレン、久しぶりだな……ん、どうした?
 何か疲れているようだが?」

「そうか?……まあ、ちょっと寝不足ではあるかな」

「いかんな、執事たるものそんなことでは。
 まさか、もう執事稼業の辛さに音をあげたのではあるまいな?」

「そこまでヤワじゃねえよ。ただな……」

「何か、悩みがあるようだな。授業が終わるまでまだ少しある。
 俺でよかったら、話を聞くぜ」

いいヤツだなぁ……同じ男どうし、うちあけてみるか。

「……風呂での仕事が、けっこうつらくてな」

「風呂?なんだ、風呂場の掃除くらいでへこたれていたのか?」

「……なあ小十郎。おまえ、揚羽さんの背中を流したりはしないのか?」

「……は?」

「俺、いまミューさんに専属でついてるんだけど
 風呂でミューさんのお背中を流したりしないとならないんだ」

280 :名無しさん@初回限定 :2007/08/12(日) 13:54:37 ID:VHOKl7cu0

「なあああぁぁにいいいぃぃぃっ!?」

「ぐあ、耳元で大声出すなっ!」

「せ、背中流すって……!い、い、い、一緒に!?風呂入ってるのか!?」

「当たり前だろ。一緒に入らないでどうやって背中流すんだよ」

「ハダカか!?二人ともハダカか!?」

「だから、当たり前だろ風呂なんだから。
 ていうか、いちいち絶叫すんなよ」

「う、いや、あまりに衝撃的だったものでな。
 しかし、それは……ツライな……」

この様子じゃあ、揚羽さんは小十郎に背中を流させたりはしてないんだろうなぁ。
……普通そうだよなぁ、やっぱり。

「それと、ときどき添い寝を命じられるんだけどさ」

「添い寝!?添い寝ってベ、ベ、ベッドに!一緒に入るのか!?」

「ああ。で、寝るときのミューさんて、パンツ一丁でほとんどハダカなんだよ」

「なぁっ!?」

「昨晩も添い寝を命じられて、その……よく眠れなかった」

「……お見かけする印象より大胆なんだな、お前の主は」

281 :名無しさん@初回限定 :2007/08/12(日) 13:59:01 ID:VHOKl7cu0

「大胆というか、おおらかというか、な。
 あちらは何とも思っていらっしゃらないのだろうが
 俺としては、こみあげるものを抑えるのに必死なわけよ。
 で、お前だったらどうする?」

「ん?俺だったら、って?」

「だから、揚羽さんに『風呂で背中を流せ』って命令されたら
 お前はどうする?ってこと」

沈黙。そして絶叫。

「あ……ありえないぃーっ!
 俺のような無骨者にお肌を……お肌をっ!さ、さ、晒されるなどとっ!」

「鼻血出てるぞ」

「なっ!?も、申し訳ありません、揚羽様ぁーっ!」

何を妄想したのか盛大に鼻血を出し
そのことを反省しているのか、近所のコンクリ壁にガンガンと頭を打ちつける小十郎。
壁にヒビが入り始めたので慌てて止める。

「ストップ!わかったからそのへんでやめとけ!
 まあ、仮にそんな命令が来ても、お前ならキッパリ断れるだろうし」

「断る……?いや、揚羽様の命令は絶対……
 だ、だがそれでは揚羽様のお姿を……ならん、それはならんぞ!
 し、しかし、ご命令に逆らうことなどできぬ……!
 うわああぁっ!?お、俺は、どうすればいいのだ上杉ぃっ!?」

「……スマン、俺が悪かった。自分で何とかするわ……」

282 :名無しさん@初回限定 :2007/08/12(日) 14:01:39 ID:VHOKl7cu0

「悩める二人」終了。

283 :名無しさん@初回限定 :2007/08/12(日) 14:52:26 ID:uTfy9JCg0

普通J!

284 :名無しさん@初回限定 :2007/08/12(日) 15:34:52 ID:4KKke9X10

>>282
この後揚羽様が出てくるところまで読みたかった
でもGJ!

285 :名無しさん@初回限定 :2007/08/12(日) 16:50:10 ID:vJivEJ0X0

小十郎君に萌えた!GJ!

286 :名無しさん@初回限定 :2007/08/12(日) 21:44:21 ID:WWpXSk8/0

もう少し続きが読みたかった
でもGJ

287 :名無しさん@初回限定 :2007/08/12(日) 22:32:14 ID:RK9LHiYR0

小十郎が可愛くてGJ!

288 :名無しさん@初回限定 :2007/08/12(日) 23:28:55 ID:k7k6mvwt0

愛い奴め・・・金平糖をやろう、大事にするがよい

289 :名無しさん@初回限定 :2007/08/13(月) 19:36:02 ID:EoWrz1U3O

GJ!!!

290 :名無しさん@初回限定 :2007/08/14(火) 07:46:11 ID:h4CioHxK0

やっと規制が解けたか GJ

291 :名無しさん@初回限定 :2007/08/15(水) 16:27:20 ID:N6zkz+3b0

 

292 :名無しさん@初回限定 :2007/08/17(金) 15:34:36 ID:iwLWoSKD0

 

293 :誤解だ!(1) :2007/08/18(土) 21:45:49 ID:WjvVzZMR0

「う〜…ゲホッゲホッ」
「大丈夫ですかレンちゃん! お姉ちゃんより先に逝ってしまったらだめですー!」
自分の部屋でベッドに横になっている俺。 不覚にも風邪をひいてしまったのだ。
もっとも、原因は庭でナトセさんに水をぶっかけられたことなんだけど。
「ごめんね、レン君。 私のせいで…」
ナトセさんは申し訳なさそうな顔をして言った。
「いいって、ナトセさん。 鳩ねぇもありがとう」
「今日はお姉ちゃんがつきっきりで看病してあげたいところですが、
 ミューちゃんとお買い物に行く約束をしていますし…」
「だったら行ってきなよ、鳩ねぇ。 俺は大丈夫だからさ」
大げさだなぁ、鳩ねぇは。 大したことないのに。
ま、とにかく今日は大佐から一日休んでおけと言われてるし、ゆっくりするとするか。
「ほーれ下男、元気にしとるかー?」
「元気じゃねぇのは見ればわかるだろ」
ベニ公がお粥持って入ってきた。 まだ何も食べてないし、ちょうどいいや。
「まったく、バカのくせに風邪ひくのねぇ、アンタは。 ほれ、体起こしな。 食べさせてやるよ」
「ダメですよー、ベニちゃん。 そんなことをしてレンちゃんをたぶらかそうとするなんて。
 はい、お姉ちゃんがふーふーして食べさせてあげますからねー」
「こんな奴なんか狙うか!」
「あはは、じゃあ私が食べさせてあげるよ」
「いけませんー、弟にお粥を食べさせてあげるのはお姉ちゃんの役目ですー」
みんながワイワイやってるうちに、俺は一人で黙々と食べていましたとさ。

294 :誤解だ!(2) :2007/08/18(土) 21:48:27 ID:WjvVzZMR0

うーむ、昼飯を食ってからすることがない。 暇で暇でしょうがないな。
まぁ、風邪を引いたときって普通はこんなもんだよな。
小さい時は、鳩ねぇが自分も学校を休んで看病してくれたっけなぁ…

コンコン

「どなたー?」
「レン兄、僕ですよ」
ドアを開けて、手に換えのタオル数枚と氷の入った袋を持ったハルが部屋に入ってきた。
「よいしょっと…ええと、今日はこれから、僕がつきっきりで看病する事になりました」
「つきっきりって…いいよ、そこまでしなくても。 そんなに酷くないし…」
「いいえ、そういうわけにはいきません。
 僕の今日の仕事は終わりましたし、大佐も『男同士なら退屈もしないだろう』と言ってましたから」
ハルが俺のベッドの横にちょこんと座る。
「おでこのタオル、換えますね」
水の入った洗面器に持ってきた氷を入れ、そこに新しいタオルを浸す。
そして俺の額から、熱でぬるくなったタオルを取り上げた。
十分に冷えたタオルを洗面器から取ろうとすると…
「うわっ、冷たい! …うーん、うーん……」
冷たいのを耐えて、力いっぱいタオルを絞るハル。
何とも細い腕に、精一杯力を込めていた。
「ふぅ…はい、冷たいですよー」
ハルが俺に近づいた時、ふわりといい匂いがした。 綺麗な髪を見て、一瞬ドキッとしてしまう。
…って、ちょっと待て。 こいつは男なんだぞ。 女に見えるけど、れっきとした男なんだぞ。
そんなことも気にせず、ハルはタオルを俺の額に乗せた。 冷たいのが何とも気持ちいい。
「おぉ…」
「どうですか? 大丈夫ですか?」
「あ、ああ。 気持ちいいぜ」
「本当ですか? よかったぁ…」

295 :誤解だ!(3) :2007/08/18(土) 21:52:26 ID:WjvVzZMR0

「ふー、ふー…はい、どうぞ」
「お、おお」
晩飯もハルがつきっきりだった。
現在の状況は、ハルがお粥を息で冷まして俺に食べさせているところ。
ちくしょう、どうしてこいつはこんなに女っぽいんだ。
本当に女だったら、間違いなく誰も放っておかないだろうなぁ。
いっそのこと…
「うがー!!」
「ど、どうしたんですか?」
「い、いや…なんでもない……」
落ち着け、落ち着け上杉錬! お前も知ってるだろ! こいつは限りなく女に近い男なんだぞ!
「もう、レン兄ったら…はい、もう一口どうぞ」
「あむ…ううむ……」
蓮華にお粥をすくい、にっこりと笑って俺の口に運ぶ。
どういうわけかこいつの周りからキラキラという擬音が聞こえてきそうだ。
それぐらい、ハルの笑顔は眩しい。
お、俺は…俺はーーー!!!!!
「レンちゃん、大丈夫ですかー?」
「あ、美鳩さん」
「鳩ねぇ…うん、大丈夫だよ」
危ねぇ…今、マジで危なかった……ありがとう、ナイスタイミングだよ鳩ねぇ。
鳩ねぇは俺に近寄って、ピタリと手を額にあてた。
「うーん、まだもうちょっと熱がありますねー。 今日はお姉ちゃんが一緒に寝てあげますよー」
「い、いいよ。 うつるかもしれないし」
「そうですかー? お姉ちゃんはレンちゃんからの風邪なら、むしろ欲しいぐらいですよー?」
「いや、さすがにそれはちょっと…それよりも鳩ねぇ、ミューさんのほうはいいの?」
鳩ねぇはちらりと部屋の時計を見た。
「あら、そう言えばお風呂の時間でしたね。 それではレンちゃん、早く良くなってくださいねー」
そう言うと、鳩ねぇはそのまま部屋を出て、ミューさんの部屋へと向かった。

296 :誤解だ!(4) :2007/08/18(土) 21:56:08 ID:WjvVzZMR0

「さぁ、それではレン兄、お薬の時間ですよ」
ハルが薬を持ってきてくれた。 しかし、なぜか水は持ってきていない。
「それじゃレン兄、お尻を出してこっちに向けてください」
「は!? ちょっと待て、俺はそんな趣味は…」
「? やだなぁ、薬ですってば。 座薬ですよ、座薬。 まだ熱がありますからね」
ああ、座薬ね。 なんだそういうことか。
「って何イィィィィィィ!!!!!??????」
「ちゃんとやっとかないと、早く治りませんよ?」
「いや、ちょっと待て。 そういうのは自分でやるもんだ。 そうだろ? な? な?」
俺が必死に抵抗しようとすると、ハルは顔を赤らめた。
「いえ…だって僕は、レン兄の看病を任されてますから…それに……」
「そ、それに?」
「レン兄なら、別に構いませんから…」
「何が構わねぇんだーー!!!! うぐ…こ、こんな時に……」
叫んだら頭がふらっとしてきた。 力も出ない。 やべぇ、このままじゃ…
「レン兄…」
「いや、百歩譲ってやってもらうとしよう! でもな、頼むからそんな顔をしないでくれぇぇぇ!!」
そんなハートにズギュンと来る顔を俺に向けて、ハルは…
「大丈夫、痛くはありませんから…」
ゆっくりと俺のズボンを脱がし…
「うううぅぅ…ハ、ハル…」
そしてパンツも脱がして…
「わ、レン兄のって大きい…でも、それよりも今は薬を……」
俺を四つんばいにして…
「いきますよ…」
俺の尻に薬を…
「うおぉぉぉぉぉぉ!!!」

「だー!! うっせーぞ下男!!」
ベニ公が俺の叫びを聞いて怒鳴りにきやがった。
切れた…俺の体の中で何かが切れた…決定的な何かが……

297 :誤解だ!(5) :2007/08/18(土) 21:59:34 ID:WjvVzZMR0

「あ、アンタ達…」
時が止まった。 この部屋の、この空間の時間が完全に凍りついた。
「そうしたのだ、騒々しいぞ」
「何があったのかしら?」
「何々? 今の叫び声?」
「レンちゃん、どうしたんですかー?」
「どうしたの!? 侵入者!?」
ベニ公に続いて、屋敷の女性全員が駆けつけてきた。
さて、今の俺の状態を確認しておこう。

俺が 下半身むき出しで 四つんばいになって ハルに 尻を 向けている
ハルは その俺の尻に 片手を当てている

しかも見事に、皆の視線から薬は見えないようだった。
「……ま、まぁ誰にでも変わった性癖というものはあるものね」
「ゆ、夢は見ちゃだめだよ!」
「ナ、ナトセさんひっぱらないでよぅ!」
「レンちゃん…よりによってお姉ちゃん離れどころか、男に走るなんて……よよよ…」
「ほほう、これは面白いことだなぁ……ま、呑み直すとするか」
「いや、もうアタシは何も言わないから…そんじゃ」
そして時が動き出し、皆はぞろぞろと部屋を後にするのだった…
「ま、待ってくれ! 誤解だ! 誰か、誰か話を聞いてくれぇぇぇぇぇ!!」

一応ではあるが、俺はその後、必死の弁解をして誤解を解くことに成功する。
そこには幾多もの苦難が待ち受けているのだが、それはまた別の話。
ただ、とりあえずこれだけは言わせてくれ。

俺は、ホモじゃねぇーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!

298 :シンイチ :2007/08/18(土) 22:03:25 ID:WjvVzZMR0

きみあるSSを書こうとしたら、何故かハルネタ(しかもこんなカンジのばっかり)が思いついてしまいます。
こんな私は病んでいるのでしょうか…?
次は他のキャラのネタで書きたいなぁ。

299 :名無しさん@初回限定 :2007/08/18(土) 22:07:33 ID:pD147Jr90

>>298
若干病んでるけど最高w

300 :名無しさん@初回限定 :2007/08/18(土) 22:07:42 ID:GzVf5gXz0

お〜久々の良コテ!
GJ!

301 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 01:11:08 ID:hCYEonWE0

おもろかった。さすがですね。
GJ!

302 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 02:10:33 ID:6HP4UsWK0

gj

303 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 08:54:43 ID:9kMXoJtM0

ア―――――――――――!
gj

304 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 14:31:00 ID:NB69zEjL0

ばっかりなら病んでるなw
錬がひどく可哀相だがGjを贈ろう

305 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 16:30:03 ID:OAunOsyAO

gj!!
もういっそのことハルルートも作ってしまえばよかったのにと思った俺は森羅様好き

306 :Da Noi@ :2007/08/19(日) 21:44:40 ID:pmJaEmm60

ベニから妊娠3ヶ月を告げられて早一日。
森羅様たちはわざわざ各々のスケジュールを変更してまで祝いの宴を開いてくれた。
ベニへの負担を気遣ってか、出前を大量に頼んでの豪華絢爛などんちゃん騒ぎ。
本当に感謝してもしきれない。
まあ、たくさん注文したのはナトセさんの存在が大きいんだけど。
「麗羅(れいら)にしろ」
「は?」
「レイラ…とは?」
俺とベニが森羅様に呼ばれるまま傍に行ったら、いきなりそう告げられた。
「名前だ、名前。子供の名前だ。私の誇り高き名を一文字やろう」
「ねぇ」
「甘いわね、姉さん。それは原則的に女の子限定の名前よ。レン、ベニ、有希(ゆき)にしなさい。これなら男女どちらにも使えるわ」
「ねぇ」
「私がこの名と決めたんだぞ? 生まれてくる子も女の子に決まっている」
「何を訳のわからないことを」
「ねぇ」
「その名は私とミューたんとの子に取っておけばいいさ。さっそく今夜から子作りに励もう、ハァハァ…」
「断固拒否するわ!」
「ねぇってばー」
子供の名前について(妙な方向に発展していった気もするけど)言い合う森羅様とミューさんに、夢お嬢様がバタバタと手足を振って自己主張していた。
「んもう、シンお姉ちゃんもミューお姉ちゃんも聞いてよー。夢は我夢(がむ)か明日夢(あすむ)がいいと思うんだ」
誇らしげに胸を張る夢お嬢様。
「いい名前だとは思うけど、特撮から持ってきたわね」
「引用するのが悪いとは言わないが、できる限り悩んでまごころをこめてつけてやるべきだぞ」
「ガーン!!」
お気の毒に。
「よーし、それじゃあ俺様が祝いの歌を歌ってやるぜ!」
デニーロが拡声器を展開する。
「「やめろー!!」」
以心伝心か、俺とベニは同時に叫んでデニーロにスライディングを放った。

307 :Da NoiA :2007/08/19(日) 21:51:36 ID:pmJaEmm60

ダブルキックを喰らってデニーロが宙を飛ぶ。そして、やがて落下した。
「な、なにすんだよ!」
「アンタの超音波で、もしものことがあったらどうしてくれんの!!」
お腹に手を当ててベニが怒鳴る。
今のスライディングも十分危険だったんじゃないかと思うが、ベニのことだから大丈夫だろう。
「なにぃ…俺様の歌を馬鹿にすんのか! ベニスのくせに生意気だぞ!」
「うるさい、潰すぞ!」
いがみ合うベニとデニーロ、それを優雅に見物する森羅様、呆れて仲裁する気も失せたミューさん、さっきのショックから一転して妄想に浸っている夢お嬢様。
感慨深げに酒を飲む大佐、悔しい悔しいとすすり泣く鳩ねぇ、床に落とした料理の跡を異様な気迫で拭くハル、夢中で料理を食べ続けるナトセさん。
いつもと変わらない、けどかけがえのない光景を眺めて俺は微笑む。
だけど、これは自分の中の不安を隠す為の微笑みだった。


確かに、ベニと付き合ってから俺は今までいない幸せを味わっている。
あの発作的な悪夢も、もう俺を苦しめることはなかった。
でも、不安が消えない。
確かに子供――――それも、ベニとの子供ができたと知った時は心底嬉しかった。
もし父親になれたら、子供の頃自分がそうして欲しかったようにめいいっぱいの愛情を注ぎたいと思う。
それは本当に、心からの正直な気持ちだ。
だけど、幸せになればなるほど、時間が経つほど、ベニのお腹の中で子供が育っていると思うほど、不安も大きくなっていった。
『親に虐待された子は、その子供にも虐待を行う』
どこかで聞いたそんな連鎖方程式が、否応なしに頭に浮かび続ける。
仕事に集中している時も、忘れているようでどこかに引っかかっていた。
我ながら情けねぇよ。
人生がようやく輝き始めたと思った矢先にこのザマだ。
「くるっくー。気に病んでますねー」
宴会後、廊下の手すりで黄昏てると後ろから鳩ねぇが声をかけてきた。
誰にも見られないように気を配ってたんだけどな。さすが鳩ねぇだぜ。
って、これは関心することじゃないか。
「何をそんなに悩んでるのかバレバレですよ、レンちゃん」

308 :Da NoiB :2007/08/19(日) 21:55:26 ID:pmJaEmm60

「……よくわかったね」
「あ、姉をみくびるようになってしまったなんて……そこまでベニちゃんに毒されてしまったんですかー、レンちゃん…」
よよよと泣き始める鳩ねぇを慌てて宥める。
ベニを愛してるけど、鳩ねぇも姉として大事だからな。
「まあ、冗談はさておいて。私はレンちゃんは大丈夫だと信じてますよ。頭でっかちな学者さん達の戯言に当てはまるようなレンちゃんじゃありませんから。その人たちより遥かに頭脳明晰なミューちゃんだってそう断言すると思いますよ」
「うん…だけど、ね」
俺が俺を信じることができない。
怖いんだ、オヤジよりも俺自身が。
こんなことは早く終わらせたい。
だから、ずっと考え抜いてようやく搾り出せた決意を言う。
「明日……ウチに行ってくる」
その言葉に、鳩ねぇが目を見開いた。
「どうすればいいかなんてわかんねぇ……でも、もうあのクソオヤジから逃げたくないんだ。あの野郎をブッ飛ばしてでも何でも、どんな形でもいいからケリつけたいんだ」
わざわざ自分からクモの巣へ飛び込むような行為かもしれない。
あいつと顔を合わせたら、また震えて動けなくなるかもしれない。
それでも、もうあいつの影に怯え続けるのは嫌だ。
いや、俺のこと以上にこれから生まれてくる子供まで巻き込むのが嫌だった。
何も知らずに生まれてくる赤ん坊くらい、何の負い目もなく抱きしめてやりたい。
「お仕事はどうするんです?」
「この後、森羅様に相談してくるよ。ホントはちゃんと休暇を申請したかったんだけど、先延ばしにするみたいで嫌なんだ。このまま何だかんだで理由つけてズルズルと引きずっちまいそうで。そうなってもホッとするのは俺だけで、子供は待ってはくれないから」
「……私も一緒に行きますよ」
優しく微笑んで、俺の肩にもたれ掛かってくる。
この場にいるのは俺だけじゃないと確認させてくれるように、柔らかく手を重ねてくれた。
「ありがと。でも……これは俺が自分一人でやらなくちゃいけない気がするから」
そうしなきゃ、俺は多分――――いや、絶対に前に進めない。
「偉いです、レンちゃん。ご褒美に私も妊娠してあげたいですー」
「いや、それはちょっと…」
残念そうに肩をすくめる鳩ねぇ。

309 :Da NoiC :2007/08/19(日) 21:59:21 ID:pmJaEmm60

でも、ここだけの話。
実は一瞬魅力を感じてしまった……すまん、ベニよ。
「あのさ、ベニには内緒にしてくれる?」
「いいですよー。さっきも色々とベニちゃんを脅かしちゃいましたから、これ以上余計な心配させるとレンちゃんの赤ちゃんに悪いですからね。ベニちゃん自体はどうでもいいんですけど、共生関係ですから仕方ありません」
「え? 脅かしたって?」
「それはこっちの内緒ですー」


「いきなりだな」
「すいません」
森羅様のお部屋で、俺は何度目か忘れるほど頭を下げた。
「最初に言っておく。明日はかーなーりマズい。もっと前に言えば何とかなったものを……何故そうしなかった? 仕事というのはそう甘いものじゃない。わかっていると思ってたのだがな…」
「本当に…すいません」
「ベニもあの身体だ。だからこそ、あいつの負担を減らした分お前に頑張って貰うつもりだったんだぞ? 何故だ?」
「それは……」
「……訳も言えん、か。ベニはなんと言っていた?」
「いえ、ベニはこのことを知りません。知らせたくないんです」
「なに?」
「お願いします、明日一日だけお休みさせてください!!」
俺の反応がただごとではないと察したんだろう。
凛とした瞳で森羅様がじっと見つめてくる。
思わずたじろぎそうになったけど、でも視線は逸らさない。
「……全く」
しばらく黙っていたが、諦めたように森羅様は溜息をついた。
「仕方ないな。諌めても無駄なくらいお前の決意が固いのは目を見ればわかる。明日一日だけ好きにしろ。理由を聞くなんて真似もしないさ。無論、ベニにも黙っておいてやろう」
「ありがとうございます!!」
最大の感謝をこめて、もう一度深々と頭を下げる。

310 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 22:03:12 ID:zjeE+HMf0

超期待age

311 :Da NoiD :2007/08/19(日) 22:10:21 ID:pmJaEmm60

「ただし、当分は休みなしだぞ。いいな?」
「はい!」
何度もお辞儀尾をして、部屋を出て行く。
森羅様、本当にありがとうございます。
あとは、ベニに勘づかれないように仕度をするだけだ。


「やれやれ。似た者同士、悩みごとも最終的には一緒……か。頑張れよ、レン」
パンダのヌイグルミを弄くりながら、ベッドの上で森羅は静かに呟いた。


夜明け前。
早起きが習慣になってるベニよりも先に目を覚まして、彼女を起こさないように気をつけながら着替える。
それでも、部屋を出る際にベニの頬にキスすることだけは欠かさない。
始発電車に飛び乗って七浜から東京へ、東京からさらに乗り換えて数時間。
そしてようやく、俺は生まれ育った町へ着いた。
特に懐かしいとは思わない。
記憶に残るような良い思い出がないからだろうか。
あったとしても、それを上回る数の嫌な思い出があるからだろうか。
そんな事を考えながら家への道を歩いていく。
たまにかつてのご近所さんとすれ違うが、大抵は俺を見て驚いたような困ったような微妙な表情を浮かべていた。
まあ、無理もねぇか。
「……変わってねぇな」
前にそびえるのは、もう何があっても戻れないと思っていた家。
外観は飛び出した頃とあまり変化はないようだ。
ただ、少し寂れたような気もする。
ドアノブに手をかけて回すと、鍵は開いていた。
いるのか、あいつ。
そうでなくちゃ、来た意味がないんだけどな。
意を決して、中へと進んだ。

312 :Da NoiE :2007/08/19(日) 22:14:01 ID:pmJaEmm60

雨戸を締め切っているから真昼間だっていうのに薄暗い。
コンビニ弁当のパックやその他諸々のゴミがあちこちに放置され、残飯には蝿がたかっている。
どれだけ生活能力ないんだ、あの野郎。
下手すると、俺と鳩ねぇが出て行ってから一度も掃除してないのかもしれない。
もしハルが見たら全身全霊で掃除に取り掛かるぞ。
執事としてのクセか汚れ具合をチェックするように各部屋を回っていき、居間を覗きこんだ時だった。
「……ん…」
低くくぐもった呻きが耳に流れてきて、居間の片隅でもぞもぞと何かが蠢いた。
「ん…あぁ……テメェ……」
誰の声かなんて、消去法でわかった。
この家に住むのは一人しかいないから。
「テメェ………レン……か?」
あと少しでも気を緩めていたら、間違いなく目眩を起こしいていただろう。
正直、怖かった。
こいつが怖いんじゃない。
また恐怖で動けなくなることが怖かった。
もしそうなったら、ここに来た意味がなくなっちまう。
俺は、あの地獄のような生活に逆戻りする為に帰ってきたんじゃないんだ。
「ああ、そうだよ。オヤジ」
返事と同時に、忌々しい諸悪の根源を目を凝らして睨む。
そして、愕然とした。
思い出は時間が経つにつれて美化されるというが、俺の場合も当てはまるんだろうか。
尊い記憶でもないのに、目の前のクソオヤジは俺の憶えている姿より貧弱だった。
髪はボサボサで、何日も洗っちゃいないだろう。
顔も土気色で瞳は濁りきっていた。
頬も痩せこけている。
「ようやく戻ってきやがったか……随分と久しぶりだなぁ。嬉しいぜぇ、レンよぉ…このクズ息子が…」
酒の飲みすぎのせいで声も掠れていた。
これが本当に俺をずっと苦しめ続けたクソオヤジなんだろうか。
だとしたら……俺がアホみたいだぜ。

313 :Da NoiF :2007/08/19(日) 22:17:26 ID:pmJaEmm60

「おい…美鳩はどうした?」
「…鳩ねぇはいねぇよ」
そう答えたら、手元にあった缶ビールの空き缶を投げつけてきやがった。
昔の俺ならここで震え上がってマトモに喰らっていただろう。
だが、今は違う。
蚊を叩き落とす要領で弾き飛ばす。
軌道を逸らされた空き缶が、何度か床を跳ねて止まった。
それが試合開始のゴング代わりにでもなったのか、オヤジが飛びかかってくる。
この家にいた時みたいに殴ってくる。
だけど――――まるでスローモーションだ。
大佐との闘いで俺が強くなったと自惚れていいのか、それとも不摂生のツケが回って親父が弱くなっただけなのか。
できれば、前者がいいけどな。
余裕で払い退けると、続けざまに第二撃が迫っていた。
それすら顔を逸らせて回避する。
距離だけ見れば紙一重、拳の風圧が頬を掠めた。
でも、避け方は完璧だ。そんな遅いパンチ、当たる訳がねぇ。
何だよ、これならスタンガンを突きつけた時のハルの方が速かったぞ。
「この親不孝者がっ!」
タイミング的に避けられないとわかった拳は右手で掴み取る。
大した事ねぇな、大佐の攻撃の方が何億倍も痛ぇ。
「この…この……この…クソガキ……っ!!」
次々と繰り出してきても全部避けて空振りにさせる。
そうしていると、だんだんとスピードが落ちてきた。
もう息切れしてやがる、ミューさんより体力ないんじゃねぇか。
「ちっ……このっ!!」
息も絶え絶えに蹴りを繰り出してくる。
必死だな。いや、気迫が散漫になっているのが見て取れた。
心のどこかで命中させる事はもう諦めているらしい。
ハングリーさにも欠けてるぜ、ナトセさんを見習えよ。
でも、せっかくだから期待に応えてやるか。

314 :Da NoiG :2007/08/19(日) 22:20:22 ID:pmJaEmm60

蹴りを受け止めて押し返してやる。
「カスがあああああああっ!!」
反動でぐらつきながら殺気を孕んだ眼光をぶつけてくる。
昔はあんなに恐ろしかったのに、森羅様の迫力に比べたら笑っちまうぜ。
「ゴミがっ!! てめぇも美鳩も俺の為だけに生きてりゃいいんだよ!」
随分と自分勝手なこと言ってくれんな。
でも可愛いワガママだ、デニーロの足元にも及ばねぇ。
「言っとくけどな…俺はテメェの為に戻ってきたんじゃねぇよ!」
一気に間合いに入り込み、産まれた時からずっと蓄積してきた怒りをこめて力任せに腹部にパンチをねじ込んだ。
「ぐおおぉっ!!」
鈍い音と共に、オヤジの身体は吹っ飛んで壁に激突した。
そのままズルズルと床に崩れ落ちる。
「……ちっ」
拳に殴った感触が残ってる。
目の前で悶絶し、這いつくばる親父の姿。
ある意味、夢にも等しかった光景なのに――――何故か、虚しい上に哀しかった。
「…ホントならこんなもんじゃ済まさねぇ、済ましたくねぇけど……ま、こんなもんか。体調不良な野郎をいたぶる趣味はないからな」
「はっ、よく…言う……ぜ……」
ヨロヨロと上半身を起こして、俺を睨みつけてくる。
「弱りきった……俺を痛めつける為に…戻ってきたって訳か」
「それもいいかもな。けど、違ぇよ」
「じゃあ…何しにきやがった?」
「………子供ができた。鳩ねぇにじゃないぞ、惚れた女に俺の子供ができたんだ」
珍しく押し黙るオヤジ。
かと思ったら、いきなり天井を仰いで意味ありげに薄く笑いやがる。
鼓膜を直接撫でられるような感じがして、酷く耳障りだった。
「へぇ…おめでとう……とでも言って欲しくて帰ってきたのか?」
「勘違いすんな、吹っ切りたかっただけだ。テメェが散々可愛がってくれたおかげでイマイチ子育てに自信持てなくて困ってんだよ、いい迷惑だぜ」
「いや、心から祝福してやるよ。おめでとよ、レン……」
「!?」

315 :Da NoiH :2007/08/19(日) 22:46:32 ID:pmJaEmm60

どうせロクな意味で言ったんじゃないだろう。
わかりきってんだよ、そんなの。
だけど……心の奥底に嬉しがってる自分がいた。
この家に帰ってきたのも、本当はこいつの言うとおり祝福されたかったからなのかもしれない。
「女だろうと男だろうと、きっと憎たらしいほどテメェにそっくりだろうからなぁ」
「……?」
「てめぇのガキ、きっと母親を殺しちまうぜぇ? なんたってテメェの血ぃ引いてんだからな……親子二代で親殺し……く…くく……」
俺のせいじゃない。
俺のせいじゃないんだ。
仕方なかったんだ、母体が持たなくて。
他人に言い聞かせるようにして自分を無理矢理納得させても、罪悪感は消えなかった。
間違いなく一生背負い続けなきゃならない十字架。
今でも俺は母さんという代償に見合う存在なのかわからない。
「せいぜい悲しみな。俺と同じ苦しみ、ゆっくりじっくり味わえ。神様ってのは実に公平だよなぁ。俺だけかと思ってたら、ちゃんとお前にも貧乏クジ用意してくれてたなんてよぉ……」
何かが、弾けた。
身体が熱くなっていく。
堰き止めていた感情が噴出する。
止められねぇ。
気がついた時には、腕を伸ばしてオヤジの胸倉を掴み上げていた。
「だからどうした」
「ガキがぁ…離せ」
「最初から覚悟してんだよ、あいつに先立たれる事なんか」
「なにぃ……?」
「正直、アンタの気持ちもわかんねぇ訳じゃねぇ……いや、ついこの前まではわかんなかった。それ以上にわかりたくもなかったよ」
あいつが、大切になるまでは。
「惚れた相手が死んじまうなんて、それも二回も。そりゃあ悲しかったよな? つらかったよな? 苦しかったよな? 寂しかったよな? けどな、俺はテメェじゃねぇ!! 俺は被害者面も八つ当たりも責めもしねぇ。誰にだってな!」
「偉そうに…ダボがっ」
「不幸面しやがって、甘えんじゃねぇ。いい年して悲劇の主人公気取りやがって」

316 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 22:57:23 ID:Fd/QVgAK0

支援のないときは4分間隔

317 :Da NoiI :2007/08/19(日) 22:59:30 ID:pmJaEmm60

「どうとでも言ってな……どうせテメェもそうなるんだ、血の繋がった俺の息子だからなぁ」
「いや、なんねぇよ。言っただろ、最初から覚悟の上だって。俺はあいつより長生きしなきゃいけねぇからな」
「はっ…どんな理屈だ?」
吐き捨てるように嘲笑いやがって。
それが引き金になった。
服を握る手の力が一層強まる。
「俺が先に死んじまったら、ベニが悲しむだろうが!! だから俺はあいつより1秒でも長く生きてやる! 死ぬ訳にいかねぇんだよ!!」
生まれてから今まで誰にも、ましてオヤジ相手になんて想像さえできなかった大声で叫ぶ。
知らない人間の名前出されて訳わかんねぇだろ。
いいさ、これは俺が俺に言いたくて言ってるんだから。
もう一度、確かめる為に。
俺は母さんと等価なのかはわからないけど、だからこそ。
全てを賭けて、ベニと子供を幸せにしたい――――。
癪だけど、この覚悟はテメェのおかげだぜ。
ずっとずっと、一番大事な人が死んじまったら残された奴がどんだけつらいか見せつけられてきたから。
だから、もしその時が来て。
泣き叫んで、みっともなく喚き散らして、頭が真っ白になって、気が狂いそうになっても。
それでも、ベニを悲しませる事だけはしないで済むなら構わない。
「…それに、あいつを泣かせちまったら大佐に殴られるしな」
これはただの冗談。
でも、それが言えるほど俺の心にのしかかっていた何か重いものが少しづつ軽くなっていく。
この家の空気は澱んでいるのに、妙に清々しい気分だった。
気分が軽くなったついでに胸倉を掴んでいた手を離すと、オヤジは無気力に膝を着く。
「どうせ憶えてねぇだろうが………子供の頃キャッチボールしてくれた時、俺は嬉しかったよ。テメェの単なる気まぐれだったとしても、あの時間がいつまでも続けばいい……終わってもまた来て欲しい………本気でそう願ってた」
何でだろうな。
自分でも不思議なくらい、いつのまにか喋り始めていた。
忘れることで否定していた本心を。
「……」
「多分……今だって思ってる」

318 :Da NoiJ :2007/08/19(日) 23:06:35 ID:pmJaEmm60

「……」
「……酒やめて真面目に働いて暴力グセ直してせ。ま、望み薄だけどな。でも、何年かかってでもそれができたんなら……」
心の底に押し込んでいた想いをすらすら出せた今ならわかる。
きっと、今日来たのは祝福されたい以上にこの一言を伝えたかったからだろう。
「いつか孫の顔くらい拝ませてやる」
それだけ言って、クソオヤジに背を向けた。
今度こそ本当に今生の別れになるのか、それともまた会う事になるのか。
背中越しに俺を罵倒していたのか、ただ呆然としていたのかもわからない。
でも、今はもうどうでもいいや。
つけたかったケジメは、ちゃんとつけられた気がするから――――。


駅に到着した俺は我が目を疑った。
何故だ。
ありえない。
ベニがどうしてここにいるんだよ。
最初は気分爽快になりすぎてハイになってしまったんじゃないかと思ったが、どうも幻覚ではないらしい。
幻覚なんぞがベニをここまでリアルに再現できるかっての。
しかし逆に、それが目の前の彼女は紛れもなく本物なんだと俺に思い知らせた。
「お前…」
何を言っていいかわからず、取り敢えず漠然とした言葉を口から出す。
それさえ遮るように、ベニが駆け寄ってく――――。
「このドアホーっ!!」
って、いきなり脳天にチョップかましてきやがった。
しかも、かなり本気で。
「アタシにも内緒で何やってんの!」
「お前、何でここに!?」
「鳩を問い詰めたら自白(ゲロ)したのよ。あとは森羅様にお許し貰って追っかけてきた訳」
「馬鹿な!? 鳩ねぇが口を割るなんて…」
「アタシをなめんな! ここ最近なんか一人でウジウジ悩み抱え込んでたと思ったら、黙って勝手にコソコソ動き回って。そんなの雅じゃないでしょ!!」

319 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 23:07:45 ID:pVlwqWbW0

支援する
しか〜し私はミューさん派の人間だ!!!

320 :Da NoiK :2007/08/19(日) 23:11:58 ID:pmJaEmm60

「だけど」
「鳩にだけ相談しといてアタシは蚊帳の外にしやがって!」
「……ヤキモチ?」
次の瞬間、今度は頭突きが飛んできた。
「うぐっ」
「電車の中じゃキモいメガネザルがコナかけてきて、そいつの連れのぎゃあぎゃあやかましいチビにはケンカ売られるし、散々だったわ!」
「おい、ちょっと待て…どこの馬鹿野郎がお前にコナかけやがった!? ブッ飛ばしてやる!!」
「いや、もういないし。どこのどいつかもわかんねーけど」
騒々しい、それでいて和やかな4人組の一人だったとベニは言った。
本人には分不相応な高級食材の名で呼ばれていたとも。
「でも、それもこれも元はといえば全部アンタのせいでしょ!!」
怒鳴るや否や、ベニは勢いよく突進してくる。
タックルか。
確かに悪いのは俺だし、甘んじて受け入れよう。
そう覚悟した俺の予想を裏切り、衝撃はなかった。
ベニはただ、俺の胸に身体と体重を預けてくる。
彼女の淡い唇から声が漏れた。
「……心配したんだからね」
「!!」
目を伏せ、深く息を吐いて。
その華奢な身体をそっと、だけど強く抱き寄せる。
体温も、吐息も、ベニの全てがこれだけ愛しいと感じた瞬間は今までなかった。
「ごめん……ありがとな」
東京行きの電車の中、俺はベニに全てを語った。
母親が自分を産んだせいで死んだ事も。
オヤジと喧嘩などした事はなく、いつも一方的に痛めつけられてきたのだと。
見栄を張って周りに嘘をついても、家では怯えながら生きてきたその空しい半生を告げた。
最後に、嘘ついたことを謝ったら。
「イチイチ赦すようなことでもないでしょ。ま、どっかの馬鹿がアンタのこと嘘つきって責めに来てもアタシが追っ払ってやるから安心しなさい」
そう言って、彼女は笑った。

321 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 23:13:12 ID:hCYEonWE0

紫煙

322 :Da NoiL :2007/08/19(日) 23:17:35 ID:pmJaEmm60

その笑顔の眩しい事といったら……。
お前を好きになって、本当に良かったよ。


空に一番星が光る頃、ようやく久遠寺邸の前まで辿りついたら門の所が何やら騒がしかった。
森羅様・ミューさん・夢お嬢様・大佐・鳩ねぇ・ナトセさん・ハル・デニーロの面々。
うわ、見事なまでに全員集合してる。
土壇場の休日申請、しかも森羅様専属である二人ともだ。
いつぞやみたいなお仕置き、覚悟しなきゃな。
子供に万が一があるといけないから、お仕置きは俺が全て引き受けよう。
別に鞭打ちされたい訳じゃないよ? ホントだよ?
「なーに考えてんの。ほれ、行くよ」
ベニが背中を軽く叩く。
ホント、心強い奴だよ。
「すいませんでした!!」
「申し訳ありませんでした、森羅様!!」
まず真っ先に、二人揃って森羅様に頭を下げた。
「まあ、私が許可を出したし仕方ない。だが、レン・ベニ。二度目は無いぞ」
森羅様が厳しい言葉を投げてくる。
ワガママ言ってすいませんでした、この埋め合わせは必ず。
「しかし…何があったかは知らんが、わずか一日でいい面構えになったな小僧」
大佐はヒゲを整えてダンディに決めていた。
色々すっきりしたし、今度こそアンタを越えてやるさ。
「『お片づけ』は済んだようで何よりですー、レンちゃん」
鳩ねぇが微笑んできた。
ありがとう、今までも。これからも。
「でも……姉の前でいちゃつくのはあまり関心しませんねー。そろそろ鳩も鷹に変異する頃合です」
笑顔の裏から漂っている、凍りつくような殺気。
慌てて心当たりを探してみると、いつの間にかベニと腕を組んでいた。
お咎めなしに安堵したせいだろう。

323 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 23:20:34 ID:hCYEonWE0

C

324 :Da NoiM :2007/08/19(日) 23:22:16 ID:pmJaEmm60

「少しは場所をわきまえて欲しいわね」
ミューさんは呆れているが問題なし。
いいじゃないですか、これが愛です。
「全く、盛りのついたガキどもめ。始末に負えないぜ」
デニーロが悪態をつく。
お前にだけは言われたくないんだが。
「でも、これはこれで濃いよね。いいなぁ…夢も、夢もいつかバカップルなって濃く……えへへ…」
夢お嬢様が羨望の眼差しで見つめてきた。
あんまりトリップしない方が宜しいかと。
「大丈夫、夢もいつか良い人に巡り逢えるよ!」
ナトセさんはそんな夢お嬢様を励ましていた。
微笑ましいけど、お腹鳴ってますよ。
「う、う、ううう……まだまだ傷は癒えませんー…」
何故かハルは泣いていた。
どうしたんだ、お前。
「さて、お前達。二人も戻ってきたし、そろそろ夕食にしよう。ナトセもそろそろ限界のようだからな」
森羅様の一声でみんなが家へ向かい始める。
子犬のようにはしゃぐナトセさんは、気持ちが先走って早足になっていた。
「ごはん何かな? 楽しみだなー、早く食べたいなー♪」
「ベニちゃんが身勝手にも職場放棄したので、私が自慢の胡麻豆腐や甘鯛の笹巻きを作りましたー」
「おいコラ鳩!」
「次の機会はすぐ来ますから」
「もう来ねぇよ!」
「(無視)その時はおこわ風炊き込みご飯にしますねー」
そう聞いた途端、デニーロが鳩ねぇに近寄って何やら囁いた。
「なあ、美鳩。炊飯器の奴、あんまり酷使しないでくれよ? 薹が立ったら俺様の守備範囲外に……」
「こらぁ、デニーロ!」
「うわぁぁ、地獄耳すぎるぜー!!」
トコトコと、しかし本人は至って全速力で逃げてるつもりのデニーロをミューさんが追いかけていく。
この調子だと、一番着はデニーロになりそうだ。

325 :Da NoiN :2007/08/19(日) 23:26:13 ID:pmJaEmm60

そんなに急ぐ必要も無いし、俺はゆっくりと行こう。
ベニと手を繋いだまま、一歩づつ玄関へ進んでいく。
「ただいま」
ふいに、ポツリとこぼれ出た小さな言葉。
それを耳にしたのは隣のベニだけだった。
ベニは最初はきょとんとしていたが、すぐに微笑む。
「ん、おかえり」
誰よりも何よりも大切な奴の声と笑顔が、改めて実感させてくれた。
帰ってきたんだと――――。


響き渡る遥かな潮騒。
それに負けない軽快な音が、七浜公園に木霊した。
「いい球投げるじゃねえか、よしもういっちょ! へっへへ、今度は取れるかな?」
天高く投げられたボールが、極端な放物線を描いて落下する。
幼い子供はそれを捕ろうと慌てて駆け出す。
しかし間に合わず、それどころか勢いがあまって激しく横転してしまった。
「やべぇ、大丈夫か!?」
父親が慌てて駆け寄ろうとする。
だが、それまで傍で見物していた母親が制止した。
父親に代わって我が子へ歩み寄り、しゃがみこんで視線を同じ高さに合わせる。
その際、怪我がないか確認する事も忘れない。
「痛い? つらい? もうやめる?」
痛みに顔を歪ませているものの、子供は首を何度も横に振った。
「上等!」
母親はニッと笑い、子の髪をくしゃくしゃと撫でる。
「まだまだねー、相手のレベルちゃんと考慮しないと。ほら、ちょっち貸してみ」
「あいよ」
母親が父親からグローブとボールを受け取り、子供と距離を取った。
「フライってのは……こうすんの!」

326 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 23:29:17 ID:pVlwqWbW0

シ○ン

327 :Da NoiO :2007/08/19(日) 23:30:29 ID:pmJaEmm60

母親が放った球は、絶妙な速度と角度で子供が掲げたグローブに収まった。
間髪入れず、子供がそれを一生懸命投げ返す。
コントロールはまだまだ未熟で無茶苦茶な軌道だったが、母親はそれを難なくキャッチする。
「腕、落ちてねぇな」
「はん、あったりまえでしょ。オラ、もういっちょ行くよー!」
両親それぞれが交代しつつキャッチボールの応酬は続く。
転ぶ事もしばしばではあったが、それでも根をあげずに頑張る息子をキャッチボールが終わった瞬間に両親は抱きしめた。
汗と汚れをタオルで拭った後は、芝生に広げたシートの上で三人寄り添いながらの昼食タイム。
「母さん、昔草野球チームに入ってたからな」
食事の最中も母の野球の腕前に感心し続ける息子に父親が言った。
「まだ現役いけるわよ。アンタがもうちょっと大きくなったらソフトボールにでも入ろうかしらね。アンタもアタシ達の息子だけあってけっこー筋いいから、これからもビシバシ鍛えてやるわよ。覚悟いい?」
「おいおい、本人の意志を尊重せにゃならんだろ」
「アタシとアンタの子よ? 野球好きに決まってんじゃない」
自家製ピザソースを薄塗りしたサンドウィッチを子供の口に運びながら、母親が笑って言った。
子供も料理の美味しさと褒められた嬉しさが混ざり合い、朗らかに笑う。
「無邪気に笑ってんなぁ。意味わかってんのかね?」
「まあ、無理強いするつもりなんて勿論ないわよ」
「誰よりもわかってるよ、お前はそんな事しない」
母親の頬が彼女の名前どおり朱に染まる。
そんな様子が相変わらず可笑しく、そして愛しい。
「野球が好きでも嫌いでも、どうにでもなるさ……これからも、ずっと一緒だからな」
「そうね、レン」
自分達を優しく包み込むように通り過ぎる心地よい潮風を味わいながら、錬はそっと静かに目を閉じた。
七浜に来てから今日までの日々を、心の中で反芻する。
姉と共に大道芸で生計を立て、未有を助けた事が縁となり久遠寺家に拾われた事を。
森羅の専属従者となり、朱子と常に諍いを繰り返した事を。
罰ゲームで彼女と共に大佐のナルシスト本を売りさばく羽目になった事を。
彼女と行った野球観戦が白熱して楽しかった事を。
山の中で彼女の優しさを知った事を。

328 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 23:36:25 ID:P7sVnovc0

支援

329 :Da NoiP :2007/08/19(日) 23:37:56 ID:pmJaEmm60

大佐に彼女の過酷な幼少時代を聞いた事を。
彼女の誕生日に結ばれた事を。
そして、家族になった事を。
愛する人たちと共に過ごし、これからも歩んでいくに違いない燦然たる軌跡を――――。
「おーい、眠いんか?」
眠りの淵から自分を引き上げる声に、錬は瞼を開けた。
「ああ、いい天気だしな」
「そんじゃ、みんなで昼寝したら帰ろうか」

「我が家へ」

330 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 23:42:55 ID:pmJaEmm60

『Da Noi』、これにておしまいです。

初めての投稿だったので色々と手間取ってしまいましたが、支援して下さった方々ありがとうございました。
今後、相互補完話も書く予定です。

331 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 23:43:56 ID:P7sVnovc0

>>330
超乙&超GJ

332 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 23:45:12 ID:zjeE+HMf0

タカ○ロ降臨ktkr
本編に入ってたら確実に泣いたシナリオだと思いました
親父の不摂生ぶりを久遠寺ファミリーと対比させているのがツボでした
(わざとだと思うけど)でも夢を忘れているよ?w
DA NOIっていうのはどういう意味ですか?
とりあえず、乙でした!

333 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 23:45:42 ID:Fd/QVgAK0

>>330
乙。
題材や流れの持っていき方はベネ。
読みやすい位置で改行を入れることと
内容をもっと絞るとよくなるよ。gj。

334 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 23:47:48 ID:wPpvSBoc0

>>330
ちょっと無駄が多いのが残念だがGJ

335 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 23:48:20 ID:pmJaEmm60

『Da Noi』というのは、イタリア語で「我が家」という意味です。

お察しの通り、夢を忘れているのはわざとだったり(笑)

336 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 23:49:41 ID:kXEYhnOk0

GJ! オヤジさんカワイソス

337 :名無しさん@初回限定 :2007/08/19(日) 23:51:25 ID:pmJaEmm60

333・334>ご指摘して下さってどうもありがとうございます。
今後、精進していきたい所。

338 :名無しさん@初回限定 :2007/08/20(月) 01:14:24 ID:aA6sQ2O60

乙&GJ
とりあえずいいSSだったw
次はギャグにも挑戦だ

339 :名無しさん@初回限定 :2007/08/20(月) 06:31:11 ID:emRQDJ2F0

えがった。
GJ

340 :名無しさん@初回限定 :2007/08/20(月) 13:44:45 ID:BeY1dje10

GJ!
ベニは最高。

341 :名無しさん@初回限定 :2007/08/20(月) 17:14:00 ID:a/rSfmDoO

GJ!超GJ!

342 :名無しさん@初回限定 :2007/08/20(月) 18:42:48 ID:oeTUnZuc0

GJ!!
てか、フカヒレ自重www

343 :名無しさん@初回限定 :2007/08/20(月) 20:19:34 ID:5vXHwVwl0

レンの家庭環境ってスバルとかぶってしまうと感じるのは俺だけ?

344 :名無しさん@初回限定 :2007/08/20(月) 21:11:29 ID:X+8N024q0

自分も同じです。

345 :名無しさん@初回限定 :2007/08/20(月) 21:31:45 ID:jGIpVi8yO

中の人更新乙

346 :名無しさん@初回限定 :2007/08/20(月) 22:23:16 ID:emRQDJ2F0

中の人乙
しかしこうして見るときみあるSSもだいぶ増えたね
善哉善哉

347 :名無しさん@初回限定 :2007/08/21(火) 11:32:05 ID:iL5Bnm3o0

>>330にコンペイトウをやるのがマイブーム

348 :名無しさん@初回限定 :2007/08/23(木) 05:56:00 ID:WmHcMdB80

gj

349 :記憶(1) :2007/08/24(金) 22:28:27 ID:zWqEBPT40

それは突然やってくる。 最近はなかったのに。 もう解放されたと思ったのに。
どれだけ一日が楽しく過ぎても、何の予告もなしにやってきては、僕の心を蝕んでいく。
あの頃の忌まわしい記憶だ。
薄暗い部屋でたった一人、すすり泣いている僕がいた。
まだ小さい時だったけど、あそこで育った事は絶対に忘れる事ができない。
そして今日も、僕はあの頃の夢を見てしまうんだ。
「さぁ、千春君。 今日も私とお勉強の時間だよ」
「あ…ああ……こ、来ないで…」
小さい時の僕が、ものすごく脅えた目をして、あの忌々しい男を見ていた。
逃げようとしてもここは部屋の中、逃げ場なんてどこにもない。
「何を言ってるんだ、千春君。 ああ…可愛いなぁ……」
そう言って男は、小さい僕を捕まえて、ゆっくりと服を脱がしていく。
「や…や……やめて!」
払いのけようとした手が、男の頬を叩いた。
「…テメェ、何しやがる!」
そして小さい僕を何度も殴りつけた。
一通りの暴力が終わると、ぜぇぜぇと男は息を切らして言った。
「ああ、すまないねぇ、千春君。 でも、君がいけないんだよ? 私を叩いたりしたらダメじゃないか」
そして、男はおもむろに下着を脱いでいく。
「さぁ、今日もお勉強をしようじゃないか…」

「うあぁぁぁぁぁ!! はぁ、はぁ……」
そこで目が覚めた。 あれ以上見続けるなんて、おぞましいにもほどがある。
全身は嫌な汗でびっしょり。 寝ていたはずなのに、ものすごい疲労感が全身を覆う。
「また…あの夢か……」
どうしてなんだろう。
もうあそこには誰もいないはずなのに。
もう過ぎ去ったことなのに。
どうして思い出してしまうんだろう…

350 :名無しさん@初回限定 :2007/08/24(金) 22:29:00 ID:ajcDbdAL0

期待age

351 :記憶(2) :2007/08/24(金) 22:31:02 ID:zWqEBPT40

ベニ公のやかましいドラの音で目が覚めた。 今日の天気もよさそうだ。
いつものように執事服に着替え、身だしなみを整えてから1階に集合した。
「ん? おい、ハル。 朝から元気がないな」
皆が気合の入った顔をしている中、ハルは何だか憔悴した顔をしていた。
昨日はあんまり寝れなかったのかな?
「え? い、いやぁそんなことないですよ」
腕をブンブン振り回して元気のよさをアピールしていたが、やはりどことなく元気がなさそうだ。
俺と鳩ねぇも新参者とはいえ、皆のちょっとした雰囲気の違いとかはわかる。
今日のハルはまさにそれだ。
ん? そういえば…ハルって昔は一体何をして、どこに住んでたんだ?
本人も話そうとしないし、屋敷中の誰も話そうとしていないしなぁ。
まぁ、余計な詮索はしないほうがいいとは思うけど…
朝食の時に、それとなくベニ公とナトセさんに聞いてみることにした。
「なぁ、ベニ公とナトセさん。 ハルの奴、やっぱ様子がおかしいよな?」
「んー、そうね。 ま、たまにあることよ。 そういや、アンタ達が来てからなかったわね」
「そういえばそうだね。 何だか、夜中にうなされてるみたいだったよ」
「つーことは、嫌な夢でも見たってことか」
「ま、そーいうことね。 そんなに気にすることじゃないわよ」
うーむ、やっぱりそんなもんなのかな?
やっぱ俺としては、アイツも俺を頼っている事だし、何とか力になってやりたいけどなぁ。
ちらりとハルのほうを見たが、やっぱり元気がない。
「おい、ハル。 手が止まってるぞ。 食わねぇと力が出ないぞ」
「へ? あ、いやぁ、その…ちょっと食欲がなくて。 あははは……」
やっぱり気になる…どうかしたのかな?

352 :記憶(3) :2007/08/24(金) 22:33:27 ID:zWqEBPT40

元気のなかったハルだが、いざ仕事となればいつもの通りに戻っていた。
今日も元気に、汚れを見つけては超がつくほど念入りに落としていた。
やっぱり俺の勘違いなのだろうか?
昼飯の時もベニ公にからかわれてピーピー言ってるし。
一日、ハルのことをそれとなく見ていたが、結局どうということはなかった。
そして、晩飯が終わって…
「さーて、風呂にでもするか」

ガチャリ

「また来やがったな、このボケナス!」
ベニ公が着替え中で、ドアを開けた俺に鉄拳パンチ! しかし、俺もただのバカじゃないぜ!
「見切った!」
「なにィ!?」
屈んでパンチをかわした。 しかし、体勢を低くしすぎたのか…
「!?!?!?!?」
ベニ公の股に俺の顔がモロにくっついた。
「…さ、さて、そんじゃ俺はお祈りに行く時間だから失礼するぜ」
さすがの俺も今回だけは、何とかごまかして逃げようとしたが…
「い…い……いっぺん死ねーーーー!!!!!!!」

ボグシャーン!!

近くにあった予備の桶で思いっきり殴られた。
さすがの俺も今回は、意識が遠のいていくような感覚に見舞われた。
ああ…この世で最後に見たものがベニ公の股だったなんて…
どうせなら…は、鳩ねぇの…ほうが……

353 :記憶(4) :2007/08/24(金) 22:36:39 ID:zWqEBPT40

「う、うう…」
「あ、気がついたみたいですよ、ナトセさん」
「本当だ。 大丈夫、レン君?」
「こ、ここは…?」
辺りを見回したが、どうやらここは俺の部屋らしい。
「びっくりしたよ。 ベニのすごい怒鳴り声がして何かと思ったら、レン君が廊下で倒れてたから」
「で、レン兄の部屋に運んだというわけです」
「そうだったのか…あれ、鳩ねぇは?」
「今、ベニと一緒にお風呂に入るって言ってたよ」
ナトセさんがやれやれといった表情で言った。
「あれこそまさしく、鳩が鷹になる瞬間なんですね…」
何だかハルはガクガクと震えていた。

「や、やめ…こら、ハト!」
「ベニちゃんはイケナイ子ですねー。 レンちゃんをたぶらかそうとするなんて…」
「アホか! 仕掛けてきたのは下男のほうだっつーの!」
「そんなベニちゃんには、私も性的なおしおきをしないといけませんねー?」
「ひゃうっ! そ、そこは…森羅様にしか…触られたことない…のに……」
「うふふ、こうしてみるとベニちゃんもなかなか可愛いですねー。
 もちろん、レンちゃんには負けますけどねー」
「や、や、やーめーろー!! あ、ああぁ……ん…」

「まぁ、ゆっくり寝ておきなよ。 それじゃ、私は部屋に戻るから」
「うん、ありがとう。 ハルも行けよ。 俺はもう大丈夫だからさ」
「そうですか? それじゃレン兄、おやすみなさい」
ナトセさんとハルは、そう言って俺の部屋を後にした。

354 :記憶(5) :2007/08/24(金) 22:40:29 ID:zWqEBPT40

「うーん…寝苦しいなぁ……」
夜中の2時だってのに、目が覚めてしまった。 よく考えたら、俺って風呂に入ってないじゃん。
さわってみると、体のあちこちがベタベタする。
「仕方ない、ちょっと汗を流すか…」
部屋を出て、風呂場へと向かう。 ドアを開けるときに注意したが、やっぱりベニ公はいない。
しかし、どうやら先客がいるようだった。
「これは…ハルか?」
男物の服が床のあちこちにちらばっていた。 サイズが小さいから大佐でないのは確かだ。
となると、もうハルしか該当する奴はいない。
「おーい、ハル。 入ってるのかー?」
ドアの外から呼びかけてみる。 だが返事はない。
まさか湯船の中で寝てるってことはないよな? だとしたら、アイツ何時間風呂に入ってるんだ?
「おい、ハル!」
心配になって、勢いよくドアを開けた。
中にいたハルは…シャワーを浴びながら小さくうずくまって震えていた。
これは明らかに様子がおかしい。 何かの発作か?
「ハル! ハルってば、おい!」
小さく顔を上げたハルの目の下にはくまができて、目も真っ赤になっていた。
「あ…レ、レン兄……み、見ないで!」
ハルはそう言うと、俺に背中を向けてしまった。 しかし良く見ると、ハルの背中には無数の傷跡が…
「お前…その傷は……」
「うっ! そ、その…ご、ごめんなさい!!」
ハルはびしょ濡れのまま、風呂場を飛び出していってしまった。
ちらばっている自分の服もそのままにして。
「どうしたってんだ、アイツ…」
心配になったので、ハルの部屋まで行ってドアをノックしてみた。
「ハル? おい…」
「ご、ごめんなさい…レン兄……一人にしてください…」
ドアの向こうから涙まじりの弱々しい声が返ってきた。

355 :名無しさん@初回限定 :2007/08/24(金) 22:41:52 ID:ajcDbdAL0

支援

356 :記憶(6) :2007/08/24(金) 22:43:20 ID:zWqEBPT40

やっぱり今日もハルは元気がなかった。 せっかくの日曜日だってのに。
ちなみに、ベニ公も元気がなかった。
「ハ、ハトに…陵辱された……」
みたいなことをブツブツ言っていた。
そんなことより、ハルが心配になって話を聞いてみようとしたが、ハルは俺を避けるかのような行動をとっていた。
「これは心配だ…夢お嬢様の専属なんだし、夢お嬢様なら何か知ってるかもしれないな」
俺は夢お嬢様の部屋へと行ってみた。 中では何やら妄想にふけっているお嬢様がいた。
本人から『ぽわーん』という擬音が聞こえてきそうだ。
「えへへ…舐めるように綺麗にするんだよ…舐めるように……」
「おーい、お嬢様ー?」
「わうっ! な、なんだぁ…脅かさないでよぅ。 何か用事なのかな?」
「ええ、実はハルのことで…かくかくしかじか」
「ほうほう、なるほど…」
しかし、お嬢様は困った顔をして見せた。
「残念だけど、私からは何も言えないよ。 ハル君って、自分のことを話そうとしないんだよ。
 ナトセさんや朱子さんのことなら知ってるけど、ハル君はちょっと…わかんないや」
うーむ、ご主人様である夢お嬢様にすら話していないとはな。
だとしたら、後は…

「それで私の元に尋ねにきたと言うわけか、小僧」
「ああ。 大佐なら何か知ってるだろうと思って。
 いくらこの屋敷で働いてるのがワケありばかりとは言え、一応事情は聞いてるんだろ?」
「まあな。 ふむ…教えてやらんでもない」
「本当か!?」
「だがな、小僧。 あ奴のことを思うのであれば、あ奴本人から聞くことだな」
「え?」
「悲しい過去を乗り越えねばならん。 それは人が成長する過程で最も大切な事の一つだと私は考えている。
 これは試練だと、本人に受け止めさせなくてはならんのだ」
ハル自身の口から、か…

357 :記憶(7) :2007/08/24(金) 22:46:24 ID:zWqEBPT40

夜、風呂からベニ公とナトセさんが出て行ったのを確認してから、俺はハルの部屋を訪れた。
「おい、ハル。 お前、風呂まだか?」
「え? ええ、まぁ…」
「よし、じゃあ一緒に入るか」
「え、ええ!? い、いいですよ。 僕は一人で…」
「いいから来いっての!」
嫌がるハルを部屋からズルズルと引きずり出し、風呂場まで引っ張ってきた。
「ふー、今日はよく動いたからなぁ。 ホレ、お前も脱げよ。 俺がお前の背中を流してやる」
「で、でも…」
「いいから!」
俺は無理矢理ハルを脱がした。 男の服を脱がせる趣味はないが、今は我慢しよう。
やはりハルの体には、無数の傷や火傷の跡のようなものがあった。 とりあえず俺はハルを背中を向けて座らせた。
「レン兄…その…」
「何も言うな。 黙って背中向けとけ」
お湯をかけて、石鹸を擦りつけたタオルでハルの背中を擦っていく。
ハルは何も言わない。 俺も何も言わない。 風呂場は完全に静まり返っていた。
「よし、お湯かけるぞ」
ざばっと桶のお湯をかけ、そして今度は俺がハルに背中を向けた。
「そんじゃ次は、ハルが背中を流してくれよ」
「レン兄…し、失礼します」
今度はハルが俺の背中を擦りはじめた。 俺は何も言わなかったが、ハルはゆっくりと、その口を開いた。
「レン兄…驚かないんですか?」
「何が?」
「だって、僕の体の傷のこと…」
「聞かねーよ。 それに、俺だって傷だらけだもんな。 ただ、お前から話すってんなら別だけどな」
「え…」
「ま、一応言っておくなら、誰かに話すことで楽になるってことはあると思うぞ」
「レン兄、やさしいんですね……僕…うっ、うっ……」
俺の背中を擦ったまま、ハルは涙を流した。 何だか俺もつらい。
もらい泣きをしてしまいそうだった。

358 :記憶(8) :2007/08/24(金) 22:50:18 ID:zWqEBPT40

そんな日が何日か続いた。
俺はハルから話すのをじっと待って、夜は必ず一緒に風呂に入るようにした。
裸同士の付き合いなら、ハルも腹を割って話してくれるのではと思ったのだ。
そしてある日の夜、ハルが俺の背中を流している時、とうとう言ってくれた。
「あの…お話、してもいいでしょうか? 僕の昔のこと…」
「ああ。 聞いてやるよ」
ついにハルの口から、その言葉が出てきた。 その言葉をどれほど待っただろうか。
俺とハルは湯船につかった。
「僕は捨て子だったんです。 それでずっと、教会で育てられました。
 そこの神父さんは捨て子を見ていられないということで、僕を含めて何人かの子供が一緒に住んでいました」
ハルは自分の昔のことをゆっくりと語り始めた。
「神父さんはとってもいい人でした……あくまで表面上では、ですが」
「何?」
湯船のお湯を手ですくい、自分の顔にかけるハル。
「その神父さんには特殊な性癖がありました。 その…子供に対して……」
「マジかよ…」
「はい。 夜な夜な子供を部屋に連れては、そこで……
 抵抗しようとしたりすると、容赦なく暴力でねじ伏せるんです。 ほら、僕の体も……」
そう言うと、ハルは左肩の火傷の跡を見せた。
「これは、火のついたままのタバコを押し当てられたんです。
 お腹や背中にも、いっぱい殴られたりした跡が…」
「ハル…」
ハルは肩の傷を手で擦った。
「とれないんです…いくら家の汚れを落としたって、僕の沢山の傷は落ちないんです…」
ハルの目からは涙が出てきた。
「特に神父さんは僕のことがお気に入りでした。 神父さんの部屋で、何度も何度も…
 そのたびに僕は、何度も死のうと思いました。 だけど、僕は生きたかったんです。
 生きていれば必ずいいことがあるって本で読んだことがあって、ずっとそれを自分に言い聞かせてました。
 今はこんな人間らしい生活なんてできなくったって、きっといつかは…」
自分の涙をぬぐうと、さらに話を続けた。

359 :記憶(9) :2007/08/24(金) 22:53:12 ID:zWqEBPT40

「やがて、僕と同じ目にあっていたある子がついに行動を起こしました。
 神父さんに呼び出されたとき、隙をみて神父さんを包丁で刺したんです」
「!?」
「そしてその子は、部屋のいたるところに灯油をまいて火をつけました。
 でも、その子は死にかけの神父さんに道連れにされて…
 その一件で、僕達は一瞬で住む場所を無くしました。 教会も何もかも、全部灰になっちゃいましたから。
 みんな離れ離れになって、僕もボロボロになって途方にくれていたところを、大佐に拾われたんです」
「そうだったのか…おっと、のぼせちゃいけないな。 出るか」
俺とハルは湯船から出て、体をふいていた。 そして、長い沈黙の後、ハルはまた話し始めた。
「…これでわかったでしょう。 僕は汚れてるんです。 多分、この屋敷の中で誰よりも一番……」
ハルはそう言うとうつむいてしまった。 俺はそのハルの顔を無理矢理あげさせて…
「お前…ていっ!」
ハルの頬を叩いた。 パシンッ!といい音が響いた。
「い、痛い! レン兄…」
「お前な…バカだよ……ここの人達は、いい人だってわかってるだろ?
 ベニ公やナトセさんだって、辛い過去があっても、森羅様達がしっかりと面倒見てくれてるだろうが。
 そんな過去を持ってるぐらいで、へこんでるんじゃねぇよ。 俺だってな…」
「…レン兄?」
「とにかくだ、お前のことはよくわかった。 辛いのもわかる。 だからって、ウジウジするなよ。
 どうしても辛くて仕方がない時は…俺が胸かしてやるさ。 思いっきり泣けよ。 な?」
「レン…兄……ぼ、僕…うわぁぁぁぁん!!」
ハルは俺の胸に飛び込んで泣いた。 これでもかと言うぐらいに。 今までの辛さを全部洗い流すように。
「わぁぁあぁあぁぁぁ…」
「今まで…つらかったろうな……」
そのまま俺がハルの頭をなでている時に…

360 :記憶(10) :2007/08/24(金) 22:56:38 ID:zWqEBPT40

「歯磨き忘れてたわー。 アタシとしたことが、雅じゃないわねー」

ガチャリ

「ア、アンタ達、何で裸で抱き合ってんの…?」
「あ、朱子さん…その……」
「いや、それはだな…これには深い事情があって……は、ははは…」
「……邪魔してゴメン。 そんじゃ」

バタン

「うわー! 待て! 誤解だって!!」
「そ、それはないですよ朱子さぁん!」
「あー! あー! あー! アタシは知らない! 何も知らない!」
そのままベニ公は部屋まで大急ぎで戻っていった。
俺もそれを必死で追いかける。
「誤解だって! まずは落ち着いて俺の話を…」
ベニ公の部屋の前まで到着し、そのままドアを開けた途端、腰に巻いていたタオルがはらりと落ちた。
「だからさぁ、あ……」
俺の息子がベニ公に向かってこんにちわをしてしまった。
「ちょっと! ハルとヤれなかったからって、今度はアタシか!?」
「ま、待て! 俺の話を…」
「近づいてくんな! つーか出てけー!!」

ボクシャーン!!

その後、気絶した俺はまたもやナトセさんとハルに部屋まで運ばれた。
「レン兄、本当にありがとうございました。 なんだかもう、あの夢にうなされないような気がします」
目が覚める直前、そんな声が聞こえたような気がした。
ハルのことをちょっとだけわかってやることができた、そんな夜だった。

361 :シンイチ :2007/08/24(金) 22:59:31 ID:zWqEBPT40

ハルふたたび。 ってまたかよ!
いや、でもね、やっぱりハルはかわいいですよ、うん。
次こそは、次こそは別のキャラで…とか言いながらハルになりそうな気がする。

362 :名無しさん@初回限定 :2007/08/24(金) 23:00:04 ID:UiSoGx980

ちゃんとオチたかw
面白かった GJ!

363 :名無しさん@初回限定 :2007/08/24(金) 23:11:57 ID:sFnT4NgN0

最初元気がなかった理由がわからんがgj

364 :名無しさん@初回限定 :2007/08/24(金) 23:14:25 ID:qG65kXP+0

おもろいww とても素人の作品とは思えんw
これくらいのレベルのを10本集めて挿絵と
マンガを入れたら350円くらいで売れそうだな

365 :名無しさん@初回限定 :2007/08/24(金) 23:19:36 ID:wLaEf6Dw0

>>363
久しぶりに昔の夢を見たからだろ

ただなんで昔の夢を、というのが抜けてるが
比較的似た境遇のレンが現れたことで思い出した

と脳内で補完しつつgj

366 :名無しさん@初回限定 :2007/08/24(金) 23:21:24 ID:wLaEf6Dw0

>>361
(3)とか(4)のギャグはギャグ単体ではおもろいが
流れ的にはいらないんじゃね?

367 :名無しさん@初回限定 :2007/08/24(金) 23:25:49 ID:UiSoGx980

>>366
オチの伏線だろ?

368 :名無しさん@初回限定 :2007/08/24(金) 23:31:03 ID:qG65kXP+0

>>363>>365
どっちかというと、落ち込むハルよりも落ち込むハルをそこまで気にかけるレンのほうが若干不自然なんだが
もう一行、レンがハルの姿に昔の自分を見て・・・というのが入ってればよかったと思う
まあ、全体としては、十分GJだろう

369 :名無しさん@初回限定 :2007/08/25(土) 15:30:26 ID:QisJu7X/0

368に同意しつつGJ&乙を贈ろう!

連荘だしハル(男)から離れたいな次は。
この際ヒロインじゃなくても大佐でもデニーロでもいい。

370 :名無しさん@初回限定 :2007/08/25(土) 20:30:26 ID:LAGyQ2W10

大佐の修行時代やデニーロの製作秘話が読みたい

371 :名無しさん@初回限定 :2007/08/25(土) 22:57:27 ID:PuMgWvQxO

>>115

372 :名無しさん@初回限定 :2007/08/26(日) 00:29:03 ID:EOOvajtcO

>>318

373 :名無しさん@初回限定 :2007/08/26(日) 00:37:56 ID:EOOvajtcO

>>364

374 :名無しさん@初回限定 :2007/08/27(月) 22:15:11 ID:Rz0+Bttn0

鳩ねぇの小説も読んでみたいな。

でも好きなのを書いてください。どんな話でもありがたいのです…。

375 :君が対馬でエリカが俺で :2007/08/29(水) 08:14:37 ID:Lg9VjeKPO

朝、目を覚ますと姫になっていた。
隣にはスヤスヤと心地よさげに眠る俺がいる…恐らく今は姫の意識が入っているのだろう。
そう思うと自分の間抜け面も愛おしく思えてくる。

俺(姫?)を起こさないよう、ゆっくりとベッドから身を起こす。
そうすると、目の前にある姿見−姫が持ってきた−に自分の身体が映る。
昨日も一戦…六戦くらい交えた後、お互いそのまま眠ったので、当然のことながら全裸だ。
何度も見ている筈なのに、いつもいつもドキドキさせられる。
何度も見ている筈なのに、いつもいつもドキドキさせられる。
「(う…やば、少し興奮してきた)。」
と、本来なら愛息がエレクチオンする筈なのだが、悲しいかな現在、そこは金色の野に咲く一輪の華しかない。

376 :君が対馬でエリカが俺で2 :2007/08/29(水) 08:17:06 ID:Lg9VjeKPO

「(…つーか、さっきまで俺がここをいじったり、舐めたり、挿れたりしてたんだよなぁ)。」
そう思いながら、後ろを見やる。そこにはまだ深い眠りにある俺本来の肉体が…て、あれ?いない?
「お嬢様ナイトスクープっ!!」
「うおっ!?」
いきなり、ぐわしと胸掴まれ思わず姫らしくない言葉をだしてしまう。
案の定、どこに潜んでいたのか、俺(IN姫)が俺の胸を揉みしだき出す。
「うーん、やっぱり自分で揉むのと他人として揉むのとでは感覚が違うのね!これは大発見ね!」
「ちょ、姫ぇっ!?」

377 :君が対馬でエリカが俺で3 :2007/08/29(水) 08:27:55 ID:Lg9VjeKPO

「私、前から自分の肉体には自信があったんだけど、やっぱり素晴らしいわ!特にこの胸!!嗚呼、理想のおっぱいを探して早幾年、まさかこんな近くに答えがあるなんて、正に幸運の青い鳥は庭にいましたって感じね!?」
ダメだ、完全にトリップしている。しかも俺の声のせいか、なにげにムカついてくる。くそう、そのおっぱいは俺のなのに!…いや、現在揉んでるのは俺(IN姫)なんだから、俺なのか?そもそも俺とは…、
「あ、乳首勃ってきた。うわー、コリコリしてるー。」
「ちょ、姫自重を!」
「いいから、いいから、自分の身体は、自分が一番よく知ってるし。損はさせなうから。」
「そーいう問題じゃ…あんっ!」

378 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 08:29:00 ID:ehrRyTy50

379 :君が対馬でエリカが俺で4 :2007/08/29(水) 08:33:02 ID:Lg9VjeKPO

「ホラホラ、対馬くんもせっかく女の子になったんだから、もっと楽しみなさいっ。えいっ!」
「あおっ!?」
突然の下半身への衝撃に、またもや姫らしくない声を上げてしまう。
「うーん、やっぱ私ってお尻が弱点なのか…ちょいショック。」
「ひ、姫ナニヲ…?」
「いや、対馬君よくお尻いじってくるから。たまには自分でもやってみようかと。」
「ちょ!ん!あん!」
やば、だんだん頭がボンヤリ…。
「うわっ、少しいじっただけなのに、こんなに濡れてきた!複雑な心境だわ…。」
「だ…、だめ…んんっ!!」
「うわっ!?」

380 :君が対馬でエリカが俺で5 :2007/08/29(水) 08:38:14 ID:Lg9VjeKPO

全身に稲妻が走るような感覚の後、俺の意識はそこで途絶えた。
消えゆく意識の中、「潮」とか「失禁」とか聞こえたが、最早何もできない。
以前誰かが女性の絶頂は、男性とは比べものにならないほど強いらしい。
つーか、お尻いじられただけで達するとは、やはり姫はソコなのか…。
つか、これからどうすりゃいいんだ…?

381 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 08:39:06 ID:ehrRyTy50

382 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 08:47:14 ID:Lg9VjeKPO

初めての書いてみたのですが、いかがでしたでしょうか?
次は逆襲に走るレオ(姫IN)を書いてみたいです。

383 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 08:58:44 ID:ehrRyTy50

携帯から乙 もうちょっと読みたかったけどGJ

384 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 11:15:22 ID:LbiBTjnz0

GJ

385 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 14:54:51 ID:qIJ6F+qd0

GJ☆
だが少し短めなのが残念、
このシチュなら外出するだけで良いネタになりそうなのに

386 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 15:25:48 ID:FIgCkPX50

面白いけどなんで入れ替わったのかワカラン

387 :紅の道@ :2007/08/29(水) 17:58:51 ID:EFhAjhaQ0

もはや二人の部屋同然になってるレンの部屋。
大切な熊のぬいぐるみと栄冠のトロフィーが横に飾られたベッドの上で、
弱体化した月光に照らされて青みがかるレンとアタシ。
「レン…」
「ん、起きたのか?」
毛布の中で手と手を絡めて柔らかく握り合う。
言っとくけど、エッチはしてない。
「あのね……赤ん坊、できたわ」
「…………What?」
ビックリするのはわかってたけど、これ程とはね。
「あ、あの、ベニスさん。もう一度言って頂けますかね?」
「ハルみたいな口調になってんぞ。だーかーらー、妊娠したって言ってんの」
「マジか!?」
「マジ。今日の病院ではっきりと」
最初に妙だと思ったのは数週間前から。
レモンとかすっぱいもの無性に食べたくなったのがキッカケ。
後は吐き気と倦怠感が時々訪れるようになった。
すぐレンには見抜かれて休むように言われ、森羅様に進言されちゃしょうがない。
それでも、鳩に台所を占領されるのが嫌で今日は全快を装って働いていたけど。
挙句の果てに台所で倒れそうになった。
鳩に助けられてしまうなんて一生の不覚。
あいつの事だから、この先きっと恩着せがましくネチネチ言ってくるに違いない。
そんなこんなで、レン付き添いのもと病院に行かされて医者から病名を聞いた。
結果は、まごうことなき妊娠。
「道理で調子悪かった訳だ。大事な事なんだから、病院帰りに言ってくれよ」
「月明かりの下、手を繋ぎながら告白した方が雅でしょ」
レンや森羅様たちが心配して原因を聞いてきても、
疲れたから眠ると言って答えを先延ばしにしていた。
鳩とデニーロ以外には後でちゃんと謝ろう。
「そこまで拘るんか」
「それがアタシだから。それに、アンタに一番最初に伝えたかったし」

388 :紅の道A :2007/08/29(水) 18:02:12 ID:EFhAjhaQ0

そりゃあアタシも最初は戸惑ったわ。
けど、それ以上に嬉しかった。
だって、アンタとの間にできた命だから。
アンタも喜んでくれると確信してる。
「お前、間違ってんぞ」
「え……?」
「さっき言ってくれた方が、みんなで一斉に喜べてより雅だったろ?
 何より、俺がもっと早く聞けた」
そう言って、微笑んでくれた。
本当に喜んでくれてるのはわかる。
でも、同時にどっかで苦しんでいるのもわかった――――。

そんなこんなで開かれた祝いの宴。
森羅様たちに色々と名前の提案を頂いたけど、こればっかりは産まれてからでないとね。
「くるっくー。叔母さんになるんですね、私」
デニーロに打ち勝ったところで鳩が話しかけてきたけど、適当にあしらおう。
「そうなるわな」
「ところで、他愛ない話をおひとつ。女の人が妊娠してる時って、
 男性は浮気しやすいんですよ。知ってましたかー? 知らないですよねー」
「何が言いてぇんだよ!」
「憐れですねー、惨めですねー、可哀想ですねー」
「やかましいわ!!」
マジで腹が立つわ、コンチクショウ。
レンはアホゥだから、そんな事しないっての。
今だって夢っちやナトセと話してて、姉の悪行に気づいてないし。
「よせんか、お前達。宴でいらん騒ぎを起こすのは無粋だぞ。デニーロとの一件もそうだ」
「た、大佐…すみません」
「すみませんでした。ベニちゃんもこの通り反省してますから勘弁してあげてください」
「鳩……テ、テ、テメェ……」
いかんいかん、ストレス溜めると子供に良くないっていうし。
後でハルをいじめてスカッとしよう。
とばっちりだけど、ウチの子の為だから光栄に思いなさい。

389 :紅の道B :2007/08/29(水) 18:06:00 ID:EFhAjhaQ0

「まあ飲め」
大佐と話していたら、森羅様が不意にビンを差し出してきた。
レンはさっきの報復とばかりに理不尽ないちゃもんをつけるデニーロに絡まれながら、
ミューさんたちと盛り上がっている。
「あの、森羅様。お酒はちょっと……」
「わかっているさ。これはジュースだ」
「それなら喜んで頂戴します」
グラスに注がれたジュースは口当たりが良く、喉を滑らかに滑っていく。
「しばらくお前と酒を交わせないのが残念でならん。まあ、その分レンに頑張ってもらおう」
「……エールを送っておきます」
「ところで明日の確認だが、今日来日した我が師が川神市のコンサートで指揮する」
そうだった。ピロシキ大好きという爺さんを空港まで迎えに行く予定だったのを、わざわざ
中止してまでこの宴を開いてくださってたんだ。
打ち合わせとか色々あった筈なのに……。
『コンサトート大成功の前祝いも兼ねるから丁度いい』
そう自信たっぷりに笑ってくださっていたけど、本当にありがとうございます。
「私も第二部で指揮を執るから大佐も連れて行くつもりだ。ハルも恒例のセミナーだし、
 その分家が手薄になってしまうが……」
「小僧がおりますから大丈夫でしょう」
「ふふ、大佐も随分とレンを買うようになった」
「そうでなくては、この先困りますからな」
「確かに。大黒柱は屈強でなくては。なぁ、ベニよ」
「ええ、まあ…」
レン、さっきの愛想笑いといいどうも昨日から様子がおかしい。
あんな大根演技で隠してるつもりかしら。
具合悪いって訳じゃないんだろうけど、思いつめたみたいで。
一体何をそんなにウジウジしてんのよ。
アタシにも言えないのか。話せないのか。
もし心配かけないようにしてるんなら大間違い。
アンタが相手なら心配しないより心配する方が断然マシだわ。
何を抱え込んでるか知んないけどさ、相談しなさいっての。

390 :紅の道C :2007/08/29(水) 18:10:03 ID:EFhAjhaQ0

「それはお前にも言えるだろう、ベニ」
「はい?」
「思ってる事が丸わかりだ、レン共々腹芸のできん奴め。だがそれがいい」
「…別にご相談する程の事でもないと思ってたんですけどね」
「お前にとってもたいした事ではないだろうがな。私の目は節穴ではないぞ」
流石は森羅様、ご慧眼恐れ入ります。
「案ずるな、ベニ。お前はお前のままでいい」
「と、仰りますと?」
「それが、お前の悩みにとって最善の策という事だ。そのままでいけ。だが、レンに正面きって
 告げるべきだろう。全てを分かち合うのが恋人……いや、家族だからな。どんな悩みでも
 包み隠さず話し合え」
その時、ミューさんがチラリとこっちを意味深に見てきた。
すぐに顔を戻して誤魔化していたけど。
「それだけだ。ベニはベニのままでいろ、それがお前だけの雅だ。仮面を被るのは許さん」
「森羅様……」
「そうだ、それがいい。それが一番だ」
大佐も頷く。
「ベニにベニだけの雅があるように、私にも私の……久遠寺森羅だけの音色がある。
 明日はそれをもって、これまでの私のイメージを粉砕して大喝采を浴びてやるさ。
 何人たりども否定などさせん」
「流石です、森羅様ぁ」
だけど、大佐が神妙な顔つきで森羅様を見てる。
それに対してか、森羅様は不敵に微笑んだ。
「別に気負ってなどいない……ただ、何も知らず、何も期待せず。それでいて私を
 奮い立たせてくれる者がいるだけだ。産まれた暁には偉大な久遠寺森羅を
 見せてやろう、と。それが楽しみでならんのさ」
そっと、アタシのお腹に手を触れて。
「新たなる私の第一歩を麗羅(れいら)に捧げよう」
もうその名前で完全に決定ですか。

391 :紅の道D :2007/08/29(水) 18:14:09 ID:EFhAjhaQ0

宴会が終わってみんなが部屋に戻った後もアタシはナトセとアタシ本来の部屋で一緒だった。
「ベニ、さっきまで元気なかったけど何を悩んでたの?」
ベッドの上で恒例の膝枕をしながら、ナトセが言ってくる。
「アンタまでお見通しってか。悩みって程じゃないけどさ……アタシゃ、子育ての事なんて
 よくわかんないからね。なんつーか、子供にどういう事したらいいのか…」
両親は早くに死んだから顔も愛情も憶えてない(そもそも、愛なんてあったか微妙だし)
叔父と叔母はアタシを引き取ってすぐに売り飛ばしてくれたし。
働かされてた店の亭主だって、親代わりというには論外すぎる。
「普段どおり接してあげればいいと思うな。素のままのベニが一番いいって、
 レン君も言ってくれたんでしょ?」
以前、馴れ初めを白状させられてしまった時の話を引っ張り出された。
さっきも森羅様に言われたし。あの時は酒も手伝ってちょとノロケてしまったと今でも反省してる。
『レンの奴も随分と味な事を言う。だが、真理か』
そう呟いて、森羅様は何故か自嘲気味に笑っていたけど。
「赤ちゃんも同じだよ。必要なのは、飾らないお父さんとお母さんの愛情だけ」
「養育費も必要じゃない?」
「ま、まぁ、それもそうだけどね」
「でも、言いたい事は…何となくわかる気がするわ」
レンを引き合いに出されたら、納得するしかないじゃない。
「大丈夫、ベニはきっといいお母さんになるよ」
「根拠ないなー。ま、努力はするけど」
「ファイトだよ、ベニ」
ナトセがお腹に顔を密着させてくる。
「ちょっと。まだ聞こえないわよ」
「うん。でも…少しこうさせて」
弟が母のお腹にいた時もこうしたと、淋しく笑った。
「大事にしてあげてね。守ってあげてね、ベニ……私は………守れなかったから……」
搾り出すような小さな声。
膝に垂れた水滴は、左目だけからこぼれた涙。
それが、どれだけ重い意味を持つかアタシは知ってる。
でも、だからこそ言ってやらないと。

392 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 18:16:10 ID:ehrRyTy50

 

393 :紅の道E :2007/08/29(水) 18:19:23 ID:EFhAjhaQ0

「はっ、何言ってんの。ナトセ、アンタ神様? 主人公補正かかったスーパーヒーロー?」
「……違うよ…」
「でしょ? そんなら、アンタにできる事なんてたかが知れてるでしょうが」
「でも、私は守り……たかった…」
「アンタ、クソ真面目な上に……優しすぎんのよ」
優しすぎて、自分で自分の傷が癒えるのを許さない程に。
「今すぐは無理でもさ…アンタもいい加減自分を赦してやんなさい。でないと、
 あの世なんてもんがあるならアンタの家族いつまでたってもそっちで悲しんでるでしょうね。
 アタシも夢っちも、久遠寺のみんなも…鳩の奴はどうか知らんけど。アンタのそんな姿見るのは
 正直、悲しいわ。わかる? アンタがアタシらを悲しませてんのよ」
「私の……せい…?」
「そうよ、アンタのせい。だから責任取んなさい」
涙でグシャグシャになってる顔を、上から真っ直ぐ覗いて。
「大事な奴を守りたい、今度こそ守るって言うなら…アタシらをそんな悲しみから守ってみせて」
目を見開くナトセに、一気に畳み掛ける。拒否させない為に。
「アンタはただ、いつもみたいにドジしまくって飯食いまくって花の手入れとかして
 夢っちと仲良くしてればそれでいいの。それで、この子可愛がってくれれば言う事ないわ」
「ベニ……」
「まだ男か女かもわかんないけどさ、アンタさえその気があるなら……姉貴分になってやって」
「……いいの…こんな……私で……?」
「今だって、アンタはアタシの子供みたいなもんでしょーが。躾にてこずるったらありゃしない」
自分で言って初めて気づいた。
そっか、ナトセで予行練習できてたんだ。なら、この調子でいいのかも。
「アンタの家族にダブらせるのはご法度。この子はこの子として、よ?鳩みたいな姉も却下。
 あとは、変に一途にならないで思いつめない事。この条件さえ守れるなら、
 いくらだって可愛がってやって。甘やかさない程度にね」
そう言って、咽び泣くナトセをかき抱いてやる。
「ったく、辛気臭い話は嫌いだってのに。腹の前でメソメソ泣かれると、この子まで泣き虫になるでしょ」
「……ごめんね…ベニ……」
「次謝ったら、一週間おやつ抜くわよ」
「…それは……やだなぁ…」

394 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 18:22:00 ID:ehrRyTy50

395 :紅の道F :2007/08/29(水) 18:23:38 ID:EFhAjhaQ0

自室に戻った未有はベッドの上に転がりながら瞼を閉じてIQをフル稼動させていた。
やがて、意を決したように起き上がり。
「デニーロ、この近辺で明日開いている病院をリストアップして」
わざわざパソコンを立ち上げるよりも、今回はデニーロを使った方が速い。
という理由もあるが、本当は誰かに聞いて欲しいというのが大部分を占めていた。
「おう、どうしたよ」
「明日……行くわ。前々から動悸が頻発するの。この私の並外れた知性で
 原因は大体わかっているけれど、どんな結果でも姉さんたちには必ず報告する。
 家族なら、包み隠さず相談するべきらしいから」
そう言って、苦笑した。
「そうか、ようやく決心したか。遅すぎるぜー」
「……気づいていたの?」
「俺様を誰だと思ってんだ、バレバレだっつーの。でも、きっと俺様だけじゃねぇぞ」
「…少なくても、夢とナトセとハルは真っ先に消去法で除外していいわね。有力候補は美鳩かしら」
「だろうなぁ。他の連中は鈍すぎるもんなぁ」
「でもベニには余計な心配かけたくないわ。今が最も大事な時期だし」
「そりゃそうだけどよぉ。あいつだって、『余計』だなんて思ったりしねーよ」
「確かにそうだけれど。レンとベニと、あの子の……おかげだから」
朱子が妊娠したと知らされた時、遠い記憶が甦った。
まだ夢が母親のお腹にいる頃、森羅と共に期待に胸を躍らせていた日々。
来る日も来る日も待ち望み、そして遂に産まれた時の嬉しさ。
あの時と同じ高鳴りが今回も湧いてきた。
温かく、優しく、微笑ましく、幸せな気持ちが。
そこで思った。
一旦生まれてしまえば後は永遠に生き続けるような不死生命体なら、自分はあれほど喜んだろうか。
今も、これほど夢を愛しいと思っているだろうか。
錬と朱子、そして他のみんなもあれほど祝福するだろうか。
今度もまた胸が高鳴りを感じただろうか。
答えは限りなくノーに近い。
いつか別離が来るからこそ、生物は愛する者をより愛しく想い、大切にするのだろう。
それが限られた命の代償なら、決して悪くないのかもしれない。
命には、限りがあっていいのだ。

396 :紅の道G :2007/08/29(水) 18:27:34 ID:EFhAjhaQ0

ただ、果てしなく永遠に続いていくものも確かに存在する。
それは、誰かを愛した人から愛された人へ延々と継承されていく記憶。
誰かを愛する事をやめない限り無限に語り継がれていく、楽しかった思い出。
自分の夢は、その一片になるような場所だ。
なのに、いつか訪れる別れで悲しみたくなかった。
もう誰も失いたくないと思う事は当然だが、その為に
理想を無機質な機械に委ねて楽になろうとしていた。
愚かだったかもしれない。
死を否定するなら、生きる事も否定するというのに。
それのどこが永遠の『命』だと言えるだろう。
「……麒麟アダルトともあろう私にあるまじき失態だわ」
「お前もまだまだガキだからなぁ」
「何ですってこの無礼者!」
「いいじゃねーか、これからまだまだ成長できるって事だろ? 俺様はどこまでもついてってやるぜ」
「デニーロ………ありがとう」
「へっ、よせやい。礼ならあいつらのガキに、産まれた時言ってやれよ。お前があんまり意固地
 になるようだったら、俺様がカラダ張ってお前の過ちを正さなきゃならなくなるトコだったんだからな」
「何を言ってるのやら。でも…まだ100パーセント納得できた訳じゃないの。まだ…怖いわ……」
「ある程度は普通だけどな。難しく考えんなよ、お前ならちょっと頑張ればすぐ治っちまう。
 余計な事考えすぎんのは頭脳派キャラの悪いクセだぜ」
「だといいけれど。今からでも…治ってからでも……夢を叶えられると思う?」
「大丈夫だぜ。あいつらのガキが希望をくれる、お前もちゃんとそれに応えられる。
 なんたってお前は未有――――名前どおり、未来が有るんだからな」
機械に心が宿るかどうかは誰にもわからない。
どれだけ感動的な台詞を発しても、所詮はインプットされたプログラムの一環かもしれない。
だがこの時だけは、まるで心からの言葉だった。

ナトセが泣きつかれて眠るまで付き添ってやってたら、部屋に戻った時レンはもう寝てた。
ドジったなぁ、ナトセほっぽっとくべきだったかも(そんな事しないけどね)。
まあ、いいか。明日がある。
アンタの悩みくらいアタシが聞いてやるから、だからアンタもアタシの悩み聞いてよね。
微笑んで、頬にキスしてアタシも一緒に眠りについた。

397 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 18:27:38 ID:ehrRyTy50

398 :紅の道H :2007/08/29(水) 18:28:27 ID:EFhAjhaQ0

頬に何か温かい感覚が広がる。
起きなさいよ。
目ぇ覚ましなさい。
本能がそう告げる。
同時に、この温もりの正体も。
「…レン……?」
うっすらと目を開け、身体を起こす。
時計を確認したら、習慣になってる起床時間よりずっと早い。
ぼんやりと曇った視界のどこを探しても、彼の姿は部屋のどこにもなかった。
トイレにでも行ったんだと勝手に解釈して、もう一度眠る。
そうした事を、アタシは数時間後に猛烈に後悔した。

「おい、鳩! レンはどうしたの!?」
レンがどこかに出かけた事に気づいても、大声を出すと森羅様たちを
起こしてしまうから朝礼まで待たなきゃいけなかった。
その分、鳩に一気に詰め寄る。
「こら、朱子。朝から何だ」
「でも、大佐……レンがどこにもいないんです」
「小僧なら急遽休みを取ったそうだ。聞いとらんのか?」
何にも聞いちゃいない。
黙ってどっかに行く。アタシはその程度の存在だったの?
「じゃあ、どこに…」
「残念ですが、私は全く知りません。くるっくー」
こいつ絶対知ってんな。
「知らなくても言って貰わなきゃ困んのよ」
「ベニちゃんに愛想尽かして出て行ってしまったんじゃないでしょうか?」
「あぁ!? 吐けよ、オラ!!」
「いい加減にせんか、朱子!」
「くっ……」
大佐に言われちゃ仕方ない。
この場は引き下がるけど、憶えとけよ鳩。

399 :紅の道I :2007/08/29(水) 18:32:20 ID:EFhAjhaQ0

朝礼が終わってすぐ、アタシは鳩を廊下に引き止めた。
「レンちゃんがどこに行ったのであれ、レンちゃんを信じて待っててあげるべきなんじゃないですか? 
 それができないなんて、恋人として最低ですよー?」
「……アタシは最低…か。そうかもね……」
レンが悩んでるのを知りながら、気づいた時に聞かないで放置してしまってたから。
「ええっ!? 今頃気づいたんですか!?」
わざとらしくオーバーリアクションしやがって、いちいち癇に障る奴。
「まあ、ベニちゃんの場合ちょっぴり最低なだけですよー。お父さんみたいな本当に
 最低な人は、自分を最低だなんて思ったりもしませんから」
アンタらの父親ってよっぽどクズなのね。
「大体、ベニちゃんが最低なのは今に始まった事じゃありませんからねー。私からすれば
 レンちゃんを奪っただけでは飽き足らず、レンちゃんを凌辱して妊娠までした極悪非道な
 アバズレですから。今更落ち込む事じゃありません」
「………慰めてんのかよ、それ」
「いいえ、追い討ちをかけてるだけですよ。くるっくー♪ さらに、このゴミをベニちゃんに進呈しますね」
「鳩、これって…」
渡された一枚の紙切れには、駅の名前だの行き方だの住所まで丁寧に書き記してあった。
鳩の筆跡だから、レンが鳩に行き先を教えておこうと渡した奴でもなさそう。
「はっ…随分と用意がいいじゃない。全部計算の内かい」
「何の事でしょうか? 弟が急に里帰りしたいと言った時に道を忘れないよう毎日書き綴っていた
 メモですよー。もう思い出したので必要ありませんから」
って事は、これはレンと鳩の故郷か。
ただの里帰りだとしても、アタシに一言くらい言えっての。
いや、そうじゃないから黙って行ったのか。
「あのアホゥ…グズグズしてらんないわ」
「今から行くんですか?」
「生憎、アタシはただ待ってるだけの女じゃないの。帰りを待つどころか、追い越して先回りしてやるわ!」
時間的にそれは無理だけど、これくらいの気合でなくっちゃね。
「森羅様ー!! いきなり申し訳ありません、お休みください!」

主のもとへ大急ぎで駆けていく朱子の後姿を、美鳩は黙って見つめていた。
「そんなベニちゃんですから……………レンは惹かれたのね」

400 :紅の道J :2007/08/29(水) 18:36:05 ID:EFhAjhaQ0

何とか森羅様を説得し、出発してから数時間。
乗客も殆どいなくなる程のド田舎に差し掛かっていた。
自然豊かな風景は最初こそ新鮮だったけど、そろそろ飽きてくる。
そんな時――――。
「I CAN NOT SPEAK ENGLISH。だから日本語で失礼しますよ」
いきなり声をかけられた。
っていうか、イントネーションかなり歪だし。
「お一人でご旅行ですか?」
「まあ…そんなもん。で、アンタ誰よ? 何の用?」
「良かったー、日本語通じるみたい。やったぜ」
眼鏡をかけた猿みたいな奴だった。
ヘラヘラと笑う姿が滑稽極まりなく、ピエロ以外に存在意義が見出せない。
「ご一緒してもいいですか? いいですよね。いやー、空気が新鮮で美味しいですねー。
 きっとあなたはもっと美味し……いや、綺麗な景色はホント心洗われますよ、うん。
 知ってました? 遠くの緑を見ると視力が良くなるらしいんですよ、水平線とか星もそうらしいです」
うるせーな、このメガネザル。
大体テメェ、何でこんな馴れ馴れしいんだよ。
下心も丸見えだから余計イラつく。
「ナンパならお断り。アタシ、彼氏もいるし妊娠もしてるし。他当たって」
「えーっ!? に、妊娠中……」
「そうよ」
「チキショー、何てこった。こ…この…この俺が…まさか……み…見誤る事になるとは…
 あれ? でも待てよ。妊娠中って事は……すなわち然るべきプロセスを経ている…
 おお、想像だ!! 想像するんだ新一! …ハァハァハァハァ……」
駄目だ。この生物は脳幹まで腐りきってやがる。
一体保健所は何やってんの。
これ以上関わったら、お腹の子が妙な病気に感染しそうな気がする。
「キモいんだよ! 消え失せろ、エテ吉!!」
「ひぃっ! ご、ご、ご、ごめんなさいいいいい」
ちょっと睨んでやったら急にブルブル震えだした。
「うわあああああああん!! お姉ちゃん、やめてよう! 日焼けした背中をタワシで擦るなんてひどいよう!!」
本当に、何なんだこいつは……。

401 :紅の道K :2007/08/29(水) 18:40:40 ID:EFhAjhaQ0

「ん? おーい、フカヒレ。ここにいたんか、何やってんだ?」 
車両間のドアを開いて、今度はチビが現れた。
中華料理の高級食材が何なんだと思ったけど、どうやらメガネザルのあだ名らしい。
「お? この果汁みてーにベタつくオーラは……コラ、そこのネーチャン」
チビがガンつけてきた。
「ボクの連れが何やら世話になったようですねー。ここは一つ、友人として仇を取らせて貰いますよ」
「はぁ? 何言ってんだオメー」
「オラ、邪魔だ。どけや!」
アタシの問いかけを無視して、通路で震えていたメガネザルを容赦なく蹴り飛ばした。
何が友人だよ、聞いて呆れるわ。
「さーて。邪魔な障害物はなくなったし、これで思う存分血祭りにできるね。
 客もいないから目撃者も気にする必要ないし、運搬材だぜー」
シャドーボクシングのように両手を交互に素早く入れ替えて威嚇してきた。
でも、本人がちんちくりんなんであんまり迫力はない。
ってか、運搬材って何よ。万々歳じゃないんかい。
こんなチビにナメられんのは我慢できないけど、腹の子に万が一があったらいけないし。
「あのねぇ、ジャリンコちゃん。アタシはアンタに戦りあう気はこれっぽっちもないの」
「そっちには無くてもこっちにはあるもんね! 実はフカヒレの敵討ちなんて別にどうでもいいんだけどさ。
 ただ、オメーが気に喰わないからボコボコにしてやんよ!! 恨むんなら、ココナッツを恨みな!!
椰子の実がどうしたってんだ、この馬鹿が。
マジいっぺんシメてやる。
って、これじゃいけないわ。
我慢我慢、森羅様の器の大きさを学ぶって決めたんだから。
「器も胸も背もちっちゃいアンタなんか相手にするだけ無駄だっての」
元気があってやんちゃね。
「――――ぬわぁにいいいい!!」
「あ! 思考と台詞が逆に!!」
「この毛唐めが!! ボクを……ボクを本気で怒らせたな、ドチクショー!! 
 楽に死ねると思うなよ! 殺してやる! 絶対殺してやる! 百回殺してやるー!!」
完全にキレやがった。
ブンブンと腕を回して飛び掛ってくる。
子供だけは絶対に守ろうと、アタシは何よりも先に腹をガードした。

402 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 18:40:53 ID:0HMMLO5x0

403 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 18:44:21 ID:EFhAjhaQ0

『紅の道』、訳あって続きは数時間後(夜10時くらいかな)に更新します。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、以前投稿した『Da Noi』との相互補完小説です。

404 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 18:48:21 ID:FIgCkPX50

乙。だが散漫。

405 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 19:05:25 ID:E8j1hPGi0

全員出したいがために寄り道しすぎなんだろうな。

鳩とベニのやりとりだけで充分。

406 :紅の道L :2007/08/29(水) 22:14:02 ID:EFhAjhaQ0

「「やめろって!!」」
颯爽と躍り出てきた二人組が跳躍したチビを確保する。
おかげで、チビの指一本アタシには触れなかった。
「車内での暴力行為は厳禁だぞ、カニチャーハン」
「旅行にまで来て何やってんだ。フカヒレも」
二人のうち、赤毛の方は結構ルックス良かった(レンには遥かに及ばないけど)。
もう一人はパッと見、頼りなさそうで冴えない奴。
でも、心の奥底には熱い炎を滾らせてる感じがした。
「離せー、バーロー!! こいつ、何でだかココナッツと同じ感じがしてムカツクんだよー!!」
「何言ってんだ…どうもすんません、ご迷惑おかけました」
「こいつの狼藉はどうか水に流してやってください。ビスケット差し上げますから」
「いや、渡されても困るんだけど」
でも、妊娠中はやたらと腹が減るし貰っておいた。
「ボクが悪いのかよ!?」
「だってそうだろ」
「おい、甦れフカヒレ」
冴えない方が転がっていたメガネザルを起こすと、メガネザルもようやく現実の世界に帰還したらしい。
チビを押さえつけたまま、二人はメガネザルから事情を聞いていた。
一通り事情聴取が終わると、二人は一転して険しい顔でチビに何か話し始める。
頭ごなしに怒鳴るんじゃないあたり、まるで親子みたいだった。
だけど、保護者ならちゃんと鎖に繋いどけよ。
最初はふてぶてしい態度を取っていたチビだけど、やがて驚いた顔になってから罰が悪そうに変わっていく。
「うう…」
ようやく解放された途端、チビはトコトコとこっちに歩いてくる。
「何よ? 今度はさっきみたいにはいかないわよ」
「…………赤ん坊いるのに…ボクが悪かったよ…」
それだけポツリと呟くと、チビはダッシュでドアへ走り出す。
「負けてない、負けてないもんね!」
チビの捨てゼリフに続いて、3人もこの車両から出て行った。
ホント、嵐のようにやってきて嵐のように去っていった連中。
ま、少しは気分転換できたしそこは感謝しとこう。
悪さしたガキを諭すように叱る姿も、参考程度にはなったし。

407 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 22:16:21 ID:Yu8hUTmC0

>>403 カモーン

408 :紅の道M :2007/08/29(水) 22:18:13 ID:EFhAjhaQ0

ここがレンの生まれた町、ね。
改札を出た所に設置されたベンチに座り、空を見上げて一息つく。
ここで待機しておこう。
長時間電車に揺られて疲れたってのもあるけど、今から紙に書かれた住所の家を探すには
時間がかかるだろうから待ち伏せ方が効率いい。
だって、レンは必ず帰ってくるから――――。

案の定、それから一時間もしないうちにレンはのこのこやって来た。
おお、妙にスッキリした顔つきになってんじゃん。
それは喜ばしいけど、そう簡単には気が収まらない。
手始めにチョップ食らわせてやろう。
どうにかして言葉を紡ぎ出そうとしてるレンに向かって、アタシは駆け寄っていった。

東京行きの電車の中で、アタシはレンから全てを聞かされた。
逆にアタシも小さな不安を洗いざらいぶちまけたし、これでおあいこね。
「最初はどうしていいかわかんなくて当たり前だろ? 苦労して、困って、悩んで、そうやって
 勉強していけばいいさ。そうするうちに上手くなれるって。お前は努力家だから尚更」
そこまで言われると、何でもできる気になるじゃない。
アンタに惚れてホントに良かったわ。
「俺も手伝うし、二人で頑張ろうな。だから、結婚してくれ。全てを賭けて幸せにするから」
「――――!!」
「考えてみれば、まだ言ってなかったから」
悪戯っぽく笑うから、胸がキュンするじゃない。
「実はここ、俺と鳩ねぇが七浜に向かう時座ってた席なんだわ。配置も全く同じ。
 これ、俺なりに考えた雅なプロポーズ」
道理で、ここに座ろうぜとかお前はそっちに座れとか細かく指示してきた訳だわ。
「最初の時は俺と鳩ねぇだった。今日までの出発点みてぇなもんかな? それを、
 今度はお前と子供と一緒で…うまく言えねぇけど…なんつーか……その…」
「アンタはアホゥなんだからさ、無理して言わなくったっていいわよ」
余計な続きを言わせないようキスして口を塞いでやる。
それが、アタシなりの雅な返事だった。

409 :紅の道N :2007/08/29(水) 22:22:18 ID:EFhAjhaQ0

「お姉ちゃんレーダーが感知しましたー。二人とも、もうすぐ帰ってきますよ」
「よくわかるわね」
「しかも、レンちゃんがプロポーズしたようです。くるっくー……まあ、結婚式というのは
 新郎新婦どちらかが強奪されるものと決まってますから。チャンス到来ですー」
「やめておきなさい」
めっ、と未有が美鳩を諌める。威厳はあまりなかったが。
「私は外で待ってやろう。今日のコンサート大成功を麗羅に早く教えてやりたいからな」
「じゃあ、みんなで行こうよー。夢が先陣を切るね。えへへ」
恍惚に酔いしれる夢に引率されて、ぞろぞろと玄関の方へ向かう。
なお、夢のささやかな栄光は家の前に着くまでの儚いものだった。

広大な海を見渡す丘の上に、小さな教会が建っていた。
割と狭い礼拝堂には正装に身を包んだ久遠寺家の面々だけではなく揚羽と小十郎・
アナスタシアや圭子の姿もあり、賑やかなムードに満ちている。
その中央で、着慣れないタキシードに身を包んだレンは肩を鳴らす。
そんな様子さえ、感慨深げに目を細めて。
「正直、お前と朱子がこうなるとは思っていなかったぞ」
「俺だってそうさ。あんだけ仲悪かったしなぁ…まあ、いい思い出だぜ」
「ふっ、もう小僧とは呼べんな。幸せにしてやれよ、全身全霊でだ」
「望む所さ………オヤジ」
「――――ほう」
「まぁ、その…アンタはベニの父親みてぇなもんだからな。そうなると、義理の父親って事になるしよ」
照れくさそうに頬をかいて視線を逸らす錬に、大佐はヒゲを整えうっすらと微笑んだ。

新婦側控え室と紙が張られた部屋で、アタシはウェディングドレスを身にまとった。
レンタルだけど、まるでアタシの魂を象徴するかのように白くて眩しい。
あの路地裏から、いつか必ずと誓っていたものの一つ。
それが、ようやく実現する――――そう思うと、何だか急に緊張してきた。
緊張を解きほぐそうと、着付けを手伝ってくれた鳩に語りかける。
「おい鳩、これからは……義姉さんって呼んだ方がいいの?」
「願い下げですー。私を姉扱いしていいのはレンちゃんだけですから」
「はっ、そう言ってくれてこっちも助かるわ。アタシもアンタを義姉さんなんて呼びたくもないし」

410 :紅の道O :2007/08/29(水) 22:26:10 ID:EFhAjhaQ0

軽口を叩きながら、壁の鏡に向かって細部をチェックする。
背中のチャックはちゃんと上がってるか、とか。
刺繍がほつれたり糸が飛び出てないか、とか。
髪につけたベールのブーケが曲がってないか、とか。
とにかく念入りに確認しまくる。
もしどっか抜けてたら、大恥かいて雅どころじゃないし。
「よし、これでオッケー。我ながら惚れ惚れするわ。まさに雅よねー」
「中々ですー。でも、少し彩りが悪いかもしれません」
「え? そう?」
「はい。ベニちゃんのイメージカラーは赤ですし、純白なんて似合いません。
 そのウェディングドレス、真紅に染めてあげたくなります」
「どういう意味だ、コラ! アタシの血でかよ!!」
やっぱ、こいつとは相容れないわ。
そう思った時、扉がノックされた。
静かに開いたかと思うと、ナトセが顔を覗かせてくる。
「そろそろ時間だよ――――うわっ、とっても綺麗だよベニ!」
「あったりまえでしょ?……ありがと」

廊下をある程度進んだ所で、大佐が待っていた。
「ふむ…美しいぞ、朱子。今回ばかりはスペシャルな私にも匹敵するな」
「ありがとうございます、大佐」
これは二つの意味がある。
綺麗だって褒められた事もそうだけど、もう一つ。
もしも、大佐に拾って貰えなかったら。
もしも、あの時違う男に声をかけていたら。
今頃どんな暮らしを送っていたのかわかんない。
何より、レンに出逢えなかったから――――。
「いい顔だ。おめでとう」
優しい瞳と微笑みに思わず言葉が詰まる。
初めて出逢った時、『人殺しの顔』なんて言ってホントすみませんでした。
「では、行くか」
「はい!」

411 :紅の道P :2007/08/29(水) 22:30:25 ID:EFhAjhaQ0

真紅のバージンロードを一歩づつ、大佐と足並みを揃えてしっかりと歩いていく。
行き先は聖壇の前。
誰よりも何よりも大切な奴が待っている場所。
目的地まで辿り着くと、大佐は参列席へと戻っていった。
残ったアタシは、レンと揃って神父の前に並び立つ。
因みに、神父役は夢っち。
予算ケチったんじゃなくて、本人が立候補したからだけど。
「何かよくわかんないけど、別世界でも夢はレン君の結婚式じゃそうする気がするんだ」
と、これまた訳わかんない理由を言っていた。
まぁいいか。夢っちの妄想は今に始まった事じゃないし。
「えーっと、ちょいてきとーだけど。ベニさんはこのものを夫とし、健やかなる時も、病める時も、
 変わらぬ愛を誓いますか?」
レンと一緒に、お互いを見つめ合う。
弾む心をそのまま声にして。
「勿論、誓うわよ!」
確かにかなり緊張したけど。
それ以上に、幸せで顔がとろけそうになった。
「レン君。その健やかなる時も病める時もこれを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、
 その命の限りこれを守らん事を誓いますか?」
期待と不安がごちゃ混ぜになる。
そんなアタシに、レンは一瞬だけしっかりと微笑んできて。
「はい、誓います」
まるでオリンピックの選手宣誓みたいに高らかで力強い声だった。
「じゃあね、えーっと…その……誓いの口づけを…きゃー」
神父役が照れてどうすんだか。
「んじゃ、やるか」
レンの目がアタシの瞳を覗き込んでくる。
「ったく…もうちっと雅な言い回ししなさいよね」
少し背伸びして、レンの唇に自分の唇を強く押しつけた。
もう何度目のキスかなんてわかんないけど。
今までしてきたどのキスよりも最高な気がした。

412 :紅の道Q :2007/08/29(水) 22:34:26 ID:EFhAjhaQ0

唇を離すと、参列席から拍手の雨が降ってきた。
進行上、夢っちもやや遅れて拍手してくる。
森羅様・大佐・ミューさん・ナトセ・鳩・デニーロ・夢っち・ハル・夢っちの友人一同。
みんなそれぞれなりの笑顔で祝福してくれてる。
「それでは、そろそろ景気づけに鳩を飛ばしょうか。くるっくー♪」
鳩が手品の要領で眷属を出そうとした。
「美鳩、迷信だけど鳥を室内で放すと不幸を招くと言われてるわよ」
「勿論知ってます」
「鳩、テメェ嫌がらせかよ!!」
「こらこら。雅に行こうぜ、おい」
「うっ…しまった」
途端に、有無を言わせない強引さでアタシを抱きかかえる。
「……アタシのガラじゃないと思うんだけど」
「そうか? 結構サマになってると思うけどな。俺がそう思うだけじゃ…駄目か?」
憂いを帯びた眼差し(大根演技だけど)で見つめてくる。
卑怯者め、そんな顔されたらアタシは……。
「それに、お前は軽いから案外楽だし」
「暴露すんな!でも、まぁ……」
「ん?」
「悪かないわ。雅だし、幸せだし」
ベルの荘厳な音色が鳴り響く小さな教会。
身内やごく少数の知り合いだけが参列する、ささやかな結婚式。
だけど、ここは世界で一番雅な空間。
今日は、世界で一番雅な日――――。

扉の向うの陽光を目指し、錬と朱子はまるで今後を象徴するようなバージンロードを辿っていく。
人生とは紅の道。
幸せを掴むには、時には心が傷だらけになって血まみれになるような事も多々あるだろう。
希望を見出した森羅・南斗星・未有たちにも、まだまだ困難が待ち受けているに違いない。
それでも、この二人――――いや、三人なら。
そして森羅たちも、やがて産まれてくる小さな命がいればきっと……。

413 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 22:41:03 ID:EFhAjhaQ0

『紅の道』、完。

『Da Noi』においてレンが久遠寺ファミリーに救われた事はかなり描写したんで、
逆に久遠寺ファミリーの面々もレンとベニの子に救われてたという事を強調してみたんですが・・・・
ご指摘頂いた通り、相互補完を重視するあまり散漫になってしまったと反省。
今後はもっと腕を磨いて、自分なりに考えてみた揚羽様ルートを書いてみようかと思っています。

414 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 22:59:38 ID:Yu8hUTmC0

乙。
揚羽様ルートとか超難関だな。

415 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 23:08:53 ID:Dk2Uq/ls0

乙。揚羽様ルートはギャグ調で頼む。
「紅の道」「Da Noi」とシリアスだったから

416 :名無しさん@初回限定 :2007/08/29(水) 23:57:28 ID:fnJ2hHMX0

乙。読み応えがあったし、面白かったよ。
ベニちゃん好きなんで幸せになって何より。

あと、揚羽様ルートは超期待してますっ!

417 :君がエリカで対馬が私で :2007/08/30(木) 08:09:46 ID:bSijYeN1O

朝、目を覚ますと対馬くんになっていた。
色々あって、目の前にはピクピクと心地よさげ?に痙攣する私がいる…今は対馬くんの意識が入っているんだけどね。
そう思うと自分とは言え、恥ずかしいやら情けないやら。

しばらく起きないだろう私(対馬くん?)を放っておいて、ゆっくりとベッドから身を起こす。
そうすると、目の前にある姿見−私が持ってきた−に自分の裸体が映る。
乙女センパイに鍛えられてるだけあって、結構マッチョだ。触れてみると固い、けどスベスベしててなかなかの触り心地。
「…むぅ。」
腹筋に力を入れると、六つに割れた。コテコテのマッチョとは違う、きれいな筋肉、対馬くん肉体ランキングではかなりの高位だ。

418 :君がエリカで対馬が私で2 :2007/08/30(木) 08:13:20 ID:bSijYeN1O

「…まぁそれはそれとしても、問題はこれよね。」
そう、腹筋よりも更に下、ぶっちゃけて言えば対馬くんのアレ。
「(つーか、さっきまでコレが私のアソコに出たり入ったりしてたのよねぇ)。」
そう思いながら、後ろを見やる。そこにはようやく痙攣がおさまったものの、全身で息をしている私本来の肉体がある。
「ま、いっか。ナイトナイトスクープ…っと。」
ゆっくりと私(IN対馬くん)の足を開かせる。
せっかくの機会だから、自分のアソコを正面から見てみることにする。
「(ウーム…狭い)。」
こんなところにあんな凶器が納まる?って感じね。

419 :君がエリカで対馬が私で3 :2007/08/30(木) 08:17:40 ID:bSijYeN1O

実はさっき対馬くんをイジった時も、お尻ではなくコチラをいじくりたかったのだが、加減が分からずつい?お尻に手を伸ばしてしまったのだ。
「(てか、潮?とかどっから出てきたのかしら?ここは…オシッコの穴よね)。」
そう言えば私、対馬くんとのセックスで失神する程って無いのよね…ちょっと嫉妬。
…などと色々いじくってると、ようやく対馬くんが覚醒してきたようだ。
「…う、うーん。」
「あ、起きた。」
「…な!な!何故俺の前に俺が!?」
「あら、錯乱してる。」
「は!まさかドッペルゲンガー!?俺は死ぬのか!?姫の手に入れる世界を見ないまま死ぬのか!?くそう、俺の最期は姫の上で腹上死と決めてたのにっ!!あでっ!?」

420 :君がエリカで対馬が私で4 :2007/08/30(木) 08:27:40 ID:bSijYeN1O

あまりにアレなんで、自分の身体と分かりつつ、チョップをくわえる。
「勝手に死ぬなっつの。第一あなたは今私そのものなのよ?悪いけど腹上死も無理だからね。」
「痛たた…、スマン姫、ちょっと現実逃避してた。やっぱ夢じゃなかったかぁ。」
そう言って目を伏せる私(IN対馬くん)。まだ身体が本調子でないのか、頬は赤く、表情はややけだるく、憂いに含んだ顔をしてる。
なんと言うか、いたずら(性的)後のよっぴーみたいだ。
「(私でもこんな顔するんだ…)。」
よし、原因も対策も分からないけど、今は…。
「ねえ、対馬くん。」
「ん?」
「や ら な い か?」

421 :君がエリカで対馬が私で5 :2007/08/30(木) 08:39:52 ID:bSijYeN1O

「嫌だ!」
む、即答。
「何でよ、せっかくのチャンスじゃない。」
「絶対に嫌だ!第一俺以外の人間が姫の身体に触るなんて、許されない!!」
「今は私が対馬くん、さぁ彼氏彼女の愛の営みを始めましょ〜。」
「全然聞いてね〜!?つか、その股間のソレ!!」
「何だか私(IN対馬くん)の困った顔見てたら興奮しちゃった。それにしても凄い膨張率ね、やるぅ対馬くん、この女殺しっ…いや、待てよ今は私の身体なんだから凄いのは私?」
「いや、分かんないから!つか、誉められても!…いや、ちょと、待って、初めてなのに(この身体では)、そんな…大きいの入らな…!」
「あぁっ!もう色んな意味で最高よ対馬くん!!」
「ひえっ!また大きくなったっ!!」
「くっ…もう限界!いただきまっーすっ!!」
「アーッ!?」

422 :君がエリカで対馬が私で6 :2007/08/30(木) 08:46:02 ID:bSijYeN1O

その後、私は私(IN対馬くん)に7回くらい注ぎ込み、ついでにお尻の処女も頂きました。
こういった話だとヤレば戻るとかよく聞くけど、いまだに私は対馬くん。
うーん、今のところ完全に手詰まりね。
…ま、いっか。とりあえず私(IN対馬くん)を起こして学校ね。
「ホラ、おきなさい対馬く…じゃなくて姫っ!!」
今日は楽しい日になりそうだ。

423 :名無しさん@初回限定 :2007/08/30(木) 09:03:21 ID:bSijYeN1O

いかがでしたでしょうか?
レオの逆襲を書こうと思いつつ、やっぱり姫でした。
次は外出編も書きたいです。後、デニーロ×家電とかも書きたいです。

424 :名無しさん@初回限定 :2007/08/30(木) 10:32:52 ID:xRLu0pZF0

乙GJ

425 :名無しさん@初回限定 :2007/08/30(木) 16:07:30 ID:kgkca01g0

やっぱり姫は最高だよなぁ。

426 :名無しさん@初回限定 :2007/08/30(木) 20:29:58 ID:hZZodHMj0

やっぱり姫は最強だよなぁ。
GJだった、つづき楽しみに待ってるぜ!

デニーロ×家電とかマニアックだな〜w

427 :名無しさん@初回限定 :2007/09/03(月) 03:12:41 ID:/tgNKTk00

 

428 :大切なお知らせ1 :2007/09/03(月) 10:57:29 ID:t99cQ52XO

彼女は常日頃からこう言っていた。
「私はクールにならなければいけない。」
だが俺には分かっていた、人が生まれ持った熱さ、それはそう簡単には変えられないものだ。
そしてこれは、そんな彼女を救うことさえ出来なかった哀れな男の話…。

彼女との初めて会ったのは、わずか1週間ほど前、暑い夏の日だった。
その日は珍しくすることがなく、朝から屋敷の中をブラブラしていた。
角を曲がると、そこには見かけない女がいた。
「…誰だ?新入りか?」
「…………。」
俺の問い掛けにそいつは答えない。
チラリと俺のほうを見ると、興味なさげに別の方向に視線を移した。
「ふん…。」
別に無視されることは慣れている。

429 :大切なお知らせ2 :2007/09/03(月) 10:59:57 ID:t99cQ52XO

俺は気にせずその場を立ち去ることにした。
「…マツシマ。」
「お。」
俺が振り返ると、彼女は先程と変わらず、俺に背を向けていた。
「…そうか、マツシマか。」
「…………。」
今度は何も答えない。
だが俺は、なんとなく彼女と上手くやっていけそうな気がしていた。

次の日、俺が昨日と同じ場所に行くと、また彼女に会った。
「おはよう、マツシマ。」
「…………。」
俺の挨拶に彼女は答えない。
だが、俺は気にせず彼女の隣に腰掛ける。
「…………。」
彼女はチラリとこちらを見やると、迷惑そうな表情で顔を背けた。
俺はそれに苦笑しつつも、話を始めた。

430 :大切なお知らせ3 :2007/09/03(月) 11:04:17 ID:t99cQ52XO

「昨日、俺の相棒と出かけた時な…。」
「……?」
彼女は困惑の表情を浮かべたが、俺は構わず話し続ける。
相棒の話、戦友の話、故郷の話、そして俺自身の話…、俺は思いつく限りの話をした。
彼女は当初、完全に無視を決め込んでいたが、段々とこちらの話に耳を傾けてきてくれた。
日が暮れる頃には、彼女ははっきりと俺を顔を見ながら話を聞いてくれていた。
「…そろそろ日が暮れるな、今日はこれまでだ。じゃあな、マツシマ。」
「…………。」
「また、明日な。」
「…お前は変な奴だな。」
今日、初めて彼女の声を聞いた。

431 :大切なお知らせ4 :2007/09/03(月) 11:15:23 ID:t99cQ52XO

「いきなりだな。」
「ここまで無視されて、よく私に構ってくるな、とな。」
「そうか?まぁそれが俺の生まれ持っての性分だからな。」
「ふふっ、おかしな奴だな。」
「!…そ、そうかな?いや、まぁ、いいか。」
「?」
正直俺は混乱していた。
彼女が一瞬見せた微笑み、俺はその表情にすっかり心を奪われていたのだから。
翌日、彼女は自分のことを話してくれた。
彼女は自らをエリートだと言った。
そしてエリートであるが故に、彼女は戦い続けるとも言った。
その言葉には嫌味や傲慢な感はなく、彼女の純粋な気持ちが伝わってきた。
「だから私は常にクールでなくつはならないんだ。」ただ一つ、この言葉には強い違和感を感じた。

432 :大切なお知らせ5 :2007/09/03(月) 11:26:39 ID:t99cQ52XO

翌日、彼女の様子が少しおかしかった。
話をしていると、突然悲しそうな顔をする。
理由を尋ねても答えない、ただ悲しそうに首を振り、
「大丈夫、私はクールだから。」
と、言い続けた。
俺は彼女の真意が汲み取れず、ひたすらに困った顔をするしかなかった。

翌日、彼女は目に見えておかしくなっていた。部屋の隅で滝のような汗を流しながら震えていた。
「お、おい大丈夫かっ!?」
慌てて駆け寄り、彼女を抱き寄せる。
「熱っ!?」
あまりの熱さに、とっさに身を離す。
「はぁ…、はぁ…、ご、ごめんなさい、私…、身体が…、大丈夫だからっ。」
彼女は苦しそうに、だが精一杯の声で答えた。
「…俺は大丈夫だ。とにかく助けを呼んでくる!絶対に無理はするなっ!!」
「…う、うん。」
その後、彼女は処置を受けた。
だが、彼女の身体は一向に良くならなかった。

433 :名無しさん@初回限定 :2007/09/03(月) 11:57:56 ID:MzrEIE2n0

支援

434 :名無しさん@初回限定 :2007/09/03(月) 12:00:25 ID:MzrEIE2n0

あ、sage進行でよろすく

435 :大切なお知らせ6 :2007/09/03(月) 12:01:52 ID:t99cQ52XO

俺はどうすることもできず、ほとんど動かなくなった彼女の前で涙を流すことしか出来なかった。
「…泣かないで、私は、もう大丈夫だから、ね?」
「…すまん。」
「…私、前にいったよね?クールになりたいって。でも、全然クールじゃなかったね…?」
「でも、俺は、俺は…っ。」
「ううん…、いいの…。それが私達の運命だから…でもね。」
「…?」
「…あなたとは、もっといっしょに…、いたかった…。」
彼女はそれきり、二度と動く事はなかった。

436 :大切なお知らせ7 :2007/09/03(月) 12:18:29 ID:t99cQ52XO

翌週、久遠寺家食堂にて。
ミューさんのお使いを済ました俺は、ここに来ていた。
「あれベニ?先週買った冷蔵庫は?」
「あ、下男。実はあれ不良品で全然冷えなかったのよ、頭きたから送り返してやったわ!」
「ああ、クーリングオフってやつか。」
「しかも一昨日から放熱するわ、液漏れするわで大変だったのよ!」
「ふーん。」
「マツシマ電気だから安心して買ったのに、とんだ迷惑よ!」
「テレビでもやってたぜ、『マツシマ電気から大切なお知らせです』ってやつ。」
「もうホント、腹立つわね!」
ヤレヤレ、ベニの癇癪に巻き込まれない内に退散するか。
『マツシマ電気から大切なお知らせです…。』
そこには先程話題に出たCMを神妙な顔?で見ているデニーロがいた。
「よう、デニーロ、随分真剣に見てるんだな?」
「…まぁな、なんたってアイツからの『大切なお知らせ』だからな。」
「?」

437 :名無しさん@初回限定 :2007/09/03(月) 12:24:02 ID:t99cQ52XO

いかがでしたでしょうか?
デニーロ×家電、冷蔵庫編です。
色々無理がありましたが、次は洗濯機編を…は、無理です。

438 :名無しさん@初回限定 :2007/09/03(月) 18:54:53 ID:AbGZumuJ0

メル欄にsageを入れるのがここでのマナーだぜ?

相棒はまだしも戦友とか故郷ってなんだデニーロw

439 :名無しさん@初回限定 :2007/09/03(月) 19:44:34 ID:TsDSNScz0

で、電波小説だ・・・。
デニーロは無機物の言葉がわかるんだな、
一方的なレイパー野郎だという認識が激変した。意外と紳士っぽいじゃんw

440 :名無しさん@初回限定 :2007/09/03(月) 22:33:11 ID:tHt/aAJQ0

携帯だとsage忘れるっていうのもわからなくは無いがスレのルールには従おうぜ

441 :名無しさん@初回限定 :2007/09/03(月) 23:57:14 ID:t99cQ52XO

まったくもってその通り、次から気を付けます。

442 :名無しさん@初回限定 :2007/09/04(火) 09:17:13 ID:WbLw2buR0

>>436GJ
>>440おまいさん、「お店のルールだから入れちゃだめ」とか始終言われつけてるだろw

443 :名無しさん@初回限定 :2007/09/05(水) 03:34:26 ID:bNJw+I0x0

しかし、作品投下時には支援も必要なんで、
今後は投下時に限り、目立つようにageてもいいことにしてもいいんじゃないかな

444 :WBC1 :2007/09/05(水) 07:25:32 ID:wGDxJOAoO

ある暑い夏の日の夜、対馬ファミリーの面々はいつも通り、レオの部屋に集まっていた。
カニはネット、フカヒレは今日買ってきたという怪しいムック本をニヤニヤしながら読み、レオとスバルはカニが持ってきた格闘ゲームをしていた。
「このキャラなかなか使いやすいな、レオのは結構クセがあるだろ?」
「…ん、あぁ。そうだな。」
「?」
「………。」
「何の悩みだ、坊主?」
スバルの言葉にピクリと反応するレオ。
そのあからさまな反応に苦笑しつつ、スバルは続けて言う。
「いいから話してみろよ。どんな話だって俺たちは力になるぜ?」
「スバル…。」
「相談料5千円でいいぜ!」
「カニ…(呆)。」
いつのまにか話を聞いていたカニも口を挟む。
「エヘヘ…かわえぇなぁ…。」
「フカヒレ…(憐)。」
フカヒレは相変わらず読書に夢中だった。

445 :WBC2 :2007/09/05(水) 07:30:33 ID:wGDxJOAoO

「…わかった、スバルがそこまで言ってくれるなら話さなきゃならないな。あとカニ、そんなこと言ってると器まで小さく見えるからやめなさい。」
「他にどこが小さいってんだゴラぁっ!!」
「落ち着けって。で、その悩みってのは?」
「あ、ああ。驚かないで聞いてほしい。」
かなり緊張しているのか、レオはゆっくりとした口調で話し始めた。
「実は…俺、WBCに出るかもしれないんだ。」
「( Д)゜゜」
「( Д)゜゜」
「( Д)゜゜」
その言葉に読書に夢中であったフカヒレでさえ、動きを止めた。
あまつさえムック本を手から落としてしまったほどであった。

446 :WBC3 :2007/09/05(水) 07:33:32 ID:wGDxJOAoO

「…いや、今のは嘘だ。まだ決勝トーナメントに残っただけだ。」
「( Д)  ゜゜」
「( Д)  ゜゜」
「( Д)  ゜゜」
レオの『嘘だ』の言葉に一瞬、その場の緊張が解けたかに見えたが、続く彼の言葉にカニ達三人は更なる衝撃を受けたのである。
「(ま、まさかレオ!この猛暑でイカれちまったのかっ!?)」
「(つか、WBCってどっちだ?)」
「(いや、この場合、どちらであってもマトモじゃない…!)」
「…ん、どした?」
ただ一人、その場の空気を読めぬレオを除き、三人の間には恐るべき緊張感が漂っていた。

一方、
「…む、何だこのイライラする空気は?」
何と驚くべきことに、それは階を隔てた鉄乙女のもとまで届いていた。
「二階からか?まさか、レオの身に何か…?」

447 :WBC4 :2007/09/05(水) 07:40:26 ID:wGDxJOAoO

再び舞台は二階、レオの部屋に戻る。
「………。」
「………。」
「………。」
時間にしてわずか数十秒、しかしレオを除いた三人には、それが永遠のように感じていた。
「…ふ、やっぱり驚いたか。まぁ俺自身が一番驚いてるんだかな。」
レオが自嘲気味に言う。
「ち、ちなみにWBCってのは略語だよな?」
いつまでも要領を得ないレオに対し、ようやくスバルが言葉を返す。
「当然だろ、WBCと言えば万国共通じゃないか?」「ち、ちなみにそれは1対1の試合か?」
「?まぁWBCは個人戦だからな。団体戦もないわけじゃないが、そこまでメジャーではないからな。」
「(万国共通…、個人戦がメイン…、団体戦は非メジャー…、やはりレオは…いや、まだそうと決まったわけじゃねぇっ!!)ち、ちなみに略さないで正式名称だと何て言うんだっけ?」

448 :WBC5 :2007/09/05(水) 07:57:01 ID:wGDxJOAoO

「(スバル…!?)」
「(…それを聞いてしまうのか!?)」
「(スバル…漢だぜ!ボクはスバルを信じるぜ!!)」
「(カニ…)。」
スバル、カニ、フカヒレの間に一気に緊張が走る。
「(さあ答えてくれレオ!俺たちはお前が何て言おうと受け入れるぜ!!)」
そんな三人をよそに、レオはさも当然といった様子で答えた。
「そんなの…『ワールド(W)・ボトルシップ(B)・クラシック(C)』に決まってるだろ。」
「( Д)    ゜゜」
「( Д)    ゜゜」
「( Д)    ゜゜」
三人に、言葉はなかった。

449 :WBC6 :2007/09/05(水) 08:05:32 ID:wGDxJOAoO

「…いや、俺にもこの大会の意味はわかってる。今から約百年前、第一次大戦によりヨーロッパの大地は乱れ、多くのボトルシッパーの命が失われた。」
「ヨーロッパ随一のボトルシッパーであったトフソィデンャキー公爵は、このままでは失われていくだけの数多の技を惜しみ、有史以来初めてのボトルシップ世界一を競う大会、WBCの開催に踏み切ったんだ。」
熱く語るレオだが、もちろん三人はまったくついていけてない。
「長らくの間、王者は欧州で占められていた。当然だろう、彼らヨーロッパの歴史はボトルシップの歴史そのものだったのだから。」

レオは更に続けた。
「しかし今から十年前、一人の日本人による王者が誕生日したんだ。そう、その人は俺にボトルシップを与え、そしてその技術を教えた男にして『ボトルシップ帆眼流』創始者、岩本帆眼先生だ。」

450 :WBC7 :2007/09/05(水) 08:10:25 ID:wGDxJOAoO

フカヒレは既に白目を剥いていた。
「実は今回のWBC日本大会決勝トーナメントの招待状、この帆眼先生から届いたんだ。先生は近ごろ病に伏せり一線から退いていらした。」
「だが、先生からの書状には俺と、この対馬レオと勝負がしたいと書いてあった。もちろん先生は現世界王者、決勝まで出てこられることはない。先生と戦うには日本大会、世界大会を勝ち進まなければならない。」
カニは既に寝ていた。
「だが俺は恐ろしいっ!俺の、俺の未熟な腕では日本大会すら越えられないっ!!松笠腐敗といわれた先生に歯が立つわけないんだっ!!」
レオはそう言うと頭を抱えた。
ちなみにスバルは気絶したフカヒレと、熟睡のカニを目の前に途方に暮れていた。
「たわけ者っ!!!」
突然の怒号。
あまりの声の大きさに部屋全体が揺れる。

451 :WBC8 :2007/09/05(水) 08:30:46 ID:wGDxJOAoO

そこには全身から怒りのオーラを放つ、鉄乙女その人がいた。
「貴様は師がどのような気持ちでその書をしたためたかわからんのかっ!貴様を認めるからこそ、貴様を一人の戦士として認めるからこそ、真剣勝負がしたいと言っているのではないのかっ!?」
「それを自信が無いなどと、何たる腑甲斐なさ、貴様それでも鉄の血に連なるものかっ!!」
「乙女さん…。」
「お、お前も将来私の夫になる男だったら、一度くらい天下を目指してみろっ!!…言いたいことはそれだけだ。」
そう言い放つときびすを返し、部屋を出ようとする乙女。
だか、その肩に手を置き、それを止める者がいた。
「ごめん、俺が甘かった。」
それは先程と違い、瞳に情熱の炎を宿したレオであった。

452 :名無しさん@初回限定 :2007/09/05(水) 08:57:28 ID:CZNPz2UQ0

支援

453 :WBC9 :2007/09/05(水) 09:04:16 ID:wGDxJOAoO

「俺はまた過ちを犯すところだった。目が覚めたよ乙女さん!俺は…俺は闘う!闘って、闘って、闘い抜くっ!!」
「レオっ!」
「そして先生を越え、俺はボトルシップ世界一になるっ!!!」
「よく言ったレオ!それでこそ我が弟…いや、その目は既に一人前の戦士。レオ、あなたを私の夫と認め、この生涯を賭けて貴方様に仕えます。」
「いいのかい、ボトルシップは修羅の道、この先乙女さんを何度も泣かすことになるよ。」
「構いません、これも私が決めた道。貴方様と一緒ならどのような苦難も乗り越えられましょう。」
「乙女…。」
「あなた…。」

454 :WBC10 :2007/09/05(水) 09:07:55 ID:wGDxJOAoO

そこには手と手を取り合う一組の夫婦の姿が合った。
しかし、ボトルシップは修羅の道、強い絆で結ばれた二人にも、この先幾多の苦難が待ち受けているだろう。
その時にこそ、二人の真の愛が試されることとなる。
闘え、対馬レオ!
その手に世界を掴むまで!!




「テンションに流されるってレベルじゃねぇ…。」
スバルから一言。

455 :名無しさん@初回限定 :2007/09/05(水) 09:58:50 ID:5DDDMQJ30

乙。説明台詞多いけど気にしない。

456 :名無しさん@初回限定 :2007/09/05(水) 12:20:57 ID:wGDxJOAoO

終わりです。
また家の中で話を完結させてしまいました。
次は学校の話も書きたいです。

457 :名無しさん@初回限定 :2007/09/05(水) 16:40:58 ID:P6BJ88zO0

乙〜だけど意味不だぜ〜。
とりあえず公爵の名前が発音できなくてイライラする。

458 :名無しさん@初回限定 :2007/09/05(水) 18:09:16 ID:MZtbMxjn0

>>457
うっかりちゃんと発音しちゃうと
久遠の彼方から召還しちゃ……あれ、誰アンタいつの間なqwせdrftgyふじこl

459 :名無しさん@初回限定 :2007/09/05(水) 19:14:50 ID:Srs+eabX0

ちくしょう、うっかり声出して笑っちまったぜ
GJ

460 :名無しさん@初回限定 :2007/09/05(水) 21:20:19 ID:bNJw+I0x0

たまにはこんなのもいいw gj

461 :名無しさん@初回限定 :2007/09/05(水) 22:16:11 ID:bLXrJ55d0

gj
>松笠腐敗といわれた先生
この人の声はマスターアジアですか?

462 :名無しさん@初回限定 :2007/09/07(金) 17:33:33 ID:quYby6NU0

463 :名無しさん@初回限定 :2007/09/09(日) 03:11:47 ID:k5LAyJ500

464 :名無しさん@初回限定 :2007/09/10(月) 12:42:56 ID:ZW9Wnm5w0

 

465 :夢の続きを1 :2007/09/10(月) 23:54:52 ID:vgHqx7FB0

俺はまどろみの中で不思議な体験をした。



俺はいつの間にか生徒会に入っていた。
あの姫に近づけたんだ。佐藤さんも一緒だ。
他には何故かカニ、スバル、フカヒレまでもがいたりした。
あとは背の高い女の子と、上級生らしき女の人がいた。



俺は上級生に何故か殴られていた。
疾すぎて視えない拳に何度も殴られ、倒れて。
何故か水着姿で。
その、多分上級生だと思う人に見覚えがあったけど、思い出せない。
でも何か懐かしかった。

そして拳法部の村なんとかとボクシングで対決していた。
そいつにも殴られ、殴られて。
でも俺はそいつにボロボロになって勝って…



俺は担任の祈先生と肉体関係を持っていた。
先生は時折、寂しげな顔を見せていた。
俺があの祈先生とデートしたりしてるのは夢なんじゃないのか?


466 :夢の続きを(2) :2007/09/10(月) 23:55:39 ID:vgHqx7FB0

今度は生意気な感じの女の子に凄まれていた。
だけど、一緒にメシを食ったりしてる間になんか仲良くなっていったり。

最初はツンツンしてて会話のやりとりもまともにいかなかったのに、
そいつの事がわかるようになればなるほどそいつの事を守りたくなっていた。



勇気を出して告白してみれば意外となんとかなるもんで、
姫と付き合うことができるようになった。
でも苦労の連続で。気に入らない事が何度もあって。

姫の理想になれるよう頑張ったけど、俺は姫に自分の理想を押しつけていたみたいだった。

1回フラれて色々あったけど、俺は諦めきれなくて…



佐藤さんは俺の事が好きだったらしい。気が付かなかったけど。
お見舞いに行ったら無理矢理キスされて、それから…

色んな人は色んな悩みをもって生きている。

雨の中、俺はあの娘を抱きしめて…


467 :夢の続きを(3) :2007/09/10(月) 23:56:28 ID:vgHqx7FB0

近衛とは中学時代色々あった。
今でもすれ違うたびに睨まれて…

でも、偶然や周りの人の気遣いで段々と前みたいに仲良くなって。
好きになって…

クールとかどうとか言ってた頃がバカバカしくなって…


468 :夢の続きを(4) :2007/09/10(月) 23:59:05 ID:vgHqx7FB0

カニを好きになった?
そんなバカな。あり得ないだろ? 女らしさのカケラも無いこいつを。
変わらないと思ってた日常が変わる時ってこんな時なのか?

親友もそいつを好きになっていた。

素直になれなかったのは俺の方らしい。
親友と殴り合って、恋人を手に入れて。それが別れの始まりだったり…



光が部屋に差し込んでくる。
いつもの朝だ。

幼馴染のスバルだ。

「ほら、起きろ坊主。朝だぞ」
「ん…く、おはようスバル」

俺は眠い眼をこすりながら上半身を起こした。

朝のいつものやり取り。
なにか夢を見ていたみたいだけど、ぼんやり、女の子の姿が見えたぐらいしか覚えていない。

いつもの変わらぬ日常。
朝飯を食いながら、今日もカニを起こしに行かなきゃとぼんやり考えていた。
今日は5月23日。占いによると、今週、人生に関わる大きな出来事が起こるらしい。
所詮は占いなので信じたりはしないが。

さて、今日も頑張りますか。

469 :TAC :2007/09/11(火) 00:00:40 ID:vgHqx7FB0

〜「つよきす」に続く〜

あとがき
1年ぶりの投稿だったり。
最後のSSは「キミと歩くこの道を〜外伝V:雨の世界〜」だったか?
当時は学生やっててヒマでしたので調子に乗って「キミと〜」みたいな長編書いてたりしてましたが。当時のコテハンの人たちはどうしてるのでしょうか?
「きみある」もプレイし、「つよきす」に終止符を打つ意味のSSでした。

「大切な人と」「ウ○くる?」書いた方、設定流用してくれたのでしょうか?
もしそうならサンクス
(詳しくは保管庫の「キミと歩くこの道を〜希望の種子をまいて〜」を参照)
でもキッチン・椰子→レストラン・椰子になってたり。間違いだったらドンマイ

久しぶりにSSを書きましたが、文章もアイデアもサッパリしてしまいました。
呼んでくれた人サンクス!

470 :TAC :2007/09/11(火) 00:01:36 ID:vgHqx7FB0

「呼んでくれた」じゃなかった「読んでくれた」だった
アホス
orz

471 :名無しさん@初回限定 :2007/09/11(火) 00:10:57 ID:yGqX4aHL0

えっと・・・cj

472 :名無しさん@初回限定 :2007/09/11(火) 02:55:16 ID:ubQfNksw0

評価に困るSSだな。まぁ乙とだけいっておく。
単発なら正直いって微妙だ。

473 :名無しさん@初回限定 :2007/09/12(水) 03:11:26 ID:hHJwnp0o0

評価以前にSS(ショートストーリー)じゃないからなぁ
>>470が満足したなら構わないけど、オナヌもほどほどにね

474 :名無しさん@初回限定 :2007/09/13(木) 23:56:22 ID:x+rEMizO0

 

475 :名無しさん@初回限定 :2007/09/14(金) 01:16:45 ID:pL6JjFLD0

工作版が落ちてるのはなぜ?

476 :名無しさん@初回限定 :2007/09/14(金) 01:32:57 ID:2kn3TNMI0

pink秘密基地 質問・雑談スレッド10
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erobbs/1189087905/

477 :名無しさん@初回限定 :2007/09/14(金) 22:21:16 ID:7A3mTVZA0

>>473
SSはセカンドストーリーとも解釈できる。
省略した文字なのでどう解釈してもおkなはずだと思う。
だから評価以前とか言う前に乙なりなんなり作者に言うべきだと思う。
>>470
微妙だな。でも、久々にここに投稿したみたいなので乙とだけは言っておく。

478 :名無しさん@初回限定 :2007/09/15(土) 09:01:23 ID:VNN6tNUl0

CJっていうのはCYUTOHANPA JOBの略で未完成作品のことだと解すればいいのか

479 :名無しさん@初回限定 :2007/09/16(日) 08:00:00 ID:xqK6Hm6J0

      _
   /,ィfi^fト、
  /<ンy'´ `´ヽ
  |:::::l ソ/从リノル ニュッ
  |O::| ハ|l ゚ロ゚ノリ
  |::::::::::::::::::::つ┓
  \;;;;;;;;;;/ ◎

     _
   /ィf^it`,ィfi^fト、
  / '´`<ンy'´ `´ヽ
 、ノソリ从lゝソ/从リノル キョロキョロ…
  |::|i、゚ロ゚ l≡l ゚ロ゚ノリ
  |O:::::::::::::::::つ┓
  \;;;;;;;;;;/ ◎

     _
   /::::::::::\
  /:::::::::::::::::::::| コソーリ
  |:::::::::::::::::::::::|    ,ィfi^fト、
  |:::::::::::::::::::::::|  <ンy'´ `´ヽ
  |::::::::::::::::::::::l ミ  l ソ/从リノル
  \;;;;;;;;;;/    | ハ|*゚ロ゚ノリ 朝ーーっ!全員起床!
          Φ=⊂}i卯)つ┓  ジャーン
          ノ/ fくんノヾ ◎       ジャーン
      スタン ´    (_/'J   ジャーン

480 :名無しさん@初回限定 :2007/09/16(日) 09:33:42 ID:wW5N46Xb0

ずっとここでやってろ

481 :名無しさん@初回限定 :2007/09/16(日) 10:07:01 ID:n8iQ5mtf0

>>479
ウェルカム!

で、その穴はなんなんだw

482 :名無しさん@初回限定 :2007/09/16(日) 12:03:56 ID:pLgBpWo10

>>479
コッソリ出てきてドラ鳴らしてたらコッソリの意味ないだろ!w

でもベニ可愛いよベニ

483 :名無しさん@初回限定 :2007/09/16(日) 12:37:27 ID:V8GYIr0l0

>>479
スペースイーターでも使ったのか?w

484 :名無しさん@初回限定 :2007/09/16(日) 19:26:14 ID:Qmwp5wP10

>>479
まさかそれは天狗の抜け穴か?w

485 :名無しさん@初回限定 :2007/09/16(日) 19:30:59 ID:CblNAMAt0

>>479
ESウィンドウか?w

486 :名無しさん@初回限定 :2007/09/16(日) 19:46:56 ID:YRYKspAE0

>>479
       _
     ,'´/ニニヽ
     卯|iノ从リリ!
      |i(|!゚ ー゚ノi| そんな便利な穴が使えたのか……
     ノノく)Å)>ヽ
    (( (/l_||_ゞ))
      `(_j_j´


       _
     ,'´/ニニヽ ~
     卯|iノ从リリ! ~
      |i(|!゚ ロ゚ノi| だったらさっさと戻ってこいよ!
     ノノく)Å)>ヽ
    (( (/l_||_ゞ))
      `(_j_j´

487 :名無しさん@初回限定 :2007/09/16(日) 22:35:05 ID:92/vMghR0

>>479どう見ても通り抜けフープだよな

488 :名無しさん@初回限定 :2007/09/17(月) 02:46:40 ID:Q820kOOz0

天狗の抜け穴に決まってるナリ

489 :名無しさん@初回限定 :2007/09/17(月) 08:00:00 ID:+OHD3cM90

::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::: ,ィfi^fト、
::::::::::::: <ンy'´ `´ヽ ナカナカオウチガフッキシナイ…
::::::::::::::: l ソ/从リノル
::::::::::::::: | ハ|l ロノリ 朝ー
:::::::::::  ノ/ /〔{lつ、O┓ ジャーン...
:::::::  ノ/fくんノ、_^))◎Φ ジャーン...

490 :名無しさん@初回限定 :2007/09/17(月) 09:49:59 ID:h8Hx5X5E0

>>489
ベニス頑張れ!超頑張れベニス!

491 :名無しさん@初回限定 :2007/09/17(月) 10:46:04 ID:xVEitr820

>>489
復帰したっぽいぜ?wwww

492 :名無しさん@初回限定 :2007/09/17(月) 12:00:46 ID:Q820kOOz0

>>489
もう、各次元を放浪しちゃいなよ!

493 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編@ :2007/09/17(月) 18:13:49 ID:ZVPQFzI10

目の前にいるのは最強の敵。
だからといって憎んではいない。
怨んでもいない。
ただ、邪魔なだけだ。
友であっても、互いに想う者は同じであっても。
『彼女』までの道を阻む壁となるなら、破壊して進むのみ。
こうなった事に後悔はなかった。
「いくぞ……」
ここまでの激闘で傷ついた肉体とは裏腹に、闘志が灼熱する。
温度の上昇に合わせて拳を強く握り締め、力強く敵の名を吼えた。
「小十郎おおおおおおおおおおっ!!!!」


夢お嬢様に頼まれ老人ホームのボランティアに参加して二日目。
頑固なじいさんとは意気投合し、仕事の方も色々と慣れてきた。
そして、今は午後から行われる交流タイムの支度をしている。
参加する人達の椅子やテーブルを並べるのが俺の担当だ。
しかし、一つ迷っている事があった。
あのジイさんも誘うべきか――――。
せっかくの交流会なんだし、できれば俺だけじゃなくて他の人達とも親睦を深めた方が良いと思う。
案外いい人だったから、俺が側についてればみんなともそれなりに打ち解けやすいだろう。
まだ俺にも意地張ってて、昨日の交流タイムには参加してなかったからな。
仲良くなれた以上はこのチャンスを生かして出来る限りの橋渡しをしたい。
でも有難迷惑になっちまったら元も子もないしな。
一応、誰かに相談しておくか。
頼れる職員の人達はじいさんばあさん達の昼飯の世話で食堂に行っている。
小十郎やナトセさんもそっちに回っているので、今ここにいるのは俺を含めて一部のボランティアのみ。
俺の知ってる面子は夢お嬢様と揚羽さんだけだ。
さて、どっちに聞こう?

1:夢お嬢様
2:九鬼揚羽

494 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編A :2007/09/17(月) 18:29:31 ID:ZVPQFzI10

ここはやはりベテランに意見を伺った方がいいよな。
それに、夢お嬢様に話を持ちかけると怖がっていたし難色を示すかもしれない。
取り敢えず椅子を並べ終え、飾り付けをしている揚羽さんに声をかけた。
「揚羽さん、ちょっとご相談が」
「仔細ない。申してみよ」
自分なりに考えてみた事を説明してみる。
揚羽さんも真剣に聞いてくれた。
「まあ、本人があまりにも嫌がるようなら無理強いはしませんけど。どうですかね?」
「その心遣い、天晴れである。お前は細かい所まで気が回るな」
「そんな大層な事じゃないっすよ。だって勿体ないじゃないですか?
 夢お嬢様もナトセさんも小十郎もあなたもいい人なのに、このままロクに関わらないなんて。
 できればみんなとも仲良くなれた方が、俺とだけ仲良くなるよりずっといいって思っただけです」
「確かに。我としても、なるべく大勢のご老人と心通わせたいからな…よかろう、お前に勧誘を任せる。
 我も陰ながら支援してやるぞ。ご老人はもとより、お前も失望させはせん」
「俺も?」
「『いい人』…なのだろう? 我は」
なんだか少し照れているようだった。
思わず『いい人』という印象に『可愛い』を付け加えようとしちまう。
「それにしてもお前は楽しそうだな。仕事一つやるにしてもそうだが、ご老人と接する際も嬉々としておる」
「俺にはじいちゃんもばあちゃんもいませんから、すげぇ新鮮なんで」
「そうであったか」
「逆に、揚羽さんはおばあちゃんっ娘だと聞きましたが」
「うむ。我にコンペイトウの味を教えてくれたのも祖母様である。フハハハハハハ!!」
誇らしげに笑う。
いい笑顔だ。
「おばあさんのこと、ホントに大好きなんですね」
「当然であろう? だが、よくわかるな」
「俺にとっての鳩ねぇくらい好きなんだってわかります。
 おばあさんのこと話す時、メチャクチャ素敵な顔してますから」
これは、いつぞやみたいなお世辞じゃなくて俺の本心だった。
揚羽さんの顔が微妙に赤くなる。
「………そんな事を申したのはお前が初めてであるぞ」

495 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編B :2007/09/17(月) 18:32:32 ID:ZVPQFzI10

じいさんがこの施設に来て初参加となった交流タイムは無事に終了した。
フォローしてくれた揚羽さんのおかげだけど、じいさんも他の人達と少しは打ち解けられたかな。
完璧とまではいかないが、夢お嬢様が怖がらなくなっただけでも結構な歩み寄りだと思う。
最後の方になると、揚羽さんも交えてマイナーな時代劇の話で盛り上がっていたくらいだ。
「おい、上杉――――レンよ。お前と我が友夢さえ良ければ、明々後日も介護してみぬか?」
二日目の仕事を終えて帰り支度をしていると、揚羽さんに声をかけられた。
「日曜ですか? でも、このボランティアって明日まででは?」
「我は自主的に訪問しておる。今度は別の養老院だがな。
 お前の働きぶり、とくと見させて貰った。筋は上々。
 何より、お前は不器用だがまっすぐで一生懸命な男だ。どうだ?」
「そうっすね…夢お嬢様に相談してみます」
日曜はデートの予定だったけど、じいさんばあさん達と過ごすのも悪くねぇからな。

結局、デートを取りやめて老人ホームに夢お嬢様と一緒に行った。
「風変わりなデートだと思えば悪くはなかったでしょう?」
「ううん、悪くないどころか楽しかったよー」
一日限りの奉仕活動を終えて、二人で帰路を行く。
少々遠出だったので、夢お嬢様でさえ今まで通った事のない繁華街を歩いていた。
「でもさ、アゲハちゃんとよく喋ってたね」
言われてみればそんな気がする。
「揚羽さんは今日行った老人ホームも常連でしたから」
しかし、次第に会話の内容が仕事以外の事にシフトしていったのも事実。
他愛ない話だったが、楽しくなかったかと言われれば答えはノーだ。
一応、夢お嬢様には伏せておこう。
「それはわかってるけど…この前以上に胸がチクチクしたよ」

「ん? あれは……」
路地裏から出てきた所で、二人を目撃した男がいた。
そのまま離れた街角からこっそり見つめ、耳を澄まして様子を伺っている。
錬と夢の姿が見えなくなった後も、その場に佇んで思考を巡らせているようだった。
やがて携帯電話を手に取り、どこかの番号を呼び出す。
「ああ、リューヤ君。ハンサムな俺だよ」

496 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編C :2007/09/17(月) 18:35:39 ID:ZVPQFzI10

今日から夢お嬢様は新学期。
始業式だけだから早めに迎えに行き、久遠寺邸まで一緒に帰る。
そんな単純な仕事の筈だった。
しかし……。
帰り道の途中、物騒な軍団が待ち構えていた。
中心人物は夢お嬢様たちの元・合コン相手。
よりにもよって夢お嬢様に麻薬を勧めやがったから叩きのめした男だ。
「やあ、この前はどーも……謎のナイトさん」
「!!」
バレてやがる!?
上着を顔に巻きつけて素顔を隠していたのに、何故だ!?
取り敢えず、知らん顔決め込んで誤魔化してやろう。
「はて? どちら様でしょうか?」
「とぼけんな。ハンサムな俺の頭脳は推理力も最高なんだよ」
「ジャンキーのクセしてよく言うぜ」
「ほら、ボロだした」
俺の馬鹿野郎!
「……何でわかった?」
「昨日見かけた、前の合コン相手とそれにベッタリな執事。
 あのふざけた変質者と背も声も似てるし、ピーンと来たんだよねぇ。
 よく見たら、いつだったかハンサムな俺の誘いを断った弟君だしな。シスコン発言も一致する」
なるほど。どっかで見たと思ってたが、七浜に来たばかりの頃鳩ねぇナンパしやがった奴か。
「ま、別に人違いでもそっちの子と合コンの続きしようと思ってね、みんなで」
それを合図に30人あまりが動く。
素手の奴もいるが、大多数は金属バットを持っていた。
「お嬢様、お逃げください」
「レ、レン君」
「主の剣となり盾となるのが執事ですから…走って!!」
俺の声と共に夢お嬢様が駆け出す。
勿論、連中の何人か追いかけようとしたが。
「おおっ!? 追いつけねー!」
夢お嬢様の足を知らないからだ、マヌケ共め。

497 :名無しさん@初回限定 :2007/09/17(月) 18:39:16 ID:Gd4lQd3U0

んー 大方は2なんだろうけど、俺は1を選ぶぜ!

498 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編D :2007/09/17(月) 18:40:10 ID:ZVPQFzI10

「ま、いーや。ハンサムな俺は前向きだからな…正体知った以上、本命はてめぇだ」
殺気を帯びたハンサム野郎の一声で手下その1が殴りかかってくる。
ダメージが最小限になるようにしてわざと喰らってやった。
これで正当防衛成立だ。
「肘打ち! 裏拳! 正拳! とぉりゃああああっ!!」
手下その1を皮切りに、手当たり次第にブチのめしていく。
しかし一人ひとりは弱いとはいえ、これだけの数を相手にするのはやっぱりキツい。
「ほら、一気に攻めろ。お前らリューヤ君のお墨付きなんだろ? 相手は一人だぞ」
背後から不意打ちしようとした奴を足払いした時だった。
他の二人が同時に縦と横から同時に振ってくる。
縦一閃のバットは咄嗟に腕を出してガードしたが、腹の方は防ぎきれなかった。
「ぐっ!!」
悶絶して息が詰まり、動きも一瞬停止する。
間髪入れず、今度はガラ空きになった顔面を殴られた。
「うおおっ!!」
拳が頬にめりこむ中、殴り返して何とかぶっ飛ばす。
が、次の瞬間には後ろにいた連中が金属バットを足に叩きつけてきた。
体勢が崩れた瞬間、前から顔を蹴り上げられる。
「ぐほ…っ」
口から血を流しながら地面を転がった。
手をついて立ち上がろうとするが、ダメージは思ったよりでかい。
足に力が入らなかった。
それを見抜いたらしく、周りの金属バットを持った連中がじりじりと寄って来る。
先頭に立つ、さっき殴り返した男が怒りと嘲りの混じったムカつく笑顔で金属バットを振り上げた。
その時――――強い風が吹き、俺を横切る。
それは乱気流だったんだろうか。
少なくても俺にはそう思えた。
男が漫画みたいに、遥か彼方へ吹っ飛んでいったから。
「天が呼ぶ! 地が呼ぶ! 友が呼ぶ! レンを救えと我を呼ぶ!!
 我こそは九鬼揚羽!! 今ここに見参せり!!」
凛とした、力強い名乗りが確かに耳に届く。
威風堂々と仁王立ちする彼女の後姿はいつまでも俺の目に焼きついていた。

499 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編E :2007/09/17(月) 18:44:29 ID:ZVPQFzI10

「夢より全て聞いたぞ。己を盾にして主を守り抜くとは大儀であった!」
この短時間で学校まで戻り、また事情を聞いてここまで駆けつけたってのか。
夢お嬢様にしろこの人にしろ、足速すぎ。
「覚悟はよいか? 答えは聞いていないがな。
 我が友夢を脅かしたばかりか、レンを傷つけるとは万死に値する!!」
どれくらい激怒しているのかが生々しく伝わってくる。
声が殺気を帯びていたからだ。
「烏合の衆めが。束になってかかってこい! 身の程を教えてくれるわ!!」
彼女は雄叫びを上げ、敵陣のド真ん中に突入した。
正拳を叩き込み。
肘鉄を突き刺し。
掌底を放ち。
蹴りを炸裂させ。
薙ぎ払うように男達を屠っていく。
信じられないスピードと力。
いつのまにか、まばたきすら忘れるほど見入っていた。
「強い…」
それ以外の表現方法が全く思いつかなかった。
10秒も経たないうちに、ハンサム野郎を除く全員が沈黙する。
「貴様が大将だな!」
狼狽するハンサム野郎を一瞥すると、一歩づつ迫っていく。
「ぼ、ぼ、僕の父さんは議員なんだぞ!」
次の瞬間、揚羽さんは奴の懐に潜り込んで首に手刀を突きつけていた。
「笑止! 政治屋風情に何ができるか見せて貰おうか」
軽く突き飛ばすと、ハンサム野郎はバランスを崩して情けなく尻餅をつく。
「大将が腑抜けでは雑兵もたかが知れる訳だ。これしきでは技の研鑽すらできん」
つまらなそうに呟くと、くるりとこっちを向く。
そのまま悠然と近づいてきて、俺を見下ろした。
「手は貸さぬ。自分で立ってみせろ」
ありがたい叱咤だ。
この人に恥じない為にも、ありったけの力を振り絞って俺は立ち上がった。
だが、その行為は同時にある光景を目撃させる。

500 :名無しさん@初回限定 :2007/09/17(月) 18:45:34 ID:7ZVSVgMi0

支援

501 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編F :2007/09/17(月) 18:47:38 ID:ZVPQFzI10

揚羽さんの背後で、ハンサム野郎がいつのまにか立ち上がっていた。
その手に握られている、鋭いナイフ。
やべぇ、揚羽さんもまだ気づいていない。
叫んでも間に合わない。
ハンサム野郎は既にナイフを構えて突進してきている。
俺は揚羽さんを押し退け、二人の間に割り込んだ。
そこでようやく揚羽さんも奴に気づく。
だからといって、いくら揚羽さんでももう迎撃はできないだろう。
俺は覚悟を決めた。
しかし――――突然、衝撃が迸った。
弾かれるような感触。
彼女に突き飛ばされたんだと理解するには、よろめくのを終えるまでかかった。
足を踏ん張ると、急いで視線を動かして揚羽さんの姿を確認する。
冷たい光を放つナイフの刃は――――揚羽さんの右手を貫通していた。
「どう…して……」
俺は、ただ呆然と揚羽さんの手を見ていた。
あとからあとから血が流れ落ちていく右手を見続けていた。
「揚羽様あああああああああああああああああああっ!!」
駆けつけた小十郎の絶叫が、放心状態だった俺を呼び覚ます。
「てめえええええええっ!!」
猛然と突進し、ご自慢のハンサム面に渾身の一撃をお見舞いする。
くぐもった悲鳴を漏らしながら、ハンサム野郎は顔を押さえて後退りした。
「逃がさん! 無礼者がっ!!」
右手にナイフが刺さったまま、揚羽さんが超高速で奴に向かって飛び込む。
上段回し蹴りを放ち、そのまま頭に引っ掛けて一気に地面に叩きつけた。
激しい震動と舞い上がる粉塵が収まると、道路に突き刺さった身体がピクピクと痙攣していた。
「揚羽さん!」
「揚羽様っ!」
二人揃って無我夢中で駆け寄る。
「い、いかん! 早く…早く病院に…お連れせねばっ!! 早く、早く!!」
「うろたえるな小十郎ー!!」
強烈な左の一撃を喰らって小十郎が天高く吹っ飛んだ。

502 :名無しさん@初回限定 :2007/09/17(月) 18:50:07 ID:FW62fzcc0

支援

503 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編G :2007/09/17(月) 18:50:44 ID:ZVPQFzI10

大急ぎで病院に駆け込み、すぐさま揚羽さんの手術が始まった。
その間、俺も精密検査や診断を受けたが結果は異常なし。
診察室を出ると、ずっと輸血していたせいか小十郎がソファーでぐったりしていた。
そして、もう一人。
「揚羽……さん…」
「レン。大事なかったか?派手にやられていたようだが」
「すいませんでした!!」
揚羽さんの質問には答えず、俺は真っ先に頭を下げた。
謝ったところで彼女の怪我が治りはしないけど、俺には謝る事しかできない。
「何ゆえお前が頭を下げる?」
「揚羽さんの……手が…」
「これか? たいした傷ではない」
包帯が巻かれた右手をブラブラとさせる。
「…俺を庇ったせいですから。そもそも、あいつらは俺を狙ってきやがったし……」
「お前には何の責もない。むしろ我の方こそお前の邪魔をしたのだぞ?
 我がやりたくてしただけだ。あのような下郎に不覚を取るとは、我もまだまだ未熟である」
「どうして…あの時、逆に俺を庇ったんですか?」
「怪我をしたお前より無傷なお前の方が良いと思っただけの事。
 我はお前をそこそこ買っておるからな」
「揚羽さん……」
「しかし、お前がそこまで気に病んでいるならば…何か一つ見返りを貰う方が良いかもしれんな。
 我の願いを聞け」
「はい…何なりと」
「よくぞ申した! では九鬼財閥に入れ」
「え!?」
「冗談だ。フハハハハハハハハハハハッ!!」
愉快に大笑いする揚羽さん。
通りかかっていた医者やナースや患者が一斉にこっちを見てきた。
「そうだな…次にお前が休暇の際、どこかに我を案内しろ。楽しい所にな。
 お前の自責の念も晴れる上に二人して楽しめる。一石三鳥であろう?」
「…本当にそんなんでいいんですか?」
「その代わり、半端な場所では許さんからな。徹底的に我を楽しませろ」

504 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編H :2007/09/17(月) 18:53:29 ID:ZVPQFzI10

4月15日の日曜日。
七浜駅前に待ち合わせをし、30分前から待っているとやがて揚羽さんがやって来た。
「あれ? 小十郎は?」
「我が帰るまで腕立てをしていろと命じてきた」
「置いてきてしまっていいんですか?」
「構わん。我とお前の二人きりでなければ意味はない」
すまん、小十郎。
取り敢えず、心の中で詫びておいた。
「そんじゃ、取り敢えず行きましょうか」
前もって買っておいた切符を差し出す。
「今日は全て俺が奢りますんで」
「それは我が提言した見返りには含まれておらん。贖罪のつもりか?」
「いえ、男の意地です」
「ぬぅ? ……ならば致し方ないな」
きょとんとした後、フッと笑って切符を受け取ってくれた。

改札口の機械を俺は難なく通過した。
しかし、後続の揚羽さんはゲートが開かず立ち往生している。
「ええい、おのれ…通さぬか無礼者!!」
今にもゲートを破壊して強行突破しかねない。
「揚羽さん、落ち着いてください!」
「下がっておれ! 機械如きが我のゆく道を妨げるとは許さん!!」
「切符は!?」
「勿論持っておるぞ。ほれ、この通り」
「通さなきゃ駄目なんです!」
揚羽さんに指示して、機械に切符を入れさせる。
途端にあっけなくゲートは開いた。
「おお、遂に我が前に平伏したか! フハハハハハハハハハハーッ!!」
衆人環視の中で高らかに笑っちゃって。
「レンよ。この勝利はお前のおかげぞ」
まあ、褒められて嬉しかったからいいけど。
後で聞いたら、やっぱり電車に乗るのは初めてだったらしい。

505 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編I :2007/09/17(月) 18:56:52 ID:ZVPQFzI10

電車に乗って、およそ30分。
目的地である松笠に到着した。
七浜に来て日の浅い俺が地元の人間を偉そうに案内できる筈がない。
だったら、他の街の方が揚羽さんにとっても新鮮味があるだろうという判断だった。
でも、一応確認しておくか。
「この街に来た事は?」
「ない。だが霧夜の成金娘はもとより、我が宿敵である鉄一族の女も住まう地と聞き及んでおる」
「じゃあ、やっぱり小十郎連れてきた方が良かったんじゃ…」
「今はお前がおるだろう。我の背を預けるにはまだ役不足だが」
「いざとなったら、足引っ張らないくらいには頑張りますけどね」
でも、せっかくの遊楽日和なんだし、願わくばその宿敵と遭遇しない事を祈って。
どんな奴なのか、少し興味あるけどな。
「さて、レンよ。まずはどうするのだ?」
「では…手始めにお昼にしましょうか。何かリクエストは?」
「お前に全て任せよう」
「わかりました」
バックからメモと地図を取り出し、前もってリストアップしておいた店から一番近い店を選ぶ。
ミューさんの手助けもあって下調べはバッチリだ。

駅から歩いてしばらく歩いて、一件の中華料理屋に辿りついた。
「ここが美味いと評判らしいです。あ、因みにここで食べれるのはラーメンと言います」
「ほう、これがかのラ・メーン……って、たわけ! それくらい知っておるわ!」
左手で殴られる。
「ぐはっ!!」
流石に知ってたか。
深窓――――ではないけど、お嬢様だから知らないと思ってたんだが(偏見)。
テレビや漫画みたいにはいかないぜ。
そう思っていると、揚羽さんはフッと笑った。
「されど、この店で食べた事はない。ゆくぞ!」

506 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編J :2007/09/17(月) 18:59:40 ID:ZVPQFzI10

「おまちどうさまネ」
お団子頭の可愛らしい女の子が、注文した二種類のラーメンを運んでくる。
そこで、ふと思った。
「揚羽さん、利き腕はやはり右手で?」
「いかにも」
しまった。配慮が足りなかった。
利き腕が使えないんじゃ、箸はかなり難しい。
俺はなんて馬鹿なんだ……。
「あの…美味そうですが、店を変えましょうか」
「何故だ?」
「その手では食べにくいかと。すいません……近くに美味いカレー屋もあるとも聞いてますんで、
 そっちならスプーンですくえますし」
「よい。我はここで食べたいのだ、お前が選んだこの店で。それに、気合でどうとでもなる」
確かに、その気になれば左手で何とか食べられるだろうけど、どうしても行儀悪く見えちまう。
やっぱり女の子だし、みっともないのは気になるだろうからなぁ。
……よし。
「揚羽さん、一つ妙案が」
「何だ? 申せ」
言葉で言うよりは実践する方が楽なんだよな、これ。
備え付けの割り箸で揚羽のラーメンを少し挟み、そのまま麺を彼女の口の前まで持って行く。
「どうぞ、お召し上がりを」
「お、お、お、おおおおお前…」
揚羽さんの顔がほんのりと赤に染まる。
正直、俺としてもちょっと恥ずかしいけど。
「執事の十八番ですから…多分」
「そ、そうであるか。では頂くとしよう。だが、お前もちゃんと食うのだぞ」

彼女に食べさせつつ交互に俺も自分のラーメンを食って、何とか食事を終わらせた。
「デコの店も美味であったが、ここも中々のものよ。褒めてつかわす」
「それは恐悦」
「コンペイトウをやろう。共に食おうではないか」
丁度いいデザートになった。

507 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編K :2007/09/17(月) 19:03:44 ID:ZVPQFzI10

食べ終えてから、俺たちは適当に町を散歩しながら映画館へ移動した。
目当ては『劇場版・大江戸大走査線』。
大昔に放映していた時代劇のリメイク映画らしい。
俺はよく知らないが、揚羽さんの好みにマッチしそうだったからチョイスしてみた。
「見た事ありますか?」
「九鬼の家でな。まこと良きものであった」
いまだ公開中なのに自宅で見れるとは凄いな。
流石は日本有数の大財閥だぜ(この場合はマイナスに働いたけど)。
「じゃあ、別のにしますか? それとも、他の所へ?」
「構わん。我はお前と見たいのだ」
その一言で決定した。
窓口でチケットを買った後、上映までまだ少し時間があるからベンチに座って時間を潰す。
因みに、ちょうど俺達で直後の上映分は売り切れになった。
話題のイケメン俳優が出ているせいか、若い人達にも人気らしい。
「ほう…おお……」
待ってる間、揚羽さんはあっちこっちを物珍しそうにキョロキョロ見回していた。
そういう一挙一動が酷く可愛らしい。
映画のCMが流れるテレビ、ロビーの販売フロアで売られているグッズの山々。
特に、子供が持っているポップコーンに興味を示したみたいなので訊ねてみた。
「揚羽さん。ポップコーンや飲み物は召し上がりますか?」
「食べてみるのも一興。買って参れ。飲み物は煎茶でな」
「ウーロン茶くらいしかないと思いますが……では、ここで少々お待ちを」
揚羽さんをその場に残し、売店へ向かう。
さっきの様子からするとポップコーン食べるのも初めてだな。
今日は『初めてづくし』になりそうで良かった。
そんな事を考えていたら、『次の時間帯にするか』と話し合っていたカップルの片方にぶつかってしまった。
「あ、すいません」
「いえ、こちらこそ失礼しました」
髪を短く揃えた、かなりの美人だ。
あと、シスコンとしての勘だがこの人はブラコンな気がする。
一緒にいる男が恋人というより弟といった感じなのもそのせいか。
互いに頭を下げあって、すぐに擦れ違った。

508 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編L :2007/09/17(月) 19:06:41 ID:ZVPQFzI10

帰還早々、揚羽さんはさっそくポップコーンを一つ摘まんだ。
「ふむ…何とも味気ない洋菓子である」
感想を述べた途端、訝しむように眉をひそめる。
「どうしました?」
「何やら近くに妙な気を感じるのだ。それも三つ。うち二つは因縁めいておるが…よくわからぬ。
 片方はかなり微弱であるしな。どうもお前と共におるとドーキが邪魔して気を探れん。
 先の下郎の時も、それで殺気を感知し損ねた」
「ドーキ?」
疑問に思ったところで、入場可能を告げるアナウンスがかかった。
「あ、そろそろ時間のようです」
「左様か。では参るぞ」

映画を見終わった後、他にもドブ坂とかを色々回ってから七浜に帰ってきた。
「我は満足したぞ。お前も楽しめたか?」
「充分すぎる程に」
「ならば、行った甲斐があった。では、さらばだ」
立ち去ろうとする揚羽さんを慌てて引き止める。
「送っていきます」
「よい。行きも一人であったからな」
「そういうワケにはいきません。夜は流石に危ないですから」
「我は一人で帰れると申しておるのだぞ」
「九鬼グループの令嬢なんて、俺なんかよりよっぽど高確率で狙われます。
 そりゃあ揚羽さんが強いのは知ってますよ。けど、今は右手が使えません」
「鉄や橘以外の敵など、左手と蹴りで十分だ」
「俺は万が一の可能性も無くしたい。殴られても蹴られても罵られても、絶対送り届けます。
 とにかく、一人じゃ帰しません。それが嫌なら、せめて小十郎を呼んでください」
「強情な奴め」
「意志が強いんですよ」
「フハハハハハハハハハハハハ!!」
いきなり吹きだした。
唖然とする俺に、揚羽さんは小さく微笑む。
「どうした? 我を送り届けるのであろう?」

509 :名無しさん@初回限定 :2007/09/17(月) 19:08:21 ID:hkS8uVo00

久しぶりの支援

510 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編M :2007/09/17(月) 19:10:04 ID:ZVPQFzI10

「ここでよい」
堀にかかる橋の手前で揚羽さんが言った。
橋の先には立派な門があり、『九鬼』という表札が掲げられている。
すげぇ武家屋敷だ。
「いずれまた我が友夢を送迎する際に会えるであろう。ゆえにこの別れに涙はいらぬぞ?」
「泣きませんけどね。今後も宜しくお願いします」
「さらばだ。フハハ!!」
「それでは」
お互いに背を向けて、反対方向に歩き出す。
距離がだんだん遠くなっていくのが正直寂しい。
もう少し長く揚羽さんと一緒にいたかったのかもな。
きっと、彼女の賑やかさに慣れちまったせいだろう。

「レン、この前はご苦労だった」
揚羽さんと遊んでから三日後。
夢お嬢様を迎えに学校まで行くと、小十郎と遭遇した。
「いや、こっちこそ。ずっと腕立てしてて大変だったろ?」
「ああ。まだ腕が上がらない…だが、これしきで根はあげていては揚羽様の従者たる資格はないさ。
 いい鍛錬にもなったからな」
「それにしても、揚羽さんは予想以上に世間知らずだったぜ。あ、これ悪口じゃないぞ? 
 純真っつーか、感心してるんだ」
「その通りだ! 揚羽様は汚れ無き天使のような御方! 無垢なる魂の持ち主!!」
「綺麗な心の持ち主ってのは同感だが…その言い方だと俺が揚羽さん染めちまったみたいだな」
「い、いや、そんなつもりではなかったんだが…すまん」
「わかってるって」
「揚羽様も大層満足されておられたぞ。ご帰還なさってから、ずっと嬉々として話されていた。
 あれほどお喜びになられている揚羽様を…俺は…いまだかつて見た事が無い……」
最後の方は、何故か搾り出すように小さな声になっていた。
「…レン、お前は揚羽様を……」
「ん?」
「いや、何でもない。気にしないでくれ」
それっきり、小十郎は何も言わなかった。

511 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編N :2007/09/17(月) 19:13:27 ID:ZVPQFzI10

まだ少し冷える5月の朝。
俺はわざわざ早起きして、ベニ公の指示のもと料理を作っていた。
『今度我に弁当作って来い』
夢お嬢様を迎えに行った時、そう揚羽さんに言われたのがキッカケ。
『お前の弁当を食べてみたいのだ、我は』
とまで言われると、俄然やる気が出てくるぜ。
……あれ、何でだ?
「こら、ボケっとしてないでかき混ぜんかい」
「やべっ!」
慌てて菜箸でフライパンの中の卵をかき混ぜる。
「ったく……そもそも和食は鳩の得意分野でしょうが」
「鳩ねぇに教えて貰うと甘えが入っちまうからな。
 いいじゃねぇか、俺は料理作れてお前も和食の勉強ができる。
 お互い悪くない取引だろ?」
「そう思ったから協力してやってんのよ。んじゃ、次は鶏肉の番」
「おう」

何とかできあがった料理をランチボックスに詰めて、布で丁寧に包む。
それを持って外に出ると、先に待っていたナトセさんが寄って来た。
「夢のお弁当以外に美味しそうな匂いがするよ、レン君」
「これだけはあげられません!」
「そんなぁ…」
「余ったおかずが台所にありますから、ベニ公に許可貰って食べてください」
「うん、わかったよ!」
物凄いスピードで家へと走っていくナトセさん。
「それ、アゲハちゃんのだよね?」
「はい」
「う〜ん……夢としては複雑だよー」
「お嬢様…」
進展が無いとはいえ、俺は一応ボーイフレンド。
しかも、『ごっこではすまされなくなってきた』と森羅様に釘を刺された。
けど、俺自身は……。

512 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編O :2007/09/17(月) 19:16:33 ID:ZVPQFzI10

「おはよう、レン! そして我が友夢よ!」
校門に到着すると、待っていた揚羽さんが声をかけてきた。
「お、おはよう…アゲハちゃん」
「おはようございます」
挨拶すると、さっそく包みを差し出す。
「この前言われたとおり、弁当作ってきました。もし良かったらどうぞ」
「おお」
ご飯の上に敷き詰めた鶏肉と卵のそぼろ。栄養バランスを考えたホウレン草のおひたし。
揚羽さんのキャラ的に和食で固めてみた。
洋食も好きという可能性も考えたが、初回だからいいだろう。
勿論、左手で食べれるようにスプーンを添えてある。
「あまり上手くできなかったかもしれませんが…口に合えば幸いです」
「フハハ! 美味しく頂いてやろう」
「レ、レン! 揚羽様の弁当は既に俺が作ってきているんだぞ!?」
「我が話している最中だ、うつけ者がっ!!」
「ぐああああっ! 申し訳ありません、揚羽様ああああああっ!!」
殴られ、謝りながら小十郎は数メートル吹っ飛んでいく。
「案ずるな小十郎、お前の弁当もちゃんと食べてやる。成長途上の我はより多くの栄養を摂取せねばならんのだ」
「あ、ありがたき幸せにございます! 揚羽様っ!!」

「馳走になった」
下校時間になりお嬢様を迎えに行くと、揚羽さんから空っぽになったランチボックスを返される。
「悪くなかったぞ。まだまだ荒削りであったがな」
「まあ、料理始めたばかりですので」
「しかし、我好みの良い味をしておった。今後も精進しろ。また作って…いや、お前の次の休暇はいつだ?」
意味がよくわからないまま、素直に日にちを告げる。
「その日、今度はお前が我に付き合え。その時に作って来い。また食べたいのだ」
「え? 大丈夫だと思いますけど」
味見した限りでは、これまで俺が作った料理で間違いなく最高だった。
でも、そう簡単に唸らせるほど上手くできるなんて最初から思ってなかったし、
もっと頑張ってやるぜ。
……どうしてこんなに張り切ってんだ?

513 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編P :2007/09/17(月) 19:20:18 ID:ZVPQFzI10

「行ってらっしゃいませ、揚羽様!」
楽しげに出かけていく揚羽とは裏腹に、見送る小十郎の表情は冴えない。
主君は自分にとっての全てだ。
彼女の幸せを心から願っている。
だが、いざそうなると自分は邪魔にしかならない。
そんなジレンマが彼を苛んでいた。
「揚羽様が幸福ならば……俺は不幸でいい」
心を押しつぶすような低い声で、彼は己に言い聞かせる。
一歩間違えれば自分の存在を崩壊させかねない危険な考えを必死で打ち消す為に。
そうだ、今は余計な事を考えている場合じゃない。
ここ最近、上の者達が妙にざわついている。
その理由について、心当たりはありすぎた。

「レン、もう来ておったか」
リュックサックを抱いて公園のベンチに座っていると、揚羽さんが現れた。
そこで、ふと気づく。
彼女の右手に包帯がない。
思わず、その手を取ってまじまじと見つめる。
「お、お、お前…」
「……傷、残らなかったんですね」
「む? この通りである」
手の甲にも掌にも傷跡はない。
白い手は陶器のように滑らかだった(マメはあるけど)。
治療した名医と脅威の治癒力に感謝を。
「良かった……ホント良かった…」
「我はそこらの軟弱な女と違って、傷くらい何とも思わぬが……お前がそう思うなら良しとしよう」
顔を緩ませたかと思うと、いきなりハッとして。
「い、いつまで握っておる! たわけ!!」
「ぐおっ!」
復活を遂げた右手で殴られた。
「と…ところで今日はどちらへ?」
「やがてわかる。走ってゆくぞ! ついて参れ!!」

514 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編Q :2007/09/17(月) 19:23:50 ID:ZVPQFzI10

竹やぶを抜けて東屋に着くなり、疲れ果てた俺はどっと倒れこんだ。
「これしきでへばるとはヤワな奴め」
「そ…そ……そう…言われても・・・・」
だって、ミサイル並みのスピードで爆走するし。
豆粒くらいの後姿に喰らいついていくだけで限界だった。
対して、揚羽さんは呼吸一つ乱れず涼しい顔をしている。
「…ここ、どこなんですか?」
一体どれくらい時間が経ったんだろう。
どういうルートで来たのかもはっきりとは憶えていない。
七浜どころか、もう別の県なんじゃねぇか?
「我お気に入りの場所だ。我の許しなくして、誰であろうと立ち入る事はできぬ。
 もし侵入すれば末代まで制裁を下してやるわ! フハハハハハハ!!」
つまり、揚羽さんの私有地って事か――――って、違う。俺は現在地を知りたかったんだ。
「時にレン。弁当は持ってきておろう?」
「言うに及ばず」
やっとこさ起き上がり、リュックサックから重箱を取り出して広げる。
今回は実験的に色々作ってきた。
「まずは我が味見をしてやろう」
箸で適当におかずを摘み上げ、口へ運ぶ揚羽さん。
「やはりまだまだだ。しかし、着実に腕を上げている」
「頑張りましたから。そう言って頂けて嬉しいです」
「どれ、口を開けい」
「はい?」
「我の命であるぞ、早くせんか」
揚羽さんに命じられるまま、口を開いた。
直後、ブロッコリーの塩茹でを口にそっと放り込まれる。
「どうだ? 先のラーメン屋における我の気分が味わえるであろう? フハハハ!!」
「揚羽さんの気分と言われましても…」
俺自身は幸せな気分なんだけどさ。

515 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編R :2007/09/17(月) 19:26:54 ID:ZVPQFzI10

食後に恒例のコンペイトウを貰って食べると、体力が全回復した。
「糖が回った! 力が沸いた!」
そうなると、疲れ果てていた時は目に入らなかった景色に気づく。
東屋の周辺はどこまでも続く一面の花畑。
色とりどりの蝶がひらひらと乱舞している。
草の香りも風の音も澄みきっていて清々しい。
「退屈ではないか?」
「そんな事、思いもしませんよ。揚羽さんがいればどこだって楽しいですから」
急に揚羽さんの顔が赤らむ。
「空気も美味いし、何より綺麗です」
「夏はもっと美しいぞ。花もさらに咲き乱れおる。この領域内に別荘を設けた程だ」
「そりゃあ是非とも見てみたいですね」
この風景は都会では味わえないだろう。おまけに、夏場はこれ以上ときた。
到着するまでは確かに大変だったが、あの苦労も惜しいもんじゃない。
そうは言っても、車で来た方が遥かに楽なんだが。
「そもそもは祖母様の土地でな。我は高校入学祝いとして譲り受けたに過ぎん。
 幼き頃、祖母様に連れられ初めて訪れた日の感激は今でも鮮明である。
 ただ、祖母様もお年のせいであまり外出できなくなってしまってな…恐らく、もうここには来れぬであろう」
花畑を一望する顔に浮かんでいたのは、初めて見る悲しげな表情だった。
「だから今日は花を摘みに来た。配下の者に命じるのは容易いが、我自身の手で摘み取り、
 我自身の手で祖母様に渡さねば気が済まん。だが、お前は許す。手伝え」
「その…俺なんかが手伝ってもいいんですか?」
「構わん。我が愛するお前ならば」
さりげなく言われた――――。
思わず口籠る俺に、揚羽さんは続ける。
「お前と我が友夢がまがりなりにも恋人同士だという事は承知しておる。
 ただ、これは揺ぎない我の本心だ。
 正直に申せば、我はお前を夢から奪いたいとさえ思っている。
 それが裏切りであろうと、たとえ夢とあいまみえる事になろうとも」
力強い眼差しが彼女の決意を物語っていた。
「心の中に閉うには溢れすぎる想いだからな」
その言葉で理解する。俺が答えを出すのを求めているんだと……。

516 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編S :2007/09/17(月) 19:29:32 ID:ZVPQFzI10

夢お嬢様から提案された時、断っていれば良かったのだろうか。
本当に愛していない相手とは、形だけとはいえ恋人同士になれないと。
そうすれば、夢お嬢様だって傷つかずに済んだかもしれない。
待て、よく考えろ。
何でもう夢お嬢様が傷つくと確信してる?
このまま夢お嬢様と付き合うなら何の問題もない筈だろ?
どうして関係破綻が前提になってるんだ?
それはきっと。
間違いなく。
――――俺の心が既に決まっているからだ。
手を怪我させた罪悪感がそうさせてるのでも、告白されてその気になってるのでもない。
強さと気高さと豪快さと優しさと可愛らしさと笑顔。
彼女の全てに、いつのまにか惹かれていた……。
「揚羽さん」
彼女の瞳をまっすぐに見つめて。
「俺だって好きだ」
いざ面と向かって言ってみると、やっぱり恥ずかしいというか照れるというか。
ただ、それ以上に情けなかった。
「ようやく気づけた。多分…かなり前から気になってたと思う。
 でも、キッカケ貰わなきゃ自分の気持ちさえ自覚できねぇなんて…」
うつむく俺の頬に、揚羽の手が伸びて触れる。
「全くだ、この愚鈍め…それに、この我が見初めた男ならばもっと熱い告白をしろ。
 今のは淡白すぎる。今度は我の魂が熱く燃え盛るほどにな」
随分と無茶を言ってくれるぜ。
貧しいボキャブラリーを必死に活用して、思いつく限りの愛の言葉を叫ぶ。
「俺はお前に出逢う為に生まれてきた!」
「出逢っただけで満足するな! その程度か!」
「この魂は、お前への愛と共にあり!!」
「当然である! まだ足りん!」
「お前が好きだっ!! お前が欲しいっ!! 揚羽あああああああああああっ!!!!」
「我もだ」
聞き返す隙もなく、俺は揚羽に唇を塞がれた。

517 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編21 :2007/09/17(月) 19:32:55 ID:ZVPQFzI10

キスの雨が降る。
体重が圧しかかる。
腕と指が絡まる。
汗が混じる。
身体が跳ねる。
声が迸る。
甘い痛みが拡がる。
快感が押し寄せる。
心が溶ける。
全てが一つになる――――。

花畑からそれほど離れていない別荘。
別荘といっても久遠寺邸よりもでかい屋敷だ。
普段は無人だが定期的に管理人が掃除しているらしく、ゴミ一つ落ちてない。
「強く…」
「ん?」
「強くなれたであろうか? 我も、お前も」
隣に横たわる揚羽が訊いてきた。
畳の上に敷かれた布団の中は真夏みたいに暑い。
お互いの体温のせいだろう、抱き合っているから。
「我に房中術の心得は無いが、どうかと思ってな」
「こんなお手軽な方法で強くなれるなら、誰も苦労しないだろ」
「なるほど、確かに。まあ、少なくてもお前が力をくれる事に相違ない」
柔らかく微笑みながら、さらに揚羽が身体を寄せてくる。
「我はしばし眠る。このままでいろ。目覚めたら花を摘むぞ。
 祖母様と我、そしてお前の好きな色の花をそれぞれ…たくさんな」
そう言って、揚羽は眠りにつく。
「ああ、たくさん摘もう」
美しく穏やかな寝顔を崩さないよう、俺はそっと彼女の髪を撫でた。

心地よい眠りと甘い充実感が揚羽の勘を鈍らせていたのか。
外の竹やぶで、何者かが蠢いていた事に二人は気づかなかった。

518 :胡蝶は日輪に飛ぶ・前編22 :2007/09/17(月) 19:38:03 ID:ZVPQFzI10

すっかり日が暮れた頃、ようやく九鬼邸の前に到着した。
案の定、俺は肩で息をしてるような状態だ。
「またしてもか。鍛練が足りぬ証拠だ」
「いや、大丈夫……今度は…もう少しマシになってる筈だから…」
これだけ運動(色んな)すれば体力つくだろう。
その前に、明日の筋肉痛と疲労がちょっと心配だ。
鳩ねぇにマッサージして貰おう……ちゃんとケジメをつけてから。
夢お嬢様にも全て打ち明けなきゃならない。
どれだけ傷つけちまうだろう。
それでも、自分の気持ちに嘘はつけねぇ。
「後日、久遠寺家に出向くぞ。お前を正式に引き抜く為にな」
「……そうだな…」
夢お嬢様を裏切っても、そのまま久遠寺で働くなんて虫のいい事は考えちゃいない。
森羅様・ミューさん・大佐・鳩ねぇ・ナトセさん・ベニ公・デニーロ・ハル。そして、夢お嬢様。
みんな俺にとってかけがえのない家族だ。
「それでも後悔はしない」
「我もだ」
俺の左手と揚羽の右手が重なり、指と指がしっかりと絡まる。
「我にお前がついているように、お前にも我がついている。
 我ら二人のこの手なら、いかなる問題も突破できよう
「お前が言うと、ホントにそう思えてくるよ」
「事実であるぞ。フハハハ!」
ひとしきり笑った後、静かに唇が重なりあう。
長い長いキス。
「では、またな!」
「ああ!」
最後に強く握り合った手も、やがて離れた。
今度は寂しくなんかない。
これは、また会うまでの一時的な別れなんだから。

しかし、次の日もその次の日も。
揚羽と小十郎に会う事は無かった――――。

519 :名無しさん@初回限定 :2007/09/17(月) 19:51:20 ID:ZVPQFzI10

『胡蝶は日輪に飛ぶ・前編』、終わりです。
一応揚羽様ルートとして考えてみました。
波乱の後編はこれから書くのでもうしばらく先の公開となりますが、いくつも布石を打ってあります。
今回他人行儀だったレンも、後編への仕込みは完了したので本格的に活躍する予定です。

取り敢えず、すまない…夢よ。

520 :名無しさん@初回限定 :2007/09/17(月) 20:45:19 ID:z67whIRF0

甲子園

521 :名無しさん@初回限定 :2007/09/17(月) 20:56:46 ID:Oxed+9Rf0

長編乙ー

続きが楽しみなんだぜ!!!!!!!

522 :名無しさん@初回限定 :2007/09/17(月) 21:59:15 ID:q3RE/Jd50

全体的にくどい(キャラがではない)。

523 :名無しさん@初回限定 :2007/09/17(月) 22:04:00 ID:+OHD3cM90

さて、どっちに聞こう?

    1:夢お嬢様
にア 2:九鬼揚羽  ピッ!

                   _      、
                '´/ 三ヽ   ノ `´ `ゝ
                i l从x リ)  ソ ソ从ヽ、ゝ
         …レン  ノw(|*゚ ー゚ノl|、 `!´∀`*|)´  揚羽様…
                   く)介iつ  ⊂i>i⊂i)
                  く/_|j〉     l T`!
       .           し'ノ     i_7、」

                  )          、
           ベリ  , ´ ̄ ヽ        ノ `´ `ゝ ガビーーン
ハイ残念        i》《χハ)))))'i ベリ ソ ソ从ヽ、ゝ
 夢でしたーー!三ヽ i|i」゚ ヮ゚ノゞ '´/  `!、゚Д゚;i)´ えええええー
           、i l从l⊂)介iつノw(|l  ⊂i>ii<'iつ   ーーーーー!!?
           l|   ノソく/_|j〉リ ベリーッ  l T`!
                 し'ノ         i_7、」

524 :名無しさん@初回限定 :2007/09/17(月) 22:10:51 ID:JO6Sto6c0

ちょwジャガーさんwww

525 :名無しさん@初回限定 :2007/09/17(月) 23:54:52 ID:xDoZp9Lb0

GJ >>522主に格闘シーンの描写だろうな
アゲハが手をケガするところなんか、もう少しさらっと書いて欲しい

あと、複線はあえて張り過ぎないほうがいいよ
全部消化しようとすると、かえってそれに束縛されて冗長になりやすい

526 :名無しさん@初回限定 :2007/09/18(火) 01:30:18 ID:2FaPT3sc0

俺には無駄が見つからないぞ!神級のSSとさえ思ってしまった。
揚羽様が絡むと魂の温度が上がるぜまったく。

527 :名無しさん@初回限定 :2007/09/18(火) 07:58:00 ID:R3pYSCm60

         _
      ,-、fi^fト、\
     <l  i> ゙ヽ::ヽ
      l ノ  ソル:::|
      ノ ハwwリノ:::::| ドウヤラフッキシタヨウネ…
     ( (と}!凵!{ノ::::::|
      ゙ fく,兀ノヾ;/
       し'  ̄
         _
        ,ィf^tト、\
      ,´`´ `ヾ'>ヽ
     、ノソリ从リルゝl::::|
       |i、゚ロ゚ l|ハ |::::| ……
      と}!凵!{つヽ::|
      fく,兀ノヾ;;;/
       し'  ̄
          _
         ,ィf^tト、\
       ,´`´ `ヾ'>ヽ
      、ノソリ从リルゝl::::|
        |i、゚ロ゚*|ハ |::::| 朝ーーっ!全員起床!
     ┏⊂(卯i{つ=Φ ジャーン
     ◎ /_ソヾゝ ;;;/     ジャーン
        しし'  ̄  ジャーン
         _
       /::::::::::\
      /:::::::::::::::::::::ヽ
  シャッ!  |::::::::::::::::::::::::|
    ミ |::::::::::::::::::::::::| ソレジャバイバイ!!
      |:::::::::::::::::::::::|
       \;;;;;;;;;;;;/

528 :名無しさん@初回限定 :2007/09/18(火) 09:32:16 ID:xskyifSN0

ちょろちょろすんなw

529 :名無しさん@初回限定 :2007/09/19(水) 22:10:50 ID:tslf7d3K0

530 :名無しさん@初回限定 :2007/09/20(木) 00:00:12 ID:OrXE+9JU0

イイモン読ませてもらったー。GJ
>>525
まぁ、バトルシーンについては
戦闘の描写が好きかどうかの個人差があるだろうし
ゲームの1ルートを短くして書いてるようなもんだから
少々くどくなってもしょうがないだろう。
伏線については、確かに多すぎると難しくなるけど
ちゃんとキレイにまとめられてるから大丈夫だと思うよ。

531 :名無しさん@初回限定 :2007/09/20(木) 03:14:08 ID:FYQFTr550

バトルシーンの好き嫌いというより表現としてこなれてない
頑張ってるぶん、裏目に出てる感がするんよ

マンガならクリリンがやられた後、ゴクウが出てきて圧倒的に強いという描写は
風をシュッシュと書けばそれでいい
そこを映画みたいにコマ落としでスロー表現する手もなくはない

文章としてのスロー表現はくどくなるので、同じ単語の重複などは徹底的にさける
これを徹底的に夢枕獏みたいな文章になっちゃうわけだが

532 :名無しさん@初回限定 :2007/09/20(木) 03:14:55 ID:FYQFTr550

×これを徹底的に夢枕獏みたいな文章になっちゃうわけだが

○これを徹底的にやると夢枕獏みたいな文章になっちゃうわけだが

533 :名無しさん@初回限定 :2007/09/20(木) 07:52:53 ID:M7C/XMnK0

久しぶりにきてみたけど
昔の勢いが異常だったんだろうね

つよきす2きたああああああ?ってことでつよきすSSwktkです。

534 :名無しさん@初回限定 :2007/09/20(木) 08:07:41 ID:XfX2na750

ああ、つよきすSSが増えるのは嬉しいかもしれん
そういう意味では、GJだよきゃんでぃ

535 :名無しさん@初回限定 :2007/09/20(木) 15:35:42 ID:lUeP1Tug0

>>533
でも分類的には、タカヒロの作品を元に創った派生系って事じゃないか?
ガンダム的に言ったら、ザク2とハイザックの関係に近いんじゃないのか?
ルール的には(白猫参謀氏及びタカヒロ氏が関わっていないので)、新キャラクターを出演させてSSを創るのは良いのか駄目なのか?
まあ、物凄く先の話を言っているのは解っているけど・・・

536 :名無しさん@初回限定 :2007/09/20(木) 16:28:46 ID:XfX2na750

>>535
ガンダムとGガン

537 :名無しさん@初回限定 :2007/09/20(木) 17:08:12 ID:iDLspTMBO

瀬麗武「ふ・・・とうとう俺の出番が・・・」
新瀬麗武「待て、出るのは私だ。」
瀬麗武「・・・は?誰だ貴様は・・・?!俺は・・・」
新瀬麗武「【私】が橘瀬麗武だ。これからつよきす2は私が出る。お役目ご苦労だったな」
瀬麗武「なっ!?ちょっと待て!俺は!俺はどうなる・・・!!」
新瀬麗武「イマドキ【俺女】は流行らん・・・せいぜいこのスレでネタとして扱われるんだな」
瀬麗武「くっ・・・この俺が・・・ちくしょぉおおおー!!」

つよきす2における旧瀬麗武と新瀬麗武との違い
ナイフから日本刀に武器が変わったね

538 :名無しさん@初回限定 :2007/09/20(木) 18:58:45 ID:AFc/dKkm0

ちょお待ち!2でるってマジすか?
ここにきて初めて知ったのだが・・・。
きゃんでぃに情報載ってる?結構ガチな問題です。

539 :名無しさん@初回限定 :2007/09/20(木) 19:03:55 ID:XfX2na750

きゃんでぃスレにいってみなよ
タカヒロ・白猫関わってないから、あんまりここと関係ないんだ

540 :名無しさん@初回限定 :2007/09/20(木) 19:57:36 ID:0v8cEElm0

つよきす2はこっちになるのか?
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1181212814/

541 :名無しさん@初回限定 :2007/09/20(木) 20:02:18 ID:XfX2na750

そっちだな

542 :名無しさん@初回限定 :2007/09/20(木) 20:22:32 ID:61tdMLp/0

あのスレまだ残ってたのかwww
もはあ懐かしいww

543 :名無しさん@初回限定 :2007/09/20(木) 21:43:04 ID:ahe0UD8P0

つよきす2にwktkしてるお前たちへ
ttp://ranobe.com/up/src/up221093.jpg

544 :名無しさん@初回限定 :2007/09/20(木) 22:11:29 ID:hHhjNQbl0

揚羽様SS、後編も超期待だね!
でも夢、かわいそうだよ〜

545 :名無しさん@初回限定 :2007/09/21(金) 23:24:21 ID:9JNKVOGk0

 

546 :名無しさん@初回限定 :2007/09/22(土) 15:47:06 ID:jlYVjWcRO


547 :名無しさん@初回限定 :2007/09/22(土) 23:01:42 ID:N2EzU2gS0

タカヒロ・白猫SSAAは成り行き上のスレタイだから
つよきす2はここでいいと思うんだけど。
もともとは飴のSSAAだったんだし。

てか人の多い本流でつよきす2扱ってくれないとヤダヤダ(AAry

548 :名無しさん@初回限定 :2007/09/22(土) 23:28:14 ID:1OHMgTbH0

このスレたてた者だが、正直、このスレたてたときは「つよきす2」
が出るとは思ってなかったんだ
きゃんでぃ作品の「すぅいと」は、あまりにも雰囲気・路線が違いすぎてるので
他のタカヒロ系作品と同居させる必要がないと思ったから、
きゃんでぃスレでやってもらえばよかろうと思ってこっちは、このスレタイにした
しかし、「つよきす2」が出るなら話は別だ
こっちで違和感なく扱えるし、こっちのスレタイは
タカヒロ・白猫に限定せず、きゃんでぃ・みなとの双方を扱えるようにしておくほうがよかったかもしれん
先見の明がなかったことについては反省している

549 :名無しさん@初回限定 :2007/09/22(土) 23:36:12 ID:aSyF8CzY0

>>547
気持ちはわかった
まあ、つよきす2がどうなるかわからんし、話のネタにはなるだろうから、ここでもいいんじゃなかろうか

550 :名無しさん@初回限定 :2007/09/22(土) 23:58:43 ID:eUY46R0n0

発売されるまでは様子見でいいんじゃねーの?
地雷なら即行で隔離すれば済む話だしw

551 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 00:07:15 ID:PTNeCjzW0

スレの意向がハッキリしないまま勝手にすうぃとを締め出してスレタイを変えて
向こうのスレには削除しろだの言っておきながら
2が出ることが判明したら結局一緒にしとけばよかったって

先見どころじゃないだろ

552 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 00:08:51 ID:+6xu57QC0

>>551
じゃあ2も無しな

553 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 00:47:14 ID:nkwUO3Wu0

>>551
おk、じゃ無しってことで

554 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 01:05:06 ID:6a7SKDAF0

>>8の3と4からしてこのスレ自体暫定みたいなもんなんだから
何事もなかったように元に戻せばいいのでは

555 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 01:11:44 ID:QL7cLCir0

どーでもいいよ、1とか2とか宣言しねーと気づかないんだから

556 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 04:32:39 ID:UhzUpzEc0

>>551お前さん、締め出されてなかっとしても、本当にすうぃとの投下があると思うのか?

557 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 07:13:20 ID:nkwUO3Wu0

買ってない俺にはわからんのだが、酷い?

558 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 07:59:05 ID:UhzUpzEc0

スレの報告を見ると、普通という意見もある
しかし、スタッフの自演もあるだろうし、何よりスレの伸び方からみて
売れ行きがものすごく悪いことだけは間違いない
体験者の絶対数が少なすぎたら二次創作なんか成り立つわけがない

559 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 08:42:16 ID:nkwUO3Wu0

おk、なんか哀しくなったから、レゴブロックのお城シリーズ買ってくる

560 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 10:12:01 ID:cRA7rfpc0

スレタイは

【きゃんでぃ】飴港統合SSAAスレ【みなと】

でいいんじゃね?つよきす2のSS見たい人はいるでしょ。俺は読みたいね、昔のSS書きも戻ってくるかも知れんし

561 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 11:59:02 ID:PTNeCjzW0

>>556
そんなもん俺が知るかよ

562 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 14:09:53 ID:nkwUO3Wu0

喧嘩すんな!
涙を呑んで骨騎士くれてやるから!!

563 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 16:29:12 ID:Opaepmhe0

「君が主で執事が俺で」のキャラで信長の野望革新を
したいんだけど能力はどの位がいいだろうか?

564 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 18:01:26 ID:pyLhgKm30

魅力は森羅様で武力はナトセさん&揚羽様、智謀はμタンがトップだろうけど総合的には鳩ねえが最強って感じじゃない?

565 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 18:11:10 ID:nkwUO3Wu0

うむ。武力知力魅力で勝負とかせんだろうしな
もっと簡単かつ確実な方法でさくっと終わらせる感じ

566 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 19:24:23 ID:Opaepmhe0

夢は平均ぐらいか?

567 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 19:44:27 ID:nkwUO3Wu0

ヘタレオくらいかと

568 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 20:12:26 ID:Opaepmhe0

でもちゃんと数値化しないとよくわからないな

569 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 21:17:48 ID:nkwUO3Wu0

フカヒレにスカウター借りようぜ

570 :名無しさん@初回限定 :2007/09/23(日) 23:03:24 ID:UhzUpzEc0

>>564不意打ちとか毒ガスとか青酸カリとか・・・鳩ってそんなに黒かったっけ?

571 :名無しさん@初回限定 :2007/09/24(月) 01:09:36 ID:zp6JRvfn0

>>570
弟の為なら、ね

572 :名無しさん@初回限定 :2007/09/25(火) 23:57:52 ID:bxrpTTq8O

保管庫更新乙です!
2も出るし・・・いや、不安なんてナイヨ

573 :名無しさん@初回限定 :2007/09/26(水) 11:49:23 ID:4k8/2+9g0

投下します

574 :申し訳ありません森羅様・1 :2007/09/26(水) 11:54:31 ID:4k8/2+9g0

「しかし、信じられんな」

「いきなり何だよ?」

いつものように夢お嬢様のお帰りを校門の前で待つ俺に
小十郎がため息とともに話しかけてきた。

「お前と夢さんのことだよ。
 執事とその主で恋人になってしまうとはな。
 ……よく森羅様からお許しが出たな」

「まあ、使用人といっても
 久遠寺家はわりと寛容だからな。
 キチンと執事の仕事をしているのであれば
 ご家族と……その、そういう関係になっても許されている」

「そうか……」

またため息をつく。

「お前はどうなんだ、小十郎?」

「ん?俺がどうかしたか?」

「お前と、揚羽さんだよ。
 このままずーっと執事でいる気か?好きなんだろ?」

以前の小十郎は、ここで真っ赤になりながら必死に否定してきた。
だが、今日はうつむいたまましばらく黙りこみ
そして、ポツリとつぶやいた。

「ああ……好きだ……」

575 :申し訳ありません森羅様・2 :2007/09/26(水) 11:58:28 ID:4k8/2+9g0

「ずいぶんアッサリ認めたな」

「だが、勘違いするなよ?
 揚羽様は俺などとは身分が違う。
 いずれ然るべきお方との良縁があるだろう。
 俺はただただお傍でお支えするのみ、だ」

「いいのか、それで?好きという気持ちを隠しつづけて
 ずっとただ傍にいるだけでいいのか?」

「仕方がないだろう!揚羽様は……俺からすれば雲の上にいるお方だ。
 俺などが……どうこうできるお方では……」

「ほう。我は雲の上の住人か」

「その通り……って……あ、揚羽様!?」

あー。いつのまにか授業終わってたのか。
すぐ傍に揚羽さんが来てるのも気づかずに話しこんじまった。
こりゃまたブッ飛ばされるな小十郎……
ていうかどこから聞かれてたんだ?
場合によっては俺がフォローして……

「……フン。まあいい。戻るぞ小十郎」

「申し訳ありま……え?」

「戻るぞ、と言ったのだ。さっさとついてまいれ」

キョトンとしている俺と小十郎を残し
揚羽さんは振り向きもせずにスタスタと歩いていく。
あわてて小十郎がその後をついていく。いつも通りの風景だった。

576 :申し訳ありません森羅様・3 :2007/09/26(水) 12:03:18 ID:4k8/2+9g0

翌日。

「あれ?」

いつも揚羽さんを待機している場所に小十郎がいない。
何か用でも言いつけられたのだろうか。
が、終業のベルがなっても小十郎は戻らない。
やがて校門に揚羽さんが出てきた。

「ん、上杉か。夢はまだ陸上部のミーティングがあると言っていたから……」

「いえ、それは存じておりますが……あの、小十郎は?」

「……アレには、暇を出した」

「え」

「平たく言えば、クビにした」

マズイ。やっぱり昨日の話を聞かれてたんだろうか。
でもそんな……クビにするほど怒るようなことか?
とにかく俺にも責任の一端がある。
ここはちゃんと理由を聞いて……

「納得できないという顔だな、上杉」

「それは……小十郎は拳まで交えた俺の友。
 よろしければ理由をお聞かせください」

「これはな……小十郎も納得してのことなのだ」

「ええ?」

577 :申し訳ありません森羅様・4 :2007/09/26(水) 12:07:27 ID:4k8/2+9g0

小十郎がクビを納得?
あの揚羽さんへの忠誠心の塊が?

「いや、余計わからないんですが」

「昨日のお前達の話が、つい耳に入ってしまってな。
 正直、小十郎が我にそのような思いを抱いていると知って……驚いた。
 驚いたが、嬉しくもあったのだ」

ますますわからん。好きだって言われて嬉しくて……クビ?

「だがな、その後がいかん。
 我が雲の上の人だと、手の届かない存在だとはなから諦めている。
 それが……その不甲斐なさが情けない!悔しいのだ!」

ああ。つまり……最初から小十郎には脈があったんだな。
それなのに早々に諦めちまってたわけだ。そりゃ相手は怒るか。

「我が雲の上にいるなら、なぜ自分もそこまで上がってこない!
 我はまだまだ高みを目指すのだ!
 下から見上げているだけでついてこられるものか!
 なぜ……なぜ共に高みを目指そうとしないのだ!」

ハンカチを出す。が、差し出した手はそっと押し戻された。

「たわけ!……泣いてなどおらぬわ!」

「失礼いたしました」

「あやつは今ごろ、我の元を離れ、己を必死に磨いているはずだ。
 『雲の上で、我はお前を待つ』と……そう、約束したからな。
 いずれ己を高め、我の前にあらわれよう。それまでは……泣きなど……しない!」

578 :申し訳ありません森羅様・5 :2007/09/26(水) 12:12:22 ID:4k8/2+9g0

揚羽さんはそのまま一人で帰っていった。
涙を拭かず、胸を張り。立ち止まらず、振りかえらず。
その姿は決して弱くは見えない。
むしろ気高く、鮮やかで、強ささえ感じられた。

「レンくん」

揚羽さんの後ろ姿を見送っていたら後ろから声をかけられた。

「お疲れ様でした、夢お嬢様」

振り向いてみた夢お嬢様の表情が少し曇っている。

「揚羽ちゃんのこと、励ましてあげてね。
 今日一日、ずっと元気がなかったんだよ」

「そうですか……でも、あの人はきっと大丈夫ですよ。
 きっとすぐ、元の揚羽さんに戻ります」

そういう揚羽さんだから好きになったんだよな、小十郎。
それに、俺なんかが勝手に支えちゃお前に申し訳ない。

「そっか……そうだね!じゃ、私たちも帰ろう!」

「はい」

家路をたどりながら小十郎のことを思いだす。
今どこで何してるのかわからんが
胸の中でお前のこと応援してるぜ。
だから……早く戻ってこいよ。

579 :申し訳ありません森羅様・6 :2007/09/26(水) 12:17:33 ID:4k8/2+9g0

「ただいまー」「ただいま戻りましたー」「お帰りなさいませ夢お嬢様!」

「……は?」「……ほえ?小十郎……くん?」

玄関先で大声で俺たちを迎えたのは、いなくなったはずの小十郎その人だった。

「はい!本日より、この久遠寺家で男を磨かせていただきたく!
 先ほどよりこうして玄関でお願いを!」

「おいレン、これお前の悪戯か何かか?
 先刻から玄関先に座りこまれて正直困ってるんだが」

「げ、森羅様!?いやこれはただ小十郎が勝手に……!」

「頼む、お前からも森羅様にお願いしてくれ!」

「いやだって、なんで男を磨くのにここなんだよ!?
 お前のキャラなら山ごもりして修行とかだろ!?」

「ここにはあの大佐もおられるし
 夢さんのハートを見事に射とめた、お前という手本もいるじゃないか」

「ふむ……あと一人ぐらい雇ってもかまわんか……
 コイツは私の専属にして……ククク、面白そうだ」

森羅様からネジのゆるんだオーラが。そっと小十郎に耳うちする。

(おい小十郎、悪いことは言わんからウチはやめとけ)

「ん〜?おいレン、余計なことを言うと、コイツ雇う代わりにお前クビだぞ?(ギロリ)」

「ヒッ!?も、申し訳ありません森羅様ァ!」

580 :名無しさん@初回限定 :2007/09/26(水) 12:20:29 ID:4k8/2+9g0

終わり。揚羽様続いたけど気にしない。

581 :名無しさん@初回限定 :2007/09/26(水) 12:45:28 ID:uHEcQTJL0

>>580
GJ!
カッコイイ揚羽様とオチの小十郎との落差がw
小十郎の道のりは長そうだ

582 :名無しさん@初回限定 :2007/09/26(水) 12:56:17 ID:ztGMgHDT0

>>580
GJです!
気になります、続き。森羅様の執拗なまでの誘惑に
ゆれる小十郎を楽しみにしてますw

583 :名無しさん@初回限定 :2007/09/26(水) 13:07:18 ID:w12HG4Gr0

GJ

584 :名無しさん@初回限定 :2007/09/26(水) 15:15:06 ID:GxcZ6cNw0

>>580
GJだ!
続きも読みたいぜ

585 :名無しさん@初回限定 :2007/09/26(水) 15:27:44 ID:IvN3DZMN0

gj

586 :名無しさん@初回限定 :2007/09/26(水) 20:38:52 ID:BnN5P2aY0

タイトルの割りに森羅出てこないなぁと思ってたらw
GJ

587 :名無しさん@初回限定 :2007/09/26(水) 20:47:12 ID:/SF4DDGs0

様を付けろよ凸助野郎

>>580
gj

588 :名無しさん@初回限定 :2007/09/26(水) 22:00:54 ID:LAlxDrac0

>>580
GJ
この続きは小十郎とμさんとのやり取りメインで
つか小十郎にレッツ半ズボンを

589 :名無しさん@初回限定 :2007/09/27(木) 00:05:27 ID:1FcAP/OH0

半ズボン賛成☆
GJだった。THE灯台元暗し

590 :名無しさん@初回限定 :2007/09/29(土) 14:08:55 ID:mA83/Kk6O

二学期記念age

591 :名無しさん@初回限定 :2007/10/01(月) 21:00:06 ID:swRuY5eUO

>>506

592 :名無しさん@初回限定 :2007/10/01(月) 23:26:39 ID:BOR0ihKW0

本スレにあった、2乙女さんルートエンディングで
乙女さんから風紀委員を継いだレオっていう夢から
こんな電波受信したんで、投下してみる。

初のSSでホント短いけど勘弁。

593 :鉄を継ぐ者・1 :2007/10/01(月) 23:30:00 ID:BOR0ihKW0

「レオ、テメェ!離しやがれ!!」

レオの両脇から仲良く顔を覗かせているのは、きぬとフカヒレ。

「俺もあまり口煩いことは言いたくないんだけどな…。
 一週間連続で遅刻した挙句の塀越えを許しちまったんじゃ、
 示しもつかないんで」

そう返すレオはどこか冷静。
ここ最近、熱さのなかにも落ち着きが出てきたというか。

「認めねー!こんなレオは認めたくねー!」
「なんだよカニ、つれないこと言うなよ。
 思えば乙女さんに再会(?)したのもこんな日だったなぁ…」
「うげ…ナンカ遠い眼してんよコイツ…」

爽やか満開顔のレオを、それとは正反対の濁った眼で睨むきぬ。
その傍らでフカヒレが声を張り上げる。

「諸君らの愛してくれたヘタレオは死んだ!!何故だッ!?」
「坊やだったからさ…」
「なんか余裕ブッこいてねーコイツ!?」

594 :鉄を継ぐ者・2 :2007/10/01(月) 23:33:54 ID:BOR0ihKW0

「…ん?レオにカニに…フカヒレか。朝から何やってんだアイツら」

朝練を早めに切り上げ、水道水で喉を潤していたスバルは
聞き慣れたその声がすぐに親友達のものであると気づく。
最近のレオに多少感化されるところがあったのか
以前よりも少しだけ陸上に気合が入ってたりするスバルだが、
仲間内では特に口には出さない。

「よう。なーにしてんのよ」
「お、スバル!スーバールー!!助けてくれよー!!」

ケンカ慣れはしているものの別段、格闘技に造詣が深いわけではないスバルには
フカヒレがかけられている関節技の名称は解らなかった。
解ることといえば、一朝一夕で身につく技ではないこと、ということくらいだ。
ついでに言えば、その状態にありながら余った手できぬも掴んだまま
逃がさないのが恐ろしい。

「ほらカニ、スバルを見てみろ。何かに打ち込むその姿は、輝いて見えるだろ?」
「うるへー!スバルはいいんだよ、輝ける世界にいていい男なんだよ!」
「そうだそうだ!スバルはよくても、レオが真っ当な日のあたる世界に住むことは
 神が許しても俺が許さん!スバル、お前も何か言ってやれ!」
「何か言うとしたら、お前らにだろ…。ま、いいじゃねーの。
 俺は今の坊主、嫌いじゃないぜ?」
「スバル…」
苦悶の声をあげる男女一組を尻目に、漢同士の眼差しで語るレオとスバル。
「なーに見つめあってんですかテメーらは!!」
「そうだぁッ、シンパシってんじゃねーぞ……な、なにッ?
 …まぶし…馬鹿なッ…!?ここで一枚絵だとぅぅぅぅ…!!」

「なに言ってんだコイツは…」
「さぁな…」

595 :鉄を継ぐ者・3 :2007/10/01(月) 23:38:06 ID:BOR0ihKW0

ヒーローが最終回に放つ必殺技を喰らったような台詞とともに、
フカヒレは真っ赤な顔をして深淵に落ちていった。

ちなみに当初は軽い注意くらいで済ますつもりだったレオだが、
なんとか言い返そうとする二人があろうことか
ボトルシップに対する侮辱的発言を放ったために、制裁されていたりする。

「3年になっても騒々しさは相変わらずだな、お前達は」

対馬ファミリーの後方から歩み寄ってきたのは村田と素奈緒だった。
またしても玄人が泣いて喜びそうなサンボの妙技をカニに決めているレオは、
顔だけを向けて答える。

「去年とは内容が違う、内容が。それにしても珍しく遅刻か、小島」
「遅刻じゃない!朝練から上がったところだ僕は!そして村田だッ!!」
「うむ、今日のキレ芸も良い冴えだ。お前と同じクラスになってからというもの、
 これがないと朝が始まった気がしなくてな」
「嫌な習慣もあったもんね…」
「ん、近衛も朝練上がりか」
「チス、対馬。なんだか馬鹿騒ぎが聞こえてきたから寄ってみたってわけ。
 しっかしアレねー、テンションには流されねーとか言ってた対馬が
 今じゃ熱血風紀委員とは。人間って解らないもんね」
「それを言うなって。…俺は長い間、クールぶって何もできない自分を
 正当化してただけだったからな。乙女さんにはすっかり目を覚ましてもらったよ」
「さすがは鉄先輩ね。あの人にかかったら、ニートも働いたら負けだなんて
 言わなくなるでしょうね」
「おい、俺はそこまでヒドかったんか。……でもな、近衛」
「ん?」
「乙女さんよりも前に…ずっと…お前はそれを俺に教えてくれてたんだよな。
 …ごめん。あと、ありがとうな」

596 :鉄を継ぐ者・4 :2007/10/01(月) 23:39:24 ID:BOR0ihKW0

「………………!!」

キーンコーンカーンコーン

「おい近衛。顔が真っ赤だぞ。まぁ、朝っぱらからこんなこと
 真顔で言われたら解らんでもない。かく言う僕もこれはさすがに赤面モノ…」
「う、うっさいわね!早く教室行くわよ、村田!じゃね、対馬!!」
強引に村田の言葉をさえぎり、昇降口へと駆けていく素奈緒。

(も〜、ホント変わりすぎよアイツ!!)


ホームルーム中、素奈緒(とフカヒレ)の顔はしばらく赤かったそうな。

597 :名無しさん@初回限定 :2007/10/01(月) 23:40:01 ID:BOR0ihKW0

終わり。ゲーム本編みたいにレオ一人称にできんかったのが残念。
つーかむしろ素奈緒ルートにしてしまった俺、素奈緒スキー。

598 :名無しさん@初回限定 :2007/10/02(火) 00:00:52 ID:upHB00en0

GJ!

つーか、なにこのハーレムルート専用レオw

599 :名無しさん@初回限定 :2007/10/02(火) 00:04:02 ID:BOxzB55D0

GJ!
素奈緒はあまり好きじゃないが、良いな。
というか、レオは乙女さんルートだと普通に風紀委員になってるんだぞ。

600 :名無しさん@初回限定 :2007/10/02(火) 00:10:05 ID:88sEevh40

   <ヽ个/>
   ( ´・ω・`)  レオ兄さんがgjな活躍中と聞いて飛んできました
   (つ且0)  
   と_)__)

601 :名無しさん@初回限定 :2007/10/02(火) 00:22:16 ID:ii/pRjcM0

>>600
遅かったな明日虎

602 :名無しさん@初回限定 :2007/10/02(火) 05:27:51 ID:QD1akUJd0

gj!

603 :名無しさん@初回限定 :2007/10/02(火) 19:46:21 ID:JUVW13Mt0

嫌な習慣GJ

604 :名無しさん@初回限定 :2007/10/03(水) 17:47:13 ID:9/ovYw290

 

605 :名無しさん@初回限定 :2007/10/03(水) 23:32:21 ID:rlgux+sh0

>>597
GJ!GJだ!

606 :名無しさん@初回限定 :2007/10/04(木) 06:48:19 ID:9/HSeTkm0

>>597
これはいいレオだ。
何か料理の試食とかでなごみんとも無意識でフラグを立ててそうだ。

607 :名無しさん@初回限定 :2007/10/04(木) 11:18:06 ID:2FYHZYpQ0

そういや村田も風紀委員になりそうだよな。
熱血風紀委員レオと拳法部部長の村田で竜鳴の平和は安泰か…
でも後継者は…なごみん?

608 :名無しさん@初回限定 :2007/10/04(木) 11:57:55 ID:xA/9dIe90

レオの後継はカニとトンファーです

609 :名無しさん@初回限定 :2007/10/04(木) 12:00:02 ID:xA/9dIe90

トンファーじゃねぇ、マナだったorz

610 :シンイチ :2007/10/04(木) 17:12:16 ID:gHkaft+A0

投下、いきます。
短いのでスナック感覚でどうぞ。

611 :名無しさん@初回限定 :2007/10/04(木) 17:13:03 ID:uK7Vykb10

支援

612 :アルバイト(1) :2007/10/04(木) 17:13:32 ID:gHkaft+A0

「おっす、上杉の!」
「チス、上杉」
天気のいい日曜日。
ハルと玄関の掃除をしていたら、稲村さんとミィさんがやってきた。
「これはどうも。 夢お嬢様にご用ですか?」
「まーな」
「それじゃあ、僕が呼んできますね」
そう言うと、ハルはお嬢様を呼びに屋敷の中へと入っていった。
「それにしても、夢のやつがバイトしだすとはねぇ」
「結構やる気になってましたよ。 そういえばお二人はバイトはしないんですか?」
俺は正直なところ、この二人のことは夢お嬢様から聞いたことぐらいしか知らないからな。
こういう時にでも、色々と話を聞いておきたいし。
「まぁ、俺は家の手伝いがあるからなぁ。 バイトみてーなもんやってるヒマなんかねーぜ」
「なるほど。 でも『こんなことやってみたいなー』とかは考えたりするでしょう?」
「そりゃあな。 俺だって他にやりてーことはあるけどよ。
 でも、今は親父の手助けになってやらねーとな。 親孝行だよ、親孝行」
親孝行、か…
「ん? どうした?」
「いや、別に…」
「そういえば、そっちはどうなんだよ?」
「俺も鳩ねぇも、これまで色々やってきましたから。 バイト経験は豊富ですよ」
「苦労してんだねぇ…」
「あぁ…はあぁ……」
俺と稲村さんが話していると、突然ミィさんが悶えだした。
「どうした、ミィ? また『放置プレイと思って』とかかよ?」
「それもあるけど…おケイの店でバイトしたときのことを思い出して……アァ…」
「そんなことがあったんですか?」
「あー…まぁ、あったことはあったんだけどよ…」

613 :アルバイト(2) :2007/10/04(木) 17:14:53 ID:gHkaft+A0

「すみませーん。 注文いいですかー?」
「ど、どうぞ…ご主人様……」
「いきなりやめろ!」

「ご注文を繰り返します…麻婆豆腐と坦々麺でお間違えないでしょうか…」
「あ、麻婆豆腐じゃなくて麻婆茄子ですけど」
「はあぁ…申し訳ありません…それでは、お仕置き…ですね」
「させんな!」

「お待たせいたしました」
「ちょっと、間違ってるわよ!? 何してんのよ、このバカ!」
「はぁぁぁ! も、もっと……私を罵ってください!」
「この野郎、客の前で悶えんなっつってんだろ! なんつーお願いしてんだ!」

「おい、あんまり近づくと油がはねるぞ」
「それを待ってるの…あぁ……」
「んなもん待つな!」

「冷蔵庫…冷たい…この体温をじわじわと奪われる感じが…はぁぁ……」
「開けっ放しにするんじゃねぇ!」

(バリーン!)
「い、いけねぇ! おい、ミィ! ほうきとちりとり、持ってきてくれ!」
「はい」
(ササッ、ササッ)
「んはぁあぁぁ!」
「今度何だ!」
「ガラスが指に刺さって…いい! いいのぉぉ!」
「だー!! いいかげんにしろテメー!!」

614 :アルバイト(3) :2007/10/04(木) 17:28:32 ID:gHkaft+A0

「…つーわけさ」
「そ、そんなことがあったんですか…」
「おかげでこっちは大迷惑だったぜ。 それからしばらく、微妙に客が減っちまったしな」
「私は楽しかった……あぁ…」
「そりゃオメーはな」
また悶えていた。
「ついには『みんなから白い目で見られるのがたまらない』とか言ってやがったんだよ」
「それは…ご愁傷様です」
「でもね」
「あ? なんだよ」
「私をアルバイトに誘ってくれたこと、すごく嬉しかったよ」
ミィさんはにっこりと笑って、稲村さんを見つめていた。
「な、なんだよ、照れるじゃねーか」
そんな稲村さんは頭をバリバリとかいて照れくさそうにしていた。
なんだかんだで、この二人は仲良しなんだな。
「また呼んでね」
「いや、それは断る」
「んああぁぁぁ! 頼りにされていないこの感覚…たまらない…」
「んなことで感じるんじゃねぇ!」
(ゲシッ! ゲシゲシッ!!)
「も、もっと! もっとおおぉ! あはぁぁぁ〜!」

……た、たぶん。

615 :シンイチ :2007/10/04(木) 17:33:28 ID:gHkaft+A0

とりあえずハルネタは封印できました。
そろそろ夢っちあたりにスポットを当てたい今日この頃。

616 :名無しさん@初回限定 :2007/10/04(木) 17:49:45 ID:Xr+NA82Q0

>>615

617 :名無しさん@初回限定 :2007/10/04(木) 17:50:26 ID:Xr+NA82Q0

レンはその二人とはタメ口

618 :名無しさん@初回限定 :2007/10/04(木) 19:30:36 ID:mCK4TrWl0

ミィ最強GJ

619 :名無しさん@初回限定 :2007/10/05(金) 00:56:27 ID:lOw67NBr0

産めるべーよ

620 :名無しさん@初回限定 :2007/10/05(金) 09:15:06 ID:QfgGCMkt0

揚羽様ルート後編マダー?

621 :名無しさん@初回限定 :2007/10/07(日) 00:45:32 ID:aaz4Zd2k0

620>一応半分くらいは終わってるんですが・・・プライベートの方が立て込んでいて公開はもうしばらく先になるかと(汗)
気休め程度ですが、予告編を書いてみたので後編公開までの『繋ぎ』にして頂けたら幸いです。

咲き乱れる花々の中で互いの想いを交わし、少年と少女は結ばれた。
そして――――。

森羅「籠の中の蝶は、やがて飛べずに死んでいく」

誰もが幸せを掴める世界などありえない。
傷つけ、傷つき、失うのは、ただ一人を選んだ代償なのか。

夢「夢はね、キューピッドじゃないんだよ…」
朱子「リッチな方に鞍替えとはいい根性してるわね、この恩知らずな裏切り者が」

二人の男はぶつかりあう。
想いと覚悟と、信念を胸で燃やして。

錬「だったら、俺も…お前を倒して進む。恨みっこなしだぜ?」
小十郎「恨む事など何もない。お互い、選んだ道が違っただけだ。そして、それがぶつかるだけの事」

激闘の果てにあるのは再会か、それとも別離か。

揚羽「別れ際は笑うものだ……しかし………」
錬「さよなら……」

『胡蝶は日輪に飛ぶ・後編』
                 COMING SOON

揚羽「レン……」
錬「揚羽ああああああああああああああああああっ!!!!」

さらば、愛しき人よ――――。

622 :名無しさん@初回限定 :2007/10/07(日) 00:50:30 ID:5/pvYB3k0

投稿日見たら1ヶ月遅れだけど>>453の乙女さんに萌えたw
古き良き日本の嫁かわいいよ乙女さん。

623 :名無しさん@初回限定 :2007/10/07(日) 00:52:11 ID:x4e3ObYm0

>>621
一気に冷めた

624 :名無しさん@初回限定 :2007/10/07(日) 00:54:46 ID:BTR6gZpw0

(汗)
引いた

625 :名無しさん@初回限定 :2007/10/07(日) 01:59:22 ID:3sOSdDVf0

これはいい釣りエサですね

626 :名無しさん@初回限定 :2007/10/07(日) 03:03:32 ID:5/pvYB3k0

お前らちゃんと受け流せよ…

627 :名無しさん@初回限定 :2007/10/07(日) 06:56:24 ID:aaz4Zd2k0

すいませんでした、お待たせしそうなので良かれと思ってした事だったんですが・・・反省しています(謝)

628 :名無しさん@初回限定 :2007/10/07(日) 07:04:00 ID:aaz4Zd2k0

時分勝手ですが、予告の事は忘れてください。
この汚点を雪げるよう、後編の方も頑張りたいと思います・・・。
興冷めさせてしまって、すみませんでした。

629 :名無しさん@初回限定 :2007/10/07(日) 10:04:55 ID:4DL7L7LB0

いやあキモかったよw
まあ、気にせず、ID変えて「上の人は偽者です」とかいって、何食わぬ顔でまた書き込みな。

630 :名無しさん@初回限定 :2007/10/08(月) 01:07:35 ID:lybY80ES0

創作意欲が持続してるってのはいいことじゃないか
俺なんて9kほど書いたところで筆が止まって早3ヶ月…

俺たちのことは気にしないでいいから、完成したら尻込みせずに投下してやってくれ
釣りとか言ってごめんよ

631 :名無しさん@初回限定 :2007/10/08(月) 01:10:14 ID:B1QySzBo0

こういう自称経験者が何とも香ばしいのがSSスレの醍醐味だな

632 :名無しさん@初回限定 :2007/10/08(月) 14:47:54 ID:t1pbV1Cn0

予告を見る限り後編はシリアスだな。
バッドエンドよりもハッピーエンドが見たいな!

俺は期待して待ってるぜ!

633 :名無しさん@初回限定 :2007/10/08(月) 17:19:41 ID:fRp8lyVg0

投下ー。

634 :守るべきもの・1 :2007/10/08(月) 17:23:53 ID:fRp8lyVg0

「森羅様がキリヤのイメージキャラクターに?」

「そーなのよ!TVのCMとかにもバンバン出るようになるんですって!」

森羅様をお見送りした後で
ツンツンと袖を引っ張るベニに庭の片隅に連れこまれ
なにごと?と思ったら、いきなり妙な情報を囁かれた。

「そんなのどこで聞きつけてきたんだよ」

「先週、お客様が見えたじゃない?
 あれ、キリヤコーポレーションの顧問弁護士なのよ。
 いったい何の用で来たのかなーって思って……」

「盗み聞きしたのか」

「人聞きの悪いこと言わないでよ。ちゃんと森羅様が教えてくれたんだから。
 って、アンタ聞いてないの?」

「……いや、まだ」

「フフーン。男としても執事としても、まだまだ信頼されてないみたいねー?」

「うっせ!しかし……イメージキャラ、か……」

キリヤコーポレーション。
確か若くしてグループのトップに登りつめた女性が
辣腕を振るっているという。

「なんでも、堂々と指揮する姿がイメージにピッタリなんですって」

なるほど。確かにあのりりしい姿は企業イメージアップに役立ちそうだ。

635 :守るべきもの・2 :2007/10/08(月) 17:28:00 ID:fRp8lyVg0

「でも、あそこの顧問弁護士って確かスゲー美人でなおかつやり手で
 『氷の弁護士』とかで有名な人だろ?
 その人がもうイメージキャラなんじゃないか?」

「弁護士はどちらかというと『裏の顔』っぽいじゃない?
 森羅様を『表の顔』として、ってことみたいよ。
 コンサートのスポンサーなんかにもなってくれるから
 森羅様にとっても言い話だと思うわ」

「で、森羅様はOKしたのか?」

「返事はまだみたいよ。今週、キリヤのトップの人と直接面会して話しあうみたい。
 もし話が決まったら、今まで以上に警備に気を使わなきゃならないから
 覚悟しておけって大佐が言ってた」

ちぇ、大佐も知ってたのか。
なんか俺だけ蚊帳の外ってカンジだな。

「……そんな不満そうな顔しない!
 さっきのは冗談。森羅様ね、最後はアンタに相談して決めるってさ」

「え、そうなの?」

「あーあ、なーんか悔しいなぁ。
 今まではアタシが一番森羅様に近いところにいると思ってたのに」

「あ、いや……スマン」

「謝んな!ほら、仕事に戻るわよ!」

バン!と俺の肩を叩いて、ベニは台所に戻っていった。

636 :守るべきもの・3 :2007/10/08(月) 17:32:20 ID:fRp8lyVg0

夜。二人っきりでの晩酌の時間で
森羅様とその話になった。

「……そうか、ベニから聞いたんだな。
 黙っていてすまなかったな。最後は、お前に相談するつもりだったんだが」

「いえ、それは森羅様がお決めになること。
 どちらにお決めになられても、俺はただお傍に」

「うん……ただ、今まで以上にTVとかにも出ることになる。
 そうなると……男性ファンとかも増えると思うが
 その……嫉妬したりしないか?」

俺の顔を覗きこむようにして森羅様が尋ねる。

「いえ、別に」

「……全然嫉妬されないのも、それはそれでなんだかイヤだな」

今度は少し膨れる。
最近……なんというか、可愛いと思える仕草が増えたような気がする。

「嫉妬しても、我慢しますから」

「最初からそう言え。
 それと……キリヤは急成長したグループだけに、敵も多いと聞く。
 そのイメージキャラになれば……私が標的になることもあるだろう。
 今まで以上に、警備に気を使わせることになると思うが」

「ご心配なく。必ず、お守りします。
 たとえ何があろうと、この身に代えても、必ず森羅様をお守りします。 
 ですから、森羅様はご自分がいいと思うようにしてください」

637 :守るべきもの・4 :2007/10/08(月) 17:36:20 ID:fRp8lyVg0

まだそれほど飲んでいない森羅様の顔が
ポン、と赤くなる。

「……今、ちょっと、ときめいたぞ」

「……俺は今、自分で言ってちょっと恥ずかしかったです」

「照れるな。もう一回、言え」

「えーと……」

躊躇する俺に顔を近づけて
森羅様が潤んだ目で囁きかける。

「……言って」

こんな風に言われて、どうして逆らえよう。
逆らえるわけがない。
まして、言葉にすることを求められているのは
嘘偽りのない、俺の本心なのだからなおさらだ。

「……たとえ何があろうと この身に代えても 必ず、貴方を、守ります」

ゆっくりと、一言一言に思いを込めて
近づいていた森羅様を抱き寄せながら
耳元でそう、囁いた。

「うん……ありがとう、レン。
 この話、受けようと思う。その時には……頼んだぞ」

それ以上は、もう言葉もなく
ただ抱きしめあう熱だけが交わされていた。

638 :守るべきもの・5 :2007/10/08(月) 17:43:13 ID:fRp8lyVg0

数日後。
キリヤコーポレーションとの面談を終え戻ってきた森羅様は
どこか挙動がおかしかった。
俺と目を合わせようとしない。何か聞いても「ああ、うん」とか生返事。

「今日はどうだったんですか?」

どうもおかしいので、晩酌のときに聞いてみた。

「ど、どう、って、何のことかな??」

うわ。動揺してるよ森羅様が。初めて見た。

「だから、キリヤとの会談ですよ。うまくいったんでしょ?」

「ああ、うん、まあ、その……なあ、レン。
 私がまだときどき……その……ベニとイチャついてるのは
 あれは別にかまわないんだよな?」

「は?……まあ、ベニとは俺とこうなる前からだったんだし
 女同士ですから……まあ」

「そうだよな!女同士なら浮気にならないよな!?」

「浮気って……何があったんですか?」

「う……その……一緒に、風呂に入ったんだ」

「は?風呂?何故に?」

「契約の話が終わってから、なんだが。
 その、女3人、裸のつきあいをしよう、って言いだされて」

639 :守るべきもの・6 :2007/10/08(月) 17:46:28 ID:fRp8lyVg0

そういえば3人とも妙齢の美女なわけだが。

「で、男関係の話になってな?彼女も、自分の部下を恋人にしていたし
 弁護士さんも、義理の弟が恋人なんだそうで、そういう話で盛り上がって……」

「はあ」

「で、そこから、その……どんなHしてるかって話になって……
 そのうち……どこが、その、性感帯か、とかいう流れで……
 触りっこに、なって、その、すごく……上手くて」

「何がですか」

「わ、私だって抵抗はしたんだ!そ、それにな、ちゃんと反撃して
 あちらを1回ずつちゃんとイかせたんだぞ?」

「いや、それ別に弁解になってませんから。
 で……森羅様は何回イっちゃったんですか?」

「さ、3回……だ、だって、あっちは二人がかりだったし……
 あの……怒ってる……か?」

「そうですね。ちょっとこちらへ」

「え、いや、すまん、今日はもう疲れたから……ちょ、ダメ……こ、こら……」

「とりあえず……4回以上はイっていただかないと収まりがつきません」

「う、ホント悪かったから!な、今日は……あ、あぅ!
 レ、レンぅ……ま、守ってくれるんじゃなかった、の、か……?」

「とりあえず、貞操を守るところからです」

640 :名無しさん@初回限定 :2007/10/08(月) 17:48:43 ID:fRp8lyVg0

終了。

641 :名無しさん@初回限定 :2007/10/08(月) 18:51:10 ID:xtBMRvM60

>>640
ちょwまてwww
森羅様も森羅様だが錬w

642 :名無しさん@初回限定 :2007/10/08(月) 19:10:39 ID:M4aQKzGV0

>>640
4までと5、6のギャップがw
GJ

643 :名無しさん@初回限定 :2007/10/08(月) 19:26:17 ID:qynoXOPj0

>>640
オチが完璧で最高だった
ところで森羅様の下の毛については氷の弁護士と姫に言及されなかったんだろうか
そこらへんの描写があったらもっとよかったかなと思いますw
とりあえず乙、また投下してくれ

644 :名無しさん@初回限定 :2007/10/08(月) 21:48:37 ID:bByTrQd20

おもろいwww
こういう光るものがあると、やっぱ別々のスレでなくてよかったと思う

645 :名無しさん@初回限定 :2007/10/08(月) 21:56:06 ID:B1QySzBo0

>>644
そのネタはまた争いになるから自重しとけ

646 :名無しさん@初回限定 :2007/10/08(月) 23:07:02 ID:zAHNG1XR0

う〜む、デレのみの森羅様はなんかちがくないか?
どちらかというとナトセっぽかった。

647 :名無しさん@初回限定 :2007/10/09(火) 00:52:24 ID:qamQoi6y0

これはこれでイイ

648 :名無しさん@初回限定 :2007/10/09(火) 00:53:46 ID:aKJaioIn0

>>646
おめぇは何もかもやり直せ

649 :名無しさん@初回限定 :2007/10/09(火) 13:47:31 ID:EgEjctFo0

人生もか?

650 :WBC修業編1 :2007/10/09(火) 16:55:05 ID:qH9Wvl8lO


WBC…正式名称『ワールド(W)・ボトルシップ(B)・クラシック(C)』。

世界一のボトルシップファイターを決める大会で、100年近い歴史を持つ大会である。

現在のチャンピオンは岩本帆眼、ボトルシップ帆眼流創始者にして初の日本人王者である。
またの名を松笠腐敗、ボトルシップ界では知らない者はいないと言われる、生きる伝説である。

そんな彼の弟子の一人、対馬レオ。
ボトルシップを愛しながら闘争とは無縁の道を歩んできた。

そんな彼の日常は、ある一通の招待状−WBC日本大会決勝トーナメントの誘い−により、劇的に変化していくのであった。

651 :WBC修業編2 :2007/10/09(火) 16:58:28 ID:qH9Wvl8lO




対馬レオがWBC出場を決めたその日、同居人であり姉であり、そして恋人でもある鉄乙女と真の意味で心を通わせ、二人は夫婦となった。
その夜、白無垢姿でレオの寝所に現れ、三つ指をついて『不束者ですが、末長くよろしく』という乙女をレオは心行くまで愛した。
今までは恋人でありながらも、乙女の絶対的優位は変わらなかったが、その日の彼女はレオに全てを委ねてくれた。
翌朝、朝靄のたゆる頃、レオの腕枕で幸せそうに眠る彼女の姿があったという。

そして現在、鉄乙女は学校に行き、対馬レオは何故か自宅にいる。
レオはWBCで勝つ為にはまだまだ実力が足らず、修業が必要だと考えた。
既に、一般的な書物から得られる程度の内容から、遥か高みに到達しているレオには、試合まで1ヶ月という短い期間で劇的に実力を上げる方策が見当もつかなかったのである。

652 :WBB修業編3 :2007/10/09(火) 17:02:37 ID:qH9Wvl8lO



そして現在、鉄乙女は学校に行き、対馬レオは何故か自宅にいる。
レオはWBCで勝つ為にはまだまだ実力が足らず、修業が必要だと考えた。
既に、一般的な書物から得られる程度の内容から、遥か高みに到達しているレオには、試合まで1ヶ月という短い期間で劇的に実力を上げる方策が見当もつかなかったのである。
武道の達人ではあるものの、ボトルシップに関しては素人である乙女は彼を気遣い、とりあえず竜鳴学園館長・橘平蔵に、大会出場の為、レオを休学扱いにできないかどうかを相談しに行ってくれた。
「細かなことは私に任せ、レオはボトルシップに集中してくれ。」
と言ってくれた乙女に、レオは心より感謝していた。しかし、レオの心配事は別にあった。

653 :名無しさん@初回限定 :2007/10/09(火) 17:03:39 ID:80mVOAHA0

支援

654 :WBC修業編4 :2007/10/09(火) 18:10:08 ID:qH9Wvl8lO

「(何かとんでもない過ちを犯している気がする・・・)。」
テンションに身を任せ、WBCへの参加を誓ったものの、冷静になってみると、急に不安になってきたのだ。
「(乙女さんは既に本気だし、今更やめるなんて言ったら・・・ブルッ!)」
背筋に嫌な汗が流れてきたので、レオは考えるのをやめた。
「はぁああ・・・。」
深い溜め息をつくと、頭を抱えた。
そこへ、
「どうやら悩んでいるようだな。」
「え?」
突然の声に振り向くと、そこには見知った面々が居並んでいた。
「私より先に世界を狙うなんて、対馬くんのくせに生意気ね・・・ま、本気なのは聞いたけどね。」
「私に出来ることがあれば何でも言ってね、対馬くん。」
「ひ、姫に佐藤さん!?どうして・・・?」
「鉄先輩に呼ばれて来たんですよ、センパイ。」
「べ、別に対馬の為に来たんじゃないんだからね!」「椰子に近衛まで・・・。」
対馬家の女人率が凄いことになった!!

655 :WBC修業編5 :2007/10/09(火) 18:12:39 ID:qH9Wvl8lO

「それは私が呼んだからだ、レオ。」
「乙女さん!?それにお前ら・・・。」
そこには乙女、そしてスバル、カニ、フカヒレの面々もいた。
「一体どうしてみんなが!?そもそも学校は!?」
「それはワシが話そう。」
「か、橘館長!?」
対馬家の漢率・髭率が上がった!
「話は鉄から聞かせてもらった。まさかお前があの松笠腐敗の弟子とは知らなかったぞ。」
「館長は師匠をご存じなのですか!?」
「うむ、知ってるも何も松笠腐敗はワシの師匠でもあるからな。」
「えぇっ!?」
「と、言ってもワシが松笠腐敗のもとにいたのは一月ほどだからな。そう、あれはワシが若き日に世界中を旅していた時のことだ・・・」
「長くなりそうなら帰っていいですか?」
「しょぼ〜ん。」
「「ナイス椰子!(一同)。」」

656 :WBC修業編6 :2007/10/09(火) 18:14:47 ID:qH9Wvl8lO

「せっかくワシの武勇伝や恋バナから話そうと思ったのにのぅ。ならばワシが見た松笠腐敗の奥義について話すとしよう。」
「師匠の奥義っ!?」
その言葉にレオの瞳の色が変わる。
「うむ。実はワシはその松笠腐敗に勝負を挑んで敗けてのう、一月との条件で弟子入りをしていたのだ。」
「え!?ヘイゾー負けたの!?」
「そう驚くな蟹沢、当時のワシはまだお前らよりも年下の、一段階しか変身できない紅顔の美少年だったからのう。」
「謝れ!美少年に謝れ!!」
「え、エリー落ち着いて!」
「それはどうでも良いとして、松笠腐敗の奥義についてのお話を!!」
「鉄は対馬のこととなると容赦ないのう。だ が そ れ が い い。そう、あれは修業の最終日、ワシは松笠腐敗に洞窟の奥に呼ばれた。そこは真の闇、僅か1メートル程の距離にお互いがいながら、何も見ることが叶わぬ程。松笠腐敗はワシにただ待つような言った。」

657 :名無しさん@初回限定 :2007/10/09(火) 18:22:25 ID:WtvoC/te0

 

658 :WBC修業編7 :2007/10/09(火) 18:37:46 ID:qH9Wvl8lO

「え?奥義は?」
「話は最後まで聞け、対馬。ワシはそのまま一晩待った。ようやく洞窟内に朝日が差し込み、目が見えてきたワシは驚愕した。なんと松笠腐敗の手には、精巧な『戦艦松笠』のボトルシップがあったのだ!」
「「!!??(一同)」」
「そうだ、松笠腐敗は明かり一つない空間で、音一つ立てずに完璧なボトルシップを作れる!!その名も、『無明無音の型』っっ!!!!」
「「・・・・・。」」
あまりの衝撃に言葉も出ないレオ達。ちなみにカニは熟睡中だ。
「そ、そんな事が本当に・・・?」
「佐藤の言うことも分かるが、館長のお話は本当の話だと思う。私もかつて爺様から『無明無音の型』を使う達人の話を聞いたことがある。てっきり武道家とばかり思っていたが・・・。」
「いや、松笠腐敗は武道家としても達人だ。何しろ若き日とはいえ、このワシに勝ったのだからな。」

659 :WBC修業編8 :2007/10/09(火) 19:25:23 ID:qH9Wvl8lO

「おいおい、そんな化け物にどうやって勝つんだよ。て、言うかもうボトルシップ関係な・・・アッー!?」
「あれ、今フカヒレの声がしなかった?」
「いや。」
「しなかったわよ。」
「誰それ?」
「スバルの聞き間違いじゃねーの?」
「そうか・・・つか、よっぴー何げにヒデーな。」
「コホン。」
乙女が咳払いをし、騒つきを収める。
静まったのを見て、彼女はレオの肩に手を置き、話し始めた。
「今日館長をお連れしたのは、今の話をして頂くのと、お前に修業をつけてもらう為なんだ。」
「・・・乙女さん。」
「松笠腐敗に勝つには、この『無明無音の型』を身に付ける以外無いと思う。それには一度でもこの技を見た館長に修業をつけてもらうのが一番だと思う。ただ・・・。」
「?」

660 :WBC修業編9 :2007/10/09(火) 19:30:14 ID:qH9Wvl8lO

珍しく言い淀む乙女に、不思議な顔を向けるレオ。
「私は恐ろしいんだ・・・館長の修業は地獄を見ることになると思う。でも今のレオなら、必ず乗り越えられると思う。たが、レオがもしそれを乗り越えたとき、レオがレオじゃなくなる気がして・・・。」
「乙女さん・・・。」
レオ優しく微笑むと、乙女の手を握った。
「大丈夫だよ、乙女さん。俺は何があろうと、変わらないよ。」
「レオぉ・・・。」
近付く二人の顔。
「はーい、ストップストップ!!」
「ひ、姫!?」
「なーに私らを忘れてストロベリってるのよ。せっかく来てあげたのに。」
「ご、ゴメンナサイ。って、みんなはどうしてここに?」
「それはね、修業の間、対馬くんのサポートをするためだよ。」
「えっ?」
「日本大会予選までの一月、館長はお前と烏賊島に籠もるそうだ。その間の炊事洗濯、その他モロモロあるだろ?お前が修業に集中できるよう、みんながサポートしてくれるんだよ。」
「え、いいの?学校はいいの?」
「もちろん授業には出てもらう。サポートはそれ以外の時間となる。とはいえ、鉄だけでは負担が大きいからな。」
「みんな・・・。」

661 :名無しさん@初回限定 :2007/10/09(火) 19:39:15 ID:WBSLiPZC0

支援

662 :名無しさん@初回限定 :2007/10/09(火) 19:39:15 ID:WtvoC/te0

 

663 :WBC修業編10 :2007/10/09(火) 20:05:26 ID:qH9Wvl8lO

「その代わり、必ず優勝すること。私に世界を見せるのよ。世界といってもあのアニメは関係ないからね、ナイスボートっ。」
「対馬くんのお世話!対馬くんのお世話!(対馬くんが修業に集中できるよう頑張るね)。」
「まぁ最近は家に帰りたくありませんし・・・て、変な誤解はしないでくださいよ、キモいです。」
「く、鉄先輩に頼まれたから仕方なくだからね!アンタなんか別に・・・モニョモニョ。」
「ぐっー(熟睡)。」
「ちくしょおっ!ちくしょおっ!どうしてレオばかり女が集まるんだっ!!」
「頼りにしてくれよ、親友。」
「・・・ありがと(遠い目)。」
「よしっ!これで万全の態勢が整ったわけだ!!みんな!レオを絶対に優勝させるぞっ!!」
「「オーッ!!!(一同)」」

664 :WBC修業編11 :2007/10/09(火) 20:13:07 ID:qH9Wvl8lO





威勢よく声を上げる生徒達を見つつ、橘平蔵は心中複雑な想いを抱いていた。
「(無明無音の型・・・か。かつて、この奥義を会得した者は少ない。あの神々しくも妖艶な完成度・・・かく言うワシもあれを見せられたとき、思わず一物をビンに突っ込みたくなる程であった・・・。対馬、修業は厳しいものになるぞ、覚悟せい)。」




「あれ、そういえば祈先生は?」
「途中まで一緒だったんだけど、急に『憩っ!?』とか言って、『私は急用です!!』てな感じでどっかいっちったんだ。」
「憩・・・エステのキャンペーンか何かかしら?」
「さぁ?」


謎と陰謀が立ちこめるWBC日本大会決勝トーナメント。
本当の試練はこれからだ!!
愛する妻、友の為、闘え対馬レオっ!!!

665 :名無しさん@初回限定 :2007/10/09(火) 20:17:07 ID:qH9Wvl8lO

いかがだったでしょうか、先月のWBCの続きです。
修業編なのに対馬家で喋ってるだけでした。

666 :名無しさん@初回限定 :2007/10/09(火) 20:20:11 ID:WtvoC/te0

>>665
いろいろ言いたいことはあるが
とりあえず携帯から乙とだけ言っておく

667 :名無しさん@初回限定 :2007/10/09(火) 20:30:30 ID:aKJaioIn0

携帯だからわかりにくいのだろうけど
改行は適度な位置で頼む

668 :名無しさん@初回限定 :2007/10/09(火) 20:34:24 ID:cPjMYeMg0

>>665
投下の間隔が開きすぎとか改行が足りないとか
同じようなことを2回書いてしまっているとか
基本的な部分は携帯からだから、ということで目をつぶる。

内容についてだが
パロネタを引っ張る場合、読み手が飽きてきてしまうので
追加要素を盛り込んだのだと思うが
無理やりなパロディを詰めこんだだけ、という感じで
タイミングも使いどころも外している。特に後半は寒い。

厳しいことを言ったが、「面白くしよう」と努力する姿勢は感じられた。
めげずに頑張って欲しい。乙。

669 :名無しさん@初回限定 :2007/10/09(火) 20:54:07 ID:toGZ1uKg0

ちゃんと読んだ人にGJと言いたい

670 :名無しさん@初回限定 :2007/10/09(火) 22:47:43 ID:EgEjctFo0

後半を読まないと評価できない
cjをやろう

671 :名無しさん@初回限定 :2007/10/10(水) 00:10:06 ID:2pjPb7Tj0

完結編への中だるみだと思っておこう
続きに期待

672 :名無しさん@初回限定 :2007/10/10(水) 05:21:32 ID:tAN6VY1c0

あ、まだ終わってねんだこれ。
全部読んだ人GJ。
続きも読む気の人がんばれ。

673 :名無しさん@初回限定 :2007/10/13(土) 02:12:44 ID:3RGm5CCF0

>>665
出来ておる

674 :名無しさん@初回限定 :2007/10/13(土) 02:29:06 ID:u0zB/Uj10

何が?

675 :名無しさん@初回限定 :2007/10/13(土) 02:58:34 ID:vVFrfx5L0

無駄が多い

676 :名無しさん@初回限定 :2007/10/13(土) 16:16:01 ID:3RGm5CCF0

元ネタの解せぬ者にはちときついか。

677 :名無しさん@初回限定 :2007/10/13(土) 17:58:25 ID:kDNT3G8z0

>>676
自演

678 :名無しさん@初回限定 :2007/10/13(土) 19:00:17 ID:4wEAEG3J0

喃まで入れとけばいいのに

679 :名無しさん@初回限定 :2007/10/13(土) 22:15:07 ID:H44u8fVY0

そういうレベルじゃないが、確かにそうだな

680 :名無しさん@初回限定 :2007/10/14(日) 21:52:37 ID:XlJwJHXsO

2レスで終わります


携帯小説と暗い電波な話が苦手な人はスルーしてくれ

681 :幸せと宝物 :2007/10/14(日) 21:58:02 ID:XlJwJHXsO

「………ん。今何時かな」

うー気持ち悪い…
もう何日経ったんだろうねー
でもそんなのわたし達には関係ないか


……わたしは宝物を手に入れたから


もうみんなには渡さないよ!
あっでもみんなはここには入れないから、ずっと二人きりだね!

もう!心配しちゃったよー
大丈夫!わたしがずっと守ってあげる


ずっと…


クーヤはわたしがいないとなにも出来ないんだから!

喋ることも
動くことも

682 :名無しさん@初回限定 :2007/10/14(日) 21:59:15 ID:5dX+qEKd0

姉しよか、支援

683 :幸せと宝物 :2007/10/14(日) 21:59:33 ID:XlJwJHXsO

でもクーヤはどうして冷たいんだろ?

「クーヤ寒い?わたしが暖めてあげるにゃー」

やっぱり冷たい…

「なんで…起きてクーヤ!起きてってば!……うぅ」

あれ?なんでだろ…
すごい悲しいのに…出ないや涙

「やっぱりクーヤの寝顔はかわいいねー」

お仕置きされちゃったり釣り行ったり…楽しかったな

「覚えてるかな?小さい頃にクーヤに励ましてもらったことがあって…」

それからかな、わたしがクーヤのこと好きになったのは…

それで一緒に海外行こうって約束して…

約束…

そうだ…してないんだ…約束…



なんか頭使ったら眠くなっちゃったよクーヤ…

待っててね…

すぐクーヤのところに…

684 :幸せと宝物 :2007/10/14(日) 22:01:21 ID:XlJwJHXsO




「もうせろりとくうやがいなくなって、大分経つな」

「そうですね。瀬芦里のことですから、心配はいらないと思いますが」

「で、あるか。あの二人は幸せにやっているかの…」

「姉さん…幸せだと…いいですね」

685 :名無しさん@初回限定 :2007/10/14(日) 22:03:21 ID:XlJwJHXsO

終わり


支援サンクス

686 :名無しさん@初回限定 :2007/10/14(日) 22:12:42 ID:3yCr14yR0

>>680

なんか…まあ乙

687 :名無しさん@初回限定 :2007/10/14(日) 22:19:31 ID:G6QoqEyi0

まあ普通腐るわな

688 :685 :2007/10/14(日) 22:23:29 ID:XlJwJHXsO

>>686
d

>>687
そうだな
出るもん出るしなw

689 :名無しさん@初回限定 :2007/10/14(日) 22:26:24 ID:5dX+qEKd0

>>688
軽いノリだなw
乙、ねえねえはやっぱり怖い怖い

690 :名無しさん@初回限定 :2007/10/15(月) 00:26:20 ID:v0Gd3Slj0

691 :名無しさん@初回限定 :2007/10/16(火) 02:27:47 ID:lyrs0fRh0

>>681
テレビが消えた日(ぷちケロQより)やった?
元々も有るけど、こえーな・・・まあ、好きって言うのがこんなもんだが・・・
恐いがよくねぇねぇの感じを出ているからGJ

692 :685 :2007/10/17(水) 16:00:25 ID:hCSXPU51O

>>691
自分Mなもんで凌辱はやらないんだw
でも暗いのとか少し鬱は大好物

姉しよのSSまだ書いてる人いんのか?

693 :名無しさん@初回限定 :2007/10/18(木) 17:44:50 ID:bOVGoKyL0

地雷の予感しかしない新作発表のおかげで下火になりつつあるカニスキーを
大いに盛り上げるために(実力加味せず)バカップルものを投下します。

相当ひどいテンションになっとりますがこれは仕様です。
カニ菌にやられました。

694 :カニのみそ汁(その1) :2007/10/18(木) 17:47:49 ID:bOVGoKyL0

「なぁきぬ、最近思うんだが『神のみぞ知る』ってことば
 なかなかこれでいい響きだと思わないか?」

「うん、なんかボクもそう思うぜ…ってあぁ!わかったぜハニーっ!
 今日はみそ汁がのみてーんだなっ?」

「…な、なんでわかったんだダーリン!?」

「だってさぁ『カニのみそ汁』的ひびきがするじゃん?」

「すげぇ…!俺の何気ない一言からもうここまで…、頭の回転が速すぎるぜ!
 IQ2000オーバーいったんじゃねぇか!?ミレニアムだ!」

「えっへへー!
 それにぃ、ただ顔さえ見れば、愛しの彼の言いたいことなんて すぐにわかっちゃうんだぜ!」

「おぉ…きぬ…なんて愛しいやつ…!
 つくづく俺なんかにゃもったいねぇほどの女だぜ!」

「よせやい、ボクなんてもらってくれる器のでかい男、
 レオくらいしかいねぇよぜったい。」

695 :カニのみそ汁(その2) :2007/10/18(木) 17:48:23 ID:bOVGoKyL0

「ボク、今でも信じらんないくらいなんだぜ?
 あの憧れのレオとこーーーんなに心を通い合わせることができるなんてさっ!」

「きぬ…、決めた…俺は決めたぞきぬ…! 俺はこの生涯をかけてッ!
 世に蔓延る他の女の誰よりも! お前を幸せにしてやるぞきぬぅぅぅ!!」

「はぅ!うれしい、うれしいよレオぉぉぉ!」

「よぉし!じゃあちょっと待ってな!
 もうすぐ『カニ』じゃあなくなるけど、前進前例をかけた『カニのみそ汁』ふるまってやんよ!」

「あぁきぬ、エプロンかわいいぜきぬっ!
 おなかの子が産まれたらすぐ結婚しような!」

「うんっ!卒業まではなんとか隠し通せそうだもんね。
 えへへー、元気に生まれて、ママの晴れ舞台観戦してってくれよ!」

「なんとかできました退学はふせげそうでよかったぜ!結婚式は闘いだ!」

696 :カニのみそ汁(その3) :2007/10/18(木) 17:50:57 ID:bOVGoKyL0

「でもきぬ、子供のためにもこれからしばらくは大人しくしといてくれよな。」

「うん!ボク、レオと赤ちゃんのためならいくらでもおしとやかになるよっ!
 デット聴きながら踊るのもなるべく控えるっ!
 ココナッツにからまれても、母親の余裕でけちらし…じゃなかった。華麗にスルーしてやるぜ!」

「まったくおまえってやつはぁ…ふふふ…」

「えへへ…っ」

(小一時間見つめ合う)

「さて!これから忙しくなるぞっ!
 バリバリ働く覚悟はできてるぜっ!!」

「…つかれとかはぜんぶ、ボクにあずけて癒してね?」

「なぁにそれはこっちのセリフだぜ!!
 熱血レオはな、疲れ知らずなんだぞ?」

697 :カニのみそ汁(その4) :2007/10/18(木) 17:56:20 ID:bOVGoKyL0

「…!」

(…あぁ…、今レオが乙女さんとかぶって見えた…!
  もう一人前の男なんだね…レオ………)

「お、おいきぬ…なんで涙目になってんだ…?
 俺じゃ…その………不安か?」

「…へへ、泣いてないもんね。
 だから不安なんてあるわけないよ!
 頼りにしてるぜっ!ボクのだんなさまっ♪」


(夕食タイム)


「奮発してみそ汁にはカニ缶をまるごとふたつ入れてみた!!」

「…グレイトだぜきぬ。」

698 :あとがき :2007/10/18(木) 18:06:00 ID:bOVGoKyL0

涼宮ハルヒの詰合一曲目から
『God knows...』→『神のみぞ知る』→『カニのみそ汁』まで昇華させた俺のカニミソに乾杯。

投下するのは小ネタばかりでほとんどROM専の俺が初めて長めのを書きました。
でもたぶんこれが最初で最後になるだろうな…。せっかくだから最後に叫んでいこう。


カニの夫はレオ以外認めません!カニスキーよ永遠にフォーエバー!


作品履歴:宇宙戦艦トマト、海産物の憂鬱、SATSUGAI、グロテスク、
     ツンデレラ(ツンの中から)、つよきすキャラをプロ野球12球団に例えてみた

どうもありがとうございました。

699 :名無しさん@初回限定 :2007/10/18(木) 19:33:24 ID:FqMIRQJ30

>>698
カニ缶の味噌汁ってうまそうなんじゃねえの?

700 :あとがき :2007/10/18(木) 21:04:51 ID:bOVGoKyL0

>>699
レオん家のな!

701 :名無しさん@初回限定 :2007/10/18(木) 22:41:30 ID:LHVDJH0e0

>『神のみぞ知る』→『カニのみそ汁』

古典だろ

702 :シンイチ :2007/10/18(木) 23:29:40 ID:uCev2VPt0

今から投下します。
脳ミソをOFFにしてどうぞ。

703 :3姉妹+3従者会議(1) :2007/10/18(木) 23:33:10 ID:uCev2VPt0

〜前回までのあらすぢ(?)〜
オッス! アタシ朱子!
びっくりしたわよ、マジで。
ついこの前、下男とハルが風呂場で裸で抱き合ってるの見ちゃったんだもん!
その前は下男がベッドの上でハルにケツを向けてたし!
これからいったいどうなっちゃうんだろ?
アタシ、すっげぇワクワクしてきたぞ!

「ということなんですけど」
「うわわ、本当にそういうことになっちゃってたんだね」
「レン君とハル君、進んでるねぇ…」
「くるっくー…レンちゃんが…レンちゃんが……」
「あの美鳩ですらこの調子…なかなか二人ともあなどれないわね」
「ふむ…別に個人の性癖や趣向に異論を向ける必要はないが……」
「そうね、姉さんが言うと非常に説得力があるわ」
「別に私は異常ではないぞ?」
「姉さんはどうやら自分がどういう人間か理解できていないらしいわね」
「何だか刺々しいぞミューたん。 だがそれも愛しい…」
「今はそれよりも、あの二人をどうすればいいのかな?」
「私としては、レンちゃんが元のレンちゃんに戻って欲しいのですが…」
「そうね。 いくらなんでも、ホモと一緒に仕事なんてやってられないわ」
「そ、それは差別だよ、ベニ」
「まぁ、同性愛かどうかで仕事を無理矢理辞めさせるわけにもいかんしな。
 それに、本人は否定しているんだろう? ならば問題は無いさ」
「な、なんかハルはそれっぽいかもしれませんけど…」
「でも、これはこれで色々なシチュエーションを考えられるのではないかしら?」
「ほえ? 例えばどんな?」
「そうね…例えば……」

704 :名無しさん@初回限定 :2007/10/18(木) 23:34:30 ID:68Kc5tza0

>>699
我輩がありがたーい話をしてやろう
みなとそふとに乱れ雪月花という若造がいてな
カニ缶の味噌汁も、きっとそのうち挑戦してくれると思うぞ

705 :3姉妹+3従者会議(2) :2007/10/18(木) 23:36:22 ID:uCev2VPt0

「レン兄…今日はこんなものを持ってきたんですけど……」
「ん…これは半ズボンか?」
「はい。 それも皮製のやつです。 履いてみてください」
「どれ、早速…おおっ!? こ、これは…!」
「うわぁ…レン兄、すごくかっこいいですぅ!」
「この尻がキュッと引き締まる感触…なかなかいいじゃないか! 気合も入るってもんだぜ!」
「そうでしょう? これを見つけるのに苦労したんです」
「フィット感がたまらねーぜ! ところでハル、お前のはないのか?」
「もちろんあります。 ここに…」
「なんだ、まだ袋から出してないじゃないか。 よし、俺が履かせてやる」
「レ、レン兄…は、恥ずかしいです……」
「何言ってるんだ。 もっと恥ずかしい事、やってるだろ?」
「はぁぁ…レン兄のいじわる…」
「そら…それにしても、ハルもいいケツしてるじゃないか」
「レン…兄……」
「うほっ、いい半ズボン。 その姿を見てると、もう我慢できねぇよ…今日は半ズボンを履いたままやってみるか」
「えーっ!? 履いたままするんですかぁ!?」
「男は度胸、何でもやってみるもんさ」

「ぬへへへへへへへへへへへへへへ」
「あのー…ミューお姉ちゃん?」
「ダメね。 もうあっちの世界にいっちゃったわ」
「ま、まぁまぁ…」
「しくしく。 レンちゃーん…」
「うむ…だが読みが甘いな」
「と、言いますと?」
「私ならばこうだな」

706 :3姉妹+3従者会議(3) :2007/10/18(木) 23:39:22 ID:uCev2VPt0

「いやだなぁ、レン兄は。 もうこんなにギンギンにしちゃって」
「ハ、ハル…もう俺、我慢できねぇよ」
「ダメですよ。 この前、レン兄ったら大佐に熱い視線を向けてたじゃないですか。
 『 や ら な い か 』とか言われたらホイホイついていったんじゃありませんか?」
「そ、それは誤解だ! 俺はハル一筋だって!」
「本当ですか? それじゃその証として…僕のを舐めてください」
「わ、わかった…」
「ゆっくり、丁寧に…絶対に歯を立てないでくださいね」
「ああ。 それじゃお前のを…」
「僕はその間、レン兄のを足でいじめてあげますね」
(グリグリ)
「うあぁぁ! ハ、ハル……」
「あれぇ? レン兄ってば、足でされて感じてるんですか?」
「ハル…しゅ、集中してできねェよ……」
「ほらほら、もう出ちゃいそうですよ?」
「う、くあぁぁ!」
「レン兄が出したら、次はレン兄のお尻に挿れてあげますからね…」

「…とかな」
「下男受けなんですか!?」
「そうだ。 普段は強気なレンだが、夜はハルのほうが…というパターンだな」
「めそめそ。 レンちゃーん…」
「た、大佐も出てくるんですか?」
「大佐はナルシストだから、そういうのはないんじゃ…」
「いや、大佐自身はあんまり関係ないだろ、今の話では。 なら夢はどう考えるんだ?」
「ゆ、夢!? うーんと、そうだなぁ…」

707 :3姉妹+3従者会議(4) :2007/10/18(木) 23:43:32 ID:uCev2VPt0

「なぁ、ハル。 俺達はこのままじゃダメだと思うんだ」
「ど、どうしたんですか、レン兄!? ま、まさか僕のこと、飽きたから…」
「そういうんじゃねぇよ。 俺達は男同士だ。 このままじゃ結婚もできねぇ」
「そ、それは同性でも結婚できる国に行けば…」
「いや、それじゃダメだ。 何より俺は…お前との子供がほしい」
「レン兄…その言葉だけでも妊娠してしまいそうです」
「お前、男を捨てる覚悟はあるか? お前、俺のために女になれるか?」
「僕はレン兄のためなら何だってできます! でも、どうすれば完全な女性になれるんでしょうか…」
「心配すんな、ちゃんと手は考えてある」
「それはどんな?」
「大魔法少女ユメドリームにお願いするんだ。 あの方ならきっと方法を知っているはず!」
「あのユメドリームですか!? なるほど、それなら完璧ですね!」
「さぁ行こう! 俺達の未来のために、ユメドリームを探す旅に出発だ!」
「はい!」

「こうして二人は自分達の愛のためにユメドリームを見つける旅に出ました、と……」
「それは夢っちの妄想じゃないの」
「でもユメドリームは二人の愛なんか知ったこっちゃなくて、二人を奴隷のように…」
「…夢?」
「えへへ…ほら、二人ともさっさと馬になってよ……」
「か、完全にトリップしてるね、夢……」
「うるうる。 レンちゃーん…」
「なかなかいい流れだな。 それじゃ次はナトセがいこうか」
「えっ、私ですか!? でも、そういうのはちょっと…」
「いいのよ、この際何でも。 ほら、ちゃっちゃといってみよー!」
「そ、そうだなぁ」
「全然速く走らないなぁ、この駄馬…」
「ま、まだいっちゃってるよ…」

708 :名無しさん@初回限定 :2007/10/18(木) 23:45:26 ID:68Kc5tza0

 

709 :3姉妹+3従者会議(5) :2007/10/18(木) 23:46:52 ID:uCev2VPt0

「ナトセさん、いい食べっぷりだったなぁ。 また今度もあげようっと…」
「レン兄、ちょっといいですか?」
「何だよ、ハル。 そんな怖い顔して」
「最近、ナトセさんにべったりじゃないですか? 今日もお肉をあげてたし…」
「そ、そうか? 俺としてはそうは思ってないんだが」
「そうですよ! レン兄、ひょっとして僕のこと、もう飽きたんですか!?」
「な、何言ってるんだよ! そんなわけないだろ!」
「それなら証拠を見せてください」
「わ、わかったよ。 目、閉じてろ」
「こうですか?……んっ!?」
「んんっ…ん……ぷはっ。 どうだ、これでもまだ俺がハルのことを嫌いになったと思うか?」
「い、いえ…ご、強引ですよ、レン兄…」
「悪い悪い。 お詫びに今度の休みの日、どこか一緒に行こうぜ」
「レン兄…疑ったりしてごめんなさい…」
「いいよ。 俺も誤解を持たせるようなマネして悪かったな」

「こ、こんな感じかな」
「アンタ、肉食いたいだけでしょ?」
「なるほどな。 ナトセもなかなかやるじゃないか」
「そうですかぁ? アタシはグッときませんでしたけど」
「るるるるるー。 レンちゃーん…」
「まだちょっと工夫が足りないわね。 全体的にソフトすぎ」
「ほう。 それならベニはどうするんだ?」
「アタシならこうですよ」

710 :3姉妹+3従者会議(6) :2007/10/18(木) 23:49:42 ID:uCev2VPt0

「ごめんなさい、レン兄…僕はもう、こうするしかないんです……」
「う、動けない! 何をするつもりなんだ!」
「レン兄は僕だけを見ていますか?」
「あ、当たり前だろ!」
「だったらどうして、朱子さんやナトセさんとデレデレしてたんですか?」
「そ、それはだな…」
「美鳩さんはともかく、森羅様にもミューさんにも夢お嬢様にも!
「お、落ち着けって!」」
「僕はね、幸せになりたいんですよ…ようやく幸せを手に入れたと思ったのに!」
「ハル…と、とりあえず縄を解け!」
「レン兄、行きましょう…」
「行くってどこへ?」
「誰もいない、どこか遠いところへ…二人だけで……」
「ま、待て! その薬は何だ!」
「きっと天国でも、僕達は一緒です。 愛さえあれば、神様も手出しできませんよ…」
「やめろー!! やめてくれー!!」

「狂った愛の行く先、そして本当の最後を迎える、と…」
「真・昇鳩拳!!!」
(ドグワシャァァ!!)
「ふんぎゃぁぁぁぁぁ!」
「ほほう、見事な技だな。 ゲージ3本消費といったところか」
「な、なんでアタシだけ……ガクッ」
「みなさんはレンちゃんのことを何とも思わないんですか!? あんまりですー!」
「落ち着け、美鳩。 ただ、いいイジリの対象というだけだ。 本気じゃないさ」
「でも…」
「だったら、美鳩ならどうするんだ。 どうせもうお前で最後なんだから、何かやってみろ」
「そうですね…」

711 :3姉妹+3従者会議(7) :2007/10/18(木) 23:53:14 ID:uCev2VPt0

「レン兄…いきますから、力を抜いてくださいね」
「ハル……(俺はこれでいいのか…? 俺には、やっぱり…)」
「危ないレンちゃん! 疾風鳩翼脚! 昇鳩裂破! 神鳩拳!」
「ウワアアアアアアー!!(ガクッ)」
「フゥゥゥ…これぞ奥義・九頭鳩裂破ですー。 レンちゃん、大丈夫でしたか?」
「鳩ねぇ…俺…何て言ったらいいか…」
「いいんですよ、レンちゃん。 でも、これは非生産的でよくありませんねー」
「ごめんよ。 もうちょっとで俺、自分を捨てちまうところだった。 鳩ねぇがいなかったら…」
「レンちゃん…もういいんですよ。 ところで、私の胸を見てどう思いますか?」
「すごく…大きいです……」
「私の愛の証、受け取ってくださいますね?」

「そして私達は本当に結ばれる…愛は障害があってそれを乗り越えてこそ、美しく輝くものですー」
「普通だな。 お前にしては」
「それは森羅様だからこそ、そう思うのではないでしょうか?」
「まあな。 我々は血縁者を愛する者同士、これぐらいは普通だろう」
「それに振り回されるほうはいい迷惑だわ…」
「お、ようやく妄想から帰ってきたのかミュー」
「ミューちゃんは迷惑かもしれませんが、レンちゃんは少なくとも違いますよー?」
「はいはい…」
「ところで美鳩、今からミューたんを可愛がろうと思うのだが、お前もどうだ?」
「ちょっと、どうしてこの流れでそうなるのよ!?」
「それも斬新でいいかもしれませんねー。 ミューちゃん、可愛いですからー。
 それに今の私、ちょっとハートブレイクですし…森羅様はそれでもよろしいのですか?」
「美鳩!?」
「たまにはな。 時には従者を慰めてやるのも主として必要だぞ。 さぁ、やろうかミュー…」
「ちょ、まっ…ウアー!」

「…どう思いますか、レン兄」
「一言で言うと…すんげぇ迷惑だな」
「でも僕、レン兄なら…」
「うおぉぉぉーい!! だからその眼差しはやめろー!!」

712 :シンイチ :2007/10/18(木) 23:57:27 ID:uCev2VPt0

終わったー。
…僕は一体何を考えているんだろう。

書いてるときはテンション高いんですが、こうして投下した後になると…
すっげぇテンション下がるわー。
多分今後もハルネタはやっていくと思います。
ヘタしたらそれ一本?
さすがにそれはヤダなぁ。

713 :名無しさん@初回限定 :2007/10/19(金) 00:09:13 ID:iQfPROWM0

 

714 :名無しさん@初回限定 :2007/10/19(金) 00:13:24 ID:8bDhvOI80

>>712
うん、乙
さすがにテンション下がるかw

715 :名無しさん@初回限定 :2007/10/19(金) 00:13:29 ID:iQfPROWM0

うむ、中くらいJOB!

716 :名無しさん@初回限定 :2007/10/19(金) 00:14:13 ID:tF55vJQ90

なにさまだよw
シンイチ乙。

717 :名無しさん@初回限定 :2007/10/19(金) 00:18:59 ID:SsVYMpJj0

カオスJOB!!!

718 :名無しさん@初回限定 :2007/10/19(金) 01:49:30 ID:7/gG0Gje0

なんだかんだで、つい笑っちまう
さすがシンイチ

719 :名無しさん@初回限定 :2007/10/19(金) 17:37:48 ID:CCv4A8hm0

中くらいジョブ!

720 :名無しさん@初回限定 :2007/10/20(土) 21:44:01 ID:/rfL//b/0

721 :名無しさん@初回限定 :2007/10/21(日) 08:44:02 ID:nFyNFgQh0

つよきすのHP更新してるな

722 :名無しさん@初回限定 :2007/10/22(月) 18:52:43 ID:KYsqxNGO0

>>712
シンイチ乙。
なんとなく分かるよ、その気持ち。
>>721
遅いよ。

723 :名無しさん@初回限定 :2007/10/22(月) 18:58:33 ID:rDi2P7uc0

>>722
おめえのほうが遅いよw(レス的に)

724 :名無しさん@初回限定 :2007/10/22(月) 21:47:37 ID:AVRsyPj60

>>723
お前のツッコミは早漏すぎるよ(スレの勢い的に)

725 :名無しさん@初回限定 :2007/10/23(火) 01:04:42 ID:RDgnE6Hs0

なんだと! 俺は被ってなどいない!

726 :名無しさん@初回限定 :2007/10/23(火) 05:17:03 ID:2tMJuqAJ0

>>725
団長乙

727 :名無しさん@初回限定 :2007/10/23(火) 16:41:44 ID:tjDo++VF0

お前ら少しモチツケ

728 :名無しさん@初回限定 :2007/10/23(火) 17:48:53 ID:GrsDMpXbO

カラスの話でもしようぜ

729 :名無しさん@初回限定 :2007/10/23(火) 22:54:33 ID:wlGbuHf10

カラスはなぜなくの?

730 :名無しさん@初回限定 :2007/10/23(火) 23:29:01 ID:eU8+Ku050

シンイチさんww



731 :名無しさん@初回限定 :2007/10/26(金) 22:21:06 ID:NZ1urBUq0

732 :名無しさん@初回限定 :2007/10/26(金) 23:55:23 ID:cZichWD10

今日もつよきすのHP更新されてるな。

733 :名無しさん@初回限定 :2007/10/27(土) 00:20:15 ID:oCNkAhKX0

>>731が保守してんだからわざわざ無駄レスすんなよ

734 :名無しさん@初回限定 :2007/10/27(土) 11:25:38 ID:p7roIDZ40

つよきす世界にトリップもの誰か書かないかな?
あったらあったでやばいか

735 :名無しさん@初回限定 :2007/10/27(土) 19:29:51 ID:4excWrto0

>>734
イミフ

736 :名無しさん@初回限定 :2007/10/28(日) 01:05:26 ID:U8FoLMx20

つよきすを舞台に異世界召還物ってこと?
だとしたら作者の自己満足にしかならない

737 :名無しさん@初回限定 :2007/10/28(日) 22:56:56 ID:Ew/LguXN0

>>736
どんなモノでも全部作者のオナニーだろ。他人が読んで面白いかどうかはまた別の話だ。

738 :名無しさん@初回限定 :2007/10/29(月) 01:30:50 ID:WFlH+HcZ0

>>737は正しいが、さらに正確に言うと

読み手に配慮したセックスと読み手に配慮しないセックスがあって、
読み手に配慮しないセックスをオナニーと表現した場合(ry

739 :名無しさん@初回限定 :2007/10/29(月) 01:31:52 ID:WFlH+HcZ0

というか、>>736の表現でも理解できない俺っておかしい?

740 :名無しさん@初回限定 :2007/10/29(月) 08:19:40 ID:tqwHWo7p0

ここに居る皆がおかしいから安心なさい

741 :名無しさん@初回限定 :2007/10/29(月) 19:03:22 ID:Zt1wqozz0

たしかどっかにそんなやつ書いてるやついたな

742 :名無しさん@初回限定 :2007/10/30(火) 05:28:36 ID:s5MnNJWr0

つよきすキャラが別世界へ、だったらまだ許容範囲かな?
知らん奴(特に、他エロゲのキャラ)がつよきす世界に来てドタバタってのはうざいかも
・・・難しいな

743 :名無しさん@初回限定 :2007/10/30(火) 22:14:42 ID:tEcDT+g30

憑依系トリップものをみつけた
意外に面白い
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm1310501

744 :名無しさん@初回限定 :2007/10/30(火) 22:57:11 ID:Se9phDRY0

くだらないと思った設定でも読んでみると面白い話もあるし、もちろんその逆もある。
何でもいいからとりあえず思いついたのを書いてみるのが良いと思うのです。

745 :名無しさん@初回限定 :2007/11/02(金) 03:30:43 ID:4amVqV1t0

フカヒレ自虐だから他人が見てもおもしろいが
レオになってマジメな恋愛をする妄想だと厳しいなあ

746 :名無しさん@初回限定 :2007/11/02(金) 20:54:18 ID:QqXG0+gg0

フカヒレ見てるとたまに泣きたくなる(マジで

747 :フカヒレ弾劾裁判1 :2007/11/03(土) 15:16:17 ID:8K0BSCF4O

ここは竜鳴館の地下深く、そこには一般の生徒は決して知りえない闇の生徒会がある。

会長「これより第50回、全童会(全日本童貞生徒会)竜鳴館支部連絡会議を始めるだべ。」
他の席より一段高い位置に座する坊主頭の男が厳かに宣言する。
会場の童志達はの万雷の拍手を持ってこれを迎えた。
獅子男「今回進行を務めさして頂く獅子男です。慣例に習い、童名にて名乗らせて頂きます。」
村田「同じく・・・って、俺本名出てるよっ!!」
獅子「?何を言ってるんだ、童志・村田?」
村田「こんな時だけ合ってるよっ!!」
獅子「何をさっきから言ってんだ?お前は本名が小比類巻で、童名が村田だろ?(小声で)」
村田「本名が村た・・・い、いや、童名が村田です。本名が小比類巻です。」
途中で何かを悟ったのか、村田は発言を止めた。

748 :フカヒレ弾劾裁判2 :2007/11/03(土) 15:22:42 ID:8K0BSCF4O

獅子男「さて、今回は非常に深刻な議題があります。先般我らがつよきすの新作が発表されました。大ヒット作の続編ということもあり、様々な懸念はあります。が、何よりも看過できない重大な疑惑が、今世界中を飛び回っています。」
獅子男の言葉に会場はざわつく。
議長「静粛にするだべ!獅子男童志、続けてくんろ。」
獅子男「はい、その問題とは、我らが童志にして全童会最高評議会に名を連ねる、鮫永新一が全童会を脱退するというのです!!」
童志「「「えええええええっ!!??」」」
童志達は大混乱に陥った。大声で泣き喚く者、ブツブツと壁に囁く者、多くの童志がその衝撃に耐えられずにいたいた。
レッドキング「議長、発言をよろしいか?」
その中で数少ない冷静な男が発言の機会を求めた。大怪我でもしたのか、包帯が痛々しい姿であった。

749 :名無しさん@初回限定 :2007/11/03(土) 15:36:42 ID:naTuhXb50

ゆね

750 :フカヒレ弾劾裁判3 :2007/11/03(土) 16:08:20 ID:8K0BSCF4O

議長「許可するべ。」
レッドキング「鮫永新一・・・童志の妄言という可能性はないのでしょうか?」
その言葉に周囲から感嘆の声が上がる。
獅子男「普段なら誰もがそう考えるでしょう。しかし・・・しかし今回は、噂の出所が本人ではないのですっ!!!」
レッドキング「なっ・・・!?」
あまりの衝撃発言に、レッドキングを含めた議会全体の空気が凍り付いていた。
???「うろたえるなっ!!」
獅子男「あっ、あなたはっ!?」
村田「確かに・・・全童会沖縄支部の・・・。」
議長「そうだべ、今議会のオブザーバーてして参加頂いた皮神さんだ。」
レッドキング「では君がかの有名な・・・。」
皮神「ふっ、沖縄からわざわざ来たというのに、だらしがない連中ばかりだな。」
レッドキング「な、なにぃ!?」
突然の訪問者、そしてその発言に、場に緊張が走る。

751 :フカヒレ弾劾裁判4 :2007/11/03(土) 17:28:39 ID:8K0BSCF4O

皮神「コホン。実は去年、我々の支部にも似たような状況があったんだ。」
レッドキング「・・・。」
皮神「問題となった男は、わずか二年の間に、同級生、義姉1〜8、義姉の部下、女教師と次々に喰っちまったんだ。しかもその中には、俺の初恋の人も含まれた。それに比べれば童志の一人、脱会したことなど・・・。」
獅子男「意義ありっ!!!」
皮神「なっ!?」
獅子男「議長っ!!この皮被り氏はフカヒレのことを何も分かっちゃいないっ!!!」
村田「そうだっ!童貞じゃないフカヒレなんて、具の無いカレーや多弁な西崎みたいなもんだっ!!」
議長「童志・皮被り君、君はもう一度『つよきす』をオープニングからやり直したまえ。」
皮被「むぅ・・・、そこまで言われるフカヒレなる人物とは一体?」
レッドキング「議長!ここはフカヒレに対する弾劾裁判を提起しますっ!!」
議長「それでは皆の意見は・・・聞くまでもないべ。よし、これよりフカヒレ弾劾裁判を開始するっ!!!」
一堂「「パチパチパチパチパチパチパチパチパチ・・・」」

752 :フカヒレ弾劾裁判5 :2007/11/03(土) 17:39:02 ID:8K0BSCF4O


−−−−−−−−−−−−
書記「かくして議会は弾劾裁判の開催を決め、閉会した。個人的な意見だがあの鮫永新一が簡単に童貞を捨てるなど想像もできないことだ。奴にはワシと同じ魔法使いの才能があるからだ・・・。」
そこまで書いて書記の髭面の男は筆を置いた。
真実が明らかになるのは、そう遠くない未来であることを感じながら・・・。

753 :名無しさん@初回限定 :2007/11/03(土) 18:37:27 ID:SlCVOnhY0

君は何度言ったら改行を覚えるのだ

754 :名無しさん@初回限定 :2007/11/03(土) 20:55:51 ID:cNWIYKSw0

ケータイでも改行ってあるよね。

755 :名無しさん@初回限定 :2007/11/03(土) 23:51:26 ID:d0/64vyS0

携帯厨にムリな注文をするなって。
普通の携帯使いには余裕でできることも、携帯厨には不可能なんだから。

756 :名無しさん@初回限定 :2007/11/04(日) 00:38:52 ID:ptYJQHqc0

まあそういじめるな
次回から気をつけるさ

>>752

757 :名無しさん@初回限定 :2007/11/04(日) 01:54:20 ID:QXwxHern0

普通ジョブですらないのなww

758 :名無しさん@初回限定 :2007/11/04(日) 13:50:59 ID:9zHdUCAD0

でも、携帯でアレだけ文字を打てるのも凄いよね。
俺なら途中で腕が痛くなっちゃう。

759 :名無しさん@初回限定 :2007/11/04(日) 17:23:38 ID:/VwO8Ua30

>>758
褒められるのはそこだけかいw

760 :名無しさん@初回限定 :2007/11/04(日) 17:57:56 ID:MKs4UZlc0

もしかしたら、コツコツと書き溜めたものかも知れないぜ?
普通なら途中で消去したくなるものを、最後まで書き上げたのはたいしたもんだ。
>>752J。
なごみんナンバーを取らなかった謙虚さもJ。

761 :名無しさん@初回限定 :2007/11/07(水) 12:23:04 ID:fQhdTYSH0

762 :名無しさん@初回限定 :2007/11/07(水) 12:33:37 ID:vOnBgc5N0

AAスレ覗いてみたがSSばっかじゃねーか

763 :名無しさん@初回限定 :2007/11/07(水) 12:43:30 ID:apZ5Jz2f0

>>762
ここは行数制限が厳しくてAAには向いてないんですよ

764 :名無しさん@初回限定 :2007/11/07(水) 12:59:41 ID:vOnBgc5N0

>>763
なるほど
d

765 :名無しさん@初回限定 :2007/11/07(水) 13:06:13 ID:apZ5Jz2f0

>>764
AAお探しなら>>1の保管庫にたくさんありますよー

766 :名無しさん@初回限定 :2007/11/07(水) 13:16:22 ID:vOnBgc5N0

>>765
ご親切にどうも
メーカースレ荒れてるんで癒されてくるw

767 :名無しさん@初回限定 :2007/11/07(水) 13:23:56 ID:+KXUxz/E0

なんか変な人が仕切り始めてるからな
そのうち飽きていなくなるでしょ

768 :名無しさん@初回限定 :2007/11/09(金) 01:21:41 ID:YekDgjOO0

ネタは面白い。
でも裁判ネタは動きと時間の経過がないときびしいのでは。
あえてしゃべらないという選択肢もあったと思う。
面食いの秋山さんがいればおもしろかったのに。

769 :名無しさん@初回限定 :2007/11/09(金) 09:53:45 ID:AxpinCUU0

参考ページ!
http://ap.a-power.biz/mv/page.php

770 :名無しさん@初回限定 :2007/11/10(土) 02:03:20 ID:uMsXvayW0

メンクイの秋山さんってのはわからんがハンサム大野は必須だろ

771 :名無しさん@初回限定 :2007/11/12(月) 07:59:56 ID:0/oh8qyi0

 

772 :名無しさん@初回限定 :2007/11/14(水) 18:29:27 ID:oryjeSQ70

 

773 :名無しさん@初回限定 :2007/11/16(金) 04:13:14 ID:nsgxfIn20

 

774 :名無しさん@初回限定 :2007/11/16(金) 17:53:41 ID:XtPhf0F80

書き込みすくねえ

775 :名無しさん@初回限定 :2007/11/16(金) 19:25:12 ID:XiUH8nRd0

YOUが書いちゃいなYO

776 :名無しさん@初回限定 :2007/11/18(日) 21:25:55 ID:B7zjQIuX0

職人死んだ?

777 :名無しさん@初回限定 :2007/11/18(日) 23:43:34 ID:MJjxv5/90

なぜころした

778 :名無しさん@初回限定 :2007/11/18(日) 23:58:25 ID:ngFj/1eu0

坊やだからさ

779 :名無しさん@初回限定 :2007/11/19(月) 07:49:07 ID:pQW4PAg10

ハルヒのSSに回ったとか

780 :名無しさん@初回限定 :2007/11/19(月) 19:52:06 ID:wVbhdz3O0

本当に書き込みが少ない

781 :名無しさん@初回限定 :2007/11/20(火) 11:49:56 ID:iMZqpbKO0

 

782 :名無しさん@初回限定 :2007/11/21(水) 20:54:59 ID:eRx073yl0

 

783 :名無しさん@初回限定 :2007/11/23(金) 13:12:30 ID:eQss68oG0

 

784 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編@ :2007/11/23(金) 16:55:21 ID:/U8KQl/s0

「もう恋人ではいられません」
夢お嬢様と向かい合って、まずはそう告げた。
曖昧な態度を取り続けてきた事を詫び、自分は揚羽を愛してしまったと続ける。
さすがに関係を持った事だけは極力遠まわしな言い方をしたが。
「うん…何となくそうなんじゃないかなって思ってたよ。夢って意外と勘が鋭いんだからね」
「許して貰おうなんて思ってません。何発ぶっても結構です」
「そんな事しないよー。責めたり、専属から外したりもしないから。
だって、きっぱりフラれる方がレン君が名前と名字を分け合う二人に分裂して
その片割れがあてがわれたりするより断然いいもん。
色々経験しようとして始めた恋だし、失恋するのもいい経験。
ドロドロの愛想劇で鉈を振るうような狂気キャラが定着するのも嫌だしね、えへへ」
そういって笑う。
ぎこちなく、とても悲しそうに。
やがて、ゆっくりと歩み寄ってきてしがみついてくる。
「夢はね、キューピッドじゃないんだよ…」
顔は胸に押しつけられて表情は見えない。
だが、小刻みに震える夢お嬢様は明らかに泣いている。
「レン君を好きになったのは…揚羽ちゃんと引き合わせる為なんかじゃないのに……」
「……」
「でも……もうどうしようもないなら…せめて…今だけ…このままでいさせてくれる? レン君……」
それでも。残酷極まりないけど。
「…………すいません…お嬢様…」
夢お嬢様の肩に手をかけ、そっと引き剥がす。
「それさえ、もうできません」
心が痛い。
この痛みを失くす方法は簡単だ。
改めて抱き寄せて、抱きしめればいい。
しかし、それは無理だ。
傲慢だなんてわかってるが、他人を気遣って本当の気持ちに嘘をつけるほど俺は人間ができていない。
だから、決して慰めない。お嬢様を傷つけた事実から逃げない為にも。
「そうだよね…ごめんね……短かったけど、今まで幸せをありがとう…レン君……」
この瞬間、俺と夢お嬢様の恋人ごっこは終わった。

785 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編A :2007/11/23(金) 16:58:12 ID:/U8KQl/s0

校門の前で待つこと数十分。
既に下校時間になり、何人もの生徒がゾロゾロと校舎から出てきている。
学校まで来ている理由は二つ、当然ながら最優先目的は夢お嬢様のお迎えだ。
入院したらしいハンサム野郎の傷がそろそろ治ってもおかしくないので、リベンジに備える護衛として。
まぁ、あれだけ派手にやられたんじゃ可能性は極めて低いが、それでも用心するに越した事はないだろう。
本当はナトセさんにやって貰おうと思ったけど、手の離せない用事で無理だった。
昨晩の別れもあって正直気が引ける。しかし、プライベートで何があろうと仕事は仕事と割り切るしかない。
それに、小十郎にも用があった。
揚羽から既に伝えられてるとしても、ケジメとして俺の口から直接揚羽との事を告げなきゃならない。
しかし、学校に到着しても、いつも必ずといっていいほど待機している小十郎はいなかった。
「よ、上杉の。夢なら、もうすぐ来るぞ」
帰宅する生徒に混ざって出てきた稲村が声をかけてくる。
「なあ、小十郎知らねぇ? もう揚羽と帰っちまったのか?
 結構前から待ってたんだが、こっちの門からは出てこなかったぞ?」
「いや。その、なんつーか…ペケデコの奴、休学したらしいぜ」
「――――何だと!? どういう事だ!? 揚羽が!? 理由はなんだ!?」
「おい、落ち着けって! 俺だって詳しい事ぁわかんねーんだよ」
顔をしかめる稲村の声で、思わず肩を掴んでいた手を離す。
「……悪りぃ」
聞くところによると、どうやら担任の教師がそう言っていたらしい。
休学について様々な理由が頭を駆け巡るが、どれもこれも納得できなかった。
「第一、昨日の今日だぞ……」
「上杉。お前…?」
「レン君!」
振り向くと、そこにいたのは夢お嬢様。
「行ってあげて」
無言で頷き、全速力で駆け出した。

「いいのか? 夢よぉ。お前らに何があったのか、俺だって大体わかっちまったぜ。あいつ、呼び捨てにしてたし」
「フラれた男の子の恋を後押し……健気キャラだよ、えへへ」
それが本心で無いとわかっているからか、圭子は夢の背中をばしっと叩いた。
「よーし、今日は俺のおごりで飲むぞ。酒以外をな。とことん付き合ってやる。ミィも呼ぼうぜ」

786 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編B :2007/11/23(金) 17:02:20 ID:/U8KQl/s0

九鬼邸に到着するなり、真っ先にインターホンを押した。
『はい』
「すいません、九鬼揚羽さんにお会いしたいんですが」
『揚羽様は誰ともお会いになられません』
「じゃ、じゃあ、小十郎を…」
『同様です。お帰り下さい』
それっきり、返事が返ってくる事は無かった。
「これって門前払いじゃねぇか。どういう事だ…?」
仕事もあるし、結局この日は帰るしかなかった。
そして、俺から報告を受けたお嬢様が電話しても対応は殆ど同じだった(態度はかなり軟化してたらしい)。
何かがおかしい……尚更諦めらんねぇ。

翌日。
「くそっ、離せ! 揚羽か小十郎と話させて欲しいだけなんだ!!」
休憩時間に再び九鬼邸に行くと、待ち構えていた守衛達が有無を言わさず俺を羽交い絞めにしてきた。
ズルズルと引きずって屋敷から遠ざけようとしてくる。
「じゃあ、アンタ達でいい! 揚羽に何があったかだけ教えてくれ!!」
「貴様のせい、とだけ言っておこう」
俺を取り押さえている男の一人が、忌々しげに睨みつけながら呟いた。
「どういう事だ、おい!?」
「話は以上。去ね」
それっきり無言を貫く連中に対して、俺は暴れるように抵抗するしかない。
「おやめ」
いきなり俺も守衛達も、誰もが声の方向を向く。
その先には、杖をついている婆さんがいた。
「ご隠居様!」
途端に、全員俺から手を放して地面に跪く。
『ご隠居』というフレーズとイメージから察するに、つまりこの人は揚羽のばあちゃんか?
そう考えると、確かにどことなく似てるような気がする。
「上杉さん…ですね?」
「え…はい」
「少し、お話しましょうか」

787 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編C :2007/11/23(金) 17:08:19 ID:/U8KQl/s0

渋い顔をする守衛達を置き去りにして、近場の公園までおばあさんと赴く。
俺と二人きりにするのをよしとしない忠誠心厚い奴は最後までついてくると言い張ったが、
結局おばあさんには逆らわなかった。
5分ほど歩いた所にある昼下がりの公園は学校帰りの小学生が遊んでいたが、
話を遮るほど邪魔にはならない。
「ここでいいですか?」
「ええ、結構です」
揃ってベンチに腰掛けるなり、急かすようだが本題を切り出した。
「揚羽のおばあさん…ですよね?」
「はい」
揚羽のおばあさん、しかもさっきの連中の態度からかなりの権力者とみて間違いない。
それなら今、揚羽がどうしているのか知らない筈はないだろう。
「初対面なのに、いきなりすいません。揚羽に何があったか、話してくれませんか?
 あ、その前にちゃんと自己紹介しますが…俺は上杉錬と言います」
「ええ、お名前は揚羽から度々伺っておりました。
 あなたが選んだというお花も、大変良い色をしておりましたよ」
「アレですか…お気に召して頂けたなら何よりです。でも、それならご存じでしょう?
 揚羽……さんとは交際してます。つきあい始めたその日を境に会えてませんけど」
最後の部分にもどかしい現状に対する皮肉を込めると、俺は出来る限りの状況説明を始めた。
「昨日、知り合いから突然休学したって聞いたんです。後日また会うと約束はしましたが、
 そんな事は本人からは全く聞いてませんでした。いてもたってもいられなくて会いに来たら、
 見事に門前払い喰らいましたよ。今日も似たようなもんです。それに、さっき言われました。
 『俺のせい』だって。どんな意味かはさっぱり……だからこそ知りたいんです。
 教えて下さい、あいつに何があったのか。一応、あのお屋敷にはいるんでしょう?」
俺の問いに、おばあさんは辛そうに下を向く。
「…たしかに、揚羽は屋敷におります。ですが……もう、あなたには…会えないでしょう…」
「どういう事です!?」
それから、しばらくおばあさんは無言だった。
やがて、瞳を伏せたまま言葉を絞り出す。
心が締めつけられてるような重苦しい呟きを。
聞いた俺の心も愕然とさせる真実を。
「あの子は今……座敷牢におります…」

788 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編D :2007/11/23(金) 17:12:23 ID:/U8KQl/s0

帰宅早々、祖母の部屋にいた揚羽は大広間に呼び出されるなり異様な雰囲気を感じた。
特別な行事でもないのに親族一同を始めとした九鬼グループの重鎮一同がほぼ勢揃いしていたのだから。
加えて、俯いたまま震える小十郎と狼狽する祖母の姿はただ事でないと推測するに充分すぎる判断材料だ。
「して、何用だ?」
「文字通り、身に覚えが無いとは言わせんぞ!!」
怒号と共に手前に放り投げられたのは、一目で隠し撮りとわかる写真の山々。
あの映画館や花畑を背景に、全て自分と練が映っている。
別荘における赤裸々な写真が無かったのは、せめてもの心遣いか。
「なるほど、悪趣味であるな…しかし、いつぞや映画館で感じた気の一つは合点がいった」
冷静なようだが、内心は神聖な思い出を汚された気分で烈火の如く煮えたぎっていただろう。
「お館様と奥方様の留守中に、しでかしてくれたのう。やってくれたのう」
「格式のある家の者ならいざ知らず、平民…それも、口が裂けても上等とは言えん家柄ではな」
「小十郎! 貴様がついていながら何をしておったのだ!!」
「この役立たずめ!」
「申し訳……ございません…」
ひたすら畳に頭を擦り続け、力無く声を絞り出す小十郎。
「面を上げろ、小十郎。お前がそのような事をする必要は無い。
 そもそも、我は咎められるような真似などしておらぬ」
「どこぞの馬の骨と情を通じたのだぞ!」
「馬の骨ではない。当然ながら調べておろう? その者の名は上杉錬だ」
毅然とした態度に、誰かが心苦しそうに口を開く。
「たしかに、落ち度はその者と最初に逢瀬した時点で警告しなかった我らにある。
 だが、今回の事が世に知れ渡れば九鬼の失墜を目論む者共に恰好の餌を与えるだろう」
「特に霧夜。あの成金共はどれほど卑劣な手を用いてくるか」
「まだ間に合う、上杉とか申す輩とは一切の縁を切れ」
「断る!!」
迷いの無い、高らかな返答。
「……ならば、我らも相応の対応を取らせて頂くより他はない」
「お主の事だ。男の方に手を回そうとすれば、九鬼を捨ててでも我らに牙を剥くのは必至」
「然るに決議を行った。結果、上杉とやらは捨て置くとして、お前自身に心変わりを誘発する」
一斉に沈黙し、やがて誰かが重々しく告げた。
「ご息女を座敷牢へ案内しろ」

789 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編E :2007/11/23(金) 17:16:32 ID:/U8KQl/s0

呆然とする小十郎を余所に、揚羽は冷然と宣告を聞いていた。
「考えを改めるまで存分に頭を冷やすがいい」
「案ずるな、学校の方の手続きはこちらで済ませておく」
「……許せとは言わん、全ては九鬼グループの為だからな。それでも、すまん」
「凡下と契ったお主の不徳の致す所だ。反省せい」
一同各々の反応にも沈黙を貫く揚羽。
堪りかねた祖母が言葉を発しようとした瞬間にも、先手を打たれる。
「ご隠居様といえども口出しは控えて頂きます」
「これはご息女のみならず、ひいては九鬼全体に関わる問題ゆえ」
その際、祖母に向けられた一同の視線は誰一人として話を聞き入れない事を証明していた。
いくらそれなりの発言力を保持しているとはいえ、こうなるとどうにもできない。
「祖母様」
意にそぐわぬ命令に苦渋の表情を浮かべる数人の女中に囲まれながら、去り際に祖母を振り向き。
「あの地の花、お部屋に活けておきました。我や祖母様、そしてレンの好きな色の花々を。どうぞ御覧あれ」
微笑んだまま、彼女の姿は大広間から消えた。

「そんな事に…」
前に軽い気持ちで『今の時代は身分とか関係ないだろ』と小十郎に言った事がある。
本当のお偉いさんの事情は知らなかったからあんな事が言えたんだろう。
ここまで深い問題に発展するなんて考えもしてなかった。
俺自身が渦中に入って、ようやく実感するなんて…。
「おとなしく捕まってるのは、らしくないようで揚羽らしいと思いますけど……だけど!」
贔屓目なしに脱獄なんてチョロいだろうに、それをしないのはきっとおばあさんを気遣ってるからに違いない。
もしあいつが抜け出したりすれば、真っ先に矛先は残されたおばあさんに向くだろうから。
俺の考えを見抜いたみたいに、おばあさんが応える。
「不甲斐ない私などどうなろうと良いのに…あの子は優しい子なんです」
「生意気でしょうが、あなたと同じくらいわかってるつもりです。
 それで、揚羽は屋敷のどこに………いや、やっぱ聞かないでおきます」
眉をひそめるおばあさんに、うっすらと笑う。
「おばあさんに迷惑かけられませんから。揚羽の配慮に水を差したくないんで」
そう、火の粉が降りかかるのは俺だけでいい。
それは決意を燃やす熱い炎になるから――――。

790 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編F :2007/11/23(金) 17:20:42 ID:/U8KQl/s0

「揚羽様、今お助けします!」
木製の格子の向こうにいる主を救うべく、小十郎は手を牢の出入り口へ伸ばす。
何やら表で騒動があったらしく、注意がそっちに引きつけられたからこそ潜入が可能だった。
「よい、小十郎。これしきの牢獄、出るのは容易いが…そうすれば、祖母様にご迷惑をかける」
「しかし! お館様がお戻りになられるまで身を隠せば…」
「我は逃げも隠れもできんタチだ。それに、父上が戻ってきた所でさして状況は好転しないだろう」
基本的に九鬼グループの人間は忠義に厚く、クーデターなど企てるような者たちではない。
それでも、今回の件に関しては一致団結して当主の鶴の一声すら押さえ込む気だ。
九鬼そのものを揺るがす事態に発展しかねないだけに当然の反応だとも言える。
「揚羽様…っ」
「お前は戻れ。そして、もう来るな。不問に付した意味がなかろう」
「揚羽様!」
「ゆけ! 我の命ぞ!!」
大粒の涙を流しながら走り去っていく小十郎の後ろ姿を見つめた後、フッと笑う。
「考えを改めねば出れぬ…か。ならば、一生出れんな」
幽閉された事は一切悔やんでいない。
もっと過酷な修行を積んできたのだから、これから始まる不自由な生活もたいした事ではないだろう。
唯一、外界に未練があるとすれば錬にもう会えない事だけだ。
そして、それは何よりも辛かった。

九鬼邸までおばあさんを送り届けると、守衛達にジロジロと恨み節全開の眼差しで睨まれた。
揚羽が幽閉された原因は俺のせいでもあるから仕方ないと言えば仕方ないが。
「事情は知ったな? 今度こそ失せろ」
おばあさんに一礼した途端、守衛の一人が言ってくる。
「ああ、帰るぜ。今すぐな…やり残す事さえ済ましたら」
守衛の何人かに付き添われながらおばあさんが屋敷に入ったのを確認し、大きく息を吸う。
そして――――。
「揚羽ああああああああああああああああああああああああっ!!」
喉が枯れそうなくらい、それどころか未だかつて出した事が無いほど大声で叫ぶ。
慌てて俺を取り押さえる連中なんかお構いなしに。
「三日だけ待ってろ! 必ず…絶対に…何があっても…助け出す!!」
この声が届くように願いながら――――俺の心を支配する『主』への誓いを吼え続ける。

791 :名無しさん@初回限定 :2007/11/23(金) 17:22:50 ID:QkIRa0kzO

しぇーん

792 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編G :2007/11/23(金) 17:25:15 ID:/U8KQl/s0

座敷牢という一定の空間内で行える修行は限られている。
軽いスクワットや腕立て、そして精神統一を目的とする瞑想などだ。
この時も、揚羽は瞼を閉じて孤独な暗闇に意識を投じていた――――つもりだった。
しかし、そうはならなかった。
容姿は月並みで教養もない。
血気盛んで無鉄砲。
自分よりはるかに弱い未熟者。
けれど、不器用に温かく笑いかけてくる。
幸せをくれる。
いつしか心に染み入っていた、かけがえのない相手――――。
その姿が延々と脳裏に浮かび続ける。
普段の揚羽なら易々と無我の境地に到達できただろう。
なのに、どうしてそうなったのか――――声が聞こえたからに他ならない。
「レン…」
虚空に手を伸ばし、そっと握る。
別れ際に重ねた彼の手の温もりを確かめるように……。

夜の久遠寺邸で、いつにも増して緊迫しながら大佐と向かい合う。
「くれぐれも本気で頼むぜ」
「そう頼まなくても、今の私はスペシャルに気が立っている。夢お嬢様とお前の件でな。
 私が首を挟む事ではないし、お前を恨むのも筋違い……それでも腹に据えかねる」
「逆にありがたいよ。手加減無用じゃなきゃ、意味がねぇんだ」
本気の大佐とやり合おうなんて無茶なのは承知の上だ。
それでも、三日間という短期間で可能な限り俺自身を磨くにはそうするしか手がなかった。
本当ならもっと時間をかけて特訓し、徐々に力を付けていくべきだろう。
いきなり強くなろうとしても無理があるなんてわかっちゃいる。
だが、俺はこれ以上揚羽を籠の中に閉じこめたくない。
「生半可な覚悟はしてねぇんだ。行くぜ、大佐!」
「では…命を捨ててかかってこい、小僧!」
死闘の中に修行がある。
何度倒れたって、立ち上がって力をつけてみせるさ。
だから、あと少しだけ辛抱しててくれ。

793 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編H :2007/11/23(金) 17:29:18 ID:/U8KQl/s0

三日後。
ハルのお墨付きが得られるくらい部屋を丁寧に清掃し、
ようやく着慣れてきた執事服をできる限り綺麗に畳んでベッドに置く。
「色々あったな…」
久遠寺に来てから始まった、騒々しくも賑やかで楽しい『本物の人生』を思い出しながら。
名残惜しく、執事服にそっと手紙――――辞表を添える。
今から俺のする事は久遠寺には何の関係も無い。

窓から抜け出す練の後姿はしっかりと目撃されていた。
その視線の持ち主――――美鳩は、窓の向こうの練へ手を伸ばす。
すると、夜の大気で冷却されたガラスのひんやりとした感触が手に広がる。
伸ばしても伸ばしても届かない、絶望的なまでに遠い数メートル。
これが巣立っていく弟との距離なのか。
自分の全てが遠ざかっていく事がわかっていたのに、ただ見送ることしかできなかった。
いや、何か一つくらいできる筈だと信じたかった。

月下の九鬼邸は厳重な警備体制が敷かれていた。
襲撃とも取れる予告があったのだから、ある意味当然である。
しかし、一向に練は現れなかった。
普通ならそれに越したことはないのだが、九鬼で働く人間たちは武闘派揃い。
血沸き肉踊る戦いを望む者ばかりであった。
だから、本当の所は残念がっていたのかもしれない。
「あの者、臆したか」
正門前の橋を警備している男がつまらなそうに漏らす。
「いいや、全然」
気配と声を感じた男は、日頃の鍛錬の成果か条件反射で後方に向かって拳を放つ。
「ぶおっ!」
吹っ飛んだのは男の方だった。
堀に転落し、激しい水しぶきがあがる。
その音に反応し、瞬時に他の守衛も駆けつけてきた。
一斉に集結した彼らが揃って楽しげに笑みを浮かべたのは、待ち望んでいた敵の到来ゆえに。
「前もって言っといたのに。最初から総動員しとけよ……俺をナメんな」

794 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編I :2007/11/23(金) 17:33:14 ID:/U8KQl/s0

雄叫びをあげながら、敵陣のド真ん中へ一直線に暴れ込む。
この前の遠足のおかげで体力はついてる。最初から全開でも息切れはしない。
「玉砕覚悟か、貴様!」
「そんな覚悟はしてねぇ!」
加えてこの三日間、大佐に何度も何度も挑んだ。
それこそ、本当に死に物狂いで。
失神しまくった甲斐はあったと見ていいだろう。
少なくても、ハンサム野郎の時みたいなヘマは犯さねぇ。
俺自身の力量はそんな単純に上がっちゃいないが、目は肥えてる。
「大佐に比べりゃ、遅いし弱い!!」
繰り出される攻撃の山々に対処し、次々に蹴散らしていく。
勿論、向こうだってプロフェッショナルだし、手痛い反撃を喰らう事も少なくない。
それでも、さすがは武人の一族。部下の教育が行き届いてるぜ。
武士道に乗っ取って一対一を基本とし、武器も無しなのがありがたい。
少しでも蓄積するダメージは軽くしたいからな。
だからといって、手っ取り早く終わらせる為に急所を攻めたりはしねぇ。
たしかに実戦なら四の五の言ってられないから、どこ攻撃しようと自由だし、やられた方が甘い。
この街へ着たばかりの頃は俺も大佐との闘いで股間を狙ったっけ。
だが、今は違う。
いつだって正々堂々としてる揚羽に顔向けできないような真似してたまるか!!
「人の恋路を邪魔する奴は、馬に…いや、馬はいないけどな。とにかく、邪魔すんな!」

不届き者が無謀にも乗り込んできたと報告を受けてから、祖母は和室で次なる報告を待ち詫びた。
使用人たちが大騒ぎしている様子からすると、あの少年は相当奮戦しているらしい。
胸の中で口には出せない安堵が渦を巻く。
「ご隠居様、宜しいでしょうか?」
ふと障子戸の裏から声がし、入室を許すと青年が入ってくる。
「これを…この騒動が収まるまでに私が引き取りに来なければ、お読み下さい」
跪き、硬い表情で封筒を手渡すと、彼は『失礼します』と言って部屋を後にする。
直後、何の文字も書かれていない真っ白な封筒に見入っていると、女中が慌てて駆け込んできた。
普段なら絶対に行うであろう部屋に入る際に許可を得る事さえ失念するほど、困惑した様子で。
「ご、ご隠居様、このような状況ですがお電話です! 責任者を出してくれと…それが、その……相手が…」

795 :名無しさん@初回限定 :2007/11/23(金) 17:37:01 ID:QkIRa0kzO

しぇーん

796 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編J :2007/11/23(金) 17:37:27 ID:/U8KQl/s0

交戦しながら門を突破し、屋敷の中になだれ込む。
「であえ! であえ!」
「こやつを討ち取れ!!」
揚羽と見た映画さながらの号令で、屋内に待機していた守衛や使用人がぞろぞろと現れて向かってくる。
片っ端から叩きのめしていき、大広間に場を移す頃には傷だらけだった。
一人一人が強い上に数も圧倒的に多ければ当然だろう。
何より、女中達まで参戦してきたおかげで想定以上のダメージを喰らっちまった。
女には攻撃しない。
好き放題にやられても、無抵抗の一点張りを貫く。
それを差し引いても、男性陣と遜色ないくらい強かった。
結局、振り払うように全力で前進するしかなかった。
鳩ねぇの教えという以上に、もうこれは俺の生き方だから。
そのせいで不利になったとしても、生き方を曲げるなんてできねぇ。
もっとも、それを見抜いたのか途中から女中達はかかってこなかった。
侵入者はあくまで正々堂々と返り討ちにする気らしい。
ここの連中も、結構味なトコあるじゃねぇか。
その心意気に感謝し、男衆相手に存分に暴れさせて貰おう。
「揚羽はどこにいる?」
ある程度片づけた後、適当な男の胸ぐらを掴み上げる。
「お上がお取り決めになられた事だ…答えんぞ」
「いい忠誠心だな。元執事として感心するぜ」
こいつの口を割らせるのは無理だ。
そう確信して手を離すと、あっけなく倒れた。
「じゃあ、アンタらも望み薄か?」
身構えている守衛達に視線を戻し、立ち上がって歩み寄る。
「ま、それならそれでいいけどな。手当たり次第に部屋を調べてくだけだ」
「知りたいなら、俺から聞き出せ」
後ろからの声に引かれるように振り返った。
そこにいたのは――――。
「小十郎!?」
いつもの執事服じゃなく、珍しい私服姿で静かに俺を見据えていた。
果てしなく力強い眼差しで。

797 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編K :2007/11/23(金) 17:41:18 ID:/U8KQl/s0

「お前、今まで何やってたんだ?」
わずかに注意が逸れた瞬間、守衛の一人が飛びかかろうとしてくる。
「ち――――っ!」
「待て!!」
奴の動きを止めたのは、俺の拳じゃなくて小十郎の声だった。
「手出しは無用! この男は俺が倒す!!」
「小十郎、お前…」
よくあるパターンは洗脳されてるとかだが、そりゃないな。
こいつはそんなヤワな精神はしてねぇ。
敵に回ったフリして助けようとしてくれてるなんて事もないだろう。
挑んでくる以上は一切の妥協が無い本気だ。
「…俺は全員ぶちのめしても揚羽を助ける。お前はそんな俺を止めるんだな? そう決めたんだな?」
「その通り」
「だったら、俺も…お前を倒して進む。恨みっこなしだぜ?」
「恨む事など何もない。お互い、選んだ道が違っただけだ。そして、それがぶつかるだけの事」
「そうだな」
「既にお前は手負いの身。完全に対等とはいかないが…いいな?」
「こんくらい、別に関係ねぇよ。どんなにダメージ喰らってても、真剣勝負の言い訳になりゃしねぇ。
 それに、揚羽だったら傷だらけになっても勝利を掴むまで戦い続ける。だったら、俺もだ」
「それでこそ倒すに値する」
一定の距離まで歩み寄り、そこから臨戦態勢を構える。
迷いなんて無い。
敵対してくる理由なんて考えるだけ無駄だ。
だったら、その分の集中力を闘いに使う。
どんなに感動的な思惑があったとしても、立ちはだかってくるなら闘うのみ。
それが俺なりの覚悟と決意、小十郎に対する最大限の敬意。
「いくぜ……」
「いくぞ……」
拳を強く握りしめ、互いに構える。
それが合図になった。
「小十郎おおおおおおおおおおっ!!」
「レェェェェェェェェェェェェン!!」

798 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編L :2007/11/23(金) 17:45:11 ID:/U8KQl/s0

空気を突き破る重い一撃が交錯する。
俺の拳は小十郎の顔面に、小十郎の拳は俺の顔面に、それぞれ炸裂した。
オープニングヒットは完全なる引き分け。
「「くっ!」」
同時に後ろへ飛び、一気に距離を開く。
そして、再び打ち合うべくダッシュした。
「タイガーバルカン!!」
残像が残るほどの速度で繰り出された無数のパンチが俺の全身に打ちつけられる。
「そら、そら、そら、そら、そりゃあっ!!」
普通ならこういう乱打は軽めの手打ちになるのに、一発一発に見事に腰が入ってるとはさすがだ。
それでも、退きはしねぇぞ。
いくらでも打ってこい。
あくまでも前に出てやる。
至近距離まで正面突破あるのみだ!
「うおおおおおっ!!」
喰らいながら突き進み、強引に喉元へ詰め寄り、下から右のアッパーを思いきり突き上げる。
顔面すれすれで小十郎はよけやがった。
しかし、身体が伸びきり、連打も止んだ所で――――肝臓めがけて左拳をねじ込む。
「ぐはあっ」
「どうだ!!」
鍛え抜かれた腹筋は固く、まるで岩を殴ったような感触だった。
正直、俺もメチャクチャ痛ぇ。
だが、こいつに勝利できれば拳が潰れようと一向に構わない。
そんなのを怯えてたら、揚羽のもとへは辿り着けないんだよ!!
隙が生まれると判断したのか、小十郎が離れる。
それを待っていた。
振りかぶるようにして腕ごと右拳を顔面に叩きつける。
弾かれ、後ずさりする小十郎。
少しだろうと体勢を立て直す時間は与えねぇ。
間を置かず飛び上がり、顎と腹めがけて二連蹴りを放つ。
両方とも命中し吹っ飛んだものの、手応えは案外薄い。
ヒットの瞬間、的をずらされたか。

799 :名無しさん@初回限定 :2007/11/23(金) 17:48:16 ID:QkIRa0kzO

じぇーん

800 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編M :2007/11/23(金) 17:49:09 ID:/U8KQl/s0

わずかな滞空時間を終え着地した瞬間、一直線に飛び込んできた小十郎の拳が鳩尾に穿たれた。
「がはっ!」
否応なしに呼吸が止まる。
意志に逆らって身体が動かなくなる。
マズい! ヤバい!
「ガラ空きだ!」
連打が次々に叩き込まれ、顔が右に左に弾かれる。
顔面だけに執着せず、無防備になった他の急所狙いも織り交ぜる事を忘れていない。
これ以上もらい続けるのは駄目だ、何としてでも防ぐか反撃しねぇと。
動け、動け!!
言う事を聞かない全身を叱咤する。
指先がかすかに動いた。
ようやくかよ、遅いぜ。
即座に、重く感じる腕を上げて顔を防御する。
その瞬間、腹部へ強烈な蹴りが突き刺さった。
「げ…はあ…っ」
口から血を吐いたまま吹っ飛ばされる。
無様に何度も畳の上を横転し、身体は止まった。
呻きながら手をついて身体を起こすが、深呼吸してる暇は無い。
もう小十郎は突進してきている。
軋む身体を一気に立ち上げる。
それでも、小十郎が到着する方が早かった。
対抗策を講じる間もなく、強打を浴びせられる。
脳天が横に揺らされ、足下がふらつく。
だが、せっかく立ち上がったんだ。また倒れてたまるか。
よろめきそうになるのを踏ん張り、そのまま反動をつけて打ち返す。
豪快に命中し、小十郎は大きく崩れ落ちた。
しかし――――。
「ブロウクンソニック!!」
間一髪でそれをかいくぐるが、わずかにかすっただけで右頬が小さく切れて血が飛び散った。
そんな体勢からこれだけのパンチを繰り出すのかよ。
「つくづく…見上げるぜ!!」

801 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編N :2007/11/23(金) 17:52:59 ID:/U8KQl/s0

まだ小十郎は不安定な体勢である事に変わりない。
その事実を逆手にとって、殴って間合いを取り、ミドルの蹴りを放つ。
しかし、小十郎は身体を回転させながら直撃をかわして逆にハイキックを繰りだしてきた。
後ろに下がって威力を殺そうとしたが、それよりも先に身体が地面に叩きつけられる。
「……っ!!」
間髪入れず、かかと落としが振り下ろされる。
もう横に転がって避ける時間すらない。
俺は仰向け状態のまま咄嗟に足払いをかけた。
片足の軸だけで立っていた小十郎は、あっけなく体勢を崩して背中から落ちる。
同時に跳ね起き、落下途中の小十郎めがけて殴りかかる。
だが、転倒してる最中も闘志は消えちゃいなかった。
後方宙返りを利用して鋭い縦一閃の蹴りが放たれる。
予測できなかった反撃はモロに直撃した。
「ぐああああああっ!!」
空気を切り裂き、大きな放物線を描きながら吹っ飛ばされた。
何度もバウンドしながらまたしても畳を転がりつつ、無我夢中で起き上がる
敵として闘っている以上、わざわざ立ち上がるのを小十郎が親切に待っててくれる筈がない。
小十郎は既に助走をつけて跳躍していた。
「はああああっ!!」
飛び蹴り――――違う、ただの蹴りじゃない。
連続蹴りだ。
腕を上げて頭のガードを固めた瞬間に凄まじいキックが叩き込まれていく。
小十郎の身体が着地するまでブロックし続けるしかない。
しかし、どれも的確に急所を突いてくるキックだ。
このままじゃ、ガードがこじあけられるのが先。
覚悟を決めてガードを解く。
そうした瞬間にも、鋭い蹴りが何発も着弾した。
「うおおおおっ!」
ダメージを堪え、直撃した蹴りを掴む。
方向までイチイチ考えてられない。
遠心力を利用し、闇雲に放り投げた。
小十郎の身体は障子戸に激突し、それをぶち破る。

802 :名無しさん@初回限定 :2007/11/23(金) 17:55:53 ID:QkIRa0kzO

じゅーん

803 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編O :2007/11/23(金) 17:56:07 ID:/U8KQl/s0

「はぁ…はぁ……」
小十郎との距離はかなり開いたが、今は追撃する余裕がない。
呼吸を整えつつ、うっとうしい口元の血を腕で拭う。
「わかっちゃいたが、タフな奴だ」
「お前も…残像を見抜けなかった頃のお前ではないようだ」
お互い、自然と笑みが浮かぶ。
「だが…その強さ、俺は否定する…否定しなければならん!」
再び、猛然と突進してくる。
迎撃しようと放ったパンチがクリーンヒットするが。
「そうしなければ、俺が俺でいられない!!」
怯まず、すぐさま殴り返してきやがった。
「従者として何より優先しなければならない主の幸せを、俺は願わなかった!!」
右拳同士が正面から激突し、身動きができないほど膠着状態に陥る。
「思ってしまった! 望んでしまった!」
だが、均衡はそれほど長く続かなかった。
「いっそお前と揚羽様が引き裂かれてしまえば良いと!!」
いつしか、俺の方が押し負け始める。
揚羽に一日中腕立てをやらされていただけあって、さすがに腕力は小十郎の方が上か。
「…そうなれば…俺はこれからも揚羽様のおそばにいられる!!」
だったら別の手だと、胸を狙って左膝を振り上げるが、それをさらに膝で防がれた。
「情けなく、愚劣な考えだったと自覚しているさ…だが、それでも…それでも俺はっ!!」
残された左手を繰り出そうとした瞬間、倒れるように飛び込んできた小十郎の頭が顔面に炸裂する。
「想いが報われなくても構わん! そのような身分でない事は百も承知!
 だが…この血も、この拳も、命さえも揚羽様のもの……揚羽様のものにしかなれないんだ!!」
強烈な衝撃によろめき、大きくのけぞる。
「あの方に仕えられなくなれば、俺はどう生きればいい! 俺の人生は揚羽様と共にあったんだ!!」
当たると上体が反り返るほどの強打が容赦なく叩き込まれていく。
「俺から…揚羽様を……奪わないでくれ…」
反撃のチャンスを見逃さないようにしていた為、否応なく目に入った。
小十郎の泣きそうなツラが。
別に戸惑ったりとか、気を取られたりはしていない。
それでも、右フックが絶妙の角度で俺のこめかみを完璧に打ち抜いた。

804 :名無しさん@初回限定 :2007/11/23(金) 17:58:38 ID:v/9tegML0

4円

805 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編P :2007/11/23(金) 18:00:19 ID:/U8KQl/s0

「ぐ……あ…」
視界がぼやけていく。
足下がふらつく。
冗談じゃねぇ、倒れるもんか。
倒れるな!
立ってろ! 
手を出せよ! 
反撃しろ!
こんな時に寝る訳にはいかねぇんだ! まだ小十郎は倒れちゃいないだろ!!
……駄目か。
見るもの全てが黒に染まって気が遠のいていく。
だが、諦めるかよ。
これで終わりだとしても、やられるとしても、立ち続けてやる。
膝は着かねぇ、絶対に。
最後の悪あがきだとしても、これだけは貫き通してやる。
意識が…振動に飲まれて……途切れようと………。

「立ち往生とは見事。だが、ここまでか…ならば、これが引導だ!! 地に落とし、敗北を決定づける!!」
小十郎全身全霊の一撃が意識を手放した錬に迫る。


目の前に広がるのはどこまでも広がる暗闇。
俺一人しかいない、孤独な世界。
違う、俺だけじゃない。真っ暗でもない。
どこからか溢れてきた光が俺を徐々に照らしていく。
ふと上を見上げると、眩しい人影があった。
森羅様でも、ミューさんでも、鳩ねぇでも、ベニ公でも、ナトセさんでも、そして夢お嬢様でもない。
太陽のような――――いや、それ以上の輝きを放つ少女。
誰だ?
俺を待ってるのか? そこに行くまで。
じゃあ、こんなトコで道草食ってられないよな。
お前が待ってるなら…お前が俺を……お前が……お前………お前は――――。

806 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編Q :2007/11/23(金) 18:04:34 ID:/U8KQl/s0

「揚羽ああああああああああああああああああっ!!!!」
「何っ!?」
明るくなった視界に真っ先に飛び込んできたのは、攻撃を変更しようとする小十郎だった。
しかし、全ての力を注ぎ込んだ拳はもう引っ込められない。
紙一重でかわすと同時に前傾姿勢で全体重を乗せたジョルトカウンターを爆発させる!!
「があああああああああああああああああああああっ!!」
自分の勢いを倍返しにされた上で、轟音と共に吹っ飛ぶ小十郎。
時間をかけて何とか起き上がるものの、その表情は愕然としていた。
「意識は…完全に刈り取った筈……あれを喰らって蘇る……だと!?」
「…昇る太陽が……俺を…引き上げるんだよ、何度でも!!」
「太陽…? 揚羽様の事か……ふっ、奇しくも揚羽様も同じ事を…申されていたぞ。
 だが、それは揚羽様という存在にすがっているに過ぎん! 俺と同じでは越え進む事など無理の一言!!」
「すがってるのかどうか、見せてやる!!」
「見せて…貰おうかぁ!!」
小十郎が猛然と迫り、拳が頬に直撃する。しかし、カウンターのダメージはまだ健在らしく踏み込みは浅かった。
耐え抜いて側頭部を蹴り返す。
小十郎は倒れるが、その反動で俺自身も弾かれてふらつく。
即座に、膝を着いたまま放つ小十郎の拳が食い込んだ。
「ぐうう…っ」
歯を食いしばり、顔面に拳を振り下ろす。
床に叩き伏せられた小十郎に向かって飛び乗り、膝を腹に突き刺した。
「がはああああっ!!」
マウントポジションを維持したまま拳を振り上げると、首筋に手刀が打ち込まれて力任せに払い落とされた。
それでも攻撃しようと、小十郎に向かって頭を振る。
お互いに不安定な体勢からの頭突きが激突した。
互いに弾き飛ばされ、そして同時に起き上がるなり一気に駆け出す。
「「これで……終わりだっ!!」」
数瞬早く、小十郎の拳が俺に炸裂する。
だが、これしきじゃ怯まない。こんなんで止まらない。
俺の全てをかけて、拳を前に突き出す。
届け……届け! こいつの先にいる揚羽まで!!
俺の拳は――――今度こそ小十郎を地に沈めた。

807 :名無しさん@初回限定 :2007/11/23(金) 18:05:28 ID:QkIRa0kzO

六月

808 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編R :2007/11/23(金) 18:08:03 ID:/U8KQl/s0

小十郎はもう立ち上がらなかった。
いや、立ち上がれなかった。
荒い息を吐きながら、小十郎を見下ろして問いかける。
「意識はあるだろ? 揚羽は…どこにいる?」
「………北側の…土蔵の……地下だ」
大の字に倒れたまま、呟くように小十郎が言う。
「そうか」
言いたい事は色々あるが、どんな形であっても勝者が敗者に不必要な言葉をかけるべきじゃない。
小十郎だって、そんな事は望んじゃいないだろう。
「俺はもう行く…じゃあな」
それだけ言って、背を向けた。
途端に、今まで傍観していた守衛や使用人達が立ちはだかる。
「わざわざ話が終わるまで待っててくれるなんて、九鬼の皆さんは漢揃いだぜ」
小十郎との激戦で消耗してるから簡単に倒せると思ってんだろうな。
けどよ、そうはいかねぇ。そうはならねぇ。
たしかに満身創痍でズタボロ極まりない状態だ。
少しでも気を抜けば、その途端に倒れそうになる。
だが、絶対に力尽きたりはしない。
敵がどれだけいようと戦い続けてやる。
ここで俺がやられたら、小十郎が一撃一撃に込めていた想いまで無意味になるから。
「何より、揚羽を待たせてるんだ…道を開けろ。でなきゃ、倒していく」
おぼつかない足取りで、しかし力強く向かっていく。
一歩づつ間合いが狭まるのに伴い、連中は冷や汗を浮かべた。
気圧されているのか一向にかかってこない。
「小十郎ほどの覚悟も強さも無いなら、何もせずにじっとしてろ!!」

一方、小十郎は仰向けのまま呆然と天井を眺めていた。
その視線は力無く、まるで抜け殻のように。
付近で繰り広げられている喧騒も、今はもう全てがどうでもいい別世界の出来事にしか思えない。
「…これで……もう空っぽだ………」
微動だにしないまま、静かに涙を流す。
男泣きだった。

809 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編S :2007/11/23(金) 18:21:22 ID:/U8KQl/s0

土蔵の中に進み、階段を降りきると江戸時代(?)の遺物らしき牢獄に出くわす。
そこに、確かなあいつがいた。
「俺、ようやく参上……やっと…会えたな、揚羽」
「お前という男は……本当に…」
最後に別れてから一週間も経ってないのに、何年も離れていたような気がする。
もっとも、離ればなれも悪い事ばかりじゃない。
また会えた時の喜びが何千倍にもなるから。
「そんじゃ…さっそくだけど、出すぞ。嫌がっても連れ出すからな」
檻は部外者の侵入なんて考えてもいなかったのか、外側からなら簡単に開けられる代物だった。
開けた格子を潜り抜け、中に入る。
「俺が勝手に出すだけだから、おばあさんに迷惑はかからねぇ」
おばあさんには幽閉された事情しか聞いちゃいない。
揚羽のいる場所だって自力で小十郎から聞き出したんだ。
口を滑らせたのが発端とか言われても、何とか誤魔化せるだろう。
「これほどの無茶を敢行し、成し遂げるとは…」
「頑張ったぜ。二度と会えないなんてごめんだからな」
「それに比べ、我は弱いな。祖母様の事があるとはいえ、お前と自由を諦めてしまうとは。
 不甲斐なく、情けない…お前が、それほどまでに傷だらけになったというのに――――」
それ以上言葉を紡げないように、引き寄せて強く抱きしめる。
「俺たち二人なら、どんな問題だって突破できる……そう言ったのはお前だ。だから、訂正しろ。
お偉方にむざむざ従っちまったのは、お前が弱いんじゃなく、俺がそばにいなかったからだ。
お前は強い…ただ、俺と一緒ならもっと強くなれる。何にだって負けない程度にな」
「レン……」
「小十郎から少しだけ聞いた。お前は太陽なんだろ? なら、沈んでも俺が押し上げてみせる。
いや、太陽止まりにはさせないさ。この世の全ての頂点に……恩を仇で返すような言い方するけど、
森羅万象の頂点にだって君臨できるくらい支え続ける……こんな台詞、ちょっと寒いか?」
苦笑する俺に対し、揚羽は真顔で首を横に振る。
「寒くなどあるものか。いつだってそうだ…お前の言葉が、声が、存在が……全てが、我の心に火を灯す」
揚羽の瞳と、背中に回された手に力がこもる。
「もう離さぬぞ」
「離れる気なんてないさ」

810 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編21 :2007/11/23(金) 18:25:31 ID:/U8KQl/s0

笑顔のまま、揚羽をひょいと抱きかかえる。
「レ、レン…お、お、お、お前……」
「お前が自力で出ちゃ元も子もねぇからな。それとも、これより背負った方がいいか?」
「お、降ろ……すでないぞ」
「は?」
「よしてはならぬと言っておるのだ!」
頬を染める揚羽に容赦なく殴られる。
トドメ刺す気かよ、おい。
まぁ、怒ってなんかいない事はお見通しだけど。
「わかったよ…やめない。それで、ここ出たらどうする? このまま駆け落ちと洒落込むか? 
 お前と一緒なら、俺は追っ手と戦い続ける日々さえ望むところだぜ」
「たわけ。左様な事、思っておらぬだろう?」
「やっぱ、バレてるか…勿論、思いは同じだ」
俺達の恋、お偉方に認めさせてやる。
反対意見なんて真正面から捻じ伏せて。
できるさ、俺と揚羽の二人なら。
「…ならば戦うぞ。共に最後まで!」
「その為に俺はいる」

揚羽を抱きかかえたまま土蔵を出ると、その前には傷だらけの守衛や使用人が大集結していた。
牢から出した以上戦う理由はもうなくなったが、それでも向かってくるならとことんまで相手になってやる。
一旦、揚羽を降ろして構えを取ると、何故か全員フっと笑った。
「…少なくても、我々よりは骨があるようだ」
守衛の一人がそう言うなり、女中が救急箱を携えて寄ってくる。
これが、少年漫画的・拳を交えた者同士の絆って奴か?
「いや……俺より先に小十郎を頼む。それとも、もう手当てしたのか?」
俺の問いに何故かみんな口ごもった。
「私が説明します」
その声に慌てて使用人と守衛が左右に分かれると、間からおばあさんがゆっくり歩いて姿を見せる。
「祖母様!」
「小十郎から預かったものです。まずは、これを…」
顔を綻ばす揚羽に白い紙が手渡された。

811 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編22 :2007/11/23(金) 18:29:50 ID:/U8KQl/s0

誠に突然ながら、只今を持ちましてお暇を取らせて頂きたく存じます。
突然の申し出、誠に申し訳ありません。
つきましては、後任として一名推薦したい者がおります。
この手紙が読まれるようでしたら、恐らくその男は九鬼の守衛を悉く打ち倒し、私さえ倒しているでしょう。
実力的には充分かと思います。何より、揚羽様を最優先に考える男です。
確かに九鬼に対して狼藉を働いた事は否定できませんが、それも全て揚羽様への想いによるもの。
裏を返せば、それ程までに揚羽様を絶対としているに他なりません。
まだ血気盛んで荒削り、向こう見ずな所はありますが、必ずや揚羽様を支えられるでしょう。
その者の名は、上杉練。何卒、ご一考ください。
PS・揚羽様。あなた様に仕え生きてきた我が人生、光栄無比でございました。
  いつでも、どこにいようと……あなた様の幸せを祈りはしません。
  祈る必要がないからです。
  もう、ずっとレンがいるから――――。

「あいつ……」
「あの阿呆……」
小十郎を含めた精鋭を倒して揚羽を助け出せれば、強さを証明する恰好のデモンストレーションになる。
途中で力尽きても、結局はそこまでの男だったという結論になるだけだ。
どっちにしても、俺が揚羽に相応しい奴かどうかは見極められる。
そういうシナリオだったのか……。
「…小十郎は?」
「どこにも…いません」
おばあさんから、あまりにも予想通りの答えが返ってくる。
俺と闘った後、何も言わずそのまま行方をくらましたらしい。
私服姿だったのも、いつでも出ていける為だったんだろう。
「我のものである分際で…我の許し無く、何を勝手な事を…」
そう言いつつ、怒りとは別の理由で手紙を持つ手が小刻みに震えている。
「別れ際は笑うものだ……しかし………」
手紙を胸に掻き抱いて目を伏せる揚羽の頬を、一筋の涙が伝う。
初めて見た、彼女の涙。
たった一枚の紙きれを、今まで泣く姿なんて想像もできなかった揚羽の涙が濡らし続ける。
嗚咽する彼女を暖めるように、俺はそっと自分の身を被せた。

812 :名無しさん@初回限定 :2007/11/23(金) 18:31:11 ID:v/9tegML0

0.4

813 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編23 :2007/11/23(金) 18:33:29 ID:/U8KQl/s0

「上杉さん」
おばあさんに呼ばれ、揚羽を抱きしめたまま顔を上げる。
「お姉さんからご連絡を頂きました。ここに来る前、久遠寺をお辞めになったと」
「鳩ねぇから…?」
おばあさんは静かに頷く。
「あなたが暴れようと一切関係ないので、くれぐれも久遠寺に抗議などしないように…と、仰っていました」
鳩ねぇ……ごめん。
迷惑かけたくなくて何も言わず黙って出ていったのに、それでも結局はフォローさせちまって。
多分、礼を言っても『姉の愛の一環ですー』だといって笑うだろうけれど。
本当に、心からありがとう。
「あなたさえ良ければ…小十郎の願いを聞き入れては貰えませんか?」
「俺が……小十郎の後釜に…」
「腕利きの守衛が軒並み倒された事実を前にすれば、重鎮たちもあなたの強さを認めざるを得ないでしょう」
元々、移籍する予定だったとはいえ、恋人救出と就職活動がいっぺんに成立するとは思わなかった。
だが、戸惑わないし迷わない。
既に答えは決まっている。
「俺は…九鬼に仕える気はありません」
腕の中の揚羽をより強く抱きしめ、続ける。
「ただ、揚羽なら。揚羽に仕えられるなら、願ってもない事です」
忠誠を誓うのは九鬼じゃない、揚羽だ。
揚羽だけの専属として、揚羽にどこまでも付き従う。
たとえ名目上の扱いが九鬼の一員になろうと、体制に取り込まれる気はさらさらない。
俺と揚羽の仲は認めさせるが、それでも納得できずにいつかまた揚羽を幽閉するような事を企んだら。
主と従者の身分違いを理由に俺と揚羽を引き裂くような真似をしたら。
その時は遠慮なく立ち向かってやる。
俺を揚羽の従者にするというのは、そういう事だ。
そう断言してやる。まだ見ぬお偉方の前で。
「だから、お受けします」
受け継いでやる。
託されてやる。
背負ってやる。
小十郎、お前の想いを残らず全て……。

814 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編24 :2007/11/23(金) 18:37:33 ID:/U8KQl/s0

「お世話になりました。鳩ねぇの事、宜しくお願いします」
晴れ渡った雲一つない青空の下、久遠寺邸の前でみんなに深々と頭を下げる。
「達者でな」
「身体に気をつけて。たまには連絡しなさい」
「頑張ってこいよー」
「腕が上がったと思ったら会いに来い。まだまだだという事を教えてやる」
「小娘とのハードな生活に嫌気が差したら、すぐに帰ってくるんですよー。癒してあげますから」
「元気でね。美味しいものがあったら、送ってくれると嬉しいな…」
みんな、笑って口々に別れを告げてくる。
もっとも、ハルだけは泣いて俺にしがみついているが。
「ううう…行かないで下さいよぉ、レン兄ぃ…」
「ハル、男には行かねばならん時があるんだ。俺の場合は、それが今なんだよ」
そう言った途端、ベニ公が吐き捨てるように言った。
「リッチな方に鞍替えとはいい根性してるわね、この恩知らずな裏切り者が」
「悪いとは思ってる。けど、後悔はしてねぇ」
「…バーカ、嘘よ。ま、死なない程度に元気でいなさい」
「ありがとな」
お互い、口元に微笑が浮かぶ。
これで一通り挨拶を済ませ、改めて最後の一人と向かい合った。
「レン君」
「お嬢様…」
散々シュミレートしたのに、やっぱり何を言っていいのか言葉に詰まる。
そんな俺に、夢お嬢様は柔らかく微笑んできた。
「……アゲハちゃんと幸せになってね。手が届かないって思い知らされるくらい。
 でないと、夢…いつまでたってもレン君以外の男の子、好きになれないよ」
この言葉を言うのに、微笑むのに、どれだけ勇気を振り絞っているんだろうか。
いずれにせよ、自分も勇気を示さなきゃならない。あなたに負けないように――――。
「約束します」
微笑んでしっかりと頷く。
「じゃあ、行ってきます!」
俺はバッグを担いで歩き出した。
さよなら…俺の家族。

815 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編25 :2007/11/23(金) 18:41:55 ID:/U8KQl/s0

久遠寺邸から少し離れた所に揚羽は佇んでいた。
「別れは済んだか?」
「ああ。笑ってきたぜ。俺も……あいつと同じ事しちまってたからな。だから、今度はちゃんとしてきた」
「そうか。それでよい…あのような別れ、我は好かんからな」
あれ以来、小十郎の行方は全く掴めなかった。
ずっと気にはなっている。
だが、揚羽も俺も無理に探し出そうとする気にはなれなかった。
それでも不忠者と非難する連中が九鬼の情報網を駆使して捜索したが、結局は無駄に終わっている。
恐らく、もう二度と会う事はないだろう。
「……あいつという代償を支払った事、お前に悔やませはしない」
「悔やみなどするものか。手に入れただけで…そばにいるだけで……我は満たされる。
 さすれば、後は共に進むだけだ。お前と我、二人ではるか高みを目指して邁進するのみ」
あの後、一同を招集しての議論は丸一日かかった。
一応、仲は認めさせたと言っていいだろう。
わからず屋で頑固者なお偉方を粘り強く説得し、最後には説き伏せた。
心から認めてくれた奴もいれば、苦々しく渋い顔してる奴もいたが。
国際電話で話した限り、揚羽の両親はどっちかっていうと前者だった。
後で揚羽から聞いたが、やはり最初は相当反対してたらしい。
しかし、最終的には娘の男を選ぶ眼力を信じたようだ。
使用人や守衛の連中も話してみれば案外気の合いそうな奴らばかりで、おばあさんは言うに及ばず。
俺達の味方は決して少なくない。
もっとも、味方なんていなくたって構わないけどな。
揚羽だけいれば俺には充分すぎる。
「では、そろそろ参るか。我らが旅路、決して容易くはないぞ。覚悟はできておろうな?」
「何を今更。お前の赴く所、どこまでもお供する」
「ふっ…ならば、如何様な相手が待ち受けていようと恐るるに足りん」
これから始まるのは、武者修行の旅。
『既に休学中の身。わざわざ取り消すのも面倒であるからな、丁度良い機会だ』
そう言って揚羽は決定した。
だったら、俺はその意志に従うまでだ。
「我ら出立の時だ! ついて参れ!!」
「了解、我が主の御意のままに!」

816 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編26 :2007/11/23(金) 18:45:47 ID:/U8KQl/s0

武者修行の旅は数年に及び、あれから随分と渡り歩いた。
日本全国は勿論の事、サハラ砂漠からからギアナ高地まで。
そして、今いるのは『世界の中心』と言われているオーストラリアのエアーズロック。
対峙してるのは、九鬼にとっての宿敵らしい二人組だ(どっかで見たような気がする)。
「フハハハハッ!! 何たる僥倖! 宿命! 数奇! このような地で鉄と相まみえる事になろうとはな!!」
「それは私の台詞だ。先祖の雌雄、今こそ決してやる!!」
俺と揚羽は戦る気満々だったが、向こうは臨戦態勢の女を男が制止している。
「やめよう、乙女さん。アンタ達もさ。会った事も無い御先祖の因縁引きずるなんてさすがに下らないって」
「いや、主の敵は俺の敵なんで。下らないとは思わねぇな」
「腑抜けの極みめ。そのような男を愛するなど、貴様も同類。似合いの番いであるな」
「レオ、因縁云々はもう大した事ではなくなった…お前を侮辱した事が何より許せん!」
「別にいいよ、俺の事はどう言われたって…俺としてもかなり我慢ならない部分があるけどさ」
そう言うなり、男は俺を見て身構える。
「究極の非常時…それも、その人の為以外の理由で女の人に本気で手はあげないからな。
 代わりに、アンタの相手になってやるよ。そっちの人は乙女さんの凄さをその身をもって知ってくれ」
「ほう? 少しはマシな眼ができるではないか。気を抜くな、レン。
だいぶ薄れているようだが、その男とて鉄の血族。何より……お前によく似た強き瞳をしている」
「お前は自分の方に専念しろ。大丈夫、九鬼揚羽の従者は敗れたりしない」
とは言ったものの、男女ともに一筋縄ではいきそうにないな。
特に男の方。
支えになってるこいつがいる限り、そう簡単に女は倒れそうにない。
きっと今まで戦ってきたどの相手よりも強敵だろう。
だが、揚羽は負けねぇぞ。
揚羽にだって俺がいる。俺がついてる。
必ず守り抜き、共に闘い続ける。
誰が相手だろうと、道がどんなに険しくても。
去っていったアイツ。微笑んでいたあの人。
それら全てに報い応える為にも……何より、お前自身の為に。
どこまでも高く羽ばたいていこう、二人で。
「ゆくぞ! レン!!」
「飛ぶぞ、揚羽!!」
太陽? そんなものさえ越えるほどに――――。

817 :胡蝶は日輪に飛ぶ・後編27 :2007/11/23(金) 18:49:32 ID:/U8KQl/s0

蒼穹と紺碧の海に彩られた白い浜辺を一人の青年が歩いていく。
海風が吹くと、どこからか一匹のアゲハ蝶がひらひらと舞ってきた。
そっと指を伸ばすが、止まろうとはしない。
彼の周りを何度か旋回し、やがて離れていく。
青年は微笑んだ。
淋しそうに、哀しげに、切なそうに、そしてどこか穏やかに。
飛翔する様を、万感の想いと共に見つめ続けていた。
「舞い上がれ…どこまでも……」
そして、また歩き出す。
信じきっているかのように行方は見届けない。
アゲハ蝶は、輝く太陽へ向かって真っ直ぐに飛んでいった。

818 :名無しさん@初回限定 :2007/11/23(金) 18:52:59 ID:/U8KQl/s0

胡蝶は日輪に飛ぶ・後編、これにておしまいで完結です。
前編からおよそ2ヶ月も間を空けてしまい、すいませんでした。
一応、張った伏線は全て回収できたかと思います。
エピローグにおける『あの2人』の登場も、この物語が彼女のルートと同じ時系列だと
提示しておきましたし無理はなかった・・・かな?(笑) 共闘より対決と相成りましたが。
PS2移植に伴って揚羽様がヒロイン昇格となるようなので、やっぱり公式にはかなわないかもしれません。
それでも、自分なりに頑張った結果レンと揚羽様が久遠寺三姉妹に並ぶ主従カップルに少しでも描けていれば何よりです。

819 :名無しさん@初回限定 :2007/11/23(金) 19:11:32 ID:lkHRGqo60

乙!

820 :名無しさん@初回限定 :2007/11/23(金) 19:19:24 ID:QkIRa0kzO

おつだよ〜

821 :名無しさん@初回限定 :2007/11/23(金) 22:03:09 ID:KKcZOs110

まあ乙

822 :名無しさん@初回限定 :2007/11/24(土) 01:24:28 ID:AF4UkEuH0

なげぇぞ乙
PS2版が似た内容だったらネタバレ野郎と名乗っとけ

823 :名無しさん@初回限定 :2007/11/24(土) 01:58:20 ID:6h7FWu+j0

824 :名無しさん@初回限定 :2007/11/24(土) 06:56:11 ID:LX47e2GN0

825 :名無しさん@初回限定 :2007/11/24(土) 08:59:53 ID:jV4xefvB0

>>818
乙!
>だって、きっぱりフラれる方がレン君が名前と名字を分け合う二人に分裂して
>その片割れがあてがわれたりするより断然いいもん。
pure rougeのことかああぁぁぁ!!!

826 :名無しさん@初回限定 :2007/11/24(土) 13:34:08 ID:puNVgjCe0

ポイント制では、出会える確率が高い。登録費無料。
http://iikoto.hiroimon.com/

827 :名無しさん@初回限定 :2007/11/25(日) 15:16:15 ID:TXCJSTtJ0

>>818
乙。
ビミョーに思えるのはレンが全然「お仕え」してないからかな。

828 :名無しさん@初回限定 :2007/11/25(日) 15:42:18 ID:wZdPe1si0

長いJ!

829 :名無しさん@初回限定 :2007/11/26(月) 00:38:39 ID:f9HB9TcA0

遅れて参上!
投下乙、GJだった。

830 :名無しさん@初回限定 :2007/11/26(月) 05:30:51 ID:feWMffmf0

J。

831 :名無しさん@初回限定 :2007/11/26(月) 12:36:55 ID:qH3TzWdq0

まだ読んでないけどJ

832 :名無しさん@初回限定 :2007/11/27(火) 05:18:15 ID:nh5wuhvi0

いくらなんでも呼び捨てやお前呼ばわりはねぇよと思うんだが。
まあいいや。長編乙。

833 :名無しさん@初回限定 :2007/11/27(火) 05:45:18 ID:HGc48iHv0

Jかなあ

834 :名無しさん@初回限定 :2007/11/28(水) 01:14:06 ID:PLJyk1R40

キングバトラーJr.

835 : :2007/12/01(土) 00:27:32 ID:ud427ZXT0

「うーむ……」

「おいレン、朝っぱらかそんなマジマジと鏡を見て、何をやっとるか」

朝の洗面所。ちょっと早起きをして、鏡に映る自分の顔を見つめていたら
後ろから声をかけられた。

「あ、大佐。ちょうどいいや、聞きたいことがあるんだ」

「私がアフリカでマサイの戦士と一騎うちになった時の話かな?」

「いやそんなんじゃなくてよ。
 本当にヒゲはやしたら強くなれるのか?」

「無論。ヒゲのあるなしで、これほど変わるのかと驚くほどだ。
 昔、私がゲリラ戦を指揮していたとき、不覚にも敵に捕らえられ
 敵の女性指揮官に陵辱されそうになったとき……」

なにそのシチュエーション。
ていうか、このオッサンを陵辱しようと思う女がいるのか……

「まあそういう話は夜にでも聞かせてもらうとして」

「むう。なかなかにスペシャルな話なのだが……
 確かに、朝からする話としては相応しい話題ではなかったな。
 で、なんだ?まさか、私のヒゲを狙っているわけではあるまいな?
 もしそうなら、命のやりとりをする覚悟をしてくることだ」

つ、と大佐が身構える。ヒゲのことになると必死だな。

「狙ってどうすんだよ。
 いや……俺も、ヒゲ生やしてみようかな、と思ってよ」

836 :名無しさん@初回限定 :2007/12/01(土) 00:28:21 ID:rVYDeSPJ0

J!

837 : :2007/12/01(土) 00:31:47 ID:ud427ZXT0

「なに?そうか、ついにお前もヒゲの良さがわかってきたか!
 見所のあるやつと思っていたが、とうとう目覚めたようだな!」

「いや、別に目覚めたとかじゃねえけどさ。
 ヒゲ生やして強くなれるんなら、生やしてもいいかと思って。
 でも、生やし始めって、ちょっとみっともないだろ?
 その辺、執事としてはどうかなーと思って悩んでるんだ」

「なるほどな。確かに、ヒゲの伸ばし始めはあまり見栄えがよくない。
 かといって、ヒゲが生え揃うまで休むというわけにもいくまい。
 ……よかろう、次の休みの前日にでも、私のところにくるがいい」

「なんかいい手があるの?」

「まかせておけ。伊達に全日本ヒゲの会七浜支部長は務めておらんぞ」

「はぁ」

不安がないでもなかったが、とりあえず大佐に頼むことにして森羅様の部屋に。

「んー?お前が……ヒゲ?」

「ダメですか」

「いや、ダメとは言わんが……
 お前はヒゲがないほうが、その……可愛い」

むう。照れるぜ。

「あんまりムサイのはダメだぞ。大佐みたいな、ダンディーなヤツなら許す」

森羅様の中では、あのヒゲはダンディーなんだな……

838 :名無しさん@初回限定 :2007/12/01(土) 00:45:00 ID:EfzEH4td0


     J
     J
     J
 J   J
  JJJJ

839 :名無しさん@初回限定 :2007/12/01(土) 00:52:07 ID:eWQ9dhZU0

支援

840 :名無しさん@初回限定 :2007/12/01(土) 01:09:32 ID:MnsdBhDu0

大佐のヒゲがダンディでした というオチなのか

841 : :2007/12/01(土) 01:27:46 ID:ud427ZXT0

そして、明日は休みという夜。

「大佐ー、明日休みだから来たけど、どうするんだ?」

「おお、来たか。
 この秘蔵の毛生え薬を使え」

「毛生え薬?……そんなんですぐにヒゲが生えるの?」

「無論。まあ丸一日はかかるがな。
 今晩寝る前に、生やしたい個所に塗って
 明日はなるべく外気に晒さぬようマスクをしていろ。
 さすれば、明後日の朝には見事に生え揃っているだろう」

「そりゃスゲエ……でも、そんなスゲエ薬、いいのか?」

「何、気にするな。新たなヒゲ仲間のためだ」

なんかイヤな仲間だな。
だが、ありがたくいただいておくか。

「わかった。ありがとな、大佐」

「礼は見事にヒゲが生えてからでいいぞ。
 塗るときは、指先で肌に刷りこむようにしてな」

「……まさか指先にまで毛が生えてきたりしねえだろうな」

「それはない。もともとの毛根がないところにまでは
 さすがに効果がないからな」

「じゃ、せっかくだからさっそく試してくるぜ!」

842 : :2007/12/01(土) 01:31:51 ID:ud427ZXT0

1日が過ぎた。
薬を塗ったあと、マスクの下で何やらムズムズしていたが
朝になって洗面所で確かめると……
スゲエ、ちゃんとヒゲが生えてやがる!

「どうだ、新しく生まれ変わったようだろう」

「あ、大佐!マジでスゲーよこれ!」

「ほれ、このハサミで形を整えろ。よいか、キチンと手入れをするのだぞ?
 でなければ、真のヒゲとは言えぬからな」

「サンキュ……ちょき、ちょきちょき、と……
 まだ短いけど、このまま薬塗ったほうがいいのかな?」

「お前にヒゲの毛根がもともとあるのなら、その必要はないが……
 定着するまで、2、3日おきに塗るとよかろう。
 その間はよく伸びるはずだから、手入れを怠るなよ」

「わかった、重ね重ねありがと…よっと!」

パシィ!

不意をついて大佐に拳を繰り出してみた。
が、あっさりと手のひらで受け止められる。

「……あれ?」

「バカめ。確かにヒゲを生やせば強くはなれる。
 だが、私のヒゲとお前の即席のヒゲでは年季が違うわ!」

ちぇ、そうそううまくはいかないか。

843 : :2007/12/01(土) 01:36:01 ID:ud427ZXT0

チリンチリン

おや、森羅様がこんなに朝早くからお呼びとは。
ベニは朝食の準備で忙しいだろうから俺が行かねば。

「お呼びでしょうか、森羅様」

部屋の中では森羅様が下着姿で……
なぜかモジモジして立っていた。

「お、ヒゲ……なかなか似合ってるな。
 それなら、まあ、許す」

「ありがとうございます」

「ところでレン……お前、何をした?」

「は?」

「とぼけるな!……そりゃコンプレックスがなかったとは言わないが
 別にこんなことは頼んでない!」

言うなり森羅様がズバッと下着を下ろす。

「え、ちょ、そんな朝っぱらから……あれ?」

森羅様のソコには
柔らかそうな茂みがツヤツヤと。
まだ生え揃っていない感じではあるが
それがまたそそる……ってそうじゃねえ!

「なんか昨日一日ムズムズするな、と思ってたら……どういうことだ!説明しろ!」

844 : :2007/12/01(土) 01:39:57 ID:ud427ZXT0

そういえば……おととい、薬を塗った直後に森羅様からお呼びがかかり。
その後イロイロあったわけで。
俺が口の周りに塗った強力毛生え薬が
ウッカリ接触したアノ部分にも移っちゃったわけで。
キスもしたのに生えたのがソコだけなのは、もともとの毛根の差ということか……

「えー……いわば、ご奉仕の副産物かと」

「そんな奉仕はいらん!やっぱりお前、ツルツルなのはイヤだったんだろう!?
 だから私に黙ってこんな……!」

「いやホント、事故みたいなものなんです」

大佐にもらった薬を見せながら事情を説明する。

「なるほど、わざとではなかったのだな……そんな薬があるとは知らなかった」

森羅様も、下の毛の相談までは大佐にしてなかっただろうしなぁ。
ていうか、森羅様いいかげんパンツ上げてくださいよ。

「で、その薬を塗りつづければ……コレ、定着するのか?」

コレ、とか言って股間を指差すのもどうかと思うのですが。

「そのようです」

「ふむ……これでミューにからかわれずにすむのだろうが……
 その、なんだ……レンは、どっちがいい?フサフサと、ツルツルと」

「……ツルツルでお願いします」

そんなところにヒゲが生えて、これ以上お強くなられては俺の身がもちません。

845 :名無しさん@初回限定 :2007/12/01(土) 01:43:18 ID:ud427ZXT0

「パワー・アップ」おしまい。
途中所用で間があいてスマソ。

846 :名無しさん@初回限定 :2007/12/01(土) 01:56:50 ID:MCZX37rI0

>>845
ヒゲの生えた錬というのは絵的に想像しにくいがGJ!

下半身丸出しでずっと立ってる森羅様ワロタ

847 :名無しさん@初回限定 :2007/12/01(土) 03:04:21 ID:5HgtPVOv0

gjだ。 なかなかストロベリーな展開でよかった。
森羅様子どもっぽいなw。

848 :名無しさん@初回限定 :2007/12/01(土) 06:39:14 ID:uad9dKHi0

gj

849 :名無しさん@初回限定 :2007/12/01(土) 10:51:14 ID:JKpDGA5b0

オチGJ
俺も森羅様はツルツルでオナガイシマスw

850 :名無しさん@初回限定 :2007/12/01(土) 15:09:07 ID:zPv0J2v90

なかなかだな。
J!

851 :名無しさん@初回限定 :2007/12/01(土) 15:23:51 ID:lt5FBUSd0

>ていうか、森羅様いいかげんパンツ上げてくださいよ。

フイタ
>>845 GJ

852 :名無しさん@初回限定 :2007/12/01(土) 15:27:38 ID:K/+kY0Dw0

ツルツルな新羅様GJ

853 :名無しさん@初回限定 :2007/12/02(日) 11:30:14 ID:n/gLsX4N0

>>845
GJ
しかし夢、ナトセはしょうがないとして鳩ねえSSが少ないな……
姉しよの海お姉ちゃんSSが少ないのに状況が似てるような

854 :名無しさん@初回限定 :2007/12/05(水) 01:53:22 ID:DOtoMXfv0


855 :名無しさん@初回限定 :2007/12/07(金) 20:30:35 ID:r5SgtV8w0

 

856 :名無しさん@初回限定 :2007/12/07(金) 22:29:29 ID:3hQXNfvz0

保管庫更新乙

857 :名無しさん@初回限定 :2007/12/08(土) 11:16:15 ID:RotEYhAgO

中の人乙

858 :名無しさん@初回限定 :2007/12/08(土) 18:29:10 ID:0natcFT30

>>853

鳩ねえはヤンデレ気味なので、SS書きやすそうだけど、
人気ないのかな?

海お姉ちゃんはべた甘だから、物語は作りにくいし、
SS少なくてもしょうがないよね。

859 :名無しさん@初回限定 :2007/12/09(日) 19:05:57 ID:9bdoITuZ0

中の人小津

860 :名無しさん@初回限定 :2007/12/11(火) 17:44:23 ID:pkXsbHDF0

861 :名無しさん@初回限定 :2007/12/14(金) 03:20:53 ID:Wj4lZGp60

862 :名無しさん@初回限定 :2007/12/16(日) 17:54:28 ID:8YB5Wnj90

 

863 :名無しさん@初回限定 :2007/12/24(月) 18:36:08 ID:L+3vClju0

メリークリスマス
2期はどーなるど
ttp://www.candysoft.jp/ohp/01_products/tsuyokiss2/index.html

864 :ファースト・クリスマス@ :2007/12/24(月) 21:03:06 ID:9ZO3O6/S0

爛々と輝くツリーの飾り。
食欲をそそる豪華絢爛な御馳走の山々。
父親から手渡される大きなプレゼント。
家族三人で過ごすクリスマスには、何もかもが揃っていた。
ないのは、何よりも欲しかった一番大切なものだけ。
しかし、きっと今度は違う――――。

12月24日、クリスマス・イヴ。時刻は夜9時。
ショッピングと食事を終えて、良美と二人で帰り道を歩いていく。
本当ならホテルニューマツカサの最上階スカイレストランで食事してそのままお泊まり
……なんてのが理想だが、生憎と予算オーバーだった。
でもまぁ、今回行った小さなレストランの飯もかなり美味かったし文句はない。
二人で過ごす第一回目のクリスマスとしては上出来な方だったろう。
ただ、ノロケが許されるなら良美の手料理の方が美味かったと言わせて貰うが。
「それにしても、毎年恒例とはいえ…ある意味熱帯夜だな」
「うかれ気分の極致だね」
夜の街はきらびやかなイルミネーションに彩られ、あちこちからクリスマスソングが流れてくる。
そして、カップルたちの独壇場だ。
今となっては、俺たちもその光景の一部なんだけどね。
でも、そんな当たり前の景色になるのにどれだけ困難があったか。
それは、俺と良美だけが知ってる。
「ま、俺たちだってもはや同類だし。それならそれで、ロマンティックを謳歌しよう。
 それより、寒いのは大丈夫か? スウェーデンに比べれば断然あったかいけど。
 俺の家に着くまでの辛抱だから、我慢してくれ」
「平気だよ。もっと冷え込んで欲しいくらい」
「寒がりなのに強がっちゃって」
「だって…その方が、もっともっとレオ君の温もりを感じられるもん」
良美は俺の体温をより一層確かめるように瞳を閉じ、身を寄せてくる。
「それは俺も同感」
肩に預けられた頭を、そのままそっと撫でた。
今なら改めて言える。
クラスメイトたちに向かって、『俺は幸せ者だ』――――と。

865 :ファースト・クリスマスA :2007/12/24(月) 21:07:06 ID:9ZO3O6/S0

ふいに、顔に冷たい感触が走った。
「ん、雪か…」
闇夜を仰ぐと、小さな氷の結晶がひらひらと舞い落ちてくる。
「スウェーデン以来だね。天気予報だと何も言ってなかったのに」
「あれはフカヒレが思いついた名案くらいアテになんないさ。でも、ラッキーだよな。
 人生初のクリスマスが滅多にないホワイトクリスマスだなんて」
「人生初?」
これは言うべきかな。
あの雨の日、本当のお前がこの世に生まれたように思えてしょうがなかったから。
今日というクリスマスは――――俺とお前が過ごす初めての。
そして、本当のお前が生まれて初めての。
二重の意味で『はじめて』の、決して忘れられない聖なる夜。
だから、雪が降った事もただのホワイトクリスマス以上の喜びで嬉しさ倍増なんだ。
「レオ君」
「ん?」
「松笠だと雪だけで、オーロラは見れないけど…それでも、もう幸せだよ」
淀みのない瞳に映る、俺と降りしきる白い雪。
「……そうか。それは俺も同じ」
微笑む良美を腕で引き寄せ、抱きしめる。
雪から守るように、身体を暖めるように、これからもずっと幸せにし続けるように。
うっすらと雪が俺たちの身体に積もっていく。
ずっとこうしてたいけど、そろそろ潮時かな。
良美に風邪なんか引かせたら、姫に殺されるし。何より、俺が引かせたくない。
「ところで、一つ気づいた事あるんだけどさ」
悪戯っぽく笑って、耳元で囁く。
「隔てる布地が邪魔だな」
顔をぽっと赤らめ、小さく頷く良美。
「同意を求めるなんて、いじわるだよぅ…」
「ごめん。でも、その反応見たかったから」
「……駄目、かなぁ?」
「駄目な訳ないよ。喜んで。暖炉の火の如く燃え上がろう」
まさにホワイトクリスマス――――性的な意味でもね。

866 :名無しさん@初回限定 :2007/12/24(月) 21:10:41 ID:9ZO3O6/S0

ファースト・クリスマス、終わり。
今まで長編ばかりだったので、初の短編を実験的に書いてみました。
取り敢えず、皆様メリークリスマスです。

867 :名無しさん@初回限定 :2007/12/24(月) 21:54:38 ID:AbDN3obu0

はあ。

868 :名無しさん@初回限定 :2007/12/24(月) 22:32:45 ID:RtwjRTT00

ふぅん

869 :名無しさん@初回限定 :2007/12/24(月) 22:32:47 ID:u9oC4id/0

乙J

870 :名無しさん@初回限定 :2007/12/25(火) 00:56:53 ID:jaFZhRbv0

クリスマスネタだと超冷たいここの住人、
つか>867-869に吹いたwww

>866久々投下GJ

871 :名無しさん@初回限定 :2007/12/25(火) 07:57:23 ID:OhA31Vi3O

めりー・・・いや、なんでもないです。

872 :名無しさん@初回限定 :2007/12/25(火) 10:44:50 ID:SlJYYoLN0

otu

873 :名無しさん@初回限定 :2007/12/25(火) 18:46:33 ID:uYMSw1KF0

>>871
ポピンズ?

874 :名無しさん@初回限定 :2007/12/27(木) 05:02:55 ID:RpjW58TR0

 

875 :名無しさん@初回限定 :2007/12/30(日) 10:10:23 ID:0iEhmSTJ0

あけおめ

876 :名無しさん@初回限定 :2007/12/31(月) 22:54:58 ID:ux5xPu0Y0

スレッガー乙

877 :名無しさん@初回限定 :2008/01/02(水) 12:18:50 ID:t2LTEG5S0

明けまして・・・いや、なんでもないです

878 :名無しさん@初回限定 :2008/01/02(水) 20:38:52 ID:1WwV82SQ0

あけたらしめろ

879 :名無しさん@初回限定 :2008/01/02(水) 20:52:27 ID:24EfBOaE0

あとぜきよろ

880 :名無しさん@初回限定 :2008/01/05(土) 06:31:27 ID:yxIy7CkQ0

 

881 :名無しさん@初回限定 :2008/01/07(月) 18:49:14 ID:8uzL7uE50

>>879
あとぜきって方言だろ
以前の賑わいはどこにいったんだろうな、アニメ化でここまで来る人いるのだろうか

882 :名無しさん@初回限定 :2008/01/08(火) 09:58:27 ID:4JGF/YOo0

私が居るさ!

883 :名無しさん@初回限定 :2008/01/09(水) 20:12:37 ID:UNowe8c10

あまりに人が来ない

884 :名無しさん@初回限定 :2008/01/09(水) 20:48:33 ID:vFjKtTn60

もうここには何も投下する気になりませんね。

885 :名無しさん@初回限定 :2008/01/10(木) 07:31:11 ID:oLdO21ks0

そうか・・・

886 :名無しさん@初回限定 :2008/01/10(木) 10:18:54 ID:vG3sf60E0

GJもらえなかったんだねw

887 :名無しさん@初回限定 :2008/01/10(木) 13:06:14 ID:7F5kpsDl0

正直、ネタがない

888 :名無しさん@初回限定 :2008/01/10(木) 20:31:13 ID:oLdO21ks0

普通J!しかない

889 :名無しさん@初回限定 :2008/01/10(木) 23:31:00 ID:i4AAYGhc0

あの頃の職人達はどこにいっちまったんだろうな・・・

890 :名無しさん@初回限定 :2008/01/11(金) 01:46:26 ID:4TvjuWJQ0

俺は今はフルメタのSSで遊んでる

891 :名無しさん@初回限定 :2008/01/11(金) 22:42:21 ID:z2xhCHe00

完成してから、と思ってたけど
このスレがなくなる前に投下したほうがよさげだな…
でもここの住人はもう普通Jしか言わなくなってるしな…
褒めるなり貶すなり、はっきり批評して欲しい

892 :名無しさん@初回限定 :2008/01/11(金) 23:30:08 ID:p528Tp380

>>891

しっかり読んで、素人なりに感想を言いますんで、是非とも載せて下さいな。

893 :名無しさん@初回限定 :2008/01/12(土) 01:35:00 ID:BuiY09tr0

普通J、きついよなw

894 :名無しさん@初回限定 :2008/01/12(土) 10:29:34 ID:MLw4j56J0

>>891
姉しよかきみあるなら、俺はちゃんと批評するよ。
がんばって!!

895 :名無しさん@初回限定 :2008/01/12(土) 10:52:28 ID:lqXsXuJB0

面白くもつまらなくもないから普通Jと言われるんだろ
十分な批評じゃねぇか

896 :名無しさん@初回限定 :2008/01/12(土) 15:01:49 ID:SgpcKJfy0

まあ確かに上中下だけでは不親切だ
せめて5段階評価に・・・ってそういう問題じゃないな
せめてもう少し具体的なコメントをできるよう気をつけようじゃないか

ただ、俺としては普通Jの中にはかなり優しさも含まれてるような気もするんだが

897 :名無しさん@初回限定 :2008/01/12(土) 17:43:51 ID:TFrSMpXu0

エロいのきぼん

898 :名無しさん@初回限定 :2008/01/12(土) 22:01:23 ID:IwlwBpP60

ちゃんとGJ出るのだってあるだろ
自分の修行不足で評価されないのにやる気なくすんなら
所詮そこまでなんだよ

899 :名無しさん@初回限定 :2008/01/12(土) 23:47:08 ID:L2qe0hYl0

>>898読んで思ったことマジレスする。

修行不足どうのこうのより、ここの住人は作品に『普通J』とレスしてるだけ。
やっぱり、書くからにはうまく書いてGJがほしいわけで。
GJもらえなかったら納得できる理由誰だってほしいだろ?(ここが悪いから直せ、こうしたほうが良い。など)
だから、『お前の修行不足。やりなおし。』じゃ理由にならないんだって。
例えるなら学校での理科とか数学のテスト。ただただバツが書いてあって点数もらえないってわけじゃないだろ?
だから、もっと良い作品を書くためにも評価の理由がある評価がほしいのさ。
今みたいな住人の雰囲気だと俺は投下したくないな。もし、SSを書いたとしても……だ。
長々とすまん。

900 :名無しさん@初回限定 :2008/01/13(日) 00:19:08 ID:sI7Eb5x00

>>899はどうか知らんが、投下した後にグダグダと文句垂れる奴がいたからな。
まあそいつも「もう書き込まない」とか言って散々スレを荒らした挙句、スレが過疎化したら出てこなくなったけどw

901 :名無しさん@初回限定 :2008/01/13(日) 00:28:32 ID:mGXr56EU0

いるなぁ、やたらとあとがきの長い奴w

902 :名無しさん@初回限定 :2008/01/13(日) 00:43:08 ID:S86jWwxI0

普通Jってクソつまんなくても投下してくれた職人への礼だと思えよ
感想求めて更なる過疎化を望んでるのか?
>>899のせいで余計投下しにくいスレになったし良かったな

903 :名無しさん@初回限定 :2008/01/13(日) 00:52:18 ID:sI7Eb5x00

本スレだってネタ投下もなくなったし、勢いもガタ落ちしてる。
だったら、前と同じやり方でうまくいかないのは当然だと思う。
人も、勢いも、新鮮味も(以前ほどは)ないんだから。

それでも、たまに支援が入ったりするあたり、捨てたもんじゃないと思うんだけどね。

904 :899 :2008/01/13(日) 00:58:57 ID:qLjor/IU0

>>900
このスレから見てるので。
誤字、脱字はまぁ、仕方ないとしても、読んでもらってるのにソレはw詳しい状況は分からないが。
でも、やっぱり、姉しよ、つよきす、きみあるのSSは読みたいので、読んでるこっちから少し態度変えないと職人はきませんよ?
やっぱり、真剣に書いた作品もあるから、評価悪いと次書く気力なくなるから。
課題点を提示したほうが職人と、良い作品見たいこっちのためにもなると思うんだよな。

905 :名無しさん@初回限定 :2008/01/13(日) 01:38:42 ID:S86jWwxI0

何も知らん新参の調子こいた場仕切りでした。
以上で終了致します。


引き続きスレをお楽しみ下さい。

906 :名無しさん@初回限定 :2008/01/13(日) 05:36:49 ID:I1rpTHcN0

SS投下された時より勢いがあるってのはどういう事だw

907 :名無しさん@初回限定 :2008/01/14(月) 01:23:37 ID:LQ+3NXad0

過疎ってきたのはスレがタカヒロスレになった頃からでしょ。
ていうか、このスレからか。 

タカヒロ作品じゃないつよきす2のSSはこのスレに書き込めないわけだし。 素直にきゃんでぃスレとみなとスレで分ければよかったのに。

908 :名無しさん@初回限定 :2008/01/14(月) 01:32:52 ID:lFLiOYQO0

今更ソレをぶり返すのかよ
いい加減にしろっての

909 :名無しさん@初回限定 :2008/01/14(月) 18:03:42 ID:Xk33niybO

そんなことよりカラスの話でもしようぜ

910 :名無しさん@初回限定 :2008/01/15(火) 00:10:05 ID:nnmoWpMp0

>>907わけてたほうが過疎ってたと思うが

911 :名無しさん@初回限定 :2008/01/16(水) 01:28:41 ID:FketF1+i0

んじゃつよきす2どうすんのー?
このままじゃここに投下できないよー

912 :名無しさん@初回限定 :2008/01/16(水) 01:30:30 ID:KuCBcgnn0

ホレ
まだあるのか知らんけど
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1181212814/

913 :名無しさん@初回限定 :2008/01/17(木) 01:43:38 ID:RLnqCUgP0

>>911遠慮なく投下していいよ
投下するべき作品があるなら、作家は投下するもんだよ
投下すべき作品もない人が無駄にゴネるのは勘弁な

914 :名無しさん@初回限定 :2008/01/19(土) 20:49:51 ID:PgQVYa310

8どおりでいいんじゃね
保管庫の中の人の発言で総意じゃないけど
誰も反対しないだろ、多分
スレタイ変更は必要そうだな
2学期発売で活気づけばいいな

915 :名無しさん@初回限定 :2008/01/22(火) 05:20:21 ID:+o4CoeraO

まあ小説やCool×Sweetのオリジナルキャラを追加しても
別に構わんといえば構わんのだけど
それにかこつけて作品自体を中傷するのは勘弁願いたいところだ
Cool×Sweetや二学期を叩きたい気持ちも分からんでもないが
あまり気分のいいもんでもないしね

姉しよからファンやってきた俺の願いでもある

916 :雄三毛猫改め三毛猫三等兵 :2008/01/23(水) 21:17:14 ID:RbWioUQl0

もはや誰も覚えてないだろうけど、わざわざコテを原画家にちなんだものに変えて投下します

917 :開催!竜鳴マーケット!(1/25) :2008/01/23(水) 21:22:32 ID:RbWioUQl0

疎遠になっていた従姉が家にやってきて生徒会執行部に入り
社会性に問題のある後輩の面倒をみつつ、竜鳴祭をきっかけに旧友との関係も修復。
慌しい一学期が過ぎ、いつぞやの賭けに勝者のないまま夏も過ぎた。
二学期の主だった行事も終わり、冬の足音が聞こえ始めた木の葉舞う頃のこと―――


『フリーマーケット?』
放課後、竜宮に集められた俺達は姫の意外な言葉に異口同音にオウム返しをした。
「オーウ小僧ども、我輩の専売特許を奪うとはいい度胸だ」
「(無視)姫、この竜鳴館でフリーマーケットを開催するの?」
「そ。来週末にグラウンドを一般解放してね。出店希望は学内・外を問わず募集するわ。
 といっても竜鳴館主催なんだから、学内からある程度の数は集めるつもりだけど」
「ピイー! 我輩をシカトするなんて! ちくしょう…チクショオオオオッ!!」
土永さんは泣きながら外へ羽ばたいていった…。
「けど、なんだってまたフリーマーケットなんてやることになったんだ、姫?」
あ、姫がちょっと呆れ顔になった。
「館長の意向でねー。よっぴー、説明よろ」
最近すっかり説明キャラが定着した佐藤さんが、しずしずと前に出てくる。
「えっとね、この前の休日にフリーマーケットが催されるはずだった会場に
 近所の不良が忍び込んでボヤを起こして、会場を台無しにしちゃったそうなの」
「なんだ? タバコの不始末か?」
「ううん、季節外れの花火だって」
「花火か。私は特大の打ち上げ花火が好きだな。…前にも言ったかな?」
「でも花火でのボヤ程度で会場がダメになるものなの?」
「乙女センパイの大好きな打ち上げ花火を
 わざわざ室内でやってスプリンクラーを撃ち抜いたらね」

918 :名無しさん@初回限定 :2008/01/23(水) 21:28:31 ID:gvPGBjdR0

>>917
竜鳴祭じゃなくて体育武闘祭じゃないか?

919 :開催!竜鳴マーケット!(2/25) :2008/01/23(水) 21:28:31 ID:RbWioUQl0

それはそれは…
「なんて非常識なヤツら。カニといい勝負だ」
「んだとココナッツ。ひんこーほーせーな淑女のボクの、どこが常識ないって言うんだ!?」
「ロケット花火を平気で人に向けるところじゃないk…へぐはっ!」
「フカヒレは黙ってな」
品行方正な淑女の回し蹴りを股間にもらい、フカヒレは昏倒。
「見てるだけでこっちも痛くなるな」
「へっ、ココナッツ。そういうてめーはひとりで
 ヘビ花火を見てニヤニヤしてる姿がお似合いだぜ」
「だまれ甲殻類。お前こそネズミ花火に追い回されてろ」
がるるる、とカニが威嚇するも、リーチの差から椰子につかまって頬を引っ張られる。
「泣いて謝ったら解放してあげますよ」
「ふぐぐぐ…ふぁれがふぇえーなんかに…!」
「ヘビとネズミでは勝負になりませんわね〜」
もはやおなじみの光景となってしまったので、みんな慣れたものだ。
何事もなかったかのように佐藤さんが説明を再開する。
「それで、主催者側に館長の知人がいて、泣きついてきたんだって。
 たまたま運動部がみんな練習試合とかで出払っていて、
 グラウンドが空いていたから受け入れたそうだけど」
「そういや先週はウチ(陸上部)も外で練習やってたな」
「なるほど、グラウンドに細かいゴミが散乱していたのはそのためだったのだな」
鉄の風紀委員長様は校内美化にも努めておられるようです。
「そのときの盛況ぶりに館長はフリーマーケットに関心を寄せられて、曰く
 『商いを通じて切磋琢磨することで経済感覚を磨き、さらに物を大切に扱う心を学ぶのに最適』
 なんだって」
「ま、要するに見てたら楽しそうだったからやりたくなっちゃったってことでしょ」
「ミもフタもないですね」
「それで自分がどこかの会場に出店するんじゃなくて
 竜鳴館で主催しようってあたり、豪快というか横暴というか…」

920 :開催!竜鳴マーケット!(3/25) :2008/01/23(水) 21:34:00 ID:RbWioUQl0

「まあ経緯は大体把握した。しかし姫、来週末といったか。
 準備に時間がないが、間に合うのか?」
「そうねー、学外の出店希望者の募集はかなりつらいでしょうけど、
 せめて学内のほうの準備は磐石にしなくちゃね。
 とりあえず明日全校に告知して、部活単位の団体は強制参加にしようかしら」
「強制参加って。不満が挙がるんじゃねーか?」
「大丈夫よ。館長に申請してご褒美を用意してもらうから。
 そうね、売り上げ1位の団体所属者全員にドラゴンチケット1枚!とかどうかしら」
「うおおーー! そいつはすげぇ大盤振る舞いだ!」
股間を押さえて悶絶していたフカヒレが一瞬で復活した。
その名を聞いただけで人を死地から甦らせる。これぞドラゴンチケットの魅力のなせる業か。
とはいえ、みんながみんなドラゴンチケットで納得するとは限らないかもしれないな。
「団体参加させるなら部での出店の売り上げは、正式な部費として認可するのはどうかな」
「そうね。物は余ってるけど部費は欠乏しているってクラブも多いから
 それもいいエサになるかも。ナイスアイデアよ、対馬クン」
ご褒美とばかりに天使の微笑みとウィンクが飛んできた。
ああ、顔がだんだん熱くなってくるのがわかる。
同時に姫の微笑みが天使から悪魔に変わっていくのも…。
ゲシゲシ
椰子につかまったままの体勢でカニが背中を蹴ってきた。
…喧嘩してるんじゃなかったのか?
器用なやつだ。体重のってないから痛くないけど。
「会場の設営はほとんど当日の朝に出店者が各自で行うことになるから、私たちのやることは出店者の管
 理とスペースの区分けくらいだね。お天気がよかったらグラウンドで、雨が降ってたら体育館でいいの
 かな?当日の連絡には学校の放送設備を使えばいいし…事前の準備は学校の美化が中心になるのかな。
 学外からも出店希望者を募って当日も一般解放するから、体育武闘祭のように地域に開かれたイベント
 ということになるよね。それなら同じとはいかないまでも、来てくださったお客さんに『もてなし』を
 したほうがいいと思うんだけど、エリー」
と、これは佐藤さん。
おかげでカニの攻撃が止まった。 助け舟&長い説明台詞をありがとう。

921 :名無しさん@初回限定 :2008/01/23(水) 21:35:58 ID:eRg5tah80

支援

922 :開催!竜鳴マーケット!(4/25) :2008/01/23(水) 21:39:29 ID:RbWioUQl0

「そうねー。会場入口の応対はやっぱり演劇部かしらね。
 案内図が必要になるでしょうから、その配布をやってもらいましょ。
 あとは料理部にー…」
ふと全員の視線が椰子に集中する。
「な、なんですか」
涙目になってるカニの頬をまだ引っ張ってた椰子が、思わずその手を離す。
「いひゃひゃひゃ、ひくしょう、単子葉類め」
「なんだ、泣いてるのかカニ」
「な、泣いてない、泣いてないもんね!」
「なごみーん、料理部にまた振る舞い物をお願いするから、なごみんはそのヘルプね」
「なっ! …、…、…、……ふぅ、わかりました」
不満そうだったが、逆らっても無駄だということを学んでいたので、
たっぷり間を取ってから椰子は渋々承諾した。 なんだかんだで、やっぱり料理好きだしな、コイツ。
途中、葛藤してるときの百面相が面白かったのは黙っておこう。
「当日の見回りと警備は風紀委員会と拳法部の後輩にやらせよう。
 不逞の輩が現れた場合の対処には慣れているからな」
「さっすが、頼りになるわねー乙女センパイ。それじゃあそっち方面は一任するわ」
「うむ、任せろ」
「よっぴーは出店者管理の事務処理をお願い。カニっちは広報担当ね」
「おーよ。ガンガン客呼んで満員にしてやんよ」
「出店者を募るのも忘れずにね。なごみんはさっき言ったとおり料理部のヘルプ。
 男子は前日の下準備に力仕事で活躍してもらうわね。
 各部・委員会や館長との折衝は私の仕事で……あ、そうだ」
姫がこちらを見て、またニヤ〜っと邪悪な笑みを浮かべる。
嫌な予感。

923 :名無しさん@初回限定 :2008/01/23(水) 21:42:02 ID:eRg5tah80

(1/25)って25もあるんかいw
長編期待紫煙

924 :開催!竜鳴マーケット!前編(5/25) :2008/01/23(水) 21:44:57 ID:RbWioUQl0

「対馬ク〜ン。会場案内の件について演劇部へ連絡、お願いね」
的中かよ。
「ちょ、ちょっと待ってくれ姫。なぜまた俺が…」
「そりゃあ当日に特別な負担をしてもらうんだもの、こっちとしても誠実な態度を見せないとね〜。
 料理部にはなごみんのヘルプを出すし、拳法部は乙女センパイが率先して引き受けてくれるし。
 もう一人の副会長は、何もしてくれないのかしらね〜」
「ぐっ」
「へへっ、レオのやつ、まだ近衛が苦手だから嫌がってるんだな。情けないヤツ」
ほぼ戦力外のフカヒレに言われたくない。
「むっ? レオ、近衛とは仲直りしたのではなかったのか」
「い、一応仲直りはしたけど…」
苦手なものは苦手だ。
体育武闘祭のときに演劇部のヘルプに入って以来、前ほどの険悪さはなくなったけど
やたらと張り合って噛み付いてくるからな。
「対馬君、良かったら私のほうからナオちゃんに伝えておくけど」
「…いや、たしかに姫の言うとおり、俺だけなにもしないわけにもいかないし。
 体育武闘祭のときもそうだったから俺が行くよ。ありがとう佐藤さん」
「そう…」
なんだか複雑そうな表情で引き下がる佐藤さん。なんだろう? 近衛に用でもあったのかな。

925 :開催!竜鳴マーケット!前編(6/25) :2008/01/23(水) 21:51:02 ID:RbWioUQl0

話が大体まとまったところでカニが口を開く。
「なーなー姫ー。売り上げ優勝したらドラゴンチケットを賞品につけるんだろ。
 それならボクも参加したいんだけど」
「モチ私達も竜鳴館生徒会執行部として出店するわよ。
 館長にドラゴンチケットの発行を要請するのはそのためなんだから」
「優勝すること前提で考えてますね、お姫さまは」
「まあ確かに姫の家は金持ちだからなー。高価なものいっぱいありそうだぜ」
「フリーマーケットにあんまり高いもの持ってきても売れないと思うが」
「執行部で出店するんだから、私にだけ頼るのはダメよ。
 各自、10点以上の商品を用意すること」
「フカヒレー、ギャルゲーばっかもってくるんじゃねーぞ」
「バッ…! おま、お、俺をなんだとおもってやがる!」
動揺してる。そのつもりだったな、お前。
「フカヒレさん、くれぐれも年齢制限のあるものはやめてくださいね」
「大丈夫です祈先生。ちゃんと昔懐かしいレトロゲーを選んできます!」
あんまり変わらねーよ、それ。
「私が昔懐かしい…!?」
そして妙なところに過敏に反応する人がひとり。
「うちには人様に売り出せるような上等なモンなんてなさそうだけどな」
「私も下宿してるから…。どうしよう」
「ふむ。私もこちらに持ってきている私物は限られるな。実家に連絡してみよう」
みんないろいろ考えているようだ。
それぞれ何を持ってくるか、ちょっと楽しみだな。
「それじゃそういうことで。日程は限られているから、ちゃっちゃと動きましょ。
 ばっちり準備して大儲けして、終ったら売上げで打ち上げして盛り上がりましょう」
『おー!』

926 :開催!竜鳴マーケット!前編(7/25) :2008/01/23(水) 21:56:48 ID:RbWioUQl0

『フリーマーケット?』
演劇部の部室について説明を始めた俺に、演劇部の面々は異口同音にオウム返しをした。
土永さんが外から窓ガラスをつついていたが無視することにする。
…デジャヴを感じたが、気のせいだろう。
フリーマーケットをやることになった経緯の説明を終えて、質問に答える。
「事情は大体飲み込めたわ。そういうことなら会場の案内をするのもやぶさかじゃない。
 でも準備も練習もしなくちゃいけないし、本番は結構忙しくなる!
 そのへんのこと、ちゃんと分かってるの!? 対馬!!」
俺が来るまで発声練習していたせいかボリュームがでかい。
オマケに近衛の声だ。キンキンと耳に響く。
「体育武闘祭で手伝ったんだから、少しは把握してるつもりだぜ。
 だからこうして俺が先に伝えに来たんだし」
「とても分かってるようには見えないわね。
 …………アンタが来たってことは、また手伝ってもらえるのかしら?」
「それで快く引き受けてくれるんならな」
「う…。ま、まあ、どうしてもっていうなら、引き受けてあげないこともないんだけど。
 一応男手だし、文句言いながらもしっかり仕事はしてくれるから頼りになるし…」
近衛が急にモジモジしだして、うって変わって声が小さくなったので
最後のほうがよく聞き取れなかった。
「なんだって?」
「な…なんでもないわよ!」
真っ赤になって怒鳴られた。なんなんだ一体。

927 :名無しさん@初回限定 :2008/01/23(水) 22:01:02 ID:fJpBuTwm0

支援

928 :開催!竜鳴マーケット!前編(8/25) :2008/01/23(水) 22:01:54 ID:RbWioUQl0

「部長! たしかに対馬先輩がヘルプに入ってくれれば楽になるけど
 それだけじゃ割に合わないと思います!」
「僕のパソコンも同じ結果を示しているね。対馬君のヘルプはあくまで僕たちの被る負担を
 軽減するものであって、交換条件としては不適切と出ているよ」
「演劇部の利益になるような条件を出して欲しい!みたいな」
やいのやいのと反対意見が飛んでくる。
「はいはい、ストーップ! みんなの意見はよくわかったわ。
 ということで対馬。 そうね…例えば、今回の報酬として特別予算が下りる、とかダメかしら」
「は? 特別予算? 貸衣装とかの必要経費じゃなくて部費として、ってことか?
 それはさすがに無理だと思うけど」
「うーん、やっぱりそうよね…。 ごめん、言ってみただけ。
 来年のためにもいろいろと物入りだから、予算が増えると助かったんだけどな…」
「そういうことなら、フリーマーケットの売上げは各部の予算として認められるって話があるぞ」
俺が出した案だけど。
「えっ、そうなの? それを先に言いなさいよ。
 …でもそういうことなら、ますます出店するほうに力を入れたいところなんだけど」
「それと、売上げ額を競って、優勝した団体には賞品を出そうって」
「賞品?」
「まだ未確定だけどな。館長にドラゴンチケットを発行してもらおうって姫が」
『!』
一瞬にして演劇部の面々の目の色が変わった。
「そう…それは…是非とも優勝したいわね…」
「欲しいものはどんな手を使ってでも手に入れろって、エリートのパパも言ってたし」
「僕のパソコンではこの機会を逃すと、今後手に入れられる確率は2%にも満たないと出ているよ」
「ドラゴンチケットは絶対欲しい!みたいな!」
演劇部にはドラゴンチケットという餌は有効なようだ。
「それじゃあ、売上げ競争に有利になるよう、便宜を図るっていうのはどうだろう?
 出店スペースを広くとれるようにするとか」
「それっていいの? フリーマーケットって、出店スペースは均等に区切られるものでしょ。
 競争するのに特別有利な条件がついたら不公平じゃない」
相変わらず変なところで真面目なやつ…。

929 :開催!竜鳴マーケット!前編(9/25) :2008/01/23(水) 22:07:00 ID:RbWioUQl0

「僕のパソコンでシミュレートした結果によると、均等な広さに区切ったといっても
 出店の場所によって有利不利はあると出ているよ」
「入口付近はお客さんの目に留まりやすいとか、隅っこは目立たないとか、みたいな?」
「エリートのパパも、完璧な平等はありえないって言ってました」
「なるほど。それなら、その有利となりそうな場所を優先的に選べる権利ってのでどうだ。
 これなら不公平ってほど特別扱いすることにはならないだろ」
「そうね、それでいいわ。みんなもいいわよね?」
ぱらぱらと賛成意見があがる。
「うん、それじゃこれで決定ね。私たちはフリーマーケットで出店するほかに
 体育武闘祭のときと同じように入口で会場の案内をする。
 この仕事の見返りとして出店するスペースを優先的に選ばせてもらう。これでいい?」
「えーと、結局、俺は手伝ったほうがいいのかな?」
「対馬は演劇部の一員という扱いでいいの?」
「いや、一応執行部でも出店するから、そっちでもやらなきゃいけないことがあると思う」
「執行部で出店するってことは…姫も品物を出すのね?」
うなずく。
「そう…。それなら…対馬! アンタは敵ね! 敵の力は借りないわ!
 私達は自らの力で優勝してみせる…そしてこの手で栄光(ドラゴンチケット)を掴み取るのよ!」
対抗心にも火がついたらしい。
なにはともかく、引き受けてくれることになったのでよしとする。
「それじゃ俺はこのへんで。会場案内の件はよろしくお願いします」
そそくさと演劇部室を退散することにした。
あの一致団結した空気の中にいるのが、部外者にはちと厳しいのは経験済みだ。
とりあえず報告に戻ろうと廊下に出たら、気合の入った声が聞こえてきた。
「結構ハードだけど、私たちなら必ず乗り切れるわ!
 みんなー、今から準備して絶対優勝するわよー!」
『おー!』
…あれ、またデジャヴ?

930 :開催!竜鳴マーケット!前編(10/25) :2008/01/23(水) 22:12:07 ID:RbWioUQl0

さて、そんなこんなで、準備に追われる慌しい一週間が過ぎた。
突然の話に戸惑っている部には、姫が巧妙にエサをちらつかせたり館長が喝を入れたりした。
何日も練習スペースを奪われる運動部の一部にはフリーマーケットの開催に反対して
竜宮に怒鳴り込んでくる剛の者もいたが乙女さんがこれを撃退した。
過大な負担をお願いする料理部と演劇部には、優先的に出店スペースを選ぶ権利が与えられた。
(拳法部は乙女さんの『気合が足りん』の一言で一蹴された)
カニが中心となって学外から出店者を募ったり、お客さんが集まるように宣伝もした。
当日の案内のためのパンフレットも作成した。
本番が目前に迫り、放課後には校内美化作業が行われるようになった。
もちろん俺も肉体奉仕…もとい肉体労働に駆り出され、ここ数日は疲労困憊である。
乙女さんがマッサージしてくれるおかげでなんとか頑張っているが
実はまだひとつ、重要な仕事が残っていた。


「長い説明をよく言ったな。 偉いぞ、レオ」
乙女さんが俺の上で体を揺らしながら言った。(決してイヤラシイ意味ではない)
「地の文を読まないでください。 …って、痛い!そこ痛い!」
「私の、マッサージにも、感謝、している、ようだし、な!」
そりゃあ、ただの世話好きだろうとか、おせっかい焼きだとかは口が裂けても言えない。
実際助かってるし。
「何か言ったか?」
「イイエ、ナニモ」
「ふむ、気のせいか。 ところでレオ、出品するものは準備できたのか?」
そうなのだ。
『それぞれが出品する商品の発表は、当日のお楽しみにしておきましょう』
なんて姫が言うものだから、何にするか決めるのを先延ばしにしていたら
いつの間にかもう日数がなくなってしまっていたのだ。
「相変わらずいい加減で行動の遅いやつだな、おまえは。
 そんなだから、…その、…恋人のひとりもできんのだ」
大きなお世話です。
顔を赤くしてまで無理して、そんな年長者っぽい台詞を言わないでください。

931 :名無しさん@初回限定 :2008/01/23(水) 22:17:21 ID:ou26zh5e0

C

932 :開催!竜鳴マーケット!前編(11/24) :2008/01/23(水) 22:17:24 ID:RbWioUQl0

「ちなみに乙女さんは何を出品するのか、参考までに聞かせてもらっていい?」
「姫は当日まで秘密にするようにと言っていたが…まぁ仕方ない。
 実家から、もうあまり使わなくなった茶器や花器を送ってもらった。もちろん安物だがな」
「凶器に使うのかな? 人の頭を殴るとガシャンと割れるやつ」
「茶を嗜み、花を生けるに決まっているだろう!!!」
「ぐああっ、絞まる、絞まってる、絞ま、し…」
…あー、惑星が見えるー。さよならジュピター。
昇天しそうになったところでふっと力が抜けた。
「うっ…、ゲホゲホ、ゴホッ。ぜはー、ぜはー、ふぅ。今日もまた死にかけたぜ…」
日に日に回復が早くなっているのはきっと気のせいじゃない。
「まったく。失礼なことを言うお前が悪い。
 何度でも言うが、私は乙女なのだぞ。茶道も花道も、教養として学んでいる」
「ソレハ存ジマセンデシタ。 でも、乙女さんの点てたお茶って飲んでみたいかも」
乙女さんの目がキラリと光る。
あれ、もしかして踏んじゃった?
「……本当に、飲んでみたいのか?」
乙女さんはおにぎりしか作れません。推して知るべし。
「…………えーっと」
「失礼だな、お前は!」
「まだ何も言っ……ぎゃあああああっ!!!」

933 :開催!竜鳴マーケット!前編(12/24) :2008/01/23(水) 22:22:33 ID:RbWioUQl0

そしていよいよフリーマーケット開催当日。
「で、結局坊主が持ってきたのはこれか」
古着。古着。古着…。
フリーマーケットといえば、やっぱりこれだろう。
タンスの奥からひっぱり出してきたので、子供の頃の物も混じってる。
決して他に思いつかなかったわけではないぞ?
「つまんないやつだな。もっと個性的なもの持ってこなきゃアピールにならないぜ。
 ボトルシップ関係のものとかなかったのかよ」
「俺に魂を切り売りしろとッ!?」
「…悪かった。ま、数は結構持ってきたみたいだから、売上げには堅実に貢献しそうだな」
「そういうスバルは何を持ってきたんだ?」
「オレはまあ、アクセサリーの類を少々な」
スバルの持っている袋の中を見ると、たしかに煌びやかな貴金属類が…
「っておい! かなり高そうなものも混じってるけど、これってまさか」
「優しいオネーサマ方からの贈り物。こんなのプレゼントされても使えないってな。
 これなんか皮肉だぜ、このチェーン。オレを繋ぎ止めておきたいって気持ちの顕れかね。怖ぇー」
「笑うに笑えねぇよ…。それよりこんな高価なもの売るつもりか?」
「原価ン万円の新古品が数千円で売ってりゃ、買うやつもいるんじゃねえか?」
「一応学校開催のフリーマーケットで、いかがわしい由来の品を並べるのは少し怖いぞ」
「売上げによっちゃ、そのいかがわしいバイトの数も減らせるかもな」
「……」
「オウ、オメーら、なに男同士でコソコソとやってんだ。 気持ちワリーな」
「おっすカニ。聞いてくれよ、オレの持ってきたものにレオがケチつけるんだぜ。
 自分は古着なんて持ってきたくせにな」
カニが入ってきたせいでスバルに誤魔化されてしまった。
スバルのバイトのことも、なんとかしてやりたいな…。
「うっわベタ! そしてダサ! おめー、もっとマシなもん持って来いよな」
「ほぅ…、ならお前はよほどいいものを持ってきたんだろうな、カニ?」
「あたぼーよ! 目ン玉くり抜いてよーく見やがれ!」
「くり抜いたら何も見れなくなるぜ」
「そして…お前のほうこそキャラ的にベタじゃねーか! なんだこのグッズは!」

934 :開催!竜鳴マーケット!前編(13/24) :2008/01/23(水) 22:27:44 ID:RbWioUQl0

「デッドの布教活動に決まってんじゃん。これなんか超レアなんだぜー。
 でもボクのオススメはこっちのサイン入りTシャツだけどね」
「お前…これらをいくらで売るつもりだ」
「んーと、十万円くらい?」
「売れるか馬鹿!」
「んだとゴルァ! 馬鹿って言うほうがバカなんだかんね!」
「レアものだかプレミアものだか知らないが、原価より高くつくものを持ってくるかね…」
「その点、俺なんかはちゃんと心得て品物をチョイスしてきたけどね」
「あれ、来てたのかフカヒレ」
「気付いてくれよ〜。友達じゃんかよ〜」
「誰が?」
「おい! 毎回のことだけどこのやりとりは酷くね!?」
「んなことはどーでもいいよ。フカヒレ、おめーもボクのデッドグッズに
 ケチつけるからには、それ相応のものを持ってきたんだろうな」
「ふっふっふ…。当然だとも。このシャーク様の慧眼にかかれば
 この場に相応しい品々を選び抜くなど容易いこと。カツモクして見よ!」
そういってフカヒレは持参した袋からいろいろと取り出す。その品々は…
「うわ、コイツほんとに昔懐かしのレトロゲー持ってきやがったよ」
「しかも微妙にボロいのや、つまらないのばかりだな。
 これなんかラベルが半分はがれてるぜ」
「このRPG、内臓電源が切れてセーブ機能果たさなくなったやつじゃなかったっけ」
「げっ、ここにこびり付いてる茶色いの、ハナクソじゃねー?
 触っちまったよボク! 汚ねー!」
「だからってオレの服の裾で拭くな、カニコロッケ」
「総括するに…中古屋に引き取ってもらえないようなゲームを
 ありったけ持ってきたということでFAかな」
「な…なぜわかったあああぁぁぁっ」
図星かよ。
カニといいフカヒレといい、見事に売れ線をハズしたものばかり持ってきやがって…。

935 :名無しさん@初回限定 :2008/01/23(水) 22:29:20 ID:ou26zh5e0

 

936 :開催!竜鳴マーケット!前編(14/24) :2008/01/23(水) 22:32:53 ID:RbWioUQl0

「ウキミソチー、対馬ファミリー諸君〜」
「ミミガー」
「おはよう、対馬君、みんな」
「どうも」
姫と佐藤さん、それから少し送れて椰子もやってきた。
「これで全員…っと、乙女センパイがいないわね。対馬クン?」
「拳法部のほうに顔出すってさ。これ、乙女さんの出品する分ね」
「なんだこれ。皿? 凶器攻撃か?」
「それを言ったら締め落とされそうになった」
「こっちはお茶を点てる道具だね。こっちは…」
「花器じゃないですか? 花を生ける器です」
「へぇ〜。なかなかいいモノなんじゃない、これ?」
乙女さんは安物って言ってました。
「姫、骨董には手を出さないでね」
「? よくわかんないケド…乙女センパイの分はいいとして
 対馬ファミリーはなにを持ってきたのかな? どれどれ」
姫と佐藤さんが俺達のもってきたものを順に検分する。
「なーんかパッとしないものばかりねー」
「そ、そんなことないよぅ。ほら、これなんかきちんと綺麗にしてあって
 フリーマーケットではこういうのがよく売れるんだよ?」
俺の持ってきた古着を手にとってフォローしてくれる佐藤さん。ううっ、ありがとう。
「じゃー次。なごみんは何をもってきたのかな〜?
 恥ずかしがらずに見せてごら〜ん」
「変態親父みたいな言い方だな…」
「センパイと被ってますけど。私も子供の頃とかの古着です。
 あとは親戚から挨拶でもらったお皿とかカップとか不用品の類」
「うわっフツー。花屋の娘のくせにフツーかよ」
「うるさいな。家はカンケイないだろ」

937 :開催!竜鳴マーケット!前編(15/24) :2008/01/23(水) 22:38:29 ID:RbWioUQl0

「まあまあ。さっき佐藤さんが言ってくれたみたいに、
 綺麗にしてあればこういう品物のほうが売れるんだから。
 えっと…、それじゃ、佐藤さんは何を持ってきたか聞いていい?」
「えっ、あ、うん。もちろんだよ。
 あ、あのね? 私も対馬君と一緒で、古着とかにしようと思ったんだけど、
 下宿してるから手元になくてね? だから、こういうのにしてみたんだけど…」
佐藤さんが鞄から取り出したのは、布製のカゴ…いや、小物入れに、可愛らしい動物の人形、
なべつかm…キッチンミトンに、えーと、パッチワークを施したタペストリー? etc...
とにかく、手の込んだ手芸作品群だった。
「すごいな。コレ全部、佐藤さんの手作り?」
「うん。久しぶりに作ったものもあるから、ちょっと失敗しちゃったけどね。えへへ…」
佐藤さんの指先には小さな絆創膏が貼られていた。
「家庭的でありながらも、些細な失敗を恥ずかしげに笑うことで愛嬌もアピール!
 素晴らしい! 実に素晴らしい! お嫁さんにしたい!」
「あははは…ごめんなさい」
「ぐほっ」
「オメーも懲りねーな。ま、安らかに眠れや」
「フカヒレ先輩もだけど、佐藤先輩もよくめげない」
「え? 何か言ったか、椰子?」
「いえ、別に」
「そうか。いやーそれにしても、ホントよくできてる。
 材料を集めるだけでも大変だったんじゃない? なんだか売っちゃうのが勿体ないな」
「そ、そうかな? そんなに褒められるなんて…。
 えっと、材料は専門のお店があるからそんなに苦労しなかったよ。
 ………その、気に入ってもらえたなら、よかったら対馬君に…」
「姫は何を持ってきたんだ?」
「はうぅぅ…」
「罪作りな坊主だぜ」

938 :名無しさん@初回限定 :2008/01/23(水) 22:43:32 ID:ksHBQMMH0

つC

939 :開催!竜鳴マーケット!前編(16/24) :2008/01/23(水) 22:43:35 ID:RbWioUQl0

「それじゃあ最後に真打ち登場といこうかしら」
「おおっ」
「ぃよっ!待ってましたっ!」
「姫が何を持ってくるか、実はかなり気になってたんだ」
いっせいに囃し立てる幼馴染たち。だが、一抹の不安がよぎる。
「ちょっと待った。
 カニがデッドグッズ、フカヒレがレトロゲー(ギャルゲー禁止のため)
 というベタなパターンできたということは…」
「対馬クン。そこに同列で並べられるのはすごい不本意なんだケド」
「ハッ! ま、まさか。アレか? アレが出てくるのか?」
体育武闘祭で館長が用意した景品をみんな思い浮かべる。
「物品に対する姫の美的センスは特殊だからな…」
「あの類いが10個も20個も陳列されてるのは見たくないぞ」
「なぁ、もう『骨董に手を出すな』は使っちゃったぞ。
 なんてつっこめばいいんだ?」
「それよりも売上げに影響するかどうかが問題じゃないですか?」
「たしかに。姫の持ってくるものをアテにしていたのに
 もし一品も売れないなんてことになったら…」
「お前らが明らかに売れ残りそうなものばかり持ってくるから…」
「ああっ! なぜ今まで誰も気付かなかったんだ!
 もっと早く気付いていれば、先に姫に注意をしておくことだって…!」
…ん?なにか悪寒がするような…
そう、まるで噴火直前の火山のような気配が…
「い・い・加・減・に、しなさーーーい!!!」
『うわっ!』
「まったく。失礼しちゃうわねー。
 一体何を持ってくると思ったのかしら」
「多分、あの謎のトーテムポール?だと思ったんじゃないかな」
「ああ、アレ? バカねー。
 この私が気に入っているものを手放すはずがないじゃない」
『・・・・・・』
ここで空気の読めない奴はこの竜鳴館で生き残れないな、うん。

940 :開催!竜鳴マーケット!前編(17/24) :2008/01/23(水) 22:48:21 ID:RbWioUQl0

「大丈夫だよ、みんな。エリーが変なものを持ってこないように
 私がちゃんと見張っておいたから」
「おおっ! ぐっじょぶだぜよっぴー」
「さすがだ、佐藤さん」
「やっぱりよっぴーは頼りになるなぁ」
「そこはかとなくムカつくわね。みんな私を何だと思ってるのかしら。
 これは一度しっかりと話し合う必要がありそうね」
「まぁまぁエリー。持ってきたものを見せれば、みんなも納得すると思うから」
「それもそうね。――それじゃあ、ごらんあそばせ♪」
お嬢様っぽく優雅に、姫が用意した商品を取り出した。
品物が効果音とともに黄金の輝きを放ち、直視できない。
「うおっ、まぶしっ」
「薔薇以外にも異次元の技があったのか」
「お嬢のたしなみよ」
光がおさまってきたので、改めてその品物を見る。それは…
「…ぬこ?」
「猫だな」
「キャットですね」
姫の前には大小さまざまなネコちゃんグッズが整然と並べられていた。
「こいつは予想外だったぜ。
 姫のことだからチョー高いブランド品とかで攻めてくるかと思ってたのに」
「私はブランド品なんて興味ないわよ。物の価値はブランドじゃなくて本質で決まるもの。
 その本質を見極める目をもたなくっちゃね」
『・・・・・・』
ここで空気の(ry
「……猫好きなのは知ってましたけど、こういうグッズまで集めてたとは意外ですね」
「よっぴーと一緒に買い物に行ったときとかにね、見かけるとついつい買っちゃうのよね。
 無駄遣いはよくないってよっぴーにもよく怒られるケド」
「くっ…! 金持ちめ」
「さすがに数が増えすぎちゃったから、飽きちゃったものから順にリストラすることにしたの」
「嫌な表現だな」

941 :開催!竜鳴マーケット!前編(18/24) :2008/01/23(水) 22:52:27 ID:RbWioUQl0

「うーん…」
「どうしたカニ?」
「やー、さんざん引っ張って、派手な演出までして出てきたものが猫グッズってのは
 姫にしては地味だったなーって思ってよ。まぁよっぴー監修ならこんなものかなー」
「ああ、あとこれもあるわよ」
………………一瞬、時が止まった。
なにげなく姫が取り出したソレは、なんというか、異様だった。
「な、なんじゃこりゃあああ!」(松田優作のポーズで)
「どっ、どこにしまってたんだ、それ!?」
それはそんな疑問が出るくらい、デカかった。
「あら、これだけ大きければ目立つから、いい客引きになるじゃない」
「たしかに目立つが…そもそもこれは一体なんだ?」
そしてそんな疑問も出るくらい……正体不明だった。
「ブサイクな猫…いや、イタチか?」
それは謎の珍獣の巨大なぬいぐるみだった。
「どこで手に入れたんですか、こんなもの」
「鎌倉のほうにいったときに、土産物屋でみかけて、ついね」
「ついでこんなもの買うか?」
「最初見たときは可愛いかなって思ったんだけどね〜。
 よく見たら猫じゃないし、飽きちゃったから」
「いや、よく見なくても猫じゃないでしょ」
「エリー…それは持ってきちゃダメって言ったのに…」
佐藤さんの監修はあまり意味がなかったようだ。

942 :開催!竜鳴マーケット!前編(19/24) :2008/01/23(水) 22:56:33 ID:RbWioUQl0

「なんだろう…見ているとそこはかとなくムカついてくるというか
 蹴倒したくなってくる…」
「あ、それ強い衝撃を与えると電撃で反撃してくるわよ」
「なにその無駄な高性能」
「まあ物騒な世の中だから?」
疑問系ですか。
「このぬいぐるみのほうがよっぽど物騒だと思いますが」
「よぉしフカヒレ! そのぬいぐるみにドロップキックしてみようか」
「なんでだよ! おま、俺を殺す気か!?」
「フカヒレが感電すればガイコツが生で見れるかなーと」
「漫画じゃないんだから見れるわけないだろうが単細胞」
「ンにをコラァ。じゃあてめぇを感電させてその髪ボサ頭を
 ド○フのコントみてーにしてやんよ」
「そこで、じゃあとなる文脈が理解できない」
「へっ、しょせんココナッツの頭の中身はミルクだもんな」
「自分はカニミソだろうが」
あーあ、またはじまった…と思ったら、そこに土永さんが文字通り飛んできた。
「おうおうおう。ピーチクうるさいぞヒヨコども。
 なにを争っているのか知らんが、些細なことで喧嘩するものじゃない。
 いいか、世の中平和的に話し合いによる解決をだな……ぬぅおおおおっ!」
喧嘩の仲裁を始めた…と思ったら、姫の持ってきた巨大ぬいぐるみを見て様子が一変した。
「こいつは…DANGERだぜ…。まさか我が輩からマスコットキャラの座を奪うべく
 刺客が送り込まれてこようとは。……だが! 我輩は断固戦うぞ!」
え? 平和的解決は?
「食らえ! 死ぬか! 消えるか! 土下座してでも生き延びるのかあああ!! スココココ!!!」
『あっ』
と言う間もなく、土永さんは巨大ぬいぐるみを突付き始めてしまった。
すると即座にバチバチッという激しい音がして土永さんは電撃に襲われた。
「ぬぉおおお、シ〜ビ〜れ〜りゅ〜」
羽の先端を黒焦げにして煙を立ち上らせながら、土永さんは地面に落ちた。

943 :開催!竜鳴マーケット!前編(20/24) :2008/01/23(水) 23:00:36 ID:RbWioUQl0

「ちっ、ガイコツは見れなかったか」
「あらあら、焼き鳥の香ばしい匂いがしますわ〜」
と、そこへ飼い主がおっとりした足取りで現れた。
「まぁまぁ土永さん。どうしたのですか、その変わり果てたお姿は」
「おお〜祈よ〜。 我が輩はもうだめだ〜。
 我が輩が死んだら、立派な墓を立ててくれ〜」
「今夜のおかずは鶏肉ですわね〜」
「ピィー! 食葬はいやだ〜!」
土永さんは飛び去っていった…。
「何しに来たんだ」
「さぁ…」
「みなさん、そろそろお店の準備のほうを済ませないと間に合いませんわよ」
「もうそんな時間か。 それじゃ準備するとしますか」
「というか、祈先生が遅刻もせずに来ているなんて珍しいですね」
「フリーマーケットは開店前に来てめぼしいものをチェックするのが賢い買い物のしかたですわよ」
「へ〜。 ひょっとして祈ちゃん、フリーマーケットの達人か?」
「ほほほ。 縁日とフリーマーケットならおまかせですわ〜」
この人、ノリで買い物してはすぐに金欠になってるんじゃなかったっけ?

944 :開催!竜鳴マーケット!前編(21/24) :2008/01/23(水) 23:03:45 ID:RbWioUQl0

「遅くなってすまない」
商品をほぼ並べ終わったころ、乙女さんがやってきた。
「ここが執行部の店か。 …妙なものもあるが、なかなか良い感じじゃないか」
そうなのだ。
バラエティに富んだ品揃えになったのと、カニや佐藤さんのセンスのよさ、
小売店の娘である椰子による陳列の工夫よって、思いのほか見栄えのいい店ができた。
…巨大なぬいぐるみをのぞいて。
「鉄先輩、おはようございます。
 拳法部と風紀委員会のほうはどうでしたか」
「うむ、問題ない。
 拳法部は無骨者の男ばかりだからな、こんなにいい店はできなかったが」
拳法部の連中が商品を持ち寄った店か。さぞかし汗臭い店になってるだろうな。
「場所もいい。これなら売上げも期待できそうだな」
執行部の店は当然のように姫の権限で、正門から入って正面中央の目に付きやすい場所になった。
そこにこの巨大珍獣だ、すごい存在感だろう。
たしかにこれなら真面目に優勝狙えるかもしれない。
…ふと、優勝目指して一致団結してた演劇部を思い出した。
時間を見つけて、演劇部に限らず他の団体の店も見て回ることにしよう。
「さて、そろそろ開催の時間だな。
 館長に開催の宣言と挨拶をしていただかねばなるまい。姫?」
「そうね。それじゃ私とよっぴーは行ってくるから、あとはヨロシクね」
「あたしもいい加減、料理部のほうに行かないといけないんで。それじゃ」
姫と佐藤さんは運営本部、椰子は料理部へと向かった。
「では私も見回りに戻るとしよう。おまえ達、あとは任せたぞ」
で、残されたのは俺達、幼馴染4人だった。
「あれ? 祈ちゃんは?」
いつの間にかいなくなっていた。得体の知れない人だ…。
ともかく、まずは俺たちで店番をすることになった。頑張ろう。

945 :開催!竜鳴マーケット!前編(22/24) :2008/01/23(水) 23:06:56 ID:RbWioUQl0

「これより 第1回 竜鳴館フリーマーケットを 開催する!!」

壇上で館長が高らかに開催を宣言した。
「……第1回ってことは、ヘーゾー、第2回以降もやるつもりなのか?」
「だろうな」
「気まぐれで恒例行事増やしちゃったよ…」


朝早くからも、お客さんの入りは上々だ。
祈先生の言っていたように、早いうちに掘り出し物を入手しようという
フリーマーケットの鉄人らしき主婦の方々が多い。
「ああん? これが2,000円だって? もっとまけな。
 200…いや100円だね。ほらよ、100円」
「か、勘弁してくれ〜!」
…松笠の呂布によって続々と出店者たちの悲鳴が上がっている。
95%OFFってどんな値切り方だよ…。あの人がこっちにこないことを祈ろう。
「ちょっと、お兄さん」
おっと、よそ見をしてたらこっちもお客さんだ。
「はい、なんでしょう」
「これ、この服。ここにシミがあるんだけど。これでこの値段は高いんじゃないの」
うわ、こっちも値切り交渉だ。マダムほど無茶なものじゃないとはいえ…。
たしかにシミらしきものはあるが、まったく目立たない場所な上、
よほど注意深く見なければ気付かないほど薄いやつだ。
「えーっとですね、これはもともと結構いい物でして、生地も傷んでないですしね…」
「そんなことは見ればわかるわよ。それより、こんなシミがあっちゃ売り物にならないでしょ。
 安くしてくれるなら私が引き取ってあげるって言ってるの」
「いや、その、えっと…」
やばい、このオバチャン手強い。どうしよう。
「お姉さん、そのくらいで勘弁してやってよ。コイツこういうのに弱いから。
 そうだな…こっちにあるやつから3着合わせて買ってくれるならサービスするよ」
「あ、あらそう? それじゃそれで手を打とうかしら」

946 :開催!竜鳴マーケット!前編(23/24) :2008/01/23(水) 23:10:05 ID:RbWioUQl0

スバルが横から、さわやかな笑顔でオバチャンをあしらってくれた。
オバチャンの声色も変わっていたし、恐ろしいやつだ…。
「マダムキラーめ」
「そりゃあ褒め言葉か? レオの焦った顔も可愛かったから
 もう少しほっといても良かったんだがな」
「可愛いとかやめれ。そして助けるときはもっと早く頼む」
「やれやれ、我侭なやつだ」
「まったく相変わらずヘタレだなーレオは。ま、らしくていいと思うけどね」
「う、うるさい。お前こそ、ちゃんと仕事してるんだろうな」
「ンマー、誰にそんな口きいてやがりますか。
 接客についてはボクのほうがキャリアはずっと上だっての。 あ、いらっしゃいませ〜」
カニはちょっと離れたところから覗いてたお客さんを上手いこと捕まえていた。
くそぅ、なんとか俺も活躍して見返してやらなければなるまい。

「たっだいま〜」
姫と佐藤さんが帰ってきた。
「おかえり。生徒会長の挨拶、今日もバッチリ決まってたね」
「当然。でも喉渇いちゃった。よっぴー、お茶淹れて〜」
いや、ここ竜宮じゃなくて屋外ですから。
「はいはい。ちょっと待っててね」
そういっておもむろに水筒を取り出す佐藤さん。って、準備万端だよ。
「最近ますます『社長の我侭を先読みする優秀な秘書の図』が板についてきたな、よっぴー」
「よっぴーいわないでよぅ。…はい、エリー」
「ん、アリガト」
「対馬君たちも飲む? 店番してて疲れたでしょ」
「よっぴーは優しいなぁ。過酷な生存競争の最中に、一息の安らぎ」
「テメーはなにもしてねーだろうが」
「むしろ子供(♀)連れの客に興奮して、気味悪がられ逃してたような」
「おめーら余計なこと言うんじゃねーよ!」
「あ、あははは…」
「ちょっと、フカヒレ君が使えないのは分かってたけど、そんなので売上げ大丈夫なの?」
「まぁ一応、出足好調なんではないかと」

947 :開催!竜鳴マーケット!前編(24/24) :2008/01/23(水) 23:13:11 ID:RbWioUQl0

「売上げは……ハァ、たしかに悪くはないけど、イマイチね。
 仮にも世界征服を目指す者の店がこんなものじゃ、到底満足できないわ。
 ということで、しばらく売子代わるから対馬ファミリーは遊んできていいわよ」
「は? いや、まだ休憩時間には早いと思うけど…」
「いいんじゃねーの。せっかく替わってくれるって言うんだし」
「んじゃーボク、マナたちのところに顔出してくっから。
 よっぴー、あとはまかせたぜ」
スバルとカニはさっさと行ってしまった。主戦力のやつらがさっさと行くなよ…。
「2人だけで大丈夫なの? なんなら俺も残るぜ」
そしていらん奴が露骨に点数稼ぎ。まぁこの場合は…
「フカヒレ君はいるとかえって邪魔だから、さっさと消えてほしいかなー」
「誰か俺を必要としてくれ〜〜〜」
…こうなるよな、やっぱり。
「あ、そうだ。それじゃあ他の有力店の偵察にいってきて」
他店の営業妨害にまわす気か。
「よっしゃー! 姫から授かった任務、見事に果たしてみせるぜ!」
意気揚々とフカヒレも駆け去っていった。
うーん、これで俺だけ残るのも変だよなぁ、やっぱり。
「じゃあ俺も、お言葉に甘えて一回りしてくることにするよ。よろしくね」


さて、それじゃあまずどこから行こうか

 弟としては姉が心配だ、なんとか探し出そう
 保護者としては騒々しい幼馴染を見張らねば
 やはり女の子2人だけでは気懸かりだ、店に戻ろう
 面倒見のよい先輩として料理部の様子を見に行くか
 ふらりといなくなった先生はどこに行ったんだろう
 生徒会副会長の責務を果たすため演劇部を激励しよう

……いや、今更分岐されてもヒロインルートとかないですよ?

948 :三毛猫三等兵 :2008/01/23(水) 23:21:53 ID:RbWioUQl0

前編は以上です。しょっぱなから間違いだらけ…。
後編には他のメンバーも登場します。すでに前編以上の長さ。
にぎやか系が好みで、わかってて好き放題に書いてるので
「長すぎ」「こんなのSSじゃねー」「短くまとめろ」ってのはナシで。
まだクライマックスができあがっていないので、投下時期は未定です。

949 :名無しさん@初回限定 :2008/01/23(水) 23:23:03 ID:R5ox+Ied0

乙。
率直に言うと、ただ単に楽しげなネタが延々と並んでいるだけで
ストーリー全体の起伏に乏しい。
前編ということだが、ここまで長い以上
途中に盛り上がる展開や後編に引っ張る部分が欲しい。

950 :三毛猫三等兵 :2008/01/23(水) 23:23:40 ID:RbWioUQl0

うっかり。

皆様、支援ありがとうございました。

951 :名無しさん@初回限定 :2008/01/23(水) 23:44:05 ID:ou26zh5e0

>>948乙。久しぶりだね。
後半楽しみにしてます。

投下直後にこんな話するのも気が引けるけど現在491KBで完走間近。
俺は>>914にほぼ同意なのだがどうよ?

952 :名無しさん@初回限定 :2008/01/24(木) 08:17:25 ID:B8/vshI/O


後半マッテマス

953 :名無しさん@初回限定 :2008/01/24(木) 13:30:41 ID:IASDEFqC0

>>948
>にぎやか系が好みで、わかってて好き放題に書いてるので
>「長すぎ」「こんなのSSじゃねー」「短くまとめろ」ってのはナシで。

批判を受け入れるつもりがないなら評価も出来ない
自分のサイトででもどうぞ

954 :名無しさん@初回限定 :2008/01/24(木) 19:41:21 ID:lWbMYwe10

>>899
>>904

955 :名無しさん@初回限定 :2008/01/24(木) 23:34:41 ID:PxeKZs7k0

>>957
ただの照れ隠しだろ?
あまり大げさに捕らえず、Cool&Sweetでいこうぜ!

956 :名無しさん@初回限定 :2008/01/25(金) 00:27:05 ID:nv++Rm6N0

>>953
どうせ普通Jしか言えないくせに

957 :名無しさん@初回限定 :2008/01/25(金) 22:14:31 ID:Yw/tI38t0

>>955
普通J!

958 :名無しさん@初回限定 :2008/01/26(土) 22:00:43 ID:oVSrI86f0

>>948 gj ネタが分かりやすくて、面白かったよ。
他人の感想を見てると最近ほんとにつよきす、姉しよ、君あるを
素直に楽しもうとする人が減った気がする。哀しい。
分量的にはよく24でおさまったって感じがする。
無駄遣いとは思わずに余裕をもって、行間とか空けてくれると見やすいな。

959 :名無しさん@初回限定 :2008/01/28(月) 03:41:54 ID:utYGGmkZ0

長いな。また時間あるときに読ませてもらおうj

960 :名無しさん@初回限定 :2008/01/30(水) 22:11:55 ID:jZr77LH60

あれ、こっちが本物か?
久々来たら迷子になったよ…

493 KB